稽古日誌:2008年4月

   春ですなぁ。

 道場の「一畳畑」に植えたルッコラと小松菜、 ルッコラは白い花を/小松菜は黄色い花を咲かせて、いよいよ終了局面であります。 そのままにしておいて種を取るか、もう引っこ抜いちゃって春夏用の畑作りをするか悩むところ。
 また、4月に入って、道場のジューンベリーの蕾もいよいよ開花の準備に入っております(右写真)。 3月の稽古日誌の写真と見比べてもかなり成長。 あと1週間くらいで花が咲いて、あと2ヶ月くらいで実が収穫できて、 あと3ヶ月すれば今年のジューンベリー酒が飲めます・・・って結局は「酒目当て」ですが。

翌月分


30日(水)

Pasodoble (Red) 2005
パソドーブル (レッド) 2005
Pasodoble (Helene Garcin / Alain Raynaud)
パソドーブル (エレーヌ・ガルサン/アラン・レイノー)
Tinto
Mendoza (Argentina)
メンドーサ (アルゼンチン)
\1,4492008/03/24 お手軽ワイン館 ミレジム
 本日夕方、師範代と子供らは歯医者へ行ったんで、夕食の準備担当は師範。 日が暮れてもそこそこ暖かくなってきたんで、テラスで食べることにして、 メニューは広島風お好み焼き。 道場移転してからホットプレートを買ったんで、広島風がやりやすくなりました。 以前はフライパン2枚でやってたんだけど、「ひっくり返さずに上に乗せる」という工程が フライパン2枚だとどうもやりにくくてね。 さてワインは、ジャンキーなメニュー&屋外での食事ってことで、 派手そうな感じの赤を・・・ のつもりだったんだけど、結局お好み焼きの相手としては缶ビール2本だけでした。 ホットプレートといえど、結構手間のかかる焼き物なんで、 焼きながらワインって気分/状態じゃなくてね。 というわけで、ワインは食後酒的な飲み方で。 品種はカベルネ・ソーヴィニョンとマルベックとシラーがほぼ1/3のずつのアルゼンチン産。 ちなみに、このワインにロバート・パーカー氏が90点をつけたとか。 なるほどアルコール度数は14.5%。とにかく濃そうであります。
 色は、そんじょそこらのワインなんて相手にならないくらいの濃さ。 ここまで濃くなると、グラスに注いでも向こうは全く透けないので、 「キレイ」って感じじゃなくなりますな。 香りは、カシスっぽい果実しっかり、樽香バッチリの、 インクみたいな感じもある典型的な南米産赤ワインの香り。 これで、味もガツンと濃く固いとさもありなんなんだけど、 意外と飲み口は柔らかいのよ。 このあたりがパーカー氏好評価の所以なのかな?
 南米らしくギュギュッと凝縮された濃さがありつつ、 飲み口の柔らかさも並立。確かにこれは人様にお薦めしやすいワイン。 でも、やっぱり飲み飽きするんだよね、こういう傾向って。 今日の場合はボトル半分しか飲まなかったので、「杯が進まない」レベルには至らなかったけど。
 翌日に飲んでも、印象はほぼ同じ。しっかりと濃くてやや単調だけど飲み口は柔らかい、 そういう赤。
★ショップへのリンク: Pasodoble (Red) 2005
73点道場にて

29日(火祝)

 本日は家族で横浜市営の野毛山動物園へ。 この動物園、なんといっても素晴らしいのは入園料が無料だということ。 でも、そういう動物園にありがちな『な~んちゃって動物は犬と猫と自由参加のスズメです』ではなくて、 ライオンとトラといったちゃんとした(?)動物の居る動物園。 先日ゾウが死んじゃったのは残念だけどね。
 あと、さらに素晴らしいのは「なかよし広場」という場所で、 ヒヨコやネズミ、モルモットなんかを抱いたりし放題なところ。 子供たちは大喜びであります(動物たちは大弱りだろうけど)。 そこで撮った左写真はモルモットのあられもない入浴シーン。 右写真はネズミの陰干し。
 昼食は、野毛山動物園からほど近い伊勢佐木町方面へ向かい、 プチ師範代が「お寿司が食べたい」というので、 伊勢佐木モール沿いにあるスーパー回転寿司「やまと」伊勢佐木町店へ。 子供が居ると、様子の分からない「回らない」寿司屋には行きづらいんだよね。 もっとおとなしくて躾の出来た子供だったら良いんだろうけど。
 店内は、1Fがカウンター、2Fにはテーブル席もあるみたいなんだけど、 師範らが行った時間(休日の正午頃)は2Fはまだ準備中。 だもんで、小さい子供が2人居るのにカウンター。ちょっとこの時点でガックリ。
 あと、なんとなく店内が暗いのね。物理的な明るさの問題じゃなくて、雰囲気が。 まず、板前さんたちの威勢が良くない感じがする。 もちろん普通に応対はしてくれるし、それで問題があるわけじゃ無いんだけど。 もうひとつ、かかっている音楽がよろしくない。 スーパーの2F衣料品売り場でかかっているような、 歌謡曲の歌部分を電子楽器で置き換えた安っぽいインストルメンタル・サウンドで、 これがなんだか場末感をみなぎらせちゃってるのね。初めて行く店なんで、 いつもこうなのか今日だけこうなのかは判らないけど。
 さてさて肝心の寿司の方はというと、意外と(失礼)鮮度が良い感じで結構ナイスです。 また、回転寿司って握りの姿が美しくないことが多いけど、ここのはそこそこ美形なお寿司。 もともとは千葉県がメインのチェーン店なのかな?房総直送の地魚盛り (左写真)\480なんてのがあって、それは結構イケました。 そのほかにも白身の種類が多数あって、白身好きな師範には良い感じ。 右写真のホウボウ\280もなかなか美味しゅうございました。
 飲み物は、生ビール(\500)を一杯。動物園でも缶ビールを飲んでたんで、 一杯でストップ。当然帰りの運転のハンドルは師範代に譲っております。
 結果的に、大人2人子供2人で食べたのは26皿、お会計は6,000円弱。 街中の回転寿司としてはまずまずの内容/お値段だと思います、ハイ。

Bourgogne Hautes Cotes de Beaune 2005
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ 2005
Dom. Rodolphe Demougeot
ドメーヌ・ロドルフ・ドゥモジョ
Rouge
Bourgogne Hautes Cotes de Beaune
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,5002008/03/27 ヴィナリス銀座 ヴィノラム
 自宅道場での夕食は 昼が寿司だったんで当然肉メインで。 道場の定番居酒屋メニューである鳥手羽元の甘辛揚げ煮。 ワインは、軽いタイプの赤にしようか、しっかりしたタイプの白にしようか迷うところ。 結果的に、午後4時くらいには抜栓することにしたんで、 変化を期待して若いブルゴーニュの赤をチョイス。 造り手のロドルフ・ドゥモジョって人は、 親から畑やドメーヌを相続したんじゃなく、 ワインが造りたくてドメーヌをゼロから立ち上げた方だとか。
 色は、豊作年だった2005年を反映してか、結構濃くて青みを感じる紫色。 香りはなんとなく不思議。 確かにピノ・ノワールらしいプラムやイチゴみたいな果実の香りはあるけど、 獣香がさらに進んで微妙にアンモニアっぽげな香りもあったり、 消毒薬のようなスーッと感もあったりで、なんだか小学校の保健室の雰囲気アリ。 味はかなり軽め。良くも悪くもこのアペラシオンらしい、 個性や突出した何かの無い味わい。
 うーん、香りを嗅いだ段階では奥がありそうで結構期待したんだけど、 トータルで感じる印象は「普通の安ブルゴーニュ+α」程度。 1,500円なら納得だけど、確かセール価格じゃなければ2,000円を超えてたような。 ブルゴーニュ、高くなりましたなぁ。
70点道場にて

27日(日)

Raices de Garnacha 2005
レイシス・デ・ガルナッチャ 2005
Raices de Espana (Bodegas San Alejandro)
レイシス・デ・エスパーニャ (ボデガス・サン・アレハンドロ)
Tinto
Calatayud
カラタユド
Calatayud (Espana)
カラタユド (スペイン)
\1,5802008/03/08 信濃屋横浜駅シァル店 アズマコーポレーション
 本日は朝から海釣りに行ったにもかかわらず、夕食は豚スペアリブ、焼きナス、 カイワレと新玉ネギのサラダ、昨日の残りの刺身をヅケ焼き。 なぜか釣魚料理はナシです、あははははぁ。 さてさてワインは、スペイン産の赤。 コレの上級版「レイシス1」ってワインは、 ロマネコンティを彷彿とさせるとかなんとか凄い謳い文句とともに売られていた。 確かにボトルはヘビーボトルでDRCっぽくはあるし、シンプルなラベルもそんな感じ。
 色はストレートに濃くて青い紫色。 香りは、いかにもグルナッシュ(ご当地だとガルナッチャ)、青臭い香り満載な雰囲気。 樽は使ってなくて、トーンの高いフルーツ香も無くて、 少なくともDRC(というかブルゴーニュ)とは全く異質の香り。 味も若い。渋味が旺盛で、14.5%と高いアルコール度数と相まって飲むのを拒絶するかの模様。
 南仏なんかにタマにある、気合は入ってんだけどその気合が空回りしているというか、 人を寄せ付けない側に作用してしまっているワイン。 コレは「レイシス1」というワインを構成する1要素であって、 このワインだけ飲んでどうこう言ってもねぇ、ってことなのかも。
ショップへのリンク: Raices de Garnacha 2005
69点道場にて

26日(土)

Grillo 2006
グリッロ 2006
Trinacria Wine Corporation
トリナクリア・ワイン・コーポレーション
Bianco
Sicilia (IGT)
シチリア (インディカッツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
Sicilia (Italia)
シチリア (イタリア)
\8192008/03/24 お手軽ワイン館 ノルレェイク・インターナショナル
 本日の夕食は、最近登場回数の多い手巻き寿司。 寿司種は、ヒラメ、マグロ赤身、サーモン、ミズダコ、カイワレ大根。 ワインは当然軽そうな白を 選んだのはイタリアはシチリア産のワインで、 グリッロってのはシチリア島固有のぶどう品種名らしい。
 色はかなり薄めのレモン色。 香りは、フレッシュな柑橘類プラス蜜香って感じ。 あまりなじみの無い品種ではあるけど、この香りの雰囲気はいかにもシチリア産、 シャルドネなんかと同じ感じ。 味は思いっきり軽い。 それはそれでこのワインの特徴だと思うけど、ちょっと軽すぎやしませんか、というのが偽らざる感想。
 手巻き寿司みたいな生魚の料理と合わせても、全く違和感の無い白ワイン。 ってか何と合わせても違和感が無いかも、ってくらいに水のように軽いワイン。 今日みたいな使い方だとそれはそれでアリだけど、 もっとバターとかが効いたようなしっかりした魚料理だと、 何飲んでるか判らなくなりそう。
★ショップへのリンク: Grillo (Bianco) 2006
67点道場にて

25日(金)

Chateau Listran "Cuvee Prestige" 2003
シャトー・リストラン "キュヴェ・プレスティージュ" 2003
Ch. Listran
シャトー・リストラン
Rouge
Medoc (Cru Bourgeois)
メドック (ブルジョワ級)
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\1,7802008/03/20 やまや洋光台店 コルドンヴェール
 たいへん贅沢な食事とワインを頂いた翌日、普段どおり道場で稽古。 「普段どおり」とはいってもやっぱり多少前日のワインを意識しちゃいますな。 いきなり激安には戻れない&違う雰囲気のものを、って感じで。 というわけで、選んだのは久しぶりにボルドー産で、メドックのブルジョワ級。 料理は、骨付き鶏モモ肉のオーブン焼き、肉じゃが。 鶏モモは師範にとって永遠のごちそうであります。
 色は青く濃く、ちょっと小豆色にも近い紫色。 こういういかにもボルドーな色は久しぶりな感じ。 香りも典型的なボルドーのそれで、トーンの低い果実香に消し炭のようなイガラっぽい香りがプラス。 味もまさにボルドー。甘くなくて渋味しっかりで厳格な味わい。 抜栓してすぐは険しい表情のワインだったんだけど、今風に言うと「ツンデレ」というか、 時間が経つと徐々に笑顔を見せてくれるあたりもボルドーらしいなぁ、と。
 というわけで、久しぶりに飲んだボルドーらしいボルドー。 なかなか大したもんではあるけど、2000円近い値段を考えると、まぁそんなもんかも。 でもでも、それくらいの値段でブルゴーニュらしいブルゴーニュを飲むことはほぼ不可能、 というのも事実。
73点道場にて

24日(木)

 本日は、飲み友達の へんさんにお誘い頂いて、フレンチの夕食。 行ったのは、1974年生まれの若きカリスマ・シェフ/開店後わずか1年半で「ミシュランガイド東京」 の三ツ星を取ったことで話題のレストラン、白金台のカンテサンス。 今でも予約はなかなか取れないらしいですね。 そういう場所にお誘い頂き、ありがたやありがたや、であります (行けなくなったへんさんのご令嬢の代役、ではありますが)。

 店内は、入ってすぐにウェイティング・エリアがあり、そこからダイニング側に巨大なワインセラーが見えて、 ルフレーヴとかドーヴネとか、誰が見ても高そうなワインがズラリと並んでます。 ワイン好きにはたまらない眺めですな。 中に入ると、ダイニングは20席くらいのテーブル席と個室が2室、全体のキャパは30人くらい。 一般的なフレンチ・レストランと比較してやや暗めの照明で、モダンで落ち着いた雰囲気。 また、特筆すべきはダイニングで料理の匂いがしないこと。 置かれた料理から発せられる匂いは別にして、 キッチン側から匂いが流れてくるというのが全く無い。 あとでシェフに聞いたところ、匂いが混ざるのを嫌い、敢えてそうなるよう気を遣っているとのこと。 そういう点でも普通とはちょっと気合の違う店ってことが伝わって参ります。

 さてさてメニューは、税込みサービス料別\15,750のおまかせ1コースのみ。 メニューを選ぶのもフレンチの楽しみの一つだと思うけど、 最近全然レストランなんて行けなくて、フレンチ・リテラシーの低い師範には、 こういう風に選ばずに済むのは助かる部分もあったり。 本日師範らが食べたメニューが以下(名前はいい加減)。

アミューズ
サブレの上にポルチーニ茸の粉をまぶした原木シイタケ
炭酸の効いたガスパッチョ・スープ
前菜
塩とオリーヴオイルが主役の山羊乳ババロア
真空調理したボタンエビ+ていらぎ(香草)(左上写真)
ブルターニュ地方名産のホタテと蕎麦の実(左中写真)
アンディーヴとツブ貝、アンコウのソース
メイン
低温調理したヒラマサ、桜の葉のソース
鳩のロースト(左下写真)
チーズ
・失念(なんだっけ?クリーム状になってました)
デザート
マールのシャーベット
ビスキュイ・ド・ビスキュイ
柔らかいキャラメルのギモーヴ(下段右写真)
メレンゲのアイス
お茶
エスプレッソ

以上、料理8皿、チーズ1皿、デザート4皿の計13皿プラスお茶。

 いやー、なんかこう「切れ味鋭い柳刃包丁」みたいな、 研ぎ澄ました料理の数々でありますな。これが一皿あたり1,000円超というのは決して高くない、 というか三ツ星レストランというネームバリューを含めると明らかにお得感のある料理でした。 特に、ボタンエビのまったり感、 ホタテやヒラマサの表面カリカリと中シットリのコントラスト、 鳩の野性味溢れる生っぽさにグッときました。 あと、インパクトという意味では一番最初のシイタケ。前述のようにフレンチの匂いのしない店内なんで、 コレを口に含んで初めて「あぁフレンチ~」な感覚が一気に押し寄せます。
 ただ、残念だった点を敢えて探すと、多皿料理の限界か、 最初のうち料理の間隔が遠く感じて、腹ヘリ状態が続いちゃうんですな。 で、パンだけでワインを飲む時間が長くて、そこがちょっと残念。 全体の量的には多くなく少なくなく適当なんだけどね。 あと、デザートが4皿もあるけどフルーツを主体にしたものが1皿も無かったのもちょっと残念。 あとあと、泡立てたソースが多くて柔らかな味わいは良いんだけど、 一皿の量が少ないこともあってガツン!と来なかったのもちょっと残念。

 サービス陣は、受付の女性含めて5~6人くらいいらっしゃったかな? テーブル担当は一応決まっているみたいだけど、 ほぼ満席の状態で皆さんかなり忙しそうだったんで、 その方の手が空いていないときは他のサービスの方が対応したりで臨機応変でした。 料理やワインの説明もバッチリだし、グラスのワインが空になることもないし、 非常にキッチリしたサービスだったように思います。

 ・・・ってな料理とサービスの中、選んだワインがコチラ。

Patrice MARC Grande Cuvee Brut N.V.
パトリス・マルク グランド・キュヴェ ブリュット (ヴィンテージ無し)
Patrice MARC
パトリス・マルク
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
(\10,500)2008/04/24 レストラン カンテサンス 東亜商事
 ワインリストは、1ページに約30本くらい載ったものが20ページ、 全体では600本くらいはありました。 で、値段は高いっす。10,000円以下はほとんど見かけず、10,000円台はちらほら、大半が20,000円以上 (師範の射程範囲外)って感じ。 いわゆる著名どころが並んでいるんで、 相対的にはそんなに高くなさそうなんだけど、絶対額として高いような。 だってほとんどのワインがコースの値段より高いからね。
 そんな感じなんで、ワイン選びはお店の方に相談。 60種ほどもあるシャンパーニュのリストから、 お店の方に「お手頃価格でお薦めのものを」と注文して選んでもらったのがコレ。 ハウスワインとしても使われている、この店で一番安いシャンパーニュ。 熟成期間が60ヶ月と長い、丁寧な造りのリコルタン・マニピュランとのこと。
 色はそんなに濃くは無いけど、色調は深めの麦わら色。 香りは、熟成期間が長いためか、リンゴみたいなフルーツ感は控えめで、 飴とイーストっぽさが前に出た高級感のある香り。 味もそんな感じ。甘味も酸味も控えめなんだけど、 ずしりとしたコクがあってなかなかしっかりした味わい。
 さすがは一流のレストラン、ハウス・シャンパーニュでもなかなかしっかりしたもの。 おかげで食事の中盤までこれで持たせることが出来た。 グラスでもらうとお幾らなんだろうね?2,500円くらい取るのかな?
82点レストラン「カンテサンス」にて

Gevrey Chambertin 1994
ジュヴレ・シャンベルタン 1994
Dom. Denis Mortet
ドメーヌ・ドニ・モルテ
Rouge
Gevrey Chambertin
ジュヴレ・シャンベルタン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(\17,850)2008/04/24 レストラン カンテサンス ジャパンインポートシステム
 料理がメインに移る前くらいにシャンパーニュを飲み終わり、 次なるワインを選ぶことに。 前述のように凄い本数が載ったリストなんで、自分らで選ぶのは放棄して、 へんさんからお店の方に「普通じゃ飲めない、かつ後の料理に合いそうなワインを」 という難題を提示したところ、選んで頂いた数本の中で一番ピピッと来たのがコレ (っていうか他のはもっと高かった)。 造り手は、残念ながら2年前に拳銃自殺されたドニ・モルテ。 確かに普通じゃ飲めない、というか今後飲めなくなっていくワインではありますな。 ヴィンテージは結構古めの1994年。 あまり良いヴィンテージじゃないらしいけど、こういうのも普通じゃ飲めないっすからね。
 色は、14年前のワインとは思えないほど若々しい赤紫。 もちろんほんのりオレンジがかった色にはなっているけど、 見た目だけなら2000年産くらいな感じかも。 香りは、申し分ないくらいにバッチリ。 樽が果実にすっかり溶け込んで、良い具合にケモノっぽさもあって、 いまがピークといった感じの香りの出具合。 味も、下手な熟成ブルゴーニュにありがちな「風月に侵食されたガサガサ感」が無くて、 シットリと丸い味わい。
 飲む前は「村名で17,000円ってのはどうかね?」と、 希少価値に付いた値段かとも思ったけど、 ちゃんとその値段に見合うパフォーマンスを発揮。 これは大アタリ。澱をグラスに入れといてもらい、 飲み干した後も香りを楽しんだ。
90点レストラン「カンテサンス」にて

Roussilliere M.M.V (N.V./2005)
ルーシエール M.M.V (ヴィンテージ表記無しだけど実際は2005)
Yves Cuilleron
イヴ・キュイユロン
Blanc
(VdT)
(ヴァン・ド・ターブル)
Cotes du Rhone (France)
コート・デュ・ローヌ (フランス)
(\1,680/Glass)2008/04/24 レストラン カンテサンス 中島菫商店
 チーズの段になると上のワインも飲み終わり、 食後酒的にグラスでもらったのがコレ、 ローヌの白の名手、イヴ・キュイユロンが作る甘口ワイン。 通常の白ワイン用のブドウを収穫した後、 複数の畑の残った果実を遅摘みして造られ、 ワイン法上ヴィンテージの表記はできないけど、 こっそり"05"と書かれている、とかいうものだったような。 いろいろありますなぁ。
 グラスに注ぐと、この手のワインらしくトロリとした外観。 香りを嗅ぐと、マスカットのような清冽なフルーツの香りがバーン! (でも品種はヴィオニエ/マルサンヌ/ルーサンヌらしい)、 あとは貴腐ワインのようなセメダインっぽい香りがポワッと。 口に含むとしっかりと甘い。 酸味は弱めなのかな?でもまぁ一杯だけなんで、飲み飽きするなんてことはないけど。
 食事を締めくくる甘口ワインとしてはなかなかよろしかったんではないでしょうか? でも、口当たりが良いため危うく飲み干しそうになるんで、 キュッとは飲みづらい蒸留酒の方が良かったかも。
(78点)レストラン「カンテサンス」にて

 食事を終わって出口に向かうと、シェフと担当のサービスの方が見送りのためにいらっしゃいました。 ちょっとお話ししたんだけど、確固たる信念がありながら非常に謙虚な印象のシェフでした。 シェフとお店にこの謙虚さが続く限り、まだまだ向上していくんだろうなぁ。 素晴らしいことであります。

 支払いは、料理とワインとサービス料、すべて含めて二人で70,000円弱、 一人頭は35,000円弱でありました。 店の格や料理/ワインの内容を考えると決して高くないんだけど、 師範という人間の格を考えると「ちょいと贅沢しすぎ」かな。 ともあれとても貴重な体験でありました。 お誘い頂きありがとうございました>へんさん。


23日(水)

Louis Page Cabernet Sauvignon Reserve 2006
ルイ・パージュ カベルネ・ソーヴィニョン レゼルヴ 2006
Louis Page
ルイ・パージュ
Rouge
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\1,029 (単品価格:不明)2008/03/24 お手軽ワイン館 中部貿易
 夕食は鶏手羽中の唐揚げ、ジャガイモと人参のカレー炒め。 ワインは、「世界のカベルネセット」、送料込み5本5,775円からの最後の1本。 貧乏性の師範は、セット物を買うと一番高級そうというか期待できそうなのが最後に残るんだけど、 このセットの場合はなぜか一番イケてなさそうなのが残っちゃいました。 見た目、造り手、南仏のカベルネ、なんかどれもグッと来ないんですな。 ちなみにルイ・パージュのVdPオックとは2年前にシラーと稽古しているけど、 ネゴシアンだしヴィンテージもラベルも違うんで全然別物でしょう。
 色は、カベルネらしい青みの強い濃さ。 香りは、ボリュームこそそこそこながらその雰囲気は草っぽくってやや雑巾っぽくて、 あると良いなと思う樽香は無くて、 イマイチ魅力的ではない雰囲気。 ところが口に含むと、渋味は穏やかで甘味や酸味もしっかりしていて、こちらは結構悪くない。
 香りは野暮ったいけど、味は案外イケてる感じ。 今回のセットを総括すると、1本1,000円平均は妥当なところじゃないかな? いくつかコスト・パフォーマンスに優れたワインもあったけどトータルではとりわけ得した感じもしなくて、 「こりゃお得なセット!」って気分じゃ無い、ってところで。
★ショップへのリンク: 世界のカベルネセット
68点道場にて

20日(日)

Bird Pinot Gris 2006
バード ピノ・グリ 2006
Steve Bird Winery and Vineyards
スティーヴ・バード・ワイナリー・アンド・ヴィンヤーズ
White
Aotearoa / Marlborough (New Zealand)
アテアロア / マールボロー(ニュージーランド)
\2,048 (単品価格 : \4,095)2008/02/19 エノテカ(楽天市場店) エノテカ
 本日の夕食は、マグロとタコの刺身、そら豆、豪州牛和風ステーキ。 マグロはプチ師範代のリクエストで赤身を買ったんだけど、 ちょっと良い値段したためかとても濃厚な味わいでまるで鯨のような赤身でした。 というわけで、ワインは赤でも良かったかもだったけど、 選んだのはエノテカの「ぴったり半額上質白ワイン6本セット」 送料込み6,000円から最後の1本で、ニュージーランド産の白。 セットの中では一番高級、単品価格は1本4,000円もするみたい。
 色はかなり薄めのレモン色。ピノ・グリって、 ややピンク色っぽいものも多かったりするけど(そういうブドウっすよね?)、 このワインは純粋に白ワインの色。 香りは、師範の能力だと「ソーヴィニョン・ブランですかな?」な香り。 先週稽古した同国のソーヴィニョン・ブランと酷似した雰囲気、 ちょっとだけバラの花みたいな甘い感じがある点が差分かな? 味は甘さ控えめ酸味も控えめ、でもコクがあるんでなかなかの飲み応え。
 ピノ・グリらしいナッツみたいな感じはあまりないけど、これはこれで美味しいワイン。 ただ、4,000円も支払う価値があるかと問われればちょっと考えちゃうなぁ。 買値の2,000円くらいだったら十分その価値があると思うけど。 というわけでエノテカのこのセット、 「元値だとちょっと高いけど半額だとかなり安い」ものが多く、 なかなかコスト・パフォーマンスに優れていたように思う。 残念ながら現時点ではこのセットの販売はなくなっちゃったけどね。
★ショップへのリンク: Bird Pinot Gris 2006
78点道場にて

18日(金)

Casa Donoso Cabernet Sauvignon 2006
カーサ・ドノソ カベルネ・ソーヴィニョン 2006
Agricola Salve
アグリコーラ・サルベ
Tinto
Maule Valley (Chile)
マウレ・ヴァレー (チリ)
\1,029 (単品価格:\1,029)2008/03/24 お手軽ワイン館 三国ワイン
 本日の夕食はハンバーグ。コッテリした照り焼き風ソースなんで、 ワインもコッテリしてそうな物を、ってことで 「世界のカベルネセット」送料込み5本5,775円から、チリ産の物をチョイス。 単品価格でも1,000円ちょっと(税抜き980円)のワインなんだけど、 上に向かって太くなるヘビーボトルが使われていて、 見た目だけだったら2,000円超の高級ニューワールド産みたい。 あと、「ドノソ」っていう名前もなんだか重たそう。「ドノ"ん"」じゃなくて「ドノ"そ"」っすよ。
 色は、コールタールのように真っ黒、ってほどじゃないにしても、 かなり濃い部類に入ると思う。 香りは、逃げも隠れもしない「これぞチリカベ!」ってな感じの、 濃いベリーの香りにインクの香り、樽香はそれほど目立たない。 味もドスン!と重いかと思えばそうでもなくて、丁度良いくらいか。 甘いには甘いけどベッタリせず、渋味も角が取れているんでそう感じるのかも。 ただ、酸味は弱くて、 ボルドーなんかとは違ってチリカベはチリカベ。
 見た目ほどの重厚感は無いけれど、やや重めってところでなかなか良いバランスなように思う。 こういうのが1,000円で売れるコストで造れちゃうってのはやっぱり安ワイン王国チリですなぁ。
76点道場にて

17日(木)

Angeline Chardonnay Russian River Valley 2005
アンジェリーヌ シャルドネ ラシアン・リヴァー・ヴァレー 2005
Angeline
アンジェリーヌ
White
Russian River Valley (USA)
ラシアン・リヴァー・ヴァレー (アメリカ合衆国)
\1,2002008/03/27 ヴィナリス銀座 ヴィノラム
 本日は、師範代がプチ師範代/プチプチ師範代を歯医者に連れて行き、 その後は「買い弁」するとかで、師範も自分の夕食を自分で調達せよ!とのお達し。 だもんで帰りがけにスーパーで寿司とたこ焼きと白身魚南蛮漬けを調達。 どれも遅い時間のおつとめ品とか安いやつばかり。 根っからの貧乏性は直りませんなぁ。 さてワインは、米国産のシャルドネを。 『某エアラインのビジネスクラスに採用されて云々・・・』とか書かれていたと思うけど、 詳細は残念ながら忘却の彼方。
 さて抜栓。色は普通かなぁ。カリフォルニア産だと思うと、やや薄めに感じる色合い。 香りは非常にニュートラル。熟れた桃のような果実香、 なんとなく漂う蜜香、お約束の樽香、それらが一体となって柔らかに香る感じ。 味も中庸。酸味が弱いのはカリフォルニアの特徴としても、 それ以外も特段目だった感じは無くて「普通」な感じ。
 普通に美味しい白ワイン。というわけで値段なりのパフォーマンスは感じられるんだけど、 これがビジネス・クラスで出されたらちょっと残念かも・・って感じ。 グラスで注ぐシチュエーションだったら、もう少しハッタリの利いたワインじゃないとね。
71点道場にて

16日(水)

Montpeyroux 2003
モンペイルー 2003
Dom. d'Aupilhac (Dom. Sylvain FADAT)
ドメーヌ・ドーピヤック (ドメーヌ・シルヴァン・ファダ)
Rouge
Coteaux du Languedoc
コトー・デュ・ラングドック
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\1,3002008/03/27 ヴィナリス銀座 ヴィノラム
 本日の夕食は、ひき肉とタケノコのレタス包みカレー風味、エビシュウマイ(冷凍)、トマト。 タケノコの美味い季節になりましたなぁ・・・っつっても今日使ったのは水煮で、 採れたのは多分去年だけど。 ワインは、メインがひき肉ってことで赤を、 またカレー風味ってことでワインも風味の強そうなものをチョイス。
 色は濃い赤紫色。全体にややレンガ色がかった色合いで、 「2003年って、もう5年もまえなんだなぁ」って感じ。 香りはなかなか特徴的。 イタリア産みたいな桜餅っぽい果実香に、アクリルのぬいぐるみみたいな雰囲気がプラス。 スパイスの香りとは違うけど、世に「スパイシー」と言われそうな、 鋭さのある香り。 味は、香りの印象とはかなり違っていて、鋭さの無い丸っこい味わい。 このあたりは熟成が良い方向に作用しているんじゃないかな、と。
 南仏らしいスパイシーさと、熟成による柔らかさを兼ね備えたワイン。 ガッツンとくるワインでは無いし、しみじみと美味しいワインってのでもないけど、 ちょうどその中間って感じかな? これで1,300円はかなりお得と見ました。
 翌日、2杯分残ったワインと稽古。 まず香りを嗅いだ時点で「これってボルドー?」な雰囲気に。 昨日とは思いっきり違ってて面白いなぁ。 味わいの柔らかさはそのまんま、 というか悪く言えばややヘタレな感じになっちゃってるけど。
75点道場にて

13日(日)

Cloudy Bay Sauvignon Blanc 2007
クラウディ・ベイ ソーヴィニョン 2007
Cloudy Bay Vineyards
クラウディ・ベイ・ヴィンヤーズ
White
Marlborough (New Zealand)
マールボロー (ニュージーランド)
\1,9002008/03/27 ヴィナリス銀座 ヴィノラム
 雨の日曜日。花も散っちゃって、久しぶりに行こうとしていた釣りにも行けず、 のんびりと過ごした一日。 それでも、雨が止んでいた間に夏に向けた畑の準備は完了。 堆肥と鶏糞を混ぜ込んで、ふかふかの土にして、この夏は何を植えようかと思案中 (って、思案するほどの広さは無いけど)。 さて夕食は、マグロの刺身、エビフライ、ナスの揚げ物、里芋と人参の鶏そぼろ煮。 ワインは白。有名ドコロ、「クラウディ・ベイ」のソーヴィニョン・ブラン。 赤のピノ・ノワールと大昔に稽古していて、 「美味いけど厚化粧」な印象だったみたい。
 色は、相当薄めで、僅かにグリーンを感じる色合い。 香りは結構凄い。ボリュームがバリバリで、 メロンとピーチとマスカットを足して各種ミントで割ったような雰囲気。 樽香は感じないんで、ステンレス発酵ではないかと想像。 味は、やや固めで飲み込みづらい部分がありはするけど、 全体的にはバランス良くてさすが。 ・・・と、かなり実力派なワインではあるんだけど、 相手が和食だとちょっとワインが勝っちゃってて、食事自体のバランスを崩しちゃってる感じは否めない。
 ワインの品質だけ評価すると、およそこの値段とは思えないクオリティ。 先月飲んで好印象だったチリの同品種(コレコレ) と比較しても、明らかにコチラが一段ウワテに感じた。 ただ、そういう派手なパフォーマンスを発揮するワインだと、 刺身や煮物みたいな地味系の料理にはちょっと・・・であります。
81点道場にて

12日(土)

 先々週/先週に引き続き、「花見三連発」の最終章。 本日は自宅のジューンベリーをテラスで夜桜(桜じゃないけど)。 料理は、せっかく自宅ということで火(というか電気)を使える料理、 ホットプレートの焼肉を。 3月の終わりの時は、さすがに出ていられない寒さだったけど、 1ヶ月弱経った今日、そんなに寒くない季節になりましたな。

Round Hill Cabernet Sauvignon 2005
ラウンド・ヒル カベルネ・ソーヴィニョン 2005
Rutherford Wine Co.
ラザフォード・ワイン・カンパニー
Red
California (USA)
カリフォルニア (アメリカ合衆国)
\1,029 (単品価格:\1,659)2008/03/24 お手軽ワイン館 中部貿易
 というわけで料理は焼肉&環境はアウトドア、 派手そうな赤ワイン狙いで。 モノは、「世界のカベルネセット」送料込み5本5,775円からで、 このセットの中では一番高級品っぽい。 「カベルネ・ソーヴィニョン」と書かれているけど、 品種はカベルネ・ソーヴィニョン78%を筆頭に、 シラー11%、メルロー4%、ジンファンデル3%、カベルネ・フラン2%、プティ・ヴェルド2%と なんでもアリ状態。アメリカのワイン法では75%以上使用している品種を名乗ることができるらしい。
 色は、カリフォルニアのカベルネとしてはやや明るめ&赤めな色合いかも。 香りのボリュームは中程度。ブルーベリージャムみたいな、煮詰めた濃い果実の香りがする。 その裏側に、派手ではないけどちゃんと樽香が感じられる。 味は、なんといっても顕著なのは甘味。 渋味は丸く、酸味はあまり感じない。 余韻も短くて、そんなに重い感じはしない。 ちびちび飲みつつ時間が経つと、「これってピノ・ノワールだっけ?」ってくらいに明るく軽く感じる。
 なるほどアメリカ人好きそうだなぁ、こういうの。 ケチャップ味な料理に合いそうな甘さで、 そういった意味では市販の焼肉のタレを使った本日の料理にもよろしい感じ。 でも、単品価格1,500円オーバーってのはどうかなぁ。 もう少しカジュアルなクラスのワインに感じますです、ハイ。
70点道場にて

11日(金)

Riesling 2004
リースリング 2004
Pierre Ludwig
ピエール・ルードヴィッヒ
Blanc
Alsace Riesling
アルザス・リースリング
Alsace (France)
アルザス (フランス)
\1,4802008/03/20 やまや洋光台店 コルドンヴェール
 本日の夕食は、鶏の唐揚げ、ワカサギの唐揚げ(生協の冷凍)、小松菜の花のおひたし、山芋短冊。 ワカサギは、泥臭くてちょっとイマイチに感じたけど、子供らは美味しそうに食べてた。 わからんもんです。 さてさてワインは、 軽めでワカサギの苦味にも合いそうなところでアルザス産のリースリングをチョイス。 別に根拠は無い、というか、 良く考えると苦味だったら昨日一昨日に飲んだ白の方が合ったかも・・・ と思いつつ抜栓。
 色はかなり薄め。気持ちだけ赤みを感じる色合い。 香りは弱い。期待からすると圧倒的に弱くて、これじゃぁアルザスなんだかどこなんだか判らない。 味のバランスは悪くなくて、ワインとしてはスルスル入る系の普通の白なんだけど。
 アルザスのリースリングってのはね、甘そうで華やかな香りがパーっと広がって、 でも口に含むとキリリと辛口で・・・と説教してやりたい気分。 このボトルだけがこんな感じだったのかなぁ。 コルクは人造モノなんで、いわゆるブショネでは無いと思う。 なんとなーく入手までの間にこうなっちゃった気がしないでもない。
63点道場にて

9日(水)

Cockatoo Ridge Chardonnay 2006
クッカトゥー・リッジ シャルドネ 2006
Cockatoo Ridge
クッカトゥー・リッジ
White
Barossa Valley (Australia)
バロッサ・ヴァレー (オーストラリア)
\1,0502008/03/24 お手軽ワイン館 ファームストン
 本日夕食は師範代が会社の送別会で不在、 よって師範が調理担当。 腹をすかせた子供らに出来るだけ手早く食べさせられる料理を、 ってことで、マグロ山かけ丼と枝豆(冷凍)を。 冷凍枝豆といえば、最近はますます「加熱後冷凍」のものが増えてきましたな。 師範は「加熱してありません」の冷凍が断然好き。 茹でる、というほんのちょっとの手間が必要なだけで、 歯ごたえや味は絶対こっちが上だと思う。
 さてさてワインは、軽い赤でも良いかと思ったけど、 なんかグッと来るものが手持ちに無かったんで、しっかりしてそうな白をチョイス。 裏ラベルによれば、トロピカルな香りで樽香もあるらしい。 白身魚や青魚を使った和食には厳しそうだけど、 マグロみたいな南方産の魚には良いでしょう、と。
 スクリューキャップを捻って抜栓。面倒が無くて良いですな、スクリューキャップ。 色は、ビックリするくらい鮮やかなレモン色。この値段にしてはかなりしっかりした色で期待十分。 香りは、裏ラベルに書かれている通り、パイナップルとか黄桃みたいなトロピカル系の果実香がいっぱい。 樽香は思ったより弱めだけど、口に含むとちゃんと感じる。 これで味が良ければ「安旨ワイン発掘!」なんだけど、 そうは問屋が卸さないわけで。 渋味というか苦味というか、 ブドウの皮をガシガシと噛みしめた感じの味わいが気になります。 あと酸味も弱めかなぁ。そっちは嗜好の問題だと思うけど。
 良く熟れたブドウを使って、 お安く提供するために思いっきり搾り取りました、って感じかな。 しっかりしたワインがお好きで、 苦味に対してネガティブでない方には高コスト・パフォーマンスなワインだと思います。 師範はもう少しぺラッとしていて良いから、スーッと入ってくるワインが好き。
 意図せず半分以上残って、翌日再稽古。 昨日感じたのとほとんど同じなんだけど、苦味はそれほど悲観的ではないかな? それが変化によるものか、単なる印象の差かは判然としないけど。
★ショップへのリンク: Cockatoo Ridge Chardonnay 2006
71(+1)点道場にて

6日(日)

 暖かくて気持ちの良い日曜、本日も先週に引き続き近所の公園(徒歩すぐ)へお花見。 お花見弁当は、自家製鯖寿司と、サトイモと人参の煮物、鶏の唐揚げ。 サトイモは、県立公園(徒歩20分)で第一/第三日曜に行われている朝市で買ったもの。 朝市は朝7:30から、 近隣の農家(なんてのがまだあるんですね)の方が販売に来られて大盛況。 今日の目玉は筍みたいだったけど、筍は処理が面倒なんでサトイモを買った次第。 左写真はそのとき撮影したしだれ桜。 ソメイヨシノよりもしだれ桜の方が花自体は可憐だなぁ、と感じます。

 鯖寿司相手のお花見の酒は、さすがにワインはちょっと・・・だったんで、 前日酒屋で買った
久保田 千寿 \1.103
を。いわゆるミーハーな清酒だけど、そういう有名ドコロが1,000円超、 清酒って安いのね。 飲んだ感じはとっても端麗、ワインで言うと国産の甲州みたいな感じ。

Savigny-Les-Beaune 1er Cru "Les Serpentieres" 1998
サヴィニ・レ・ボーヌ プルミエ・クリュ "レ・セルパンティエール" 1998
Maurice Ecard et Fils
モーリス・エカール・エ・フィス
Rouge
Savigny Les Beaune 1er Cru
サヴィニ・レ・ボーヌ1級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\4,2002008/01/22 Yoshiya ミレジム
 ・・・というわけで気持ちの良い一日でありました。 さてさて明日からはプチ師範代は小学二年生、 お祝いだお祝いだ・・・などと強引に理由付けしてちょいと高級ワインをチョイス。 このワイン、同じ村・ヴィンテージで違う畑と、 8年前に稽古済み。 当時は「弱いワイン」と感じたようだけど。 畑は違うけど多分似たような素性のワインだと思うので、 8年の年月はワインを以下に変化させたのかと興味津々で抜栓。
 色は非常にキレイな赤紫で、エッジにはオレンジ色のグラデーション。 いかにも熟成ブルゴーニュな色なんだけど、残念なのは澱で若干濁ってしまっていること。 セラーに寝かせていてすぐだったんで澱が混ざってしまった模様。 こういうワインは前もって立てとかなきゃいかんですな。 香りもオッケー。乾燥アンズのようなフルーツ香に妖艶な獣香、 ボリュームもまずまずで熟成ブルゴーニュの良さバッチリ。 味は、決して弱くはなくてどちらかというとやや強め。 奈良漬のような味わいは良い感じの熟成感だけど、 残念なのはやや渋味がとがっている様に感じること。
 凄いワインではないけれど、なかなかよろしゅうございます。道場稽古範囲を軽く超える4,200円のワインだけど、 それくらいの価値は十分に感じます。 特にこういう雰囲気は、ある程度お金を出さないと得られないと思う。
83点道場にて

5日(土)

 道場の「一畳畑」で栽培してきた小松菜、デカくなり過ぎて放置してたんだけど 、花が咲いたんでその花をおひたしに。 葉っぱが食べられないアブラナでさえ花は食べられるんだから、 葉が食べられる小松菜の花はさぞ美味しかろう、と思ったけど、 確かに美味しいです、全くクセが無くて。 ここまで育てた甲斐があったな、ってくらい、春らしい美味しさを満喫であります。

Bourgogne Hautes Cotes de Nuits 2005
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ 2005
Dom. Arlaud
ドメーヌ・アルロー
Blanc
Bourgogne Hautes Cotes de Nuits
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,9002008/03/27 ヴィナリス銀座 ヴィノラム
 本日の夕食は、前述した小松菜のおひたし、プチ師範代のリクエストによりアジの塩焼き、 それとプチプチ師範代の好物であるブリ大根。 ワインは、インポーター「ヴィノラム」が経営する銀座の店舗 「ヴィナリス」のセールで買ったもの。 このセールはお知り合いにメールで教えて頂いた。感謝感謝であります。 このワインは確か通常価格2,500円くらいのワインだったような。
 休日なんで、買い物から帰ってビールを飲んで、まだ明るいうちに稽古開始。 ボトルはズングリした高級感のあるスタイルで、コルクも(造り手やヴィンテージが書かれていない) 汎用品ながら長くてスベスベ。 スクリューキャップも便利でいいけど、やっぱり抜いて良いコルクだと気分が良いですな。 ワインの色は、ちょっと赤めな薄いレモン色。 香りはパーっと・・・来るかと思ったけど、残念ながらこれが相当弱い。 深~く嗅いで、ようやく摺りおろしリンゴみたいなフルーツ香がちょっぴりだけ。 「こりゃハズしたか」と思って口に含むと、品の良い樽香やら蜜香がギッシリ。 味はやや固めながらバランス良し。、 こういうワインは単に開いてないだけと思い、(飲み始めた時間は早いし)ゆーっくり飲むことに。
 抜栓後2時間、あいにく鼻で感じる香りはそれほど開かなかったけど、 口の中に感じる香りはまさに高級ブルゴーニュ白のソレ。 特に樽の使い方がお見事。
 香りさえちゃんとしてれば、そこそこの造り手の村名とか一級とかとも勝負できそうなワイン。 キレの良い味わいなんで、魚が主体の和食にもバッチリ。 ホント香りがもっとあれば・・・残念。
77点道場にて

4日(金)

Wallaby Creek Cabernet Sauvignon 2004
ワラビー・クリーク カベルネ・ソーヴィニョン 2004
Wallaby Creek Estate
ワラビー・クリーク・エステート
Red
South Western (Australia)
サウス・ウエスタン (オーストラリア)
\1,029 (単品価格:不明)2008/03/24 お手軽ワイン館 中部貿易
 本日の夕食はクリスピーチキン(by生協の冷凍を揚げるだけ)、 ロースハム、新タマネギのゴマドレッシングサラダ、レタスの韓国風サラダ。 ワインは、「世界のカベルネセット」、送料込み5本5,775円から。 この銘柄は2年前にシラーズの2002年産と稽古していて、 軽くてサクサク飲めるワインだった模様。
 スクリューキャップを捻って抜栓。 以前は、その風情の無さからあまり好きではなかったスクリューキャップだけど、 やっぱり手軽で良いですな。 ワインの色は、思ったより明るめ&赤め。ニューワールドのピノ・ノワールくらいな感じ。 香りは、カベルネによくある青っぽさは控えめで、純粋にベリー系の香り。 裏ラベルにはオークのバニラがどうのこうのと書かれているけど、樽香はあまり感じない。 味は、色から受ける印象の通り、軽めな感じ。 軽いこと自体は悪では無いと思うけど、 余韻が短くて口の中を上滑りする感じがあって、軽薄で否定的な印象を受ける。
 バッサリ切っちゃうと、「軽くて存在感の無い赤」だなぁ。 2年前飲んだシラーズも同傾向だったけど、こういう志向性の銘柄なのかな? 単品価格不明だけど、これが1,000円以上するのはちょっと・・・って感じ。 780円とかが値ごろ感。
★ショップへのリンク: 世界のカベルネセット
67点道場にて

3日(木)

Finca Carbonell Viura-Chardonnay 2006
フィンカ・カルボネール ヴィウラ・シャルドネ 2006
Bodegas Concavins
ボデガス・コンカヴィンズ
Blanco
Catalunya
カタルーニャ
Catlunya (Espana)
カタルーニャ (スペイン)
\735 (単品価格 : \1,470)2008/02/19 エノテカ(楽天市場店) エノテカ
 本日のワインは、 「ぴったり半額上質白ワイン6本セット」送料込み6,000円から (残念ながらこのセットはもう発売されていないみたい)。 このセットはこれまで稽古した4本、なかなか好成績を上げてきたけど、 その中で師範的には一番期待できないかな、と想像している一本。 というのも、まずスペインの安い白って、あまり良いイメージが無いのね。 なんか個性の無いのが取り得みたいなモノが多くて。 それに加えて、同銘柄の赤(テンプラニーヨ種)とは2年前に2004産と稽古済み、 イマイチぱっとしなかった模様。というわけであまり期待せずに抜栓。
 色は薄め、レモン色と黄色の中間ぐらいで、普通に若い白ワインの色。 香りもやや弱め。だもんで鼻が詰まりがちなこの時期だと、何の香りか拾うのが難しかったり。 ところが味は結構しっかりめ。 この手のワインにありがちな、金属を舐めるようなキンキンした感じが無くて、 かといって甘ったるいわけでもなくて、なかなかいい感じ。
 当初の予想通り特段の個性は無いんだけど、普通に楽しめる白ワインではある。 それにしてもスペインの白で「これは!」ってのにはなかなか出会わないですな。 有名なワインってのもあまり聞かないし。
★ショップへのリンク: Finca Carbonell Viura-Chardonnay 2006
71点道場にて

2日(水)

Inca Pinot Noir 2005
インカ ピノ・ノワール 2005
Inca (BGA)
インカ (BGA)
Tinto
Calchaqui Valley (Argentina)
カルチャキ・ヴァレー (アルゼンチン)
\1,0292008/03/24 お手軽ワイン館 重松貿易
 本年度1本目、かつ道場掲載3,333本目という節目のワインとして、 何を飲もうかと迷ったけど、結局普段どおり安ワインをチョイス。 というのも、平日でもあるし、 料理が辛子蓮根とチンジャオロースーというスパイシー&中華系だったんで、 あまりいいワインよりインパクト重視のモノの方が良さそうな気がして。 このワイン、販売店の紹介によれば「まるでカリフォルニアのピノノワール」とのこと。 だとすればこういう料理に合うかな、と。
 さて稽古開始。ボトルがちっともピノ・ノワールっぽくなくてカベルネやメルローみたいなんで、 ワインの色もさぞ濃かろうと思ったけど、実際はやや濃い目くらい。 ピノといわれればそうかもね、って感じの色合い。 香りは弱い。でも、確かにカリフォルニアのピノっぽいというか、 サクランボみたいなトーンの高いフルーツ香があって、それらしい雰囲気は出している。 これで味わいもスーッと喉に入ってくるワインだったら良かったんだけど、 渋いのよ、これが。まるで南仏の若いグルナッシュとかみたいなホコホコした渋味満載。 色や香りで築き上げたピノっぽさを根底から覆す味わい。
 うーん、ワインとしては悪くないと思うんだけど、 ピノ・ノワールと思って飲むと味わいに違和感バリバリ。 裏ラベルを読むと"Ideal with white meat, raw fish or any style of carpaccio" なんて書いてある。 ホントかよ?って感じ。少なくとも師範的には、 書かれているような教科書的にピノに合いそうな料理より、 コッテリ系の肉料理に合わせるのが無難だと思うけど。
★ショップへのリンク: Inca Pinot Noir 2005
69点道場にて

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by 師範