稽古日誌:2010年4月

 4月になりました。今年は例年と違い、この時期特有の鼻のムズムズ感や目のかゆみがあまりないので、 久しぶりにすがすがしい春が迎えられております。

 ところで最近、ネットの世界ではTwitterってのが流行っているみたいなんだけど、 師範はどうもソレの楽しさが理解できません。 もちろん、ネット/リアルを問わず、既に有名人な人にとってはきっと楽しいでしょう。 なんかちょこっと書いたらリアルタイムで反応が得られるんでしょうから。 でも、そういう人たちが『Twitterって楽しいよ』と言ったからって、 一般人が始めてもちっとも楽しくないんじゃないのかなぁ。 本人の知り合い数人が半ば義務的にリアクションするだけじゃないの? 一般人の日々の生活なんて普通は誰も興味無いだろうし。 でも結構やってる人も多いんで、師範が勘違いしているのかも知れませんが。

 ま、どんなに楽しいものだったとしても、師範は手を出さないでしょう。 TwitterにしろBlogにしろ、ソースが手元に無いという環境が馴染めません。 あと、大の大人が携帯電話覗き込んでチマチマと『・・・なう』なんて書いてるのって、 どーも性に合わんっすから。 ええ、師範は古い人間です。

翌月分

30日(金)

Chorey-les-Beaune 2007
ショレイ・レ・ボーヌ 2007
Dom. Tollot-Beaut
ドメーヌ・トロ・ボー
Rouge
Chorey les Beaune
ショレイ・レ・ボーヌ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,9822010/03/30 ヴェリタス ラック・コーポレーション
 連休二日目は師範代と子供らは普通に勤務/学校/保育園、師範だけお休み。 パスポートの申請に行ったり園芸作業をしたり、という一日。 というわけで夕食の担当は師範で、今宵のメニューは骨付き鶏モモ肉のオーブン焼きとか。 選んだワインは、トロ・ボーの村名ブルゴーニュ。 コノ造り手のワインは大昔に1階だけワインバーで稽古したっきり。 もうちょっと高級なヤツも同時に買ってるんで、まずはコチラで運だめし。
 さて抜栓。コルクは、造り手とヴィンテージと村名が書かれたオリジナル品。嬉しいですねぇ。 ワインの色は、2007年のこのクラスとしてはちょっと濃いめじゃないかな、と感じる赤紫色。 香りは、抜栓してすぐはとっても弱くて「こりゃハズシたか?」と思ったけど、 ほどなくするとそれなりにブルゴーニュらしい甘い果実香が立ってきて、 抜栓後3時間もすると結構香りバンバン。若いということもあって、かなり開くタイプです。 ただ味は、香りと比較すると終始一貫スレンダー・タイプ。 シュッと渋くて酸味がキッとしていて、ブルゴーニュらしくはあるけど享楽性に欠ける味わいです。
 味わいの変化が楽しめるし、それなりにブルゴーニュらしさは持っているんだけど、 なんだかちょっと険しい感じなのが残念。 もう少し熟成させれば良いかというと、それだけのポテンシャルを持っているわけでもないような。 このワインがこんな感じだったからといって、 上級品がどうだかは想像が難しいですな。
ショップへのリンク: Chorey-les-Beaune 2007 [Dom. Tollot-Beaut]
76点道場にて

29日(木祝)

 本日は、長女が通うピアノ教室の発表会。 初めての発表会でとても緊張したみたいで、若干間違えたところもあったけど、 元気のある演奏でよろしゅうございました。 ノーミスで演奏するってのは難しいよね。父ちゃんも(楽器は違うけど)未だに全然です。

 ちなみに最後には先生3人の演奏があって、最後の先生が弾かれたのはリストの「ラ・カンパネラ」。 内容は置いといて、こんな難曲を普通の音楽教室の先生が弾いちゃうのね、とビックリしました。
(右写真はウチの長女ではなく先生です)

 夕食は、長女へのご褒美ということで回転寿司(笑)、 行ったのは、回転寿司ならここんとこだいたいココというジャンボ おしどり寿司 希望ヶ丘店。 別にとりわけ美味いってわけじゃないし、とりわけ便利ってわけでもないんだけど、 いろんなバランス(近所に回転寿司が無い/全皿100円の店は趣味じゃない/横浜駅近辺の店は駐車場が無い)でココになっちゃいます。

 食べたのは、いろいろと握り寿司(左写真は活マダイ)とかカニ汁とかイイダコの唐揚げとかアイスクリームとか。 酒は生ビールに瓶ビールを頼んで、合計は27品お会計は8,000円ちょっと。

 ちなみに今日はとても混んでて、30分くらい待ちました。 周りのお客さんを見ていると、クーポン券の付いた新聞折り込み広告が入っていたみたい。 道場はこの店の商圏外なんでクーポン券持ってなくて残念。

Barokes Bubbly Wine BIN382 Rose (N.V.)
バロークス バブリー・ワイン BIN382 ロゼ (ヴィンテージ無し)
Barokes P/L
バロークス P/L
Sparkling
発泡
South Eastern (Australia)
サウス・イースタン (オーストラリア)
\333 (3本セット\998)2010/03/13 天王町サティ 日本酒類販売
 回転寿司でちょいと飲んできたんで、道場では軽く飲みなおし。 選んだのは、主に花見用にと近所のスーパーで買った、3本セットの缶入りスパークリングワインの最後の一缶。 に引き続き今回はロゼ。 スパークリングなのに白より赤の方が印象が良いという不思議な結果だったけど、 果たしてロゼはどうでしょうか?と。
 色はかなり濃いめのピンクで、シャンメリーの赤みたいな色合い。 泡立ちは弱め、グラスの中でじっと黙ってます。 香りは、まるでアメリカのイチゴキャンディーみたいな、やや人工的な香りがチョビッと。 口に含んでも、およそロゼのスパークリングに想像する味わいとは違っていて、 なんだかイチゴジュースに炭酸と若干のアルコールを入れたような味わい。うむー。
 残念ながらダメダメです。白や赤と比較しても残念な内容。 なんといっても泡が弱いのがイカンです。 スパークリングはシュワシュワしないとね。 この量(250ml)でこの値段なら、チューハイとかの方が満足度が高いかも・・・ とも思ったけど、アルコール度数は13%もあるんで、まぁドッコイドッコイかと。
58点道場にて

25日(日)

Beviam Tocai 2009
ベビアム トカイ 2009
Cavas del 23
カバス・デル・23
Blanco
Mendoza (Argentina)
メンドーサ (アルゼンチン)
\7772010/03/30 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 スカッと晴れて気分の良い日曜日。夕食のメニューは、 ワカメの韓国風サラダ(道場的にはゴマ油の入ったサラダだと何でも「韓国風」)、 タコの刺身、ホタルイカの酢の物、タケノコと挽肉のカレー風味炒めレタス包み、タケノコご飯。 春らしいメニューですな。 というわけでワインはまた白で、産地もまたアルゼンチン。 先日稽古した赤と同じ造り手であります。
 色はそれなりにしっかりしたレモン色。 香りは、シトラス系のフルーツにピーチを加えて、ほんのりトロピカル・フルーツの香りがある、 絵に描いたようなフルーティな香り。 「トカイ」ってのは品種名だと思うけど、香りの雰囲気はソーヴィニョン・ブランに極めて近いです。 味は、甘さと酸味のバランスが良くて、一昨日みたいに強い苦味も無くて、 よく出来ました、って感じの味わい。
 知らない品種なんで、変わったワインかなぁ、と思って飲んだんだけど、 結果的にはそこそこ良く出来た南米産ソーヴィニョン・ブラン、って感じでありました。 1,000円以下ならまずまず納得のクオリティ。
ショップへのリンク: Beviam Tocai 2009
72点道場にて

23日(金)

Altosur Chardonnay 2009
アルトスール シャルドネ 2009
Finca Sophenia
フィンカ・ソフェニア
Blanco
Mendoza (Argentina)
メンドーサ (アルゼンチン)
\4282010/02/14 コストコ金沢シーサイド店 コストコホールセールジャパン
 本日のワインは、2月にコストコで買ったアルゼンチン産の白。 お値段なんと428円。安いなぁ。 これでそれなりに美味かったらコストコの会員になっちゃうかも・・・ なんて思うんだけど、正直ワイン以外はほぼ全く趣味じゃないんだよなぁ。 食材にしろ何にしろ、あんなデカい単位で買うこと無いからね。 結局無駄にするか贅肉にするかどちらかだろうし。 ちなみに本日の夕食のメニューは、牛肉とブロッコリーとタケノコの中華風炒めとカニクリームコロッケです。
 色は普通に薄い、というかこの値段のワインで色の良し悪しを云々してもしょうがない感じ。 香りは、正直言ってちょっとビックリ。 若いシャルドネというかソーヴィニョン・ブランの気配が入っているというか、 やや青っぽい草の香りがありながらもこの値段とは思えないボリューム。 そういうわけで期待してグラスを口に運ぶと、 甘味や酸味に問題は無いんだけどとにかく苦渋いのね。 何からくるんだろうなぁ、この苦さ、渋さ。 抜栓後多少時間が経っても消える気配は無いし。
 というわけで、この値段のワインにありがちな薄っぺらさは微塵もなくて、 ちゃんとしっかりした白ワインではあります。 ただ、そのしっかりの仕方が全く相容れないというか、ちっとも享楽的でないです。 ちゃんとすればきっと美人なんだろうけど、 腋毛ボーボーで鼻くそをほじっているような、 素材の良さを覆い隠して余りあるガサツな仕上がりのワイン。 やっぱり値段は正直かも。
63点道場にて

21日(水)

Bourgogne Hautes-Cotes de Beaune 2008
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ 2008
Eugene Lebreton
ユジューヌ・ルブルトン
Rouge
Bourgogne Hautes Cotes de Beaune
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,4802010/03/17 QUEEN'S ISETAN 品川店 東亜商事
 本日は、まるで初夏を想わせるような暖かい日。 夕食のメニューはマダイとブリとツブ貝の刺身、小松菜のゴマ油炒め、カボチャのサラダ。 どう考えても白の方が合いそうなコンディション/メニューなんだけど、 メニューを知る前にワインを開けちゃったもんだから、本日のワインはブルゴーニュ産の赤。
 さて抜栓。色は非常に薄くて、濃いロゼの方がもっと濃いかも、ってくらいの色。 粘性も低くてサラリとした感じ。 香りは、ボリューム的には結構あったりするんだけど、 その雰囲気たるやゴム革っぽさを通り越してプラスチックを焦がしたような感じ。 味は、安ブルゴーニュらしく軽くて酸っぱい味わい。
 なんというか、典型的な安ブルゴーニュ。 2008年ってダメな年なんだっけ?つい2年前なんだけどもう忘れちゃってますが。 これが1,500円もするのはいかにも高いんだけど、まぁブルゴーニュですからね、 税金と思ってお支払いするしかないでしょう。
67点道場にて

18日(日)

 ここんとこ週末、天気が悪かったり飲み過ぎてたりであまり行かなかった朝散歩、 気候も良くなって久しぶりに再開。 本日は道場から西に歩いて市沢にある神田公園というところまで。

 朝5:40に道場を出て、行きは学園通りから新桜ヶ丘経由、 帰りは西谷浄水場から相鉄沿いに歩いて2時間弱、約12,000歩。 横浜もこのあたりまで来ると、林があったり畑があったり、のどかな雰囲気であります。 この公園もなんだかのんびりしていてよろしいですな。

Norton Extra Brut N.V.
ノートン エクストラ・ブリュット (ヴィンテージ無し)
Bodega Norton
ボデガ・ノートン
Espumoso
発泡
Mendoza (Argenitna)
メンドーサ (アルゼンチン)
\787 (単品価格:\1,575)2009/01/08 エノテカ シャトー蔵出しワイン エノテカ
 本日の夕食は豚ヒレカツとか揚げ手羽先とか揚げナスとか。 ようやく暖かくなったんで、夕食の前からテラスで飲み始めたのがコレ、 アルゼンチン産のスパークリング・ワインであります。 これは、1月に買った「ENOTECA パーティパック12」9,975円の中から最後の1本。 昨年夏にも稽古しているけど、かなり好印象だった模様。 それが今回のセットだともっと安く買えております。
 色は、スパークリングとしては標準的な、軽く日焼けした白木のような色。 泡の立ち方はちょっと少なめに見えるけど、それはグラスを洗ってから日が経たないからかもです。 香りは、柑橘類の香りがメインで、イーストっぽさとかはあまりない。 真面目なスパークリングではあるけど、シャンパーニュとはちょっと違った香りです。 味は、酸がキリッとしていてコクがあって、金属を舐めるようなイヤな感じとかはなくて、 この値段としては十分な味わいであります。
 「シャンパーニュと違ってストレートにフルーツ」という印象は昨年と同様。 でも意外と美味いんですよ。 この値段(1,000円以下)のスパークリングだと、怪しげなカバとかしか買えないと思うけど、 そういうのとは一線を画す「ちゃんとしたスパークリング」であります。 やっぱりこのショップ兼インポーターは、割引率の高いセットを買うとお得感が高うございます。
77点道場にて

17日(土)

Cono Sur Cabernet Sauvignon 2008
コノ・スル カベルネ・ソーヴィニョン 2008
Vina Cono Sur
ビーニャ・コノ・スル
Tinto
Valle Central (Chile)
セントラル・ヴァレー (チリ)
\576 (単品価格 : \714)2010/01/26 お手軽ワイン館 スマイル
 本日のお料理当番は師範。「休日のお父さんの料理」といえばカレーであります。 あとはワカメとキュウリの韓国風酢の物。 カレーに使う牛肉の煮込みにも使うために開けたのがコレ、 安ワイン者御用達造り手「コノ・スル」の、 一番ベーシックな価格帯であるヴァラエタル・シリーズの、 一番メジャーな赤品種カベルネ・ソーヴィニョン。 「2009 ザ・ベストヒットセット」、税・送料込み7本6,980円(もうこのセットは設定無し)からの一本。 非常にお手頃価格なワインだけど、サイトの情報によれば「70%を手摘みで収穫、熟成は6ヶ月。 30%をミディアムトーストのフレンチオーク樽で、70%をステンレスタンクで」らしい。
 色は、とてもストレート、でもちょっと赤みがあるかな、って感じの紫色。 香りのボリュームはやや弱め。カベルネらしい濃い果実香と、焦がしたような樽香が少し。 味は、思ったよりも濃くなくて、というかチリのカベルネ・ソーヴィニョンとしたらかなり軽め。 悪くはないんだけど、ちょっとアレレレレ?って感じ。
 コノ・スルって、最近ラインナップをたくさん持っていて、 同じカベルネでも安いヤツから高いヤツまでいろいろあるよね。 だもんで良いブドウは高いヤツ側に使われちゃったのかな? という感じ。 これはこれで上手に造ってはあって、さすがの腕前だとは思うけど、 いわゆるチリのギュッと濃い感じはありません。
ショップへのリンク: Cono Sur Cabernet Sauvignon 2008
70点道場にて

16日(金)

 本日は、勤務先が同じメンバーでのワイン会、 1月に引き続いての2回目で、 店も前回と同じピッツェリア イル・ビアンコ。 参加者は今回1名増え、師範を入れて5名で。

 またこの店にした理由は、やっぱり「持ち込み無料」だから。 こういう店(「BYO」というのかな?)がもっと増えてくれれば嬉しいんだけどなぁ。 他にこういうスタイルの店をご存知な方がいらっしゃいましたら是非ご教示下さい。

Sancerre "Les Belles Dames" Cuvee Marie-Laurence 1990
サンセール "レ・ベル・ダーム" キュヴェ・マリー・ローランス 1990
Gitton Pere & Fils
ギットン・ペール・エ・フィス
Blanc
Sancerre
サンセール
Loire (France)
ロワール (フランス)
(Mさんから) 大榮産業
 Mさんがご持参された白の1本目は、 なんと1990年産のサンセール。 Mさんち、ワインを何本持っているか全然把握していないってことで、 こういう「飲まないうちにずいぶん年月が経っちゃった」ワインがたくさんあるそうで。 コス・デストゥルネル(だっけ?)も日なたのベランダに放置されてたりとか。 なんかいろいろ凄いです。
 というわけで、Mさん本人も「美味いんだか不味いんだか・・・」って感じで抜栓。 色はしっかり熟成が感じられる黄金色。 香りは、まるでソーテルヌみたいな甘く凝縮感のある感じ。 白の古酒にありがちな、高菜の古漬けみたいな雰囲気はなくて、 ちゃんと果実香も残ってます。 品種はソーヴィニョン・ブランのはずだけど、 この香りでソーヴィニョン・ブランは思い浮かびませんな。 味は、甘い香りとは裏腹に意外とスッキリ。 きちんと酸が活きているんで、古酒といえどもヘタッた感じはありません。
 古酒とはいえ、まだまだ矍鑠(かくしゃく)としたワイン。 歳はとってもまだまだ元気で活動的なお婆ちゃん、といった感じ。 夏は30度くらいになるところに保存されていたそうなんだけど、 そんな感じでも全然大丈夫なんですな。
(82点)「ピッツェリア イル・ビアンコ」にて

Bourgogne Hautes Cotes de Nuits 2000
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ 2000
Jayer Gilles
ジャイエ・ジル
Rouge
Bourgogne Hautes Cotes de Nuits
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,9802009/10/19 カーヴ・ド・リラックス ラック・コーポレーション
 白がもう一本ある予定だったんだけど、 それを持参予定のKさんが遅れていたんでこっちから先に開けることに。 コレは師範が持参したもので、ブルゴーニュの名手「ジャイエ・ジル」 のオート・コート・ド・ニュイ。 この銘柄は、1月のこの会で1998産を持参、 大変好印象だったもの。 よってもって二匹目のドジョウを狙って、今回は同時に買った同銘柄の2000年産をチョイスした、という次第。 お値段も前回と同じ2,980円で安ワイン道場の稽古範囲。
 色はそれなりに薄め、若干オレンジ色の入ったプチ熟成ブルゴーニュな色合い。 香りは、抜栓してすぐはボリューム中程度、革っぽい雰囲気と妖艶さを併せ持った雰囲気。 それが抜栓後時間が経つと甘いカラメルっぽい香りが出てきて、 ボリュームも大増量。とってもナイスな香りであります。 ただ、残念ながらというか値段は正直というか、味は軽めでちょっと酸が目立ちます。
 前回の1998産と比べると、ちょっと小ぶりでちょっと弱め。 とはいえこの値段だからね。3,000円以下でこの香りが楽しめれば十分でしょう。 またどっかで売られてないかなぁ、ジャイエ・ジルのお手頃バック・ヴィンテージ。
(80点)「ピッツェリア イル・ビアンコ」にて

Cliff Lede Napa Valley Sauvignon Blanc 2007
クリフ・レイディ ナパ・ヴァレー ソーヴィニョン・ブラン 2007
Cliff Lede Vineyards
クリフ・レイディ・ヴィンヤーズ
Blanc
Napa Valley (USA)
ナパ・ヴァレー (アメリカ合衆国)
(Kさんから)
 遅れていたKさんがようやく到着して白の2本目。 カリフォルニアはナパの白ワインで、品種は最初に開けたサンセールと同じソーヴィニョン・ブラン。 Kさんはこのワインが気に入っていて大量買いされているとのことであります。
 さて抜栓。コルクが長くてとっても立派。 色はほぼ無色に近いくらい薄い色合い。前のサンセールとは全然違う色。 香りはとても素晴らしく、ユリのような沈丁花のような、スーッと涼しげな花の香りがパーッと拡がります。 味は、甘くなく酸っぱくなく、とてもスムーズでこちらもなかなかいい感じ。
 カリフォルニアの白というと、樽香バンバンで甘さコッテリで・・・という感じのゴージャスなワインを想像するけど、 これはそうじゃなくてストレートで品の良いワイン。 こういうのもあるんですなぁ。大変勉強になります。
(83点)「ピッツェリア イル・ビアンコ」にて

Simi Alexander Valley Cabernet Sauvignon 2006
シミ アレクサンダー・ヴァレー カベルネ・ソーヴィニョン 2006
Simi Winery
シミ・ワイナリー
Red
Sonoma (USA)
ソノマ (アメリカ合衆国)
(Ysさんから) コンステレーション・ワインズ・ジャパン
 続いての赤は、今回から参加のYsさんが持参されたもので、 カリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニョン。 "Simi"って、比較的良く聞く造り手だけど道場への登場はお初であります。
 色は、前のブルゴーニュと比べるまでもなくしっかりと濃い青紫色。 香りは、いかにもカベルネ・ソーヴィニョンな、カシスっぽい濃い果実とピーマンみたいな青っぽい香り。 想像と違い、樽はあまり感じません。 味も想像と違っていて、ゴリゴリに固く重いかと思ったけど意外と柔らかで軽快。 グラスに注いですぐから美味しく飲めます。
 これまた「カリフォルニアのカベルネとは・・・」みたいな想像とちょっと違う、 バランス重視の赤ワイン。 その分インパクトは弱めだけど、一人で飲むならこういうワインの方が良いかもですな。
(79点)「ピッツェリア イル・ビアンコ」にて

Torbreck "Woodcutter's" Shiraz 2004
トルブレック "ウッドカッターズ" シラーズ 2004
Torbreck Vintners
トルブレック・ヴィントナーズ
Red
Barossa Valley (Australia)
バロッサ・ヴァレー (オーストラリア)
(Yjさんから)
 最後の赤は幹事役のYjさんが持参。 道場的にはこの銘柄とは5年前に2003年産と稽古済み。 その時は2003年産を2005年に飲んだんで、とても若かったわけだけど、 今回は2004年を2010年にってことで、良い感じに熟成されているんじゃないかと期待であります。
 色は・・・スミマセン、あまり覚えておりません。 香りは、やっぱり豪州のシラーズということで、 煮詰めたジャムにミントを加えたような、ギュッと凝縮感のある香り・・・だったような。 味は・・・スミマセン、こちらもあまり覚えていませんが、 香りに負けない凝縮感のある味わい・・・だったような。
 と、あちこちに虫食いがあるような記憶で甚だ頼りないわけだけど、 ワインの方は頼りなさは微塵もないしっかりしたものでした、ってことは覚えております、ハイ。
(80点?)「ピッツェリア イル・ビアンコ」にて

 ・・・というような会、 皆さんお疲れ様でございました。 次は7月ですかね。

14日(水)

Imperio de Sentidos Cabernet Sauvignon 2007
インペリオ・デ・センティドス カベルネ・ソーヴィニョン 2007
Cavas del 23
カバス・デル・23
Tinto
Mendoza (Argentina)
メンドーサ (アルゼンチン)
\663 (通常価格:\777)2010/03/30 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 週末に引き続き「火曜日限定 新世界フルボディ赤6本セット」、税送料込み4,480円からのワインが続きます。 というか、週末はちょっと飲み散らかしちゃったから、 改めてそのセットの一本とじっくり稽古しようと考えた次第。 さてこのワイン、アルゼンチン産のカベルネ・ソーヴィニョンなんだけど、 ボトルの外観はなんとなくスペイン産みたいな感じ。 スペイン産とはイマイチ相性の悪い師範にとっては「大丈夫かな?」といったところ。
 色は普通にしっかりと濃い紫色。いかにもチリ産カベルネ・ソーヴィニョンの色であります。 香りは、期待したよりは弱め。深く嗅ぐと、 ベリー系のジャムみたいな煮詰めた果実香がフワッと。 このアタリの気合の入ったワインに良くある、 インクっぽい濃い香りや甘い樽香は感じられなくてちょっと残念。 でも味は結構濃い。濃さの主体は渋味なんで、かなり険しい感じではあるけれども。
 確かに看板に偽りは無くて、この値段なのにフルボディだとは思う。 ただ、なんか洗練されていないというか艶がないというか、 フルボディはフルボディでもトゲトゲをまとった感じ。 同じセットの中からだったら、先週末に飲んだヤツの方が魅力的だったような。 もちろんこの値段なんで、腹は立たないというかそれなりに頑張ってるとは思いますが。
69点道場にて

11日(日)

Bourgogne Passetoutgrain 2006
ブルゴーニュ・パストゥグラン 2006
Dominique Laurent
ドミニク・ローラン
Rouge
Bourgogne Passetoutgrain
ブルゴーニュ・パストゥグラン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,4802010/03/03 QUEEN'S ISETAN 品川店 山信商事
 前日あれだけ飲んどいて、今日もまた飲むんかい!という感じではありますが、 多少身体的ダメージがあっても夕方になってくるとなんとなくワインを開けたくなる、 安ワイン道場師範の悲しいサガであります。 ちなみに師範代の出身地は佐賀県であります。 料理は豪州牛バラ肉のサイコロ・ステーキ。 普通だったら濃いワインが欲しくなるメニューだけど、 今日はさすがに濃いのはちょっと・・・って気分だったんで、 軽め狙いでブルゴーニュのパストゥグランをチョイス。
 色は、薄めではあるけど薄すぎない、 ガメイの由来か通常のピノ・ノワールより青みが強いように感じられ、あとわずかにレンガ色っぽさもある紫色。 香りのボリュームは中くらい。ピノ・ノワール由来のケモノっぽさに、 熟し過ぎて傷んだイチゴのような香りがプラス。 一時期は樽香の派手さが目立ったドミニク・ローランだけど、 このワインからは樽は感じません。 味は、やや酸が目立ってほんの少し炭酸のジリジリ感のある軽めな味わい。
「軽め」というのは狙い通りではあるけど、飲み進めるとちょっと物足りなく感じたり。 全体になんとなく果実っぽさが弱いのね。 もう少し若くてフレッシュなうちに飲んだほうが美味しいワインだったのかもです。
69点道場にて

10日(土)


 本日は、師範の学生時代の友人を招いての飲み会。 参加者は、HT氏一家(HT氏、奥様、ご令嬢二人)、TT氏、KT氏、師範一家の大人6名子供4名。 そのうち飲む人は師範代を除く大人5人。

 備忘録のために出した料理を書いておくと、
エリンギとそら豆のガーリック炒め
マグロとヒラメのカルパッチョ
マグロの刺身
レタスの韓国風サラダ
ラザニア
タンシチュー
チーズ3種(エポワス、ゴルゴンゾーラ&マスカルポーネ、コンテ)
HT氏からの差し入れデザート
であります。

Gerard Gratiot Rose Brut N.V.
ジェラール・グラシオ ロゼ ブリュット (ヴィンテージ無し)
Gerard Gratiot
ジェラール・グラシオ
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\3,3602009/09/11 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 一本目はやっぱりシャンパーニュで、かつ華やかにロゼであります。 このジェラール・グラシオという造り手は、シャンパーニュとしてはお手頃価格なのにかなり品質が高い印象があり、 ノーマル版とは最近稽古回数多し(ココココ)。 そのロゼがセールになっていたので購入したもの。 春らしくパーッと開放的な感じだと良いなと期待しつつ抜栓。
 色は、シャンパーニュのロゼには珍しくハッキリとしたピンク色。 ふつうもっとオレンジというかタマネギの皮というか、そういう色のが多いと思うけど、 コレはカバなんかによくありそうな薄紫色。 香りは、果実香とイースト香を含んだシャンパーニュらしいもの。 味は、甘くなく酸っぱくなくスムーズな味わい。 黒ブドウが多いのか、ちょっと動物的な雰囲気もあったような。
 色にちょっとビックリしたけど、ちゃんと普通のシャンパーニュでありました。 乾杯用の泡としてはこれで十分でしょう。一人一杯半、あっという間になくなっちゃいました。
ショップへのリンク: Gerard Gratiot Rose Brut N.V.
(80点)道場にて

Riesling "Hugel" 2007
リースリング "ヒューゲル" 2007
Hugel et Fils
ヒューゲル・エ・フィス
Blanc
Alsace Riesling
アルザス・リースリング
Alsace (France)
アルザス (フランス)
\1,8482010/03/30 ヴェリタス ジェロボーム
 白の1本目は、わかりやすい美味しさを持つお手軽ワインの代表としてアルザス産のリースリングを。 ヒューゲルのリースリングとは幾度か稽古した記憶があったけど、 もう直近が9年前なんですな。光陰矢のごとしであります。 今回の参加者連中と学生時代を過ごしたのももう20年も前のことだしねぇ。
 色は非常に薄くて、ネットリ感もあまりなくサラリとした見た目。 香りは、アルザスのリースリングによくあるオイリーな感じはあまりなくて、 生食用のマスカットみたいな普通にブドウっぽいフルーツ香がメイン。 味も普通だなぁ。甘さ控えめで酸が強いわけでもなく、特段の個性は感じない普通に軽めの白ワインな味わい。
 もう少しアルザスらしい判りやすさが欲しかったところだけど、まぁこういうこともありますかね。 次のボルドー産がすっごく個性的だったんで、比較といいう意味ではよろしゅうございました。
ショップへのリンク: Riesling "Hugel" 2007 [Hugel et Fils]
(72点)道場にて

Le Blanc du Chateau Prieure-Lichine 2004
ル・ブラン・デュ・シャトー・プリューレ・リシーヌ 2004
Ch. Prieure-Lichine
シャトー・プリューレ・リシーヌ
Blanc
Bordeaux
ボルドー
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
(KT氏・TT氏から) ジャルックス
 KT氏とTT氏にお持ち頂いたワイン2本のうちの白がコレ。 ボルドーの白って道場ではほとんど登場しないんで、こういう機会は嬉しいものであります。 調べたところ、造り手の「シャトー・プリューレ・リシーヌ」というところは、 マルゴー村にあるメドック4級の格付けらしいです。 いやー、勉強になります。
 色は、前のアルザス産と特に違いはありません。 ただ香りが全く違ってて、とにかく樽香がバンバンバンと。 まるでウィスキーみたいな樽っぽさ(KT氏には「判らん」らしいけど)。 これほど樽を効かせた造りだと、 カリフォルニア産の白とかを連想して味はきっとマッタリコッテリだろうなぁと思いつつ口に含むと、 意外や意外でシャープな味わい。なるほどねぇ。
 というわけで、非常に個性的なワインでありました。 聞いてビックリお値段は5,000円オーバーだったとのこと。 その価値があるかといえばウーンと悩むところだけど、 こういう雰囲気はなかなか安ワインでは味わえないってのは事実であります。
(78点)道場にて

Gevrey-Chambertin "Seuvrees - Vieilles Vignes" 2007
ジュヴレ・シャンベルタン "スーヴレ ヴィエイユ・ヴィーニュ" 2007
Dom. Michel Magnien
ドメーヌ・ミシェル・マニャン
Rouge
Gevrey Chambertin
ジュヴレ・シャンベルタン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(KT氏・TT氏から) コルドンヴェール
 KT氏とTT氏にお持ち頂いたワイン2本のうちの赤がコレ、 ミシェル・マニャンが造るジュヴレ・シャンベルタンであります。 近いところでは、昨年の大晦日にヴィンテージ・畑違いと稽古しておりますが、 なかなか好印象だった模様。 ラベルの地色が黒ってのは、「気合を入れて造りました」ってな感じでしょうか。
 さて抜栓。色は、ブルゴーニュとしてはかなり濃い目の紫色。気合入っております。 香りは、木イチゴっぽいピュアピュアな果実香に、甘い感じの樽香がプラス。 こちらも気合入ってますな。 こういうワインって、意外と味がスレンダーだったりするんだけど、 良い方に期待が裏切られて味までミッチリ。 品の良い渋味と甘酸っぱさたっぷりで、間違いなく美味いです。
 いやー、参りました。格付けは村名だけど、 内容はヘタなグラン・クリュを凌駕するクオリティを持っているかと。 お値段は6,000円弱だったとのこと。 その値段であっても十分お買い得であります。
(90点)道場にて

Gevrey Chambertin "En Jouise" 2002
ジュヴレ・シャンベルタン "アン・ジュイス" 2002
Dom. Harmand Geoffroy
ドメーヌ・アルマン・ジョフロワ
Rouge
Gevrey Chambertin
ジュヴレ・シャンベルタン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\5,2292009/06/04 ワイン&WINE オーデックス・ジャパン
 せっかくなんで、師範からの赤は「同じ村対決」として同時に抜栓。 このワインは、昨年レストランで稽古して、 あまりの美味しさにビックリ、即2本購入したもの。 そのうち1本は昨年の軽井沢で再稽古、 そこでもやっぱりハイ・パフォーマンス。 過去の実績から考えて確実に美味いはず、自信満々での抜栓であります。
 色は、前のワインと比べるとやや薄めだけど、 熟成感があってエッジの部分にほんのりとオレンジ色が見える色あい。 よろしいんじゃないでしょうか。 香りは、ボリュームの点においては前のワインと互角かちょっと上、 雰囲気も複雑さや妖艶さがあって良い感じ。いいぞいいぞ、と。 ただ、味が残念。相対的にかなり薄っぺらく感じます。 もちろんこれ単体で飲めばそれなりに美味いんだろうけど、 比較となると明らかに負け。HT氏曰く『前のワインが絶対美味い』と。
 「ほーらこっちが美味いでしょ」と師範の面目躍如となるはずだったのになぁ。 相対差は置いといても、前の2回と比べると小物になっちゃったような。 もうピークを過ぎちゃったのかも。なかなか難しいものでございます。
(82点)道場にて

Post House "Blueish Black" 2008
ポスト・ハウス "ブルーイッシュ・ブラック" 2008
Post House Wines
ポスト・ハウス・ワインズ
Red
(South Africa)
(南アフリカ)
\663 (通常価格:\777)2010/03/30 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 普通の人間は酒に酔ってくるとどんどん気が大きくなっていくわけですが、 師範の場合、ことワイン選びに関してだけは酔えば酔うほどシミッタレていきます。 というわけで、6本目ともなるこのワインは、一本663円相当の安ワインからチョイスして、 「火曜日限定 新世界フルボディ赤6本セット」税送料込み4,480円からの1本。 品種はシラーズ、ピノタージュ、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー。 1年前に同じワインと稽古済み。 確実に濃くて強いワインなんで、酔っぱらいには最適という判断であります。
 というわけで、かなりメートルも上がってからのワインなんで、細かいことはほとんど覚えてません。 でも、前の前のワインがあれだけハイ・クオリティだったにもかかわらず、 意外と「落ちちゃった感」を感じない、しっかりした内容だったような。 TT氏も『こういう濃いのが好き』と言っていたような。
 残念ながらあまり覚えちゃいないわけですが、濃いワインだったことは確かであります。 ここでヘタに意地張って高級ワイン出さなかったのも正解であります(ケチ)。
(75点?)道場にて

Inkspot "Vin Noir" 2007
インクスポット "ヴァン・ノワール" 2007
Cloof
クルーフ
Red
Darling (South Africa)
ダーリング (南アフリカ)
\663 (通常価格:\777)2010/03/30 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 で、まだ開けるわけであります。5人で7本目であります。 前のワイン同様、またまた安いトコロからのチョイスで、またまた濃いワイン狙いであります。 チョイスしたのは、同じく「火曜日限定 新世界フルボディ赤6本セット」、税送料込み4,480円からの1本。 1年前に2005産と稽古済みのワインであります。
 ワインの印象だけど、 前のワインですらあまり覚えていないのに、このワインを覚えているわけが無いのであります。 というか私これ飲んだっけ? 開けたのは覚えているんだけど、飲んだ記憶が無いのよ。
 というテイタラクであります。朝起きたら空になっていたんで、きっとそれなりに美味しかったんでしょう。 あははははぁ。
(??点)道場にて

 夕方5時ごろからスタートして、終わったのはもう11時を過ぎていたらしい・・・ 「らしい」というのは師範は沈没しておったためであります。あぁ情けなや。 ともあれ皆様お疲れ様でした。また飲みましょう。

9日(金)

Porta Carmenere Reserva 2009
ポルタ カルメネール レセルバ 2009
Vinedos y Bodegas Corpora
ビンニェードス・イ・ボデガス・コルポーラ
Tinto
Maipo Valley (Chile)
マイポ・ヴァレー (チリ)
\5882010/02/14 コストコ金沢シーサイド店 コストコホールセールジャパン
 今週末、道場に来客があるってんで性懲りも無くナントカの一つ覚えでタン・シチューを作っております。 というわけで主にその料理用に使ったワインがコレであります。 ちなみにこの銘柄は、5年前に2004年産と稽古済み (以前の買値と比較して今回は約4割引。安いなぁコストコ) 前回はあまり良い印象じゃなかったのを忘れて買っちゃったわけだけど、 少なくとも弱弱なワインじゃなさそうなんで、料理用にはもってこいかと。
 というわけで、グラスに一杯分だけ取って味見を兼ねた稽古。 色はそこそこの濃さ。普通一般には濃い感じだけど、チリワインとしたら薄めのほうかも。 香りは、青っぽい茎の部分の香りと、ちょっと蒸れたような果実香。 味は、渋味そこそこ酸味も甘味もあって、全体に硬いけどバランスは悪くない。
 良く熟れた粒の小さいブドウの房を、茎ごとガガガーッと収穫して荒っぽく醸造しました、 という感じのワイン。そのまま飲むにはちょっとガサツさが気になるけど、 料理用にはこれくらい覇気があるやつがよろしゅうございます。
(68点)道場にて

7日(水)

Los Ailos Syrah Marbec 2007
ロス・アイロス シラー マルベック 2007
Los Ailos
ロス・アイロス
Tinto
San Juan (Argentina)
サン・ファン (アルゼンチン)
\663 (通常価格:\777)2010/03/30 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 本日は、師範代が勤務先の送別会に出席するため、夕食の調理担当&子供の世話役は師範。 チャチャッと作れて子供らの食いつきも良くて、食材の買出しが不要で・・・と考えると、 オムライスが思い浮かびました。 オムライス、休日の昼には良く作るんだけどね。 夜のメニューとしてはやや力不足にも思えたんで、ケチャップじゃなくてデミグラスソース (ハインツの「ちょっとだけデミグラスソース」)と赤ワイン、マッシュルームの(水煮)をソースに。 小手先だけど見た目はちょっとディナー。
 そんな夕食なんで、どちらかというと派手でストレートで判りやすいワインが良かろうと思い、 選んだのは「火曜日限定 新世界フルボディ赤6本セット」、税送料込み4,480円からの1本。 かのミシェル・ロランのプロデュースで、品種はシラー60% マルベック40%。 『4年間熟成(うち6ヶ月はフレンチオーク樽)』と販売店のサイトには書かれているけど、 単純に計算して2007年産で今現在4年間熟成は無理じゃね?
 んなことは置いといてさて抜栓。色はとても濃い、それ以外に言いようのない色。 香りは、ミッシリと目の詰まった果実香に甘い感じの樽香がプラス。 およそこんな値段で買えるワインの香りじゃなくて、 南米産でもプレミアムクラス、およそ1,000円台後半から2,000円台のワインの香り。 味は渋くて甘い。 でも渋さのカドは取れていて、甘さもそんなに目立たないんで悪くないバランス。
 これが通常価格で777円で買えるのは確かにお買い得。 アラを探せば「ミシェル・ロラン・プロデュース」のワインにありがちな何飲んでも一緒的な没個性感と、 一本調子な飲み飽き感が無いではないけど、いかんせんこの値段ですから。 安ワイン者には「まぁ一本飲んでみなせぇ」と薦めたくなるワイン。
78点道場にて

4日(日)

 本日は近所の公園でお花見。

 場所は、道場から歩いて20分くらい・・・ってそんな距離を荷物持って歩きたくないんで、 車で数分のところにある保土ヶ谷公園。駐車場代は終日利用で500円也(当然帰りの運転は師範代)。

 なんたってこの公園の良いところは広いってとこ。 今日あたりはお花見のピークなんだろうと思うけど、 場所取りなんかとは無縁の世界で、昼から行っても場所あり放題。 天気はイマイチだったけど、やっぱり日本人たるものこの時期は花見をしなきゃ始まりません ・・・なんて言ってるけど、師範が子供の頃は家族で花見なんてしなかったなぁ。

午前中、師範代と次女はみなとみらいに映画を見に行っていたんで、 花見のお弁当は師範と長女が担当。 メニューは、おにぎり2種、鶏の唐揚げ、タコさんウインナー、玉子焼き、 ほうれん草のバター炒め、ミニトマト、パストラミビーフという、お弁当の定番メニューで。 これに冷凍のスパゲティが入るはずだったんだけど、忘れちゃいました。 ま、それでも結構上手に出来たかな。 玉子焼きがちょっとしょっぱかった以外は特に問題なし。 長女もウインナーやほうれん草炒めたりおにぎり握ったりで大活躍。

Dejean & Fils Brut Rose N.V.
ドゥジャン・エ・フィス ブリュット・ロゼ (ヴィンテージ無し)
Dejean & Fils
ドゥジャン・エ・フィス
Mousseux
発泡
Jura (France)
ジュラ (フランス)
\8982010/03/30 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 お花見といえばスパークリング、更にお花見といえばロゼであります。 というわけで、このワインは今日のお花見に合わせて購入したもの。 フランスの東側、アルプスに程近いジュラ地方のスパークリングで、 シャンパン製法(瓶内二次発酵)で造られているようであります。
 さて抜栓。色は、ピンクというよりオレンジに近い、ロゼ・スパークリングらしい色合い。 こういうあたりはスペインやニューワールド産のロゼ・スパークリングと違って本場風であります。 香りもそうで、師範の感覚器的には普通にシャンパーニュと変わりなく思えます。 ただ、味はちょっと粗めかな。特に炭酸のジリジリ感と酸味がやや目立っていて、 甘味に乏しく鋭利な感じがそう感じさせます。
 と、味わいの点では今ひとつな点もあるんだけど、 1,000円以下のスパークリングとは十分すぎるくらいのクオリティを持ってます。 花見をしてたのは正味1時間半くらいなんだけど、 その間に一人でサクサクッと飲み終わっちゃいました。
ショップへのリンク: Dejean & Fils Brut Rose N.V.
75点保土ヶ谷公園にて

 花見から帰ってきたらお疲れ様の師範一家、ごろりと昼寝をしたらもう夕食の時間、 作るのは面倒だったんで近所(といっても遠い)の焼肉屋「」に食べに行きました。 美味いよねぇ、焼肉。 飲み物はもちろんビールでございます。

3日(土)

Crozes-Hermitage 2006
クローズ・エルミタージュ 2006
Dauvergne Ranvier
ドーヴェルニュ・ランヴィエ
Rouge
Crozes Hermitage
クローズ・エルミタージュ
Cotes du Rhone (France)
コート・デュ・ローヌ (フランス)
\2,0572010/02/11 サンタムール カツミ商会
 ようやく暖かくなって参りましたぁ、でもまだ日が暮れると寒い、というわけで本日の夕食は鍋(牛&豚シャブシャブ)。 さてさてワインは、道場ではなかなか登場しないローヌ産の赤。 それも、ACコート・デュ・ローヌとかならたまには飲むけど、 今回はちゃんとした村名クローズ・エルミタージュであります。 調べたところによると、AOC基準的にシラーが85%以上ということらしいですな。 というか、13年も道場の師範を名乗ってきてそういうことも知らんのですよ。
 色は、いかにも赤ワインらしい、紫といえば紫だけど、 ちょっとだけガーネットでちょっとだけルビーな色合い・・・っつっても全然伝わらんでしょうけど。 香りは、久しぶりに嗅ぐとてもハッキリした肉っぽい香り。 こりゃケモノケモノした料理には合うよねぇ。シャブシャブだとちょっと肉っぽさが弱くて負けてます。 ツマミに切ったカルパス(なんちゃってサラミ)にはピッタリ。 味は、香りの男っぽさからすると拍子抜けなくらいスムーズ、というか正直薄い味わい。 こちらはシャブシャブくらいでちょうど良い。
 抜栓後1時間くらい経つと、味わいに甘味が出てきてそれほど薄いという印象は無くなってきます。 ローヌでもこのあたりだとちゃんと開くんですなぁ。
 香りは豪快系な米国南部の男の雰囲気だけど、味は薄幸系な日本女性の雰囲気。 やっぱりローヌでも北の方だと「南仏」というイメージじゃなくなるんですなぁ。 なるほどなるほど。 でも、ここで勉強したような気になっても、次にこのAOCと稽古するのなんてまた数年後だろうからきっと忘れてます。
73点道場にて

2日(金)

Ardilla Tempranillo 2008
アルディージャ テンプラニージョ 2008
Romeral Vinicola
ロメラル・ビニコーラ
Tinto
Utiel-Requena
ウティエル・レッケナ
Valencia (Espana)
バレンシア (スペイン)
\525 (単品価格:\1,050)2009/01/08 エノテカ シャトー蔵出しワイン エノテカ
 「ENOTECA パーティパック12」12本で9,975円の中の1本からで、スペイン産の赤。 この造り手のワインは、2006年産のガルナッチャとは2年前に稽古済み、 まずまずの印象だった模様。 今回はその時より更に安く買えていてナイスなんだけど、 一点気になるのは、師範が個人的にこのテンプラニージョ(or テンプラニーヨ、一般に日本ではテンプラニーリョと書かれてますが) という品種とあまり相性が良くない点。 そもそもスペイン産自体があまり印象良くなかったりするし。
 さて抜栓。500円くらいのワインだと、一般に栓はスクリューキャップか屑集成コルクだったりするけど、 このワインはきちんとした無垢のコルク栓。その心意気やナイス。 色は、この値段と思えば十分な濃さだけど、濃すぎるほどでは無くて向こうが見えるくらい。 香りは、ある意味この品種らしいややツッパッた感じの、柑橘類の皮みたいなツンッと来る果実香がメイン。 これがもうちょっと強くなるとヤニっぽく感じられるんだけど、その一歩手前で踏みとどまってます。 味は、軽めの渋味とそれなりの甘味、そして一番しっかりしているのは酸味。 とはいえ酸っぱいわけじゃなくて、全体の構成をキッチリまとめてくれている印象。
 とりわけ何かが凄いって訳じゃないけど、とにかく500円でコレが飲めれば十分です、という印象。 特に、スペイン産って結構田舎風味な個性を満身に湛えたワインが少なからずあるけど、 このワインに関してはかなり都会的。 野暮ったさがあまりなくて、普通にクイッと飲めるワインです。
75点道場にて

前月分

by 師範