稽古日誌:2020年4月

大岡川沿いの桜

 4月で新年度ですが、今年はあまりにも例年と違う状況なので、なんだか落ち着かない日々を過ごしております。 気晴らしに散歩に出た際に撮った桜も、どことなく暗い感じでいやん、ですな。

 そんな自粛要請が吹き荒れる中、3月29日に「バーチャルワイン会」を行いました。 以前からツイッター上で開催してきたイベントですが、このご時世にピッタリだと確信しました。 なんたって「ゼロ密」ですから感染リスク無し、会場予約不要、準備は・・・ちょっと必要かな。 今回は銘柄を指定せず「ロゼワイン」とユルい括りにしたんですが、それでも入手できなかった方も居たようです。

 皆で同じものを飲んでコメントし合うというのは、リアルに顔を合わせていなくても楽しいものです。 別にワインじゃ無くても、「みんなで同じウィスキー」でも「みんなでお好み焼き」でも楽しいと思いますよ。 特に最近はネット会議のインフラも整ってきていると思うので、親しい仲ならお互い顔を見ながら楽しめますし。お薦めです。

 そして、感染拡大が収まったら、またみんなで盛大に飲みに行きましょう!


29日(水祝)

ハゴロモジャスミン

 師範は大抵の香りに寛容(≒鈍感)で、強い香水も柔軟剤の匂いも嫌いじゃないし、 花の香りなんてだいたい好きなんだけど、このハゴロモジャスミンだけはどーもいただけません。 なんか、我が物顔の辛気臭さというか、不幸自慢を嗅がされている感じというか。

 ・・・って、あくまで個人の感想です。これを植えているお宅は増えている気がするので、好きな人も多いのかも ・・・でも同意してくれる人もいる気がします。

Premium Fume 2018 [Ville Budureasca]
名称Premium Fume 2018
プレミアム・フュメ 2018
生産者Ville Budureasca
ヴィル・ブドゥレアスカ
価格1,578円 (単品価格:1,655円)
購入店ワインブティックヴァンヴァン

 本日の夕食も料理研究中の長女の作で、真ダラの甘酢あんかけ、鶏ササミのねぎ塩サラダ、ホタルイカの酢の物、蒲鉾と小松菜の煮びたし。 なかなか「何が合う」と予想するのが難しい料理ですから、ここはひとつ「どうせ何が合うか判らない」ワインをチョイスします。 選んだのは、ワインブティックヴァンヴァン「ソムリエ厳選「ちょっと贅沢ワイン」世界各国飲み比べ赤・白6本セット」から、ルーマニア産の白。 品種はシャルドネ 34%/ソーヴィニヨン・ブラン 33%/ピノ・グリ 33%らしいのでどれも欧州系品種ですが、 この3種を混ぜるのってなかなか珍しい気はします。

 色は、このクラスの白ワインとしては明らかに濃くしっかりした黄金色。 ヴィンテージは2018年と若いので、熟成による濃さではなく葡萄本来の色あるいは樽熟による色だと思われます。 香りは・・・こりゃムルソーだわ。シャルドネは1/3しか使われていないんだけど、バニラっぽい樽の使い方がまるでムルソーな甘香ばしさで、師範ごときだとコロッと騙されます。 樽香意外では、ピーチっぽいフルーツの香りや、クチナシみたいな花の香り、それに石灰のようなミネラル香も感じます。 どれもシャルドネにありがちな香りなので、ソーヴィニョン・ブランやピノ・グリは香りからはちょっと想像できないですね。 口に含んでも8割がた樽ドネの雰囲気なんですけど、ややボディがシャープで酸のキレが鋭い点がソーヴィニョン・ブランっぽいかなぁ、という気はします。 でもそれって品種を知っているから言えることかも。ブラインドだったら「シャルドネ以外あり得ません」なんて言ってそうです。

 飲み進めると、やや飲み飽きしてきます。樽が強くてスイスイとは入らないことと、安定剤(アカシア)が添加されていることが原因かも。 おかげで早い時間から開けたけどすぐに無くなる、という事態は避けられました。

 ・・・なんていろいろ独りごちてますけど、1,000円台中盤でこの「なんちゃってムルソー感」は思いっきりアリです。 そしてルーマニアでこういうワインが造られていること自体がメチャメチャ面白いっすね。 過去ルーマニア産は赤のみ、それもほとんどピノ・ノワールとしか稽古していませんでしたけど、白も注目すべきですなぁ。

点数81点

28日(火)

Edna Valley Central Coast Pinot Noir 2015 [Edna Valley Vineyard]
名称Edna Valley Central Coast Pinot Noir 2015
エドナ・ヴァレー セントラル・コースト ピノ・ノワール 2015
生産者Edna Valley Vineyard
エドナ・ヴァレー・ヴィンヤード
価格$15.99 (約1,710円)
購入店Hide Park Liquors (San Jose)

 本日の夕食も作ったのは長女で、メニューはポークチャップ、ジャガイモのチーズガレット、タコと海藻とキュウリの酢の物、主食は梅ご飯のおいなり。 長女は家庭料理をいろいろと作れるようになりたいそうです。師範&師範代は全力で応援します。なぜなら作らなくて済むからね。 そんな料理に合わせたワインが、カリフォルニア産のピノ・ノワール。 2年前に米国西海岸に出張した際に購入&ハンドキャリーして、 誰か道場へ遊びに見えた時にでも開けようかなぁ、なんて取っておいたものです。 でもちょっと今はそういう雰囲気でもなさそうなので、どこへも行かないゴールデンウィークの前夜、休肝日を返上した火曜日に開けることにしました。

 色はピノ・ノワールらしい赤紫色だけど、そこそこ濃さがあってブルゴーニュであればコート・ド・ボーヌの村名くらいの色合い。 香りは、いかにもニューワールドのピノですな。ゴムや革のような香りがまずブワッと来て、その奥にイチゴジャムやはちみつ梅やザクロみたいなフルーツの香りを感じます。 そして樽の香ばしさもちょっぴり。香りのボリュームはなかなか立派ですが、やややり過ぎな印象は禁じえません。 味わいは、甘さしっかり酸味と渋味は控えめ、そして結構な苦味。こちらもニューワールド・ピノ感満載ですな。

 古き良きカリ・ピノ、というには樽が控えめかもだけど、とにかく派手でちょっと下品、ニューワールドのピノらしい雰囲気満載でした。 やっぱりこういうワインは、普段ワインを飲みなれない人と一緒に飲みたかったなぁ。 多分『このワインは美味しいっすねぇ』って言ってもらえたと思うよ。そしてワイン通な方には出さなくて正解。

点数77点

26日(日)

仙禽と新政

 自粛要請で、経済を廻したくても外食も出来ず旅行も行けず、師範に出来ることはちょっと良い酒を買って飲むことくらいです ・・・というわけで昨日十分に配慮した上で散歩のついでに買ってきたのは、「新政 6 X-type」という清酒。 お値段は税込み3,056円でした。普段師範が買う清酒は1,000円台がほとんどだから、かなり背伸びした出費ですよ。 先月末に開けた仙禽 初槽 直汲み せめ」と飲み比べていきます。

 仙禽の方は、抜栓当初のセメダインっぽさはかなり収まりましたが、それでも熟れたメロンのような華やかな吟醸香が楽しめます。 味わいは、甘さしっかり酸味もあってパイン缶のシロップみたい。これが1,700円はやっぱりお買い得だよな。

 対する新政の方は、色はほぼ無色透明です。 香りは・・・とっても弱いのね。鼻で嗅ぐ分にはほとんど水といって良いくらいの弱さ。 でも口に含むと意外と香りがあります。若いメロンに加えて夏みかんのような果物の香りに、センブリのような薬草の香り。 味わいは、仙禽よりは甘さ控えめ、極力雑味を排したクリアな味わいですな。炭酸のチリチリ感もあって、大変フレッシュな印象です。

 この2本、傾向が全然違って大変面白いのですが、師範の好みは仙禽の方かな。新政は良いお値段の割には香りが弱くて、 2倍近いお値段の理由は感じ取れませんでした。飲み慣れた方だとその価値を理解できるのかも知れませんが、 師範には「四合で千円台」くらいのがお似合いかもです。

Chateau Beaumont 2014 [Ch. Beaumont]
名称Château Beaumont 2014
シャトー・ボーモン 2014
生産者Ch. Beaumont
シャトー・ボーモン
価格1,782円
購入店ヴェリタス?輸入直販ワイン専門店

 本日の夕食は、豚テキ、レタスとキュウリとトマトと生ハムのサラダ、ナスの揚げびたしと素麺。 相性問題は置いといて、ボルドーが飲みたかったのでボルドーを飲みます。 選んだのは、昔からお気に入りの銘柄「シャトー・ボーモン」。 前回は2013年産と2016年に稽古してまして、 一番古くは1992年産と稽古しております。 20年以上前から1,000円台後半をキープ、という価格の優等生です。

 色は、かなりしっかりとした濃さのある紫色だけど、エッジにほんのわずかにレンガ色っぽさが見て取れます。 良い感じに「熟成しはじめ」くらいかな?と期待が膨らみます。 香りは、もうこの値段のボルドーとしてはバッチリすぎるくらいバッチリです。 モダン・ボルドー的な(≒ミシェル・ロラン的な)甘く焦がした樽香とミチっとした果実香。 香りのボリュームもたっぷりで良い気分に浸れます。 味わいも良いんだなぁ。アラを探すと渋味がちょっぴりチリチリっと粗い感じはあるけど、 全体に滑らかで甘味と酸味のバランスも良くて、濃いワインなのにあっという間にスイスイ進みます。

 やっぱり美味いな、コレ。ホント品質の優等生かつ価格の優等生ですな。 1,000円台で美味しいボルドー、というと真っ先に浮かぶこの銘柄、師範の中でその地位は揺るぎないものになっております。 「モンペラとどう違うの?」とか「今は1,000円台じゃ普通買えないよ!」とかのご意見もありましょうが、 細けぇことは置いといて「道場御用達ボルドー」ということにさせて下さい。

点数80点

25日(土)

Premium ヱビス 吟醸

 風は強いけど天気が良い一日、こんな日は外に出て明るいうちから酒でも飲みたいですよね~な気分ですが、 あいにく外出自粛要請が出ているらしいので、せめてもの「外」ってことで道場のテラスでビールを頂きます。 銘柄は、限定醸造の「ヱビス 吟醸」。麦芽を60%以下に磨いたわけでもないのにこのネーミングにはモヤっと来ますが、『麦芽の穀皮を分離して仕込』んだからですかね。

 色は普通のヱビスと違わない気がします。香りは特に吟醸香があるわけではありません。 味わいは、普通のヱビスと比べると苦味が軽い気がします。方向性としてはスーパードライ寄りかもです。

 この軽さを『雑味の無い繊細な味わい』と捉えるか、「掴みドコロの無いヘタレな味わい」と捉えるかは、 飲み手の感性に委ねられる気がしますな。師範はどちらかというと後者です。

Dolmen la Pierre Plantee 2018 [Les Vins du Littoral]
名称Dolmen la Pierre Plantée 2018
ドルメン・ラ・ピエール・プランテ 2018
生産者Les Vins du Littoral
レ・ヴァン・デュ・リットラル
価格1,088円 (単品価格:1,760円)
購入店うきうきワインの玉手箱

 本日の夕食は、なぜかスーパーで安売りされていた活け車海老の踊りと、初ガツオの和風カルパッチョ、 そして鶏三種(軟骨、砂肝、ヤゲン軟骨)のグリル焼き、ブロッコリーとトマトとタコのサラダ、新ワカメの酢の物。 活け車海老、税込みで1匹150円くらいの破格値でした。普段だったら飲食店に回る分だったのかも知れませんね。

 そんな料理に合わせて選んだワインは、うきうきワインの福袋、6本1万円に入っていた南仏産の白。 品種はピクプールらしいです。 通常価格が1,760円なので「セットの埋め草」ですね。こういうところにアタリがあったりすると福袋も面白いわけですが・・・

 色は薄めの麦わら色。ネットリ感も無くサラッとしています。 香りは、甘夏のような柑橘系の香りに、ちょっと潮っぽさを感じるミネラルの雰囲気があります。 ボリュームは中程度、普通っちゃ普通な香りです。 味わいは、甘さ控えめ酸味そこそこ、後味に苦味がしっかり。 南仏のちゃんとした白らしいカチッとした味わいですが、こちらも普通っちゃ普通です。

 やっぱり「セットの埋め草」ワインでした。買値相当額の1,000円くらいなら「さもありなん」なんですが、 単品販売されているページを見ると、赤字でミッチリ絶賛コメントが書かれているんですよ。 いやいやいやいやそりゃ褒め過ぎでしょう、という感想を禁じえません。

点数71点

24日(金)

McGuigan The Plan Chardonnay 2018 [McGuigan Wines]
名称McGuigan "The Plan" Chardonnay 2018
マクギガン "ザ・プラン" シャルドネ 2018
生産者McGuigan Wines
マクギガン・ワインズ
価格768円
購入店サミット 横浜岡野店

 ここんとこ夕食は概ね長女が作ってくれています。 ウチは家族がいて良かったな。これが一人暮らしとかで、外出自粛で同僚や友人にも会えない状態が続くと息が詰まっちゃうでしょうね。 そして本日の料理は、その長女謹製のサーモンのバター焼き、そして前日から師範代が作り置いてくれたラタトゥイユ。 合わせたワインはオーストラリア産のシャルドネ、この銘柄のピノ・ノワールは先月稽古しております。

 色は特に濃いわけでは無く、レモン色と麦わら色の中間くらいの色調。粘性もそれほどなくてサラッとした外観です。 香りは、この値段のシャルドネにしてはそこそこしっかり蜜っぽさとリンゴっぽさが香ります。 口に含むとバニラっぽい香ばしさも感じられますが、樽由来なのか/そういう醸造技術なのかは判らないですけどね。 味わいは、甘すぎず酸っぱすぎず、いろんな料理に合わせやすいバランスです。ただ軽い苦みがやや雑味っぽいかな。

 普通に美味しいと思いますよ、コノスルの自転車(ビシクレタ)と真っ向勝負できるんじゃないですかね? 普通のスーパーで、800円以下でこんなワインが飲める、ホント良い時代になりました。

点数76点

22日(水)

横浜Leaf献血ルーム

 なんだか輸血用の血液が足りなくなる状況らしいので、お昼に所用で外出した際に献血に行って参りました。 師範は献血する日は月火の休肝日明け水曜と決めております。だってγ-GTPは出来るだけ低い数字を見たいからね。

 横浜駅西口「横浜Leaf献血ルーム」はドリンク飲み放題、ハーゲンダッツも無料で貰えて午前中だとドーナツも! さぁさぁお友だちのみんなも美味しい赤ワインを飲むために 献血しよう!

Dornier Merlot 2017 [Dornier Wines]
名称Dornier Merlot 2017
ドルニエ メルロー 2017
生産者Dornier Wines
ドルニエ・ワインズ
価格2,121円 (単品価格:2,225円)
購入店ワインブティックヴァンヴァン

 ・・・というわけで、献血した400mlを補う意味で赤ワインを頂きます。 外食が出来ない状態が続くと、自宅で飲むワインもちょっと良いヤツを選びがち、 というわけで本日のワインは、先週購入した『ソムリエ厳選「ちょっと贅沢ワイン」世界各国飲み比べ赤・白6本セット』から、南アフリカ産のメルローを。 南アフリカでメルロー単品種というのは意外と少ないんじゃないですかね?カベルネ&メルローだと沢山ありますが。 道場にこれまで掲載した南アフリカ産ワイン220本(泡を除く)の中で、メルロー単品種はこれがたった3本目だったりします。

 ちなみに料理は、ずっと在宅で暇している長女が作った鶏の唐揚げと大豆モヤシのナムル、 それに昨日の残り(これも長女謹製)の豚の生姜焼き、師範代謹製の油そば風焼そばです。

 色は、非常にしっかりとした濃さと青みのある紫色。エッジまでビシッと色があって、粘性も高く感じます。 香りは、グラスから離れて嗅いでも感じるくらいのボリュームがあって、遠くでは「え?洋ナシ?」みたいな白ワインのような雰囲気を感じます。 グラスに鼻を近づけると、濃いベリーの香りにミントやハッカの涼やかさを感じ、口に含むとバニラやナッツの香ばしさを感じます。 液体との接触距離によって香りが違って面白いですな。 味わいは、色や香りから想像される「ゆったりと濃い」感じとはちょっと雰囲気が異なります。 酸味シッカリで甘ったるさが無くキュッと締まった味わいです。有り体に言えば固くてガチガチ。 数値的には糖度が8.9もあるので、甘くないわけじゃないんですけどね。

 香りは非常に多彩で面白いワインです。味わいは、抜栓してすぐはかなり固い印象だったので、 時間が経つと開いて人懐っこくなる「ツンデレ」ワインかなと期待しつつ飲み進めましたが、今日は最後まで「ツン」でした。 もう数年置いといた方が良いワインでしょうね。なんだか南アフリカではメルローよりカベルネやシラーの方が人懐っこいのかな?

点数77点

19日(日)

道場のジューンベリー

 せっかくの春なのに出かけることも無いし外食もしていないので、稽古日誌に大きめ(つっても小さいけど)写真を貼る機会もなく ・・・というわけで自己満足のために道場の狭~い庭に植えている花たちの写真を貼らせて頂きます。

 左写真は、道場のシンボルツリー「ジューンベリー」の花。先週撮影したものです。 今年は一斉に咲くんじゃ無くて枝ごとに咲く時期がバラバラでした。 桜のソメイヨシノもそんな感じでしたよね。春先にやたら暖かくなったり雪が降るほど冷え込んだり、寒暖の差が激しかったのが影響したのかも知れません。

 この樹はこれから5月末にかけて実を付けていきます。 それを子供たちと収穫してジャムにするのが毎年の楽しみだったけど、 最近は師範ワンオペで収穫、ジャムづくり、消費を担当しております。

道場のモッコウバラ

 そして右写真が、道場裏手の生垣にしているモッコウバラ。本日撮影したものです。今五分咲きといったところかな。 モッコウバラって、黄花と白花の2種類があるけど、師範が好きなのは断然白花です。 清潔感があるし、香りも黄花よりずっと強いからです。

 モッコウバラって、トゲは無くて扱いやすいし簡単に伸びるので、フェンスがある場合の生垣にはお薦めです。 ただ、あまりに樹勢が強くて、年に数回選定しなきゃいけないのが面倒ではあります。

TOKYO CRAFT IPA2020

 外出自粛を良いことに、日も高いうちからくつろぎタイムとシャレ込みます。 本日の食前酒はサントリーの"TOKYO CRAFT I.P.A.2020"。 東京クラフト・シリーズって、これまでイマイチ煮え切らないビールが多いイメージだったけど、 これはきっちり苦くて濃くてIPAらしい香りと味わい。正しく美味いっす。

Bourgogne Blanc Le Jardin des Enfants Chardonnay 2017 [Dom. de la Croix Trechens]
名称Bourgogne Blanc "Le Jardin des Enfants" Chardonnay 2017
ブルゴーニュ・ブラン "ル・ジャルダン・デ・ザンファン" シャルドネ 2017
生産者Dom. de la Croix Tréchens
ドメーヌ・ド・ラ・クロワ・トレシャン
価格1,415円 (単品価格:2,288円)
購入店うきうきワインの玉手箱

 そして本日の夕食は手巻き寿司。寿司種は、本マグロ赤身、ヒラメの昆布〆、サーモン、紋甲イカ、カイワレ大根。それと豚汁。 生魚ではあるけどイワシやサバといった青魚が無いので、比較的いろんなワインに合わせることが出来ると見ました。 そこで選んだワインは、3月に「うきうきワインの玉手箱(通称『うき袋』)」に入っていたACブルゴーニュをチョイス。 "Le Jardin des Enfants"は「子供たちの庭」って意味ですな。

 色は、薄めではあるけどキレイな照りのあるレモン色。 香りは、甘い柑橘類とリンゴのフルーツ香、それにほんのりバニラと焦がしバターのような香ばしさ。 香りのボリューム自体はそれほど大きいものではないけど、端正な香りで好感が持てます。 味わいも端正ですな。控えめな甘さとしっかりした酸味のバランスが良く、キュッと締まった味わいがナイスです。

 派手さはない、というか正直地味だけど、ブルゴーニュらしい凛とした美味しさのあるワインです。 こういう感じはニューワールドではあまり無いよなぁ。 かえってもっと高級なレンジになった方が、それを模したニューワールド産がある気がします。

点数78点

18日(土)

向日葵 N.V. []
名称向日葵 N.V.
(ヴィンテージ無し)
生産者 四恩醸造
価格1,890円
購入店横浜鈴木屋

 買い物に行けなかった本日の夕食メニューは、冷凍庫の中にあったものを消費しましょう、ということで、 師範実家の熊本から送ってもらっていた馬刺、師範伯父が大分で釣った天然鮎の塩焼き、それと(冷凍ではない)コンニャクの煮物、トマトと水菜と人参と大根のサラダ。 こういうメニューにはやっぱり日本ワインを合わせるべきでしょう、ということで選んだのが、山梨は四恩醸造のロゼ。 この造り手のワインって入手困難ということで有名だったと思うんだけど、近所の酒屋で普通に売られていました。 カリスマ醸造家が抜けた後のものなのかな? ヴィンテージが書かれていないし、あまり知識も無いのでよく判りません。

 色は、非常に淡いオレンジピンク。キレイな色ではあります。 香りは、抜栓してすぐはかなり強烈な還元臭。硫黄分豊富な温泉のような匂いにマスクされて、果実の香りは一切感じません。 味わいは、酸味も甘味も弱くて、でも旨味というにはちょっと違うようなコクは感じます。 とにかく還元臭が酷くてかなり厳しいので、栓(スクリューキャップ)は開けたまま冷蔵庫に入れて、不快な香りが飛ぶのを待ちました。

 時間が経つと、温泉のような香りは無くなるけど、依然としてフルーツは現れず海藻のようなヨードっぽい香りが支配的になります。 「日本の自然派ワインです」って言われりゃ『なるほどそうかも』って思うけど、安定剤(CMC-Na)が添加されているので自然じゃないよね。

 世間で高評価なモノをdisって悦に入るような浅薄な価値観は持ち合わせていないつもりですが、このワインに関しては正直理解しがたいなぁ、と。 師範には全然美味しさが見いだせないんですよ。やっぱりカリスマ醸造家がいないと難しい醸造法なの?それともそもそもこんなものなの?よー判らんです。

点数59点

17日(金)

オンライン宴会

 本日は、職場のメンバーでオンライン宴会。4月で新たにメンバーになった方とかいらっしゃいますから、「歓迎会」ってとこですね。 画質とか音質とか遅延は特に気にならないんだけど、一番の問題は「会話がパラレルに進行しないこと」という気がします。 なので会話の総量は少ないのね。 例えば9人の宴会だと、自分がしゃべるタイミングは(平等に割り振れば)1/9なわけで、当然喋らない時間が長くなりますよね。 よく「オンライン宴会は深酒する」って言われますけど、要は手持無沙汰で飲んでいる時間が長いのが原因じゃないかな? 今回は理性的な(≒年配の)メンバーだったので2時間で切り上げましょう、ってことにしたけど、 ダラダラ飲んでたらそりゃ深酒もするよね。でも、会話の総量は減るから、長く話したくもなるよね。 オンライン宴会にはそういう特性があることを、今世の中が一気に学んでいる状況だと思われます。

Catena Malbec 2017 [Bodegas y Vinedos Catena]
名称Catena Malbec 2017
カテナ マルベック 2017
生産者Bodegas y Viñedos Catena
ボデガス・イ・ヴィニェードス・カテナ
価格1,442円 (単品価格:2,332円)
購入店うきうきワインの玉手箱

 さてさてオンライン宴会のお供に師範が選んだのは、アルゼンチン産のマルベック。 どうやら今日4月17日は「マルベックの日」らしいので、これをチョイスしました。 ちなみにこの銘柄、今年のうき袋(「うきうきワインの玉手箱」の福袋)に入っていたんだけど、 実は昨年のうき袋にも2015年産が入っていて、昨年稽古済み。 福袋なんで文句は言えないけど、まぁそういうこともありますわな。 ちなみに料理は、休校中で暇している長女が作ってくれた鶏のソテー、肉じゃが、ピーマンの炒め物です。

 色は、しっかりと濃いけどまだギリギリ向こうが透ける程度の、青みがかった紫色。 香りのボリュームは立派なモノです。ドライプルーンのような甘い果実香に、 チョコレートっぽい甘香ばしさが乗っています。香りの傾向は前回の稽古と同様だけど、このヴィンテージの方がより香る感じがします。 味わいは、渋味は旺盛だけどあたりが柔らかく、甘さしっかりで酸味は穏やか。 数値的には前回と大差ないけど、なんとなく今回の方がバランスが良い気がします。

 良いんじゃないですかね?このワイン。オンライン宴会みたいな、ちょっとずつダラダラ飲むシチュエーションにピッタリです、 マルベックも良いっすよ・・・と、安ワイン者の皆さんにお勧めしようと思ったけど、単品価格は2,000円以上もするのね。 だったらそれくらいあって当たり前かなぁ、なんて考えてしまうのが安ワイン者のサガですな。

点数78点

15日(水)

Canta Muda Roble 2016 [Bodegas Briones Abad]
名称Canta Muda Roble 2016
カンタ・ムダ ロブレ 2016
生産者Bodegas Briones Abad
ボデガス・ブリオネス・アバド
価格1,099円 (単品価格:1,405円)
購入店ヴェリタス?輸入直販ワイン専門店

 本日の夕食のメインは、師範代謹製照り焼きハンバーグ。シッカリコッテリの典型みたいなメニューですな。 こういう料理に合わせるには当然濃いワイン!ということで、 先週の水曜に引き続き「【送料無料】パーカー&ペニン高得点獲得蔵だけ厳選スペイン赤5本セット」からで、本日はリベラ・デル・ドゥエロ産、品種はテンプラニーヨ100%。 ショップのサイトには『目を閉じれば、ヴェガ・シシリアか、オーパスワンか!?』なんて書かれていますが・・・かなり大きく出ましたな。

 色は、まぁ確かに濃いっすね。清澄度はあるのにちょっと注いだだけで向こうは透けなくなります。色合いは、エッジの先まで深紫色で、粘性も高い感じです。 香りは、「バンバン香る!」ってほどでもないですけど、煮詰めたイチゴのような香りがしっかりあります。 加えて、この品種らしいタバコのヤニみたいな田舎っぽい香りと、樽由来の甘香ばしさも感じます。 味わいは、先週のトロ産とかなり近い雰囲気。 口に含む時は案外スッと入ってくるけど、後からブワッとザラつく渋味が口の中に貼りつく感じです。 それに加えて後味に苦味も。ゴリゴリと皮をすり潰したような味わいですな。

 謳い文句通り、とても濃いワインではあります。でも、ベガ・シシリアとは違うし、ましてやオーパスワンとは全く違うと思います・・・ って、どちらも大して飲んだこと無いのに判ったようなことを言ってますけど、違いは明らかだと思われます。 雑に表現すると「濃いけど野暮ったいワイン」という感じですかね。 もちろん、そういうワインだと凡そ想像が付いてのチョイスだったので、「やっぱそうだよねぇ」と納得の内容ではありますけどね。

点数70点

12日(日)

サントリー プレミアムモルツ Deep Aroma 心和む余韻」。

 本日の食前酒は、セブンイレブンで買ってきた「サントリー プレミアムモルツ Deep Aroma 心和む余韻」。 普段あまりコンビニで買い物をしないので、たまに行くと「えーっ、こんなのがあるのか」と新しい発見があります。

 外観的には特に普通のプレモルと差は無くて、香りも(師範レベルでは)差が無いように感じるんだけど、 味わいは違いますね。 缶には『豊かなコクと、芳ばしい香りの余韻をお楽しみください』と書かれているけど、確かに普通のブレモルより濃い感じです。 そして、『芳ばしい』は「こうばしい」と読むみたいです(セブンイレブンの公式サイトより)。

Montes Alpha Malbec 2017 [Montes S.A.]
名称Montes Alpha Malbec 2017
モンテス・アルファ マルベック 2017
生産者Montes S.A.
モンテス S.A.
価格1,637円 (単品価格:2,420円)
購入店ワイン通販 エノテカ楽天市場店

 本日の夕食は、ローストビーフ、プルコギのレタス包み、カボチャと鶏挽肉の煮物。 順番(って何?ですが)的には白が飲みたかったんだけど、こういうメニューだとやっぱり赤でしょう、ということで選んだのは、 モンテス・アルファ6本セットからの最後の1本で、品種はマルベック。 この品種も道場では初稽古ですね。

 色は非常に濃く黒みがかった紫色。リーデルのヴィノム・ボルドーに適量注いだら向こうは透けません。 香りは、「来た来たコレコレ!」って感じです。ガッチリ熟してドライフルーツみたいになったベリー系の香りに、 樽由来であろうバニラやコーヒーの香りがガツンと乗っています。香りのボリュームも立派なものです。 味わいも、色や香りの印象通りに渋味タップリ甘味タップリ。 でも、チリ産全般に言える良い面があって、渋味にトゲトゲしさが無いのね。 悪い面で言えば「プレミアム品だと品種も造り手も関係なくこんな感じ」ではあったりしますが。

 とにかく高級感はありますよ。購入価格1,000円台でこのリッチな感じは、さすがチリ、そしてさすがモンテスです。 今回のモンテス・アルファのセット、濃いワイン好きにはきっとご満足頂けるかと。 残念ながら今現在売り切れているみたいですが、ショップ兼インポーターゆえブツは大量にお持ちのはずなのできっと近いうちに販売再開されるでしょう。 そして是非飲み比べて品種の違いを明らかにして頂きとうございます。

点数80点

11日(土)

Vitese Nero d'Avola 2018 [Cantine Colomba Bianca]
名称Vitese Nero d'Avola 2018
ヴィテッセ ネロ・ダヴォラ 2018
生産者Cantine Colomba Bianca
カンティーネ・コロンバ・ビアンカ
価格933円
購入店オーケーみなとみらい店

 本日の夕食は、昨年他界した義父が生前に冷凍して送ってくれていたビーフシチューとかいろいろ。 ワインは、ツイッター関連のお友だちから推薦されたシチリアの土着品種、ネロ・ダヴォラ。 シチリアのワインは、1月から「アランチョ祭り」と題していろんな品種と稽古して来たんで、 その記憶と比較しながら稽古致します。

 色は適度な紫色で、大きめグラスでも向こうはきっちり透けるくらいの濃さです。 香りはかなり弱め。何の香りとは言いづらい、ほんのり果実とほんのり酸っぱい感じの雰囲気です。 味わいは、渋み穏やか、酸味も穏やか、甘さしっかり。軽いけど飲み応えがある、そういうバランスです。

 ワインというより、ポジティブな意味で「アルコール入りブドウジュース」って感じです。 熟成感とかは皆無で、フレッシュ&フルーティな味わい。 香りが弱い点が残念だけど、ブドウジュースもそんなにしっかりは香らないよね。 同じシチリアのネロ・ダヴォラならフェウド・アランチョに軍配を挙げます。

点数70点

10日(金)

ゴールデンハムスターのしまちゃん

 今朝未明、道場のアイドル、ゴールデンハムスターの「しまちゃん」が天に召されました。享年2歳と2ヵ月くらい。 先週木曜に突然倒れて、その時はマッサージしたら息を吹き返し、 金曜に動物病院に連れて行った時もまた同様に倒れてマッサージ、 薬を処方して貰ったらそこそこ元気に最後の一週間を過ごすことができました。

 とても人懐っこいハムスターで、ケージから出しても逃げたりせずどんどん人に寄って来る子でした。 ウチに来て以降、人間以外の生き物を見る機会が無かったので、本人も家族の一員だと信じていたのかも知れません。

 今日の夕方ペットの葬儀社の方に来て頂いて、ワゴン車の中の窯で火葬、小さな小さな骨壺に収まりました。 こんな小さな生き物でも、やっぱりお別れするのは辛いなぁ。 でもその辛さを埋めて余りあるほどの楽しさを与えてくれたね、本当にありがとうです。

La Rovere Frizzante N.V. [S.E.S.I.S.]
名称La Rovere Frizzante N.V.
ラ・ロヴェレ フリッツァンテ (ヴィンテージ無し)
生産者S.E.S.I.S.
価格495円
購入店オーケーみなとみらい店

 しまちゃんとのお別れの酒に、ということで本日食料品や生活必需品の買い出しに出たついでに買ってきたのが、このイタリア産のフリッツァンテ(微発泡ワイン)です。 シックなボトルとラベルの佇まいが、こういう席の酒にふさわしいと考えました。 アルコール度数は10.5%と低めですが、一昨日稽古した残りが半分近く残っているので無問題、というか全部は飲み切らずに明日に持ち越します。

 色はほぼ無色、ごくわずかにレモン色。泡立ちは、あるか無いかレベルの微妙さ。フリッツァンテの中でも微妙な方じゃ無いっすかね。 香りは、グレープフルーツの皮のような柑橘香に、白檀のような仏教的な香りがあるような気がします(多分気のせいです) 口に含んだ際の香りはリースリングっぽい芳香系みたいです。 味わいは、甘さ控えめ酸味そこそこ苦味は結構しっかり。派手さは無いですが、嫌われる要素も見当たりません。

 微発泡のワインって、気の抜けたスパークリング感が得意ではないですが、なんかこの微妙さが弔いに相応しいワインという感じ ・・・ってことにしておいてください。 ともあれコレ、1/3くらいは明日に残しますけど、その時に泡は残っているのかな?

 翌日の稽古は、食前酒として明るいうちからテラスで頂きました。 屋外で飲むと、多少のことは許せる気がしません?ぬるいビールも、気の抜けたスパークリングも。 醸造をミスったスティルワインくらいに泡は弱くなっていましたけど、まぁそれはそれでアリ、って気がしましたよ。

点数68点

8日(水)

Valdefama 2014 [Bodegas y Pagos Matarredonda]
名称Valdefama 2014
バルデファマ 2014
生産者Bodegas y Pagos Matarredonda
ボデガス・イ・パゴス・マタレドンダ
価格1,187円 (単品価格:1,518円)
購入店ヴェリタス輸入直販ワイン専門店

 本日の夕食は、学校が休校で暇を持て余している長女&次女が作ってくれた焼きギョウザ&レタスサラダ&人参スープ。 さすがに皮は買ってきたみたいですが、餡はレシピを見ながら自作したみたいです。 ギョウザ、美味いっすよねぇ。 そんな料理に合わせたのは、先日購入した「【送料無料】パーカー&ペニン高得点獲得蔵だけ厳選スペイン赤5本セット」、 まずはトロ産から。品種の「ティンタ・デ・トロ」はテンプラニーヨのシノニム(別名)ですな。

 色は、昨日のカベルネ・シラーズより明らかに濃く深い色合い、粘性も高くてトロリとした外観です。 香りのボリュームはそれほど大きくはありませんが、熟した黒系果実のみっちりした香りと、焦がしの効いた樽の香りから、ちょっと高級なワインのような印象を受けます。 テンプラニーヨにありがちな田舎臭いヤニっぽさが控えめなので、「もしかして右岸のボルドー?」みたいに錯覚しそうです。 そんな外観や香りから「さぞ濃いだろうなぁ」と口に含むと、入り口は意外とスムーズなんですな。 でも飲み込むと、喉の入り口あたりで膜を張ったように渋味がブワッと広がります。 糖度は8.0でかなり高め、酸はpHは3.8でやや弱め。でも渋味が旺盛なので甘ったるい感じはありません。

 さすがはパーカー氏推奨、間違いなく濃いワインですな。ただ味わい全体にちょっと荒っぽくてギスギスした感じがあるのが残念ポイントかも。 一人で一晩のうちに飲み干すより、複数人で飲むとか、数日に分けるとか、そういう飲み方が良さそう・・・なので、 道場には珍しく半分ほど残して金曜に持ち越します。ギョウザに合わせるにはやっぱビールですわ(爆)。

 残った半分を、普通にコルクを戻してセラーに立てて保存した翌々日。 色は更に濃くなった気がします・・・って気のせい?底の方だから?よくわかりません。 香にはちょっと開き過ぎた気配というか、バルサミコみたいな酸を感じる雰囲気が増しています。 味わいも「開いたなぁ~」って感じ。もしかするとピークは昨日だったかも知れません。

点数76点

7日(火)

Batch 108 Cabernet Shiraz 2018 [Andrew Peace Wines]
名称Batch 108 Cabernet Shiraz 2018
バッチ 108 カベルネ シラーズ 2018
生産者Andrew Peace Wines
アンドリュー・ピース・ワインズ
価格933円
購入店オーケーみなとみらい店

 本日は、次女の高校の入学式でした。ですが、当然「保護者h参加ご遠慮ください」だったので式には参加できていません ・・・っていうか、長女の時も高校の入学式は参加していません。 卒業式はいろいろ出し物があって楽しめるけど、入学式は別にねぇ。

 でも、お祝い事ではありますから、酒を飲まないというわけには参りませんので、休肝日は返上させて頂きます。 本日の夕食メニューは、次女自ら調理したサムギョプサルとかトッポギとかの韓国料理。 選んだワインは、分かりやすい美味しさがありそうな豪州産のカベルネ・シラーズ。 この銘柄のシャルドネとは以前稽古済みです。 その時と同じくインポーターが付けたワイン名は「ワインメーカーズ・ノート」となっていますが、 それは「注意書き」だと思うので、道場ではワイン名を"Batch 108"としています。

 色は、豪州のこの品種にしては若干薄め・・・だけど3桁円とすれば頑張っている方かもです。 アルコール度数は13.5%、グラスの内側を垂れてくる感じもゆっくりです。 香りは、結構トーンの高いシャープな果実香。 "Winemakers Note"には、「メントール、ユーカリ、ミント、ビーツ、シナモン、ダークチェリー、カシス」なんて香りが列挙されていますが、 まぁ確かにそんな感じはありますね。 味わいも、豪州のこの品種としては軽め、そして甘さを強めに感じます・・・ってかかな~り甘いな、コレ。 個人的にはちょっと冷やさないと厳しい甘さです。

 ツイッターで良い評判を見たので買ってみたけど・・・「あ~ぁ、なるほどねぇ(察し)」って感じです。 この軽さと甘さ、あの「イエローテイル」に近い感じかも。好きな人がいることは容易に想像出来ますが、師範はあまり得意では無い系です。 3杯目からは氷を入れてやっつけました。

点数62点

5日(日)

 本日の昼食は、熊本県民のソウルフード(※諸説あります)である「ラーメン黒亭」の、母校創立138年記念(※微妙だ...)バージョン「黄(きな)亭」。 ワイン友だちの隈部さん(隈部さんのブログ)に送って頂きました。あざーっす!

 箱の裏に書かれた「作り方」によれば、
 「鍋にほーいっぴゃーお湯ばたぎらせちか、麺ばまふて入れなっせ
 「たぎった湯ば入るっときは、やけどばせんごつね
だそうです。

 豚骨スープとストレート麺に郷愁を、馬油と焦がしニンニクの香りに食欲をそそられますな。 左写真ができあがり。かなりオリジナルに近い状態を作り出せたと自画自賛しております。

Bourgogne Songes de Bacchus Pinot Noir 2015 [Louis Jadot]
名称Bourgogne "Songes de Bacchus" Pinot Noir 2015
ブルゴーニュ "ソンジュ・ド・バッカス" ピノ・ノワール 2015
生産者Louis Jadot
ルイ・ジャド
価格1,666円 (単品価格:2,695円)
購入店うきうきワインの玉手箱

 本日は、ツイッターがらみで飲み友だちのミケさん主催の「同世代ワイン会」に参加。 ここで言う「同世代」とは20代とのこと。 果たして師範が20代かというと、1997年5月25日に開設した「安ワイン道場」の師範もその日の生まれ、バリバリの20代なんですわ。 なので胸を張って参加させて頂きました(※)

(※)年齢は「自称でOK」かつバーチャルな会でしたから。リアルな20代の飲み会に参加するほど師範はタフな心臓は持ち合わせておりません。

 参加するには『4,000円以下のブルゴーニュを飲みながら』との条件もあったので、 道場で開けたのがこのルイ・ジャドのACブルゴーニュ、銘柄は日本限定キュヴェ「ソンジュ・ド・バッカス」。 6年前に2010年産と稽古済み、かなり好印象だった模様。 合わせた料理は、豪州牛のサイコロステーキ、ポテトサラダ、生ワカメのお浸し、などなどです。

 色は、ACブルゴーニュとしてはかなりしっかりした感じの紫色。清澄度は高く、エッジには若干のオレンジっぽい色合いも見て取れる、なかなかキレイな外観です。 香りは、思いのほか「北」な雰囲気を感じる、トーンの高い果実香。大石早生のような酸のしっかりしたプラムと、アメリカン・チェリーのような人懐っこさが同居。 若干酢酸っぽい雰囲気や海藻のミネラルっぽさもあります。 味わいは、若いブルゴーニュにありがちな固さがあって、スムーズではあるけど四角四面な感じ。 こういうワインは間違いなく時間を取った方が良いと判断してチビチビ飲んで行きます。

 その結果、結構時間をかけて飲んだけど、それでも全体に固い感じは否めません。 美味い不味いは置いといて、この値段でこのしっかり感があるブルゴーニュってのは貴重だと思うのね。 さすがはルイ・ジャドですわ。様々な銘柄を持っているが故の、「こういうのもアリしょ」感があります。変に素人衆に媚びていない感じがグッドです。

点数78点

4日(土)

 もう20年以上、道場開設前から育てている洋ラン「デンドロビウム ユキダルマクイーン」、今年もそれなりに花を咲かせてくれましたが(左写真)、 全盛期と比べると花付きも少なく花の勢いもない感じ。理由は判っていて、ここんとこ若干放置プレーだったのね。 数年植え替えして無かったりして、根詰まりしているものと思われます。

 そこで重い腰を上げて、元気のない株はサヨウナラ/元気なヤツを株分けして植え替え(右写真)。 芽の間引きと同じく、ここでも「命のオーディション」を感じますな。サヨウナラする株には「不甲斐ない飼い主で申し訳ありません!」って気持ちです。

 さぁて後はこれからバルブが伸びていく季節にちゃんと水と養分をコントロールしてあげることが大事だな。 来年の春、またいっぱい花を咲かせて下さい・・・と、ワインはおろか全く飲食に関係無い師範専用備忘録でした。

 本日の食前酒は、最近見かけるようになったキリンの一番搾り 超芳醇、お値段はプレミアム価格ではなくて普通の一番搾りと同じレンジです。

 看板通り、確かに一番搾りと比べると芳醇、というか濃い感じがします。 ただ、その濃さがどことなく雑というか、ある種「なんちゃってビール」にも印象を受けてしまいます。 こりゃ副原料が多いのかな?と思って原材料を見ると、「麦芽(外国製造又は國愛製造(5%未満))、ホップ」なので副原料は使ってないみたいです。 ビールの味わいから原料を予想するのって、ワイン以上に難しいですな・・・

・・・ワインは「ブドウだけ」ってすぐわかりますからね。

Miluna Bianco d'Italia N.V. [Terre di Sava]
名称Miluna Bianco d'Italia N.V.
ミルーナ ビアンコ・ディタリア (ヴィンテージ無し)
生産者Terre di Sava
テッレ・ディ・サーヴァ
価格438円
購入店肉のハナマサ 西横浜店

 道場掲載本数7001本目、昨日はちょっとバブッたワインを頂いたので、本日は初心に帰ってパンツのゴムを引き締めて参ります。 選んだのは、「アンダー・ワンコイン」、500円以下のイタリア産白。ツイッターの安ワインクラスタの間で良い評判を目にしておりました。 この銘柄の赤とは先日稽古済み、値段の割には頑張っていた印象があります。 ちなみに本日の夕食は天ぷら、天種はエビ(ブラックタイガー)、梅肉鶏ムネ、野菜いろいろ。 イタリアの軽い白が合いそうなメニューでしょ?

 色は薄めの麦わら色。ラベルの感じだともっと緑色っぽい若いワインの色を想像していましたが、予想に反してそういう色ではありません。 香りは結構良い感じです。イタリアの白の最大公約数的で特にとんがった個性はありませんが、 グレープフルーツの柑橘香と沈丁花っぽい花の香り、それらがほんのりたおやかに香ります。 味わいはうっすいなぁ。バランスは甘くなく酸っぱくなく、後味に塩気を含んだような軽い苦味。 とても軽い味わいですが、これはこれでアリでしょう。

 イタリアの港町にある安い居酒屋で、グラスのボウルを掴んでグイっと飲む、そういうシチュエーションが似合う白ですな。 この軽さが天ぷらには好相性でしたよ。このワイン「これじゃなきゃ!」って要素は皆無なんだけど、嫌われる要素も無い空気みたいな存在っすね。 アルコール度数も11.5%で、水みたいと言っても過言ではありません(過言です)。

点数69点

3日(金)

 本日の稽古分で「安ワイン道場」の「稽古日誌」への掲載本数が7,000本に到達しました。パチパチパチ!おめでと~!>自分

 ここまで来るのに23年弱、道場を始めた頃に生まれた方はもう成人してお酒を飲める年齢になっているんですね。 そう考えると感慨深いと共に、全く成長しない自分に頼もしさすら感じます。まだまだ伸びしろはたっぷりあるぞ!ってね。

 師範の個人的な人生の目標は「掲載本数10,000本」なので、このままのペースで行けばあと10年くらいで達成できる見込みです。 そのためには、健康な身体と健康な家計を維持しなければいけませんな。 身体と家計、その両方に無理をしない生活を送りながら、今後もぼちぼち稽古して参る所存ですので応援よろしくお願い致します。

Simmart-Morreau Brut Selection Grand Cru N.V. [Simmart-Morreau]
名称Simmart-Morreau Brut "Selection" Grand Cru N.V.
シマール・モロ― ブリュット "セレクション" グラン・クリュ (ヴィンテージ無し)
生産者Simmart-Morreau
シマール・モロ―
価格2,966円 (単品価格:7,480円)
購入店ワイン&ワインセラー セラー専科

 個人的ではあるけど、お祝いとなれば開けるのはもちろんシャンパーニュで、 年初に買った『高級辛口シャンパン6本セット 14,960円』から一番単価の高かった一本です。 ショップの説明によれば、非常に小規模なRM(レコルタン・マニピュラン)で、bブドウはシュイィ村のシャルドネ75%/アイ村のピノ・ノワール25%、いずれもグランクリュ格付け。 2011年と2012年の葡萄を50%ずつ使用、ドサージュは8g/Lだそうです。 ちなみに合わせた料理は、ホタルイカとワカメの酢の物、真鯛のカルパッチョ、煮豚、自家製ピクルスです。

 色は、シャルドネ比率が高い割にはかなりしっかりとした黄金色。泡立ちはまるで「逆・白糸の滝」って感じでショワーっと立ち昇ります。 香りはやっぱりシャルドネ主体だな。熟したリンゴに蜜の香り、口に含むと熟成から来る(のであろう)パンの耳のような香ばしさがあります。 味わいは、甘味も酸味もしっかりで安泡にありがちな苦味は控えめ。フレッシュさがありつつも重たさもあって、なかなかご立派な感じであります。

 さすがはグランクリュ、というかさすがは単品価格7,480円というべきかな。稽古範囲内の安シャンパーニュとは上品さとしっかり感が違います。 こうやって健康な身体でワインを楽しんで7,000本、その幸せを噛みしめなきゃバチが当たりますな。

点数82点

1日(水)

Chateau de Malleret 2015 [Ch. de Malleret]
名称Chateau de Malleret 2015
シャトー・ド・マルレ 2015
生産者Ch. de Malleret
シャトー・ド・マルレ
価格2,199円 (単品価格:2,838円)
購入店ヴェリタス?輸入直販ワイン専門店

 例年4月1日に更新がある年は、なにかエイプリル・フールねたを仕込んだりしていたわけですが、 今年はどうもそういう気分にもなれず・・・ということで年度始めも平常運転で参ります... と言いつつ、「平常運転」にしてはちょっと高級なレンジのボルドー産赤をチョイスしました。 2003年にブルジョワ級に格上げされたシャトー、品種はカベルネ・ソーヴィニヨン54%、メルロー42%、プティ・ヴェルドー4%とのことです。

 ちなみに本日の夕食メニュは、鶏モモ肉のグリル焼き w/ニンニク醤油、レタスとフルーツトマトのサラダ、そして師範代が前日から造り置いてくれた肉じゃが。 最近は、前日に仕込んだ師範代の料理と、当日師範が調理した料理のハイブリッドなことが多いです。

 さて抜栓。コルクにはシャトーとヴィンテージの刻印がある立派なモノです。 色は、あずき色っぽさのある紫色。しっかりと濃いけど透明度は高い、とてもボルドーらしい色合いと言えるでしょう。 香りのボリュームはそれほど大きくはないのですが、濃い色のベリーっぽい果実香に加えて、土っぽさとか枯れ葉っぽさみたいなアーシーな感じと、 出しゃばり過ぎない樽がほんのり香ばしさを添えています。 味わいも、ガツン!来るような濃さはありませんが、いかにもボルドーらしい落ち着いた感じ。ちょっと熟成入り過ぎているかなぁ、と思わないでもないけどね。

 安ワインのレンジと稽古していると、なかなか「エレガント」などという表現は使いづらいわけですが、 このワインに関しては「エレガント」と言っても良いような雰囲気です。 タマにはこういう王道モノとも稽古しないとね。この値段で味わえる「王道」は貴重です。

点数80点