いよいよ今年も終わり、稽古納めの月です。
Sergio Traverso "La Parra" Merlot '95 | Red | 写真なし | |||||||||
--- | Rapel(Chile) | Sergio Traverso
\880 | 97/12/30 | 酒革命サミット(熊本)
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本年最後のワインは、なんの気負いも無くディスカウントの安チリメルロー。
しっかし田舎でも安チリワインが手に入るとは良い時代になったものではある。 | 色は濃い黒紫だけど、若い割にはエッジがオレンジがかっている。 香りは弱め。若干埃っぽい雰囲気はメルローの感じかな。 味は酸/糖/タンニンとも多め。「甘っ濃い」感じ。 チリ産のカベルネは結構評判良いのにメルローがイマイチなのは、 この甘さが災いしてるんだろうか。 ともあれ、安チリワインに最低限求める要素は満たしていて、そこそこ満足。 まぁそれ以上でもそれ以下でも無いけど。 64点 | 実家にて
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Sauvignon '96 | White | 写真なし | |||||||||
Oc (VdP) | Languedoc & Roussillon | Dom. Gold Melodie
\780 | 97/12/30 | 酒革命サミット(熊本)
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師範も人の子、正月は実家で過ごす。で、実家近所のディスカウントにてワインを購入。
"ゴールドメロディ"なんつーおもいっきり怪しい作り手のVdP。
Chardonnayもあったけど「君子怪しきChardonnayに近寄らず」
という自分で決めた教えに従い、Sauvignon Blancを購入。 | 色は薄い麦藁色。香りは葡萄を直に感じる、底の浅いフルーティさ。 味は酸も糖も弱めで、良く言えばすっきりしている。悪く言えば薄っぺら。 冷えが足りない状態で飲んだんだけど、この薄っぺらさが功を奏して抵抗なく飲める。 まぁ、気軽に飲める1本ではある。 62点 | 実家にて
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Falerio dei Colli Ascolani '96 | White | ||||||||||
Falerio dei Colli Ascolani | Marche(Italy) | Villadoro
\848 | 97/12/21 | 酒奉行
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釣りのおみやげ、"ウマヅラハギ(カワハギの一種)"の刺身と肝和えに合わせるために選ばれし白。
それにしてもウマヅラの肝和えは絶品。 | (話をワインに戻して)色は、思いのほか濃い黄色。 香りは、熟成されたシャルドネを思わせるような、複雑でまろやかな香り。 この価格帯のワインには信じがたいが、樽の香りもあるよう。 味は、香りの雰囲気と比べるとちょっと堅い印象。酸も糖も決して強くはないけど。 値段の割には満足の行く一本。刺身や肝和えともケンカしませんし。 68点 | 自宅にて
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Portal del Alto Cabernet Sauvignon "Gran Reserva" '93 | Red | ||||||||||
Maipo Valley | (Chile) | Portal del Alto
\890 | 97/12/10 | やまや新宿店
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"Portal del Alto"ってたまに良い評判を聞くチリワイン。
もう一つ下のランクもあるけど、これは"Gran Reserva"で高級品。
なのにこの値段。おそるべし!チリワイン。 | 色は、青くはないけど結構濃い赤紫。 香りは、ボリューム自体は弱めだけど、新大陸系カベルネに多い、 濃い色のジャムの様な甘酸っぱい感じの香り。まずまず期待できるかと思ったけど… 味、これが頂けない。とにかく薄っぺらい。「あれ」って感じ。 口に含んだ瞬間はまぁまぁなんだけど、スッと落ちてあとは水みたいにパワー無い。 結構期待してたんだけど、全然期待に応えず。心情的には50点以下。 評判良いってことは"Gran Reserva"じゃない低級の方が良いのかな。 "チリはお早めに飲むべし"ってこと? 58点 | 自宅にて
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Niebaum-Coppola "Claret" '94 | Red | ||||||||||
Sonoma | California(USA) | Niebaum-Coppola Esate Winery
\2,250 | 97/11/21 | 西宮苦楽園松屋
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大掃除(の一部)が終わったご褒美にやや高級なワインを選択。
"映画監督のフランシス・コッポラがつくる"ってことらしい。ワインまで監督しなさるとは。 | 色は、青を感じる濃い紫。良いカリフォルニアで見られる粘性の高さ。 香りはドッチりと重い。安易な喩えだけどボルドー風。でもなんかプリッと抜け出した爽やかさもある。 味は、タンニン、糖、酸のバランスよい。思ったほど濃くはない。 最初「酸が強いかなぁ」って思ってたけど、次第に糖がゴンゴン強くなってくる。 香りと同じく爽やかな感じがするのが特有か。 旨いです。さすが名のあるカリフォルニアって感じ。「驚き!」って程じゃないけど 期待には十分応えてくれる。いたずらに濃さを追わない姿勢、それも良し。 このワイン、ちょっとだけお向かえにおすそ分けして、南フランスのピノ を頂いた。それもまぁ値段の割には(苦みはあるけど)楽しめるワイン。 81点 | 自宅にて
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Bourgogne Passetoutgrain '95 | Red | ||||||||||
Bourgogne Passetoutgrain | Bourgogne | Dom. Meo-Camuzet
\1,390 | 97/12/10 | やまや新宿店
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「Bourgogneは作り手よ!」ってことで、著名ドメーヌ"Meo-Camuzet"が造る安ワイン、
Passetoutgrainとの稽古でお手並み拝見。 | 色は、ブルゴーニュにしてはとても濃い、ハッとするような赤紫。 ブルゴーニュでもボジョレーの色に近い。 香りは、まず酢酸の香りと木(杉・桧)の香り。 スワリングするとブルゴーニュらしい(?)セメダイン香が拡がる。 味、特筆すべきは酸の強さ。酢酸香を裏切らない。 ギシッとした酸が2時間経ってもタンニン等と溶け合わなくて、堅くバラバラな感じは否めない。 個性・ポテンシャルはあると思う。でもこれを「旨いか」と聞かれれば師範は「イマイチ」と答える。 (ゴルゴンゾーラと頂くと、非常に甘く好印象になるのは不思議) 59点 | 自宅にて
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Riesling '94 | White | ||||||||||
Alsace Riesling | Alsace | Trimbach
\1,600 | 97/10/18 | 横浜君嶋屋
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久しぶりのアルザス、というか久しぶりの白ワイン。アルザスの中では大手のTrimbach社のもの。 | 色は薄い黄緑。かなり緑を強く感じる。 香りは、アルザスらしいフルーティな感じに、ミントのような爽やかさがある。 味は、酸と苦みが結構太い感じ。甘味は殆ど感じない。 キリッとはしてるけど、スッキリって感じではない。 温度が低いともちろんスッキリなんだけど、温度が上がるとかなりボディを感じるタイプ。 後味に、生の葡萄(ベリーAとかマスカットとか)を食べた後みたいな感じが残る。 やっぱりアルザスは良いです。年末の白はこれ。さぁ買った買った! 77点 | 自宅にて
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Ch. Poupille '94 | Red | ||||||||||
Cotes de Castillon | Bordeaux | Ch. Poupille
\1,180 | 97/12/10 | やまや新宿店
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メルローの好きな方々に評判のよいワイン。お値段もお手頃。
それにしても"シャトー プピーユ"、なんとも気合の入らない名前ではある。 | 色は若々しい紫。気合の入ったボルドーと比べるとそれほど濃いわけではない。 香りは、まずバニラ香。で、その奥が複雑。 自動車塗装工場の中で石鹸で手を洗ってたら横でインクをこぼされた、そんな感じ。 複雑といえば複雑、でもストレートに良い香り!って感じでもない。 まあ、香りのボリュームは値段にしては十分だし、嫌な香りでもないけど。 味は、最初は薄くてバラバラな印象。香りがそこそこなだけに残念かなと思ってたけど、 1時間程して結構まとまりがよくなった。しかしスケールの小ささは否めない。 驚きの出来、ってわけじゃないけど、値段の割には複雑さとかが楽しめる一本。 70点 | 自宅にて
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Mariginiup Shiraz '95 | Red | ||||||||||
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\2,000 | 97/11/22 | ゴトー酒店
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大変久しぶりのオーストラリア。15%というワインには破格のアルコール度数。
(輸入業者のシールには"14%未満"なんて書いてあってお茶目) | 色、濃い。向こうが見えないくらい。若くて濃いワインにありがちな青紫っぽい感じは無くて、 深紅といった趣き。 香り、濃い。ポルトのような、アルコールは強く感じるけどまろやかな雰囲気に包まれた感じの香り。 ローヌのシラーようなスパイシーさは少ない。 味、これまた濃い。タンニンはキメ細かいが強い。酸は弱目か。 突出してるのは甘味。ドライフルーツ系の甘味が顕著。 嫌な感じは無いが、はっきり言ってバランスは崩してると思う。 私が思っているシラーらしさとはかなり違う雰囲気。 暴力的な濃さと甘さが中心の印象的なワインではあるんだけど、 深さとか奥ゆかしさみたいな良さは望むべくも無い感じ。 75点 | 自宅にて
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Andes Peaks "Rapel" Merlot '96 | Red | ||||||||||
--- | (Chile) | Santa Emiliana
\880 | 97/11/16 | Dマインマート
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グラスを買ったので、どうしても赤が飲みたくなる。
ただ"毎日1本おなかに1本"では財布にも身体にも具合が悪い。
というわけで、今日はチリの安メルロー。
(安いからって身体には関係ないが) | 色は濃く、若々しい紫。綺麗な色ではある。 香りは、結構良いバニラ香はあるんだけど、 ややトゲのある埃っぽさを含んだ青臭さがちょっと鼻ざわり。口に含むと埃っぽさ顕著。 (この埃っぽさって、土とかキノコの香りって言われるヤツだろうか) 味、過度に甘い。甘酸っぱい。 ポルトと梅酒を混ぜた液に浸した雑巾を吸う、悪く言えばそんな感じか。 濃さとかメルローらしさみたいなものも結構あって悪いっばっかりって訳じゃないけど。 甘い赤が嫌いでない師範にとっても、わざとらしい甘味のせいで飲み疲れする一本。 結局1本飲んでしまえず、 結果的には身体にもやさしい選択であったというオチまでつけた。 56点 | 自宅にて
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Bourgogne Hautes Cotes de Nuits '92 | Red | ||||||||||
Bourgogne Hautes Cotes de Nuits | Bourgogne | Michel GROS
\2,480 | 97/10/05 | The Garden 自由が丘
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先日、レストランでリーデルのブルゴーニュグラスを使って以来、
「やはり赤はでかいグラスでイキたい!」と強く思うようになり、
赤用のグラスを購入。 | せっかくブルゴーニュグラスなんだから、そのコケラおとし(って言わないか) はもちろんブルゴーニュで、ということで選んだ1本。 色は赤紫色。すこし薄めなのかなぁ。新グラスだと相対評価がむずかしい。 香は、穏やかな樽香とブルゴーニュらしいセメダイン香。 このグラスだと十分なボリュームのように感じるけど、 相対的には中程度なのかもしれない。 味は、程よいタンニンとキリッとして後をひく酸、 時間が経つにつれ徐々にその存在を主張する甘味と、 ひととおりブルゴーニュの楽しさを味わうことが出来る。 ただちょっとスケールが小さいというか、弱い感じは否めない。 まずまずの出来だと思う。 でも、評判の良い作り手さんにはもう一歩の個性を期待したいところ。 73点 | 自宅にて
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Ch. Beaumont '92 | Red | ||||||||||
Haut-Medoc | Bordeaux | Ch. Beaumont
\1,790 | 97/11/30 | 成城石井クイーンズイースト店
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前回かなり好印象だった一本。
買った店は違うけどちょっと値上がり。ボルドー高騰の影響か? | 色は濃い目の紫だけど、よくよく見ると若干朱色が入りかけている。 香りは、典型的ボルドーらしいドッチリしたベリー香と、控えめなバニラ香。 抜栓直後はイタリアを想わせる明るくひなびた香りもあった。 香のボリュームは値段を考えると十分。 味は、うーん、悪くないんだけどなんとなく普通。 "若い"ってわけじゃないのにちょっとタンニンきつい。酸は適度。 時間が経っても前回感じた甘味が出てこない。 "濃い"って印象あったんだけど今回は全然そうは感じない。 舌が肥えたのか、期待が大きすぎたのか、状態が悪かったのか判らないけど、 それほどのお買い得感はなかった。値段も以前より高いし。 70点 | 自宅にて
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本日の食事の料金は、しめて4万円弱。
まあ結構なお値段だけど、料理・ワイン共に大満足だったんでよしとしよう。
by
師範
Bollinger "Special Cuvee" Brut N.V. Sparkling
写真なし
Champagne Champagne Bollinger
(\1,000[glass]) 97/12/06 Restaurant Reims Yanagidate
食前酒って、頼むときに値段がわからず
(聞けば良いんだけど、なんか恥ずかしいから)
不安になるレストランが少なからずあるけど、ここは食前酒のリストがあって安心。
Champagne地方の町"Reims"の名を冠しているだけあってChampagneが充実。
グラスでも3種あり、その中から"飲んだこと無い"っつーことで選んだ1杯。
色、香、味ともかなり濃いChampagne。
特に色なんて薄いロゼと変わらないような感じ。
香りには、モロミのようななんかちょっと刺激のあるものがある。
"黒葡萄の使用比率が高いんだろうなぁ"なんて通ぶったことを考えたりして。
泡立ちがちょっと弱く感じるのはグラスで頼む宿命かな。
1杯なら楽しく頂けるけど、1本飲んだら飽きそうなChampagne。
個人的にはもっとスッキリ系の方が好き。
72点 "Restaurant Reims Yanagidate"にて
Pommard 1er Cru "Les Rugiens" '90 Red
Pommard Bourgogne Dom. de Courcel
(\12,000) 97/12/06 Restaurant Reims Yanagidate
「ブルゴーニュの赤で、酸味がそれほど強くなく香りが良く1万円未満のもの」
という注文に、8,000円の物,10,000円の物とこれを推薦される。
貧乏人な私は、こっちが提示した予算を上回る金額の物を薦める店は減点対象。
だけども、
やっぱりあえて予算を超えて推薦されるのってとってもおいしそうに思えて頼んじゃうんですねぇ。
色は、Bourgogneにしてはやや濃いかなって感じの赤紫。アシも十分。
香り、これが素晴らしい。かなり強い樽香があるんだけど、
それをも上回る華やかな果実香。
グラスのボウルに顔を近づけるとクラクラきちゃいます。
味、これまた素晴らしい。スルッと口の中に流れ込んで、
最初に甘味、中盤に渋味、アフターに酸味を感じる非常にバランス良いもの。
ワイン自体とっても柔らかい。でも"弱い"って訳じゃなくて、強くて柔らかい。
普段、赤は全く飲めない師範代も「これなら飲める」って飲んだりして。
ただ、比較的酸化に弱いらしく、
グラスに注いでちょっと時間が経つと甘味が消え失せ、
苦味に似た渋味が幅を利かせる。注ぎたてとの差歴然。
あまりグラスを振り回すと良くないような感じ。
非常に美味しいワイン。「文句無し」って感じ。
もちろん、レストランで(いい金払って)頂いたこと、
グラスがリーデルのブルゴーニュで、香りを強く感じられたことが
好印象側に押し上げる作用をしてるとは思うけど。
91点 "Restaurant Reims Yanagidate"にて
3日
Laperouse "Assemblage No1" '95 White
Oc (VdP) Languedoc & Roussillon Laperouse (Penford & Val d'Oribieu)
\1,600 97/11/21 西宮苦楽園松屋
"Assemblage"の名の如くさまざまな葡萄を使用し、
オーストラリアと南フランスの生産者が共同で設立したワイナリーによって作られているらしい。
色は、黄色とレモン色の中間くらいでかなり綺麗な色。
香りは、非常にすっきりした香りの中にリンゴ(それも甘ーいやつ)の香りがある。
味は、酸味/甘味のバランス良くて飲み心地がよく、苦みも程々。
しかし濃い。香りとかの印象を裏切る濃さ。
どこがどう濃く感じるのか判らないけど、正立方体なイメージの味。
なんとも例えようのないワイン。しかし嫌いではないです。
合わせる料理は比較的味の濃いものが良いかも。
70点 自宅にて
1日
Ch. Bourdieu L'Hermitage '88 Red
Bordeaux Superieur Bordeaux Ch. Bourdieu L'Hermitage
\980 97/11/28 酒奉行
ワインって古けりゃ良いってモンじゃ無いことは判っていても、
'88でこの値段だとつい買ってしまいます。
裏書きによると、家族経営のChateauらしい。
ビンの底の凹みの少なさあたりは安ワインっぽいけど、
コルクの長さや、VTと造り手の名入りコルクであることは高級風。
色は、やはりかなりの熟成を示す朱色。しかし濃さも結構残っている。
香りはやっぱり酸を主体に感じる。あと薬品みたいな香りも少しあり。
でもそれ以外は十分ボルドー。
味も、枯れた(下り坂の)酸味主体のものだけど、下りきっているわけでもなく、
まだ十分飲める。この値段でこの雰囲気は珍しいと思う。
変な匂いもあって、お世辞にも"旨い"って訳じゃないけど、
この値段ならあまり文句もない。
なぜこのワインが(この値段で)今頃出たのか非常に不思議な一本。
65点 自宅にて