稽古日誌:2017年2月

炊き込みご飯

 2月になりました。あと3ヵ月で道場は開設20周年を迎えます。 20年経っても未だに安ワインを美味いと感じられる鈍感な身体に心から感謝する次第であります。

 突然ですが、師範は「白いご飯をそのまま食べる」というのが苦手です。 幼い頃は、ご飯を食べるには漬物とかふりかけが必ず必要でした。 今でも、白いご飯だけが残ってしまう状況が若干恐怖で、食事の後半はおかずだけを食べている (ご飯はおかずが潤沢にあるうちに無くしてしまいたい)ことが多かったりします。

 そんな師範にとって心のオアシスは、炊き込みご飯とか混ぜご飯のたぐいです。 これはご飯単体でも食べられるから素晴らしい。 雑炊なんかも良いですね。ご飯の方が勝手にマリアージュ(笑)してくれているし。

 ・・・と、極めてパーソナルな嗜好の話をしてますが、 ご飯を肴にワインを飲むことはありません。 白かろうが味付きだろうが、やっぱり合わないと思うんだよね、ワインとごはん。 ごはんには味噌汁だわ。


27日(月)

ゴールデンハムスター 茶茶

 本日は、次女が飼っているゴールデン・ハムスターの「茶茶」さんの一歳の誕生日 ・・・って、実際に産まれた日そのものは不明なんだけど、 購入したペットショップによれば『2016年2月下旬・静岡県生まれ』らしいので、 次女と同じ27日を誕生日にしたそうです。

 当初は「生き物を養うのはあなたたちだけで十分だ」と飼うことにネガティブだった師範&師範代ですが、 今では(特に師範代は)彼女の可愛らしさにメロメロになっております。

 誕生日のお祝いということで、本日の夕食は豪華版。 メニューは、牛サイコロステーキなど。茶茶さんには豆腐とニンジンとイチゴのケーキ(左写真)。 お祝いとあっちゃぁ飲まない訳にはいかないので、泣く泣く休肝日を返上させて頂いております。

Peter Lehmann Portrait Cabernet 2012
名称Peter Lehmann "Portrait" Cabernet 2012
ピーター・レーマン "ポートレイト" カベルネ 2012
生産者Peter Lehmann Wines
ピーター・レーマン・ワインズ
価格952円
購入店 イオン天王町店

 ・・・というわけで開けたのが、昨日スーパーで買ってきた投げ売りセール品の豪州産カベルネ・ソーヴィニョン。 道場の過去を紐解くと、このワインは19年前に1996年産と稽古しておるようです。 そして、その当時から異形ボトルが採用されていた模様ですな・・・ ・・・などと見ていると、その下に記載しているワインがなんと「シャトー・ラトゥール 1987年」。 お値段は13,800円で「道場最高額」なんて書いてますが、 19年後には多少思い切ったところで買えるような値段じゃなくなるなんて知る由もありません。

 それはそうと、このワインを買ったことをツイッターに上げたところ『オーパス・ワンに見える』というご意見を頂いて、 たしかにオッサンのシルエットがオーパス的。 だもんで「なんちゃってオーパス」だったら良いなぁ、と願いつつ稽古致します。

 色は、お約束の非常に濃い紫色。濁ってはいないけど、 リーデルのヴィノム・ボルドーに少なめに注いでも向こうは透けない濃さがあります。 香りのボリュームは中程度だけど、その雰囲気は非常にボルドー的で、それも左岸のポイヤックとかみたいな感じ。 ところがスワリングするとカシスっぽい果実香やミントみたいな香りが出て来て、あぁ豪州産だな、と気づきます。 味は濃さも甘さもタップリ。アルコール度数14.5%もありながら糖度は8.8、 補糖なんかしない地域だろうから、元のブドウはどんだけ甘かったのよ、って感じ。 そして、2012年産とそこそここなれたヴィンテージだからか、渋味も旺盛ながらカドがなく、 濃さの割にはスイスイ入ります。

 香りのボリュームはちょっと残念だけど、それ以外はグラン・ヴァンと言っても騙されるかも。師範は騙されます。 隠し切れない豪州感に目を瞑れば、ワインのクオリティとしては十分に高いものを感じるし、 オーパスなんてそうそう飲まないだろうから(師範も稽古経験3回)、 「なんちゃってオーパス」と言っちゃっても良いでしょう!って感じです。 いや950円でこの点数って超ハイCPだわ。

点数80点

26日(日)

Peter Lehmann セール品

 本日昼間、いつものスーパーに買い物に行ったら、市価2,000円前後の「ピーター・レーマン ポートレート」シリーズが、 約半額の税込1,058円、それに今日は10%オフだったので一本952円で投げ売られておりました。 こういう場合は速攻ゲット、お布施替わりに南アフリカのカベルネ・ソーヴィニョンもついでに一本お買い上げしました。 近いうちに稽古したいと考えております。

 ちなみに、この情報はツイッターにはリアルタイムで上げています。 たまにこういうお買い得品に出くわした場合にはツイートするようにしていますんで、 アカウントをお持ちの方はフォローして頂けるとよろしいかもです。

Peregrino de Sant Joan Brut N.V.
名称Peregrino de Sant Joan Brut N.V.
ペレグリーノ・デ・サント・ホアン ブルット (ヴィンテージ無し)
生産者Peregrino
ペレグリーノ
価格765円 (単品価格:999円)
購入店 ヴェリタス

 師範代実家からズワイガニの爪(冷凍)が届いたので、本日の夕食は寄せ鍋。 別に師範代実家はカニ問屋でも魚屋でも無いんだけど、 定期的にいろいろ送って貰っております。ありがたい話であります。

 鍋ダネは、そのカニに加えて豚ロース、鶏モモ、あとは野菜がいろいろ。 こういう鍋って、どうも赤ワインはイメージしづらいんだよね、 というわけでチョイスしたのは泡モノ。 赤白泡6本セットの中に入っていたもので、昨年夏にも稽古しております。

 外観は、やや弱めの泡の立ち上がり方で色合いは薄めのレモン色。 香りは弱め。柑橘類やリンゴのフルーツ香りがメインで、ほんのりイーストっぽさもあって、微妙に本家っぽい雰囲気を醸し出しております。 味はかなり軽め。味わいのバランスも前回同様で、金属を舐める感が適度に抑えられているのは好印象です。

 とりわけどうということは無いけど、使い勝手の良い泡だと思います。 「今日はちょっと長めに散歩したから」とか「お買い得ワインをゲットしたから」みたいな、 プチ・ハッピーな出来事に対する『自分へのご褒美』としてバンバン開けちゃいましょう。

点数72点

25日(土)

ええとこ 店内 ええとこ ビール

 本日は、月に一度のバンドの練習日。現在の課題曲はHerbie Hancockの"Chameleon"とかPat Methenyの"Have You Heard"とか。 演るには10年早い曲ばかりですが、10年待ったって上手くなるわけじゃないしね。

 そして演奏より熱が入るのが練習後の飲み会。 本日のお店はええとこ 代々木店。前回来たのが昨年5月なんで10ヵ月ぶり。 10ヵ月も経つとメニューにもいろいろ変化があって、ビールの選択肢に大ジョッキが加わっていました。 800ml入って880円、中ジョッキより割安だし、何より頻繁に注文する必要が無くなるのでお店もお客もWin-Winな選択肢だと思われます。 右写真では、若干泡が多めな気はしますが。

ええとこ ラムステーキ

 料理の方にも新メニューが加わっていて、その中で一番ヒットだったのがラムステーキ(左写真)。 好みの焼き加減に出来るというのは、目の前に鉄板のあるお好み焼き屋の強みですな。 1gで12円ということなので、左写真だと2,000円くらいかな? お好み焼き屋のメニューとしてはかなりお高めだけど、ステーキ屋だと思えば安いっすね。

 その他にも、一品メニューで牛すじ焼き倍キャベツとかいかゴロ焼きとかピリ辛ナス味噌炒めとか、 いわゆる粉モノでお好み焼きとか焼きそばとかもんじゃ焼きとか、 本能の赴くままに注文しましたとさ。

Astica Cabernet Sauvignon 2016
名称Astica Cabernet Sauvignon 2016
アスティカ カベルネ・ソーヴィニョン 2016
生産者Bodegas Trapiche
ボデガス・トラピチェ
価格(2,500円)
購入店 ええとこ 代々木店

 生ビールの大ジョッキを2杯頂いた後、メンバーに許しを請うて(というか半ば強引に)ワインをボトルで頼むことに。 メニューには「グラスワイン(赤・白)500円」「ボトルワイン(赤・白)2,500円」とだけあって、 内容不明ゆえギャンブル気分で注文。 出されたのはアルゼンチン産のカベルネ・ソーヴィニョンで、現地大手「トラピチェ」社の廉価版ラインナップですな。 このボトルを見た記憶は無いけど名前は聞いたことあるな、と思ったら、案の定前回の時も注文していて、 その時のヴィンテージは2014年産。ラベルの雰囲気はガラリと変わっております。

 このお店、大きさは小さ目ながらデザイン的にはそこそこマトモなワイングラスが使えます。 そのグラスに注いで色を見ると、南米のカベルネ・ソーヴィニョンとしてはやや薄めに感じる紫色です。 香りは弱め。もっとも、目の鉄板で調理がされている環境下なんで、仕方ないっちゃ仕方ないんですが。 ストレートにフルーティな、ベリー系の香りが感じられます・・・ってかそれ以外は感じません。 味も、色や香りの印象通りに軽め。 キンキンに冷やされた状態で出されたわけですが、下手に渋味タップリとかじゃないんで、冷えた状態でもスイスイ頂けます。

 ジャンキーな料理に合わせて飲む冷えた赤ワイン、というニーズには結構しっくり来ます。 ただ、普通に単体で飲んだらやっぱり物足りなく感じるでしょうね。 前回もほぼ同じようなことを書いているんで、こういう路線を狙ったワインなんでしょう。

点数(70点)

 ワインの後はハイボールを数杯飲んだりしておりました。

 今日の練習は普段より1時間早めにスタートしたんで、飲み会開始も普段より1時間早め。 なのに終了時間はいつも通り。よってもって食べた量&飲んだ量が多かったらしく、お会計は4人分トータルで25,000円強 ・・・でもそんなにいくかなぁ。


24日(金)

Bourgonge Pinot Noir 2015 [Dom. du Beauregard]
名称Bourgonge Pinot Noir 2015
ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2015
生産者Dom. du Beauregard
ドメーヌ・デュ・ボールガール
価格1,180円
購入店 ヴェリタス

 本日は「プレミアム・フライデー」らしいですな。 師範&師範代の場合、それによって勤務がどうのってのは無いんですが、 気分的に若干早めに帰宅して本日の夕食担当を買って出ました。 メニューはもちろん「揚げ物」、なんたって「プレミアム・フライデー」ですから・・・なんちゃって。 揚げたのは、鶏モモ、豚モモ、タマネギ、ニンジン、アスパラガス、オクラ。付け合わせはキャベツの千切りです。

 そんなワインに合わせたのがコレ、1,180円のブルゴーニュ・ピノ・ノワール。 これくらいの値段で美味しいブルゴーニュのピノに出会える確率なんて、極めて低いことは当然師範も身をもって知っています。 でもね、宝くじは買わないと当らないわけですよ。 期待は裏切られるものだと知りつつ、「岸壁の母」の心境で毎度稽古に臨んでおります。

 さて抜栓。色は、ACブルゴーニュとしてはしっかりした紫色。 結構青みを感じるので、ブルゴーニュでも南の方だと想像しましたが、 郵便番号からドメーヌの位置を調べるとボーヌの南西部40kmくらいなんで、その想像はアタリのようです。 香りは、抜栓してすぐはかなりおとなしくてガッカリ。 これまた南ブルゴーニュな感じで、果実っぽさより革っぽさが前面に出ています。 味は、甘味も酸味も渋味もあって、一般に頼りないブツが多いACブルゴーニュにあっては結構出色。 ただ、良いブルゴーニュにある享楽的なレベルにはなくて、頑張ってココ、って感じなのが残念。

 良いトコまでは行くんだけど、その先突き抜けられないんだよなぁ。 1,000円強のブルゴーニュには「透明な天井」があるかのように、 ある一線を越えられないものが過半なんだよね。 そんな中、このワインはその透明な天井にコツコツと刺激を与える程度には頑張ってくれました。 改めて1,000円強ということを考えると「アリ」です。

点数75点

22日(水)

Buti Nages 2014
名称Buti Nages 2014
ブティ・ナージュ 2014
生産者Ch. de Nages (Michel Gassier)
シャトー・ド・ナージュ (ミシェル・ガシエ)
価格904円 (単品価格:1,180円)
購入店 ヴェリタス

 本日の夕食は、肉みそキャベツ(by CookDo)、舞茸とシメジ入りフカヒレスープ(by Knorr) ・・・どちらも「味の素」の合わせ調味料ですが、 師範は別にそこの回し者ってわけじゃありません。 普通に調味料をいろいろ使えば似たような味にはできるんだろうけど、 平日の夕飯はスピードが命ですから、ついこういうのを使っちゃいます。 ちなみに肉みそキャベツはキャベツを倍量近く入れて薄味に、 スープも水1.5倍にキノコ大量で、我が家風の味にアレンジしています。 それ以外のメニューは、前日から師範代が漬け込んでいたピクルス、お惣菜で買って来た手羽先の唐揚げとチーズささみフライでございます。

 料理が味の濃い中華料理メインということで、ワインも味の濃そうなところから、南仏の赤をチョイスしました。 この銘柄は、2012年産と稽古済み、そしてそのヴィンテージは門下生の方からも ご推薦頂いていたものです。 先週末届いた「グラス2脚付き赤白6本セット」からの最初の一本であります。

 色は、青みの強い紫色ですが、濃さは向こうが透ける程度で、今どきのボルドーなんかと比べると穏当な濃さです。 香りはそこそこしっかりで、熟れたイチゴと濃いベリー、それにタイムやローズマリーの香草風味(≒青っぽさ)をプラス。 樽熟はしていないようで、樽香はありません。 口に含むと、その瞬間は「アレッ?」ってくらい軽くてスムーズ、 ただ口の中ではブワッと風味が拡がって存在感を発揮します。 味わいのバランスは、甘味と酸味、そして後半は奥の方に渋味。 まだ若くてバラバラ感はあるけど、バランスは悪くありません。

 「思いのほかスムーズ」という感じは前回の印象と同様です。 香りも味わいも若干の荒っぽさがあるのが残念ではあるけど、 単品価格が1,000円ちょっとのワインだと思えば十分健闘していると言えます。

点数76点

19日(日)

Hazana Vinas Viejas 2014
名称Hazaña Viñas Viejas 2014
アサーニャ ビーニャス・ビエハス 2014
生産者Bodegas Abanico
ボデガス・アバニコ
価格1,305円 (単品価格 1,706円)
購入店 京橋ワイン

 本日の夕食は、雑誌オレンジページに載っていたダイエットレシピ「豚の蒸ししょうが焼き」、 あとはキンピラゴボウ、鶏砂肝とナンコツの炒め物。 蒸ししょうが焼きは次女(※長女でした)がコレにしたいと言ったのでこのメニューになったんだけど、蒸すことで100kcalダウンになるそうな。

 そういう感じでやや軽めのメニューではあるけど、選ぶワインはガッツリ系、「パーカーポイント90点以上」からの一本。 師範的にはやや苦手感のあるリオハの赤で、 似た(同じ?)銘柄の2011年産と稽古した時も「ヤニっぽい赤」という印象だった模様。 というわけで、やや身構えつつ稽古に臨みます。

 さて抜栓。コルクは屑コルクをサンドした安モノ。元値1,700円超のワインとしてはちょっとがっかりです。 色は、ボルドーや新興の他スペイン産と比べると明るめの紫色。 香りのボリュームは結構立派ですが、やっぱりちょっとツンツンした感じがあるんですな。 ロバート・パーカー氏の言を借りれば、 『鉛筆の削りかす、黒スグリと赤スグリ、リコリスとタバコの葉』 らしいです。上手いこと言うなぁ。「タバコの葉」ってところが師範の言うところのヤニっぽさに通じる部分ですかね。 あと、鉛筆の削りかすに加えてインクっぽさもあって、文房具が想起される香りではあります。 味はというと、パーカー氏推奨銘柄としては重さも控えめで、甘味と酸味のあるスムーズな味わいだと感じました。

 やっぱり香りに苦手な要素はあるものの、全体にスムーズで使い易いワインだと感じました。 これに高得点とは、パーカー氏も歳取ったんですかね? 我が国の生前退位の問題同様、パーカー氏としてもいつまでも第一線を期待されても困るだろうしね。

点数74点

18日(土)

Natale Verga Grecanico 2015
名称Natale Verga Grecanico 2015
ナターレ・ヴェルガ グレカニコ 2015
生産者Natale Verga
ナターレ・ヴェルガ
価格1,050円 (単品価格 1,516円)
購入店Amazon.co.jp

 本日の夕食は、ホタルイカの酢味噌和え、ブリの塩焼き、カボチャのそぼろ煮、タコとトマトとブロッコリーのサラダ。 ワインは、アマゾンで買ったイタリア産6本セットからの最後の一本になる白で、品種はグレカニコ。 今回のこのセット、これまでのところイケてないワインが多くてややヘコんでいたわけだけど、 この一本に関してはツイッターでフォローさせて頂いている京都の本職の方からポジティプな意見を頂戴しているんで、 汚名返上を期待して抜栓。

 色はほぼ無色です。「無色に近い」なんてレベルじゃなくて、もうほぼ無色。 ネットリ感は少なく(アシは短く)、サラリとしています。 香りは、青リンゴと柑橘類っぽいフルーツ香は良いんだけど、それと同程度に段ボールみたいな乾いた紙のような、 一般に古びた白に感じる香りがあるのが残念です。 味は、この造り手に共通する軽さと薄さ。 2015産なんでもっとフレッシュでも良いと思うんだけど、なんだか抑圧された味わいです。

 結局「お前もそうか・・・」でした。とても軽いんで和食と合わせても違和感が無い、という点は良いんですが、 とにかく元気が無くてやけに老成した感じがねぇ。 やっぱり「劣化」という単語が頭に浮かびます。 頂いたポジティブな意見とは、明らかに状態が違ったんだと思われます。 今回の6本を通して判ったことは、「アマゾンのバイヤーは全く信用ならん」です。 アマゾン経由で買うにしても、モールとして出店しているところ(責任を明確化しているところ)から買うべきでしょう。

点数(60点)

17日(金)

Sea Ridge California Pinot Noir 2013
名称Sea Ridge California Pinot Noir 2013
シー・リッジ カリフォルニア ピノ・ノワール 2013
生産者Sea Ridge Winery
シー・リッジ・ワイナリー
価格950円
購入店 京橋ワイン

 本日の夕食は焼きギョウザ(冷凍)、レタスとトマトの韓国風サラダ。 こういう大陸ジャンキーな料理に合わせるんであれば、安いカリフォルニアのピノ・ノワールでしょう、 ということで選んだのがコレ。 白のシャルドネとは先週稽古しておりますが、 いかにも一般米国人向けといった感のある派手&飲み飽き系だったみたい。 まぁこのピノもそんな感じだろうな、想像しつつ抜栓。

 色は、ちょっと濃いめのピノ・ノワールで、キレイに澄んだ赤紫色。 色だけならブルゴーニュの特級畑と言われても信じそうです。 香りは・・・さすがに特級畑は無いです。ボリュームの弱い革っぽさと梅っぽさ、1,000円以下であることがここでバレます。 味は甘酸っぱくて軽い渋味、バランスは悪くないんだけど小モノ感は否めません。

 飲み始めて半分弱の時点で、白同様に飲み飽き感が発生。 なんだろうね、この「飲み飽き感」って症状は。甘味でも酸味でも渋味でも旨味でも無い、第五の要素があるみたいなんだよなぁ。

 そんな感じで、いわゆる"がぶ飲みピノ・ノワール"です・・・って、なにが「いわゆる」なんだか、ですが。 トランプ支持層なメリケン野郎が、 ケチャップたっぷりのホットドッグに合わせてガブガブッと飲んでいる姿が目に浮かぶワインです。

点数68点

15日(水)

Estreia Branco 2015 [Adega Cooperativa de Ponte de Barca]
名称Estreia Branco 2015
エストレイア ブランコ 2015
生産者Adega Cooperativa de Ponte da Barca
アデガ・コーペラチーバ・デ・ポンテ・ダ・バルカ
価格648円
購入店サンタムール

 水曜日は通常師範が料理当番なんだけど、 本日は師範代の帰りが早かったのでそちらにお任せ。 メニューは鯵の刺身、菜の花の酢味噌和え、水菜と豚肉のごま油炒め、アサリのバター炒め、昨日の残りのスペアリブ。 アタシにゃ短時間にこの品数は無理です。

 ワインは、一本税別600円だったポルトガル産のビーニョ・ベルデ、直訳すると「緑ワイン」。 ラベルに"Branco"の文字があり、「あれ?綴り間違ってる?"Blanco"だよね」と思ったら、 スペイン語だと"Blanco"だけどポルトガル語だと"Branco"で正しいみたい。 また一つ勉強になりました。 ちなみにフランス語だと"Blanc"、イタリア語だと"Bianco"です。

 さて気になる色だけど、「緑ワイン」だけど緑色ではありません。 ごく僅かに黄緑色っぽいかな?普通に言えば薄いレモン色です。 特徴的なのはグラスの内側に見える泡。微発泡の一歩手前くらい泡が出ています。 香りは、フレッシュな柑橘系の香りがしっかり。ピッチピチに若い感じで好感が持てます。 口に含むと、炭酸のチリチリ感があって、ほのかに甘酸っぱい味わい。 口の奥、喉に近い所でややエグみが感じるられるのが残念と言えば残念。

 色は緑じゃないけど、緑と言いたくなるようなフレッシュ感のある白でした。 ビーニョ・ベルデって、軽すぎてスッカスカのもあるけど、これは結構ちゃんとしてます。 648円は納得価格。南米あたりの白とは別の価値を提供してくれます。

点数70点

14日(火)

バレンタインチョコ

 本日はバレンタインデー。 週末に手作りチョコを量産した次女は、「貴殿はGHQか?」ってくらい大量のチョコを配布してきたようです。撒き餌か?

 本来火曜日は休肝日なわけですが、こういう「お祝い事」の日は例外規定です ・・・って、バレンタインデーがお祝い事かは議論が待たれるところではあると思いますけれども、 まぁそういうことにしておいてください。 そして本日の夕食メニューはタコのカルパッチョ、ロースト・スペアリブ、ペンネのブルーチーズソース、 エビとトマトとブロッコリーのサラダ、バゲット。 やっぱりこういう洋風なお御馳走だとワインを開けない訳には参りません。

登美の丘 Black Queen 2014
名称Tomi no Oka Black Queen 2014
登美の丘 ブラッククイーン 2014
生産者サントリーワインインターナショナル 登美の丘ワイナリー
価格2,598円
購入店コストコホールセール金沢シーサイド店

 祝いの膳なので、ワインもちょっとばかりお祝い感のあるものが飲みたいわけです。 そこでチョイスしたのが、日本で交配された「ブラック・クイーン」という中二病みたい名前の品種を使った日本ワインの赤。 この品種は、昨年の秋に登美の丘ワイナリーに行った際につまみ食いしていて、 生のブドウからはとてもしっかりした甘味と酸味が感じられたので、それがどういうワインになるのか大変興味があったわけです。 でも当日は買いそびれておったわけです。

 そんなワイナリーでしか見たことがないワイン (詳しい説明はココ) が、なぜか米国系のスーパー「コストコ」で売られてました。 やっぱりアレですかね、こういうちょっと変わった日本ワインなんてのは パーリーピーポー御用達のコストコみたいな店の方が売れるんですかね?

 さて抜栓。コルクの裏の色づきは真紫、染み方も軽くて良い状態が想像されます。 グラスに注ぐと、およそ普通に想像する日本ワインの赤とは思えない濃い紫色。 生ブドウの姿を知っているとなるほどって感じはするけどね。 香りは、こちらも「なるほど」です。 というのも、これまでいろいろ稽古してきた日本ワインの赤の特徴を凝縮したような感じだから。 香りのボリュームは中程度、(ベイリー種由来なのか)アメリカンチェリーのような果実香に、 ドライハーブのような乾いた野菜っぽい香りと、同様に乾いた樽香を感じます。 味わいは、渋味カッチリで甘味と酸味は程よい感じ。バランス自体は悪くありません。 ただ、惜しむらくはアルコール度数が低い(11.5%)ためか、なんとなく線が細い感じは否めません。 まぁそれが「日本ワインだ」と言われればそうかな、という気はしますが。

 決して目立った良さは感じられないんだけど、冷静に見て物足りない感じは一切ありません。 若手合気道の名手のような、なにが凄いんだかわかんないけどなんとなく凄いオーラを感じるワインです。 でも、判りにくいよね、そういう良さ。

点数78点

12日(日)

Natale Verga Nuare Pinot Nero 2015
名称Natale Verga "Nuare" Pinot Nero 2015
ナターレ・ヴェルガ "ヌアレ" ピノ・ネロ 2015
生産者Natale Verga
ナターレ・ヴェルガ
価格897円 (単品価格 1,296円)
購入店Amazon.co.jp

 本日は、長女は友達とディズニーランドに遊びに行き(「制服ディズニー」らしい)、 次女はバレンタインデー用のチョコを手作り、 師範代は卒業式に着るために着物の着付けで格闘中、という平和な一日。 夕食は昨日の残りの串揚げ。

 さてワインは、昨日は珍しくピノ・ノワールを開けなかったんで、本日開けます。 このワインはアマゾンで買ったセットに入っていたものだけど、 セットのリストには違う写真が表示されていたりいろいろグダグダです。

 色は、ピノ・ノワールらしい赤紫色だけど、思ったよりもしっかりした色の濃さがあります。 香りは、梅っぽいフルーツの香りもあるにはあるけど、それより前面に出ているのが青臭さ。 グルナッシュとかの南仏系品種のガサツな部分を抽出したような匂い。 味は非常に軽い。この造り手のワインはどれも軽いけど、 この品種の個性と相まって群を抜いた薄さです。

 うーんこれは・・・って感じ。後味に不健康な残り香もあるので、 正直ちょっと状態が疑われるレベルです。 全然アタリが無いな、この造り手のセット。 これで「バイヤー厳選」ならば、アマゾンのバイヤーと師範は全く嗜好が一致しません ・・・てかねぇよ、コレ。

点数(47点)

11日(土)

2月11日の料理

 本日は、次女の保育園時代からの友人Mちゃん一家を招いて道場で飲み会。 2人とも来年から中学生ですな。早いものです。

 今回お出しした料理は、 前菜としてミニトマト&クリームチーズ、レバーとオニオンのパテ、グリーンサラダ、 水ダコのカルパッチョ、アヒポキ。 メインは串揚げ各種、お食事は焼きカレー、食後に持参して頂いたキルフェボンのフルーツタルト ・・・と書いておくと次回は何を出すか考える上で好都合なのです。

Charles de Marques Brut N.V.
名称Charles de Marques Brut N.V.
シャルル・ド・マルケス ブリュット (ヴィンテージ無し)
生産者Charles de Marques
シャルル・ド・マルケス
価格1,980円
購入店 ヴェリタス

 今回飲む人は、師範とMちゃんパパ、Mちゃんママも飲みはするけど一杯ずつ、という感じ。 午後2時開始予定のところ、なんだかんだで乾杯は午後3時ごろ。 一本目は当然泡、そしてやっぱりシャンパーニュであります。 ただ、お値段的には2,000円以下で買ったので、安ワイン道場稽古範囲内の一本。 どこだかのワイン・コンテストで金賞を受賞した旨のステッカーが貼られていますが、 逆にそれが外観に安っぽさを与えちゃってますな。

 色は、普通にシンプルな薄レモン色ですが、泡立ちのボリュームはかなりしっかりしていて、 流石はシャンパーニュと思わされます。 香りは、抜栓してすぐは焼きリンゴの香りがフワッと香って「こりゃイイかも!」と期待させてくれましたが、 グラスに注ぐとまぁそれなり。あまりイーストとかの感じは強くなく、 フルーツっぽさが前面に出たフレッシュな香りです。 味も、悪くないけど特段どうということもなく、普通に美味しいスパークリングです。

 この値段だから大きな期待はできませんが、お手軽シャンパーニュとしては十分な内容じゃないですかね? 安スパークリングにありがちな金属を舐める感じが無い点もグッドです。 これからのシーズン、お祝い事とか花見とかで重宝しそうなシャンパーニュですな。

点数78点
Ch. de Camensac 2009
名称Château de Camensac 2009
シャトー・ド・カマンサック 2009
生産者Ch. de Camensac
シャトー・ド・カマンサック
価格
購入店Mちゃん家から

 今回、Mちゃん家には赤を2本ご持参頂きました。ありがたいことであります。 そのうちの一本がコレ、ボルドーのオー・メドック産、5級格付けのシャトー・ド・カマンサック。 道場では、まだ名前がシャトー・カマンサックの頃のと稽古しています。 ラベル・デザイン的にはその頃のクラシックな感じの方が良かったような気がしています。

 色は黒に近い青紫で、いかにもちゃんとしたボルドーって感じです。 そして香りが素晴らしい。黒っぽいベリー系の香りがギュッと濃縮されていて、 それにコーヒーやビスケットの香ばしさがプラス、煮豆っぽい熟成感もあって非常に複雑。 香りのボリュームもグラスから溢れる感じでたいそう立派です。 味わいも香り同様複雑でしっかり。 甘さ控えめでカチッとした味わいは、さすが格付けボルドーの貫禄です。

 2009年産ということで、初期の熟成のピークに当ったのか、 非常にナイスな香りと味わいが楽しめるワインでした。 でもやっぱりラベルは昔のデザインの方が良かったよね。 なんか野球のユニフォームみたいだよコレ。

点数90点
Brunello di Montalcino 2010
名称Brunello di Montalcino 2010
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ 2010
生産者Cecchi
チェッキ
価格
購入店Mちゃん家から

 ご持参頂いたもう一本は、トスカーナの高級DOCGであるブルネッロ・ディ・モンタルチーノ。 順番的にどちらを先に開けるか迷いましたが、 「こちらの方が濃くて強いワインだろう」と目論んでこっちを後にしました。 ところがどっこい前のカマンサックが非常に立派なワインだったので、 急ぎこちらも抜栓、並行して飲むことになりました。

 色は、カマンサックと比べると明らかにこちらの方が赤みが強く明るい色合いです。 やっぱりサンジョヴェーゼってそういう色なんですな。 香りのボリュームは相対的には控えめですが、それでも明るめの果実や焦がしたナッツっぽい香りがあって、 イタリア産らしく親しみやすい香りです。 味も、こちらの方が甘味があって人懐っこい感じ。 スイスイと入っていくのはこちらでした。

 これまた美味しいワインでございました。 こんな風に美味いワインのグラスが2つ並ぶとイケませんねぇ。 飲む勢いが止まりません。 Mちゃんパパと師範、ほぼ二人で飲んでいるのに3本目が空になるまで大した時間はかかりませんでした。

点数85点
Jurgo 1998
名称Jurgo 1998
フルゴ 1998
生産者Grandes Bodegas (Marqués de Velilla)
グランデス・ボデガス (マルケス・デ・ベリージャ)
価格999円
購入店 ヴェリタス

 ・・・で、4本目も開けちゃうわけです。 この時点でも師範にはまだ理性のかけら、というかケチな本性が残っていたようで、 ガチでデイリークラスからチョイスしております。 選んだのは3回目の稽古(以前の稽古はココココ) になるスペイン産のフルゴ1998年。 1,000円以下ながら手堅いアイテムとして選びました。

 ほぼ二人で4本目、当然細かいことは覚えちゃいない・・・はずでしたが、 実はこのワインを開けて程なくして師範もMちゃんパパも沈没。 ゆっくり休憩した後に再度飲み始めたんで、結構覚えています。 抜栓後時間を置いたのが奏功したのか、柔らかな熟成香があって、味わいもまろやか。 ちょっとポートワインみたいな感じもあって、食後にチピチピ飲むのにピッタリでした。

 このワイン、2年近く前から買っているけど、まだ売り切れていないのね。 3桁のワインとしては卓越した内容を持っていると思います。 賢明な安ワイン者はすでに稽古済みかもしれませんが、そうでない方には激しくお薦めです。

点数84点
2月11日のワイン

 左が今回飲んだワインの集合写真(左端は子供たち用のスパークリング・グレープジュース)。 いやー飲んだ飲んだ・・・ってか今回師範からの提供ワインは2本で3,000円いってないのね。 またエビで鯛を釣ってしまった・・・


10日(金)

El Miracle by Mariscal Garnacha Tintorera 2013
名称El Miracle by Mariscal Garnacha Tintorera 2013
エル・ミラクル・バイ・マリスカル ガルナッチャ/ティントレラ 2013
生産者Bodegas Vicente Gandia
ボデガス・ビセンテ・ガンディア
価格892円 (単品価格 1,166円)
購入店 京橋ワイン

 本日の夕食は、馬刺、味噌けんちん汁(≒豚抜き豚汁)、大豆モヤシのナムル、ほうれん草の胡麻和え、大根サラダ。 どちらかというと軽い赤が合いそうだけど、こう寒い一日だと濃い赤をチビチビ飲みたくなるってもんです。 というわけで選んだのが、スペイン産赤6本セットからの一本。 このワインはパーカーポイント90点だそうです。

 このワイン、まずボトルが重い。このクラスのワインとしてはかなり奢ったヘビーボトルです。 グラスに注ぐと案外明るさのある紫色で、 いわゆるパーカーポイント高得点ワインに良くある「黒いワイン」ではありません。 香りも、まずチェリーっぽい明るめの果実香があってちょっと意外。 でも、その向こうにスペイン産らしいヤニ臭さというか垢抜けなさがあって、 良く言えば複雑、悪く言えば猥雑な香りです。 味わいは、甘酸っぱくて渋くて、その三要素が互いに独立。 特に顕著なのは渋味。2013年産とそこそこ年月を経ているのに、 この渋さもちょっと意外です。

 「濃い」というより「固い」ワインです。 悪くないんだけど、このワインのパフォーマンスを今はきちんと受け取れていない感じ。 開けた時期が悪かったのかなぁ。 もう少し若ければもっと果実味豊富だったかも、 あるいはもう少し置いとけば固さが取れたかも。 もちろん想像の域を出ませんが。

点数72点

8日(水)

Sea Ridge California Chardonnay 2014
名称Sea Ridge California Chardonnay 2014
シー・リッジ カリフォルニア シャルドネ 2014
生産者Sea Ridge Winery
シー・リッジ・ワイナリー
価格950円
購入店 京橋ワイン

 水曜日の食事当番は師範で、本日のメニューは回鍋肉風野菜炒め、白菜とフカヒレのスープ、「ほっともっと」で買って来た鶏唐揚げ。 ワインは、しっかりしてそうな白が良いだろうと判断し、カリフォルニア産のシャルドネをチョイス。 このワイン、ちょっと変わったズングリムックリしたボトルに見覚えがあるなぁと思ったら、 最近あちこちのショッピングモールに出店している「カルディ・コーヒーファーム」で安売りされている"Redwood"という銘柄に酷似しています (Redwoodとの稽古記録はコチラ)。 インポーターも同じく「オーバーシーズ」です。 調べてみると、どうやらどちらも米国最大の栽培面積を誇るワイン生産グループ"Blonco Wine Company"の銘柄のようです。 ・・・ということは、950円も出して買ったのに、600円のワインと同じような中身???などと訝しがりつつ稽古スタート。

 コルクは、屑コルクをサンドした安モノだけど、長さは45mmあって標準的です。 グラスに注ぐと、色は結構しっかりしたレモン色。照りもあって、良い感じの見た目です。 香りもこれが案外悪くない。ボリュームこそ控えめだけど、 バニラみたいなほんのり香ばしい感じや蜜っぽさがあって、良く熟したシャルドネらしい香りです。 味も、口に含んですぐは蜜っぽい甘味も旨味もあって良い感じ。 ただ、惜しむらくはすぐに飲み飽きします。なんか口に防波堤を建てられる感じ。 いかにも「わざとらしい」味わいなんだよね。なんだろうなぁ、コレ。

 しっかり冷やして大勢でガブガブ、というシチュエーションでは良さそうです。 ただ、一人でじっくりだとその「わざとらしさ」が結構辛い。 600円の"Redwood"とはちょっと違っていて、 ややこちらは頑張った感があるんだけど、その頑張りが飲み飽きに反映されちゃった感じです。

点数70点

5日(日)

餅つき お餅

 本日は、毎年恒例町内会の餅つき大会。 「なぜこの時期に?」って話ですが、貧乏町内会ゆえ臼や杵をあまり持っておらず、 よその町内会が使わない時期を狙うからだと思われます。

 それでも、最近町内に大規模なマンションが出来て、そこの自治会も参加するようになったみたいなんで、 以前よりは若手の方が増えて活気がある印象でした。良かった良かった。

 ともあれつきたてのお餅は美味しゅうございますな。カロリーさえ気にしなければ。

ヱビス 余韻の時間・華やぎの時間

 そして今年もこのビールが販売される季節がやってまりました。 国内の大手ビールメーカーが造るビールの中では最も好きな銘柄の一つ、ヱビス "Joël Robuchon" 華やぎの時間(写真右側)。 本日は同時にヱビス "Joël Robuchon" 余韻の時間も開けて贅沢に。

 色は、「余韻の時間」の方がやや濃いめ、「華やぎの時間」がやや薄め。 香りは、「余韻の時間」は普通のヱビスっぽい感じでそんなに突き抜けた感じはありません。 対する「華やぎの時間」には明らかにフルーティな香り(ゲヴュルツの香り≒ライチの香り)があって『コレよコレ!』って感じです。 味わいは「余韻の時間」の方が渋味もコクもしっかりで、「華やぎの時間」は軽やかなバランスです。

 やっぱり師範的には「華やぎの時間」に軍配を上げますな。 ただ、最近は比較的簡単にIPAなんかも手に入るので、 飛び抜けてこのビールが美味い!って感じもしなくなったような気がします。 そういう風に多様なビールが飲めるようになって来たってのは嬉しいことですな。

Collio Sauvignon 2015
名称Collio Sauvignon 2015
コッリオ ソーヴィニョン 2015
生産者Vigna del Lauro
ヴィーニャ・デル・ラウロ
価格1,575円 (単品価格 1,890円)
購入店 トスカニー イタリアワイン専門店

 そして夕食は水炊き。鍋ダネは、豚ロース、鶏モモ肉、ナンコツ入り鶏ダンゴ、ブリしゃぶ、その他野菜いろいろ。 ワインは、イタリアワイン赤4本白2本セット・税送料込み9,720円からの一本で、北イタリアのソーヴィニョン・ブラン。

 色は、決して濃くは無いけど、いわゆる安ワインとは微妙に違う照りのあるレモン色・・・のような気がします・・・ が気のせいかも知れません。 香りは非常によろしい。ソーヴィニョン・ブランらしい、それも北の方らしいハーブの香りがパーッと広がります。 『これは立派なワインかしら!?』と期待しつつ口に含むと、軽いんだな、これが。 甘さはかなり控えめで酸味が中心、ミネラル豊富で僅かに炭酸のチリチリ感はあるけど、引っかかりなくスイスイ入ります。

 香りはとても素晴らしいんだけど、この味わいの軽さは賛否両論ありそうな気がします。 肉類メインの鍋だとちょっと力不足感は否めない結果でした。 かといって刺身みたいなガチの魚料理と合わせられるかというと、この品種特有の芳香が邪魔しそうな気もするし・・・ 人あたりが良過ぎてかえって相手が見つからないタイプ。「良い人なんだけどねぇ」なワインかと。

点数73点

4日(土)

Iturria Tinto 2011
名称Iturria Tinto 2011
イトゥリア ティント 2011
生産者Bodegas Iturria
ボデガス・イトゥリア
価格1,553円 (単品価格 2,030円)
購入店 京橋ワイン

 本日の夕食はトンカツ&チキンカツ・・・なんだけど、このワインを開けたのは夕食が始まる時間のずいぶん前。 というのも、同じ銘柄の2010年産とは稽古済み(ヴィンテージが判り易すぎるラベル)で、 非常に濃くて強いワインであることが想定されたから。 こういうワインこそゆっくり時間がある休日に開けて、チビチビと飲んで吉だと思ったわけです。 ちなみに品種はティンタ・デ・トロ(テンプラニーヨのトロ地方での亜種)90%とガルナッチャ10%、 バリックで14ヵ月熟成されているそうです。

 色は、無慈悲なまでに情け容赦のない濃さ。リーデルのボルドーグラスに入れると(濁っちゃいないんだけど)全く透けません。 黒を基調としたラベルの色そのまんまの、黒に近い紫色です。 香りも黒い。まず感じるのはチョコレートと胡椒の香ばしさ。その奥にポートワインのような甘いフルーツ香、そしてピーマン的な青臭さ。 リオハのテンプラニーヨによくあるヤニっぽさもあるにはあるけど控えめで、全体にドッシリとした重心の重さを感じる香りです。 「こりゃ濃いだろうな」と口に含むと、確かに飲み込むのに抵抗を感じるくらいの濃さ。 それを数字も示していて、アルコール度数は14.5%もあるのに糖度は8.7。 補糖をしてないんだとすれば、どんだけ元のブドウの糖度があったのよ?って感じです。

 とにかく濃くてしっかりしたワインです。 これは早めに抜栓して正解、4時間くらいかけて飲み干しましたが、 ずーっと満足感を感じる時間を過ごせました。 これこそパーカー氏推奨ワインらしいワインですな。 エレガントさとかは望むべくもありませんが、とにかく「濃い=善」な価値観を身にまといまくってます。 濃いワインが好きな方、パーティとかでガツンと来るワインが欲しい方には激しくお薦め。

点数81点

3日(金)

恵方巻

 本日は節分。節分の料理と言えば最近は恵方巻、ってことになっておりますな。

 師範家でも数年前までは恵方巻を買って食べたりしていましたが、 ここんとこは自分で巻き寿司を作る「セルフ恵方巻」にしております。 だって特に美味くも無いのに結構高いからね、売られている恵方巻。 師範家のように考える消費者も多いようで、昨今は「自宅で恵方巻セット」みたいなのも売られているけど、 それはそれで割高だったりするのがイマイチ。 だからといって魚介類をバラで買うとそれもまた安くは無いわけで、 やっぱりこういう流行に乗っちゃうとコスト・パフォーマンスは悪くなりますな。 ボージョレ・ヌーヴォーだともっと酷くて・・・(以下耳タコなので略)

Natale Verga Spumante Brut N.V.
名称Natale Verga Spumante Brut N.V.
ナターレ・ヴェルガ スプマンテ・ブルット (ヴィンテージ無し)
生産者Natale Verga
ナターレ・ヴェルガ
価格972円 (単品価格 1,404円)
購入店Amazon.co.jp

 巻き寿司に合わせるワイン・・・これがなかなか難しいわけですが、 困ったときの泡頼み、ということでチョイスしたのはイタリア産のスパークリング。 品種はピノ・ビアンコ100%、 Amazonで買ったイタリア6本セットの中の1本です。 ちなみにこのセット、表示されているリストと内容が違っている旨をカスタマー・レビューで指摘しましたが 未だにリストは更新されていません。 2月3日現在9人中9人の方から「このレビューが参考になった」と投票頂いていますが、 運営側は基本的に「レビューは放置」なんですね~(呆)

 そして、師範が買った先月時点だとセットの価格は5,647円だったんだけど、 今は大幅値下げされてセットで5,000円ポッキリ! それはそれはお買い得・・・なのかね?

 色はかなり薄め。泡立ちもグラスの底からツーッと一筋なので、若干おとなしめです。 香りのボリュームは結構あって、べっこう飴のような甘い感じの香りとリンゴの香りを感じます。 味は、甘さ控えめ、酸味しっかり、そしてかなり強めの苦味を感じます。

 特に積極的にダメ出しするポイントは無いんだけど、 「あぁお手軽スパークリングですねぇ」の範疇を出ないワインでもあります。 最後はちょっと飽きてきたんで、カシス・リキュールを加えて「なんちゃってキール・ロワイヤル」にしました。 その状況だとワインの良し悪しはほぼマスクされ、キレイでオシャレなカクテルとして楽しめます。

点数69点

1日(水)

Pinot Noir Selection du Sommelier 2015
名称Pinot Noir "Sélection du Sommelier" 2015
ピノ・ノワール "セレクション・デュ・ソムリエ" 2015
生産者Jean-Marie Garnier
ジャン・マリー・ガルニエ
価格1,058円
購入店 京橋ワイン

 本日の夕食は、長女が『「鶏つくねとゴボウのハンバーグ風」を作りたい』というので、メインはそれ。 鶏とゴボウってのは鉄板の組み合わせですな。 あと師範が用意したのは、ビアサラミ、レタスとトマトのサラダ、トマトと根菜のスープ。 食後にはチーズを頂きました。

 ワインは、ちょっと風変わりなピノ・ノワールをチョイスしてみました。 というのもこのワイン、 ブルゴーニュのピノ・ノワールと南仏のピノ・ノワールがブレンドされているそうです(比率は不明)。 産地至上主義のフランスにあって(複数の産地を混ぜると格が下がる)、面白い試みだな、と思うわけです。

 さて抜栓。コルクは安心のNOMACORCです。 色は、これがピノ・ノワールとは思えない、どちらかというとガメイやグルナッシュのような青みの強い紫色。 香りも、いわゆるピノの香りとは違うなぁ。まず香りのボリュームは控えめで、パーッと来る感じはありません。 香りの傾向に関しては、こちらもグルナッシュのような過熟したイチゴとスパイスみたいな感じです。 ところが味はちょっとピノっぽい。というのも渋味が控えめで、酸味がしっかりだから。 あと、顕著なのは甘味。糖度計の数値は8.3、およそフランスのピノ・ノワールとは思えない糖度の高さです。

 結果、ブルゴーニュと南仏のブレンドとは書かれていますが、 その比率はほとんど南仏寄りなのでは、と想像します。 ホントに香りや味わい的にブルゴーニュを混ぜる意味があったのか、それともマーケティング上の目的だったのか。 普通に南仏のピノ・ノワールだと思えば腹も立たないしそれなりに楽しめますが、若干釈然としない感じは残ります。

点数71点