稽古日誌:2013年1月

 明けましておめでとうございます。

 2013年になって当道場も心機一転、 ボトルの画像を大きくし、テーブルの幅指定をなくす等ページのレイアウトを一部変更しました。 その主たる理由はスマートフォンでの見え方の改善です ・・・のはずが全然改善してませんね。 判らんなぁ、AndroidのHTMLのテーブルに関する命令の解釈は。 COLSPAN, ROWSPANで表示すべき列、行をしていしているんだけど、それじゃダメなんですかね? ご存知の方がいらっしゃれば是非ご教示頂きたく。

翌月分


30日(水)

Chateau Marlome "Cuvee l'Esquisse de Marlome" 2006
シャトー・マルロメ "キュヴェ・レスキス・ド・マルロメ" 2006
Ch. Marlome
シャトー・マルロメ
Rouge
Bordeaux Superieur
ボルドー・シューペリュール
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\660 2013/01/19 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 ちょっとワインの飲み方バランスを変えてみることにしました。 これまでは「水金で1本、土日は1本ずつ」が基本だったんですが、 それを「水金土で2本、日曜1本」にしてみます。 週に3本という消費本数は変わらないんですが、 だいたいこれまでの水金の「ワイン半分」の日って、 まずビール飲んで/ワインの後にはポルトとか清酒飲んで・・・と、 決してトータルのアルコール摂取量が抑えられているわけじゃなかったのね。 だったら、平日の量を「ワイン半分」から「ワイン2/3」にした方が良いのではないかと。 そして土曜はビール→残りのワイン→お好きに、にすれば良い、と。 また、その方が更新が水金日になって、バランスが良いのね。 一日で消費しない場合が多くなってくるので、変化もお伝えできるしね。
 というわけで、本日チョイスしたのはボルドー産の赤ワイン。 販売店のサイトによれば、「シャトー・マルロメ」のセカンド・ワインで、 ミシェル・ロランがコンサルタントとのこと。 それなりに名のありそうなボルドーがこの値段ってのはお買い得じゃない?と思って購入したもの。 ちなみに料理はイカとブロッコリーの炒め物、 モヤシとキュウリの酢の物、山芋の竜田揚げ。 そしてワインが余ってる師範を見かねて師範代が作ってくれたのが、 焼きシイタケとシメジのホイル焼きです。
 キャップシールはけっこうマトモな素材ですが、 コルクは屑を集めた安モノです。 そして液体の外観は、「2006年ってもう6年以上も前なのね」な、 ちょっと熟成っぽいオレンジ色がエッジに見て取れる見た目です。 香りはね、これが660円のワインとはおよそ思えない複雑さがあります。 ボリュームこそ控えめながら、煮豆や朽木、消し炭、ブルーベリーといった、 要するに熟成したボルドーに求める香りがちゃんとあるんです。 味もちゃんとボルドーしています。 酸味がちょっとチリチリっと、渋味がちょっとイガイガっとした感じなのが玉にキズだけど、 物足りない感じは一切なくて、『ホントにこれが660円のボルドー?』です。
 いやー、これはちょっと驚き。 ちゃんとボルドーだし熟成感もあるし、こういうワインだったらレストランなんかに 10倍の6,600円でオン・リストされていても納得しちゃいそうです。

 中二日開けて週末の土曜に再稽古。 結構熟成が入った感じだったんで、3日も持つかと心配したけど、 全くの杞憂でした。香りは抜栓当日より明らかに開いてます。 そして、味も全然ヘタった気配なく、初日同様+αくらいのパフォーマンスを発揮してくれました。
79点 道場にて

27日(日)

 本日の夕食は手巻き寿司であります。 手巻き寿司の時には寿司桶を使うわけですが、 安モノを買っちゃったため箍(タガ)が緩むのよね。 時々ハンマーとドライバーで叩いて締めて対応しています。

 そして寿司にはやっぱり清酒、ってことで、 先月から飲んでいたコレが無くなったので本日調達。 だいたい1~2ヶ月に四合瓶1本という、大変可愛らしい酒量です・・・清酒に限っては。 で、今回の銘柄は、清流 楯野川 純米大吟醸という東北は山形県酒田市のお酒。 お値段は1,260円也。 純米大吟醸でこの値段はお買い得、と思って購入。酒米は「出羽燦々」という品種らしいです。

 で、飲んでみると予想通り吟醸香がしっかりあって、 いわゆるフルーティな感じです。ただ、予想とちょっと違ったのは味で、 思いのほか甘味を感じるような気がします。 なんとなくメロンみたいな感じ。 「清流」なんて書かれているから、 もっとスーッとした味わいかと思ったんだけどね。 寿司よりももっと味わいの強い料理に合わせた方が良さそうな清酒ですな。

Alamos Extra Brut N.V.
アラモス エクストラ・ブリュット (ヴィンテージ無し)
Alamos
アラモス
Sparkling
発泡
Mendoza (Argentina)
メンドーサ (アルゼンチン)
\1,180 2012/12/18 カーヴ・ド・リラックス ファインズ
 清酒のみならず当然ワインも開けちゃいます。 寿司にワインと言えば、シャブリみたいなスキッとしたヤツか、 あるいはスパークリングが無難であるということになっております。 そして、手持ちにあった中で一番良いさげだったのがコレ、 このアルゼンチン産のスパークリングであります。 裏ラベルによれば、品種はシャルドネとピノ・ノワールとのこと。 シャンパーニュなんかと同様で一般的なスパークリングの品種ですな。
 さて抜栓。栓を抜いた時の感じでもグラスに注いだ感じでも、 ガス圧はとても高そう。本家シャンパーニュより高いかもです。 色は、かなりキチンとしたレモン色が感じられ、 スパークリングとしては結構濃そうな色合いです。 香りはかなり変わってます。 ネガティブじゃない意味で金属っぽいというか、 鉄サビと蜂蜜を混ぜたような香りがします ・・・とか書くとマズそうなんだけど、案外悪い香りじゃありません。 味も、香り同様の鉄サビっぽさがあったりして、 でもしっかり味わうと熟成したシャルドネみたいな雰囲気もあって、 なかなか複雑。酸味と甘味に加えて苦味が特徴的です。
 一般的にニューワールドのスパークリングって、 「とにかくシャンパーニュに似せることが第一目標」なモノが多いし、 このスパークリングも品種から考えて「なんちゃってシャンパーニュ」かと思ったけど、 結果的には全然違う感じでした。 好き嫌いの分かれる内容かと思うけど、師範的には「案外悪くない」という印象です。
73点 道場にて

26日(土)

Bellow's Rock Pinotage 2010
ベロウズ・ロック ピノタージュ 2010
Bellow's Rock
ベロウズ・ロック
Red
(South Africa)
(南アフリカ)
\832 (単品価格 \1,050) 2013/01/10 エノテカ シャトー蔵出しワイン エノテカ
 本日の夕食は焼き鳥。種は、モモ肉、砂肝、レバー、豚カタロース。 九州出身の師範家にとって、焼き鳥に豚バラは不可欠なわけですが、 本日はヘルシー?に肩ロースにしてみました。 そして、焼き鳥のアテにはポン酢を振った生キャベツです。
 そんなメニューに合わせて選んだワインは、 シッカリしていそうなとこ狙いで南アフリカ産のピノタージュ。 ご存知ピノタージュは、南アフリカ産で良く見かける、 ピノ・ノワールとサンソーを合わせた品種です。 ただ、サンソー単品種で醸造されたワインってあまり意識して飲んだことがないから、 ピノ・ノワールとサンソーどちらに近いのか結局判んないんですよね。 まぁ別に判んなくても良いんですけどね。
 栓はスクリューキャップです。 コレ、以前はなんとなく安っぽい感じがして抵抗があったんですが、 最近はあまり気にならなくなりました。 反面「開けやすいから楽」ってこともありません。 こんだけ開けていると、コルクが開けにくいとも感じませんもんでね。 さてワインの色は、前日のスペイン産とほとんど同じような、 若々しくて赤みを感じる紫色です。 香りは、昨日とその前のワインが比較的おとなしめのだったからか、 チェリーっぽい果実香を結構しっかりとしたボリュームで感じます。 反面、味は軽め。酸味がメインで渋味が少々、甘味はわずか。 その辺りは片親であるピノ・ノワールの血を受け継いでいるのかな?
 抜栓後時間が経って来ると、次第に甘味が感じられるようになります。 案外美味いな、コレ。
 というわけで、香り華やかで味は軽めなバランスのワインでした。 同じピノタージュでも、南アフリカらしくガッツリ濃いヤツもあったりするから、 焼き鳥に合わせるにはそういうヤツかと思ったんだけど、 なかなか予想を当てるのは難しかったりします ・・・って、昨日は「だいたい想像がつく」なんてことをシャアシャアと書いてますが、 わずか1日にして前言撤回。いずれにせよ結構美味いですよ、コレ。
77点 道場にて

25日(金)

Pareja KE 2010
パレハ KE 2010
Bodegas Hacienda del Carche
ボデガス・アシエンダ・デル・カルチェ
Tinto
Jumilla
フミーヤ
Jumilla (Espana)
フミーヤ (スペイン)
\620 2013/01/19 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 次女のインフルエンザの看病のため、病院に行った以外は一日道場にこもりっきりでした。 で、次女の熱自体は朝には下がっていたんで、看病といっても特に何もすることもないけど、 タミフルが処方されているため万が一の異常行動に備える必要はあるわけで、 要するにヒマなわけです。 そして、飲み介がヒマになるとやることは一つで、 平日の日の高いうちから前日開けたをチビチビと飲み始め。 「すでに開けてある」というのも飲み始めを心理的に軽くしてしまう要因ですな。 そうするとですよ、残っていたのは半分弱なんで、夕飯前には飲み終わっちゃうわけですよ。
 で、前置きが長くなってしまいましたが、つまりはもう一本開けちゃった、ってことです。 前々日の残りが、やや熟成して落ち着いた良さのあるワインだったんで、 本日のチョイスは若くて軽そうなスペイン産。 販売店のサイトによれば、ワイン名の"Pareja"とは「恋人」という意味とのこと。 それより"KE"は何よ?って感じですが。 ちなみに料理は、豚バラの薄切り肉と白菜の重ね鍋、 ベーコンとエリンギとモロッコいんげんの炒め物、白菜のシーザーサラダ、 いずれも師範謹製であります。
 さて抜栓。色は前々日のワインよりはやや薄め、 まだ若そうなフレッシュさを感じる色合いです。 香りは、前々日同様弱めなんだけど雰囲気は全然違っていて、 ピピーッとトーンの高いオレンジの皮とか熟れてないプラムとか、そういう雰囲気の果実香がメインです。 口に含むと想定通りのバランスで、軽やかな渋味と酸味が若々しい感じ。
 道場も15年以上やってますと、飲んだこと無いワインでもだいたい想像付くようになりました。 このワインは若くて軽くて安くて、スペイン産にありがちなヤニ臭さも無くて (品種はテンプラニーヨでは無くモナストレル、フランスで言うところのムールヴェドル)、 日常酒としてはよろしいんじゃないでしょうか?

 二杯分くらい翌日に残してました。 稽古してみると、開いたというか開ききったというか、 更にトーンが高くなって鋭利な感じに変化。 この雰囲気はあまり歓迎されないかもですね。 抜栓初日に飲んでしまった方が、持ち味のフレッシュさが楽しめて良さそうです。
70点 道場にて

23日(水)

Prima Voce 2006
プリマ・ヴォーチェ 2006
Tenuta di Arceno
テヌータ・ディ・アルチェーノ
Rosso
Toscana (IGT)
トスカーナ (インディカッツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
Toscana (Italia)
トスカーナ (イタリア)
\832 (単品価格 \1,260) 2013/01/10 エノテカ シャトー蔵出しワイン エノテカ
 今週は久しぶりに月火木が休肝日、水金で1本の通常営業スタイルに戻ります。 そして本日のワインは、5本連続でエノテカのセットから選んで、 チョイスしたのはトスカーナ産の赤。 品種の構成はメルロ65%、カベルネ・ソーヴィニヨン18%、サンジョヴェーゼ10%、 カベルネ・フラン5%、シラー2%とのことなので、 いわゆる「スーパー・トスカーナ」的なブレンドになっております。 アルコール度数は14.5%もあるし、かなり強そうなワインでもあるんで、 水金に分けて稽古するには良いだろう、という判断であります。 ちなみに夕食のメニューは、鶏手羽中の唐揚げ、野菜の揚げ浸し、昨日の残りのカレーです。
 さて抜栓。コルクには造り手とヴィンテージが書かれていて、 品質も確かそうな一品です。 そして色は、かなりシッカリした小豆色で、 わずかにエッジの変化もあって微妙に熟成が感じられます。 香りは、残念ながらボリュームはおとなしめだけど、 その雰囲気はまんまボルドーとトスカーナの中間で、 イタリアらしい人懐っこさとボルドーらしい孤高な感じが同居しています。 で、味がイケてます。まず口に入ってくる際に抵抗がありません。 そして口の中でブワッと拡がって、柔らかな渋味と酸味、後味に甘味を残して喉の奥に去っていくあたり、 高級イタリアンの片鱗が感じられます。
 いやコレが1,000円以下で買えているということはかなりラッキーではないかと。 決して目立ったところのあるワインじゃないけど、 ニューワールド産なんかにはない、昔ながらのワイン産地らしい品の良さが感じられるワインです。 半分残した明後日も期待できるんじゃないかな? もちろんそんな大向上はしないだろうけど、ヘタりもしないと思われます。

 そして中一日休みを挟んで再稽古。 香りは、抜栓初日よりややボリュームが出て来て、香ばしい感じが増したようにも思うけど、 それでもやっぱり全体スケールは小さめかな。 味の雰囲気は抜栓初日の上品さをちゃんと保っています。 というわけで、再稽古後の印象としてもこれが1,000円以下は出色です。
80点 道場にて

20日(日)

 今年最初のバンド練習で代々木方面へ。 そして練習後、相変わらずのメンバー4人で反省会・・・ っていうか、演奏の話なんかほとんどしなかったな。

 選んだ店は、ずいぶん以前は良く利用していたチェーン系の居酒屋、土風炉 代々木店。 行かなくなった理由は、刺身のツマに品質的な問題があったのと、 その時の店長の対応がイマイチだったことと、焼酎のボトルが一升瓶しかなくなったこと。 でもそれもすでに数年前の話なんで、そろそろ改善されているかな、と考え再訪。

 で、結論から言うと改善されていました。 キャパに対して店員さんの数が少ないようで、注文とかちょっと待たされることはあったけど、 料理に関しては概ね満足です。 左写真は、鶏一羽料理(半身) バジルソース、934円也。 細い骨だったらバリバリ食べられるくらいにカラッと揚がっていて、なかなか美味しゅうございました。

 アルコールの方は、緋富士地ビールとか白富士地ビールとかを飲んだ後、 懸案だった焼酎のボトルも四合or五合瓶で20種類くらいの中から選べ、 チョイスしたのは黒伊佐錦の五合瓶、2730円也。 その後に梅干しサワーとか、ジンジャーサワーとか。 バンドのベースMw氏とかドラムスH氏はあまり飲まないんで、 焼酎のボトルは師範とキーボードのMz氏がほとんど飲んじゃった感じだけど、 それでも割り勘は平等です(狡)。

 結局、夕方6時過ぎに入って10時前まで。お会計は一人4,500円弱。 マトモな居酒屋さんに返り咲いていてくれて、嬉しい発見でありました。

18日(金)

Goimajor 2010
ゴイマヨール 2010
Cantina Trexenta
カンティーナ・トレゼンタ
Rosso
Cannonau di Sardegna
カンノナウ・ディ・サルデーニャ
Sardegna (Italia)
サルデーニャ (イタリア)
\832 (単品価格 \1,050)2013/01/10 エノテカ シャトー蔵出しワイン エノテカ
 ここんとこの師範ルールでは、平日の飲酒量はボトル半分、水曜金曜で1本空けることにしているわけですが、 どういうわけか水曜に開けたワインの減りが多く、金曜の本日は1/3くらいしか残っていない状態。 というわけで、「水金土で2本だったらトータルで同じ」という屁理屈のもと、 今日も一本開けちゃいます。 選んだのは、水曜のと同様、イタリアはサルデーニャ島産のワインで、 造り手も同じところ。ラベルの感じも似てます。 ただし、本日は赤のカンノナウ種をチョイス。 カンノナウはフランスで言うところのグルナッシュらしいです。
 色はそんなに濃くはなくて、それなりのグラスでも向こうが透けるくらい。 色合いは若そうな純紫色ですね。 香りは、なんとなくイタリアらしい人懐っこさ(淡い動物っぽさ)のある雰囲気で、 ツンっとトーンの高い果実香もあります。 味は、色から受ける印象通り、透明感があってシュッと線が細い感じの味わい。 南のワインというと、甘くて渋くてってのを想像するけど、 このワインは北の産っぽい酸味が全体を支配している感じです。
 というわけで、いわゆる南仏のグルナッシュとか、スペインのガルナッチャ一般から受ける印象とは大きく異なる、 どちらかというと酸味メインでスマートな印象のワインです。 白もそういう感じだったんで、これはこの造り手のポリシーなのかもしれません。 だもんで、ワイン単体で飲むとちょっと物足りないんだけど、 料理に合わせると万能選手的な感じを受けるワインです。

さて翌日に残った分と再稽古。 一日経っても酸味がメインで軽い感じの味わいは不変です・・・というか時間が経って重くなるワインは経験がありませんが。 結果、やっぱりグルナッシュな感じはしないけど、それはそれで楽しめるワインでもあります。
72点道場にて

16日(水)

Monteluna 2011
モンテルーナ 2011
Cantina Trexenta
カンティーナ・トレゼンタ
Bianco
Vermentino di Sardegna
ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャ
Sardegna (Italia)
サルデーニャ (イタリア)
\832 (単品価格 \1,050)2013/01/10 エノテカ シャトー蔵出しワイン エノテカ
 本日の夕食はホワイト・ソースのグラタン。 世界一のソムリエ氏曰く『ワインは色で合わせなさい』とのことだから、 イタリアはサルデーニャ島産の白をチョイスしてみました (副菜にサーモン&チーズロールとかミニトマトといった赤い料理もあったことはナイショです)。 そしてこのワインも、先週買ったエノテカの「パーティパック12」の中の一本です。 というのも、ちょっと在庫調整が進み過ぎて、 現状このセット以外に日常消費用のワインの在庫があまり無いのね。 「在庫を持たない健全経営」ではあるわけですけどね。
 さて抜栓。色は、この価格帯の白にしては結構パッツリしたレモン色。 グラスの内側にわずかに気泡が付くので、若干炭酸が残っている様子が見て取れます。 香りは、似ている品種でいえばシャルドネかな。 フルーツだとアプリコット、その他にもミネラルっぽい香りがあって、 シャブリと南ブルゴーニュを足して2で割ったような香り。 味はかなり硬質。決して重くは無くて、 どちらかというと軽めではあるんだけど、 エッジがピシッと効いていて、口に含むとグイッと抵抗してきます。
 なるほどこれがヴェルメンティーノって品種ですか。 暖かい地中海の島の産だけど、 フランスのシャブリやイタリアのガヴィみたいな、 "Monteluna" = 「月山」という名前にふさわしい、 カチッとした骨格が感じられるワインですな。 というわけで、特に「超ナイス!」ってなワインじゃないんだけどそこそこ「良いね!」で、 イタリアンのランチなんかに合わせてゆっくり飲むのにちょうど良い感じです。

 翌々日再稽古。全体的に変化した感じは受けません。 抜栓当日と同じく、硬質でカチッとした印象のワインです。 日持ちするしラベルはシャレているしで、気軽なイタリアンのハウスワインに良いんじゃないですかね?
75点道場にて

14日(月祝)

Chateau Virecourt-Conte 2007
シャトー・ヴィルクール・コント 2007
Ch. Virecourt-Conte (SCEA Le Bousquet)
シャトー・ヴィルクール・コント (SCEA・ル・ブスケ)
Rouge
Bordeaux Superieur
ボルドー・シューペリュール
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\832 (単品価格 \1,050)2013/01/10 エノテカ シャトー蔵出しワイン エノテカ
 三連休(師範は四連休)最終日、道場近辺はかなりの雪に見舞われました (この写真)。 明朝の通勤のことを考えるとブルーな気分になるわけですが、 まぁそれはそれ、とりあえず今日は雪見酒とシャレ込みます。 特に風呂に浸かりながらの雪見酒が最高です。 そして、雪見酒といえばボルドーでしょう(根拠無し)、ということで選んだのがコレ、 一昨日同様エノテカの「パーティパック12」の中に含まれていた アントル・ドゥー・メール地区産のACボルドー・シューペリュール。 品種はメルロ 60%、カベルネ・ソーヴィニヨン 20%、カベルネ・フラン 20%とのこと、 どちらかというと右岸っぽいブレンドですな。 ちなみに夕食のメニューは、牛モツと野菜の煮込み、砂肝のガーリック・ソテー、 アサリのバター焼きです。
 さて抜栓。色は、ボルドーらしい青さと暗さのある紫色。 そして香りが良いんですな。いわゆる「モダン・ボルドー」な、 甘く香ばしく焦がしたバニラみたいな樽香に、ミチッとした果実香があって。 ところが飲んだ感じは香りよりややスレンダーな気がして、 かつ渋味がしっかりしている印象もあったんで、じっくりゆっくり時間をかけて稽古することにしました。
 というわけで抜栓後3時間くらい経つまでじっくり飲んだんだけど、 正直言ってあまり変化は無かったような。ホントは一日二日待った方が良かったのかもだけど、 昼過ぎに雪見酒用に開けたワインだったんで、気持ちよくクイクイと飲んじゃいました。
 ともあれこのワインはイケてます。メドックとかサンテミリオンとかみたいなボルドーでもメジャーな産地以外でも、 タマにこういう気合の入ったワインがあるので侮れません。
80点道場にて

13日(日)

 本日は、師範代と次女が都内にお芝居を見に行ったので、 師範と長女で横浜駅方面へウォーキング。

 昼食は、横浜駅西口方面、北幸にあるラ・パウザ 横浜北幸店へ。 長女にはもっとまともっぽいイタリアンの店でランチでも、と誘ったんだけど、 行き慣れたココが良い、とのこと。

 師範の注文は、ボンゴレビアンコ・セット、ソフトドリンクが付いて700円也(右写真)、 長女はチキンとドライトマトのジェノバソース、単品で724円也。 一般的なパスタ屋さんって高いよね。どんなスパゲティでも大抵1,000円くらいするような。 そんな中、この店は単品500円くらいからスタートなんでお手軽です。 味も十分マトモですしね。

 昼食の後は、洋服屋さんを覗いたり本屋に行ったりで横浜駅界隈をウロウロ、 そして興福寺松原商店街で夕食(鍋)の材料を調達して、 疲れたねぇ~ってんで休憩。場所は横浜ビジネスパーク内の飲食施設"Prezzo"にあるサイゼリヤ横浜ビジネスパーク店で。

 ここで注文したのが以下。

プリンとティラミスの盛り合わせ \399 + お子様ドリンクバー \100

キャベツのピクルス \189

ほうれん草のソテー \189

真イカのパプリカソース \189


 ツマミ1品189円ってのはコストパフォーマンスが高うございますな。 味はまぁとりわけどうということは無いわけですが。

 そして、サイゼリヤの大きな魅力の一つにワインが安いことがあります。 右写真は赤ワイン デカンタ 小 190円也。容量は250ml入ってます。 メニューによれば、イタリア産で品種がモンテプルチアーノとのこと。 居酒屋なんかのハウスワインの定番は「フランジア」だったりしますが、 ここのはソレとはちょっとだけ一線を画す内容。 素人衆に媚びるような甘さがあるとかじゃなく、 良くも悪くも真っ当な安イタリアの赤でした。

 師範の酒肴と長女のデザート、それぞれ合わせてお支払いは1,256円也。 ここの店は地下にあるんであまり長居する雰囲気じゃないけど、 郊外の窓のある店だとダラダラと過ごしてしまいそうな、フトコロ面での心地よさがありますな。

 夕食は、豚と鶏とマグロのアラの鍋。アルコールは、ビールと清酒と昨日の残りのワインを頂きましたとさ。

12日(土)

Todi Rosso 2011
トーディ・ロッソ 2011
Cantina Tudernum
カンティーナ・トゥデルナム
Rosso
Todi Rosso
トーディ・ロッソ
Umbria (Italia)
ウンブリア (イタリア)
\832 (単品価格 \1,050)2013/01/10 エノテカ シャトー蔵出しワイン エノテカ
 本日の夕食は、豪州牛モモのローストビーフ、野菜炒め、サーモンの刺身、山芋千切り。 ワインは、昨日届いたばかりのセット、 エノテカの「パーティーパック12」、12本で9,975円からの一本。 このセット、以前はコストパフォーマンスが良いのでしばしば買ってたんだけど、 最近は「パーティーパック9」と9本で10,000円のセットになって姿を消してました。 『やっぱり「安セット」だったら1本1,000円を切らないとなぁ』と思って敬遠していたら、 最近また12本セットが復活していたんで購入。 ただ、値引き率に関しては以前の50%オフって感じじゃ無くて、 もう少し安めのワインでセットが組まれているみたい。 まぁその変わり、師範にとっては未稽古のワインが多いのがナイスです。 そしてこのワインも銘柄も初稽古であります。 ちなみに品種はサンジョヴェーゼ50%/メルロ50%だそうです。
 さて抜栓。コルクは屑を修正してサンドイッチした安物。 グラスに注ぐと、ワインの色は思ったよりも薄め。 サンジョヴェーゼの影響が強いんでしょうか。 そして香りは、ボリューム弱めでなんとなくエキゾチック、 西洋と東洋と中華の雰囲気を合わせたような香り。 決して派手ではないけど、なんか良い感じのまとまりを感じる香りです。 そして味も、びっくりするくらいスムーズ。 ただ、悪く言えば弱っちい味わいで、スケールは小さめ。 酸味がメインで渋味がこなれていて、スイスイ入っていきます。
 傾向や雰囲気は違うんだけど、飲んでいる時の感じはブルゴーニュの赤みたい。 それはそれで悪くは無いんだけど、 エノテカのセットって言うと主に南米の濃いヤツが多かったんで、 そういうイメージとは違うんだよね。とにかく全体にスケール小さめで。 まぁ若いワインなんでもしかしたら開くかも、ってことで、半分は明日に残してみました。

 そして翌日、鍋に合わせて再稽古。 結果的に開いたかどうかは微妙なところ。 でも、本来の軽さが功を奏して、鍋の様な料理にも合わせやすい感じではありました。
70点道場にて

11日(金)

Barco Viejo Chardonnay 2011
バルコ・ヴィエホ シャルドネ 2011
Vinedos Errazuriz Ovalle
ヴィニェードス・エラスリス・オバジェ
Blanco
Central Valley
セントラル・バレー
Central Valley (Chile)
セントラル・ヴァレー (チリ)
\4912012/11/31 うきうきワインの玉手箱 重松貿易
 次女がおたふく風邪に罹患中ゆえ本日は師範が輪番休業。 本人の病状自体は全く無くなって元気そのものなんだけどね。 というわけで、夕食の調理担当は師範で、本日の夕食は揚げ物(トンカツ、チキンカツ、玉ねぎのフライ)、 海藻サラダ、キャベツとベーコンのスープ。やっぱり揚げ物は美味いよねぇ。 で、そんな料理に合わせて選んだのがこの白。 揚げ物の中身は肉なんだけど、 揚げ衣の香ばしい感じには白が合うような気がするんだよね。 ホントは多少樽が効いているくらいのが良かったんだけど、 残念ながら在庫の関係上、500円以下のこの激安チリ産シャルドネになりました。
 色は普通です。ただ、値段の割にはネットリ感があるというか、しっかりしてそうな雰囲気を感じます。 そして案の定、香りは結構しっかりです。 リンゴと柑橘類、そして蜜の香りがちゃんとします。 残念ながら(想像通りではあるけど)樽香は無く、多分ステンレス樽のみですね。 味もかなりしっかりです。旨味とコクがたっぷりあって、酸味が少なめで、 いかにもチリ産のシャルドネなバランスながら、少なくとも物足りない印象は受けません。
 典型的かつベーシックなチリ産シャルドネといった風情です。 でも、それが500円以下で手に入ると言うのは正直驚き。 というわけで、わざわざコレのみを求めて注文するようなワインじゃないけど、 段ボールに空きがあったりしたときにヒョイと埋めて注文するのは、かなり「アリ」でしょう。
72点道場にて

9日(水)

Casas Patronles Cabernet Sauvignon Reserva 2010
カサス・パトロナレス カベルネ・ソーヴィニョン レゼルバ 2010
Vina Casas Patronales
ビーニャ・カサス・パトロナレス
Tinto
Maule Valley
マウレ・バレー
Maule Valley (Chile)
マウレ・バレー (チリ)
\678 (単品価格:\995)2012/11/31 うきうきワインの玉手箱 ドウシシャ
 昨日一昨日は、18日ぶりに休肝日を取得したわけだけど、 特に身体に別条は無く、普通に過ごせました。 数年前、休肝日の習慣を取り入れ始めてすぐの頃は、 休肝日って手持無沙汰だし寝つきが悪いし、って状態だったけど、 いまでは全く平気。良いことです。
 そして本日の夕食は、次女がおたふく風邪にかかったため師範代が勤務先をお休み、 従って案外調理する時間があったということでプチ豪華版で、 キッシュとビーフシチューとトマトのバルサミコソース。 当然赤が合いそうなメニューなんで、 合わせたワインは「厳選!特別・金メダル辛口赤ワイン・飲み比べ5本セット」税・送料込み3,980円からの最後の1本。 この銘柄の白、ソーヴィニョン・ブランの2011年産とは稽古済みで、ハズレでした。
 色は、レゼルバと名乗るだけあってシッカリと濃い紫色。 香りは、いかにもカベルネ・ソーヴィニョンらしい濃く暗い果実香に、 燻したような煙たいような雰囲気の香り、あとはピーマンとか草むしりみたいな青っぽい香り。 味は、渋味もしっかりだけど甘味もしっかりで、なるほどチリのレゼルバ・クラスな味わいではあります。
 「平日半分」というルールで飲むために、 強そうなワインを選んだけど、その目的にはピッタリ合ってました。 白同様、醸造面での乱暴さはなんとなく感じられるんだけど、 こういう乱暴な赤って比較的ありがちなんで、それはそれで許せかな、と。 今回のこのセット、「厳選」「特別」という謳い文句とは裏腹に、 ど―ということないワインが多かったけど、 というか値段を考えればそんなプレミアムなワインがあるはずもないけど、 このワインは「小アタリ」でしたよ。

 残りの半分と翌日稽古。 予想通り1日くらいじゃ全くヘタらないし、 予想外に1日くらいじゃ全然好転もしませんでした。 強いワインのようなんで、気軽なビストロのハウスワインとかには良さそうです。
73点道場にて

6日(日)

Au Bon Climat Santa Barbara County "Espoir" Chardonnay 2009
オー・ボン・クリマ サンタ・バーバラ・カウンティ "エスポワール" シャルドネ 2009
Au Bon Climat (Jim Clendenen)
オー・ボン・クリマ (ジム・クレンデネン)
White
Santa Barbara County (USA)
サンタ・バーバラ・カウンティ (アメリカ合衆国)
\2,1002012/10/22 カーヴ ド リラックス ヴィノラム
 本日で16連休最終日。いやー長かった、そして楽しかった。 というわけで、師範本体は16連休だったんだけど、師範の肝臓は17日連続稼働です。 良く頑張ってくれました、ということで、最終日はちょっと良さげなカリフォルニア産の白、 オー・ボン・クリマのシャルドネをチョイスしました。 アルコール度数が13.5%とやや高めなんで、肝臓にとってはあまり嬉しくないチョイスだったかもしれませんが。 ちなみに料理はスズキのアクアパッツァ、殻付き帆立のグリル焼き、アヒルと鶏と豚の肝臓のムース、 それにレタスのサラダ、バゲット。 とても久しぶりにチャッキチャキの洋風料理です。
 さて抜栓。コルクの裏と瓶の首の部分の内側にはシャーベット状の酒石?がベットリ。 それが良いことか悪いことかは判らないけど、あまり気持ちのいいものではありません。 その酒石にまみれながらグラスに注ぐと、色は普通の安白ワインの色よりちょっとだけレモン色が強いかな、という感じ。 ただ、エキス分は豊富そうでネットリ感は普通じゃありません。 そして香りは、これがビックリのカリフォルニア感。 甘めの樽香がバリッバリで、甘めの蜜香もバンッバン。 口に含んでもその香りの要素が主体的で、あまり味がどうのってことは探しにくかったりするけど、 意外と飲み飽きしないって点はバランスが取れているのかもです。
 師範個人の嗜好として、こういう厚めの味わいのシャルドネに樽を利かせるのは嫌いではありません。 ただ、その嗜好にも限度があって、ここまで強いのはやはりToo Muchかなぁ、って感じます。 昨年末に稽古したチリ産のシャルドネに対して「樽が強め」なんて書いてますが、 そんなのが可愛らしく感じられるくらい、こっちの樽はド本気でした。 それ以外はとても良く出来たシャルドネです。
77点道場にて

Quinta do Estanho Fine Tawny Port N.V.
キンタ・ド・エスターニョ ファイン・タウニー・ポルト [ヴィンテージ無し]
Quinta do Estanho
キンタ・ド・エスターニョ
Fortified
酒精強化
Porto
ポルト
(Portugal)
(ポルトガル)
\1,0002012/11/15 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 年末年始における大量飲酒の習慣と、 明日から日常復帰というブルーな気分が相互作用して、もう一本開けちゃいました。 といっても今日一日で飲み干すんじゃなく、 これからチビチビと飲んでいく想定でポートワインをチョイス。 買う時に、若いルビーポルトは大抵青臭いし、 若いホワイトポルトは甘さ一点張りなんで、 その中間のタウニ―ポルトを選んだわけだけど、 果たして吉と出ますか凶とでますか。
 抜栓の際、ちょっと困ったのが黄色の薄いセロファンのキャップシール。 ポルトってウィスキーみたいに再度を戻すことが可能な栓が使われているんで、 切りにくいキャップシールは単に面倒なだけです。 そして色は、「これってタウニ―?」って感じの濃い紫色。 見た目だけだったら間違いなく普通の赤ワインだと思う色合いです。 香りも、いわゆる若いルビーポルト同様、青臭い感じの雰囲気がまず前面に出ていて、 その背後に甘く香ばしい要素が隠れています。 味は、色や香りから感じられるほど青くは無いかな? まずは甘味たっぷりで、その向こうに渋味や青臭さがあるような感じ。
 よく熟成したタウニ―・ポルトを想像すると大きくハズされるけど、 1,000円のポルトとしては相対的にこの選択肢もアリだと思われます。 今日飲んだのはたったグラス2杯分、 これから1ヶ月くらいかけてチビチビ飲み干していこうと考えているんで、 今後の好転に乞うご期待であります。

・3日後:
 軽く2杯だけ稽古。香りのボリュームは増したように感じます。 少なくともその日に
稽古したチリ産の赤より華やか。 味は特に変化なさそうです。
・4日後:
 さらに1杯だけ稽古。少なくとも師範には昨日との違いは感じられませんでした。
・1週間後
 そして1週間後。 だいぶポルトらしくなったというか、いわゆる普通の赤ワインとは違う、 甘香ばしい感じが前面に出て来て、相対的に青臭い感じは抑えめになって来たような感じがします。 残った量はあと半分弱、これからもチビチビ飲んで行きます。
・半月後
 というわけでチビチビ飲み続けて約半月、 もう既に普通の赤ワインとは全く違うワインに変化してます。 若いポルトってあまり美味くないなぁ、と思ってたけど、 飲み方間違ってたんですかね、半月経てばカドが取れてそれなりに美味いです。
・ほぼ一カ月後
 ちびちび飲んで結局一ヶ月、ようやく飲みほしました。 やっぱり若いポルトは時間をかけて飲むべきですね。 抜栓当初の青さは全く影をひそめて、柔らかくて普通に美味しいポルトに変化してくれました。 結果的に、これが1,000円なのは楽しめる日数から考えるとお得なんじゃないですかね?
70(+5)道場にて

5日(土)

 早いもので九州方面での両実家逗留も本日最終日。

 帰りの飛行機は午後遅めの便なので午前中は余裕があります、 ということで向かったのが鳥栖 プレミアムアウトレットという商業施設。 中にはオシャレな洋服屋さんやら雑貨屋さんやらがあって、 ウィンドーショッピングだけでも楽しく時間が過ごせます。 そして、こういう施設が近くにあると、住んでいるところが東京だろうが鳥栖だろうが、 手に入る物はあまり変わらないよね。 そして、少なくとも若者は街中の洋服屋さんなんて使わないよね。 地元の商店街なんかが寂れてしまう一因なんだろうなぁ、と思いましたですな。

 帰りの飛行機は、16:00福岡発羽田行きJAL322便。 機材はボーイング777-200です。 エコノミーの座席配列が3列4列2列の飛行機なんで、 師範らはいつもの指定席、窓側3列が2列に変わる54A,54C,55A,55Cを利用します。 55AとCはシートピッチも広くて座席ポケットが3つ使えて快適ですからね。

 羽田に着いたら車を運転することは無いんで、機上でビールを頂きます。 出発ゲート前のお店で買った缶ビールが290円、ササミの燻製が126円、合計406円也。 ANAだと500円のビールとおつまみのセットを思いっきり薦めているけど、 JALにはそういうのが無くてちょっと意外でした。

Sylvaner 2010
シルヴァネール 2010
Willy Gissselbrecht
ヴィリー・ギッセルブレヒト
Blanc
Alsace Sylvaner
アルザス・シルヴァネール
Alsace (France)
アルザス (フランス)
\1,0472012/11/31 うきうきワインの玉手箱 重松貿易
 というわけで帰って参りました。 道場到着は午後7時過ぎ、途中で外食でもとも思ったけど、 とっとと家に帰って荷物の整理とかしたい欲求の方が強く、 夕食のメニューは簡単に師範代実家から持ち帰った鶏の唐揚げ、あとは冷凍うどん。 およそワインが合いそうなメニューではないわけですが、 やっぱり飲みたいわけよ、師範はワインを。 というわけで「癒し系っぽい白を」という目的で選んだのがコレ、 アルザス産のシルヴァネール。 アルザスのワイン・コンクールで金賞を受賞したワインらしいです。
 色は普通に薄め。アルコール度数は11%と低めなので、見た目としてもサラッとしています。 香りは、残念ながらあまりフルーツフルーツした感じは無くて、 甘げな蜜っぽい香りのみが薄っすらと感じられます。 味は、癒し系と言えば癒し系。 酸味も穏やかで全体に軽めで、疲れた胃腸に優しい感じ。 でも、酸味が弱いと飲み飽きするんだよね。 特に今日みたく料理側が単調だと、単調×単調でなんとも面白みに欠けてしまいます。
 道場帰還第一号のワインだったんで、ある程度ナイスなワインであることが期待できるものを開けたつもりだったんだけど、 残念ながらその域には達しないワインでした。 やっぱりアルザスは香りよね。香りの弱いアルザスはその価値半減です。 どうしてこういうワインが金賞を取るのかちょっと疑問、というか流通上の問題かもです。
ショップへのリンク: Sylvaner 2010 [Willy Gisselbrecht]
68点道場にて

4日(金)

 今日は師範代祖父のお墓参りで佐賀県伊万里市方面へ。 同行したのは師範一家と義母&義妹の総勢6名。

 そして無事お墓参りと義祖母宅へのお年賀のあいさつを終えて、 昼食は長崎ちゃんぽん リンガーハット 佐賀伊万里店へ。 個人的ちゃんぽん普及協会会員の師範ですが、 ちゃんぽんは別に「こだわりの店」とかじゃなくてもリンガーハットでも十分美味いと感じます。

 そして師範の注文は野菜たっぷり 長崎ちゃんぽん \690也。 この値段って、確か首都圏でも同じじゃなかったっけ? だとすれば首都圏で食べるのはお得かも。 ただ、こっちの方が量が多いような気がしたんだけど、単に気がしただけかもしれません。

 いずれにせよちゃんぽんは美味いです。 野菜もたくさん食べられてヘルシーだし、早いとこ国民食になって欲しいところであります。

Chambolle Musigny 2007
シャンボール・ミュジニー 2007
Yves de Turquin
イヴ・ド・トゥルカン
Rouge
Chambolle Musigny
シャンボール・ミュジニー
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(師範義父から) ジャパンインポートシステム
 師範代実家で最後の夕食、メニューはすき焼き。 選んだワインは、初耳の造り手「イヴ・ド・トゥルカン」によるシャンボール・ミュジニー。 ニュイ・サン・ジョルジュに蔵のあるネゴシアンのようです。
 そして結果的に、5本用意して頂いたワインのうち4本しか消化できませんでした。 まぁそう傷むもんじゃ無いし、 師範代実家には業務用の大型冷蔵庫があるので余った分はまた次回の時に頂けば良いわけですが。
 さて抜栓。このワインもコルクが長い。 師範代実家にはヤジロベエ型のコルク抜きしかないので、こういう長いコルクを抜く時は大変難儀します。 今度道場から使わないソムリエナイフ持ってこよう(と備忘録)。 ワインの色は、2007年産にしてはやや熟成感のある赤紫色。 香りは、ボリューム中程度から弱めくらい、 赤系の果実(って何だ?ですが)を中心とした北のブルゴーニュらしい香り。 味も軽くてスムーズ。やや強めだけどキンキンしない酸味がいかにもブルゴーニュです。
 特に目立ったところはないけど、普通に美味しいブルゴーニュでした。 師範が「安ブルゴーニュ偏愛者」であることを義父は知る由も無いけど、 今回用意して頂いた赤はどちらもブルゴーニュで、 ピッチリ琴線に触れる2本でした。
78点師範実家にて

3日(木)

 今日は義妹一家も集まって賑やかなお正月。

 毎年、新年のこの席には舟盛のお刺身が用意されていたわけですが、 そのお店が廃業してしまったらしく今年は普通の鉢盛とお寿司。 それでも十分なのではありますが、そういう話を聞くとちょっと寂しくもあります。

Veuve Clicquot Ponsardin Brut [N.V.]
ヴ―ヴ・クリコ・ポンサルダン ブリュット [ヴィンテージ無し]
Veuve Clicquot Ponsardin
ヴ―ヴ・クリコ・ポンサルダン
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
(師範義父から) MHD モエ ヘネシー ディアジオ
 義妹一家は朝から来て昼過ぎには帰るので、食事会はお昼です。 飲む人は師範と義弟(と言っても師範より年長)の二人、 まずはビールを1本飲んだあと、このシャンパーニュを頂きます。 この銘柄、ヴーヴ・クリコのイエロー・ラベルは昨年も用意して頂いた安心の銘柄。 こういうちゃんとした大手のシャンパーニュって、なかなか自分では買って稽古しないので、 たまに感覚を校正するにはありがたかったりします ・・・って、校正しても精度はボロボロですがね。
 さて色ですが、やっぱりさすがちゃんとしたシャンパーニュは違うよね。 昨年も同じように感じたんだけど、黒ブドウ比率が高そうなオレンジ色がかった色合いをしています。 そして泡立ちとキメの細かさは申し分ありません。 香りも、焼きリンゴとかパンとか、およそシャンパーニュとはこうあるべき、 という要素を備えています。 味も、しっかりとした酸味とほのかな甘味があって、ホントに文句の付けドコロが無い感じです。
 やっぱり美味いよね、ヴーヴ・クリコは。 大晦日に稽古したジェラール・グラシオも良いけど、 やっぱり安心感で言えばこっちかな。値段は多分2倍はするんだろうと思うけど。 ともあれ師範的には大手造り手のベーシックなシャンパーニュの中では一番好きな銘柄です。
82点師範実家にて

Chateau Haut-Nouchet (Blanc) 1988
シャトー・オー・ヌシェ (白) 1988
Ch. Haut-Nouchet (Louis Lurton)
シャトー・オー・ヌシェ (ルイ・リュルトン)
Blanc
Pessac-Leognan
ぺサック・レオニャン
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
(師範義父から) コートーコーポレーション
 午後には義妹一家は帰って、飲む人はまた師範一人の夕食です。 メニューは、牛カルビとニンニクの芽の炒め物とか、おでんとか、ハム&ソーセージとか、 冷トマトとか。 どちらかというと赤が合いそうなメニューではありますが、 用意して頂いた在庫の内容と師範の飲欲から考えて白をチョイスします。 そして、その白がまた想定外なのよ。 ヴィンテージは1988年、なんと25年前のボルドー白。 インポーターは昨日の赤と同様、 兵庫は西宮のコートーコーポレーションというところ。 師範的にはあまり馴染みのないインポーターだけど、 こういう古酒に強いところなんですかね?
 さて抜栓。師範代実家にあるコルク抜きは、いわゆるヤジロベエ型のヤツで、 古くて長いコルクには極めて対応しづらい(実際前日のニュイ・サン・ジョルジュは途中で折っちゃいました)タイプなんだけど、 慎重に抜いてようやく抜けるくらいの長さ&液体の染み具合。 色は、「古いワイン」というより「気合の入ったワイン」的な濃いレモン色。 香りは、残念ながら鼻で嗅ぐ分にはほぼ無臭です。 でも口に含むと、シェリーとか紹興酒みたいな熟成香がたっぷり。 味も、というか口に含んだ香りと味の分別が難しくなってますが、 熟成感たっぷりです。 この世界になると、元々の産地がボルドーだかブルゴーニュだか、 品種がソーヴィニョン・ブランだかシャルドネだかなんてことはあまり関係ないですね。
 極めて珍しい25年前の白ワインとの稽古結果は、 いわゆる普通に上手に&地味に熟成した白でした、ってのが正直なトコロ。 でも意外と強いのね、ボルドーの白ワインって。 正直言ってもっとヘナヘナなワインを想像してました。
73点師範実家にて

2日(水)

 元旦が開けた二日、本日は師範実家から師範代実家へ移動します。

 まず朝10時に師範代実家を出て、 次女から「連れてけ!」と言われていたカドリー・ドミニオンという施設(左写真)へ。 昔はクマ牧場と言っていたところで、 最近ではTVで人気者のチンパンジーが職員を襲って大けがを負わせたことでも有名。

 ココのメインのアトラクションはクマへのパンとか肉とかの餌やり。 クマが客に手を振って餌を貰うわけだけど、 その時に両手を上げたり足を上げたり、芸の細かいやつが餌を多くもらえて体格が良い、 というのが興味深うございました。

 上記施設を出たのが12時半すぎ、昼食は昨年同様手延うどん 黒田藩 保田窪店へ。

 師範の今年最初の外食メニューは、スタミナうどん \490也。 柔らかくムニューっとしたうどんに、肉、ごぼう天、わかめ、生玉子がトッピング、 個別に乗せるより200円くらいお得な一品。 これが美味いんだよなぁ。特にお正月、あまり消化に良くなさそうなメニューが多いので、 こういう柔らかいうどんは胃がホッとします。

 そして、師範父の墓にお参り&掃除をした後、午後3時に熊本市内を出発。 有明海沿いを通って菊水インター経由で九州自動車道へ。 九州道は渋滞20kmの表示があったけど、昨年の教訓からそれでも高速を使った方が速いと判断。 結果、南関から久留米の間はそれなりに渋滞していたけど、師範代実家到着は午後5時すぎ、 トータルの所要時間2時間強でした(と備忘録)。

Nuits-Saint-Georges 1998
ニュイ・サン・・ジョルジュ 1998
Dom. Maurice Gavignet
ドメーヌ・モーリス・ガヴィネ
Rouge
Nuits Saint Georges
ニュイ・サン・ジョルジュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(師範義父から) コートーコーポレーション
 例年同様、正月に師範が飲む分のワインを義父が用意して頂いています。 今回の師範代実家逗留予定は3泊、飲む人は師範一人、なのに5本。 その他ビールも用意してあって、ありがたさマックスでございます。
 そして、その中から最初のワインとして選んだのがコレ、 なんと1998年産、15年前のブルゴーニュ。 師範代実家は佐賀県鳥栖市、 そして義父は決してワイン専門店みたいなところで買っているわけじゃないと思うけど、 こういうのが売られてたりするんですな。なんかちょっと感心します。
 色は、15年前のブルゴーニュにふさわしい、全体にレンガ色がかった赤紫色。 透明感もあって非常にキレイな色合いです。 香りのボリュームは中程度からやや弱め。 それでも奈良漬のような熟成香やアプリコット・ジャムみたいなフルーツ香があって、 要素の複雑さはさすがです。 味も、スッとスジの通った酸味にほのかな甘味。 おせち料理みたいないろいろアリの料理に合わせても違和感のない(カズノコを除く)、 万能選手な味わいです。
 スケールは小さめながらちゃんと熟成ブルゴーニュな雰囲気が味わえる、なかなかの一本。 購入価格は幾らくらいなのかなぁ。 5,000円を超えることは無いと思うけど、3,000円台なら高コスト・パフォーマンスです。
80点師範実家にて

1日(火祝)

 明けましておめでとうございます。

 元旦は午後から阿蘇神社へ初詣。 例年にも増して人出が多くて、景気回復への期待感が感じられます。 特に、阿蘇地方は昨年の豪雨で大きな被害を受けていて、 今でもJRの不通区間があって崖崩れを起こした山もあちこちにあるから、 地元の方々の今年にかける期待はとても大きいものがあるのでしょう。

 ちなみに師範のおみくじの結果は小吉。「なにをやっても中途半端」みたいなコメントでガックリでした。

Marques de Marialva Bruto Rose 2010
マルケス・デ・マリアルバ ブルート ロゼ 2010
Marques de Marialva
マルケス・デ・マリアルバ
Espumante
発泡
Bairrada
バイラーダ
(Portugal)
(ポルトガル)
\8982012/12/25 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 新年一発目のワインは、安ワイン道場らしく3ケタのスパークリングで。 この銘柄は、ロゼじゃないノーマルのヤツとは先日稽古済み。 味は置いといて、泡立ちや香りはまるでシャンパーニュだったんで、 素人衆をだまくらかすには丁度良いと思って準備しました。 また、スパークリング・ワインには珍しくヴィンテージ入りな部分も興味があったわけです。
 色は、右写真でもわかるようにオレンジ色に近い薄ピンク色。 色に関しては一般的なロゼ・シャンパーニュと同じ感じです。 ところが香りがイケてません。 まずボリュームがありません。そして複雑さもありません。 そんじょそこらの安スパークリング然とした香りです。 そして味も、その印象を大きく覆すことのない、凡庸で掴みドコロの無い味わいです。
 値段通り、とりわけどうということのないスパークリングでした。 安い泡モノって、というか高いシャンパーニュであっても、 一般にロゼよりノーマルのヤツの方が好印象なことが多い気がします。 よって、よっぽど結婚式とかのお祝いとかでもなければノーマルを買っといた方が無難、と言えそうです。
ショップへのリンク: Marques de Marialva Bruto Rose 2010
69点道場にて

Catalpa Cabernet Sauvignon 2009
カタルパ カベルネ・ソーヴィニョン 2009
Bodegas Atamisque
ボデガス・アタミスケ
Tinto
Mendoza (Argentina)
メンドーサ (アルゼンチン)
\1,0002012/12/25 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 元旦の夕食メニューは、牛すき焼きと牛しゃぶしゃぶのダブル鍋。 阿蘇地方は和牛が安くてナイスです。 そして、新年最初の赤も安ワイン道場らしく1,000円のワインをチョイスします ・・・というか前日の大晦日に良いヤツは消費しちゃったんでこういうことになっちゃいました。 そしてこの銘柄は、南米アルゼンチンのカベルネ・ソーヴィニョン。 銘柄は、ピノ・ノワールやシャルドネとは複数回稽古しているボデガス・アタミスケのカタルパです。
 色はとても若く濃い紫色です。 香りは「あぁ南米のカベルネ・ソーヴィニョンね」感バリバリの、 義姉曰く『墨汁の香り』なインクっぽさと、 ミッチリ締まって重い果実香。 味は、予想通りというか予想以上に若くて固い、渋味が旺盛な味わいです。
 要するに「南米の若いカベルネ・ソーヴィニョン」でした。 悪くは無いけど、あまたあるその範疇のワインに対して特段の美点は感じられません。 以前稽古した2008年産のピノ・ノワールみたいなプレミアム感を期待したけど、 残念ながらそこまでは届かず、といった結果でありました。
72点師範実家にて

前月分

by 師範