稽古日誌:2014年1月

馬刺

 まずは馬刺の写真から、明けましておめでとうございます。

 今月より、安ワイン道場のホーム(トップ)ページと稽古日誌のページを新しいデザインにリニューアルしました。 リニューアルのコンセプトは、『安ワイン道場のトラディショナルな雰囲気(≒古臭さ)を維持しつつ、 最新のテクノロジーで閲覧を便利にする』というところです。 これまでは、スマートフォンやタブレットでは見づらいデザインになっていたと思いますが、 この新しいデザインではそのあたりも考慮しています。 もうパソコンだけから閲覧する時代じゃ無くなって来ているからね。 以前のHTMLの書き方は今では「非推奨」になっていたりして、 バリデーションに通すとエラー満載だったりするのも気持ち悪かったわけです (でも未だに手書きHTMLですが)。

 今回、『スマートフォンで見やすくするにはどうするか』って点に一番悩みました。 だって師範は持ってないんだもん(師範代は持ってますが)。 でも無い知恵を絞って考えて、結局「縦スクロールはオッケーだが横スクロールはしたくない」 「最初のページに欲しい情報はほぼ書かれている」というところに行きつきました。 それで合っているのかイマイチ自信が無いわけですが、 今後ボチボチとマイナーチェンジはしていく予定です。

 で、トップページと2014年1月の稽古日誌以外はまだ手つかずです。 まずは出身地別名鑑食堂名鑑からなんとかしなきゃだなぁ。 ああいうリストはどう表現すれば使いやすいんですかねぇ?


29日(水)

Castillo de Alicante Eco Oak Aged 2010
名称Castillo de Alicante "Eco" Oak Aged 2010
カスティーヨ・デ・アリカンテ "エコ" オーク・エイジド 2010
生産者Bodegas Bocopa
ボデガス・ボコパ
価格\1,095
購入店サンタムール

 本日の夕食は、前日の残りのホルモン煮、あとは豚バラと白菜の重ね煮、麻婆春雨、スナップエンドウ。 最初のホルモン煮の時はビールを飲んでいて、 そのビールは師範の最近のお気に入りであるサントリーのイオン限定商品 「ロイヤル・ブレンド」なんだけど(写真はコレ) 残念ながらこの商品はもうディスコンになっちゃったみたい。 大変残念。これからのハウス・ビールは何にするか悩ましいところ。

 そしてワインは、先週末に横浜は関内のワインショップ「サンタムール」調達したワインの中の一本で、 このショップで取り扱いの多いスペインの造り手「ボデガス・ボコパ」が造る赤。 "エコ"は農薬を使わないだか何だかそういう意味だったと思います。

 さて抜栓。色はそれなりに濃い紫色ですが、なんとなく意外なのが微妙にオレンジ色がかった感じがあること。 香りのボリュームはやや弱め。 スペイン産にありがちなヤニっぽさは無い代わりに、 個性的な香りもありません。"Oak Aged"と書かれているんで、 しっかりとした樽香があるかと思ったけど、それもあまり感じられません。 ツンッとした酸の強そうな香りがあるのみです。 味も、良く言えばやわらか、悪く言えば弱っちい。 数値的には糖度が7.9/pHが3.5。 酸が強めなのは納得ですが、甘味は数値より低めに感じられます。

 安くても結構イケてるワインを造る印象があった造り手ですが、 このワインはあまりパッとしないなぁ。 悪くは無いけどパッとしない、まさにそういう感じ。 (あまり期待できないけど)もしかすると大化けする可能性を信じ、 期待を込めて半分を残しました。

 そして翌々日再稽古。 料理は焼き塩サバ。普通ダメかも・・・って相性だけど、案外悪くは無い感じでした。 そしてワインの変化は、香りに明らかに香ばしい感じが出て来た点は変化ですが、 味わいが酸味がちなのは同じです。まぁ「もう少し頑張りましょう」ってワインですね。

点数69点

26日(日)

野毛山動物園のヒヨコ

 本日は、次女が「遊園地とか行きたい行きたい!」とうるさいので、 道場から歩いて行けて、そして無料の遊園地的?施設、野毛山動物園へ。 おとなりの同級生Rちゃんも誘って、師範&次女&Rちゃんの三人で。

 野毛山動物園、現在は爬虫類とライオンやトラが入居していた建物が耐震補強中ということで、 ライオンは居ません(トラは熊の檻の横に仮住まい中)。 いろいろさびしい感じにはなってきていますが、なんたって無料だからね、贅沢は言えません。 そして、モルモットやハツカネズミやヒヨコやニワトリとふれあえる「ふれあい広場」もあります。 小さなお子様のいらっしゃるご家庭の散歩先としては大変ナイスな施設です。 小学三年生が小さなお子様かどうかは微妙なところですが。

ジョナサンのワイン

 動物園でたっぷり遊んで、帰りは電車を使います。 で、桜木町駅前のジョナサンでちょっと休憩。 子供たちはチョコレートパフェを食べてましたが、師範は白ワイン&赤ワイン(右写真)。 店に入る前は「ビールを飲もう」と思ってたんだけど、 ビールのジョッキが525円、そしてこのワインが一杯199円。 「だったらビールよりワインを赤白頼んだ方がお得じゃね?」と考えこちらに変更。 ただ、一杯50mlあるかな?って程のビックリするくらい小さなグラスでした。 つまみに頼んだ鶏の唐揚げが到着するころにはもう飲み終わり。 ちなみに白は「シャルドネ」、赤は「ボン・ルージュ」だそうです。

Chateau Ballan-Larquette 2011
名称Château Ballan-Larquette 2011
シャトー・バラン・ラルケット 2011
生産者Ch. Ballan-Larquette (Vignobles Chaigne et Fils)
シャトー・バラン・ラルケット (ヴィニョーブル・シェニュ・エ・フィス)
価格\788 (単品価格:\1,554)
購入店 京橋ワイン

 夕食のメニューは、昨日食べなかったチャンポン麺があるのでチャンポン、 それに鶏ささみの天ぷらと芋の天ぷら。 揚げ物大好き一家です。正月太りは・・・若干解消中。

 そしてワインですが、今年になってこれまであまり利用しなかったWebショップを利用してみよう、 と思い立ち (先日の「ワインネット」さんもそう)、本日のワインは盛大な煽り文句で有名な「京橋ワイン」さんの 「特大感謝の厳選白ワイン大放出6本セット!!」送料税込5,229円から。 産地はボルドー、品種はソーヴィニョン・ブランとセミヨンとのことであります。

 色は薄め。若さを感じる黄緑色って感じ。ネットリ感はあまりなくサラリとした見た目です。 香りは、ボルドーとしてはかなり華やか系、 まるでニューワールドのソーヴィニョン・ブランみたいなクッキリとしたハーブやトロピカルフルーツの香りがします。 ところが味わいはちゃんとボルドーで、カチッとした旨味とキリッとした酸味、後に軽い苦味。 甘さ控えめでいろんな料理に合わせやすい感じです。

 よろしいんじゃないでしょうか。やっぱりワインは香りが大事だし、料理との相性も大事、 そういった意味ではこのワインは非常に優秀です。 昼にグラスワインを赤白飲んで、夕方ビールを一本飲んで、その後に飲み始めたこのワインだけど、 さっくりと飲み干せる美味しさと軽快感がありました。

点数77点

25日(土)

海福外観

 本日は、師範代と次女が次女の友だち&ママと昼食、 よってもって師範と長女二人の昼食なので、買い物がてら天王町まで出て外食。 向かった店は、天王町駅から松原商店街方向に向かった道沿いにある寿司居酒屋 海福(うみふく)というところ。 土日もランチをやっているようです。

 店内は・・・入口すぐの席に通されたので奥がどうなっているのかわりません。 貼られていたサインによれば、奥は喫煙席/入口すぐの2テーブルのみが禁煙席みたい。 ランチも喫煙席になっているのかどうかはわかりませんが。

海福料理

 頼んだ料理は、師範も長女も海福丼、味噌汁と小鉢(切干大根)が付いてお値段500円也、 安いよね。載っているのは、(12時から時計回りに)ガリ、ツナマヨ、納豆、 エンガワ(オヒョウ)、イカゲソ、コハダ、イカ、マグロ、干瓢、玉子焼き。 ウニに見える納豆がかなり冒険していますが、これが500円なら納得です。

 さてお会計は、師範と長女合わせて1,000円ポッキリ、パチパチパチ。 ビールはそれなりの値段したし、 午後から歯医者に行く予定もあったので遠慮しておきました。 あと、夜のメニューを見たら、 焼酎や清酒はそれなりに種類がありそうですがワインはフランジアのみ。南無。

Klostor Pinot Noir 2012
名称Klostor Pinot Noir 2012
クロストール ピノ・ノワール 2012
生産者Weinkellerei Klostor
ヴァインケレライ・クロストール
価格\1,200
購入店柳屋

 さて本日の夕食はモツ鍋。モツは豚白モツ(大腸)、野菜はキャベツ、ニラ、モヤシ、ゴボウ。 鍋の最後にはチャンポン麺を追加・・・しようとしたけど既にお腹いっぱい。 それにしても美味いよねぇ、モツ鍋。 師範が九州から関東に出て来た頃は九州でしか食べられない鍋料理だったけど、 今や全国区の鍋として定着しましたなぁ。

 そしてワインは、先月のワイン飲み会で神田に行った際に寄った 「柳屋」で買ってきたドイツ産のピノ・ノワール。 ネットでワインを買うのも楽で良いですが、 たまには実店舗であれこれ見て悩みながら買うのも良いものです。

 というわけでワインの感想を。 色は、ピノ・ノワールとしては濃くなく薄くなく、普通の赤紫色です。 香りは、ピュアっピュアで外交的なフルーツ香と、 ブルーチーズのようなケモノっぽい香り。 それに、例えようが無いけどやっぱりドイツ産らしい香りがします。 ボリュームも結構しっかりしているし、ドイツのピノって感じがヒシヒシと伝わります。 味わいは、北のワインの割には酸味が控えめで、 そこそこ甘みもあって良い感じのバランスです。

 ピノ・ノワールの品種の個性はきちんと伝わるし、 かつドイツっぽい堅実さというかカッチリした感じも伝わる佳品、という感じ。 数値を測定すると糖度=7.2/pH=3.8なんだけど、 稽古した感じではpHはもっと低い印象を受けます。もしかするとメーターの校正が必要かも。

点数73点

22日(水)

Chateau Camplazens La Reserve 2008
名称Château Camplazens "La Réserve" 2008
シャトー・カンプラザン "ラ・レゼルヴ" 2008
生産者Ch. Camplazens
シャトー・カンプラザン
価格\1,189 (単品価格:\2,014)
購入店 ワインネット

 本日の夕食は、鶏の唐揚げ。大学芋、野菜(レンコン,ピーマン,パプリカ)のオーブン焼き。 揚げもの大好き一家です。正月太りがなかなか解消しません(泣)

 ワインは、先日買った「ハイクラス おもたせワイン 赤ワイン 6本セット」送料税込7,980円からで、 南仏ラングドックの赤。 今回このセットを買った一番の理由はこのワインにあります。 というのも、 光弘さんのサイトで このワインが大絶賛されているのね。 どちらかというと辛口評価が多い方なんで、コレはきっと普通とは違う何かがあるんだろうと、 期待に大きく鼻を膨らませて稽古します。

 まず、ボトルがとても重くて立派なタイプ。スクリューキャップも厚手の金属で手抜きがありません。 そしてボトルに注ぐと、予想通り思いっきり濃い紫色ですが、 ボルドーなんかより青味が弱く赤みが強い、南仏的な濃さを感じます。 香りのボリュームは十分です。グラスに鼻を近づけただけで香ってきます。 香りの内容は、黙って嗅がされれば師範は「これはルビーポルトでしょう」と答えます。 まず最初に感じるのが草のような青臭さ、そしてその向こうに濃い色の果実香、 そして胡椒のような香辛料、さらにその向こうに熟成ソーセージのような肉っぽい香りまであります。 味わいは、口に含んだ瞬間はそんなに抵抗なくスルッと入ってくるんだけど、 後から口の中でブワッと味わいが拡がります。 数値を測定すると、pHの4.1は過去最高の酸の少なさ、そして糖度の8.9は過去最高の糖度の高さ(いずれも甘口ワインは除く)です。 そんなに酸が弱い感じはしないんだけど、 飛びぬけた味わいであることは確かです。

 もの凄い存在感のあるワインで、飲む方にも体力を要求します。 やたら渋いとかでは無いんで、スイスイと入っては来ますが、 次の一杯に進むのに「よしっ!」と気合が必要な感じ。 これは二回に分けて飲む平日に開けて大正解、 アルコール度数が14.5%もあるんで一人でマル一本だと最後まで行きつかない可能性大です。 ともあれこんなワインが道場の稽古範囲内で買えることはかなり希有です。 『ワインはパワフルじゃなきゃ!』って体育会系安ワイン者には激お薦め。

 そして翌々日再稽古。 香りに関しては、ビックリするくらい変化していて、今日の印象は南仏感バリバリ、 若いポルトみたいな青臭さが満載ですの香りです。 味は、確かにこのワインは酸味少なくて甘味多いなぁ、というのがダイレクトに伝わります。 要するに、日が経つとこのワインを覆っていたオーラみたいなのが取り去られて、 素の要素が見えてくる感じでしょうか。それでも十分クオリティは高く感じますけどね。

点数82点

19日(日)

雲海外観

 本日は、師範代と次女が子供会関連の行事で小学校へ、長女は友人宅へ遊びに。 というわけで師範は完全フリーの一日。 朝5時から歩いて1時間強の「竜泉寺の湯」というスーパー銭湯へ朝風呂を浴びに行って、 その後は横浜で買い物、そして横浜から徒歩で松原商店街へ向かい食材の買い出し。

 昼食は、横浜駅と道場の中間あたり、浅間町にある中華料理、雲海 浅間町店で。 特にここで食べようと考えていたわけじゃないんだけど、なんとなくフラフラっと入っちゃいました。

雲海料理

 頼んだ料理は、餃子Aセット、餃子6個と小ライスと玉子スープとサラダ(千切りキャベツ)と杏仁豆腐が付いてお値段390円也。 安いですなぁ。餃子自体は特筆すべき点は無いと言うか、 普通にそこらへんで食べられる餃子なわけだけど、このセットで390円は手頃でナイスです。

雲海ビール

 そして、なぜこの店に「フラフラっと入っちゃった」のかと言えば、コレです。 表にデカデカと『キリン一番搾り(生瓶) 350円』の文字が張り出されていたから。 ビール350円は安いよね。そしてビールにはザーサイと小鉢(芋の天ぷら)が付いてきました。 というか、どのテーブルにも出されていたんでビールに付いてきたわけじゃなくて デフォルトで出されるのかも知れませんが。

 結果、食事が390円にビールが350円でトータル740円。 日曜の午後、テレビのマラソン中継を見ながら中華料理屋で餃子とビール。 ある意味オッサンがあこがれる姿の一つじゃないでしょうか。

Villa Montes Chardonnay 2012
名称Villa Montes Chardonnay 2012
ヴィラ・モンテス シャルドネ 2012
生産者Montes S.A.
モンテス S.A.
価格\875 (単品価格 \1,575)
購入店 エノテカ楽天市場店

 午後2時過ぎには自宅に帰り着いて、本日の夕食は鍋。 鍋の材料は、松原商店街で買ってきた豚肩ロースの薄切り、牡蛎、カニ団子、豆腐、舞茸、エノキ茸、白菜、水菜。 水炊きにしてポン酢で頂きますんで、赤寄りも白の方が良さそうでしょう、 ということで選んだのが南米チリ産の白。 エノテカの「パーティパック12本セット」からの1本で、2011年産とは先日稽古済み、 師範と言うより一緒に飲んだMz氏に大変好評でした。

 色は薄め。見た目だけだと普通にそんじょそこらの安ワインとなにも違いがありません。 ところがやっぱり香りは違うんですな。 トロピカルフルーツっぽい南方系の果実の香りに、 樽由来であろうバニラの香りがキッチリ乗っていて、プチ・ゴージャスな雰囲気です。 味も、甘ったるいってほどでは無いけど甘味があって、加えて旨味たっぷり酸味もそれなり。 後味には軽い苦味まであって、味わいのメンバー総動員です。

 やっぱり美味いです、このワイン。 ありがちな感じではあるけど、1,000円以下という買値相当額を考えると、 そのコスト・パフォーマンスはとても高いと言って良いでしょう。 一人で飲んで良し、大勢で飲んで良しなワインです。

点数78点

18日(土)

Chateau Le Peyrat 2004
名称Château Le Peyrat 2004
シャトー・ル・ペイラ 2004
生産者Ch. Le Peyrat (E.A.R.L. PL Valade)
シャトー・ル・ペイラ (E.A.R.L PL ヴァラド)
価格\1,859 (単品価格:\3,150)
購入店 ワインネット

 本日の夕食は、アメリカ産牛肩ロースのステーキ、 ニョッキのシュガーバターソース、焼き野菜のチーズがけ、 チキン・スープ。なんか「欧米か!」(古!)ってなメニューです。

 そしてワインは当然赤で、選んだのは2004年ヴィンテージでちょっと年季の入ったボルドー産。 このワインは、「ワインネット」という初めて利用したショップで組まれていた 「ハイクラス おもたせワイン 赤ワイン 6本セット」送料税込7,980円からの一本。 品種はメルロー85%、カベルネフラン15%。1年間オーク樽で熟成されているとのこと。

 古めのワインだと状態が心配になるわけですが、 ヴィンテージが書かれたコルクの状態は健全で、まずは一安心。 そしてグラスに注いで色を確認。 エッジのあたりが気持ちガーネットというか、熟成しはじめた雰囲気が感じられますが、 まだ十分若さも見て取れる濃い紫色です。 香りは、カシスっぽい果実に黒豆、そして甘香ばしいバニラっぽい香りもあります。 香りのボリュームは中程度ですが、ちゃんとボルドーしてます。 味は、抜栓してすぐは香りの印象より軽めと言うか、 口当たり良くスーッと口の中に入ってきて喉のあたりでようやく存在感を示す感じでした。 それが時間が経って厚みを増してくればお宝発見!・・・なんですが、さすがにそこまで期待するのは酷でしたか。 データ的には、pHが4.0と酸が少ないのが要因かもです。

 と、味わいの軽さが残念ではありますが、なかなか立派な「プチ熟成ボルドー」です。 6本で7,980円のセットに入っていたんで、良くある「売り損ね」の古めボルドーかと思ったら違ってました。 改めてサイトを見ると単品価格は3,000円以上するんですな、それはちょっと・・・と思いますが。 ともあれまだ一本目なのでなんとも言えませんが、とりあえず好スタートのセットです。

点数77点

15日(水)

Phenolia 2012
名称Phenolia 2012
フェノリア 2012
生産者Phenolia (Vincent Euzet)
フェノリア (ヴァンサン・ユゼ)
価格\1,280
購入店カルディ・コーヒー・ファーム 高輪店

 師範は、ワイン選びに於いては最後の一線でコンサバ(あまり怪しそうなワインには手を出さない)なのですが、 このワインは思わず買っちゃいました。 で、どこが怪しいかと言うと、謳い文句の一番目が「ポリフェノールの多さ」なんですな。 なんでも、ポリフェノールが4,495mg/lと普通の赤ワインの2倍以上含まれているとのことです (調べたら国産の「ポリフェノールたっぷり」って書かれている赤ワインでも3,000mg/lとか1,800mg/lとか)。 名前もそれに因んだものみたい。 IGPの格付けを得ているということは、普通のワインの製法から大きく逸脱はしていないんだろうけど、 抽出を強くするために皮とか種をすりつぶしたりしているのかなぁ。 ちなみに品種はマルベックが70%にマルスラン(カベルネ・ソーヴィニョンとグルナッシュの交配品種)が30%とのこと。 美味いワインの可能性はかなり微妙ですが、面白いワインではありそうなので、 ちょっと冒険して買ってみた次第です。

 そして本日の夕食は、冷凍の海老ニラ饅頭と、 九州からの帰りに空港で買ってきた「モツ鍋の素」を使ったモツ鍋。 モツ鍋の締めには当然ちゃんぽん麺を食べます。 こういう食材がコッチでも簡単に手に入る未来を夢見ています。

 色はしっかりと濃い紫色。 でも、ポリフェノール2倍ってところから想像されるような真っ黒ってな色じゃなくて、 南米産とかの気合が入った銘柄だと普通にありそうな濃さです。 香りはとても変わってます。まず最初に感じるのが鉄の赤サビの香り。 そしてなぜかリンゴのようなフルーツ香。 要はリンゴが空気に触れて茶色くなった所みたいな香りです。 味は、めっちゃ渋いとかを想像したけど、普通に渋くて甘くて酸っぱい味わい。 数値を測定すると、pHは3.5で普通だけど糖度は8.8と(甘口ワインを除いて)過去最高レベル。 やっぱりこの糖度計は「糖の量」を計っているんじゃなくて比重をみているみたいだから、 いわゆる「甘さ」とは違うような気がしますな。

 ともあれ、売り方と香りは結構キテレツだけど、 そんなにヘンテコなわけでもなく普通に赤ワインの範疇で「風変わりだなぁ」というレベル。 別に薦めはしませんが、買って損したということもないワインです。

 半分強残して普通にセラーに立てておいたものと再稽古。 抜栓当日に鉄サビの感じがあったんで、よりサビっぽさが増えているかと思ったけど、 案外変わりなくて抜栓当日とほとんど同様の印象。 変化がないと言うのは、安心要素でもありますがちょっとつまらない気もします。

点数71点

13日(月祝)

Bourgogne Chardonnay 2011 [Pasquier Desvignes]
名称Bourgogne Chardonnay 2011
ブルゴーニュ シャルドネ 2011
生産者Pasquier Desvignes
パスキエ・デヴィーニュ
価格\1,246 (単品価格:\1,449)
購入店 ドラジェ

 三連休の最終日、本日の夕食は主に長女が作ることになって、 メニューは厚揚げのキノコあんかけ、簡単茶碗蒸し、竹輪とクリームチーズの韓国海苔巻き。 そして師範が作ったのは真鯛の塩焼き。 成人の日需要を当て込んでか、 立派な真鯛が一匹980円で売られていたので、思わず買っちゃったもの。 焼く3時間前に塩を打って、軽く締めてから焼きます。

 そしてワインは、「ブルゴーニュ6本セット」送料税込8,379円からのACブルゴーニュ・シャルドネ。 造り手「パスキエ・デヴィーニュ」の3本目です(過去稽古ではシャブリがコレ、 ピノ・ノワールがコレです)。

 色はとても薄くて、干し草のような淡い色あい。 香りも、「フレッシュフルーティ!」ってんじゃなくて、 リンゴや柑橘類の雰囲気もありつつそれは弱め、なんとなくシャブリのようなミネラルっぽさが前面に出た香り。 味わいは、酸味も甘味も弱くて、旨味に通じるコクがメインな感じ。 数値を測定すると、糖度が6.3、pHが3.2。 糖度の低さは飲んだ感じ通りですが、pHはもっと高いと思ってました。

 全体に悪目立ちした感じはないんだけど、いかんせん弱いな。 もちろんこの弱さがACブルゴーニュ・クラスのシャルドネらしいといえばらしいんだけど、 敢えてコレを選ぶと言うのはかなりの通人です。

点数69点

11日(土)

ミートローフ 羊羹

 本日は、昨年11月のライヴの打ち上げ・・・ ってどんだけ日が経った後やってんの、って感じですが。 参加者は、キーボードのMz氏夫妻、ベースのMw氏とお嬢様、ドラムのHr氏、師範一家の、大人6名/子供3名、 男性4名/女性5名、飲む人5名/飲まざる人4名。

 開始時間は午後2時30分頃、料理とワインは師範宅が用意して(左写真のミートローフとか)、 あとは飲みたいもの/食べたいものを持ち寄って貰って(右写真の「ワインに合う羊羹」とか)というスタイルであります。


CH.de L'Auche Cuvee Selection Brut N.V.
名称 Ch. de L'Auche "Cuvée Sélection" Brut N.V.
シャトー・ド・ローシュ "キュヴェ・セレクシオン" ブリュット [ヴィンテージ無し]
生産者 Ch. de l'Auche
シャトー・ド・ローシュ
価格\2,394
購入店 うきうきワインの玉手箱

 食事のメニューは、まずはシーフードとブロッコリーとトマトのサラダ、 一夜漬けのピクルス(キュウリ、大根、ニンジン、セロリ)をお出ししております。 ピクルス、手抜きではありますけど、オトナにはセロリが人気、子供にも(セロリ以外は)ウケが良いようです。

 そしてワインは、やっぱりシャンパーニュからスタートします。 販売店のサイトによれば、『ピノムニエ85%とピノノワール15%から造られる究極ブラン・ド・ノワール』 とのこと。どのあたりが「究極」なのかは良く判りませんが、 なんとなくしっかりとした味わいが感じられそうなシャンパーニュであることは想像されます。

 色は、ブラン・ド・ノワールらしくややしっかりめ、濃い麦わら色と言った具合です。 あと、シャンパーニュらしく泡立ちもたっぷり。 抜栓前にほとんど動かしていないのに、栓を開けたら噴き出して来ました。 香りは・・・どうだったっけ?シャンパーニュらしいイースト香が強い印象はありましたが、 詳しくは忘却の彼方。 味わいは、炭酸の強さは覚えています。それ以外は忘却の彼方。

 トータルの印象としては、カチッと造られたシャンパーニュらしいスパークリング、といったところでしょうか。 でもまぁ正直に白状すると、シャンパーニュの違いってのは良く判らんのですな。 よっぽど高いヤツは別ですが。 であれば、こういう2,000円前後のヤツで十分だったりします。

点数80点
Bill Limited Edition Chardonnay 2009
名称Bill "Limited Edition" Chardonnay 2009
ビル "リミテッド・エディション" シャルドネ 2009
生産者William Cole Vineyards
ウィリアム・コール・ヴィンヤーズ
価格\1,800
購入店 ヴェリタス

 料理は、Hr氏にお持ち頂いた生ハムと、 全然旬の時期でも無い上にマンネリ・メニューなカツオのカルパッチョ風タタキ。 意外と魚料理って難しいんだよね、大抵は結構手間が掛かる上にワインの相手を選ぶんで。 その点このメニューは作るのが簡単な上に白でも赤でもオッケーなフトコロの深さがあるんで、 なんとなくいつもコレになってしまいます。

 そして白はチリ産のプレミアム・シャルドネ。 昨年11月のライヴの後に、キーボードのMz氏と道場で飲んだ際、同じようなチリ産シャルドネ のウケが良かったので、同系列と思われるコレにした次第です。 ちなみに赤のピノ・ノワールとは2年前に稽古しております。 「プレミアムを名乗るほどでは・・・」ってのが正直な印象だったようではありますが。

 さて稽古開始。色はさすがです。パリッとしたレモン色です。 そしてネットリ感もあって、そんじょそこらの安白ワインとは一線を画す外観です。 ただ、香りが残念。雰囲気は良いんですよ、当初は別々だったであろう樽と果実の香りが溶け合っていて、 焼きリンゴっぽい甘い香りで。ただ、ボリュームが物足りません。 プレミアムを名乗るからにはもっとパーッと来なければいけません。 味わいのバランスも良いだけに、この香りの弱さがなんとも残念だよなぁ。

 ・・・と、師範的にはやや不満の残る内容だったんですが、Mz氏奥様からは 『チリでもこんな深い味わいのワインがあるんですね』なんて言われてたんで、 それなりに意味はあったかと (Mz氏から『アンタそんなこと判るの?』なんて突っ込まれてましたが)

点数76点
Gevrey-Chambertin 1er Cru La Bossiere 2002
名称 Gevrey-Chambertin 1er Cru "La Bossiere" 2002
ジュヴレ・シャンベルタン プルミエ・クリュ "ラ・ボシエール" 2002
生産者 Dom. Harmand-Geoffroy
ドメーヌ・アルマン・ジョフロワ
価格\4,631
購入店 カーヴ・ド・リラックス

 この時点での料理は、師範代謹製ミートローフ。 最近道場でお出しする料理のラインナップはだいたい似通ったものになっておりますが、 客人が違えば問題ない&子供らは大好き、ということでそうなっております。

 そしてワインはここにメインを持ってきました。 このワインは2年半前に稽古して、めちゃめちゃ好印象だった銘柄。 ただ、「もしかすると今がピークのワインだったのかな」なんて書いているのが注意点。 そしてその後に2本追加購入して、そのうちの1本はこの時に稽古、 今度はそれほどでもなかった模様。 あれから半年、最後の1本。さて更に下降線をたどっているのか、再び上昇に向かっているのか、 はたまたボトル差か、興味があるところ。

 さて抜栓。色は良いですねぇ。明るめの赤紫色をベースに、 エッジに向かうに従ってややオレンジっぽくなるグラデーションがあって、とてもキレイな色合いです。 香りも大変よろしい。まだまだフランボワーズ的な果実の香りを残しながら、 動物的な妖艶さもあったりして、良いブルゴーニュに期待する香りがちゃんとあります (長女に香りを嗅がせると『カシスと蜂蜜』だそうな)。 しかしながら味わいがちょっと残念。 やっぱり2年前がピークだったのかなぁ、香りに比べて味わいが痩せて感じられます。 人それぞれではありましょうが、師範はもう少し若くてグリップの効いた味わいが好みです。

 あと10年くらい置いとけばまた違った顔を見せてくれるのかも知れないけど、 現時点では「やや下り坂を下ったあたり」という風に感じられました。 やっぱり若すぎない程度に若い方が良いな、ブルゴーニュは。

点数81点
Rosso Toscano Non Confunditur 2010
名称Rosso Toscano "Non Confunditur" 2010
ロッソ・トスカーノ "ノン・コンファンディテュール" 2010
生産者Argiano
アルジャーノ
価格\1,980
購入店カルディ・コーヒー・ファーム 高輪店

 料理は、師範謹製タンシチューに、Mw氏に持参頂いたチーズ(熟成グリュイエールとロックフォール)、 Mz氏に持参頂いた「ドライフルーツの羊羹」(ラム酒を加えた羊羹にクルミやイチジク、イチゴが入ったもの) あたりをいろいろと。 ライヴの映像を見ながらダラダラ飲みのフェーズです。

 そして選んだワインはイタリア産。 この時点では「もしかしたらもう1本赤に行くかも」と考えて、 ニューワールド系は出さなかったわけですが、 結果的には赤はココまででした。酒豪のMz氏が自身で持参されたビールをメイン飲んでいたのと、 音楽聞き出すと飲むよりそっちに集中しますからね。

 さてこのワインはというと、つい先日試飲して甘みがナイスだったので購入。 調べたところ、2011年の夏に稽古したコレのセカンド的ワインなんだそうであります。

 ・・・と、余計なことをいろいろ書いているのは、 このワインのことをあんまり覚えていないからでありまして。 なんとなく覚えているのは、「悪くは無いけどやっぱり順番逆だったかなぁ」ということ。 というのも、香りの華やかさにおいて前のブルゴーニュと比較するとどうしても落差があるんだよね。 期待した甘い感じもそれほどでも無かったし。

点数(77点)
Chateau de Rayne Vigneau 2000
名称 Château de Rayne Vigneau 2000
シャトー・ド・レイヌ・ヴィニョー 2000
生産者 Ch. de Rayne Vigneau
シャトー・ド・レイヌ・ヴィニョー
価格\3,874
購入店 ヴェリタス

 デザートは、Hr氏持参のチーズケーキ、Mz氏持参のロールケーキとイチゴ。 ここからまた赤ってわけにもいかないんで、チョイスしたのはデザートワイン、 それも正統派のソーテルヌで1級格付けの「シャトー・ド・レイヌ・ヴィニョー」。 ヴィンテージも2000年とそれなりに熟成されていて、 それが4,000円弱というのはすごくお買い得だと思い購入したものであります。

 そして、結局この日は1/4くらいの量しか飲みませんでした。 もうアルコール量的には良いかな、って感じだったし、興味の矛先は完全に音楽の方に向いてましたから。

 ・・・というわけで改めて翌日稽古しました。 色はまるで上質のブランデーのような琥珀色。 香りは、蜂蜜がセメダインをまとったようなスコーン!と上に突き抜ける甘い香り。 これぞソーテルヌですなぁ。そして口に含むとカラメルのような香ばしさも感じられます。 味もモロに蜂蜜です。甘さは申し分ないくらい。 ただ、もうちょっとだけ酸味があったらなぁ、という感じ。 昨日売れ行きがイマイチだったのはそのせいかもです。

 改めて稽古するした結果、甘さも高級感もバッチリ、贅沢を言えば酸味もう少しあれば、というワインでした。 ただ、このグレードのデザートワインがこの値段で買える、というのはかなり出物です。 昨日参加した皆さんは覚えちゃいないでしょうが、お出しした5本の中でコレが一番良く出来たワインだったと総括します。

 翌々日も再稽古。今日開けたACブルゴーニュの白と比較すると、 やっぱり全然違う飲み物ですな。なんか難しいこと考えなくても、人間にとって「甘い=美味い」なんじゃないかと思ってしまいます。

 抜栓から4日後、香りは一向に衰える気配はありません。というか逆にボリュームが増したような。 味わいは、樽の香ばしさがより前に出て来た感じがします。 いずれにせよ4日くらいだと全く平気です。

 そしていよいよ6日後、最後の一杯と稽古。 結論から言うと、抜栓してちょっと経った時点から香りも味も変化していない気がします。 甘口ワインとしてのクオリティも、この値段とは思えないくらい「特別」感があります。 これからの季節、梅とか桜の花見とか、そういう席で甘いワインをチビチビ、 って席にはとてもフィットすると思います。

点数85点
 そして終了は午後9時過ぎだったような。 今回は師範も寝落ちせず、最後まで矍鑠(かくしゃく)としておりました。 また次のライヴに向けて頑張って参りましょう。

10日(金)

Del Sur Carmenere 2012
名称Del Sur Carménère 2012
デル・スール カルメネール 2012
生産者Del Sur (Vicar S.A.)
デル・スール (ビカール S.A.)
価格\499
購入店 うきうきワインの玉手箱

 このワインは、週末に頂く料理を作るために開けた一本。 料理ってのはいつものシチューですが、今回は一本の3分の2、500mlほど使いますんでその残りと稽古。 いつもはほぼ丸一本使ってたんだけど、そうするとどうしてもユルくなって、 「シチュー」というより「赤ワイン煮込み」になってしまうから、 今回はちょっとワインの量を控えめに。吉と出るか凶と出るかはわかりませんが。

 そしてこのワインは、チリ産のカルメネールでお値段は税込で500円を僅かに切る激安価格。 前回使ったのより若干お高いわけですが、 前回のは料理用としても薄い感じだったので、それよりはコッチが良いでしょう、と。 ちなみに白のソーヴィニョン・ブランも同じ値段、 昨年11月に稽古しています。

 色はしっかりと濃い紫色。この色から500円以下と言う事は想像できません。 香りも「えぇ!」ってくらいちゃんと香ってきます。 品種はカルメネールらしいですが、師範の目利きだとカベルネ・ソーヴィニョンです・・・って判ってないだけですが。 あと、チョコレートにミントの香りもあって、安ワインの平均から考えても香りはきちんと出ている方だと思います。 これで味がグタグタだと「あぁやっぱりねぇ」なんだけど、 これが普通に美味いんだな。青っぽいけど渋味も酸味もシャンとしてて甘味もあって、 頼りなさは全くありません。 2杯分くらいしか飲めなかったんで、飲み飽きするかとかは判んないですけど。

 値段から料理用に使っちゃいましたが、 これは再度キチンと稽古せねばなりますまい。 この値段なんで安ワイン者には是非お薦め、コスト・パフォーマンスは「コノ・スル」のヴァラエタル・シリーズを超えるかも。 それにしても、チリではカルメネールという品種が一番気合を入れて作られているような気がします。 カベルネやメルローがメインの旧ワールドに対する対抗心ですかね?

点数75点

8日(水)

 リニューアル以前は、稽古日誌に更新があったことを明示するために、 トップページに(記録に残らない)駄文を書く必要がありました。 でも、リニューアル以降は「稽古日誌の更新=トップページの更新」なので、 その「駄文書き捨て」の必要が無くなりました。 これが実は精神的にかなり楽。稽古日誌は書けているのにトップページに書く文章が思いつかず更新できない、 なんてことが往々にしてありましたから。
 でもまぁちょっと書きたいことがあったらこんな風に書くようにします。 今度はこうやって記録に残るので「書き捨て」ってわけじゃありませんが。

Condor Andino Sauvignon Blanc 2012
名称Condor Andino Sauvignon Blanc 2012
コンドル・アンディーノ ソーヴィニョン・ブラン 2012
生産者Andean Vineyards
アンデアン・ヴィンヤーズ
価格\580
購入店MEGAドンキホーテ 狩場インター店

 本日の夕食は、緑黄色野菜とおからのハンバーグ(冷凍)withポン酢、チーズ&トマト、 レバニラモヤシ炒め(レバーは「餃子の王将」の冷凍、ニラとモヤシは別途準備)。 最近はこういう「一品別で加える」系の冷凍食品が多いですな。 時間の無い我が家的には重宝しています。農薬が入れてあるのはご勘弁ですが ・・・ってその該当商品の食べかけがあるんだよなぁ。 送り返すのが面倒でまだ放ってありますが。

 そして本日のワインは、南米はアルゼンチン産のソーヴィニョン・ブラン。 「コンドル」って名前で、かつ飛んでいるところがラベルに書かれたワインは、 アンデス山脈を挟んで反対側のチリでも造られて、 イオン系列のスーパーで大量に売られています(最近の稽古だとコレとか)。 売られていたのがかたやドンキかたやイオン、そしてどちらも580円。 可哀そうに、なんか南米の安ワインの代名詞っぽくなっちゃってますね、コンドル。

 さてワインはと言えば、外観はトロッと感があってそれなりに濃さもあって、案外ちゃんとしていそうな見た目です。 香りを嗅ぐと、ソーヴィニョン・ブランというよりシャルドネのような、 蜜っぽさが前面に出た香りです。 これで味わいに甘味とコクがあれば、この値段としては「お宝発見!」なんだけど、 惜しむらくはそういうんじゃなくてややガチャガチャ。 酸味がかなり強めな上に軽い苦味と渋味もあって、急にシカメッ面をこちらに向けて来る感じです。 数値的にもpHが2.8で過去最強、その感じを如実に表しています。

 変に甘ったるかったりしないあたりはアンデス山脈の向こうのヤツより良いけれど、 これまた元日のワイン同様「デレツン」な印象を受けるワインです。 『ワインに甘さなどいらん!』ってな漢っぽい安ワイン者には良いかもだけど、 師範はもう少し優しい感じが好きです。

 半分残して翌々日再稽古。 色や香りは値段以上なんだけど、酸味の強さがおいそれとは人を寄せ付けない、 という感じは全く変わってません。酸味星人はどーぞ。

点数67点

5日(日)

Norton Demi Sec N.V.
名称Norton Demi Sec N.V.
ノートン ドゥミ・セック [ヴィンテージ無し]
生産者Bodega Norton
ボデガ・ノートン
価格\875 (単品価格 \1,470)
購入店 エノテカ楽天市場店

 今年は道場に帰ってきて勤務開始まで1日あるので、いろんな整理をする時間があって若干楽です。 そして本日の夕食は、トンカツとチキンカツwithキャベツの千切り、そしてマカロニサラダに揚げナス。 年末年始で食べたものを選択肢から排除していくとこうなりました。

 そしてワインは、改めてお正月&道場リニューアルおめでとうということで、スパークリングを開けます。 この銘柄は6月に稽古済み。 ラベルのデザインはまるっきり変わってます。 最近の糖度とpHの測定装置で、「ドゥミ・セックというのは本当にブリュットより甘いのか」 を検証できる点にも興味があります。

 色は、この正月に頂いた他2本のスパークリング(どちらもシャンパーニュ)と比べると、 明らかにレモン色っぽい若さがあります。 香りも、熟成感とかイースト香とかは無くて、甘めのリンゴや洋ナシみたいな香りがメイン。 香りのボリュームはそれなりにあるので、物足りなさは無いですけどね。 味は、確かにこれまでのスパークリングより甘めではあります。 で、数値を測定してみると糖度は8.3、赤ワインとしても甘めのポジションに位置しています。

 測定の結果、「なるほどドゥミ・セックは糖度が高いんだ」と納得しました。 でも、pHが3.3と低いんで、甘ったるい感じはありません。 世間一般的にはブリュットのバランスより、こういう甘めの方がウケが良いだろうな。 泡が抜けると薄ら甘いスティルワインに化けるので、さっさと飲んで吉なワインです。

点数75点

4日(土)

新鳥栖駅

 一月四日、いよいよ本日は道場に帰る日です。

 本日の朝散歩は朝日山というところまで行きました。 距離的には昨日とあまり変わりなく、行って帰って2時間弱ですね。

 左写真はその朝日山から見た新鳥栖駅。 鳥栖市郊外の田園地帯に忽然と未来的なデザインの駅舎が現れます。 凄いものを造るよねぇ。

JAL322便機内

 本日の飛行機はちょっと遅めの時間なので、 昼食を師範代実家でうどんを頂いた後、 午後2時過ぎに出発、九州自動車道はプチ渋滞、でも1時間もかからずに福岡空港到着。 そこで師範代の父母とお別れ、お世話になりました。

 帰りのフライトは、16:00福岡発羽田行JAL322便。 ディズニーのキャラクターの絵が描かれていた飛行機だったようだけど、 乗っている方には判りません。 そして著作権に敏感な師範はその写真を載せたりはしません。

 夕方のフライトなので、窓の外にはキレイな夕焼けが。 今回の九州帰省旅行、病気もトラブルも無く過ごせて何よりでございました。


Bourgogne Pinot Noir 2012 [L'Aurore]
名称Bourgogne Pinot Noir 2012
ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2012
生産者L'Aurore
ロウロル
価格\1,101 (単品価格:\1,281)
購入店 ドラジェ

 ・・・というわけで無事道場に戻って参りました。 当初夕食は横浜シティエアターミナルのあるスカイビルあたりでと考えていたけど、 子供らはまだお腹すいていないというので家に帰って「あるもん料理」。 メニューは豚タンのスモークとか、師範代実家から持ち帰って来たふかひれスープ (子供らはご飯にかけて雑炊にしてました)とかです。

 そしてワインも、通常通りの「安ワイン者生活」に戻ります。 本年の道場最初のワインに選んだのが、いかにも安ブルゴーニュ感を全身に湛えたコレ。 「ブルゴーニュ6本セット」送料税込8,379円からの一本で、 2006年産と稽古済みの銘柄です。

 色は、ボトルが薄めのオリーブグリーンということもあって、 グラスに注ぐ前のボトルの時点から判る薄めの赤紫。 香りは弱め。若干の梅やチェリーのようなフルーツ香と、 カツオだしのような旨味を感じる香りがあります。 味はかなり軽めです。良く言えば水のようにスムーズで癒し系、 悪く言えばペラッペラで存在感の無い味わい。 高い「なんとかポイント」は決して頂けない系のワインです。

 でもね、年末年始のご馳走三昧で疲れた胃腸には、こういう「癒し系」のワインが良かったりするわけですよ。 点数にするとなんてことないレベルなんですが、 師範のように重篤な「安ブルゴーニュ患者」にとってはこれもアリです。

点数70点

3日(金)

河内ダム

 一月三日、師範代実家逗留日。

 師範代実家でも朝散歩、向かった先は河内ダムというところ。 師範代の実家からは行って帰って2時間程度の距離にあります。

 帰省中も1日1万歩以上歩くよう心がけてはおりますが、 ウエストまわりが如実に成長しているように感じます。 実際はまだ脂肪じゃなくて水分とか消化管内のブツがその正体なんだろうけど、 道場に帰って体重計に乗るのが恐ろしゅうございます。


Veuve Clicquot Brut N.V.
名称 Veuve Clicquot Brut [N.V.]
ヴーヴ・クリコ ブリュット [ヴィンテージ無し]
生産者 Veuve Clicquot Ponsardin
ヴーヴ・クリコ・ポンサルダン
価格(師範義父より)
購入店 ---

 本日のお昼は、師範代妹一家も集まって賑やかなお正月料理。 師範代妹の旦那さん(師範から見ると義弟)は飲む人なんで、 本日は飲む人二人になります。

 そして飲み物は、まず瓶ビールを頂いた後、義父に用意して頂いたシャンパーニュを。 モノはヴーヴ・クリコのイエローラベル。 昨年も同じ銘柄を頂いております。 以前はラベルに"Veuve Clicquot Ponsardin"と書かれていましたが、 今回のは"Ponsardin"の文言が無くなってます。もちろん中身は同じモノでしょう。

 色は、グラスと光がいつもと違うので相対的にはどうかわかりませんが、 一般的なシャンパーニュとしては若干濃いめな気はします。 香りも、普通よりやや熟成感を強めに感じられるような。 ただ、香りのボリューム自体は控えめ。 これはワインがそうというより、上に開いた格好のグラスの影響が大だと思います。 味は、酸味も甘味も結構しっかり・・・なんだけど大変残念ながら糖度とpHを計り忘れちゃったのよね。

 とてもシャンパーニュらしいシャンパーニュであります。 また、このラベルのオレンジ色も新春らしくてよろしゅうございますなぁ。

点数80点
師範代実家の正月料理

 料理は、お寿司に刺身盛、そしてオマールエビとかタコのカルパッチョとか鶏ハムのサラダとか。 美味いんですが、食べきれない量があるとどうしても有難味が薄れると言うか、 つい体重計を気にしてしまうと言うか。 動けなくなるくらいお腹パンパンまで食べるってことが出来なくなってしまっております。


Bourgogne Chardonnay 2011
名称 Bourgogne Chardonnay 2011
ブルゴーニュ シャルドネ 2011
生産者 Louis Jadot
ルイ・ジャド
価格(師範義父より)
購入店 ---

 ビールと前のシャンパーニュは師範と義弟、ほぼ半分ずつ飲みました。 とすると師範的にはまだまだイケる状態なんで、もう一本開けたのがコレ、 ブルゴーニュの大手「ルイ・ジャド」のACブルゴーニュ・シャルドネです。

 色は案外しっかりしたレモン色と麦わら色が見て取れます。 そして香りにビックリ、リンゴとバターを焦がした香り、いわばアップルパイのような香りがします。 長女的には「お米の香り」らしいのですが、その意見は皆に却下されてました。 味わいも酸味がしっかりしていて甘味もあって、およそACブルゴーニュとは思えない充実具合です。

 大手のメーカーが普通に造っている普通のACブルゴーニュなんでしょうが、 それがこういうキラリと光る玉だったりするからワインはわからない、というか面白いんですな。

点数80点

2日(木)

阿蘇神社

 一月二日、本日は師範実家から師範代実家までの移動日です。

 今朝も早めに目が覚めたので、昨日一昨日よりちょっと近場、そして昨日も行った阿蘇神社まで朝散歩。 行って帰って60分程度の距離です。

 昨日と違って、朝7時30分となると人出もまばら。 阿蘇の清冽な空気が身に沁みます・・・といっても今年は例年よりとても暖かなお正月。 散歩してても体感温度は横浜と変わりません。

 師範実家から師範代実家への移動は、午前10時30分頃に師範実家を出て、 九州自動車道では15kmの事故渋滞(でもそれほど酷い渋滞ではありませんでした)、 師範代実家到着は午後1時30分頃。約3時間の運転、お疲れ様です>師範


Chateau Haut Bernat 2007
名称 Château Haut-Bernat 2007
シャトー・オー・ベルナ 2007
生産者 Ch. Haut-Bernat
シャトー・オー・ベルナ
価格(師範義父より)
購入店 ---

 師範代実家での夕食は、義父謹製のビーフシチュー。 師範も良く作るメニューですが、造り方の流儀が違うと味も違って、いろいろと参考になります。 やっぱり料理を上達しようと思えばいろいろと食べていろいろと聞くことが重要ですな。

 そしてワインも、師範義父(全く飲まない人です)に用意して頂いていて、 今回のラインナップは泡+白×2+赤の4本。 2泊しかしないのに4本もあるわけです。 で、今宵のお供にチョイスさせて頂いたのは、フランス・ボルドーは右岸、 サンテミリオン衛星地区の赤ワイン。 初稽古の銘柄、更には初稽古のAOCであります。

 色は、それなりに年齢を経たボルドーらしい、 ややこげ茶色っぽさのある紫色です。 香りも、ストレートな果実香やコゲっぽさは影をひそめていて、 奈良漬と黒蜜みたいな熟成香が出てきています。 味わい的には、いわゆるボディはそんなに豊満ではなくややスレンダー、 でもガリガリってこともなくてそれなりに味わいのコアを感じます。

 そもそもはそれほどポテンシャルのあるワインでは無かったんだろうけど、 熟成が良い方に作用しているようで、なかなか良い感じの状態になっています。 やっぱりボルドーにはある程度の熟成期間が必要なように感じますな。

点数77点

1日(水祝)

初日の出

 師範実家で迎えるお正月。

 今年の元旦は早く6時に目が覚めたし、天気も良さそうだったので仙酔峡まで初日の出を見に歩きました。 結果、仙酔峡までいっちゃうと山自体の影になって日出が見えなかったのと、 思いのほか日出の時間が遅かった(7時30分頃)ので、 結局かなり下りた牧場あたりでご来光でした。


Louis Nouvelot Brut N.V.
名称 Louis Nouvelot Brut N.V.
ルイ・ヌヴロ ブリュット [ヴィンテージ無し]
生産者 La Pierre des Fees
ラ・ピエール・デ・フェ
価格\1,980
購入店 ヴェリタス

 正月は朝から飲みます。 大抵午後から初詣に行くのですが、 その際の運転手は飲まない師範代に担当して頂きます。 ツマミはもちろんおせち料理。近所の料理屋さんに頼んだらしい、 毎年同じような内容の、美味いも不味いもない普通のおせちです。 その中で、カズノコだけはワインと合わせないよう注意を払っております。

 さてさて新年最初で道場リニューアル後最初のワインは、やっぱりシャンパーニュで始めます。 この銘柄は昨年稽古済み、 2,000円以下のお手頃シャンパーニュとしてはかなりイケてた印象があったので再購入した次第であります。

 色は普通の濃さの麦わら色で、特段の珍しさはありませんが、 泡立ちのキメ細かさはやっぱりシャンパーニュですなぁ、って感じです。 香りもとてもシャンパーニュっぽくて、パンや味噌みたいなイースト香と蜜入りリンゴのフルーツ香が感じられます。 味も、見た目の通りキメ細かい炭酸が口の中に拡がって、良い感じに甘酸っぱい味わいです。

 もちろん、このシャンパーニュにしかない何かがあるわけじゃないんですが、 この値段でちゃんとしたシャンパーニュの味わいが得られるのはなかなかお得だと思います。

点数80点
阿蘇神社

 そして阿蘇神社へ初詣に行きました。 今年は、『お昼頃だと皆さん食事中なんですいてるだろう』と考えて例年よりちょっと早めの12時30分ごろ出かけたのですが、 目論見は大きく外れて例年にない人出。 門の外まで並ぶなんてのは初めての経験でした。 もしかすると、時間帯のせいじゃなくて景気の影響なのかも知れませんが。

 阿蘇神社でひいたおみくじは「中吉」。 『新しいことを始めるな』みたいなことを書かれていましたが、 気にせず道場はリニューアルしました。 おみくじごときに己の運勢が占えるはずがありませんから・・・ なんてナメた態度ならおみくじひかなきゃ良いんですけどね。


Saint-Veran Les Pommards 2009
名称 Saint-Véran "Les Pommards" 2009
サン・ヴェラン "レ・ポマール" 2009
生産者 Daniel et Martine Barraud
ダニエル・エ・マルティーヌ・バロー
価格\2,940
購入店 ヴェリタス

 元日の夕食はすき焼き。 ここ熊本阿蘇地方は、首都圏と比べるとかなり牛肉が安いようです。 流通の発達により、食品の地域価格差って次第に無くなって来たように感じていたけど、 こと生鮮食品に関してはやっぱり依然として価格差がありますな。

 そしてワインは、非常に良い評判を聞く造り手、「ダニエル・バロー(ダニエル・エ・マルティーヌ・バロー)」のサン・ヴェラン。 この人のワインが稽古範囲内である3,000円以下で買えるのはかなり珍しいことのようです。 これで美味ければメッケもん、新春早々皆さんにお年玉・・・となるか。

 色は特に変わったところはありません・・・とシャンパーニュ同様手抜きの表現ですが。 香りは、しっかりと樽を使ったことがわかる香ばしい、というか煙たいに近い焦がした香りと、 シャルドネらしい柔らかなリンゴと柑橘類の香りがあります。 この香りはそんじょそこらの安ワインでは体験できないレベルです。 味は、香りに比べるとスレンダーというか、普通のワインっぽい感じなのが残念ではありますが。

 「香り吟醸」のワインですな。 この香りを道場稽古範囲価格で体験させてくれたのは新年のチョイスとしてはなかなかナイスではなかったかと。

点数82点
Chateau Mont-Perat 2011
名称 Château Mont-Pérat 2011
シャトー・モンペラ 2011
生産者 Ch. Mont-Pérat (Despagne)
シャトー・モン・ペラ (デスパーニュ)
価格\1,880
購入店 ヴェリタス

 鍋の食事が終わった後も、おせちの残りをツマミにダラダラ飲んでおります。 おせち料理って、そもそもは食材の入手が難しい正月の保存食だった部分もあるようだけど、 早いところでは1日から初売りをする現代に於いては、その保存性の良さは不要だよね。 そんなに美味いものがあるわけでなく、もし師範が道場で新年を迎えるとすれば、 きっと用意しないだろうな・・・ と思っていたら、師範代の勤務先の付き合いでどこだかのホテルのおせちを買わされそうですが。

 そしてワインは、ワイン漫画の影響で一躍有名になったシャトー・モンペラ。 師範も2006年産2005年産と稽古済みで、 やっぱり有名になるだけのことはあるな、という印象を持っております (アマノジャク的には、こういうボルドーは他にもあるのにな、とも思います)。

 色は濃いです。見た目はチリ産あたりのカベルネ・ソーヴィニョンやメルローのものと変わりません。 香りも、まず最初に感じるのがミントの香り。 これってボルドーじゃないよねぇ、南米だよねぇ、という香り。 その向こうに甘い感じの樽香。こういう樽の感じもあまりボルドーっぽくはありません。 味わいのバランスはボルドー的と言うか、そんなに甘いわけじゃ無くて渋味がしっかりしています。

 口に含む前はとても人懐っこい感じだけど、飲んでみるとボルドーらしい険しさがある、 いわば「デレツン」なワインです。 基本的な品質の高さはしっかりと感じられるんで、 ボルドーがどうの南米がどうのとつまんないこと考えずに飲むのであれば普通に楽しめるワインだと思います。

点数79点