稽古日誌:2013年6月

 6月です。今年は梅雨前線の北上が早く、関東地方でも6月になるのを待たずに梅雨入りしたんだとか。 その分早く開けてくれれば良いんですけどね。 願わくば7月頭には梅雨明け、カラッと晴れた天気で心もカラッと・・・いきたいところだな。

 そんなわけで、左写真はご近所に咲いていたアジサイの花。雨が似合う花の筆頭候補ですな。 そして、清少納言じゃないけどアジサイは咲き始めの頃がよろしいですな。 満開になるとあまりに存在感がありすぎて鬱陶しいし、 そのままの花の形を残して茶色く枯れていくのも往生際が悪くていけません。

 ・・・なんて全く意味の無い個人的感想をつらつらと。素人ツイッターか、ここは。

翌月分

30日(日)

Windspiel Grüner Veltliner 2012
ヴィンシュピル グリューナー・フェルトリナー 2012
Weinberghof Fritsch
ヴァインベルグホフ・フリッチ
Weiss
Qualitätswein
クアリテーツヴァイン
(Austria)
(オーストリア)
\979 (単品価格 \1,113) 2013/06/26 酒宝庫 MASHIMO 飯田
 本日の夕食は、イサキのアクアパッツァ、アジのタタキ、素麺チャンプルー。 イサキは今が旬ですね。アジも結構なサイズのものが一匹200円で、釣りに行くのがバカバカしくなります。 そして素麺チャンプルーは道場の食卓初登場。要はお昼に余った素麺の再利用です。

 そしてワインは、先週末に届いたばかりの「体に優しいビオワイン6本セット」、 税送料込み6,480円からの一本で、まずはオーストリア産の白、グリューナー・フェルトリナーから オーストラリアとは稽古経験多数だけど、オーストリアとはこれで7本目。 4800本中の7本なんで0.14%というかなりのレア度です。 だもんで当然初稽古の造り手かと思ったら、 実は2006年にも同じ造り手の同じ品種と稽古しておりました。

 さて稽古開始、打栓はスクリューキャップなので楽ちんです。 色はかなり薄め、"Grüner"なんて言葉が入る品種名だから、 緑色っぽい感じかと思ったけど、普通に薄めのレモン色です。 香りは、リースリングからオイルを引いたような、ピノ・グリにも近いような、 華やかで甘やかな香り。もちろん樽香なんかは一切感じません。 口に含むと炭酸の軽いチリチリ感。 全体に締まった感じで、甘さと酸味とコクのバランスが良い感じです。

 ビオワインだから、という先入観があるからかも知れないけど、 体に染みわたるようなしみじみとした美味しさのあるワイン。 目立ったポイントは無くゴージャスな感じもしませんが、 こういうワインはそれはそれでアリだと思います。
74点 道場にて

29日(土)

 初夏らしい気候の一日、夕食はテラスで鉄板焼き。 本日の肉は、濱の台所・松原商店街にある「濱のお肉屋さん・タカギフーズ」で買って来た黒毛和牛がメイン。 ステーキは赤身が好きだけど、焼肉はやっぱり和牛の霜降りです。 TPPでどうのこうのと言われているけど、 和牛は戦えると思うな。現状でも輸入牛と大きな値段差があるわけだけど、 それでも買うからね。

 そしてこの肉を買ったお店がある松原商店街、安いには安いけど最小単位が多くて、 これまではちょっと使いづらかったんだけど、 子供らも大きくなり一人前に食べるようになったので、多めの量も大丈夫になってきました。 道場からは歩いて15分くらい、散歩&買い物には丁度いい距離です。

Losares Crianza 2008
ロサレス クリアンサ 2008
Finca Timonares (Bodegas Piqueras)
フィンカ・ティモナレス (ボデガス・ピケラス)
Tinto
Almansa
アルマンサ
Almansa (Espana)
アルマンサ (スペイン)
\740 2013/06/07 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 焼肉の前に、今シーズン初の枝豆を茹でて缶ビール(このサントリーロイヤルブレンド)をキューっと。 そして改めて抜栓したのがコレ、スペインはアルマンサ産の赤で、格付けはクリアンサ(二年以上樽または瓶で熟成、 そのうち6ヶ月以上は樽で熟成)。 アルマンサってどこなんだか判らなかったから調べたところ、 地中海側バレンシアからちょっと山奥側に入ったところですね。 ラベルには結構デカデカと"Oak Aged"と書かれています。

 さて夕方5時を回ったら師範ののんびりタイム、ということでうやうやしく抜栓。 色は、まだまだ全然若い感じの紫色。 物凄く濃いってんじゃなくて、大きめのグラスになみなみと注いでも向こうが見える、 澄んだ感じの色合い。 香りは、なかなか侮れないです。干しブドウやプルーンみたいなジュクッとした果実香に加えて、 焦がした木を想起させる樽香がしっかり感じられます。 スペイン特有のヤニっぽさもあるにはありますが、それほど気になりません。 味は、甘味があって重さもあって、全体に柔らかくてとてもナイスなバランス。 5年の熟成がちょうどいい感じに作用していると思われます。 ただ、若干渋味がザラつくのと、 口の両脇、猿で言えばホホブクロのあたりに軽い苦味が残るのが玉にキズでしょうか。

 改めて値段を確認すると、なんと一本740円!。 いかに安ワインの王道スペイン産とは言え、 この値段ではちょっとあり得ないクオリティです。 1,800円で買ったとしても文句ないでしょう。 レストランとかで4,500円で出されたとしても「今日は良いワインが飲めた」と納得してしまいそう。 これはひさびさに「リピート買い」、万人ウケはしないかもだけど、 スペインのクセとはナニか/安ワインのなんたるかを熟知している安ワイン者の皆様にはお勧めです。
ショップへのリンク: Losares Crianza 2008 [Bodegas Piqueras]
81点 道場にて

26日(水)

Oak Lane Chenin Blanc - Sauvignon Blanc 2012
オーク・レーン シュナン・ブラン ソーヴィニョン・ブラン 2012
Beau Joubert
ボー・ジュベール
White
Stellenbosch (South Africa)
ステレンボッシュ (南アフリカ)
\680 2013/06/07 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 本日の夕食は、 サバの竜田揚げ、イカフライ、オクラの酢の物、カニカマとキュウリのマヨネーズ和え。 なんだけど、次女だけカニカマとキュウリはマヨネーズ和えじゃなくて梅ドレッシング。 次女、マヨネーズが全くダメなんですよ。 卵も油も酢もオッケーなのにマヨネーズはNG。 栄養的には無くても済む調味料だろうけど、外食の時にきっと困るよねぇ。

 そしてワインは、南アフリカ産の白で、品種はシュナン・ブランとソーヴィニョン・ブラン。 この銘柄の2009年産とは稽古済み。 香りは良いけど酸が弱めでボケた感じ、でも値段を考えればまずまず合格、というワインだったみたいです。 今回はその3年後のヴィンテージ、改善されていることを期待して抜栓。

 栓はスクリューキャップ、開けるのが簡単です。 色は、特にどうということも無い普通の白ワインの色・・・って表現が最近多いな。 香りは、ソーヴィニョン・ブラン由来と思われるハーブとかパイナップルみたいな清々しい香りが結構きます。 味は、甘味それなりコクがたっぷり、酸は少なめ。 最初の一杯目は「これが680円は超お買い得」って気分で飲み始めるんだけど、 やっぱりだんだん飲み飽きしてきます。

 というわけで、以前の稽古と大変よく似た結果でした。 香りが単調だとか味わいが浮ついてて飲み飽きするとか、 ネガティブな要素を見いだすことは可能ではあるけど、 なんたって680円のワインだからね。 この値段でこの香りのボリュームを実現しているワインはそう無いと思います。 というわけで、点数の絶対値は決して高くないですが、 コストパフォーマンス的にはお薦めであります。

 そして二日後再稽古。想像はしていましたが、 やっぱり味わいが更にダレた方向に変化してしまい、 抜栓直後の方が良かったなぁ、ということに。 それでもまぁ普通に飲めはしますから、焦って一本飲み干す必要は無いと思われます。
72点 道場にて

23日(日)

 外房は九十九里浜のお知り合い勤務先系列保養所でのプチレジャー2日目。 右写真はこの保養所の中庭。大変立派でございます。

 今日は朝5時から師範とMちゃんパパで子供ら(長女、次女、Mちゃん)を連れて、 保養所近くの港まで釣りに行ってきました。 数は全部で9匹とイマイチでしたが、狙っていた鯵が釣れて、それに皆少なくとも1匹は釣ったんでオッケーでしょう。

 朝8時に釣りから帰って来て保養所で朝食バイキング。 チャチャッと食べてお風呂に入って、保養所を出発したのはチェックアウト時間の午前10時でした。

 帰りもアクアラインを利用して、そして帰りもまた「海ほたる」に寄り、 そしてそして帰りもまたまたここで昼食です。 今日は「カオスな場所取り」にチャレンジして、フードコートで頂くことに。 なんとか8人分の席を確保して、師範の選んだメニューはちゃんぽん潮亭海鮮ちゃんぽん(左写真) 880円也。 ちなみに師範代も同じモノを選んでました。 やっぱり九州出身者のソウルフードですからね、ちゃんぽん。

 で、美味いか不味いかでは「普通に美味い」です。 麺がいわゆるちゃんぽん麺(黄色くて太めでツルっとした麺)じゃないところには若干の違和感を感じますが、 スープの感じや野菜がたっぷりなところはナイスです。 880円というお値段も、場所を考えればまぁ仕方ないな、というところですかね。

 そしてここでMちゃん一家とお別れして、「海ほたる」を出たのが午後2時前。 アクアラインのトンネル部分はぎりぎり渋滞前といった感じだったけど辛うじてスムーズ、 道場に帰りついたのは午後3時前でありました・・・と備忘録。

Norton Demi Sec N.V.
ノートン ドゥミ・セック (ヴィンテージ無し)
Bodega Norton
ボデガ・ノートン
Espumante
発泡
(Argentina)
(アルゼンチン)
\1,050 (単品価格:\1,470) 2013/04/15 エノテカ楽天市場店 エノテカ
 道場に帰りついた後、釣具の始末をしてスーパーに買い物に行って(途中Mちゃん家に下拵え済の小アジを届けて)、 道場の更新用のアップデートをして、という日常の姿に戻っております。

 夕食は、釣って来た小アジの唐揚げ、ナスとミョウガの素揚げ、トウモロコシのかき揚げ、カツオの和風カルパッチョ。 魚介類メインの夕食で、かつさっぱりと飲みたい気分でもあったので、 本日はスパークリングをチョイスしました。 アルゼンチンのボデガ・ノートン(経営は高級ガラス細工メーカーのスワロフスキー)のスパークリングは、 辛口の"Extra Brut"とは複数回稽古しています (ココとか ココとか ココとか) とても安定している印象がある銘柄ですが、 やや甘口(「半辛口」が正しい表現か?)のドゥミ・セックとは初稽古です。

 さて抜栓。泡は控えめ、昨日の標準的シャンパーニュと比べると おとなしめな気がします。 色も、麦わら色というよりレモン色ですかね。 香りもなんとなく弱め。リンゴや洋梨といったフルーツ香は昨日同様ですが、 イーストっぽさはありません。 そして味。「やや甘口」ってことでウスラ甘いワインじゃないかと危惧したけど、 実際はそんなことなくて「半辛口」の表現がピッタリです。

 シャンパーニュと比べると、なんかところどころ物足りないところはあるんだけど、 買値は1,050円だからね、それでコレなら納得です。 一部の安スパークリングにありがちな、金属をなめるようなキンキンした感じも無いし、 キリッと辛口じゃない分だけ、こっちの方が一般ウケは良いかもです。
74点 道場にて

22日(土)

 今日から一泊二日で千葉方面へプチ・レジャー。 次女の保育園時代のお友だちMちゃんち(4月に道場で飲んでます)と向かったのは、 Mちゃんママが勤務する会社の系列の保養所。 千葉の九十九里浜南端あたりにあります。

 出発は、長女の部活が終わってからということで12時30分ごろ。 渋滞知らずで首都高から東京湾アクララインを通って、海の中のサービスエリア「海ほたる」に到着したのは午後1時過ぎくらいでした。

 海ほたる、今回初めて利用したんだけど(というかアクアラインを使ったの自体が初めて)、 『人間はすごいモノを造るんだな』というのが正直な感想です。 採算性とか環境への影響とか、いろいろ問題はある施設なんだろうけど、 凄いことは凄い、ですな。

 昼食は、この「海ほたる」の中の和食レストラン、木更津庵にて。 最初フードコートに行こうとしたんだけど、 混んでるフードコートって場所取りが大変なんだよね。 なんか「厚かましいのが勝ち」みたいなカオス状態、そういうのがねぇ。

 で、こちらの店も若干の待ち行列はあったわけですが、タイミングが良かったのかほぼ待たずに入店。 入ってビックリ奥の方の席は使われてませんでした。 店員さんが足りていないのかなぁ。こういう、誰が経営しても利益が出そうな好立地でこの状況、 なんかもったいない気がしますな。

 そして師範の注文は、房総まごちゃ御膳(左写真) 1,180円也。 白ご飯に天ぷらとアサリと海苔と漬物、それにだし汁が付いて来て、 お好みでお茶漬けにして食べて下さい、というセット。 言われたとおりに半分はそのまま食べて、半分はお茶漬けで頂きました。 1,180円という強気価格を気にしなければ(それでも安い方でした)、 なかなか目先が変わって楽しめる昼食でした。

 「海ほたる」を出たら、この春に開通した圏央道を通って外房の九十九里浜まで。 到着したのは午後3時20分ごろ。 横浜から正味2時間弱で外房に到着、近くなりましたな。

 保養所に付いたら師範代と子供らを下ろして、 師範は翌日の釣りの餌を買い込んで、ほっと一息ビールを一缶、でありました。

 この保養所、余所様の勤務先関連の施設なんで、具体的な情報を出すのは控えておきますが、 窓からの景色は九十九里浜を一望(右写真)、そして一部屋が2LDKのマンションくらいあって、 大浴場には露天風呂があってもサウナもあって大変快適。 使わせて頂いてありがとうございます。

 そして夕食も立派です。保養所っていうか普通に和風旅館の夕食ですな。 ところが追加の飲み物は保養所価格で大変お手頃。 生ビールが320円とか、ソフトドリンクは100円とか。 ニコニコしながら師範は生ビールを2杯頂きました。

 そして、今回は注文しなかったけど、ワインもありました。 それが大変気が利いていて、全てハーフなんですよ。 スペイン産が赤白ロゼの3種類、チリ産が赤白の2種類、南仏産が赤白2種類の計7種類。 お値段はどれも1,000円前後。 こういう値段だと頼みやすいよね。 ウチ以外は結構注文していたみたいです。

Moet & Chandon Imperial Brut N.V.
モエ&シャンドン アンペリアル ブリュット (ヴィンテージ無し)
Moet & Chandon
モエ&シャンドン
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
(Mちゃん家から) コルドンヴェール ワインプレスインターナショナル
 さて食堂から部屋に戻って飲み直しです。 まず一本目は、Mちゃん家に持参して頂いたシャンパーニュ。 銘柄は、シャンパーニュと言えばモエシャン、のモエ&シャンドンです。 宿を予約して頂いて、こういうものまで準備して頂いて、大変ありがたい話であります。

 抜栓はMちゃんパパにお任せしたわけですが、 右写真みたいに下の方までキャップシール?が剥いじゃわれて、 栓はポーン!と飛ばされて。 なんとなく「そうじゃないんですよ」と言いたくなったけど、 グッと堪えて言いませんでした。 だってそうやっても別に悪いことは無いんだよね。 『ワインの飲み方はこうあるべき』という固定観念に囚われているなぁ、と反省した次第です。

 そんな感じで2次会?スタート。 ワインはどんなだったかというと、これだけメジャーでスタンダードなシャンパーニュですからね、 敢えて説明する必要もないんだろうけど、とりあえず書いておきます。 コンコンと立ち昇る泡立ち、リンゴや梨といったフルーツに蜜とイーストを加えた香り、 ほんのり甘めで穏やかな酸味の味わい、「ド・スタンダード」なシャンパーニュですな。

 というわけで、全くブレの無い安心感というか、悪く言えば冒険の無いマンネリ感というか、 「これぞ標準」っぽさをビシビシ感じます。 値段を考えなければ 間違いない選択肢の一つではあると思います。 ただ、師範の場合は値段を考えざるを得ないので(安くても稽古範囲をオーバーしているよね?)、 選択肢にはなりえないワインとも言えます。
76点 九十九里浜の保養所にて

Gewurztraminer "philippe BOHRER" 2011
ゲヴュルツトラミネール "フィリップ・ボレール" 2011
Wolfberger
ウォルフヴェルジェ
Blanc
Alsace Gewurztraminer
アルザス・ゲヴュルツトラミネール
Alsace (France)
アルザス (フランス)
\1,400 2013/06/07 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 師範は『安ワイン道場師範』でありますから、当然ながら師範もワインを持ち込んでおります (Mちゃん家は師範がこういうサイトを持っていることをご存じありませんが)。 それも2本。計3本で「食後にチョロッと」ってレベルじゃないですな。 でもそれが楽しいんだから仕方ありません。

 というわけで次なるワインは白でございます。 素人ウケを狙って師範がチョイスして来たのは、アルザス産のゲヴュルツトラミネール。 この造り手のこの銘柄は、過去に品種違いのリースリング 2010シルヴァネール 2011と稽古済み。 リースリングは好印象、シルヴァネールはイマイチという評価だったわけですが、 まずゲヴュルツトラミネールって香りが華やかで女子供にウケが良いからね・・・って子供は飲めませんが。

 さて抜栓。色はかなり黄色です。 シャンパーニュが麦わら色だとすれば、こっちは黄色。 そして香りは狙い通り。典型的なゲヴュルツトラミネールな、 まるでライチっぽいフレッシュなフルーツ香。 もちろん樽香なんかは無くて、フルーツ一本槍ではあるけど、 香りのボリュームはなかなかのものです。 味も香りに違わぬフルーツ感で、「コレ飲みやすいですね」と言わしめるには十分な内容。 ただ、『安ワイン道場師範』的な厳しい目で見れば、 酸が足りないのが残念です。 軽い苦味があって、それなりに締まった感じはするけど、 もう一声酸味があればもっとフレッシュなのになぁ、ってとこですね。

 というわけで、まずまず作戦成功、といったところでしょうか。 やっぱりゲヴュルツトラミネールって素人ウケが良いよね。 道場での定番だとコノ・スルのゲヴュルツトラミネール・レゼルバですが、 それと一度飲み比べても面白いかな、と思いましたです。
76点 九十九里浜の保養所にて

Savigny-les-Beaune "Vieilles Vignes" 2009
サヴィニ・レ・ボーヌ "ヴィエイユ・ヴィーニュ" 2009
Dominique Laurent
ドミニク・ローラン
Rouge
Savigny les Beaune
サヴィニ・レ・ボーヌ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,980 2013/04/30 カーヴ・ド・リラックス 合同酒精(山信商事)
 そして師範が持参したもう一本は赤です。 赤の方も、あまり冒険せず手堅いところで、 師範的に大きな信頼を置いている造り手「ドミニク・ローラン」のサヴィニ・レ・ボーヌを持参しました。

 色は、いまいち記憶があやふやだけど、そんなに濃い感じはしなくて、 普通にブルゴーニュ赤の色、ただちょっと青みが強かったような気がします(自信無し)。 香りはキッチリ覚えてます。 ドミニク・ローランって、一時は昔のように強く樽をかけなくなった時期があったと思うけど、 このワインは昔ながらのドミニク・ローラン、バリッバリに樽が効いています。 ビスケットみたいな甘く香ばしい樽香が、酔っ払いの脳ミソにビシッと記憶のクサビを打ちこんでくれました。 味は、なんとなく覚えているのは「まだ若いかなぁ」という感じの渋味ですかね。 あと、白と一緒にクーラーボックスに入れていたんで、やや冷え過ぎの感もありました。

 ・・・と、あやふやな記憶ではあるけれども、このワインが道場稽古範囲内、 というのは大変お買い得であったように思えます。 出来れば今飲まずに少し置いといた方が良いんですかね? 3,000円以下なのに熟成させる必要がある、 というのは手が掛かって嫌よねぇ、ではありますが。
(82点) 九十九里浜の保養所にて

   夕方に缶ビール飲んで、夕食時に生ビール2杯飲んで、 ワインの3本目にいっちゃったわけですから、師範のアルコール量的には途中で寝落ちするのは如何ともしがたいところです。 でも、師範とほぼ同量飲んでいたMちゃんパパはちゃんと起きてたみたい。 そして翌日には5時に起きて来るからアッパレであります。

19日(水)

Lucilla 2009
ルチッラ 2009
Castello di Farnetella (Fattoria di Felsina)
カステッロ・ディ・ファルネテッラ (ファットリア・ディ・フェルジーナ)
Rouge
Toscana (IGT)
トスカーナ (インディカッツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
Toscana (Italia)
トスカーナ (イタリア)
\1,050 (単品価格:\1,995) 2013/04/15 エノテカ楽天市場店 エノテカ
 本日の夕食は、佐賀牛のステーキとか。 なにかお祝い事があったってわけじゃなくて、 単に冷凍庫の中に長く保存されていたものを一掃しよう、という計画のようで。 で、霜降りたっぷりのステーキ、 それはそれで美味いのですが、師範的にはちょっと脂が過剰に感じられてしまいます。 焼肉みたいな一口サイズだと霜降りたっぷりも美味いんだけど、 ステーキのサイズだと、もっと赤身メインの方が美味しく感じられる貧乏体質です。

 さてさてワインはというと、ステーキなんでやっぱり赤で、 イタリア産の「なんちゃって・スーパータスカン」。 品種はサンジョヴェーゼ70%、カベルネ・ソーヴィニョン15%、メルロ15%とのことで、 いわゆる「スーパータスカン」な品種構成なんだけど、 お値段(買値相当額)が1,050円だからね、根拠は無いけど「なんちゃって」じゃないかと思いつつ稽古開始。 同じ造り手の似た銘柄の白とは2年前に稽古済みでした(残念ながら状態が悪かったようでしたが)。

 色は、濃すぎず薄すぎず、イタリアらしい赤みのある紫色。 香りはビックリ、「なんちゃって」発言を撤回します。 スミレみたいな花の香りに熟した果実香、それに甘香ばしい樽香が加わって、 どっからどう嗅いでもスーパータスカン的な雰囲気の香りです。 味も良いよねぇ。純ココアっぽい「甘くないけど甘い濃さ」というか、 なんか野禽の血をそのまますすっている感じというか、 ギュッと締まってて筋肉質な味わいです。

 「こりゃおススメ。まだ売られているかしら?」と思って販売店のサイトを見ると、 残念ながらこの銘柄単品もこのワインが入っていたセットも売り切れ模様。 エノテカってそうなんだよね。 セットのコストパフォーマンスは凄く高いと思うし、 自社輸入南米産ワインのハズさない具合はなかなかのものだと思うけど、 「これは!」というフランスorイタリア産の単品がなかなか買えない&高くつくんだよね。 セットにいつも南米産の似たような銘柄が入っているのが師範的には使いづらいし、 モノは良いんだから、もっとリピート率が上がる売り出し方を考えて頂ければ ・・・と考えつつハタと気づいたのは、 普通の顧客はいつも同じ銘柄が入っていた方が嬉しいんろうね。 いずれにせよこのワインが1,050円はビックリお買い得です。

 そして半分残してそのまま栓してセラーに立てて保存した二日後再稽古。 想像した通り、特に変化することもなく、ナイスなクオリティをキープしておりました。 やっぱりコレ美味いっすね。 イタリアらしさと新しさ、両方を併せ持っているワインです。
80点 道場にて

16日(日)

 今日は父の日。二人の子を持つ師範はお祝いされる側の立場です (師範が幼いころはそんな行事は無かったので貰い得)。

 長女からのプレゼントは、キーケース、そして缶ビール(大好きな「よなよなエール」)と肴に鎌倉ハムのパストラミビーフ。 次女からはバラの花束(左写真)と「いいこ券」。ありがたいことであります。 少ないお小遣いの中からこんな費用を捻出してくれてありがとうね>長女。 朝からわざわざ花を買いに行ってくれてありがとうね>次女。 父ちゃんは嬉しいよ。

Macon "Les Morizottes" 2010
マコン "レ・モリゾット" 2010
Marie-Pierre Manciat
マリー・ピエール・マンシア
Blanc
Macon
マコン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,300 2013/06/07 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 父の日ということで夕食メニューも豪華版。 イベリコ豚のガーリックソテーに殻つきホタテ貝のバター焼き、 フルーツトマトとレタスのサラダ。 メインが豚なんで、定石的には赤なんだろうけど、 本日の気分はサッパリいきたい感じだったんで白をチョイス、 選んだのはブルゴーニュはマコネー村産のシャルドネです。 夕食前にビールとパストラミビーフで飲み始めたから、その流れでまだ明るいうちから抜栓です。

 コルクは、ブショネの心配が無い樹脂製の"NOMACORC"。 これで良いよね、と最近特に思います。 グラスに注いで、色は薄めのレモン色。特に特徴的な感じはありません。 香りは、この価格帯としては大変に優秀、 レモンやグレープフルーツのような柑橘香をベースに、ピーチみたいな甘い香りと蜂蜜みたいな別の甘い香り、 それに香ばしげな樽香が軽くかかってます。 味は、香りほどのプレミアム感は無いものの、 しっかりとした旨味とコクがあって、弱いながらも酸味もあって、 そこそこちゃんとしたバランスの味わいです。

 全体のスケール感としては小品ながら、 バランス良くまとまっていてこの値段のブルゴーニュ白としては良いセン行っているんじゃないでしょうか? 心配された料理との相性問題に関しても、イベリコ豚のソテーが相手でも普通に楽しめましたし。
74点 道場にて

15日(土)

 月に一度の「素人清酒道場」、今日散歩に出かけた弘明寺商店街の店で買ってきたのは、 醴泉 純吟酒無垢 生酒、720mlで1,344円だったか。

 3月に買ってチビチビ飲みつつセラーに保存していた獺祭と比較すると、 香りのボリュームはほぼ互角、結構パーッと香ります。 そして獺祭の方がいわゆる吟醸香というか、メロンみたいなフルーティさ一本やりなのに対して、 こちら醴泉はそれに加えてミョウガとかドクダミみたいな個性的な香りがあります。 そして、口に含んでもその薬草っぽい雰囲気があって、なかなかキャラの立った清酒、という感じです。

 まず香りが華やかで味わいが軽めなんで、師範的には好きな系統の清酒でした。 これもこの先一ヶ月くらいかけてチビチビ飲んでいきます。 というかチビチビしか飲めないんですよ、清酒。 ワインはガブガブ飲めるのに、不思議なもんです。

Tortoise Creek Pinot Noir 2011
トートワズ・クリーク ピノ・ノワール 2011
(Les Producteurs Reunis A.F.34360)
(A.F.34360 生産者組合)
Rouge
Pays d'Oc (IGP)
ペイ・ドック (インティカスィオン・ジェオグラフィック・プロテジェ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\1,050 2013/04/30 カーヴ・ド・リラックス リラックス
 一人一本以上、ガブガブと欲望の赴くままに飲んだ翌日ですが、 意外とダメージは少なく昼を過ぎるとまた飲みたくなってきます。 ただ、↑の清酒もチョロッと飲んだし、 さすがにあまり強いワインは飲む気になれず、在庫の中で軽そうなワインを、 ということで選んだのがこの南仏産のピノ・ノワール。 「トートワズ・クリーク」という銘柄は、生産者組合(いわゆる農協か?)が造るワイン。 過去にも、 シラー&ムールヴェドルカベルネ&メルローソーヴィニョン・ブランシャルドネ&ヴィオニエプレミアム赤とは稽古しているけど、 それらは全て10年近く前、そしてピノ・ノワールとは初稽古です。 ちなみに料理は棒々鶏とかです。

 さて稽古開始。色は南仏の赤ワインとしては薄めだけどピノ・ノワールとしては濃いめの色合い。 香りは、いかにも南のピノ・ノワールでござい、といった感じの、 イチゴジャムっぽいフルーツ香と革っぽいケモノ香。 ちょっと化粧品(おしろい?)っぽい香りもあってなかなか楽しい感じ。 でも樽香はありません。 味は、軽めで酸味しっかり渋味もかっちり。 気軽にスイスイ飲める赤、という味わいです。

 軽めの赤が飲みたいという本日の師範の要求と、 棒々鶏みたいなさっぱり系の中華メニューとピッタリ合ってました。 ただ、ブルゴーニュのピノ・ノワールとは別物です。 品の良さとか、背筋のシャンとした着物の女性な感じは無くて、 ちょっと化粧の濃い休日の高校生、といった感じです。
74点 道場にて

14日(金)

 本日は、勤務先のワイン飲み仲間による恒例の持ち寄りワイン飲み会。 前回が昨年の11月なんで、約半年ぶりですな。 今回使わせて頂いたのは、新宿3丁目にあるビストロ向日葵というお店。 感じのYj氏がネットで探したBYOの店ということで、メンバー5人みな初訪問のお店です。

 店内は、カウンターが4席、二人掛けのテーブルが3つ、奥に半個室があるというこぢんまりとしたサイズ。 店内の様子はいかにもビストロ、気軽に美味いもんが食べられそうな雰囲気です。

 料理はアラカルトで注文。覚えている範囲では以下とかを。

ウニのブランマンジェ \380×5
ローストビーフ 葉わさびのソース \500
厚切りサーモンのマリネ いちごのソース(左写真) \1,050
エビとアボカドのサラダ \880
ムール貝の白ワイン蒸し+追加パスタ \1,050 + \500
ボンゴレ・ロッソ \1,200
スズキとアサリの蒸し焼き \1,380
鴨のモモ肉のコンフィ \1,580
牛ほほ肉の煮込み? \???


 濃い目の味付けで、ニンニクが効いているものが多くて、いかにもビストロの料理って感じで美味しゅうございます。 そして、単に美味しいだけに終わらず、非常に冒険心に溢れるお皿もありました。 左写真のサーモンのマリネなんて、 ボリュームのあるサーモンにクリームチーズが添えられてフルーツソースが掛かっているんですな。 目をつぶって食べればデザートみたい、というかサーモンがわらび餅かナタデココか、みたいに感じられます。 美味い不味いは別として(そこを別にするんかい!)、チャレンジ精神はたっぷり感じさせて頂きました。

Condrieu "Coteau de Chery" 1990
コンドリュー "コト―・ド・シェリー" 1990
Dom. Andre Perret
ドメーヌ・アンドレ・ペレ
Blanc
Condrieu
コンドリュー
Cotes du Rhone (France)
コート・デュ・ローヌ (フランス)
(Mt氏から) 大榮産業
 この店のシステムは、4,000円以上の飲食で持ち込み無料、 4,000円以下だった場合は4,000円との差額が持ち込み料(つまり4,000円払えば持ち込み無料)というもの。 嬉しいよねぇ、そういう風に安く持ち込める環境を提供して頂けれるお店。

 というわけで今回も各人の持ち込みワインと稽古します。 毎度珍しいワインをお持ち頂くMt氏ですが、今回も変わっています。 持参されたのは、何と1990年産、23年前のコンドリュー。 こんな古いヴィンテージのヴィオニエ種と稽古するのなんて師範はもちろん初めてであります。 ヴィオニエ、最近でこそラングドックあたりで造られた物を見かけるようになったけど、 昔は全然目にしなかったからね。そんな時代に買われた、ってのがまず凄いと思います。

 コルクはさすがにユルユルになっていて、あとちょっとのところで折れちゃってました。 グラスに注ぐと、色は薄めの琥珀色。若いブランデー、印象で言えばアルマニャックみたいな色合いです。 香りはとてもナイスです。熟成からくる紅茶みたいな香りと、ヴィオニエらしい花みたいな香り、 それにソーテルヌみたいなセメダインっぽい香りが合わさって、なんとも複雑な香り。 味は、師範の好みで言えば若干「過ぎて」いるというか、 シェリーみたいなヒネた感じがあるけど、 まだまだフルーツは活きているというか、ドライアウトした感じが無いのはさすがです。

 健全に年齢を重ねた白、という感じでした。 20年以上も持ったってことはかなり立派な造りだったんじゃないかな? 聞けば、長いこと倉庫(非冷蔵庫)に保管されていたとのこと。 そういうところでも普通に熟成するんですね。 もちろん、冷蔵庫保存のものと飲み比べたわけじゃないんで、 熟成の進み具合の早い遅いは判んないんだけど、少なくともヘンテコな感じはありませんでした。
(85点) 「ビストロ向日葵」にて

Sa Natura 2008
サ・ナトゥーラ 2008
Celler Pinol
セレール・ピニョル
Tinto
Terra Alta
テラ・アルタ
Terra Alta (Espana)
テラ・アルタ (スペイン)
(Ys氏から) モトックス
 このお店、持ち込みもできますが、普通にワインも売られてます。 数えたところ30種強あったかな、安いヤツは2,000円台から、高くても10,000円以下、 中心は3,000円台というところで、安ワイン者に嬉しい価格帯のようでした。 ただ、とてもお買い得!ってんで無くて、普通に3倍くらい乗っているかな、という感じではありましたが。

 そして持ち込みワインの2本目。 本日の予定は白2本と赤3本だったんで、普通だったら白を開けるところなんだけど、 あいにく白は常温状態。というわけで赤に行っちゃいます。 開けたのは、鉄分豊富(世に言う「鉄っちゃん」)なYs氏にお持ち頂いたのはスペイン産の赤。 "Terra Alta"なるD.O.は初耳だったので、調べたところイベリア半島に付け根、 地中海側のあたりみたいです。 "Made with Organically Grown Grapes"と書かれているんで、いわゆる「自然派」なワインでしょう。

 色はシッカリと濃い感じではあるけど、ボルドーなんかよりは赤めかな? なんとなくローヌあたりみたいな色です。 香りは、いかにも「ボルドー風を目指したスペイン産」という感じで、 黒い果実と焦がした樽なボルドーの香りに加えて、スペインっぽい明るさ/ヤニっぽさのある香りです。 こういう色や香りだとさぞ味も堅い(硬い?固いか?)だろうな、と思いつつ口に含むと、 想像に反して柔らかいんですわ。甘味があって渋味は丸くて、今飲んで十分に美味しいワインです。

 師範の想像ではこのワインが一番堅そうで、だもんで一番最後に登場させるべきかなと思っていたんだけど、 2番目に持ってきても問題ないくらいの人あたりの良さがありました。 聞けば2,000円前後のお値段とのこと。 それであれば「買い」でしょう。
(80点) 「ビストロ向日葵」にて

Chateau Bouscaut (Blanc) 2005
シャトー・ブスコー (ブラン) 2005
Ch. Bouscaut (S&L Lurton)
シャトー・ブスコー (S&L リュルトン)
Blanc
Pessac-Leognan
ぺサック・レオニャン
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
(Yj氏から) リードオブジャパン
 そしてもう一本の白がようやく冷えて来たんでそちらを開けます。 幹事のYj氏にお持ち頂いたのは。"Grand Cru Classe de Graves"の表記があるボルドー産白。 珍しいよね、グラン・クリュ格付けのボルドー白って。 赤の後の白なんで、やや形勢不利な条件での抜栓と相成ったわけではありますが・・・

 ・・・残念ながらブショネでした。 Yj氏的には既に飲んだことある銘柄らしく『コレはおかしい』と言われてましたが、 確かにおかしいです。 まず色が薄ピンク。無いよね、2005年のボルドー白で薄ピンク色は。 そして香りは詰まって出て来ない感じで、敢えて言葉にするとシェリーと漂白剤。 味はそれほど問題は無くて、普通にコクたっぷりで酸味もある味わいでしたが。

 このメンバーでの飲み会はもう10回目くらい、そりゃ1本くらいはこういうのに出くわしますわな。 そもそもは樽がシッカリかかっていて高級ボルドー白らしい味わいのワインとのこと。 そういうのがこんな感じになっちゃうんですねぇ、あぁ恐ろしや。
(65点) 「ビストロ向日葵」にて

Gevrey-Chambertin 1er Cru "La Bossiere" 2002
ジュヴレ・シャンベルタン プルミエ・クリュ "ラ・ボシエール" 2002
Dom. Harmand-Geoffroy
ドメーヌ・アルマン・ジョフロワ
Rouge
Gevrey-Chambertin 1er Cru (Monopole)
ジュヴレ・シャンベルタン1級畑 (単独所有)
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\4,6312013/05/27 カーヴ・ド・リラックス ファインズ
 さて気を取り直してまた赤に戻ります。 このお店で使わせて頂けるグラスは、リーデルのヴィノム・シリーズで、 "キアンティ・クラッシコ/リースリング・グラン・クリュ"というタイプ。 赤にも白にも使える万能選手ですな。 持ち込みワインにもこういうちゃんとしたグラスを使わせて頂けるのは大変ありがたいことです。

そして次なるワインは師範が持参したブルゴーニュ赤。 今回のこのワインは、 2年前に稽古済みで、 大変好印象だったアルマン・ジョフロワのモノポール(単独所有)1級畑「ラ・ボシエール」の2002年産。 それが以前の稽古の時に買ったのよりもとても安く売られていたんで2本買ったうちの1本。 2年の年月の経過が気になるところではありますが、まぁ大ハズシすることは無いでしょう、 と自信を持ってのチョイスです。

 さて抜栓。色は、これくらいの年齢のブルゴーニュらしい、 薄めでエッジがちょっとだけレンガ色がかった赤紫色。 当日持ち込みなんで、ごく僅かに濁った感じがあるのが残念と言えば残念。 香りはとてもナイスです。樽と果実がグジュッと溶け合って、エロティックな感じのする妖艶な香り。 ボリューム的にはもう一声欲しいところだけど、雰囲気はバッチリです。 味は、プチ熟成ブルゴーニュらしいカドの取れたスムーズな味わいではあるけど、 やや軽めかなぁ。そもそもこういう「あれもこれもで1杯ずつ」な席には不利なワインではありますが。

 というわけで、5,000円以下で買えたブルゴーニュとしては十分合格点ではあるけど、 師範の期待はもう少し上にあったんだよね。 やっぱり2年前がピークだったのかなぁ。 良年2002年産でジュヴレ・シャンベルタンの1級畑でモノポールで、 というバックボーンだともう少し息が長くても良いんじゃないかなぁ。 ちなみにもう一本買って持ってます。次はいつ開けるか悩むトコロであります。
(83点) 「ビストロ向日葵」にて

Le Haut-Medoc de Giscours 2008
ル・オー・メドック・ド・ジスクール 2008
Ch. Giscours
シャトー・ジスクール
Rouge
Haut-Medoc
オー・メドック
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
(Kt女史から) 成城石井
 週末金曜のこのお店、新宿の街中で、料理も美味くて手頃なワインがいろいろあるので、 当然のように満席でした。 だからか、料理が出てくるのにはやや時間がかかりました。 まぁこちらはワインをメインで頂いているのであまり気にはなりませんでしたが、 普通に居酒屋使いだとちょっとテンション下がったかもです。

 そして今回の持ち込みワインの最後は、紅一点Kt女史にお持ち頂いた王道ボルドー産。 ワイン漫画で紹介されたことでも有名なこの銘柄は、 ヴィンテージも同じ2008年産と昨年稽古しており(インポーターは違います)、 十分道場稽古範囲内の価格だったも関わらず82点という高得点をマーク。 安心の銘柄ですな。

 で、感想はというと、「あぁやっぱりコレコレ」です。 正直言うとあまり覚えていないわけではありますが、以前稽古した時とほぼ同じ印象だったので、 細かなことを記憶する回路を切っちゃった感じです。 でも、一人1本に近くなってくるとだいたいこうなっちゃいますな。 安心して記憶回路を切ったというよりアルコールのせいで切れちゃった、と言った方が正しいかもです。

 ・・・と、とってもエエ加減な記憶ではありますが、「安心の銘柄」であることは確認できました。 このワイン、ヴィンテージが違っても同じように高コスト・パフォーマンスなんだよね。 偉いなぁ、シャトー・ジスクールという造り手さんは。
(80点) 「ビストロ向日葵」にて

Vicomte de Camprian Brut N.V.
ヴィコント・ド・カンプリアン (ヴィンテージ無し)
J.J.Mortier
J.J.モルチェ
Vin Mousseux
発泡
(France)
(フランス)
(\3,000) 2013/06/14 ビストロ向日葵 明治屋
で、持ち込み無料の基準である一人飲食4,000円に到達させるには、 どう考えてももうちょっといろいろ注文する必要があるわけで、 かといってお腹も結構いっぱいになってきたし・・・ということでココでまさかのスパークリング発注です。 このお店、小さめではありますがフルート型のシャンパーニュグラスになみなみと注いて600円、というのがウリみたい。 ボトルで頼んでも1本3,000円、2本3本と頼むと更に安くなるという、 「スパークリング押し」なお店の様です。

 そしてそのスパークリングはどんなヤツかというと、 フランス産のヴァン・ムスー、造り手は大手J.J.モルチェでした。 もちろんそんなに大きく期待できるワインが出てくるとは思っていなかったわけですが、 少なくとも未稽古の銘柄であったことは嬉しいポイントです。

 そしてそしてどんなワインだったかというと・・・覚えてないっすね。 その前の赤からほぼ覚えていないのに、コレを覚えているワケが無いというか。 もちろん飲んだことは覚えているわけですよ。 そして、「なるほど普通のスパークリングだね」ってくらいの記憶はあるわけですが、 それ以上にはさっぱり。

 「安ワイン道場師範」という立場としては甚だ情けない状況ではありますが、 これが師範の限界なんだから仕方ありません。 まぁ楽しんでナンボですからね。こんだけ書くだけでも偉い!と自分を褒めてます。
(??点) 「ビストロ向日葵」にて

 結局お開きにしたのは11時を回った頃だったような。 お支払い的には、多分飲食4,000円に届かなかったんでしょう、 差額が持ち込み料に充当されて一人きっかり4,000円でした。 でも、4,000円払って持ち込みば、ほぼ好きなだけ飲み食いできる、 という意味では大変素晴らしいお店です。また使わせて頂くと思います。

12日(水)

Seleccion Rosado "T04" 2011
セレクシオン・ロサード "T04" 2011
Finca Los Aljibes
フィンカ・ロス・アルヒーベス
Rosado
ロゼ
Castilla (VdT)
カスティーヤ (ビーノ・デ・ラ・ティエラ)
Castilla (Espana)
カスティーヤ (スペイン)
\740 2013/06/07 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 今週金曜はガッツリ飲み会の予定なので、平日にも関わらず本日はマル一本飲み干す意気込みで稽古します。 ただ、できればアルコール度数は低めが嬉しいな ・・・ってことで選んだのは、最近注文して到着したばかりのワインから、 道場では珍しくスペイン産のロゼ(アルコール度数12.5%)。 だいたいロゼと稽古すること自体が珍しくて、スパークリングは除くと最寄りの稽古は昨年10月だから 8ヶ月ぶり。スペイン産のロゼとなると、16年の長い道場の歴史においても初登場。 さらにさらに、シラー種を使ったロゼと稽古するのもお初だと思われます。 ちなみにこの造り手のワインとは、 赤のガルナッチャ・ティントレラ2009年産とは稽古済み。 恐ろしく安売りされていたことを別にしてもかなり好印象でした。 ちなみに夕食のメニューは、銀だらの煮付け、ロールキャベツwithコンソメスープ, ニラとモヤシの炒め物、ニンジンのバター炒め。 ロゼが似合いそうなメニューです。

 色は、ボトルの外観写真でも判るようにかなり濃いめ。 シラー種を使ったのならさもありなん、 ヘタレなピノ・ノワールで造られたんなら「コレ赤です」と言われても納得しそうな色合いです。 香りも、目をつぶってたら赤、それもシラー種使った南仏産と思いこみそうな香りです。 味も、白っぽい軽快さとは一線を画した、 たっぷりとしたコクと若干の渋みを伴った収斂性のある味わいです。

 抜栓当初は温度が高めだったんで、ややコクと厚ぼったさが目立つバランスでした。 ということで冷蔵庫に入れて冷やしたんだけど、今度は渋味の収斂性が険しく感じられるワインに変化。 なかなかスイートスポットが見つけづらいワインです。 もちろん、それなりに頑張っているワインであることはビシバシと伝わるし、 マル一本スルリと飲み干せる間口の広さは認めるけど、、 このワインが進んでいる延長線上に顧客が満足するポイントは無いんじゃないか、 という「アサッテ感」を感じてしまいます。
70点 道場にて

9日(日)

 「月に一度の手慰み」である恒例のバンド練習のあと、 これまた恒例の飲み会。 本日は、代々木駅西口出ですぐにある「食いしん坊 つちや」という店(前回の訪問は半年前) に行こうと思ったんだけど、あいにく本日貸切でした。 ならば、ということでそのすぐ裏手のビルの2階にある炭火串焼 げんき屋という店へ。 こちらに訪問するのは約2年ぶりです。

 店内は25席程度の広さで、ちょうど良い感じにお客さんが入れ替わって店内は常にほぼ満席状態。 ところが店員さんはフロアの女性1人と調理場に1人。 フロアの女性は小走りでテキパキと対応されていましたが、 明らかに調理場は回し切れていない感じ。

 注文したのは、お造り五点盛(左写真)とか、串焼き八種盛とか、 ポテトサラダとか厚揚げ納豆のせとかモツ煮込みとか鶏唐揚げとか鶏レバー唐揚げとかお新香盛り合わせとかいろいろと。 そして最後に親子丼でしめて。

 それぞれはなかなか美味しいわけです。特にシメの親子丼がナイスでした。 ただ、出されるのに時間がかかるのね。 特に串焼きなんて8本のうちの最後の1本が出て来るのに1時間くらいかかったんじゃないかな? そうせっかちになる必要もない飲み会だったんで、遅いからといって具体的に困ることは無いんだけど、 まず注文通ってるのか不安になるし、気分的に盛り上がんないよね(行列に並ぶのはキライなタイプです)。 あと、居酒屋としてはちょっとメニューの種類が寂しいかな。 もちろん品数増やすと更に品出しは遅くなるとは思いますが。

 アルコールは、最初3杯くらい生ビールを飲んで、次に焼酎(黒霧島)をボトルで1本。 それを4人で飲み干して(実質は師範とキーボードのMz氏で2/3くらいは飲んじゃってますが)、 最後にハイボールを1杯。

 結局、店を出たのは午後10時を過ぎていましたが、 注文した料理の数が少なめだったことが奏功したのでしょう、 お会計は一人4,000円程度でした。


8日(土)

 道場でも、極めてゆっくりの消費ペースながら食後酒用のハードリカーを常備しています。 そして最近、道場の基準銘柄I.W.ハーパー(写真右)が底を尽きかけたので新たに買い足し。 いつも行くスーパーの近くの酒屋でテンガロンハット(写真左)なる見知らぬ銘柄が1本900円で売られていたので、 安さにつられて購入。戯れに比較試飲してみました (抜栓時期がハーパーは1年以上前、テンガロンハットはたった今なんで全然違いますが、 蒸留酒なんでその差は関係ないとして)

 色はほぼ似たようなものですが、わずかにテンガロンハットが濃いかも。 香りは、グラスに注いですぐは「やっぱり値段の違いは香りのボリュームだね」と素直に納得するほど ハーパーの方が香りが強かったんだけど、そのうち同じくらいになってきました。 ハーパーの香りがおとなしくなったのか、テンガロンハットの香りが増したのかは判りませんが。 香りの傾向は、ハーパーの方は「これぞバーボン」なサワーな感じいっぱいであるのに対して、 テンガロンハットはちょっとブランデーのような甘香ばしい香り。 味も、ハーパーの方が酸味が効いててバーボンらしく、テンガロンハットはスコッチ的な煙たさがあります。

 ってな感じでウィスキーも飲み比べると面白うございますな。 ただ、ワインと違って比較が難しいのは、飲んだ物の影響が口の中に長~く残ること。 短時間に飲み比べるとぐちゃぐちゃに混乱してしまいます。まずチェイサーが必須。 あと、ワインだと平気で2,000円とかのを買って一日で開けちゃうんだけど、 ウィスキーだと1年とかかけて飲むのにのにケチケチ感満載で安いのを買っちゃうイビツな金銭感覚はいかがなものかと。

Vire-Clesse 2011
ヴィレ・クレッセ 2011
Chanson Pere & Fils
シャンソン・ペール・エ・フィス
Blanc
Vire Clesse
ヴィレ・クレッセ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,480 2013/04/30 カーヴ・ド・リラックス アルカン
 夕食のメニューは、イワシとサーモンの刺身、マグロのカマの塩焼き、 筍とエリンギとこんにゃくの炒め物、オクラの酢の物。 こういうメニューだともちろん白が良くて、 それもニューワールド産みたいに厚ぼったいんじゃなくてもっと涼しげなヤツが合いそうです。 というわけで選んだのが、ブルゴーニュの大手ネゴシアン であるシャンソン(日本語のサイトもあります)が作るマコネー地区のシャルドネ。

 色は薄め。特に特徴の無い色です。 香りは、柑橘類に加えてピーチっぽい甘さもあるフレッシュな感じ。 コレですよコレ、今日はこういうのを求めてました、って香りです。 そしてわずかに香ばしい雰囲気があるのは薄めに樽がかけてあるのかな? 旧樽20%くらいだとは思いますが。 味は、南のシャルドネらしい旨味の濃さに加えて、 まるでシャブリみたいなミネラル感もあります。 旨味は生魚には辛い相手だけど、ミネラル感は歓迎。 ただ、惜しむらくは酸味が弱いのね。 だから若干飲み飽きするわけですわ。

 ともあれなかなかよろしいワインでした。 シャンソンって、師範が道場を始めたころは何の特徴もない薄いワインを造るネゴシアン、という印象だったけど、 これを飲んだらちょっと見方が変わりました。 大手なんで、もっと上位の品種を稽古したら、きっちり差をつけてくれているような気がします。
74点 道場にて

5日(水)

Mouton Cadet (Rouge) 2010
ムートン・カデ (赤) 2010
Baron Philippe de Rothschild
バロン・フィリップ・ド・ロートシルド
Rouge
Bordeaux
ボルドー
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\1,050 (単品価格:\1,659) 2013/04/15 エノテカ楽天市場店 エノテカ
   本日のワインは、ボルドーの名門、 「バロン・フィリップ・ド・ロートシルド」が作るACボルドー赤。 通常のムートン・カデとは違って、「完全数量限定の80周年記念復刻ラベル」とのこと。 それでもまぁ普通に『あぁムートンさんのところのお手軽バージョンね』という認識だったんだけど、 光弘さんのページ (このページの21日) によると、「このワインはすごい」らしい。 ならば、ということで襟を正して稽古させて頂きます。

 色は、キチンと濃くて、そしてキチンと向こうが見える澄んだ青紫色です。 でも、色だけならボルドーって1,000円程度でも普通こういう色ですから。 香りは、ベリー系の果実とミルクをミキサーで混ぜたみたいな、 フレッシュさと柔らかさが同居した雰囲気が感じられます。 こういう香りの雰囲気はなかなか普通1,000円台では無いですな。 そして一番参ったのが味。 2010年ヴィンテージのボルドーだと、当然イゴイゴした渋味の旺盛さを想像するんですが、 このワインは柔らかいです。 口の中にスーッと入って来て、甘酸っぱさが拡がって、そういえば渋味もあったのねぇ・・・ と喉の奥に流れ去る、とても躾の良い味わいです。

 ブレンドの妙味というか育ちの良さというか、 そんじょそこらのこのクラスのボルドーとは一線を画すクオリティの高さを感じます。 特に柔らかさが凄いね。 本来5~6年くらい熟成して得られる柔らかさを、 ブレンドの技で出来たてから実現している感じ。 そういうのって、きちんとしたマーケティング(このワインを寝かせて飲む人は多分いないでしょう) と技術に裏打ちされた「老舗大手の威厳」を感じますな。

 半分残して翌々日再稽古。 やっぱり照準を抜栓直後に合わせられていたのか、 2日経つとややバランスが崩れた印象です。 というわけで、若いボルドーには珍しく抜栓直後が一番おいしいワインでした。
80点 道場にて

2日(日)

 昨日の運動会で、次女と「リレーで一等賞だったら寿司を食べに行こう」と約束しておりました。 というわけで、約束通りお寿司です(回転寿司ですが)。 店は、ここんとこ回転寿司といえばココばっかりだなぁ、というジャンボ おしどり寿司 希望ヶ丘店。 だいたいいつも混んでる店なんで、今日は早めの時間の午後5時前に入店して、 待ち時間なく座敷席に着けました。

 何を食べたかに関しては、いちいち覚えているわけじゃないんだけど、 師範ら夫妻は好きな白身魚を中心に、あれこれいろいろと注文。 左写真は、生しらすと生桜エビ、ボイルしたホタルイカが乗った初夏の旬三昧、税込291円也。 まず長女が食べてて、美味しそうだったんで師範も注文。 ビックリするほど美味いわけじゃないですが(爆)、 こういう全品100円の回転寿司だと無さそうなメニューがあるのがよろしゅうございます。

 アルコールは、まず生ビールを2杯頂いた後、清酒は初孫 魔斬 純米本辛口 税込1,008円を。 これでここに置いてある清酒は、一番高い獺祭を除いてすべて稽古したことになるけど、 やっぱり一番は酔鯨かな?ほぼ同着で出羽桜の吟醸。 毎度書いてますが、ワインもハーフを置いてくれないっすかね? コノ・スルやデ・ボルトリあたりの白のハーフだけで良いですから。

 結局お会計は、家族四人がお腹いっぱい食べて、Webの5%割引クーポンを使って、 トータルで9,000円弱。 現在の師範家の家計状態だと、これくらいならば「ご褒美外食」として使うのに丁度良い価格だったりするわけです。


1日(土)

 本日は、次女が通う(長女はもう卒業した)小学校の運動会。 暖かいけど暑すぎず、朝のうちは晴れで午後から花曇りになるという、絶好の運動会日和。

 今年は次女がリレーの選手に選ばれました。 一学年から男女8人ずつの「プチ狭き門」ですが、 自己申告によると選手の中では一番遅いらしいです。 ところがレースでは、ラッキーなことにダントツトップでバトンを渡されて、 それなりにトップで次に渡し、結果は一等賞。他人の力とはいえおめでとう。

 左写真、青のゼッケン9番がその次女の雄姿。 砂地に体育座りするからみんなお尻が汚れてお猿のようです。

Pommard Arvelets 1998
ポマール・アルヴレ 1998
Dom. Michel Gaunoux
ドメーヌ・ミシェル・ゴヌー
Rouge
Pommard 1er Cru
ポマール1級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\4,599 2012/04/25 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 そして本日は、先週体調不良につき延期した「安ワイン道場16周年記念祭り」。 祭りっつったってちょっと良いワインを開けるってだけですが。 そこで選んだのが、安ワイン道場開設の翌年、1998年ヴィンテージのポマール1級畑。 作り手のミシェル・ゴヌーは、 今を去ること12年前、2000年に村名ポマール1985と稽古して大変好印象。 その時と同程度の年月が経った1級畑が穏当な値段で売られていたので買ってみました。

 ちなみに料理は、お弁当の残り(トンカツとかブロッコリーとかタコさんソーセージとかいなり寿司とか)と、 佐賀牛のステーキ。 そして、ワインの前には大切にキープしていたこのビールを飲んでおります。 やっぱり抜群に美味かったっすね、「香り華やぐヱビス」は。心から再発売希望です。

 さて期待を込めて抜栓。コルクには生産者元詰の表記と"MG"の刻印。ヴィンテージは書かれてません。 そしてコルクの瓶口側は若干のカビが見られますが、ブショネにありがちな黒い筋みたいなのはありません。 グラスに注いで、色は澄んだ赤紫色で、透明感があってとてもナイス。 エッジに向かってわずかにグラデーションがあって、それなりの熟成が見て感じ取れます。 香りは、ドライフルーツ(レーズン)と革っぽさが同居した、いかにも熟成ブルゴーニュの香り。 ボリュームはそれほど大きくは無いけど、複雑で妖艶な雰囲気はなかなかのものです。 ただ味がなぁ。悪くは無いけどややドライというか、軽いんですな。 そして若干ジリジリした渋味が感じられます。こういうのって、 飲んでいるうちに温度も上がって開いてくるかなぁ、と期待してチビチビと。

 抜栓後1時間くらい経つと、味わいのジリジリ感はかなり治まって、 柔らかいと言っても良い感じに変化。でも、すげー開いた!ってほどでもなくて、 微妙に開いた、って感じですかね。

 予想以上、とはいかなかったけれども、予想程度には頑張ってくれた熟成ブルゴーニュでした。 もう1年以上前に買ったものなので、すでにこのワイン自体は売り切れているけど、 親戚筋の"Jean-Michel Gaunoux"の同じヴィンテージ/違う畑が売られているので、 参考のために下記にリンクしておきます(師範も追加購入しようか迷っております)
83点 道場にて

前月分

by 師範