稽古日誌:2015年6月

お三の宮通りのアジサイ

 6月、今年はすでに真夏の気温ですが、酷暑でもなく冷夏でもなく、という夏になってほしいものです。

 先月も記述量の多い月で、ページのファイルサイズ(写真を除いたテキストのみ)が157KB、 道場歴代4位です。 そして、実際には山手線一周散歩の記載分が56KBあるので合計すると213KB、 そうすると過去最大サイズだった三ヶ月前の3月に次いで2位。 傾向として記述量は右肩上がりで増えています。

 当然それに比例して写真の量も増えているわけで(概算で5月分2.5MB)、 Biglobeの個人ホームページ使用量は課金無しでの最大量100MBを超えて102MB。 4月から月500円払って150MBにしているけど、 このペースだと2年くらいしかもたないんじゃないか、と言う感じ。

 で、言いたいことは(4月にも同じこと書いてますが) 『いまどきmax100MBは無いんじゃない、Biglobeさん』ということです。 いやBiglobeに限らず個人ホームページサービス一般に低容量ですね。 これがTwitterFacebookだと全く意識せずに済む問題です。 勝手に意図しない広告が表示されるのがイヤで、 前述のSNSやBlogじゃなくて個人ホームページをメイン・コンテンツとしているんですが、 この容量問題がねぇ。いっそ独自ドメイン取得すべきかなぁ。

 ・・・なんてな愚痴は置いといて、左写真は横浜お三の宮通りのアジサイ。 確か数年前に植え替えられたと記憶しているけど、手入れが優秀なのかまだ小さい株ながらとてもキレイに咲いております。


28日(日)

日産グローバル本社

 朝6時ごろ散歩で通った日産グローバル本社には、イカシたレーシングカーが展示されていました。 本社社屋の真ん中を、横浜駅からみなとみらいに通じる公共用通路として提供しているのは、 使う側もありがたいし宣伝効果も高そう。なかなかナイスなアイディアですな。

 でもさすがにこの時間だと近くには寄れないので遠くから撮影。なんか模型みたいですが実物です。 カーレースにはほとんど興味が無い師範ですが、 やっぱりこういうのを見ると子供の頃にスーパーカーブームに感化された血が蘇ります。

Alsace Sopica Edelzwicker 2012
名称Alsace "Sopica" Edelzwicker 2012
アルザス "ソピカ" エデルツヴィッカー 2012
生産者Dom. Remy Gresser & Cave de Ribeauville
ドメーヌ・レミ・グレッセール&カーヴ・ド・リボーヴィル
価格\1,199
購入店 うきうきワインの玉手箱

 本日の夕食は手巻き寿司で、寿司種はインドマグロのトロ切れ端、カツオ、サーモン、筋子、カイワレ大根。 寿司以外には空芯菜のガーリック炒め。 ワインは、スッキリ系狙いでアルザスの白をチョイス。 "Edelzwicker"という品種があるのかと思ったらそうではないらしく、 品種はシルヴァナー40%、ピノ・ブラン40%、シャスラ10%、リースリング5%、ゲヴュルツトラミネール5%とのこと。 またショップのサイトには、造り手は"Dom. Remy Gresser"と"Cave de Ribeauville"の2社のジョイントとあるけど、 ラベルには"Dom. Remy Gresser"のみ書かれています。 造り手の皆さんにおかれましては情報はキチンと記載して欲しいものです。

 色は、薄めではあるけどそれなりにしっかりした感じで、レモン色と麦わら色の中間くらいの色調です。 香りは残念ながら弱め。 メインの品種がシルヴァナーやピノ・ブランといった没個性品種だからか、 これといった特徴のない香りです。 味も、酸味や甘味がボケた感じで、なんとなく覇気がありません。 果実味バリバリなワインじゃないので生魚との相性は悪くないんですが、 ワイン単体としては決して歓迎されるクオリティではありません。

 フレッシュさが身上なこのクラスのワインだと、 2012年というのはもう「古い」部類に入ってしまっている感じがします。 ラベルの可愛らしさとは裏腹に、なんだか老けた感じの味わいが残念なワインでした。

点数63点

27日(土)

Lo Tengo Extra Brut N.V.
名称Lo Tengo Extra Brut N.V.
ロ・タンゴ エクストラ・ブリュット [ヴィンテージ無し]
生産者Bodega Norton
ボデガ・ノートン
価格\897 (単品価格:\1,512)
購入店 エノテカ 楽天市場店

 本日の夕方は、 師範代と次女は近所の神社のお祭りに行き、長女は習い事に行き・・・ということで師範一人の食卓。 ミュージックビデオでも見ながらひとりでのんびりやらせて頂きます。 といったわけで自分で拵えて自分で消費する夕食メニューは、茹でトウモロコシ、チキンのガーリック焼き、グリーンサラダ。 ワインは、前日の深酒のダメージが軽く残っているので、アルコール度数低めでスイッといけるスパークリングをチョイス。 道場には二度目の登場のアルゼンチン産スパークリングですが、 昨年稽古した時とは微妙にアルコール度数が違ってます。 ノン・ヴィンテージなんで明記されていませんが、多分ロットが違うと思われます。

 色はほぼ無色、何色とも表現ができない薄さです。 泡立ちの量とキメ細やかさは、一般的なシャンパーニュと比べても遜色ありません。 香りは、リンゴとかマスカット、ライチのようなフルーツ香がほとんどで、 イースト香とかはほとんど感じません。 味わいも、一般的な白ワインにキメ細やかな炭酸を入れました、って感じ。 グラスに長く置いて炭酸が抜けてくると、軽い苦味のある白ワインになります。

 良くも悪くもスッキリ&ストレートなスパークリングです。 同じ造り手でも、"Norton Extra Brut"シリーズの方がはるかにシャンパーニュ的な気がします。 そういう棲み分け/ブランドの使い分けなんですかね? タンゴ踊ってるとのどが乾くからガブガブ飲めるこういうのが良い、ってこと?

点数72点

26日(金)

鳥幸 French

 本日は、超久しぶりで大学時代の友人4人で飲み会。 場所は、恵比寿にある鳥幸 Frenchというモダンな焼き鳥屋。 言いだしっぺのTk氏が予約してくれたんだけど、 なんとこの日がオープン初日だったんですな。 そういう経験は師範は初めてです。

 店内は、カウンターのみ26席。 そしてなんといってもこの店のウリは、 焼き鳥屋とは思えないワインのラインナップ。 壁にはずらりとワインが並べられ、グラスワインの種類も多く数本の白・泡がボウルに冷やされています。 今回師範らはボトルで注文しましたが、 焼き鳥に合わせてワイン・ペアリングもやってくれるそうです。

鳥幸 French 一品目

 焼き鳥はワインに合うよう一捻りされたものが多くて、 左写真はチーズにタレとワサビが乗せられたもの。 焼き鳥以外にもフォアグラの西京味噌漬けとか親子丼とか、 凝ったメニューがいろいろと。 大変おいしゅうございました。

 そして、飲んだワインが↓でございます。

Clifford Bay Sauvignon Blanc 2014
名称Clifford Bay Sauvignon Blanc 2014
クリフォード・ベイ ソーヴィニョン・ブラン 2014
生産者Clifford Bay Wines
クリフォード・ベイ・ワインズ
価格(\3,800)
購入店鳥幸 French

 集合時間の午後7時に間に合ったのは師範とTk氏のみ。 「適当に飲んでますか」ということで、 普通だったら泡を選ぶところだけど、Tk氏が「スパークリング1杯サービス券」なるものを持っているというので、 まずは白から。 ワインリストの安いやつを中心に眺めていくと、 ピタッと目が留まったのがコレ、ニュージーランド産のソーヴィニョン・ブラン。 ニューワールドのこの品種は非常に手堅いというか、めったなことではハズさないのでこれからチョイス。 お値段3,800円は確か一番安いクラスだったように思います。

  色はほぼ無色、薄い黄緑色といった感じでしょうか。 香りは、「これぞソーヴィニョン・ブラン!」な、ハーブのような涼やかな香りとトロピカル・フルーツ香。 香りのボリュームも十分です。 味は、キリリと硬質な味わいで、軽い苦味もあってさわやか系。 厚みが無いのでじっくりゆっくり飲むワインじゃなさそうだけど、 こうやって人待ちする間にスカスカ飲むのにはナイスです。

 浅漬けのピクルス(なんと食べ放題!)を食べながら、スイスイスイーッとTk氏と二人でマル一本飲んじゃいました。 スッキリさわやかなワインで師範の狙い通り。 この内容のワインがこういうお店でこの値段なのはお買い得だと思われます。

点数(78点)
Delinea 300 Pinot Noir 2012
名称Delinea 300 Pinot Noir 2012
デリネア 300 ピノ・ノワール 2012
生産者Sokol Blosser Winery
ソコル・ブロッサー・ワイナリー
価格(\6,800?)
購入店鳥幸 French

 このお店、ちゃんとソムリエさんが居て、グラスが空になったら注いでくれます。 そして、オープンキッチンの奥の方では鉢巻を絞めた大将が焼き鳥を焼いています。 なかなか面白い雰囲気の店です。

 そして、午後8時を過ぎたころTt氏が到着。 それでは赤でも飲みますか、ということで選んだのは、アメリカはオレゴン州のピノ・ノワール。 どうせもう1本くらいは飲むんだから、まずは比較的軽めの赤から入ろうという魂胆でありました。

 色は、ピノ・ノワールとしてはやや濃いめに感じましたが、 大きめのグラスにたっぷり注いで頂いたのでそう見えたのかも知れません。 香りは、米国産のピノにありがちなアメリカンチェリーの香りがしっかり。 樽香はあまりなかったように思います。 味は、渋味軽めでピノらしいんだけど、甘味も酸味も期待したほど強くは無くて(でもアルコール度数は14.5%)、 ちょっと浮ついた感じ。 時間が経つと開くかと思ってグラスの中でちょっと置いといたけど、あまり変化しませんでした。

 樽香が弱い意外、アメリカのピノ・ノワールらしいワインではありました。 Tk氏Tt氏に「アメリカンチェリーの香りがするだろ?」と聞いたけど『さぁ?』との回答。 師範が先入観にとらわれているのか、あるいは連中の鼻がタコなのか。 後者だと思っておきましょう。

点数(74点)
Passo Doble Malbec Corvina 2011
名称Passo Doble Malbec Corvina 2011
パッソ・ドブレ マルベック・コルヴィーナ 2011
生産者Masi Tupungato
マージ・テュプンガート
価格(\???)
購入店鳥幸 French

 このお店はグラスがとてもシャレてます。 ボウルが大きいのみならず、脚がとても細くて華奢なデザイン。 こういうグラスで飲むと何飲んでも高級ワインな気がするから不思議です。

 そして午後8時半過ぎに最後の一人Tn氏が到着。お仕事熱心でなによりでございます。 そのTn氏に上のワインの残りを注いで、ようやくサービスのスパークリングで乾杯。 国産のもの(銘柄失念)で、泡立ちは弱めで無濾過ゆえ澱が舞って濁った感じの見た目でしたが、 独特の雰囲気があってこれはこれでアリでした。

 メンバーの顔色を見ていると、どうも先ほどの赤の軽さがご満足でなかったご様子。 ならば、ということで、ソムリエさんに「お手頃価格で濃いやつをプリーズ」と推薦をお願いし、 その選択肢にあったのがこのワイン。 ソムリエさんによれば『イタリアのマルベックです』ということだったので、 そりゃ珍しいってことで注文したんだけど、 家に帰って撮った写真をよくよく見ると産地はアルゼンチン。 造り手が"Masi"というイタリアの方ということみたい。 すでに結構アルコール入っていたんで、イタリアのマルベックってのが聞き違いだった可能性も大ですが。

 そしてこのワインの印象はというと、 色は当然ながらしっかりとした濃さがありました。 香りは・・・これが良く覚えてないんだなぁ。 期待したほどの香りのボリュームは無かった、というようなことをなんとなく覚えています。 味は、きっと濃いには濃いんだろうけど、 丸くてトゲトゲしさがないからか、そんなにパワフルって感じでもなかったような気がします。

 ・・・というわけで、残念ながらあまり覚えてないんだよなぁ。 おぼろげな記憶をもとに書いているんで、「全然違うじゃん」ってことになっているかも。 話半分、眉に唾しつつ創作童話と思ってお読みください。

点数(76点?)
Bourgogne Hautes-Cotes de Nuits Le Prieure 2013
名称Bourgogne Hautes-Côtes de Nuits "Le Prieuré" 2013
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ "ル・プリューレ" 2013
生産者Aurélien Verdet
オーレリアン・ヴェルデ
価格(\???)
購入店鳥幸 French

 師範(とTk氏)的には、前のワインが空になった時点でフルボトル1本分は確実に飲んじゃってます。 だもんで「もう良いかなぁ」な感じだったんだけど、 最後に来たTn氏にしてみればまだボトル半分も飲んでないわけで、 そりゃ「もう一本」ってことになりますわな。

 そんな感じなんで、いったいどういう注文の仕方でこのワインがチョイスされたのかは覚えておりません。 ぼんやりと靄のかかった端っこに「お!オーレリアン・ヴェルデだ!」と喜んだ記憶があります。

 色は・・・どうでしたかねぇ。 でも香りは覚えているんですわ。 プラムのようなトーンの高い果実香、これは確実にありました。 なので「やっぱブルゴーニュは良いなぁ」と再認識した記憶があります。 味も、スーッと一本スジの通った酸味とほのかな甘味があって、こちらも「やっぱブルゴーニュは良いなぁ」です。

 焼き鳥屋なんで、ボルドーやブルゴーニュなんかよりニューワールド産みたいに強さがある方が良いと思って、 全体にそういうチョイスにしたんだけど、やっぱりワイン単体だと銘醸地の面目躍如、といったところですかね。 まだ精神がしっかりしているうちに飲みたかったワインです。

点数(80点?)

 そして気になるお会計ですが、会計を取りまとめたTk氏からの請求は『一人5,000円』。 そんなんじゃ多分ワイン代も出てないと思います。 特に、最初から居た師範は明らかに得した会計です。 現場ではそのことに気付かず申し訳無い。 でもまぁ『水は高きから低きに流れる』という格言もございますゆえ、 ここはひとつ「大変ゴチになりました!」と遅ればせながらお礼申し上げておきます。

恵比寿 Jack Pot

 そして、よせば良いのに二次会へ。店は先ほどの店のすぐそばにあるJack Potという洋風居酒屋・・かな? 師範は生ビールを注文して、結局それを飲み干すのに精いっぱいだった記憶しかありません。

 そんなこんなのお久しぶりメンバーでの飲み会。 また飲みましょう。でも次はスタート時間を揃えて、ね。


24日(水)

Lagosta Vinho Verde N.V.
名称Lagosta Vinho Verde N.V.
ラゴスタ ヴィーニョ・ヴェルデ (ヴィンテージ無し)
生産者Caves Velhas
カーヴ・ヴェラス
価格\483 (単品価格 \861)
購入店 うきうきワインの玉手箱

 梅雨の晴れ間、5月と初夏のいいとこ取りをしたような夕方。 こういう日はまずはビールに限ります。 そういえば最近またビールメーカーからビール・カテゴリーの新商品がいろいろと出されて来てますね。 師範的には大歓迎です。

 そして夕食のメニューは前菜(枝豆、きんぴらゴボウ、パストラミビーフ)鶏ムネ肉とニラの餃子、焼き鳥、空芯菜のガーリック炒め。。 ワインは、すでにビールも飲んでるし、軽快系が合いそうだったのでポルトガル産の白、「ヴィーニョ・ヴェルデ」を。 D.O.ヴィーニョ・ヴェルデ、日本語に訳すと「緑のワイン」。 この緑って、師範は「若い例えとしての緑」だと思ってました。 日本語の例だと、青二才とか嬰児(みどりご)とか。 でも、実際ボトルを見ると明らかに普通のワインとは違ってそうな色合いです。 『もしかしてホントに緑色?』と興味津々で抜栓です。

 色は、緑と言えば緑かなぁ、実際はほぼ無色で、外観から受けた感じはボトル自体が薄い青色になっているからのようです。 グラスの内側に気泡がいっぱいで、微発泡していることが見て取れます。 香りはとても貧弱。いわゆる居酒屋とかで出てきそうな白みたいな、 なんとなく香料のような甘さを感じる雰囲気。 ところが味わいはほとんど甘くなくて、チリチリっとした炭酸と金属的な味わいがあって気の抜けた本格チューハイのような味わいです。

 アルコール度数はかなり低めの9%、サクサクスイスイ飲める低アルコール飲料という意味ではアリかも知れないけど、 一人でじっくり飲むワインでは無いですね。 暑い夏の昼間、プールサイドやビーチサイドでラッパ飲みするのに良さそうなワインです。

点数65点

21日(日)

父の日のプレゼント

 本日は父の日、長女からのプレゼントはビール(インドの青鬼)とフォアグラのパテ、 次女からのプレゼントは鎌倉ハムのパストラミビーフ。少ない小遣いの中からの費用捻出、恐縮至極であります。 父ちゃんは嬉しいよ。願わくばお母さんとあまり喧嘩しないようにしてください。

Savigny-les-Beaune Les Bourgeots 2011
名称Savigny-les-Beaune "Les Bourgeot" 2011
サヴィニ・レ・ボーヌ "レ・ブルジョ" 2011
生産者Rodolphe Demougeot
ロドルフ・ドゥモジョ
価格\2,480
購入店カーヴ・ド・リラックス

 料理は、パストラミビーフとビールで一杯やったあと、 枝豆、骨付きラムの香草焼き、牛ペッパーステーキ、鶏肝の甘辛煮、 キノコ(キクラゲ&エリンギ&マイタケ)のアヒージョ、ニョッキのバター炒め、フォアグラのパテとバゲット。 父の日ということで贅沢メニューです。 とくればワインもプチ・贅沢を、ということで選んだのが、 畑名付きの村名ブルゴーニュ。 5年前に同じクラスのワインと稽古済み、 キッチリしたワインだったようです。

 色は濃すぎず薄すぎず、若い南のブルゴーニュらしい澄んだ静脈血のような朱色がかった紫色。 香りのボリュームはさすがで、南ブルゴーニュ的なケモノっぽさが前面に出た妖艶な香り。 もちろん梅やアプリコットみたいなキュッと締まった果実香もあります。 長女曰く『クランベリー、プッチンプリン、ローズマリー』だそうな。ローズマリーは確かにそうだな、と膝打ち。 そして、これはさぞかし・・・と期待しつつ口に含むと、良くも悪くも水のよう。 甘くなく酸っぱくなく、とてもスムーズではあるけどスムーズ以上の価値は見出せません。

 ・・・と、味わいに関しては当初ネガティブな印象だったんだけど、 時間が経つとその「強くなさ」がありがたいというか、しみじみと体に染み入る味わいに思えてきます。

 まさに「香り吟醸」なワインでした。 こういうワインは飲まずにずーっと香りを嗅いでいるに越したことはありません・・・と言っても飲んじゃいますけど。 長い時間かけて一人でしみじみ飲んで吉、なワインです。結果的に値段は標準的といったところでしょうか。

点数76点

20日(土)

磯丸水産代々木店 外観

 本日は、月に一度のバンドの練習。「やる気ミニマム」な我々には珍しく、11月のライブに出演することにしたんで、 これからちょっとマジメにやろうかと考えています。

 で、練習後の飲みはいつもマジメです。本日選んだ店は、代々木駅西口を出てちょっと南に進んだところにある 磯丸水産代々木店。 以前お一人さま昼酒飲みで利用した店と同系列のチェーンです。

 店内は、敢えて簡素にして魚市場っぽい雰囲気を狙った造りだと思われます。 24時間営業ということも関係あるのか、 じっくり腰を据えて飲むというよりちょっと一杯ひっかけに来るお客さんが多いように見えました。

磯丸水産代々木店 料理

 料理はテーブル上のガスコンロで焼く魚介類メインのメニューを中心にいろいろと。 左写真は本日の刺身おすすめ4種盛り合わせ、お値段は失念。 内容は、サーモン、ブリ、マグロ、生シラス、それに不明の一品合わせて5種。 メンバー4人なのに一種類3切れずつという喧嘩勃発を免れない仕様でした。

 頼んだメニューの中で美味かったのは、〆さばの炙り(税別699円)。 テーブルにてバーナーで炙ってくれるアトラクション付き。 ここの店員のおねえさんたちはハキハキして元気が良くてよろしゅうございます。 シメにラーメン2杯頼もうとしたら「多いと思います」と進言してくれたのもナイスです。

磯丸水産代々木店 ワイン

 飲み物は、生ビール(税別499円)をガブガブと飲んだ後、 シークァーサーサワー(税別399円)をガブガブと。 そして、やはり「安ワイン道場師範」でありますから、ワインのチェックも怠りません。 『赤と白いっしょにですか?』と若干引かれつつ、 赤ワイン(税別399円)と白ワイン(税別399円)を同時に注文。 内容は・・・フランジアですかね? このクラスがこの量でこの値段なのは非常に利益率の高い商材と思われます。

 結局、6時30分くらいにスタートして終了は9時頃だったかな? お支払いはお一人様5,000円程度。 店の雰囲気と飲み食いした量から考えると、若干お高めな気がしないでもないのは、 焼酎等のボトルの設定が無いからかな。回転良くチョイ飲みするのが吉、な店ですかね。


19日(金)

Grand Reserve Merlot 2012
名称Grand Reserve Merlot 2012
グランド・リザーヴ メルロー 2012
生産者Asconi
アスコーニ
価格\716 (単品価格:\849)
購入店 ヴェリタス

 本日の夕食は、炒めたパプリカ&ピーマン&エリンギとトマトのサラダ、 ハーブ三元豚モモ一口ステーキ。 ワインは、恐るべきコスト・パフォーマンスの高さを見せてくれているモルドヴァ産赤のセットから。 これまでの稽古結果は以下。

  Reserve Asconi Cabernet Sauvigon 200582点
  Grand Reserve Cabernet Sauvigon 201282点
  Limited Asconi Cabernet Sauvignon 201174点
  Limited Asconi Merlot 200980点

そしてこのワインがセット最後の1本で、グレードとしては中間クラスのメルローです。

 色は普通に濃い紫色。色だけで「これはボルドーではない」と言える人はいないと思います。 香りのボリューム的には同クラスのカベルネ・ソーヴィニョンよりは控えめかも。 でもその雰囲気はちょっと熟成した右岸のボルドーのようで、 端正で凝縮間のある果実香とキノコや紅茶のような複雑さがあります。 味は、これまでの一連のラインナップと共通していてやや軽め。 数値的はカベルネ・ソーヴィニョンが糖度7.8だったのに対してこちらは7.0、明らかに異なるバランスです。 でもそれなりに存在感はあって余韻は長く感じます。

 抜栓して時間が経つと、香りのボリュームも増して来るし味わいも太くなって来るし、良い感じに開いてくれます。

 これまでのようなビックリ感はないにせよ、この値段のワインとは思えないクオリティのワインです。 今回のセット、全部が大アタリではないにせよ、大変高いコスト・パフォーマンスでした。 残念ながら上位銘柄はほぼ売り切れているようなので、また輸入されることを願ってやみません。

点数79点

17日(水)

Le Cirque 2013
名称Le Cirque 2013
ル・シルク 2013
生産者Les Vignerons de Tautavel Vingrau
レ・ヴィニュロン・ド・トタヴェル・ヴィングロー
価格\503 (単品価格 \896)
購入店 うきうきワインの玉手箱

 本日の夕食は鶏手羽先の唐揚げ、ゴボウの唐揚げ、チャプチェ、トマトとパストラミビーフのサラダ。 ワインは、先週届いたセットからの2本目で、 セットの中ではかなり期待しているもの。 というのも、ショップのページを見ると、『e.ロバート・パーカー・ドット・コムで90-92点!』とか 『ワインスペクテーター誌でも88点!』とかの煽り文句満載、 それは置いといてもアルコール度数は14.5%もあるし、 ボトルの外観的にもなかなかイケてそうな雰囲気が感じられます。 品種は、50年樹齢のグルナッシュ60%にシラー20%、カリニャン20%で、 ステンレス発酵だそうであります。

 色は、濃いには濃いけどまだ普通の量注いで向こうが透ける程度、やや赤みが強い感じ。 ただ、粘性は高そうでしっかりしたワインだと期待できる見た目です。 香りは「これぞ南仏」なイチゴジャムと青畳と胡椒。 まさに「グルナッシュ」という品種名の印象そのままの雰囲気。 香りのボリュームは中の上、といったくらいです。 味も、パワフル系を想像したけど実際はどちらかというとバランス系。 スーッと口の中に入ってきて甘酸っぱくて後味に渋味を残す感じ。 悪くないですねぇ。

 結果、さすがに評論家の高評価ほどの内容とは思えないんだけど、 1,000円以下のワインとも思えない、そして買値相当額のワンコインではあり得ないクオリティです。 同じ地方の赤だとコレなんかも好印象だし、 白のコレも高評価。 「コート・カタラン」は安ワイン者にとって注目すべき地域のようです。

点数76点

16日(火)

Mapu Cabernet Sauvignon 2013
名称Mapu Cabernet Sauvignon 2013
マプ カベルネ・ソーヴィニョン 2013
生産者Baron Philippe de Rothschild
バロン・フィリップ・ド・ロートシルド
価格\769 (単品価格:\1,296)
購入店 エノテカ 楽天市場店

 本日はサッカー日本代表のアジア二次予選がテレビで放送されるってんで、 早めに帰宅して道場で観戦。 チャッキチャキの「にわか」サッカーファン、というかいろんなスポーツの「日本代表」ファンです。 単純に日本が勝てば嬉しい、というスタンスです。

 で、スポーツ観戦するのにシラフじゃどうも具合が悪い、ってんで休刊日だけど飲んじゃいます。 こういう時に真剣稽古するのもしんどいんで、 選んだのは稽古済みのチリ産カベルネ・ソーヴィニョン。 普通にサクサク飲めれば嬉しい、というスタンスです。

 色は、チリのカベルネ・ソーヴィニョンらしくしっかりと濃い紫色。小さめのグラスでも向こうは透けません。 香りもまさにチリ・カベ、ピーマンとかアスパラガスみたいな青っぽい香りとブルーベリー香りがいっしょくた。 樽熟はしてなさそうで香ばしい系の香りはありませんが、香りのボリュームは案外侮れません。 そしてこの銘柄の特徴は味わいが軽めなこと。 香りのボリューム感から想像すると「アレッ?」となります。

 ちなみに料理は豚バラ肉の味噌煮(by生協)と、玉子の巾着煮(by師範代)、浅漬けピクルス(by師範代)でした。 メニューからもアルコール無しでは辛かったと思われます・・・と休肝日返上した言い訳です。 ワインは、まぁ良くも悪くも典型的な若くてお手頃価格なチリ産カベルネ・ソーヴィニョン、 といったところでしょうか。

点数70点

14日(日)

Lambrusco dell'Emilia Sisto Rosso Dolce N.V.
名称Lambrusco dell'Emilia "Sisto" Rosso Dolce N.V.
ランブルスコ・デッレミリア "シスト" ロッソ・ドルチェ (ヴィンテージ無し)
生産者Cantine Be. Ma.
カンティーネ・べー・マ
価格\539 (単品価格 \961)
購入店 うきうきワインの玉手箱

 本日の夕食は、長女の中間テストお疲れ様会、ということで近所の焼肉屋で外食。 良く行く店なので、あまりマトモなワインは無いことが行く前から判っています。 というわけで焼肉屋ではビールを飲むことにして、ワインは別途家で。 前日飲み過ぎていながら、以降運転しないと判った夕方には飲み始めちゃいます。

 で、選んだのはつい先日届いた「うきうきワインの玉手箱」さんのセットから。 なぜこれにしたかというとアルコール度数が8.0%とかなり低いから。 焼肉屋でビールを飲むことを考えると、普通の度数だと1本飲み干すのはちと厳しいからです ・・・って何も飲み干さなきゃいけない理由は無いんだけどね。

 さて抜栓。色はほぼ赤ワイン、それも結構濃い赤みたいな青く暗い紫色です。 抜栓するときにはプシュッと音がしましたが、グラスに注いでも泡は見えません。 口に含むと確かに泡を感じますが、いわゆるスパークリングとは全然違って、 ちょっとチリチリする程度です。 香りはほとんど感じません。深く深く嗅ぐと、 ちょっとだけイタリアらしいスミレの花とブドウの皮と鉄サビみたいな香りがあるかな、って程度です。 味は、渋味と炭酸のチリチリ感が合わさってなかなか険しい雰囲気。 "Rosso Dolce"なんて書かれているし、測定すると糖度は9.2もあるので甘いかと思ったけど、 飲んだ感じはそれほど強い甘味を感じるわけではありません。 そして、アルコール度数8.0%の割にはしっかりとアルコールっぽさを感じます。

 やっぱり赤の泡はあまり得意じゃないなぁ。 シャンパーニュにそういう設定が無いように、 やっぱり赤とスパークリングというのは炭酸と渋味の相性が悪いように思います。 ただ、500円ちょっとという買値相当額、 単品でも1,000円以下の値段を考えると「許せる範囲の異端児」でもあります。

点数69点
焼肉さかい 天王町店 外観

 ↑のワインを半分くらい飲んだ状態で焼肉屋へ。 そうすると店での飲酒量を抑えられるし、道場に帰ってからも飲みなおせるので一石二鳥?です。 そして向かった焼肉屋は焼肉 さかい 天王町店、 前回利用したのは1月なので5か月ぶりです。

 今回使ったのは4人が定員の個室座敷。 個室だと案外注文するのが面倒だったりするんですが、ここの注文はタブレット。 普通は味気なく感じるこのシステムも、こういう場合には便利に感じます。

焼肉さかい 天王町店 牛タン

 注文した料理は、左写真の上牛タン(\1,059)を始めとして食べたいものをいろいろと。 ここの店は牛以外の鶏肉とかのメニューが豊富で、 最近のヤングである子供たちは牛肉への憧れがなくて鶏も普通に頼むので、 結果の会計は頼んだ皿数の割には安くつく感じです。

焼肉さかい 天王町店 ビール

 そして飲み物は、とりあえず生ビール大ジョッキ(\778)を。 ビールの銘柄はプレミアム・モルツです。「なんとかドライ」じゃないのはとてもナイスです。 そしてその次はジンバック(\432)を頂いて終了。 やはり家で飲んでくるとアルコール代が安くついてこれまたナイスです。

 お会計は、ホットペッパーのクーポンを使って1,800円引き、4人分で10,000円弱でした。 これくらいの値段だなぁ、うちの「家族で外食」の値頃感は。


13日(土)

八重洲ワイン倶楽部 外観

 本日は、4月まで通っていた社外研修のメンバーでのOB会。 場所は、東京駅からほど近いところにある八重洲ワイン倶楽部という居酒屋さん。 師範の嗜好に合わせて頂きありがとうございます。

 店内はそれほど広くは無いですが、一角にセラーがあったりして、あぁ確かにワイン倶楽部だなぁ、という感じ。 ま、飲み放題のコースなんで、そういう良いワインを飲んだわけではありませんが。

八重洲ワイン倶楽部 料理

 そしてコース(クーポンを使って飲み放題付き4,000円)の内容は以下でした。

 前菜の盛り合わせ
 グリーンサラダ
 ピザ(マルゲリータ)
 四元豚のステーキ オニオンソース(左写真)
 ポテトフライ
 ガーリックライス

 決して量は多くないんですが、もう食の細くなったオッサン達にはこれで十分です。 そして、グリーンサラダはハーブの香りがしっかりして、 ピザはチーズたっぷりで、四元豚はサクサクした食感で、どれも結構美味しかったように思います。

Primi Bianco N.V.
名称Primi Bianco N.V.
プリミ ビアンコ (ヴィンテージ無し)
生産者Umani Ronchi
ウマニ・ロンキ
価格\0
購入店八重洲ワイン倶楽部

 まずは生ビールで咽喉を潤して、早々にワインへチェンジ。 飲み放題のリストには4種類(白2種類/赤2種類)のワインが書かれていました。 白は、このワインとソアヴェだったわけですが、 このワインは以前も稽古していて、 比較的好印象だったような記憶があったのでこちらをチョイスしました。 でも、後で見返してみたらそんなに好印象でも無かったですな。

 色は良くわかりませんが、ボトル外観からしても薄めではあるでしょう。 そして、香りも味も薄めです・・・というようなことは前回も書いたな。 こういうワインは、生ガキ(師範はもう食べられませんが)とかイワシのマリネみたいな料理との相性は悪くないと思いますが、 ここの料理は肉っぽいのがメインなので軽さが強調されてしまいます。

 良く言えばスッキリ軽快、悪く言えば薄くてペラペラ、典型的なイタリアの安白ワインといったところでしょうか。 でも、飲み放題でボトルで貰えて選択肢がある、というだけでも師範としては満足でございます。

点数65点
Il Carnevale di Venezia Merlot 2013
名称Il Carnevale di Venezia Merlot 2013
イル・カルネヴァレ・ディ・ヴェネツィア メルロー 2013
生産者Natale Verga
ナターレ・ヴェルガ
価格\0
購入店八重洲ワイン倶楽部

 赤も、↑の白と同じ銘柄の赤と、このヴェネト州産のメルローがありました。 そして、白に懲りたんで、というか知らない銘柄の方が楽しげだったのでまずはこちらをチョイス。 カーニバルに使うお面が描かれた、なかなか個性的なラベルのワインであります。

 ちなみにこのお店でちょっと残念な点は、グラスが非常に小さいことです。 「ワイン倶楽部」だったらもう少しちゃんとしたグラスを使わせて欲しいなぁ。 他のお客さんは立派なグラスを使われていたんで、飲み放題じゃなければ使えるんでしょうけど。

 で、このワインはというと、メルローらしいカシスっぽいフルーツ香がちゃんとして、香りに関してはまずまず合格。 でも味わいはやっぱり軽いなぁ。ヴェネト州のメルローってこういうバランスのワインが多いですね。

 それでも飲み放題ということを考えれば「アリ」でしょう。 実際、↓の赤も飲んだけど、あとでまたこっちのワインに戻ってきました。 師範のいたテーブルには飲む人6人だったんだけど、結局このワインは3本飲んじゃいました。

点数68点
Primi Rosso N.V.
名称Primi Rosso N.V.
プリミ ロッソ (ヴィンテージ無し)
生産者Umani Ronchi
ウマニ・ロンキ
価格\0
購入店八重洲ワイン倶楽部

 一応赤は2種類とも注文して、印象の良かった方を選ぼう、という作戦に出ました。 白と同じ銘柄のこの赤に関しては、こちらも以前稽古しています。 というのも、研修の打ち上げで使った店は結構いい確率で「ダイナック」という飲食チェーンの店舗なんですな。 クーポンを使える店、ということで選ぶのでそうなっちゃいます。 同じ系列だから仕入れは共通しているのでしょう。

 前のワインと比較すると、色はこちらの方が薄かったように思います・・・イマイチ自信ないですが。 香りは、こちらの方がイタリアっぽい明るさはあるけど、ボリューム的には小さめで、相対的に安っぽく感じます。 味は似たようなもんですかね?あまり違いは判りませんでした。

 というわけで、香りのボリュームにおいてこっちが負け、でした。 でも結構僅差だったな。気にして飲んでいないとその差は判らないと思われます。 願わくば、イタリアが2種類じゃなくて、チリとかオーストラリアとか別の地域を入れて頂ければ師範は大喜びです。

点数65点

 この一次会の後はカラオケに行って、よせば良いのにその後さらに居酒屋へ行って・・・例によって飲み過ぎコース。 ともあれ皆様お疲れ様でした。またよろしくお願いします。


12日(金)

Chateau Gillet (Rouge) 2012
名称Château Gillet (Rouge) 2012
シャトー・ジレ (赤) 2012
生産者Ch. Gillet (E.A.R.L. Nadau)
シャトー・ジレ (E.A.R.L ナドー)
価格\1,025 (単品価格:\1,728)
購入店 エノテカ 楽天市場店

 本日の夕食は、豚の甘辛醤油焼き、マカロニサラダ、モヤシのサラダ、キャベツと人参のサラダ。 サラダぱっかりのようですが、サラダ記念日というわけではありません。

 そしてワインは、エノテカのセットからボルドー産。 この銘柄は、2009年産等と稽古済み。 エノテカのこのクラスのセットにしばしば組み入れられている銘柄です。 品種の構成は、メルロ60%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%、カベルネ・フラン10%とのこと。 典型的な右岸っぽい、というかACボルドーっぽいバランスですな。

 色は、いかにもボルドーらしく青みの強い紫色なわけですが、 濃さという意味ではそれほどでもないかな、という感じ。まぁ値段相応の色です。 香りは、「確かにボルドーってこうだよね」な、 ダイレクトにはフルーツを感じない、煙たさとツンツンした香りがメインです。 味は、思いがけずスムーズ。 若いのに渋みがこなれていて、スイスイ入っていきます。

 まぁ例によって小品です。 でも、ネガティブな要素も見つからないんで、 買値相当額の1,000円程度なら十分アリです。 でも、単品価格の1,700円超だとちょっと無いなぁ。 安ワイン者にとって、1,000円前後と1,500円超とでは求めるクオリティが明らかに違うんです。

点数70点

10日(水)

Sarrau Reserve Pinot Noir 2011
名称Sarrau Reserve Pinot Noir 2011
サロー レゼルヴ ピノ・ノワール 2011
生産者Robert Sarrau
ロベール・サロー
価格\624
購入店MEGAドン・キホーテ 狩場インター店

 師範の休日午後の散歩コースとして、近所(といっても片道30分弱)のドンキホーテがあります。 雑多な感じを見て廻るのが楽しくて、散歩の目的地としてはうってつけ。 そこで買い物自体はあまりしないんですが、ワインのコーナーはいつも見に行きます。 そしてつい買っちゃうんですな。このワインも「やってもーた」の一本で、 半年前に稽古済みの銘柄。 幸いそこそこイケてる印象があるワインだったのですが、やっぱり同じもの買うのはつまんないよね。

 ちなみに本日の調理担当は師範です。 メニューは、鶏もも肉のオーブン焼き、チーズ(ブリー)とミニトマトとブロッコリーのイタリアンサラダ、 ベーコンとレタスのスープ。主食はニッポンハムのピザ(4種のチーズ、マルゲリータ)。 イタリアっぽさで攻めてみました・・・ってワインはフランス産ですが。

 色は、ピノ・ノワールらしい透明感のある赤紫。キレイな色です。 香りは、前回の印象同様「これが1,000円以下のピノ・ノワールとは思えないよね」です。 熟れたベリーに革っぽさが加わって、ホントにトラディショナルな良いブルゴーニュみたいな香りがします。 ただ、香りのボリュームはそれほどでも無いし樽香もありませんので、過度な期待は禁物です。 そして味が残念、それも前回の印象通り。 でも、単に「軽い」というのとも違うんだよなぁ、なんか掴みドコロが無いんです。 甘くなく酸っぱくなく渋くなく、ホケーッとした味わいです。

 二度稽古して言えることは、 ドンキで買った600円ちょっとのワインとしては結構健闘しているのではないか、ということです。 インポーターも「株式会社ドン・キホーテ」、中に安ワインに目と鼻の利く担当の方が居るのでは、と想像します。

点数72点

7日(日)

インドの青鬼 マスターズ・ドリーム

 風が気持ちいい季節ですねぇ。こういう時はテラスでビールを飲むに限ります。

 というわけで午後にまったりビール・タイム。 まず一本目は写真右のザ・プレミアム・モルツ マスターズ・ドリーム(醸造家の夢)。 お知り合いのK翁がFacebookに美味いと書かれていたんでコンビニで買ってみました。 305mlでお値段318円。かなりお高いビールです。 グラスに注ぐと、かなりしっかりとした琥珀色とキメ細やかな泡で、「確かに高級感あるなぁ」です。 香りは、ベルギービール(って大括り過ぎますが)っぽい香ばしい感じはありますが、 際立った個性は感じず普通のビールの延長線上にあります。 味も延長線上ではありますが、確かに普通のとは違う濃さと苦味&コクを感じます。 キンキンに冷やすより、ちょっと高めの温度が良さそうです。

 美味いビールです。じっくりゆっくり飲んで吉、です。ただ、「また買う」は無いかなぁ。 やっぱり高いし、普段コンビニではあまり買い物しないんで。

 そしてもう一本飲みました。師範的には今のところナンバーワンの美味しさだと考えている「よなよなエール」を造る、 ヤッホーブルーイングによるIPA(Indian Pale Ale)、インドの青鬼(写真左)です。 スーパーのフェアの時に1本248円で買いました。 色は前のビールとほとんど変わらない琥珀色ですが、明らかにこちらには濁りがあります。 香りは、「キター!」って感じの華やかさ。まるで良く出来たゲヴュルツトラミネールです。 どうしてフルーツを使わずここまでフルーティな香りが出せるのか不思議です。 味わいは、前のビールとは次元の違う苦味と旨味。アルコール度数は7%もあって、 ゴクゴクとは飲めない/飲んじゃもったいないビールです。

 ・・・というわけで、「よなよなエール」も美味いが「インドの青鬼」も美味い、です。 前者はまた一般ウケすると思いますが、こっちはかなり「エールタイプ原理主義者」向けかも。 普通のビールとは明らかに違いますから。普通のビールっぽいのだったら「マスターズ・ドリーム」が良さそうです。 でもやっぱりコスト・パフォーマンスを考えると「香り華やぐヱビス」に軍配を上げます。

Limited Asconi Cabernet Sauvigon 2011
名称Limited Asconi Cabernet Sauvigon 2011
リミテッド・アスコーニ カベルネ・ソーヴィニョン 2011
生産者Asconi
アスコーニ
価格\590 (単品価格:\699)
購入店 ヴェリタス

 ビール2本飲んでそこそこホワーッとしたところで夕食開始、 本日のメイン・メニューは牛サイコロステーキ、キュウリとクラゲの酢の物、大根サラダです。 そこで選んだワインは、モルドバ産赤ワインのセットから、お手頃価格のカベルネ・ソーヴィニョン。 このセット、これまで5本中3本稽古して(コレコレコレ) それらすべてがアタリ。 ここまで来るとすべてアタリな気がする、というかアタリで通して欲しいと願いつつ稽古します。

 さて抜栓。コルクは短めながらもちゃんとしています。 色は、そこそこしっかりとした青紫ですが、 ボルドーやニューワールドのカベルネ・ソーヴィニョンと比べるとやや澄んで気持ち薄めでしょうか。 香りはこれまでの例に漏れずまるでボルドーです。 ギュッと締まった黒めの果実香、それに派手すぎない樽香、カベルネらしい青っぽさも若干あります。 ただ、これまでと比べるとややビックリ感に欠けるというか、 それほどの高級感は感じず、2,000円弱くらいの良く出来たボルドー・シューペリュールくらいな感じです。 味は、思いのほか軽めです。この傾向は今回のセットのモルドバ産全てに共通していますが、 このワインはとりわけ軽く薄く感じます。 ショップのサイトには『カベルネのパワー全開の絶品!』とありますが、 それには全く賛同できません。 カベルネには重さや渋みを求める向きには合わないかもです。

 結果、決してハズレではないけど、これまでと比べると「普通」の範疇のワインでした。 今確認したら、このセット、コレが3本と同グレードのメルローが3本の6本セットになってました。 もう上位グレードは売り切れたのね。 そして、セットのお値段はちょっと値上げになり、単品価格も100円値上げされてました。 やっぱり「ちょっと安く値付けし過ぎたか」って感じでしょうか。 そうやって物価というのは収斂していくのね。 それでもまだコスト・パフォーマンスはそこそこ高いと思いますが。

点数74点

6日(土)

Mapu Sauvignon Blanc 2014
名称Mapu Sauvignon Blanc 2014
マプ ソーヴィニョン・ブラン 2014
生産者Baron Philippe de Rothschild
バロン・フィリップ・ド・ロートシルド
価格\769 (単品価格:\1,296)
購入店 エノテカ 楽天市場店

 良いワインをたらふく飲んだ翌日のワイン選びは難しいです ・・・って『飲まなきゃ良いじゃん』という声も聞こえてきそうですが、 「安ワイン道場師範」としては稽古しないわけには参りません。 そこで本日のチョイスは、昨日は飲まなかった品種、ソーヴィニョン・ブランをチョイス。 銘柄は、ボルドーの名門シャトー・ムートン・ロートシルドがチリで造る「マプ」で、 道場では1年半前に2012年産と稽古済み。 ちなみに料理は、本日修学旅行から帰ってきた長女が好きなメニュー、 カツオのタタキ風カルパッチョ、キャベツと豚バラの蒸し物、アサリの味噌汁です。

 色はかなり薄め。これと比較すると、昨日の白はやっぱりそれなりにしっかりした色だったような気がします。 グラスも照明も違うのであくまで感覚ですが。 香りは、ニューワールドのソーヴィニョン・ブランらしいトロピカル・フルーツの香りに、 フランスの造り手らしいハーブっぽい青くて涼やかな香りがプラスされています。 味は相当軽めです。特に余韻が短くて、スッと落ちていきます。 測定値的には糖度が6.2でpHが3.1、チリのワインとしてのみならず、 白ワイン全体で比較してもかなり甘くなく酸がしっかりのバランスです。

 チリ産ってヴィンテージによる差はあまり無いと思っていたけど、 この銘柄の2014年産は2012年産と比べると数値的にも感覚的にも甘さ控えめです。 アルコール度数も低いということは、ブドウの完熟度が低かった、ということでしょうか。 そして、コメントを見返してびっくりするのは、2012年産でも「余韻が短い」と書いていること。 明らかに師範はこのワインからはそういう傾向を感じ取っているようです。

点数69点

5日(金)

美音 外観

 本日は職場のメンバーでワイン会(前回は三ヶ月前のこの時)。 メンバーは、今回の幹事Ksさん、Yjさん、Nkさん、Ysさん、Mtさん、Fjさん、Ktさん、師範の8名。 最近はほぼメンバーが固定しております。

 今回のお店も赤坂にある創作日本料理の店美音。 料理は持ち込み料も含めてお任せ6,500円のコース、 持ち込みワインに合わせた料理を用意して頂くというのも前回同様。 季節が変わると料理も変わる、『日本っていいなぁ』です。

Gosset Brut Excellence N.V.
名称Gosset Brut "Excellence" N.V.
ゴッセ ブリュット "エクセレンス" (ヴィンテージ無し)
生産者Gosset
ゴッセ
価格--
購入店 (Ktさんから)

 1本目はシャンパーニュで、紅一点Ktさんがご持参。 ゴッセのシャンパーニュは稽古した記憶がありましたが、 調べたところ直近でも14年も前なんですな。 あの頃に比べると日本で買えるシャンパーニュの種類は圧倒的に増えたような気がします。

 グラスに注いでもらっているうちから焼きリンゴのようないい香りがフワッと漂ってきます。 一般的なシャンパーニュによくあるパンとか味噌みたいなイースト香はあまり感じません。 マロラクティック発酵をしているということなので、そのせいかも知れません(全く根拠なし)。 味わいは、酸がしっかりしていてスッキリ系。 シャルドネ主体かと思えば、実際は黒ブドウ(ピノ・ノワールとピノ・ムニエ)が多いとのこと。 なるほど。

 久しぶりにこういうメジャーどころのシャンパーニュを頂きましたが、 やっぱり良いもんです。 特にこの銘柄は酸がしっかりしているので、これからの季節に良さそうです ・・・って、シャンパーニュはいつ飲んでも美味いですがね。

点数(80点)

美音 料理1

 一品目の料理は、フレッシュなイチジクとクリームチーズに胡麻だれがかかったもの。 とても斬新な組み合わせです。ただ、その斬新さが奏功しているかというと、師範にはちょっと理解力が及びませんでした。

Kistler Vine Hill Vinyard Chardonnay 2011
名称Kistler "Vine Hill Vinyard / Russian River Valley" Chardonnay 2011
キスラー "ヴァイン・ヒル・ヴィンヤード / ラシアン・リヴァー・ヴァレー" シャルドネ 2011
生産者Kisler Vinyard
キスラー・ヴィンヤード
価格--
購入店 (Ksさんから)

 2本目は、昨年米国赴任から帰任されたKsさん持参のカリフォルニア産シャルドネ。 造り手は泣く子も黙る(たぶん実際は黙りません)幻の造り手キスラーですよ。 この造り手のワインと稽古したのは過去一回だけ、 16年前に赤のカベルネ・ソーヴィニョンを頂いています。 そちらは恐ろしく濃いワインだったようですが、キスラーの看板と言えばシャルドネ、大期待で稽古します。

 色は普通です。幻と言っても虹色に輝いていたりはしません。 香りは、鼻で嗅ぐ分にはそんなに強いボリュームは感じません。 ただ、雰囲気は桃とか梨のようなフルーティさがあって、期待感は十分です。 そして口に含むと「どこにこんな香りを隠しておったか!?」ってくらいの蜜香と、 バタークッキーのような香ばしい香りをいっぱいに感じます。 味わいは「あーコレよコレ!カリフォルニアの白は!」って雰囲気で、 甘味いっぱい軽い苦味もあって、恐ろしく長い余韻があります。

 やっぱり大したもんですな、キスラーさんは。 見た目や最初の香りはそんなにガツン!って感じじゃないけど、 飲めば飲むほどその構成の大きさを実感します。 愛好家が多いのも頷けるところです。

点数(90点)

Corton Grand Cru 2007
名称Corton Grand Cru 2007
コルトン グラン・クリュ 2007
生産者Dom. Parent
ドメーヌ・パラン
価格\7,500
購入店 サンタムール

 前回Ksさんが『次はキスラーを持ってきます』と言われて、 売り言葉に買い言葉で「ならば師範はブルゴーニュの特級を持参し勝負して進ぜよう」 などとデカいこと言っちゃいました。 というわけで本日の師範の持参ワインはガラにもなく特級畑コルトンの白(シャルドネ)です。 ただ、買値は7,500円と昨今の特級畑としてはかなり穏当な値段、 「安さのヒミツは内容にアリ」でないことを祈っておりました。

 色は、前のキスラーとほとんど違いがありません。要は普通の白ワインの色です。 香りは、やっぱりあっちはカリフォルニアでこっちはブルゴーニュだよなぁと素直に理解できる、 シュッとしたフルーツにハーブっぽい涼やかな香りを感じます。 こっちのほうが強めの樽香を感じる点は意外でした。 味わいも、典型的なカリフォルニアとブルゴーニュの比較といった感じで、 甘さはやや控えめでツーッと一本スジの通った酸味があります。 全体に硬派な雰囲気はありますが、険しいってほどではありません。

 師範的には今回の米仏シャルドネ対決の判定は引き分けですね。 両者それぞれに良い特徴が出ていて、甲乙つけがたい感じでした。 ともあれちゃんと特級畑らしいパフォーマンスを発揮してくれて安堵した次第でございます。

点数(90点)

美音 料理2

 二品目の料理は、天使のエビとアボカドにアスパラのピュレがかかったもの。 これは非常にグッドな取り合わせというか、エビの甘みと野菜の爽やかさが良い感じに絡み合っている感じでした。

Meursault Perrieres 2011
名称Meursault Perrieres 2011
ムルソー・ペリエール 2011
生産者Dom. Albert Grivault
ドメーヌ・アルベール・グリヴォー
価格--
購入店 (Nkさんから)

 シャルドネの米仏対決に、もう一枚噛んできたのがNkさん持参のムルソー1級畑、造り手はアルベール・グリヴォー。 この銘柄は、1年半前にもNkさんが1996年産を持参されています。 その時のコメントとして、『もっと若い頃合いが好き』なんて書いているんで、 今回その願いが叶ったような格好です。

 色は前の2本と変わりません・・・ってか実際白ワインって、あまり色は違わないっすよね。 香りは、まず顕著に感じられたのがヨーグルトっぽい乳酸のような香り。 その後ろから甘いリンゴのようなフルーツ香が追ってきます。 味は、ちょうど前の2本の中間、ややコルトン寄りといった立ち位置でしょうか。 甘味も酸味も中程度、前の2本のような強さはありませんがいい感じのバランスを保っています。

 ちょっと順番的に不利だった(Nkさんは遅刻で登場でした)かなぁ、と思わないではありませんが、 一人でじっくり飲むんだったらこれくらいの方が飲み疲れしなくて良いかもです。 「これくらい」っつっても普段師範が稽古しているワインとはレベルの違うお値段でしょうけどね。

点数(85点)

美音 料理3

 三品目の料理は、焼きベビーコーン。 これも美味かったなぁ。できれば3本、いや5~6本くらい食べたかった感じ。 コーンのヒゲも野菜として美味しく頂けるというのは初めて知りました。

Calera Josh Jensen Selection Pinot Noir 2013
名称Calera "Josh Jensen Selection" Pinot Noir 2013
カレラ "ジョシュ・ジェンセン・セレクション" ピノ・ノワール 2013
生産者Calera Wine Company
カレラ・ワイン・カンパニー
価格--
購入店 (Fjさんから)

 今回みなさんの持参ワインは、泡が1本、白が3本、赤が4本。理想的なバランスですな。 赤の一本目はピノ・ノワールで、産地はカリフォルニア。 そしてこの造り手も名門どころのカレラです。 ここの赤は、直近昨年の夏にも稽古しております。 名門らしく、どれを飲んでもハズさない造り手という印象があります。

 まず色は、非常に若い感じの赤紫で、やや濁った感があるのも若々しい印象を与えます。 香りはまるで木イチゴジュース(なんて実際は嗅いだこと無いけど)、 とにかくフレッシュ&フルーティな香りでです。 味わいも、香りの印象を全く裏切らないフルーティさ。 甘酸っぱくてちょっぴり炭酸もあって、スイスイ入る飲み心地です。

 これ飲んで美味いと言わない人間は居ないでしょう(アルコールがダメな人は除く)、 ってくらい誰にでも受け入れられそうな香りと味わいです。 シンプルと言えばシンプルなんだけど、白から赤への橋渡しとしてはとてもナイスなワインでした。

点数(82点)

Milton Clos de Ste. Anne Pinot Noir 2007
名称Milton "Clos de Ste. Anne" Pinot Noir 2007
ミルトン "クロ・ド・セイント・アンヌ" ピノ・ノワール 2007
生産者Milton Vineyards
ミルトン・ヴィンヤーズ
価格--
購入店 (Ysさんから)

 そして二本目の赤がコレ、Ysさんが持参されたニュージーランド産のピノ・ノワール。 シャルドネは米仏対決でしたが、ピノ・ノワールは米豪対決となりました。 ヴィンテージはちょっと熟成が期待できる2007年産。 ニューワールド産のワインって、これくらいのお歳でもちょっと珍しい気がします。 Ysさん曰く『店の方が「2007年だけ特別美味い」と言われていた』そうな。

 前のカリフォルニア産と比較して飲むと、 色はこちらの方が若干濃くて澄んだ感じがします。 香りは、前のに比べるとはるかにブルゴーニュ的で、 木イチゴっぽいトーン高めなベリー香は同じなんですが、 それを漬け物樽に漬け込んだようなクタッと感があります。 ところが味はあまりブルゴーニュ的ではなくて、 どちらかというとカリフォルニア的な甘酸っぱさがメイン。 ある意味「良いとこ取り」かも知れません。

 いい感じに熟成し始めた、ってところでしょうか。 ニューワールド産らしい開放的な感じに加えて落ち着いた雰囲気もあって、 なかなか良い状態だったと思います。

点数(84点)

美音 料理4

 四品目の料理は鴨のハンバーガー。バンズまで手作りということで、重くてしっかりしたパンに、 これまた味わいのしっかりした鴨のひき肉が挟まれていて、ボリューム満点な一品でした。

Chateauneuf-du-Pape 1978
名称Châteauneuf-du-Pape 1978
シャトーヌッフ・デュ・パプ 1978
生産者Leroy
ルロワ
価格--
購入店 (Mtさんから)

 毎度年季の入ったワインをお持ちいただくMtさんですが、 今回もまたその路線、なんと1978年産のシャトーヌッフ・デュ・パプ、造り手は名門中の名門「ルロワ」です ・・・ってか、今回は「名門」が多いな。「安ワイン道場」にあるまじき事態です。

 このワインについては、シェフ(倉持さん)があらかじめデキャンタージュしておいて頂きました。 色は、当然ながらかなりレンガ色がかった紫で、しっかりと熟成は見て取れるんですが、 それでも40年近く経っているにしてはまだ元気っぽい色合いです。 香りは、もうこうなると師範にはボルドーだかローヌだか全く判別のつかない、 いわゆる「熟成ワイン」の香りです。 ドライフルーツのバルサミコ酢漬け(なんて食べたことありませんが)みたいな、 ツーンとする酸と枯れたフルーツの香り。それに朽木や古い蔵の中のような湿っぽい香りがあります。 味わいは、ほんのり甘くて適度に酸味もあって、まだまだ十分ワインとしての味わいを保っていました。

 大変貴重で珍しいものを頂きました、って感じです。 ただ、好き嫌いで言えば、師範はここまで熟成させなくても良いかな。 もうちょっと若くて、まだフルーツの元気さがある頃合いが好きです・・・なんて贅沢な話ではありますが。

点数(78点)

美音 料理5

 五品目の料理はカブの中に羊肉、その下に五香粉で香り付けされたカボチャのピュレが敷かれたもの。 ワインとのマリアージュという意味ではこれがベストマッチ、 年季の入ったシャトーヌッフ・デュ・パプと五香粉の香りの相性がバッチリでした。

Purple Angel 2005
名称Purple Angel 2005
パープル・エンジェル 2005
生産者Montes S.A.
モンテス S.A.
価格--
購入店 (Yjさんから)

 最後のワインは、Yjさんに持参して頂いたチリ産プレミアム・ワイン。 造り手のモンテスは、お手頃価格でもしっかりしたワインを造る印象がありますが(直近ではコレとか)、 こういうプレミアム銘柄があることは初めて知りました。 ラベルの雰囲気はクラッシック・シリーズ(コレとか)に似ていますが、 ボトルの重さが全然違います。 品種の構成はカルメネールが92%、プティ・ヴェルドが8%のようです。

 色は、まるでコールタールのような、紫というより黒に近い濃さ。 前回師範が持参したイスラエル産のシラーもたいがいでしたが、 それよりさらに濃い感じです。 香りのボリュームも、これまでのワインとは一線を画すレベルにあって、 干したプルーンやインクやバニラの香りがまさに立ち昇るようです。 そしてまた味わいも濃いんだな。 この濃さと甘さはまるでポートワインです。 一人で一本飲もうなんて思っちゃいけないヤツです。

 いやー、最後を締めくくるにふさわしい、ボトルも中身もブルドーザー級に重たいワインでした。 ワインらしさを捨ててまで濃さを追い求めるスタイルは「まるで女性ボディビルダーのようだな」 などと話してましたが、問題発言だったらスミマセン。

点数(88点)

美音 料理6 美音 飲んだワインのコルクたち

 最後の料理がチーズ盛り合わせ。 ただのチーズじゃなくて焼いたりジャムを添えたりしてありましたが、 残念ながらメモを取り忘れたので詳細不明です。

 そんなこんなの飲み会でした。皆様お疲れ様です。 今回はちとレベルを上げすぎましたな。 あまり良いのばかり集まると舌が驕るし「飲んだ自慢」っぽくなっちゃうんで、 次回はちとクールダウンしましょう。


3日(水)

Villa Montes Chardonnay 2013
名称Villa Montes Chardonnay 2013
ヴィラ・モンテス シャルドネ 2013
生産者Villa Montes S.A.
ヴィラ・モンテス S.A.
価格\961 (単品価格:\1,620)
購入店 エノテカ 楽天市場店

 本日の夕食の調理担当は師範。 メニューはアジの香草パン粉焼き、レバニラ炒め、トマトとタマネギのスープ。 簡単なメニューだけど、やっぱり1時間くらい掛かってしまいました。手際の良さの改善は将来の課題です。

 そしてワインは、週末稽古したカベルネ・ソーヴィニョンと同銘柄のチリ産シャルドネ。 この銘柄はここんとこ毎ヴィンテージ稽古 (2012年産2011年産)してますが、 基本的にハズすことなく手堅い造りだと理解しております。 ちなみに、2012産までは社名が"Montes S.A."だったんだけど、 このヴィンテージから"Villa Montes S.A."になっているみたい。 流行の「分社化」でしょうか? 加えて、地域も"Curico Valley"から"Central Valley"に変わっております。

 色は薄め、特別個性はないけど、普通に美味しそうに見えます。 香りは、まず明らかに感じるのはピーチっぽいフルーツ香。それにバニラみたいな甘香ばしい感じもあって、 例年通り、期待通りの香りです。 味わいは、甘みもありますが酸味もあります。数値的には糖度が6.9にpHが3.1、 白としては甘く酸っぱい位置にポジショニングしています。 やっぱり数字は正直です。

 稽古前の予想通り、極めて手堅い美味しさを提供してくれるワインです。 単品価格の1,600円強だとそうそうハウスワインにも出来なさそうですが、 こういうセットなんかでは3桁相当額で出されているところを見ると、 業務卸価格はかなり低めと想像されます。 この銘柄はハウスワインに良いと思いますよ>飲食店様

点数78点

2日(火)

横浜開港祭 花火大会

 本日は横浜開港祭の花火大会。 師範&師範代も早めに勤務先をお暇して、屋上にテーブルを出して花火鑑賞。 「鑑賞」っつったって同上からは3km以上離れた場所が打ち上げ会場だから、 見える大きさは一番大きいやつでも手を伸ばした先の手のひら程度です。 でもまぁ自宅屋上から花火大会が見られるなんて贅沢じゃないですか・・・贅沢ですよね? ・・・って無理やり贅沢気分を味わっております。

 それにしても、木造住宅の屋上って案外リスキーだし、それなりにコストもかかっているんだけど、 ここにテーブルを出して活用するのなんて花火大会の日くらいになっちゃいました (洗濯物干場としては使っているけど)。 やっぱりキッチンから遠いと使わないな。その点ウッドデッキはキッチン目の前なので頻繁に使ってます。

Real de Aragon Garnacha 2012
名称Real de Aragón Garnacha 2012
レアル・デ・アラゴン ガルナッチャ 2012
生産者Bodegas Langa (Pagos Familia Langa)
ボデガス・ランガ (パゴス・ファミリア・ランガ)
価格\634 (単品価格:\1,058)
購入店 京橋ワイン

 というわけで花火を見ながらの夕食。 メニューは師範が買ってきたビア・ソーセージとチーズ(ミモレットとブリー)を前菜に、 メインは師範代が買ってきた焼き鳥6種と鶏のから揚げ、ジャーマンポテト。 主食だけは自宅で炊いたご飯でワカメおにぎり。 内容は置いといて、こういう非日常感が子供らにはウケてます。

 そしてワインは、京橋ワインのセットからの最後の1本。 スペイン産のガルナッチャ(フランスで言うグルナッシュ)なんだけど、 アルコール度数は14.5%もあって、一筋縄ではいかない感じです。

 色は、全く向こうが透けないくらい濃い紫色。エキス分も多そうで、トロッとした外観です。 香りは、グジュッと潰したイチゴみたいな濃くて熟した感じの果実香と、 スパイスっぽい香ばしさとツンツン感のある香りに加えて、 針葉樹っぽいさわやか系の木の香りもあったりして、結構なボリューム&複雑さです。 味も、たっぷりとした甘さがあって、酸味も渋味もそれなりで、キチンとしたバランスを感じます。

 セットの最後でアタリを引きました。 コイツはおよそこの値段のワインとは思えないくらいの充実感があります。 どちらかというとスペイン産には苦手意識がある師範ですが、 これは皆様にお勧めできると太鼓判を押します。

点数80点