稽古日誌:2022年3月

横浜市児童遊園地の梅

 3月です。ホントこの現代に武力による戦争なんて勘弁して欲しいですね。 暴走した指導者を止める仕組みがあの国にあれば良いんですけど。 一刻も早くこんな状況から抜け出せることを願って止みません。

 さて右写真は横浜市児童遊園地(※)の桜です。 ここ数日、暖かくなって一気に花が開いてきました。 この冬、北国では大雪で大変だったみたいですが、ここ関東地方は晴天の日が多かったと思います。 日本のほぼ真ん中に位置して温暖な気候、広い平野、天然の良港、 この地に都を定めた徳川家康は先見の明がありましたね。 ただ、今回みたいなことがあると、首都機能はある程度分散させた方が良いのかも、などとも思います。

 ・・・と全然ワインに関係ない話ばかりですみません。5月には安ワイン道場の25周年記念を迎えるのですが、 まだ何も考えていません。ぼちぼち動かないとなぁ、とは思っています。


(※)「遊園地」と名前がついていますが、実際は大きめの公園です。あまり遊具もありません。 『遊園地に連れて行ってあげるよ』なんて言ってお子さんに期待を持たせると、 現地でギャン泣きされること必至ですからご注意ください。

Follow:

30日(水)

Vistaflor Malbec Sangiovese 2021 [Bodega Norton]
名称Vistaflor Malbec Sangiovese 2021
ヴィスタフロー マルベック サンジョヴェーゼ 2021
生産者Bodega Norton
ボデガ・ノートン
価格814円 (単品価格:1,430円)
購入店ワイン通販 エノテカ楽天市場店

 本日の夕食は、先週土曜にご近所フレンチで買ってきたパテ・ド・カンパーニュ。 その他には野菜とアボカドの卵サラダ、主食はガーリックトーストとホウレンソウのフリッタータ(コストコの冷凍)。 ここはまぁ順当に赤、それも肉っぽさと対峙できる南米産をチョイス。 アルゼンチンの「ボデガ・ノートン」が造るこの銘柄は、2013年に2012年産と稽古済み。 9年経ってもほとんど値段が変わらない価格の優等生です。

 色は、フランス南西地区で「黒ワイン」と言われるマルベック主体らしくとても濃い紫色。 それにサンジョヴェーゼの赤みが差し色されている感じ(完全にイメージです)。 香りのボリュームはそこそこ立派で、こちらもマルベック由来っぽい真っ黒ベリーの香りと、 サンジョヴェーゼ由来っぽいダークチェリーの香りがある気がします。 味わいは、どっしりと重い渋味と中程度の甘味、そして軽めの酸味。 良く言えば飲み応えがあり、悪く言えばスイスイとは入らないワインです。

 時間が経っても変化する兆しはありませんでした。 やっぱり「安定剤(アカシア、CMC)含有」のワインは抜栓後の変化が少なく、単調で飲み飽き感があるように感じざるを得ません。 安定剤の効果と目的に関しては、 Nagiさん解説記事に詳しいです。 そちらが正しいと分かったうえでの感想です。

点数69点

27日(日)

ワインステーション+ 外観

 「しない善よりする偽善」ということで、本日はウクライナワインをまとめて飲む会に参加しました。 主催&会場は、豪徳寺の駅を出てすぐのワインステーション+さん。 このワインを手配されたショップでは、売り上げの一部がウクライナの支援に充てられるそうです。 会費は、全部で9本のワインを9人で頂いて、しっかりとしたおつまみが付いて税込み7,000円です。

Koshu Nama Spark N.V. [Huggy Wine]
名称Koshu Nama Spark N.V.
甲州 生スパークリング N.V.
生産者Huggy Wine
大和葡萄酒
価格(会費に含む)
購入店ワインステーション+

 最初は泡からスタートですが、残念ながらウクライナのスパークリングは入手できなかったとのことで、 山梨から甲州の泡を出して頂きました。 ラベルに「生スパークリング」の文字がありますが、『ワインの"生"とは?』と議論になっておりました。

 外観は、かなり濁りのある薄レモン色で、泡立ちは弱くペティアンくらいです。 香りは、目隠しして嗅がされたら「甘酒?」と答えるかも、まるで清酒のような麹の香りを感じます。 裏ラベルには『甲州葡萄を樽熟成し』と書かれていますが、樽の要素は感じ取れませんでした。 味わいは、甘味や酸味以外に苦味や渋味もあって、なかなか濃い感じがします。

 "生"の意味は「無濾過」ってことなんですかね?流行りのペットナットみたいな雰囲気のスパークリングです。 味わいに結構しっかり感があるので、グイっといけずにチビチビ飲めてナイスでした。

点数75点
ワインステーション+ 店内

 こちらが助役のMAKIさん渾身のおつまみ。 種類いろいろで、それぞれが勝手にペアリングを楽しめます。 スパイシーなチキンとか、牡蠣のオイル漬けとかが美味しかったっすね。 師範はガチで飲む時にはあまり食事を取らないタイプなので、これくらいあれば十分です。

Shabo Telti-Kuruk Reserve 2018 [Shabo Master Tardan]
名称Shabo Telti-Kuruk Reserve 2018
シャボー テルティ・クルック レゼルヴ 2018
生産者Shabo Master Tardan
シャボー マスター・タルダン
価格(会費に含む)
購入店ワインステーション+

 さてここからウクライナのワインがズラーッと並びます。 なにを隠そう、昨日時点で7,877本の稽古結果を掲載している安ワイン道場ですが、 ウクライナ産のワインと稽古するのは初めてです。 ブルガリアもルーマニアもモルドヴァもジョージアもチェコもスロヴェニアもクロアチアもモンテネグロも稽古していますが、 ウクライナはお初。そしてテルティ・クルックという品種もお初。 人生は新たな出会いに満ちております。

 色は薄めのレモン色です。グラスの内側に小さく気泡が付くので、僅かに炭酸ガスが残っているようです。 香りは、沈丁花のようなシュッとした花の香りと、お香のような仏教系の独特な香りを感じます。 近い品種だとぺトロールの無いリースリングでしょうか。 味わいは、ほのかな甘みと優しい酸味、そしてやや主張のある苦味を感じます。

 果たしてこのワインがティルティ・クルック種の典型的な香味なのかはわかりませんが、 やっぱりなんとなく東欧系の品種っぽい感じはしましたよ。勉強になりますなぁ。

点数76点
Shabo Pinot Grigio Reserve 2018 [Shabo Master Tardan]
名称Shabo Pinot Grigio Reserve 2018
シャボー ピノ・グリージョ レゼルヴ 2018
生産者Shabo Master Tardan
シャボー マスター・タルダン
価格(会費に含む)
購入店ワインステーション+

 ウクライナワインの2本目は、1本目のティルティ・クルックと同じ造り手のピノ・グリージョ。 ここでは『なぜ"Pinot Gris"ではなくて"Pinot Grigio"なんだろうね?』 『ウクライナ、やっぱりフランスとはイマイチ仲が良く無いのかなぁ』などと憶測が飛んでおりました。

 色は、前のワインとほぼ見分けはつきません。同じような薄レモン色です。 ところが香りは違います。こちらの方がグッと華やかさが増すというか、濃い甘さのある香りを感じます。 沈丁花にキャラメリゼしたナッツを加えたみたいな香りです。 味わいは、前のワインより甘味が増して苦味が抑えられて、より親しみやすく感じます。

 これは美味しいワインですね。ピノ・グリージョらしい濃密な白の感じがしっかり出ています。 師範ジャッジでは、本日のウクライナ白の一等賞はこのワインでした。

点数79点
Prince Trubetskoi Select Pinot Blanc 2020 [Prince Trubetskoi Winery]
名称Prince Trubetskoi "Select" Pinot Blanc 2020
プリンス・ツルベツコイ "セレクト" ピノ・ブラン 2020
生産者Prince Trubetskoi Winery
プリンス・ツルベツコイ・ワイナリー
価格(会費に含む)
購入店ワインステーション+

 国際品種が続きます。次なるワインはピノ・ブラン。 産地はKherson(ヘルソン)、ドニエプル川河口域にあって、 前の2本のオデッサと同じく黒海から近い地域ですね ・・・などと前から知っていたようなことを書いていますが、今調べて初めて知る情報です。 ワインはいろいろと学びの機会を与えてくれます。

 さて外観ですが、これまた前の2本と同じような色合いです。 香りは、前の2本にあったような華やかさ&派手さは影を潜めて、 どちらかというとおとなしく落ち着いた感じの香りです。 なんとなく小学校にあったブルーの石鹸水をイメージしました。 そう思いながら口に含むと、やっぱりなんとなく石鹸水のイメージが湧いてきます。 ドライですが酸味は控えめ、全体におとなしい印象を受けます。

 個人的には正直言ってあまりパッとしないかなぁ、と思っていたのですが、 同席したKinokoさんは、 白の中ではこれが一番好きとのこと。 人の好みはいろいろですなぁ。だから面白いんですよね、こういう嗜好品は。 それぞれがそれぞれの順位を付けて良いじゃないですか。

点数74点
Trubetskoi Rhine Riesling 2016 [Prince Trubetskoi Winery]
名称Trubetskoi Rhine Riesling 2016
ツベルツコイ ライン・リースリング 2016
生産者Prince Trubetskoi Winery
プリンス・ツルベツコイ・ワイナリー
価格(会費に含む)
購入店ワインステーション+

 白の最後はリースリングです・・・多分。 というのも、ラベルが全てキリル文字で書かれているので読めないんですな。 インポーターが貼った裏ラベルを信用してこの名称にしています。 駅長さんによれば 『白の中ではこれが一番お値段が高かった』とのこと。期待しましょう。

 色は、他の3本と比べると若干濃くて赤みを感じます。品種の特性と言うより、年数を経ていることが理由な気がします。 香りは、いかにもタコにもリースリング、いわゆる「ぺトロール」、灯油とかジッポのオイルの匂いがしっかりします。 そしてユリの花みたいな華やかさもありますね。 味わいは、思ったよりもドライです。「思ったより」と言われても困るでしょうが、 外観やボトルの雰囲気から甘口っぽいのを想像するじゃないですか?しませんか?あぁそうですか。

 香りは甘いが味わいは甘くない、アルザスのリースリングみたいなワインでした。 それにしてもラベルの文字問題、同じように日本語しか書かれていない、 それも達筆な筆致で書かれた日本酒のラベルも外国の方には読めないでしょうね。 小さくでもアルファベットで書いておくべきだと思いましたよ。

点数77点
ワインステーション+ 白ワイン

 ・・・という感じのウクライナ産の白の飲み比べ。 もっとキテレツなワインを想像していましたが、全体に「ちゃんとした」ワインばかりだったように思います。 窓から桜の花を見ながらの飲み比べ、楽しゅうございました・・・ってまだ赤が続きます。

Aznauri Premium Saperavi N.V. [Akkerman]
名称Aznauri "Premium" Saperavi N.V.
アズナウリ "プレミアム" サペラヴィ N.V.
生産者Akkerman
アッケルマン
価格(会費に含む)
購入店ワインステーション+

 赤は、まずは同じ品種サペラヴィの飲み比べ。 こちらの産地はオデッサです。 シックな黒いラベルに金字で"Premium"の文字、更には"SPECIAL EDITION"とも書かれています。 否が応でも期待が高まりますが、ヴィンテージが書かれていないのがちょっと謎ですね。マルチヴィンテージなのかな?

 色は、しっかりと濃い紫色です。香りは、やや青さのあるベリー系の香りに、焦がしの効いた樽の香ばしい香り。 何かに近いなぁ、と思って懸命に記憶の糸を手繰ったところ、若いルビーポルトの香りに似ている気がします。 味わいも、甘さと渋さ、しっかりとした濃さはありますが、やや野暮ったい感じは否めません。 そのあたりも若いポルトみたいな感じです。

 葡萄のポテンシャルは高くて気合が入っているとは思いますが、やや好き嫌いの分かれるワインだとも思います。 同席したちゃこさんは苦手とのこと、わかります。 「なるほどサペラヴィとはこういう葡萄なのか」と理解した気になっていたのですが・・・

点数73点
Stakhovsky ACE Saperavi 2018 [Stakhovsky]
名称Stakhovsky "ACE" Saperavi 2018
スタホフスキー "エース" サペラヴィ 2018
生産者Stakhovsky
スタホフスキー
価格(会費に含む)
購入店ワインステーション+

 もう一方のサペラヴィ、産地はウクライナの西端、ポーランド、スロバキア、ハンガリー、ルーマニアに接するザカルパチア。 南部の黒海沿い以外でもワインが造られているんですね。 ラベルはシンプルモダンな雰囲気で、田舎の地酒といった感じはありません。

 色は、前のワインと同様、とても濃い紫色です。サペラヴィは色の濃い葡萄、の認識で良いようです。 香りはめっちゃボルドーです。ドライプラムのような果実の香りに、消し炭のような落ち着いた樽香。 味わいは、ボルドーというよりチリやアルゼンチンみたいな果実味がたっぷり。 エクスキューズの無い美味しさです。

 日当たりが良くて雨が少ない地域のワイン、といった感じです。 ウクライナって、どちらかというと北に位置するのでこういう「熱い」ワインが造られるとは思っていませんでした。 そしてサペラヴィの個性は、謎に包まれたままとなってしまいました。

点数80点
Trubetskoi Cabernet Sauvignon Reserve 2017 [Prince Trubetskoi Winery]
名称Trubetskoi Cabernet Sauvignon Reserve 2017
ツベルツコイ カベルネ・ソーヴィニョン レゼルヴ 2017
生産者Prince Trubetskoi Winery
プリンス・ツルベツコイ・ワイナリー
価格(会費に含む)
購入店ワインステーション+

 赤ワインも国際品種を使ったものが造られているようで、こちらはカベルネ・ソーヴィニョンのワインです。 ラベルはちょっと田舎っぽいですかね?"Cabernet Sauvignon"と"Reserve"はローマ字なので読めますが、 それ以外のキリル文字は何が書かれているのかわかりません。

 色は、前の2本のサラぺヴィと比べるとやや薄めです。 香りは、ピーマンのような青さのあるカベルネ・ソーヴィニョンらしい香りに、 どこか日本のメルローみたいな古い蔵の中のような湿った感じの香りがあります。 味わいも、どこか日本のメルローっぽくて、やや軽めで冷涼な感じです。

 このワインは、「北のカベルネ・ソーヴィニョン」という感じがしますね。 産地のヘルソンは南寄りで暖かそうなんですけどね。 あまり主張が強くないので、食事に合わせやすいワインだと思いましたよ。

点数78点
Prince Trubetskoi Reserve Pinot Noir 2020 [Prince Trubetskoi Winery]
名称Prince Trubetskoi "Reserve" Pinot Noir 2020
プリンス・ツルベツコイ "レゼルヴ" ピノ・ノワール 2020
生産者Prince Trubetskoi Winery
プリンス・ツルベツコイ・ワイナリー
価格(会費に含む)
購入店ワインステーション+

 ウクライナワインの飲み比べ、最後のワインは国際品種のピノ・ノワールです。 でも、写真をご覧になるとわかるように、ボトルはボルドータイプのものが使われています。 こういうワインは得てしてイマイチなのが多いんだよなぁ、とネガティブ側に予想を立てつつ稽古したのですが・・・

 その予想に反して美味いです、コレ。赤の今日イチはこのワインです。 色は、ピノ・ノワールにしては濃い感じで、往年のカリ・ピノみたいな感じです。 香りは、プラムやチェリーのフルーツ香にバニラの香り、やや雑な感じはあるけど香りのボリュームは立派なものです。 味わいは甘酸っぱくてフルーティ。「ニューワールドのピノです」と言われればマルッと信じます。

 ウクライナのワイン、いろんなタイプがあるんだなぁ、と感心しました。 特にこのツベルツコイという生産者、ラベルも味わいもバリエーションに富んでいて(≒一貫性が無くて)、 発展途上感があって面白いと思います。

点数81点
ワインステーション+ ウクライナワイン

 以上、ウクライナ産のワイン8種類との集中稽古でした。個性的でバリエーションに富んでいて、どれも「ちゃんとした」ワインでしたよ。

 今回稽古した8本のうちの、4本の産地がヘルソン、3本の産地がオデッサ、どちらもロシア軍の酷い侵攻を受けている地域です。 当面は輸出もままならない状況だと思いますが、畑やワイナリーに被害が無いことを願うとともに、 そこに暮らす人々に以前の日常が戻ってくることを心より祈念致します。

Brahms Chenin Blanc Unwooded 2019 [Brahms Winery]
名称Brahms Chenin Blanc Unwooded 2019
ブラハム シュナン・ブラン アンウッデッド 2019
生産者Brahms Winery
ブラハム・ワイナリー
価格700円 (Glass)
購入店ワインステーション+

 ウクライナワイン会は滞りなく終了しましたが、時間はまだ宵の口なわけですよ・・・ということで延長戦。 こちらのお店は「南アフリカワインとオレンジワインの店」なわけですから、そのあたりを頂いていきます。 ハウスワインという設定は無いそうなので、「一番安いワインをお願いします」と言って出して頂いたのがコチラ、 ブラハムのシュナン・ブラン。「アンウッデッド」なので木樽熟成されていないタイプですね。

 色は・・・どうでしたっけね?ややしっかりした色合いだったような気はしますが。 香りは、シュナン・ブランの特徴が良く出た、 桃のようなフルーツの香りがダイレクトに伝わる感じ。 味わいも、シンプルではありますがギュッと凝縮感があって、「やっぱり美味いよねぇ」ってなりました。

 ボトルで買っても十分稽古範囲価格のワインだと思いますが、 今日はとりわけ美味しく感じたんですよ。勝手知ったるエリアに帰って来てなんだか落ち着く、という感じですかね。

点数80点
Porcupine Ridge Syrah 2020 [Boekenhoutskloof]
名称Porcupine Ridge Syrah 2020
ポークパイン・リッジ シラー 2020
生産者Boekenhoutskloof
ブーケンハーツクルーフ
価格750円 (Glass)
購入店ワインステーション+

 赤も、「一番安いのをお願いします」と言って出して頂きました。 それがこちら、名門ブーケンハーツクルーフのエントリー銘柄、ポークパイン・リッジのシラーです。 この銘柄は、以前2017年産と稽古しています・・・ っていうか覚えていないんだったら稽古したうちに入れちゃだめなんだと思いますけどね。

 色は・・・覚えて無いですけど、カメラに残った写真を見ると結構濃い感じだったみたいです。 香りは、「ちゃんと北ローヌの香りがする」などと判ったようなことをしゃべっていた記憶がありますので、 白胡椒系のスパイシーな感じがあったんだろうと思います。 味わいは、若くてキメは粗いけどバランスは悪くない、そんな感じだったのではないでしょうか。

 ・・・と、前回に引き続きまた「よく覚えてない」のに書いちゃっております。 掲載本数7877本!とかドヤってますが、そのうちの結構な割合は「よく覚えていない」ワインかも知れません。

点数(79点)
Haute Cabriere Pinot Noir Unwooded 2020 [Haute Cabriere Cellar]
名称Haute Cabrière Pinot Noir Unwooded 2020
オート・カブリエール ピノ・ノワール アンウッデッド 2020
生産者Haute Cabrière Cellar
オート・カブリエール・セラー
価格800円 (Glass)
購入店ワインステーション+

 今回の「よく覚えていない」ワインの最たるものがコチラです。 駅長さんに薦められたので飲んでみました。 こちらも産地は南アフリカで、品種はピノ・ノワール。 2本前のシュナン・ブラン同様、"Unwooded"と書かれているので、木樽熟成はさせていない(ステンレス使用の)タイプです。

 ・・・で、覚えていないんだからあまり書くことも無いのですが、 うっすらと記憶に残っているのは「やっぱり師範はピノ・ノワールは樽香があった方が好きだな」ということ。 樽熟させないものにもそれゆえの良さはあると思うのですが、 こんだけ血中アルコール濃度が上がった状態だと、そういう繊細な良さというものは感じづらくなるように思います。

 せっかく生産者が心を込めて造ったワインを、覚えていないなどというテイタラクには甚だ遺憾に存じます。 今度お店に伺った際には、赤の1本目にこちらを頂こうと思います ・・・なんて言いながら絶対忘れると思います。

点数(75点)
Foeminae Pinot Grigio 2020 [Fabulas]
名称Foeminae Pinot Grigio 2020
フォエミネ ピノ・グリージョ 2020
生産者Fabulas
ファビュラス
価格800円 (Glass)
購入店ワインステーション+

 駅長に『オレンジも飲んでくださいよ』と言われて出されたのがコレです。 ちなみにどれも1杯700円~800円のお手頃価格帯です。 そういうのばかりと稽古しているのは、 師範が財政的に困窮状態にあるから、というわけではなく(それもありますが)、 「別に全部が全部美味しいワインじゃなくて良い」という考えに立脚にしています。 だって、「全部美味しかったです!」って書かれても読む方はつまんないじゃないですか。 『あはは、ハズレ掴みやがった!』ってのがあった方が、サイト運営者としては「美味しい」わけです。

 さてこのオレンジワイン、駅長も言われていましたが見た目はロゼです。 香りや味にもあまりオレンジ感は無かったですね。目をつぶって飲めば白ワインです。

 スマートなボトルに可愛らしいラベル、それがこのワインの大きな価値だと思います。 ロゼっぽいワインなので、お花見なんかにも良いかもですね ・・・などと、ワインの中身にはあまり言及せずに閉じたいと思います。

点数(75点)
ワインステーション+ サクラとワイン

 最後にもう一杯ポークパイン・リッジのシラーを頂いて、れっきとしたヨッパライの出来上がりです。

 それにしてもワインは良いですよね、ワインを目の前にするとすぐみんな友達になれます。 特に、今回のウクライナワインのような誰も詳しい人が居ないジャンルだと、 みな平等というか知識の上下関係なく楽しめて超ナイスです。 駅長&助役&参加された皆様、お相手頂きありがとうございました!


26日(土)

ビストロ・ヴァン・ヴィーノ 店内

 本日の夕食は、ちょっとスケジュールがずれたけどホワイトデーのプレゼント、 ということで東戸塚のビストロ・ヴァン・ヴィーノで外食。 前回伺ったのは4年前ですが、 今年のおせち料理もここにお願いしています。

 店内はテーブル席が12席とカウンターが3席のこぢんまりとしたサイズ。 基本的にマスク会食、他のグループとはアクリルの衝立で仕切られています。 この日は師範家以外にお誕生日を祝う5人家族が来ておられました。

ビストロ・ヴァン・ヴィーノ アミューズ

 このお店にした理由は、師範代が『フォアグラが食べたい』らしいから。 というわけで本日のコースは、前菜、メイン魚、メイン肉、デザートで4皿、税別4,500円コースの前菜を、 500円の追加料金でフォアグラに変えてもらいました。

 左写真はアミューズの豚肉のリエット。 この「アミューズ」というシステムがフレンチの素晴らしいところだと思います。 たいていワインに合うんだよね。飲まない人がこの小品をどう捉えているかはちょっとわかりませんが、 酒飲みには嬉しいポイントですな。

Pouilly Fuisse La Joue du Roy 2018 [J.L Quinson]
名称Pouilly Fuissé "La Joue du Roy" 2018
プイィ・フュイッセ "ラ・ジュー・デュ・ロワ" 2018
生産者J.L Quinson
J.L.カンソン
価格4,950円 (お店価格)
購入店ビストロ・ヴァン・ヴィーノ

 このお店のワインリストは、写真入りでとても分かりやすくなっています。 泡はヴァン・ムスーとシャンパーニュ、白と赤がそれぞれ4種類ずつくらいが標準のラインナップ、 シャンパーニュが7,000円な以外は、どれもお値段は5,000円前後のお手頃価格です。 ただ、ページの最後に別枠の文字だけで『こんなワインもあります』と、 ちょっとお高め(でもほとんど10,000円以下)のワインが10種類くらいあって、 よく考えられた構成になっていると思いました。

 そんな中から、本日は飲む人一人なので、食前のシャンパーニュはガマンして最初から最後まで白一本で通すことにしました。 そうすると、ちょっとしっかりした白が飲みたくなります・・・というわけで選んだのがプイィ・フュイッセ。 ヴィンテージは2018年でした。

 色は普通に薄めのレモン色です。 香りのボリュームは中程度、熟れたリンゴや柑橘系の香りに、シャルドネらしい蜜っぽさがあります。 味わいは「暑い年」らしくしっかりした甘味と旨味。酸味が控えめなのもこの年らしい仕上がりです。

 「しっかりした白が飲みたい」という要望にピタリとはまるワインでした。 一口だけ味見した長女(ほぼ飲めない)曰く、 『最初苦味があってウッとなるけど、後味の蜂蜜の感じが美味しい』らしいです。 ちなみにこのワイン、4年前もここで稽古しています。 ブルゴーニュってヴィンテージが違うと全然印象が変わりますよね。

点数78点
ビストロ・ヴァン・ヴィーノ フォアグラ

 こちらが師範代が食べたかった前菜のフォアグラのテリーヌです。 バルサミコとレーズンの甘いソースが掛かっています。 ボリュームたっぷりで食べ応えがあります。フォアグラの質もとても高いモノのように思われます。 付け合わせは簡単なサラダだけ、コストをフォアグラに全振りしたような一皿ですが、 師範代も長女も『これが食べたかったのよ!』と大満足のご様子でした。

 ワインとの相性面では、フォアグラにはソーテルヌが定番と言われていますが、 しっかり系で蜂蜜の雰囲気がある白ワインとも良い感じに合っていたように思います。

ビストロ・ヴァン・ヴィーノ 魚料理

 本日の魚料理はクロダイのポワレです。 魚の下にはゴルゴンゾーラのリゾットが敷かれ、葉物野菜のフリットが添えられています。 ボディの部分は「外はカリッと、中はシットリ」なんですが、尾に近い部分は「中までシッカリ」になっているのがちょっと残念。 でも難しいっすよね、厚みが違うからね。

ビストロ・ヴァン・ヴィーノ 肉料理

 メインの肉料理は選択肢があって、師範が注文したのはこちらの子羊のローストで、 女性陣が注文したのは牛ホホ肉の赤ワイン煮込みでした。

 子羊のロースト、写真でもわかるようにボリュームたっぷりで火の通し方もバッチリです。 こちらのお店の料理はどれもボリュームがあって良いですね。

 そして、子羊のローストって結構骨が邪魔だったりしますが、こちらの料理では骨を外して提供してくれています (ちゃんと骨の部分も横に添えられています)。 フレンチに不慣れな師範らですから、こういう配慮は嬉しいなぁ。

ビストロ・ヴァン・ヴィーノ デザート

 デザートはマスカルポーネのテリーヌ、あまおうのアイス、タルトです。 酒呑みのことを「辛党」なんて言いますが、ワイン好きで甘いものが嫌いな人はあまり見かけませんね。 やっぱり「甘いは正義」ですよ。

 この後コーヒーを頂いて、お持ち帰りにパテ・ド・カンパーニュも買って、 お会計は税込み(サービス料は取られていません)で23,000円くらいでした。 量もたっぷり質も高くて大満足です。

ビストロ・ヴァン・ヴィーノ フランスの地図

 このお店、駅から遠く離れていて公共交通機関では行きづらい立地ですが、 師範家的には飲まない師範代が運転するので、駐車場があるというのは逆にメリットだったりします。 ぜひ頑張って営業を続けて欲しいと思います(お店のサイト

 左写真は店内に飾ってあったフランスの地図(クリックで拡大/左上のアイコンで更に拡大します)。 一ヵ所大きな間違いがありますので探してみてください。


25日(金)

Juan Gil 4 Meses Sakura/Cerezo Monastrell 2020 [Bodegas Juan Gil]
名称Juan Gil "4 Meses Sakura/Cerezo" Monastrell 2020
ファン・ヒル "クアトロ・メセス サクラ/セレソ" モナストレル 2020
生産者Bodegas Juan Gil
ボデガス・ファン・ヒル
価格1,672円
購入店葡萄畑 ココス

 いよいよ春ですなぁ。道場近辺の桜もぼちぼち咲き始めました。 そんな季節に合わせて選んだのは、先週に引き続きラベルに桜があしらわれたワイン。 安ウマで評判のボデガス・ファン・ヒルのクアトロ・メセスですが、 このラベルは日本向けのキュヴェだそうです。 ちなみに料理は、豚モツとキャベツとニラの炒め物、豚ロースのカツレツ、きんぴらゴボウです。

 色は非常にしっかりと濃い紫色。さすがフミーヤのモナストレルって感じ。 香りもいかにも濃い赤で、黒系果実をギュッと煮詰めたようなドライプラムの香りと、バターの効いたビスケットの香ばしさ。 スペインの赤にありがちな野暮ったさはあまり感じません。 味わいは、とにかく甘い、そして渋味しっかり、酸味もそれなりに。いかにも濃いスペイン産って感じの味わいですね。

 桜のラベルが似つかわしいかはアレとして、とてもしっかりしていて飲み応えのあるワインです。 確かにこりゃ人気出るな。まだ肌寒い日だったら花見にも良いかも・・・ってか何飲んでも良いと思いますけどね、花見。

点数80点

23日(水)

Parva Res Nero d'Avola 2020 [Caruso & Minini]
名称Parva Res Nero d'Avola 2020
パルヴァ・レス ネロ・ダーヴォラ 2020
生産者Caruso & Minini
カルーソ・エ・ミニーニ
価格877円 (単品価格:1,540円)
購入店ワイン通販 エノテカ楽天市場店

 本日の夕食は、鶏の唐揚げ、モロッコインゲンとベーコンの炒め物、ポテトサラダ。 調理担当は本日リモートワークの師範代です。 ワインは、毎週水曜を「エノテカワイン部」の活動日と定めているので、エノテカのパーティーパックからイタリア産の赤。 "カルーソ&ミニーニ"という造り手の名前、なんだかアメリカン・アニメのキャラクターみたいっすね。 "トム&ジェリー"とか"ミッキー&ミニー"とかみたいな。 ちなみにこの銘柄は2017年に2016年産と稽古済みです。 当時とはラベルデザインが変わりましたね。

 色は、かなりしっかりと濃い紫色。でもどことなく赤みと言うか明るさがあります。 香りは、ミチッと濃いベリーの香りに、チョコレートのような甘香ばしさがあります。 味わいは、渋味しっかりで濃い系ではあるんだけど、こちらもどことなく明るいのね。 ちょっとオレンジっぽい柑橘系の風味もあるみたいな感じ。シチリア産という先入観なのかもですが。

 しっかりしていながら香りや味わいに明るさがあって親しみやすいワインです。 ただ、飲み始めは印象良かったんだけど、後半ちょっと飲み飽き。 やっぱり「安定剤(アカシア)含有」のせいなのかなぁ。 こちらも先入観かも知れませんが。

点数72点

21日(月祝)

はま寿司 入口

 本日の夕食は、改装オープンとなったはま寿司 横浜岡野店。 前回伺ったのは昨年9月なので半年ぶりですね。

 改装によってシステムが大きく変わって、「回らない回転寿司」になりました。 タブレットで注文すると(飲み物とか以外は)一方通行のレーンでシャーっと届けられるスタイルです。 なんだか未来のレストランに来たみたいです。

はま寿司 握り

 100円回転寿司の醍醐味は、「美味しい」「大丈夫」「マジか!」な寿司が混在している点ですね。 左写真の活〆ブリはなかなかイケてました。その他、活〆マダイも良かったかな。 ただ、白身がマダイだけだったのは白身好きの師範&師範代にとってはちょっと残念でした。 まぁそういう欲しいモノが無い状況も含めて楽しむのが100円回転寿司ですね。

はま寿司 ビール はま寿司 清酒

 アルコールももちろん頂いています。 寿司にはお茶が一番と言うけど、やっぱりビールやお酒が飲みたいんですよ。 ただ残念なのが瓶ビールの選択肢が無くなったこと。中ジョッキって量が少ないんだよな。

 右側のお酒「越の寒中梅」は、いわゆる普通酒と良く出来た吟醸酒の中間くらいの味わいです。 でもそんなんで良いんですよ。欲を言えば、そんなクラスで良いからワインのミニボトルなんかも置いてくれれば小躍りして喜びます。

はま寿司 握り

 締めには海老天うどんを。これがお値段税別260円ですよ。安いよなぁ。

 ・・・というわけでトータルのお会計も、家族3人で(いろいろクーポン使って)4,000円強でした。 全てタブレットで注文するシステムにしたことにより、お皿の枚数を数えるとか、 そういうオペレーションを不要にしてコストを下げているんでしょうね。 やや味気ない感じもしますが、100円でお寿司を提供し続けるための企業努力はさすがだと思います。

Seijo Ishii Original Sparkling Wine Rose N.V. [モンデ酒造]
名称Seijo Ishii Original Sparkling Wine Rosé N.V.
成城石井オリジナル スパークリングワイン ロゼ N.V.
生産者モンデ酒造
価格355円 (290ml)
購入店いなげや星川駅前店

 道場に帰り着いて飲み直しの一杯がコチラ。

 回転寿司ではビールと清酒しか飲まないことは事前に想像がついていたので、 お昼の散歩に出た際にスーパーで買ってきたのがこの缶ワイン。 缶の裏には「原材料名:輸入ワイン(チリ産)/炭酸ガス、酸化防止剤」「製造所:モンデ酒造株式会社」とあるので、 チリ産のワインを成城石井が輸入して、山梨のモンデ酒造で(ガス添加して)ボトリングしているのだろうと推測されます。

 色はかなり濃いめのロゼ色。昨日のドイツ産と同じくらいかも知れません。 泡立ちは、缶ワインの限界なのかかなり弱め、ペティアンくらいの圧しかありません。 香りも弱めです。でも、いわゆる「外国産ワイン使用」な国産ワインに感じる蒸れた雑巾臭みたいなのは一切なくて、 柑橘とベリーがほんのり香る優しい雰囲気です。 味わいは意外とシッカリしています。キュッと絞るような酸味と「ほのかに」というレベルを超えた渋味。 薄ら甘いスパークリングとは一線を画す味わいです。

 泡の弱さは残念ですが、意外とちゃんとしています。特にこの値段とこの量が良いですね。 「ちょっと飲み足りない」時にコレがあれば、まぁだいたい満足すると思われます。

点数70点

20日(日)

ももふわIPA

 師範代は今日もダウンしています。リンパが腫れて頭痛がするらしい。 仕方がないことだけど、副反応のために払う社会的コストはかなりのものですねぇ・・・ なんて私事は置いといて、先日「連休中日昼酒義務化法案」が賛成多数で可決されました。 なので義務を遂行させて頂きます。

 春らしさを感じるべく選んだのは「ももふわIPA」。 IPAのフルーティさと桃の香りが好相性で、ふざけた名前の割にはちゃんと美味しいビール。 明石焼が無かったのでセブンの冷凍たこ焼に合わせました。たいそう美味しゅうございましたわよ。

リモート・ロゼワイン会

 そして本日は、だいすけさん主催のリモート・ロゼワイン会。 参加者は20人超の大盛会です。だいすけさんの人柄もさることながら、 やっぱり皆さん春になるとみんなで飲みたいんだなぁ、と思いましたよ。

 用意した料理は、昨日のメニューと全く同じもの。 というのも、昨日は師範代の分も作ったけど体調不良で全然手を付けなかったので、 そのまま今日の宴会用にスライドした、という具合です。

Petit Rose 2020 [Weingut Friedrich Becker]
名称Petit Rosé 2020
プティ・ロゼ 2020
生産者Weingut Friedrich Becker
ヴァイングート・フリードリッヒ・ベッカー
価格2,640円
購入店葡萄畑 ココス

 ロゼワイン会に選んだワインは、というかこの会のために買ったワインは、 ドイツの人気造り手「フリードリッヒ・ベッカー」。キツネの絵柄がキャッチ―なラベルが目印です。 このロゼ、そもそもは自宅で飲む分だけを作っていたそうですが、人気爆発で今ではベッカーの売れ筋ワインだそう。 品種はドルンフェルダー 70% 、ポルトギーザー 20% 、ピノ・ノワール 10%。 ちなみにサクラのシールはインポーターさんが貼ったとのことです(サクラの無いラベルもあるそうです)。

 色は、結構赤みがしっかりした、「マルサネのピノ・ノワールです」くらいな感じの色合い。 とてもキレイな色合いです。 香りはそんなに強くはありません。でも、柑橘系のシャープな香りとベリー系の甘い香りがあって、 白と赤の良いとこ取りな香りだと思います。 味わいは、甘さがそこそこあって酸味シッカリ。甘酸っぱい味わいはとても万人ウケしそうです。

 ガツンッ!って感じはありませんが、春らしくてチャーミングで、確かに人気爆発は頷けるワインです。 ロゼって、「ほぼ白」なものから「薄い赤」なものまでありますが、これは後者。 ちゃんと飲み応えのあるロゼとしてお薦めできます。

点数77点
リモート・ロゼワイン会

 午後9時前にスタートしたリモート・ロゼワイン会、気が付けば日付が変わって午前2時! こんなに遅くまで起きていたのなんて久しぶりです。楽し過ぎました。

 ・・・というわけで、皆さんまたよろしくお願いします。


19日(土)

ジューンベリー 剪定前 生垣 剪定前

 どこへも行かない三連休初日、師範代はワクチン接種の副反応でダウン中、長女はアルバイト。 暇人師範は園芸作業に勤しみました。

 左側が道場のシンボルツリーのジューンベリー。枝が込み入ってきたのと、上空で隣地へ越境しつつあったので軽く剪定。 上の方も刈り込みたいけど、脚立が無いと(無いんです)無理なんだよなぁ。

 右側が生垣のヒイラギモクセイ。どちらも植えて15年、植えた時点で5年生くらいだったと思うので、 樹齢20年のVieilles Vignesになってきております。

ジューンベリー 剪定後 生垣 剪定後

 そしてこちらが剪定後。左側のジューンベリーはちょっとだけ軽くなりました。 もうすぐ花が咲いて、五月末には実がなります。 実とか鳥の糞とかが新設した樹脂製のウッドデッキに落ちるわけですが、 掃除しやすさの具合がどうなるかちょっとビクビクです。

 右側のヒイラギモクセイ、生垣が難しい理由がだんだん分かってきました。 常に同じサイズを維持しようとすると、刈り込む位置が同じなので、 そこだけ枝が何本も出て来てコブのようになちゃうんですな。 なので、一部は強剪定して一部は軽めに、というバランスが必要になります。 今回は、去年の剪定がかなり強めだったので、比較的楽ではありました。

 とはいえこの2つの作業だけで朝9時から午後3時まで食事も取らずに6時間。 なかなか疲れますよ。

Vega Cristina Brut N.V. [Jaume Serra]
名称Vega Cristina Brut N.V.
ベガ・クリスティーナ ブルット N.V.
生産者Jaume Serra
ハウメ・セッラ
価格499円 (2本で999円)
購入店ロピア権太坂店

 師範代がダウンしているので、必然的に夕食当番は師範です。 冷蔵庫の残り物を中心に組んだメニューは、鶏モモ肉のオーブン焼き、フルーツトマトとベビーリーフのサラダ、モヤシのナムル、 椎茸を加えたフカヒレスープ(byニチレイ)。 メインのワインは昨日開けた2本があるので、食前酒としたのがこちらの泡。 先日稽古したロゼと同じく、スーパー「ロピア」が輸入しているカバ。 通常1本税別599円ですが、現在は2本で税別999円だったので、ブリュット・ナチュレと一緒に購入しました。

 色は、レモン色主体の若々しい感じで、シャンパーニュに遜色のない豊かな泡立ちです。 香りも悪くないです。柑橘系のフルーツと、ちょっと熟成スパークリングっぽいナッツを感じます。 味わいはかなりドライです。ロゼと比較したら、糖度は低くてpHも低い感じです。 なので、なんとなく金属を舐めるようなキンキンした感じがあるのがちょっと残念です。

 とはいえワンコインですからね、贅沢を言っちゃバチが当たります。 普通の美味しいと思いますよ。食前酒にコレが飲めたらそれだけでニッコリ、ってなもんです。 もちろん全部は飲み干さず、明日にも残してQOAL(Quality of Alcoholic Life)の向上に努めます。

 そして翌日、「アペロだよアペロ」などと独り言ちつつ明るいうちから飲んでおりました。 ちょっと泡の勢いが収まると、なんとなく熟成感を感じたりしますね。およそワンコインとは思えない品質、ご立派ですよ。

点数73点

18日(金)

カベルネ・ソーヴィニョン飲み比べ

 急に寒くなったので濃い赤ワインが飲みたい気分、 そして連休前のハッピー気分も加算されて、金曜から2本開けていきます。 先週ピノ・ノワールの飲み比べをして楽しかったので、 今週はカベルネ・ソーヴィニョンの飲み比べ。お題も同じで、
 「師範は高カベソ―と安カベソ―の違いが判るのか?」
安い側にはまた安ワイン者御用達の「コノ・スル」にご登場頂き、 高い側にはスポット的に安く買えたカリフォルニアの名門「ヘス・セレクト」に土俵に上がって頂きました。

 ちなみに夕食は、豚ロースのネギ塩焼き、ナスと挽肉のグラタン風、ブロッコリーとトマトとクリームチーズのサラダです。

Cono Sur Bicicleta Reserva Cabernet Sauvignon 2020 [Vina Cono Sur]
名称Cono Sur "Bicicleta" Reserva Cabernet Sauvignon 2020
コノ・スル "ビシクレタ" レゼルバ カベルネ・ソーヴィニョン 2020
生産者Viña Cono Sur
ビーニャ・コノ・スル
価格737円
購入店葡萄畑 ココス

 安いカベルネ・ソーヴィニョン代表は、安ワイン者の必須アイテム「コノ・スル」のカベルネ・ソーヴィニョン。 日本全国津々浦々、スーパーからコンビニにまで置いてある、いつでもどこでも買えるウマ安ワインですね。 その安心感からか、前回の稽古はなんと5年も前の2015年産。 久しぶりにキチンと稽古して、メモリーにリフレッシュをかけていきます。

 色は、ちゃんと濃く、そしてストレートな青紫色。大きめグラスでもそこそこ向こうが透けます。 香りは、イカにもタコにもカベルネな、そしてちょっとカベルネ・フランみたいなピーマンっぽい青さのあるベリー系の香り。 樽の香ばしさもほんのり感じます。 味わいは、甘さも酸味も渋味もちょうどいい感じで、スケールは小さめだけど良い感じにまとまっています。

 品種の特性が良く表現されていて、かつ飲んで美味しいまとまりの良さがあります。 さすがだよなぁ、コノ・スル。あれだけの流通量でこのクオリティ、尊敬せざるを得ないモノ造りです。


このワイン、翌日も大きな変化が無かったので、「ワインポエム」を詠んでみます。
「褐色に焼けた農夫の笑顔と最新鋭の醸造所。クラッシックとモダン、アナログとデジタルのハイブリッド。 羊の皮を被ったaibo」
どうかしら?

点数77点
Hess Select North Coast Cabernet Sauvignon 2017 [Hess Select]
名称Hess Select North Coast Cabernet Sauvignon 2017
ヘス・セレクト ノース・コースト カベルネ・ソーヴィニョン 2017
生産者Hess Select
ヘス・セレクト
価格1,787円
購入店オーケー みなとみらい店

 高いカベルネ・ソーヴィニョンの代表が、こちらのヘス・セレクト。 AVAはノース・コーストです。 この銘柄、今回の買値は1,000円台ですが、本来はもっとお高いワインみたいです。 なんでも、米国での新型コロナ感染拡大でレストラン需要が落ち込んで、 スポット的に安く輸入されたみたい。 それでもコノ・スルの倍以上のお値段なわけで、「高ワイン」と言っても過言では無いでしょう。

 色は、コノ・スルよりかなり濃くて青紫を若干赤黒くしたような色調、ぎりぎり向こうが透けるくらいの色合いです。 香りは明らかに違います。顕著に違うのはミルキーさ。鼻を近づけただけで練乳みたいな甘いミルクがバンっ!と香ります。 コノ・スルに感じたような青さは控えめで、代わりにブルーベリーやドライプルーンの果実香やバニラの甘い感じがあって、 ブルーベリーヨーグルトを使った焼き菓子みたいな香りです。 味わいは、相対的にかなり濃く、そしてまろやかに感じます。 酸味はコノ・スルと同じ3.5ですが、糖度はコノ・スルが7.8なのに対してこちらは8.4、明らかに甘さがあります。 バランス的にちょっと浮ついている感が無きしもあらずですが、親しみやすい濃さとも言えます。

 カベルネ・ソーヴィニョンって、比較的クオリティが値段にリニアというか、 それなりの対価を払えば満足のいくワインに出会える気がしています(少なくとも稽古範囲では) その中でもこのワインは特に優秀。多分普通は稽古範囲内では買えないレベルというのは良く理解できます。


こちらのワインも翌日も大きな変化が無し、なので「ワインポエム」を。
「青い空と照り注ぐ太陽、そこに佇む一軒の洋館。マホガニーの家具に厚みのあるペルシャ絨毯。 流れる音楽はブルース・スプリングスティーン」
ワインポエム、難しぃ~。

点数82点

16日(水)

Monteluna 2019 [Cantina Trexenta]
名称Monteluna 2019
モンテルーナ 2019
生産者Cantina Trexenta
カンティーナ・トレセンタ
価格877円 (単品価格:1,540円)
購入店ワイン通販 エノテカ楽天市場店

 本日の調理当番は師範で、夕食メニュは―海老チリ(CookDo)、ブロッコリーとシメジとベーコンの炒め物、ネギと玉子のスープ。 ワインはイタリア・サルデーニャ島の白。 この銘柄は2013年に2011年産と稽古済み。 イタリアの島のワイン、シチリア島はウマ安ワインの産地としてメジャーだけど、サルデーニャ島はマイナーだなと思い調べたら、 生産量が1ケタ違いますね(それ以外の州もかなり意外な順番です)
リンク:Wine Production by Region (in Italy)

 色は濃いめのレモン色です。もっと薄い色合いだと想像していたのでかなり意外でした。 ネットリ感もあって、外観だけだとやや熟成入った高級ブルゴーニュのようです。 香りに関しては、蜜っぽさがあるのはブルゴーニュに共通していますけど、顕著に違うのはミネラルの潮っぽい感じ。 もちろんそれだけだとシャブリかな?なんですが、洋梨の果実香と、種由来と思われるナッツのような香ばしさ、 そしてなんとも例えようのない「イタリアの香り」があります。 味わいは、甘さ控えめ、酸味も控えめ、そして旨味がググーッと。 想像以上の濃さがあって、冷やして料理に合わせやすいバランスです。

 もっと爽やか系かと思ったら結構しっかり系でした(前回もそんな感想でした)。 おかげで、海老チリのような味の濃い料理にも負けずに頑張ってくれたと思います。 コレは結構アタリ、もっと高いワインの風格があります。

点数78点

13日(日)

ピノ・ノワール 比較稽古二日目

 本日の稽古は、全て昨日の残りです。 合わせた料理は豚ヒレカツ、鶏モモカツ、ナスとインゲンの揚げびたしですが、 ワインの2日目の印象は昨日の稽古日誌に追記していますのでご参照下さい。

ラドゥレ ケーキ

 今年のホワイトデーのお返しは、ラドゥレのケーキ。 このお店、お知り合いに教えて頂きました。 お返しする相手は師範代と長女の二人なのに、なぜかケーキが3つあるのは
『あなたの分も買いなさい。私たちが食べるから』
だそうです・・・なんて戯言は置いといて、やっぱり1個1,000円以上するケーキは尋常じゃ無く美味いっすね。


12日(土)

ウッドデッキ(リフォーム前)

 道場の猫の額ほどの庭には、 家を建てた際に作って貰ったウッドデッキがあります。 材はレッドシダーで、毎週雑巾がけして毎年キシラデコールを塗ってメンテナンスして来たのですが、 さすがにあちこち傷んで危険な状態なりました。

ウッドデッキ(リフォーム後)

 そこで大工さんに頼んで作り直して貰ったのがコチラ。 この先丁寧にメンテしていく自信が無かったので、材は樹脂にしました。 工期は撤去を含めて5日間ほど、結構腕の良い大工さんだったのでキレイに仕上がりました。 樹脂はビス穴が見えないのもグッドです。

ワインセラー Dometic CS52DV故障

 家を建てて15年も経つと、いろんなところが傷んでくるわけで・・・
 先週木曜、ついに道場のメインセラー、"Dometic CS52DV"が故障しました。 セラーの横で作業をしていると、どうもアンモニア臭かったんですよ。 「もしや!?」と思って扉を開けると、鼻がツーンと来るようなアンモニア臭。 即座にメーカーに連絡して修理費用の概算を確認。 ずっと大きいルフィエール製C260が買えそうな値段を提示されたので一瞬躊躇しましたが、 右写真みたいに、このセラーの意匠に合わせてリビング家具をデザインしたのと、 リビングでコンプレッサーの音がするのは無粋に感じるので、買い替えは諦めて修理することにしました。

ワインセラー Dometic CS52DV修理後

 連絡から2日後の本日修理に来て頂いて、作業時間は約2時間半。 冷却ユニットをマルッと交換したので、機能的には新品同様になりました。 それにしてもワインセラーって、維持費・ランニングコストを考えると安いモノじゃ無いですな。 特に、中身が安ワインばかりの道場では、1本あたりのコスト増の割合は全く無視できない金額になります。
 ちなみにパントリーに設置しているもう一台のサブ・セラーは故障も無く現役です。 無振動のアンモニア冷却なんかじゃなくて、通常のコンプレッサー式の方が耐久性は高いのかも知れません (ペルチェ式は使ったことが無いのでわかりません)

7 Note Brut N.V. [Il Teatro del Vino (Pontemagno)]
名称7 Note Brut N.V.
セッテ・ノーテ ブリュット N.V.
生産者Il Teatro del Vino (Pontemagno)
イル・テアトロ・デル・ヴィーノ (ポンテマーニョ)
価格1,280円
購入店ADDA WINE SHOP

 なんとなく今週末はピノ・ノワールの飲み比べをしたい気分で、 そしてだいたい「セルフ飲み比べ企画」の時は1日目にかなりの量飲んじゃって翌日寂しい、 なんて状況に陥りがちであることは、過去の経験上よく分かっています。 そこで本日師範が下した決断は、「だったら食前に泡を開ければ良いじゃない」です。 令和のマリー・アントワネットが降りて来ましたよ。

 というわけで開けたのは、先日のサイゼ・リモートワイン会の時にワインを調達する際、 抱き合わせで買ったスプマンテ。サイゼリアでも同じ値段で売られています。 品種はトレビアーノ50%、マルヴァジア50%だそうです。

 色は、若干緑を感じるような若々しいレモン色です。泡立ちは、少なくは無いですがシャンパーニュなんかに比べると弱めですね。 香りは、ストレートに柑橘&アップルなフルーツの香りです。若々しくて親しみやすい香りではあります。 味わいも、甘さ控えめ酸味も控えめ。良く言えば中庸、悪く言えば没個性な味わいです。

 サイゼリヤのリストに上るワインですから、あまり奇天烈なヤツは難しいでしょうね。 何も考えずにスイスイ楽しめる泡ですが、こんなんだったら500円のカバの方が面白みがあったりするなぁ、 と思ったりもします。あくまで「大衆レストラン御用達」って感じですね。

点数69(+1)
Charles Heidsieckのシャンパン・ストッパー

前日のスパークリングが残っているだけで、QOAL(Quality Of Alcoholic Life)が爆上がり。 シャルル・エイドシックのシャンパン・ストッパーは、他の物より圧着力が強くてガスが抜けにくい気がします。

 ・・・というわけで翌日再稽古。 ワインの変化は、泡が少なめになったのと、香りが若干開いて甘い雰囲気が出てきたようにおもいます。+1点しました。

ピノ・ノワール飲み比べ

 そして久しぶりに飲み比べ企画、いきます!
「師範は高ピノと安ピノの違いが判るのか?」
単価10K近い左と安ワイン者御用達の右、小売価格で10倍以上の開きのあるこの2本、果たして師範はその差を感じ取れるのか!です。 どっちがどっちか分からなくなった時のために、 南アフリカの手仕事グラスマーカーをステムに付けましたけど・・・ 写真をクリックして拡大して頂ければ判るように、そもそもグラスに注いだ時点での色が違います。 まぁそれはそれとしてお楽しみ下さい。

 ちなみに夕食は、豚スペアリブのロースト・ガーリック風味、フリルレタスとトマトと玉子のサラダです。

Cono Sur Bicicleta Reserva Pinot Noir 2019 [Vina Cono Sur]
名称Cono Sur "Bicicleta" Reserva Pinot Noir 2019
コノ・スル "ビシクレタ" レゼルバ ピノ・ノワール 2019
生産者Viña Cono Sur
ビーニャ・コノ・スル
価格737円
購入店葡萄畑 ココス

 その「標準ワイン」として選んだのがコチラ、安ワイン者御用達「コノ・スル」のビシクレタ、 単一銘柄では世界一の生産量を誇るらしいピノ・ノワールです。 ちなみにこのワインとの前回の稽古は1年半前の2018年産。 標準ワインとして安定のクオリティを期待して良いと思います。

 色は、比較対象の↓と比べると明らかに薄めの赤紫色。 でも、ピノ・ノワールって普通こういう色だと思います。 香りのボリュームは申し分無い感じです。 イチゴやドライプラムの果実香に生ゴムの香り、うっすらと樽(かオークスティーブ)のニュアンスもあります。 味わいも、「ピノ・ノワールって甘酸っぱいですよね」という印象そのままの味わい。 アルコール感もしっかりあるので、十分満足してしまいます。

 素晴らしく美味しい!ってわけじゃないけど、ピノ・ノワールの特徴を的確に表現したワインだと思います。 圧倒的な流通量も含め、ほんとリスペクトしか無いです。安ワイン者の「標準ピノ」です。

 スクリューキャップを戻してセラーに立てて保存した翌日再稽古。ちょっと真面目にテイスティングコメント残します。
色は明るいルビーレッド、エッジに僅かにオレンジのグラデーション。
香りはチェリー、なめし革、ほのかにバニラのニュアンス。
味わいは、甘くて酸もあり軽快でスムーズなバランス。
点数的には前日と変わらずで良いですね。

点数76点
Fortuni Pinot Nero 2015 [Podere Fortuna]
名称Fortuni Pinot Nero 2015
フォルトゥーニ ピノ・ネロ 2015
生産者Podere Fortuna
ポデレ・フォルトゥーナ
価格3,307円 (単品価格:9,680円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 対する高ワインのピノは、 「NAOTAKA厳選!赤2本白2本ロゼ1本 1.1万円(税込) 中身が見える福袋」の目玉商品だったイタリア産のピノ・ノワール。 福袋なので割り戻し価格は道場稽古範囲をちょっとオーバーした程度ですが、 小売価格は10,000円近いワインなのです。 ショップのサイトには熟成の過程がキッチリ書かれていて、 『発酵は上面開放型の樽にて野生酵母による自然発酵。フレンチオークで12ヵ月熟成後コンクリートタンクで6ヵ月熟成、 フィルタリングはせず、冬の霜で浄化するのが特徴。』 だそうです。「冬の霜で浄化」ってなんですかね?

 まず色ですが、これが黒々としたピノらしからぬ色合い。 とはいえそれはもちろん相対的な話で、大きめグラスに注いでも向こうが透けるくらいの清澄感はあります。 香りは・・・比べて嗅ぐとその歴然とした差にパンチを喰らいます。 もう全然違うのよ、香りが。双方に共通する革っぽさはありますが、コノ・スルのが軽自動車の合皮だとすれば、 こちらはメルセデス・ベンツの革シートみたいなゆったりした感じです。 もう目隠しようが鼻をつまもうがその差歴然です。 味わいは・・・良く言えばピノらしからぬ複雑さがあって、悪く言えばピノらしくなく渋味が強めです。 おぃおぃ2015年産ですよ、それがこんなに渋味が固くて良いんですか?って印象は否めません。 「初心者には高級ワインはわかりづらい」という言説がありますが、それがちょっと理解できます。

 香りは素晴らしいです。でも、この期に及んで味わいはまだ固い感じです。 明日開いてくれれば良いなぁ、そのポテンシャルは十分だよなぁ、と思いつつセラーに仕舞いました。 ってかこの佇まいは開くでしょう、多分。

 かならず開くと信じで残した翌日、こちらも真面目にテイスティングコメント残します。
色は明るいルビーレッド、エッジに僅かにオレンジのグラデーション。
香りはチェリー、なめし革、ほのかにバニラのニュアンス。
味わいは、甘くて酸もあり軽快でスムーズなバランス。
+1点くらいの伸びはあります。でも、いわゆるピノの華やかさを感じるまでには至りませんでした。

点数79(+1)

10日(木)

L'AS 入口

 本来木曜は休肝日ですが、岡山在住で昔からの飲み友だちである へんさんにお誘い頂いたとあっては休肝日を返上せざるを得ません。 伺ったお店は、青山にあるフレンチ・レストランL'AS(ラス)というところ。

 店内はオープンキッチンで、キャパは40名強くらいでしょうか、結構広めのダイニングです。 客層は、いかにも青山!って感じの若い女性や、師範らみたいな棺桶に足半分突っ込んだような世代が混在した感じ。 流行に敏感な層にも料理好きな層にもウケているお店だと見受けられました。

L'AS 乾杯

 このお店、料理は「9~10皿のコース料理」お値段、税込み5,500円の1種類だけです。 なかなか割り切っているなぁ、思ったのですが、後々その理由が身に染みます。

 ワインは、確か4品で5,000円くらいのペアリング・コースと、 今回我々が注文した税込み6,380円のシャンパーニュを含んだ6種類のペアリング・コース、 あとノンアルコールのコースもありました。 単品のボトルワイン・リストも見せて頂きましたが、種類は50種くらいあったかな? 概ね1本10,000円前後からって感じだったので、ほとんど迷わずペアリングをチョイスしました。

Pommery Brut Royal (Magnum) N.V. [Pommery]
名称Pommery Brut Royal (Magnum) N.V.
ポメリー ブリュット・ロワイヤル (マグナム) N.V.
生産者Pommery
ポメリー
価格(ペアリング6,380円)
購入店青山 L'AS

 シャンパーニュ付きのペアリング・コースなので、もちろん1種類目はシャンパーニュです。 銘柄はポメリーで、なんとマグナム・ボトルから注いで頂けます。 「マグナムの方が美味しい」「でもマグナムって飲む機会が少ない」というニーズにバッチリ応えてくれています。

 まず左上の乾杯写真を見て頂きたいのですが、いわゆるグラスで供されるシャンパーニュとしてはかなり量が多めです。 泡立ちもたっぷり、ワイン好きはまずこの1杯目の姿を見ただけで「あぁ良い店に来たな」と感化されます。 色は、暗めの照明なのでよくはわからないのですが(ってレストランの時はそればっかり)、結構しっかりしている感じがしました。 品種はシャルドネ34%、ピノ・ノワール33%、ピノ・ムニエ33%とのことなので、黒ブドウの影響が大きいのかもです。 味わいもキレイな熟成感で「さすがはマグナム」と思わせるものがあります。

 この量のグラス・シャンパーニュ、普通のフレンチ・レストランだったら2,000円くらい取るんじゃないかな? 師範もへんさんもそれだけでニコニコですよ。やっぱりシャンパーニュは人の心をハッピーにしますね。

点数81点
L'AS アミューズ1

 ペアリング・コースなので、順番に料理も書いていきます。
〇アミューズ1:
自家製モッツァレラチーズ
『先ほどキッチンで出来上がったばかりのモッツアレラチーズです』とのことでした。 モッツアレラチーズって自分で作れるんですね、知りませんでした(恥)。 オリーブオイルと一緒にちょこっとティースプーンに乗せられた少なめの量でしたが、 この一口が高揚感を煽ってくれます。

Niagara Dessert 2018 [Azumino Winery]
名称Niagara Dessert 2018
ナイアガラ・デザート 2018
生産者Azumino Winery
安曇野ワイナリー
価格(サービス)
購入店青山 L'AS

 こちらは、『シャンパーニュを含んだペアリング・コースを注文された方へのサービスです』とのことで出して頂いた、 日本の甘口ワインです。造り手は、長野の安曇野ワイナリー、品種はナイアガラ。 どうやって甘口にしているのかなぁと裏ラベルを見たら、『冷凍果汁仕込で醸造』と書かれていますので、 水分を凍結させて濃縮する(人工のアイスワイン的な)手法が採られているようです。

 色は、写真でもわかると思いますがかなり琥珀色です。凍結する方法でもこんな色になるんですね。 香りのボリュームは控えめです。深く嗅ぐと、甘草のような香りに加えて、 なるほどナイアガラ、なるほどヴィティス・ラブルスカ系な、 いわゆるフォクシー・フレーバーを感じます。ただ、師範はその香りが嫌いではないので無問題です。 味わいは、アルコール度数が7%と低めなので膨らみを感じず、ジュースみたいにスイスイ入ります。

 食前にちょっとだけ甘口ワイン、良いんじゃないでしょうか。 ソーテルヌとかみたいにめっちゃ華やかだとその後に続くワインが霞そうですが、 こういう感じだと、旅館で出される「食前にちょっと梅酒」的なイメージで捉えられると思います。

 ちなみに右のボトル写真、全く中身が減ってないように見えると思いますが、それもそのはず抜栓前のボトルです。 撮影用に、各テーブルに抜栓前のボトルとか空きボトルとかを、こちらがお願いしなくても置いて行ってくれます。 このサービスは師範みたいなアーカイブ魔にはありがたいですね。

点数77点
L'AS アミューズ2

〇アミューズ2:
L'AS スペシャリテ フォアグラのクリスピーサンド
『ハーゲンダッツのクリスピーサンドにインスパイアされた、当店のスペシャリテ』だそうです。 パリパリの焼き菓子に、マンゴーのフルーツソースが掛けられたフォアグラのペーストがたっぷり挟んであります。 ↑の甘いワインとの相性バッチリです。有無を言わさず大変美味しい。計算しつくされている感じがしました。

Dr. Konstantin Frank Finger Lakes Rkatsiteli 2020 [Konstantin D.Frank & Sons]
名称Dr. Konstantin Frank Finger Lakes Rkatsiteli 2020
ドクター・コンスタンティン・フランク フィンガー・レイクス ルカツィテリ 2020
生産者Konstantin D.Frank & Sons
コンスタンティン・D・フランク&サンズ
価格(ペアリング6,380円)
購入店青山 L'AS

 白の1本目は、なんと米国はニューヨーク州のワインです。 当道場、8,000本近い稽古本数を誇っておりますが、ニューヨーク州のワインは初稽古です (カリフォルニアのブドウをニューヨークで醸造したワインとは稽古しています)。 更に驚きなのは品種がルカツィテリ。東欧ジョージアでメジャーな品種ですが、他の国では見たことがありませんよ。

 色は、よくわからない状態ではありますが、かなり薄めなように感じました。 香りは、マスカットのようなフレッシュなフルーツと、グレープフルーツのような柑橘類と、ローズマリーのようなハーブの香り。 ボリューム自体は控えめですが、なかなか深みのある香りです。 味わいは甘さ控えめでかなりドライ。酸が活き活きしている感じがします。

 ぺトロールを抜いたリースリングにグリューナー・フェルトリナーを加えました、って感じでしょうか。 ジョージアだとクヴェヴリ熟成だったりオレンジワインにされたりするので品種自体の個性を掴みきれていませんでしたが、 なるほどルカツィテリとはこういう品種なんだという事がわかって貴重な経験でした。

点数78点
L'AS 前菜1

〇前菜1:
白菜のシーザーサラダ パンチェッタとクルトン添え
ルカツィテリに合わせて出して頂きました。まず白菜をその姿のまま丸一枚使ったサラダってのが斬新ですね。 師範は白菜を生で食べるのが好きで、塩昆布を載せてサラダ風に食べたりすることはありますが、 こういうインパクトのある見た目のサラダにも出来るんだ、と素直に驚きました。 もちろん、お味の方もパンチェッタの塩味や粉チーズの旨味、クルトンの食感含め大変よろしゅうございました。

Nikolaevo Orange Gewurztraminer 2019 [Ross Idi]
名称Nikolaevo Orange Gewurztraminer 2019
ニコラエヴォ オレンジ ゲヴュルツトラミネール 2019
生産者Ross Idi
ロス・イディ
価格(ペアリング6,380円)
購入店青山 L'AS

 今回のペアリング・コース、変化球をバンバン投げて来られます。 白(かな?)の2本目は、ブルガリアのオレンジワインで、品種はゲヴュルツトラミネール。 通常のボトルでは無くて、マットな表面加工がされてずんぐり太いボトルに入っています。 裏ラベルには英語で『人工酵母無添加、温度コントロール無し、清澄無し、フィルターがけ無し、SO2無添加』と書かれています。 ガチの自然派ですね。

 色はオレンジです・・・ってオレンジワインだからな。 香りにビックリ、めっちゃ華やかです。 オレンジワインらしい高級洗顔石鹸の香りに、ゲヴュルツ由来のライチの香りが加わって、 かなり異次元なレベルで香ります。 味わいは、酸味がしっかりで渋味もあります。ガブガブとは飲めない感じではあります。

 いや~、ホント香りが異次元の華やかさです。 へんさんと「コストコや欧米の空港のトイレの芳香剤?」なんて話していましたが、それくらいインパクトのある香り。 オレンジワインって、同じトイレでも田舎駅のソレっぽいモノが多い印象がありましたが、 こちらはそんな感じを完全に昇華させています。 今日イチのインパクトはこのワインでした。家に帰っても鼻の奥に残っていたのはこのワインの香りです。

点数86点
L'AS 前菜2

〇前菜2:
燻製牛タンのスライス 酸味の効いたラヴィゴットソース
食べかけの写真でスミマセン。 ゲヴュルツのオレンジワインに酸味やスパイスの効いた牛タンを合わせる、 なかなか想像がつかない世界だと思いますが、これが美味いんだな。お見事というほかありません。

Limoux Haute Vellee Chardonnay 2018 [Toques & Clochers (Sieur d'Arques)]
名称Limoux "Haute Vellée" Chardonnay 2018
リム― "オート・ヴァレー" シャルドネ 2018
生産者Toques & Clochers (Sieur d'Arques)
トック&クロシェ (シュール・ダルク)
価格(ペアリング6,380円)
購入店青山 L'AS

 3本目の白は、南仏はリム―産のシャルドネ。 変化球でガッツリと2ストライクを取られたあと、やや直球が投げ込まれました。 とはいっても産地がリム―ですからね、まったくの直球というわけでもなさそうです。 サービスの方曰く『樽熟させたクリーミーな感じが白子のパイ包みに合うと思います』とのことでした。

 色は薄めです。粘性もそんなに無くて、サラッとした感じだったと思います。 香りは、ガツンと樽!が来るかと思えばそうでもなくて、ややおとなしい香りの出方。 どことなくパクチーを思わせる香草の雰囲気と、古樽っぽい漬物っぽさを感じます。 味わいも、香りの印象に同じく強いインパクトは無くて、口の中をスーッと流れていく感じです。

 パクチーにマヨネーズを掛けたような、そんなワインでした。クリーミーと言われればそうかも知れません。 前のオレンジワインがあまりにインパクトが強かったので、相対的におとなしく感じたのかも知れません。

点数74点
L'AS 魚料理

〇魚料理:
白子のパイ包み焼き 白ワインヴィネガーのクリームソース
こちらのお店、これまでの料理はかなりイノベーティブな感じだったのですが、 パイ包みはとてもオーソドックスなスタイルで供されました。 『こういうのも出来るんですよ』と皿の上で主張している感じです。 香ばしいパイの中には熱々でクリーミーな白子、そしてやや酸味のあるソース。 見事な取り合わせです。 ただ、この料理だったらワインは「ガッツリ樽ドネ」の方が合ったような気もします ・・・って、ひとつくらいモノ申してみたくなっただけです。スミマセン。

Earth's End Central Otago Pinot Noir 2020 [Mount Edward]
名称Earth's End Central Otago Pinot Noir 2020
アースズ・エンド セントラル・オタゴ ピノ・ノワール 2020
生産者Mount Edward
マウント・エドワード
価格(ペアリング6,380円)
購入店青山 L'AS

 ここに来てようやく赤です。へんさんとも話ていたんだけど、 一般的なコース料理にワインをペアリングさせるんだったら、そりゃ白の割合が増えますよね。 なのに、持ち寄りワイン会だとどうしても赤が多くなりがち。そしてロゼを持ってくる人はほぼ皆無。 そのあたりのバランスを取るのが難しいだよなぁ、持ち寄り会。「あなたはコレ!」って指摘すれば良いんでしょうけど、 みんな持ってきたいワインがあるからなぁ。

 閑話休題、こちらのワインの造り手は、ニュージーランドの南島の、一番南の端にあるワイナリーだそうです。 なので銘柄名も"Earth's End(地球の果て)"だそうですよ。

 色は、意外としっかりした赤紫色に感じます。いかにもニューワールドのピノ・ノワールといった感じの外観です。 香りは、系統で言えば冷涼系、フィサンやマルサネ、あるいはジュヴレ・シャンベルタンあたりの果実の感じです。 樽香は控えめですが、主張し過ぎない程度に香ります。 それに加えて、オセアニア地区のワインに感じるユーカリのような、あるいはミントのような、涼やかな香りもあります。 味わいは、とてもキレイな酸味と甘味。これまた美味しいですな。

 ニュージーランドのワインって、意外と安いものが無いんですよ。 なので道場への登場回数は少なめです。 でも、その分ちょっと奮発すれば品質が高いワインが多くて、これなんかもその一例ですね。 傾向は異なりますが、下手なブルゴーニュの村名クラスなんかより満足度が高いと思いました。

点数83点
L'AS 肉料理

〇肉料理:
松坂ポークのロースト 八街野菜のソテー セージ風味
松阪にはビーフだけじゃなくてポークもあるんですね。 (頂いたリストの原文ママに表記していますが、松は松の間違いだと思われます)。 まるで鶏肉のような、柔らかく弾力のある身ですね。大変美味しゅうございます。 そして、セージのフリットが、ニュージーランド産ピノ・ノワールが持つユーカリの香りと好相性を見せていました。

L'AS チーズ

〇チーズ:
モンドール
『デザートの前にチーズはいかがでしょうか』と提案を受けました。 こちらはコース外のメニューで、一人550円です。 ここまでの料理のコストパフォーマンスの良さに感銘を受けていましたので、 師範的には少しでもお店に還元しようという意識も込めて「お願いします」と返答しました。

 そのチーズがモンドール。へんさんと「モンドールの季節っていつでしたっけね?」なんて無知っぷりとご開陳していましたが、 後で調べたら8月15日から翌3月15日らしいですね。 季節終盤の、しっかり熟成の効いたトロットロのモンドール、美味しく無いはずがありません。

Misaki Mead N.V. [Misaki Bee Farm]
名称Misaki Mead N.V.
岬ミード N.V.
生産者Misaki Bee Farm
(巨峰ワイン)
価格(ペアリング6,380円)
購入店青山 L'AS

 デザートワインでまた大変化球を投げて頂きました。 蜂蜜で造られたワイン(※)、ミードです。 ミードってだけでも道場初登場なのに、なんと国産のミードなんですね。 愛媛県佐多岬で採れた蜂蜜を使って、福岡の久留米で醸造されているそうです。 日本っていろいろ造ってますね。

 外観は、軽く濁りのあるオレンジ色です。 香りは、雑に言えばオレンジワインみたいな、石鹸っぽさのある香りです。 もちろん蜂蜜っぽさもありますが、熟したシャルドネなんかの方がよほど蜂蜜っぽかったりするかもです。 味わいは、甘いです。ソーテルヌなんかにあるような酸が無いので、純粋に甘いです。

 球種自体は変化球ですが、味わいはド・ストレートに甘いお酒です。 きっと沢山は飲めない(多分飽きる)と思われますが、食後の1杯だと一瞬の煌めきを見せてくれます。 これまた大変面白い体験をさせて頂きました。

(※)分類上は「その他の醸造酒」になるようです。

点数80点
L'AS アヴァン・デセール L'AS デザート

〇口直し(左):
ミックスベリーのシャーベット
〇デザート(右):
紅はるかの焼きいもと滑らかなマスカルポーネ
この値段なのにアヴァン・デセールまであるのが驚きです。
そしてデザートに焼きいもですよ。本当にエッジの効いた、サプライズ連続の料理でした。
〇お茶:
L'AS オリジナルブレンドハーブティ 使われているのは、ルイボスティー、カモミール、ローズマリー、アッサム、ドライパイナップル、レモンゼスト、 ペパーミント、ハイビスカス、ステビアリーフとのこと。大変深みのあるハーブティで締めて頂きました。

L'AS 店内

 お会計は、サービス料はかからず、追加はチーズの分(550円)とテーブルチャージのみ(550円)で、 二人分のトータルは26,000円弱。 飲み食いした内容を考えると大変リーズナブルだと思います。 とにかく料理のコスト・パフォーマンスが素晴らしい。 コースを1種類に統一することの気合とメリットを痛感しました。

 オペレーションも見事です。これだけの他皿、お客さんも満席に近いのに、2時間半でキッチリ食べ終わります。 別に量が少なかったりせかされたりしたわけではなく、料理と料理の合間が短い感じです。 練られたオペレーションの賜物という印象を受けました。

 更に、ペアリングのワインが楽しいです。 安ワイン者を長いことやっていると、だいたい飲む前から想像が付くワインだったり既稽古のものも多いのですが、 今回はポメリーを除いて初稽古、そのポメリーでさえもマグナムは初体験でした。 ワイン好きの方は、ぜひシャンパーニュ込みの方のペアリング・メニューを試してみられることをお薦めします。

 そしてへんさん、いつもガストロノミーの一端を垣間見せて頂いてありがとうです!


9日(水)

Hemisferio -Sur- Cabernet Sauvignon Reserva 2019 [Miguel Torres Chile]
名称Hemisferio -Sur- Cabernet Sauvignon Reserva 2019
エミスフェリオ -スール- カベルネ・ソーヴィニョン レセルバ 2019
生産者Miguel Torres Chile
ミゲール・トーレス・チリ
価格1,002円 (単品価格:1,760円)
購入店ワイン通販 エノテカ楽天市場店

 ・・・というわけで(下記「7日(月)~8日(火)」の日誌参照)、ワクチン副反応の淵から生還しました。 まだ若干ダメージがあったので、リハビリがてら優しいワインを選ぼうかと思ったけど、 夕食には師範代が「豚肩ロースと大根の角煮」「ポテトサラダ」 なんていうしっかりメニューを用意してくれちゃっていたので(ありがとうございます)、 先週に引き続きチリ産のカベルネ・ソーヴィニョンをチョイスしました。 このワインは、2015年に2013年産と稽古済み。 その時の銘柄名は"Hemisferio"=「半球」だったんだけど、 今は"Hemisferio -Sur-"=「南半球」と、名は態を表すようになっていますね。

 さて抜栓。ちなみにボトルは「環境に配慮した軽量ボトル」が使われているとのことです。 色は、しっかりと濃いけど清澄度が高く、きっちり向こうが透ける紫色。アシも長く、期待できる外観です。 香りは、やや荒っぽいベリーの香りに、カベルネらしいピーマンの青っぽさ、 それにちょっと肉っぽい雰囲気。なるほどチリカベな香りです。 味わいもチリカベっぽいんですよ。一言で言うと「甘酸っぱ渋強い」、 丁寧に言うと「甘くて酸っぱくて渋くてパワフル」なバランスです。

 古き良きチリっぽさを残しつつ、国際市場に受け入れられる洗練を意識したようなワインです。 先週のMapuがフランスの経営、こちらがスペインの経営ということが判るような気がします。 師範みたいなガチ稽古スタイルだとこっちに軍配を挙げますが、 日常の食卓に合わせるんだったら先週のが良いかもですね。

点数76点

7日(月)~8日(火)

横浜ハンマーヘッド

 月火の休肝日を利用して、新型コロナワクチンの3回目接種を行います。 場所は、オシャレなみなとみらいの海岸沿いにある「横浜ハンマーヘッド」会場。 道場が居を構える横浜市は未だ接種券が送付されていないので、 「接種券なし接種」という不思議なシステムで予約しました。

ワインテイスト飲料

 接種自体はとてもスムーズだったのですが、 2回目接種では結構な副反応が出たので、発熱その他の症状に備えて左写真の栄養ドリンクを用意しました。 午後6時過ぎにワクチン接種した7日のうちは全く平気だったのでこれらの登場機会はありませんでしたが・・・

ノンアルでワインの休日<白>

 明けて8日、午前中は39℃まで発熱して悶えてました。 もう栄養ドリンクを摂取する気力もありませんでした。

 夕方になると幾分快方に向かったので(それでも38℃くらいの発熱)、 まず頂いた栄養ドリンクは「ノンアルでワインの休日<白>」です。

 で、これがかなりワインっぽいのよ。アルコール抜きの白ワインに泡を加えた感じ。果汁21%はダテじゃないかもです。


6日(日)

赤玉パンチ

 本日のアペロは、『♪男には飲ませるな~♪』のコピーが懐かしい赤玉パンチ。 ちょっと薬品っぽいけどコンコード主体と思われる香り、炭酸弱めでかなり甘めの味わい。

 気だるい日曜の午後に良いんじゃないでしょうか。

BREWDOG Hoppy Xmas Festive India Pale Ale

 アペロに引き続いての食前酒は、ドンキにて税別198円で安売りされていたBREWDOG "Hoppy Xmas" Festive India Pale Ale。

 やや濁りのある濃い小麦色で、IPAらしいライチのようなフルーツの香りとしっかりとした苦味。 ビールは気軽なお値段で本格派が楽しめるのが良きです。

Charles de Marques Brut N.V. [SARL Chopin]
名称Charles de Marques Brut N.V.
シャルル・ド・マルケス ブリュット N.V.
生産者Charles de Marques (SARL Chopin)
シャルル・ド・マルケス (SARL ショパン)
価格2,101円 (単品価格:2,520円)
購入店ヴェリタス 輸入直販ワイン専門店

 本日の夕食は天ぷら。天種は、海老、鶏胸梅肉、ピーマン、ニンジン、ナス、サツマイモ、舞茸。 最近ツイッターで見て、天ぷらにシャンパーニュを合わせるお店を羨ましく思ったことと、 明日の3回目ワクチン接種に向けた景気付けの意味もあって、なんのお祝いごとも無いのにシャンパーニュを抜栓しました! とは言え選んだのは『豪華シャンパン5本セット』 税・送料込み11,638円から。 単品価格も道場稽古範囲のお手軽シャンパーニュです。 2年前に稽古済みで、 1月にもグラスで稽古しています。

 色は、ブラン・ド・ノワールらしく赤みがあって、熟成が見て取れる黄金色を感じます。 泡は当然キメ細かくて、グラスに注いでからずーっと細かな泡の筋が数本見えます。 香りのボリュームは立派なもので、ベリーの香りが熟成によって高菜の古漬けに変化したみたいなクタッとした雰囲気になっています。 例えがヘタクソだけど、これが良い香りなんですよ。 味わいも、甘酸っぱさと熟成によるマッタリ感があります。正直文句付けドコロがありません。

 「シャンパーニュは『シャンパーニュ』と名前が付いているだけで美味い」という己の言説を強く補強するワインです。 稽古範囲のお値段だけど、ちゃんと美味いっすよ、コレ。 下記のセットのリンク、残念ながら今現在はこの銘柄は含まれていませんけど、 1本2,000円台のシャンパーニュはいくらあっても良いと思いますよ。

点数81点

5日(土)

Cuvee Especial Albarino 2018 [Chan de Rosas]
名称Cuvée Especial Albariño 2018
キュヴェ・エスペシアル・アルバリーニョ 2018
生産者Chan de Rosas
チャン・デ・ロサス
価格1,650円 (単品価格:2,970円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 本日の夕食メニューは、鯖缶のトマト煮込み(鯖缶は水煮と味噌煮の2種類)、 麻婆茄子、タコとブロッコリーとトマトとキュウリのサラダ。 メインがサバなので、サバに合わせると言ったらスペインはリアス・バイシャスのアルバリーニョですよ。 このワインは、1年前に稽古済み、 そして3ヵ月前にも試飲済み。 塩気があって海を感じる白という事でチョイスしました。

 色は、思いのほか濃いめの黄金色に感じます。「あれ?こんな色だったっけ?」って思いました。 香りもちょっと意外なんです。明らかにシェリーみたいな熟成香を感じます。 1年前も、先日の試飲の時もそんな雰囲気はほとんど無かったと思います。 味わいは、その熟成感が奏を功してか、酸味に加えて旨味がしっかりしています。 鯖のトマト煮みたいな料理には、フレッシュ過ぎるワインよりこういう方が合うかも知れません。

 道場の白ワイン用セラーは、設定温度が9℃と低めなので熟成の進みは遅いと思うんだけど、 この1年で全く違う表情を見せるワインに変化していました。 熟成期間の差というよりボトル差かなぁ。これはこれで美味しいんだけど、かなり意外ではありました。

点数76点

4日(金)

ヘルマナス714 外観

 本日は、時々お世話になっているアフリカワイン専門店「アフリカー(店主は小泉さん)」 が経営されている、ヘルマナス714(お店のアカウント) というレストランで食事会。場所は四谷三丁目。 南アフリカワインと料理のペアリングに特化した、席数10席強の小さなレストランです。 もちろんこの日も満席でした。

ヘルマナス714 乾杯  そしてこの日のソムリエ兼サービスは、 こちらもしばしばお世話になっている田邉ソムリエさん。 月に1回くらいの頻度でこのお店のサービスを担当されているようです。
 今回参加したメンバーは下記の4名です。

 ・No.5さん(幹事)
 ・とりゅふさん
 ・中塚 龍雄さん
 ・安ワイン道場師範

Steenberg Sparkling Sauvignon Blanc N.V. [Steenberg]
名称Steenberg Sparkling Sauvignon Blanc N.V.
スティーンバーグ スパークリング ソーヴィニョン・ブラン N.V.
生産者Steenberg
スティーンバーグ
価格(ペアリング13,000円(参考価格:2,750円))
購入店ヘルマナス714

 まず一杯目はスパークリングで、もちろん原産国は南アフリカです。 瓶内二次発酵ですが、品種はソーヴィニョン・ブランとのこと、スパークリングワインの原材料としては珍しいですね。 すごく背が高くてスタイリッシュなフルート型のグラス(上の乾杯写真参照)で頂きました。

 色は薄めだったように思います(慣れない照明なのでわかりません・・・というか、 カメラの明るさとホワイトバランスの設定が上手くいかず、料理写真の明るさと色がバラバラな感じです)。 香りは、品種の個性がダイレクトに伝わる、爽やかハーブの雰囲気がパーッと香ります。 シャンパーニュのようなイーストっぽさやリンゴっぽさはあまり感じず、かなりシャープな香りです。 味わいもドライでシャキッとした感じ。酸がしっかりしています。

 スパークリングとしてはかなり珍しい雰囲気を持っていると思います。 せっかく南アフリカのワインを楽しみに来たんだから、普通のシャンパーニュみたいなのじゃないヤツ、 というチョイスなのかも。とても楽しいアプローチだと思いました。

点数77点
ヘルマナス714 アミューズ

 田中シェフ渾身の、南アフリカワインに合わせた料理も掲載させて頂きます。 まずはスパークリングに合わせたアミューズから。
■アミューズ: グリーンオリーブとブリーチーズ ~カプレーゼ風~
 バジルソースとミントのハーブ感が、ソーヴィニョン・ブランの青い香りにバッチリ合います。 なるほどこれこそ「マリアージュ」ですなぁ。 単体の料理としてはある意味ふつうなんですけど、合わせるとパワーアップします。

Kloof Street Old Vine Chenin Blanc 2020 [Mallieneux & Leeu Family Wines]
名称Kloof Street Old Vine Chenin Blanc 2020
クルーフ・ストリート オールド・ヴァイン・シュナン・ブラン 2020
生産者Mullineux & Leeu Family Wines
マリヌー&リーウ・ファミリー・ワインズ
価格(ペアリング13,000円(参考価格:2,750円))
購入店ヘルマナス714

 次の白は、名門「マリヌー」が出しているシュナンブラン。 この銘柄とは5年前に稽古しております。 ラベルの雰囲気がだいぶ変わっていますね。 その時は結構辛口評価だったのですが、 成長著しい南アフリカ、どういうパフォーマンスを見せて頂けるか期待して稽古しました。

 前述したように色は良く分かりません。 香りは、最初はやっぱり弱めに感じました。 でも、時間が経って温度が上がってくると、チーズのような動物的な雰囲気と、花火のようなフリンティな香りがしてきます。 なかなか独特な香りですね。 味わいは、酸味控えめで、甘さと旨みのコクを感じます。柔らかな味わいという印象です。

 以前よりはずいぶん印象が良くなりました。 そして、酸のしっかりしたスパークリング↑と、↓の白の間を繋ぐワインという役割だと、 こういうちょっと目立たないワインが良いという判断なのかも知れません。

点数74点
ヘルマナス714 前菜

 ややコクのあるシュナン・ブランに合わせて出して頂いた前菜がコチラ。
■前菜:北海水たこのスモーク サラダ仕立て ~金柑 ディル 林檎 生姜~
 メニューに書かれた食材以外に、エンダイブなどもが使われています。 水ダコのスモーク感と生姜の香りが良い感じに独特なワインの香りを繋いでくれます。 「香りの種類が多い=ワインとの接点が多い」という感じがしますね。

Paul Cluver Estate Chardonnay 2018 [Paul Cluver]
名称Paul Cluver "Estate" Chardonnay 2018
ポール・クルーヴァー "エステート" シャルドネ 2018
生産者Paul Cluver
ポール・クルーヴァー
価格(ペアリング13,000円(参考価格:2,739円))
購入店ヘルマナス714

 白の2本目は、出ました!みんな大好きポール・クルーヴァーのエステート・シャルドネです。 直近の稽古は、3年前のこの時に稽古した2016年産。 南アフリカ産で美味しいシャルドネは?と問われると真っ先に思いつくこの銘柄、 ペアリングのラインナップに加えるのはさすがです。

 色は・・・わかんないんですけど、やはり黄金色の雰囲気はあったように思います。 香りは、甘めの柑橘類やリンゴ、それに樽由来と思われるビスケットの香ばしさや蜜の甘やかさ、 それらがバッチリ感じられます。 味わいも、香りの印象通り甘酸っぱくてコッテリした感じ。やっぱり美味いわ、ポール・クルーヴァー。

 このワイン、小売価格だと3,000円を切る道場稽古範囲内なんですよね。とても立派です。 陳腐な表現でソムリエさんなんかには笑われると思うんですけど、やっぱり「プアマンズ・ムルソー」ですよ、コレ。

点数84点
ヘルマナス714 スープ

 王道のシャルドネに合わせて出して頂いたスープがコチラ。
■スープ:魚介とカリフラワーのスープ ~天使海老 ムール貝 クミン ナツメグ アーモンド~
 濃厚なのでスープというより、シチューみたいな感じです。 そして、師範のみならずNo.5さんも驚いていたのが上に乗せられた海ブドウ。 この食材って、とても磯の香りが強いのでワインに合わせるのは難しいと思うんですよ。 でもこの料理では、スープの濃厚さが美味い具合に磯っぽさを吸収して、塩味のアクセントとして機能していました。 樽の効いたシャルドネに合うかと問われれば・・・鶏肉とかの方が合いそうな気が。 でも料理の組み立て的には外せない一皿だったと思います。

Kruger Pearly Gates Pinot Noir 2019 [Kruger Family Wines]
名称Kruger "Pearly Gates" Pinot Noir 2019
クルーガー "パーリー・ゲイツ" ピノ・ノワール 2019
生産者Kruger Family Wines
クルーガー・ファミリー・ワインズ
価格(ペアリング13,000円(参考価格:3,575円))
購入店ヘルマナス714

 赤の1本目も、師範的には王道路線と信頼しているクルーガーのピノ・ノワール。 こちらも2017年産と3年前に稽古しています。 その時はポール・クルーヴァーのピノ・ノワールと比較して楽しんでいて、 そちらを北川景子さん、こちらを新垣結衣さんに例えたりしていました。その後結婚しちゃいましたね、新垣さん。

 閑話休題、こちらのワインもやっぱり王道の美味しさです。 キレイに澄んだ赤紫色で、香りはプラムやチェリーの果実感と革製品の妖艶さを併せ持っています。 味わいもキレイですね。スーッと入って来て、引っ掛かりなく喉の奥への流れていきます。

 掛値無しに美味しいピノ・ノワールです。 南アフリカのピノって、ゴムっぽい独特の香りがあったりするのですが、 このワインに関してはそういった感じは控えめです。 No.5さんやとりゅふさんとは「シャンパーニュって何だ?」会でもご一緒しているので、 その時に稽古した「リシャール・マニエールのエシェゾーと傾向が似ているよね」、なんて話していました。

点数86点
ヘルマナス714 温菜

 めっちゃ美味しいピノ・ノワールに合わせて出して頂きました。
■温菜:ホロホロ鶏の包み焼き トリュフかけ ~キャトルエピスバター ビーツトマトソース~
 写真がボケててスミマセン。ビーツとトマトの味わいが、ピノ・ノワールによく合います。 ホロホロ鶏は、鶏肉をマッチョにしたようなタイトな食感と味わい。 イタリアワインの赤なんかに合わせても良さそうでした・・・って南アフリカワインのお店ですが。

Damascene Swartland Syrah 2020 [Damascene]
名称Damascene Swartland Syrah 2020
ダーマシーン スワートランド シラー 2020
生産者Damascene
ダーマシーン
価格(ペアリング13,000円(参考価格:5,280円))
購入店ヘルマナス714

 赤ワインの2本目は、こちらも有名ドコロのダーマシーン。 畑(というか地域)は違いますが、 この造り手のシラーは昨年末にステレンボッシュ産と稽古しています。 その時の印象は「まだ若い」だったんですが、こちらのワインは2020年産、当然若そうな印象はありますが・・・

 ・・・実際若いです。でもガチガチって感じではありません。もちろんガチガチだったらソムリエさんが出さないでしょうけどね。 色は、いわゆるシラーで想像するよりも薄い感じがします。 香りは、カシスっぽい果実香に白胡椒のスパイシーさ。傾向としては北ローヌのシラーみたいです。 味わいは、まだまだ渋味しっかりで固い感じはします。でも、会の終盤5杯目となると、 これくらいしっかりしていた方が物足りなさがなくて安心かも知れません。

 シラー好きにはウケるワインだと思います。 今回のラインナップ、 ポール・クルーヴァー、クルーガー、ダーマシーンと、 南アフリカワインに詳しい方なら『やっぱりねぇ、ウンウン!』と思いっきり首を縦に振りそうなものばかり出して頂きました。 さすがですなぁ。

点数80点
ヘルマナス714 メイン

 しっかりガッツリなシラーに合わせて出されたメインです。
■メイン: 牛ヒレ肉のタリアータと蝦夷鹿のブルボス ~バルサミコ醤油 椎茸 白インゲン豆 赤スグリ~
 奥側に写っているのが南アフリカ産のソーセージ、 これが、シラーのスパイシーさにとても良く合うんですよ。 手前の牛ヒレは、前菜の時と同様にとても多様な香りを持っているので、どんな赤にも(多分白にも)合いますね。

Stellenrust Noble Late Harvest Chenin d'Muscat 2016 [Stellenrust Wines]
名称Stellenrust "Noble Late Harvest" Chenin d'Muscat 2016
ステレンラスト "ノーブル・レイト・ハーヴェスト" シュナン・ドミュスカ 2016
生産者Stellenrust Wines
ステレンラスト・ワインズ
価格(ペアリング13,000円(参考価格:3,080円(Half)))
購入店ヘルマナス714

 こちらのデザートワイン含めての6種類が今回のペアリングの内容です。 基本的にはグラス1杯ずつなんだと思いますが、 『料理が来るまでのつなぎに・・・』と仰りながらシャルドネやピノ・ノワールは注ぎ足して頂きましたよ。 こういうサービス、なんだか特別に扱って頂けている感があって嬉しくなりますね。

 さてこちらのデザートワイン、品種はシュナン・ブランとマスカット・オブ・アレキサンドリアらしいのですが、 師範には後者(マスカット)の雰囲気が強く感じられました。 とにかく甘くて華やかな香り、そして口に含んでも甘くて華やか。 甘さは美味さ、人間の根源的欲求にビシッと応えてくれる味わいです。

 やっぱり良いですね~、食後のデザートワイン。 自宅ではなかなか開ける機会がないから、甘口ワインには非日常な特別感を感じます。 それもあって、甘口ワインの中での善し悪しってのはあまり判らなかったりしますけど。

点数82点
ヘルマナス714 メイン

 極甘口のデザートワインに合わせられたのがコチラ。
■デザート: バナナのクレーム・ブリュレ ~アニス シナモン~
 そもそもクリームブリュレは好きなんですが、それにバナナの香りが加わると妖艶な感じがしますね。 いわゆる生のバナナより、ボージョレ・ヌーヴォーに感じるバナナ感。そして上に乗せられたパリパリも大変美味しゅうございます。

ヘルマナス714 店内

 後半にはオーナーの小泉さんもヘルプに入られて、オールスター登場。 写真無いですが、最後には南アフリカ産のルイボス・ティーも頂きましたよ。 中塚さんの業界ウラ話含めて、たっぷり堪能致しました。

 そんな感じの南アフリカワインのペアリング・ディナー、お値段は税サービス料込みで13,000円でした。 こういう、ワインを主軸に考えるレストランがもっと増えてくれると面白いと思います。 コロナ禍で大変な時期だとは思いますが、そんな中でも気の合う仲間と美味しい料理が食べられるのは幸せですね。 ごちそうさまでした。

 そして皆さん、次回も楽しみにしております!


2日(水)

Mapu Cabernet Sauvignon 2020 [Baron Philippe de Rothschild]
名称Mapu Cabernet Sauvignon 2020
マプ カベルネ・ソーヴィニョン 2020
生産者Baron Philippe de Rothschild
バロン・フィリップ・ド・ロートシルド
価格814円 (単品価格:1,430円)
購入店ワイン通販 エノテカ楽天市場店

 毎週水曜日は"エノテカワイン部"の活動日ということで、「ENOTECA パーティーパック 12本セット」から1本ずつ稽古しています。 本日チョイスしたのは、名門ロスチャイルド家がチリで作る"Mapu"という銘柄の赤、品種はカベルネ・ソーヴィニョン。 この銘柄、直近では2017年に2015年産と稽古しています。 ちなみに料理当番は師範で、メニューは青椒肉絲(w/CookDo)、ベーコンとホウレンソウのバターソテー、フカヒレスープ(w/ニチレイ)です。

 色は、チリのカベルネらしい、そして2020年と若い感じのしっかりとした濃さ。安心感がありますね。 香りは、カシスやブルーベリーのような濃い果実の香りに、ピーマン的な青さがあります。樽香は感じません。 味わいは、色の印象の割には軽い感じ。 しっかり甘くて渋味もカッチリなんだけど、酸味もしっかりしているのでエレガントなイメージがあります。

 この銘柄は一貫しているというか、いわゆるチリのカベルネって感じじゃ無くて、 もっとフランス寄りと言うか、ボルドーと南仏の中間くらいのイメージがあります。 なるほどロスチャイルド家!と納得しつつもどこか物足りないんだよな。。 単品価格の1,430円はちょっと高く感じるけど、セットの割り戻し価格だとお買い得、 という点も毎度共通です。

点数72点

 関係ないけど、"Mapu"という銘柄を見るとフュージョンの名曲"Maputo"を思い出します。 なので"Fourplay[@Tokyo Jazz 2008]"の演奏を貼ってみました。これくらいの大きさだとあまり邪魔にもならなそうだから、 ワインに合いそうな音楽があったら貼っていこうかな? なんて、独自ドメインになっていろいろ試しています(と言ってもリンクするだけなので容量喰いませんけど)