稽古日誌:2008年5月

 5月、いよいよ安ワイン道場も12年目に突入。 星の数ほどあるサイトの中で、ここまで構成の変わらないサイトは無いんじゃないだろうか。 これを
『手抜き』『マンネリ』
ではなく、
『一貫性』『最初から完成された構成』
と捕らえて頂く・・・わけには参りますまいか?
 いや、なんか新コーナーでも作ろうかな、なんて考えるんだけど、 面白そうなのなんてあまり無いしね。 『安ワイン者のためのAOC解説』とか書こうかしら? 第一回目のテーマは"Vin de Pay d'Oc"で、 解説は「品種いろいろ/玉石混交で、ここの特徴を挙げろと言われても無理がある」とか。 全然解説になってないか。

 ちなみに写真は道場のジューンベリーが開花した姿。 もう花はとうに終わっちゃってるけど、3月に蕾/4月の開花前の姿を載せたんで、 咲いた姿がないとなんか納まりがつかない、ってことで。

翌月分

31日(土)

 本日は、子供らの保育園時代のご学友とその親御さんを招いて、道場で飲み会。 参加者は、Kちゃんご一家、Yくんご一家、Mくんご一家。大人7人/子供7人、計14人の大所帯だけど、 そのうち飲む人は4人。 スタートしたのは昼の12時過ぎ、エンドは・・・沈没してたんで知りません、ハイ。

Robert J. Mur Reserva Brut N.V.
ロベルト・J・ムール レセルバ ブリュット (ヴィンテージ無し)
Robert J. Mur
ロベルト・ホタ・ムール
Espmoso
発泡
Cava
カバ
(Espana)
(スペイン)
\1,5802008/03/08 信濃屋横浜駅シァル店 JSRトレーディング
 道場に人をお招きした際の乾杯は、 庭のジューンベリーで作った果実酒をスパークリング・ワインで割った食前酒をお出しすることにしています。 ま、ちょいとコジャレたい、ってだけなんだけどね。 で、今の時期は生のジューンベリーの実もあるので、 グラスの中には1年漬けた実と今年の実、両方を入れてなかなかナイスな雰囲気。 ベースにしたのはスペイン産のカバ。 造り手の「ロベルト・ホタ・ムール」という方は、 なんでもスペインの「エル・ブジ」にもオン・リストされているんだとか。 ちなみに料理は、まずアミューズとして
・2種のオリーブとドライトマトのオリーブオイル漬
・生ハム3種
・グリッシーニ
をお出ししております(備忘録)。
 泡立ちはしっかりめ。グラスに入れた実が泡の発生源になってるんで、 視覚的にそう感じるのかもだけど。 色はあまりレモン色っぽくなく、麦わら色感が強いんで、熟成期間は長めかも。 香りは・・・あまりよく覚えてないなぁ。少なくともパーっと、って感じじゃなくて、 ややおとなしめだった印象がある。 味は、飴っぽい熟成感はあるけど、こちらもなんとなくおとなしめだったような。
 ・・・というわけで、カクテルのベースだしワイワイガヤガヤの一杯目だし、 ってことであまり覚えちゃいませんが、あまり目立たないワインでもあったような。 こういう用途だとそれでも十分(だからシャンパーニュなんかの高級品は使わない)わけでもありますが。
ショップへのリンク: Robert J. Mur Reserva Brut
(70点)道場にて

Alsace Gewurztramier 2006
アルザス・ゲヴュルツトラミネール 2006
La Caves des Vignerons a Turckheim
ラ・カーヴ・デ・ヴィニュロン・ア・テュルクハイム
Blanc
Alsace Gewurztraminer
アルザス・ゲヴュルツトラミネール
Alsace (France)
アルザス (フランス)
\1,6592008/05/27 うきうきワインの玉手箱 リラックス
 料理は前菜へ。
・マグロ赤身のカルパッチョ
・ヒラメのカルパッチョ
マグロは赤身でマヨネーズをかけて、ヒラメはバルサミコ、というバリエーション。 ここは当然ワインは白でしょう、ってことで選んだのが、 アルザス産のゲヴュルツトラミネール。 「選んだ」というよりこのために買ったんだけどね。 ちなみにこの造り手のゲヴュルツトラミネールは、 カルフールの(多分)プライペート・ラベルと稽古済み
 色は、ゲヴュルツらしくやや赤めだったような・・・違ったかな? 赤めなのはスパークリングの方だったかも。 香りは、ちゃんとゲヴュルツらしいライチみたいなフルーツ香がバリッと。 これよコレコレ!って感じ。 味もアルザスの白らしく、甘く感じるんだけど実は甘いのは香りだけで実際の糖分は低めでスッキリ系。 非常にスムーズに胃の中へ落ちていきます。
 狙い通り、華やかでスイスイ入る白ワイン。 Kちゃんパパにも「コレは香りが良いですねぇ。」と好評。 ちょっと薄い気がしないでもなかったけど、 一人2杯で生魚が相手だとそれはそれで意味があったり。
★ショップへのリンク: Alsace Gewurztramier 2006 [Cave de Turckheim]
(78点)道場にて

Bourgogne 2005
ブルゴーニュ 2005
Dom. Robert Gibourg
ドメーヌ・ロベール・ジブール
Rouge
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(Yくん家から) 成城石井
 次なる料理は、師範代のスペシャリテ(ってか元は栗原はるみ氏のレシピらしい)
・豚肉の幽玄焼き、野菜(水菜/もやし/オクラ/トマト)を添えて
というわけで、ワインは赤へと以降して、 Yくん家にお持ち頂いたブルゴーニュを。ありがたいことであります。 造り手のロベール・ジブールは当道場でも幾度か稽古していて、 ランク的に近いところだと コレあたり。
 色はACブルゴーニュとしてはやや濃い感じだったような。 2005年は良い年だったらしいんで、それを反映しているのかな? 香りにビックリ、キュッと締まった果実香にほんのり樽の感じもあって、 ACブルゴーニュとは思えない高級感のある雰囲気。 「え~、こりゃ凄いなぁ」と口に含むと、 まさにACブルゴーニュな軽めの味わい。 香りとのギャップに思わずつんのめるくらいの落差。
 香りは良いんだけどね~、味がねぇ~、なワイン。 もちろんそういうワインだと思って赤の最初に持ってきたんだけど、 ここまで軽いと、やっぱり多少物足りなさを感じますな。
(72点)道場にて

Chateau Pailhas 2005
シャトー・パイラス 2005
Ch. Pailhas (Ginestet)
シャトー・パイラス (ジネステ)
Rouge
Bordeaux
ボルドー
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
(Kちゃん家から) 重松貿易
 そして、料理は師範謹製の
・和牛スネ肉のビーフシチュー
を。スネ肉1.5kg、ワイン1本、野菜ジュース400ml、 ドミグラスソース(手抜きでスミマセン)2缶を使った意欲作だったんだけど、 ちょっと肉がパサついたのが残念。 やっぱりスネじゃなくてタンの方が美味くできるんだけど、 最近高いからねぇ、タン。1.5kgも買うと1万円とか超えちゃうからね。
 そして、ワインはKちゃん家にお持ち頂いたボルドー産。 2本お持ちいただいたんだけど、どっちもボルドー、どっちも2005年。 迷った末に、というか迷う要素も見つからない状態で、エイヤッと選んだのがこちら (もう一本は結局この日は飲みませんでした)。
 色は・・・あんまり覚えてないけど、ごく普通のボルドーの色だったような。 香りも、特別な感じは無くて、 ACボルドーらしい、よく言えば落ち着いた、悪く言えば地味な香りだったような。 味は結構軽め。相手がビーフシチューだったってこともあると思うけど、 やや物足りなく感じる味わい。
 マジメに造られたボルドーだとは思うけど、 こういう複数人でワイワイ飲む席だと不利、あまり印象が残らなかったりするのが残念。 頂いたもう一本はもっと落ち着いた状態で稽古しましょう。
(70点)道場にて

Montes Alpha Syrah 2006
モンテス・アルファ シラー 2006
Montes S.A.
モンテス S.A.
Tinto
Colchagua Valley
コルチャグア・ヴァレー
Colchagua Valley (Chile)
コルチャグア・ヴァレー(チリ)
\1,402 (単品価格:¥2,310)2008/05/21 エノテカ(楽天市場店) エノテカ
 このあたり、まだシチューを食べてたと思うけど、 同時にチーズ(ゴルゴンゾーラ、コンテ)もお出しして。 そうしないとチーズって、つい出し忘れるんだよね。 ってか沈没するのが悪いんですがね。
 さてワインは、軽めの赤が続いたんで、師範的には「どっしり重いのを飲みたい」症候群に罹患。 「エノテカ厳選!濃厚&パワフル赤ワイン6本セット」税・送料込み7,980円からの1本。 エノテカお得意の銘柄「モンテス」の高級ランク。 これなら間違いなく濃いでしょう、と。
 で、結果的には師範の目論見どおり、十分な濃さと複雑さのあるワインでありました。 ミッチリとした果実香にコーヒーのような樽香。 味も、甘くて渋みは丸くて酸味は控えめ。 まさに南米の気合のカタマリ、って感じ。
 やっぱりね、こういう席だとこういうワインの方が合うと思うわけであります。 でも、そんなワインの味ががどうのこうの、なんて考えて飲んでる人はあまり居ないわけで、 どうでも良いっちゃどうでも良いんですけどね。
(80点)道場にて

Eiswein 2005
アイスヴァイン 2005
ST. Gisbertus Weinkellerei
ST.ギスベルタス・ヴァインケレレイ
Blanc
Rheinhessen (QmP)
ラインヘッセン (QmP)
Rheinhessen (France)
ラインヘッセン (フランス)
\1,480 (500ml)2008/05/09 QUEEN'S ISETAN 品川店 フリップ
 飲む人4人で6本目。4人のうち2人は女性、お一方は男性並にお召し上がりになるけど、 もう一方は普通に女性の酒量なんで、われわれ男性二人は結構メートルが上がっております。 まだ頂いたワインは残っているけど、もう普通のは飲めないかな、 と思い、食後チビチビとデザートワインを。 このワイン、ちゃんとドイツ産のアイスヴァインなんだけど、 アイスヴァインって500mlとはいえこんな値段で買えるんだっけ? オーストリア産やカナダ産は安かったり、人口凍結させた「なんちゃって」なら判るけど、 ラベルによればこのワインはちゃんと樹上氷結したブドウを使ってるみたいなことを書いてあるし。
 色は濃かったような・・・香りは弱めだったような・・・味は当然甘かったような・・・
 ・・・ってな感じだとあまりにアレなんで、半分以上残った翌日再稽古。 色は確かに濃い。オレンジ色がかっていて、なんとなく紅茶を想わせる色合い。 香りは、貴腐ワインみたいな甘~い香りがパッと。ちっとも弱めじゃ無いです。 味は、甘みもそこそこ強いけど、酸味がしっかりしているんで、甘ったるいって感じはしない。
 「高級なデザートワインであります」と言ってお出ししても、 十分通用すると思う。 甘いし、アルコール度数が7%と低いんで、酒飲みにはあまりウケないかもだけどね。
(77点)道場にて

30日(土)

Chantovent Merlot 2002
シャントヴァン メルロー 2002
Chantovent?
シャントヴァン?
Rouge
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\5502008/03/09 カルフール南町田店 宝酒造
 明日に向けて、ビーフシチューを仕込んでおります。 このワインは、そのシチューにたっぷり1本使うつもりで抜栓、 つまりは料理用ってことですな。 師範の考える、煮込み料理に使うに相応しい赤ワインとは、
A.値段が安い:まぁ当然一番大事な要件です。
B.酸っぱくない:酸味の強すぎるワインはそういうソースになっちゃいますから。リカバリーが難しいし。
C.薄くない:値段と相反することの多い事象だけどね。ケチャップやウスターソースで対応は可能ですが。
D.渋みがある:タンニンの成分がコクになるような気がします。でも無くても不味くはならないけど。
E.甘みがある:ま、これは足りなきゃ清酒やみりんで対応できますが。
というわけで、上記中のA.はまず達成、 あとはB.酸っぱくなくてC.薄くないワインだと良いな、 と思いつつ抜栓。
 色は、500円ワインとは思えないしっかりとした紫色で、 わずかにエッジがレンガ色がかっていて熟成感もある。 香りも意外とちゃんとしてて、柔らかく熟成したメルローの香り ・・・って、ラベルに書いてなきゃきっとメルローとは判らないと思うけど。。 ラベルには"Oak Aged"の文字があって、確かにほんのり樽香もある。 味は、酸味控えめでB.合格、まぁるい濃さがあってC.も合格。 渋みは弱めかな?でも甘みはあるのでE.まで合格。
 ってかこのワイン、マジメになかなかイケます。 料理用にするにはもったいないくらい、ってことで味見だけのつもりが2杯も飲んじゃいました。
75点道場にて

29日(木)

Montes Limited Selection Cabernet 70% Carmenere 30% 2006
モンテス リミテッド・セレクション カベルネ 70% カルメネール 30% 2006
Montes S.A.
モンテス S.A.
Tinto
Colchagua Valley
コルチャグア・ヴァレー
Colchagua Valley (Chile)
コルチャグア・ヴァレー(チリ)
\1,179 (単品価格:¥1,942)2008/05/21 エノテカ(楽天市場店) エノテカ
 本日の夕食は、カレイの干物、サンマの干物、トマトとブロッコリーのサラダ、玉子スープ。 さすがに干物だとワインは厳しいでしょう、ってことで、 ここはひとつ冒険せずに食事の時にはビールで逃げておいて、 食後のツマミのドライトマトのオリーブオイル漬け、チーズ(ゴルゴンゾーラ)を相手にワインを。 平日だしビールも飲むしで、1日で飲み干すのはアレなんで、 今日明日に分けて飲む算段。 ってことで選んだのは、昨日に引き続き「エノテカ厳選!濃厚&パワフル赤ワイン6本セット」税・送料込み7,980円からの1本で、 エノテカお得意の銘柄「モンテス」の中級ランク。
 色は、昨日のワインより更に濃くネットリで、グラスに注いでも向こうがほとんど見えないレベル。 香りのボリュームも昨日のを遥かに凌駕、ギュッと濃いカシスみたいな果実香、 チョコレートのような甘苦っぽい香り、樽由来であろうバニラ香が満載。 味も濃い。重くは無いけど濃い。 アルコール感は十分高いのに甘みも残っていて、 なんだかウィスキーボンボンの中身をブランデーにしたみたいな味わい。
 ロバート・パーカー氏みたいな濃いワイン好きにはたまらないであろう、 バリッバリのパワフル赤ワイン。 そういった意味では看板に偽り無し。 販売店のサイトには「パワフルで凝縮」「シンプルで荒削り」なんて書かれているけど、 まさにその通りだと思う。 それでもトゲトゲした感じがないのはさすが。 ひさびさに1,000円台ワインに80点進呈。 半分は残して明日また稽古(でも明日も料理用に1本開けます)。
 翌日、予想通り全く変化せずしっかりと強いワインを誇示。 料理用ワインが足りなかったんでこっちもちょっと使ったけど、 コクが増して美味しくなってくれないかな?
80点道場にて

28日(水)

Domaine Magellan Grenache Carignan Vieilles Vignes 2005
ドメーヌ・マジュラン グルナッシュ カリニャン ヴィエイユ・ヴィーニュ 2005
Dom. Magellan (Bruno Lafon)
ドメーヌ・マジュラン (ブルーノ・ラフォン)
Rouge
Cotes de Thongue (VdP)
コート・ド・トング (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (スペイン)
\956 (単品価格:¥1,575)2008/05/21 エノテカ(楽天市場店) エノテカ
 本日の夕食は、簡単ローストビーフ。 ワインはちょっと濃そうなヤツを、ってことで「エノテカ厳選!濃厚&パワフル赤ワイン6本セット」 税・送料込み7,980円からの1本目を。産地は南仏で、品種はグルナッシュ、カリニャン。 造り手は、3月に稽古したピノ・ノワールと同じ造り手で、 ブルゴーニュの名門「コント・ラフォン」に居られたブルーノ・ラフォン。 白とも2年前に稽古済み。 インポーターが貼った裏ラベルには「アルコール度数14.5%」と書かれているけど、 ホントかよ?って感じ。
 色は、気合の入った南仏産らしい暗く濃い青紫。 香りのボリュームはそれほどでもないけど、 ゴリゴリと青く若々しい雰囲気で「こりゃ確かにパワフルっぽいな」と。 で、口に含むと、案の定パワフル。 甘くて酸っぱくて渋くて、(14.5%もあるかは判らないけど)アルコール感も強い。 ただ、強いには強いけどかなりストレート。だもんで杯の進みは遅め。
 造り手がブルゴーニュ出身であることとは全く関係なく、 南仏の地の利を活かしました、って感じの濃く強いワイン。 一日で飲み干そうと思わず、2~3日に分けて飲んだら良かったかも。 これが買値相当額1,000円以下ってのはなかなかお得感がある。
75点道場にて

25日(日)

Sancerre Blanc "En Grands Champs" 2006
サンセール・ブラン "アン・グラン・シャン" 2006
Alphonse Mellot
アルフォンス・メロ
Blanc
Sancerre
サンセール
Loire (France)
ロワール (フランス)
\2,0002008/03/27 ヴィナリス銀座 ヴィノラム
 今日は、いつもの魚屋さん(茂田井水産)に寄って、 いつものマグロとタコを購入。 あとは天王町サティでそこそこの大きさの天然マダイが1匹780円だったんでそれも購入。 というわけで、メニューはタコの刺身、マグロの刺身、マダイの塩焼き、ご飯はマグロ丼。 ワインはもちろん白で、ロワールの凄腕「アルフォンス・メロ」のサンセール。 ラベルには"En Grand Champs"と書かれているけど、 コルクには"La Moussiere"の文字が。調べてみると、そういう名前のワインも造っているらしい。 いったいコレはどっち?
 色は、特にこれといった特色の無い、麦わら色がかった薄いレモン色。 香りのボリュームは普通、よりちょっと弱めか。 でも、香りの雰囲気はなかなかで、甘く熟れた柑橘類のようなフレッシュさと蜜っぽさが良い感じ。 樽香は、予想に反してあまり感じない。 味は上品なコクがたっぷり。 ただ、惜しむらくは酸味が弱めで、なんとなく締まらない感じ。 ロワールのソーヴィニョン・ブランなんで、もっとキュッと締まった味わいを想像してたんだけど。
 セール価格で2,000円、通常売価は稽古範囲をオーバーするワインだったと思うけど、 残念ながらそこまでのクオリティは感じられなかった。 でも、そういう先入観を抜きにして、美味い不味いで言えばそこそこ美味い。2,000円なら価格相応。
73点道場にて

23日(金)

Les Servieres "Un Siecle de Cinsault" 2004
レ・セルヴィエール "アン・シエクル・ド・サンソー" 2004
Domaine d'Aupilhac (Alain et Laure ROBERT)
ドメーヌ・ドーピヤック (アラン・エ・ロール・ロベール)
Rouge
Herault (VdP)
エロー (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\8002008/03/27 ヴィナリス銀座 ヴィノラム
 本日の夕食は、鶏手羽先のカレー焼き、ニンジンのゴマ油炒め、新タマネギのサラダ。 新タマネギのサラダは、薄くスライスして水にさらしてゴマドレッシングをかけて、 お好みで鰹節をかけて食べるもの。これが美味い。 新タマネギの季節しかできないのが残念。 さてさてワインは、南仏ラングドックはエロー県の産で、品種は(多分)サンソー。 ヴィナリスのセールで買った一本。
 色は普通に濃い紫色。 香りは弱め。スワリングして香りを出すと、 梅みたいな酸味が強そうな香りがしてくる。 ちょっとピノ・ノワールっぽいかな?ちょっとだけだけど。 味は、軽くて甘酸っぱい。渋味もあるけどほとんど気にならないので、 サクサクっと飲める感じ。
 決して強い個性や主張があるワインじゃなく、どちらかというとおとなしめなワインではあるけど、 いわゆるデイリーワインにふさわしい人懐っこさと軽快さを持っている。 これが800円はお買い得。といってももう800円じゃ買えないと思うけど。
74点道場にて

21日(水)

Chateau Grand Rousseau 2004
シャトー・グラン・ルソー 2004
Ch. Grand Rousseau (Leotins, Lumeau Pere & Fils)
シャトー・グラン・ルソー (レオタン,ルモー・ペール&フィス)
Rouge
Bordeaux
ボルドー
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\900 (単品価格:不明)2008/04/23 ヴェリタス ワインプレス・インターナショナル
 本日の夕食は、冷しゃぶだと聞いたので、迷った挙句に赤をチョイス。 もっと軽そうな赤が良かったんだけど、あいにく手持ちにそれらしいワインが無く、 選んだのは「ソムリエ厳選!金賞受賞フランスワイン5本セット」、 税・送料込み5,000円からのボルドー。 "CONCOURS GENERAL AGRICOLE DE PARIS 2005"で金賞受賞とのこと。 で、冷しゃぶはほとんどサラダみたいな感じだし、 別メニューとしてスズキの刺身もあったんで、 白にしとけば良かったなぁ、と飲み始めてちょっと後悔。
 色は、ちゃんとボルドーらしいしっかりと濃い青紫。 やっぱりそうだよねぇ、と後悔加速。 香りは、カシス、消し炭、こちらもストレートにボルドー風。 ただ、香りの要素はそれほど多くなくボリュームも控えめで、格付け相応な感じ。 味は、口に含む時点ではスーッと入ってきて軽めな印象。 (料理との相性面で)「こりゃ良いぞ!」と思うも、 口の中では渋味が主張し、ややカタブツな感じでやっぱり軽い料理には厳しい様子。
 相性面でのミスチョイスは置いといて、 ワイン自体は非常にマジメに造られたボルドーという印象。 でも、これが「金賞受賞」するワインかという観点ではどうだろう? そんな派手なパフォーマンスを発揮するワインとは思えないけど。
70点道場にて

18日(日)

Barbaresco Riserva 2002
バルバレスコ リゼルヴァ 2002
Terre del Barolo
テッレ・デル・バローロ
Rosso
Barbaresco
バルバレスコ
Piemonte (Italia)
ピエモンテ (イタリア)
\3,0242008/03/24 お手軽ワイン館 稲葉
 ようやく暖かさが戻ってきた週末、夕食はテラスで鉄板焼肉、その後やきそば。 ステーキなら豪州産赤身が良いなと感じる師範家だけど、 焼肉となるとやっぱり世間並み、脂の入った和牛が美味い、と思いますな。 さてさてワインは、微妙に稽古範囲オーバーな高級品を。 バルバレスコのリゼルヴァ、イタリアのワイン法では頂点の一角にある銘柄。 造り手の「テッレ・デル・バローロ」は、バローロにある生産者組合らしい (バルバレスコの組合を買収したらしい。そのあたりは日本の「農協」とは経営形態が違うみたい)。
 色はとてもキレイ。良いブルゴーニュみたいな赤紫色に、ほんのりオレンジのグラデーション。 香りは、いかにもイタリアな膏薬っぽい香りがメインで、 あまりフルーツとか樽とかは感じない。 当たり前だけど、スーパー・タスカンなイタリアワインとは全く異質の香りですな。 味は、極めて柔らかで滑らか、でも重厚感のある味わい。 求肥とか羽二重餅とか朝鮮飴みたいな、 あるいはアンコ型の相撲取りみたいな、ねっとりとした食感。
 香りはあんまり好みじゃないんだけど、味わいは良い感じに熟成していてなかなかナイス。 先週末に稽古したブルゴーニュが香吟醸なら、 こっちは味吟醸なワイン。「両方吟醸」はもっと上のクラス&お値段ということですかね?
★ショップへのリンク: Barbaresco Riserva 2002 (Terre del Barolo)
75点道場にて

16日(金)

Vallee Blanche Syrah 2006
ヴァレ・ブランシュ シラー 2006
(Les Producteurs Reunis)
(生産者組合)
Rouge
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\837 (単品価格:\1,047)2008/04/23 ヴェリタス ワインプレス・インターナショナル
 「お手頃ワインから選ぶ自分だけの究極のオリジナルワインセット」、1本あたり837円から。 火曜に稽古した白と同じ銘柄/ヴィンテージの赤で、 こちらの品種はシラー。 色/品種以外に違うのは産地で、白は南西地区のコート・ド・ガスコーニュ産、 赤はラングドック産。どちらも農協のモノなんだけど、当然違う農協なんだろうな、と。 ちなみに料理は、ポークチャップ、レンコンのカレー炒め、トマト。
 色は、しっかりと濃くて若い青紫。 香りは、いかにも南仏、いかにもシラーな感じの、青くて縦方向にノボーッと伸びる香り(って何)。 なるほどこういう色や香りだと味はこうかな、と予想しつつ口に含むと、 意外とその予想は裏切られる。 要は、思いのほか軽めで渋みが目立たず、こぢんまりとまとまった味でありました。
 値段/産地の割りに上品なワイン。 でも、改めてラベルを見ると、そういう上品な中身を反映しているようにも見えますな。 このシリーズ、激しくお奨め、ってほどじゃないけど悪くないと思いますです。
71点道場にて

15日(木)

Chateau la Hargue 2006
シャトー・ラ・アルグ 2006
Ch. la Hargues (Ducourt & Fils)
シャトー・ラ・アルグ (デュクール&フィス)
Blanc
Bordeaux
ボルドー
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\900 (単品価格:不明)2008/04/23 ヴェリタス ワインプレス・インターナショナル
 ・・・というわけで一泊出張から帰ってまいりました。 一日いなかっただけなんだけど、子供らの大歓迎を受けるとうれしいものであります。 さてさて料理は、アジのタタキ、アジの塩焼き、なんか炒め物、トマトとブロッコリーのサラダ。 ワインは、「ソムリエ厳選!金賞受賞フランスワイン5本セット」、 税・送料込み5,000円から。 "CONCOURS MONDIAL BRUXELLES 2007"で金賞受賞で、 先日稽古した赤と同じ造り手みたい。
 色はかなり薄め。あまり粘性も無くてサラッとした感じ。 香りは、非常にソーヴィニョン・ブランっぽい(って品種は知りませんが)、 ハーブとかグレープフルーツっぽい香り。 そこまでは一昨日に稽古したワインと良く似た雰囲気。 味はかな~り軽め。見た目の印象通り、水のようにサラッとした飲み心地。 だもんでほとんど存在感無く喉の奥に流れて行く感じ。
 帰りの飛行機に乗る前に空港で生ビール3杯飲んできた後だったんだけど、 比較的スルスルッと胃の腑に収まった(でもその後うたた寝)。 今日みたいな魚メインの相手としては良かったけど、 やっぱりちょっと弱いかな?
70点道場にて

14日(水)

 一泊で山形(庄内)方面へ出張。最終便なんで、夕食は羽田空港で。 空港って、何食べても1,000円くらいはかかる印象があって、 家族で利用する際には弁当を買うことが多いんだけど、 それもまた1,000円くらいはかかるんですな。 なんか安くあげられないか、ということで行ったのがハンバーガー・ショップの フレッシュネス・バーガー羽田空港店。
場所は第2ターミナルのB1F、モノレールの改札を出たあたり。  買ったのは、サルサバーガー 340円、生ビール(T) 350円。 で、これ意外と美味かったわけで。 内容的にはお値段を考えると決して安くはないんだけど、 空港で/軽く食べて/超軽く飲んで690円、絶対額的には安いっすね。 ・・・と、ワインとはまったく関係ないけど、 空港での軽い食事にお困りの方に情報を、ということで。

 ちゃんとした夕食は、22時過ぎから団体さんで現地のお寿司屋さんで。 新鮮な魚が多くて美味しゅうございましたなんだけど、 あまり地方の特色が出ていないモノが多くて、 「旅先で寿司食べております感」が弱かったのが残念。 お酒は、ビールも焼酎も飲んだけど、やっぱりこういうところでは清酒ですな。 こちらは「旅先で酒飲んでおります感」があってナイス。
 ・・・と、読者の方にはほぼ情報量ゼロな備忘録。

13日(火)

Vallee Blanche Sauvignon Blanc 2006
ヴァレ・ブランシュ ソーヴィニョン・ブラン 2006
(Les Producteurs Reunis)
(生産者組合)
Blanc
Cotes de Gascogne (VdP)
コート・ド・ガスコーニュ (ヴァン・ド・ペイ)
Sud-Ouest (France)
南西地区 (フランス)
\837 (単品価格:\1,047)2008/04/23 ヴェリタス ワインプレス・インターナショナル
 本日は火曜日、本来休肝日にする予定の日だけど、 明日は出張が入っているんで、 ほとんど休肝日みたいなものと判断して飲んじゃうことに。 料理は、タラとカリフラワーのスープ仕立て、水菜とモヤシの胡麻油炒め。 よって軽そうな白をチョイス、ってことで、 選んだのはフランス南西部コート・ド・ガスコーニュのソーヴィニョン・ブラン。 「お手頃ワインから選ぶ自分だけの究極のオリジナルワインセット」1本あたり837円から。 楽天によくある、どこが共同購入だか良く分からない共同購入で買ったもの。
 色はかなり薄め、レモンの果汁みたいな薄~いレモン色。 香りはいかにもソーヴィニョン・ブランのそれで、 ハーブのような爽やか感のある草っぽさがメインの香り。 ラングドックのワインなんかと比べるとやや涼しげ、 でもロワールと比べるとやや熱い感じのする香りの雰囲気。 味は、この手の一般的なワインと比べるとちょっと甘さを感じるバランス。 アルコール度数が12%と気持ち低めなんで、少し糖が残っている状態で発酵を終了させた感じ。 でも、意外と酸もしっかりしているんで、バランス的には悪くない。
 この地方の白ワインによくある、 コロンバールとユニブランを使った全く没個性なワインと比べると、 ソーヴィニョン・ブランの特徴が良く出ていて面白い。 「辛口以外はワインと認めん!」って頑固者でもなければ、 結構楽しめるワインだと思う。 これが800円ちょっとってのはなかなかお買い得。
73点道場にて

11日(日)

Eos Paso Robles Chardonnay 2003
イオス パソ・ロブレス シャルドネ 2003
Eos Estate Winery
イオス・エステート・ワイナリー
Blanco
Paso Robles (USA)
パソ・ロブレス (アメリカ合衆国)
\2,1802008/01/22 Yoshiya 合同酒精
 本日より園芸日誌始めました ・・・ってのは置いといて、今日は母の日。 道場で母といえば師範代であります。 よって、本日の夕食は、師範とプチ師範代(一部プチプチも参加)で作ったトンカツ、チキンカツ、 オニオンフライ、肉じゃが、グリーンピースご飯。 ワインは、しっかりしてそうな白をって、ことでカリフォルニアのシャルドネを。 この銘柄は、ずいぶん前にジンファンデルと稽古済み。 ちなみに"Eos"とは、ギリシャ神話に出て来る夜明けの女神の名前とのこと。へぇ~。 とすると「キヤノン」のカメラ「EOS」は、観音様とギリシャ神話女神の神仏混淆ですな。
 閑話休題、コルクは屑コルクを集めたヤツ。 スクリューキャップならまだしも、2,000円以上もするワインにコレはねぇ。 色はかなり濃いめ、黄金糖の色にレモン色を足したような、しっかりした色合い。 香りは・・・フルーツ感皆無。敢えて探せば砂糖菓子っぽい香りがあるけど、 漂白剤の匂いが邪魔して奥に詰まって出てこない感じ。 口に含むと強めの樽香と蜜香があって、本質的にはそういう香りのワインみたい。 味は、カリフォルニアのシャルドネらしいしっかり感。 思ったより甘味は強くなくて、香りがちゃんとしてれば良いワインなように思えるけど。
 抜栓後1時間くらい経つと、香りがだんだん出るようになって参りました。 師範の嗅覚が慣れた、ってんじゃなくて、明らかにワイン自体が改善したんだと思う。
 要は判りやすいブショネであります。 飲めないワインってほどじゃないけど、イマイチ楽しめないワインであることは確か。 週末のワインがコレだと辛いなぁ、明日からの休肝日を乗り越えられないっすよ。 こんなヘタレなコルク使うから・・・と頭ごなしに説教したい気持ちでいっぱいであります。
(62点)道場にて

10日(土)

Nuits-Saint-Georges 1er Cru Les Corvees Pagets "Hospices de Nuits Cuvee Saint-Laurent" 2001
ニュイ・サン・ジョルジュ・プルミエ・クリュ レ・コルヴェ・パジェ "オスピス・ド・ニュイ キュヴェ・サン・ローラン" 2001
Hospices de Nuits (Moillard)
オスピス・ド・ニュイ (モワラール)
Rouge
Nuits Saint Georges 1er Cru
ニュイ・サン・ジョルジュ 1級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,9802007/11/24 QUEEN'S ISETAN 横浜店 明治屋
 本日の夕食は、久しぶりにロールキャベツ。 トマトソースの料理なんで、どちらかというと軽い系の赤が合いそう、 ということで選んだのは、稽古範囲ぎりぎりの価格のブルゴーニュ赤。 でも、今の時代ニュイの1級畑のワインが3,000円以下ってのは安いよね。 それも、(オスピス・ド・ボーヌよりマイナーだけど)寄進モノのオスピス・ド・ニュイだし。 なんか裏があるんじゃないか・・・と心配しつつの抜栓だったけど・・・
 まずコルクの裏の匂いを嗅いで、きちんと良いブルゴーニュの香りがして、まずは安心。 色は結構濃い。なんとなくエロティックな感じがするレンガ色がかった赤紫色で、 見た目の期待も十分。 香りも良い感じにエロティック。若い果実香は後ろに下がって、 革っぽい動物的な香りがムンムン。 樽香も感じるけど、コーヒーやバニラといった甘い感じじゃなくて、 枡酒やヒノキ風呂みたいな男前系。 これで味がイケててれば大アタリなんだけど、 そうは問屋が卸さずやや険しい味わい。 渋味にまだ?ギシギシ感があって、酸味も鋭利な刃物のよう。 うーん、惜しいなぁ。
 香りは良いけど味がイマイチ、良く言えば「香り吟醸」なワイン。 味わいの雰囲気は『まだまだ若いな、おぬし』なんだよね、 3,000円以下のワインで、7年も経っててホントかよ?って感じだけど。
77点道場にて

9日(金)

California Pinot Grigio 2005
カリフォルニア・ピノ・グリージョ 2005
Tu Tu Wines
チュ・チュ・ワインズ
White
California (USA)
カリフォルニア (アメリカ合衆国)
\1,5002008/03/27 ヴィナリス銀座 ヴィノラム
 本日の夕食は、鶏の唐揚げ、ブロッコリーとミニトマトのサラダ。 赤でも白でも良さそうなメニューだけど、今日のところは白をチョイス。 というのも、赤は今、金曜日にちょうど良さそうな値段のワインが無いのね。 1,000円以下か、2,000円以上だとあるんだけど。 金曜日って、「花の金曜日」って感じでちょいと良いのを飲みたいじゃないですか? だからといって2,000円以上だとなんだかもったいない気がするし。 そんなこんなで選んだのが、カリフォルニアのピノ・グリージョ。
 色は、この品種らしい結構赤みの強い麦わら色。 極めて薄いロゼ、といった方が近いかも。 ピノ・グリージョ(ピノ・グリ)って、甲州みたいな薄紫色のブドウだよね、確か。 だとすればこのワインの色は納得。 香りは、それほど強いボリュームは無いけど、 アルザスのワインみたいな派手で華やかな花っぽい香りがメイン。 味は、酸味は強くなくてほんのり甘め。 いかにも暖地で育ったんだろうなぁ、という味わいだけど、 ベタッとした感じは無くて飲み飽きはしない。
 まず色が面白いし、香りもあってバランスも良くて、 まずまず良く出来たワインだと思う。 バレエを踊っている女性が書かれたボトルが、なんとなくワインのイメージに近い感じ。 1,500円であれば納得であります。
74点道場にて

7日(木)

Chateau des Combes 2003
シャトー・デ・コンブ 2003
Ch. des Combes (Vignobles Ducourt)
シャトー・デ・コンブ (ヴィニョーブル・デュクール)
Rouge
Bordeaux
ボルドー
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\900 (単品価格:不明)2008/04/23 ヴェリタス ワインプレス・インターナショナル
 本日より安ワイン道場にて通常営業。夕食は豪州牛の和風ステーキ、 レタスとトマトの韓国風サラダ、ベーコンとレタスのスープ。 調理担当は本日勤務先をお休みしていた師範。 師範父の一周忌だからね。 今日一日、喪に服する意味で父の好きだった園芸作業、 一畳畑やら鉢植えやらを夏に向けて模様替えしておりました。 さてさてワインはといえば、ヴェリタスの「ソムリエ厳選!金賞受賞フランスワイン5本セット」、 税・送料込み5,000円から。 "CONCOURS MONDIAL BRUXELLES 2007"で金賞受賞、 減農薬「リュットレゾネ」とのこと。
 色は、ボルドーらしい濃い紫色に加えてエッジがややレンガ色、 5年の熟成が感じられる色合い。 香りは、ボリュームこそ小さめながらカシス、バニラ、消し炭といった、 良いボルドーにあるべき香りを備えている。 味は、渋味おだやか甘味もあって、熟成が良いほうに作用しているみたい。 スーッと口の中に入ってきて、良い雰囲気を残しつつ喉に落ちる感じ。
 コレはアタリ、なかなかどうしてちゃんとしたボルドー。 販売店のページに書かれているほどいろいろな要素を感じるのは難しいと思うけど、 これが実売1,000円以下ってのは素直にうれしい限り。
76点道場にて

5日(月祝)

Green Point Pinot Noir 2006
グリーン・ポイント ピノ・ノワール 2006
Green Point
グリーンポイント
Red
Victoria (Australia)
ヴィクトリア (オーストラリア)
\2,0472008/05/04 熊本 プルミエ・クリュ MHDディアジオ・モエ・ヘネシー
 5月5日は子供の日、ウチの子供であるプチ師範代/プチプチ師範代にサービス、 ということで師範実家近所にある公営屋内プールへ。 流れるプールやウォータスライダーなんかもあって、 大喜びの子供二人/大グッタリの親二人でありました。 夕食は、師範兄一家が自宅に戻ったんで、飲む人は師範と弟の二人。 ワインは、安心感のある大手造り手、グリーンポイントのピノ・ノワールがあったんでそれを。 この銘柄は2003年産と稽古済みだけど、 良く見ると産地は違っているみたい。
 色は、やや青みが強いかなと思わないでもないけど、 「良いブルゴーニュです」と言われればアッサリ信じそうな色合い。 香りもそう。トーンの高い果実香と品の良い樽香、良い造り手のニュイの村名みたいな香り。 味は、やや深みに欠けて単調な気がしないでもないけど、 バランスは悪くないしちゃんとピノ・ノワールの味がする。
 以前稽古したヤツよりもかなりブルゴーニュ風になった感じ。 天候も安定しているんだろうし、 フランス資本の大手が技術とエスプリを駆使すればちゃんと狙い通りの雰囲気を出せますよ、ってとこかな? ともあれなかなか美味しゅうございました。
77点師範実家にて

4日(日)

 本日から師範実家へ移動。 写真は左から実家庭のボタン、同じくスズラン、お向かいのミヤマキリシマ。 九州の山奥は花の時期を迎えております。

Ipsis "Blanc Flor" 2007
イプシス "ブラン・フロール" 2007
Vins Padro
ビンズ・パドロ
Blanco
Tarragona
タラゴナ
(Espana)
(スペイン)
\1,0292008/05/04 熊本 プルミエ・クリュ モトックス
 師範実家には、師範母、師範兄一家、師範一家、師範弟が集まっております。 飲む人4人。 冷蔵庫に残っていた賞味期限2007年8月の缶ビール(スーパードライ)を飲んで、 さすがに若干イケてないよねぇなんて話をしながらワインに移行。 料理は、刺身とかおでんとかカレーとか。いわゆるなんでもアリな食卓であります。
 色はほとんど無色。改めて見るとヴィンテージは2007年、 まだワインになって半年足らずなんですな。 香りは、パイナップルみたいなトロピカルフルーツとハーブのような香りがいっぱい。 こりゃ間違いなく品種はソーヴィニョン・ブランですな、と思い、 家族にそう吹聴したけど、 裏ラベルを見ると実際はマカベオとかの土着品種ばかり。 師範の面目丸ツブレ。 味は軽め。アルコール度数が11.5%と低いんで、スイスイスイ~と一気に飲み終わり。
 品種はともあれ、非常に華やかな香りが楽しめるワイン。 ヘビーボトルに入っていて高級感もあるし、これが1,000円ってのは非常にコスト・パフォーマンスが高い。 一同の意見もそのような感じでありました。
78点師範実家にて

Eliseo Rosso 2006
エリゼオ・ロッソ 2006
Gualdo del Re
グアルド・デル・レ
Rosso
Val di Cornia
ヴァル・ディ・コルニア
(Italia)
(イタリア)
\1,8692008/05/04 熊本 プルミエ・クリュ モトックス
 あっという間に最初の白は飲み終わり、2本目は赤。 ジャケ買いというかPOP買いというか、これも事前知識は一切無し、 なんとなく美味そうだったので買ったもの。 ちなみに今回の師範実家用のワインは、全部熊本インターからほど近いところにある 「プルミエ・クリュ」という酒屋さんで調達。 ワインの種類もいろいろあって、輸入食材や調味料なんかも豊富、 なかなか良さげな店であります。
 色はあまり濃くなく、どことなくサラリとした見た目。 香りは、イタリアの赤らしい桜餅のような雰囲気の香りと、 燻製のような煙たいっぽい香り。 味はどちらかというと軽め。 渋味ひかえめで、甘酸っぱい感じの味わいで、 なんでもアリなメニューでも特に違和感無く頂ける。
知らない産地だし、ボルドーっぽいボトルだし、 外観上からはガツンと濃いワインを想像していたけど、 実際はそうでもなかったり。でもまずまず美味しいワインでした。
75点師範実家にて

Tarapaca "Grande Reserve" Chardonnay Brut 2007
タラパカ "グランド・レゼルヴ" シャルドネ ブリュット 2007
Vina Tarapaca
ビーニャ・タラパカ
Sparkling
発泡
Casablanca Valley (Chile)
カサブランカ・ヴァレー (チリ)
\1,4492008/05/04 熊本 プルミエ・クリュ リードオブジャパン
 飲む人が4人も居ると、ワイン2本なんてあっという間、 3本目に突入であります。 これは翌日飲もうかと思ってたんだけど、翌日は兄一家が自宅に戻るそうなので、 飲む人2人に減るためこの日に飲むことにしたモノで、 選んだのはチリ産のスパークリング。 "Grande Reserve"なんて書かれているんで、 熟成期間が長いのかと思ったけど、ヴィンテージは思いっきり若くて2007年。
 さてプシュっと抜栓、といきたかったところだけど、これが開かないんですわ。 もっとも若手の弟に頼んだんだけど、 今日買って移動させてすぐということもあって盛大に溢れる始末。 飲む前に4分の1くらいは無くなっちゃいました。 で、ワインはというと、やはり熟成期間の短さが影響しているのか、 シャンパーニュみたいな深い香りや味わいは無くて、 健康的でストレートな発泡果実酒といった感じ。
 お手軽な泡モノを買う時、スペインのカバやイタリアのスプマンテじゃなくて ニューワールドのものを選んだほうがシャンパーニュ風だったりすることが多いけど、 このワインは想定外。美味くないわけじゃないけど、ちょっと拍子抜け。
72点師範実家にて

3日(土)

Moet & Chandon Brut Imperial (N.V.)
モエ&シャンドン ブリュット アンペリアル (ヴィンテージ無し)
Moet & Chandon
モエ&シャンドン
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
(師範代父より) MHDディアジオ・モエ・ヘネシー
 師範代実家2日目の夕食は、師範代父の誕生日ということでお寿司とケーキ2種。 師範代妹、姪っ子2人も加わってにぎやかであります。 ちなみに師範はといえば昼食の時にビール大瓶2本飲んで、 午後はずーっとお昼寝して起きたら夕食、という自堕落を絵に描いたような一日でありました。 さてさてワインはといえばこれまた師範代父に用意して頂いたシャンパーニュ。 飲む人は師範一人であります。
 ワインの内容はといえば、 超メジャーブランドのモエに関してあれこれ言うのも「いまさら感」がありまくりだけど、 やっぱり安心感はありますな。ホントに王道かつ中庸な味わいで。 小さめのフルート型グラスでちびちび飲んでたけど、 飲み飽きすることもないし、多少温度が上がっても雰囲気は崩れないし。
 というわけで、誰もが認めるシャンパーニュらしいシャンパーニュであります。 ただねぇ、値段高いのよね、特に最近は。 師範的には2,800円くらいが妥当だと思うですよ。 と、頂き物なのに値段を気にする貧乏性な師範であります。
77点師範代実家にて

2日(金)

Chateau Haut-Meneau 2005
シャトー・オー・ムノー 2005
Ch. Haut-Meneau (Dom. de Meneau - Bravard Pere et Fils)
シャトー・オー・ムノー (ドメーヌ・ド・ムノー - ブラヴァール・ペール・エ・フィス)
Rouge
Premieres Cotes de Blaye (Cru Bourgeois)
プルミエール・コート・ド・ブライ (ブルジョワ級)
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
(師範代父より) 大榮産業
 連休後半、父の一周忌もあって実家方面に帰省しております。 今日はプチ師範代の小学校が終わった後の移動で、師範代の実家へ。 例によって、飲まない師範代父が師範のためにワインを用意しててくれて、 本日のワインはボルドー産の赤。 ラベルには"Cru Bourgeois(ブルジョワ級)"、"Eleve en Futs de Chene (樫樽熟成)"の文字あり。
 色は、気合の入ったボルドーらしい青みの強い濃紫。 香りは、ボリュームこそ控えめながらカシスっぽい果実香や消し炭の香り、 あとちゃんと樽香もあってひと通りの要素は兼ね備えている。 味は、意外と、というか想像通り、というか、見た目や香りに反して軽め。 甘味をそぎ落としてアルコールに振った感じがあって、 なんとなくメタリックでストイックな印象。 果実味バンバンって感じじゃ無いんで、魚が多い料理と合わせても問題無し。
 ラベルなんかの印象はとてもクラシカルなんだけど、 飲んでみるとどちらかというとモダンな雰囲気のボルドー。 こういう、ボルドーでも昔からの名醸地じゃない場所のワインって、 造りに気合というか工夫があるワインが多いような気がしますな。
73点師範代実家にて

1日(木休)

 5月1日は師範代勤務先がメーデーでお休み。師範もそれに同調。 プチ師範代は小学校、プチプチは保育園、大人二人に自由時間があるめったにないチャンス。 というわけで夫婦仲良くフレンチのランチへゴー。
 店は、昨年の6月にも行ったAtelier de Vivre (アトリエ・ドゥ・ヴィーヴル)。 昨年まで居たソムリエールの女性は居なくて、 調理場に居たシェフがサービス係としてホールに出て、キッチンにはセカンドの方。 なんか不思議な感じ。

 ランチのコースは、前菜/メイン/デザートそれぞれ4種類くらいある中から、 好きなものを選んで2皿だと2,100円、3皿だと3,150円、4皿で4,200円というプリフィクス。 一皿税抜き1,000円ということで、極めて判りやすい価格設定だけど、 昨年より若干値上げされた模様。 あと、いくつかの皿にはプラスαの価格設定もあった。
 本日食べた料理の内容は以下。
【師範】
前菜:トマトとウニのジュレ(+300円)
メイン1:真鯛のポワレ
メイン2:子羊のロースト
デザート:イチゴのスープ仕立て、パッションフルーツのソルベ
【師範代】
前菜:ピーツのポタージュ
メイン1:鴨のコンフィ
メイン2:子羊のロースト
デザート:チョコレートのスフレ、バニラアイス

 やっぱり美味しいっすね。シェフが変わっても質の高さはちゃんと維持されてるみたい。 特に、前菜のトマトとウニが美味かったなぁ。プラス300円払っても試すべき一品。 師範代の鴨のコンフィも良かった。 コンフィって、パサパサしたイメージがあったけど、 ここのはシットリ。

Gewurztraminer "Cote de Rouffach" 2005
ゲヴュルツトラミネール "コート・ド・ローファ" 2005
Rene Mure
ルネ・ミュレ
Blanc
Alsace Gewurztraminer
アルザス・ゲヴュルツトラミネール
Alsace (France)
アルザス (フランス)
(\6,500)2008/05/01 アトリエ・ドゥ・ヴィーヴル
 ワインリストは紙一枚で、片面に泡と白、片面に赤。 それぞれ20種くらいだったかな? 値段は10,000円以下のものが多くてありがたいけど、 欠品を表す×が付いているものも多くて、かつそれが良さそうな銘柄だったりするのが残念。 そんな中から選んだのは、アルザスのゲヴュルツトラミネール。 初夏を思わせる暖かい日だったんで、やっぱり泡か白、 昨年はシャンパーニュで通したんで今年はアルザスで、という思考過程で。 ちなみにこの銘柄は、後で調べたところ以前2002産と稽古済み
 色はかなり濃い。やや赤身がかった黄金色で、非常にキレイな色合い。 香りもバッチリ。これぞゲヴュルツな感じの、 ライチっぽいフルーツ香と、柑橘類の花を原料としたハチミツみたいな香りがバンバン。 味はやや甘めでしっかり系。酒の飲めない師範代も一口舐めて「こりゃ美味しい」と。
 ランチに合わせてサクッと、だともう少し軽くても良かったけど、 ワインとしては非常に高品質。 これくらいしっかりしていると肉料理相手でも良かったしね。
84点「アトリエ・ドゥ・ヴィーヴル」にて

 お会計は、料理4,200円×2+追加料金300円+ワイン6,500円の15,200円。 サービス料はかからないです。でも、カードで払うと手数料6%を取るそうです。
 ちなみにこのお店、店内での写真撮影はNGだそうです。 ワインのラベルを撮るのもダメとのことだったんで、わざわざラベルを剥がして頂きました。 シェフ(というか今はサービスの方)曰く、 『公共の場ですから。映画館なんかが写真NGなのと同じと考えてください』とのこと。 ちょっと違うよなぁとは思ったけど、店の中ではお店の方に従うべきなので素直に従いました。
 それはそれとして、やっぱりこういったフォーメーションだとなんとなくくつろげないです。 「調理のプロ」=「サービスのプロ」というわけではないと思います。そこが残念でした。


前月分

by 師範