稽古日誌:2000年9月

先月受けた健康診断の結果が返ってきた。全て健康、標準的な範囲内。 酒飲みが一番気にするγ-GTP値も、正常範囲上限値の半分くらいで、極めて正常な値。 というわけで師範は決して飲み過ぎてはおりませんゆえご安心あれ。
ただ、ここ10年くらいちょっとずつだけど増えてはいるんだけどね。


翌月分


29日(金)

Chateau Feran 1998
シャトー・フェラン 1998
Ch. Feran
シャトー・フェラン
Blanc
Entre-Deux-Mers
アントル・ドゥー・メール
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\6002000/08/26 関内 サンタムールカツミ商会
ボルドーの白ってとーっても久しぶり。 ラベルには「マコン・ワインコンクールで銅賞」なんて書いてあるんだけど、 いったいどれくらいの信憑性があるんだろうか、この「マコン・ワインコンクール」って。 いろんなワインで見かけるんだけど。
色は非常に薄くて、無色に近い。傾向としてはレモン色というより麦ワラ色系。 香りは弱い。料理はエビフライだったんだけど、その油の香りに完全に負けちゃってます。 ただ、ほんの軽く樽香を感じるのは(この値段のフランスワインにしては)ちょっと意外。 味わいも軽い。軽いがゆえかスルスル飲めて、それはそれで悪くないんだけど。
値段相応、ゴクゴク飲め系のワイン。で、ゴクゴク飲んでたら急に酔いが回りました。 やっぱり酔う/酔わないは飲むスピードによるなぁ、と、ワインとは無関係なことを再確認。
65点自宅にて

27日(水)

Cote-de-Brouilly 1997
コート・ド・ブルーイィ 1997
Georges Duboeuf
ジョルジュ・デュブッフ
Rouge
Cote-de-Brouilly
コート・ド・ブルーイィ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\8752000/09/09 酒奉行 保土ヶ谷店サントリー
デュブップの半額クリュ・ボジョレー、未だに売ってました。 このワインはその第五弾。デュブップの花柄ラベルって、あんまりセンス良いとは思わないんだけど、 今回は「あ、このラベルはまだ飲んでない」って感じで思い出せて意味があったり。
色は予想通り青みの強い濃さなんだけど、ちょっと熟成っぽい色をしてるのがなんとなく意外。 香りはソレらしい。弱いながらもスミレの花っぽい香りがあって、いかにも花柄ラベルのボジョレーって感じ。 で、そこまでは結構良い感じだったんだけど、味がイマイチ。 酸っぱいんですわ、これが。夏前に飲んだ他の4本には無かった酸味。 この酸味が、土地の個性か一夏越した影響かは分からないんだけど、どっちにしろイマイチはイマイチ。
想像の域を出ないけど、やっぱり良くない環境でこの暑い夏を過ごしたんじゃないかなぁ、って感じ。
58点自宅にて

24日(日)

Napa Ridge "Coastal Vines" Pinot Noir 1998
ナパ・リッジ "コースタル・ヴァインズ" ピノ・ノアール 1998
Napa Ridge Wines
ナパ・リッジ・ワインズ
Red
North Coast (USA)
ノース・コースト (アメリカ合衆国)
\2,0002000/07/16 ナショナル麻布カリフォルニア・ワイン・トレーディング
師範代とプチ師範代が道場へ帰ってまいりました。 というわけで、ちょっぴりお祝い、ってことで道場的にはややお高いワインを。 ホントはもう少し良いヤツとか飲みたかったんだけど、 手持ちではこれが一番高級品だったりする貧乏道場。
色は相当濃い。いかにもカリフォルニアのピノ、って感じの濃さ。 香りはなるほど良い感じ。ブルゴーニュのワインをギュッと濃縮して、 ちょっとカラメルっぽさを加えたような、濃さが身上のカリピノらしい感じ。 味も香り通り。酸味とかはほとんど無くて、 渋味と甘味と香ばしさが主体でそれはそれで良いと思う。
カリフォルニアの力作ピノ、その想像そのまんまなワイン。 これで2,000円だったらそんなに高くない。むしろ下手な村名クラスのブルゴーニュより (雰囲気は違うものの)イケテる感じ。 ご紹介ありがとさんです>らんちゅう氏。
75点自宅にて

23日(土)

Riesling Wine "山麓" N.V.
リースリング・ワイン "山麓" (ヴィンテージ無し)
(株)巨峰ワイン
(日本)
親戚からのいただきもの
師範代とプチ師範代を受け取りに、師範代の実家へ。 で、このワインは師範代の叔母さんが持ってきてくれたもの。 福岡県浮羽郡にある"巨峰ワイン"という造り手がこしらえているらしいリースリング種によるワイン。 お寿司や牛タンシチューといっしょに飲んだんだけど、そもそも凄い取り合わせっすよね、寿司とタンシチュー。
色は薄めでレモンっぽい黄色、 香りは弱くてこれといった特徴がない。 で、往々にしてこのてのワインはベラッとウスラ甘かったりするんだけど、 このワインはさにあらず。それほど甘味は強くなくて、まずまず美味しく飲める。
予想外に普通、ってのは偏見かな。ともあれありがとさんです。>叔母さん
67点師範代実家にて

21日(木)

Asti N.V.
アスティ (ヴィンテージ無し)
Castello del Poggio
カステーロ・デル・ポッジオ
Spumante
発泡
Asti
アスティ
Piemonte (Italia)
ピエモンテ (イタリア)
\3982000/09/09 酒奉行 保土ヶ谷店サッポロビール
短時間にチャチャッと飲めるワインを、ということで選んだのは、 雰囲気的にも値段的にもアルコール度数(7%)的にもチャッチャカ飲めそうなアスティ。 それにしても398円は安いね。ほんとビールに毛が生えたくらい。 それでもイタリアの格付け的にはDOCGで最高格付けなんだから、 いかにイタリアの原産地呼称法がエエ加減かってことがまるわかり、ってもんです。
色は薄めながらそこそこ普通だけど、泡立ちはかなり弱め。 口に含むとちょっとジリつく感じの泡。 香りは弱い。鼻で嗅いでもほとんど感じないんだけど、 口に含むとマスカットみたいなストレートに葡萄を感じる香り。 味は甘い。でも炭酸があるからそこそこ甘くてもクイクイ飲めるし、 品の良い炭酸入り葡萄ジュースと思えばなかなかイケてる感じ。
ジュースみたいな、チューハイみたいな、そういうワイン。 でも、量あたりの値段はチューハイと大差無いのに、満足度はチューハイなんて足元にも及ばないと思う。 それと、アルコール度数は普通のワインの半分強程度なのに、 一本飲んだ時の満足感がそこそこ普通のワイン並みにあるのが不思議。
67点自宅にて

20日(水)

Macon Superieur Rouge 1996
マコン・シューペリュール・ルージュ 1996
Dorner Freres
ドルネ・フレル
Rouge
Macon Superieur
マコン・シューペリュール
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\5402000/08/26 関内 サンタムールカツミ商会
お待たせしました、とっても久しぶりにワインを(って誰も待ってないって)。 もう9月も後半だと言うのにまだまだ暑い今日、選んだのは軽~そうなマコン。 それにしても、ブルゴーニュの地区名ワインで、540円ってのは安いよなぁ。 (このクラスでは)道場最安値かも。 でも、同じ造り手の激安白が結構イケてたんでちょっぴり期待。 料理は、お手製やきそばと御母上御謹製ワラビとヒジキの煮物。
色はなかなかです。そこそこ濃い紫で、分不相応に熟成感のあるオレンジがかった雰囲気を持ってて。 香りは弱い。でも、久しぶりのワインの匂い、良いもんですなぁ。 味は、口に含んですぐは「うんブルゴーニュ」だったんだけど、約5秒後恐ろしい酸味が襲ってくる。
酸っぱささえなければ普通に飲めるブルゴーニュなのになぁ。540円、価格相応かも。
60点自宅にて

14日(木)

Fixin "Tastevinage" 1996
フィクサン "タストヴィナージュ" 1996
Bertrand de MONCENY
ベルトラン・ド・モンスニー
Rouge
Fixin
フィクサン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,9002000/08/26 関内 サンタムールカツミ商会
サッカーの予選、日本が勝ちましたな。 別にサッカーファンなわけじゃないけど、なんとなく日本が勝つってのは気分が良いもので、 NHKの再放送を見つつ飲んだのがこれ。 平日に飲むにはちょっと高級品だけど、 今週末もあんまり飲めそうにないんで、飲める時に飲んでおけ、ってことで。
…で、まずヤバげなのはキャップシール。ボトルにガッチリ貼りついてて、間違いなく過去液漏れしたらしい。 色もヤバげ。1996とは到底思えない、オレンジの強い赤紫色。 香りも信じられないくらい古っぽい感じのもの。ポン酢のような酸っぱげな香りが中心で、 古いボルドーにあるような黒蜜っぽい熟成感のある香りもあって。 味は、想像したよりはまとも。でも酸っぱいことには変わりない。 もうちょっと酸っぱかったら恐くて飲めないんだけど、これくらいなら幸い違和感はない。
どうしたわけか、とーっても熟成感のあるワイン。1970年代後半か1980年代前半といった雰囲気。 なのに1996年産ってことは、なんらかの熱的変化が加わったと考えざるを得なくて、 なんだか不気味。っていうかやっぱり劣化してたんでしょうね。 でも、ブラインドで飲んだら「をぉ熟成したブルゴーニュだぁ」ってありがたがって飲んだかもだけど。
(60点)自宅にて

13日(水)

Les Hauts de Bergelle 1998
レ・ゾー・ド・ベルジュル 1998
Les Hauts de Bergelle
レ・ゾー・ド・ベルジュル
Rouge
Cotes de Saint-Mont (VDQS)
コート・ド・サン・モン (ヴァン・デリミテ・ド・カリテ・シューペリュール)
(France)
(フランス)
\7352000/07/30 カーヴ・ド・リラックスリラックス
世間はいよいよシドニーオリンピック開幕でお祭り気分、 でも師範はなかなか飲めない毎日が続いております。 というわけで、今日チャチャチャッと飲んだのは南仏の赤。 なんだかラベルに「樽熟成」とか「手摘み」とかってことを声高に謳ってあるワイン。
色はそれっぽくて濃い青紫。 香りはなかなか良い感じ。確かに樽香もあるし、青臭いながらも重心の低い香りでムッチリとしてるし。 味も、酸味が強いには強いんだけど、嫌な雰囲気ではなくてまぁまぁ楽しみつつ飲める。
まずまずであります。1,100円くらいかなぁ、満足度としては。 それでも購入価格の1.5倍強すばらしいんだけどね。 南仏系の青っぽい感じが好きな方だったらもっと好印象かも。
70点自宅にて

9日(土)

Bourgogne "Couvent des Jacovins" 1997
ブルゴーニュ "クーヴァン・デ・ジャコバン" 1997
Louis Jadot
ルイ・ジャド
Rouge
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,6002000/07/02 横浜そごう兼松
ご近所さん宅へワインを持ってちょいとおじゃま。選んだのはブルゴーニュの名門、 ルイ・ジャドのサブタイトル付きACブルゴーニュ。 このワインは以前1996を飲んでいて、 相当良い感じだったんで自信を持っての持参。 頂いた料理はカレーとかサラダとか。
色は、このレベルのブルゴーニュにしてはちょっと濃いかな程度の綺麗な赤紫。 香りのボリュームはそこそこ。雰囲気としては木苺みたいなブルゴーニュらしい果実香と、 樽っぽいって程ではないけどミルクみたいな雰囲気もあって良い感じ。 味のまとめ方はさすが名門ドコロ。甘味/酸味/渋味のバランスが良くて、 引っかかる感じがまったくなくてスーっと飲めて。
さすがです。きっちり期待に応えてくれます。 奥さんは「カレーに合う」と言ってたけどそれはどうだか。
(77点)ご近所さん宅にて

7日(木)

Terra Nova Merlot 1996
テッラ・ノーバ メルロー 1996
Videma
ビデマ
Tinto
Maipo Valley (Chile)
マイポ・ヴァレー (チリ)
\5002000/07/16 やまや新宿店やまや
ようやく涼しくなってきたかな、って感じ。だもんで赤を。 "Terra Nova"とは、「新しい大地」という意味で、まぁ新大陸産まんまな名前ですな。 本来料理用かなんかにしようと思ってたんだけど、 料理にワインなんて使うのは随分先かなぁ、ってことで飲んじゃいました。 合わせた料理は、ご近所さんに頂いたローストビーフとラタトゥイユで。
色は想像通りの濃さ。でも、1996と比較的このレベルとしては古めだってこともあってか、 青みは少ない気がする。 香りも想像通り。そこそこのボリューム、みっちりした果実香。 ただ、インクっぽさが弱めなのと、案外樽香を感じる点が想像外かな。 味も、そこそこ濃いことや、渋味の感じは想像通りなんだけど、案外酸味がしっかりしているあたりは想像外。 これに関しても、ちょっと年が経ってるってことが関係してるのかな。
で、最初の印象としては「やっぱり飲み飽きするなぁ」って気分だったんだけど、 そう感じたのは抜栓後30分後。その後なんだかんだ飲んじゃって、1時間半にはすんなり飲みきったりして。
値段の割にはかなり高品質だと思う。でもまた買うか、といわれればノーかも知れない。 まだ時期が悪いのかなぁ。なんとなく赤ワインに対して「セカンド・ヴァージン」的気分の安ワイン道場師範。
68点自宅にて

4日(月)

Niersteiner Gutes Domtal Spatlese 1997
ニアシュタイナー・グーテス・ドームタール シュペトレーゼ 1997
Romanuskellerei
ロマヌスケレライ
Weiss
Niersteiner Gutes Domtal (Spatlese)
ニアシュタイナー・グーテス・ドームタール (シュペトレーゼ)
Rheinhessen (Deutsch)
ラインヘッセン (ドイツ)
\4002000/08/26 関内 サンタムールカツミ商会
プチ師範代のお宮参りから帰って来ました。帰宅時間が遅かったんで、抜栓したのは12時過ぎ、 ってことでじっくりワインというより、ジュース代わりに飲めそうなものをチョイス。 このワイン、"シュペトレーゼ"というドイツワインではちょっと良い格付けの割にはお値段はなんと400円!。 かの大独逸国の格付けだから、値段が安かろうともそこそこしっかりしてるはず、という信念もあって。
色は極めて薄め。ちょっと色の濃い清酒程度の濃さ。 香りも、薄めながらなんとなく清酒的。吟醸酒みたいな麹由来っぽいフルーティさにちょっぴりマスカット的香りがプラスされてる感じ。 味は結構しっかり系。甘味タップリ、でも酸味もアリで。
ワインとしてはどうかと思うし、元来師範はあんまり好きな系では無いけど、 ジュース的に飲みたいという欲求は概ね満足。 って言うか、1,000円くらいで売ってる商業主義ドイツワインには十分匹敵すると思う。
65点自宅にて

1日(金)

Macon 1997
マコン 1997
Dorner Freres
ドルネ・フレル
Blanc
Macon
マコン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\5902000/08/26 関内 サンタムールカツミ商会
9月に入ってもまだまだ暑い。ホントに赤ワイン飲む気分じゃないっすね、ということで白を。 マコンって、ブルゴーニュでもお手軽価格なワインが多いんだけど、 それにしても590円ってのは激お安い。美味かったらもっけもん、的な気持ちで。
色は淡い。レモン色と麦ワラ色の中間的色合い。 香りも薄い。青い果物っぽい未成熟な感じの香りと、なんとなくソコハカとなく感じる樽香。 味も弱い。飲んでることを忘れるくらい口腔内に存在感を示さない味。おかげで、 一時間ちょっとで一本飲み干してしまった。でも、そうやって早飲みしたワインって、 少なくとも嫌いなワインじゃないんだよなぁ。
という感じなんで「弱すぎ!」と一刀両断されるべきワインなのかも知れないけど、 師範的にはなんだか良いのね、これが。「プチ高級ブルゴーニュ白」と言ってもいいくらい、 ちゃんとブルゴーニュなんですわ、これが。プチ度合いは相当プチ、"プチプチプチプチ"くらいだけど。
70点自宅にて

先月分

by 師範