梅雨入りが宣言されてすぐの6月9日、サントリーさんにお招き頂いて山梨県甲斐市にあるサントリー 登美の丘ワイナリーを訪問しました。
ここに招かれての訪問は、2年ぶり3回目(前回の記録はココ)。
これまでは毎月の稽古日誌の中で訪問記を書いてきたんですが、どうもそれだと検索性が悪いし、
先月勝沼ワイン散歩を別ページで書いたらその方が個人的に見やすいと思ったこともあり、
今回の訪問記は別ページとしました。
招かれたメンバーは、前回と同じ老若男女12名。中には遠く福岡から参加される方も。
そんな中、師範は「安ワイン者代表」を勝手に自任して一般人目線で参加させて頂いております。
・往路 |
---|
・ワイナリー到着 |
・葡萄畑・醸造所見学 |
・テイスティング |
・食事会 |
・帰路 |
・参加者のサイトへのリンク |
サントリーさんに手配して頂いた行きの列車は、新宿10:30発かいじ103号。
勝沼ワイン散歩では自腹ゆえ鈍行列車を利用しましたが、本日はブルジョア気分で特急列車を利用します
・・・ってか特急に乗ったくらいでワクワクするんだから師範ってば安上がりだな。
特急列車のなによりの利点は、座席にテーブルがあることです・・・って当たり前っすね。
でも、飛行機と違って乗ってすぐにテーブルを出せるのが良いよね。
飛行機だと上空に到達するまでにビールがぬるくなるからね。
甲府到着は12:08の予定、その後すぐにセミナーとのことなので列車内でブランチとシャレ込みます。
弁当は乗換駅品川のエキュートで調達してきた沼津魚がし寿司のSushi sand(スシ サンド)504円也。
ヘンテコな名前の割にはこれが案外悪くないんですな。量も少なめでちょうど良い感じ。
お飲み物は新宿のNewDaysで調達したザ・プレミアムモルツ 500ml 353円也。
ビールはもちろんサントリーさんに敬意を表したチョイスです・・・ってか好きだしね、プレモル。
グラスはダイソーで売られている「うすグラス」108円也です。旅にはもってこいのアイテムですよ。
甲府駅で、名古屋方面から参加されたメンバーと合流。参加者12人とサントリーのご担当3名、総勢15名で貸し切りバスに乗ってワイナリーへ。 登美の丘ワイナリーの位置は甲府市から北西、勝沼とは反対方向。 勝沼がボーヌだとすると登美の丘はオート・コート・ド・ニュイあたりでしょうか・・・などと適当なことを言ってます。
バスに揺られること約30分、登美の丘ワイナリーに到着。
この表札のある入り口からショップなどがあるワイナリーの中央部までも結構距離があって、
途中にスイッチバックする道路があったりします。畑は丘の上部にあって、その裾野はほぼ森のままの状態です。
この日は梅雨の期間中なのにお天気は晴れ。ただ、あいにくガスっていて富士山は見えませんでした。
午前中は見えたらしいんですけどね。
そして、売店奥のセミナールームで、本日の見学内容と登美の丘ワイナリーの近況などを、ブランドマネージャーの前田さんよりレクチャー。
葡萄の樹を植えっぱなしってわけじゃなくて、将来に向けて改植するなど、いろいろと取り組みをされているそうです。
主な内容は、
○カベルネ・ソーヴィニョンの栽培箇所の見直し、プティ・ヴェルドの拡大
→登美(赤)を10,000本生産できる体制に
○マスカット・ベーリーAの栽培
→「登美」や「登美の丘」へのアッサンブラージュ
○甲州の栽培面積の拡大
→将来は「登美甲州」の商品化(目標)
などなど。栽培面積は全体で25ha、かなりの広さがあるからこそ実験的なこともできるんですな。
レクチャーの後は畑を見に行きます。 まずは登美の丘の最上部、メルローやカベルネ・ソーヴィニョン、プティ・ヴェルドといった赤ワイン用の葡萄が植えられた場所へ。 高台から見渡せる葡萄畑、この時期は一面鮮やかな緑で大変キレイ。肺の中はおろかココロまで浄化される気がします。 心の汚れたそこのアナタもぜひお出かけ下さい。
畑では、今年からこのワイナリーの所長に就任された庄内ワイナリー長よりご説明。
降水量が年間1,000mm程度と少なく、日本一クラスに長い日照時間、そして水はけが良い土壌がここの畑の特長とのこと。
確かにここに来た時はいつも晴れている気がします。
そして、(比べるのも失礼な話ではありますが)前任の渡辺ワイナリー長はキレ者のダンディなビジネスマンって感じだったのに対して、
庄内ワイナリー長は関西風のおっとりした感じの話しぶり。
登美の丘のワインも柔らかな方向に変わっていくんじゃないかと勝手に想像しております。
赤ワイン葡萄用の畑のあとは、棚仕立ての甲州の畑へ。
ここで説明して頂いたのが、栽培担当の和田弦己(げんき)さん、愛称は「ゲンちゃん」。
ここに入社して5年、現在はほぼすべての畑の面倒を見る、果樹が大好きな若きリーダーです。
棚仕立てって、垣根仕立てに比べて管理が楽なのかと思えばそうじゃないんですな。
樹勢をコントロールしながら、伸ばしたり曲げたり房を落としたり。
それを大変熱心に、そして楽しそうに語るゲンちゃんの話を聞いていると、
「あぁやっぱりこういう人がいるんだな」と嬉しくなりました。
大手だからってビジネスライクにやっているわけじゃ無いんだよね。
畑を後にして、次はワイナリーの一番下部にある醸造設備を見学。
右写真が葡萄の破砕・圧搾機。このワイナリーでは大小二台を保有。
このマシン、当然ながら収穫の時期しか使わないらしいのね。
そういう設備を固定資産として保有するのってもったいないなぁ、と思うんだな。
南半球のワイナリーと貸し借りするとかできないんですかね?輸送費の方が高くつくのかな?
南仏なんかにはトラックの荷台にこういう設備を載せて、ワイナリーを巡回するようなシステムがあるらしいけど、
そういうのも日本でやれば良いのにな、と思います。
北海道から九州まで南北に長い日本、収穫時期が違うだろうからワイナリーが協力すれば成立しないかな?
もっと安くなって欲しいからね、日本ワイン。
左写真は醸造用タンク。旧醸造棟では巨大な10tタンクが整然と並んでいますが、 新設した醸造棟には2kl~5klの比較的小さいタンクが入れられていました。 小ロットでの生産に対応するためとのこと。なるほどなるほど。
光が反射しちゃって全然見えないですが、右写真が打栓機。最近スクリューキャップ用のキャッパーが導入されたそう。 ジャパン・プレミアムの品種シリーズは順次スクリューキャップに置き換わっていくそうです。 サントリーで導入するスクリューキャップは、海外のと同じスカートがあるタイプとのこと。 確かに日本で一般的な先っちょだけのスクリューキャップって、見た目に安っぽいよね。 リサイクル面での配慮からそうなっているらしいですが。 スカートの部分もスムーズに脱がせられるような技術革新が待たれます。
醸造設備を見学した後はお隣のセラーへ。
塩尻ワイナリーのセラーは、
半地下に掘り込んだり屋根にモミ殻断熱を施したりして工夫されていたけど、
ここ登美の丘は山あいにあるので横穴式の地下セラ―になっています。
結構暑い日だったんだけど、セラーの中に入ると大変ひんやりした空気に包まれておりました。
瓶熟庫には、古くは1975年のワインをはじめいろいろな過去のワインが保存されています。
通常発売するワインでも、登美と貴腐に関しては瓶熟させて出荷するそうです。
中にはマグナムボトルもありました。
マグナムで思い出したけど、サントリーさんはハーフボトルは出してないんだよな。
旅先で買って列車で飲んだりするのにはハーフが便利なのになぁ。
ジャパンプレミアムの品種シリーズ、ハーフで1,000円で出してくれませんかね?
キオスク限定でも良いです。
セラー見学の後、売店のある位置のすぐ下にある、新たに垣根作りに挑戦されている甲州の畑へ。
ここに甲州の苗を植えたのが2016年と2017年とのことなので、まだまだ若木です。
甲州種は樹勢が強いので、通常株間は1.5m程度のところ、ここでは2mにしているそう。
なので、他の垣根作りの畑よりもやや明るい印象を受けます。
収量的には棚仕立てと比べるとかなり少なくなりそう、とのこと。
それでも凝縮した甲州を収穫するためにこのようなトライアルを行っているそうです。
左写真は、甲州の赤ちゃん房と握手をするゲンちゃん・・・では無くて、
房尻を摘むことによって実の出来具合をコントロールするのだそう。
他にも、「芽キズばさみ」を使って幹に傷をつけて枝の勢いをコントロールしたり、いろいろ大変なようです。
ここ登美の丘ワイナリーには秋の収穫の時期にもまた呼んで頂けるみたいです。
今日見た畑の葡萄たちがどんな風に成長しているのか、大変楽しみであります。
畑を見て醸造所を見て、どうやってワインが造られているのかミッチリ?勉強した上で、お待ちかねのテイスティングのお時間です。 本日テイスティングさせて頂くワインは、白2種&赤4種の合計6種類。 そのうち1種はまだ発売未定とのことなので、ここに載せるのは↓の5種になります。
名称 | Suntory Japan Premium Koshu 2016 サントリー ジャパンプレミアム 甲州 2016 |
---|---|
生産者 | サントリーワインインターナショナル 登美の丘ワイナリー |
価格 | (参考価格:1,600円(税別)) |
購入店 | (サントリーさんから) |
一本目は、ジャパンプレミアムの品種シリーズ、山梨県内の契約農家で栽培された甲州種を使ったワインです。
頂いた資料によれば、『「甲州」の個性をいかすため、果汁を凍結し味わいを凝縮したワインと、シュールリーで仕上げたワインとを絶妙なバランスでブレンドしました』
とのこと。この凍結果汁の是非について後の食事会でも議論があったようですが、師範は別に良いと思うんだよね。
安くて美味しいワインを安定的に供給してくれることが、ベーシックなクラスに求められる要件だと思います。
ちなみにこの銘柄、2015年産とは2月に道場で1本稽古しております。
色は非常に薄めです。レモン色というより白木のような色合い。
香りは、フリンティって言うのかな、シャブリなんかにあるような/ある種の火薬のようなミネラルっぽい香りをまず感じます。
そしてお約束の和柑橘の香り。酢橘やカボスの香りです。↓の登美の丘 甲州と対比すると、こちらは「緑色の和柑橘」って感じですね。
味わいは、甘さを排して旨味の一本勝負。そんなに酸味が強いわけではないので、あまり飲み手は選ばないと思います。
安ワイン者目線で言うと、これが1,600円ならやっぱり良く出来ていると思いますよ。
セラー見学のところでも書いたけど、このワインをハーフで1,000円、できれば900円で甲府駅のNewDaysに置いて下さい。
点数 | (75点) |
---|---|
リンク | サントリー ジャパンプレミアム 甲州 2016 1,683円 (@amazon 税込) |
名称 | Tomi No Oka Koshu 2017 登美の丘 甲州 2017 |
---|---|
生産者 | サントリーワインインターナショナル 登美の丘ワイナリー |
価格 | (参考価格:4.000円(税別)) |
購入店 | (サントリーさんから) |
もう一本の白は、ここ登美の丘ワイナリーで採れた甲州種だけが使われた「登美の丘 甲州」。
この銘柄とは2年前に2014年産と稽古しております。
お値段は参考価格が4,000円なので、↑のジャパンプレミアム甲州の2.5倍。
その価値を感じ取れるのか、飲む側が試されているような気がします。
色の濃さは、ジャパンプレミアムとほぼ変わらない傾向だけど、若干こちらの方がより薄めに感じました。
グラスの写真も貼っているけど、そのあたりの差は全く見て取れないですね。
香りの傾向も似たような感じだけど、やや違うのはこちらの方が熟した印象を受けること。
前のが「緑色の和柑橘」だったのに対して、こちらは柚子や橙といった「黄色の和柑橘」な香りです。
味わいは明らかに違って、こちらの方が凝縮感があります。
ただ、アルコール度数はこちらの方が低いのね。
こちらは素の葡萄を醸造して、ジャパンプレミアムの方は補糖によってアルコール度数を上げた、ということなのかな?
比べた結果、たしかにこちらのほうが気合というか「手をかけた」感は伝わります。
ただ、値段の差分の違いは感じなかったな。というか、
こういうスッピンな感じの甲州に4,000円払うかと問われれば、安ワイン道場師範としては正直「見送り」です。
日本の代表品種である甲州を盛り上げていこうという意気込みはわかります。
でも、樽は甲州種には合わないと思うので、どうやってプレミアム感を演出するのか、難しい挑戦だとも思います。
点数 | (76点) |
---|---|
リンク | 登美の丘 甲州 2017 4,320円 (amazon 税送料込) |
名称 | Tomi No Oka (Red) 2016 登美の丘 赤 2016 |
---|---|
生産者 | サントリーワインインターナショナル 登美の丘ワイナリー |
価格 | (参考価格:4,000円(税別)) |
購入店 | (サントリーさんから) |
次からは赤で、まずは定番の「登美の丘 赤」から。
この銘柄の2014年産との稽古はココです。
2016年ヴィンテージの品種構成は、
メルロ52.6%/カベルネ・ソーヴィニョン23.9%/カベルネ・フラン12.7%/プティ・ヴェルド10.5%/マスカット・ベーリーA0.3%
とのこと。小数点以下1桁までキッチリ書かれているのがいかにも日本的でグッと来るわけですが、
特筆すべきは0.3%だけ入れられたマスカット・ベーリーA。0.3%なんて間違って1房入っちゃったレベルじゃないの?なんて思ったけど、
これが結構効くらしいんですな。というか、欧州系品種に対して、異質のワインを加えるのは結構変化の度合いが大きいらしいです。
面白いもんですな。
色は、他の赤と比べると相対的に明るめです・・・ですが、グラスの写真からは伝わらないよね。
香りは、チェリーや梅と言った明るめの果実香がメインで、なんとなく外交的な雰囲気を感じます。
そして、僅か0.3%なのに、マスカット・ベーリーA由来のココナッツっぽさも感じられるような気がするんですな。
味わいは、2016年産とまだ若いのに、渋味や酸味が結構こなれた感じで柔らかくなっています。
印象としては、「気軽に飲める赤です」と言いたくなる雰囲気です。
でも、お値段は税別4,000円だからね。それを「気軽に飲める」人がどれだけいるかって話だよね。
樽熟期間を短くして、より葡萄の個性や日本ワインらしさを出していく方向性はアリだと思います。
ただ、そうすると「この値段に見合うか」問題は避けられないとも思います。
点数 | (78点) |
---|---|
リンク | 登美の丘 赤 2016 4,320円 (@amazon 税送料込) |
↑の「登美の丘 赤」と比較するために出して頂いたのがこのワイン。 まだ発売前ということで銘柄は書けなくて、あくまでご参考までに、とのこと。 ヴィンテージは2015年産でしたが、なるほどまだ発売前なのが理解できる固さがありました。
名称 | Suntory Japan Premium Iwadarehara Merlot 2013 サントリー ジャパンプレミアム 岩垂原メルロ 2013 |
---|---|
生産者 | サントリーワインインターナショナル 塩尻ワイナリー |
価格 | (参考価格:8,000円(税別)) |
購入店 | (サントリーさんから) |
ここからの赤2本がお待ちかね、塩尻ワイナリーと登美の丘ワイナリーのフラッグシップ2013年対決です。
庄内ワイナリー長も「この比較試飲は初めて」とのこと。
意外とそういうものなんですね。
そしてまずはこちらが「岩垂原メルロー2013年」、伝説の葡萄農家山本さんと篠田ワイナリー長の作品です。
このワインとは昨年夏にも稽古済み。あれから1年、どのように変化したのか大変興味深く稽古しました。
色は、登美の丘よりは濃いけれど、未発売のやつとはあまり差が無い濃さの紫色です。
香りは、まずはメルローらしいレーズンやドライプルーンみたいな果実香、それに樽の複雑さが加味されています。
加えてハーブのようなしっとり系のスパイシーさを感じます。
それでもトータルの印象としてはどことな和な雰囲気を感じるのが日本ワインの面白さですな。
味わいは、明らかに前の赤とは格が異なります。
まず確実に甘い。糖度計は持ってきていないけど(テイスティングで糖度を測る勇気はありません)、
結構数値が違うと思います。そして甘いだけじゃ無くて渋味や酸味の複雑さもあって、
凛とした存在感があります。
やっぱり好きだな、岩垂原メルロ。
2013年ヴィンテージは去年の春ごろ最初に稽古してから3回目、
徐々に美味しくなっているような気がします。
8,000円は安くないけど、少なくとも稽古範囲3,000円以下のワインとは全く違う別の世界を見ることが出来ます。
点数 | (86点) |
---|---|
リンク | サントリー ジャパンプレミアム 岩垂原メルロ 2013 8,640円 (@amazon 税送料込) |
名称 | Tomi (Red) 2013 登美 (赤) 2013 |
---|---|
生産者 | サントリーワインインターナショナル 登美の丘ワイナリー |
価格 | (参考価格:12,000円(税別)) |
購入店 | (サントリーさんから) |
そして最後に真打登場、IWC(International Wine Challenge)にて日本ワインで初めて部門最高賞トロフィーを受賞した、
登美の2013年産。
品種の構成はカベルネ・ソーヴィニョン49%/メルロ29%/カベルネ・フラン20%/プティ・ヴェルド2%。
この銘柄の2012年産とは稽古済みだけどボケボケ状態で記憶なし。
それじゃあんまりだってことで、そして実は同じものを山中湖村のふるさと納税返礼品でゲットしています(今は既に完売)。
ちなみにこの2013年もトロフィー受賞の影響か、市場在庫は完売に近いらしいです。
色は、他の赤と比べると明らかに濃い紫色。これはグラスの写真からも見て取れると思います。
香りは、安易な例えだけど「まるでボルドー」だな、それも左岸の格付けクラス。
カシスのようなトーンの低いフルーツ香、それに香ばしい樽香。
香りのボリューム的にも「なんちゃって感」は一切感じません。
味わいも、極めて良い具合にバランスがとれています。「なるほどこりゃ賞を取るわ」という感じです。
確かにこれは立派なワインです。間違いなく美味いです。
でも、ちょっと教科書的過ぎるようにも感じるんだよな。
個人的な嗜好で言えば岩垂原メルロの方に軍配を挙げます。
なによりこのワイン、12,000円もするのね。
もちろん五大シャトーとかと比べるとまだ穏当な値段ではあるけど、
「安ワイン者代表」としてはちょっと複雑な気持ちです。
点数 | (84点) |
---|---|
リンク | 登美 赤 2013 12,960円 (@amazon 税送料込) |
テイスティングの後は、ワイナリーのショップでお買い物。 「安ワイン道場師範」らしく、ここでは一番安い、でもあまり他では見かけない一本を購入致しました。 近いうちに改めて稽古したいと思います。
午後4時30分過ぎ、登美の丘ワイナリーを後にして甲府市内にある食事会の会場、手打ちそば 奥村本店へと向かいます。
なんでも、このお店の創業は江戸時代の寛文年間、たいへん由緒あるお店のようです。
店内は、テーブルが置かれたエリアと、その奥に広めの座敷。参加者12名+サントリーの本部から3名+登美の丘ワイナリーから2名、
計17名で座敷の方を利用させて頂きました。
ワイン好きの集まりですが、いつも乾杯はビールです。このお店は「樽生名人」の認定を受けられているとのことで、
大変キレイに泡の乗ったサントリー マスターズ ドリームを頂きました。
ワインも良いけどビールも美味いっすね。特に今日は結構暑い日だったからね。
最初の料理は、八寸(牡蠣うま煮、鯛の野菜巻 木の芽ドレッシング、海老とオクラのゼリー寄せ)です。
この料理名、後でメニュー表の写真を送って頂いたから書けるけど、
その場では(牡蠣以外は)何を食べているのか良く判らなかったのね。
料理研究家のSHIMAさんだったら判るのかな?
まぁ美味けりゃなんでも良いんですけどね。
ビールの次は、ジャパンプレミアム 甲州 2016。
テイスティングで頂いたものと同じなので詳細は省略しますが、いかにも和食に合いそうなワインなんでナイスチョイスだと思います。
そして、合わせた料理がちょっと変わっていて、先付(椎茸納豆、ブルゴーニュ風ガーリックトースト)です。
食材としてはよくあるものだし、普通に日本の食卓に登場しそうな料理ではあるけど、
納豆をワインと合わせるのは珍しいっすね。
気になる甲州との相性は・・・正直良くわかんなかったっす。
というのも、納豆を自分の唇に付けないよう最大限の注意を払わないと、グラスが納豆臭くなりそうな気がしたのよ。
相性に関しては味覚に敏感な他のグルメブロガーな方
(まみさんとか)にお任せしましょう。
名称 | Tomi No Oka (Red) 2015 登美の丘 赤 2015 |
---|---|
生産者 | サントリーワインインターナショナル 登美の丘ワイナリー |
価格 | (参考価格:4,000円(税別)) |
購入店 | (サントリーさんから) |
次に出して頂いたのが赤で、銘柄は「登美の丘 赤」、
テイスティングで頂いたのよりヴィンテージが1年前の2015年産です。
実は、サントリーさん的には2016を出す予定だったみたいだけど、
店とのやりとりの手違いか何かで前のヴィンテージが出された、ということみたい。
途中まで誰も気づかないんだから「まぁ細けぇこたぁええがな」ですよ。
ちなみにこのヴィンテージの品種構成は、メルロ60%/カベルネ・ソーヴィニョン17%/カベルネ・フラン12%/プティ・ヴェルド11%ということで、
メルローが多め、そしてまだマスカット・ベーリーAはブレンドされていません。
さて、ではこの2015年産はどういう香りや味わいのワインだったかというと
・・・気づかないくらいだから2016と同じような印象だったのでしょう。
ブランドの一貫性というかコンシステンシーというか、そういうものが感じられて良いですね
・・・などと己のポンコツ舌を悟られないよう、あやふやにお茶を濁しておきます。
点数 | (78点) |
---|---|
リンク | 登美の丘 赤 2016 4,320円 (@amazon 税送料込)<ヴィンテージ違い> |
↑の赤ワインに合わせて出されたのは魚で、お造(鮪の焼き霜 黄味醤油)です。 軽く炙ったマグロの赤身の上に、半熟の卵黄が乗せられています。 相性面に無頓着な師範ですが、これは面白いと感じましたな。 カツオのタタキで似たようなのを作ることもあるので、 マグロと赤ワインを合わせること自体にはそんなに違和感はないのですが、 これに卵の黄身というのがちょっと意外な組み合わせです(って、食通な方にとっては意外でも何でもないのかな?) 卵があると、なんとなく肉っぽい雰囲気になるんですね。より「赤い」気配が生まれるというか。 なので赤ワインと合わせても良い感じになっていたように思います。
名称 | Tomi Réserve Spéciale 2005 登美 レゼルヴ スペシャル 2005 |
---|---|
生産者 | サントリーワインインターナショナル 登美の丘ワイナリー |
価格 | (参考価格:20,000円(税別)) |
購入店 | (サントリーさんから) |
そして、最後の最後にサプライズで出して頂いたのがコレ、「登美 レゼルヴ スペシャル 2005」。 参考価格は1本20,000円也、瓶詰数わずか720本、品種構成はカベルネ・ソーヴィニョン67%/メルロ33%。 裏ラベルの情報を書き写しますと・・・
「登美 Réserve Spéciale」は、特に気候に恵まれた優良な年にだけつくられ、 ワイナリーの瓶熟庫でゆっくりと熟成の時を重ねた「登美」の長期瓶熟品です。 2005年は気温の高い日が平年より少なく、ぶどうの適熟まで時間が掛かったが、 それにより果皮が厚く小粒であったことにより、 香りが豊かで着色の良いブドウが収穫出来た年です。
・・・だそうです。果たしてどんなワインだったかと言うと・・・誠に遺憾ながらここに書けるほど覚えてはおりません。 いつかまた出会えることがあったら、その時は真剣に稽古させて頂く所存にございます ・・・って生産数は720本だから、その可能性は極めて低いだろうな。 夢のように胃の中へ消えていったワインでした。
点数 | (??点) |
---|---|
リンク | 登美 レゼルヴ スペシャル 2005 21,600円 (@amazon 税送料込) |
この方が、サントリーの日本ワイン全体の面倒を見られている前田ブランドマネージャー。
美味しい料理とワインのセッティング、毎度お世話になっております。
また、いつも言いたい放題しゃべったり書いているのをナマ温かく見守っていただきありがとうございます。
美人マーケッターのCさん、課長のTさん共々、今後ともよろしくお願いします。
あと、なにより今回みっちり対応して頂いた庄内ワイナリー長、そして和田ゲンちゃん、大変お世話になりました。
ゲンちゃんは紀子さんの
オシャレ・グルメサイト"Norikostyle"を意識して"Genkistyle"ってサイトを始めるとか始めないとか。ぜひ公開して下さい。
お店を出たのが確か午後8時過ぎ、予約して頂いていた帰りの「スーパーあずさ」は午後9時過ぎの発。
その前の「かいじ」にも乗れる、ということで、東京方面に帰る参加者一同と前田さんとで自由席に乗車致しました。
三度の飯よりワインが好きな連中が固まって列車に乗っているわけですよ
・・・もちろん列車の中で酒盛りの続きです。幸い自由席はガラガラ状態だったし、
私どもは「ワインが好きな紳士淑女」の集まりなわけですから、周りにご迷惑をお掛けすることはあまり無かったかと思います
・・・無かったよね、きっと。
車内ではまず、
busukaさんが駅の近くのどこかで調達して来られたと思われる
Concha y Toro Sunrise Sparkling N.V.で乾杯。
銘柄がホントにコレだったか自信が無い、というかボトルは見てません。
プラカップに注がれたものが回ってきました。
皆で「これで十分だよね」などと話しておりました。
busukaさんにはこの場を借りて御礼申し上げます。
そしてもう一本が、なんとサントリー ジャパンプレミアム 岩垂原メルロ 2011。
こちらはエシェ蔵さんが登美の丘ワイナリーの売店で調達されたもの。
買っている時点から『コレきっと今日のうちに飲んじゃうんだろうなぁ』と話しておられましたが、
その通りになっちゃった感じです。貴重な逸品なのに、
どんなワインだったかなんて脳内の厚い雲の向こう側ですが、
エシェ蔵さんにもこの場を借りて御礼申し上げます。
ちなみに師範以外にもマイグラスを持参されている方がいて、そちらはリーデルの"O(オー)"でした。
その時、いかにダイソーの100均グラスでも十分かということを偉そうに講釈垂れていたように思います。
うるさい安ワイン者でスミマセン。
そんな感じの「登美の丘ワイナリー訪問・2018年夏」でありました。
秋もまたご一緒させて頂くことになると思います。その際はまたよろしくお願いします>皆様
今回参加された皆さんのサイト/ブログは下記であります(個別記事は随時リンクを追加していきます)
まみさん | わくわくするワイン、ときどきお酒 | 記事1, 記事2, 記事3 |
SHIMAさん | 簡単!節約!おしゃレシピ SHIMAのオウチカフェ | 記事 |
紀子さん | Norikostyle 宝塚ワインサロン・創作おつまみレシピ ~ワインが似合う女性になる為に~ |
記事1, 記事2 |
らむろうさん | プチプラワイン日記 | 記事1, 記事2, 記事3 |
ooisotaroさん | ワインのきらめき ~我が家のドリンキング・レポート~ | 記事 |
busukaさん | ワインと絵画がある生活 | 記事1, 記事2, 記事3, 記事4 |
エシェ蔵さん | いつかはエシェ蔵! | |
こんちゃん | こんちゃんの--今日は何飲もうかな-- | 記事 |
ぱんだしゅりけんさん | ワインヲタ入門生のチラシの裏 | 記事1, 記事2, 記事3 |
徒然わいんさん | 徒然わいん | 記事1, 記事2, 記事3, 記事4 |
arusanchi2さん | アルさんのつまみ食い2 | 記事 |
サントリーさん | サントリー日本ワイン | リンク集 |