門下生報告(2015年)

最近めっきり数の減った門下生報告ですが、細々と、そしてしたたかに継続しております。


門下生第四十八号柳沢殿より (報告日:2015年9月20日)


Stark-Conde Cabernet Sauvignon 2013
名称Stark-Conde Cabernet Sauvignon 2013
等級WO Stellenbosch
稽古した日2014年9月20日
稽古した場所自宅(千葉県某市)
購入店 タカムラ
価格2380円(税込)

 何ヶ月か前にテレビ番組で紹介されていたワインです。
 オーナーは南アフリカ人と日本人の夫妻。その娘さんがNYに住んでいた時にアメリカ人と結婚して、 南アフリカに戻った義理の息子を何の経験もないのにワインメーカーにしたら、最初のヴィンテージが大絶賛を浴びたのだそうな。 今では南アフリカでも有名なブティック・ワイナリーなのだそうで。
 ラベルにはカベルネと書いてありますが、 販売店のWebサイトによると実際にはメルロー、プチヴェルド、カベルネ・フランとマルベックも少量ブレンドされているのだそう。 おそらくカリフォルニアとかと同じように、一定割合以上メインの品種があれば、別の品種をブレンドしてもいいんでしょうね。
 肝心の味ですが、酸味もあってかなりオーソドックスな感じ。 まだちょっと固い印象もあるので、あと何年か熟成させると大きく化けるかも。 でも今飲んでも楽しめます。ボルドーのワインとは違う系統ですが、真面目に造った新大陸ワインというところ。 デイリーワインとしては少し高めですが、話題性を別にしても価格に見合う価値は十分あると思います。

師範より

 いつもご報告、ありがとうございます。 前回ご報告頂いたButi NagesMontevannosは大変好印象でした。

 南アフリカ、ハズさないワインが多い印象がある国ですね。 ご報告頂いたワインのシンデレラ・ストーリーも、ある意味「ちゃんとやれば誰でも美味しく造れる」地ならではなのかな、と思います ・・・なんて言ったら造っている人に怒られますかね。

 ともあれご報告ありがとうございました。またよろしくお願いします。


門下生第四十八号柳沢殿より (報告日:2015年5月28日)


Montevannos 2011
名称Montevannos 2011
種類
品種Tempranillo, Merlot
等級DO Ribera Del Duero
稽古した日2014年5月28日
稽古した場所自宅(千葉県某市)
購入店 ヴェリタス
価格999円(税込)

 久しぶりに当たりと思えるワインに出会いました。
 テンプラニーヨ(と師範は表記されますね)とメルローのブレンドですが、 テンプラニーヨのヤニっぽさはあまり目立たず、メルローの端正さがいい意味で引き出されている感じです。 ボルドー右岸との比較では、アルコール度数が高い(14.5%)ところにスペインらしさ(温暖さ)を感じますが、 安スペインワインにありがちな荒っぽさはなく、 価格的にも同グレードのチリワインよりむしろ安いくらいですのでので、是非リピート買いしたいと思います。 デイリーワインとしてはかなりレベルが高い部類かと。

師範より

 ご報告ありがとうございます。

 まず道場で"Tempranillo"を「テンプラニーヨ」と表記する理由ですが、 若かりし頃ちょっとだけ習ったスペイン語の先生が 『スペインでは"L"と"LL"は別の文字。だから辞書でも分けてある。 "LL"は、発音的には"Y"に近く、力を入れて(荒っぽく)発音すると"J"に近い』 と言われていたことを頑なに信じて守っています。 そして、最近は便利なもので、Google翻訳なんかで単語を入力すると現地の発音を聞くことが出来て、 それだと確かに「テンプラニーヨ」と言っているように聞こえるからです。 世間一般に通用しているカタカナ表記は「テンプラニーリョ」でしょうが、 師範なんだからそういう頑固なところもあって良いかな、と思い無駄に我を通しております。

 さてご報告頂いたワインですが、メルローが入っているのが良い感じのようですね。 確かにテンプラニーヨとカベルネ・ソーヴィニョンじゃケンカしそうだもんなぁ。 お値段もお手頃、このショップで次回購入の際に買い物カゴに入れるネタが増えました。

 それでは、今後ともよろしくお願い申し上げます。


門下生第四十八号柳沢殿より (報告日:2015年5月10日)


Buti NAGES
名称Buti NAGES 2012
種類
品種グルナッシュ、シラー、ムールヴェードル
等級AOC Costieres de Nimes
稽古した日2014年5月10日
稽古した場所自宅(千葉県某市)
購入店 ヴェリタス
価格1180円(税込)

 以前はローヌ地方のワインにあまり興味がなかったのですが、最近は時々飲んでます。 と言ってもコート・ロティとかエルミタージュとかではもちろんなくて、南のほうの気軽に飲めるものばかりですが。 このAOCは知らなかったのですが、ヒュー・ジョンソン氏のワインブックによると、 シャトーヌフの南西に位置する村とのことで、土壌も同じようなところらしいです。 そうした場所でできたワインがこの価格で飲めるのは嬉しいですね。

 品種は3種類のブレンドとのことですが、ニュアンスとしてはグルナッシュを最も強く感じるので、 典型的な南ローヌのワインではあります。 果実味たっぷりで、普段飲みのワインとしてはなかなかイケると思います。 ギガルのコート・デュ・ローヌよりもこちらのほうが安くて美味しいのでは。

師範より

 ご報告ありがとうございます。

 師範にとってもローヌ地区は未だに位置関係や味わいの特性を良く理解できていない地域ですが、 コスティエール・ド・ニームの赤は濃くて凝縮感のあるワインが多い印象があります(同じ造り手のコレとか)。 ご報告のワインもどうやらそういう系のようですね。 あと、この地区は道場ではラングドック・ルーションにカテゴライズしています(ローヌとすることもあるみたいです)。 このショップは師範も良く利用する店なんで、今度買う際には買い物かごに入れてみます。

 それでは、また今後ものんびりとよろしくお願いいたします。


門下生第四十八号柳沢殿より (報告日:2015年2月21日)


Glass Mountain Merlot 2011
名称Glass Mountain Merlot 2011
生産者Markham Vineyards
稽古した日2014年2月20日
稽古した場所自宅(千葉県某市)
購入店ヤオコー
インポーターメルシャン
価格1365円(税込)

 ほぼ1年ぶりの報告でございます。たいへんご無沙汰しておりました。 その後も稽古はほぼ毎晩しているのですが、昨今は円安その他でワインの価格が上がっていることもあり、 報告したいと思えるワインになかなか巡り会えない日々を過ごしております。 このワインは師範も15年ほど前に稽古されておられるようですが、 その時とは造り方も変わっているでしょうし、改めて報告いたします。

 カリフォルニアワインをあまり飲まない小生はマーカム・ヴィンヤーズについてもあまり知らないのですが、 メルローを得意とする名門なんですね。随分前からメルシャンがオーナーなんだとか。 我が家のすぐ近くに最近出来たスーパーでワイン全品2割引セールをしていた時に買いました。 ちなみにここ、ワインの品揃えがスーパーとしてはかなり良く、食材も充実しており、重宝しております。

 ところで肝心のワインですが、さすが名門の手によるものという感じで、ツボを外していないように思います。 新大陸の普及価格帯メルローって往々にして人工的な味がしたりしてなかなか難しいのですが、 これは寛いで安心して飲めます。 値段が値段なので傑出したところはあまり感じませんが、デイリーワインとしては上等でしょう。 次に2割引セールをする時にリピート買いしたいと思います。

師範より

 お久しぶりのご報告、ありがとうございます。

 師範の15年前の稽古ってのはコレですね。 外での稽古でしたし、その時6本飲んだ最後の1本だったようなので、ほとんどイイ加減な記録ですが。 ご報告のワイン、インポーターが大手メルシャンということで、 案外師範の近所のスーパーなんかにも売られているかもしれません。 師範も2割引きセールを狙ってみます。

 それでは、ご指摘の通り円安でなかなかナイスな安ワインと出会うのは難しくなっておりますが、 また「これは!」というワインに出会われましたらご報告下さい。 よろしくお願いします。


門下生第六十一号ちんちくりん殿より (報告日:2015年2月11日)


Ch. de l'Auche Cuvee Selection Brut N.V.
名称Ch. de l'Auche "Cuvée Sélection" Brut N.V.
稽古した日2015年2月9日
稽古した場所横浜の我が家
購入店WineNavi.jp
価格税込2,448円
インポーター重松貿易
原産国フランス
品種ピノ・ムニエ 85% ピノ・ノワール 15%

 ブラン・ド・ノワールの美味しいシャンパーニュを、有名シャンパーニュの半値以下で飲めれば、 との願いを叶えてくれたのがこのワイン。美味しいシャンパーニュでも安いのがあったんですね。

師範より

 ご報告ありがとうございます。

 このシャンパーニュは、師範も昨年稽古しておりました。 複数人で飲んだんで良く覚えていないながらも80点を付けていますんで、結構好印象だったものと思われます。 そういうシャンパーニュ、もっと増えて欲しいですよね。

 というわけで、またナイスなワインがありましたらご報告よろしくお願い申しあげます。


門下生第百九号ぱくちー殿より (報告日:2015年1月13日)


Sangiovese di Romagna Riserva 2009 Copertino Riserva 2008
名称Copertino Riserva 2008
コペルティーノ・リゼルヴァ 2008
生産者Botter Carlo
ボッター・カルロ
購入店うきうきワインの玉手箱
価格861円
インポーターローヤル オブ ジャパン
産地プーリア/イタリア
種類
品種ネグロアマーロ85%、マルヴァジア・ネーラ15%
名称Sangiovese di Romagna Riserva 2009
サンジョベーゼ ディ ロマーニャ リゼルバ 2009
生産者Botter Carlo
ボッター・カルロ
購入店うきうきワインの玉手箱
価格861円
インポーターローヤル オブ ジャパン
産地エミリア・ロマーニャ/イタリア
種類
品種サンジョベーゼ100%

どちらも、通販で本数合わせのためにポチッたワインです。

 ボッター・カルロはイタリア各地のDOCワインを自社ブランドで販売している生産者(?)のようです。 DOC ワインは指定地域で生産された葡萄を使って指定地域内で醸造することが義務付けられているので、 自家醸造ではなく、恐らくは各地の下請けワイナリーのワインに 自社のエチケットを貼って販売しているものと思われます。 大した期待は抱いていなかったけど、 コペルティーノもサンジョベーゼ・ディ・ロマーニャも至極まともな味でした。 調べてみたら、師範も過去に別の種類のワインを1本だけ稽古されていますね コレですね)

 インポータのラベルによれば、2本とも添加物は亜硫酸塩のみで、 アラビアガムとかビタミンCといった余計なモノが入っていないのが良いです。 原料のブドウの使用割合が明記されているのも好感が持てます。 酸味と渋みが適度にあって気持よく飲めました。 味の複雑さや余韻の長さなどはもちろんありませんが、 普段飲みワインとしてフツーに美味しいという表現がピッタリかと。 ピザ、パスタ、トリッパといったカジュアルなイタリア料理に合いそう。 ただ、2 本を別の日に飲んだこともあって、味の違いは良く分からず、 大雑把に言えばどちらも同じような味でした (葡萄は全く違うのに)。 なので、一括りでご報告します。

師範より

 明けましておめでとうございます。新年早速のご報告、ありがとうございます。

 イタリアの生産者で、こういうあちこちの産地に跨ってワイン出している造り手っていますよね。 そういうのがあると師範なんかだと「イタリアは訳がワカラン」になってしまいがちです。 それで、ご報告頂いたように内容も似たような感じだったりすると、ますます訳ワカランようになりそうです。

 とはいえ、お値段3桁でリゼルバで、 『普段飲みワインとしてフツーに美味しい』のであればオッケーなのでは無いでしょうか。 変な添加物が入っていないのもナイスです。 今度このショップで買うことがあれば選択肢の一つとして考えておきます。