飲む前に


「飲む前には便所に行って手を洗って…」という話をしたい訳ではない。 飲む前にワインをどうしておくか、についての話である。

泡/白の場合

泡/白は冷やして飲んだほうが旨いと思う。したがって飲む前に冷やす。 2~3日前ないし数時間前に冷蔵室に入れる。 保存するわけじゃないんで、乾燥とか振動とかの影響なんて気にしない。 泡モノや(殆ど飲まないが)甘口モノとかは極力冷えていた方が更に良いと思うので、 これらは15分くらい冷凍室に入れることもある。
そして、「いざ稽古」の少し前という段になって稽古道具 に示したワインクーラーにセットする。 ワインクーラー用の冷水と氷は常に確保してあり、 特に冷水の方は、ずっと以前に飲んだ「Grands Echezeaux (Domaine de la Romanee-Conti)」 の空き瓶を使って冷やしてある。安ワイン道場師範らしくない、まったく俗物なやりかたである。

(追記 2007/05/25)
最近はワインクーラー使わずラピッドアイスで済ますことが多い。 基本的に師範はめんどくさがりである。

赤の場合

赤は(一部の例外を除いて)冷やさないほうが旨いと思う。 従って、冷やすなどの作業は不要だが、「澱」の扱いが重要となってくる。 数日間同じ姿勢(寝かせる/立たせる)しておいたものの場合、 暗い部屋で電球にかざすと澱の有無は確認出来る。
と、澱についていろいろと面倒臭げなことを書いてきたが、 正直な話、澱が味/香りに与える影響って師範には良く判らん。 ただ、ワイン澄んでいた方が気持ちが良いこと、 舌触りは明らかに悪くなることを理由に上記手順を踏んでいる。
という訳で、豪放は御仁はなんでもそのまま飲まれて結構だと思う。

除澱目的以外でのでのデキャンタージュ

「若い赤ワインはデキャンタージュしたほうがまろやかになって旨い」 という話を良く耳にする。師範もある意味その通りだと思う。 ただ、師範はまずこれはやらない。理由は、 からである。同様の理由で「飲む数時間前に抜栓」ってのもやらない。
但し、数人で飲む場合等、 一気に一本空いてしまいそうな場合はこの限りではない。 開かないうちに飲んでしまうのはなんとももったいないし、 演出という意味でもなんとなくソレっぽくて良いからである。

とまぁ判ったようなことを並べてきたが、 このあたりはまだまだ試行錯誤の段階であり、予告なく改変することも有り得る。 「ソレは間違っておるぞ」という御指摘、良いアイディア等大歓迎であるので、 お気軽に御連絡頂きたい。


by 師範