2027年7月31日で安ワイン道場師範(の中の人)は還暦を迎えます。 それを祝って、家族が旅行を計画してくれました。 温泉でゆっくり、そして「行ったこと無い場所で見たこと無いものを見たい」、 という願いをかなえてくれたのが今回の東海還暦旅の一泊二日です。
| 5日:行きの新幹線 |
|---|
| 5日:名古屋1日目 |
| 5日:岐阜 |
| 5日:長良川温泉1日目 |
| 5日:長良川の鵜飼い |
| 6日:長良川温泉2日目 |
| 6日:犬山 |
| 6日:名古屋2日目 |
| 6日:帰りの新幹線 |
| 総括 |
既掲載分は地図上の名前をクリックすると記事に飛びます(スマホはゴメン)
行きの新幹線は、新横浜9:39発のぞみ227号。動く被写体を撮るのって難しいですね。
クリックで拡大しますが、手前の柵にフォーカスが合っちゃってます。
しかし新幹線ってやつは凄いですな。数分おき、山手線並みの運転間隔で運航しているんですよ。
それが300km/h近いスピードだからね。よくそんなコントロールが出来るよなぁ、といつも感心します。
まだ午前中ですが、旅行の際は朝から飲んで良いことにしています。
右のビールは、新横浜駅のプラスタで買ったサントリーの東京クラフト ゴールデンエール。
東京クラフトシリーズは、普通のビールの値段なのにプレミアム感があって好きです。
おつまみは、ビールと一緒に買った4種おつまみセット。ビールと合わせて529円。
カルパス、チーたら、チーかま、つぶ餅ピーナッツ、4種類楽しめるのは嬉しいのですが、
「おひとり様で楽しめる」とあるようにホントお一人さま用の量でした。
そして、左に写っている変な物体が↓です。
| 名称 | Italiano Vino Rosso Cabernet Sauvignon N.V. イタリアーノ ヴィーノ・ロッソ カベルネ・ソーヴィニョン N.V. |
|---|---|
| 生産者 | Fossalta di Piave フォッサルタ・ディ・ピアヴェ |
| 価格 | 207円 (188ml) |
| 購入店 | オーケー みなとみらい店 |
このカップワインは、こういう旅行の際に手軽に持って行けるようにと考えて、
オーケーで安売りされている際に購入しました。
それがなんと4年前の2021年9月5日ですよ。
それからずーっと道場のセラー(低温側)で眠っていました。
買ってはみたものの、これまでわざわざ自宅から持って行こうとは思わなかったのよね。
そして今回、還暦に向けて過去を一掃するという意味も含めて、
道場から保冷材に包んで持参しました。
カップは透明なプラスチック製ですが、内側にはびっしり澱が付着していて、まるで濃紫色の素材だったかのようです。
ワインの色もそれなりに濃いのですが、かなり赤茶けていますね。熟成と劣化の瀬戸際という感じの外観です。
香りは、カップなのでよくわからないのですが、それが幸いしているとも言えそうな、半分逝っちゃった感じ。
近いものでは奈良漬けの香りですね。
味わいも、甘くない奈良漬けの汁を飲んでいるような感じです。
いまさら言うことでもないとは思いますが、こういうワインは買ってすぐ飲むべきだということを改めて実感しました。
でも飲めなくは無かったですよ、少なくとも美味しくはない、というだけで。
| 点数 | 39点 |
|---|
発車から1時間20分ほどで名古屋に到着。新幹線、早いなぁ。 鉄道王国日本を象徴する列車ですね(師範の血液には微量の鉄分が含まれています)
名古屋に到着したのは午前11時ごろ。 飲食店がそろそろ開店する時間だと思うので、お昼は比較的有名な店を狙ってみることにしました。
名古屋に何度も遊びに来たことがある長女によれば、
名古屋駅新幹線口側の「エスカ」という地下飲食店街に、それらしいお店がいくつも集まっているとのこと。
ではまずそこへ向かいましょう。
いろいろ候補店がある中で、やっぱりまずは味噌カツでも食べようかと思い、
「矢場とん」という店に向かいましたが、開店直後から大行列。
並ぶのが苦手な師範御一行様、ここは諦めて別のお店へと向かうことにしました。
次善の策で選んだのは味噌煮込みうどん、店は山本屋本店 エスカ店というところ。
こちらのお店も既に店の前に行列が出来ていました。いや~、名古屋の外食事情を舐めてましたよ。
とはいえ並んでいる間に注文を取るオペレーションが採用されていて、
うどんなのでそう長居するお客さんもいないようで、
10分くらい待ったら入店できました。
注文はもちろん味噌煮込みうどんなのですが、それを頼むとお漬物が付いてきます。
ビールも注文する人間にとっては、これがつまみにもなって嬉しいですね。
ただこれが「漬物」というにはあまりに生で、赤タマネギはまったく漬けた痕跡が見当たらず、
キュウリは「10秒間塩水に浸しました」程度の漬かり方でした。
お店の方は『醤油をかけてお召し上がり下さい』とのことでしたので、そういうものなのでしょう。
もちろんビールも頂いています。キリンの中瓶、お値段は847円です。 漬物があるからか、つまみは付きません。なかなか強気な価格設定ですね。
そうこうしているうちに、煮込みうどんの鍋が到着。
注文したのは下記です。
・師範と長女:名古屋コーチン入り味噌煮込みうどん 2,431円×2
・師範代と次女:味噌煮込みうどん 1,551円×2
名古屋コーチンが入っているか否かで、1,000円近い値段差がありました。
こちらが名古屋コーチン入り味噌煮込みうどんです。
うどんを口に入れた瞬間、「え?これ生茹で?」と思いました。それくらい固い茹で加減です。
麺を持ち上げても、垂れずに鍋の中での形状を保ったまま上がってきます。
他所のテーブルを見てもそんな感じなので、茹で時間を間違えた、ということでは無さそうです。
一応店員さんに「とっても固いんですね」と聞いたら『そうなんですよ、それが特徴です』と答えて頂きましたので、
そういうものなのでしょう。
そして名古屋コーチンは・・・美味しいけど、量が少なく1,000円の価値は見出せませんでした。
でもね、こういうのは経験ですから。「きっとめっちゃ大量で美味しかったかも」なんて未練を残さないためにも重要です。
お会計は、ビールとうどんを合わせて8,811円。 決して安くはないのですが、それでもこれだけ繁盛しているということは、 地元の方にとっては大切な存在なのでしょう。そういうのを知ることが出来るのも旅の良さですね。
名古屋でお昼を食べたのち、JR東海道線を使って岐阜駅に到着。 所要時間は20分くらい、東京横浜間くらいのイメージですね。
岐阜駅前の広場には、黄金の織田信長像がいらっしゃいました。
この時は、「へぇ~、岐阜って織田信長と関係があるのかぁ」くらいの認識でした。
それにしても岐阜、暑いですね。このあたり、よく国内の最高気温を記録したりしていますからね。
金色の織田さんも暑そうであります。
岐阜駅から、今宵の宿までタクシーで向かいました。
移動中にタクシーの運転手さんから、岐阜にデパートがなくなった話や、タワマンが建ったけどまだ空室がある話など、
地方都市経済の厳しさを聞かせて頂きました。
到着したのは長良川温泉 十八楼という温泉旅館です。
創業は万永元年、160年の歴史のあるお宿です。川と反対側にある入口はとても簡素で質素な感じでした。
館内に入ると、長良川に面した眺めの良いロビーがあります。 まだチェックインまでには時間があるので、荷物を預けていったん休憩させて頂きました。
そのロビーには、ウェルカムドリンクが置かれていました。ありがたいですね~。
そして、師範にとって更にありがたいことに、その中に白ワインがあったんですよ。
いやー、嬉しいなぁ。いっぺんにこの宿を好きになりました(早い)
ちなみに、女性陣はアイスバーを頂いていました。気が利いてますね~。
長良川を眺めながら、白ワインをプラカップで頂きます。今回の旅が楽しいものになりますように、と願いを込めながら。
ちなみに銘柄はカルロ・ロッシでした。この銘柄、甘さが控えめになったのか、
気分がそうさせるのかは分かりませんが、以前より美味しくなったように感じられました。
十八楼の入口がある通りは、通称「川原町」と呼ばれ、格子戸のある古い街並みが今も残っています。 まずはそのあたりを散策することにしました。
この道をタクシーでここ通った際、「アユの形をした和菓子が売られている」と次女が発見したので、 一通り往復しましたが見つからず、結局宿の目の前の玉井屋という和菓子屋さんにありました。 「登り鮎」というお菓子です。このお店で買ったわけですが、宿の部屋には同じものがお茶菓子として置いてありましたよ。
長良橋のそばには、長良川艶歌の碑が建立していました。
平成元年に建てられていて、「TBS ザ・ベストテン 12年間ベストテン第1位記念」だそうです。
長良川艶歌、題名は覚えているですが歌が思い出せません。
YouTubeで聴いてみたけど、あまり耳覚えがないですね~。若き師範、一番音楽を吸収する時期だったはずなんだけどね。
長良川艶歌(YouTubeへのリンク)
川原町からそう遠くないところに、岐阜公園という大きな公園があって、 そこに岐阜城へ登るロープウェイの乗り場があります。 下から見るととても高いところにお城があって、眺めが良さそうなので行ってみることにしました。
こちらが、岐阜城に行くための金華山ロープウェイ、往復の料金は1,200円です。 なかなかのお値段ですが、300m以上の標高差があるようなので、歩いて登るという選択肢はありませんでした。
ロープウェイを降りたあとにも、まだまだ岐阜城までは急な階段が続きます。
昔の人はよくこんなところにお城を立てたもんですね。資材を運ぶだけでもどうやったのか想像がつきません。
岐阜城の入場料は一人200円、宿に割引券があったので160円でした。
そしてこちらが岐阜城の天守閣。一時期織田信長が居城していたそうです。それゆえの駅前の像なんですね。
天守閣からは、長良川の流れと岐阜の街が一望できます。
こりゃ確かに攻めるのは大変だわ。戦に強そうな立地です。
城から見下ろして、川沿いに建つ大きめの建物が十八楼です。
入口が質素な割に、建物自体はかなり大きいんですよ。
岐阜城のそば、金華山の頂上付近には「ぎふ金華山 リス村」があります。 普通の大人はパスしそうな施設ですが、永遠の小学生たる次女が『行きたい』というので訪問しました。 入場料は一人300円です。
このリス村、ただリスを見るだけではなくて、手袋にリスの餌を乗せて渡してくれます。 リスへの餌やり、これがなかなか楽しいんですよ。 午後だとおなかいっぱいらしくて素直にはたべてくれません。そんな中、熱心に食べてくれる個体に出会うと嬉しいんですよね。 写真は、長女の手の餌をずーっと食べてくれる良い子のリスです。
ただここのリス、シマリスじゃなくて台湾リスです。 神奈川県にも結構います。うちの近くの公園にもいて、樹木を食い荒らす悪いヤツ扱いです。
リス氏:『知らねぇよ』
帰りも金華山ロープウェイに乗って山を下ります。 特に予定はしていなかった岐阜城訪問とリス村でしたが、良い観光になりました。
宿に戻って参りました。 汗をかいたので露天風呂のある大浴場で湯に浸かります。 アメニティも充実、長良川が一望できる素晴らしいお風呂でしたが、もちろん写真はありません。 男湯なんて見たくもないでしょうけど。
こちらが今回利用した部屋。ツインベッド付きの部屋を2つ、隣り合わせで借りました。 広くて眺めが良くて、執筆活動しやすいテーブルもあってとてもナイスです・・・とか言いながら、 今回の旅では旅行中に稽古日誌を書くことは一切ありませんでした。 だって面倒なんだもん。
この宿は呑兵衛に優しいですね。 宿にネットから直接予約した宿泊者には「湯上りビール券」なる券が一人1枚サービスされます。
もちろん湯上りに頂きましたよ。 景色の良いロビーで頂く冷えた生ビール、泡の量がちょっと多すぎた以外は完璧でした。
夕食は、宿の二階にあるお食事処で。 スタートの時間は一番早い17:15からにして頂きました。 なぜなら、食後に鵜飼いを見に行くからです。
テーブルは、半個室の室内にセッティングされていました。良いですねぇ、この雰囲気。 特選会席という名前のコース料理、その内容をご紹介します。
・先付け:南京葛饅頭
・前菜:
(奥)モロヘイヤお浸し、トマト豆腐
(中)ほおずきトマト
(前)丸十レモン煮、紅芯大根マリネ、蓬麩田楽
・食前酒:ノンアルコールサングリア
とても手の込んだ料理です。「ほおずきトマト」は食用ほおずきですね、実は還暦にして初めて食べたかも知れません。
「丸十」とはサツマイモのこと。薩摩藩主島津家の家紋が丸に十だから、とのこと。還暦にして初めて知りました。
それではノンアルコールのサングリアで乾杯。
なぜノンアルなんですかね?これくらいの量だったら飲めない人でもアルコール入ってて大丈夫なような。
宴会に車で来るお客さんを想定されているのかもしれません。
今日は車には乗らない師範はもちろんアルコールの入った飲み物を頂きます。 まず頂いたのが瓶ビール、銘柄は3種類ほど選べましたが黒ラベルにしました。 お値段は中瓶で935円です。冷えた瓶ビールはいつでも美味いっす。
・吸物:玉蜀黍真薯すまし汁仕立て
トウモロコシが美味しい季節ですね。
ちなみにサービスされるのは外国籍の若いお嬢さんでしたが、
ちゃんと料理を説明されていて偉い!と思いましたよ。
・焜炉:飛騨牛の牛鍋
メインディッシュの1つでしょう。飛騨牛みたいにサシがたっぷり入った肉は、火が通り過ぎても固くならないし、
かえって余分な脂が落ちて美味しいかもしれません。
それにしても、こういう料理は火を入れる前に撮るべきですね。これだと全然美味しそうに見えません。
・向付:本日のお造り盛り合わせ
これは魚の説明がありませんでしたが、
左の器がマダイ、サーモン、カンパチ、右の器がマグロ、アワビでしょう。
醤油が2種類用意されていて、1つは普通の醤油、1つは肝醤油でした。
・強肴:飛騨牛ローストビーフ
しっかりとした食感のローストビーフに、キャロットラペとポテトサラダが添えられています。
高級な肉はこれくらいの量でも十分満足しますよ。
| 名称 | Fleixenet X Brut N.V. フレシネ エックス ブルット N.V. |
|---|---|
| 生産者 | Fleixenet フレシネ |
| 価格 | 2,200円 (Half : お店価格) |
| 購入店 | 十八楼 |
ビールを飲み干したのでワインも注文しちゃいます。
ワインリストには、泡が4種、白が5種、赤が5種。
日本旅館としては結構ちゃんとしたリストになっていると思います。
スティルワインで一番安いのが、白が南仏のシャルドネ、赤も同じく南仏のカベルネ・ソーヴィニョンで、
ハーフボトルが1,980円、フルボトルが3,850円。
ハーフがあること自体嬉しいですし、値付けも良心的です。
一番高いのがブシャールのACブル、ピノとシャルドネがハーフで5,500円、フルで10,450円。
あとはハーフの設定が無くて4,400円~8,800円でした。店のハウスワインは長良川産で、赤はマスカット・ベーリーA、
白はデラウェア。お値段は1本4,400円でした。
普通だったら長良川産を頼むところですが、なんたって今日は還暦のお祝いですから泡に目を向けます。
一番高いのがシャンパーニュのモエで14,300円、ローラン・ペリエがもう少し安くて13,200円。
ごちそうして貰う身としてはちょっと高額ですし、なによりフルボトルは多いと思うんですよ。
そこで選んだのが、シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵方式が採用されているカバ、造り手は安心のフレシネ、
お値段はハーフボトルで2,200円でした。
・・・と、リストの説明が大変長くなってしまいましたが、軽やかで普通に楽しめるスパークリングでした。
コルドン・ネグロよりもスッキリ系のような気がします。「安ワイン道場師範」、こんなんで良いんですよ。
| 点数 | 74点 |
|---|
・焼き物:鮎塩焼き
負け惜しみのようで恐縮ですが、スイカのような繊細な香りがある鮎には、
シャンパーニュよりスッキリしたカバの方が合っていたんじゃないかと思います。
大変美味しゅうございました。
・蓋物:牛蒡餅と鰻豆腐の炊き合わせ
牛蒡餅も初めて食べました。点心にある大根餅のゴボウ版ですね。
鰻も含めて、こういうしっかりした香りの料理にはシャンパーニュだっただろうな、と思います。
食事:季節の炊き込みご飯
留め椀:赤だし
香の物:飛騨・美濃伝統野菜
(飛騨紅かぶの赤かぶ漬け、わさび昆布、高菜)
炊き込みご飯もトウモロコシですね。満腹にならないちょうど良い量のコース、大変満足しました。
・デザート:グラスデザート
丸いものは、紫の方がブドウで、赤い方がスイカでした。
下にはパンナコッタがあってその上にゼリーと、板春雨みたいなもの(葛?)が乗せられていたような気がします。
これはコース外で、家族が還暦を祝って用意して頂いたケーキです。 「祝還暦」のプレートが燦然と主張しております。もう六十歳なんだなぁ。 これまで何の苦労もなく、本当に楽しい人生でしたよ。
家族写真も撮って貰いました。は、
ケーキを注文する際に家族が「祝還暦のプレートをお願いします」と伝えたら、
『赤いちゃんちゃんこと帽子をお貸しできます』と宿側から提案があったそうです。
ほんと、いろいろと手配して頂きありがとうございます。師範翁は幸せ者だよ。
食事の後は本日のメイン・イベント、鵜飼い見物に向かいます。 この宿は特別で、鵜飼いの観覧船が出る船着き場まで「鵜飼小路」というトンネルを通って直接行くことができます。 まるでテーマパークのライドに乗りに行く感覚ですよ。
鵜飼小路を抜けたら、目の前が観覧船の船着き場です。
宿のロビーで指定された船に乗り込みます。
師範一家が乗る船は「祥雲丸」、船頭さんよろしくお願いします。
「なぜ鵜飼い見物?」に対しては、35年間「鵜飼いの鵜」として働いてきた自分を慰めるためです
・・・というのは後付けの理由で、純粋に見たかったんですよ。
【鵜飼い豆知識1】
鵜飼いが夜行われるのは、暗い中に石の下で休んでいる魚が、
明るい篝火に驚いて飛び出したところを鵜が捕まえるからだそうです。
19:15過ぎに出航。宿の皆さんが手を振っておられます。 建物の下、岸壁にぽっかり開いているのが「鵜飼小路」の出口です。ダイレクトアクセスですね。
【鵜飼い豆知識2】
鵜飼いの鵜は、茨城あたりの野生の鵜を捕まえてきて慣らしているそうです。
慣れるまでには2~3年かかるとか。環境が良いのか、野生の鵜よりはるかに長生きするらしいですよ。
船はだいたいどれも同じデザインの木造船ですが、20人乗りと30人乗りがあるのかな? 大きい方には船外機が付いています。 師範らが乗ったのは写真のものと同じ、船外機が無く竿を突いて進むタイプでした。 その方が静かで風情があって良いですね。船乗りさんたちは大変でしょうけど。
【鵜飼い豆知識3】
鵜の喉は紐で軽く括ってあって、飲み込んだ魚が喉で止まるようにされているそうです。
鵜にも魚獲りの上手下手があるそうですよ。
船内はこんな感じです。鵜飼の舟が来ると、それに並走するように船を進ませて、 乗船者が見やすいようにコントロールしてくれます。 岸から見ることもできるとは思いますが、鵜の姿を見るんだったら乗船一択ですね。
【鵜飼い豆知識4】
長良川の鵜飼いの鵜匠さんは現在6名。
皆さん全員「宮内庁式部職鵜匠」という肩書を持つ国家公務員で、世襲制で代々その伝統と技術を受け継いでいるそうです。
これが長良川の鵜飼いです。生で見ると、本当に人と鵜の共同作業、という印象を強くしました。
鵜飼いの鵜にもそれなりに自主性や自由度があるように見受けられました。そう、師範と同じようにね
(友人には「師範は放し飼いの鵜」と言われました)
鵜が捕まえてきた魚も見せて頂きました。 一番価値があるのがやはり鮎で、他にはウグイとかを獲ってくるらしいです。
【鵜飼い豆知識5】
鵜飼いの鵜が捕まえた魚は、魚体に2本、嘴の歯形が付いています(クリックして拡大すると見えるかな?)
これがあるのは天然の証明、価値があるとされていたらしいです。
下船したのはもう21:00前、たっぷり2時間くらい楽しめましたよ。 日本人なら一度は見た方が良いエンターテイメントです。 そして長良川の鵜飼いを見るなら十八楼が大変便利です。 べた褒めですけど、案件やPRではありませんよ。
鵜飼いを終わったら、鵜飼小路の川側入口からまた宿に戻り、部屋で飲み直したのが下記のワインです。
| 名称 | Tormaresca Chardonnay 2022 トルマレスカ シャルドネ 2022 |
|---|---|
| 生産者 | Tormaresca (Antinori) トレマレスカ (アンティノリ) |
| 価格 | (Kmさんからの頂き物) |
| 購入店 |
昨年の4月、まだ師範が会社員だった頃、部署が移動になる方に『お世話になりました』と頂いたのがこのワインです。
そういうワインって、なにかきっかけが無いと開けづらいよね。
というわけでこれも今日までセラーに寝ていたのですが、
これも還暦に向けて過去を一掃するという意味も含めて持参致しました。
外観は、シャルドネらしいややオレンジ色っぽさを感じるレモン色です。
香りにも品種の特徴が良く出ていて、青リンゴのようなフレッシュな果実香に、ほんのり木の香ばしさを感じます。
この香ばしさ、多分樽由来と思うのですが、1年以上横向きに置いていたので、もしかするとコルク由来かも知れません。
味わいは、甘すぎず酸っぱ過ぎず中庸な感じ。尖ったところが無くしみじみ美味しく頂けます。
造り手はイタリアの名手アンティノリ系列、さすがだなぁと思います。
そして、このワインを贈って頂いたKmさん、ありがとうございました!
お互い早期退職後のプーさん生活を楽しみましょう。
| 点数 | 77点 |
|---|
これだけ飲んでおいてまだ飲むか!って感じですが、また風呂に行ったのでビールが飲みたくなったんですよ。
というわけでロビー脇の自動販売機で買ってきたのが缶ビール、銘柄はプレミアムモルツです。
お値段320円は宿の自販機としては良心的ですね。
そんな感じの1日目、ではおやすみなさい。
おはようございます。前日やや深酒気味だった割にはスッキリと起きられました。
この写真は、部屋の窓からの景色です。
朝から照り付ける太陽、天気が良いのはありがたいのですが、今日も暑くなりそうですよ。
もちろん朝からもひとっ風呂浴びて、宴会場のような広い部屋で朝食バイキング。
会場の広さから考えて、かなりの数のお客さんが宿泊されているみたいです。
その割には風呂やロビーに余裕はあるように感じました。
とあるデマのおかげで、中華系のインバウンド客の姿が皆無だったことが良かったのかも知れません。
旅館の朝食バイキングは、食べ過ぎることに意義があると考えています。
ダイエット期間中であることなどこの際忘れましょう。
そして、美的感覚のない師範はだいたいお皿にてんこ盛りにしてしまうのですが、
最近よくあるこういう細かく仕切られた器だと、料理それぞれがコンタミネーションを起こさず良いですね。
その一回目のラインナップがこちらです。
「ダイエットを忘れる」などと書いていますが、無意識に野菜中心に選んでいますね。
二回目に取りに行ったのは、左が鮎茶漬け、右がサラダ。 取り合わせとしてはグダグダですが、そこは多めに見てください。
三回目はフルーツ等のデザートを取ってきて、 四回目が食後のコーヒーとグリーンスムージー、それにシューアイス。 あ~ぁ~、こんなに食べちゃったよ。普段の朝食はご飯1杯と味噌汁、それにコーヒーとヨーグルトだけなのに。
そんな長良川温泉 十八楼、お支払いは、宿泊料が33,962円×4、夕食のビールとワインが3,135円、還暦祝いのケーキが3,850円、 入湯税が150円×4、トータルで143,433円。 それなりの金額にはなりますが、鵜飼い見物を含めてこのお値段なので、それ以上の満足度が得られる良い旅館でした。
宿から岐阜駅までは、送迎バスで送って頂きます。もちろん無料ですが、時間は9:30発の1本のみです。
小さめのバスではありますが、利用したのは師範一家と残り2組くらいでした。
皆さんタクシー利用か、あるいはマイカーで来られるのか団体さんですかね。
こういうところでケチケチするあたりも「安ワイン道場」らしいということで。
次の行先である犬山へは、名鉄岐阜駅からローカル線の各務原線を利用します。 名鉄と言えばこの赤い車両ですね。4両編成の各駅停車でのんびり向かいます。
10:30過ぎに犬山駅へ到着。 駅舎の上が共同住宅になっているという変わった構成の駅ですね。 この駅でコインロッカーに荷物を預けて犬山散策へ向かいます。
うだるような暑さの中、犬山城下町のメインストリートを通って犬山城を目指します。
先日導入した「オッサン日傘」、単なる思い付きでしたがここで大活躍でした。
この人出、やっぱり日曜日にしては観光客の数が少ないような気がしますね。某デマ様サマですわ。
ああいうのを信じる方々は、その行動もそれなりでしょうからね。
とにかく暑いので、まずは冷たいものをと考え、購入したのは葛アイス。2本で700円也。 初めて食べましたが、葛餅がベースなので、凍った状態が溶けても崩れずに形状を維持するんです。 これは食べ歩きに向いてますね。そして美味しい。きっともっと流行ると思います。
道沿いに、入場無料の施設「旧磯部家住宅」があるので入ってみました。 間口が狭く奥行きが長く(50m以上)、土間が貫かれて途中に中庭や水回りがある、町屋の基本的な構造です。 大きい梁や室内の感じは、師範代実家と共通する部分がありました。
この住宅の特筆すべきところは、凸型曲線の屋根です。確かに珍しいですね。 説明の方に「どういう理由があるのですか?」と尋ねたところ『デザインだと思います』とのこと。 デザインのためにこんなめんどくさそうな構造にできるあたりに、当時の豊かさが感じられます。
そして本日の目的地、犬山城に到着しました。 まずはお城の入口にある針綱神社に参拝。 おみくじも引きましたが「末吉」、まぁそういうもんですわ。
こちらが犬山城の本丸鉄門。
そこそこ段数のある階段を上った先にありますが、
昨日の岐阜城に比べればまだ楽勝です。
ただ、とにかく暑いのね。子供たちは門をくぐった先の天守閣前の広場で休憩していました。
元気な師範と師範代は先に天守閣を目指します。
そしてこちらが国宝 犬山城の天守閣。現存する日本最古の天守閣だそうです。 さぞかし大事にされて、腫物に触るように扱われているのかと思いきや・・・最上階には人の姿が見えるじゃないですか! え?上まで登れるの?
はい、登れます。階段などは昔の仕様なのでものすごく急です。 四階の高欄(こうらん)と廻縁(まわりえん)がまわる望楼(ぼうろう)からは、犬山城と犬山の町が一望できます。 ただ、少々怖いのよ。歩くと床板が軋むし、ここはこんなに何十人も登って大丈夫な構造なんだろうか?と不安になります。 また、廻縁の手摺の高さも、現在の建築基準法よりも低い気がします。久しぶりに変なスリルを味わいました。
とはいえ日本最古の天守閣に登ることができたのは良い記念になりました。 あと、下は猛暑なのに、ここには木曽川からの涼しい風が吹いてきて、体感的には5~6℃涼しく感じられます。 少々の恐怖感と川風で、涼しい思いをさせて頂きました。
「にわか歴女」たる師範代はお城の歴史などに興味があるようですが、 師範はどちらかというと建造物の構造なんかに興味があって、地階部分にある恐ろしく太い梁なんかに惹かれちゃうわけです。 こんな木がまだ近くにあったんでしょうね。今だと難しいよなぁ。
天守閣を降りてきたら、やっぱり暑いわけです。 お土産売り場にイートインのコーナーがあったので、 そこで犬山美偉瀏(いぬやまビール)ALT(アルト) 600円を頂きました。 この日の初アルコール、体中に沁み込みましてございます。
犬山城の入口には、針綱神社の隣に三光稲荷神社もあります。 こちらは縁結びの神様みたいですね。子供たちが熱心にお参りしていましたよ。
帰りも犬山城下町を通ります。時刻は13:00前、そろそろおなかもすいてきたということで、
軽く食べられそうな店を探します。
行きの時点で「金魚ゼリソーダ」という涼しげな飲み物が売られているのを発見していたので、
そこのお店「本町茶寮」に入店しました。
入った時点では数組待っている感じだったのですが、奥に長い町屋構造で結構キャパがあるらしく、
10分も待たないくらいで座敷席に座ることが出来ました。
師範は田楽とビール飲み比べセット、お値段1,380円を注文しました。
ビールは左から、豊潤ラガー496、よなよなエール、インドの青鬼です。
やっぱり青鬼が頭一つ抜けてますね。特にこういう少量だと濃いビールが美味しく感じられます。
田楽も、それぞれに凝った味付けがされていて、軽い酒の肴にちょうど良い感じでした。
こちらが、長女が注文した金魚ゼリーソーダ 550円です。見た目に涼しげなだけでなく、
ちゃんと美味しい飲み物でした。
そのほかは、師範代が茶そば田楽御膳 1,480円、長女が茶そば単品 580円、次女がふわふわかき氷(桃) 550円で、
お支払いの合計は4,440円でした。
その後も犬山城下町の散策と食べ歩きを続け、
次女が冷やしきゅうり 200円、長女が写真の昭和横丁で焼きソーセージ 400円なども食しておりましたとさ。
さすがに外を長時間散策するには暑いので、予定より早めに切り上げて次の目的地、名古屋へ向かいます。
名古屋へは名鉄犬山線を使います。 犬山駅、こんな田舎(失礼)なのに列車がバンバン発着するんですね。まるで鳥栖駅みたいです。
15:30過ぎに名鉄名古屋駅に到着。 夕食の予約までには1時間以上あるので、三省堂書店ブックカフェに行こうとするも満席。 結局は入れませんでした。 また、名古屋駅でお土産屋さんに寄りましたが、ここもレジは大行列。名古屋、景気が良いんですかね?
夕食の予約は17:00から。お店は伍味酉 栄店という居酒屋さんです。
この店を選んだのは「いわゆる名古屋めしがいろいろ食べられそうだから」という理由です。
そういうお店は居酒屋さん以外にはあまりないんですよね。
店は栄のど真ん中にあるビルで、一階から三階までこのお店です。
我々は三階のテーブル席に案内して頂きました。
とりあえず生ビール 680円で乾杯!銘柄はプレミアムモルツのようです。
女性陣はノンアルで、師範代がシャリシャリ果実ベリーソーダ 550円、
長女がシャリシャリ果実マンゴーソーダ 550円、次女がねね(抹茶オレンジジュースソーダ) 500円でした。
・味噌おでん 980円(左)
・どて煮 750円(左)
やっぱり名古屋めしといえば味噌だれですよ。
見た目は味が濃そうですが、食べてみるとそれほどでもなく、美味しく頂けました。
・シーザーサラダ 780円
「野菜も食べよう」ということでサラダの欄に目を通すと、他はポテトサラダ(炭水化物)と
トマトスライス(500円と高額)だったので、このサラダ一択でした。
・国産手羽先 200円×4(左)
・みそ串 220円×4(中)
・瓶ビール(中) 750円(右)
ビール好きにたまらない画ですね。やっぱり(量的な面で)瓶ビール派の師範です。
・マグロ生ハムカルパッチョ 780円
なんだか情報量の多いメニュー名ですが、薄切りしたマグロの赤身をスモークした料理でした。
普通に美味しいです。
・白ワイン 550円(左)
・赤ワイン 550円(右)
「安ワイン道場師範」ですから、当然ワインも頂きます。
銘柄は「セニョリオ・デ・オルガス」らしいです。この量で550円はちょっと・・・ですな。
白は70点、赤は69点です。
・武将唐揚げ食べ比べ 1,080円
「徳川家康」「豊臣秀吉」「織田信長」の旗が飾られた、三種類の味違いの唐揚げが2個ずつ出されました。
どれがどんな味付けだったか忘れましたが、どれも結構美味しかったですよ。
・赤玉パンチ 550円
グラスワインが残念だったので、最後の飲み物は赤玉パンチにしました。
同じ値段ならこちらの方がはるかに満足感がありますよ。
・味噌きしめん 1,080円
麺がうどんじゃなくてきしめんなだけで、
前日に山本屋本店で頂いたものとほぼ同じ感じでした。
そう考えると山本屋本店、やっぱり高いよね。
そんな感じの名古屋めし居酒屋、他にはドリンク1杯(500円)と赤だし(280円)を追加して、
キャベツのおかわり無料なテーブルチャージが400円×4、合計金額は13,890円でした。
食べたいものがいろいろ食べられて、
そこそこ満足したディナーでありました(師範代は「ひつまぶし」に未練がありそうでしたが)
帰りの新幹線は、名古屋20:09発のぞみ458号。
この日は京都駅のホームで安全確認を行ったらしく、「10分遅れ」の表示がありました。。
次の20:14に発車予定ののぞみは「5分遅れ」の表示・・・え、同時刻に発車?
なんてことはなくて、実際は7分遅れで到着。そんな風にダイヤの乱れがあっても、
所要時間をきっちりキープする運行システムには再度感心させられました。
帰りも「バー のぞみ」、開店します。飲み物2本は名古屋駅前の成城石井で、つまみはプラスタで購入しました。
左のワインの方は↓に記載しますが、右のジントニック、これはお値段税別191円なんですよ。
その割には非常にちゃんとしたジントニックでビックリしました。成城石井オリジナルのこの銘柄、お薦めです。
| 名称 | Regalis Semi-Sparkling Rosé Dry Wine N.V. レガリス セミ・スパークリング ロゼ ドライ・ワイン N.V. |
|---|---|
| 生産者 | T.C. Soc. Corp. (Terre Cevico) T.C.Soc. コープ (テッレ・チェヴィコ) |
| 価格 | 363円 (250ml) |
| 購入店 | 成城石井 大名古屋ビルヂング店 |
そもそもは、成城石井で冷えたハーフのワインあたりを買おうと考えていたんですが、
あいにくそういうものは無かったんですね。
でも、缶ワインはたくさんありました。最近人気の缶ワイン、需要が増えてきていることを実感しましたよ。
そんな中から、安ワイン道場らしく一番安かった銘柄をチョイスしました。
イタリアのフリッツァンテのロゼで、お値段は税別329円です。
容量250mlですから、フルボトル換算で1,000円を切るリーズナブルな価格設定です。
色は、ピンクというより薄いオレンジ色です。敢えて着色とかしていなそうで好感が持てます。
泡立ちはほぼ無いに等しいですね。
香りは、「あぁイタリアのワインだな」とわかる程度には香りますが、品種の特徴とかを拾うことはできませんでした。
味わいは、"Dry Wine"と書かれている通り、甘さ控えめでドライなバランスです。
特に「美味い!」って感じじゃありませんが、この値段でこの内容だったら文句は出ませんね。さすがは成城石井です。
造り手は、この手のスパークリングだとかなりの確率で目にするテッレ・チェヴィコ、手広くやってますねぇ。
| 点数 | 72点 |
|---|
今回のプチ贅沢旅行、かかった費用の概算は下記です。
=====================
・交通費:約100,000円(内新幹線83,520円)
・宿泊費:約143,000円(鵜飼い見物含む)
・飲食費:約19,000円
・娯楽費:約12,000円
=====================
・計:約275,000円
一泊二日でこのお値段。小さいお子さんをお持ちの方は、みんなが成人した後の将来を覚悟しておいてください・・・って、
今回師範は新幹線代と自分の交通費しか負担していませんけどね。
ともあれ旅は心を豊かにしてくれます。また、見たこと無いモノを見て、食べたこと無いモノを食べる旅に出たいものです。
■note 47本目。このクソ長い旅行記をダイジェスト版にまとめました。
岐阜・名古屋の旅(ダイジェスト版)