稽古日誌:2004年7月

 最近缶ビールがつまらない。 「発泡酒」なんていうマガイ物が出てきたかと思えば、 最近は更に珍妙な「リキュール類」の範疇に入るビール風飲料が出てくる始末。 ビールメーカー各社そっちの開発に力が入っているようで、 美味しい「普通の」缶ビールが皆無に等しい。 プレミアム・ビールに関しては、小瓶入りでコンビニとかの冷蔵庫で売られているようだけど、 ビールはケース買いしておきたい師範としてはぜひ美味しい缶ビールが欲しいところ。
 ともあれ諸悪の根源は「ナニナニは贅沢な酒」なんていう時代錯誤のシステムに則った 酒税法にあるのは言うまでも無い。師範は酒から贅沢税を取ること自体には反対しない。 ただ、酒の種類でそれらを恣意的にコントロールするのが大間違い、 健全な競争/品質向上への努力を阻害していると考える。 酔うことが贅沢なのであればアルコール量に基づいた酒税とすれば良いし、 酒を飲むことが贅沢なのであれば、単にアルコール飲料の量に基づいた酒税とすれば良い。 とにかく、趣味/嗜好に優劣をつけるのは極めて愚かであることを官な方々には理解して貰いたい。

翌月分

8月1日(日)

"高ワイン道場"最終日。
朝10時30分に別荘を出発、関越高坂SAに着いたのがほぼ正午、 昼食を食べて午後1時に高坂を出て、外環→首都高→湾岸とまわって家に着いたのが2時30分。 道中全く渋滞も無く快適な帰路。やっぱり早めに出て吉ですな。 ただ、昼食一食分は美味くもないものを食べざるを得ないのは残念だけど (・・・と備忘録)。

下の写真は今回の3泊4日で飲んだワインの空き瓶集合写真。


31日(土)

"高ワイン道場"の三日目。めでたくも本日は師範の誕生日であります。

今日は、昼食の前に温泉へ。ここもおなじみ アグリヴィレッジとうぶ 湯楽里館」。 昼食も、温泉の大広間みたいなところでラーメンとかうどんとか冷やし中華とか。 我々の念力が通じたのか台風も四国方面へ押しやられたってことで、 朝から快晴で標高1000mの軽井沢でも暑いくらい。下界はさぞかし、って感じ。

最終日の夕食は恒例のバーベキュー。そこで下のワインたちと。

Esterlin Brut Millesime 1995
エステルラン ブリュット・ミレジム 1995
Esterlin
エステルラン
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\3,0242004/07/12 お手軽ワイン館 双葉屋
 当然のように毎日のスタートはシャンパンから。 これは、CM(Coorperative Manipulant = 協同組合)製のシャンパーニュで、 シャルドネ100%のブラン・ド・ブラン、ヴィンテージは1995年。 今回の"高ワイン道場"のシャンパンは、あんまりコレ!ってのが無かったんで、 最後のこの一本に大きく期待するところであります。
 色はこれまでの3本と比べると、一番レモン色が強かったように思う。 ブラン・ド・ブランだからかな? 香りは、リンゴ系のスッキリした香りがパーッと。 若干の熟成香はあるものの、10年前の産とすると非常に若々しい香り。 味も、酸味がキリリとしたスッキリ系。 クリュグのような漬物っぽいシャンパンはあまり好きでない師範だけど、 それでももう少しそっち方面に軸足を移したくらいが良いのになぁ。
 今回の4本のシャンパーニュ、 みなそれぞれそこそこの内容ではあったものの、 残念ながら大当たりの一本は無かった。 ま、値段が値段なんで仕方の無いところかな。 やっぱり「これは!」ってのはもう一声上、5,000円くらいからなのかな?
78点軽井沢別荘にて

Barbaresco "Romano Morengo" 1996
バルバレスコ "ロマーノ・モレンゴ" 1996
Ca'Rome
カ・ローメ
Rosso
Barbaresco
バルバレスコ
Piemonte (Italia)
ピエモンテ (イタリア)
\3,959 (送料込み)2004/07/19 ワインセラー パリ16区 アルカン
 料理がバーベキューってことで、泡の次はいきなり赤へ。 昨日のスーパー・タスカン"オルネライア"に対抗して、 昔ながらの名門DOC、バルバレスコをチョイス。 この造り手のワインは廉価版バルベーラ・ダルバと稽古済み、 結構好印象。 お値段的には比較的お手頃なバルバレスコだけど、 ラベルには「ボトル生産5,696本、マグナム300本」と書かれている。 案外少ないんですなぁ。
 さて抜栓。まだ明るいうちに屋外で見たためか、やや薄めの色合い。 かなりオレンジ色がかっていて、思いのほか熟成が感じられ、 静脈血を透明にしたような感じの色。 香りは、これぞイタリア、いかにもイタリア。 オレンジの皮のような、外交的でツンッと刺激的な香り。 味は、色や香りから「酸っぱいかも」と想像されたけど、 それほど酸は目立たずなかなかのバランス。ただ、全体のボリュームはややこぢんまり。
 抜栓してちょっと時間が経つと、ジリジリと刺激的な渋味のような味わいが沸いて出てきた。 あまり歓迎される変化ではない。
 1996にしてはかなり熟成、バルバレスコにしてはやや軽めな内容。 それはそれで面白げではあるけど、3,000円を越えるワインとして純粋に見ると、 もう少しガッツが欲しかったような気もする。
79点軽井沢別荘にて

Chateau Fombrauge 1981
シャトー・フォンブロージュ 1981
Ch. Fombrauge
シャトー・フォンブロージュ
Rouge
Saint-Emilion Grand Cru
サンテミリオン特級
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\3,4442004/07/19 みちのく岩手のワイン屋 竹澤 モトックス
 一本くらいは熟成ボルドーも必要かな、ってことで購入したのがコレ。 無名?のシャトー、かつ格付け的にも普通の特級なんで、 20年以上の熟成に耐えているかどうかは微妙なところ、バクチの一本。
 コルクが古そう、ってことで非常に慎重に抜栓したんだけど、 思いのほかコルクが長く、途中でポッキリ。師範もまだまだ修行が足りません。 で、グラスに注ぐと前のワインよりさらに熟成した色合い。 ほぼレンガ色かな、澱が無かったのが幸い。 香りや味は、熟成感バリバリというかもうぎりぎりな感じ。 香りは、カブトムシが死んだあとカラカラになった亡骸っぽくて、 味は、渋味は枯れて酸味も若々しさが無くなって、悪く言えば「ワインの抜け殻」。 これで甘味があれば、ググッと好印象になったんだと思うんだけどなぁ。
 十分飲めるけど、このワインに20年は長すぎたような。 やっぱり20年熟成させて「美味い」と感じさせるには、 それなりのポテンシャルが必要なんですな。
70点軽井沢別荘にて

Chambertin Clos de Beze 2000
シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ 2000
Frederic Esmonin
フレデリック・エモナン
Rouge
Chambertin Clos de Beze (Gevrey-Chambertin Grand Cru)
シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ (ジュヴレ・シャンベルタン特級畑)
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\7,3292004/07/19 みちのく岩手のワイン屋 竹澤 ラック・コーポレーション
 本日もブルゴーニュの特級畑を一本。 激安?グラン・クリュを多数放出するフレデリック・エモナン。 このクロ・ド・ベーズも税抜き6,980円也。 この造り手のそこそこのワインはコレとかを飲んでるんだけど、 正直ちょっと軽い印象。とはいえ腐っても最高峰特級畑のシャンベルタン・クロ・ド・ベーズ、 それなりのパフォーマンスは発揮して頂けるでしょう、ってことで。
 色は、これまで飲んできたブルゴーニュ赤と比べるとやや薄めに感じられる赤紫。 1996や1999と比べると、2000はヴィンテージ的に分が悪いのかな。 香りは素晴らしい。とってもキュートで純粋な果実香がパーッと。 雰囲気で言えば初日のリシュブールに近いんだけど、 こちらの方がよりピュアで複雑さを減らした感じ。 味もとてもバランスが良い。 畑の格からすればやや軽めの造りなのかもしれないけど、 若さが幸いしてかその軽さが好印象。
 抜栓後時間が経ったら、カラメルのような甘い樽香が出てきた。うーん、美味いなぁ。
 税抜き6,980円としては破格の畑にして破格の内容。 「ワインは濃くなくちゃ」って人でなければ、このワインは文句無しに"買い"だと思う。
90点軽井沢別荘にて

この後、新物の秋刀魚なんぞを焼きながら、長野の清酒天法 純米吟醸を。 吟醸香もほどほどで、スッキリしつつも清酒らしい清酒だったような。
また、本日は師範の誕生日ゆえ、子供たちにケーキを作ってもらった。 感謝感激アメアラレ、もう10年分くらい歳を取ったような気分。
Gaia & Rey 1996
ガイア&レイ 1996
Gaja
ガヤ
Bianco
Langhe
ランゲ
Piemonte (Italia)
ピエモンテ (イタリア)
\10,4792004/07/19 ワインセラー パリ16区 ジャーディーン ワインズ アンド スピリッツ
 今回の"高ワイン道場"最後の一本は、名門ガヤの最高級白。 食後のマッタリの中、チビリチビリと飲むのに良かろう、という寸法。 ガヤのワインは、随分以前にバローロ・スペルス1991シト・モレスコ1992と稽古済み。 名門の名に違わぬ好印象なんで、このワインにも大期待。
 色はトロットロの濃いレモン色。 香りもとても良い。樽香も強いけど果実の香りも強くて、 バターと蜂蜜で煮込んだリンゴジャムをトーストに塗ってレモン汁をかけたような香り(こう書くとなんだか不味そうだけど)。 味も非常にトロッと。甘味も酸味も強いけど、それをまとめる旨味がバッチリ。 「王道」という言葉がピッタリですな。 ただ、昨年のバタール・モンラシェあたりと比較すると、 相対的になんとなく単調な気がしないでもないけど。
 やはり名門ガヤ、値段なりの仕事はしてくれます。 ・・・とかなんとか言いながら、二杯目を注いだ段階で睡眠状態に入ってしまったのがいかにも残念。
90点?軽井沢別荘にて

というわけで、ガヤが一杯分(1,700円分?)グラスに残っているのにおやすみなさい。


30日(金)

"高ワイン道場"の二日目。

 昼食は、中軽井沢にあるエンボカというレストランで。 木立の中にある一軒屋のレストラン(左写真)で、いかにも軽井沢のお店、って感じ。 ホールは2つ?かな。我々は靴を脱いで上がる奥のホールへ。 山小屋風の店内で、白とブルーを基調とした雰囲気はなかなかイカシている(右写真)。 客層は、いかにも近所の別荘族御用達の店って感じで、 お年を召したお金持ち風の爺婆方ご一行様や、 『幼稚舎の頃からのお付き合いですの』的な夫婦連れの方々ばかり。 駐車場のベンツ率もやけに高い。

メニューをみてちょっとビックリ、いわゆる普通の昼食的なものはピザぐらいしか無い。 そんな中、ピザを中心としたコースメニュー(\3,000)があったんで、皆それを注文することに。
サラダ:生野菜のサラダ
前菜1:野菜のゴマ和えみたいなの等3品(左写真上)
前菜2:生ハム&メロン等3品(左写真下)
ピザ:クアトロ・フロマッジオ、プロシュートとルッコラ、アスパラガス(一人分は一枚の半分)
デザート:白玉&寒天&あんこ&アイスクリーム
お茶:エスプレッソ
最初メニューを見たとき、「これで3,000円は高いなぁ」と思ったけど、 実際食べてみるとそんなことはなくて、ボリュームも十分だし納得の内容。 前菜は、「エルブジ風」ってほどでもないけど、ちょこちょこと小奇麗に盛られた楽しい内容だし、 メインのピザも皮目はバリッとして中はモチモチッとしててなかなか美味しい。

飲み物は、ヒューガルテンの生(\900)を。 分類的にはイタリアン・レストランだと思うけど、なぜかベルギービールがとっても充実。 生も2種類あるし、瓶に至っては30種以上あったような。 ワインが10種程度なのに対して、明らかにこっちに力が入っている。 オーナーの趣味なのかな? ワインなんてお金持ちの方々は飲み飽きているからかも。 ちなみに、酒の値付けはやや高め。

のんびりと1時間半以上かけて食べ終わり。なかなか優雅な昼食でございました。

昼食の後は今日も温泉。本日の湯は千ヶ滝温泉。 入浴料一人1,500円でかなり高めだけど、広くて設備も充実(低温サウナも出来ていた)の温泉。

その後別荘に帰って、夕食とともに下のワイン達と。 本日の調理担当はO氏と師範。

Montaudon "Grande Rose" Brut N.V.
モントードン "グランド・ロゼ" ブリュット (ヴィンテージ無し)
Montaudon
モントードン
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\2,7302004/07/12 お手軽ワイン館 湊酒販
 例によってシャンパンでスタート、まだ料理はありません。 この造り手は、一ヶ月前にノーマル・キュヴェのマグナムと稽古済み。 かなりイケてた印象。「ロゼなら更に」と思い、 たまたまオークションに出ていたので税抜き2,611円で入札したところ、 なんと最高値で落札(泣)。お店の方のご好意で税抜き2,600円にして頂いた (おまけにクール代の210円もサービスして頂いた)。 まぁ通常売価は税抜き2,780円だし、 そもそもロゼ・シャンパーニュがこの値段なら随分安いとも思う。
 色はオレンジとピンクの中間くらいの色。比較的色合いは濃いほうだと思う。 グラスに注ぐと、 まるでビールのように細かな泡が液面に残ったままなかなか消えないのが珍しい。 香りは、ピノ・ノワールの雰囲気が濃厚。熟成香はほとんど出ていない。 味は思いのほかキリッと系。もう少しまろやかなものを想像していたけど、 かなりシャープであまり深みは無い。
 うーん、期待が大きすぎたのかちょっと残念な結果。 シャンパーニュというよりどっか別の地域のスパークリング・ワインみたいな感じ。 オークションでは勢いで2本買っちゃったんだよなぁ。
75点軽井沢別荘にて

Meursault Perrieres 2001
ムルソー・ペリエール 2001
Albert Grivault
アルベール・グリヴォー
Blanc
Meursault 1er Cru
ムルソー1級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\5,8592004/07/19 みちのく岩手のワイン屋 竹澤 ラック・コーポレーション
 前菜(鯛のカルパッチョ[O氏]、タコとカリフラワーとトマトのサラダ[師範]、サルティンボッカ[O氏])も出来上がり、 ワインは白へ。選んだのはムルソーの一級畑、造り手はムルソーの代表選手アルベール・グリヴォー。 まず1杯分だけ明日の飲み比べ用に小瓶に取り分けて配給。
 色は昨日の豪州産より薄めかな。香りは、ユリのようなスーッと涼やかな花っぽい香りと、 ちょっと強めの樽香。アメリカ市場を意識したかのような派手さはあるけど、 それでも上品さを失わないあたりがさすが。 味も、香りの印象をそのまま飲み物にしたような雰囲気。 このあたりのバランスの良さがいかにもブルゴーニュですな。 ただ、思ったより酸味が少なめで、どこか熱い感じを受けるあたりがムルソーの個性なのかも (良く知らずに言ってます、似非ワインマニア気分なのでお許しあれ)。
 まさに期待通りの内容。 スルスル入っていくワインでもあって、あっという間に一本が空に。
 最終日に白のみ飲み比べ。ガヤは別格として、女性陣は豪州産よりこっちの方に軍配を上げてました。 確かに素直な雰囲気でまとまりが良かったのはこっちだったと思う。
86点軽井沢別荘にて

Echezeaux 1996
エシェゾー 1996
Dominique Laurent
ドミニク・ローラン
Rouge
Echezeaux (Vosne-Romanee Grand Cru)
エシェゾー (ヴォーヌ・ロマネ特級畑)
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
O氏より ヴァンシュールヴァン
 本日のメインは、O氏持参のゴッツいブルゴーニュ。 ヴィンテージも良年1996産、 数年前の買値で20,000円くらいしたとか。 造り手は、以前は力まかせ樽まかせな印象のあったドミニク・ローラン。 最近のヴィンテージではトラディショナルな造りに変わりつつある気がするけど、 このワインは1996なんで以前のバージョン。
 色は、ほんのりレンガ色がかった濃い赤紫。残念ながら細かな澱が舞って濁っているけど、 移動の翌日抜栓なんで仕方が無いですな。 香りはスゴイ、ホントに凄いボリューム。 甘い木イチゴの香りやら梅の香りやら革の香りやらが渾然一体となって、 ドドーッとグラスのボウルから拡がっている。 大げさな比喩じゃなくて、実際グラスのそばに顔を寄せるだけ、 鼻の効く人なら飲んでるそばに寄って来るだけでこの香りを感じられると思う。 と、香りは万々歳だったんだけど、味がわずかに残念。 1996と、もう8年も前のワインなのに、まだまだ渋味ががっしりしていて酸味もしっかりで、 それらがキチンと折り合ってない味。まだ若いのか「谷」の時期なのか判然としないけど、 夢心地の香りを現実に引き戻す味なんだよなぁ。
 抜栓後時間が経っても、ヘタリもしなければ開きもしない。 愛想の良さ大全開の香りと頑固一徹な味のまま。
 大変ポテンシャルの高いワインだと思った。今飲んでもそれはそれで美味い、 でもあと10年位置いといたらもっと凄いワインになるような気がする。 もったいないことしたような気もするけどね。
88点軽井沢別荘にて

Ornellaia 1999
オルネライア 1999
Tenuta dell'Ornellaia
テヌータ・デッロルネライア
Rosso
Bolgheri Superiore
ボルゲリ・スペリオーレ
Toscana (Italia)
トスカーナ (イタリア)
\10,0592004/07/19 ワインセラー パリ16区 フードライナー
 『今回はイタリア産のメジャーどころを攻めましょう』というコンセプトの元、 イタリアの高級品には疎い師範が選んだのは、 スーパー・タスカンの有名どころオルネライア。 遠い昔に1993と1杯だけ稽古済み。 以前はVdT(ヴィーノ・ダ・タボーラ)だったと思うんだけど、 今はボルゲリ・スペリオーレなるDOCになってるんですな。 アルコール度数は14.5%、そんじょそこらのワインとは違いまっせ感満載。
 色は恐ろしく濃い。真っ黒でドロッとしていて、まるでコールタールのような液体。 香りは、ミルキーな樽香とギュギュッと凝縮感のある濃いベリー香満載。 最初嗅いだ瞬間は「ん、イタリアっぽいかも」と思ったけど、 嗅げば嗅ぐほど高級ボルドーっぽい香りに感じられる。 味も恐ろしく濃い。舌全体に膜を張るような重量級の渋味をメインに、 酸味もタップリ甘味もある。 飲み始めは「凄いワインだけどこりゃ濃すぎてかなわんなぁ」という印象。
 抜栓後時間が経つと、徐々に渋味も和らいできて、丸っこいワインに変化。 ややホッとしたってのが正直なところ。
 とにかく恐ろしく重いワイン。こちらも今飲むんじゃなくて10年くらい置いとけ、って感じですかね。 以前の印象とはかなり違うけど、ヴィンテージの差か造りが変わったのかは不明。
88点軽井沢別荘にて

Montaudon Brut Millesime 1997
モントードン ブリュット ミレジム 1997
Montaudon
モントードン
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\3,444 (送料込み)2004/07/12 お手軽ワイン館 湊酒販
 上の赤があまりに濃かったんで、この後何を持ってきても薄く感じられるだろうな、 と思い赤は終了。というか、もう赤はおなか一杯って感じ。 で、抜栓したのが本日の一本目と同じ造り手のシャンパーニュ、こちらはヴィンテージ付きのもの。 さすがにこっちはイケてるでしょ、ってことで。
 色は良く覚えてないけど、さすがに濃い感じだったような。 泡の感じは普通に細かいシャンパンの雰囲気。 香りは、やや熟成香があるものの、基本的にはリンゴっぽいフレッシュな香り。 味もフレッシュ。残念ながらこちらもあんまり奥行きは無いなぁ。 昨日飲んだランソンの方が良かった気がする。
 ロゼ同様、あまりシャンパーニュ感のないシャンパン。 このシリーズでは一月前に飲んだマグナムが一番印象が良かった気がする。 やっぱりマグナムってのは美味いんですかね?
75点軽井沢別荘にて

 それほど酔っ払った感じもなく、11時過ぎには平穏にご就寝。


29日(木)

毎年恒例、避暑地軽井沢のお別荘(と言っても知り合いの)での"高ワイン道場"。 参加者はN氏ご一家、O氏ご一行様、師範家の3家族大人6人子供2人。
今年も例年通り6:30に道場を出発、プチ師範代がずーっと爆睡中ゆえ途中休みなしに軽井沢まで、 到着は9:40頃(備忘録)。

昼食は、昨年も初日に行った別荘の近所の蕎麦屋きこりで。 蕎麦自体はなかなか美味しくてお気に入りの店なんだけど、今回はちょっとサービスに難あり。 店に着いたのが12:30過ぎで、 一番ピークの時間に入ったってのもあると思うけど、 注文後とってもえらく時間が経ったり(後から来たお客さんの方が先に出た※)、 大盛りをお願いしたのに普通盛りだったりと、ちょっと混乱していたみたい。
※「かなり時間が経ってるんですけど」と軽くクレームしたら、 『次ですから』といなされた。それは不誠実な対応だと思うです。

昼飯の後は温泉へ。これも昨年行った 「菱野温泉常磐館 展望露天風呂『雲の助』」。 景色が良くてとっても気分の良い温泉であります。 行き帰りのケーブルカーも子供達に大ヒットであります。

別荘に帰ってきて、マッタリ気分で下記のシャンパンを抜栓。

Lanson "Black Label" Brut N.V.
ランソン "ブラック・ラベル" ブリュット (ヴィンテージ無し)
Lanson
ランソン
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\2,3942004/07/12 お手軽ワイン館 エスエヌ精機
 まずは挨拶代わり、ってことでとっても普通のシャンパンから。 ランソンのブラック・ラベルは、 2年前も夏の高ワイン道場で稽古済み、 お手頃価格の大手にしては結構好印象。 ユーロ高もあって値上がり著しい最近のシャンパンで、この値段は安いなぁと。 雨がちな天気の下、一瞬晴れた時間を狙ってテラスでポーン!と抜栓。
 色の濃さはそこそこ普通だと思うけど、小さな泡がユラユラと立ち上る姿はやっぱりシャンパーニュだなぁ、と。 香りは、熟れたリンゴ系のスッキリかつ甘みを感じる香り。 前回飲んだ時はもう少し熟成感があったんだけど、 年/ロットによってバラツキがあるのか、己の感受性にバラツキがあるのかは判然とせず。 味は、酸味もしっかりだけどそれなりに濃さもあって、 ノン・ヴィンテージの普通のシャンパンとしては十分に合格点。 特に、普段はカバやらスプマンテやらを飲みなれている身としては、 金属的な感じや妙な個性が無いのはありがたい。
 普通っちゃ普通だけど、もとより普通を求めてたんで良い感じのシャンパンでありました。 食事前ののんびりした時間を、カッコウの声を聞きながらダラーっと気持ちよく一本飲了。
77点軽井沢別荘にて

Mount Adam Chardonnay 1999
マウント・アダム シャルドネ 1999
Mount Adam
マウント・アダム
White
(Australia)
(オーストラリア)
\2.5202004/07/19 ワインセラー パリ16区 ヴーヴ・クリコ・ジャパン
 夕食はN氏ご謹製、まずはイワシの香草ガーリック焼き。 ワインも白からスタート、まずは比較的手頃な値段のところから。 「手頃」っつったって通常の安ワイン道場価格の上限にそう遠くない金額であるあたり、 いかにも"高ワイン道場"であります。 で、モノはオーストラリアの名門マウント・アダムのシャルドネ。 ラベルとかはそれほど高級感のある感じじゃないけど、 なんだかフランスのボルドー大学だかどこだかで主席卒業して、 オーストラリアのワイン産業の発展に貢献した人が造っているらしい。 今回の白のコンセプトは、『シャルドネを世界各地から』ってことになったんで、 そういった意味では最も外角から攻めることに。
 色はかなり濃いレモン色。ネットリ感もあったりして期待十分。 香りは、「ほほーなかなかやるじゃん」な雰囲気。 1999産というチョイスはちょうど良かったのかな、そもそもあったであろう強さのカドが取れて、 ややクターッとなった樽香と南のシャルドネらしい蜂蜜のような香りが顕著。 味もなかなか良い感じ。厚みのある味わいで、余韻も長い。 ただ、ちょっと甘さが気になる/酸がもう少し欲しくなる感じはあるけど、 カリフォルニアあたりの力まかせな白と違って、領分や使われ方をわきまえた雰囲気の味わい。 飲み比べもしたいってことで、一杯分だけは乳児飲料の小瓶に取り分けて。
 最終日に白のみ飲み比べ。ガヤは別格として、男性陣はムルソーよりこっちの方に軍配を上げてました。 確かに2日経っても果実味がきっちり残ってるのはこっちだったと思う。
80点軽井沢別荘にて

Pinot Nero 1994
ピノ・ネロ 1994
Antinori
アンティノリ
Rosso
(IGT)
(インディカッツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
Toscana (Italia)
トスカーナ (イタリア)
\5,5402004/07/19 ワインセラー パリ16区 レミー・ジャポン
 料理は、生ハムのサラダ、野菜のゼリー寄せ、牛スネ肉の煮込み。ワインは当然赤であります。 というわけで、本日の赤ワインは、「ヨーロッパ各地のピノ・ノワール」って趣向でチョイス。 いやぁズラーッとワイン並べて何から飲むか悩むのって楽しい作業ですな。 で、まず一本目はイタリアのピノ・ネロ。 造り手は、高いのも安いのも良質なワインをバンバン作り出している盟主アンティノリ。 1994のトスカーナはそれほど良年ってわけじゃなさそうなのがちょっと心配ポイント。
 期待を込めて抜栓。全般にそうだけど、良いワインはコルクも良いですな。 長くて組成が均一で、とっても刺しやすい。 色は、熟成が入っててオレンジがかっているかと思ったけど、 ほとんどそういう気配は無くて、ピノ・ノワールにしてはやや濃いめ/暗めの紫色。 香りは、なるほどイタリアのピノだなぁと思わせる、 桜餅っぽい香りと革っぽい香りがミックスされた雰囲気。 味は、香りよりもさらにイタリア寄りで、 師範レベルではこのワインの味からピノを連想するのはちょっと難しいくらい。 渋味がガッシリしていて、やや舌への刺激が強く感じる。
 なるほど勉強になりました、って感じ。悪くは無いんだけど、 勉強代としてはちょっと高いかな。3,000円前後だったら値頃感があると思う。 まぁこれ単品で飲んだらもう少し良い評価になるのかも知れないけど、 ちょっと後に飲んだワインが良すぎた。
78点軽井沢別荘にて

Richebourg 1999
リシュブール 1999
Dom. Gros Frere et Soeur
ドメーヌ・グロ・フレール・エ・セール
Rouge
Richebourg (Vosne-Romanee Grand Cru)
リシュブール (ヴォーヌ・ロマネ特級畑)
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\11,2222004/07/10 関内 サンタムール カツミ商会
 ここで本日のメインたるワインの登場。 モノは、ブルゴーニュのコート・ド・ニュイからで、 特級の中の特級畑、リシュブール。 リシュブールは恥ずかしながら本道場初登場。 造り手は、安ワインのオート・コート・ド・ニュイあたりではかなり好印象なグロ・フレール・エ・セール。 どちらかというと樽のキツい印象がある造り手だけど、 さすがにこのクラスになれば葡萄の方も樽に追いついてくるでしょう、ってことで。
 色は本日のピノ3本の中では一番明るい紫。 香りは非常にイイ。木イチゴ系の果実香がスーッと伸びやかに香る。 樽は特に目立たず、とーっても上品。 味も素晴らしくキレイ。極めてスムーズに口の中に流れ込み、 口腔内で大きな拡がりを見せて長い余韻を残す、まさしく高級ブルゴーニュ。 これだけ素直な感じだと、相対的に前のピノ・ネロが雑々しく感じられる。
 いやぁ素晴らしい。とってもピュアで、美味しさを凝縮した感じ。 これがリシュブールなんですな、造り手の個性より畑の能力の方が完全に上回っているような気がした。 一本しか飲んで無いくせに何を言うか、って感じだけど、とにかくそういう気がした。
93点軽井沢別荘にて

Pommard 1er Cru "Grand Clos des Epenots" 1999
ポマール プルミエ・クリュ "グラン・クロ・デ・ゼプノ" 1999
Dom. de Courcel
ドメーヌ・ド・クールセル
Rouge
Pommard 1er Cru
ポマール1級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\4,9352004/06/16 ワイナリー和泉屋 サントリー
 もう一本のピノは、ブルゴーニュのコート・ド・ボーヌから。 造り手は、ポマールの名手、ドメーヌ・ド・クールセル。 この造り手のポマール1級畑違いは、随分以前に稽古済み、 レストランで飲んだとはいえとっても好印象。 抜栓はリシュブールとほぼ同時、 超特級畑を前にしても良い仕事をしてくれるものと期待して。
 色は、相対的にはリシュブールより濃いめ、赤紫から若干アズキ色がかった感じ。 香りのボリュームはリシュブールより多めかも。 師範の考える典型的なボーヌの雰囲気で、革のような香りと木イチゴよりややイチゴがかった香り。 味ももちろん悪くない。酸味と甘味のバランスが良くて、パワフルさもあって。 ただ、リシュブールと比較すると、どうしても余計なものが入っているような気がするんだよなぁ。 贅沢な話だけど。
 これまた美味いブルゴーニュ。 リシュブールに対して相対的に若干見劣りする感じがありはするけど、 値段を考えれば非常に善戦している。ゆっくり飲めばもうちょっと開いたのかも。 このワインがレストランとかで10,000円未満で出てたら絶対"買い"ですな。 マル一本飲んでも満足度の高いワインだと思う。
89点軽井沢別荘にて

Warre's Late Bottled Vintage Port 1992
ワレズ・レイト・ボトルド・ヴィンテージ・ポルト 1992
Warre
ワレ
Fortified
酒精強化
Port
ポルト
(Portugal)
(ポルトガル)
\3,1292004/07/19 みちのく岩手のワイン屋 竹澤 ミレジム
昨年の好印象をもう一度、ってことで、食後酒にはポルトをチョイス。 ヴィンテージの1992は、ポルトとしてはちょっと若すぎかなぁとも思ったけど、 なかなか手頃なものって見つからないのよね。 裏ラベルによれば、造り手は1670年創業の歴史あるところで、 レイト・ボトルドが得意、 瓶詰め前に4年間樫樽熟成されているらしい。
 色は濃い赤ワイン同様の青紫。もう少しレンガ色というか茶褐色な色を期待したんだけどなぁ。 あと、澱がいっぱいで濁っている。改めて裏ラベルを読めば、"Decant before serving"の文字あり。 失敗したなぁ、と思ったけど、到着後即日開けるんだったら澱を除くのは難しいですな。 香りは青い。ボリュームはなかなかだけど、いかにも若い香り。 味も若い。甘味と渋味がまだまだそれぞれで主張している感じ。
 やっぱりポルトだともっと古くないとまとまりきってないですな。 翌日/翌々日にはもう少しこなれることを期待して初日は終了。
結局二日目/三日目とも飲む機会が無いまま大半を持ち帰ることに。 「飲む機会がない」というより「飲む気にならない」と言った方が正しいかもだけど。
69点軽井沢別荘にて

Vinus Cabernet Sauvignon 2002
ヴィニュス カベルネ・ソーヴィニョン 2002
Dom. Paul Mas
ドメーヌ・ポール・マス
Rouge
Oc (VdP)
オック(ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
N氏購入 (\1,000) スマイル
 このワインは番外編、N氏が購入してきた料理用の赤。 2001とは稽古済み、かなり好印象。 N氏もなかなか"選安ワイン眼"が備わってまいりましたな(と偉そうに)。 というわけで、大半は料理用に消費されたんだけど、残った分は当然飲むことに。
 色はやや濃い目の紫。当然ながらエッジと中心部での変化は無い。 香りはさすが。いかにもカベルネらしいやや青さを感じる葉もの野菜のような香りと、 濃いベリーの香り、あとこのクラスとは思えないちゃんとした樽香。 味はそれほど濃くは無くて、中くらいのところで渋味と酸味がバランスしている。 抜栓直後はそんな感じだけど、時間が経つと甘味が出てきそうな雰囲気。
 で、特に腰を入れてこのワインを飲むことは無かったんだけど、 高級ワインで舌が奢りそうになった時のリセット・アイテムとして、 安ワイン道場師範の己の軸足確認のためにチビチビ飲んだりしておりました。 結構イケてる安ワインではあるけど、やっぱりシンプルですな、相対的には。
(72点)軽井沢別荘にて

朝4時起きだったってこともあって、早めの10時過ぎにはご就寝。


28日(水)

Domaine Saint-Vincent 1999
ドメーヌ・サン・ヴァンサン 1999
Dom. St-Vincent
ドメーヌ・サン・ヴァンサン
Blanc
Coteaux du Languedoc
コトー・デュ・ラングドック
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\750 (4本よりどり3,000円)2004/07/18 Wine & Mart 樽屋 メルシャン
 久しぶりに?見た目買いした一本。 まず良さげな雰囲気を醸し出しているのがスラーッと背の高いボトル。 イタリアなんかに多いけど、こういうボトルはなかなか侮れないものが多い気がする。 また、ボトルの重さも十分だし、濃いオリーヴグリーンの色もイカシている。 ラベルの雰囲気も、シンプルながら安っぽさを感じさせないもの。 格付けもヴァン・ド・ペイではなくてちゃんとAOC(ま、コレは品質とはあまり関係が無いけど)。 このワインが1本あたり税込み750円ってことで四の五の言わずに購入 (ちなみに、写真ではやたら細く見えるけどちゃんと750ml、かつ黒く見えるけど白ワインです)。
 さて抜栓。コルクも外観の印象を裏切らず、きちんとコルク樫の樹皮から作られたコルク。 色は、思いのほか濃い黄色。改めてヴィンテージを確認すると1999年、もう5年前なんですな。 と、そこまでは良かったんだけど、香りが・・・無い。全くなんの香りも無し。 深~く深~く嗅ぐと、唾くさいような匂いがあるのみ。 味のバランスは、特にどうと言うことも無いけど、香りの無い飲み物というのはつまらないもんであります。 後半は氷を入れてオレンジジュースで割って・・・という敗戦処理。
 ブショネと断言するのは師範には難しいけど、少なくともなんらかの影響で劣化が感じられるワイン。 やっぱブショネかな?質の悪いコルクを使うより、 (最近良くある)質の良い人造コルクの方がよっぽど良いな、との印象を深めた一本。
(59点)自宅にて

25日(日)

Saint-Romain "La Combe Bazin" 2001
サン・ロマン "ラ・コンブ・バザン" 2001
Dom. Billard & Fils
ドメーヌ・ビヤール・エ・フィス
Blanc
Saint-Romain
サン・ロマン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
5本セット\9,480 : 単体価格\2,4152004/06/16 ワイナリー和泉屋 INA
 いやー、それにしても毎日暑いですな。 関東地方は連日絵に描いたような夏空、今日も午前中からプチ師範代と近所のプールに行って、 というような一日。 夕食は、夏らしく冷奴、鯵のタタキと赤イカと夏野菜のニンニク炒め。 ワインは、ドメーヌ・ビヤールの5本セット、最後の一本の白。 白がメジャーな造り手らしいし、単品価格はそこそこするのでかなり期待して抜栓。
 色は普通の白ワインの色、っていうか、白ワインの色ってそうそう大きな違いは無いんで、 それで特徴を伝えるのは難しいですな。 香りは、まず顕著なのが蜜の香り。あと、しっかり熟れた柑橘類の香り。 良いです良いです、こういうワインに期待するのはこの感じであります。 口に含むとうっすらと樽香、このくらいの樽の効かせ方も師範好み。 味は、香りの印象からするとやや固め。 酸味がしっかりしていて収斂性がある。 「先のことはよく分からん」を旨としている師範&道場だけど、 このワインについては今よりもう少し置いた方が良さそうな気配を感じる。
 なかなか良く出来たワイン。今飲んでも美味いけど、 今後熟成させることによって更に良くなる気がする。 これでドメーヌ・ビヤールのワイン5本セット全て飲んだけど、 この白が一番良かった気がする。
80点自宅にて

24日(土)

Domaine d'Or Superieur N.V.
ドメーヌ・ドール シューペリュール (ヴィンテージ無し)
Maison Domaine d'Or
メゾン・ドメーヌ・ドール
Rouge
(Canada)
(カナダ)
\750 (4本よりどり3,000円)2004/07/18 Wine & Mart 樽屋 サントリー
 本日の夕食は、ホリデーシェフ師範ご謹製のビーフシチュー。 このワインは、その料理用として抜栓したもの。 買うときは、「おぉカナダ産のワインなんて珍しいなぁ」と衝動買いだったんだけど、 家に帰ってじっくり見てみるとヴィンテージは無いわボトルの底は真っ平だわ、 更には酸化防止剤(亜硫酸塩)以外に、 保存料(ソルビン酸K)や酸味料まで入っていると裏ラベルに書かれている。 こりゃまともに飲むワインじゃ無いですな、ってことで料理用に。 でも、二人半の家庭で作るビーフシチューの量なんて知れたものなんで、 残りは飲まざるを得ないわけで。
 色はやや薄めの赤紫。香りは・・・悪い想像通りで、 国内大手メーカーの激安モノ的な雑巾臭がある。 ただ、カシスっぽい果実の香りもありはするので救われる。 味も激安風味満載。甘酸っぱさはそれほど問題ないけど、 なんとなくブドウの傷んだ部分のような、腐りかけの味があるのがなんとも悲しい。
 久しぶりに「飲んで損した!」という気分になるワイン。 一杯だけは普通に飲んだけど、それ以降は氷を入れて流し込んだ。 料理用にしたのは好判断、というか料理用に使うのもちょっと危惧されたけど、 甘味と酸味は問題ないし、濃い味のシチューなんでまぁオッケーかな、と。 これがワイン煮込みみたいなストレートにワインの味が影響する料理だと使えないと思う。
39点自宅にて

Calera Central Coast Pinot Noir 2000
カレラ セントラル・コースト ピノ・ノワール 2000
Calera Wine Company
カレラ・ワイン・カンパニー
Rouge
Central Coast (USA)
セントラル・コースト (アメリカ合衆国)
\1,050 (2本よりどり2,100円)2004/04/30 やまや洋光台店 やまや
 上のワインだと量的にも質的にも口直しが必要、ってことで開けたのが、コレ、 米国のピノの名門カレラのハーフ・ボトル。 5年前に1997を飲んで、 ちょっとどうかなぁという印象だったけど、ハーフってなかなか品揃えが無いからね。 ちなみにお値段5年前とほぼ据え置き。
 さて抜栓。色は、ややエッジがレンガ色っぽくなっていて、なんとなく熟成した感じ。 香りのボリュームは申し分ない。上のワインと比べると雲泥の差。 木苺みたいな果実香バッチリ、砂糖を焦がしたカラメルのような甘い雰囲気もしっかりある。 ちょっと樽香がこなれて生臭い感じに変化している点は好き嫌いがあると思うし (師範は好き/師範代は嫌いらしい)、なんとなく厚化粧というか創られた感じがあるのが玉に瑕。 味は、思いっきり妖艶熟成系。すでに渋味はどこへやらで、 手作りジャムのような甘酸っぱさと、口腔の奥の方でチリチリ感じる渋味とは違う刺激感がある。
 ハーフボトルだからか、2000年産としてはかなり熟成の進んだ感じで、 かつその熟成具合にはややイビツさを感じる。 先日飲んだちょっと高級品と、似た感じでもあり、 でも根本的に違うようでもあり。と、なんだかんだ言っても1,000円でコレなら全く不満は無い。
77点自宅にて

23日(金)

Cortese M' 2002
コルテーゼ M' 2002
Malgra
マルグラ
Bianco
Piemonte Cortese
ピエモンテ・コルテーゼ
Piemonte (Italia)
ピエモンテ (イタリア)
\1,0502004/06/16 ワイナリー和泉屋 山信商事
 本日の夕食は、カツオの刺身、タコの刺身、鶏レバーの煮付け、カニカマとキュウリのサラダ。 選んだワインはコレ。なんだか著名な人が造るらしい北イタリアの白。 DOCであるピエモンテ・コルテーゼとは、造り手は違うけど昨年稽古している。 ガヴィと同じ品種ということもあって、ギリリと固いストイックな白の印象。
 色は麦わら色っぽい普通に白ワインの色。 香りは、青いリンゴのような緑の柑橘類のような、キリッと引き締まった果実の香り。 ここまでは飲む前のイメージ通り。 ただ、味わい的にはイメージとかなり違うもので、 酸が強くて固めではあるけどほんのり甘味があって、少なくともストイックな感じは無い。 酸っぱいグレープフルーツをそのまま食べるのがストイックだとすれば、 このワインはちゃんと砂糖がかけられている、といった雰囲気。 アルコール度数が11.5%と、一般の白ワインに比べて低めなんで、 糖分全てをアルコール発酵に回すのではなく、やや甘味を残した段階で発酵を止めたような感じ。
 一杯残った段階でうたた寝。抜栓後5時間も経つとやや苦味が出てくるんで、 比較的早めに飲みきったほうが良いのかも。
 ボトルの見た目も香りや味も、いかにも夏向きのワイン。 キンキンに冷やして屋外でキューッと、なんて良いでしょうな。 この内容で1,000円は極めて適正価格であります。
72点自宅にて

22日(木)

La Roque Dansante 1994
ラ・ロック・ダンサント 1994
Philippe Courrian
フィリップ・クーリアン
Rouge
Coteaux de la Cabrerisse (VdP)
コトー・ド・ラ・カブルリス (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\4752004/07/03 関内 サンタムール カツミ商会
 ちょっと涼しくなりました、ってんで赤ワインを。 まぁどうせエアコンの効いた部屋で飲んでるわけで、 屋外の気温がどうであれ関係ないんだけど、なんとなく気分的にはそんな感じ。 選んだのは、ちょっと珍しい10年前の南仏産。 お店の倉庫の中で忘れられていたワイン、とのことで500円以下の処分価格。 試飲もあったんだけど、抜栓後かなり時間が経ってたみたいなんで、 あまり意味なかろうと思い試飲せずに購入。 ちなみに夕食は鶏の唐揚げとか。
 色は、思ったよりも若々しい紫色。でも、なんとなくレンガ色がかったあたりに熟成を感じる。 あと、細かい澱が満載だったものをそのまま注いだから、 グラスの中はかなり濁った雰囲気に。 香りは弱い。 熟成香はあるんだけど、いわゆる良いボルドーの熟成モノみたいな黒蜜とかの雰囲気じゃなくて、 ただ単に元の香りが痩せてひなびた雰囲気になっているのが残念。 味も間違いなく熟成ワイン。酸味も渋味もその鋭さをそぎ落として、まぁるく一体となった感じ。 ただ、丸さの向こうに南仏らしい野暮ったさがあるのがこの地方の特徴なのかも。
 きちんと熟成した南仏産。 これが500円以下で買えるなんてことはこの先そうそうありそうにないくらい稀有なレベル。 でも、美味しさの絶対値としてはそんなに傑出したものはなくて、 なるほど珍しいねぇ、で終わるワインでもある。
70点自宅にて

21日(水)

Bourgogne Chardonnay 2001
ブルゴーニュ・シャルドネ 2001
Dom. Roux Pere & Fils
ドメーヌ・ルー・ペール・エ・フィス
Blanc
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\8932004/07/03 関内 サンタムール カツミ商会
 今日は土用の丑の日。季節の行事を重んじる師範家においては、 当然ながらこの日は鰻を食することにしております。 本日の鰻は、近所の魚屋で国産(静岡産)の鰻をオンデマンドで焼いて貰ったもの。 ちょっと高いけど炭焼きの香りが香ばしく、適度に脂が落ちてしっかりした蒲焼きでなかなか美味い。 他のメニューは、ポテトサラダのハム包み、タコのニンニク炒め、茹でとうもろこしとか (あと、海藻サラダもありました)。 で、飲んだのがコレ、ACブルゴーニュの白。 『蒲焼きの鰻にはピノ・ノワールが合います』なんていう世界一ソムリエな方もおられますが、 こんなクソ暑い日に赤なんか飲んでられない感じ。 ちなみにこの造り手の2001産の白は、ここんとこ サントーバン1級とかサントーバン畑名とかマコン・ヴィラージュとかを飲んでいて、 全般に好印象。
 色は普通の白ワインの色調だけど、クラスを考えるとやや濃いめか。 香りはなかなかグッド。リンゴや梨のようなシャープな果実香と、 ほんのり蜜香、口に含むとうっすら樽香 (ちなみに、プチ師範代に香りのテイスティングをお願いしたところ、 最初は「なしのにおい」、もっと無いかと問いただすと「ばたーのにおい」だそうな。 アッパレアッパレ)。 味もイケてます。コクがあって、酸味もしっかりしている。 旬の果物、プラムやソルダム、青梅といった雰囲気のキュッと締まった酸味で心地よい。
 小さいながらも凝縮感があって、非常に満足度の高い白。 車に例えるとミニ・クーパーかホンダ・ビートか(すいません、車のことはよくわかりません←だったら例えるな)。 ちなみにこのワイン、今月頭に買って今朝冷蔵庫に入れるまではずっと30度以上の部屋に放置。 それくらいでは全然傷む気配はありません。
78点自宅にて

19日(月祝)

本日は、お知り合いのN氏のさらにお知り合い宅にお招き頂いてバーベキュー。 総勢4家族で大人8人/子供4人、飲む人6人。 お近づきのしるしに、ってことで師範は白1本と赤2本を持参。

Le Grand Mouton Noir Chardonnay-Viognier 2002
ル・グラン・ムートン・ノワール シャルドネ・ヴィオニエ 2002

Rouge
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\1,5002004/07/10 信濃屋 横浜店 マルカイ・コーポレーション
 ビールを2缶ほど飲んだ後ワイン登場。 師範持参一本目の白は、一昨日飲んだものの別品種。 赤の方には"OAK AGED FOR 6 MONTHS"の文字があったけど、こちらの白には無し。 白にはあまり樽をかけていないとしたら、なかなか懸命な選択だと思う。 屋外でサッパリと、ってことで、 ヴィオニエの華やかな香りとシャルドネのコクを期待して持参した次第。
 色はあまり覚えていないけど、まぁ普通の白ワインの色だったような。 香りは、期待したほど華やかな香りは上がってこない。 でも、ヴィオニエが入っているだけあって雰囲気としては花のようなキュートな香り。 樽香はゼロかと思ったけど、やや樽も使ってある感じ。 味はやや甘めかな。少なくともスッキリ軽快って感じではない。 かといってマッタリと重いってほどでもなくて、 良く言えばウェルバランス、悪く言えば没個性。
 そこそこ普通に美味いワインではあるけど、 「変わり者」ってタイトルを付けるほど異端なワインでも無いような。 なんとなく中途半端な気分のまま空っぽに。
70点N氏のお知り合い宅にて

Contado Aglianico 2000
コンタード アリアニコ 2000
Di Majo Norante
ディ・マーヨ・ノランテ
Rosso
Aglianico del Molise
アリアニコ・デル・モリーゼ
Molise (Italia)
モリーゼ (イタリア)
\2,3942004/07/03 信濃屋 横浜店 稲葉
 2本目から赤、まずは師範持参のイタリア産。 このワイン、サッカーの中田選手が愛飲しているという、 ホントかウソか確認不明な理由で有名。 随分以前に門下生からご推薦のあった銘柄で、 師範は廉価版と稽古してまぁそこそこ。 屋外でバーベキューならイタリア産でしょ、って気分で持参したわけですが・・・
 まず色はとても濃い。アリアニコってそういう品種なんだっけ? 香りは、ジャムっぽいというか、完熟した果物のような甘い香りと、 それを補う樽の香り。 味も甘い。と同時にかなり渋い。ポテンシャルの高さは感じられるけど、 今飲むにはちょっと若すぎる感じ。 持参する前には冷蔵庫に入れてたんで、やや冷えすぎていたのかも知れないけど。 でもって時間が経つと開くかと思って、グラス一杯分だけキープしてたんだけど、 あまり変化はなかった。
 美味いには美味い。ただ、前述のごとくちょっと若すぎっすかね。 デキャンタするとかちょっと温度上げるとか、そういう技が必要かもです。 ちなみに、家主夫人は一口飲んで『うーん、赤だ!』と言っておられました。 確かにその通りであります。
75点N氏のお知り合い宅にて

Chapelle des Vieux Champs 1995
シャペル・デ・ヴュー・シャン 1995
Vignoble Pierre de Hontaas
ヴィニョーブル・ピエール・ド・オンタ
Rouge
Bordeaux
ボルドー
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
(Yちゃん家より) (フランス土産)
 家主であるYちゃんご一家からご提供頂いたのは、 フランス土産らしいボルドー産の赤。 日本ではあまり見かけない銘柄だし、 このクラスで1995産というのはちょっと珍しいですな。 ラベルの雰囲気もなかなか高級げであります。
 常温からちょっとだけ冷やして抜栓。色はやや薄めの赤紫。 ほんのりオレンジがかっているあたりに10年弱の熟成が感じられます。 香りは、ストレートに果物と樽だった上のワインとは対照的に、 小さめながらもいろんな要素が渾然一体となった複雑な香り。 味は、さすがに酸味がメインのやや退廃的な感じになってはいるけど、 それなりに良い感じではあります。
 丁度良い感じに熟成したボルドー。 そういうのって日本ではあまり見かけないし、 あったとしても輸送や保管のリスクがあるからね。 ともあれ珍しいモノをありがとうございました。
74点N氏のお知り合い宅にて

Chateau Bellevue la Foret "Optimum" 2001
シャトー・ベルヴュー・ラ・フォレ "オプティマム" 2001
Ch. Bellevue la Foret
シャトー・ベルヴュー・ラ・フォレ
Rouge
Cotes du Frontonnais
コート・デュ・フロントネ
Sud Ouest (France)
西南地区 (フランス)
\2,2802004/07/03 関内 サンタムール カツミ商会
 もう一本の師範持参赤は、フランス西南地区の産。 このワインの廉価版とは稽古済み。 "Optimum"なんて名前が付いて、これ見よがしに大きく重いボトルに入ってて、 誰の目にもプレミアムなことがわかる。 店頭で試飲したときも、予想に違わぬ重さ/高級感。 でもきっと一人で飲んだら飽きそうなんで、こういう席に丁度良いかな、と持参。
 色はほぼ真っ黒、照りも十分。 香りは、濃い果実の香りや焦がした樽香もあるけど、 特徴的なのはミントのような涼しげな香り。 味も確かに濃いんだけど、むやみに濃いだけじゃなくてまとまりも良く、 渋味もとんがった感じがしなくてスルスルと入る。
 これはアタリ。この値段ならお薦め度大。 ただ冷静に見ると、師範も最近余計な知恵や先入観があって、 こういう「濃いワイン=良いワイン」 というようなステレオタイプなワイン好きになっている気がする。 というのも、前のワインの方が一般の方々にはウケが良かったような気がするから。
79点N氏のお知り合い宅にて

Cave d'Occi Muller-Thurgau 2002
カーブドッチ ミューラー・トゥルガウ 2002
Cave d'Occi Winery (欧州ぶどう栽培研究所)
カーブドッチ ワイナリー (欧州ぶどう栽培研究所)

Niigata (Japan)
新潟 (日本)
(Kくん家より) (頂き物らしい)
 もう一組の参加者、Kくん家からご提供頂いたのは、頂き物らしい国産の白ワイン。 もとより国産ワインの登場回数が少ない本道場、 特に最近は全くと言って良いほど国産ワインを飲んでなくて、 前回はいつ飲んだか覚えてないくらい(調べてみたら昨年末のコレが最後)。 というわけで、国産ワインの知識に疎い師範であります。 カーヴドッチのワインも当然初稽古、 知識として国産のワイナリーでもかなり力の入った造り手と聞いている程度。 国産だしドイツ品種だし、こりゃ間違いなく甘口ワインだな、 と思いデザートワイン代わりとして最後に持ってきたわけですが・・・
 それが大きな判断ミスでありました。 香りは、かなりボリュームがあって造りの確かさがわかります。 ただ、品種の個性か思いっきりゴムの香りで、 食後にマッタリという気分にはおよそ相容れません。 味はかなりドライ。金属的な感じはしないけど、 おとなしめの味わいで水のようなスッキリ感。 そこそこ酔いの回った舌にはインパクトに欠けてしまいます。
 果実の雰囲気を取り去ったような香り、糖分を全て取り去ったような辛口の味、 魚メインの和食なんかには相性の良いワインだと思うけど、 バーベキューの後半に登場させるにはあまりにかわいそうでありました。 痛恨の判断ミス、ゴメンナサイでございます。
(63点)N氏のお知り合い宅にて

・・・というような会でありました。お招きいただいた皆様、ありがとうございました。


18日(日)

Acon Brut N.V.
アコン ブリュット (ヴィンテージ無し)
Aconcagua
アコンカグア
Sparkling
発泡
Mendoza (Argentina)
メンドーサ(アルゼンチン)
\1,2392004/06/05 ザ・ガーデン 東戸塚店 ピーロート・ジャパン
 大変に暑い一日、夕食はサッパリと枝豆、鯛の刺身、アサリのワイン蒸し、イサキの塩焼き、ちらし寿司。 魚メインの和食には泡モノが一番、ってことで選んだのが南米アルゼンチンのスパークリング。
 さて抜栓。ニューワールドの泡モノって、過剰なくらい炭酸が強いものが多いから、 これも恐らくそうだろうと思いつつ注意してプシュッと・・・こない。 すかしっ屁のように弱弱しくガスが抜けたのみ。 コルクの形状が、瓶の中に入っている部分の広がりが少なくなっていて、 後天的にそうなってしまった(ガスが抜けてしまった)のかも。 グラスに注いでも泡の弱さは絶望的。 気を取り直して、色はやや赤みがあるけどとっても薄い。 香りもあまり強くないけど、 リンゴとアメとイーストが現れる雰囲気はシャンパーニュ風で心地よい。 味は、まるでカバ(スペイン産スパークリング)のようなエグミがあるのが残念だけど、 炭酸の弱さが功を奏してか丸っこい感じになっている。
 やっぱりスパークリング・ワインは泡が命です。 何十年も経った熟成モノならいざ知らず、 若いスパークリングで弱弱な泡のものは飲んでいてやっぱり寂しい。 ただこれが個体差だとしても見分ける術が無いからなぁ。
(69点)自宅にて

17日(土)

Le Grand Mouton Noir Cabernet-Shiraz 2001
ル・グラン・ムートン・ノワール カベルネ・シラーズ 2001

Rouge
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\1,5002004/07/03 信濃屋 横浜店 マルカイ・コーポレーション
 本日の夕食は、ウィークエンドシェフ師範(サンデーシェフから改名)ご謹製「牛と玉ネギのサクサク・ハンバーグこってりソース」。 付け合せはブロッコリーをニンニク・オリーヴオイルで炒めたのと、ナスとトマトのラタトゥイユ(これは作り置き)。 ハンバーグのソースにに赤ワインが必要、ってことで抜栓したのは南仏ラングドックの赤。 ムートン・ノワール=黒羊=変わり者、という意味らしい。 確かにボトルの形状は普通のワインと違っていて変わり者の雰囲気を醸し出している。
 色はかなり濃い目、まるでニューワールド産のよう。 香りも、まるでオーストラリアのカベルネ+シラーズ混醸モノのような、 濃い果実香と甘い樽香。 確かにフランスの地でこんだけオーストラリアっぽいのを造るのは「変わり者」かも。 味は、当然ガツンと濃いのを想像するけど、 裏ラベル『ミディアム・ボディ』と紹介されている通りそれほど濃くは無い。 この色や香りでこの味わいってのもなかなか「変わり者」。
 フランスで採れる豪州産ワイン、といった面持ち。 フランス・ワインにも豪州ワインにも触れる機会のある日本人にはそれほどの驚きは無いけど、 (多分)フランス・ワインしか飲まないフランス人な方々には意外なワインだろうことは想像に難くない。
74点自宅にて

15日(木)

Petit Chablis 2001
プティ・シャブリ 2001
Jean Claude Courtault
ジャン・クロード・クールトー
Blanc
Petit Chablis
プチ・シャブリ
Bourgogne (France)
プチ・シャブリ (フランス)
\1,3652004/06/11 エノテカ ウィング高輪店 エノテカ
 本日の夕食はマダイとアジの中華風刺身サラダ、アジの洋風南蛮漬け。 選んだワインは、久しぶりのプチ・シャブリ。 このワインは2年前に2000年産と稽古済み。 当然のごとく買うときにはそんなことは全く忘れております。 買値は、2000産は税抜き1,426円だったけど、2001産は税込みで1,365円、100円くらい値下がりかな。 ま、前回の印象はあまり芳しくないものだったみたいなんで、 そう大きな期待はできないな、と思いつつ抜栓。
 色はとっても薄い麦わら色。 香りは、「フルーティ」とは対極の、ゴムっぽいようなミネラルっぽいような香り。 口に含むとやっと青リンゴの香りが漂う。 味は、カタブツながらしっかりとした旨みが感じられる。 酸味もしっかり。でも「酸っぱい」感じじゃなくて、それがコクに感じられるのがいかにもシャブリ。
 少なくとも享楽的なワインじゃないけど、 飲みごたえがあってなかなか侮れない。 2000年産を覚えているわけじゃないけど、 過去の記述を見る限り(生産されてからの年月が経った後の稽古ゆえか) より深みが増したような感じ。
71点自宅にて

11日(日)

Le Mas 2002
ル・マス 2002
Domaine Clavel (Pierre Clavel)
ドメーヌ・クラヴェル (ピエール・クラヴェル)
Rouge
Coteaux du Languedoc
コトー・デュ・ラングドック
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
(単品価格 \1,459)2004/06/19 デリバリーワイン 山信商事
 本日の夕食は、鳥手羽の甘辛揚げ煮。 久しぶりのややコッテリメニューなんで、久しぶりにコッテリ系のワインをチョイス。 モノはデリバリーワイン さんから送って頂いた南仏産 (このワインのページ)。 いつもいつもありがとうございます。 なんでも、ロバート・パーカー氏推奨(2001産が90点/五つ星醸造家)銘柄らしいし、 上記ページのコメントを読むととってもコッテリして美味そう。
 さて抜栓。色も深いしとってもコッテリした液体で期待大。 香りは、最初そのまま嗅いだ時は思いのほかおとなしめに感じた。 でも、ワイン・マニアよろしくクルクルとスワリングすると、 いかにも南仏なやや刺激をもった果実香がツツーッと沸いてくる。 大きなグラスは必需品かも。 味は思いっきり予想通りの方向性。コッテリ甘くてチリッと酸っぱくてドスン重い。 余韻も長くて、口の中言うに及ばず胃の中でもモワァーっと存在感を示す。 アルコール度数の表記は13%となっているけど、 実際はもっと(14%くらい?)ありそうな感じ。
 いかにもパーカー推奨銘柄、非常にコッテリしてて力が入ってて、存在感のあるワイン。 師範的には、この南仏品種独特の鋭さがあまり得意でないんで大絶賛ではないんだけど、 とにかく濃いヤツ/南仏ウェルカムな方は是非。
79点自宅にて

9日(金)

Saint-Aubin 1er Cru "Les Castets" 2000
サン・トーバン プルミエ・クリュ "レ・カステ" 2000
Dom. Billard & Fils
ドメーヌ・ビヤール・エ・フィス

Rouge
Saint-Aubin 1er Cru
サン・トーバン 1級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
5本セット\9,480 : 単体価格不明2004/06/16 ワイナリー和泉屋 INA
Saint-Aubin 1er Cru "Les Castets" 2001
サン・トーバン プルミエ・クリュ "レ・カステ" 2001
Dom. Billard & Fils
ドメーヌ・ビヤール・エ・フィス
Rouge
Saint-Aubin 1er Cru
サン・トーバン 1級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
5本セット\9,480 : 単体価格不明2004/06/16 ワイナリー和泉屋 INA
 先月に引き続き、 同じ造り手/同じ畑/違うヴィンテージのワインを飲み比べるアカデミック企画「ヴァーティカル稽古」。 今回は5本セットで買った中に入っていた中からの2本。 ヴィンテージ・チャートなんかでは、 ブルゴーニュ赤の2000産と2001産はどちらも同じくらいの評価。 飲み比べて自分なりにどっちが好きか感覚を掴んでおくのも良いな、ってことで。 ちなみに料理はタコとカツオのカルパッチョとかなんで、 定石的には赤ワイン向きじゃないのかもだけど、 これまでの経験上あまり濃い赤じゃなさそうだし、飲みたい時に飲む、と。

2000産(写真上)
 まず抜栓時点でややブルー。コルクの位置がボトルの内側にかなり凹んでて、 スクリューを回すとコルクも回るし、抜く時も途中で折れる始末。 非常に質が悪く、正直言ってボロボロのコルクで雑菌の入る余地がありまくり。 「こりゃダメかも」と思いつつ抜栓。 色はなぜか2001産より濃い。 それは良いとして、香りはちょっとねぇ。 コルクの雰囲気からしてブショネが疑われたけど、 香りも果実香が弱くて針葉樹の生木のような香りがあって、その可能性は否定できない。 味には特に変な雰囲気は無い。 ただ、この造り手の特長(と思っている)コクと後味の余韻はやや控えめ。
 やっぱりブショネかなぁ。 香りの詰まり方や生木の匂いはいかにもそうなんだけど、 飲めないってほどじゃないのが微妙なところ。 結果的に明らかに2001産との差はあるけど、 ヴィンテージの差ではなさそうなのがとっても残念。

2001産(写真下)
 こちらのコルクはとってもキレイで抜きやすい (キャップシールは薄いアルミのイマイチ品だけどね)。 色は、前述のごとくやや薄め。ほんのりオレンジも見て取れる色。 香りは、上のワインに比べると伸びやかでまともで、 ワキガっぽい動物香と梅のような果実香がメイン。 ザボンや晩白柚みたいな、大型柑橘系の皮めみたいな香りもある。 ただ、香りのボリューム自体は期待したほどではない。 味は、抜栓直後はチリチリッとした炭酸の感じがあったりして???だったけど、 ちょっと時間が経つとキレイな酸とほんのり甘味、後味に残るコクの三本立てに変化。

 2000年産の状態が疑わしく、まともなヴィンテージ比較にならなかったのはとても残念。 でも、健全と思えた2001産も、 これまで飲んだ同じ造り手のサントーバンやオークセイ・デュレスと比べて、 1級畑でありながら内容的にそれらを超えるものでは無かった。

翌日、やっぱり2000産は伸びが無く詰まった感じで、師範的にはブショネ判定。 でも、比べて飲まないと「そんなもんかも」と納得するレベル。 2001産のほうはちゃんと開いて開ききった、って感じで、 このクラスのブルゴーニュは抜栓当日中に飲んだ方が良いことが判明。

2000産 (69点)自宅にて
2001産 74点

8日(木)

Chateau Reynon 2001
シャトー・レイノン 2001
Ch. Reynon (Denis et Florence Dubourdieu)
シャトー・レイノン (ドニ・エ・フローレンス・デュブルデュー)
Blanc
Bordeaux
ボルドー
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\9872004/06/16 ワイナリー和泉屋 中島菫商店
 本日の夕食は、ヒラメの煮付け、水菜と豚肉のポン酢和え、ポテトサラダ。 料理がどうのってことより、とにかくクソ暑い一日だったってことでワインは白を。 このワインを造るドニ・デュブルデュー氏という人は、 ボルドー大学の教授で白ワインのスペシャリストらしい。 そういう名のある人が造っててこの値段というのは有り難い限りですな。 もちろんその肩書き相応の内容があれば、だけど。
 色は値段相応。ちょっと黄色めのレモン色。 香りは、最初にこそワインを飲み過ぎた翌日朝一のお小水のような、 ちょっとゴムっぽい香りがあったものの、 主たる雰囲気はユリみたいな華やかな花の香りと南方系の果物の香り。 味は、値段から考えるとビックリするくらい厚みのある内容。 決して甘ったるくなく、かといって金属のような鋭利な感じもしない。 スケールこそ小さめながら、そのバランス感覚は絶妙。
 時間が経っても雰囲気に変わりは無い。 その厚みのある飲み口がちょっと飲み飽きを誘う気はするけど、 バランスを崩したりはしないんで大きな問題は無い。
 心地よい香りとバランスの良い飲み口を備えたワイン。 華やかで若々しいワインをちょっと太らせた感じか。 デュブルデュー教授、さすがであります。 今後ともこういう安くて美味いワインの醸造法のご指導、よろしくお願いします。
73点自宅にて

7日(水)

Chateau Majureau-Sercillan 1999
シャトー・マジュロー・セルシヤン 1999
Ch. Majureau-Sercillan
シャトー・マジュロー・セルシヤン
Rouge
Bordeaux Superieur
ボルドー・シューペリュール
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\1,6802004/05/31 リカーズ ハセガワ 北口店 アズマ コーポレーション
 いきなり真夏到来なクソ暑い今日、夕食のメニューは豚の冷しゃぶサラダ仕立て。 ワインを赤にするか白にするか悩むメニューではあるけど、 本日は思い切って赤の中の赤、ボルドー産をチョイス。 大した理由があるわけじゃないけど、 このワインは道場在庫の中で最も在庫期間が長いワインのうちの一本だし、 さらに暑くなるこの季節、今後積極的にボルドーが飲みたくなることもないかな、と思って。
 さて抜栓。色はちゃんとボルドーな青紫。 香りは、抜栓直後はかなり弱めで、焦がしの効いた樽香と葡萄の皮目がちょっと感じられる程度。 味はなかなか良い感じ。 決して太さは無いけど、 キメ細やかな渋味と結構しっかりした甘味がきちんと存在。 抜栓直後の印象としては「そこそこ合格」。
 これが、抜栓後1時間も経つと合格度が一気にアップ。 香りの樽香はより顕著に、口に含むとカシスっぽい濃い果実香が感じられ、 渋味もこなれてまろやかな味わいに変化。「かなり合格」なワインに。
 今風なボルドーというか、長熟をめざした重く固いわいんじゃなくて、 今飲んで楽しめるやや軽めで華やかな雰囲気が感じられる。だもんで開きも早い。 最近ACボルドー・シューペリュールでこういう傾向のワインが増えてきてますね。 安ワイン者としては嬉しい傾向だと思います。
76点自宅にて

4日(日)

 本日はプチ師範代の保育園友達ご一家を招いて。

Segura Viudas "Lavit" Rosado Brut N.V.
セグラ・ビウダス "ラビット" ロサード ブリュット (ヴィンテージ無し)
Segura Viudas
セグラ・ビウダス
Cava
発泡
Cava
カバ
(Espana)
(スペイン)
\1,2902004/06/01 ビックカメラ有楽町店 リョーショクリカー
 昼過ぎに飲み会スタート、 梅雨の晴れ間(といっても今年はそんな日ばっかり)の明るい日差しに合わせて、 とっても明るい色の泡モノをチョイス。 ボトルやラベルの感じもスペイン産とは思えない垢抜けたもの。 ちなみにこのワインは、 門下生からのお薦めありの品。
 色は、泡のロゼとしてはかなり濃い。 サーモンピンクとか玉ねぎの皮といった、この手のワインに使われる色の例えとはかなり違って、 ザクロのような、赤ワインの紫をそのまま薄めたような色。 香りにも赤ワインっぽい雰囲気が漂う。 なんとなく取ってつけたような、というか普通のカバに赤ワインを混ぜました、 って感じの香り。 味もそんな感じ。酸味と渋味がキリリとしていて、しっかりしてはいるけどややカタブツな印象。
 もう少し甘く穏やかなワインを想像していたけど、実際は結構険しい感じ。 でも、このクラスの泡モノに求めるパフォーマンスはちゃんと持っていて、 値段を考えれば納得の内容。
72点自宅にて

Bourgogne Hautes Cotes de Nuits 2002
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ 2002
Dom. Gros Frere et Soeur
ドメーヌ・グロ・フレール・エ・セール
Blanc
Bourgogne Hautes Cotes de Nuits
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,7452004/07/03 関内 サンタムール カツミ商会
 料理は、アンチョビ・オリーヴやらタコとカリフラワーとトマトのサラダとか。 ってことでワインは白へ。 このワインは、師範には珍しく再々リピート買いしたもの。 今年に入って既に2回も(ココココ) 稽古済み、定番となっております。 ま、人様にお出しするんだったら素性の知れたモノが良かろう、ってことで。
 で、やっぱり美味いですね、コレ。 何度飲んでも師範的には間違いなく高級ブルゴーニュ白に感じられる内容。 色や見た目もトロッとしているし、 香りもシャルドネらしい蜜香とバニラの効いた樽香がババーンと感じられるし。 味もアタックが強くてアフターも長くて、特に欠点は見出せないし。
 ホントの高級ブルゴーニュと並べて飲めば違いが判るのかもしれないけど、 少なくともコレだけ飲んでたら十分満足。 1月/3月と比べると、若干熟成した分だけますます良い感じになっていると思う。 一人で飲むには若干Too Muchかもだけど、数人で飲むんだったら間違いなくお薦め。
83点自宅にて

Charmes Chambertin 1999
シャルム・シャンベルタン 1999
Maison Fery-Meunier
メゾン・フェリ・ミュニエ
Rouge
Charmes Chambertin (Gevrey Chambertin Grand Cru)
シャルム・シャンベルタン (ジュヴレ・シャンベルタン特級畑)
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\5,0402004/04/17 みちのく岩手のワイン屋 竹澤 AMZ
 一本目/二本目をお手頃価格で済ませたので、赤くらいはちょっと奮発して特級品を。 とはいえ、税抜き価格4,800円は特級畑としてはお手頃価格ではあるけど。 ちなみにこの造り手のワインは、以前コレとかと稽古済み。 JJコンフュロンのアラン・ミュニエというひとが興したネゴシアンらしい。
 で、これも大当たりでした。 樽が効いてて果実味がギュギュッと凝縮していて、いかにも今風のブルゴーニュ。 香りのボリュームも十分だし、味のバランスも高い次元でバランスされている。 だもんで美味い美味いとあっという間に空っぽに。
 若くて濃いブルゴーニュとしては申し分ない内容。 残念な点があるとすれば、変化を楽しみながらもっとじっくり飲みたかったなぁ、ってことくらい。 でも、美味いワインほど早く無くなるからね。 こうだとわかっていればもう一本買っとけば良かったなぁ。
90点自宅にて

Samos N.V.
サモス (ヴィンテージ無し)
Kourtakis
クールタキス
White
Samos
サモス
(Greece)
(ギリシャ)
\1,5002004/07/03 信濃屋 横浜店 メルシャン
 昼だし、飲む人3人(男性2人/女性1人)だし、 ってことで当初予定は上のワインまでと考えていたんだけど、 やっぱりちょっと(かなり、か)飲み足りない。 ってことでデザート・ワインとして選んだのがコレ、 ギリシャのサモス島で、マスカットから作られる甘口白ワイン。 アテネ・オリンピックにちなんだ「ギリシャのワインコーナー」で売られていたもの。 上の白もそうだけど、前日買ったばかりで抜栓。
 写真でもわかると思うけど、色は結構しっかりとした黄色。 香りはモロにマスカットの香り、味もモロに甘い葡萄の味わい。 樽香とか酸味とかは・・・あんまり覚えてなかったりするんだなぁ。
 甘くて香りが良くて、期待したパフォーマンスはきっちり備えている。 ただ、当然ながら2杯も3杯も、ってワインじゃ無いですね。 というわけで、一杯ずつ飲んで、あとは後日、ってことで。

 なんだかんだで次に飲んだのは6日後。 丸い甘味と後から来る酸味、特に変化無く楽しめた。
 抜栓一週間後、プチ師範代に香りのテイスティングをお願いしたら「大学芋のにおい」 だそうな。彼女はコレの時も似たようなコメント。 主張に一貫性があって頼もしい限り。

(75点)自宅にて

Domaine Galetis "Viognier de Vincent" 2003
ドメーヌ・ガレティス "ヴィオニエ・ド・ヴァンサン" 2003
Dom. Galetis
ドメーヌ・ガレティス
Blanc
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\5252004/04/30 やまや洋光台店 やまや
 なぜかワインの空くスピードが速すぎて、 デザート・ワインを飲んだあとメインのアイナメのポアレを食べてたり。 というわけで、もう一本白を抜栓。 酔っ払いのくせに『もう酔っ払いなんで安いので良かろう』という意識は働いており、 税別500円という激安モノをチョイス。 ちなみにワイン名は、裏ラベルに「ガレティス」って書いてあるんでそれに倣っているけど、 発音的には「ガルティ」のような気がしないでもない。
 当然かなりメートルが上がった状態なんであまり詳しいことは覚えてないけど、 印象としては『これで500円なら十分っすね』な内容だったように思う。 ややガチャガチャした感じはありつつも、 ヴィオニエらしい華やかな香りと、甘めの味がクラスを超えたレベルだったような。
 一人で一本だとちょっとクドさが辛いワインかも知れないけど、 こんな状態で飲むワインとしては必要十分な内容だったと思う。 ・・・ってな感じで、終盤になると「・・・と思う」「・・・だったような」を連発する師範であります。
(70点)自宅にて

飲む人3人で5本はちょっと開けすぎでした。男性2人は後半は睡眠タイム。南無。


3日(土)

Saint-Romain "La Perriere" 2001
サン・ロマン "ラ・ペリエール" 2001
Dom. Billard & Fils
ドメーヌ・ビヤール・エ・フィス
Rouge
Saint-Romain
サン・ロマン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
5本セット\9,480 : 単体価格不明2004/06/16 ワイナリー和泉屋 INA
 本日の夕食は、枝豆、焼き鳥(モモ肉、砂肝、レバー、豚バラ、アスパラガス)、鶏ご飯。 仕込み方は師範代/焼き方は師範というおしどり夫婦二人三脚揃い踏みな夕食(意味不明)。 で、選んだワインはコレ、 今週はワイン自体をほとんど飲んでないってこともあって、 お値段不明ながらもちょっと良いさげなワインをチョイス。 Webショップで買った同じ造り手の畑/ヴィンテージ違い5本セットからの一本。
 色は、前回飲んだコレよりやや濃い目。 香りも幸いにしてブショネではなく、やや汗臭いような南のピノ・ノワールらしい香りがツーンと。 味は、前回飲んだのと傾向的にはほぼ同じ。 ただ、こっちの方がちょっとだけ甘みが残ってるかな? その「ちょっと」がかなり重要で、元来の旨味成分に加えて甘味があることで、 かなり良い感じのバランスになっている。
 どちらかというとスルッと系のワインゆえ、 またまた1時間超で飲了。 造り手の個性か、いたずらに濃さは追わず旨味の抽出に主眼を置く姿勢は同じ。 相対的にはこっちのほうがやや甘味が残ってて楽しめるワインだったような。
79点自宅にて

前月分

by 師範