稽古日誌:2007年7月

 道場(師範宅)では7月1日現在、ヤゴを飼育しております(左写真:水面が反射して見にくいけど右側がヤゴ、左の赤いのは餌のアカムシ)。 秋口、小学校のプールに産み付けられたトンボの卵が、プール開き前にはヤゴになっていて、 それをそのまま流しちゃうとトンボがいなくなるんで、各家庭に持ち帰って飼育させる、 という目的らしい。 小学生のお子さんをお持ちのご家庭で、 特にプール以外トンボが生息できる池が無い都会にお住まいのところでは結構よくある話ですよね。
 で、プチ師範代が持ち帰った2匹のうち1匹はすぐに死んじゃって、 残り1匹が約1ヵ月生息中。 そろそろ羽化するかな、という感じ。 うまくトンボになってくれれば良いけど。

 7月6日夜、ついに羽化開始。でも・・・頭だけ出したところで力尽きたみたい。 とっても無念。合掌。

翌月分

31日(火)

Pouilly-Fume "Selection Jacques Arnoult" 2005
プイィ・フュメ "セレクション・ジャック・アルノー" 2005
Marcel Sautejeau
マルセル・ソートジョー
Blanc
Pouilly Fume
プイィ・フュメ
Loire (France)
ロワール (フランス)
\2,1802007/07/07 サンタムール カツミ商会
 本日は師範の誕生日。というわけで本来休肝日の火曜だけど、 「ハッピーバースデー法」を適用して飲んでおります。 明日は休暇を取ってプチ師範代と過ごす予定でもあるんで、気分はプチ週末。 で、選んだワインは、安ワイン道場的にはちょっと高級な部類に入る2,000円強の白を。 とはいえあまり馴染みの無いロワール産、 かつ名前も知らないし検索してもあまり引っかからない造り手。 果たしてこの値段の価値があるのか興味津々で。 ちなみに料理も、アジとサーモンと甘エビの刺身、生ハムのサラダ、砂肝の炒め物、子羊の香草焼きと豪華版。
 さて抜栓。キャップシールはプラスティックだし、コルクも短い合成コルク。 およそこの値段のワインとは思えない安っぽい口周りで、かなり心配に。 色は薄めのレモン色で、コレも普通によくある安ワイン風。 香りでようやく安心。いかにもソーヴィニョン・ブランらしい、 ハーブのようなスーッと清涼感のある香りと、 グレープフルーツのように鋭利な果実香がバッチリ。 味も、この地方らしく酸味が主体の味わいではあるけど、 コクと旨味がギュッと凝縮されていて、なかなか存在感のある味わい。
 久しぶりにロワールのワインを飲んだけど、いかにもソーヴィニョン・ブランらしくて、 凝縮感も華やかさもあってこの値段も納得の内容。 キャップシールやコルクの安っぽさも、不必要な部分はコストダウンしました、 と良い方に解釈しましょう。
77点道場にて

29日(日)

 16年半乗った師範家の自家用車、買い換えました。 さよならしたのは、1991年式ホンダ・インテグラ ZXi 1600cc 3ドア・ハードトップ マニュアル・トランスミッション。 走行距離はたったの7万キロ弱、まだまだ新品同様の外観/エンジンだったけど、 次の車検を通すのは相当な出費を覚悟せねばならなそうなこと、 雨の後は足元に雨漏りすることなんかもあって、いよいよ退役。 師範が初めて買った車で、これまで(当て逃げされた以外)事故も無く大きな故障も無く、 大変優秀でありました。
 この後はさすがに廃車になっちゃうのかなぁ。 どこか東南アジアあたりででもまた活躍してくれれば嬉しいんだけどね。

Bourgone 2003
ブルゴーニュ 2003
Dom. Bruno Clair
ドメーヌ・ブルーノ・クレール
Blanc
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,9742007/05/23 Yoshiya ラック・コーポレーション
 本日の夕食は、アジのタタキ、タコとブロッコリーの炒め物、(昨日食べなかった)鰻丼。 ワインは、結構好きな造り手、ブルーノ・クレールのACブルゴーニュ白。 最近、ACブルゴーニュ・クラスでも造り手によっては3,000円以上したりするけど、 やっぱ2,000円以下ですよ、ACブルゴーニュは。 そうでないと気軽に飲めないというか、普通買おうと思わないからね。 ユーロ高で仕方の無い部分はあるだろうけど。
 さて抜栓。色は特段濃くも無く薄くも無く、普通に白ワインの色合い。 香りは、最初「え?マジ?」ってくらい弱かった。 思わずコルクの裏を見ると、なんだか怪しい黒い筋。 なんとなくブショネっぽくはあるけど、弱いだけで変な匂いがするわけではないのが微妙。 口に含むと、蜜っぽさや樽っぽさが感じられるんで、 本当であれば?結構イケてる系の香りだったように思う。 味は、2003年らしく酸味が抑え目でまるでニューワールド産のような雰囲気。
 抜栓後時間が経つと、香りの弱さがわずかながら改善されたように思う。
 悪くはなくて、飲む分にはそこそこ楽しいワインではあるけど、 抜栓直後の香りの弱さはちょっと微妙だなぁ、と。 もしホントはもっと香りの立つワインだったとすると、 ACブルゴーニュとしてはかなり高品質な部類に入ると思う。
(72点)道場にて

28日(土)

 本日はプチ師範代が通う学童保育の日帰りキャンプで、横浜の大池公園というところへ。 師範家はプチ師範代、プチプチ師範代、師範代、師範でフル参加。 日帰りなんで、作るのは昼食、メニューはもちろんカレー。 「キャンプでカレー」ってのは、簡単という以外にも良い面がありますな。 なんたって酒が飲みたくならないから。これがバーベキューとかだとそうはいきません。


Bourgogne Hautes Cotes de Nuits 2004
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ 2004
Dom. Gros Frere et Soeur
ドメーヌ・グロ・フレール・エ・セール
Rouge
Bourgonge Hautes Cotes de Nuits
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,8812007/04/30 カルフール南町田店 モトックス
 というわけで、夕方には帰って参りました。 買い物に行く時間も気力も無し、ってことで、夕食は冷凍されてる素材を使って鰻丼・・・ のつもりだったけど食前のツマミでさつま揚げだけで鰻丼に行き着かず。 ワインはというと、うなぎにはピノ・ノワールでしょう、と田崎の真ちゃんも言ってたし、 濃い赤はちょっと勘弁、でも白は・・・って気分なんで、ブルゴーニュの赤をチョイス。 選んだのは、米国向けっぽい派手なワインを造る印象があるグロ・フレール・エ・セールのオート・コート・ド・ニュイ。 この銘柄の赤は2002産1999産と稽古済み、結構師範的にはお気に入りの銘柄。
 さて抜栓。色はいかにもブルゴーニュらしい赤紫。 香りは、クターッと生臭い朽木のような香りがメイン。 こういう香りって、安ワインではなかなか出会えないよね。 それ自身が良い香りかと問われるとグッと答えに詰まるけど。 この造り手に象徴的な樽香は控えめ。やっぱり弱い2004産ブドウに強い樽は合わないと考えたのかな? 味は、不作年である2004年を象徴するかのように軽めな味わい。 それでも甘味と酸味と渋味のバランスは上手にまとまっている。
 この造り手をして、2004年はこぢんまりとしたワインを造らざるを得なかった、というのが正直なところかな、と。 でも、グロ・フレールって、力強さ一本槍かと思ってたけど、 こういう抑えた造りも出来るんだな、と再認識。 ま、ワイン自体は軽めでまとまりの良いワインです。
75点道場にて

26日(木)

Palacio de Eza 2004
パラシオ・デ・エサ 2004
Compania Vitivinicola Tandem
コンパニーア・ビティビニコーラ・タンデム
Tinto
Navarra
ナバーラ
Navarra (Espana)
ナバーラ (スペイン)
\837 (共同購入:通常価格 \1,449)2007/06/13 ヴェリタス ワインプレス・インターナショナル
 小学生は夏休み。学童保育に通うプチ師範代、昨日は施設近所の公営プール、 今日は映画鑑賞と、企画もりだくさんで楽しんでいるようであります。 師範も昨日は職場の飲み会で勤務先そばの焼肉屋へ。 そこそこ良さそうなワイン(確か銘柄はコレコレ)が お手頃価格(ボトルで1,800円)であったので注文したけど、あいにく品切れ。 ビールばかり飲んでおりました。
 というわけで中三日空けて久しぶり?のワインは、スペイン産の赤。 楽天の共同購入、よりどり1本あたり837円、6本で送料無料の中の1本。 正直言ってスペイン産には若干の苦手意識が無いではないけど、 今時の安ワイン者としてはスペイン産は避けて通れないからね。
 色はとても濃い。芯から端までストレートな紫で、気持ち赤みが感じられるあたりはスペインっぽいか。 香りは、色から想像されるよりかなりボリューム控えめ。 スペインにありがちなヤニっぽさも控えめで、樽香も特に無くそのまんまブドウっぽい香りがメイン。 味は想像通り、というか想像以上に濃い。 渋味/酸味/甘味、どれもしっかりしていて構成要素的に不足はないんだけど、 いかんせんそれらが別々で固い印象。
 品質は高いと思うんだけどねぇ~。 というわけで、平日に1本飲みきれるワインでは無さそうだったんで、 半分を残して明日に。飲み足りない分は先週の木曜に開けた食後酒で。
 さてその翌日、ちょっとは柔らかになっているかと思えばさにあらず、 かえってツッケンドンな感じが目立ってしまったような。 一日に半分飲むのでも厳しく感じられるワインでした。
69(-2)点道場にて

22日(日)

Moulin d'Issan 2003
ムーラン・ディッサン 2003
Ch. d'Issan
シャトー・ディッサン
Rouge
Bordeaux Superieur
ボルドー・シューペリュール
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\1,7502007/07/07 信濃屋 横浜店 モトックス
 遊びに来ていた師範母は本日のフライトで九州へ帰りました。また親子4人の生活に戻ります。 夕食のおかずは鶏の唐揚げ、ソーセージ入りニラ玉。 ワインは、メドック3級格付け、シャトー・ディッサンが造るACボルドー・シューペリュール。 畑の場所は、ディッサンの畑に対して(マルゴー村の境界にあたる道をはさんで)隣らしい。 暑い夏に暑そうなボルドー産、果たしていかがなもんでございましょうか、と。
 コルクは、さすがにボルドーの一流シャトーの造りらしい、非常にしっかりしたもの。 ワインの色は、こちらも一流ボルドーらしい黒に近いくらい濃い青紫。 グラスに鼻を近づけると、カシスのように濃い果実香と、消し炭のような樽香、 あとミルクっぽい醸造香がポワッと拡がる。 味もとってもしっかり。薄さや頼りなさは微塵もなくて、 コ難しい感じもなくて、なんだかニューワールド産みたいな親しみやすさ。
 なかなかどうして素晴らしい。 最近、こういう中堅クラスの価格で親しみやすさと凝縮感が同居したボルドーに良く出会う気がする。 コスト・パフォーマンスで考えると、高騰著しいブルゴーニュよりずっと良いような。
79点道場にて

21日(土)

Montes Limited Selection Pinot Noir 2006
モンテス リミテッド・セレクション ピノ・ノワール 2006
Montes S.A.
モンテス S.A.
Tinto
Casablanca & San Antonio Valleys
カサブランカ&サン・アオトニオ・ヴァレーズ
Casablanca & San Antonio Valleys (Chile)
カサブランカ&サン・アオトニオ・ヴァレーズ (チリ)
\1,3802007/06/26 QUEEN'S ISETAN 品川店 エノテカ
 本日は、師範大が学童保育の会合に出席のため、夕食の制作担当は師範。 久しぶりに天気も持ち直したし、夏といってもまだまだ涼しい日が続いているので、 メニューはテラスにホットプレートを持ち出してお好み焼きを。 ちなみに朝のメニューもホットプレートを使ったホットケーキだったんだけど、 それは子供らが焼くのを面白がって一瞬で売り切れた。 だもんでお好み焼きも・・・と思ったけど、 どうも夕食前の間食(そうめんとか)でおなかが膨れてたみたいで売れ行きイマイチ。 と、そんなことは置いといて、ワインはチリ産のピノ・ノワール。 だいたいピノ・ノワールっつってもグルナッシュやピノタージュみたいなのが多いチリではありますが。
 さて抜栓。色はかなり濃くてやっぱりニューワールドのピノな色。 ところが香りがちょっと意外。 この界隈にありがちな煮詰めたジャムみたいな甘ったるい香りは控えめで、 筋があって原形を留めた果実香は、素直にピノ・ノワールが想像出来る香り。 また、樽香もあるけどこれもなかなか良い感じ。 で、味もそういうスーッとしたものだと全くブルゴーニュと違いがなかったりするわけだけど、 やっぱり酸が弱くて飲み飽きするんですな。それがちょっと残念。
 とはいえチリ産のピノ・ノワールとしては非常に良く出来ていて、 特に香りの雰囲気は倍とか3倍とかする本家ブルゴーニュに匹敵すると思う。 これはお買い得であります。
77点道場にて

20日(金)

Yaldara "Julian's" Sparkling Shiraz N.V.
ヤルダラ "ジュリアンズ" スパークリング・シラーズ (ヴィンテージ無し)
Yaldara Wines
ヤルダラ・ワインズ
Spakling Red
発泡 赤
South Eastern (Australia)
サウス・イースタン (オーストラリア)
(Nさんから)2007/07/07 エヌ・アイ・コーポレーション
 本日のワインは、読者の方(Nさん)に送って頂いた赤のスパークリングの2本目。 こちらもアルコール度数は14%と、スパークリングとしては異例の高さ。 シャンパーニュの場合は大抵12%~12.5%、ヴァンムスーとかカバとかスプマンテは11.5%~12.5%なんで、 スパークリングってのは醸造的にアルコール度数を高く出来ないのかと思っていたけど、 コレを見るとそうでもないみたいですな。 ちなみに料理は、水曜のグラタンを再度焼いたのと、木曜のカレーの温めなおし。 意外とカレーなんかとも対等に渡り合える気がして。
 色は、先週の同様普通に豪州産シラーズの色に泡がブワーっと。 香りは、最初嗅いだ感じでは良い意味でちょっと意外。 赤ワイン!って香りはあまりせず、イーストっぽいシャンパーニュみたいな香りがしたから。 口に含んでも、そんなに赤っぽさを主張するわけではなく、ほどほどな感じの香り。 味も、先週のと比べるとかなりカドが取れていて、 薄いわけじゃないけどスムーズに感じる。
 これだったらまずまずではないでしょうか? 先週のと比較すると、こっちの方が熟成期間が長いんじゃないかな? 若いシラーズのトンガった感じがなくて、赤の風味と泡がそれほど違和感なく同居している感じ。 (もちろん、師範の鼻や舌が赤のスパークリングに慣れて、 違和感を感じなくなった可能性も否定できないけど)  ともあれNさん、ありがとうございました。
73点道場にて

19日(木)

Coteaux du Layon 2004
コトー・デュ・レイヨン 2004
Dom. du Petit Val
ドメーヌ・デュ・プティ・ヴァル
Blanc
Coteaux du Layon
コトー・デュ・レイヨン
Loire (France)
ロワール (フランス)
\1,6592007/04/04 ヴェリタス ワインプレス・インターナショナル
 本日の夕食は、日曜から滞在している師範母ご謹製のカレー、サラダ2種。 カレーにワインを合わせるのは難しい、 というかワインの風味が感じられずがもったいないんで、 食事中の飲み物はビール。 で、ビールだけってのも口寂しいんで、食後酒として開けたのがコレ、 甘口ワインの隠れた名産地、コトー・デュレイヨン。この値段で貴腐ワインらしい。 ずいぶん以前に買っていたんだけど、甘口ワインってなかなか飲む機会が無くて保存されていたもの。 もちろん一日で飲みきれるワインでもなさそうなので、数日に分けて稽古する予定で抜栓。
 色は、この手のワインらしくやや黄色みの強い色合い。 香りは、ボリューム弱めながら確かにします貴腐の香りが。 ソーテルヌの良いやつに相通じる香りではあるけど、 なんとなく唾くさいというか汗くさいというか、その香り自体はそれほど良いもんじゃないけど。 味は想像通り甘め。でも、あんまり甘さがクドくなくて、案外スイスイ入る。
 結構使い勝手の良さそうな甘口ワイン。 食中酒としてはずっと、ってのは難しいだろうけども、 相手によっては合う食材もあるような。 例えば甘めの西京味噌に漬けた焼き魚とか、田楽とか。 意図的に半分以上残したんで、これから数日に渡ってチビチビ楽しんで参ります。
 抜栓から2週間経ってようやく飲み干し。 保存は、簡易栓をして パントリーのセラーに立てて置いただけだけど、 ちっとも傷んだりする雰囲気はなく最後まで楽しめた。 いやいやなかなかどうしてちゃんとした貴腐ワインでありました。
72(+2)点道場にて

18日(水)

Le Panisse N.V.
ル・パニス (ヴィンテージ無し)
Dom. de Panisse (Jean-Marie Olivier)
ドメーヌ・ド・パニス (ジャン・マリー・オリヴィエ)
Rouge
(VdT)
(ヴァン・ド・ターブル)
Cotes du Rhone (France)
コート・デュ・ローヌ (フランス)
\837 (共同購入:通常価格 \1,047)2007/06/13 ヴェリタス ワインプレス・インターナショナル
 今週は月曜が祝日だったんで、休肝日は昨日一日のみ。 料理は、一昨日の馬刺の残りと昨日の筑前煮の残り、それとグラタン。 いわゆる普通の家庭料理、といった風情のメニュー。 ワインは、楽天の共同購入でよりどり1本あたり837円、6本で送料無料の中の1本。 この造り手のシャトーヌフ・デュ・パプとは稽古済み、 まずまずの印象。でもコレはその半分以下の値段、かつ格付けはヴィンテージ無しのヴァン・ド・ターブル、 同等まではいかなくても上手にダウンサイジングされていることを期待して。
 色は特に欠点のない、普通にやや濃いめでストレートな紫色。 香りは・・・感じません。グラスのボウルに深く鼻を突っ込んでも、 ほとんど何も香ってきません。 味は、なんとなく赤ワインらしい軽い渋味と酸味があります。 でも、とりわけ特徴を表現するのが難しく、標準的な仏国産安ワインの味わい、 としか言えない自分がもどかしかったりします。
 ま、そこかしこで底値で売られているフランス産VdTよりかは少しマシかな、って程度。 淡麗辛口で喉越しすっきりスイスイ飲める、ってのがワインの売り文句にもなるのであれば、 このワインも認められそうであります。
63点道場にて

16日(月祝)

Bourgogne Pinot Noir 2004
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール 2004
Georges Bernard
ジョルジュ・ベルナール
Rouge
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,6802007/07/07 信濃屋 横浜店 田地商店
 三連休の最終日、料理は師範母親が熊本から持参してくれた馬刺、あとは豚カツとか野菜スープとか。 ワインは、ここまでの2日間はやや濃いめのワインだったんで、 今日は軽めのワイン狙いで。 選んだのは、信濃屋自社輸入のACブルゴーニュで、 造り手は「ジョルジュ・ベルナール」という方。ヴィンテージはヘタレの呼び声高い2004年産。
 色は、この値段のこのクラスのこのヴィンテージとしてはビックリするくらい濃い紫。 これは!っと期待すると、香りは極めて普通の安ブルゴーニュな雰囲気。 うっすらと革っぽい香りと、うっすらと熟れてないイチゴっぽい果実香。 味は想像通り軽めな内容。酸味がメインでいかにもACブルゴーニュ的。
 色以外はまったくもって普通のACブルゴーニュ。 色でちょっと期待されられた分、気持~ち落胆があったり。 これで1,680円かぁ、ユーロ高だなぁ。1,200円前後であれば極めて真っ当な気がしますです。
68点道場にて

15日(日)

Montes Alpha Chardonnay "Special Cuvee" 2005
モンテス・アルファ シャルドネ 2005
Montes S.A.
モンテス S.A.
Blanco
Casablanca Valley
カサブランカ・ヴァレー
Casablanca Valley (Chile)
カサブランカ・ヴァレー (チリ)
\1,7802007/06/26 QUEEN'S ISETAN 品川店 エノテカ
 本日の夕食は手巻き寿司。 最近寿司桶を買い替えたんで、以前よりサワラの木の香りが強くなって良い感じ。 ワインは、昨日と同じ造り手/グレードの白。 過去の稽古結果はココで1997産と稽古済みだけど、 以前のはクリコ・ヴァレー産、コレはカサブランカ・ヴァレー産。 赤ワインも産地が違ってたけど、植え替えたりしたのかな?
 さて抜栓。色は思いのほか薄め。以前のはまっ黄っ黄だったのにね。 香りは、想像したほど樽香は強くない。以前のスコッチウィスキーみたいな雰囲気は皆無で、 熟れた柑橘類っぽい果実香をサポートする程度。だもんで香りのバランスは悪くない。 味も、それほどドスンと濃いってことはなくて、旨味がメインで酸味は弱め、甘味もそれほど強くない。
 もーっと「オレはチリの高級シャルドネだ文句あっか!」的なワインを想像していたけど、 良い意味で意外と普通。樽の使い方とか、これくらいで丁度いいと思うし。 造り手もいろいろと考えたりしてるんですな。 赤ワインもそうだったけど、これで1,780円はお買い得。 なかなかコスト・パフォーマンスに優れる銘柄だと思う。
77点道場にて

14日(土)

Montes Alpha Cabernet Sauvignon 2005
モンテス・アルファ カベルネ・ソーヴィニョン 2005
Montes S.A.
モンテス S.A.
Tinto
Colchagua Valley
コルチャグア・ヴァレー
Colchagua Valley (Chile)
コルチャグア・ヴァレー (チリ)
\1,7802007/06/26 QUEEN'S ISETAN 品川店 エノテカ
 本日の料理は、久しぶりにロールキャベツ。 師範宅のロールキャベツはコンソメ風味の薄いトマトソースが基本であります。 ワインは、チリ産でちょっぴりプレミアムなカベルネ・ソーヴィニョン。 このワインとは、ココで1997産と、ココで1996産と稽古済み。 以前のはどちらもクリコ・ヴァレー産、コレはコルチャグア・ヴァレー(のApalta Vineyard)産。 お値段は、今回のが最安値。 欧州産なんか軒並み値上がりする昨今にあっての値下がり、 価格の優等生ですなぁ。
 色は、エッジまでストレートに濃い青紫で、いかにも力の入ったチリ産カベルネって感じ。 香りも、カシスっぽい果実香、ピーマンっぽい青草香、それにバニラっぽい樫樽香が加わって、 ニューワールド産赤ワインの王道たる香り。 味も予想を裏切らない濃さ、またストレートさ。 まず渋味があって、酸味がありそうなところを甘味が覆ってくるあたり、こちらもまさにニューワールド赤の王道。
 やっぱり見事にしっかり濃くて、見事に一本調子。 でもこれが2,000円以下ってのは純粋にお見事だと思う。 やっぱりユーロ高の昨今、狙いはドル圏のワインですかね?
75点道場にて

13日(金)

Banrock Station "The Reserve" Sparkling Shiraz N.V.
バンロック・ステーション "ザ・リザーヴ" スパークリング・シラーズ (ヴィンテージ無し)
Banrock Station Wines
バンロック・ステーション・ワインズ
Spakling Red
発泡 赤
(Australia)
(オーストラリア)
(Nさんから)2007/07/07 やまや
 このワインは、読者の方(Nさん)に贈って頂いたもの。 Nさんはスパークリングの赤がお好きで、 道場には掲載が少ないため意見が聞きたいとのこと。 わざわざ遠方からご送付頂き誠にありがとうございます。 3,000本以上稽古している当道場だけど、 スパークリングの赤は、お知り合いが豪州からハンドキャリーしてきたコレのみ。 また、この造り手の通常(シャルドネ)のスパークリングは稽古済み。 ちなみに料理は、クラゲとキュウリとトマトの棒々鶏風サラダ(要は「鶏抜き棒々鶏」)、 牛肉と青梗菜とエリンギのオイスターソース炒め。
 スパークリングなんで、グラスはフルート型を使って。 グラスに注ぐと、色は全く普通の赤ワイン、それもかなり濃い系。 その上に薄紫色の細かい泡がプワーッと。 敢えて似たものを探すと、ファンタ・グレープをもっと濃くしてもっと泡を細かくした感じ。 香りのボリュームはやや弱め。 シャンパーニュとかみたいにパーっとは来ずに、 やや内に籠ったような感じ。 香りの傾向は、みっちりとした果実香とミルキーな雰囲気で、まさに豪州産シラーズの香り。 で、味がなぁ。 まず濃いです。泡が抜けたら普通に濃い赤ワイン、ってくらい。 アルコール度数も14%と表記されていて、スパークリングではあまりない強いアルコール感。 で、当然ながら泡があります。それもかなりシュワシュワっと。 この、赤ワインの濃さと炭酸のジリジリ感が、どーもお互い邪魔してるように感じます。 よく、若い赤ワインで発酵途中の炭酸が残っているヤツがあるじゃないですか、 ああいった感じの泡をさらに強くした、って感じ。うむぅ~。
 で、正直に結論を申し上げると、師範はあまり好きではないです、この雰囲気。 前回は複数人で1本だったんで、まだ「面白いね」で終われたけど、 ひとりで1本となるとちとキツイ、ってのが偽らざるトコロ。 実は赤のスパークリングをもう一本頂いています。そっちこそは!と期待しつつ。
63点道場にて

11日(水)

Vina Albali Crianza 2002
ヴィーニャ・アルバリ・クリアンサ 2002
Felix Solis
フェリックス・ソリス
Tinto
Valdepenas
バルデペーニャス
Valdepenas (Espana)
バルデペーニャス (スペイン)
\837 (共同購入:通常価格 \1,047)2007/06/13 ヴェリタス ワインプレス・インターナショナル
 楽天の共同購入、よりどり1本あたり837円、6本で送料無料の中の1本。 この造り手のワインは、1年半前に1997産のグラン・レセルバと稽古済み。 かなり好印象だったわけだけど、 グラン・レセルバが1,197円なのにクリアンサの通常価格が1,047円なのはねぇ。 ユーロ高の影響が大きいんだろうなぁ。 ホント最近はブルゴーニュのちょっと良いヤツ(有名ドコロの村名とか無名ドコロの1級とか)やら シャンパーニュやらって買えないですね。「昔は良かった」なんて言ってもはじまらんわけですが。
 で、抜栓。色はしっかりと濃い赤紫色。よーく見るとエッジのあたりが微妙にレンガ色。 香りは、ツンっと鋭い果実香と、安スペインによくあるヤニっぽい香りがある。 残念ながら樽香はほとんど感じない。 味はかなり軽め。酸味がメインで凝縮感は無く、 リオハあたりにありそうな昔ながらのスペイン産、という感じ。
 最近のスペイン産というと、ガツンと濃くて樽がバンバンで、というのを想像しがちだけど、 コレはそういうのではなくサラッと系。良くも悪くも「普通」なワイン。
67点道場にて

10日(火)

Maison St-Paul Chardonnay 2005
メゾン・サン・ポール シャルドネ 2005
Maison St.Paul
メゾン・サン・ポール
Blanc
l'Herault (VdP)
レロー (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\7802007/05/23 Yoshiya よしや
 本日は健康診断でありました。 γ-GTP等、酒飲みの中年男性として検査結果が気になる項目はあるものの、 少なくとも当日判明する部分では問題無し。体重も3年連続でほぼ63kg。 身長はジワジワ伸びてて(誤差?)174cm弱。まずまず健康体っぽいですな、 ということで休刊日ながらお祝いに1本。 ちなみに料理は、冷奴、カツオの刺身、キンメダイのアラの煮付け等、純和風料理。
 色は、値段の割にはしっかりしたレモン色。 香りもまずまず。雰囲気としてはいかにも普通の白ワインの香りというか、 これぞシャルドネ!って感じは無い。 名前から想像されるようなトイレの洗剤みたいなカルキ臭さも無い・・・って当然か。 味もとっても普通。甘くなく酸っぱくなく、渋みやエグみもなく、 加えて濃さやコクも無くで、白ワインの最小公倍数。
 予想通り、というか予想以上に普通の白ワイン。 2,000円とか払ってコレだったら腹も立つんだろうけど、いかんせんこの値段だからね。 特段欠点がないのは大したもんでしょう。 普通のレストランのハウスワインとか結婚式場とか、 そういう用途には良いんじゃないかな?
69点道場にて

8日(日)

Barbaresco 2000
バルバレスコ 2000
Sartirano
サルティラーノ
Rosso
Barbaresco
バルバレスコ
Piemonte (Italia)
ピエモンテ (イタリア)
\2,2892007/06/13 ヴェリタス アルコトレード・トラスト
 ここんとこ白が続いたので今日は赤。まぁ赤より白を飲みたくなる気候ではあるけどね。 また、ここんとこお手頃価格のワインが続いたので、今日はちょっと気張って2,000円強。 とはいえバルバレスコというDOCGとしてはかなり安い部類でしょうな。 ちなみに料理は豪州産牛のステーキとか。猫の額の庭で採れたプチトマトも添えて。
 色は、キレイに朱色がかった赤紫色で、7年間の熟成が感じられる色合い。 香りは、ボリューム的にはそれほどでもない。でも、雰囲気はかなり良い。 スミレとか桜餅のようなイタリアっぽい香りに、 すでに溶け込んで朽木のようになった樽香。ミニチュア版「良いイタリア」な香り。 味は、抜栓直後は香りよりも更にミニチュア。 ちょっと冷えすぎてるのかも、と思い、ゆっくり飲んで。
 抜栓後1時間くらい経つと、なんとなく熟成ボルドーのような煮豆っぽさと、 ブルゴーニュのような梅っぽさが出てきたり。
 パワーなんかは無いけれど、なかなか上手にまとまっているワイン。 とはいえ値段を考えるとあまりお買い得感はないかも。 上品に熟成したイタリアものが好きな方にはお薦め。
75点道場にて

7日(土)

La Grille "Barrel Fermented" Chenin Blanc 2004
ラ・グリエ "バレル・ファーメンテッド" シュナン・ブラン 2004
Germain Saincrit (Chateau de Fesles)
ジェルマン・サンクリ (シャトー・ド・フェレ)
Blanc
Haut-Poitou (VDQS)
オー・ポワトー (ヴァン・デリミテ・ド・カリテ・シューペリュール)
Loire (France)
ロワール (フランス)
\837 (共同購入:通常価格 \1,134)2007/06/13 ヴェリタス ワインプレス・インターナショナル
 今日は七夕、07年07月07日で7のゾロ目・・・ってことをコレを書いてて気がついた。 んなことは置いといて、料理はハムやらアジの南蛮漬けやら。 ワインは、楽天の共同購入、よりどり1本あたり837円、6本で送料無料の中の1本。 この造り手のソーヴィニョン・ブランとは稽古済み、 「ぬるければ好印象」という難しい評価。
 さて抜栓。色はかなり黄色味の強い黄金色。この色の濃さは樽由来ですかね? 香りはそれほど強くないけど、確かに樽の香りはする。 それ以外は、柑橘系のキリッとした香りがちょっぴり。 味は、酸味控え目、強いアルコール(14%)と甘味とこってり感があるドッシリ系。 樽の効いた香りの印象と相まって、フランス産というよりニューワールド産みたいな感じ。
 香りが弱くて、ちょっと一本調子で・・・と気になる部分が無いではない。 また、ジメジメした梅雨時に飲むより、晩秋から冬あたりに鍋なんかと合わせて飲んだ方が良さそうな。 とはいえこの値段だからね。1,000円以下でコレだったら十分合格でしょう。
73点道場にて

4日(水)

Cono Sur Gewurztraminer 2006
コノ・スル ゲヴュルツトラミネール 2006
Vina Cono Sur
ヴィーニャ・コノ・スル
Blanco
Bio-Bio Valley (Chile)
ビオ・ビオ・ヴァレー(チリ)
\7232007/05/23 Yoshiya スマイル
 本日の夕食は、ひき肉とタケノコのレタス包み、シーフードの棒々鶏風サラダ、海苔巻わかめごはん。 赤か白か迷うメニューだけど、やっぱり全体に白っぽい雰囲気だったんで白をチョイス。 モノは、安チリの名手(?)、コノ・スルのゲヴュルツトラミネール。 723円とお手頃価格ながら、ラベルには"Limited Release"の文字アリ。
 栓はコルクではなくスクリューキャップ。 キュキュッと捻ってグラスに注ぐと、色はかなり薄めの白木っぽい感じ。 アルコール度数は13.5%と高めながら、液体の粘性は低そうでサラリとしている。 反して香りはかなりボリュームしっかり。 傾向的にはアルザスのゲヴュルツにも通じるものがあり、 ライチと花のような華やか系。 裏ラベルには「ライチやバラの花びらのような香りと・・・」 とあるけど、「花びら」て。 なぜ「花」でなく「花びら」に限定したんだろ? 味は、ニューワールドには珍しく結構酸味しっかり。 軽い苦みもあるけど、トータルの飲み口はかなり一本調子。
 この値段とは思えないしっかり感。 でも、このワインの前に土曜の残りが多めに1杯分あったのと、 単調な雰囲気が災いしてか、杯はあまり進まず半分以上残っちゃった。 残りを冷蔵庫にしまう時、スクリューキャップは便利であります。
 木曜は飲み会だったんで、残りの稽古は二日後の金曜日。 ちょっとくらいはおとなしくなってくれてれば良かったんだけど、 結果的には抜栓日と寸分違わぬ一本調子な濃さ。 普通に白ワインを飲む温度だとかなりクドく感じられたんで、 キンキンに冷やして飲み干しました。
71点道場にて

前月分

by 師範