稽古日誌:2021年6月

道場のジューンベリー

 6月です。首都圏の緊急事態宣言も蔓延防止等重点措置も延長されちゃいましたね。 ワインというアルコールに関する話題を提供する道場としては、 なんだかアルコールが社会の悪者のように扱われるのを見ると甚だ残念です。 そして、外食でお酒を楽しめないんだったら外出する気も湧きません。 為政者側の狙いはそこなんでしょうけど。

 ・・・という愚痴(※)は置いといて、 右写真は道場のシンボルツリーであるジューンベリーの実、今年は早かったですね。 左写真を撮影したのは5月28日なので、例年より一週間以上早く熟しました。 この実を例年はジャムにしたり果実酒にしたりしていたんですが、今年は何も作りませんでした。 お客さんを呼んだりした時に出すのが楽しかったわけで、自分だけで食べたり飲んだりしてもイマイチなんだよね。 早く明けて欲しいなぁ、コロナ禍。

(※) 師範は愚痴で済んでいますが、理不尽な要請で生活の基盤を奪われている方々にとっては死活問題だと想像します。 そしてその不公平な忍耐が『オリンピック実現のため』に強いられているように見えるのが更にモニョるのね。


30日(水)

水曜日のネコ

 水曜なので、食前酒は「水曜日のネコ」を頂きます。 "Belgian Style White Ale"と書かれていて、原材料には大麦麦芽とホップ以外に、 小麦麦芽、コリアンダーシード、オレンジピールが使われています。

 「よなよなエール」とか「インドの青鬼」みたいなガツン!と来る存在感は無いけれど、 これはこれで美味いですよ。アルコール度数は5%と低め、週の真ん中に頂く食前酒としてはちょうど良いかもです・・・って、 もちろんこの後ワイン1本飲むんだけどね。

Richard Kershaw Clonal Selection Elgin Chardonnay 2017 [Richard Kershaw Wines]
名称Richard Kershaw "Clonal Selection" Elgin Chardonnay 2017
リチャード・カーショウ "クローナル・セレクション" エルギン シャルドネ 2017
生産者Richard Kershaw Wines
リチャード・カーショウ・ワインズ
価格(希望小売価格:6,400円)
購入店南アフリカワイン協会

 明日から7月ですね。例年のことですが、7月の前半に人間ドックを予定しているので、7月に入ってからドックの日の前日(7/7)まで断酒します。 なので、本日のワインでアルコールとは一時お別れ。 そのお相手に選んだのは、先日ツイッターのハッシュタグキャンペーンで当選した、南アフリカはエルギンのシャルドネ。 ありがとうございます> 南アフリカワイン協会さん、 モトックスさん、 絶対ハズせないこの大事な局面で、謹んで稽古させて頂きます。 ちなみに料理は、棒棒鶏(w/CookDo)、鶏の茹で汁を使った椎茸玉子スープ、海老蒸し餃子と小籠包(7&iの冷凍)、モヤシのナムルです。

 色は、そんじょそこらの白ワインと変わらない・・・いやちょっと濃いかな?ってくらいの色合いです。 ところが香りがそんじょそこらのとは一線を画します。ブラインドだったら「ピュリニー・モンラシェの1級ですか?」って香りですね。 熟れたリンゴの香りと蜜の香り、それにアップルパイの甘香ばしさがバンっ!と弾けます。 これで味がピッカピカだったら・・・なんですが、あくまで個人的な印象で言うとかなり険しいのね。 甘さ控えめで酸味もそんなに強く無いけど、全体的に固い感じ。 ピュリニーというよりもっと北、オート・コート・ド・ニュイみたいな冷涼な味わいですわ。

 でも、冷静に考えれば5,000円くらいで「なんちゃってピュリニーの1級」が味わえるのはとてもお得。 南アフリカのシャルドネ、特にエルギン産は恐るべしですわ。 このフルーティで香ばしい余韻を胸に刻みながら、7日間の断酒期間を乗り切ります。

点数83点

27日(日)

メンデルのブドウ

 休日は1日2万歩をノルマにしているのですが、なかなかちょうどいい距離の目的地が無くて、 今朝は朝一で近所を一周、朝食後に権太坂のこども植物園へ。 定点観測しているブドウ畑を見にいきました。

 左写真はメンデルのブドウ。結構実が大きくなっています。 観察用だけでなく食用にもするんでしょうね、袋がかけられていました。

体重と体脂肪率の推移

安定して目標以下を達成しています。面白みが無くてスミマセン。

軽井沢ビール クラフトザウルス Pale Ale

 本日の食前酒は父の日に貰ったシリーズの中から「軽井沢ビール クラフトザウルス Pale Ale」。

 ヤッホーブルーイングのビールは香りが良いっすよね。グレープフルーツのフルーティさ満載。 ただ、恥を忍んで白状しますと、色以外によなよなエールとの差は判らなかったりします。

Costa d'Orta Appassimento 2019 [Bosio]
名称Costa d'Orta Appassimento 2019
コスタ・ドルタ アパッシメント 2019
生産者Bosio
ボシオ
価格1,493円 (単品価格:1,584円)
購入店葡萄畑 ココス

 本日の夕食メニューは、ラザニア、焼きソーセージ、ワカメと夏野菜のサラダ、主食は神戸屋のパンいろいろ。 もちろんワインは赤、それもちょっとパワフルなヤツを合わせたくなります。 で、選んだのは先日購入した「葡萄畑ココス」さんの「ワイン・プリフィクス」、税送料込15,000円から。 要はお仕着せのセットではなく、こちらの希望をある程度取り入れたセットを組んでくれます。師範の要望は

・甘口ワイン不要
・1本高級な白を
・金額にメリハリ

でした。それに対して選んで頂いた赤の一本がコレ。"Barbera Passito"と書かれています。 ピエモンテのアパッシメントは珍しいですね。白でした過去に稽古したりしていますが。 お店の方も『バルベーラ種のアパッシメントは他に知りません』とのこと。 大変珍しい銘柄、心して稽古致します。

 色は、濃いには濃いのですがそんなに滅茶苦茶濃いってわけではなく普通サイズのグラスに適量注いだ状態では向こうがわずかに透ける感じです。 ただ、アルコール度数14%なので揮発成分が多くてアシが長く、トロリとしているように見受けられます。 香りは、やっぱりアマローネっぽいですな。干しブドウやドライプルーンの香り、そしてほんのり香ばしいバニラ香。 ちょっとだけ生乾きの洗濯物っぽいオフフレーバーもあるような気がします。 口に含むと、甘さしっかりで軽い苦味。こちらもアマローネ的です。アルコール感がしっかりで、 「赤ワインにちょっとだけブランデー入れちゃいました」みたいな感じです。

 濃くてシッカリ感のあるワインを造る製法であるアパッシメントですが、品種が違えど似た傾向になるというか、どれもアマローネっぽくなりますね。 この製法だと葡萄を陰干しするため採れる液体の量は減るわけで、それがが単品価格1,500円くらいで買えるのはお買い得だと思いますよ。

点数78点

26日(土)

ラ・オハナ 権太坂店 外観

 3週間前、師範代が胃カメラで検査を受けた結果、『怪しい部分がある』ということで生検に回りました。 その結果が今日判って「問題無し」とのこと。良かったヨカッタ。

 ・・・というわけで、師範・師範代・長女の3人(※)でお祝いの外食。 店はラ・オハナ 権太坂店というすかいらーく系列のちょっとこジャレたファミリーレストランです。

(※)次女は友だちとミスタードーナツの食べ放題に行きました。フードファイターしか勝たんのに(笑)

ラ・オハナ 白ワイン

 お祝いなのでワインを頂きます。そうです、一都四県でようやく飲食店でのアルコール提供が解禁されたんですね。 ゆっくり飲みたかったので、400mlのカラフェの白を頂きました。ソレト トレビアーノという銘柄らしいです。 これが結構イケていて、かなり冷えていてもちゃんとフルーツの香りがするし、 味わいも変に甘かったりせず締まった感じで、なかなかよろしゅうございました。72点です。

ラ・オハナ ライング レアホア!

 食べ物は、3人で一つのコブサラダを注文、そして師範は揚げ物の盛り合わせフライング レアホア!を頂きました。 税込み1,408円です。昼ごはんというよりワインのアテですね。美味しいのですが、師範の年齢になるとこの量の揚げ物はちょっともたれますな。 多分4人くらいでおつまみとして頼むべき料理のような気がします。

 女性陣はLa Ohana スペシャルバーガーというのを食べていらっしゃいました。 そして、おなかいっぱいと言いながらベリーベリーサンデーを追加で。美味しく食べられるというのはなによりですな。

 そんな感じの超久しぶりの家族でランチ、お会計は7,590円でした。 やっぱりお店で食べる料理やワインは、家で食べるのとは違った良さ・美味しさがありますよ。

Aaldering Estate Sauvignon Blanc 2019 [Aaldering Estate]
名称Aaldering Estate Sauvignon Blanc 2019
アルダリン・エステート ソーヴィニョン・ブラン 2019
生産者Aaldering Estate
アルダリン・エステート
価格1,744円 (単品価格:4,378円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 本日の夕食は、太刀魚の刺身、アサリのバター炒め、ブリ大根。 ガッツリ和のメニューなので、普通だったら日本ワインの甲州とか泡を合わせるところだけど、 昨日の赤がちょっと残念な結果だったため、 「赤の仇を白で討つ」ということで同じ造り手の白をチョイス。 ツイッターではかなり良い評判を聞く銘柄です。

 抜栓してコルクを確認、昨日はトラディショナルなコルク樫が使われていましたが、こちらはDIAMです。安心安全ですね。 外観は、ソーヴィニョン・ブランらしくほとんど色味を感じない薄レモン色です。 香りは・・・とグラスに顔を近づけるまでもなく香ってくるのはカサブランカやキウイフルーツのトロピカルな香り。 もう「バンッバン!」と言って良いほど香ります。 樽香は感じませんが、種由来なのかちょっとナッツっぽい香ばしさもありますよ。 味わいは、抜栓当初は若干炭酸のチリチリ感がありました。 でもそんなの関係ねぇ!ってくらいしっかりした味わいがあります。糖度6.9でpH3.6はそこそこ一般的な数値ですが、 数字に表れないボディの太さを感じます。

 とにかく「しっかりと濃い白」です。確かにこれは良い評判を呼びますな。 買値が1,000円台だったらめっちゃお買い得です。 和のメニューとの相性に関しては・・・太刀魚の刺身にはワインが勝ちすぎました。 でも、アサリのバター炒めやブリ大根みたいなしっかりした味わいの料理は、ワインががっつりサポートしてくれましたよ。

点数84点

25日(金)

インドの青鬼

 本日の食前酒は、ワイン好きならみんな大好き「インドの青鬼」。 これぞIPAな華やかな香りとガッツリ苦味があって、そりゃ人気出るよな、ってビールです。

 ちなみにこのビール、アルコール度数は7%でワインの約半分で容量は350mlなので、 これ一本飲むとワインのボトル1/4くらいのアルコールを摂取することになります。 ですので、このあと強めのワインを1本開けると立派な酔っ払いが出来上がります。

 でも良いのよ、だって今日はプレミアム・フライデーだから。

Aaldering Estate Pinotage 2017 [Aaldering Estate]
名称Aaldering Estate Pinotage 2017
アルダリン・エステート ピノタージュ 2017
生産者Aaldering Estate
アルダリン・エステート
価格1,972円 (単品価格:4,950円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 本日の夕食メニューは、コッテリ照り焼きハンバーグ、アボカドとトマトのサラダ。 道場のハンバーグはニンニクたっぷり&照りってりなヤツなので、濃いワインが飲みたくなります。 チョイスしたのは、南アフリカのピノタージュ。 元値は5,000円近い高級品ですが、南アフリカ応援でセットの割り戻し価格は1,000円台なので、プレミアム・フライデー向きだと思い開けました。

 さて抜栓。コルクはキメ細かいすべすべした天然コルク・・・ですが、 液面側に小さな黒い筋があって、ちょっと段ボールの匂いがします。 グラスに注いで色を見ると、エッジまでしっかりと濃い紫色です。色に関してはピノタージュはピノ・ノワールよりサンソーの遺伝的要素が強いようです。 香りは、やっぱり段ボールの匂いはします(次女曰く「ガムテープ」だそう)。 その向こうにはアメリカンチェリーっぽい分かりやすい果実香が感じ取れます。 味わいは、渋味は結構しっかりしているんですがザラつく感じはなく、酸味は弱めながら甘味しっかりで、 「濃いワインを」というニーズにはバッチリ応えてくれます。

 自信はありませんが、多分軽いブショネでした。潰れたチェリーが入った段ボールって感じ。 でも十分飲めるレベルだったので、「あぁちょっと残念だねぇ」と思いつつ普通に飲んでました。 このワイン本来のポテンシャルを受け取れなかったとすればやっぱり残念、 マジで全ての打栓がTCAフリーのDIAMやスクリューキャップになって欲しいよね。

点数(72点)

23日(水)

よなよなエール

 本日の食前酒は、父の日に頂いたプレゼントから基本の「よなよなエール」。 最近は大手ビールメーカーもクラフトビール的な商品を出してきていますが、 やっぱりこの銘柄が好きなんだよな。(一般的な)大手の商品よりも価格に占める原材料の占める比率が高いというか、 主に広告宣伝費の割合が違っているような気がします。 たまにテレビをつけると、大手ビールメーカーのCMって多いよね。

Conte di Matarocco Frappato 2019 [Cantine Paolini]
名称Conte di Matàrocco Frappato 2019
コンテ・ディ・マタロッコ フラッパート 2019
生産者Cantine Paolini
カンティーネ・パオリーニ
価格1,505円 (単品価格:1,980円)
購入店美味しいイタリア

 本日の夕食当番は師範で、メニューは野菜たっぷりプルコギ、水菜の炒め物、ギョーザ、玉子スープ。 ワインは、イタリアはシチリア島産の赤で、品種はフラッパート。 土着品種が多いシチリアの中でも珍しめの品種ですね。 ディヴィーノさん(楽天のサイトは「美味しいイタリア」に改名)で買った 「ワイン・プレゼントセット(ワイン3本+グラス3脚)」税送料込み5,500円からの1本です。

 色は濃いめではあるけどそれほど濃くはなく、透明感のある紫色。 粘性は低めでややサラッとした外観です。 香りは結構ボリュームありますね。キュッと絞られるような酸の効いた酸っぱめフルーツの香りと、 イタリアらしい人懐っこさ(ちょっと汗臭い感じ)があります。 味わいは、口に含んだ瞬間は軽いんだけど、ジワーっと拡がる甘酸っぱさがあります。 渋味は控えめ、ちょっと冷やして飲みたい赤ですよ。

 というわけで中盤から冷蔵庫で冷やして頂きましたが、 そうすると香りもあるのでキュッと締まってとても良い感じです(プルコギとの相性はちょっと残念でしたが)。 現地シチリア島では、港町のトラットリアで魚介類に合わせてコップでガンガン飲まれているような、そんな妄想が掻き立てられます。 行ってみたいなぁ、シチリア島。

点数74点

20日(日)

横浜ベイブリッジ

 ディスクロージングダイエットのノルマとして、土日は20,000歩以上歩くことにしています。 というわけでまだ小雨がパラつく中「港の見える丘公園」まで、3時間20km弱。 ここ、高校時代にポニーテールの彼女と良く来たなぁ

 ・・・ウソですチャッキチャキの熊本県民でした。

体重と体脂肪率の推移

2日で3本の「深酒デトックス」効果でいきなり目標達成しちゃってます。

ヤッホーブルーイングの父の日セット 僕ビール 君ビール セゾン

 今日は毎年恒例、父の日に子供たちから #よなよなエール のセット+αを頂きました。あざーっす! ビールは良いよね、手軽に一流のものが買えるから。

 その中から今日は「僕ビール 君ビール セゾン」をチョイス。オレンジピールやマスカットの香りさわやか、軽快な夏向きビールですね。

Spioenkop Johanna Brandt 2017 [Spioenkop Wines]
名称Spioenkop "Johanna Brandt" 2017
スピオンコップ "ヨハナ・ブラント" 2017
生産者Spioenkop Wines
スピオンコップ・ワインズ
価格4,235円
購入店アフリカー

 父の日なのでちょっと良いワインを開けていきます。選んだのは南アフリカのシュナン・ブラン。 4月にアフリカーさんに伺った際に試飲して購入したものです。 そして南アフリカワイン協会さんがちょうど今日まで「ドリンクシュナン・キャンペーン」をやっているのでちょうど良いと思って抜栓。 料理は天ぷらです。天種は、海老、鶏の梅肉&青紫蘇挟み、隠元、南瓜、人参、舞茸です。

 色は、結構しっかりした麦わら色、というか飴色っぽいかな。ネットリしていて高級感ありまくりです。 香りは、抜栓してすぐ冷えていた時はあまり香ってきませんでした。ところがグラスの中で温度が上がると本領発揮、 スイカズラの花の香り、蜜入りリンゴの香り、そして樽由来であろう炒ったナッツのような甘香ばしい香り。 飲まずにいつまででも嗅いでいたくなる香りです。 とはいえやっぱり飲みたくもなるので、口に含むとこれがまるでアルコール入りの「呑む栄養ドリンク」ですな。 甘酸っぱさがキュンキュン迫ってきますよ。

 やっぱり美味いっす、コレ。試飲でコレをピックアップした2ヵ月前の師範に「グッジョブ!」と言いたいです。 そして「ワインあるある」ですが、再購入しようとショップへのリンクを踏むと既に売り切れ。ワインは一期一会ですなぁ。

点数90点

19日(土)

第5回 ニューワイン会 二日目

 #ニューワイン会 二日目、まずは昨日の残りでアペロ。

 白は特にお変わりなく。確かに蜂蜜の香り、します。他人様の意見を聴けるのがワイン会の良さですね。

 赤は香りが開きました。カリピノのような赤い果実感マシマシ。一日で飲み切らないこと推奨です。

 夕食時にもう一本も開けちゃいました↓

Laderas del Tietar Garnacha 2017 [Daniel Gomez Jimedez-Landi (Bodega Cooperativa del Cristo Humilladero)]
名称Laderas del Tiétar Garnacha 2017
ラデラス・デル・ティエタル ガルナッチャ 2017
生産者Daniel Gomez Jimedez-Landi (Bodega Cooperativa del Cristo Humilladero)
ダニエル・ゴメス・ヒメネス・ランディ (ボデガ・コーペラティバ・デル・クリスト・ウミジャデロ)
価格2,270円 (単品価格:3,300円)
購入店ワイナリー和泉屋

 本日の夕食は、豪州産ビーフのサイコロステーキ、ニラ饅頭。モッツアレラトマト。 ワインは、#ニューワイン会 の残りの1本を開けていきます。 品種はガルナッチャ(フランスではグルナッシュ)。 昨日と違い、安ワイン者には馴染み深い品種です。 単品のお値段は3,300円、道場が定める「安ワイン価格」をオーバーする価値があるのか、真面目に稽古させて頂きます。

 色はしっかりと濃い紫色。ガルナッチャの色ですねぇ。 香りは、いかにもこの品種らしいやや荒っぽい果実の香りと青草の香り。樽熟なんかはしてなさそうで、ストレートに葡萄由来の香りです。 味わいもいかにもガルナッチャ。甘味も渋味たっぷり、ザラザラした食感のワインです。

 で、「安ワイン価格」をオーバーする価値があるのか、という命題に対しては、正直No!と言わざるを得ません。 美味しいですよ、でも普通に美味しいガルナッチャです。これくらいは1,000円台でもあるような気がします。 もちろん、それより深い差異を感じ取れる人が居ることは容易に想像できますが、師範レベルではそう、ということです。

 グラス1杯分(やや多め)を残してバキュバン&セラー縦保存した翌日再稽古。 改めて確認してもやっぱり色は濃いですね。黒に近い濃さです。 香りの印象も昨日とあまり変わらないかな?荒っぽい果実と青草、それとオレンジの皮のような柑橘香もありますね。 味わいは、昨日よりは丸っこい感じに変化してくれました。でもまだやっぱりどこかザラつく感じはありますね。 +1点、というところあります。

点数73(+1)

18日(金)

第5回 ニューワイン会

 本日はワイン勉強中さん主催の#ニューワイン会の5回目。 「#ニューワイン会」というのはツイッター上で同じワインを飲みましょう、というイベントです。 師範の皆勤賞、続いております。そもそも師範は同じワインを飲んだ感想を共有するのが好きなんですよ。

 今回の課題ワインは、ショップ兼インポーター「ワイナリー和泉屋」さんの スペインワイン3本セット。税送料込み10,000円なので、道場の稽古範囲である3,000円以下を若干オーバーするので躊躇したけど、 そういう高級なスペイン産なんてあまり稽古する機会も無いので、今回も参加することにしました。 そのうちまずは写真右側の白と赤を同時に開けていきます。

 ちなみに初日の料理は、カツオの刺身(今年はカツオが安くて美味しいよね)、豚のアンチョビガーリック、鶏のブラウンソース。 どちらも味の素の合わせ調味料使用です。

Ultreia Godello 2017 [Raul Perez]
名称Ultreia Godello 2017
ウルトレイア ゴデージョ 2017
生産者Raúl Pérez
ラウル・ぺレス
価格3,424円 (単品価格:4,950円)
購入店ワイナリー和泉屋

 この白と次の赤、どちらも造り手は天才醸造家「ラウル・ぺレス」氏の手によるものです。 師範生活24年、ラウル・ぺレスなる天才の名前は初めて聞きました。ワインの世界は広くて深いですね。 そしてこのワイン、単品価格は4,950円となかなかのお値段ですが、それでもこの造り手のワインとしてはスタンダードクラスなのだそうです。 品種はゴデージョ100%。別の造り手ですが、過去の記録を参照すると、ヴィオニエのような芳香系品種だったようです。

 色は結構しっかりした、そしてややオレンジがかった麦わら色。2017年産としてはかなり熟成がかった印象を受ける外観です。 香りにもやや熟成感がありますね。リンゴっぽいフルーツの香りに、高菜漬けのようなクタッとした香りというか、やや酸化した気配が感じられます。 味わいはとてもスムーズ。甘くなく酸っぱくなく、ちょっと発酵食品のような旨味がスーッと口腔内に広がります。

 ブラインドで飲んだら、「自然派造り手のピノ・グリージョ?」と答えそうなワインです。 香りはややヒネ感があってクセが強い感じですが、味わいはとてもスムーズ、まさに「味吟醸」なワインですね。 明日になれば香りがもっと開くかな?期待しましょう。

 1/3くらい残った分をバキュバンしてセラーに立てて保存、翌日明るいうちに再稽古。 香りの雰囲気は昨日と同じですが、同じワインを飲んだ方のコメントで「蜂蜜の香り」「オレンジワインっぽい」というのがあって、 確かにその通りだな、と。味わいは、昨日より厚みが増したような気がします。 残念ながらあまり「開いた」という感じはありませんでしたが、少なくとも一日置いたくらいでヘタっちゃうワインでも無いですね。

点数79点
Ultreia Saint Jacques 2018 [Raul Perez]
名称Ultreia Saint Jacques 2018
ウルトレイア サン・ジャック 2018
生産者Raúl Pérez
ラウル・ぺレス
価格3,026円 (単品価格:4,400円)
購入店ワイナリー和泉屋

 赤も天才醸造家ラウル・ぺレス氏の手によるもので、品種はメンシア100%、樹齢は80年~90年という古樹のブドウが使われているそうです。 メンシアという品種はアレですね、「スペインのピノ・ノワール」と言われているんじゃなかったでしたっけ? (過去稽古した別の造り手を参照) スペインに関してはホント知識がありません。というのも、 昔のスペイン産は今と違って「安かろう悪かろう」で雑な造りのものが多くて敬遠していたんですよ。 なので、こういう「普段は買わないワイン」に手を出すきっかけはありがたかったりします。

 色は、かなりしっかりと濃い紫色。少なくとも外観からピノ・ノワール感は見て取れません。 香りのボリュームはかなり立派です。ダイレクトにフルーツ、それもソルダムみたいな濃い色のプラムとかラズベリーとか、 キュッとトーン高めの香りがします。口に含むと、自然派ワインのような若干の硫黄っぽさ(還元臭?)も感じます。 味わいは、甘味も酸味も渋味もしっかりで、ややスパイスっぽい刺激を感じますが、全体にバランスは良くてスムーズです。

 これも、ブラインドで飲んだら『マルセル・ラピエールですか?』なんて答えちゃいそうな、一流ドコロの自然派ガメイみたいな感じです。 それよりもややお日様の光を浴びてブドウが熟しました、って感じでしょうか。 還元臭は明日には抜けると思うので、半分弱残した明日は違う表情を見せてくれるものと思います。

 赤の方も白と同条件で保存して翌日再稽古。 こちらは明らかに開きました。確かにちょっとピノ・ノワールっぽい香りが出て来ましたね。 カリフォルニアのピノみたいな、赤い果実感たっぷりの香りです。 でも味わいはやっぱり自然派ガメイ風ですね。香りが開いた分1点プラスします。

点数81(+1)

16日(水)

Barbarano 2016 [Casa Defra (Cielo e Terra)]
名称Barbarano 2016
バルバラーノ 2016
生産者Casa Defrà (Cielo e Terra)
カーサ・デフラ (チェーロ・エ・テッラ)
価格889円 (単品価格:1,671円)
購入店フェリシティー

 本日の夕食当番は師範で、メニューは回鍋肉(CookDo)、かに玉(味の素の合わせ調味料使用)、モヤシのナムル。 味の素といえば昔は「石油から造られている」なんて都市伝説がありましたが、そういう話は一切聞かなくなりましたね。 一時期『サトウキビから味の素』と盛んにCMされていましたね。コロナワクチン反対派に対してもそうだけど、"啓蒙"って骨の折れる作業ですねぇ。

 閑話休題、選んだワインは『イタリアの赤ワイン6本セット 16弾』、税送料込み5,918円からの2本目。 一見「バルバレスコ?」に見えますが、銘柄は「バルバラーノ」という名前。 産地はヴェネト州で、原産地呼称は「コッリ・ベリーチ・リゼルヴァ」という初耳のDOC。 この県でしか栽培されていない土着品種「タイ(トカイ)ロッソ」100%で造られているそうです。

 色は、まるで「ピノかよ?!」って感じの淡めの赤紫色。2016年産でかなり熟成も入っているのか、エッジにはオレンジ色のグラデーションが見えます。 でも香りは全くのイタリア風味。サンジョヴェーゼのようなスミレの花っぽさと、ユスラウメや大石早生のようなツンっとした果実香を感じます。 味わいは、渋味はこなれていて、甘さ控えめ、酸味は普通くらい。スイスイ飲めちゃうタイプの味わいです。

 面白いワインです。そしてジメジメした梅雨の時期には、こういう軽めでシュッとした赤ワインは相性が良いかもです。 ラベルや名前の印象からバルバレスコっぽさを期待したんですが、「肩と腰の力の抜けたバルバレスコ」という感じですね。 このワイン、渋味おだやかなのでちょっと冷やした方が良いと思います。

点数74点

13日(日)

境木地蔵尊

 今年はこれまでディスクローズしてませんでしたが、 例によって連休明けから7月の人間ドックに向けた「ディスクロージング・ダイエット」を敢行しております。 今朝は武蔵国と相模国の境界にある境木地蔵尊まで、10km/100分/12,000歩。

 土日歩数ノルマを2万歩にしたり、平日昼間は軽い食事メニューにしたり頑張ってはいるんですが、 いかんせんナイスミドルも後半戦を迎えると、スッとは体重落ちてくれないのねぇ。 特に今年は「深酒デトックス」のチャンスが無くてイカンです。

体重と体脂肪率の推移

人間ドックは7月8日、6月中に59.5kg以下を目指しております。

Gamet Rose de Saignee Brut N.V. [Maison Gamet]
名称Gamet "Rosé de Saignée" Brut N.V.
ガメ "ロゼ・ド・セニエ" ブリュット N.V.
生産者Maison Gamet
メゾン・ガメ
価格NAOTAKAさんから円 (通常価格:9,900円)
購入店ワイン&ワインセラー セラー専科

 本日の夕食は、カツオの叩き、ヒラメの刺身、切り昆布の酢の物、ホウレンソウのお浸し、朝の残りの豚汁。 がっつり和のメニューです。今年はカツオが安くて美味しいですね。 選んだワインは、4月の「シャンパンくじご開陳大会の残念賞として、インポーターのNAOTAKAさんから頂いたもの。 こういうものは、感想が知りたくてお送り頂いたんだと思うのですぐ稽古するべきだと判ってはいたんだけど、 極度の貧乏症ゆえ通常価格が9,900円と聞くともったいなくて一ヵ月以上経っちゃいました。スミマセン。 ぼちぼち本格的に梅雨入りしそうな日曜の午後、明るいうちから稽古して参ります。

 さて抜栓。ミュズレを外してコルクをちょっと動かすと、中から押し上げてくるくらいガス圧強めです。 かなり丁寧に抜染しましたが吹く寸前まで泡が上がってきましたよ。 色は、ボトルの外観写真でもわかるようにとても濃いピンク色、というかほぼ紫色ですね。 ロゼ・シャンパーニュというより赤の泡、例えばランブルスコみたいな色合いです。 ところが香りはちゃんとシャンパーニュなんですよ。 紫蘇漬け梅のようなベリー系のフルーツ香がメインではありますが、蜜入りリンゴの香りやパンの耳っぽい香ばしさも感じます。 「こりゃ甘いのかな」と想像しつつ口に含むと、これがかなりドライなんですね。しっかりした酸味と軽い渋味あって、とても硬派な味わいです。 そして、手で感じたような強いガスは口では感じなくて、細やかな泡が控えめに、って感じです。

 しっかりとした果実の雰囲気が味わえる、良いスパークリングワインだと思います。ただ・・・
シャンパーニュ、そんなにいろいろ経験したわけでないのですが、この銘柄はかなり異色な部類に入ると思います。 そして、人間って過去の記憶と眼からの情報に引きずられるんでしょうね、どうしてもランブルスコを飲んでいるような気がして仕方ないんですよ。 師範みたいな「ワインお達者クラブ会員」になると、「ロゼ・シャンパーニュはこうじゃなきゃ」という先入観が邪魔してしまいます。 というわけで、異色のシャンパーニュを飲んでみたい通人やヤング層にお薦めしたい銘柄です。視野が広がりますよ。

点数79点

12日(土)

赤ワインと佐藤錦

 本日のアペロは昨日の兄弟銘柄「赤ワインと佐藤錦」。 昨日は「ワイン入ってないじゃん!」とオラついてたけど、原材料にアルコール類の記載が無いので、 原料の濃縮還元ブドウ果汁から作られたワインを使った、ってことのようです。スマン>サッポロさん

 原材料には「佐藤錦(山形県産)」の記載がありますが、いったい果汁何%なんでしょうかね? クランベリージュースみたいな味わいでした。

Fossadragone Corvina Veneto 2019 [Cantina di Monteforte]
名称Fossadragone Corvina Veneto 2019
フォッサドラゴーネ コルヴィーナ・ヴェネト 2019
生産者Cantina di Monteforte
カンティーナ・ディ・モンテフォルテ
価格745円 (単品価格:1,401円)
購入店フェリシティー

 前菜は焼きヤングコーン、メインは本日の夕食はイベリコ豚ロースの冷しゃぶ、キャベツの梅おかか和え。主食はお稲荷さん。 軽めの赤が良さそうだと思って選んだのは、フェリシティさんの『イタリア産の赤ワイン6本セット 16弾』、税送料込み5,918円から、 ヴェネト州産の赤を。明るいうちから抜栓して、ちびちび稽古します。

 色は結構しっかりした濃さがあって、エッジに僅かにレンガ色っぽさが見える赤紫色。 香りのボリュームは結構立派です。食前酒のチューハイよりもこちらの方がよっぽどサクランボの香りがしますよ。 あとはイタリアにお約束のゴムのような汗臭いようなツンっとした香りもあって、ほのかに針葉樹の香りも感じます。 味わいは、渋味がやや粗くて、酸味カッチリしていて、甘味もたっぷりです。 各要素はしっかりしているのですが、全体にまだ馴染んでいない感じは否めません。

 意識してコルヴィーナという品種と稽古したのは初めてじゃないかな? 香り華やかで味わいカッチリっぽいですね。 豚の冷しゃぶにはちょっと強すぎました。香草を利かせた肉料理なんかが良さそうですよ。

点数73点

11日(金)

白ワインと清見

 食前酒、ビールばかりじゃ芸が無い、ということで本日はチューハイなんぞを。 銘柄はサッポロの限定出荷「白ワインと清見みかん」

 アルコール度数は3%なのでほぼ水、甘さは結構しっかりしていて口腔内に薬っぽい香りが残ります。 原材料は「濃縮還元ぶどう果汁(外国産)、清見(愛媛県産)/他」、ワイン入ってないじゃん!

Picket Fence Top Rail Red Blend 2014 [Picket Fence Vineyards]
名称Picket Fence Top Rail Red Blend 2014
ピケット・フェンス トップ・レイル レッド・ブレンド 2014
生産者Picket Fence Vineyards
ピケット・フェンス・ヴィンヤーズ
価格1,152円 (2本で10%オフ)
購入店カルディららぽーと横浜店

 本日の夕食は油淋鶏、トマトとアボカドのサラダ。軽めの赤が合いそうなメニューです。 そこで選んだのが、2ヵ月前にも稽古した、米国はソノマ産の赤。 ご存じカルディで通常価格4,280円が1,280円、更に2本買えば10%オフだったもの。 カリフォルニアの赤って濃い印象があるけど、このワインはどちらかというと軽めで、 かつ今以上に熟成して好転するようにも思えなかったので登場させた次第です。

 色は、前回の印象同様、濃いには濃いけどカリフォルニアのボルドーブレンドとしては濃さ控えめな感じ。 香りは、前回よりもちょっと熟成が進んだのか、ミルキーというか乳酸っぽいというか、こなれた感じの果実香を感じます。 味わいも、前回との違いとしては軽い苦味が出てきた点ですね。これはちょっとネガティブな変化です。

 前回の稽古の際「熟成させても向上する要素は少ない」と思いましたが、その判断は正解だったと思います。 個人的には2ヵ月前の方が好印象でした。もちろん、依然として1,000円強ならお買い得ではありますし、ボトル差の可能性もありますけどね。

点数74点

9日(水)

Bourgogne Chaume Ronde Vieilles Vignes 2019 [Danjean-Berthoux]
名称Bourgogne "Chaume Ronde" Vieilles Vignes 2019
ブルゴーニュ "ショーム・ロンド" ヴィエイユ・ヴィーニュ 2019
生産者Danjean-Berthoux
ダンジャン・ベルト―
価格1,206円 (単品価格:1,690円)
購入店ヴェリタス

 本日の夕食は、トンテキw/ホウレンソウとベーコンのバター炒め&キャベツ&フルーツトマト、 水菜のお浸し、玉子豆腐or胡麻豆腐、フカヒレスープ。お料理当番は師範です。 選んだワインは、ヴェリタスさんの「ブルゴーニュ有名蔵 赤5本セット」からの最後の1本。 セットの中でこのワインだけが2019年産でした(他は2018年産)、 この銘柄とは、3年前に2016年産と稽古済みですね。

 色は、ACブルゴーニュとしてはかなり濃いめに感じます。2019年、量は少ないけど質は高い年、だったらしいですね。 香りは、アメリカンチェリーのコンポートと革製品、かなり南のピノっぽさがムンムン香ります。 樽の雰囲気もちょっとあって、香りのボリュームも結構立派ですよ。 味わいは、まるでニューワールドのような甘酸っぱいバランス。若いので渋味もありますが、それを包み込むような甘味が顕著です。

 ブルゴーニュらしいかどうかは置いといて(「有名蔵」かどうかはもっと置いといて)美味しいピノ・ノワールではあります。 抵抗なくスイスイ入って来る感じ、安ブルゴーニュの真骨頂ですな。 「何も考えなくていい軽さ気楽さ」が時々無性に恋しくなる、 そんな生粋の安ワイン者にはお薦めできるワイン&セットです。

点数78点

6日(日)

キリン 新一番搾り

 本日のアペロはキリンの"新"一番搾り。

 「とびきり美味しい新ビール」とありますが、ちょっと軽くなりましたかね?TVCMでの派手な演出ほどの差は無いような。 昔のカセットテープのパッケージには大抵「従来比X%音質向上」と書かれていてf特のグラフが載っていたのを思い出しました。

Gaston Chiquet Insolent Brut N.V. [Gaston Chiquet]
名称Gaston Chiquet "Insolent" Brut N.V.
ガストン・シケ "アンソラン" ブリュット N.V.
生産者Gaston Chiquet
ガストン・シケ
価格3,044円 (単品価格:5,137円)
購入店AUTHORITY select

 師範代は無事快復しました、というわけで本日の調理担当は師範代で、メニューは秘伝の鶏唐揚げ、海老とレタスの中華風サラダ。 あと、松葉ピータンを前菜に頂きました。美味しいものが美味しく食べられる、これって幸せだなぁ、と。

 そんな料理に合わせたワインは、オーソリティさんの「3本よりどり1万円」で買ったシャンパーニュ。 というかこのワインを飲むことを決めていてそれに料理を合わせて頂いたわけです。 裏ラベルによれば、品種は「60%ムニエ、10%ピノ・ノワール、30%シャルドネ」、デゴルジュマンは2019年の2月だそうです。

 色はとても薄め、「ブラン・ド・ブランかな?」と思うくらいの色調です。香りはイカにもタコにもリンゴジュースの香り。『だったらリンゴジュース飲めば良いじゃん』と仰る御仁には「判ってないなぁ」とご返答申し上げます。 味わいは、フレッシュ過ぎずマッタリ過ぎずですが、甘さ控えめでカチッとした印象を受けます。

 立派なシャンパーニュではあります。でも立派過ぎて「普通じゃん」という感じもします。 銘柄の"Insolent"は「少し変わった、新奇の」という意味らしいですが、少なくともこのボトルに関しては風変りな感じはなく普通に美味しいシャンパーニュです。 買値相当額の3,000円ならもちろんアリ。そういった意味では『3本よりどり10,000円』は普通だと買わなそうなワインに手が伸びてナイスですよ。

点数80点

5日(土)

Le Parc de Leognan (Blanc) 2015
名称Le Parc de Léognan (Blanc) 2015
ル・パーク・ド・レオニャン (白) 2015
生産者N.A.
価格2,390円 (単品価格:4,378円)
購入店ワインショップ ドラジェ

 本日の夕食は、師範代が胃カメラ飲んで生検に回ったので肉とか食べられない、ということで師範が調理担当。 メニューは、ちょっと前にツイッターのお知り合い(お会いしたことはありません)が紹介してくれていた「豚肩ロースのリンゴ煮込み、オレンジ添え」という、 ちょっと変わったメニュー。紹介者の青野稔さんによれば、 『白ワインが合います』とのことだったので、選んだのはぺサック・レオニャンの白。 このワインは「ドラジェ」さんの「2021年新春福袋 6本10000円コース」からの最後の1本です。

 色は、結構しっかりしたレモン色で期待が持てます。 香りは、抜栓してすぐはちょっと弱めに感じましたが、温度が上がってくるとリンゴとオレンジのフルーツに蜂蜜っぽい香りがしっかり出て来ます。 加えて、自然派ワインのような素朴な香りと、バターのようなオークの香りが加わって、かなり力の入ったボルドーであることが感じられます。 味わいは、酸味控えめで結構甘さを感じます。甘い感じの豚のリンゴ煮込み&オレンジと合うんだな、これが。

 いわゆるソーヴィニョン・ブランのハーブっぽい爽やかさとは全く異質な、南アの樽熟シュナン・ブランみたいなワインです。 美味しいボルドーの白を味わうには手軽な一本。 ただ、通常価格が4,000円オーバーだと思うともう一声華やかさが欲しいところですが、なんたって銘醸地ボルドーの有名村だからね。 多少はブランド・プレミアムが入っているのでしょう。

 翌日、ビックリするくらい開きました。香りに果実と樽の厚みが倍増で、いやコレめっちゃ高級ワインでしょ!って感じ。 パイナップル、そして超イケメンなペンキ屋の香り。一杯分しか残していなかったのが悔やまれます。 依然として酸味が弱いのは残念ですが、+2点を献上します。

点数79(+2)

4日(金)

Pago de Los Balagueses Syrah 2016 [Bodegas Vegalfaro (Rodolfo Valiente)]
名称Pago de Los Balagueses Syrah 2016
パゴ・デ・ロス・パラゲセス シラー 2016
生産者Bodegas Vegalfaro (Rodolfo Valiente)
ボデガス・ベガルファロ (ロドルフォ・バリエンテ)
価格2,398円 (単品価格:5,940円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 今日は家族の夕食がバラバラだったので、めいめい自分用に用意。 師範の夕食は、昨日の残りの鶏チャーシュー、今朝のお弁当の残りのキャベツの塩昆布炒め、セブン・イレブンで買ってきた冷凍ギョウザ、冷凍焼鳥。 基本的に「あるもん料理」です。

 料理が適当な分ワインは張り込みましょう!ということで、 CAVE de L.NAOTAKAの「厳選 ちょっと良い赤ワイン3本セット」から、スペイン産の赤をチョイスしました。 『スペイン最高級格付けであるヴィーノ・デ・パゴに分類』と、あたかもDO/DOCaの上位に位置するように書かれていますが、 調べた感じではDO/DOCaとは別に農園や畑に対しても格付けできるよう制定された制度みたいで、そこに上下関係は無いように思われます。

 色はとても濃くて黒に近い紫色。透明感はありますが薄めに注いでもグラスの向こうが見えなくなります。 粘性もタップリ、アルコール度数が14.5%もあるので勝手にグラス内側を上って来る感じです。 香りは、干しブドウっぽい乾いたフルーツ香にシラーらしいスパイシーな雰囲気、それにカラメルのような甘香ばしい樽香。 ローヌのシラーより豪州のシラーズっぽい感じです。 味わいはとにかく「強い」っす。渋味しっかり甘味もしっかり。その二者がガッツリ四つに組んでいてなかなかほぐれてくれません。 でも美味いのよ。チビチビ飲んでいればついつい盃に手が伸びちゃいます。

 開けてすぐは「コレ絶対明日の方が美味いよね、今日は半分にして明日に持ち越そうか」と思いました。 でもなんだか飲めちゃって、飲み干すのを頑張ってセーブして1杯分だけ明日に残しました。 とても美味しいんだけど、これがスペイン産ということを考えるとちょっと困惑します。 豪州の剛腕シラーズですよ、この雰囲気は。明日に残した1杯分は、もう少し落ち着いてくれるかしら。

 さてその翌日です。 香りに変わりはありません。依然として干しブドウとスパイスとカラメルがガッツリ香ります。 味わいは、予想通り開きました。でもまだ開き切っていない感じで、強めの渋味を感じます。 ポテンシャル高いっすねぇ。ホントは数日に分けて飲むべきだったんでしょうけど、道場では翌日まで。 +1点を献上します。

点数81(+1)

2日(水)

ヱビス プレミアムエール

 昨日今日の食前酒に頂いているのが、ヱビス プレミアムエール。 ヱビス自体がサッポロビールのプレミアム銘柄だと思っていたけど、それに更に「プレミアム」と付けちゃったか、ですね。

 2日連続で飲んでみた感じ、色や泡立ちはしっかりなんですが、香りや味は普通のヱビスとあまり大きな違いは無いような。 サントリーの「プレモル」と「プレモル香るエール」程度の振れ幅かな? 恵比寿様にはもっと吹っ切れて欲しいところです。

Conte di Matarocco Inzoria 2019 [Cantine Paolini]
名称Conte di Matàrocco Inzolia 2019
コンテ・ディ・マタロッコ インツォリア 2019
生産者Cantine Paolini
カンティーネ・パオリーニ
価格1,505円 (単品価格:1,980円)
購入店ディヴィーノ

 本日のワインは、ツイッターで今日が『イタリアワインの日』と知ったので、急遽登板させたイタリアはシチリア産の白。 その情報をツイートされた「ディヴィーノ」さんというショップ兼インポーターの、 「ワイン・プレゼントセット(ワイン3本+グラス3脚)」税送料込み5,500円からの1本です。 料理は豚肉とナスとパプリカの黒酢あん、ニラ玉ソーセージ、刺身コンニャク。 赤の方が良さそうなメニューだけど、夕食メニュー決定前にワインを開けちゃったのね。 ちなみにこのワイン、2017年産とは稽古済み。その時はあまりパッとしない印象でしたが・・・

 外観は、サラッとしていて、ちょっと緑色っぽさを感じるレモン色。いかにも若いシチリア産、って感じです。 香りは、抜栓してすぐは温度が低かったからか弱く感じました。 グルグルとスワリングしてグイグイ嗅ぐと、さわやかな&ちょっと青臭い感じの花の香りがします。 園芸用の花ではなくてそこらへんの野花の香りですね。 味わいは、そこそこの甘味で酸味は控えめ。数値的には糖度6.4のpH3.6なので白ワインとしては標準的な数値です。 それ以外には塩味っぽい旨味が結構しっかりしています。苦味はほぼ感じません。なのでスルスル入ります。

 抜栓後3時間くらいかけて頂きましたが、時を経ても温度が上がっても香りが華やかになることはありませんでした。 でも味わいはグッと身体に馴染むのね。グイグイ飲める系ではあります。

 良く言えば水のようにスムーズで、悪く言えば水のように飲んだ感の無いワイン。 個人的には、同じくシチリアのインツォリアだとフェウド・アランチョ(コレ)の方が好印象でした。 料理の選択ミスったかなぁ。潮の雰囲気があるので生のシーフードとかだったら相性良かったかも。 でも料理は事前に決まっていたから仕方ありません。 もう一本の白、グレカニコはそういう料理と合わせることにします。

点数68点
Twitter Space 宴会

 夕食後は、日本酒の先生神奈川建一さんとツイッターのスペースで飲み会。 こぢんまりやるつもりが、たくさんのゲストの方に来て頂いて盛り上がりました。 師範自体はほぼ酔っ払いでしたが、なんとなく楽しい会になったような気がします。 主催者の健一さん、他参加された皆さんに感謝!


1日(火)

平沼 田中屋 外観

 6月1日は師範代の勤務先の創立記念日で、師範代はお休み。 子どもたちが小さい頃は、この日も子供を保育園に預けて、二人でたまの贅沢ランチを味わうのが習慣でした。 子どもたちが大きくなった後もその習慣は続いていましたが、今年はどのお店も「アルコール無し」、 正直あまり真面目に店を吟味する気力が無かったんですよ。

 それでも、先月「鮨に合うのはお茶!」という世紀の大発見をしたので、美味しい寿司でも食べに行こうと思い、 目指したのが、戸部にある「鈴な凛(すずなり)」というお寿司屋さん。 ところが、普段の師範家だったら絶対予約して伺うのに、今日はフリーで入ろうとしたらなんと貸し切り営業。ガーン!。

 というわけで路頭に迷って、スマホで検索して良さそうだと思って入ったのがこの平沼 田中屋というお蕎麦屋さんです。 もちろんアルコールはありません。

平沼 田中屋 天丼セット

 師範の注文は、天丼セット 1,600円(税込:左写真)、師範代は天せいろ 1,700円。 天丼セットはノーマルサイズの天丼とせいろ1枚、天せいろは天ぷらとせいろ2枚。 ボリュームがありますね。お客さんも「ガッツリ食べたい系」のお仕事をされている方が多い印象でした。

 お腹いっぱいになるし美味しかったですよ。でもやっぱり清酒が飲みたかったな。

Morgon Cuvee Judith Jonchier 2019 [Hospices de Beaujeu (Francois Martenot)]
名称Morgon "Cuvée Judith Jonchier" 2019
モルゴン "キュヴェ・ジュディス・ジョンシエ" 2019
生産者Hospices de Beaujeu (François Martenot)
オスピス・ド・ボージュ (フランソワ・マルトノ)
価格1,650円
購入店ことぶきや酒店

 本日の夕食は、ポークチャップ、イワシの香草焼き、蓮根と夏野菜の炒め物、キュウリとモヤシのナムル。 豚は赤、イワシは白が合いそうで悩むメニューですが、 先日の経験から「火を通してしっかり味の付いた魚は軽い赤が合う」というのを学習したため、 チョイスしたのはブルゴーニュのガメイ。 造り手は、知る人ぞ知る、というか大多数の方が知らないと思う"Hospices de Beaujeu"。「ボーヌ」じゃなくて「ボージュ」です。 優良誤認狙いかと思いきや実在する慈善施療院とのこと。中身はボージョレ村名のモルゴン、結構美味いんじゃないかと期待して稽古します。

 色は結構青いっすね。やっぱりピノ・ノワールとガメイは色調が違って、青の成分が多い感じがします。 でもスッキリ向こうが透けますので、とりわけ濃いわけでは無さそうです。 香りは、いかにもガメイらしいシナモン風味のイチゴジャムな雰囲気です。 でも裏ラベルには"Arômes de cerise et de prune accompagnés de notes d'epices."とあるので、 公式にはチェリーとプラムとスパイスみたいです。 味わいは、渋味カッチリで甘味も結構あります。若くてしっかり濃いガメイ、って感じです。

 時間を掛けて稽古すると、渋味が柔らかくなってきて甘味が前に出て来ます。 そうなるとこのワインのポテンシャルが発揮されますね。素直に美味いです。

 師範の持論は、「普通の醸造法だとガメイは熟成させた方が良い品種」だと思っています。 だからこそ、炭酸ガス浸漬法を使ってすぐに現金化できるボージョレ・ヌーヴォーを編み出したんじゃないかと。 なのでこのワインは、美味しいけど「薄旨」って感じではありません。 抜栓後すぐはガッツリ固い。飲み頃はちょっと先だと思います。今飲むならゆっくり時間を掛けて頂きましょう。

点数75点