稽古日誌:2001年7月

先月は過去に例を見ないくらい白比率が高かった。 今月は泡比率が高まるのか?って感じだけど、 泡の安いヤツってあんまり種類が無いし、1,000円以下の泡だとイケてる!ってのにあんまり出会えないんだよなぁ。


翌月分


31日(火)

Macon-Villages "Florieres" 1999
マコン・ヴィラージュ "フロリエール" 1999
Cave de Lugny
カーヴ・ド・リュニー
Blanc
Macon-Villages
マコン・ヴィラージュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\9802001/07/14 カーヴ・ド・リラックスリラックス
本日は師範の生誕記念日。 でも、平日ってこともあるし、週末の土曜日にはプチ師範代の生誕1周年記念日が控えてるってこともあって、 ごちそうは週末までおあずけ(とはいえ、師範代の名誉のために言うと、馬刺とハーブチキンのサラダはあった)。 というわけで、本日チョイスのワインは、特に誕生日を意識しないサラッと感覚のお値段のものを。
色は、やや枯れたうすレモン色といった感じかな。 香りもまぁ普通。そこそこの果実香とちょっぴりの蜜香、 これくらいのマコンに求めるものそのまんまな香り。 味はちょっと良いかも。思いのほか凝縮感があります。 このての凝縮感って苦味を伴うものが多いんだけど、このワインに限ってはそれもない。 …と思ってたら、温度が上がるとやっぱり出てきましたね、苦味。許容範囲ではあるけど。
「マコンが飲みたい」と思う気持ちに、真っ正直かつ寸分のズレもなく応えてくれるワイン。 これがマコンですよ、皆さん、って感じ。 師範的にはマコン・マップの中心に位置させたい。
73点自宅にて

29日(日)

Rabbit Ridge Mystique 1999
ラビット・リッジ "ミスティーク" 1999
Rabbit Ridge Vineyards
ラビット・リッジ・ヴィンヤーズ
White
California (USA)
カリフォルニア (アメリカ合衆国)
\1,3502001/07/07 東急 港北店カリフォルニア・ワイン・トレーディング
従弟が遊びに来た。 というわけで、昼間っからワインを。 おもてなしに高級モノを、って思ったけど、 現在の道場在庫はこれが一番の高級品。あとは2本は両方とも3桁。 なかなか買い増す暇が無くってねぇ。 時期的にもあまり高級品は買いたくない時期だし。・・・なんてことは置いといて。
色は比較的薄め。ふつうの白ワインの色。 香りは、キュートな花のような、ちょっと甘い感じの香り。 品種的にはソーヴィニョン・ブランとかリースリングとかみたいな感じ。 で、口に含むと予想外に樽が効いている。 酸味と甘味のバランスも良くって、なかなかイケている。
どこが「ミスティーク」なのか良く分からない(予想外に樽が効いている点か?) んだけど、そこそこ美味いワインではある。 よく冷やして昼間にキューっとってのも良いし、じっくり飲んでもいけそうな感じ。
73点自宅にて

夕方、従弟を駅まで送って、選挙に行って、ベビーカーでプチ師範代も寝たんで寿司屋へ。 行ったのは、ご近所の寿司屋「可のか」という店。

3,000円のにぎり二人前と、イカの刺身と、アジ・イワシの寿司あたりが大人の食べ物、
茶碗蒸しと寿司飯がプチ師範代の食べ物、
師範の飲み物はジョッキ生と清酒「黒龍・いっちょらい」、レモンサワー
3,000円のにぎり「特選鮨 冬」の内容は、トロ2巻、スズキ、鯨、赤貝、甘エビ、ウニ、イクラ、トロ鉄火巻、玉子焼。 関東の店らしく、やっぱりこの店もトロが売りなのかな。 ネギトロと思って口に運んだトロの鉄火は、結構美味くてビックリだったし。 後は3,000円で得した気もしなきゃ損した気もしない内容。
トータルの金額が税込み11,280円。 ちょっと高いような気もするけど、 ご近所かつ子連れでのんびりできて、そこそこ美味い魚を食えるとこなんてそうそう無いんで、 これはこれで満足であります。

28日(土)

Albana di Romagna "Monte di Cambro" 1998
アルバーナ・ディ・ロマーニャ "モンテ・ディ・カンブロ" 1998
Tenuta Poggio Pollino
テヌータ・ポッジオ・ポリーノ
Bianco
Albana di Romagna
アルバーナ・ディ・ロマーニャ
Emilia-Romagna (Italia)
エミーリア・ロマーニャ (イタリア)
\7802001/07/08 ヨコハマ・ベイ・リカージャパンリカーサービス
昨日今日と多少涼しくなったとは言え、やっぱりこの時期は白。 料理が肉だとかそんなことには関係なく、とにかくよく冷えた白。 というわけでチョイスしたのは、 イタリアはローマ近辺で産するアルバーナ・ディ・ロマーニャというやつを。 買い値780円にしてイタリア最高格付けのDOCG、でもコルクは屑を集成したもの、 おおらかな国ですね、イタリア。
色はレモン色と麦わら色の中間くらい。 香りは結構変わっている。ナツメグのような香料風の香りと、 杉の生木のようなちょっとナマい感じの香り。 味は相当変わってる。裏ラベルには「フルーティで花のような」なんてことが書いてあるけど、 実際は老人会の会合に紛れ込んだかのような年寄りっぽい味。 とにかく果実味に乏しくて、若いイタリアというより時期を逸した東欧産、といった感じ。
そもそもこういうワインなのか、劣化した結果こうなのか、五分五分ってところか。 少なくともこういうワインを飲みたかったんじゃないんだよなぁ、 もっとピチピチしたスィニョリーナをよこせ、って感じ。
54点自宅にて

26日(木)

Rosso del Salento 2000
ロッソ・デル・サレント 2000
Vecchio Greppo
ヴェッキオ・グレッポ
Rosso
(IGT)
(インディカツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
(Italia)
(イタリア)
\5482001/07/08 酒奉行サントリー
自宅で赤ワインなんて超久しぶり、1ヶ月くらい飲んでないんじゃないかな? なーんて思ってたけど、実は1週間ちょっと前に飲んでますな。 物忘れパワー大炸裂であります。 それはそうと本日チョイスしたのは、 得体の知れないイタリア産の赤。 どんなワインだか見当もつかないけど、548円で13%のアルコール度数はたいへんご立派。
色は思いのほか濃い。赤みが強めのシッカリした紫色は、500円ちょっとではなかなか出会えない色。 香りのボリュームは弱め。汗臭いような、油粘土のような、ある種のお香のような、 一言で言えばイタリアらしい?香り。 味は、最初一口目は「うげ、酸っぺぇ」って感じだったんだけど、 被順応性が高い酸味なのか、二口目からはそれほどでもなくなった。 まろやかさとかは微塵もないけど、値段の割にはしっかりしてると感じられる味。
一つ一つの要素を検証していくと、あまり悪い点も見当たらずオッケー部類に属するワインなんだけど、 なんとなく飲み飽きして杯が進まない感じがある。 それって、このワインがどうのこうのではなくて、 この時期赤ワインを飲むことに問題があるような気がしないでもない。
67点自宅にて

24日(火)

Muscadet 2000
ミュスカデ 2000
Louis Beauchant Duroc
ルイ・ボーシャン・デュロク
Blanc
Muscadet
ミュスカデ
Loire (France)
ロワール (フランス)
\6902001/07/14 カーヴ・ド・リラックスリラックス
「高ワイン道場」な日々から一転して、また淡々と稽古を続ける毎日の再開。 というわけで、平常心に戻る意味もあって、 フランス産安ワインの代名詞的存在であるミュスカデを。 690円の安ワインとはいえ、お店のPOPでは結構推薦されてたんで大ハズシは無いだろうし。
色は非常に薄い。まぁ想像どおりというか、そうでないミュスカデって師範は見たことが無い。 香りは思いのほかマトモ。青く熟れてないリンゴのような、 かじったら歯グキから血が出そうな雰囲気の香り。 味はまあまあ。金属的でギシッと刺すような酸があって、 楽しげな雰囲気というわけでは無い。 でも、少なくとも何の味も無いよりは良いというか、 ワインを飲んでる気分にしてくれるという最低限の満足感は与えてくれる。
値段相応よりやや上かな、って感じの白ワイン。 そこそこのシッカリ感はあるんで、夏場にキンキンに冷やして飲むんだったらこれもアリかも、 って感じ。
67点自宅にて

7月19日(木)~7月22日(日)

毎年恒例、軽井沢の別荘にてダラダラ大会。参加者は、別荘の持ち主(の親戚)N氏夫妻と御曹司、O氏夫妻、師範/師範代/プチ師範代。 このうち飲むのはN氏、O氏、師範とO氏夫人が半分くらいなんで、3人半での稽古。 (この間、上から下、の順番で記載)

19日(木)

朝7時に自宅を出発、案外首都高も関越も混まなかったんで11時前には軽井沢の別荘着。 昼間は近所の蕎麦屋「きこり」で蕎麦を食べて、昼寝して、温泉行って、 という非常に優雅な一日を。

G.H. Mumm "Cordon Rouge" Brut N.V.
G.H.マム "コルドン・ルージュ" ブリュット (ヴィンテージ無し)
G.H.Mumm & Cie.
G.H.マム・エ・コンパニー
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\3,4802001/07/14 カーヴ・ド・リラックスキリン・シーグラム
夕方、「アグリヴィレッジ東部」というところで温泉に入った後、 別荘に戻って飲んだのがコレ。有名ドコロのシャンパーニュ、G.H.マムのコルドン・ルージュ。 師範にとっては飲んだこと無い銘柄なんで、いっぺんいってみよ、ってことでチョイス。
色はシャンパンにしては比較的薄めか。泡立ちやキメの細かさはいわゆるシャンパン並み。 香りのボリュームは結構多め。4つのグラスに注いだら部屋の中にシャンパンの香りが漂う、ってくらい。 と、ここまでは良かったんだけど、味にちょっと引っかかる点あり。 酸味が強いのはまだ許容範囲なんだけど、後味の苦味が少し荒すぎる感じ。 「シャンパン=高級感」の図式を成り立たなくするんだよなぁ、この苦味。
そこそこいい感じではあるんだけど、やっぱり苦味がねぇ。 カバあたりを想起させて、「シャンパーニュですのよ、オホホホホ。」という気分になれないのが残念。
(70点)軽井沢別荘にて

Rose de Marsannay "Domaine Clair-Dau" 1999
ロゼ・ド・マルサネ"ドメーヌ・クレール・ダユ" 1999
Louis Jadot
ルイ・ジャド
Rose
ロゼ
Marsannay
マルサネ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,150 O氏持参日本リカー
ウェルカム・シャンパンの後も、めでたい系のワインを、ってことでロゼを。 マルサネのロゼはブルゴーニュで唯一認められているロゼのアペラシオンだ、ってことだったような。 これも師範にとって初アイテム。
色は、アンジューのロゼのようないわゆるピンクでもなく、 タヴェルのロゼのようなオレンジがかったピンクでもなく、 ブルゴーニュ赤の色の薄いやつをさらに薄くしたような色。 香りは、まったくもって赤の香り。普通ロゼって白代わりに飲むと思うし、 今回もそのつもりでチョイスしたんだけど、こりゃ赤ですな。 味も香りのまんま。ブルゴーニュ赤のエッセンスをそのままクリアにしたような、 傾向としてはまるっきり赤風の味。
いやーおもしろい。こういうもんなんですね、マルサネのロゼって。 想像とはぜんぜん違っててかなり楽しめた。 でも、冷静に考えると「だったら赤飲みゃ良いじゃん」ってことかも知れないけど。
(73点)軽井沢別荘にて

Bourgogne Hautes Cotes de Nuits 1998
ブルゴーニュ オート・コート・ド・ニュイ 1998
Michel GROS
ミシェル・グロ
Rouge
Bourgogne Hautes Cotes de Nuits
ブルゴーニュ オート・コート・ド・ニュイ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,5722001/05/27 サンタムールカツミ商会
赤の2本は対決モノ、『同じ造り手で同じヴィンテージ、どれほどの違いがあるのか?』 ってことを比較しよう、って寸法。マナ板に載せたのは、名門造り手ミシェル・グロ。 安いほうの一本は、1996で相当イケるという印象のある オート・コート・ド・ニュイを。
色はまだまだ若い紫。濃さとしてはこのレベルでは濃いほうだと思う。 香りは、高級ブルゴーニュにある木イチゴやカラメルがバンバン、ってほどでもないけど、 それらの片鱗は見られるし、ケモノっぽい妖しい雰囲気も持っている。 味は、バランス自体は良いものの渋味がやや固い。これくらいなら許容範囲ではあるけど。
時間が経ってもあまり「開いた」って感じはなくて、どっちかというと酸味が増してきた。
1998もなかなか良い感じ。この値段であることを考えると、 相当にコスト・パフォーマンスの高いワインだと思う。
(78点)軽井沢別荘にて

Vosne-Romanee 1er Cru "Clos des Reas" 1998
ヴォーヌ・ロマネ プルミエ・クリュ "クロ・デ・レア" 1998
Michel Gros
ミシェル・グロ
Rouge
Vosne-Romanee 1er Cru
ヴォーヌ・ロマネ 1級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\4,8502001/06/07 デリバリー・ワインスマイル
対決モノの高級品側は、ご存知グロのモノポール、一級の「クロ・デ・レア」。 一級とは言えグロの看板ワインだってことで、かなり高いワインだと思ってたけど、 5,000円以下で買えるんだったらまぁ手の届く範囲。やっぱり安くなってきたのかな、フランス・ワイン。
コルクの裏の色は、前のワインよりかなり濃い。 実際の色も、そんなに大きくは違わないけど濃いには濃い。 香りの傾向は、ケモノっぽい雰囲気がメインで前と似たような感じ。 ただ、それに対して別のいろいろな要素が加わって、より複雑に、より高級に感じられる。 味わいも、あきらかにこちらがスムーズ。 1998だとまだまだ若くて、案外こっちがガチガチに感じるのかも、なんて思ってたけど、 結果はさにあらず。若くても高いほうが美味いですな。
期待通りの内容。ブルゴーニュにおいてもやっぱり格付けってのは重要ですね、 ってそもそもちょっと差がありすぎる2本だったか。
(85点)軽井沢別荘にて

Robert Mondavi Johannisberg Riesling 1990
ロバート・モンダヴィ ヨハニスバーグ リースリング 1990
Robert Mondavi Winery
ロバート・モンダヴィ・ワイナリー
White
Napa Valley (USA)
ナパ・ヴァレー (アメリカ合衆国)
\2,5002001/07/07 東急 港北店メルシャン
ここらへんで食事もだいたい終わってマッタリ気分。 デザートワイン的に飲もうかな、ってことでチョイスしたのがこれ。 米国の大手、ロバート・モンダヴィが造るちょっと古めのリースリング。 もともと5,000円という値札がついてたんだけど、売れなかったからか半額処分品。 アルコール度数が11.5%なんで、きっとドイツワイン風に仕上げられてるんだろうな、 という予定だったんだけど・・・
想像とはちょっと違ってました。あんまり甘くはありません。 どっちかというとドイツというよりアルザスのリースリングみたいな感じ。 色はやや琥珀色がかったきれいな色だし、 香りもリースリングらしいオイルのような香りがしっかりあるし、 ギュッとしまったなかなか凝縮感のある味わいで、マッタリ気分にはなかなか良い相性。
これまたなかなか面白いワイン。そうそう飲む機会が無いからね、 米国の古めの白なんて。
(77点)軽井沢別荘にて

Pomino Rosso 1997
ポミーノ・ロッソ 1997
Frescobaldi
フレスコバルディ
Rosso
Pomino
ポミーノ
Toscana (Italia)
トスカーナ (イタリア)
\2,5802001/07/14 カーヴ・ド・リラックスリラックス
予定では前のワインで本日終了のつもりだったんだけど、 なんとなく飲み足りない人間が居たりして、予備に持ってきたこのワインを抜栓。 名門フレスコバルディの赤。 冷静に考えれば、飲む人4人(3人半か?)で6本目は、我々の酒量としてはちょっと多すぎるんだけど・・・
ってことで案の定あんまり覚えてません。「酸っぱくてホコリっぽくてかなりイマイチ」ってことくらいかな。 半分以上残したんで、明日再度挑戦。
翌日の昼、カルボナーラに合わせて。 前日は結構イマイチ感が強かったんだけど、 実際はそこそこイケてるワイン。 色はボルドーみたいに青く濃い色で、 イタリアらしい人懐っこいような汗臭いような香りがあって、 昨日感じた酸の強さもそれほどでもなくて、高級感は無いまでも軽快にスカスカ飲める味わいで。
抜栓後の時間がそうさせたのか、 シチュエーションがそうさせたのか、 相対的な状況(昨日は大アタリワインの後の登場だった)がそうさせたのか判らないけど、 コロッと印象が好転したワイン。
(71点)軽井沢別荘にて

・・・という感じで初日は終了。


20日(金祝)

本日も、朝から散歩してシャンパン飲んで、スパゲティ(カルボナーラ)作って食べて、 昼寝して、温泉いって、という極楽生活。

Pommery Brut Royal N.V.
ポメリー ブリュット・ロワィアル (ヴィンテージ無し)
Pommery
ポメリー
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
O氏持参吉田産業
"朝シャン"であります。午前中、近所の林の中を散歩したあと11時くらいに帰ってきて、 「ちょっと喉が渇いたね」ってことで開けたのがこのシャンパン、 よって午前中にシャンパン、ってことで"朝シャン"。 選んだのは、朝から軽快にといったらこれしか無いでしょう、ってことでポメリーを。
色は、昨日のマムよりは若干赤みが強いかな。 泡立ちとキメの細やかさの点では若干少なめな気がするけど。 香りはなかなかです。甘いリンゴのような、キュッと鋭利な甘酸っぱい香り。 味も想像通り。これといって特徴的な所はないけど、 普通のシャンパンに期待する要素があって、スケールは小さめながらバランスよくまとまってて。
やっぱり大手のシャンパンってやつは大手なだけあって、想像を良い意味でも悪い意味でも裏切らない、 そういう感じ。
(74点)軽井沢別荘にて

Alfred Gratien "Cuvee de Reserve" N.V.
アルフレッド・グラシアン "キュヴェ・ド・レゼルヴ" (ヴィンテージ無し)
Alfred Gratien
アルフレッド・グラシアン
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\4,5002001/07/08 ゴトー酒店後藤酒店
夕食まえにもシャンパン、一日2シャンパンであります。 というわけで、ラベルの表裏に"Cuvee Reserve pour Goto Liquor"と書かれたゴトー・スペシャル・キュヴェ。 デコルジュマンの日付が"05.01.2000"と書かれている。 師範は時々飲んでるんだけど、このメンバーでは飲んだことなかったんで満を持して投入。
印象として、前に飲んだMumm, Pommeryと比べてやはり一枚上手、って感じ。 色はそれほど濃いわけでなし、 香りもリンゴっぽい甘い雰囲気があるものの、それほど特徴的なわけでもない。 でも、飲み口のクリアさが一歩抜きん出ています。 シャンパンって、後味に苦味があってそれがなんとも邪魔な気がする場合が多いんだけど、 このワインにはそれが無くて、後味に残るのはきれいな酸。
このシャンパン、やっぱり一歩図抜けて美味い、ってのが皆の印象。
(80点)軽井沢別荘にて

Bourgogne Chardonnay 1996
ブルゴーニュ・シャルドネ 1996
Serafin Pere & Fils
セラファン・ペール・エ・フィス
Blanc
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\4,5002001/07/08 ゴトー酒店後藤酒店
白もゴトー・スペシャル・キュヴェ。 ACブルゴーニュ扱いだけど、畑はジュヴレ・シャンベルタン村にあり (ジュヴレ・シャンベルタンには白のアペラシオンは無い)、 低温でゆっくりマロラクティック醗酵させたワインとのこと。
まず色に驚き。ウィスキーのような琥珀色。およそ1996とは思えない色合い。 樽熟期間が長いからかな?  香りも非常に変わっている。樽がしっかり効いてて、こちらもウィスキーっぽいのはいいんだけど 「もしかして傷んでる?」と感じられるくらい熟成香(マデリゼ?)が強い。 味も、良く言えば熟成した酸味のような、悪く言えば傷んだ酸味のような、 なんとも複雑な味わい。
「長く樽熟すると酸化が避けられない」という話だったんだけど、 いったいこの状態は意図されたものなのか、なんらかのトラブルなのか、 師範には判別不能。 もちろん飲めないってことはなくて、それはそれで興味深く飲めたんだけどね。
(72点)軽井沢別荘にて

Beaune 1er Cru "Les Pertuizots" 1981
ボーヌ・プルミエ・クリュ "レ・ペルトゥイゾ" 1981
Dom. Duchet
ドメーヌ・ドゥシェ
Rouge
Beaune 1er Cru
ボーヌ 1級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\3,900 O氏持参ボンド商会
本日の対決モノは、80年代ボーヌ一級畑対決。 一本目は、O氏が持参した無名?作り手によるもの。 ボトルの外から見た感じでは、色が非常に薄くて頼りない感じなんだけど、 アルコール度数は13%あるんで、それほどヘナチョコでは無いと期待して。
で、色はやっぱり薄め。これくらいの年だとややオレンジがかった薄さを期待するんだけど、 そういう雰囲気は無くて単なる薄紫といった風情。 味も香りも、階級と年代相応というか、もうそろそろ落ちかけというか、 線が細くクリアで、酸味が中心の味わい。 そのまんま落ちていくかも、なんて思ってたけど、案外そうでもなくて、 抜栓後時間が経ったらそこそこ開いて、 酸味が引っ込んで甘味が感じられるようになったのは嬉しい誤算。
まぁ期待通りといったところかな。 欲を言えばアプリコットみたいなキュートな雰囲気が出てて欲しかったんだけど、 さすがにそこまでには至らなかった。
(76点)軽井沢別荘にて

Savigny-les-Beaune 1er Cru "La Dominode" 1988
サヴィニー・レ・ボーヌ プルミエ・クリュ "ラ・ドミノード" 1988
Dom. Bruno Clair
ドメーヌ・ブルーノ・クレール
Rouge
Savigny-les-Beaune 1er Cru
サヴィニー・レ・ボーヌ 1級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\4,8502001/05/27 サンタムールカツミ商会
で、「80年代ボーヌ一級畑対決」に師範が持参したのは、 ブルーノ・クレールが造るラ・ドミノード。 一級畑ではあるけど、50年以上の古樹から造られており、美味いと評判の銘柄。 このワインは以前1994を飲んで、 非常に好印象だったんで十分な期待と自信を持っての投入。
色は前のワインに比べるとずいぶん濃い。こちらもオレンジがかった感じが無いのは、 実は照明の影響かも。 味も香りも、傾向としては前のワインと似てるんだけど、パワーという面では一枚上手。 でも、なんというか果実味が弱いんだよなぁ。ケモノの雰囲気ばっかりというか。 古いワインで果実味を維持するのって、 やっぱり相当ポテンシャルの高いワインじゃないと無理なのかも。
比較で言えばこちらの勝ちではあるんだけど、 師範の期待としてはもっとずーっと上にあったんだよなぁ。
(79点)軽井沢別荘にて

Gevrey-Chambertin 1999
ジュヴレ・シャンベルタン 1999
Dom. Philippe Charlopin-Parizot
ドメーヌ・フィリップ・シャルロパン・パリゾ
Rouge
Gevrey Chambertin
ジュヴレ・シャンベルタン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\4,000 O氏持参ヴァンシュールヴァン マスモト
やっぱり飲み足りない、ってことで、本日も予備ワインの投入。 O氏が持ってきたこのワインは、なんでも かの"アンリ・ジャイエ"が目をかけた造り手、ってことらしい。 「Gevrey-Chambertin 1999」と書かれているだけの非常にシンプルな表ラベル、 「Cuvee Veilles Vignes」と書かれた金色のステッカー、 なんだか思わせぶりで期待が出来る。
これがビックリ、期待以上のワインでした。 色はドーンと濃いし、香りも甘い樽香と濃い木苺香がバッチリ、 村名ジュヴレ・シャンベルタンとはおよそ思えない凝縮感バリバリの香り。 味もバッチリ。1999なんで若いとは思うんだけど、 そんなことどうでもいいくらい飲み応えのある味で、 甘味もオッケー渋味も細やか酸味も上品、高級ブルゴーニュそのまんまな味わい。
いやはや美味いワインでした。 本日のブルゴーニュ赤3本、結果的には『若い方が美味い』ってことになってしまいました。
(88点)軽井沢別荘にて

・・・という感じで2日目も幸福の渦の中に終了。


21日(土)

本日も、昨日と同様なにをするわけでもない贅沢な一日。

Veuve Clicquot Ponsardin Brut N.V.
ヴーヴ・クリコ ポンサルダン ブリュット (ヴィンテージ無し)
Veuve Clicquot
ヴーヴ・クリコ
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
O氏持参大酒販
今回の避暑生活4本目のシャンパンは、オレンジ色のラベルでおなじみ、ヴーヴ・クリコ。 最終日はきまってバーベキューなんで、屋外でポーンと景気良く抜栓して。
やや麦わら色っぽい色合いで、泡の量は今回の4本中1、2を争う豊かさ。 飲んだ感じはちょっと予想と違った。 ヴーヴ・クリコって、ノン・ヴィンテージのシャンパンの中では重めという印象があったんだけど、 これはそうでもない。 どちらかというと酸が強くて、熟成香とかは控えめで、重いというよりやや固めな感じ。
毎日飲んでりゃそこそこ違いとかも判るようになるかな、なんて思ってたけど、 結局のところシャンパンの違いを言い当てられるほどにはそもそもなれないようだな、と。 それと、スティル・ワインだったら3,000円も出せばそこそこ高級品が飲めるんだけど、 シャンパンは一番ベーシックなヤツでも3,000円超えちゃうんで、高いっちゃ高いですな。
(75点)軽井沢別荘にて

Riesling "Grand Cru Brand" 1995
リースリング "グラン・クリュ・ブラン" 1995
Turckheim
トゥルクハイム
Blanc
Alsace Grand Cru Riesling
アルザス・グラン・クリュ・リースリング
Alsace (France)
アルザス (フランス)
\1,7802001/07/14 カーヴ・ド・リラックスリラックス
バーベキューなんで、軽快な白をチョイスしようと考えてたら、このアルザスを発見。 グラン・クリュのリースリング、それがなんと2,000円以下。 ラッキー!という気持ち半分、ちょっとヤバいのかも?という気持ち半分で供出したわけだけど・・・
色はしっかりとしたレモン色だし、 香りには明らかに揮発油っぽい雰囲気があって、まさしくアルザスのリースリングだけど、 味が残念。なんだか存在感がないんだなぁ。薄っぺら、ってほどでも無いんだけど、 迫力を感じる部分がスッポリ抜けたような感じで、 例えて言えば「アンコ抜きのタイヤキ」という風情。
結果、やっぱり値段なりのグラン・クリュ。もっと若いうちに飲んだほうがよかったのだろうか? と、若いワインが美味い昨今そう思う。
(70点)軽井沢別荘にて

Volnay 1er Cru "Hospices de Beaune Cuvee General Muteau" 1996
ヴォルネー "オスピス・ド・ボーヌ キュヴェ・ジェネラル・ムトー" 1996
Hospices de Beaune (Dominique Laurent)
オスピス・ド・ボーヌ (ドミニク・ローラン)
Rouge
Volnay 1er Cru
ヴォルネー一級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(\8,000) O氏持参ヴァンシュールヴァン マスモト
本日の対決モノは、「アブラの乗りきった1996年ブルゴーニュ対決」。 一本目はヴォルネー。 不味いはずのない畑であるオスピス・ド・ボーヌ、 造り手も不味いはずのないドミニク・ローラン、 ボトルも重いし色も濃そうだし、飲む前から美味いことが決まりきっているような感じで。
で、想像通りの激ウマワインでありました。 濃い木イチゴのような香りと甘い樽香、 どっしり存在感はあるけど決してトゲトゲしてない渋味、しっかりキレイな酸味、 時間が経つとズンズン出てくる甘味、どれをとっても高級ブルゴーニュ。
「美味いはず」と思って飲むワインって、往々にして期待が大きすぎてイマイチに感じることがあるんだけど、 このワインはバッチリ期待に応えた。こういうワインなら毎日飲んでもいい。
(91点)軽井沢別荘にて

Chapelle-Chambertin 1996
シャペル・シャンベルタン 1996
Dom. Rossignol-Trapet
ドメーヌ・ロシニョール・トラペ
Rouge
Chapelle-Chambertin (Gevrey-Chambertin Grand Cru)
シャペル・シャンベルタン (ジュヴレ・シャンベルタン 特級畑)
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\6,400 O氏持参ボンド商会
対決モノの2本目は特級のシャペル・シャンベルタン。 あまり有名でない(師範が知らないだけ?)造り手だけど、 1996で特級だったらさすがにハズさないだろうし、 アルコール度数も13.5%と高いんでダメダメってことは無いだろう、って感じで。
結論から言うとこっちも凄いワインでした。 色は相対的には薄めだけど、綺麗な赤紫ではあります。 何が凄いって香りが凄い。良く言えば腎臓料理にあるような香り、 悪く言えば小便臭がバンバン。 そんなんが良い香りのはずはないとお思いでしょうが、これがなかなか良いんだなぁ。 味もいきなり柔らかくて美味い。時間が経つと、前のワインの迫力に押される感じはあるけど、 少なくとも抜栓直後はこっちのほうがスルスル飲める感じ。
いやはやこちらもすばらしいワイン。複雑さと上品さとなめらかさが渾然一体。 もちろん小便臭を上品というかどうかは疑問が残るんだけど、 乳児たるプチ師範代が居る師範家にとってはそういう系統の匂いに寛大だ、ってことで。
(90点)軽井沢別荘にて

Les Forts de Latour 1996
レ・フォール・ド・ラトゥール 1996
Ch. Latour
シャトー・ラトゥール
Rouge
Pauillac
ポイヤック
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\3,980 O氏持参大酒販
本日最後の一本は、今回のラインナップで唯一のボルドー。 セカンドとはいえ、あの名門「シャトー・ラトゥール」のモノなんで、 ハズスはずはありません。
抜栓直後、そのミルキーな香り、燻したような樽香を感じてまずは合格。 飲んだらさすがに固めな印象だけど、ちょっと時間を置いたら美味くなるかなぁ、と思って・・・ いるうちに恥ずかしながら師範は睡眠状態に入ってしまいました。 だもんで、抜栓後時間が経ったときのようすはわかりません。 翌朝、わずかに残ったものを飲んだけど、 その時点ではすでに享楽性のないカタブツなワインへと変化してしまってました。
もしかしてそうなるかなぁ、とは思ってたけど、やっぱりもったいないことをしたな、と。 それでも、他のメンバーは沈没せずに飲んでたんだけどね。
(??点)軽井沢別荘にて

というわけで、本日は尻切れトンボに終了。


22日(日)

夢のように極楽だった日々も本日で終了。やっぱり楽しい時間ってのは過ぎるのが早いですね。 で、下の写真が今回飲んだ17本のワインたちの集合写真。


15日(日)

Chateau Saint Ahon 1998
シャトー・サンタオン 1998
Ch. Saint Ahon
シャトー・サンタオン
Rouge
Haut-Medoc (Cru Bourgeois)
オー・メドック (ブルジョア級)
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\1,3542001/06/16 関内サンタムールカツミ商会
自宅でボルドーの赤を飲むなんて超久しぶりな気がして、 振り返ってみると一ヶ月以上前に1,380円のを飲んでいる。 師範的には、ここらへんの価格帯のボルドーが コスト・パフォーマンス的に合ってると考えてるのかも。 で、このワイン、ラベルは非常にボルドーらしい奇をてらわない実直なものだし、 実際試飲したときなかなかのパワーを感じたんで結構期待しての稽古。
色は非常に濃い青紫。なんだか久しぶりに見た気がするなぁ、こういう色って。 香りが驚き。師範には一級シャトーもこのワインも違いが見出せないんじゃないか、 ってくらいボルドーの王道をいく香り。焦げたような樽香があって、ミシッと重い果実の香りがあって、 土と消し炭みたいなアーシーな香りがあって。 味もなかなかなもの。甘味もあって酸味もキレイで渋味もそこそここなれてて、ポワンと口の中に広がるさまはまさしくボルドー。 カツオだしみたいな旨味も感じられる。 惜しむらくは、後味になんとも不思議な苦味が残ってそれが雑味に感じられるのと、 抜栓後時間が経っても一向に変化しない点が物足りない。贅沢な要求ではあるけど。
いやはややっぱりボルドーってのは侮れない。夏でも美味い。 試飲したときはもっとジャジャ馬な感じがあったんだけど、実際飲んでみるとそうでも無かった。 やっぱりちょっぴりだけ飲んで判断する能力なんて、師範には無いですな。
77点自宅にて

14日(土)

Albor Airen 2000
アルボール アイレン 2000
Bodegas Artesanas
ボデガス・アルテサナス
Blanco
Castilla (Vino de la Tierra)
カスティーヤ (ヴィノ・デ・ラ・ティエラ)
Castilla (Espana)
カスティーヤ (スペイン)
\7902001/07/08 ヨコハマ・ベイ・リカーサントリー
昨日分不相応なワインを飲んだのと、休日出社したためバッチリ平日気分なんで、 週末にはふさわしくないかなり安い系のワインをチョイス。 スペイン産の白なんだけど、 "Airen"ってのは品種の名前らしく、 "Vino de la Tierra"ってのは、フランスで言う"Vin de Pays"なのかな?
色は、濃さはないけど赤みが強くて、日に焼けた畳のような色。 香りは薄い。っていうか弱い。っていうかほとんど感じない。 味もダメ系。思いっきり薄っぺらくて、唯一感じるのはイッちゃったワインにありがちな中途半端な熟成感のみ。
劣化したワインにありがちな味。でも、シェリーとか、劣化をもって良しとするようなワインが存在しうる地域なんで、 元からこういうワインなのかも。
38点自宅にて

13日(金)

本日は、
寿スタジオの徳丸さん、 門下生第三十六号の渡辺さん(shuzさん)と飲み会。

行った店は、高輪の住宅街の中にある"DAVIS"というレストラン。 "Restaurant & Wine Bar"という看板を掲げているけど、 まぁ分類としてはイタリアン・レストランなのかな。
師範達が食べたのは3,800円のコース料理で、

前菜:盛り合わせ(いちじくと生ハム,ラタトゥイユ,マッシュルーム,春菊的野菜)
パスタ:バジルのパスタ
メイン:スズキのアクアパッツァ
デザート(シャーベット)、コーヒー(エスプレッソ)
という内容。
前菜・パスタまでは(際立った個性は感じられないものの)なかなか美味しい料理。 でも、メインがねぇ。アクアパッツァというより、海鮮鍋を小分けにしました、って感じの、まったくインパクトに欠ける味。 イタリアンって、前菜やパスタは美味くてもメインでガクッとくることが多いんだけど、 このお店もその例に漏れなかった。肉or魚のチョイスが出来たんで、肉(ラム)の方にすれば良かったのかなぁ。

サービスはちょっと問題アリな感じ。まずタイミングが悪い。次に愛想が無い。さらには心がけがイマイチ。 お客の数としては大したこと無いと思うんだけど、なんだか目や気配りが行き届いていない感じを禁じえなかった。 結構評判の良い店ってことなんで、この日だけなんか具合が悪かったのかもだけど。

ワインは、まず駆けつけ一杯で定番の

Moet et Chandon Imperial Brut N.V.
を飲んだあと、下記ワインへ突入。

Capitel Croce 1996
キャピテル・クローチェ 1996
Anselmi
アンセルミ
Blanco
Soave Classico Superiore
ソアヴェ・クラッシコ・スーペリオーレ
Veneto (Italia)
ヴェネト (イタリア)
(\5,000)2001/07/13 レストラン "DAVIS"
白はお店のリストから。 うっかりしてて全ラインナップに目を通すのを忘れてたんだけど、 概ね100銘柄くらいのワインがリストされていたような気がする。
そんな中、お手ごろ価格で面白げなワインを探していたらこれが目に止まった。 師範的にはイタリア遠征稽古の折り既に稽古済みだったりするんだけど、 渡辺shuzさんは飲んだこと無いってことだったんで、『こんなソアヴェもあるんですよ』ってことでチョイス。
色はかなり落ち着いた黄金色。なかなか期待の出来る色合い。 香りは非常に樽が強い。なんだかセメダインみたいな香りがあって、 それと樽香がいっしょになるとまるでブルゴーニュみたいな感じ。 っていうか、師範的には香りだけなら赤ワインと間違いますな。
以前飲んだときの印象は、樽も効いてるけど葡萄もすごい!って感じだったんだけど、 今回のはかなり趣を異にしている感じ。 もちろん樽は強いんだけど、相対的に果実味が弱くて味わいは非常に金属的。 なんだか鉄板に木目がプリントされた家具のような、そういう違和感と安っぽさを禁じえない。
まぁそこそこはイケるんだけど、これが実力だとすると最近のアンセルミも落ちたな、と。 この時のもイマイチだったし。

このワインを飲むとき、 shuzさんがホスト・テイスティングしている最中に店の人は我々のグラスにワインを注ぎだしてしまった。 思いっきり失礼だよなぁ。

72点レストラン "DAVIS"にて

Echezeaux 1994
エシェゾー 1994
Jayer Gilles
ジャイエ・ジル
Rouge
Echezeaux (Vosne-Romanee Grand Cru)
エシェゾー (ヴォーヌ・ロマネ特級畑)
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
shuzさんより エノテカ
赤はshuzさんのお持込み。な、な、なんと無く子も黙るジャイエ・ジル、それも特級畑のエシェゾーを。 ジャイエ・ジルはコート・ド・ニュイ・ヴィラージュまでしか経験の無い師範は大興奮であります。 持つべきものは太っ腹な門下生であります。
1994というと、師範の認識ではもうすでに熟成の領域に差し掛かってるイメージがあるんだけど、 このワインの色にはまったくそういう雰囲気は見て取れない。ピッチピチに若い赤紫色。 香りはまさに高級ブルゴーニュ。決して材木っぽくない、甘い感じの樽香がいっぱいで、 バッチリ熟れた木イチゴの香りが官能的。 ジャイエ・ジルってとても樽香が強い(キツい)イメージがあるし、 shuzさんも『樽が強いですねぇ』なんて言われてたけど、 バランスを崩していないあたりはさすが。 味も高級感ありまくり。ジャイエ・ジルらしく、パワフル路線まっしぐら。 やや渋味が旺盛に感じるくらい、まだまだ非常に若々しい味わい。
時間が経つと、香りにお約束のカラメル香が出てきてますます良い感じになってきたんだけど、 渋味のほうはいつまでも旺盛なままで、味も開くまでには至らなかったのが残念といえば残念。
いやはや美味いワイン。良いブルゴーニュが飲みたい!、と思うときに飲みたいのはこういうワインであります。 ただ、「オート・コートあたりであんだけ凄いジャイエ・ジルなんだから、 エシェゾーともなるといったいどういうワインなのやら…」 と過度な期待をしちゃうと、 案外オート・コートあたりから想像できる範囲内だったりするのがちょっとアレかな、 なーんて"安ワイン道場師範"のくせに贅沢過ぎますかね。

このワイン、暑いさなかに持参されたということで若干口漏れ。 (ジャイエ・ジルってピチピチに詰めるからそれはしょうがないし、味にはなんの影響も無いと思うんだけど) そのせいでコルクの周りに液体が沁みてコルクが緩くなっていた。 店の方が抜栓しようとするとコルクがずんずん沈んでいく。 途中で何度もコルクを折りながら大変な時間をかけてようやく抜栓。 ホントご苦労様でした、って感じなんだけど、抜栓中に 「コルクって、保存状態にもよるんですよね」とか言い訳&責任転嫁してたのは聞き捨てならん。

87点レストラン "DAVIS"にて

食後酒には、

Graham's 10 Years of Age Tawny Port
を頂いて。やっぱり食後のポルトは良いっすね、海賊船の船長にでもなったような感じ。

…というような飲み会でありました。 徳丸さんshuzさん、大変お世話になりました。今後ともよろしくであります。


10日(火)

Vina La Rosa "La Palma" Chardonnay 1999
ビーニャ・ラ・ローザ "ラ・パルマ" シャルドネ 1999
Vina La Rosa
ビーニャ・ラ・ローザ
White
Rapel (Chile)
ラペル (チリ)
\8802001/07/07 東急 港北店丸紅食料
夜中12時を過ぎての帰宅、1時前の抜栓。 あまり多くを語る余裕はないんだけど、とにかく飲んでしまった以上更新の義務アリと、 いったいなんの責任感でそれをやってるか不明なままご報告。
色も濃い目だけど、それ以前に注いでいる時のネットリ感が凄い。 香りには、パイナップルのような南方系果物っぽい鋭い甘さが感じられる。 口に含むと樽香もシッカリ。 味も概ね想像通り。「これぞチリ白」的な、甘くて重くてベッタリな味わい。
方向性は予想通り、到達距離は予想をやや越えている。 値段を考えれば結構イケてる部類だと思う。でも好き嫌いで考えればイマイチ。
それにしても、こんな時間(深夜2時前)にこういうことをやってるのって、 世間の常識に照らせば明らかに異常。
67点自宅にて

8日(日)

Tyrrell's Old Winery Pinot Noir 1999
ティレルズ・オールド・ワイナリー ピノ・ノアール 1999
Tyrrell's Vineyards
ティレルズ・ヴィンヤーズ
Red
Hunter Valley / McLaren Vale / Barossa (Australia)
ハンター・ヴァレー / マクラーレン・ヴェイル / バロッサ
\1,3802001/07/08 ヨコハマ・ベイ・リカー神酒連
最近、普段はあんまり赤には手が伸びないんで、一日家に居た休日くらいは赤にチャレンジ。 選んだのは今日買ってきたばかり、オーストラリアのピノ・ノアール。 裏書きに、『受賞歴:優勝1、銅メダル7』とか書いてあるけど、いったい何のコンクールかは不明。 また、生産地も三個所かかれてるんだけど、ハンター・ヴァレーと後ろ二つは相当離れてるよね? いろんな意味でちょっぴり謎めいたワイン。
色はかなり青く濃い。この時点であんまりピノらしくない。 香りも、いわゆるニュー・ワールドのピノの香り。 南仏産のような野暮ったさと、乳酸が醗酵したような(乳児の排便のような)香りが顕著。 味も、まぎれもなくニュー・ワールド。 濃さはしっかりなんだけど、無作法に甘苦い。 飲み始めはかなり産も目立ってたんだけど、杯が進むに連れて酸も消えるし、 悪く言えば雑味満点のピノ・ノアール。
別な葡萄品種だと思えばそこそこイケてる気はするんだけど、 少なくともピノ・ノアールを期待すると全然違う世界に誘われる。 先日飲んだめっちゃピノらしい新大陸ピノとは全く趣を異にしている。
70点自宅にて

7日(土)

Michel Lynch 1998
ミシェル・ランシュ 1998
Michel Lynch
ミシェル・ランシュ
Blanc
Bordeaux
ボルドー
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\9802001/06/23 清水ヶ丘 モンマートすずきやアルカン
本日は七夕。「おたふくかぜ」を罹患したプチ師範代の面倒をみるために、 急遽実家から応援に来た師範母も明日にはお帰り。 というわけで、お祝いモードのワインをチョイスしたかったけど、 適当な在庫があるわけもなく、選んだのは大メジャーなボルドー安ワイン。 「ランシュ・バージュ(Lynch Bages)」のオーナーが造ってるワインなんで呼び名は当然 「ミシェル・ランシュ」だと思ってたんだけど、 輸入元が貼った裏のステッカーには「ミシェル・リンチ」と書かれているし、 確かにそっちの呼び名を耳にすることも多い。 いったいどっちが正式(というか一般的)なんだろ?
…ってなことは置いといて、結局このワインは劣化してたみたいです。 なんだか不必要に濃い色だし、 香りはほとんどなくて、口に含むと腐敗したベッコウ飴みたいな香りだけだし、 味も、酸味が幅を利かせていかにもいっちゃったワインそのものだし。
以前稽古したのとは全く違ってるってのもあって、 残念ながら明らかに劣化が感じられる。 で、ダメはダメだけど、ダメ程度は中くらい。なんだかんだで一本飲めたりする。
(41点)自宅にて

5日(木)

Chianti 1999
キアンティ 1999
Le Piazze
レ・ピアッツェ
Rosso
Chianti
キアンティ
Toscana (Italia)
トスカーナ (イタリア)
\5002001/06/13 やまや渋谷店やまや
夕飯は鮎やらタコやらだし、このクソ暑い夏場だってのに赤ワインをチョイス。 それでも、軽そうなイタリア産だし、 冷蔵庫で少し冷して飲めばイケるかなぁ、ってことを期待して。
色は薄め。イタリアらしい赤みの強い色合い。 ("イタリアらしい"なんて書いてるけど、多分師範はブルゴーニュと見分けがつかない) 香りも許容範囲。ソルダムのような青い感じの果実香と、 イタリアらしい汗っぽさと、ちょっとスペインっぽい膏薬みたいな香りを低いレベルで併せ持っている。 味もまぁまぁ普通。軽めで特にイヤミは無く、スルスルと飲める感じ。 抜栓後時間が経つと、甘味が増してくるように感じられるあたりは、 このレベルのワインとしては予想外な好印象要因。
この時期冷して飲む赤としてはなかなかの選択肢かも。 もちろん、このワイン自体はそんなに「美味い!」ってわけじゃないけど、 なんとなくトータルとして許せる雰囲気がある。
69点自宅にて

3日(火)

Macon-Villages Blanc 1999
マコン・ヴィラージュ ブラン 1999
Louis Chevallier
ルイ・シュヴァリエ
Blanc
Macon Villages
マコン・ヴィラージュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\9802001/06/13 やまや渋谷店やまや
やっぱり今月の一発目も白。 フランスにあって安ワインがメジロ押しのマコンには、 多くは期待できないけれどもさりとて大ハズシもしない、 非常に気軽で使いやすいAOCだというイメージがある。 というわけで、選択の意図としてはスカーッと軽快なワインを想像してたんだけど…
色は比較的濃いめ。レモン色とオレンジ色の中間、いわゆる黄色。 香りもちょっと予想外。 「フルーティ」っていうんでしょうか、南方系の花のような、夜の蝶の化粧のような、 ちょっと甘い感じの香りがある。 味も香り通り。スラーっと軽快なワインを想像してたんだけど、意に反してしっかりめ。 冷えてるうちはいいけど、温度が上がると甘みと苦みを必要以上に感じてしまう。
予想外にしっかり造られたワインだとは思う。 でも、今日はそういうワインを飲みたかった訳じゃないんだよなぁー。 「過ぎたるは及ばざるがごとし」って感じか(違うか)。
68点自宅にて

先月分

by 師範