稽古日誌:2013年4月

 あっという間に新年度の4月ですね。

 今年は桜の開花がとても早かったようですが、 道場のジューンベリーもすでに満開です。 例年は4月後半、連休前くらいの頃に満開になるので、概ね2~3週間も早いことになります。 この調子で行くと、5月中には実が収穫できるかも。「ジューンベリー」じゃなくて「メイベリー」ですな。 ま、早く暖かくなってくれるのは嬉しいですけどね。

翌月分

30日(火)

 世間一般では平日ですが、普段はなかなか有給休暇を消費できない師範としては、 今回の連休の谷間3日間はお休みを頂いております。というわけで、 朝に子供らや師範代を送り出した後、散歩がてら虎ノ門あたりまで出てワインを調達 ・・・と言っても家から虎ノ門まで歩いたわけではありませんがね。

 そしてお昼は新橋界隈で適当に、と考え、歩いてて目に留まったのがこのお店、 清龍酒蔵新橋店という居酒屋さん。 ランチの「雨の日のサービス50円引き」という文言に釣られてしまいました。

 注文したのは、本日の日替わりランチでマグロ&ネギトロ丼セット。 マグロの赤身とネギトロが乗った丼に、サラダ、小鉢、漬物、味噌汁がついて通常600円のところ雨の日割引で550円也。

 で、普通に美味いです。東京のど真ん中、新橋あたりでこの値段というのはかなりお手頃な感じがします (その分、店員さんの日本人比率がとても低かったりしますけど)。 この値段と内容に比べると、 ウチの社員食堂は高いよなぁ・・・ってなことここでボヤいてもしかたありませんが。

 あ、今日のお昼はアルコール類は飲んでないです。夕方次女の送り迎えをしなければなりませんのでね。 というわけでお支払いは550円きっかりです。

Murviedro Reserva 2009
ムールビエドロ レセルバ 2009
Bodegas Murviedro
ボデガス・ムールビエドロ
Tinto
Valencia
バレンシア
Valencia (Espana)
バレンシア (スペイン)
\960 2013/02/09 サンタムール カツミ商会
 というわけで本日の夕食の調理担当は師範です。 メニューは、鶏モモ肉と新ジャガのカレー炒め、 野菜たっぷりコンソメスープ、レタスとトマトのサラダ。 鶏の炒め物は明日の長女のお弁当にも使えるように考えてのチョイス、 良い主夫してますなぁ、師範ってば。
 そしてワインはスペイン産の赤で、レゼルバ・クラスなのに1,000円以下というお手頃品。 この「ボデガス・ムルビエドロ」という造り手のワインは結構何度も稽古していますが、 総じてコストパフォーマンスに優れるワインを造っているような印象があります (ラベルとかの感じは違うけど、以前稽古したコレと同じ銘柄だと思われます)
 色は、2009年産としてはかなり熟成が進んだような、どことなくレンガ色っぽさが感じられる色合い。 グラスの内側にはタレーッとアシが見えるんで、エキス分は多そうな感じです。 香りは、ギュッと締まった果実に甘く香ばしい樽、ボリュームたっぷりでさすがはレゼルバ。 ただ、どうしても垢抜けない感じというか、果実はやや熟し過ぎているし樽は前面に出過ぎている(アメリカン・オーク?)のがちょっと残念。 そして味は、シッカリと濃いけれども渋味のカドは取れてて甘味や酸味のサポートも申し分ない、 非常に良くできたバランス。
 と、文句の付けドコロをいろいろと探したけど、やっぱりこのワインが1,000円以下ってのは凄い、 ってことを認めざるを得ません。 先月稽古したコレもそうだけど、 1,000円前後のスペインのレゼルバ・クラスってのはホントに侮れません。 スペインは苦手、なんてことを言って憚らない師範ですが、 「カラダは正直」というか安くて美味いワインにはきっちり反応してしまいます。
81点 道場にて

29日(月祝)

 本日は横浜に買い物に来ております。 昼食は、ラ パウザ横浜西口店というピザ&パスタ屋さん。 この店は長女がお気に入りで、横浜駅で昼食というとここに来ることが多いです。

 本日の師範の注文は真蛸のボロネーゼ、税込み619円也。 パスタ屋さんというと何を頼んでも1,000円近くして、 材料費から考えるとどうしてそんな値段になっちゃうんだろ?って店も多いですが、 ここはリーズナブルな値段です。 多分、細い麺を使うことで茹で時間を短くして、客の回転を上げることで対応しているんだろうと想像しています。 で、「安いから不味い」かというとそういうこともなくて、 「安いけど普通」に美味しいです。

 そして、今回このお店を昼食に選んだ最大の理由が、 コロワイド・グループの飲食店で生ビール1杯10円のクーポン券が新聞の一面広告についていたこと。 師範一家4人で、生ビール2杯にソフトドリンク2杯を計40円で注文しました(ビールを飲むのは師範だけですが)。 それにしてもやっぱり良いよね、ビールは。

 そんでもってお会計は、トータルで3,000円ちょっと。 それでビールも飲めて満足満足なお安い師範でありました。
 家に帰ってからもまたビールを頂いております。 本日のビールはアサヒ ロイヤル ピルス、これも一昨日のサントリー ロイヤルブレンド同様、 イオン限定のビールです。

 色は、ピルスナーらしく淡いレモン色で、泡立ちはちょっと少なめ。 香りは・・・まぁ普通ですかね。味は、苦味が控えめでやや甘味を感じる、 おとなしくてスムーズな味わいです。

 これはこれで悪くないけど、普通一般のビールと比べてあまり違いが感じられないのが残念。 やっぱり師範はアサヒのビールとは相性が悪いんだよなぁ。 スーパードライは言うに及ばず、熟撰なんかもそんなに良いとは感じないし。

 夕食も外食です。 権太坂の先にあった行きつけの焼肉屋を失って以来、 焼肉ジプシーを続けている師範家でありますが、本日のお店は初めての訪店となる焼肉どうらく 天王町店。 宮崎さんの国産和牛がウリのお店のようであります。

 そして注文は以下をズラズラッと。
 タン塩×2、カルビ、ハラミ、上ホルモン、ブリスケ(左写真)、カイノミ、鶏ナンコツ×2、 ユッケビビンバ、冷麺、にんにく炒飯、カクテキ、イチゴアイス
 初訪問なんで、肉はベーシックなところから注文してみたけど、 これでも十分美味いです。ただ、肉以外はイマイチかなぁ。にんにく炒飯は美味しかったけど、 ユッケビビンバとか付いてくるスープとか、そういうのがちょっとね。
 もちろんアルコールも頂いております。
一番搾り生(中) 480円×2
グラスワイン(赤) 400円
ブラッドオレンジサワー 380円
 女性陣はソフト・ドリンク・バー 250円×3。

 ワインは、ボトルワインの赤が5種、白が2種ありました。 一番安かったのがイタリアのネグロアマーロで、ボトル1本2,600円也。 注文しようかなぁ、と悩みはしたけど、やっぱり一人で1本は多いんだよねぇ。 ハーフがあれば間違いなく注文したんだけどなぁ。 ちなみにグラスワインは、多分チリ産あたりのベーシックなヤツです。 悪くはないけどグラス1杯400円はちと高いです。 300円くらいかと思ってました(グラスワインはメニューには書かれていません)

 というわけで、トータルのお会計は4人で12,000円弱。 この店のすぐそばの焼肉屋さかいより肉は良いけど他はイマイチ、 お値段微妙に高め。どっちをひいきにするか悩むところであります。

28日(日)

Montagny 1er Cru Chardonnay 1990
モンタニー・プルミエ・クリュ シャルドネ 1990
Dom. de la Tour (Daniel Joblot)
ドメーヌ・ド・ラ・トゥール (ダニエル・ジョブロ)
Blanc
Montagny 1er Cru
モンタニー1級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,580 2013/03/26 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 本日の夕食は、カツオのタタキ(解凍品なので初ガツオじゃないかもですが)、ホタルイカの酢の物、 パプリカとエリンギとミニアスパラガスの炒め物、山芋の塩昆布焼き、パストラミビーフ(これは食前からのツマミ)。 ワインは、先日稽古してギリギリ生きてた感のあった1990年産のブルゴーニュ。 前回はACブルゴーニュの赤(ピノ・ノワール)だったんだけど、 今回は1級畑の白。お値段も800円アップしているんで、こっちの方が更に生きているんじゃないかと期待しつつ抜栓。
 色はかなり濃いめ。わずかに琥珀色で、普通の白ワインとウィスキーの中間くらいの色合い。 この色に期待して、グラスに鼻を近づけでククーッと嗅いだら・・・匂いがしません。 スワリングすると、ツンッとくるシェリーみたいな香りは、なんとなく土みたいな湿っぽい香りがして、 葡萄の気配は無くなってます。 味わいも、果実味は消え失せて旨味と酸味だけが残っていて、いかにも「古酒でござい」といった雰囲気。 薄っぺらではないけどとってもドライというか、人懐っこさは微塵も感じられません。
 時間が経つとちょっとは好転するかと思ったけど(販売店のサイトにはそんなことが書いてあるし)、 このワインの場合は落ちて行く一方です。香りは、グラスに注いですぐが一番パワーがあって、 徐々に切なくなっていく感じでした。
 というわけで、まるで人を寄せ付けない仙人のような、孤高な存在っぽく枯れちゃっているワインでした。 旨味はしっかり残っているんで、一般的な判断基準で言えば「まだ十分に生きている」ワインなんでしょう。 でも、師範的には「もう逝っちゃってる」という判断です。 話のタネには面白いと思いますけどね。
66点 道場にて

27日(土)

 水曜と昨日のワインの残りがあるんで、今日はあらたな一本は開けませんが、ビールは飲んじゃいます。 つい先日、彗星のごとく登場してあっという間に市場から姿を消した「香り華やぐヱビス」の後釜を探していたところ、 イオン限定のこのビール、サントリー ロイヤルブレンドがヒットしました。

 香り華やぐ・・・ほどの香りの豊かさは無いけど、 いわゆる普通のビールより香りも味もグリップが効いていて、 飲みごたえがあります。 同じくイオンで売られている、韓国産の「バーリアル・プレミアムラガー」に似てなくもないですが。 ちなみにイオン限定のビールは、アサヒの「ロイヤル・ピルス」ってのもあって、それは今日買いました。 楽しみ楽しみ。

 それにしても、こういう「プチ・プレミアム」なビールがいろいろと登場するようになったということは、 多少は景気が上向いた、ってことですかね? ちょっと前までは発泡酒やら第三のビールやら、そんなのばっかりでしたからね。

26日(金)

Ranger Shiraz 2012
レンジャー シラーズ 2012
Nugan Estate
ヌガン・エステート
Red
South Eastern (Australia)
サウス・イースタン (オーストラリア)
\740 2013/03/26 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 夕食のメニューは、師範代が遅くなるってんで師範があり合わせでこしらえたイワシハンバーグ(冷凍)のおろしソース、 春キャベツと豚バラの炒め物、味噌汁。でも、この食事中にはビールを飲んでいたんであまり関係ありません。
 さてワインは、水曜に宣言した通り、今週は水金土で2本の稽古ペース。 というわけで本日は、一昨日の白とグラス一杯だけ稽古して(残りは明日)、 新たに開けた一本がコレ、 『無慈悲な濃さ』のワインを作る(あくまで師範調べ)「ヌガン・エステート」のお安いラインナップから、 赤のシラーズ。 この銘柄自体は初稽古だけど、近いヤツだとコレですかね? それよりお手頃価格なんで、相対的に軽いワインに仕上がっていると想像しつつ稽古開始。
 色はやっぱり濃いです。でも、辛うじて大きめのグラスに通常量注いだ状態で、 エッジのあたりは向こうが見えるんで、 この造り手の赤としては薄めな方かも。 香りは残念ながら弱め。シラーズらしいピリッとパンチの効いた香りがするにはするけど、 しっかり嗅がないと感じ取れないボリュームです。 で、味はというと、これが色や香りの軟弱さ?を蹴っ飛ばすようにガシッと濃い。 何が濃いって渋味が濃い。甘味や酸味もあるけどとにかく顕著なのは渋味。 ただ、チリチリというよりモフモフとした渋味なんで、 濃くても嫌な感じはしないんだけど、全体のバランスは欠いてるよなぁ、と。
 ボトルの外観はなんかカジュアルっぽいし、色の濃さは理性的だし、 香りは弱めだったりするんだけど、味だけはやっぱり『無慈悲な濃さ』の系統です。 主張が一貫しているとは言えるし、「ヌガン・エステートの赤=濃い」という覚え方が出来て便利ではありますが。

 そして翌日再稽古。案の定というか、昨日感じたような渋味が旺盛な感じがとんと影をひそめてます。 それ以外は昨日同様かな。そういった意味では一般ウケするバランスになったんだけど、 没個性になったとも言えます。
73点 道場にて

24日(水)

Montes "Classic Series" Chardonnay 2011
モンテス "クラシック・シリーズ" シャルドネ 2011
Montes S.A.
モンテス S.A.
Blanco
Curico Valley (Chile)
クリコ・バレー (チリ)
\1,050 (単品価格:\1,260) 2013/04/15 エノテカ・シャトー蔵出しワイン エノテカ
 先週先々週と木金が飲み会で、道場での稽古のペースもイレギュラーだったわけですが、 今週はそういうのが無いので通常のペースである「水金土の3日で2本」に戻します。 来週はまた連休なんでそのペースも崩れる予定だけどね。
 そして本日の夕食のメニューはお刺身。 ワインはもちろん白なんだけど、土曜までヘタって貰っちゃ困るので、 白の中でも強そうなチリ産のシャルドネをチョイス。 先日買ったエノテカさんの「10本おこのみパック」からの一本で、 造り手はエノテカお得意のモンテス。 この銘柄とは2009年産や 2006年産と稽古済み、 2~3年おきにサンプリング・チェックしているみたいな稽古頻度です。
 色は薄めで若々しい感じのレモン色。 香りは、熱い地方のシャルドネらしい蜂蜜たっぷりの雰囲気に、甘く香ばしい感じの樽香がフワッと、 そしてゴムみたいなケミカルっぽさもプラス。 2009年産との稽古ではあまり樽を感じなかったみたいなんだけど、 造り方を変えたんですかね? 味は、思ったよりも甘さ控えめ、そして思ったよりも酸味があります。 それだけならブルゴーニュのシャルドネと言っても通用しそうなんだけど、 苦味だか渋味だかの収斂性が口の中に残って、それによってちょっと荒っぽい感じを受けてしまいます。
 ショップから送られてきた説明書きによると、 香りは「グレープフルーツやハーブなどのさわやかな香り」で、 味は「バニラやバターを思わせるクリーミーなニュアンス」らしいけど、 そうかなぁ、と思います。 多分、上位銘柄の「モンテス・アルファ」と比較してそう書かれているんじゃないかな? 師範が書けば「蜂蜜と薄っすらカラメルのプチ・ゴージャスな香り」で、 「甘味と酸味に渋味や苦味まで加えたプチ・ゴージャスな味わい」ですかね。 というわけで、1,050円で楽しめる「プチ・ゴージャス」、 荒っぽいけど密度の高い白ワインです。

 お約束通り、中二日開けて三日後に再稽古。 初日はあれだけ強いワインだったんで、三日くらい平気と思っていたけど、 残念ながら香りの果実感は薄らいでいます。 その分、樽から来るカラメルやらが前に出た感じ。 味わいに関しては特に変わった様子はありません。 改めて稽古してもしっかりした酸味を感じるんで、 チリ産としては珍しいバランスの白ワインかもです。
75点 道場にて

21日(日)

Chateau Mont-Perat (Blanc) 2010
シャトー・モン・ペラ (白) 2010
Ch. Mont-Perat (Despagne)
シャトー・モン・ペラ (デスパーニュ)
Blanc
Bordeaux
ボルドー
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\1,764 2013/01/19 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 今日もまた雨で寒い一日でした。 そして夕食のメニューは、サーモンの刺身、同じくサーモンと新タマネギのマリネ、ブリのカマの塩焼き(今年は天然ブリが豊漁らしく安いですね)、 プルコギ。和洋韓折衷のランナップであります。 で、やっぱりこういうメニューだと相手は白かな、 そして結構シッカリ系のが良いかな、と考えてチョイスしたのが、 ワイン漫画で高評価だったことで一躍有名になった「シャトー・モンペラ」の白。 道場でも2006年産の、 2005年産の同じくと稽古済み、なかなか好印象。 果たして白はどうでしょうか、と。
 色は、それほど濃くは無く、というかどちらかというと薄めくらいの色合い。 香りは、香ばしくナッティな雰囲気と、沈丁花のような花っぽさ、そしてほんのりお香のようなエスニック感。 ボリュームもあるし複雑さもあるし、良い感じであります。 そして味わいも、軽めではあるけど軽すぎないバランス。ほんのり甘味にややしっかりした苦味、 品質の高さは伺える味わいです。 ただ、相対的に酸味が弱めなんで、後半やや飲み飽き気味でスイスイとは進まない感じなのが残念です。
 でもやっぱりさすがだな、と思える内容ですな。 「めちゃめちゃ高級」ってんじゃないけど、「きちんと高級」というか、 1,000円前後のワインとは一線を画すクオリティを感じます。 ってかハズさないね、このモン・ペラって造り手は。 アマノジャクな師範的には『いや白は全然たいしたこと無かったっすよ』 って書くのを心のどこかで期待した部分もあったけど、 お値段相応の価値は十分ありました。
ショップへのリンク: Chateau Mont-Perat (Blanc) 2010
77点 道場にて

20日(土)

Chateau Sainte Colombe 2003
シャトー・サント・コロンブ 2003
Ch. Sainte Colombe
シャトー・サント・コロンブ
Rouge
Cotes de Castillon
コート・ド・カスティヨン
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\1,050 (単品価格:\1,365) 2013/04/15 エノテカ・シャトー蔵出しワイン エノテカ
 真冬に戻ったような寒い週末、今日の夕食は多分今シーズン最後になるであろう鍋料理。 材料は鶏モモ肉、豚ロース肉、豚バラ肉、野菜いろいろというところ。 というわけで、鍋の材料に魚介が無いので、本日のチョイスは赤。 買ったばかりのエノテカの「おこのみ10本パック」からの一本で、 ボルドーはコート・ド・カスティヨン産の2003年産。 この銘柄は、3年前に2004年産と稽古済みです。
 さて抜栓。コルクは長くてすべすべの高品質な物。 現在の液が染みているところが1cm弱、以前に染みて来ただろう跡が3cm(コルクの2/3)くらいのところにあるんで、 一度熱を受けたんじゃ無いかと思われます。 ワインの色は、やや赤みとレンガっぽさのあるガーネット色。そしてちょっと濁った感じを受けます。 香りは、いかにも「ミシェル・ロラン・プロデュース」なローストの効いた樽香と、 ミチッとした果実香、それに煮豆のような熟成香もプラスされていて、なかなか複雑。 味は、渋味のカドが取れて柔らかい感じに仕上がっています。ただ最初はちょっと閉じたような印象でした。
 時間が経つと、甘味が感じられるようになって全体のバランスが良くなってきますが、 やや旨味過多というか飲み飽き傾向になるのが玉にキズ。 そして飲み進めると、ボトルの内側にはベットリと澱が張り付いていることが見えて来ます。 ワインが濁って見えた元凶はコレか。この状態だとどれだけそっと注いでも澱が入りますからね。
 結果、2003年産にしては熟成が早いんじゃ無いかなぁ、それってもしかして熱の影響? とか気になる点が無いでは無いけど、飲み頃という意味では今がベストっぽいです。 そんでこれが1,050円というのは十分なコスト・パフォーマンスです。
78点 道場にて

17日(水)

Alto los Pumas Cabernet Sauvignon 2011
アルト・ロス・プーマ カベルネ・ソーヴィニョン 2011
Vina Quintay
ビーニャ・キンタイ
Tinto
Cachapoal Valley (Chile)
カチャポアル・バレー (チリ)
\491 2013/02/26 うきうきワインの玉手箱 アストインターナショナル
 本日の夕食は、師範代父謹製ワサビ菜の粕漬け、カツオのタタキ、筍とひき肉のレタス巻き。 春らしいメニューですなぁ。というか、カツオって初夏から出始めるものだと思ってたけど、 最近はもう3月くらいから出てるんですよね。 地球温暖化・・・というより漁法の進歩なんだとは思いますが。
 そしてワインは、久しぶりに「アンダー・ワンコイン」な一本をチョイス、 ということでチリ産のカベルネ・ソーヴィニョンです。 この造り手のピノ・ノワールは先日の花見で稽古していて、 値段の割には好印象。このワインもそういきたいんだけど、 飲む前から一点気になることがあって、添加物に酸化防止剤(亜硫酸塩)以外に「酸味料」の記載があるんだよね。 往々にしてそういうワインってイケてない、 というのが師範の長い安ワイン者歴で得た数少ない知識の一つです (ネットで買う際にはこういう点は判らないので使いづらい知識ですが)
 色は、向こうが透けて見えてチリ産のカベルネ・ソーヴィニョンとすれば明るめかな?って感じの紫色。 香りは、甘酸っぱい雰囲気はあるものの、それ以上になにかってのはありません。 味も、基本的には甘酸っぱさがメイン。渋味もあるにはあるけど、深みのない渋さです。
 結果、先日稽古したピノ・ノワールとは本質的に全く別物でした。 他のワインで言えば「フランジア」とか「リバークレスト」みたいな、 工業製品としてのワインといった感じを受けるワインです。 師範は「安ワイン道場」の師範ではあるんですけど、 正直言って稽古相手としてこのレンジは苦手です。 後半、そのまま飲むのは辛くてオレンジジュースで割ってサングリアにして消費しました。 そして、悲しいことに同じ価格帯の白(シャルドネ)も買っちゃってるのね。 どうやって消費したもんだか。
59点 道場にて

14日(日)

Bourgogne Rouge Pinot Noir 1990
ブルゴーニュ・ルージュ ピノ・ノワール 1990
Dom. de la Tour (Daniel Joblot)
ドメーヌ・ド・ラ・トゥール (ダニエル・ジョブロ)
Rouge
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,920 2013/03/26 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 本日の夕食はヒラメの刺身と天ぷら。天ぷらの種はエビ、鶏ササミ、新タマネギ、オクラ、カボチャ、パプリカ、ピーマン。 後は昨日の残りの玉子焼きと、ブロッコリーとツナのサラダ。 美味いよねぇ、揚げ物は。特にこの時期のお薦めは新タマネギです。 甘くてジューシーで、美味いっす。
 そしてワインはコレ、なんと1990年産、22年前のACブルゴーニュです。 お値段もビックリお手頃1,920円、1年あたりの値段にすれば約87円です。 非常に高い確率で既にヘタっているワインだとは想像されたけど、 もしかしたら万が一の確率で良い感じに熟成してたら、と期待して購入したものです。 ヴィンテージも1990年は悪くない年だしね。
 さて抜栓。コルクは3分の1ほど染みているものの、比較的健康です。 色も思ったより健全で、ブルゴーニュらしい赤紫色にオレンジ色が加わったキレイな色合いです。 香りは、抜栓直後は古い蔵の中みたいなほこりっぽい香りしかしなくて、 「やっぱり終わってましたか。南無」って気分だったけど、 抜栓後30分を超えたくらいからアンコを使った和菓子のような香りが出て来て、 それはそれでアリな気がしてきます。 味も、抜栓直後は甘味も酸味も弱くてヘタりきった感じだったんだけど、 こちらも時間が経つとアプリコットのような果実っぽさと黒蜜のような甘さを感じられるようになります。
 抜栓直後はとても残念な感じだったんだけど、時間が経ったら案外開いてきてちゃんと楽しめるワインになりました。 ワインの「老け専」の方にはお薦めです。 あと、とにかく一度熟成ブルゴーニュを飲んでみたいという方にもお薦め。 一般ウケするかどうかは別として、年月を経たブルゴーニュからでしか感じ取れない雰囲気が味わえるワインでしたから。 ただ、師範は「若いもん好き」なんで、こういうワインに理解は示しながら評価はあまり高くなかったりします。
ショップへのリンク: Bourgogne Rouge Pinot Noir 1990 [Daniel Joblot]
73点 道場にて

13日(土)

 月に四合瓶1本消費の清酒との稽古、 今日は先日行った和食の店で飲んで気に入った造り手の清酒を買ってきました。 銘柄は、点青 "秀峰" 純米吟醸というもの。 お値段は四合で1,680円でした。

 先月の獺祭がまだ残っているんで、それと比較しながら飲んでみました。 色はほんのわずかにこちらの方が濃いです。 香りは、明らかに獺祭の方がフルーティな吟醸香が香ります。 こちらは相対的にほとんど香りがしないように感じられるくらい。 味は、こちらの方が甘さ控えめ、かといって酸が強いわけでもないので、とても寡黙な印象です。

 うーん、やっぱり師範は獺祭に軍配を上げるなぁ。 先日飲んだのはもっとスーッとしていつつも華やかな感じがあったんだけどねぇ。 同じ純米吟醸でも内容が違うのかな? でも、どちらも品種は山田錦で、精米歩合も同じくらい(獺祭が47%/点青が50%)なのに、 これほど印象が違うというのは勉強になりました。

Pink Pink Fizz Cava Sparkling Rose N.V.
ピンク・ピンク・フィズ カバ スパークリング・ロゼ (ヴィンテージ無し)
???
???
Espumoso
発泡
Cava
発泡
(Espana)
(スペイン)
\898 2013/03/26 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 本日の夕食は手巻き寿司。寿司種は平貝、皮つき真鯛、マグロ赤身、サーモン、玉子焼き、ひき割り納豆。 そして長女謹製の豆乳とワカメのスープ。 そういうわけで、和食で生魚なんでスパークリング・ワインをチョイス。 モノはスペイン産のロゼのカバ。 それにしても安っぽそうな名前ですな。 造り手の名前がどこにも書かれてないのは、 こういう名前の商品を出すことを恥ずかしいと思ったのかな?
 というわけで上記の清酒合戦を終えた後、改めて抜栓。 色は、ピンクというよりオレンジの方が近い感じ。まぁキレイな色ではあります。 香りは弱め。何の香りと言えば良いんだろ?ブドウの皮のところにあるような香りです。 シャンパーニュにあるようなイースト香はほとんど感じません。 味は、こういう名前だと甘味があるのを想像するけど、実際はかなりドライでストイック。 泡はきめ細かくて旨味がしっかしていて、加えて渋味もあったりして飲み応えはあるんだけど、 どうしてもカバによくある金属を舐めるような感じがあるのが残念です。
 特段どうということは無いんだけど、まぁ898円なら腹も立たないと言うか、 普通に気軽に楽しめるスパークリングではあります。 これから暖かくなるんで、野外でバーベキューなんかしながらカパーッと飲むのなんかに良いんじゃないですかね?
ショップへのリンク: Pink Pink Fizz Cava Sparkling Rose N.V.
71点 道場にて

11日(木)

 本日は、飲み仲間のO氏、N氏、Mさんと4人で飲み会。 お店は、西麻布にある会員制日本料理店くすもとというところ。 西麻布の交差点からちょっと南東方向、イタリア料理「アルポルト」のすぐそばにあります。

 店内はすべて個室の造り。われわれが通されたのは地下にある、 天井は吹き抜けになっていて、打ちっぱなしのコンクリートが現しになったテーブル席。 いかにも「西麻布のモダンな和食店」という感じであります。

 会員制の料理店ということで、お忍びのお客さんも多いと思われ、 サービスは付かず離れずでとても丁寧、料理も一つ一つを説明してくれて良い気分にさせてくれます。

 料理は、ここの会員であるO氏にあらかじめ予約して頂いていた6,300円のおまかせコース。 その内容は以下。
毛ガニとアボカド最中
浅蜊の若筍椀
本日のおつくり(カツオ、ヒラマサ、サーモン、玉子)
仔羊と新じゃが(左写真)
飯蛸の煮物
海鮮春巻
青柳ご飯
 いわゆる和食なものの中に、仔羊みたいな洋風のメニューもあって、なかなか楽しい構成です。 特にこの仔羊とお造り、そして春巻きが美味しかったな。 デザートが無かったのがちょっと残念と言えば残念でしたが。

 飲み物はまずビールから。 それも男3人全部違うのを頼んでます(左からサントリーのプレミアムモルツ、キリンのハートランド、アサヒの熟撰)。 とってもめんどくさい客です。 飲み比べてみると、やっぱりプレミアムモルツが師範は好きかな。

 そしてその後は清酒にチェンジです。N氏のお薦めで、下記の2種類を注文しました(どちらも2合徳利)
天青 純米吟醸 \2,600
磯自慢 青春 純米吟醸 \3,300
 天晴は湘南のお酒でこの店のイチオシとのこと。とてもサラリとしていて淡麗な感じです。 それに比べて磯自慢は酒の旨味がハッキリ感じられるタイプ。 「磯自慢ってくらいだから海藻の出汁が入ってんじゃないの?」などとアホなことを話しておりましたが。

熊本ワイン "Chardonnay Masamune" やわらかリッチドライ 2012
熊本ワイン "シャルドネ正宗" やわらかリッチドライ 2012
熊本ワイン

熊本 (日本)
(\7,500) 2013/04/11 くすもと
 このお店の飲み物ラインナップは、ビールが10種弱、清酒が50種くらい、焼酎は60種くらい、 そしてワインが30種くらいありました。 そのワインのほとんどが国産ワインで、 そんな中から見つけたのがコレ、師範とO氏の出身地である熊本産のワイン。 同じシャルドネで2種類あったんで、ボトルを見せて頂いたら、 新酒のコチラのラベルには小さな「くまモン」がたくさん書かれてました。 凄いなぁ、くまモン。こんなところにまで!って感じです。 改めてラベルを見ると、書かれている「やわらかリッチドライ」 ってのはどういうワインなのかなかなか想像しづらいですな。 ちなみにグラスはShott Zwiesel製、「ハクション大魔王」の顔みたいに上部が小さくすぼまった、 なかなか使いやすい形状です(グラスの話をしていたら箱を見せて頂けました)。
 まず色は、ややオレンジ色がかったレモン色。 新種なんでもっと薄い&緑がかった色を想像してたんで、この色はちょっと意外です。 そして香りは・・・厳しいなぁ。まずボリュームが足りません。 最初は冷え過ぎているからかと思ったけど、温度が上がってもなかなか香りは出て来ず、 香りを取りやすいグラスでもこれくらいってのはちょっと残念。 そして新種らしいフレッシュさを期待したんだけど、そういうのもなくてなんとも普通の香りです。 味は、魚なんかには合わせやすい軽くて甘味の少ないタイプなんだけど、 このワインを飲んでる時の料理は仔羊だったんで、 残念ながら相性面でもイマイチな結果になってしまいました。
 うーむ、もう一段上の内容を期待したんだけどなぁ。 調べたら、小売価格は2,000円ちょっとのワインみたいなんで、 だとすればもうちょっと頑張って欲しいところでした。 あと、お店側ももうちょっと値段を頑張って欲しいです。 これが5,800円とかだったらずいぶん気分が違います。
66点 道場にて

 最終的なお支払いは、おひとり様10,000円くらいでした。 たまの贅沢、ゆるして下さい家族の皆様。

 お店を出たのが10時過ぎ、微妙な時間ではあったんだけど、 やっぱりちゃんとしたワインも飲みたいなぁということでもう一軒。 店は、12年前の2001年に行ったことのある ル・キャヴィスト (Le Caviste)というワインバー。 12年前はタクシーで連れて行かれたんでどこにあるのか良く判らず、「六本木にある」なんて書いてますが、 実は西麻布だったのね。

 店内は、8人くらいがかけられるカウンターと、奥にテーブル席。 カウンターの向こうにはウォークインのセラーがあって、何が入っているのか考えるとワクワクします。 ちなみにこの日のこの時間の客は師範ら4人のみでした。

Savigny-les-Beaune 2005
サヴィニ・レ・ボーヌ 2005
Francois Gay et Fils
フランソワ・ゲ・エ・フィス
Rouge
Savigny les Beaune
サヴィニ・レ・ボーヌ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(\10,000) 2013/03/11 ル・キャヴィスト ハスミ・ワイン
 ブルゴーニュ中心のワインバーということで、リストの大半はブルゴーニュ産、 赤白それぞれ50種弱くらい載っているんだけど、リストにないのもあるみたい。 ということで、自分で選ぶのを放棄して、お店の方に相談。 「お手軽な価格帯で香りの良いのを」という注文に対して出して頂いたのが、 エマニュエル・ルジェのACブルゴーニュ2004年産と、 ジブリーだったかのシャロネーズ産(詳細失念)と、 そしてもう一本がこのサヴィニ・レ・ボーヌでした。 その中でのお薦めはルジェのACブルとのことだったけど、 ルジェとは言えワインバーでACブルを飲むのもなんだかなぁ、 という気がして、飲んだこと無い造り手ということもあり自分の趣味で選んだのがコレでした。 お店の方曰く「2005年産なんでまだタンニンが固いです」とのことだったけど、 まぁ飲んでるうちには開くでしょう、と思ったわけですよ。
 色は、ブルゴーニュらしい透明感のある赤紫で、まだ熟成感っぽさは現れてません。 香りはとてもナイスです。ボリューム十分、果実や革もバッチリ。 コート・ド・ボーヌなんで果実と革のバランスで言えばやや革寄りだけど、 それはそれで妖艶な感じがしてよろしゅうございます。 しかしながら味わいが固いです。もうお店の方のおっしゃる通り。 ちょっとくらい置いといてもガンとして開いてきません。 ホント香りは良いんだけどなぁ。
 やっぱり素直にお店の方のお薦めに従うべきだったかもです。 もちろんイケてないことは無くてこれはこれでオッケーなんだけど、 なんとなく他の選択肢もあったことを考えると悔やまれるんですな。 スマン!>皆さん
80点 道場にて

 結局ワイン1本以外は何も頼まなかったので、お支払いは明朗会計10,000円。 最終的に店を出たのは11時30分ごろだったかな? 田舎住まいの師範は終電ギリギリでした。

10日(水)

Matrimonio KE 2010
マトリモニオ KE 2010
Bodegas Hacienda del Carche
ボデガス・アシエンダ・デル・カルチェ
Tinto
Jumilla
フミーヤ
Jumilla (Espana)
フミーヤ (スペイン)
\740 2013/03/26 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 本日は、師範代が飲み会で不在なんで師範が主夫業・・・って字面だと「夫失業」みたいですな。 ちなみに料理は、豚しゃぶwith茹でもやし&トマト&レタスでソースは大根おろし+レモン汁+醤油+ポン酢+ゴマ、 キノコいろいろ(エリンギ&シメジ&エノキ茸&シイタケ)とベーコンのガーリック&オリーブオイル炒め、 レタスとベーコンの中華風スープ。 あと、長女がNHKのTV番組を見て作りたくなったらしい玉子とコーンとツナのマヨネーズ和え。 要は普通のご家庭の夕餉メニューです。
 そしてワインは、 1月に稽古したモノの2クラス上の銘柄、でも740円というお手頃価格。 前回のが「恋人」という意味でステンレスタンク熟成、 今回のが「結婚」という意味で樽熟成だとか。 それらの間に"Boda"=「結婚式」という軽く樽熟したのがあるらしい。 もしかしたらこの上にも熟成期間の長い「銀婚式」とか「金婚式」とか、 さすがにヘタっちゃった「葬式」なんてのがあったりしして。 ちなみに品種はモナストレル84%、カベルネ・ソーヴィニョン8%、シラー8%とのことです。
 まず色は、普通に濃くて、普通に赤みも青みもある紫色。 香りは、樽熟しているってことで強めの樽香があるかと思ったけど、 抜栓直後はそれほど樽は感じなくて、南仏とかにあるようなスパイシーな果実香がメインでした。 そして味は、正直言ってまだ若いというか、渋味が固くて飲み下すのに気合が必要な感じです。
 ってな感じで抜栓直後は「どうにもこうにも」って感じだったけど、 ちょっと時間が経ったら師範にもキッチリ感じられるくらい樽香が出て来たし、 味のバランスもそれほど渋味が目立たないように変化してきました。
 前回稽古したワインより2ランクも上なんで、 コレはきっと掘り出し物かも!と思ったんだけど、 掘り出し物は掘り出し物でも普通に素人衆が掘りだせるサツマイモのようなワインでした。 でもまぁコレが税込740円なのは安いです。1,000円以上しても不思議じゃ無いクオリティを感じました。 ただ、クオリティと「美味い/不味い」は別物なのね。
72点 道場にて

7日(日)

Calanica Grillo e Viognier 2010
カラニカ グリッロ・エ・ヴィオニエ 2010
Duca di Salaparuta
ドゥーカ・ディ・サラパルータ
Bianco
Sicilia (IGT)
シチリア (インディカッツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
Sicilia (Italia)
シチリア (イタリア)
\760 (単品価格:不明) 2013/02/26 うきうきワインの玉手箱 モンテ物産
 本日の夕食は子どもらによる握り寿司。 寿司種は、マグロ赤身、サーモン、ヤリイカ、しめ鯖、タコ。 白身好きの師範家的には白身の良いのが無くてちょっと残念です。 その代わり味噌汁がヒラメのアラを使ったヤツでナイスでした。
 さてワインは、「イタリアン高級泡(スプマンテ)&白(辛口白)&フェデリーチ・スパゲッティ&高級パスタソースの飲み比べ究極5本セット」 4,980円(税込5,229円)からの最後の1本。単品価格は不明だけど、 ボトルの雰囲気から受ける印象では、 そもそもからアンダー1,000円のワインではあると思われます。 ちなみに品種の割合は「グリッロ65%、ヴィオニエ35%」とのことであります。
 まず色は、思ったよりもちゃんとしていそうなレモン色です。 香りはなるほどイタリア~んな感じで、 ユリみたいな花の香りに柑橘類が加わって、なかなか爽やかな雰囲気。 それにヴィオニエ由来かピーチみたいな甘げな香りも感じます。 味も、結構コクがあって骨格がしっかりしているし、 なんとなく潮風のようなミネラル感もあって、案外悪くありません。 ただ、温度が上がると少しクドく感じられるので、良く冷やして飲んで吉です。
 やっぱりイタリアでもシチリア産あたりだと、 日常的に魚介類と合わせることが多いんでしょう、 このワインも手巻き寿司と良い相性を見せておりました。 1,000円程度なら納得のクオリティだと思われます。
75点 道場にて

6日(土)

 本日は、次女の保育園時代のお友だちで現在習い事が一緒なMちゃん一家を招いて食事会。 参加者大人4人子供4人の計8人、飲む人は師範とMちゃんパパとママの3人。 この状況は先週と同じです。

 そして、天気の状況も先週と同じくパッとしない感じ。 というわけで、本日もテラスや屋上といった屋外は使わず、部屋の中のみの宴会となりました。

Louis Nouvelot Brut N.V.
ルイ・ヌヴロ ブリュット [ヴィンテージ無し]
La Pierre des Fees
ラ・ピエール・デ・フェ
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\1,980 2012/11/15 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 まず前菜は、季節モノってことで茹でソラマメ(上写真)、そして先週評判の良かったピクルスをお出しして、 他には焼きニョッキ&チーズとかエビとタコのマリネとか。 ワインは当然のようにシャンパーニュからスタートなわけですが、 そんじょそこらのご家庭と違い、 シャンパーニュはシャンパーニュでも3,000円以下の「稽古範囲内」から選ぶのが安ワイン道場です。 そして本日のチョイスは、ヴェリタスで1,980円売られていたRM(レコルタン・マニピュラン)モノ。 そんなべらぼうに美味いってのは求めず、普通にシャンパーニュらしい内容を期待しての選択です。
 色は、黒ブドウの比率が高いのか、はたまた意外に熟成期間が長いのか、 キチンと黄金色っぽさのある色合いです。 そして、泡立ちのキメの細かさはさすがシャンパーニュ。 香りは、そんなにボリューム的な強さがあるわけじゃないんだけど、 良く熟れたリンゴっぽいフルーツ香りやお約束のパンっぽいイースト香もあって、 内容的に不満感はありません。 そして味も、見た目のキメの細かさを反映していて泡立ちがとてもシルキーな口当たり。 ジリジリした感じが無くてスイスイと入っていきます。
 これはよろしいんじゃないでしょうか。 2,000円前後のシャンパーニュだと、「これってカバ?」なものも少なくないんですが、 これはきちんとシャンパーニュしています。 これから円安になるとこんな値段で買うのは難しくなるかもなんで、 ちょっと大人買いしとこうかな、とも考えたりします(が、置くとこがありません)。
ショップへのリンク: Louis Nouvelot Brut N.V.
80点 道場にて

Cuvee Laurence 2010
キュヴェ・ローランス 2010
P.Dumontet
P.デュモンテ
Blanc
Entre-Deux-Mers
アントル・ドゥ・メール
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\1,350 2013/02/09 サンタムール カツミ商会
 次なる料理は、師範謹製なんとかの一つ覚えなカツオのタタキ風カルパッチョ、 そしてこれまた先週評判の良かったラザニア。 『ラザニアはどうやって作るの?』と聞かれましたが、 スーパーで「青の洞窟」ってシリーズがあって、それをほぼそのまま使い、 器を耐熱容器に変えてモッツァレラチーズを乗せて作っております。
 そしてワインは白へ。 何にするか悩んだけど、ちょっと変わったところを狙ってボルドー産の白を選びました。 このワイン、試飲した時にはガッツリ樽が効いていて、まるで高級ボルドー白のようだと思って買ったわけですが・・・
 色は薄め、白木とかレモンの果肉っぽい色合いです。 香りは、試飲の時に感じた通り、バリバリの樽香を感じます。 そして、樽以外はなんだかドイツワインみたいな揮発油香があって、 なんとなくセメダインみたいな雰囲気です。 そして木と有機溶剤の向こうに、薄っすらとマスカットがある感じです。 と、香りはなかなかに複雑なんだけど、味がペラい。 甘味があるでなく酸味も弱く、樽っぽさに口の中まで支配されてしまいます。
 やっぱり試飲じゃわからんのなぁ。 醸造法は高級ボルドー白に準じたやり方だけど、ブドウ自体は値段なり、といったところでしょうか。 師範的にはちょっとがっかりではあったんだけど、 お客様は満足されていたみたいなんで、これはこれで良かったわけですが。
72点 道場にて

Gevrey-Chambertin "Clos Prieur" 2006
ジュヴレ・シャンベルタン "クロ・プリュール" 2006
Dom. Harmand-Geoffroy
ドメーヌ・アルマン・ジョフロワ
Rouge
Gevrey Chambertin
ジュヴレ・シャンベルタン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\3,980 2012/10/22 カーヴ ド リラックス ファインズ
 本日の料理のメインはローストビーフ。 と言ってもローストするわけじゃなくて、牛の塊肉の表面をフライパンで炒めて、 中はほぼ生なんで「見た目はローストビーフ」ってヤツであります。 そして本日は食後のチーズまで行き着きました。 チーズは先週買ってたもので、コンテとマンステール。 マンステールは結構クセのあるウォッシュチーズなんで好き嫌いが分かれるんだけど、 Mちゃんパパには非常にウケが良かったのがなによりでした。 ちなみにチーズはどちらも品川のDEAN & DELUCAで買ったもの。 チーズに関しては上の階のクイーンズ伊勢丹よりモノが良いように思います。
 そしてワインもメインで、選んだのはアルマン・ジョフロワのジュヴレ・シャンベルタン。 この造り手のワインは、2002年産が大変好印象だったので、 (コレとか コレとか)、 これもきっとイケてるだろうと期待して買ったものであります。
 さてさて期待を込めて抜栓。コルクはすべすべツルツル、染みもなく大変期待できます。 ワインの色は、いかにもブルゴーニュらしい、そしてちょっとだけ熟成感のあるガーネット系赤紫色。 こちらも期待できます。 香りは、パッと明るいフルーツと、革っぽい雰囲気がそれなりに香ります。 でも、惜しむらくはボリュームも複雑さも「それなり」レベル。 『でもきっと味はイケてるさ』と口に含むと、残念ながらこちらも「それなり」レベルなんだよなぁ。 ブルゴーニュらしくはあるし、もちろん悪くは無いけど、素人衆が飲んで『こりゃ凄い!』ってなるワインじゃないんだよね。
 というわけで、畑の違いかヴィンテージの違いか、期待したレベルまでは届かなかったのが残念。 あらためて値段を確認すると、道場稽古範囲をちょっと超えた程度なんだから、 それにあまり大きな期待をしてもねぇ、って感じではあります。 でも、この造り手には全幅の信頼を置いてたんだよなぁ。 ちなみにこの造り手のワインは、2004年産の特級マジ・シャンベルタンも持ってます。 ソイツの開け時が難しくなってしまいました。
78点 道場にて

 食後は、Mちゃん家に持参して頂いた豪快にでかいミルクレープと、 これまたお持ち頂いた紅茶。ミルクレープには長女の入学祝いのプレートが。 ありがたいことであります。

 そして、例によってデザート食べたら師範は沈没。大変失礼いたしました・・・ なんだけど、先方もそれなりにお飲みだったんで大丈夫でしょう。


3日(水)

Punto y Seguido Garnacha Vinas Viejas 2009
プント・イ・セギド ガルナッチャ ビーニャス・ビエハス 2009
Castillo de Maluenda
カスティーヨ・デ・マルエンダ
Tinto
Calatayud
カラタユド
Aragon (Espana)
アラゴン (スペイン)
\1,047 2013/02/26 うきうきワインの玉手箱 アストインターナショナル
 本日の夕食は、イカフライ、鯵フライ、きんぴらごぼう、タコとキュウリとワカメの酢の物。 どちらかというと白がナイスっぽいメニューですが、 今日はどうも赤が飲みたい気分だったんで赤をチョイスします。 選んだのは、パーカーポイントは91点ということらしいスペイン産の赤。  "Vinas Viejas"はフランス語で言うところの"Vieilles Vignes"、いわゆる「古樹」ですね。 品種はガルナッチャ100%なんで、南仏で言うところのグルナッシュ。 師範の苦手なテンプラニーヨじゃない点にちょいと期待が持ています。
 色は、濃いけど明るめ、まるで若くて高級なブルゴーニュのような色合いです。 グルナッシュ/ガルナッチャってのはこういう色のが多いですね。 香りは、まずボリューム的にはなかなか満足度が高くて、1,000円でこれくらい香ってくれれば合格です。 ただ、香りの中身はやや単調。ローヌなんかにありがちな青畳っぽいトボケた青っぽさがメインで、 あまり高級感はありません。 裏ラベルには"bottled after being aged in French oak barrels"なんて書かれているけど、 少なくとも師範には樽香はほとんど感じられません。 味は、思ったほどの濃さは無くて中程度の厚み、 でもまだまだ若くて固い感じが前面に出ています。 渋味の向こうに甘酸っぱさもあって、将来的なバランスは良さそうではあるものの、 現時点ではちょっとジャジャ馬ですかね。
 頼りなかったり飲みづらかったり、というような積極的なネガティブポイントがあるわけじゃないけれども、 かといってとりわけ素晴らしいポジティブポイントがあるわけでもない、というワイン。 そこそこ美味いには美味いんですよ、 でもパーカーポイントがどうとかいわれると期待しちゃうじゃないですか。 というわけで「師範ポイント」は72点、 『普通に美味いけど大きな期待はするべからず』とお伝えしておきます。 明後日に再稽古予定なんで、その時に大きく印象が好転したら「さすがパーカー君」と言ってあげましょう。

 というわけで翌々日再稽古。 結論的には「パーカー氏は何に惹かれたんだろ?」です。 師範的には、とりわけ秀でた部分は感じられません。 もちろん、2日経ってもヘタらないポテンシャルは認められますが、 少なくとも好転した感じはありません、というワインでした、ハイ。

先週末に開けた甘口白とも
継続稽古中です。
72点 道場にて

前月分

by 師範