稽古日誌:2007年8月

 道場新築と同時に導入したワインセラー2台、夏に突入しそれぞれに使い勝手をレポート。

 こちらが、リビングに設置しているドメティック社製サイレント・カーヴ CS52DV。 サイレント・カーヴは、コンプレッサーを使用しない無振動セラーとして定評があるけど、 その分夏場の冷却能力に心配があると言われている。 でも、道場にリビングにある分には全く問題なくて、 温度表示はほぼいつも設定温度の13℃を表示、極稀に12℃ or 14℃になる程度。 セラーとしては非常に安心感があり、なるほどコレだったら長期熟成も可能だろうなぁ、という雰囲気。 ただ、師範の場合はトレーとスポンジを使った加湿はしていない。 なんとなく湿度はどうでもいいような気がするから (・・・って、そんな程度の意識の人間がセラーを買うのもおかしな話だけど)。
 また、このセラーには冬季のための加温機能もあるけど、 比較的暖かい関東地方、かつ断熱の効いたリビングに置いている分には不要かも。 まだ冬になってないんで実際のところはわからないけど。
 こちらが、パントリー(食品庫)に設置しているQueen's Nouveau。 お値段\50,000程度と、上記サイレント・カーヴの4分の1にも満たないお手頃価格。 デザインがちょっと垢抜けてなくて、 コンプレッサーの動作音がちょっと気になって、 設定温度(8℃)からのバラつきもちょっとあるようで(±2℃程度)・・・ と、ネガティブな面も無いわけじゃないけど、なんたってこの値段、 多少のことは良し!でしょう。
 当道場の場合、下のほうのラックは外して、立てて置けるようにしているため、 飲み残しのワインはもとより果実酒&清酒、 醤油やバルサミコ酢、カルピスに至るまでいろいろ置けて大変重宝。 お酒を飲まない奥様もこれなら大歓迎・・・と大活躍しております。

 ・・・というわけで、過剰とも思える保存環境を得て、 安ワインたちものびのびと稽古の日を待って待機しております。

翌月分


31日(金)

Hardy's "Stamp of Australia" Shiraz Cabernet Sauvignon 2006
ハーディーズ "スタンプ・オブ・オーストラリア" シラーズ カベルネ・ソーヴィニョン 2006
Hardy Wine Company
ハーディ・ワイン・カンパニー
Red
(Australia)
(オーストラリア)
\7312007/08/31 横浜地下街 東急ストア コンステレーション・ワインズ・ジャパン
 明日タン・シチューを作るんで、今日のうちからその仕込み。 料理用の赤ワインが1本近く必要、ってんで買ってきたのがこのワイン。 忘れていたけど、実はずいぶん以前にもこの造り手のワインを料理用に使っている (白はちゃんと飲んでいる)。 ま、料理用っつったら1,000円をはるかに切る値段じゃなければもったいないし、 そういう価格帯で濃そうなもの、ってったら意外と銘柄は限られるわけで。 というわけで、大半は料理に使い、グラス1杯分だけ稽古。
 色はかなり濃いめ、というか700円くらいでこんなに濃いのはオーストラリアか南米しかないような。 香りは、ボリューム的には弱め。雰囲気は、生食用ブドウであるベリーAの皮目のところみたいな、 ストレートにブドウを感じる香り。プチ師範代曰く「ガソリンの匂いもする」だそうな。 そういえばアルザスとかの白にも通じる雰囲気があるような気がする(って親バカ?)。 味は、幸い酸味は弱めで中くらいの重さ。料理用としてはちょうど良いんじゃない、って感じ。
 注文どおり、ちゃんと料理用ワインとしての重責を担ってくれそうなワイン。 同じようなワインで「イエローテイル」なんかもあるけど、 あっちはなんとなく不自然な甘味が悪影響を与えそうな気がするんだよね。 最近は牛タン1本6,000円とかするんで、料理用ワインで失敗するわけには参りません。
70点道場にて

27日(月)

 軽井沢での「高ワイン道場」の最終日。

 これが今年の出場選手集合写真。 やっぱり2人で二泊三日だと6本が限界。「高ワイン道場」というほど高いワインも飲まず、 ワイン的には『ちょっと贅沢な週末』止まりでありました。 それでもなかなか美味いワインがあったで満足満足。

 午前中別荘を後にして、塩尻湖の軽井沢タリアセンという施設へ。 駐車場が500円、入場料は大人800円/子供400円。 そこで散歩したりボートに乗ったり。足こぎボートってのは疲れますな。 永いこと自転車に乗ってない師範&師範代にとっては修行のようでありました。
 その後、施設内にあるレストラン湖水というところで昼食。 注文して受け取って席へ行く、というカフェテラス形式。 師範が注文したのは地鶏の半熟卵付きカレー、お値段900円。 お味としては高速のサービスエリアなんかとあまり違いは無いんだけど、 テラス席はペット同伴OKで、雰囲気はなかなかグッドでありました。

 ここで解散、出発したのが午後1時前。軽井沢ICから高速に乗って、 上信越→関越と渋滞なし。 首都高は池袋線が10キロの渋滞、環八も6キロの渋滞表示が出ていたので、 環七を選択。ちょこちょこ流れが悪くなりながらそれほどひどい渋滞にはつかまらず、 その後目黒通り→第三京浜はスムーズに流れて帰宅は午後4時前。 ノンストップで約3時間、結果的にはスムーズに帰ることが出来ました(と備忘録)。

 夕食は、まだ遊び足りない子供らと、作るのが面倒な親とのニーズがマッチして、 近所(といっても車で15分くらいの所)にあるスーパー銭湯極楽湯 横浜芹が谷店へ。 入場料は会員になると平日大人650円(休日は850円)/子供350円(休日は450円)、 平日なのにかなりのお客さん。 ココは温泉のあるお風呂もさることながら、食事処が居酒屋並に充実。 生ビール2杯、チューハイ2杯、ウーロン茶、 お子様ランチ×2、オムそば、味噌ラーメン、たこ焼き、うずら串、ポテトフライ、ゲソ揚げ等、 いろいろ飲んだり食べたりしてお値段6000円強、 なかなかお手頃であります(帰りはもちろん飲まない師範代の運転)

 ・・・というような「高ワイン道場」含めた週末でありました。楽しかったなぁ。


26日(日)

 軽井沢での「高ワイン道場」の二日目。

 朝は昨日と同じく湯川公園に犬と子供を遊ばせに行った後(プチプチだけ朝寝)、 昼は毎回行くそば屋のきこりで。 師範は
昨年同様えびおろしそば。 蕎麦と天ぷらの美味しさも昨年同様。 この店の難点は駐車場が停めにくいことかな?他人の車に当てられそうになりました。

 午後の温泉も、昨年同様雲の助湯。 風呂上りにはオラホビールを。 ちなみに車は7人乗り1台で行ったので、帰りは飲まない師範代が運転するため師範らは飲んでも問題なし (とちゃんと書いとかないと飲酒運転を心配してくれる読者な方もおられるので)。

 で、今宵の夕食はバーベキュー。今年は人数も少ないので、 バーベキューコンロは使わず七輪で。 その方が火のコントロールもやりやすいし、後片付けも楽だったんで良いですな。 次からも毎年コレですな。

J. Lassalle "Cuvee Angeline" 1er Cru 1999
J・ラサール "キュヴェ・アンジェリーヌ" プルミエ・クリュ 1999
J.Lassalle
J・ラサール
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\5,6492007/08/21 かわばた酒店 エイ・エム・ズィー
 バーベキューの準備をしながら昨日の残りの白ワインを飲んで(やや果実味が抜けて痩せた感じでした)、 さてバーベキュー開始、最初のマツタケの時にこのシャンパーニュを抜栓。 造り手の「J・ラサール」は、 ロバート・パーカー五つ星、クリュグと同等の評価を受けているらしい。 で、「キュヴェ・アンジェリーヌ」とは、娘さんの名前で、良年しか造られないキュヴェらしい。 無名ながらプレミアム・ヴィンテージ・シャンパーニュってことで、 いやおうにも期待は高まったわけですが・・・
 色や泡はシャンパーニュらしい高級感はあるものの、特別な雰囲気は無し。 香りも、昨日のに比べるとちょっと熟成香とイースト香が強めかな、 でも普通のノーマル・キュヴェなシャンパーニュと大きく違う部分は無い。 味だけがちょっと高級。特に余韻の長さと飴みたいなコクがいい感じ。
 普通のシャンパーニュをちょっとだけ高級にして、熟成感を加えました、って感じ。 もうちょっとバーン!って迫力を期待したんだけどな。 バーベキューなんで、その煙で鼻がマスクされていた可能性は否めませんが。
79点軽井沢別荘にて

Clos Saint-Denis 1998
クロ・サン・ドニ 1998
Vincent Girardin
ヴァンサン・ジラルダン
Rouge
Clos Saint-Denis (Morey Saint-Denis Grand Cru)
クロ・サン・ドニ (モレ・サン・ドニ特級畑)
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\7,9272007/08/21 かわばた酒店 ジャパンインポートシステム
 さてさてこのワインが今回の「高ワイン道場」メインの一本であります。 メインつったってお値段は8,000円未満、 これまでよりかなりコストダウンした質素な「高ワイン道場」と相成りました。 とはいえメインといえばブルゴーニュ特級畑でしょう、ってことで選んだのが ヴァンサン・ジラルダンのクロ・サン・ドニ。 同年の村名ジュヴレ・シャンベルタンとは4年前に稽古済み。 結構好印象だった模様。村は違うけど特級、良い熟成をしているのでは無いかと。
 抜栓してコルクの匂いを嗅いでニンマリ、コレっすよコレ、求めていたのは、って感じ。 グラスに注ぐと、濃い目の赤紫ながらエッジの部分には僅かにオレンジ/レンガ色があって、 9年間の熟成が感じ取れる。 肝心の香りは、ニュイの特級畑らしいピュアな果実香と樽香が、 熟成によって渾然一体となってババーン!と。いやーナイスナイス。 味わいも、昨日のボーヌ1級に感じたような中抜け感が無くて、 旨味と実の詰まったまぁるい果実の味わい。 ただ残念なのは、炭酸なのか渋味なのか、ジリジリッと舌に感じる味わいがあったこと。 それも程なくなくなりはしたけれど。
 結果的に、文句なしの特級ブルゴーニュ。「高ワイン道場」のメインを張るにふさわしい1本、 これが8,000円以下なのは安いと思う。 なんてことを、この価格帯のワインにおいては門外漢の師範が言っても信憑性無いと思うけど。
91点軽井沢別荘にて

Chateau l'Arrosee 1999
シャトー・ラロゼ 1999
Ch. l'Arrosee
シャトー・ラロゼ
Rouge
Saint-Emilion Grand Cru
サンテミリオン特別級
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\3,9802007/03/23 カーヴ・ド・リラックス ファインズ(サントリー)
 さてさて最後の一本は、ボルドーはサンテミリオンの特別級、シャトー・ラロゼ。 ワインの評価で有名なロバート・パーカー氏が、 このワインの1985産を評して『アンリ・ジャイエのリシュブールを思い起こさせる』と言ったとか。 まるで傾向の違いそうなワインを持ち出すあたり、師範と大差無いなと思うわけでありますが。
 抜栓してグラスに注いで、ボルドーらしい濃い小豆色と、 これまたボルドーらしいカシスのような濃い果実の香りを確認。 まだ上のブルゴーニュが残っていたんで、それぞれを飲み比べると傾向の差は歴然ですな(当たりまえか)。 ブルゴーニュは明るく華やかなワイン、ボルドーは重厚で理知的なワインであります。 世に『ブルゴーニュは男性的/ボルドーは女性的』なんていわれてますが、 師範の印象はその逆。西洋人の男性/女性に対する印象の違いはあるのかもですが。 で、ワインはというと・・・グラス2杯飲んだ段階で寝ちゃいましたので、 残念ながら詳しいことは覚えてなかったり。 甚だ残念。ただ、美味いボルドーであったことは確か。
 半分以上残ったんで、もったいないんでお持ち帰り。 でも、格付けモノとはいえ8年前のワイン、 それを抜栓して飲んでそのまま放置したのが後日稽古に耐えられるのだろうか・・・と。
 翌日、普通に栓して車に揺られて3時間を経験。 でも、スーパー銭湯で飲んで帰ったのでこのワインは飲みませんでした。 さらにもう一日耐えられるかどうか・・・
 というわけで2日後、 香りはかなりツンッと来るようになってしまって、熟成期間は+5年、といった雰囲気に。 でも、味わいのまとまりはそこそこまともで、甘味もちゃんと感じられる。 ちょっとザラザラする感じがしたんで、「澱が舞ったか」と思い、 最後の1杯はペーパーフィルターで濾したんだけど、 どうやら澱じゃなくて渋味がそう感じさせたみたい。 いずれにせよ、まぁ頑張ってくれたほうでしょう。
(80点)軽井沢別荘にて

 ・・・というような二日目。ノルマの「二人で三本」をこなせなかったのが何より残念。


25日(土)

 毎年恒例、軽井沢の友人宅別荘での「高ワイン道場」。 今年はN氏ご一家(ご夫妻とご子息と愛犬)と師範一家の2家族。 期間は2泊3日。

 初日が土曜ということで、渋滞を嫌って朝5時に出発。 第三京浜から環八まわりで関越に入ったのが朝6時、途中高坂SAでN氏ご一家と合流/30分ほど休憩し、 車は多めながら渋滞につかまることなく別荘に着いたのが朝8時半頃(と備忘録)。

 午前中、子供の遊びと愛犬D君の運動を兼ねて、 中軽井沢の南、新幹線沿いのドッグランのある湯川公園で遊んだ後、昼食は犬連れOKの Chelsea's Garden Cafeという店へ。 場所は中軽井沢から北上したあたり。

 店は、気持ちの良いテラスがメインで、犬が遊べるスペースもあり。 お客さんはほとんど愛犬連れ。 別荘地なんでこういう需要が高いんだなぁ、と実感。
 人間用の食事メニューは、師範らが頼んだピクニック・バスケット(左写真)のほか、 カレーのセットとご飯モノのセット(この日は豚の生姜焼き丼)があった。 お値段はいずれも1,850円と強気の設定。

 ピクニック・バスケットの内容は、ガーリック・トーストとブルーベリーのマフィン、 野菜のスープ、サラダ、 あと数点野菜メインの小鉢、デザートにババロア、飲み物という感じ。 これが結構ボリュームがあって、 家族4人でこれを2セット注文、 「足りないかも」と思ってガーリックトーストを別に注文したけど、その必要は無かったくらい。

  食事の後は、そのそばにある星野温泉へ。 西武グループの経営で、この時期は大人一人1,500円とこちらも強気の値付けだけど、 軽井沢から近いところで、開放感のある温泉というとココしか知らないんで。 サウナなんかもあるんだけど、プチプチ師範代と入浴しているんで、 まぁそうゆっくりはできなくて残念。

 さて別荘に戻って昼寝して、その後夕食を。

Franck Bonville Grand Cru Brut Selection Blanc de Blancs N.V.
フランク・ボンヴィル グラン・クリュ ブリュット・セレクスィオン ブラン・ド・ブラン (ヴィンテージ無し)
Franck Bonville
フランク・ボンヴィル
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\3,3502007/03/28 信濃屋銀座店 ディオニー
 食事の前にテラスで乾杯。 なんたって「高ワイン道場」、最初の1本目はもちろんシャンパーニュでございますのよオホホホホ。 で、今回のラインナップでコレが最安値。 買ったのは5ヶ月前の3月。セラーを持ったからって別に収集癖は発症していない師範だけど、 飲む機会の無いワインは気にせずセラーの中に放っとける、というのはイイですな。
 色は、ブラン・ド・ブランらしい赤みの少ないレモン色。 泡のボリュームはかなり多めで、1杯目の姿はまるでビールのよう (グラスの洗い方がヘタクソ、という話もある)。 香りは、あまり熟成香とかイースト香は強くなく、リンゴのようなフルーツの香りがメイン。 口に含むと、キメの細かい泡の多さをダイレクトに感じてシュワッシュワ。 味わいは酸が効いているスッキリ系。
 若くて目鼻立ちのクッキリしたシャンパーニュ。 ま、木陰のテラスでの1杯目、シャンパーニュであれば何でも良い雰囲気なんで、 何飲んでも美味いってわけです。
77点軽井沢別荘にて

Puligny-Montrachet 2001
ピュリニー・モンラシェ 2001
Etienne Sauzet
エティエンヌ・ソゼ
Blanc
Puligny Montrachet
ピュリニー・モンラシェ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\5,251 (通常価格 \5,900)2007/08/08 サンタムール カツミ商会
 2本目は白で。モノは、ブルゴーニュ白の名手、エティエンヌ・ソゼの村名ピュリニー・モンラシェ。 もっと良いヤツにしようかとも考えたけど、この程度で思いとどまるあたり、 「安ワイン道場師範」の貧乏癖が出ちまっております。 ちなみにこの造り手のワインとは、バタール・モンラシェ1993シャサーニュ・モンラシェ1999 ACブルゴーニュ1999と稽古済み、 ACブルは仕方ないとして、他はどちらも好印象。 シャサーニュとはほぼ同格だと思うと、高くなりましたな。
 ちなみに料理は、馬刺し(信州なのに熊本産)、ブロッコリーとエビの炒め物、 鶏とキャベツのバルサミコ炒め、 モッツァレラとトマトのオーブン焼き、というN氏ご謹製の料理で。
 コルクの匂いを嗅いで、グラスに注いで、なんとなく閉じた感じがあったのでちょっと失敗したかな? と思ったけど、直ぐに香りはコンコンと出てまいりました。 ビスケットのような香ばしい香りにスーッと涼しげな果実香、 適度の熟成香も加わってなんとも妖艶。 味わいも均整が取れていて非常にスムーズ。 毎度テイスティングだけの師範代には「香りは高そうだけど後味が酸っぱい」と言われちゃってましたが。
 村名ながらなかなかの実力、特にクリアでバランスが良いあたりはさすがは名醸地。 やっぱりブルゴーニュは造り手ですなぁ。 もちろん、この値段なんでそれなりのパフォーマンスがあって当然ではあるけどね。
85点軽井沢別荘にて

Beaune 1er Cru "Clos des Mouches" 2002
ボーヌ・プルミエ・クリュ "クロ・デ・ムーシュ" 2002
Nicolas Rossignol
ニコラ・ロシニョール
Rouge
Beaune 1er Cru
ボーヌ1級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\3,9692007/06/13 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 3本目は赤で。泡→白→赤とキレイな流れではあるけど、 飲む人2人なんで3本目に入った段階では既に一人1本飲んじゃっているわけで。 もうこの頃には食事はほぼ終了、チーズ(コンテとエポワス)に移行しております。 というわけで、あまり気張ったのは持ってこず、そこそこ良さげなボーヌの1級畑で。 造り手のニコラ・ロシニョールはまだ若くて、樽を効かせたモダンなワインを造る方だとか。 以前飲んだコレはオヤジさんの造りらしい。
 さて抜栓。そこでビックリなのがコルク。ツヤツヤして長めで品質的には全く問題なさそうなんだけど、 ヴィンテージはおろか造り手も"Mis en Boutaile .."なんて文字も無い、 全くスッピンのコルク。長年師範業をやっておりますが、 1級畑なんかでこういうのって初めてのような。 ワインの内容はというと、香りは木イチゴっぽい果実香と革のような動物的な香りがかなりあって、 そのボリュームと雰囲気はなかなかのもの。 ただ、残念ながら味わいが軽い。渋味と酸味はあるけど、旨味に欠けて中心部の無い「ドンシャリ」な味わい。
 コレはちょっと谷の時期だったのか、はたまたそもそもこういうワインなのか。 師範的な値ごろ感で言うと、だいたい3,000円前後が順当じゃないかな、という感じ。 悪くは無いというか、ブルゴーニュらしい雰囲気は十分味わえるんだけど、 4,000円だったらもうひと踏ん張り欲しいところ。
78点軽井沢別荘にて

 ・・・というような1日目。明日の食前酒用に白ワインを2杯分残して終了。


23日(木)

Memento "Old Vines" 2005
メメント "オールド・ヴァインズ" 2005
Bodegas Luan
ボデガス・リュアン
Tinto
Castilla (VdT)
カスティーヤ (ビーノ・デ・ラ・ティエラ)
Castilla (Espana)
カスティーヤ (スペイン)
\1,1502007/07/07 信濃屋 横浜店 アズマコーポレーション
 本日は遅い時間の帰宅、最近1本飲みきる前に眠くなってうたた寝しちゃうことが多いんで、 今日明日の二日に分けて飲めそうなワインをチョイス。 このワインの造り手は、ロバート・パーカー氏が高得点を付けた造り手だとか。 アルコール度数は14,5%。 やっぱりロバート・パーカー氏は酒飲みなのかね? だとすればちょっぴり親近感が沸くわけですが。
 コルクは黒い樹脂製人工コルク。最近このクラスのワインのコルクは人工モノが増えてきましたな。 色は、めちゃ濃いってわけじゃないけど、それなりに濃い紫色。 僅かばかりエッジ部分にオレンジ色が見て取れる。 香りは、想像したよりはかなり弱め。 でも、スペイン産にありがちなヤニっぽさや、 いわゆる米国メディアで好評価な強い樽香が無いあたりは親しみやすさを感じる。 ただ、味は濃い。さすがパーカー推奨造り手。 甘味があって、口腔内に膜を張るような渋味があって、強いアルコール感を感じる味わい。 別にバランスが悪いとか、どこか尖った部分があるとかってわけじゃないけど、 季節柄か口に含むと「ウへェ」っと抵抗を感じる濃さ。
 ポテンシャルは高いと思う。そして、これを二日に分けて飲むワインとして選んだ師範は正解だと思う。 だってコレ、多少涼しい日とはいえ真夏に短時間で一本飲み干せるワインじゃ無いっすから。 多分明日も同じ感じだろうな。
 ・・・というわけで半分残した翌日、やっぱり予想通りまったく雰囲気を変えることなく強くて健在。 バキュバンとかせず簡単な栓をしてそのままセラーに立てといただけなんだけどね。 もう少しおとなしくなってくれるか、もう少し涼しくなるといいかも。
70点道場にて

22日(水)

Villa Simone 2005
ヴィッラ・シモーネ 2005
Piero Costantini
ピエロ・コンスタンティーニ
Blanc
Frascati Superiore
フラスカーティ・スーペリオーレ
Lazio (Italia)
ラツィオ (イタリア)
\1,0802007/07/27 QUEEN'S ISETAN 品川店 リラックス
 暑い日が続いております。 こう暑いと、やっぱり飲みたくなるのはサッパリした白(普通の人はビールでしょうが)。 それも、樽なんか効いていない、甘さなんかない、水のような白が欲しかったり。 そう考えつつ在庫を見ると、ありましたありましたそういうのにピッタリそうなのが。 ってことで選んだのがこのイタリア産。 「フラスカーティ」って、「エスト!エスト!!エスト!!!」と並んで 『何の特徴も無いイタリア白』の筆頭な気がしているけど、 そういうのが今日の気分にピッタリなわけで。
 さて抜栓。コルクは短い人工コルク。 色は、一般的なフラスカーティの無色透明に近い色なんかと比べると、ややシッカリした黄色。 香りもしっかりめ。当然樽香は無く花みたいなリンゴみたいな香りで、 要するに特段の特徴は無いんだけど、ボリューム自体はそこそこある。 味も、思ったより濃い。ただ、甘くなく酸っぱすぎず、やや微炭酸っぽくもあって期待したサッパリ感はある範囲。
 『何の特徴も無い』というフラスカーティの個性?は残しつつ、 ちょっと高級にしました、って感じ。 そういうのが飲みたかったんで、良い仕事してくれました、って気分。 ただ、1,000円強という値段を考えると、まずまず価格相応+αくらい。 最後の1杯は、氷を入れてグイグイと飲みましたとさ。
72点道場にて

19日(日)

Marsannay "Les Grasses Tetes" 2001
マルサネ "レ・グラス・テット" 2001
Dom. Bruno Clair
ドメーヌ・ブリュノ・クレール
Rouge
Marsannay
マルサネ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,5832007/07/26 みちのく岩手のワイン屋 竹澤 ラック・コーポレーション
 長かった夏休み最終日の今日、午前中は子供神輿があって、夕方は盆踊り。 夕食のメインは盆踊り会場の焼きそばやフランクフルトで済ませて、 帰ってきてから簡単なツマミと一緒に飲んだのがこのワイン。 暑い夏にふさわしく、北部ブルゴーニュの涼しげな感じが味わえそうなマルサネで、 造り手は信頼感のあるブリュノ・クレール。
 色はやや薄めの赤紫。でも、このあたりのワインって、もっとロゼみたく薄いのもあるからね、 そう考えるとそこそこ普通の濃さ。 香りはなかなかナイス。北っぽいピュア・フルーツ香が、熟成によってやや柔らかく変化した、って感じ。
 普段は『ビール、臭い』しか言わないプチプチ師範代も 『匂い嗅がせて』『アップルの匂い』と気に入った模様。 プチ師範代に嗅がせると『マスカットとぶどうと梨の香り』だそうな。
 味も良い感じ。カドの取れた柔らかさで、旨味タップリ味わい深いタイプ。 パワーでガツン!ってんじゃなくて、しみじみ美味しいワイン。 ほんのちょっと残念なのは、なんとなくまだ渋味が浮いていてイゴイゴするところくらいか。
 いやー、これはなかなか良いワイン。 最近、マルサネとかフィクサンとか、コート・ド・ニュイの北のワインにアタリが多いように思う。 これって地球温暖化の影響かしら・・・なんてね。
80点道場にて

18日(土)

 本日は、プチ師範代が保育園時代に友達だったKちゃん宅(最近自宅を新築)へ呼ばれて飲み会。 集まったのは、Kちゃんご一家、Y君ご一家、M君ご一家、プチ師範代一家。 飲む人は男性2人と女性2人の4人。

Rene Jolly "Blanc de Noirs" Demi Sec N.V.
ルネ・ジョリー "ブラン・ド・ノワール" ドゥミ・セック (ヴィンテージ無し)
Rene Jolly (Pierre-Eric Jolly)
ルネ・ジョリー (ピエール・エリック・ジョリー)
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\2,4802007/06/07 QUEEN'S ISETAN 品川店 協同食品
 まずはビールで乾杯の後、新築祝いを兼ねて師範が持参したシャンパーニュを。 今日の皆さんはワイン・オタク、ってんじゃなくて一般人な方々なんで、 ウケの良さそうなドゥミ・セック(やや甘口)で。 また、ちょっとピンク色だと高級感があって良いなぁ、とも期待して、ブラン・ド・ノワールを。
 さて抜栓。輸送直後だったんで、泡が溢れるのが心配だったけど、 思いのほか泡はおとなしめでプスッと貴婦人のオナラ・サウンド。 色は、残念ながらピンクがかった感じは無くて、やや麦わらっぽい黄色。 香りは、シャンパーニュらしいイーストと蜜入リンゴの香りがありつつ、 なぜか樽香のような甘香ばしい雰囲気もある。 味はやや甘め。それはそれで飲み心地の良いものだけど、 やっぱり甘めのシャンパーニュはシャンパーニュと思えない感じがあったり。
 まずまず合格、といったところかな。 特段の注目を浴びることも無く、粛々と無くなっていきました。 『飲みやすい』なんて意見も出ておりましたが、 そもそもスパークリング・ワインってのは飲みやすいものでありまして。
76点Kちゃん宅にて

Chateau Canteloup "Cuvee Prestige" 1998
シャトー・カントループ "キュヴェ・プレスティージュ" 1998
Chateau Canteloup (Vignoble Latorse)
シャトー・カントループ (ヴィニョーブル・ラトルス)
Rouge
Premieres Cotes de Bordeaux
プルミエール・コート・ド・ボルドー
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\1,7802007/07/27 QUEEN'S ISETAN 品川店 中島菫商店
 2本目も師範が持参。 いつもだったらブルゴーニュなんかを持参することが多いんだけど、 今日はちょっと趣向を変えてやや古めのボルドーで。 ブルゴーニュって、アタるとデカいけどハズすと単なる酸っぱくて薄いワインだったりするんで、 やっぱりこういう場にはリスキーなんで。 で、このワイン、なぜか全て濃くなる「ワイン界の錬金術師」ミシェル・ロランのプロデュースらしいんで、 9年前の産といえども薄いってことは無いでしょう、と。
 師範が抜栓を任されたんだけど、ちょっと古めのコルクであったことと、 『なぜこんなに使いにくくて場所をとるのが一般家庭に広く浸透しているんだろ』 と疑問を呈さざるを得ないヤジロベエ型コルク抜きだったんで、途中でポッキリ。 だってスクリューがコルク全体に届かないからね、そりゃ折れますわ、と心の中で言い訳。 ワインの方は、年齢相応のこげ茶色っぽさのある濃紫で、 良い感じの熟成香と、強かったであろう樽香が溶け込んだ複雑さを持ち合わせていて、 なかなかどうしてちゃんとした熟成ボルドー。
 狙いはほぼ正解だったかと。 惜しむらくは、まだ冷えてる段階で無くなっちゃったことかな。 もう少しジックリ飲んで、開くのを待てばもっと好印象になったかも。
78点Kちゃん宅にて

Chianti Rufina "Selezione Paolo Masi" 2005
キアンティ・ルフィーナ "セレツィオーネ・パオロ・マージ" 2005
Renzo Masi
レンツォ・マージ
Rosso
Chianti Rufina
キアンティ・ルフィーナ
Toscana (France)
トスカーナ (フランス)
(Kちゃん家より) アサヒビール
 後半の2本は、Kちゃんちから出して貰っております。 そのうちの1本目がコレ、イタリアはトスカーナのキアンティ。 この造り手のワインは、ココココで稽古していて、 大変に好印象。でも、コレを飲む際にはそんな造り手とかつぶさに見たわけじゃないんで (ラベルの写真取っておいて後で気づいた)、 ほぼブラインドで稽古したわけですが。
 まず一口目口に含んで、「なにコレ、美味いじゃん」な印象。 この前のボルドーがなかなか侮れないワインだったわけだけど、 それに迫るくらい良い。 特に、プラムのような果実の雰囲気が、スーッと一本通っている感じが好印象。 そのフレッシュな感じが、冷蔵庫から出されてすぐ、といった条件にまたピッタリ。 とはいえやや単調というかストレートに過ぎる点があるのは否めないけど。
 複数人でキュイッと飲むにはなかなか良いのではないでしょうか。 「レンツォ・マージ」さん、ハズさないなぁ。 これを選んだKちゃん家の選ワイン眼もまたなかなかであります。
78点Kちゃん宅にて

Prieure de Tersan Merlot 2004
プリウーレ・ド・テルサン メルロー 2004
Fredy BERTINO
フレディ・ベルティーノ
Rouge
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
(Kちゃん家より) 富士貿易
 Kちゃんちに出して頂いたもう一本目がコレ、南仏のヴァン・ド・ペイであります。 造り手は知らない方、品種はメルローであります。 ビールから始まってここで4本目、飲む人4人といいつつ女性2人はそれほどお召し上がりでないので、 師範とKちゃんパパ的には1本半に迫る量を飲んでいるのではないか・・・と。
 というわけで、例によってあまり覚えてはおりません。 でも、おぼろげな記憶の糸を手繰ると、「南仏かな?」と思って南仏だった、というは覚えているんで、 濃さと果実味のあるワインだったんでしょう。 「これもイケるじゃん」と思ったことも覚えております。
 ま、「安ワイン道場師範」的には、写真撮ってただけヨシとしましょう。 その後、テラスのウッドデッキ上で昼寝とシャレ込む師範でありました。 ともあれなかなか味のあるワイン2本だったような。
(73点)Kちゃん宅にて

 皆さん子連れゆえ、健康的に19時頃には解散。 ワインと本格的居酒屋料理(?)の数々、ありがとうございました>Kちゃんご一家。 次はウチかな。こういう料理のレパートリー増やさないとね。


17日(金)

Redwood Creek Pinot Noir 2005
レッドウッド・クリーク ピノ・ノワール 2005
Frei Bros
フライ・ブロス
Red
California (USA)
カリフォルニア (アメリカ合衆国)
\6862007/07/15 天王町サティ サントリー
 本日、師範代は出勤、プチ師範代は学童保育、プチプチ師範代は保育園。 でも師範はお休み。かねてからやりたいと考えていた、食卓のテーブルを削って再塗装したり、 車の手入れをしたりの一日。 それにしても暑い一日でしたなぁ。一連の猛暑も今日までということらしいので、 ぜひそう願いたいところ。
 当然ながらお休みの師範が夕食担当。こう暑いと普通の料理を食べる気にならん、 ということで、本日の夕食は枝豆とお好み焼き。 思いっきりビールが合いそうなメニューだけど、 そこはグッとこらえて(なぜ?)、赤ワインをチョイス。 選んだのはカリフォルニア産のお手軽ピノ・ノワールで、 2年前にも003年産と稽古済み、 通常980円が商品入れ替えのため3割引で686円。 普通のスーパーで、かつディスカウント品、若干ヤバイかも、の想像もしつつ抜栓。
 色は、特に劣化した感じも無い、ニューワールドのピノらしいやや濃い目の紫。 香りは弱め。この香りからピノ・ノワールを連想するのはちょっと難しいというか、 かなり没個性で「普通の赤ワイン」の香り。 味も香りの印象に似て、いかにも普通の赤ワイン。 でも、激安系にありがちな雑巾臭やら妙な甘ったるさなんかが無いのは好印象。
 というわけで、極めて普通の赤ワイン。品種がどうとか、ヴィンテージがどうとか、状態がどうとか、 そういうことを議論するようなワインじゃなくて、 スーパーの酒売り場の片隅に売られていたら『お、今日は父さん赤ワイン飲んじゃうゾ!』 というのにふさわしい、極めてニュートラルなワインであります。
68点道場にて

16日(木)

 5泊6日の九州帰省より帰って参りました。

Snowy Creek "Reserve" Chenin Blanc Veldelho Chardonnay 2005
スノーウィ・クリーク "リザーヴ" シュナン・ブラン ヴェルデルホ シャルドネ 2005
Victorian Alps Wines
ヴィクトリアン・アルプス・ワインズ
White
(Australia)
(オーストラリア)
\837 (共同購入:通常価格 \987)2007/06/13 ヴェリタス ワインプレス・インターナショナル
 家に着いたのが午後6時過ぎ。 ちゃんとした料理を作るのも外食するのも面倒、ってことで、 夕食は冷凍庫にあった焼き鳥(by 生協)を焼いて、炭水化物はそうめんで。 それでもそうめんつゆはきちんと出汁から取っております。 ワインは、楽天の共同購入、よりどり1本あたり837円、6本で送料無料の中の最後の1本。 赤のメルロー・カベルネとは稽古済み。 品種のシュナン・ブランとシャルドネは良いとして、ヴェルデルホ?ってのは何だ?
 オーストラリア・ワインなんで、例によってスクリューキャップを捻って抜栓。 色はかなり薄め。気持ち黄緑色に感じられるほどの、若々しいレモン色。 香りは、柑橘類とリンゴ、花。 これといった特徴は無いものの、ボリュームは結構あってきちんと白ワインの香り。 味もニュートラル。甘くなく酸っぱくなく、普通に美味しい白ワイン。
 なんら難癖を付ける点も無ければ褒め称える点も無い、良い意味で普通の白ワイン。 でも、この値段でコレが出来るってのはやっぱり凄いかも。 税金とか流通コストとか利益とかを引くと、ワイン自体の原価はいったいいくらなんだろ?
72点道場にて

15日(水)

 今日もまた師範代実家で。今日は唯一移動も法事等のイベントも無い一日なんで、 子供らを市民プールに連れて行った。 良いっすねぇ~、田舎の市民プール。 あんまり混んでなくて、ウォータースライダーなんて滑り放題。 それで1日大人200円、子供100円、幼児無料。駐車場ももちろん無料。 多分「経営」という視点が無いんだと思うけど。

Chateau Haut-Canteloup 2000
シャトー・オー・カントループ 2000
Ch. Haut-Canteloup
シャトー・オー・カントループ
Rouge
Medoc (Cru Bourgeois)
メドック (ブルジョワ級)
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
(師範義父より) 成城石井
 師範代実家最後の夜のメニューは、 イシダイとアラが姿造り、その他たくさんの刺身が盛り込まれた舟盛。 でも、残るワインは赤のみで、ボルドーはメドック地区のブルジョワ級。 「しまったなぁ、昨日赤にしとけば良かった」と思ったけど、 昨日は昨日で寿司だったしね。まぁ合わないってことも無いでしょう、と抜栓。
 色は、やや褐色がかった紫色。 良年2000年といえども、これくらいのクラスだともう既に若くなくて、 熟成の域に入っております。 ボトルの内側には黒い澱がベットリと張り付いているし。 香りも、フレッシュな果実は無く既に落ち着いて、全体に丸くなった感じ。 味も、良く言えば柔らか、悪く言えば弱い雰囲気。
 というわけで、古めのヴィンテージが奏功して刺身にも合う柔らかいボルドーでありました。 刺身も新鮮、かつ青魚っぽいのが無く、あまり魚臭くないのも良かったと思う。 これが若い豪州産シラーズなんかと、サバやイワシなんかの組み合わせだとこうは行かないと思う。
73点師範実家にて

14日(火)

 師範実家で法事を済ませ、師範代実家へ帰ってきました。 今日の夕食は師範代妹一家も一緒で、飲む人は師範と義弟(といっても年齢は上)の二人。

Chablis 2005
シャブリ 2005
La Chablisienne
ラ・シャブリジェンヌ
Blanc
Chablis
シャブリ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(師範義父より) トーメンフーズ
 師範実家に用意して頂いた夕食はお寿司。 師範代父に買って頂いている残りのワインは赤/白あって、 寿司なら白でしょう、それもシャブリでしょうってことでコチラをチョイス。 造り手は、飲んだこと無いけど定評あるという話を聞く「シャブリジェンヌ」。 ヴィンテージは2005年、確か良い年って話じゃなかったっけ?(まだあまり飲んでないので実感していないけど)。
 色は、シャブリらしく緑色っぽさの無い、やや枯れたような薄黄色。 香りも「うーんこれぞシャブリ」。 ミネラルの香りっつったっていったいどのミネラルなのかわからないけど、 やっぱりしますミネラルの香りが。 味も、まるで石を舐めているようなキリリと鉱物的な味わい。 ちょっと石どころか金属を舐めるときのキンキンがあったりするのは、この格付けの限界か?
 というわけで大変シャブリらしいシャブリ。 っていうかシャブリってどれ飲んでもシャブリらしいのが多いと思う。 組合がしっかりした品質管理でブランド維持を心がけているのかな? それに加えて価格維持まで心がけられちゃったらシャンパーニュだけど。 それはさておき、ワイン自体は「シャブリらしい」という以外は至って普通のワイン。
70点師範実家にて

13日(月)

 九州帰省の三日目。今日は師範兄一家も加わって。ということで飲む人4人。

Pinot Blanc "Prestige" 2005
ピノ・ブラン "プレスティージュ" 2005
Paul Zinck
ポール・ツィンク
Blanc
Alsace Pinot Blanc
アルザス ピノ・ブラン
Alsace (France)
アルザス (フランス)
\1,5542007/08/12 プルミエ・クリュ 飯田
 このワインも、昨日の同様現地調達したもの。 "Paul Zinck"なる造り手は聞いたこと無いんだけど、 "Paul Blanck"と親戚筋かな・・・って名前が同じでもダメですか。 料理は、昼の法事の残りがたくさん。 特に饅頭と豆腐の田楽が余り放題。 饅頭は厳しいなぁ、合うワインを選びまくると思う・・・って合わせる必要ないですか。
 さて抜栓、コルクの裏の香りを嗅いだとき、 ちょっと酢酸っぽい雰囲気がして「ヤバイかな?」と思ったけど、 グラスに注ぐと特に劣化の雰囲気は無し。 色は薄めだけど飴色っぽい感じ、 香りも蜜っぽい感じがあって、 味もやや甘め。 ピノ・ブランって、そもそもあまり特徴のない品種ではあると思うけど、 これは特に没個性でなんだかドイツワインの普通のヤツみたい。
 アルザスってぇと、香りは甘くても味は酸味がキリリ、ってのが良いと思うんだけど、 このワインにはその「酸味がキリリ」が無くて残念。でもまぁ4人で飲めば一瞬で無くなっちゃうわけですが。
67点師範実家にて

Santenay Vieilles Vignes 2004
サントネー ヴィエイユ・ヴィーニュ 2004
Dom. Borgeot
ドメーヌ・ボルジョ
Rouge
Santenay
サントネー
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,0892007/08/12 プルミエ・クリュ モトックス
 さてさてこのワインで今回師範実家向けに調達したラインナップの最後。 モノは、南部ブルゴーニュのサントネー。 造り手は(少なくとも師範は)知らないドメーヌ、 ヴィンテージはヘタレの呼び声高い2004年。 販売店で、税抜き2,400円くらいの値札が付いていたものが、 値下げされてこの値段になっていたので、サプライズ狙いで購入。
 色は、お手軽ブルゴーニュ、それも不昨年の2004年らしい薄めの赤紫。 わずかに朱色がかっていて、もうすでに熟成の一端が見て取れる色合い。 こりゃ厳しいなぁ、と思いつつ香りを嗅ぐと、これがなかなか良い感じ。 溌剌としたフルーツ香とか、ビスケットのような樽香とかとは全然違う、 クッタリと落ち着いてツンツンした感じの無い果実香。 味も、香りの印象通り落ち着いていて、旨味がメインの味わい。
 ボリュームは小さめながら、まずまずアタリのワインでありました。 でも、4人で飲むんだったらもう一回りスケールの大きいワインでも良かったかな。 でもそういうワインってお値段は倍くらいしちゃうわけですが。
78点師範実家にて


12日(日)

 九州帰省の二日目、今日は師範実家に移動。既に師範弟が来ているので、飲む人2人。

Grand Ardeche Chardonnay 2003
グラン・ダルデシュ シャルドネ 2003
Louis Latour
ルイ・ラトゥール
Blanc
VdP (Coteaux de l'Ardeche)
ヴァン・ド・ペイ (コトー・ド・ラルデシュ)
Cotes du Rhone (France)
コート・デュ・ローヌ (フランス)
\1,9742007/08/12 プルミエ・クリュ ミレジム
 ワインの調達は、熊本インターから程近い「プルミエ・クリュ」という店で。 ワインは、フランスからニューワールドまで面白そうなアイテムがいっぱい、 ワイン以外も食材なんかのラインナップも豊富、なかなか良いショップであります。 あとは、クレジットカードが使えて欲しいことと、金額を内税表示になってれば文句なし ・・・って、年に1回くらいしか使わないのに文句も何も無いけどね。
 というわけで夕食は師範実家で。 下界は酷暑だけど、阿蘇の山あいではクーラー不要の涼しさであります。 こう涼しいとは思わす、調達したワインは白がメイン。 まず本日は、ブルゴーニュの名門「ルイ・ラトゥール」が南仏で造る濃いシャルドネ。 このワインは比較的よく見かける銘柄で、道場でも2000年産1995年産1994年産と稽古済み。
 さて抜栓。色は特別変わった感じはなくて、普通に白ワインの色。 香りは、予想通りの樽香と、南仏のシャルドネらしい蜜っぽい香り。 味は、甘味があってコッテリしていながらそれほど重くない、かつ酸味があまりなく暑い感じの味わい。 ま、想像通りでございます。
 いかにも米国市場を意識したような派手な造りは健在。 ときどきこういう白って飲みたくなるよね。 暑い夏にはあまり合わなそうな感じだけど、涼しい山あいでは丁度良いかも。
75点師範実家にて

11日(土)

 8/11~16の予定で、実家方面に帰省しております。
 羽田発福岡行きのフライトはJALの13:30発。 空港でお昼を、と考えてたけど、帰省ラッシュ初日のちょうどお昼頃なんて、 相当並ぶ必要がありそうだったので、子供らに「買い弁」を提案、受諾。 師範は650円の弁当を買ったけど、子供らは「ボケモン弁当」、お値段\1,000也。ひえ~。
 その後、時間つぶしにキッズスペースで遊ばせていたら、 NHKの方がいて、帰省ラッシュの子供のようすを取材中。 プチ師範代が子供用操縦席に座っていて取材を受けたけど、 ハキハキ答えられなかったんでボツでしょう。

Moulin-a-Vent 2004
ムーラン・ナ・ヴァン 2004
Dom. Diochon
ドメーヌ・ディオション
Rouge
Moulin-a-Vent
ムーラン・ナ・ヴァン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(師範義父より) 大榮産業
 というわけで初日は師範代の実家へ。 だれも飲まない師範代実家ではあるけど、師範のためにここんとこ必ずワインを用意して頂いております。 本日も、ボルドー赤、ブルゴーニュ白とコレ、3本用意されていた中から選んだのが、 クリュ・ボージョレ。料理は鳥の唐揚げ、カンパチとマグロの刺身、ロースト・ビーフ等。 赤でも白でも、って感じなんで冷えたボージョレも良いかと。
 色は、ボージョレにしてはやや赤みがかかった、というより朱色に近い、 やや熟成感のある色合い。濃さはACブルゴーニュなんかと比べるとかなり濃い目。 香りは、残念ながらアルコールが前面に出て、果実やその他の雰囲気は控えめ。 味もかなり痩せた印象。渋味は残っているし、骨格はしっかりしている雰囲気なんだけど、 ふくらみに欠けて風化したような感じ。 後味にボージョレらしいイチゴっぽさが残るのが救いか。
 熟成が可能と言われるクリュ・ボージョレだけど、 このワインに関してはもう少し早めに飲んじゃったほうが良かったような。 3分の1くらい残った段階で、師範はソファーにお休みモード。 義理の実家でしたい放題な師範であります。
67点師範代実家にて

8日(水)

Kingston "Soft Press" Shiraz 2006
キングストン "ソフト・プレス" シラーズ 2006
Kingston Estate Wines
キングストン・エステート・ワインズ
Red
(Australia)
(オーストラリア)
\9902007/07/07 マルシェ・ディ・ジュール モトックス
 関東地方、ここのところ夏らしい日が続いております。 実際部屋の中まで暑いわけじゃないわけでありますが、 そういう日に濃い赤ワインを飲もうなんてのはある意味「我慢大会」 にも近い自虐的な行為とも思えるわけであります。 とはいえ『心頭滅却すれば火も亦た涼し』という言葉もございますゆえ、 果敢にチョイス。 選んだのは、豪州産のシラーズ。"Soft Press"なんて書いてあって、 それほど濃くも無いんじゃないかしら・・・などと若干ヘタレな気持ちも入りつつ。 ちなみに料理は、オクラの酢の物、冷奴、鶏砂肝の煮付け、鶏モモ肉の衣焼き。
 色はかなり濃い。香りも濃い。 味は、色や香りから想像されるよりかはおとなしめで、特に渋味がそれほど強くないのは今日は嬉しい。
 グラス2杯くらい飲んだところで、若干つらくなってきたんで、 ラピッド・アイスを使って冷やすことに。渋味が軽めってこともあって、 少なくとも今の時期はそのほうがイケる感じ。
 で、結局半分強を飲んだところでギブアップ。昔は夏でも濃いヤツをクイクイいってたのになぁ。 もう歳かなぁ。あるいは単に夏バテか・・・って、ほとんどワインの情報無くてスマン。
 普通に栓して冷蔵庫保存の翌日再稽古。 今日は始めっから冷えてたわけだけど、意外とイイじゃないっすか。 冷えててもギスギスしないのは好印象。劣化した感じも無しだし。
70(+2)点道場にて

5日(日)

Montes Classic Series Chardonnay 2006
モンテス クラッシック・シリーズ シャルドネ 2006
Montes S.A.
モンテス S.A.
Blanco
Curico Valley
クリコ・ヴァレー
Curico Valley (Chile)
クリコ・ヴァレー (チリ)
\1,1802007/06/26 QUEEN'S ISETAN 品川店 エノテカ
 極めて夏らしい一日。夕方、家の前の道に打ち水したら、 焼けたアスファルトが水を吸って、埃っぽいような香ばしいような匂いがした。 懐かしいなぁ、師範が思う夏の匂いの一つ。 夕食は手巻き寿司。寿司ネタは、マグロの中落ちを使ったネギトロ、ヒラメ、タコ、梅肉。 ワインは、クイーンズ伊勢丹の安売りモンテス最後の一本で、白の廉価版シャルドネ。 あまり樽や蜜がコッテリじゃなくて、そこそこサッパリを期待して。
 色はかなり黄緑っぽいレモン色。ヴィンテージは2006年、思いっきり若い感じの色合い。 香りは、レモンみたいな柑橘系の香りと青リンゴっぽいシャープな果実香。 樽香は無いなぁ、と思っていたら、口に含むと若干だけど感じられた。 味は、重い/軽いで捕らえると値段相応の軽さ。 でも、そこそこ甘味やら酸味もあったりするし、手巻き寿司にはこれくらい軽いのが丁度良い。
 とても万能選手な印象の白ワイン。 小学中学時代に居るじゃないですか、勉強も出来てスポーツも出来て、 それでいて性格も良いヤツ。 師範の場合は幼なじみのF君、彼は今、地元で教員をやってます。 本気で子供と遊ぶ先生、天職だと思う。
75点道場にて

4日(土)

Mumm "Carte Classique" Sec N.V.
マム "カルト・クラッシク" セック (ヴィンテージ無し)
G.H.Mumm & Cie.
G.H.マム&コンパニー
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\2,7932007/07/26 みちのく岩手のワイン屋 竹澤 サントリー
 本日はプチ師範代の誕生日。彼女は、近所の友達を呼んで誕生会を開いて、楽しくやっておりました。 師範はといえば、会の準備や彼女らが遊んでいるのをプチプチ師範代がジャマしないよう、 ホームセンターにペットを見せにいったり、 ビニールプールで遊ばせたり、 公園に連れ出したり。なんだかグッタリな一日でありました。
 とはいえ食卓はお祝いムード、ってことでシャンパーニュを明けました。 この銘柄は、2年前に師範自身の誕生日で稽古済み。 このユーロ高のおり、そのときよりかなり安く買えるなんてラッキーであります。
 色はやや濃い目のレモン色。泡立ちも豊かで「これぞシャンパーニュ」。 香りも「これぞシャンパーニュ」な熟したリンゴの香りと蜜香とイースト香。 ちょっとだけ、カバなんかにありがちな針葉樹の材木みたいな香りがあるのが違和感。 味は、やっぱりブリュットなんかと比べるとちょっとだけ糖分が多めかな? 口の中が飴のような感じ。 それでも飲んでて甘ったるいってわけじゃなくて、後味に甘さが残る程度だけど。
 ちょっとだけぎこちなさがあったりするけど、 それでもやっぱりシャンパーニュ、他の安価なスパークリングとは一線を画す雰囲気を湛えている ・・・とか言いながら、 ブラインドで飲まされると「カリフォルニア産ですかな?」なーんて答えそうな気がしないでもない。
78点道場にて

1日(水)

 本日は横浜みなとみらいの花火大会。平日なんで、人は呼ばずに師範家4人で屋上花火鑑賞。
 今回はホットプレートを持ち出して、鉄板焼肉&焼きそばを食べながら。 お酒は当然ビールで。高台なんで風が気持ちよく、虫も来なくて非常に快適。 このために作ったようなもんだからね、屋上。 大きいヤツでも手を伸ばした先にあるテニスボール大程度の遠くの花火を見ながら、 楽しい夏の夕どき。

Les Brulieres de Beychevelle 1998
レ・ブリュリエール・ド・ベイシュヴェル 1998
Ch. Beychevelle
シャトー・ベイシュヴェル
Rouge
Haut-Medoc
オー・メドック
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\970 (Half)2007/04/17 QUEEN'S ISETAN 品川店 ファインズ
 花火も終わり、部屋でのマッタリ・タイムに抜栓下のがコレ、 既に結構な量のビールを飲んでいるんで、ハーフサイズをチョイス。 モノは、メドック4級格付け、「シャトー・ベイシュヴェル」が造る廉価版ワイン。 親玉の1996産とは稽古済みだけど、 本家はサン・ジュリアン、コレはオー・メドック。だもんでセカンドってわけじゃ無さそう。
 色はかなりレンガ色がかった紫色で、良い具合に熟成っぽさが感じられる。 香りは、小さめのボリュームながら雰囲気は熟成ボルドー。消し炭と煮豆、加えてアクリルのぬいぐるみの香り。 味は、香りの印象よりも更に軽め、 ニューワールドのカベルネなんかと比べると重さ半分って感じ。 でも、それがなかなか良い味出していて、スイスイ飲めて存在感はしっかりあったり。
 濃くて甘酸っぱくて重いワインがお好きな方にとっては、まるでアピールしないワインだと思う。 でも、今日の師範みたく食後にチビチビ、 ツマミはパンとバター、ハム程度だとこういうのも良いね、と。
74点道場にて

前月分

by 師範