稽古日誌:1999年5月

祝道場開設2周年(自分で祝うな!)。これまで飲みも飲んだり600本強。
ソレを記念して、道場を若干模様替え。

この程度の変更を『模様替え』と呼ぶほど当道場はモノグサ道場である。


翌月分


31日(月)

C社と飲み会。 場所は、インド人のSさんの御希望でインド料理屋"マハラジャ 銀座店"へ。
インド料理(の中で)の善し悪しなんてあんまり良くわからないけれど、 ナンは香ばしくて美味しかったし、その他の料理もなかなか楽しかった。 お値段もそんなに高くなくて、結構満足。あと、サービスの方がインド人で英語ができるから、 Sさんの注文とか質問もダイレクトにやってもらって、我々はラクチン。

で、もちろん最初のうちはビールを。 国産生ビールとインドの"King Fisher"があったんだけど、国産のほうが美味いね。 ハンガリー人のZさんもそう言っていた。
ビールの後は…やっぱりワイン。特に、この店にはインド産のワインが置いてあって、 それを発見しちまったら飲まないわけにはいかないでしょう、って感じで。 白と赤があったんで、両方とも試してみることに。

Soma (White) N.V.
ソマ? 白 (ヴィンテージ無し)
Chateau Indage
シャトー・インデージ?
写真無し
White
(India)
(インド)
(\3,800)99/05/31 マハラジャ 銀座店出水商事
インド産のワインは当然初体験。インド人のSさんも御存じなかった。 裏には『フランスの葡萄品種とインドの品種を使って…』なんて書いてあったけど、 インドの品種ってなんなんだろうね。
で、印象は「思ったほど悪くはない」って感じ。 香りもそこそこあるし、特に甘ったるかったり酸っぱかったりするわけでもないし。 ただ、後味に風変わりな風味が残るのがちょっとイマイチかなぁ。 敢えて似ているのを探すとすれば、ちょっと年を食った甲州種の日本産ワインって感じか。
もっとキテレツなワインを想像してたけど、案外普通のワイン。 でも、アメリカ人のJさんは、香りを嗅いだだけでほとんど口を付けなかった。 すっごく繊細な嗅覚の持ち主か、あるいは先入観か。
(65点)"マハラジャ 銀座店"にて

Soma (Red) N.V.
ソマ? 赤 (ヴィンテージ無し)
Chateau Indage
シャトー・インデージ?
写真無し
Red
(India)
(インド)
(\3,800)99/05/31 マハラジャ 銀座店出水商事
白はあんまり好評ではなかったんだけど、師範的にはやっぱり赤も飲んでみたくなります。
色は薄目。香りも弱い。白のほうが香りがあった。 味も軽い。ペラッペラな感じ。嫌な感じはないけど、なんだか飲んでる気がしない。 「輸入ワイン・国内産ワイン使用」の激安ワインよりちょっとだけ気が利いた、って感じかな。
まぁ正直言ってイマイチ。飲めない、って程じゃないけどね。 あ、アメリカ人のJさんは『こっちの方が良い』なんて言ってた。 ハンガリー人のZさんはこっちはお嫌い。人の好みはイロイロですな。
(59点)"マハラジャ 銀座店"にて

29日(土)

Macon La Rhoche-Vineuse '97
マコン ラ・ロッシュ・ヴァヌーズ '97
Dom. Arcelin
ドメーヌ・アルセラン
Rouge
Macon La Rhoche-Vineuse
マコン ラ・ロッシュ・ヴァヌーズ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,98099/05/09 横浜ベイサイドマリーナ内 元町ユニオンエノテカ
横浜ベイサイドマリーナへ行った際、2,000円以上お買い上げが無いと駐車場代を払わねばならない、 って理由で買ったブルゴーニュ。それでもいくつかある中で、外から見て濃そうなやつをチョイス。
色は確かに濃い。ちょっとエッジ近辺がオレンジがかってるけど、なかなか若々しげな色あい。 香りは比較的強めで、樽は感じないけれどもイチゴっぽい雰囲気があってブルゴーニュらしい。 味、これが(自分の中でも)賛否両論。とにかく飲み始めは酸っぱさ満点。 ちょっとイチゴっぽい味と香りもあって「イチゴみたいかなぁ」と師範代に問うたところ、 『イチゴはイチゴでも、"豊の香"ではなく"女峰"』とのこと。要は酸味が強いってことですね。
時間が経つと酸味もそれほど気にならなくなり(多分、私自身が酸味に慣れた) 香りも、革の雰囲気を持ったちょっと楽しげな雰囲気に変化。
まぁまぁではある。でも2,000円はちょっと高いかなぁ。1,200円くらいだったら気軽に飲めるけど。
73点自宅にて

28日(金)

Montagny 1er Cru '95
モンタニー・プルミエ・クリュ '95
L.A.Montoy
L.A.モントア
Blanc
Montagny 1er Cru
モンタニー一級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,38099/05/09 富士スーパー横浜南店内 東海屋酒店フィスコ
近所のスーパーで買ったもの。この造り手の物は他に980円のACブルゴーニュとかもあって、 なんだか安いのが多い。で、このワインは「この値段で一級畑ですと!」なんて喜んで買ったんだけど、 モンタニーってアペラシオンはアルコール度数が11.5%以上あればプルミエ・クリュを名乗れるみたい。 ちょいと拍子抜け。
…とはいえ色は結構良い感じ。レモン色と古畳の色の中間といった雰囲気。 香りも悪くない。抜栓したときから「なんかいいかも」と思わせる感じで、 レモンっぽいような清涼感溢れる香りが自ずと立ち昇る。
ボトルの裏書きによれば、 『わずかに火打ち石とハーブの雰囲気を持つ、熟成による可能性を感じる白』 とのことらしいけど、師範は火打ち石の香りを嗅いだこと無いし、 ハーブっつったってバジルとコリアンダーじゃ全然違いましょうに。
…とまぁ屁理屈はいいつつ、酸味が主体ながら味わいもなかなかOKで、 特に"余韻"というか、口の中に雰囲気が残る感じは「をっ!」と思わせる良さがある。
そこそこ楽しめるブルゴーニュ白。こんなのが1,000円くらいで入手できたら良いけどなぁ。
72点自宅にて

26日(水)

Marques de Caro Reserva '92
マルケス・デ・カロ レセルバ '92
Cherubino Valsangiacomo
チェルビーノ・バルサンジャコモ
Tinto
Valencia
バレンシア
Valencia (Spain)
バレンシア (スペイン)
\98099/05/01 オリンピック東戸塚店シジシージャパン
バレンシア地方のワインは本道場初。 なんだかオレンジっぽい香りがしそうな気がするのはあまりに安直な発想か。 '92のレセルバで980円はなかなかアッパレ。 でもなんとなく安っぽい見た目。周りを覆ってある針金がテカテカしているからか。
まぁまぁの濃さで、年齢を感じさせない青みの強い色。 香りは…イタダケません。熟成したボルドーの朽ち木みたいな香りを「カブトムシみたいな香り」 と感じることがあったりするけど、 このワインは「カブトムシみたいな」なんて生易しいもんじゃなくてモノホンのカブトムシ臭。 小学生がこしらえた昆虫標本中のカブトムシの死骸といった感じか。 味も、香りの雰囲気を裏切らない薄くて酸味も強い、飲み手の愛情を拒絶するもの。
師範はこのてのワインは苦手。半分残ったんで、バレンシア産らしくサングリアにでもしようかな、って感じ。
47点自宅にて

22日(土)

Chassagne-Montrachet "Vieilles Vignes" '96
シャサーニュ・モンラシェ "ヴィエイユ・ヴィーニュ" '96
Michel Colin-Deleger et Fils
ミシェル・コラン・ドゥレジェ・エ・フィス
Rouge
Chassagne-Montrachet
シャサーニュ・モンラシェ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\3,80099/04/30 ゴトー酒店ゴトー酒店
久しぶりにゆっくりした週末なんで、のんびりと高級ワインでも頂きましょうか、 なんてぇ気になってチョイスしたのがこのワイン。
ゴトー酒店の店主曰く『このワインは、翌日飲んだほうが美味しいくらいである。』 とのこと。ブルゴーニュの赤って、抜栓後時間が経つととても酸っぱくなってしまうことが多いんで 大抵その日のうちに飲みきっちゃうんだけど、このワインは飲みきらずに残す心構えで。 (あ、料理は"ローストポークの幽玄漬け"ってやつ)
色はかなり濃い。ボルドーとか新大陸の濃さと違って、なんだか濁りのないクリアな濃さ。 香り…参りました。グラスのボウルに顔を近づけた時点でソレとわかるブルゴーニュらしさ。 師範は「ソーセージみたいな香り」と思った。師範代は『ソーセージはセイジの香りだ』と言うから、 セイジの香りを嗅いでみるとまるで違う。要は、ソーセージに含まれる、いわゆる「獣香」っていわれるやつですかね、それが凄い。 その他にも樽香やら木苺香やら満載で、香りはとっても好印象。 味も凄い。とにかくバランスが良いと言うか、 何が酸味、何が渋味なんてことを意識させない渾然一体となった感じ。 飲めば飲むほど幸せになるワイン。
あまり飲まない師範代をして『これはレストランで1万円以上払って感じる味・香り』と言わしめるすごさ。 師範も同じような印象。これが3,800円ってのは(安ワイン道場としてはちょっとアレだけど) 決して高くない。
飲み干したくなる気分を殺して、ちょっと残した。 明日が今日より美味しくなかったら困ります>ゴトー店主。

翌日:香りは(ソーセージっぽさを含め)健在。味わいはちょっとスリムになったような。 師範的には昨日のほうがパワフルで好きだったけど、それでも美味い。

88点自宅にて

21日(金)

Macon Fuisse '96
マコン・フュイッセ '96
Eugene Lebreton
ウージューヌ・ルブルトン
Blanc
Macon Fuisse
マコン・フュイッセ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,48099/04/27 東京駅地下 "Wine and Dine"東亜商事
"見た目に惚れたワイン"第2段、本日はマコン。
"見た目に惚れた"といっても、このワインは特にボトルの形が変ってるとか、重いとかではなくて、 ボトルの表面がとっても綺麗なのね。ガラス表面の仕上げ精度が高いというか、 非常に光沢のある見た目。 ゆえにワインも輝いて見えて思わず買ってしまった、といった具合で。
色は比較的薄目。香りもあんまり強くなくて、なんとなく"生水"を連想させる匂い。 味は、口に含んだ一瞬は「やや甘めか」なんて思ったけど、 後からゴゴーンと酸味が襲ってくる。 普通だったら「酸っぺぇ~」って感じるくらいの酸味の量だとは思うけど、 ギュッと締ってて、"酸っぱい"っていうより"濃い"って感じさせるあたりがブルゴーニュかな。
悪くはない。華やかさはないけどしっかりしてる、って感じ。 ただ、ボトルの表面と中身ってのはあんまり関係ないみたいだなぁ。
翌日、食前酒として頂いた。酸味も治まっててなかなか好印象につき+2点。
69(+2)点自宅にて

19日(水)

Valentin Bianchi Malbec "San Lafael" '95
ヴァレンティン・ビアンキ マルベック "サン・ラファエル" '95
Valentin Bianchi
ヴァレンティン・ビアンキ
Tinto
(Algentina)
(アルゼンチン)
\1,39099/04/07 La Cave de Vin やまや渋谷店やまや
このワインは、その姿に惚れて購入したもの。多くを語らないモダンで落ち着いたラベル、 背が高くとっても重いボトル。アルコール度数も13.9度と高く、 "安"高級ワインの条件はバッチリ。だけど、師と仰ぐ門下生 光弘氏の評価では 『ちと甘すぎ。甘目の中華料理と合わせるなら良いかも』ってことだったんで、 (中華じゃないけど)ハッシュド・ビーフと合わせてみることに。
色はめちゃめちゃ濃い。トロッとしてて高級感アリ。 香りもなかなか。コーン!とくる香りの強さで、ストレートではあるけれどもなかなか楽しい。 それにしてもマルベックの香りって、スペインのテンプラニーヨに似てるなぁ。 味…甘い。そのうえ、色や香りから想像されるほど太い味わいではなく、 「やっぱり」って感じで複雑さもなく、相対的には期待を裏切られる。
気合を入れて造ってるのは理解できるけど、味わいのバランスが悪くて残念。 「時間をおけば美味いかも」ってことと、杯が進まないことから1/3残して明日に期待。
翌日、冷やして飲んだのに更に甘味倍増。うみゅー。
68点自宅にて

15日(土)

Saint Rhyton Cabernet Sauvignon Special Reserve '92
セイント・リュトン カベルネ・ソーヴィニョン スペシャル・リザーヴ '92
Vini Sliven
ヴィーニ・スリヴェン
Red
Sliven (Bulgaria)
スリヴェン (ブルガリア)
\1,10099/04/29 横浜そごう兼松株式会社
門下生お薦めの一本は、 お手頃価格でヨーロッパの雰囲気が伝わるブルガリア産。 不思議なことにこのワイン、 以前飲んだSaint Triffonとマークやラベルの意匠が酷似。 造り手は違うみたいだし、ヴィンテージも同じなんで名前を変えたってわけでも無さそうだし。 なんかそういう組合みたいなのがあるんだろうか?
色は'92ということを考えるとまずまず濃い。 香りはなかなかなもの。そんなに強くはないけど、非常に洗練された感じの香りで、 やっぱヨーロッパ産ってのは一皮剥けてるなぁって感じ。 んが、味が薄い。非常に平べったいというか、コクのない味わい。
「イマイチ」の烙印を押そうとしてたところ、1時間くらい経ってから状況一変。 樽からくるバニラみたいな香りが付加されるし、味わいもやや太くなって、 なかなか手応えのある一本となった。
んが、更に時間が経つとやっぱり梅っぽくなった。ブルガリアの"セイント・なになに" に共通なのかなぁ、梅っぽく変化するのって。
最初は心配したけど、じっくり飲んで吉なワイン。この値段でこれくらい変化が楽しければ合格。 でも例えばワイン会みたいな場でこれを飲んでも絶対ウケないね、最初はただの薄っぺらワインだもの。 家でじっくり飲む人限定、って感じ。

数人の方から情報を頂き、『Saint Triffon』と『Saint Lhyton』は同じ物、 製造元の形態が(国営企業から民間企業へと)変わって名前も変更した、という報告を受けた。 なるほど。
ともあれ情報ありがとうございました。>皆様

73点自宅にて

12日(水)

本日はまたまたEDAベンチャーのC社と飲み会。今日はいつものSさん(インド人) じゃなくて、新たなSさん(フランス人)とご一緒に。
お店は恵比寿のこジャレた飲み屋。こういうふうに連れて行かれた時って、 結構店名を覚えてないのね。

Nederburg Paarl Cabernet Sauvignon '96
ネダーバーグ・パール カベルネ・ソーヴィニョン '96
Nederburg
ネダーバーグ
写真無し
Red
(South Africa)
(南アフリカ)
(\3,000弱)99/05/12 恵比寿の飲み屋---
フランス人のSさんが「おいらは南アフリカのワインなんて飲んだことないよ」 って言うんでチョイスしたのがこれ。 南アフリカ産は知らずともカベルネ・ソーヴィニョンは当然ご存知だったけど。
案外と薄い色で、香りもそれほど強くない。 味わいが意外で、なんだか軽いのね。 かといって「薄っぺら」ってんじゃなくて、スルスルと飲める感じ。 全然雰囲気は違うかもだけど、ブルゴーニュの軽い赤に通じる飲み心地があったような。
Sさんに『どう思うか?』と聞かれたんで「Not so bad, Pas Mal」と答えたら 『"Not so bad"と"Pas mal"は、結構ニュアンスが違うよ』と言われた。 悪かったね、英語も仏語もよぅ知らんで。 でもワイン自体はまぁそんな感じ。
(69点)恵比寿のこジャレた飲み屋にて

Salisbury Cabernet Sauvignon '97
サリスバリー カベルネ・ソーヴィニョン '97
Salisbury
サリスバリー
写真無し
Red
Victoria (Australia)
ヴィクトリア (オーストラリア)
(\3,000弱)99/05/12 恵比寿の飲み屋---
「もう一本いきましょうか」ということになって、残る赤はボルドーとイタリアとオーストラリア。 ここで"さらに軽い"ワインに移ると、物足りなさ満点になることが想像されたため、 迷わずオーストラリアをチョイス。
色は、上のワインがやや赤みを帯びてたのに対してこれはとっても青っぽい。 香りもストレートなベリー香。 味も予想通り。軽いなんて感じはほとんど感じず、『あぁ若カベルネ』な濃く青臭い感じ満載。
Sさん曰く「さっきのより良いじゃん」。確かに師範もさっきのよりちょっと良いかなぁと思う。 でも僅差だけどね。Sさん、フランス人のくせにカリフォルニア住まいの影響で"濃いのファン"になられたか?
(70点)恵比寿のこジャレた飲み屋にて

11日(火)

Gunderloch "Jean-Baptiste" Riesling Kabinett '96
グンダーロッホ "ヤン・バプティスト" リースリング・カビネット '96
Weingut Gunderloch
ヴァイングート・グンダーロッホ
Weiss
Nackenheim
ナッケンハイム
Rheinhessen (Deuche)
ラインヘッセン (ドイツ)
\1,09099/04/25 成城石井横浜ルミネ店成城石井
今日はなんとなく白ワインが飲みたい気分。 そこでチョイスしたのが以前好印象だったドイツのグンダーロッホ。 今回のはトロッケン(辛口)じゃないけど、結構酸味がしっかりしてた印象があるんで、 それならちょっとくらい甘くてもイケルんじゃないかと。
色はやや薄めのレモン色。香りはちょっと弱め。冷やし過ぎたせいもあるかもだけど。 輸入元の裏書きには『ピーチやアーモンドのような優しいアロマと…』とか書いてあるけど、 ピーチは「なんとなくそうかなぁ」とは思うが、アーモンドに至っては検知限以下。 味は…甘い。師範代をして『甘い!』と言わせる甘さ。ただ、想像通り酸味もしっかりしてるんで、 ウスラ甘い、って感じではなくてなんだか濃い印象。 カビネットクラスでこれぐらいのしっかりした感じが得られるなんてのは、 さすがは評判の造り手の面目躍如といった感じ。
高品質なドイツワインだと思う。 でも、『また買いたいか』と聞かれれば、 少なくとも一人で一本飲むシチュエーションでは師範はもう結構。
67点自宅にて

9日(日)

本日は、横浜の新名所「横浜ベイサイドマリーナ」へ遊びに。アウトレットショップがいっぱいあって、 そういうモンが好きな方々には楽しいところでしょうね。 特になにか目当てがあったわけではない師範・師範代はプラプラ見るだけ。
あと、元町ユニオンが出しているらしい巨大なセラーを持つ酒屋さんも併設。 たしかに巨大、でも品数はそれほど多くない感じ。そんなに値段も安くないしね。 まぁワインを眺めてるだけで楽しい師範はそれでもいいんだけど。
ここにはグラスワインを飲める場所があるんで、なんとなく一杯頼んだのが、 まずまずの白。でも小さなグラス一杯(50ml強くらいか?)400円は高いなぁ。 一本だと2,000円弱だそうな。

家に帰ったらご近所さんからお誘いがあり、お邪魔して飲むことに。

Santa Helena "Siglo de Oro" Cabernet Sauvignon '97
サンタ・ヘレナ "シグロ・デ・オーロ" カベルネ・ソーヴィニョン '97
Vinos de Chile
ヴィノス・デ・チリ(裏には"サン・ペドロ社"と)
写真無し
Tinto
Curico Valley (Chile)
キュリコ・ヴァレー(チリ)
ご近所よりサッポロビール株式会社
ご近所宅で出して頂いたのはチリのカベルネ・ソーヴィニョン。 サンタ・ヘレナは以前メルローシャルドネを飲んだことあるけど、 カベルネはお初。
とっても濃い色合い。これぞチリ!ってな感じ。 香りも、チリのカベルネに求めるストレートな果実香。"濃い色のベリーの香り"なんていわれそうな雰囲気満載。 味もまずまず。複雑さとかは無いにせよ、なかなか太くて好印象。
メルローやシャルドネの値段から想像するに、これも3桁価格だとは思う(値踏みするようでアレだなぁ)けど、 かなりコスト・パフォーマンスの高いワインだと思う。
71点ご近所宅にて

Ch. La Roque '96
シャトー・ラ・ロック '96
Jack Boutin
ジャック・ブタン
Rouge
Coteaux de Languedoc
コトー・ドゥ・ラングドック
Languedoc & Roussillon (France)
ラングドック・エ・ルーション (フランス)
\1,38099/04/11 酒のアトリエ 吉祥片岡物産
師範が持参したのは、南仏はラングドックのワイン。 上のがかなり濃い系のワインなんで、ここで軽い系を持っていくと物足りなく感じそうだし、 かといって同じ雰囲気ではつまらないなぁ、と思って。
照明が暗くてよくわからなかったけど、色は上のワインと負けず劣らずの濃さだったような。 香りはそれほど強くはないけど、やっぱりチリとかのワインとは違ってちょっと複雑な感じ。 南仏に良くある青臭い感じはあまりなくて、ちょっとボルドーとかのみたいな雰囲気。 味わいも予想通りパワフルで、まぁ選択としては間違いは無かったかと。
でも、(濃い系が2本続いたためか)なんだか「もう結構」ってな気分になって、 ワイン止めてビールを飲んだり。
実力はかなりのものだと思うけど、ちょっと飽きてしまった。
69点ご近所宅にて

7日(金)

Lindemans BIN99 Pinot Noir '97
リンデマンズ BIN99 ピノ・ノアール '97
Lindemans Wines
リンデマンズ・ワインズ
Red
South Australia (Australia)
サウス・オーストラリア (オーストラリア)
\89099/04/07 "La Cave de Vin やまや" 渋谷店やまや
このワイン、お知り合いのトビさんが彼の サイトでイマイチと評価してたやつだったと思うけど、 あいにくそれを読んだのはこれを買った後。 というわけで、あんまり期待せず稽古。 それにしても、オーストラリアワインによくある"BIN**"ってのは何なんですかね?
色はかなり濃い目。まずここでピノっぽくない。 香りも意外。レバーソーセージみたいな香りがしてみたり、 予防接種みたいなアルコール臭をじかに感じてみたり、 湿布薬みたいな香りがあったりとイロイロだけど、総じてあまり楽しい香りではない。 味わいも、酸味が強めだということ以外まったくピノっぽくない。 シラーズと南仏のグルナッシュあたりを混醸しました、って感じかなぁ。 時間が経つと、ますますピノっぽさはなくなるけど、 まぎれも無くオーストラリア産安ワインの雰囲気というか、 トゲトゲっぽい甘酸っぱさが突出する感じ。
ピノ・ノアールが好きな安師範にとっては、こういった選択肢が増えること自体は大歓迎なんだけど、 ピノ・ノアールに求める要素を全く持ってないのもねぇ。
63点自宅にて

5日(水祝)

本日のお昼は、師範代家御一行様とフレンチのランチ。
出向いたのは
以前も行ったことがある横浜スカイビルの "コート・ダジュール・ミクニズ"。
料理は2,800円のコースで、内容は というもの。
万人受けする味だと思う。 サービスもちゃんとしていると思う。 でも2,800円はちょっと高い。 1,500円のコースの方が明らかにコスト・パフォーマンスに優れる。 ただ、1,500円のコースだと予約できないんだなぁ、これが。
飲まない御一行なんで、師範も会員サービスで付いてきた食前酒2杯だけ。 キンカン風味のカクテルだったんだけど、あんまり感心せず。

師範代家御一行様が一泊二日で慌ただしく帰郷された後、のんびりと自宅で下のワインを。

Ch. Aiguilloux '95
シャトー・エグイユー '95
M. et F. Lemarie
M. エ F. ルマリー
Rouge
Corbieres
コルビエール
Languedoc & Roussillon (France)
ラングドック・エ・ルーション (フランス)
1,58099/04/11 酒のアトリエ 吉祥よつや
のんびりと飲む時間があることと、 馬刺し/つくしの炒め物/昨日の中華料理の残り という料理に合わせるということを考えると、 これはもちろん濃そうな南仏で行くべし、ってことで。(嘘。ただなんとなく選んだ。)
濃く青みの強い紫色で、香りには樽の香りと青臭い植物の香りがあって、 「南仏のワインを樽熟しました」ってのがそのままわかる感じ。 味的には、意に反して強めの甘さがあるけど、酸味や渋味もしっかりしているので、 特に嫌な感じではない。でもやっぱり印象としては若くて、 そうそうスルスル飲める雰囲気ではない。
力はあるが若い南仏。数年経ったらもっと良くなるんだろうか? あんまり年を経た南仏って飲んだこと無いんでわからないけれども。
69点自宅にて

4日(火祝)

本日は、師範代の両親と義兄夫妻が横浜へみえて、義父曰く 『とにかく二度と食べられんとば食いたか』とのことだったんで、 横浜といえば中華街、中華街といえば聘珍樓、 その聘珍樓で通常のコースとしては一番お高い、 一人25,000円のコース"龍鳳之筵(りゅうほうのえん)"を7階の特別個室で頂くことに。 ちょっと暗めの照明で、窓の外の箱庭に竹が植えてあったりしてとってもグッドな雰囲気。
料理の内容は、 というもの。
中華料理といえば大皿に出てきて自分達で取り分ける、ってスタイルかと思っていたけど、 さすがにこのクラスになるとそれぞれ別皿で出てくるかテーブル横で取り分けてくれるかってスタイル。 器もウェッジウッドだったりしてなんだか高級。
で、味のほうはと言えば、とにかく師範としても初めて口にする食材が多くて、 「美味しい」というより「珍しい」が先に立つ食事だったんだけど、 そんな中でもキヌガサ茸ってのは美味しかったなぁ。
また、全体に素材の味を生かした蛋白な味付けだったんで、かなりお腹一杯まで食べられた。 とはいえ相当な量あったんで、全部は食べきれなかったけどね。

師範以外は誰も飲める人がいない集団だったけど、『乾杯くらいは』ってことで白をチョイス。 が、赤白合わせて10種ほどある中で、白はフルボトル1種、 ハーフ1種という寂しい状況。 問答無用で下の白を選んだんだけど、海鮮料理には白のほうが合いそうな気がするのは師範だけですかね?

Bourgogne Chardonnay "La Vignee" '97
ブルゴーニュ シャルドネ "ラ・ヴィニェ" '97
Bouchard Pere & Fils
ブシャール・ペール・エ・フィス
写真無し
Blanc
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(\4,000)99/05/04 聘珍樓横濱本店ルイ・ヴィトン・ジャパン
リストを貰うまでは「きっとスッゲー高いんだろうなぁ」なんて心配してたけど、 有名ドコロ"ブシャール"のACブルがお店で4,000円なら値段的にはまずまずのような。 っていうか料理が爆裂的にお高いのを頼んでるんで、 金銭感覚が麻痺してるって話もあるけど。
やや薄めながらキラキラと澄んだレモン色(って単に光線の具合か?)、 香りもすっきりとしていながら量的にはかなりなものでグッド。 味わいも、あまり押し出しが強くなくほどほどに厚みのある非常に使いやすい雰囲気で、 淡い味付けの中華料理になかなかマッチしておりました。
なかなか満足でありました。海鮮料理にはやっぱり白だと思うけど。>聘珍樓殿
72点"聘珍樓横濱本店"にて

3日(月祝)

Bourgogne Pinot Noir "Laforet" '97
ブルゴーニュ ピノ・ノアール "ラフォーレ" '97
Joseph Drouhin
ジョセフ・ドルーアン
Rouge
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,48099/04/07 "La Cave de Vin やまや" 渋谷店やまや
師範は過去ドルーアンのワインは白しか飲んだことが無いが、 「真面目で堅実な造り手」という印象を持っている。 ところが先日『ドルーアンのラフォーレという赤がナカナカである』との発言を耳にした。 お値段的にもまぁお手頃価格、美味ければメッケモン、ということで。
色はかなり濃い。ACブルゴーニュってもっと薄いってイメージがあるから。 香りもなんだかボリュームがあって高級感アリ。 木苺香はそれほどでもないけど、とにかく「生臭い」というか、 雨に濡れた野良犬的な香りがバンバン。 初めて『これがブルゴーニュの香りです』と言われた人は驚くよなぁ、って感じ。 味わいもカタブツ。甘味なんてこれっぽっちも無くて、ギリッと酸味、ビシッと渋味。
予想に反してかなりカタブツな印象。それでも楽しいけどね。
71点自宅にて

2日(日)

Calera Pinot Noir '97
カレーラ ピノ・ノアール '97
Calera Wine Company
カレーラ・ワイン・カンパニー
Red
Central Coast (USA)
セントラル・コースト (アメリカ合衆国)
\980 (Harf)99/04/07 "La Cave de Vin やまや" 渋谷店やまや
今日のワインとしては昨日の残りがあったんだけど、 ちょっとそれだけでは物足りない。 そんな時に重宝するのがハーフ・ボトル。
カレーラは、"ジャンセン"とか"ミルズ"とかの単一畑モノはすっごい評判が高いみたいなんだけど、 この廉価版ワインに関しては、少なくともお知り合いの評判はイマイチ。 ちなみに以前飲んだシャルドネはまぁそこそこな印象だったけど。 でもやっぱり飲んでみたかったし、 フル・ボトルで\1,980/ハーフ・ボトルで\980なら、 どー考えてもハーフがお得でしょう、ってことで購入したもの。
色はやや薄めだけど、まぁピノ・ノアールなんで普通といったところかな。 香りが残念ながら弱め。そこはかとない木苺っぽさはあるけど"コレ!"というのが無い香り。 味もねぇ、なんとなく平板。ピノ・ノアールらしさは感じるんだけど、 酸味が弱くて、かわりに苦味が強めで、なんとなくリラックス出来ない雰囲気。
もちろん悪くはないんだけど、 フル・ボトル2,000円のワインだったらブルゴーニュの大手ACブルとかのほうが良いと思う。 正直言って手抜きが見え隠れ。 ちょっと「名門造り手"カレーラ"」に対して疑問を呈するっすよ。
69点自宅にて

1日(土)

Meridian Chardonnay '97
メリディアン シャルドネ '97
Meridian Vineyards
メリディアン・ヴィンヤーズ
White
Santa Barbara County (USA)
サンタ・バーバラ・カウンティ (アメリカ合衆国)
------ C社Sさんよりの頂き物---
例によってカリフォルニアのC社Sさんがお土産に持ってきてくれたワイン。 本当は師範には"ガイザー・ピーク?"だったかのメルローを持ってきてくれたんだけど、 前回も白を貰ってたTさんが「赤が良いなぁ」って言うんで交換。 裏書きには『フレンチオークの小樽で7ヶ月熟成』とか、 キツい白の樽香が苦手な師範にとってはちょっと恐いことが書いてあるし、 13.8%のアルコール度数はなかなか強そう。
色はそんなに濃くないけど、とってもトロッとした見た目。 香りはやっぱり樽香メイン。でも樽以外の要素もしっかりしてるので 「ウィスキーみたい」って感じではない。 味わいもやっぱり燻した樽の雰囲気がメイン。あと甘い。 高級感というか、かなり金をかけて造ったってことは判るんだけど、 やっぱりこの系統は苦手かも。
デップリ太ったビッグ・アメリカン御用達的なワイン。 スレンダー(?)な師範にはちょっとタフすぎな白。 でも師範代は『案外悪くない』なんて言ってた。(『デブってないわよ!』by師範代)
67点自宅にて

先月分

by 師範