稽古日誌:2002年12月

いよいよ年の瀬。
今年の初め、プリンタが故障したことをキッカケに一年間いろいろと検討してきた 師範宅の「パソコン買い換え/Broadband導入」計画だけど、 結局 故障したプリンタを買い換えることで当座を凌ぐことに。 というわけで、2003年になっても「安ワイン道場」はWindows95, Pentium MMX166MHz, アナログモデム接続。


翌月分

31日(火)

本年最終日は以下の2本。

Les Grands Augustin 2000
レ・グラン・ゾーグスタン 2000
Tardieu-Laurent
タルデュー・ローラン
Blanc
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\2,0502002/12/17 NOISY'S WINE SELECTS 原酒店AMZ
ローヌの名手「ミシェル・タルデュー」とブルゴーニュの暴れん坊「ドミニク・ローラン」の ジョイント・プロジェクトである「タルデュー・ローラン」。 ヴァン・ド・ペイで2,000円強という強気の値段ながら、 まぁ一度は経験すべしと思って稽古。
色は薄めの麦わら色。 ただ、単に薄いって感じじゃなくて、ハードリカーのようなネットリ感のある見た目。 香りはドーンと蜜香と樽香。「葡萄も樽もエエもん使いました」と言わんばかり。 味も香りの印象通り。やや甘味が顕著でドスンと太い味わい。
豪腕造り手のジョイント・プロジェクトらしい迫力。 でもなぁ。なんか後を引かないんだよなぁ。 大型トレーラーが轟音と共にやってきたかと思ったら、 トレーラーの頭(牽引車)の部分だけが猛スピードで走り去ったような気分。
78点師範実家にて

Morey Saint-Denis "Les Tres Girard" 1999
モレ・サン・ドニ "レ・トレ・ジラール" 1999
Dom. Magnien Michel et Fils
ドメーヌ・マニャン・ミシェル・エ・フィス
Rouge
Morey Saint-Denis
モレ・サン・ドニ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\3,8002002/12/17 NOISY'S WINE SELECTS 原酒店ル・テロワール
2本目は赤で。 新進気鋭の「フレデリック・マニャン」、その所有畑から造られるのを「マニャン・ミシェル」 の名で出していて、ミシェル・マニャンとはフレデリックの父親らしい。 んなことを書くとまるでワインマニアみたいですな。 ともあれ価格的には「プチ破戒」価格の3,800円、期待しないわけには参りません。
色はかなり濃い目。まだまだストレートな赤紫で、熟成はこれからって感じの色。 香りは「これよこれ!」って感じの木イチゴっぽい果実香と甘い感じの樽香。 もちろん皮革製品っぽい香りもあって、 若いブルゴーニュに期待するものはしっかりもっている。 味も悪くない。でもちょっとまだ固いかなぁ。 甘味もあるけど、渋味と酸味が門番として頑張ってる感じ。
一気に飲み干すとそのまま終わっちゃいそうだったんで、 敢えて時間を空けて(その間は別のお酒飲んで)飲んでみたけど、 思ったほどには好転せず。 到達して欲しい/到達しそうだと考えたレベルの7割くらいまでかなぁ。
と、なんだかんだ難癖めいたこと書いてるけど、なかなか美味いブルゴーニュではあります。 3,800円なら納得価格。師範代の判定(これが普通はキビシイ)でも「3,980円」とのこと。
84点師範実家にて

29日(日)

本日は2本。

Prestons Kiwifruit Wine N.V.
プレストンズ キウィフルート・ワイン (ヴィンテージ無し)
Prestons Kiwifruit Winery
プレストンズ・キウィフルート・ワイナリー
White
(New Zealand)
(ニュージーランド)
(ニュージーランド土産) 服部
1本目は、師範両親のニュージーランド土産。 ニュージーランドと言えば最近はピノ・ノワール種とか、 結構良いワインが取れてるっていうのに、 そのような事実を彼らは知る由もなく、 ベッタベタのお土産銘柄たる「キウィフルーツ・ワイン」。 それも、現地で買ってきたってわけじゃなく、 成田で「お土産セット」みたいなので注文したらしい。 というわけで、当然ながら全く期待せずの抜栓。
色は普通に薄い。 香りが非常に意外。とってもリースリングっぽい、普通の白ワインな香り。 少なくとも香りからはキウィっぽさはほとんど感じられない。 味も、ベッタリ甘いモノを想像していたけど、実際はさにあらず。 ドイツ産安ワイン程度のややアマさで、ほんのり苦味もあって普通に白ワイン。
良い意味で想像を裏切られ、なんともマトモな白ワイン。 これってホントにキウィから造られているんだろうか? 普通の白ワインにちょっぴりキウィを混ぜた、って程度じゃない?
68点師範実家にて

Morgon 1999
モルゴン 1999
Marcel Lapierre
マルセル・ラピエール
Rouge
Morgon
モルゴン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,8902002/12/17 NOISY'S WINE SELECTS 原酒店モトックス
本日の2本目は、 ボージョレで気合の入ったワインを造っているらしいマルセル・ラピエール。 門下生からのご推薦もあるし、 封蝋のキャップシールやシンプルなラベル、お手頃価格ながらも大期待の一本。
色は非常に青く濃い紫。 香りはボージョレらしいイチゴっぽい香りの向こうに、 まるで温泉みたいな硫黄っぽい香りがある。 「亜硫酸の使用を極力抑えた」という製法とは100%印象の異なる硫黄っぽさ。 味は濃い。飲み応えのある濃さ。 でも、なんとなく濃くはあるけど厚みがないというか、 入り口は太いけど奥行きが無いというか、 どことなくもどかしさを感じてしまう味。
生産地、値段を考えれば十分納得の内容。さすがは著名な造り手、って感じ。 でも、師範的にはどこか物足りない。 どこが物足りないのか表現は難しいけど、 飲んだあと口の中で漸近線を描いて減衰していって欲しいところが、 放物線を描いてストンと減衰した、って感じか。 あと数年寝かせるか、もっとゆっくり飲めば良かったのかも。
79点師範実家にて

28日(土)

Saint-Veran "Les Crays Roses" 2000
サン・ヴェラン "レ・クレイ・ロゼ" 2000
Dom. Perraud
ドメーヌ・ペロー
Blanc
Saint-Veran
サン・ヴェラン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,4902002/12/17 NOISY'S WINE SELECTS 原酒店ル・テロワール
年末年始は毎年師範/師範代実家に帰省、今日はその2日目。
数日ワインを飲まないと手が震える奇病に取り憑かれている師範は、実家へ自分用のワインを送ります。 今回はNOISY'S WINE SELECTS 原酒店さんからWeb上で購入。 10,000円以上買うと送料無料なんで、自分で送るより安い。 梱包もものすごく丁寧、2階から落としても中のワインは割れないんじゃないか、ってくらい厳重。 また、「高級ワイン在中」とデカデカと書かれたステッカーが張ってある。 もちろん輸送業者への注意を喚起するためのものだとは思うけど、若干気恥ずかしい。 ま、「安ワイン在中」とも書けないしね。
で、一本目に抜栓したのがこのサン・ヴェラン。 お店の紹介によれば『柔らかでとてもバランスが取れている』とのこと。 というわけで手頃なお値段ながらかなり期待して抜栓。
色は薄め。やや黄緑色っぽさが感じられる若い色合い。 香りのボリュームは普通。鼻で嗅ぐと、 青リンゴや洋ナシのような青い系の果実の香りがあり、 口に含むとかなりの樽香を感じる。 「樽がちょっと邪魔かなぁ」と思ったけど、飲んでみると案外素直で、 果実の雰囲気と樽香とが良い感じに溶け合っている。 味はスッキリ系。特に目立つ点もなくスルスルと飲める。
樽がやや強めだけど、トータルの印象は若くてスッキリした白ワイン。 ただ、若干「葡萄より醸造が勝っている」感じは否めないけど。
75点師範実家にて

26日(木)

La Cuvee Mithique 2000
ラ・キュヴェ・ミティーク 2000
Les Vignerons du Val d'Orbieu
レ・ヴィニェロン・デュ・ヴァル・ドリビュー
Rouge
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\9992002/12/14 信濃屋 横浜店マルカイ コーポレーション
本日の大掃除アイテムは車。 もう12年も乗ってるチンケな大衆車をあれほど丁寧に洗ってワックスかける人も珍しいかも。 で、帰りにスーパー銭湯「葛の湯」へ寄ってのんびりして、 家では師範お手製の牛カルビとインゲンの炒め物/ブロッコリーサラダ/冷やしトマトを造って、という一日。
ワインは、いまや「安ウマワインの代表格」ってなくらいメジャーな南仏産、 フクロウのラベルが目印のキュヴェ・ミティーク。 師範も1997と稽古済み。 有名になればなるほど値段が下がるという非常に珍しいワイン。 多分生産量を増やしているんだろうけど、そんな現状はいかがかと稽古。
色はボルドーのそこそこドコロと同じような感じ。 香りのボリュームは中程度。でも雰囲気は良いね。 ツンッとした感じとか、干し藁のようなひなびた感じとか、 南仏らしい雰囲気は十分に感じられるけど、それがちっとも田舎臭くなくて洗練されている。 あと、この価格帯としては珍しくほのかに良い感じの樽香がある。 味もスマート。決して重くなく、かといってペラペラでもない、 食事のお供としてのワインの立場をわきまえた味筋。
やっぱり世間の評価は正しいね。 師範的には1997より安くなったこの2000の方がより美味くなった気がする。 造り手の努力に敬服。
76点自宅にて

25日(水)

本日は、バンドのメンバーと忘年会。
行ったのは、大井町にある
Costa Latina (コスタ・ラティーナ)という中南米料理店。 一軒屋の贅沢な造りだけど、 店の人の日本語はおぼつかないし(「もう一つ」を「モルツ」と聞き違え)、 クリスマスの夜みたいなカキイレ時に、 広い場所のテーブルをどけてダンス教室を開催しているというマイペースぶり。 とはいえ、料理はかなり本場風で、「これ食べたことない」という好奇心をくすぐられまくる内容。 で、味の方も多少ジャンキーながらニンニクが効いているものが多くてそそられるし、 なんだか普段使わない部分の味覚神経が刺激されている感じが心地よい。 特にイカとブロッコリーのニンニク炒めが美味かったなぁ。

ビールとかカクテルは多数あるけど、ワインは赤白それぞれ3種で、

サンタ・カロリーナ(赤/白 2,000円)
フィンカ・フリッチマン(赤/白 2,500円)
ルイジ・ボスカ(赤/白 4,000円)
というラインナップ。 その中から師範らがチョイスしたのはコレら。

Finca Flichman Chardonnay 2001
フィンカ・フリッチマン シャルドネ 2001
Finca Flichman
フィンカ・フリッチマン
写真準備中
Blanco
(Argentina)
(アルゼンチン)
(\2,500)2002/12/25 Costa Latinaサントリー
師範はサンタ・カロリーナもルイジ・ボスカも飲んだことあるんで、 という理由で選んだのがフィンカ・フリッチマン。 お値段的にもこういう店で2,500円だったら適当でしょう。 4人で飲んでるんで1人あたり600円強、まぁ生ビール1杯分の値段だから。
で、内容的にはほぼ想像通り。 色は照明が暗すぎて判らない。 香りのボリュームはなかなかのもの。蜜っぽい甘めの香りや、ハーブみたいなすっきりした香りがある。 口に含むとなんとなくミルキーな樽もお約束。 味も濃い。いかにもニューワールドー!といったどっしり感。
上品さとかとは縁の無い世界だけど、大人数でワイワイ飲むのに良い感じの白ワイン。 そもそもクリスマスの夜に男4人で飲んでること自体「上品さ」を欠いているから丁度良い。
(73点)中南米料理「コスタ・ラティーナ」にて

Finca Flichman Cabernet Sauvignon 2000
フィンカ・フリッチマン カベルネ・ソーヴィニョン 2000
Finca Flichman
フィンカ・フリッチマン
写真準備中
Tinto
(Argentina)
(アルゼンチン)
(\2,500)2002/12/25 Costa Latinaサントリー
赤も同じ造り手「フィンカ・フリッチマン」のものをチョイス。 こちらも同じ2,500円。普通の酒屋価格だといくらくらいなんだろうね? ボトルの感じとかから想像すると大体1,000円強、店的には2倍強の値付けって感じがするけど。
色は相当濃かったように思えた。 香りは、カシスっぽい果実香とインクっぽい香りが同居。 まぁ南米のカベルネ・ソーヴィニョンらしいと言えばらしい香り。 味がちょっと意外。重くて甘めで、というあたりは想像通りなんだけど、 渋味なのか炭酸なのか、ちょっとジリジリ感がある。 ま、飲み進めるうちには気にならなくなるんだけどね。
赤/白ともまずまず納得。特にニンニクを効かせたような料理たちには丁度良い感じ。 師範自身はあまり見たこと無かったんだけど、 大手サントリーさんの輸入なんで比較的入手は容易かも。
(71点)中南米料理「コスタ・ラティーナ」にて

お会計は、一人あたり4,000円強。 師範の目計算ではだいたい6,000円くらいかかることを想像していたんで、 かなり安いお会計。いやー、楽しめました。


24日(火)

イヴの夜はご近所さんに招かれてクリスマス会。
サラダとかエビのゼリー寄せとかローストポークとかケーキとか、 いかにもクリスマスらしい料理をご馳走になって。 下記ワインは師範が持参。

Veuve Clicquot Ponsardin Brut N.V.
ヴーヴ・クリコ・ポンサルダン ブリュット (ヴィンテージ無し)
Veuve Clicquot Ponsardin
ヴーヴ・クリコ・ポンサルダン
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\2,8802002/12/14 信濃屋 横浜店ドウシシャ
クリスマス・イヴに招かれて、シャンパン以外の発泡ワインを持参する勇気は師範にはありません。 というわけで、何度も稽古済み、こジャレたシャンパンの筆頭たるヴーヴ・クリコを。 買値は3,000円を切っていて結構安かったんだけど、裏ラベルを見るとドイツ向けの商品らしい。 ま、だからどう違うか師範は知りませんが。
色は普通。先日のポル・ロジェよりは随分薄いと思う。 香りも思ったほど強くない。 でもイーストっぽい香りがあるのはいかにもシャンパーニュ。 味も思ったほど重くなくて、どちらかというと軽い。
ヴーヴ・クリコって、もっとしっかり系のワインだと思ったけどなぁ。 これだとモエ・エ・シャンドンのスタンダードとなんら違わない気がする。 まぁモエも不味いわけじゃないからそれはそれで良いんだけど。
75点ご近所宅にて

Bourgogne Pinot Noir 1999
ブルゴーニュ ピノ・ノワール 1999
Dom. Jean Grivot
ドメーヌ・ジャン・グリヴォ
Rouge
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,9002002/12/14 サンタムールカツミ商会
メインが豚と聞いて、これを取りに帰って。 ジャン・グリヴォのACブルゴーニュは、最近では 19971998と稽古していて、 どちらも比較的好印象。 1999も年としての評判は良いんでほぼ安心アイテム、 こういう席に持参するにはうってつけかな、と。
色はあまり濃くないように感じたけど、照明やグラスが普段と違うのでなんとも言えず。 香りはなかなかのもの。ちゃんと樽香もあるし、ちゃんと木イチゴっぽい果実香もある。 安ブルゴーニュにありがちなケモノっぽい香りは比較的おとなしめかも。 味も香りの延長。やや酸が目立つけど、素直で好感の持てる味。
というわけで、1997,1998と同様、なかなか好印象なACブルゴーニュ。 突出した良さは望めないけど、安心アイテムとして皆様にもお薦め。
77点ご近所宅にて

22日(日)

本日は、ご友人N氏一家を道場に招いてクリスマス会。 飲む人2人で飲んだのが以下のワイン。

Pol Roger Brut N.V.
ポル・ロジェ ブリュット (ヴィンテージ無し)
Pol Roger
ポル・ロジェ
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\2,7502002/12/14 信濃屋 横浜店キッコーマン
料理の方はまずは前菜で、生ハムとカッテージチーズ、ナスのトマト煮、カリフラワーのオーブン焼き。 ワインの方は、なにはともあれ最初はシャンパーニュってことで、過去未稽古の一本を。 選んだのは、元英国首相ウィンストン・チャーチルがお気に入りで、 ここのプレステージ・シャンパーニュには彼の名が冠されていることで有名なポル・ロジェ。 冬なんでコッテリ系の内容を期待して。
色は、濃いというか赤味の強い傾向。 香りは、リンゴのようなキリッとした雰囲気がメイン。 グラスに注ぐとフーッと香りが漂ってくるんで、ボリュームもなかなかのもの。 味もキリッと系。酸がしっかりしていて(ちょっとしっかりしすぎて)厳格な雰囲気。 ふと「これってピノ・ノワール?」と思えるような味と香りが湧き上がってくるんで、 黒ブドウ比率が高いのかも。
コッテリ系、ってんじゃ無かったけど、そこそこしっかりしていて冬向きのシャンパーニュ。 やっぱり美味いッすね、シャンパーニュは。
79点自宅にて

Vire-Clesse Vieilles Vignes "Reserve Harvey Nichols" 1999
ヴィレ・クレッセ ヴィエイユ・ヴィーニュ "レゼルヴ・ハーヴィー・ニコルズ" 1999
Cave de Vire
カーヴ・ド・ヴィレ
Blanc
Vire Clesse
ヴィレ・クレッセ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,1302002/12/01 西武 東戸塚店国分
次の料理は、鯛とサーモンのカルパッチョ、エビとかアスパラガスとかの揚げ物。 ここでワインは白を。選んだのは、なんだか英国人風の名前が書かれたブルゴーニュ産。 Webで調べてみたら「ハーヴィー・ニコルス」ってのはイギリスのデパートらしく、 どうもこのワインはそこ用のキュヴェみたい。 ちょっと腰砕けだけど、そういうのって案外美味いのもあったりするんで。
で、これがなかなかアタリ。 色はそんなに濃くないけど、注いでいる時から「トロッとしてんなぁ」って感じのトロみ具合。 香りには蜜香がいっぱい。樽もあるけど、それを蜜の雰囲気が大きく超えている。 で、味が意外なことに軽快。これが鈍重な味だったら新大陸とかでもありがちなんだけど、 この涼やかな味はブルゴーニュだなぁ、と。
香り華やか、味涼やか、なかなかイケてるブルゴーニュ白。 イギリス人の味覚って結構謎なことが多いけど、 ことワインに限っては日本人と近いような気がする。同じ島国だから?
81点自宅にて

Charmes-Chambertin 1999
シャルム・シャンベルタン 1999
Dom. Dupont-Tisserandot
ドメーヌ・デュポン・ティスランド
Rouge
Charmes Chambertin (Gevrey-Chambertin Grand Cru)
シャルム・シャンベルタン (ジュヴレ・シャンベルタン 特級畑)
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(N氏より) アンフィニー
クリスマスらしく、メインの料理は名古屋コーチンのオーブン焼き (でも、実際はイロイロあって、それを待たずにこのワインは空いちゃってたけど)。 メインのワインはN氏が持参。 デュポン・ティスランドという知らない造り手だし、 お値段も特級畑なのに5,000円しなかった、ということで、 正直あまり期待せずに抜栓だったんだけど・・・
これがすっごいワイン。 色は濃い。けどまぁ1999の特級畑だったらこれくらい普通なのかも。 香り凄い。ギューッと凝縮した熟れ熟れの木イチゴ、 セメダインのような揮発香、甘く焦がしたチョコレートのような樽香、 それら全てがコンコンと湧き出てくる。 味もバッチリ。きれいな酸が主体だけど、ほんのりと甘味もあったりして、 気持ちよくスルスル飲める。
時間が経っても落ちる雰囲気はなくて、非常に高いレベルをキープし続けているのもさすが。
いやー参った。恐ろしく美味い。 もちろん年数を経て得られる妖艶さはないけど、 若いブルゴーニュとしてはホントに文句の付けドコロが無いほど美味い。
92点自宅にて

Chateau Sarati Pinot 2000
シャトー・サラティ ピノ 2000
Ch. Sarati
シャトー・サラティ
Rouge
Dealu Mare
デアル・メール
(Romania)
(ルーマニア)
\5532002/11/22 関内 リラックスリラックス
上のワインで師範は沈没。目が冷めたらこのワインが開いていた。 2人なのに4本目、飲みすぎであります。 っていうか強ぇえなぁ、N氏。
師範が飲んだのは一口だけ(200mlは後日飲むために保存)なんで、 あんまり詳しくは覚えてないんだけど、 上のピノから複雑さをとっぱらって 「とりあえずワイン、とりあえずピノ」にしたような単純な内容。
あまり褒めるポイントもないけど、500円強のワインとしてはまぁマトモなほうかも、ってワインだったような。
(65点?)自宅にて

というような会でありました。毎度の沈没、面目ない。


20日(金)

Chianti Classico "Peppoli" 1999
キアンティ・クラッシコ "ペッポリ" 1999
Antinori
アンティノリ
Rosso
Chianti Classico
キアンティ・クラッシコ
Toscana (Italia)
トスカーナ (イタリア)
\1,6672002/11/13 やまや渋谷店やまや
師範の渡世の生業は本日をもちまして年内の業務終了、 というわけで、ちょっぴりお祝いモードで良さげなワインをチョイス。 選んだのは、イタリアの名門アンティノリの一本。 この造り手のキアンティは、今年になって テヌーテ・マルケーゼ・アンティノリヴィッラ・アンティノリと稽古済み。 いろいろ造ってますなぁ。
で、これもさすが名門、そんじょそこらのキアンティと違って色が濃い。 "ペッポリ"という可愛らしい名前からは想像のつかない、熟女的な赤黒い濃さ。 香りも合格。イタリアらしい汗臭いような雰囲気がなんともいい感じに昇華、 適度な樽香と相まって「上手いとこ造るなぁ」って感じ。 味も美味い、というか上手い。 キアンティっつったら酸っぱいモノ、という一般の常識とは一線を画す、 甘さを感じるまろやかな味わい。
と、飲み始めはかなりいい感じだったんだけど、 抜栓後ちょっと時間が経つと、まるで熟成ワインみたいな雰囲気に変化。 これはちょっと意外。
とはいえ値段を考えると十分に納得のいく内容。 相当な量のワインを産する造り手だと思うけど、 どれを飲んでも大外しのない徹底した品質管理と 種類という面でも飽かせないマーケティング戦略は、 「能天気の国イタリア」のイメージではなく、 「ファッションブランド・ナンバーワンの国イタリア」のイメージに近い。
76点自宅にて

19日(木)

Coteaux du Tricastin "Hautes Terres" 1998
コトー・デュ・トリカスタン "オー・テルル" 1998
Celliers des Dauphins
セリエール・デ・ドーファン
Rouge
Coteaux du Tricastin
コトー・デュ・トリカスタン
Cotes du Rhone (France)
コート・デュ・ローヌ (フランス)
\6212001/12/07 カーヴ・ド・リラックスリラックス
昨日のお役立ち企画に引き続き、本日はアカデミック企画とも言える「安ワイン常温保存プロジェクト」の一本。 このワイン、実は昨年12月に間違って2本同じワインを買ってしまったモノ。 そこで、どうせなら、ってことで師範宅の本棚に1年間常温で保存し、 熟成or劣化の具合を調べようと試みた。 ちなみに、昨年の稽古結果はコレ。 果たして安ワインの1年間常温保存は吉と出るか凶と出るか?
ちなみに、このワインを買ったカーヴ・ド・リラックスの店長さんも 当道場をたまにご覧らしい(12/15の日記参照)。 うーん、お店の人に見られていると思うとちとやりづらい。
で、結果だけど、 色はまず大丈夫。ちょっと薄い気がするかな?ちょっとオレンジっぽいかな?って程度。 香りも大丈夫、っていうかローヌらしい粘土っぽいねちっこい香りが増して、 僅かながらいい感じになったような気配。 味に関しても、少なくとも劣化した雰囲気は感じられない。 酸味と渋味と甘味、それぞれのバランスを保ったままカドが取れて、 こちらも僅かながらレベルアップしたような気がする。
少なくともこのワインに関しては、 一年間放っておいたことによってちょっぴり美味くなったと思う。 そういった意味では「安ワイン常温熟成プロジェクト」は成功。 もちろん、昨年の記憶との比較なんでその信憑性は激薄だけど。
69点自宅にて

18日(水)

Madonna Sekt Demi Sec N.V.
マドンナ ゼクト ドゥミ・セック (ヴィンテージ無し)
Valckenberg
ファルケンベルク
Schaumwein
発泡
Sekt
ゼクト
(Deutsch)
(ドイツ)
\8902002/12/15 酒奉行 保土ヶ谷店サントリー
昨年に引き続き、クリスマス前の"安ワイン道場お役立ち企画"。 この「マドンナのシャンパン」も、酒屋とかでは良く見かけるはず。 お値段890円、ボーナスの入ったお父さんならなんとか手の出る価格帯。 果たして買うべきかどうか、クリスマス目前、皆様に先立って師範が稽古!
色は薄い、とっても薄い。ほぼ無色に近い。 泡の量はシャンパーニュよりは少なめだけど、粒の大きさに差は感じられない。 香りは弱め。雰囲気はシャンパーニュとドイツ白の中間くらいの感じ、って当たり前か。 味は、"Demi Sec"と書かれている通りやや甘口(でもなんでドイツ産なのに"Halbtrocken"じゃないの?)。 炭酸があるからか、この価格帯の普通の(スティルの)白と比べると甘さに嫌味はない。 でも、後味にギューッとした苦味と、 炭酸入りジュースを飲んだ後みたいなベタッとした甘味が口の奥のほうに残るのが残念。
・・・と、1,2杯目までは良かったんだけど、その後劇的に飲み飽き。 やっぱ甘ぇよ、コレ。
ってことで、最後の2杯はカシス・リキュールを割って。 甘いワインに甘いリキュールなんで、イマイチさが増長するかと心配もしたけど、 複雑さが増える分と飲み飽きから逃れられる分でやや好転。
クリスマスにコレ、どうですかねぇ~って感じ。 泡とかは上品なんだけど、いかにも「飲みやすいでしょ」と言わんばかりの甘めの味付けが気になる。 普段ワインなんて飲まない方々とか、 大人数のパーティで一人一杯、とかだったら良いと思うけど。
64点自宅にて

15日(日)

Croser 1998
クローザー 1998
Petaruma
ペタルーマ
Sparkling
発泡
Piccadilly Valley (Australia)
ピカデリー・ヴァレー (オーストラリア)
\1,8802002/10/26 信濃屋 横浜店ラ・ラングドシェン
本日の夕食は手巻き寿司。 知り合いから貰った広島産の清酒(酔心)をチビチビと飲みつつ、やっぱりワインも抜栓。 で、寿司にワインといえば当然スパークリング、ってことでコレをチョイス。 品種とかは全然わからない豪州産なんだけど、 まぁきっとシャンパーニュと同じような葡萄で同じように造ってるんじゃないかな、と。 お店のPOPにも「気合入ってマス」とか書かれていたような。
色は薄めだけど、ネットリ感はタップリ。 泡のサイズは小さいし、上るスピードもゆっくり。 液体の粘性が高いからか? 香りは・・・シャンパーニュっぽいかと思ったらかなりシンプル。 1998と、泡モノとしては若いからか、熟成感はあまりなくて白ワイン的な香り。 とはいえ「白ワイン的」っつっても結構良い白ワインの香りだけど。 味も比較的シンプル。スキッと方向性がハッキリしていて雑味の無い、 非常にスルスル飲めるタイプの泡モノ。
ちょっとシンプルすぎるんで、最後の2杯分はクレーム・ド・カシスを割って。 これが美味いんだわ。キール・ロワイヤルが贅沢食前酒の代名詞なのも納得、って感じ。
シャンパーニュとは違うけど、これはこれで美味いスパークリング。 すっきり一本気な感じはなかなかに好印象。 下手なシャンパーニュより美味いかも。上手いシャンパーニュほど美味くはないけど。
76点自宅にて

14日(土)

Bourgogne 1999
ブルゴーニュ 1999
Hubert Lignier
ユベール・リニエ
Rouge
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,5002002/11/16 東急 港北店ラック・コーポレーション
本日の夕食はトンカツとチキンカツ。 師範家では大抵カツの時は豚と鶏の両方を一口カツ状態で揚げる。 その方が飽きないからね(でも食べ過ぎちゃうんだけど)。 というわけで、美味そうな赤をってことでチョイスしたワインは、 名門造り手「ユベール・リニエ」のACブルゴーニュ。 このワインは、とーっても昔に1995と稽古済み。 昔からACブルゴーニュにしては強気の値付け。
色は濃くなく薄くなく、輝きを感じる赤紫。 先入観だとは思うけど、一流ドコロのワインってなんとなく「テカり」があるような気がする。 香りは・・・これがイイ!。およそACブルゴーニュとは思えない、 ギュッと締まった果実の香りとうっすらと品の良い樽香。 香りのボリュームもこのクラスでは出色。 味もオッケー。ただ、香りに比べるとちょっと控えめな感じはするけど、 キレイな酸とゆっくりゆっくりやってくる渋味。 糖分という面での甘味はほとんど感じないけど、後味に甘香ばしい雰囲気が残る。
時間が経つと香りは開く。よりカラメルっぽい樽香が顕著になる。 でも、味に関してはより酸が出張って来て、ちょっとバランスを崩す。
いやー参った。ド高いACブルゴーニュだけど、その値段以上の価値を感じる。 (ちゃんと調べたわけじゃないけど)多分ACブルゴーニュとしては過去最高の評価。 さすがは名門、皆様にもお薦め。
82点自宅にて

11日(水)

La Vieille Tour de Seguin 2000
ラ・ヴィエイユ・トゥール・ド・スガン 2000
Ch. de Seguin ?
シャトー・ド・スガン?
Rouge
Bordeaux
ボルドー
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\9802002/11/16 東急 港北店ローヤル オブ ジャパン
本日の夕食は、 銀ダラの西京焼き/枝豆/やまかけメカブ/冷凍焼き芋といった支離滅裂的和風メニュー。 こんな時でも師範はワイン、それも赤。変人路線まっしぐら。 で、選んだのはボルドー産。パッと見、ラベルはボルドーの一級シャトー・ムートン・ロートシルドみたいな雰囲気だけど、 実際は安酒産地アントル・ドゥー・メールにある"Chateau de Seguin"のセカンドらしい。 ってなわけで、無名造り手のセカンドってことで、 ラベルの雰囲気とは裏腹に生まれながらにして喝采を浴びないことが約束されたようなワイン。
色はボルドーらしい青紫。若さゆえかグラデーションの無い単調な色調。 香りは弱め。裏書によれば『樽を使わない』ってことだけど、 消し炭のようなイガラっぽさはしっかり存在。 やっぱりこの香りの雰囲気は樽由来じゃないんですね。 味は軽め。渋味も軽くて酸味も軽い。でもなんだか懐かしい味。 フランスあたりの一般人な方々はこういうのを飲んでるのかな、 これといった特徴も無ければ汚点も無い、 何を飲んでるのか意識させない味わい。
人様に「美味いよ!」とは決して薦めないワインだけど、 「不味いから止めとけ」とも決して言わない、 好き嫌いを超越して"普通の安ボルドー"を体現しているワイン。 多分来週には飲んだことを忘れてそう。
67点自宅にて

8日(日)

Bourgogne Chardonnay 1999
ブルゴーニュ シャルドネ 1999
Guy Leblanc
ギー・ルブラン
Blanc
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,0362002/11/22 関内 リラックスリラックス
渋滞を避けて熱海からは早めに帰って来て、夕食は自宅で。 メニューは、「サケのマヨネーズグラタン」ってやつ。 というわけで、選んだワインは白、一昨日の赤と同じ銘柄で、 同じく30%オフ。
色はやや薄め。でも、なんとなくトロッと感のある見た目。 香りは弱い。でもなかなか上品。 ほんのりナッツのような甘香ばしい香りがあって、 スケールは小さいながらも高級ブルゴーニュ白の要素を含んでいる。 もちろんそれほどパワーがあるわけじゃないんで、樽香も弱めに仕上げてあるのは好感が持てる。 味も軽いには軽いけど、どころなくプチ高級ブルゴーニュ白。スーッと一本筋が通った感じで、 刺す感じが無くて柔らかい酸味や、後味にほんのりの甘味も好印象。
抜栓後ちょっと時間が経つと、熟成香が結構感じられるようになる。 1999なのにこの熟成感が30%オフの理由なのかも。
赤/白とも思いのほかイイ感じ。特に白は(軽いがゆえのメリットもあって)好印象。
74点自宅にて

7日(土)

本日は、「久しぶりに温泉にでも」ってことで1泊2日で熱海まで。選んだ宿は かんぽの宿 熱海本館。 予約したのがつい先日で、もうマトモそうな普通の宿はいっぱいだったんだけど、 この宿は基本的には滞在型の宿らしく、運良く空いていた。 お値段は「海鮮盛込コース」で1泊2食 \13,000(税別/サービス料無し)。

「かんぽの宿」なんて聞くと古い建物を想像してたけど、実際はかなり新しくきれいな宿。 なにより素晴らしいのが景色と部屋の広さ。 高台に立っているんで、広いバルコニーからは熱海の海や夜景が一望。 部屋は、滞在型だけあって十分に広く、6畳強の和室とそれより広いリビング、 さらにはバルコニーに面した景色が良くて広い内風呂もある。 大浴場は、露天風呂が無いのは残念だけどサウナや寝風呂もあって十分楽しめる。
いやー驚いたね。これでこの宿泊費は断然安い。一気に「かんぽの宿」のファンになった師範。

料理は食堂で。「海鮮盛込コース」の内容は以下。

食前酒:梅酒

先物:帆立大仙煮、いか三合和え、いわし辛煮

大漁盛り:鯛姿造り、あじたたき、鮪、さざえ、牡丹海老

焼肴:かき二色田楽

中皿:地あじくんせい

炊き合わせ:鯛かぶと煮、大根、ごぼう

御鍋:はまぐり鍋

食事:たこめし、渡りガニ味噌汁、香の物

水菓子:メロン、イチゴ

名前だけ見ると非常に美味そうなんだけど、実際に皿が並ぶとなんとなく覇気が感じられない。 刺身は特に鮮度が良いとは思えないし、温かい物が冷めて出てくる。 サービスも、愛想が無いわけじゃないけど気は効かない。 ここらへんが公共の宿の宿命なのかな。 部屋や設備が素晴らしいだけに相対的に料理が見劣りしてしまうけど、 でもまぁこの値段だったら相応なのかもだけどね。

上記夕食ではビールを飲んで、プチ師範代が寝たあと再度温泉へ行って、 部屋に帰ってのんびりと下のワインを。

Chateau Soudars 1998
シャトー・スーダール 1998
Ch. Soudars
シャトー・スーダール
Rouge
Haut-Medoc (Cru Bourgeois)
オー・メドック (ブルジョワ級)
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\1,140 (Harf)2002/12/04 エノテカ ウィング高輪店エノテカ
宿に行くときはハーフが重宝(グラスはいわゆるテイスティング用の小さいやつを持参)。
ツマミを持って来なかったんで、自販機かなんかで買おうと思ったけど売ってない。 ここらへんも公共の宿の宿命か。 というわけで、お茶請けとして出ていた「いかすみ たくあん」と「ぴりり しいたけ」を肴に。 このワインは、とっても以前に門下生からご推薦を受けている。 ラベルには「パリ農業コンクール金賞」のラベルもある。 しっとりどっしりしたワインを期待しつつ抜栓。
色は濃い。小さいグラスなんだけど、それでも向こうが見えないくらい濃い。 香りはイイ!「これぞボルドー」な、カシスのような赤黒い果実香と焦がしの効いた甘い樽香。 味も悪くない。渋味はしっかりだけどザラザラせずにホコホコした感じだし、 余韻も長くてのんびり飲むにはうってつけ。 ただ、欲を言えば甘味や厚みに欠けている気はする。
まずまず満足、旅の夜を彩ってくれた一本。 でも、温泉入った後の火照った体には白の方が良かったかも。 この宿は2ドア冷蔵庫があってちゃんと冷やせるんで、 また来ることがあったら次回は白にしよーっと。
78点かんぽの宿 熱海本館にて

6日(金)

Bourgogne Pinot Noir 1998
ブルゴーニュ ピノ・ノワール 1998
Guy Leblanc
ギー・ルブラン
Rouge
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,1762002/11/22 関内 リラックスリラックス
本日のワインは、無名造り手のACブルゴーニュ赤。 買いに行ったところは、虎の門の「カーヴ・ド・リラックス」系列、 横浜関内にある店。 「アウトレット・ショップ」ってことで、 ハンパ物を安く売ってる店らしい(大半は虎ノ門と同額だけど)。 そこで、売れ行き不振かなんかで「30%オフ」で売られていたのがコレ。 当たればラッキー、外れもやむなし、の気分で稽古。
色は薄めでややオレンジがかった赤紫。 ちょっと熟成した安ブルゴーニュ、って感じ。 香りは、弱いながらも雰囲気は悪くない。 イチゴのような果実香と革のような獣香。 味もいい感じ。ほんのりと甘くてツーンと酸っぱい。渋味も無いでは無いけど目立たない。 香りのイチゴっぽさと相まって 、酸っぱいイチゴ("とちおとめ"とか)の打って傷んだ部分みたいな感じ。
・・・と、抜栓直後はかなり良いバランスだったんだけど、 一時間も経つと酸味がモリモリ隆盛してきて、やや「過ぎた」ワインに変化。
最初は良かったんだけどなぁ。やっぱりワイン自体のポテンシャルがいっぱいいっぱいなのか、 すぐに落ちてしまった。とはいえ買値相応かそれ以上の内容はあると思った。
72点自宅にて

3日(火)

Korinthia 2000
コレンティア 2000
Cambas
カンバス
Red
Korenthia (VdP)
コレンティア (ヴァン・ド・ペイ)
(Greece)
(ギリシャ)
\5002002/11/13 やまや渋谷店やまや
本日の夕食は豚肉の味噌漬を焼いたもの。 豚といえば「太った豚より痩せたソクラテス」の格言、ソクラテスと言えばギリシャ、 というわけでワインは久々のギリシャ産(大コジツケ)。 ラベルには"Vin de Pays de Korinthia"って書かれていて、 あたかもギリシャにもヴァン・ド・ペイなんていう格付けがあるみたいだけど、 "Regional Wine of Korintia"とも書かれているんで、単に産地表示の意味だけなのかも。
色はかなり赤い。「ガーネット」って言うんでしょうか、澄んだ朱色にちかい赤紫。 香りは、なんとなく膏薬っぽい、どことなく芋焼酎っぽい香り。 イタリアあたりの安ワインに通じるような雰囲気。 ま、上品とは言い難い傾向の香りではある。 味は、これぞ安ワイン!な薄っぺらさ。 ペラペラ酸っぱくて、なんら喜びや楽しさを喚起しない味。
もしかしたら、という期待のもと抜栓したけど、全くもって"もしか"しないワイン。 500円の値段相応、というか500円も払えば上等。 日曜の残りの分とともに、イマイチのロゼ/赤が200mlずつ残った。 ワイン風呂にでも入るか!
翌日、そこまで酷くはないかな、と。+2点
46(+2)点自宅にて

1日(日)

Mission St. Vincent 2001
ミスィオン・サン・ヴァンサン 2001
Union St. Vincent
ウニオン・サン・ヴァンサン
Rose
ロゼ
Bordeaux Rose
ボルドー・ロゼ
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\5002002/11/13 やまや渋谷店やまや
本日の夕食は、プチ師範代がちょっと鼻タレぎみなんで、 温もりそうなクリーム・シチューを拵えて。 あとは真鯛のカルパッチョ風サラダとブロッコリー。 こういうメニューだとワインを悩む。特に、前日美味いワインをガブガブ飲んだ後だと更に悩む。 悩んで悩んでチョイスしたのが、2本よりどり1,000円、一本あたり500円のボルドー産激安ロゼ。 ここの造り手、白は稽古済み。 さて吉と出るか凶と出るか。
色は、アンジューやタヴェルのロゼより濃く赤い感じで、 激安系のヘナチョコな赤と近いかも。 香りは・・・なぜか激安赤にありがちな雑巾臭がいっぱい。 色といい香りといい、一本300円台で売られている素性の知れない国産赤を彷彿とさせる。 味は甘くなく酸っぱくなくで、ちょっぴり渋い。積極的な不味さがあるわけじゃないけど、 まるっきり杯が進まない。
安いだけのことはある、と納得の内容。 美味くない、というかワタシは好きでない、と胸を張って言えるワイン。 飲みきれなくて乳児用飲料の瓶に2つ残したけど、はたしてどうやって飲み干そうかと悩む。
三日後、そこまで酷くはないかな、というかそこそこマトモ。+5点
44(+5)点自宅にて

前月分

by 師範