稽古日誌:2003年4月

弊道場も来月で開設丸6年、 いよいよbiglobeに標準で付いて来る容量の10MBをオーバーするんで、 1月1MBあたり40円の追加料金を払って容量追加することにした。 高いよね、この追加料金。それと、今どき標準10MBってのもどうかと思う。 流行の動画コンテンツなんか置いたら一瞬で終わりじゃないかな。 なんて言いつつサイトを引っ越すのは面倒なんで開設当時のままにしているモノグサ者。
でも、1,800本以上掲載している稽古日誌ほとんどが写真付きで、 最初から読んだら一日かかってもきっと読み終えない量の記述があって、 それで10MBに押さえてきたってのは我ながら一貫した姿勢で好感が持てる。 ワインだけでなくページ容量もケチで貧乏性、ってことで。


翌月分

29日(火祝)

Bourgogne Passetoutgrain 2001
ブルゴーニュ・パストゥグラン 2001
Dom. Hubert Lignier
ドメーヌ・ユベール・リニエ
Rouge
Bourgogne Passetoutgrain
ブルゴーニュ・パストゥグラン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,6002003/04/16 渋谷東急本店ラック・コーポレーション
本日の夕食は、タコとトマトのマリネ、鶏の赤ワイン煮込み(赤ワインは金曜日の残りを使って)。 赤ワイン煮込み、ワイン自体に甘味があったのとカシス・リキュールの残りを入れちゃったのと乾燥プルーンまで入れたので、 味見の時点ではやや重甘い雰囲気になってたけど、最終的には比較的マイルドに。成功成功。 で、飲んだワインがコレ。 かなり以前、酸っぱいの酸っぱくないので議論になったユベール・リニエのパストゥグラン。 あの時飲んだのが1996産、これは2001産なんで5年の隔たりが。 光陰矢の如し、であります。
で、5年経っても造り手の主張は変らなかったみたい。 やっぱり酸っぱいっす。 色はいかにもパストゥグラン、いかにもガメイといった感じで、 まるでボルドーのような青みの強い濃さ。 香りもガメイっぽくて、外国のイチゴジャムみたいなベタッとわかりやすいイチゴ香。 ワキガっぽい獣香や樽香もあるけど、前に出てくるほどではない。 味は、前述のごとく酸っぱい。渋味もしっかりなんで、 年寄りの酸っぱさじゃなくて若々しい酸っぱさ。「青く酸っぱい青春」って感じ。
時間が経つとズンドコズンドコ酸味が増してくる。
造りはしっかりしていると思う。でもやっぱりこの酸味はねぇ。 リニエさんって、酸っぱいのがすきなんですかね? 上のランクはさすがにこういう雰囲気じゃなかったと記憶してるんだけど。
翌日、やはり酸味は険しいまま、というか更に鋭くなった。 それでも、良い赤ワインの雰囲気で口の中に入ってきて、その後ゴーッと酸味が責めてくる様はなかなか不思議ではある。
66点自宅にて

26日(土)

本日は港北ニュータウン方面へ買い物。行く途中でランチを、ってことで行ったのは、 横浜市営地下鉄仲町台駅前にあるパラッツォ マンジョーナというところ。
テーブルが大小合わせて8つくらい、席数は25くらいの中くらいな広さ。 テラス席もあった。 遊歩道に面してるんで、なんとなく雰囲気が本場風。 こういう季節は窓を開け放つともっと良いのにな。

ランチのメニューは、1,200円で前菜とパスタ、1,500円だとそれにデザートが加わり、2,100円だとさらにメインが加わる内容。 パスタは5種類の中からチョイスできるシステム。 師範/師範代とも1,500円で(プチ師範代はおこぼれを)。

前菜:イタリア風卵焼き、ブロッコリーのアンチョビなんとか、どことか産のハム、ルッコラ?のサラダ
パスタ:小エビとパルミジャーノのトマトソーススパゲッティ(師範代)/いろいろ野菜のスパゲッティ(師範)
デザート:フルーツとナッツのアイスクリーム
お茶:コーヒーとクッキー
あと、パン(フォカッチャと棒みたいなやつ)も付いた。
内容的にはそこそこ美味しい(まぁ1,500円のランチでべらぼうに美味いのをってのは無理な相談かも)。 パスタの茹で加減とかはかなり良い感じだけどちょっと塩辛い、 1,500円にしては充実の皿数だけど量的にはちょっと物足りない、って具合。

グラスワインは、赤/白それぞれ600円のものと800円のもの。 今回はハウスワイン白 (\600)を。 一人ブラインドテイスティングとしゃれ込んで、 『このギリッと締まった果実味、白木のような雰囲気は間違いなくピエモンテ州のガヴィだな』と踏んで、 お店の人に銘柄を尋ねたら「ヴェネト州のピノ・ビアンコです」だと。 ホントにアテにならん師範のポンコツ味覚神経と記憶装置。 ま、それは置いといて600円はちょっと高いと思ったな。400円くらいで丁度良い。

そんなことより一番感心したのはサービス。 まず、こちらから言わなくてもプチ師範代用に取り皿とフォークを持ってきてくれる。 こういうサービスはとても嬉しい。 あと、パスタは「お二人で取り分けますか?」と問われ、ハイと答えたら一皿ずつ時間差を付けて持ってきてくれ、 それぞれに温めた2枚の取り皿も持ってきてくれた。 ハウスワインの銘柄を尋ねた時も、まずその場で銘柄を答えて、 後でわざわざボトルを見せに持ってきてくれた。 「ちゃんとしているなぁ」と感心しきり。 ちょっと料理が出てくるのが遅いような気もしたけど、 それって我々が(気ぜわしい)子連れだからであって、 普通に食事に来ていたらのんびり出来てかえって良いかもしれない、と思った。

お会計は、サービス料無しで税込み3,780円。気持ちよくランチが食べられてまずまず満足。

Chateau Chasse-Spleen (Blanc) 2000
シャトー・シャス・スプリーン (ブラン) 2000
Ch. Chasse-Spleen
シャトー・シャス・スプリーン
Blanc
Bordeaux
ボルドー
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\1,6672003/04/16 やまや渋谷店やまや
夕食は家で。料理はマグロとヒラメの刺身、カジキのパン粉焼き、きのこ(しいたけ、エリンギ、ぶなしめじ)のガーリック炒め。 ワインは今日こそ白を、ってことでチョイスしたのが、 最近リリースされたらしい、ボルドーの名門「シャトー・シャス・スプリーン」の白。 やまや名物3本よりどり5,000円のうちの一本。
色は、濃いってほどじゃないけどしっかりしたレモン色。 香りは、冷蔵庫から出したての冷えた状態ではあまり立たないけど、 なんとなく甘い花のような香りが感じられる。 口に含むときっちり樽香、造り自体は赤同様しっかりしている感じ。 味は、ボリュームそこそこ、酸味と甘味があって生真面目な感じ。 樽が感じられて甘さもあるのに、 ニューワールドとかの安いやつとかと違ってダラッとならないのはさすが名門ボルドー。
時間が経って温度が上がると、もっと丸く柔らかくになると期待したけど、 実際は香りに蜜っぽさが出てきてボリュームがちょっと増すくらいで大きな変化は無かった。 やっぱりボルドーって白でもある程度熟成させないとまろやかさは出てこないのかも。
造り始めて間がないながら、名門の雰囲気をきっちり出している。 ゆえに値段以上の満足感が得られる。 でも、現時点ではちょっと厳格な感じは否めないなぁ、と。 大ヒットとはいえず手堅いヒット、って感じ。
77点自宅にて

25日(金)

Primitivo del Salento "Trentacinquesimo Parallero" 2001
プリミティーヴォ・デル・サレント "トレンタチンクェシーモ・パラレッロ" 2001
Moton Mones?
モトン・モネス?(読めない)
Rosso
Primitivo del Salento (IGT)
プリミティーヴォ・デル・サレント (インディカッツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
Puglia (Italia)
プーリア (イタリア)
\5702003/03/15 関内 サンタムールカツミ商会
いやー、ビックリした。
本日の夕食は、イカのバター炒め(冷凍モノ)とかカボチャとポテトのチーズ焼きとかだったんで、 もちろん飲みたいのは白。ってことでチョイスしたのがこのワイン。 安ワインながら以前飲んだ赤が好印象、 なんで白も、という2匹目のドジョウ狙いで。
ルンルン気分で抜栓。コルクは最近良くある樹脂製。 白ワインなのに紫色の樹脂コルクを使うのって珍しいなぁ、赤白いっしょなのかなぁ、 と思いつつグラスに注がれた液体は・・・ガッチリ紫色。これ赤ワインでした。 確かにボトルを透かして見れば赤ワインなのはすぐ判るんだけど、 お店で並べられた2本のうち、かたや赤を基調とした模様がラベルにあり、こちらは黄色、 ってことだと普通はこっち白ワインだと思いますわな。
色はほんと紫色。冷静に見ると570円のワインにしたらかなりシッカリした色。 香りは、イタリアの赤らしいスミレのような桜餅のような雰囲気。 味もまずまず。(白と思ってたんで)冷やして飲んでも薄く感じない、 なかなか渋味/甘味のボディが感じられる味わい。くびれの無い単調なボディではあるけど。
かなりイケるワインだったのは救い。でも、やっぱり気分は白、 冷えてたってことでガブガブ飲んでたら、 13.5%というやや高めのアルコール度数もあって2/3くらい飲んだ時点で眠くなってしまった。
71点自宅にて

23日(水)

Castel Vollmer Ellerstadter Kirchenstuck Dornfelder Rotwein Trocken 2000
カステル・フォルマー エラーシュタッター・キルヒェンシュテュック ドルンフェルダー ロートヴァイン トロッケン 2000
Weingut Heinrich Vollmer
ハインリッヒ・フォルマー家
Rot
Pfalz - Ellerstadt (QbA)
プファルツ・エラーシュタット (QbA)
Pfalz (Deutsche)
プファルツ (ドイツ)
\1,6802003/04/04 大丸 東京店八田
本日の夕食は、鶏ササミのホワイトソース煮、モッツァレラ・トマト、インゲンの温サラダ。 デザートには国産マンゴー、カッテージチーズのメープルシロップかけ。 なんだかやけに品数が多いけど、プチ師範代の「もっと出せ!」って要求に応じたらこうなった、って次第。 ともあれメインは軽い肉料理、ってことで選んだワインは、本道場初登場ドイツ産の赤。 このワインは、デパートで試飲をやってたんで冷やかしで飲んだつもりが衝動的に買っちゃったモノ。 なんだか「アイフル」ってサラ金のTVCMに出てくるチワワみたいに、 このワインがキューッとこっちを見つめているような気分。 決して濃くない、っていうか軽くてペラッペラだとは思ったんだけど、 なんかとってもキュートでねぇ。
色はなかなか濃い。傾向的にはピノ・ノワールっぽいんだけど、 葡萄品種的にはピノ・ノワールと同じ「シュペートブルグンダー」 じゃなくて「ドルンフェルダー」っていう土着品種、ってことだったような。 香りは、ルビーグレープフルーツのような赤っぽい柑橘系の雰囲気。 キュートといえばキュートではある。 味は、想像通り重さはないけど、なんとなく甘味があって愛らしい雰囲気。 温度を冷やして飲んだ方が、このワインの良さはより引き立つと思う。
確かに可愛い雰囲気のワイン。でも、試飲した時に感じたような、 心をワシ掴みにされるような感じはなかった。 可愛いと思って連れて帰った犬だけど、あんまり馴れなくて愛想無いし、アチコチに糞尿はするし、って気分か。 それにしてもちょっと印象違うよなぁ。もしかすると試飲したのとは違うワインだったのかも。
70点自宅にて

22日(火)

Luccarelli Sangiovese 2001
ルッカレッリ サンジョヴェーゼ 2001
Luccarelli
ルッカレッリ
Rosso
Daunia (IGT)
ダウニア (インディカッツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
(Italia)
(イタリア)
\5002003/04/16 やまや渋谷店やまや
料理は牛丼、ニンジンとピーマンのカレー炒め、チャッキチャキのご家庭メニュー。 ちょっと違うのは、食後にココでも食べて熟成の進んだウォッシュチーズ"ラングル"があるくらい。 ワインはやまや名物2本よりどり1,000円、一本あたり500円のイタリア産。 このワイン、実は既に日曜に抜栓済み。 プチ師範代のお友達ご一家が見えられた際、3本空いたあとに一杯だけお出しした残り。 バキュバンして冷蔵庫保存してたんだけど、どうなってますかね? ボトルの感じとか、雰囲気としてはちょっと強そう(アルコール度数も13%とまずまず)なんで、 これくらいでヘタッてるとは思えないけど・・・なんて気分で抜栓。
冷蔵庫から出してすぐに飲み始めたんで、当然かなり低い温度でのスタート。 でもこれが正解。キッチリとアメリカン・チェリーっぽい香りが感じられて、 味も甘味とコクがあって寂しくなくて、冷えた状態でもかなり良い感じ。 もちろん深みとか複雑さとかとは無縁の世界だけど、これはこれで楽しい飲み方。
時間が経つと、温度上昇が災いしてかちょっと飲み飽き。 まぁ「時間が経つ」といってもせいぜい飲み干すまでの1時間くらいなんだけど。
冷やして飲むと美味い、ってのを久しぶりに体感。っていうかそういう季節になったんですなぁ。 ここんとこ赤ワインを飲んで「変に甘酸っぱい」と感じることが多かったけど、 実はワインの温度が高すぎてた可能性大。もったいないことしたなぁ。
73点自宅にて

20日(日)

本日は、プチ師範代のお友達である夏帆ちゃんとそのご両親が拙宅へ。 カッテージチーズの生ハム巻きとかブルスケッタとかヤリイカのガーリック炒めとかお好み焼きとか、 普段食でのご接待。夏帆ちゃんとこからはキンメダイの煮付けとか手羽元の唐揚げとかの差し入れありで。

飲んだのは以下。

Cristian Senez "Cuvee Angelique" Brut N.V.
クリスチャン・セネ "キュヴェ・アンジェリーク" ブリュット (ヴィンテージ無し)
Cristian Senez
クリスチャン・セネ
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\2,5002003/04/16 やまや渋谷店やまや
ご来客ゆえ、一本目はもちろんシャンパーニュを。 とはいえ2本5,000円、1本あたり2,500円のお手軽価格品。 これを買ったやまやでは2本で5,000円のシャンパーニュがいっぱい。 今の季節、非常に的を射た販売戦略だと見た。
色は比較的赤味が強い。少なくともブラン・ド・ブランでは無いですな、 ピノ・ノワールかピノ・ムニエ、赤系の葡萄が多そうな色合い。 香りは、特にどうってことはなくて、非常に普通のシャンパーニュ。 リンゴっぽさとそこそこのイースト香があって、間違いなくシャンパーニュではあるけど、 じゃぁどこの銘柄か、ってことは良く判らん、って感じ。 味も香りの印象通り。敢えて特徴点を見つけるとすれば、やや酸味が勝ってるかな、ってくらい。
とっても普通のシャンパーニュ。値段を考えればまずまず納得。 でも、「キュヴェ・なんとか」って名前が付いてるんで、もう少し普通じゃない部分があるのかな、 って期待してたのも事実。
78点自宅にて

Riesling "Rosenbourg" 2000
リースリング "ローゼンブルグ" 2000
Dom. Paul Blanck
ドメーヌ・ボール・ブランク
Blanc
Alsace Riesling
アルザス・リースリング
Alsace (France)
アルザス (フランス)
\2,5002003/04/16 渋谷東急本店アルカン
2本目は白を。
師範の好きなアルザス、中でも好きな造り手のポール・ブランク。 まずボトルがイカシている。通常のボトルの1.2倍程度も背の高いスラーっとしたボトル、 上品なラベル、いかにも飲欲をそそる外観。
・・・という大期待の下に開けた一本だったんだけど、実際は見事に外された。 色は結構濃い目で良い感じのレモン色。 香りは、アルザスのリースリングらしい、灯油とかジッポのオイルみたいな感じがいっぱい。 残念なのは味のストイックさ。全く甘味が無くて酸味も弱いという主張の無い味で、 香りのオイルっぽさに引きずられてまるで灯油かなんかを飲んでいるみたいな気持ち。
アルザスのワインって、香りは甘いんだけど味は甘くない、 って点が面白いし個性的だと思うんだけど、 このワインにはそういう楽しさは無い。 たまに出来の悪い年があるってことを聞く造り手なんで、この年はなんか間違っちゃったんだろうね。
66点自宅にて

Gevrey Chambertin 1er Cru "Estournelles Saint-Jacques" 1999
ジュヴレ・シャンベルタン プルミエ・クリュ "エストゥルネル・サン・ジャック" 1999
Frederic Esmonin
フレデリック・エスモナン
Rouge
Gevrey Chambertin 1er Cru
ジュヴレ・シャンベルタン 1級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\3,4802003/04/04 リカーズハセガワ 北口店ラック・コーポレーション
赤はコレ。 「リアル・ワイン・ガイド 創刊号」で高評価のフレデリック・エスモナンの1999産。 でも、残念なことにこの雑誌には特級畑の評価しか載ってないのね。 やっぱ安ワイン者は自分の足と舌でワインの大海原に乗り出すしかない、ってか。 (って言いつつ、お値段的には稽古範囲をちょっぴりオーバー、安ワインじゃ無いっすね)。
色は普通に濃い。ブルゴーニュらしい赤味の強い濃さ。 香りは素晴らしい。ギュッと締まった果実の香りと、甘い感じの樽香。 いかにもブルゴーニュ、いかにも気鋭の造り手、って感じ。 ただ、味が軽い。香りの期待感からするとかなり腰砕けな軽さ。 まだ若いからなのかな、渋味も酸味も甘味もあるのに、それらの味覚の間に大きな溝がある感じで、 口に含んだ後に一体感が無い。それゆえ、ポテンシャルはありそうなのに軽く感じられてしまう。
美味いには美味いし、香りまでは絶品。値段を考えるとさもありなんな内容。 でももう一歩だったなぁ。あと数年寝かせると良くなるのかも。 もちろん当道場には何年も寝かせられるような設備は無いけど。
80点自宅にて

いやー飲んだ飲んだ。楽しい午後でありました。


19日(土)

Le Chardonnay de Chardonnay 2001
ル・シャルドネ・ド・シャルドネ 2001
Bouchard Pere & Fils
ブシャール・ペール・エ・フィス
Blanc
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,6802003/04/04 リカーズハセガワ 北口店サントリー
本日の夕食は、カツオのたたきとルッコラ・みょうがのサラダ風、イワシの塩焼き、インゲンと人参の天ぷら、エンドウごはん。 師範代の名誉のために申し上げると、本日は冷凍モノとかは一切無し。 選んだワインがコレ。 ブルゴーニュにあるシャルドネの発祥地"シャルドネ村"のシャルドネらしい。 それでこの名前。 歴史あるシャルドネ村、格付け的には最下層のACブルゴーニュ、ってのが哀しくも面白いですな。 それにしても、ラベルの黄色線とキャップシールの黄色はカッコ悪いなぁ。 九州の真ん中の県に、そういう学生帽の高校があったりするけど、 そこを彷彿とさせるダサさ感。(・・・っつったって誰も知らないか。師範の母校だったりするんだけど)。
色は薄い。色調は赤めで、日に焼けた白木って感じの色。 香りは弱い。雰囲気的には例えようも無くシャルドネの香り。 特に樽の香りがあるわけでもないんで、どっちかというとシャブリあたりの傾向に近いか。 味は、色や香りから想像されるほどには軽くは無い。 コッテリ、っていうのには程遠いけど、そこそこコクがあって、 酸味は強めだけどカドは取れてて、食事のお供にはちょうど良い感じ。
何の変哲もなくシャルドネらしいシャルドネではある。 出来たまんまの葡萄を素直にワインにしました、って感じ。 そういった意味では名前に忠実な内容。
69点自宅にて

18日(金)

Montepulciano d'Abruzzo "Aldiano" 1999
モンテプルチアーノ・ダブルッツォ "アルディアーノ" 1999
Cantina Tollo
カンティーナ・トッロ
Rosso
Montepulciano d'Abruzzo
モンテプルチアーノ・ダブルッツォ
Abruzzo (Italia)
アブルッツォ (イタリア)
\1,4802003/04/04 リカーズハセガワ 北口店山信商事
本日の夕食は、鶏の焼き鳥(ねぎま)、エビの春巻き、水餃子とチンゲン菜のスープ、ちらし寿司。 こう書くとなんだか豪華そうなメニューで、 門下生第四十四号のK氏からも そのようなコメントを書かれているけど、 実際はどうでしょうね? 少なくとも、食材的には焼き鳥/春巻きは生協の冷凍モノ、水餃子は余りモノの冷凍、ちらし寿司はミツカン (師範代曰く『料理は結果よ』)。 まぁ名前と内容のギャップという意味では国際線エコノミークラスの料理メニューみたいなもんですかね。 で、メインが鶏肉なんでここは王道の選択、南イタリアはアブルッツォの赤を。 12ヶ月の樫樽熟成、そのうち30%はバリック(225Lの小樽)という、 なかなか気合の入った造り。アルコール度数も13.5%。
色はまるで若い高級ボルドーみたいな、イタリアにしては青みの強い紫。 香りはちょっと意外。まず最初に感じるのが、 グラッパみたいななんとなく甘げなツンッとくるアルコール感。 その後に来るのが、桜餅っぽさとか膏薬っぽさで、やっぱりイタリアだなぁと思わせる雰囲気。 樽は想像したほどには感じられないけど、ちゃんとあるにはある。 味は甘酸っぱい。渋味もちゃんとあって、要素的には完備なんだけど、なんとなくそれぞれが独立している。
すっごくちゃんとした要素を持ってるんだけど、なんとなくバラバラなんだよなぁ。 グラッパを葡萄ジュースで割って、仕上げにちょっと古い赤ワインを足した、そんな感じ。 まぁ結構美味いっちゃ美味いんだけどね。
73点自宅にて

16日(水)

Domaine Le Petit Villard 2000
ドメーヌ・ル・プティ・ヴィラール 2000
Dom. Le Petit Villard
ドメーヌ・ル・プティ・ヴィラール
Rouge
Costieres de Nimes
コスティエール・ド・ニーム
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
(12本で9,800円)2003/03/01 デリバリーワインスマイル
デリバリーワインさんから頂いた 春のおすすめワイン お買い得12本セット もこれが最後の一本、かなり頻繁に飲んできたつもりだけど、結構なボリュームなんでやっぱり1ヶ月半はかかちゃいますな。 最後のコレは南仏コスティエール・ド・ニームのもので、通常売価1,480円。 "Le Petit Villard"なんて名前なんで、ローヌの新生"Francois Villard"と関係があったりするんだろうか?
コルクは、天面と底面が普通のコルク、間は屑コルクを集めた安っぽいもの。 でも色がビックリ。液面と触れていた底面は深い紫色に着色している。 思いっきり期待大。 で、色はコルクから想像されるように期待通りな非常に濃い紫。ネットリ感もあってなかなか大した雰囲気。 香りは、抜栓直後はヨーグルトのような酸っぱさとミルクっぽさが同居した感じがフッと香る。 シッカリ嗅ぐと、ブルーベリージャムのような甘酸っぱい香りと、 グリーンペッパーのような青っぽいスパイシーさが感じられる。 味もシッカリ重い。渋味と甘味がドーンと出張ってて、飲み下すのに苦労するような存在感。
飲み進めるとちょっと飲み飽き。でも、多分そんな感じと想定して、 半分は明日に残すというオトナの対処で解決。
12本セットのトリを務めるのにふさわしい、 若くてちょっと乱暴ながら十分な存在感のあるワイン。 好き嫌いが分かれるワインだとは思うけど、 パワフルなワインがお好きな方であれば通常売価の1,480円でもかなり安いんじゃないかな。
翌日、良くも悪くも全く変化を見せない。なかなかタフなワインだなぁ、と。
78点自宅にて

15日(火)

Muscadet Sevre et Maine Sur Lie "Le Soleil Nantais" 2001
ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ・シュール・リー "ル・ソレイユ・ナンテ" 2001
Guilbaud Freres
ギルボー・フレール
Blanc
Muscadet Sevre et Maine
ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ
Loire (France)
ロワール (フランス)
(12本で9,800円)2003/03/01 デリバリーワインスマイル
デリバリーワインさんから頂いた 春のおすすめワイン お買い得12本セット も残すところ(コレを含めて)あと2本。 この白は唯一昨年のセットにもあったもので、2000年産を稽古済み。 思いっきり奇抜なラベル?なんで、まず忘れない外観。通常売価\1,080。 ミュスカデはあまり得意じゃないし、昨年の結果もミュスカデに対する印象そのものだったので、 あまり期待せず抜栓。
色は非常に薄いレモン色。ネットリ感は皆無でサラサラッとした雰囲気。 香りは、(昨年の印象があるためか)想像よりはシッカリしている。 まだ直径5cmくらいの青リンゴのような、ガリッと酸っぱそうなリンゴっぽい香り。 味も非常にガリッと。質量感のある金属を舐めるような、 とっても固くて険しい味わい。
ラベルの印象から想像されるような、どことなく能天気かつおおらかな雰囲気はなくて、 鍛冶屋が磨いだ農具のように地味で切れ味鋭い雰囲気。 どちらかというと人懐っこいワインが多い今回のセットの中にあって、 唯一燻し銀っぽい雰囲気をかもし出している。 師範的にはちょっと燻し過ぎだとは思うけど。
67点自宅にて

13日(日)

Moulin-a-Vent "Chateau des Jacques" 2000
ムーラン・ナ・ヴァン "シャトー・デ・ジャック" 2000
Louis Jadot (Domaine Louis Jadot)
ルイ・ジャド (ドメーヌ・ルイ・ジャド)
Rouge
Moulin-a-Vent
ムーラン・ナ・ヴァン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,1802003/02/23 ザ・ガーデン 横浜そごう店日本リカー
一泊二日の帰省から帰ってきて、あまり気乗りのしない(知事になって欲しくない人はキッチリ居るけど)投票に行って、 の日曜日。 師範代は疲れと空港バスでの車酔いでグロッキー、というわけで師範が調理担当、 メニューはお得意の道場風お好み焼き。 選んだワインは、ブルゴーニュの大ネゴシアン、ルイ・ジャドの自社畑モノ。 ムーラン・ナ・ヴァンはボージョレの村なんで品種はきっとガメイ。 でも、下手なコート・ドールのものよりよっぽどブルゴーニュ的だとの呼び声が高い一本。
色はボージョレらしくかなり青みの強い紫。 香りは、およそこの価格のワインとは思えない充実具合。 イチゴっぽいキュッと締まった果実香と、甘い雰囲気の樽香が、 鼻腔にコーン!と入ってくる。この期待感はホント高級ブルゴーニュに遜色ない。 味は、渋味もなめらか甘味もあってなかなか良い感じ。 ただ、惜しむらくは南の産な為か酸味が弱くて、その一点で若干バランス面で不満アリ。 あと、なんとなく厚みが感じられなくて、 高級ブルゴーニュの醸造技術のみが適用されて、葡萄自体はまぁ普通、って気がする。
とはいえ、値段を考えれると十分に満足感が得られるワイン。 大手の造りゆえ、日本全国津々浦々結構あちこちで見かけることが出来ると思うんで、 「ボージョレなんて・・・」と思っている方には是非一度お試し頂きたい。
80点自宅にて

11日(金)

本日は勤務先の飲み会。 会場は、田町と浜松町の間にある牡丹という料亭。 玄関が広くて、靴を脱いで上がって、エレベーターの中にも畳が敷いてある、 といういかにも大規模料亭。部屋も広くてとてもユッタリ。 和服の女性によるサービスもそりゃ気の利いたもので、 さすがはこういう接待系の店、って感じ。
料理は、1品1品はなかなか質が良いと思うし、 鮮度の良い刺身や珍しいコノコ(ナマコ卵巣の干物)のなんかもあったりしてさすがは料亭、 って感じだけど、終わってみるといったい何を食べたんだかあんまり記憶に残らないという、 これまたいかにも旅館や料亭の料理、って印象。
当然そこそこのお値段します。 でも、ちょっとこジャレた居酒屋とかでもかなりの額を取られたりするんで、 それを考えれば宴会とかで使うのには良い感じかも。 もちろん個人で利用したくなるような店じゃぁ無いけどね。

酒は飲み放題で。以下のワインも飲み放題のリストに含まれていたモノ。

Piesporter Michelsberg Riesling 2001
ピースポーター・ミヒェルスベルク・リースリング 2001
Weinlellerei Carl Griff
ヴァインケレレイ・カール・グリフ
Weiss
Piesporter Michelsberg
ピースポーター・ミヒェルスベルク
Mosel-Saar-Ruwer (Deutsch)
モーゼル・ザール・ルーヴァー (ドイツ)
\---2003/04/11 牡丹サントリー
『赤か白、どちらにしますか?』と聞かれて「赤白を」と、 機内サービスと同じ注文方法にてお願いして出てきた白。 師範の苦手系、飲む前からウスラ甘いことが想像されるドイツ産。 とはいえ、飲み放題でも(カラフェじゃなくて)ボトルで出てくるあたりはやっぱり料亭。
・・・で、飲んでみてもやっぱりウスラ甘い。 美人秘書のKさんにも『コレ甘いッスね』って感じで赤に逃げておられました。
なんっつーか、お年よりな方々とかには「白ワインといえばほんのり甘いドイツ産」っていうニーズもあるように思えるし、 店の雰囲気から考えてもここで樽の利いたシャルドネなんて出そうにないしで、 予定調和的にイマイチな結果に。まぁでこれはこれでこういうもんだと思っております。
(55点)田町 "牡丹"にて

Cotes du Luberon "La Bichette" 2001
コート・デュ・リュベロン "ラ・ビシェット" 2001
Albert BICHOT
アルベール・ビショー
Rouge
Cotes du Luberon
コート・デュ・リュベロン
Cotes du Rhone (France)
コート・デュ・ローヌ (フランス)
\---2003/04/11 牡丹メルシャン
赤はブルゴーニュの大ネゴシアン、アルベール・ビショーの手によるローヌ産。 白は5年前に1995と稽古済み。 とっても没個性というのが唯一の個性、といった雰囲気のワインだったけれども。
このワインは、それほど没個性ではない。というか安ローヌっぽい雑巾香がキッチリあって、 「安ローヌの個性」はきちんと体現。 でも、その個性が嬉しいかと問われれば決してそんなこと無いけれども。
要するに安ローヌ。もうちょっとジャムっぽい感じでもあればそこそこ満足感も得られると思うけどね。 それにしても、今回の2本、白はサントリーが輸入元、赤はメルシャン。 普通こういう店だとだいたい同じ輸入元なのにね・・・ って思ったけど、良く考えたらビールもアサヒ/キリン/サッポロそれぞれあった。 やっぱり取引が大きいと敢えてバラす意味があるかな、とも思えて来た。
(58点)田町 "牡丹"にて

この後、田町駅前の居酒屋で終電まで。 翌日は朝早くから九州へ帰省だったんでちょっと辛かった。


10日(木)

Santa Rosa Reserva Chardonnay 2001
サンタ・ローサ レゼルバ シャルドネ 2001
Santa Rosa (Vinosa)
サンタ・ローサ(ヴィノーサ)
Blanco
Rapel Valley (Chile)
ラペル・ヴァレー (チリ)
\8502003/02/26 元町ユニオン ゲートシティ大崎店サントリー
本日のワインは安ワインのメッカ、チリ産。この値段でレゼルバなシャルドネ。 チリ産、「最近飲んでないなぁ」と思って調べてみたら、なんと1月21日に飲んで以来、 実に3ヶ月弱ぶり。 その間の稽古相手を見ると、 「チリ産に魅力が無くなった」ってんじゃなくて「フランス産も安くなった」ってのが正しい見解かな。 ちょっとイヤなのは、裏ラベルの上にベッタリと貼られた輸入元のステッカー。再三書くけどやめて欲しいなぁ。
色は普通の白ワインの色。「普通の白ワインの色」を知らない方は普通の白ワインを買ってね。 香りは、ボリューム弱めながら結構良い感じ。 特筆すべきは、口に含んだ時のカシス・リキュールみたいな香り。 カシスって、赤ワインに近い香りだと思うけど、なぜかこの白はその香りがする。 味は、甘味1:酸味2:コク3って感じで、白ワインとしては絶妙なバランス。 ただ、惜しむらくはそれぞれが独立で溶け合ってなくて、 「ちゃんとした白」じゃなくて「ちゃんと造られた白」ってなところか。
やっぱりチリの安ワインはグレード高いですね、ってのが正直なところ。 1000円以下でこれが買えれば毎日これでも問題無いよね、って人がいてもなんの不思議もない。 でも、師範的にはやっぱりどこか単調でつまんない。 そういうこと言い出した時点で「安ワイン道場師範」失格なのかもしれないけど。
70点自宅にて

9日(水)

Domaine Val Colombe 2001
ドメーヌ・ヴァル・コロンべ 2001
(Les Producteurs Reunis)
(生産者組合)
Rouge
l'Aude (VdP)
ロード (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
(12本で9,800円)2003/03/01 デリバリーワインスマイル
本日の夕食は、カニとキュウリのサラダ、シメジのバター炒め、めかぶの酢の物、鶏の唐揚げ。 ソムリエ泣かせのメニューであります。 って、ソムリエでもなんでもない師範が選んだワインは、 デリバリーワインさんから頂いた 春のおすすめワイン お買い得12本セットから。 販売店のサイトにも裏ラベルにも「コロンベ」と書いてあるんでここでもそう表記しているけど、 読みとしては「コロンブ」じゃ無いのかなぁ。最後の"e"にアクサン・テギュが無ければ。
で、内容的には、良く言えば軽快、悪く言えば軽薄なワイン。 渋味はあんまり感じずに酸味もほどほど、相対的に甘味の目立つ味わいで、 香りもクセが無くて甘酸っぱい葡萄の香りがストレートに感じられる。
時間が経つと(プチ師範代を寝かせてて一緒に沈没、深夜3時に起きてきてこれを書いているんで抜栓後約6時間)、 やや渋味が前に出てくる感じ。でも、「渋味が増えた」ってんじゃなくて、 他の要素が減ったんで目立ってきたような雰囲気。
「飲みやす~い」と言われそうなワイン。この12本セットのターゲットとなる顧客層が、 普段あまりワインを飲まれない方々だとしたらなかなか当を得た選択だと思う。 でも、師範的にはちょっと物足りない。 通常売価660円ということを考えると、仕方の無いところだとは思うけれど。
67点自宅にて

7日(月)

Chateau Boutisse 1997
シャトー・ブティス 1997
Dom. de Chateau Boutisse
ドメーヌ・ド・シャトー・ブティッス
Rouge
Saint-Emilion (Grand Cru)
サンテミリオン (特級畑)
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\980 (harf)2002/12/25 エノテカ ウィング高輪店エノテカ
本日は職場の花見。勤務先のそばの公園で、騒ぐでもなくシットリと、ビールだけどチビチビ飲みつつ、 なかなか良い花見でありました。 で、ほろ酔い気分で帰っては来たものの若干飲み足りず、 こういう時のためにと買いおいてあったハーフをチョイス。 でも、「こういう時」ってチャンスは意外と無くて、買ってからすでに4ヶ月近く経ってますが。 ワイン自体は、随分以前に稽古済み。 あのレベルが(ハーフとは言え)3桁で買えるのなら儲けモン。 つまみはシャンパーニュ地方のチーズ"ラングル"を。
色はまだまだ熟成感無さげな青紫。ハーフは熟成が早いっていうけど、少なくとも色はそうでもない。 香りは、ボリューム十分、雰囲気も良い感じのボルドー。 ただ、ちょっと鋭さがあるかな? 一昨日の対岸モノと比べると、 なんだかコッチのほうが左岸産みたいに険しさのある香り。 味はかなりスムーズにこなれている。ここらへんは熟成の効果かな。 でも、1999年に飲んだとき、「熟成すれば凄いかも」と想像した姿を思えば案外普通。 ハーフなんで、抜栓後開くのを待たず1時間も経たないうちに飲み干しちゃった、ってのもあるとは思うけど。
とはいえちゃんとしたボルドーはやっぱり美味い。 ハーフでこの値段、あまり飲まれない方にはお薦めの一本。 師範的にはフルボトルがあればそれをジックリ飲んでみたいけどね。
79点自宅にて

6日(日)

本日は花見。前日の嵐もウソのような良い天気。 参加者は、N氏夫妻と御曹司、師範代、プチ師範代、師範の約6名 (飲むのはN氏と師範の2人だけ)。 場所は、N氏宅近所の公園で。

Vve Fourny & Fils Brut "Premier Cru Reserve" N.V.
ヴーヴ・フルニ・エ・フィス ブリュット "プルミエ・クリュ・レゼルヴ" (ヴィンテージ無し)
Veuve Fourny & Fils
ヴーヴ・フルニ・エ・フィス
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\2,6802003/04/04 リカーズハセガワ 北口店日合商事
最初の泡は師範が持参。 このシャンパーニュ、お店のPOPには「チャールズ皇太子も愛飲」なんて書かれていた。 ホントかぁ? 裏ラベルには「プルミエ・クリュの自社畑」「家族経営の醸造所」 「バイオダイナミックによる葡萄栽培」「一番搾りジュースのみ使用」 「平均樹齢:30年 / 瓶内熟成:3年」「シャルドネ:80% / ピノ・ノワール:20%」 なんてことも書かれている。 光弘さんとこでもそこそこ良い評価(02年12月12日)だったんで、 無名ながらちょっぴり期待して。
色は比較的シッカリ。小さいグラスで飲んでもキッチリわかる黄色。 香りは、ちょっと一本調子ではあるけどボリュームまずまずで、シャンパーニュらしい香り。 味もちょっと一本調子。一番強く感じるのは酸味かな、 でも酸っぱいって感じじゃなくて、キュッと締まった風に感じるのはさすが。
まずまず満足、花見の席には十分なクオリティのシャンパーニュ。 でも、もうちょっと甘いやつ(ブリュットじゃなくてドゥミ・セックとか) の方が合ったのかも。なんだか「花を見てホワ~ン、酒飲んでピシッ」だったから。
77点N氏宅近所の公園にて

Nuits Saint Georges 1999
ニュイ・サン・ジョルジュ 1999
Dom. Jean Chauvenet
ドメーヌ・ジャン・ショーヴネ
Rouge
Nuits Saint Georges
ニュイ・サン・ジョルジュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
N氏出張土産
場をN氏宅に変えて二次会。
飲んだワインは、N氏が欧州へ出張に行った際、空港でゲットされたもの。 ありがとうございます。 出張は、戦争の影響で1泊3日だったとか。お疲れ様でございます。 で、このワイン、なんと40ユーロ(5,000円弱)もしたとか。 ホント空港ってところは人の足元を見てますな。
色はいかにもブルゴーニュ、赤味の強い紫色。 N氏曰くもっと澱があったらしいけど、どうもそれが全体にまわったらしく、ちょっと濁った感じ。 香りは、弱めだけどキューッとキュートな果実香。 とってもシンプル、とってもストレート。 味も香りの印象通り、とってもシンプル、とってもストレート。
色はちょっと濁ってたけど、 香りや味に濁った感じがないのはさすがに欧州からハンドキャリーされたメリットかな、と。 でも、値段に対してはちょっとイマイチのパフォーマンス。 これくらいだったら、2,000円強のちょっと良いヤツで遭遇出来るレベル。
75点N氏宅にて

Vire Clesse "Vieilles Vignes" 2001
ヴィレ・クレッセ "ヴィエイユ・ヴィーニュ" 2001
Dom. Andre Bonhomme
ドメーヌ・アンドレ・ボンノム
Blanc
Vire Clesse
ヴィレ・クレッセ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,4802003/04/04 リカーズハセガワ 北口店エイ・エム・ズィー
順番が変だけど、ここで師範持参の白を。
大昔、雑誌の特集で「3,000円以下のワイン」で1位になっていたアンドレ・ボンノムのヴィレ・クレッセ。 当時はまだヴィレ・クレッセのアペラシオンは無くて、マコン・ヴィレだったと思うけど。 で、よくよく過去を調べたら師範も5年前に1994と稽古済み。 花見なんで(実際は花見のあと部屋で、だけど)、コッテリ系の方が温度が上がっても美味しく飲めそう、 と思ってチョイスしたんだけれども、以前の印象はそれほどでも無い模様。うむー。
色は思ったほど濃くない。ネットリ感も中程度。 香りは、ブルゴーニュのシャルドネというよりニューワールド産のような、 トロピカルフルーツ、ことさらパイナップルの香りを中心とした蜜っぽい感じ。 味は香りほどには甘くない。酸がしっかりしていて、スルスルっと飲める雰囲気。 でも、N氏には『甘い』そうな。感じ方は人それぞれであります。
ちゃんと香りがあって、全温度帯で楽しめそうで、花見にはふさわしいと思われるワイン。 でも、高級ブルゴーニュを想像するとちょっとハズされる。 もう少し「スーッと筋の通ったネットリ感」が無いとね。
79点N氏宅にて

食後、アルザス産ゲヴュルツトラミナーのマールも飲んだ。とっても芋焼酎みたい。

良い花見だったなぁ。加えて本日はきちんと明るいうちに解散、とってもオトナです。 ともあれお世話になりました、来年もよろしくであります>N氏ご一家


5日(土)

Prieure la Solitude 1998
プリウーレ・ラ・ソリチュード 1998
Dom. de Chevalier
ドメーヌ・ド・シュヴァリエ
Rouge
Pessac-Leognan
ぺサック・レオニャン
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\1,6722003/03/15 関内 サンタムールカツミ商会
夕食を決めるとき師範は「肉が食べたい」プチ師範代は『おさかながたべたい』、 ってことで豚カツとアジフライに決定。 選んだワインは、 グラーヴの特撰銘柄、ドメーヌ・ド・シュヴァリエのサード・ラベルにあたるワイン。 ご本尊とは随分以前に稽古済み、かなり幸せになった記憶アリ。 セカンドは、「レスプリ・ド・シュヴァリエ」というワインで、これは飲んだこと無い。 でも、同じ造り手による「ドメーヌ・ド・ラ・ソリチュード」というのとは稽古している ・・・イロイロあって良く判らんですな。 お店の方によれば『サードのコレが相当良い出来で、セカンドの存在価値が無いかも』などと仰ってましたが。
色は若く濃い青紫。少なくとも色からはサードのなんちゃって感はない、ちゃんとしたボルドーの色。 香りは「うぉーッ一流っぽい」って感じ。 カシスとかの濃い果実香と甘い感じの樽香とボルドーらしいイガラっぽ香、 久しぶりにちゃんとしたボルドー飲んでる気分。 ・・・と、香りまでは非常に高揚感があったんだけど、口に含んでストンと着陸。 もちろんそこそこボリュームはあるし、バランスも悪くないんだけど、 香りまでの一流っぽさに比べてなんとも軽めで、ハシゴを外された気分。
抜栓後約2時間、香りの凄さがややおとなしくなって、 味わいのボリュームも増した感じで、香りと味の繋がりがかなりスムーズになった。
抜栓後約3時間、ちょっと平板に。サードっつーとやはりここまでか。
一流ワインの二番手・三番手に期待するクオリティとかパフォーマンスを十分に持っている。 ワインに関しては「鶏口となるも牛後となるなかれ」ってのは通じませんな。 下手な鶏口より良い牛後の方がずっと上。 店員さんの『セカンドの存在価値無し』は確かにそうかも。
78点自宅にて

4日(金)

Muscat 2001
ミュスカ 2001
Francois Laday
フランソワ・ラデ
Blanc
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\7902003/02/21 カーヴ・ド・リラックスリラックス
本日のワインはミュスカ。ミュスカ(マスカット)種を使ったワインで、 甘口じゃない普通のヤツってアルザスしか見たことなかったんだけど、 ラングドックでも作られたりするんですな。 ミュスカって、あまりにストレートな果実香で、とっても取っ付きやすくて、 師範が最初に「ワインって美味ぇな」と思った思い出の品種。 料理は、シメ鯖、ヤリイカのガーリック炒めという古今東西魚介系。
色は薄め。レモン色でなく麦わら色でなく、って感じの黄色。 香りはバッチリ。ミュスカ種のワインに期待する、まんまストレートなマスカット香がバンバン。 「これよこれ!」って感じ。 で、味は・・・悪くはない。アルザスのミュスカに通じるほんのりした甘さ、 その影に隠れて判らないくらいの酸味。 でも、ちょっと残念なのは旺盛な苦味。 アルザスのものにもそこそこの苦味はあったような気がするけど、 これはかなり強い。ラングドックの強い太陽がそうさせるのかな?
香りは期待通り、味も個性的だけどまぁ合格点。 非常に華やかな香りがあるんで、花見とかで飲むのにはいいかも。 でもキッチリ冷やさないと、苦味が更に目立つんで花見では難しいかも。
73点自宅にて

2日(水)

Chateau de Belle-Coste 2000
シャトー・ド・ベル・コスト 2000
Dufouleur Pere & Fils
ドゥフォールー・ペール・エ・フィス
Rouge
Costieres de Nimes
コスティエール・ド・ニーム
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\1,0802003/02/26 元町ユニオン ゲートシティ大崎店巴工業
本日の夕食は、棒々鶏、鳥と野菜の炒め物大根ポン酢ソース。 中華っぽいメニューなんで、なんとなくソレ風のワインを、 ってことで南仏産かつシラー種の入ったものをチョイス。 このワイン、お店のPOPに「雑誌の特集で『お宝ワイン』に選ばれた」なんてことが書いてあった。 この値段で「お宝」ってぇのも思いっきりマユツバではあるけれども。
色はかなり濃い。アルコール度数は13.5%と高く、見た目からもコッテリしていることが伝わる。 香りは非常にこの地方(ラングドックのローヌ寄り)らしい感じ。 紙粘土のような素朴なケミカル香と、 上品な病院の病棟みたいな、花の香りに混じったそこはかとないメディカル香。 世の中の香りをスパイシー/フルーティーの二つに大別するとすれば、 明らかにスパイシーな香り。 味はかなり濃く強い。まず甘みがバーン!と来て、その後渋味が後を追って最後に苦味が締めくくる、という感じ。 それぞれにクセがあって、非常に好き嫌いの分かれる味わいだと思う。 残念ながら師範はあまり得意ではない。
外側にトゲがたくさんあるコンペイ糖の形みたいに、 力は入ってるけどその矛先がアッチコッチに向いている感じ。 もちろん、こういう存在感が好きな人もいるでしょうね。 師範の点数+10点付ける人がいても全く不思議じゃないワイン。
69点自宅にて

1日(火)

Oak Village Pinotage 2001
オーク・ヴィレッジ ピノタージュ 2001
Vinfruco
ヴィンフルコ
Red

Coastal Region (South Africa)
コースタル・リージョン (南アフリカ)
(12本で9,800円)2003/03/01 デリバリーワイン
新年度最初のワインもデリバリーワインさんから頂いた 春のおすすめワイン お買い得12本セットから。 通常売価\1,380、このセットの中ではちょっと良いクラス。
で、夕食のメインは銀ダラの煮付け。 普通の料理は関西風薄味出汁メインの師範家だけど、 煮付けとかアラ炊きとかは関東風コッテリ味付け。 タラなんで、それほど魚の生臭みも強くなく、 「ここは間違いなく赤を」って気持ちでチョイス。
色はストレートな青紫。香りは、柔らかい果実香と、ややスパイシーな香りが同居している。 同様、樽香は感じない。 「オーク・ヴィレッジ」なのに樽香を感じないのは興味深いやら物足りないやら。 味は、まとまりこそ小さいけど、バランスが良くてスイスイ飲める。 販売店のサイト曰く『つるつる飲めて飽きないブルゴーニュ的ニュアンスの味わいが持ち味』 らしいけど、ブルゴーニュの雰囲気は少なくとも師範には感じられず、 でも飲み飽きないはその通りかも。
結構広く受け入れられる雰囲気を持ったワインだと思う。 特に、樽香を効かせず葡萄の雰囲気で勝負しているあたりに造り手のポリシーが感じられる。 でもねぇ、じゃぁなんで「オーク・ヴィレッジ」なんて名前付けるんだろ? 普通は樽香バンバンなワインが好きな人が買いそうな名前だと思うけど。
72点自宅にて

前月分

by 師範