稽古日誌:2014年4月

桜

 4月になりました。道場の掲載本数も5,000本を超え、 気持ちも新たに・・・することもなくまたダラダラと続けて参る所存です。

 そして、春の花と言えば桜です。 今年の南関東地方では、4月1日という節目の日にソメイヨシノがほぼ満開を迎えたので、 そりゃもうあちこちで桜の写真を撮っている人がいます。 日本の人口の30%弱の4000万人が、一人平均10枚撮って、1枚のファイルサイズが1MBとすると、 そのデータ量の総計はなんと400兆バイト!、ビットに直すと3200兆ビット!!。 なんと天文学的な数字、壮大なるデータの無駄遣い(※)であります。 もちろん師範もその無駄遣いに思いっきり荷担しているわけであります。

(※)と言っても400兆バイト=400TB、お安めのHDDが400台もあれば事足りる容量でもあります。

 そしてデータ量といえば、2月のここに書いた、 ビッグローブの個人ホームページ容量問題は未だ妙案なく、そのまま残量を食いつぶしております(もうすぐ90MB)。 それにしても今どき最大100MBというのは少なすぎじゃね? だってちょいと画素数の多いカメラで撮った写真なんてJPEGにしても3MBくらいの容量は普通にあるから、 そのままだったら30枚くらいしか置けないんですけど。 やっぱり今の世の中1GBくらいはまでは標準で置かせてほしいなぁ。


30日(水)

Cristobal 1492 Torrontes 2012
名称Cristobal 1492 Torrontés 2012
クリストバル 1492 トロンテス 2012
生産者Bodega Don Cristobal
ボデガ・ドン・クリストバル
価格\994
購入店サンタムール

 本日の夕食は、先日に引き続き師範母のお土産の馬刺、マグロの竜田揚げ。 それと昨日仙台駅の地下食料品売り場で師範母が買ってきたタラの芽の天ぷらに、 サツマイモとレンコンの甘酢炒め。 全体に野菜中心のヘルシーメニューです。やっぱり年寄りはそういうのが好きみたいですからね。

 そしてワインも年寄りが好きそうなフレッシュ華やか系の白ワイン、 南米はアルゼンチンのトロンテス種を選びました。 この銘柄は、2011年産と一杯だけ稽古済み。 間違い無くフレッシュ華やかであることを確信してのチョイスです。

色はかなり薄めで、粘性もそんなになくてサラリとしています。 香りは想像したほどのボリュームは無いけど、そのフレッシュ感は想像通り。 ゲヴュルツトラミネールのライチっぽさと、 ミュスカのマスカットっぽさを併せ持った香りです。 味は、ほんのり甘くてほんのり酸っぱくて、極ごく軽めの苦味があって、 スイスイと進んで行きます。

 単純な味わいではありますが、誰もが「フルーティ」と言いたくなるような感じで、 間違い無く一般人ウケしそうなワインかと。 やっぱりトロンテスという品種には将来性を感じます。 同様に赤だとアルゼンチンのマルベック、チリのカルメネールですね。

点数76点

29日(火祝)

ホテル安比グランド外観

 師範母との「JTBぐるり北東北桜巡り2日間」の二日目。 西日本は大雨のようですが、幸い東北地方はカラリとした晴れのお天気。 前日に引き続き、師範の日頃の行いの良さが見事に反映したものと思われます。

 朝食も昨晩と同様、お食事処"Lupinas"でバイキング。 まぁ「バイキングに美味いもの無し」ということも昨晩と同様なんですが、 相対的に朝食は夕食よりも許せます。 ちなみにフルーツはパイナップルとグレープフルーツで、リンゴとか地元の果物はありませんでした。 そういうところも風情が無いよねぇ。

小岩井農場の一本桜

 宿の出発時刻は朝8時。 エレベーターは同時に出発するお年寄り&隣国人の皆様で大混雑。 何本も見送らないと乗れない状態でした。 13階建の大きな棟に、定員も少なく遅いエレベーターが2機だけというのは、 移動時間が重なるツアー旅行向けの宿としては圧倒的に輸送能力が不足していると思われます。

 やっとのことで1階に降り立ち昨日同様岩手県交通の観光バスへ。 本日の最初の目的地は小岩井農場の一本桜です。

 また、宿を出てすぐは雲ひとつない晴天だったけど、 小岩井農場あたりに着いた時は花曇りといった感じ。 桜の咲き具合はまだ三分咲き程度。 天気が良くてもう少し開花していれば岩手山をバックにピンクの桜が映えたんだろうと思われます。 ま、ツアーの目的地全部がアタリってのは難しいんでしょう。

角館武家屋敷

 小岩井農場の次の目的地は、田沢湖畔を回って角館の武家屋敷通りへ。 県境の長いトンネルを抜けると天候が一変、秋田側はピーカンの晴れ。 田沢湖は時間の都合上車窓からの観光でしたが、 「これって湖?ビーチリゾートじゃないの?」ってくらいのキレイなコバルト・ブルーでした 。

 そして角館に到着。 自由時間は昼食時間も入れて11時から13時までの約2時間。 武家屋敷通りの枝垂れ桜は満開をちょっと過ぎた頃合いだったけど、 天気も良くてとても華やか&うららかな雰囲気でした。

武家屋敷の茶屋外観

 昼食は、名門武家屋敷である青柳家の目の前にあった武家屋敷の茶屋というお店で。 左写真&名前の通り、いかにも古い建物を利用したような店構えで、 一階はソフトクリームとかお土産なんかが売られていて、二階が食事処、という感じの造り。 時間は11時30分を回ったくらい、かなりの人出なんで並ぶかと思ったんだけど、すんなり入れました。

稲庭うどん

 注文した料理は、師範も師範母も稲庭うどん(ざる)、お値段800円也。 今回の旅行前に「稲庭うどんなんて所詮乾麺、普通の乾麺と変わらんでしょ」なんてことを言っていたら、 うどんマニアの師範代に『それは本当に美味しい稲庭うどんを食べたことの無い輩が言うセリフ。 美味い稲庭を食べて来た方が良い』と言われたので、師範的には本場のソレが食べられてラッキーです。

 店員さんに『混んでいるので時間が掛かります』と言われて、15分くらい待ったかな? 左写真のようなセットが到着しました。 師範代の言うように普通の乾麺うどんとの明確な差が感じ取れたかは微妙ですが、 なんとなく「ツルンとしてコシがあって澄んだ味わい」のうどんだったように思います。 付け出汁の味わいは鰹節の香りが強く、 薬味にわさびが付いていたんで、 どちらかというと蕎麦気分で食べるうどんなんでしょう。

秀よし 本醸造

 こういう店で頂くアルコールは、やっぱりビールじゃ無くて清酒に惹かれます。 頂いたのは秀よし 本醸造というカップ酒、お値段300円也。 カップ酒と言うと大手酒造メーカーの物しか経験が無くて、 それらにはあまり良いイメージが無かったわけだけど、このカップ酒は意外とマトモでした。 武家屋敷を前に古い民家風の店でうどんを食べながらカップ酒、「日本の心」ですなぁ。

角館の桧木内川河川敷

 食事の後は、街をぐるっと廻って桧木内川の河川敷にある桜のトンネルを通ってバス駐車場まで。 河川敷では左写真みたいにソメイヨシノが今まさに大満開。 雪解けで水嵩の増えた川、遠くに残雪を残す山々、 ここからの景色はもう絵に書いたような「東北の春」でした。 いやー、こういう景色が見られて大満足です。

一番しぼり

 そして午後1時ちょっと前にバスに戻りました。 当然のようにその時には左手に(師範は左利きです)缶ビールを握りしめております。 本日のチョイスはキリンの一番搾り、川沿いの土産物屋でお値段250円也。 ホントは地ビールとかが良かったんだけど、 一本500円とか聞いちゃうとさすがに手が出ません・・・と貧乏症な師範です。

北上展勝地

 そして今回の桜ツアー最後の目的地が北上展勝地、 北上川沿いに10,000本の桜が咲き乱れる・・・ということですが、 残念ながら思いっきり葉桜でした。 でもまぁ天気の良い河原の散歩は気分がよろしいようでございましたよ。

エーデルワイン赤

 ・・・と、花は終わってましたが、北上展勝地は絶賛さくらまつり中。 その出店の中に「エーデルワイン」というワイナリーのショップが出店していて、 赤白それぞれのワインがプラカップ1杯\300で販売されていました。 普通の缶ビールが\350だったので、 ここはひとつ己が安ワイン道場師範であることを思い出し、赤ワインを買ってみましょうと。

 で、結果は「ややアタリ」でした。 量はプラカップにすり切り一杯、200ml弱はありそうです。 ワインの印象の方も、一般的な赤ワインと比較すると薄くて頼りないわけですが、 その頼りなさを埋め合わせるフレッシュなフルーツ感があって、なかなかナイスです。 参考程度ですが、72点といったところでしょうか。

やまびこ156号

 北上展勝地を後にして、バスは一路帰りの新幹線の出発駅である仙台駅まで。 一泊二日の行程でしたが、花見は大変満足のいくものだったし、 行程もほぼ定刻通りで添乗員さんガイドさん運転手さんの仕事もナイスでありました。

 仙台駅に到着したのは17時30分過ぎ、 帰りの列車は仙台18時44分発やまびこ156号。 発車まで時間があったので、 駅地下の食料品売り場で車内での弁当を購入したり、 ホームで似非ビール(金麦)を飲んだりしてました。

網焼き牛タン重

 そして買った弁当がコレ、網焼き牛タン重です。 お値段は税込718円也。 ご飯の上に焼いた薄切り牛タンが乗せられていて、 横っちょには漬け物と玉子焼きときんぴらごぼうという簡素な内容ですが、 柔らかくて香ばしい牛タンで結構よろしゅうございました。

 上記弁当を食べながらの飲み物は、タカラ缶チューハイ。 そして食事も食べ終わり、ちびちび飲むために買ったのが↓のワインです。

山形 高畠 ルージュ (赤) [高畠ワイン]
名称 山形 高畠 ルージュ (赤) [ヴィンテージ無し]
生産者 高畠ワイン
価格\514 (300ml)
購入店仙台駅構内NEWDAYS

 仙台駅で、お土産売り場的なところにワインは無いかと探しましたが、結局発見できず。 師範母を連れているんであまりうろちょろも出来なかったしね。 次善の策として購入したのがコレ、駅のコンビニで売られていた300mlの缶入りワイン。 「辛口」と書かれた赤と「甘口」と書かれた白がありましたが、 迷わず赤をチョイスしました。

 外観が右写真みたくヘンテコな格好をしているのには訳があって、 行きの新幹線で飲んだのと同じような形状の缶の上部に、 プラカップがさかさまに取り付けられているからです。 このアイディアは気が利いてますね。 ワインをラッパ飲みするわけにはいかないし、 別途プラカップを付けるとなるとキオスクでは売りづらいでしょうから。

 そして肝心のワインの中身はと言うと、 缶の裏に「ライト/ミディアム/フル」の選択肢の中で「ライト」がハイライトされている通り、 確かに軽めの色合いです。 香りは弱めで、どことなく洗練されていないというか、ゴムっぽい香りがあったりするのが残念。 味も、色の印象通り軽めです。 甘くないのは歓迎ですが、甘さ以外の要素も少ないので飲み応えもない、って感じです。

 手軽さ、という意味では良いんですけどね。 やっぱりキオスクに出すと言う事は相当量を醸造する必要がありそうで、 その分内容も大量生産品な感じになっちゃってます。 やっぱりもっとまじめにお土産の酒売り場を探すべきだったですかね? そもそも今回の旅程に山形は無かったので、「旅先の地ワイン」というわけでもありませんでしたし。

点数65点
 ・・・というような一泊二日の東北親孝行旅行でした。 なんといっても桜が良かったな。 ちょうどピークの時期に晴天の下で見られたのはとてもラッキーだったと思われます。 ツアー旅行なんてほぼ経験無くて、今後もまず参加しないでしょうが、 名所を効率よく廻りたい向きにはアリな選択肢だと思いましたよ。

28日(月)

はやて111号

 本日師範は休みを取って、師範母の東北旅行に同行します。 JTBの「ぐるり北東北桜巡り2日間」という添乗員さん付きのツアー。 こういうパック旅行なんてのに行くのもほぼ初めてだし、母子の二人旅も初めて。 ま、一度行ってみたかったんですわ、そういうの。

 集合は、朝6時45分に東京駅八重洲北口。 やはり年寄り向けのツアーは朝が早うございます。 行きの新幹線は、東京駅7時16分発はやて111号。 最近JR東日本の新幹線には新型車両が導入されたと聞いていたんで、 それを期待したけど普通の車両でした・・・、って、 そもそもどの路線にその新型車両が走っているか把握していません。

なすび亭弁当

 朝食は、東京駅で買った駅弁を新幹線の中で食べます。 師範のチョイスはなすび亭 弁当 980円というやつで、 いわゆる親子丼的な内容を駅弁で実現しようとした意欲作 ・・・なんですが、その意欲は買うものの、内容的には親子丼とは別物、いわゆるかしわ飯でした。 これが980円は高いなぁなんだけど、まぁ駅弁ですからね。 旅行気分で緩んだ財布のヒモを当て込んでおられるのでしょう。 他の弁当は軒並み1,000円以上、さすがに朝からそういうものを選ぶ勇気は師範にはありません。

La La Vin (Red) N.V. [マンズワイン]
名称La La Vin (Red) [N.V.]
ラ・ラ・ヴァン (赤ワイン) [ヴィンテージ無し]
生産者 マンズワイン
価格\327 (300ml)
購入店QUEEN'S ISETAN 品川店

 で、ツアー旅行のナイスな点は、 なにからなにまでお膳立てしてあるので本人は酔っ払っててもなんら支障が無いというところです。 というわけで、新幹線に乗ってすぐ、 世間の皆様が通勤しておられる朝7時30分にはワインを飲み始めちゃいます。 開けたのは、数日前に品川のオシャレ・スーパーで買った缶入りワイン。 メーカーは日本のマンズワインですが、 「チリ産テーブルワイン使用」と書かれています。 チリ産ワインは良いんですが、わざわざテーブルワインと書かんでも良かろうと思われますが。

 色は、この手の「輸入ワイン使用の国産ワイン」としてはしっかりしていて、 ちゃんと赤ワインらしい紫色しています。 香りは、激安ワインにありがちな若干の雑巾臭はありつつも、 そんなにひどいレベルではなくて、ふんわりとしたブドウの香りも無いわけじゃないんで、 それなりに許せる香りです。 味も、「きっと甘いぞ」と身構えつつ飲んだんだけど、 甘いってことは無くて、軽い渋味と酸味がメイン、そしてやや青っぽさが感じられる、安いけどそれなりなワインの味わいです。

 300mlで327円、手軽に飲めるワインとしてはアリなんじゃないでしょうか。 もちろん、旅のスタートで気分的にハイであることが良い方に作用しているのは間違いないところですが、 缶ビールよりも長時間楽しめるし、こういうチョイスが増えてくれることは喜ばしいことです。

点数67点
中尊寺

 一行は新幹線を一ノ関駅で降りて、岩手県交通の観光バスに乗り換え。 柳原可南子さんに良く似た新人バスガイドさんの案内で向かったのは奥州平泉の中尊寺。 金色堂のそばでバスを下りて、一番奥から山を下ってくるコース。 こういうのはさすが年寄り向けツアー、坂を登らずに済むのはナイスです。

 左写真は中尊寺金色堂の覆堂(金色堂自体は撮影不可)。 立派な鉄筋コンクリートなんで外観的には風情も何もあったもんじゃありませんが、 金色堂って鎌倉時代から覆堂があったらしく、そばに移築されていました。 そんな時代から建物の中に建物、要は鑑賞の対象としての建造物があったということが驚きです。

 さて肝心の中尊寺の桜は、ソメイヨシノはほぼ終わり、ところどころにある枝垂れ桜が今満開といった感じ。 深い杉木立の中で、雪のように降ってくる桜の花びらもなかなか風情がありました。

ずんだ餅

 見学時間は10時から12時まで。 その間に昼食も、ということだったんだけど、 さすがにさっき朝ごはんの弁当を食べたばっかりなのでキチンと昼食を摂る気分になりません。 そこで、中尊寺前のレストハウスにあるフードコートに入ったところ、 こちらの名物「ずんだ餅」がありました。 お値段300円とお手頃だったこともあり、ちょうど良いやと注文しました。

 結果、餅はちゃんと餅ではあるけどインスタントな感じで、 ずんだの餡もとりわけどうということはなかったわけですが、 観光地で土地の名物食べて300円でお腹に溜まるのならオッケーでしょう。 少なくと800円とか出してラーメンとかカレー食べるよりアリです。

赤蔵ビール

 そして、中尊寺前のお土産屋さんでゲットしたのがコレ、 岩手県一関市の地ビール、赤蔵です。 お値段は350mlで335円と決して安くはないわけですが、 横にあったスーパードライも同じくらいの値段していたんで、 であれば当然地ビールを選ぶでしょう。 種類は金と赤と黒とあったのかな? 金は普通のピルスナーっぽいし、黒ビールはもともとあまり好きじゃ無いんで、 チョイスしたのはこの赤です。

 缶からいきなり飲んだので、色は全くわかりませんが、 香りの傾向からすると昨日飲んだアンバーエールとかなり近い印象です。 こういう、味も香りも濃いビールは多少温度が上がっても美味しく頂けるんで、 バスの車中でチビチビ飲むのにはとても好都合でありました。

弘前城の天守閣

 さて御一行の次なる目的地は青森の弘前城。 一ノ関からはバスで3時間弱、なかなか強行軍であります。 でもまぁ運んでもらう方はビール飲んで寝てれば良いわけで、 そういうところはツアーのメリットですな。

 弘前城に到着したのが午後3時頃。 午前中はどんよりした曇り空でした(それが中尊寺の古刹な雰囲気には合ってました)が、 弘前に着いたら晴れ。 もともとは曇りの予報だったところを晴れさせるほど、 師範の日ごろの行いが良いということでしょう。

弘前城のお堀

 そして、肝心の桜の方は、1,000本を超えるソメイヨシノは今まさに満開、枝垂れ桜も3分咲きという感じ。 この日だけで、もう10年分くらいの桜を堪能しました。

氷結レモン

 弘前城での自由時間はたっぷり2時間、 ひととおり桜を見てまわり、桜に対して不感症になったところでコーヒー飲んで休憩。 その後に売店で氷結レモンを買ってバスに戻ります。 いやー良いよねぇ、ツアー旅行。とにかく乗り物に乗ったらなにかアルコール、です。

 弘前城を出たのが午後5時、 そこから東北自動車道をまた大きく戻って今宵の宿は安比グランドホテル。 師範らが泊まった棟はヴィラ3というところ。 部屋は和洋室で、かなり広くて快適です。 ただ、師範と師範母だけだとそんなに広い必要はないんですけどね。 そして、快適なのは部屋だけだったりもします。

 この宿、そもそもはスキーリゾートのようで、ゴールデンウィークとはいえシーズンオフなのでJTBが安く借り上げた、 というところでしょう。 建物の見た目や雰囲気はモダンなんですが、 お客さんの大半は桜を見に来た年配の方々、それに加えて中国韓国の方々も沢山。 半分くらいはそちらの国の方々だったんじゃないかな? エレベーターの使い方とか大浴場の使い方とか、 国民性の違いをリアルに感じる局面が数々ありました。はぁ。

ホテル安比グランド

 夕食は、一階のレストラン"Lupinas(ルピナス)"でバイキング。 まぁ一般的にバイキングに美味いモノ無しなわけですが、 こちらではそのジンクスが忠実に守られております。 そして、東北地方だからかどれも味が濃いというかしょっぱいのよ。 それはまぁ文化の違いでしょうから「郷に入れば郷に従え」なんだとは思いますが。

 ちなみに右写真は揚げたての山菜の天ぷら。これはそれなりにマトモでした。 なぜならこれ自体には塩味が付いて無いので、自分で塩加減を調節できますからね。

 飲み物は、まずサッポロ生ビールのジョッキ、760円也をキューっと。 ジョッキといっても内容量は少なめだったので、 「瓶ビールにしとけば良かった」とプチ後悔。 そして、やっぱりワインも頂いちゃうわけです↓。

ほたる(赤) [くずまきワイン]
名称 くずまきワイン ほたる (赤) [ヴィンテージ無し]
生産者 葛巻高原食品加工
価格\650 (Glass)
購入店ホテル安比グランド "Lupinas"

 このレストランのワインはグラスでの提供で、「本日のおすすめワイン(赤・白)」760円と、 この「くずまきワイン ~数量限定~ ほたる(赤)」650円の3種類がありました。 お薦めワインの方はイタリア産のもよう。 せっかく旅なんだからその地方のワインを飲んでみようという気になるわけで、 チョイスしたのはその「ほたる」なる赤ワイン。 注いで頂いたグラスは小さめで、せいぜい100ml強といったところでしょうか。

 色は、右写真でもおわかりの通り、かなり薄め、というかちょっと濃いロゼ程度の色合いです。 香りは、「フォクシー・フレイバー」っていうんですかね? ブドウ品種はマスカットベリーAらしいですが、 国産品種の赤にありがちな犬っぽい?雰囲気の香りがあります。 もちろん香りの要素としてはそれだけじゃなくて、 いわゆる生食用のブドウそのまんまでブドウジュースっぽい香りもありますが。 そしてそして、味はしっかり甘いです。 糖度の高さもさることながら、酸味その他が全く弱いので感じるのは甘さがほとんどです。

 なんか、いにしえの日本を想わせるというか、 「甘さ=美味さ」だった時代をそのまんな引き継いでいるというか、 ともかく現代人たる師範の嗜好とは全くベクトルの異なるワインです。 ただ、前述のようにこの日のここの主な客層はご年配の方々や近隣国の方々なんで、 そういうマーケットを意識してこれが選ばれているんだとしたら、 それをそうと気付かない師範の自業自得です。

点数50点
Pinot Gris 2005 [Dopff & Irion]
名称Pinot Gris 2005
ピノ・グリ 2005
生産者Dopff & Irion (Ch. de Riquewihr)
ドップ・エ・イリオン (シャトー・ド・リクヴィル)
価格\680 (Half)
購入店信濃屋 横浜馬車道店

 食事は早々に切り上げて、温泉施設「APPI温泉パティオ」へ。 ここ、広いし露天風呂もサウナも水風呂もあって、設備的には十分なんだけど、 なんか暗くて冴えないです。 誤解を恐れず言えば、「維持に金かけてないのでは?」って感じです。 ツアー客や近隣国向けのローコストな客で利益を上げていくには致し方ないところなのかもですが。

 そして気を取り直して部屋で飲み直し、 というわけでわざわざ重い思いをして道場から持参したワインを頂きます。 このワイン、「ハーフだけどアルザス産でこの値段はお手頃」と思って買ったものの、 ハーフってなかなか稽古する機会が無く、 そもそも買った時点でやや古めだったのに加えて2年も熟成期間を増やしちゃいました、というワインです。 ちなみに2009年にも同じものと稽古していたようです。

 色は、ややオレンジ色に近い薄めの赤銅色で、これまた白とは思えないロゼを薄めたような色合いです。 香りは、やっぱり想像通りと言うか、シェリーのような熟成香がまず全面に出て来ます。 あとは、なんとなく鉄サビみたいな感じがあって、正直「盛りを過ぎた」香りの雰囲気満載です。 味は、ほんのり甘くて酸味は控えめ、熟成から来るのであろう旨みがしっかり。 好きな人は好きでしょうけど、師範的にはやっぱり「盛りを過ぎた」味わいに思えます。

 今にして思えば、2年前に買った時点でこの値段は「商品価値が落ちた」ワイン扱いだったのかもですね。 2009年の稽古結果を読み返してもその頃から既にイッちゃってた模様。 それを更に2年も置いたりして、その老体に鞭打っちゃったみたいです。 ただ、旅先で飲むワインなんで、多少のダメダメ感は許せるフトコロの深さが師範側にありました。

点数66点
 そんなこんなで、ただいま午後11時、↑の白をチビチビ飲みながら今日一日の行程をここに書き記しております。 明日もまた結構な強行軍での桜ツアー、天気は良さそうなんで楽しみにして参りましょう。

27日(日)

T.Y.Harbor Breweryの外観

 本日は、師範母と家族と、東京の大学に通っている姪と一緒にランチ。 若いのから若くないのまで、女性5人と男性1人(師範)です。 場所は、先日職場の送別会でも使った天王洲にあるT.Y.Harbor Brewery。 やっぱりこういう店は、暑くなく寒くも無い季節に、 天気のいい日にテラスを利用するに限ります。

T.Y.Harbor Breweryの料理

 そして注文した料理は以下です。

マグロとアボカドのタルタル\1,900 (左写真)
シーザーサラダ\1,500
レギュラーバーガーとフライドポテト +ベーコン +アボカド\1,900
エビ、ホタテ、カラスミ、チェリートマトのフェットチーネ\1,700
ピザ(クアトロ・フォルマッジ)\2,000
豪州産牛のサーロインステーキ、ペッパーコーンソース\2,800
豪本日の手作りブレッド(3種)×2\300×2

 結果的に一人一皿程度しか注文してませんが、 そこそこボリュームがあるのでこれでも結構おなかいっぱいになります。 特に300円の手作りブレッドがボリュームたっぷり。 一人で来てコレを頼んだら、他が食べられなくなってしまうこと請け合いです。

T.Y.Harbor Breweryのビール

 そして、ブルワリーなんで当然ビールを頂きます。 飲んだのは、アンバーエールのLサイズ。 注文したのはインディアン・ペール・エールのつもりだったんですが、 これが来たのでまぁ良いかと。 お値段は\1,250也と結構良い値段するわけですが、 居酒屋なんかの中ジョッキより量が多そうで、 かなりたっぷりなのでジックリ飲めます。

 ・・・と、ビールに関してはこれで満足したので、 次はワインを頂きます。

Shenin Blanc 2013 [Brahams]
名称Brahams Chenin Blanc 2012
ブラハムズ シュナン・ブラン 2013
生産者Brahams
ブラハムズ
価格\950 (グラス:150ml)
購入店T.Y.Harbor Brewery

 ここのワインリストは、フルボトルだとどれも5,000円以上です。 さすがに昼だし、ビールも飲んでるしってことでボトルでの注文は諦めました。 グラスワインに関しては、泡が2種類、白と赤がそれぞれ4種類あって、 結構選べます。お値段は一番安いのが950円とそれなりにするわけですが、 量が150mlと一般的なグラスワインの量より多いようです。

 そして一杯目は白で、一番安かった南アフリカのシュナン・ブラン。 まわりを見渡すと白ワインでも結構大きめのグラスが使われていたんでちょっと期待してたんですが、 出されたグラスは普通に小さめ、ちょっとガッカリでした。

 さて気を取り直して稽古稽古。 色はほぼ無色です。 香りは、南アフリカ産なんでガッチリと樽香があるかと思えば、 全然そういうことはなくて普通にフレッシュな柑橘類とブドウをベースとした白ワイン的な香りです。 味も、良くも悪くもおとなしくバランスの良いバランス。 記憶にも残らない代わり、誰にも嫌われないワインな感じです。

 レストランのハウスワインとしてはこういうのが良い感じなのかもですね。 でも、師範的にはもう少しガッツが感じられるワインが良かったわけで、 そういう意味ではあと50円足して1,000円のオーストラリア産シャルドネにしていれば、 グラスもきっと大きくて樽香もあってだったかも・・・ってのは後の祭りです。

点数(70点)
99 West Pinot Noir 2010 [99 West]
名称99 West Pinot Noir 2010
ナインティーナイン・ウェスト ピノ・ノワール 2010
生産者99 West
ナインティーナイン・ウェストズ
価格\1,200 (グラス:150ml)
購入店T.Y.Harbor Brewery

 というわけで白は若干期待ハズレだったので、赤に期待します。 選択肢は、米国はオレゴン州のピノ・ノワール、豪州のシラーズ、カリフォルニアのジンファンデル、 もう一つはカリフォルニアのブレンド物。 そして師範のチョイスはやっぱりピノ・ノワールです。 出されたグラスは、いわゆるブルゴーニュ・タイプの大ぶりなもの。 コレですよコレ!って感じです。

 色は、カリフォルニアな濃さはあまり感じず、 「ブルゴーニュです」と言われればすんなり信じそうな感じの透明感のある赤紫色です。 そして、ヴィンテージが2010年産と若干古めだからか、 僅かにオレンジ色が感じ取れて良い感じの色合いです。 香りもブルゴーニュだなぁ。それも、コート・ド・ボーヌからシャロネーズあたりの、 南ブルゴーニュな感じ。カリフォルニア産だけど樽バンバンじゃなくて、 自然な感じのバランスです。 味は、良くも悪くもおとなしくバランスの良いバランス・・・って白でも同じこと書いたけど、 同じ文言でもこちらの方がかなりポジティブです。

 グラスで1,200円というとそれなりなお支払いですが(だって小売店だとそこそこのが1本買えるからね)、 こういうグラスでサービスされてこういう内容だと納得できます。 やっぱり大事なのはグラスですよグラス。

点数(76点)
T.Y.Harbor Breweryのデザート

 女性陣は飲まないので、デザートやお茶をキチンと頂きます。

クリーム・ブリュレ\900 (長女:左写真)
ミックス・ジェラート\900 (次女)
レモン・パイ\900 (姪)
チーズケーキ\900 (師範代)
コーヒー\600 (師範代)
アイスティ\600 (師範母)

 デザートも量多めです。全体に日本と言うよりアメリカ、って感じですかね。

 そしてトータルのお支払いは20,000円強。 雰囲気の良い運河沿いのテラスで、 6人で飲み食いしたと思えば比較的手ごろなお値段に収まったんじゃないでしょうかね。


26日(土)

Gewurztraminer Terroir d'Alsace 2011
名称Gewurztraminer "Terroir d'Alsace" 2011
ゲヴュルツトラミネール "テロワール・ダルザス" 2011
生産者Dom. Charles SPARR
ドメーヌ・シャルル・スパー
価格\1,600
購入店 ヴェリタス

 師範母の滞在は5月2日まででした。 というわけで連休後半は予定なし。 どこか日帰りででも連れて行きたいところだけど、 どこが良いっすかね? 長女は中二、遊園地を喜ぶ年齢でも無いし、 かといってショッピングだと小四の次女がブーたれそうだし。

 そして本日の夕食は、イカとブロッコリーのガーリック炒め、若筍煮、切干大根のサラダ、タコの酢の物。 ワインはもちろん白で、フランスはアルザス産のゲヴュルツトラミネールをチョイスしました。 この造り手のワインは、リースリングと半年前に稽古済み。 その時の印象はいまいちパッとしなかったようです。

 色は、かなりしっかりした黄金色。ネットリ感もあってエキス分が多そうな見た目です。 香りは、ボリューム的にはあまり強くありません。 でも、内容的には思いっきり蜜っぽさが詰まった感じで、 まるで蜂蜜を嗅いでいるかのよう。 味は・・・かなり甘味がしっかりしています。 アルザスのゲヴュルツって、ものによってはかなり甘めに仕上げる場合があるんだけど、 このワインがまさにソレ。 数値を計ると糖度が8.7もあって、(いわゆる甘口でない)白としては傑出した高さを示しています。

 ワインの品質としては高いんだろうと思います。 ただ、食中酒としてはちょっと使いにくい甘さです。 こういうのは「甘いので食後酒としてどうぞ」みたいな前情報が欲しいよなぁ。

点数72点

25日(金)

Fixin 2010 [Moillard Grivot]
名称Fixin 2010
フィサン 2010
生産者Moillard-Grivot
モワヤール・グリヴォ
価格\1,821 (単品価格:\2,138)
購入店 京橋ワイン

 連休を利用して、師範母が道場に遊びに来ています ・・・って、別に師範母にとっては連休も何もいつも連休なわけですが。 途中の東北旅行を挟んで、5月5日までの滞在予定。 子供らは大喜びしております。

 そして、夕食のメニューは、師範母が熊本から買ってきた馬刺し、鶏モモ肉の塩麹焼、小松菜と桜エビの炒め物。 ワインは、ブルゴーニュでもかなり北の方にあるフィサン村の赤。 昔はフィサンとかマルサネあたりって、「ロゼか!」ってくらい薄いワインが多かったけど、 最近は温暖化の影響か(ウソ臭い)、栽培&醸造技術の進歩か(ホントっぽい)、 普通にブルゴーニュらしいワインが出来ている印象がある地域です。

さて期待を込めて抜栓。 色は、前述した想定通り、昔のフィサンではあり得ないようなしっかりとした赤紫色です。 香りも、ジュヴレ・シャンベルタンあたりの村名クラスとほぼ遜色の無い、 梅やプラムみたいなトーンの高い果実香と、南のブルゴーニュほどではないけどケモノっぽさが少々。 樽香はほとんど感じないので、木樽熟成はされていないor極めて軽めのようです。 味は、酸味シッカリ渋味カッチリで、若いブルゴーニュそのものな印象。 2時間くらいかけて飲みましたが、特に開く感じはありませんでした。

 キッチリとブルゴーニュらしい美味しさを感じさせてくれるワインではありますが、 若いと言うか、全体にカタブツな感じは否めません。 通常価格が2,000円強で買値相当額が1.000円台だと思えば、 まぁそれは仕方ないよねぇという感じですが。

点数76点

23日(水)

Loica Chardonnay 2012
名称Loica Chardonnay 2012
ロイカ シャルドネ 2012
生産者La Casas del Toqui
ラ・カサス・デル・トキ
価格\690
購入店 ヴェリタス

 ここんとこしばらく「水曜はコノ・スルの日」にしていたわけですが、 ラスト1本を残してちょっと浮気、 今日は同じチリ産でもコノ・スルのヴァラエタル・シリーズよりもさらに安いこのワインと稽古します。 というのも、ワケあって今日一日で飲み干したかったのね (その「ワケ」ってのはだいたいどうでも良いワケなんですが)。

 そして本日の夕食は、鶏の唐揚げ、ナスとインゲンとトマトの揚げびたし。 今日は師範代より師範が先に帰宅したので、 夕食メニューが決まる前に飲み始めちゃったわけですが(って、帰ったらすぐ飲むんかい!)、 南米の白ワインに合いそうなメニューでなによりでした。

 で、ワインはというと、色は一昨日のブルゴーニュ産と比べると、 同じシャルドネながら若干薄めな感じ。 香りは、柑橘類というよりもう少し甘めな、黄桃みたいな感じのフルーツ香。 蜜っぽさもあって、樽香は無いながら値段の割には頑張っていると思える香りです。 味も、何が近いかと言えばやっぱり黄桃、ピーチです。 甘味があって酸味が弱いので、やや浮ついた感じですが、 軽い苦味がなんとか全体を引き締めています。

 全体的に荒削りではありますが、一本690円なら普通に文句ありません。 アルコール度数が13.5%、糖度が7.3でPhが3.5という数値も極めて標準的。 ビストロなんかで150mlくらい入れて、1杯300円くらいで出せば客は大喜び、 粗利も十分取れると思います。

点数70点

20日(日)

Montagny 1er Cru Les Bouchots 2010 [Chartron et Trebuchet]
名称Montagny 1er Cru "Les Bouchots" 2010
モンタニー プルミエ・クリュ "レ・ブーショ" 2010
生産者Chartron et Trébuchet
シャルトロン・エ・トレビュシェ
価格\2,097 (単品価格:\2,462)
購入店 京橋ワイン

 具合の悪さもようやく全開しました。 とはいえ炭酸は胃に優しくないかな、と思い、食前酒として買ってきたのが、 最近テレビでも宣伝されている澄みわたる梅酒というお酒。 それをワイングラスで2杯ほど頂いたのですが・・・ これがイケマセン。バリッバリの人工香料酸味料感。 梅酒とは全く別の飲み物。炭酸で割る以外に良い飲み方が思いつきません。うむー。

 ・・・ってなことは置いといて、気を取り直す意味を含めて、ワインはちょっと良さげな銘柄を選びました。 モノは京橋ワインの「特大感謝の厳選ブルゴーニュワイン大放出5本セット」からの一本で、 5本で10,000円強のセットながら一級畑の白。 ちなみに料理は手巻き寿司で、寿司種はマグロ、サーモン、アジ、ミズダコ、カイワレ大根です。

 色は、結構ハッキリとしたレモン色で、まず見た目から品質の高さが伺えます。 香りはブルゴーニュでも南のシャルドネらしい柑橘類と蜜香がパーッと。 口に含むと、ちょっと煙たいような香ばしさがあって、良い感じに樽もかけてあると思われます。 味わいも、しっかりした酸味がありながら甘さも無いではなくて、 それにミネラルっぽさや軽い苦味もあって、なかなかに複雑です。

 「ちょっと良い白が飲みたい」というニーズにはバッチリ応えてくれました。 決して派手さは無いけど、しみじみと美味しい佳品です。 こういう「内向的で複雑な充実感」というのはなかなかニューワールド産では難しいかも。 ラベルのデザインから受ける印象通り、クラシックで丁寧な感じのする白ワインです。 とりあえずこのセットの1本目はアタリでした。

点数82点

19日(土)

 いやー参りました。木曜の朝からなんとなくムカムカするなぁと感じ始め、 木曜夕方には酷い下痢と嘔吐。そして夜からは発熱。 金曜の朝になっても熱は引かず(下痢と嘔吐は出すものが無くなって治まった)、 医者に行ったら『ウィルス性の胃腸炎、いわゆる「ノロ・ウィルス」でしょう』とのこと。 そんなのの原因になりそうなものを食べた記憶は無いんだけどなぁ。

 というわけで、今日の土曜になってようやく熱も治まりました。 食事に関しては木曜の昼食以降金曜の夕食まで水分は取るものの食事は一切受け付けず、だったので、 おかげ様で体重はここんとこで最低となる56.6kgを記録しました。 土曜の今日も、水曜の残りのワインと稽古しつつ、リハビリにいそしみます。


16日(水)

Cono Sur Single Vineyard Block No.28 La Rinconada Carmenere 2011
名称Cono Sur Single Vineyard "Block No.28 La Rinconada" Carmenere 2011
コノ・スル シングル・ヴィンヤード "ブロック No.28 ラ・リンコナーダ" カルメネール 2011
生産者Viña Cono Sur
ビーニャ・コノ・スル
価格\1,409 (単品価格:\1,554)
購入店 タカムラ ワインハウス

 師範は、どちらかというと「美味しいモノは後にとっておくタイプ」です。 だもんで、ここんとこ2ヶ月近く続けて来た「毎週水曜はコノ・スルの日」における赤の最後(残りは白のリースリングのみ)は、 一番期待している品種のカルメネール。 間違い無く美味いはず、と今宵の稽古に期待している旨の予告です。

 そして本日の夕食は、突然師範代の帰りが遅かったので、 冷凍の焼き鳥(ボンジリ)、生湯葉、トマト、どれも生協です。 別に生協である必要はないけど、帰りが遅くってもサクッと温めて食べれる食材は重宝しています。 でもやっぱり子育てしながら働く女性は大変ですよ。 本気で女性の就業率向上と少子化対策を考えるのであれば、そういうところをなんとかしないと・・・

 ・・・と、誰に向けて言っているのか不明な愚痴は置いといて、ワインの感想を。 色は、当然のように向こうが見えないくらいな濃さの紫色です。 ここはまず想定通り。 香りは、ミチッと締まった果実香と甘香ばしい樽香がパーッと。 これも想定通りと言えばそうなんですが、 なんとなく傾向的にチリのカルメネールと言うより、 ミシェル・ロランがプロデュースした右岸のモダン・ボルドーみたいな感じが想定外です。 そして味も、スーッと口の中に入って胃の腑に流れていくあたりがボルドー的。 糖度8.4でpH3.5なんで甘さしっかり酸味ほどほど、そういうバランスは典型的な南米産なんですけどね。

 そもそも師範がカルメネールを好きな理由は、 ヘタにフランス産のマネなんかせず、思いっきり濃く重く作られがちな点にあるんだけど、 このワインはカルメネールなのになんかボルドーっぽいんですな。 もちろん、それをかなり高いレベルで実現していて、 これだけのパフォーマンスが感じられるボルドーを飲もうと思ったら樋口一葉くらいの出費は必要なはず、 だからかなり美味いです。 ただ、世界中のみーんながボルドー/ブルゴーニュみたいになるのってなんとなく寂しい感じはします。

 金曜はノロ・ウィルスにやられてダウンしていたんで、 中二日開けた土曜にリハビリがてら残りと再稽古。 色に変化はありません・・・って当たり前か。 香りも、抜栓当初と同じ傾向とボリュームを保っております。 そして味も変化なし。ちょっと開いてくれれば良いかなと言う気配だったんだけど、 良くも悪くも抜栓当初のまんまでした。

点数81点

13日(日)

テラスで焼肉

 お気に入りだった薫り華やぐヱビス(コレ)が、 残念ながら市場から姿を消しました。また来年もよろしくです。 というわけで、次なる「お気に」ビール探求の旅、ということで、 今回稽古したのはどちらもサントリー、写真左はイトーヨーカドーで買ったセブンアンドアイ限定の 「ザ・ゴールド・クラス」、写真右はイオンで買ったイオングループ限定の「クラフトマンズ・ビア 貴富の薫り」。

 ザ・ゴールド・クラスの方は、正直あまりプレミアム感は感じられず、 普通のビールだなぁ、という印象。 それに対して、貴富の薫りの方はかなりナイスです。 ライチっぽいフルーティな香りと上品な苦味があって、『そうそうコレコレ!』って感じです。

 というわけで、「貴富の薫り」は今普通に買えるビールの中では 「よなよなエール」に次いで師範内順位2位に躍り出ました。 ただ、やっぱり「薫り華やぐヱビス」に比べると今一歩なんだよなぁ。 値段もいわゆるプレミアム・ビールの値段するんで、これを常飲銘柄にするかは悩ましいところ。

Sieur de Trinquelage 2012
名称Sieur de Trinquelage 2012
シュー・ド・トランクラージュ 2012
生産者Les Vignerons du Mont Ventoux
レ・ヴィニェロン・デュ・モン・ヴァントゥ
価格\788 (単品価格:不明)
購入店 京橋ワイン

 本日の夕食メニューは、天ぷらいろいろ。 天ダネは、師範実家から届いた天然タラの芽、鶏ササミ、イカ、 インゲン、人参、ナス、ピーマン。 やっぱり春は天ぷらですよ。 以前は天ぷらというとエビが欠かせなかったわけですが、 最近はその座を鶏ササミに明け渡しております。 美味いよねぇ、ササミの天ぷら。

 というわけでワインは白でございます。 選んだのは、盛大な煽り文句で有名な「京橋ワイン」の 「特大感謝の厳選白ワイン大放出6本セット!!」送料税込5,229円からの最後の1本。 産地は南仏で、品種はクレレット50%、ユニ・ブラン50%だそうです。

 色は、緑っぽさの少なくて、わら半紙のようなごく僅かにピンク色を感じる様な色合いを、 極限まで薄めたような感じ。 香りは、ボリューム的にはそれなりにあります。 柑橘系よりもう少し甘めの、外国のピーチのようなフレッシュなフルーツ香と、 生ゴムのような雰囲気の香りを感じます。 味は、甘味も酸味も弱めで、どことなく掴みドコロの無い印象。 販売店のサイトには『潮風を思わせる少ししょっぱい旨み』なんて書かれてますが、 しょっぱさは感じないなぁ。ミネラルっぽさは感じるので、そのことなのかも知れませんが。

 香りは結構イケてるんですが、なんとなく味わいがボケて焦点が定まらない感じで、 結局全体的な印象としては1,000円くらいの普通の白ワインです。 このワインに対してあれだけ持ち上げる煽り文句を書けるのはある意味得難い才能ですな。

点数69点

12日(土)

テラスで焼肉

 本日、今シーズン初のテラスでホットプレート焼肉。 午前中から昼にかけて暖かかったんで、 きっと夜も大丈夫だろうと思ってそうしたんだけど、 まだまだ夜は寒いですな。

 肉は、松原商店街の「濱のお肉屋さん」で買ってきた黒毛和牛バラカルビ600gで2,000円(安!)、 同じく牛タン125gで850円(普通!)、あとは野菜いろいろ。 ステーキは案外赤身が好きだったりするんだけど、 焼肉に関してはやっぱり脂の入った和牛です。 頑張れ日本の農業!

La Playa Block Selection Reserve Block No13 Carmenere 2011
名称La Playa "Block Selection Reserve" Block No13 Carmenére 2011
ラ・プラヤ "ブロック・セレクション・リザーヴ" ブロック・ナンバー13 カルメネール 2011
生産者Viña La Playa
ビーニャ・ラ・プラヤ
価格\994
購入店サンタムール

 焼肉なんで、もちろんワインは赤、それも単純に濃くてハッピーになれそうな南米産はチリ産をチョイスします。 ここんとこチリ産っていうとコノ・スルばっかりだったんだけど、 もちろんそれ以外にも良いワインはありますからね ・・・というわけで選んだのは、結構アタリが多い印象のある「ラ・プラヤ」のリザーブ物カルメネール。 お値段はぎりぎり3桁、 これで1,500円弱のコノ・スルのシングル・ヴィンヤード・シリーズに肉迫してくれればメッケもんです。

 休日なんで、午後5時過ぎに抜栓。 コルクは真っ白に漂白され固くて抜きづらいヤツでした。 色は、カルメネールらしくミチッと濃い青紫色。 香りも、色の印象と同じくミチッと濃い果実香に、甘香ばしい樽香がしっかり。 これはさぞかし味も濃いだろうと思いつつ口に含むと、 アレレ?ってくらいスムーズです。 ただ、頼りないってわけじゃなくて、口の中ではブワッと膨らむんで、 クサビ形の味わい傾向を示してくれます。

 結果、「これは!」ってほどでは無かったけれど、普通にキチンと美味しいチリのカルメネールでした。 焼肉との相性は大変よろしかったんじゃないでしょうか。 数値的にも、糖度=7.8/pH=3.4と、甘味も酸味もしっかりで美味しい位置を示しています。

点数73点

9日(水)

Cono Sur Single Vineyard Block No.10 Loma Roja Sauvignon Blanc 2013
名称Cono Sur Single Vineyard "Block No.10 Loma Roja" Sauvignon Blanc 2013
コノ・スル シングル・ヴィンヤード "ブロック No.10 ロマ・ロハ" ソーヴィニョン・ブラン 2013
生産者Viña Cono Sur
ビーニャ・コノ・スル
価格\1,409 (単品価格:\1,554)
購入店 タカムラ ワインハウス

 毎週水曜はコノ・スルの日・・・というか、平日は水金しか飲まなくて、 かつその二日で一本空けるスローペースなんで、 ここんとこ「平日はコノ・スル」になっています。 というわけで本日の予告登板は白のソーヴィニョン・ブランです。

 そして夕食のメニューは、ブリカマの塩焼き、小籠包、黒ゴマ豆腐、キュウリと大根とニンジンのピクルス。 ちゃんと白に合いそうな献立でナイスです。 ただ、結果的にはブリカマの塩焼きはさすがに魚っぽさが強すぎでワインには合わず、 臨時登板で清酒を頂いてました。

 色は、ほぼ無色に近い淡いレモン色ながら、 スワリングするとネットリ感があって、エキス分が多そうな見た目です。 香りは、間違い無くソーヴィニョン・ブランの香りで、 ハーブとパイナップルとパパイヤとピーチの香りがパーッと来ます。 味は、やや酸味が弱めで(pH3.7)、甘味はそんなに強くはないけど(糖度6.6)、 なんとなく厚ぼったい感じ。 この果実っぽい香りの強さと味わいの厚ぼったさが強い魚の香りに合わなかったようです。

 一本調子ながら、ニューワールド産のソーヴィニョン・ブランとして、とても良く出来ています。 ただ、「ニューワールド産のソーヴィニョン・ブラン」であれば、 特にこの造り手のこのグレードでなくても、これくらいのレベルの物は案外ありそうな気がするのも事実。 十分にハイ・クオリティではありますが、想像を超えるってとこまでは行きませんでした。

 そして例によって翌々日再稽古。 香りの華やかさ、ボリュームは抜栓当日となんら変わりはありません。 ところが味は、弱いと思った酸味がちょっと出てきたかな、って感じで、 浮ついたところがなくなってしっくり来ます。 その分ちょっとおとなしめにはなりますが。 こういうワインはレストランとかのグラスワイン向きですね。

点数76点

6日(日)

笑四季 特別純米 生 黒ラベル

 昨日、約一月半ぶりに清酒を購入。 銘柄は「Emishiki "Sensation" Black C series. 25BY (笑四季 特別純米 生 黒ラベル)」という滋賀のお酒。 花見客で賑わう大岡川の近く、弘明寺商店街の酒屋「ほまれや酒舗」で四合瓶1,188円でした。 ラベルの印象だと、イタリアあたりのモダンな白ワインのような感じで、 ちょっと清酒じゃないみたい。 前回の「久保田 生原酒」が残っているので、 それと比較しつつ飲んでみました。

 色は二者間に全く違いは無くて、わずかに黄色みのある澄んだ透明。 香りは、残念ながら相対的にかなり弱め。 精米歩合は60%だそうだけど、薄っすらとメロンっぽい吟醸香があって、好きな香りの系統ではあります。 味は、久保田と比べてもクセが無くスムーズ、 良くも悪くも水のようにスイーッと喉の奥に流れていきます。

 数値を計ると、糖度が11.4度でpHが4.5。 ちなみに久保田が糖度12.6度のpH4.6。 アルコール度数はこちらが15%に対して久保田は19%。 全体にこちらのほうが弱めでスッキリ、って感じですかね。

 というわけで、印象としては獺祭 50>久保田 生原酒>コレなわけですが、 1,000円ちょっとでこのレベルのお酒が飲めるのは嬉しいものです。 なんせ師範の場合だと清酒は四合もあれば1ヶ月くらいは持ちますからね、 ワインに比べてはるかにコストパフォーマンスが高うございます ・・・ってあくまで師範の場合は、ですが ・・・ってか、そうと判っていてなぜワインを浴びるように飲んでるんだ?って話ですが。

Ch. Camp de la Hire 1996
名称Chateau Camp de la Hire 1996
シャトー・カン・ド・ラ・イ―ル 1996
生産者Ch. Camp de la Hire (G&J M Faux)
シャトー・カン・ド・ラ・イ―ル (G&J M フォー)
価格\1,000
購入店 ヴェリタス

 夕食のメニューは、鶏モモ肉のグリル焼きニンニク醤油、ソーセージのカレー炒め、 キュウリとニンジンと切干大根のおひたし、深ネギのスープ、イチゴ。 普通の日本のお惣菜、でも美味ぁ!です。

 ワインは、かなり熟成入ってそうなボルドーをチョイスしました。 AOCはコート・ド・カスティヨン、ヴィンテージはなんと今を去る事18年前の1996年。 そんなちゃんとしてそうなワインが、なんと1,000円ポッキリ(但し増税前)というお手頃価格。 これがもしビッチリとした熟成ボルドーだったとしたらこりゃお買い得!なわけですが。

 まず色はバッチリです。 濃いガーネット(って言うんですかね?紫がオレンジがかった色)で、 エッジに向かってグラデーションもあって、過去見て来たイケてる熟成ボルドーの色合いです。 香りは・・・弱いです、というかあまりしません。 なんとなく干しプルーンみたいなドライフルーツ的香りがするような気もしますが、いかんせん弱い。 味は、甘味も酸味も渋味も弱く、こぢんまりとまとまった感じ。 口のなかに奈良漬のような風味は残りますが、全体にスケールの小ささは否めません。

 抜栓して2時間くらい経つと、 それなりに開いて香りが増して来ます。 やっぱりボルドーは古くても開けたてよりもちょっと時間が経った方が良いんだなぁ、と再認識。

 というわけで、熟れきった豊満なボディ(ってヤらしい表現だな)を期待したんだけど、 抜栓してすぐはかなり痩せてて枯れた感じ、それが徐々に盛り返す、といったワインでした。 もちろん、抜栓当初でも「まだ全然枯れてないっすよ」 という老け専の人もいると思いますけどね。 結局、ヤング好きの師範ポイントは低めですが、 1,000円(増税前)で楽しめる熟成ボルドーとしてはアリだと思います。

点数72点

5日(土)

Faisan Reserva Privada Blano Varietal 2013
名称Faisan Reserva Privada Blanco Varietal 2013
ファイサン レゼルバ・プリバーダ ブランコ・バラエタル 2013
生産者Grupo Traversa
グルポ・トラベルサ
価格\643
購入店サンタムール

 本日の夕食は寄せ鍋。鍋の具材は、豚モモ肉の薄切りとマグロのスジ、 その他野菜いろいろ。 ちょっと寒い一日だったんで鍋になりましたが、 そろそろ今シーズンは終了かな?鍋が終わるとテラスで焼肉ですなぁ。

 さてさてワインでありますが、やっぱり寄せ鍋には白ですわ。 そして、このワインの産地は南米のウルグアイ、ウルグアイ産の白ワインは初稽古。 ワンコインに毛が生えた程度の価格ですが、 この銘柄のは結構好印象だったんで、 案外ヒットするかも、と期待しつつ抜栓です。

 まず色は、決して濃くはないけど薄いわけでもない、それなりに良さげな色合いです。 香りは、まず最初に感じるのがそこはかとないホコリっぽさ。 その向こうに柑橘系の香りと、ピーチのような甘いフルーツ香があります。 ホコリっぽさが無ければ良いんだけど、どうにもそいつが邪魔です。 味は、甘さも酸味も控えめで、全体に小ぶり。 ただ、コクはあるので薄っぺらな感じはしません。

 飲み進めていくと、やっぱり香りの違和感と味わいの不自然なコクが気になりだしますが、 最終的には特に他のもので薄めたりすることもなく飲み干せました。 要するに積極的にネガティブな要素は無いわけです。

 判断が難しいなぁ、ウームって感じです。状態がイマイチだったか、醸造技術がまだ未熟なのか、 2013年産と出来て1年なのに、どことなく劣化のニュアンスが感じられました。 残念。

点数61点

3日(木)

T.Y.Harbor Brewery の外観

 本日は勤務先関連の飲み会で、品川は天王洲にあるT.Y.Harbor Breweryという店へ。 今を去ること10年前にも伺っております。 運河沿いにあるオシャレな店で、本日はさらにオシャレにテラス席を確保。 ただ残念だったのは、雨が酷くてテラス席の良さ半減だったことと、 そもそも参加者がオッサン8人女性1人という「オシャレ」からは程遠い団体だったことでしょうか。

T.Y.Harbor Brewery の料理

 そして、シェアするスタイルで注文された料理は以下。

グリルソーセージの盛り合わせ クレオールマスタードソース フライドチップス添え\1,600×3
フィッシュ&チップス\1,500×3<左写真>
シーザーサラダ\1,500×2
真鯛のグリル カリフラワーソース ファッロ添え\3,200×3

 9人でこの皿数だと一見少ないようだけど、 一皿のボリュームは結構あるし、付け合わせもポテトなんかが多いのでそれなりにお腹にたまります。 写真のフィッシュ&チップスなんて、 一人でこの一皿を頼んだら軽く絶望出来そうなくらいの量があります。

T.Y.Harbor Brewery のビール

 さて肝心の飲み物ですが、ここは"Brewery"なので、ここで造られた地ビールをズラズラーっと頂きます。

Pale Ale (ペールエール)\3,500(pitcher)×2
Wheat Ale (ウィートエール)\3,500(pitcher)
Amber Ale (アンバーエール)\3,500(pitcher)
Indian Pale Ale (インディアンペールエール)\3,500(pitcher)<右写真>
Dark Ale (ダークエール)\3,500(pitcher)

 やはりその場所で造られたビールは美味いです。 師範のイチオシはインディアンペールエール。華やかな香りとしっかりした苦味がナイス。 でも、好き嫌いがあるようで「これはイマイチ」という人もいましたが。 量的にはピッチャーは1,800mlらしいので、飲む人8人で分けると一人ちょうど200ml、 いろいろと飲むには適量。 しっかりした味わいのビールなので、それを6杯飲めば結構満足です。

 ・・・とか言いながら、飲み足りない人は、 ってことで追加で注文したのがゲストビール(ここで造られたわけではないビール)で、 ブドウ(カベルネ・ソーヴィニョン)が使われたもの。 ビールと言うより、赤のスパークリング・ワインにビールを混ぜた、という感じで、 さすがにここまで行くとちょっと・・・って感じではありました。

 ちなみにこのお店、結構立派なワインリストもありますが、お値段はボトルで概ね5,000円から、 グラスでも1,000円以上していたと思うので、安ワイン者的には気軽には注文できない感じでした。 でも個人で来てたら頼んだだろうな、ワイン。

 最終的なお会計は、9人分トータルで46,000円強。 一人当たりだと5,000円ちょっとな計算なので、居酒屋の飲み放題なんかとあまり変わらない値段。 雰囲気と内容を考えれば師範的には断然こっちに軍配ですね。


2日(水)

Cono Sur Single Vineyard Block No.21 Viento Mar Pinot Noir 2011
名称Cono Sur Single Vineyard "Block No.21 Viento Mar" Pinot Noir 2011
コノ・スル シングル・ヴィンヤード "ブロック No.21 ビエント・マール" ピノ・ノワール 2011
生産者Viña Cono Sur
ビーニャ・コノ・スル
価格\1,409 (単品価格:\1,554)
購入店 タカムラ ワインハウス

 毎週水曜の「コノ・スル稽古」、その登板予告。 本日は白のソーヴィニョン・ブランと稽古する予定であります。 現時点では師範代が用意してくれる夕食のメニューは未定、合う料理だと良いんですが。

 というわけで夜になりました。 夕食のメニューは、鶏手羽先の唐揚げ、素揚げインゲン、 ベビーホタテとブロッコリー&トマトのサラダ。 ばっちり南米のピノ・ノワールに合いそうなメニューです。

 さて抜栓。ボトルは重厚感ばっちりですが、コルクは漂白がきつくて短い安っぽげなモノです。 色は、およそピノ・ノワールとは思えないしっかりとした紫色。 この時点では『やっぱりねぇ』と思ってました。 そしてグラスに注いで香りを嗅ぐと、 これがなんとブルゴーニュっぽいんです。 もちろん南米らしいクセの強さはあるけど、香り全体の傾向はまさしくブルゴーニュ。 ゴム革っぽさにグジュッと熟した淡い色のベリー、そして甘香ばしい樽香もあります。 そして、それがかなりのボリュームで、 ブルゴーニュだと級が付くくらいのワインに匹敵するくらい華やかに香ります。 味も、香りの印象通り甘酸っぱさ(グラフ的にもかなり甘酸っぱい位置)に南仏由来な感じはありますが、 例えば高級ブルゴーニュですよと言われれば、 その世界の経験が薄い師範は「なるほど!ありがとうございます!!」と答えそうな雰囲気です。

 結果、極めて出色の南米産ピノ・ノワールだと思われます。 もちろん南米らしい荒っぽさが無いわけじゃ無いですが、 このクラスの凝縮感をブルゴーニュに求めると5,000円くらいは平気でしちゃいます。 というわけでコスト・パフォーマンスの高さでお薦め。 あと、万人ウケしそうな香り&味わいなんで、これからの季節アウトドアで飲むのも良さそうだし、 居酒屋なんかでも良さそう。 コレをハウスワインにしているビストロとかあったら尊敬するなぁ。

 飲み会を挟んで翌々日に再稽古。 まずナイスなのは、香りの華やかさが健在だったことです。 改めて吟味するとやっぱりブルゴーニュの香りとは若干違う感じはしますが、 それでも「華やかで良い香り」と断言します。 味も甘酸っぱくて美味くて、82点付けたのは一時の気の迷いでは無かったと確信しました。

点数82点