最新稽古


9日(土)

銀座ワイナックス 外観

 本日は、最近八面六臂のご活躍をされている飲み友だちのますたやさんの企画、 「ドイツワインナイト」に参加。 場所は、ドイツワインと言えば!な老舗ショップ、銀座ワイナックス 新橋店さん。 以前から店の前を通るたびに気になってはいたのですが、なかなか入る勇気が無くて眺めるだけでした。

 もちろんワインショップですから、店内はワインがたくさん並んでおります。 普通のワインショップと違うのは「すべてがドイツワイン」というところ。 こういうこだわりの店があるんですよねぇ、東京と言う大都会には。

銀座ワイナックス 店内

この会に参加されたのは下記の皆さんです。
ますたやさん(主催)
みえさん(お店の中の人)
Mikiさん(毎月の「ワインの日」伝達係)
ななさん(令和の文豪)
たべもえさん(食べログのすごい人)
とおるの安ワインさん(やっぱり無駄)
まささん(今日三軒目だって)
ちょびすけさん(舌鋒鋭い刺繍家)
ざぎんさん(アイコンのイメージ通り)
Hiroyuki Mizunoさん(初めまして!)
安ワイン道場師範(最年長を免れた)

銀座ワイナックス ドイツワイン

 今回の趣向は、『ドイツワインをもっと知って欲しい』ということで、 ワインナックスさんが独自輸入されてされているワイン6種類が頂けることになっています。 それに加えて、「持ち込みアリ」で有志がそれぞれ持参したワインも頂けます。楽しげじゃありませんか!

 それでは、この写真のワイン含め、ズラズラ~ッと稽古していきます。

Amanatsu Wine N.V. []
名称Amanatsu Wine N.V.
甘夏ワイン N.V.
生産者
巨峰ワイン
価格1,760円 (500ml)
購入店巨峰ワイナリー

 今回師範は2本(といっても500mlと375ml)を持参しております。そのうちの1本がコチラ、 夏に九州帰省した際、ワイナリーにて購入(この時)したフルーツワイン。 「能古島の自然の中で育った100%果汁の甘夏ワイン」だそうです。 なぜこれを持ってきたというと、『巨峰ワイナリーに行ってください!』と提案されたのが今回の主催者ますたやさんだったんですよね。 なのでその責任を取ってもらうべく持参しました。

 現場で写真を撮った時は空瓶になっていたので、事前に撮ったものがこちら。色はそこそこ濃いレモン~薄オレンジくらいの色合いです。 香りは、ちゃんと甘夏みかんの香りがします。当然のような気もしますが、ワインだと原料ブドウとは違う香りがするものが多いですからね。 味もちゃんと甘夏です。アルコール度数が低いのでほとんど甘夏ジュースです。

 試飲した時は、もっと酸っぱくて苦味のあるフルーツワインという印象ですが、 年月を経たからか雰囲気のおかげか、結構美味しいと思いました。 この場に持ってきて正解でしたよ。

点数74点
銀座ワイナックス 乾杯

 そんなわけで甘夏ワインで乾杯。グラスが立派なので美味しさ三割増しですね。

 ちなみに、たべもえさんがいきなり、とおるさんに対して「師範ですか!」とあいさつされていました。 確かに見た目はとおるさんの方が師範っぽいっすね (暗に自分は見た目が若いと主張しております)

Schaffer Rivaner 2018 [Egon Shaffer]
名称Schäffer Rivaner 2018
シェッファー リヴァナー 2018
生産者Egon Shäffer
エゴン・シェッファー
価格3,850円 (参考価格)
購入店銀座ワイナックス

 それでは本題のドイツワインに移らせて頂きます。1本目は、ボックスボイテル型のボトルが特徴的なフランケン地方のワインで、 品種はリヴァナー(=ミュラー・トゥルガウ)です。この地方では一番生産量の多い品種なんだとか。 造り手のエゴン・シェッファーは、この地で500年近く続く家族経営のワイナリーとのこと。500年て。 安ワイン道場が26年くらいで威張ってはいられません。

 色は薄めのレモン色、前の甘夏ワインよりも薄いくらいです。 香りは、ユズやカボスのような和柑橘の香りを感じて、イメージとしては甲州種っぽい感じです。 味わいは、酸味しっかりでほんのり甘くて、後味に軽い苦味を感じます。雑味が無くてスイスイ入っていきますよ。

 ブラインドで出されたら「山梨の甲州ですか」と言いそうなワインでした。 リヴァナー=ミューラー・トゥルガウはこういう感じ、ということを覚えただけでもドイツワインの解像度が少し上がりましたよ。

点数78点
Me&slig;mer Weissburgunder Trocken 2021 [Weingut Herbert Me&slig;mer]
名称Meßmer Weissburgunder Trocken 2021
メスマー ヴァイスブルグンダー トロッケン 2021
生産者Weingut Herbert Meßmer
ヴァイングート・ヘルベルト・メスマー
価格4,400円 (参考価格)
購入店銀座ワイナックス

 二本目は、プファルツ地方のヴァイスブルグンダー(=ピノ・ブラン)。 ちなみにこれまで道場では"Pfalz"を「ファルツ」と書いてきましたが、 ドイツワイン専門店であるワイナックスさんの表記は「プファルツ」です。 そちらの方が正解っぽい、というか通っぽいので、今後は「プファルツ」表記で統一していきたいと思います。

 外観は、前のリヴァナーよりもさらに薄く、無色に近いレモン色です。 香りも薄いのかな?と思ったらさにあらず、青いリンゴのようなフレッシュな果実の香りがフワーッと漂います。 味わいも一段濃い感じですね。旨味があってミネラルっぽさがあります。ざぎんさん曰く『タイトな味わい』だそうです。確かに。

 ヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)って、もっと軽快なワインになる印象がありましたが、これは結構しっかりしたワインです。 今回稽古させて頂いたドイツワインの中では、これが一番コスト・パフォーマンスが高い気がしたので、購入することに決定しました。

点数81点
銀座ワイナックス おつまみ

 ワイナックスさん(の中の人のみえさん)には、こんな立派なおつまみを用意して頂いております。 お店でワイン会を開くのは初めてとのこと、でもとても「ちょうど良い」感じでしたよ。

 ちなみにみえさん、前職はバリバリの営業ウーマンだったらしいですが、 このお店の創始者であるお父様から書き置きの手紙で後継者になるよう要請されたそうです。 確かにそんじょそこらの人材じゃ務まらない仕事だと思いますよ。

Merler Konigslay-Terrassen Riesling 2021 [Weingut Albert Kallfelz]
名称Merler Königslay-Terrassen Riesling 2021
メルラー・ケーニヒスライ・テラッセン リースリング 2021
生産者Weingut Albert Kallfelz
ヴァイングート・アルベルト・カルフェルツ
価格11,000円 (参考価格)
購入店銀座ワイナックス

 今回の目玉ワインがこちら、フランスでいうところのGrand Cru(特級畑)に相当する GG(Großes Gewächs グローセス・ゲヴェックス)のワインです。 ドイツにおける畑の格付け制度が始まったのは最近のことらしいので、 今後GGのワインの価値はどんどん上がっていくだろう、ということで都光の社長である戸塚さんは買い集めているらしいですよ。
(ちなみにこのワイナリーはVDPには非加入ですが、モーゼルワインの生産者団体Bernkasteler RingからGGの認証を受けているそうです)

 外観はやはり薄めです。ブルゴーニュあたりだと、特級畑クラスになると明らかに色が濃くなって見た目でも存在感があるのですが、 その点ドイツは外観から高級さを認識するのは難しい感じです。 香りは、白い花の雰囲気がフワーッと来ました。 リースリングに特徴的なぺトロール(ジッポのオイルっぽい香り)は、あるにはあるのですがかなり控えめです。 他の方のコメントだと、リンゴや白桃、メロンなんて例えも聞かれました。 味わいは、甘味と酸味と旨味がギュギュっと凝縮していて、とても濃い印象がありました。

 やっぱりGGのワインは一味違いますね。陳腐な例えで恐縮ですが、「超高級はちみつレモン」といった感じです。 お値段は5桁円になってしまうのですが、なるほどその価値はあるよね~、です。安ワイン道場じゃ手が出ませんけどね。

点数82点
Knipser Clarette Rose Trocken 2022 [Weingut Knipser]
名称Knipser "Clarette" Rosé Trocken 2022
クニプサー "クラレット" ロゼ トロッケン 2022
生産者Weingut Knipser
ヴァイングート・クニプサー
価格5,500円 (参考価格)
購入店銀座ワイナックス

 お次のワインはロゼです。品種は、なんとカベルネ・ソーヴィニョンとカベルネ・フランとメルロー、 まるでボルドーみたいな品種構成です。 この造り手も創業は古くて、なんと1876年から続く家族経営のワイナリーとのこと。 そういう老舗ワイナリーでも新たな品種に挑戦しているんですね。「ドイツ=カタブツな国」という印象が変わります。

 色は淡いピンク色、濁りはなくてクリアです(ドイツでは濁りのあるワインは基本的に認められない、という話をnagiさんから聞きました) 香りはめっちゃボルドーです。ベリーの香りがしっかりとあって、香りだけなら「赤かしら?」なんて思いそうなくらいです。 味わいは、甘過ぎず酸っぱすぎず、バランスが良いですね。少し残った炭酸のチリチリ感がアクセントになっています。

 いやホント、言われなきゃ絶対ドイツのワインだとは思わないですよ。 ボルドーか、あるいはボルドー品種を使ったニューワールドのロゼみたいな印象です。 ドイツワインもバリエーション豊かになってきましたね~・・・ってことが伝わって参ります。

点数80点
銀座ワイナックス GGを注ぐ

 みえさんが直々にワインを注いでまわって頂いております。 大忙しだと思うので、そういう作業はまささんに外注しても良いっすよ(自分でやるとは言いだしません)

Grand Bellot (Blanc) 2019 [Frederic Bellot]
名称Grand Bellot (Blanc) 2019
グラン・ベロ (白) 2019
生産者Frédéric Bellot
フレデリック・ベロ
価格(とおるの安ワインさんから)
購入店

 先週もご一緒したとおるさんが持参されたワインがこちら。 「元Chオーブリオンの醸造家が手掛けるワイン」だそうで、いま都光さんで大ヒット中なんだとか。 ボルドーらしく、ラベルに金賞受賞的なシールが貼られております。 「元ナニナニ」も「○○賞受賞」も、あまりアテにはならないことは皆さん当然ご承知であります。

 色は薄めです。外観でドイツとボルドーの区別はつきません。 香りは結構特徴的です。品種はソーヴィニョン・ブランが主体だと思うのですが、あまりハーブやトロピカルフルーツの香りは無くて、 どことなくシャルキュトリー的な肉の雰囲気を感じます(「湿っぽい香り」とも言われてました) 味わいは、甘さ控えめ酸味そこそこ後味に苦味、手軽なボルドー・ブランらしいバランスです。

 お値段当てで、師範は「税込み定価2,480円で買値は1,580円」と予想しましたが、 実際は定価が1,500円くらいで買値は1,000円ちょっととのこと。 そのお値段であればアリですね。シャトー・オーブリオンの白は似ても似つかないワインですが、 気軽なボルドー白としては十分だと思いました。 こういう会にそんなお手軽ワインを持参するとおるさんのハートの強さにも拍手です。

点数75点
Azucca e Azucco Calico 2020 [Azucca e Azucco]
名称Azucca e Azucco "Calico" 2020
アズッカ・エ・アズッコ ♪風の丘のワイナリー "ウチのキャリコ" 2020
生産者Azucca e Azucco
アズッカ・エ・アズッコ
価格(Hiroyuki Mizunoさんから)
購入店

 今回「初めまして」のHiroyuki Mizunoさんが持参されたのは、愛知県豊田市ワイナリー「アズッカ・エ・アズッコ」のオレンジワイン。 この造り手のワインは、ずいぶん以前に一度だけ稽古しています。 日本の自然派系ワイナリーの例に漏れず、表ラベルにはアーティスティックな猫の絵と"Calico"と書かれているだけです。 裏ラベルには造り手や名称、品種情報(ピノ・ネロ58%、ピノ・グリージョ25%、ピノ・ビアンコ17%)や謎ポエムなどが書かれているのですが、 表を見ただけじゃわかりません。棚に並べて売られることは想定していないんですかね?

 ・・・といつもの疑問を呈した上で、改めて稽古します。 色は薄いオレンジ色ですが、一般的な自然派のオレンジみたいな濁りはありません。 香りは、最初嗅いだ時は温泉っぽい硫黄の香り(還元臭)と、石鹸のようなナチュール香を強く感じました。 「あぁこれかぁ」と思っていましたが、スワリングすると還元臭は飛んで、甘く香ばしいバニラっぽい樽香が感じられるようになります。 そうなると師範的には俄然印象アップですね。 味わいも、自然派にありがちな無慈悲な酸の強さはなくて、甘さ控えめながらバランス良く感じます。

 これは美味しいワインですね。ラベルで苦言を呈してスミマセン。 さてこのワインとは直接関係ないのですが、参考までにちょびすけさんの名言を記しておきます。

「好きじゃない知り合いが『ナチュラルワインは頭が痛くならなくて良いよね~』と言っているのを聞いて、やっぱりこいつキライだと思った」

点数81点
Craven Pinot Gris 2022 [Craven Wines]
名称Craven Pinot Gris 2022
クラヴァン ピノ・グリ 2022
生産者Craven Wines
クラヴァン・ワインズ
価格(たべもえさんから)
購入店

 たべもえさんが、この会の直前に水天宮のアフリカーさんで調達してこられたのがこのワイン。 この造り手のワインは3年前にピノ・ノワールと稽古しております。 アフリカーの店主小泉さんに、今回参加するメンバーを伝えて、その上で選ばれたのがこのワインとのこと。 そりゃきっと間違いないでしょう。

 グラスに注いで頂いて、まずその色にビックリです。「えーっと、これ赤ワインでしたっけ?」な薄紫色。 ピノ・グリから造られたとは思えない、薄めのピノ・ノワールくらいの色合いです。 香りは、最初オレンジの皮みたいなツンッと刺激的な柑橘香を感じた後、やっぱりあります石鹸っぽいナチュール香。 味わいは酸味しっかり、酸味星人には大ウケしそうではあります。

 特徴的で面白いとは思うだけど、不自然派を自認する師範には今一つグッと来ないんですよ、こういうワイン。 前述のちょびすけさん、ガチのナチュールを称して「ガチュール」と申されておりました。今後炎上しない程度に使わせて頂きます。

点数77点
銀座ワイナックス 飲み会の様子

 店内は決して広くなくて、立席でも10人入るといっぱいいっぱいな感じですが、 それがかえって初めましてのメンバーでも親近感を覚えて良かったかも知れません。 もちろん、先週みたいな大人数の会も楽しいですけどね。

Hohenbeilstein Spatburgunder 2018 [Schlossgut Hohenbeilstein]
名称Hohenbeilstein Spätburgunder 2018
ホーエンバイルシュタイン シュペートブルグンダー 2018
生産者Schlossgut Hohenbeilstein
シュロスグート・ホーエンバイルシュタイン
価格5,500円 (参考価格)
購入店銀座ワイナックス

 またドイツワインに戻ります。赤の1本目はシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)。 造り手はシュロスグート・ホーエンバイルシュタイン。 普通、ドイツのワイナリーは「ヴァイングート」を名乗るんですが、 こちらはホーエンバイルシュタイン城を囲んだワイナリーなので「シュロス(城)グート」なのだそうです。 ラベルに"BIO WEIN"と書かれている通り、有機栽培のパイオニア的な存在らしいです。

 外観は、北のピノ・ノワールらしい薄めの赤紫色。前のクラヴァンをちょっと濃くしたくらいの色合いです。 香りは、「これぞピノ・ノワール!(=シュペートブルグンダー)」ですね。 ラズベリーやプラムみたいなトーンの高い果実香に、バニラやビスケットのような上品な樽香がのっています。 味わいも、ピノ・ノワールらしく酸味が中心ですが、ほんのり甘さと軽い渋味もあって、複雑みを感じます。

 「これ美味しいなぁ、買って帰るのはこれにしようかな」と思っていたのですが、 一通り終わった後に残った部分を再度稽古したら、なんだか香りも味わいも薄くなっちゃっていたように感じたんですね。 パーティ的な席でパーッと飲む方が良いワインかも知れません。

点数85点
Stakhovsky ACE Merlot 2019 [Stakhovsky]
名称Stakhovsky "ACE" Merlot 2019
スタコフスキー "エース" メルロー 2019
生産者Stakhovsky
スタコフスキー
価格(ちょびすけさんから)
購入店

 ちょびすけさんが持参されたのは、なんとウクライナのワインです。 このラベル、見覚えがあるなぁ、と思っていたら、 昨年のウクライナ・ワイン会でもサペラヴィという別の品種と稽古していました。 未だ戦火の只中にあるウクライナのワイン、皆で飲んで応援しましょう。

 外観はしっかりと濃い紫色で、やっぱりウクライナも黒海沿いあたりだと温暖なのだな、と感じさせてくれます。 香りはとても意外です。まず、鉄棒をしたあと手のひらを嗅いだような鉄の香りを感じます。 次に感じるのは梅。それも梅干しとかじゃなくて梅味の駄菓子的な香りです。裏ラベルには 「ほんのりバジルの風味」と書かれていて、なるほどなぁと思いました。 味わいはとてもフルーティ。生のフルーツの乗ったチョコレートみたいな味わいです。

 いわゆるメルローの、ちょっとしっとりとおとなしいイメージのワインとは真逆の、 フルーツが前面に出ていて鉄や梅の香りがはっきりとした、個性の強いワインでした。 これは面白いワインですねぇ。ウクライナ、また普通にワイン造りが出来る状況になって欲しいものです。

点数81点
Hauck Essential Reserve Trocken 2018 [Hauck]
名称Hauck "Essential" Réserve Trocken 2018
ハウク "エッセンシャル" レゼルヴ トロッケン 2018
生産者Hauck
ハウク
価格6,600円 (参考価格)
購入店銀座ワイナックス

 赤の最後はこちらのドイツワインです。 品種は、メルローとカベルネ・ソーヴィニョンとのこと。これまたボルドー品種ですね。 地球温暖化によって適正品種が変わってきているのか、あるいはこれまでの「甘い白」なドイツワインのイメージ一新を狙っているのか、 コンサバな師範が知っているドイツとは明らかに変わってきているようです。

 外観は、しっかりと濃くて青みを感じる紫色、「まるでボルドー」な色合いです。 香りは、カシスやブラックベリーのような黒い果実の香りに、黒蜜とか黒豆のような雰囲気があって、こちらも「まるでボルドー」です。 ところが味わいはやっぱりドイツらしさがあるんですね。特徴的なのはキュッと頬を絞るような酸味。 それが全体を引き締めています。

 どなたかが「ドイツ風スーパータスカン」と言われていました。 確かにそんな感じ、各要素はボルドーっぽいんだけど、全体に薄っすらとドイツのベールを纏っているように感じるんですよ。 こういうドイツワイン、今後どんどん出てくるかも知れません。

点数83点
銀座ワイナックス シュトーレン

 こちらは、Mikiさんが持参されたシュトーレン、本場ドイツで作られたものらしいです。 賞味期限は来年6月まであるとのこと。しっかりと甘くて、はっきりとシナモンの香りがあって、 甘口ワインに合わせたいシュトーレンでした。

Stellenrust Noble Late Harvest Chenin d'Muscat 2021 [Stellenrust Wines]
名称Stellenrust "Noble Late Harvest" Chenin d'Muscat 2021
ステレンラスト "ノーブル・レイト・ハーヴェスト" シュナン・ド・ミュスカ 2021
生産者Stellenrust Wines
ステレンラスト・ワインズ
価格2,520円
購入店ワインブティックヴァンヴァン

 最後は師範が持参した南アフリカ産の甘口ワインです。 だってほら、ドイツと言えば甘口ワインでしょう(古い人間です)。 なので、本場を知る方がこのワインをどう評価されるか、大変興味があって持参しました。 ちなみにこの銘柄の2016年産と稽古済みで、 品質的には間違いのないものと確信しておりました。

 色は、ほぼ無色に近い薄レモン色です。ソーテルヌみたいな濃い色合いを想像していたのであれれ?ってなりました。 香りは、まんまマスカットの香りですね。 『ワイン教室とかで香りを表現する時って、なぜ「マスカットの香り」とか「ブドウの香り」とか言っちゃダメなんだろう?』 とひとしきり話題になっておりました。 味わいは、とても甘いです。甘いシュトーレンにも負けない甘さがあります。酸味もあるので甘ったるくはありません。

 良く出来た甘口ワインだとは思います。ただ、ちょっとストレート過ぎるかも、と思っちゃいました。 もう少し熟成させて、違う要素が加わった方が良いのかも知れません。知らんけど。 そして、ドイツワインのプロの方のご意見は聞かずじまいでした。

点数80点
銀座ワイナックス 古酒

 こちらのお店、なんと1970年ヴィンテージから揃っています。 あいにく師範の誕生年はありませんでしたが、無くて良かったかも。あったら買っちゃってたかもです(そんなお金はありません)

 最後は、ななさんを新橋駅まで送って終了。大変楽しい会をありがとうございました!>ますたやさん&参加された皆さま。

 ・・・というような、ドイツ専門ワインショップでの初のワイン会、会費はなんと3,900円というお手頃価格でした。 ワイナックスさんにはずいぶんサービスして頂いたのだと思います。ありがとうございました!

銀座ワイナックス 稽古したワインたち

 稽古したワインたち。10人で11本相当、適量です(酔っているので白飛びしています)


8日(金)

Penley Estate 3本セット

 現在楽天市場はスーパーセール中ですが、その直前に10%オフセールで買ったオーストラリア産の赤ワイン3本セット。 この特徴的なラベルが気になっていたんですよね。ツイッターでの評判も良いみたいでしたし。

 3本の内容は、右側がボルドー・ブレンド、真ん中がシラーズ、左側がカベルネ・ソーヴィニョン。 まずはあいさつ代わりに右のボルドーブレンドから稽古をつけていきます。

Penley Estate Gryphon 2019 [Penley Estate]
名称Penley Estate "Gryphon" 2019
ペンリー・エステート "グリフォン" 2019
生産者Penley Estate
ペンリー・エステート
価格1,787円 (単品価格:2,750円)
購入店

 というわけでまず1本目に選んだのがこちらのボルドー・ブレンド。 品種はメルロー, カベルネ・ソーヴィニヨン, カベルネ・フランのです。 フレンチオーク樽で15ヶ月間熟成(5%新樽)されているそうです。 ちなみに、合わせた料理は鶏手羽のグリル焼き(ガーリック味&カレー味)、合鴨のグリーンサラダです。

 色は、超デカグラスのリーデル「スーパー・レジェーロ ボルドー・グラン・クリュ」に注いでも、 ちゃんと向こうが透ける清澄度の高い濃紫色。高めのアルコール度数(14.5%)を反映して、アシが長くてトローリと落ちてきます。 香りは、黒いベリーの香りに鉛筆の芯と削りかす、まさにボルドータイプな香りです。 でもボルドーとはうやっぱり違っていて、どことなくユーカリのような涼やかさにオーストラリアらしさを感じます。 味わいは、甘さが主体だけど、渋味も酸もしっかり。パワフルではあるのですが、 どことなくまだそれそれが独立しているようにも感じられます。まだ若いのかもです。

 1,000円台で買えたボルドータイプの赤としてはかなり出色の内容です。まだまだ若そうなので、もっと置いておいても良いかも。 超デカグラスで稽古しても負けない、ボリューム感のあるワインでした。明るい濃厚系のワインがお好きであれば是非お試しください。

点数80点

 セットは今でも税込み6,600円で売られているのですが、なんと楽天のスーパーセールでこのワイン単品が、 セットの割り戻し価格よりも安い半額(1,375円)で売られています。 「似たようなの3本は多いな」という方は、単品+他のワインを絡めて買うのもお勧めです。


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