稽古日誌:2006年9月

 ギャンブルの類はほとんどやらない師範だけど、 一攫千金を夢見てジャンボ宝くじだけは毎度10枚くらい買っております。
 で、師範的にとっても気になっているのがあの抽選方法。 ご存知の方も多いと思うけど、合図とともにお姉さんがスイッチを押し、 機械から放たれた矢がクルクル廻っている的に当たり、 その矢が刺さったところに書かれた一桁の番号を並べて当選番号が決まる、というシステム。 アレに胡散臭さを禁じえないのね。 最終的に矢は人が放つのではなく機械が放つので、 現代の技術をもってすれば、主催者側が狙った番号に当てることなんて極めて簡単なんじゃないかと。 的の回転位相を把握し、 射出してから的までの到達時間を把握し、 お姉さんがスイッチを押してからミリ秒オーダーの時間を調整して矢を放てば良いだけ。 お姉さんのスイッチは単なるダミーでも良いし。 ともあれ現代の技術では赤子の手をひねるくらい簡単な制御に思えるわけで。
 まぁそんなことやってないとは思うけどね。ただ「そうすることも出来る」以上、 もっと確実なランダム性を持った方法(一番単純なのはお姉さん自身が矢を放つとか)にした方が良いのではないか ・・・と、高額当選の経験なんか一度も無いんでひがんでおります。

翌月分

30日(土)

 本日はプチ師範代/プチプチ師範代が通う保育園の運動会。
 0歳児から通うプチ師範代にとっては今年で6回目、そして保育園最後の運動会。 入園してすぐはハイハイ&ポタポタ歩きで参加だったんだけど、今では縄とびなんかできるまでに成長。 そういえば、最初の運動会のときに年長さんの演技を見て、 「うぁー、あと5年もするとこんなことが出来るのかぁ」と感動した覚えがあるけど、 実際わが子がやるのを見るのも感動。
 プチプチの方は、まだ運動会の何たるかが分かってなくて、なんとなく雰囲気ではしゃいだりご機嫌ナナメになったり。 でもまぁそれも今年までかな? それはそれで大事にしなきゃいけない成長過程の記憶。

Cotes du Rhone 2003
コート・デュ・ローヌ 2003
E. Guigal
E.ギガル
Blanc
Cotes du Rhone
コート・デュ・ローヌ
Cotes du Rhone (France)
コート・デュ・ローヌ (フランス)
\1,1552006/09/14 お手軽ワイン館 ラック・コーポレーション
 プチ師範代の縄とびが上手に出来たことと、リレーで頑張ったご褒美に、 本日の夕食は買ってきた握り寿司(親が手抜きしたかったという説もある)と、鶏手羽先のグリル焼き。 ワインは、ローヌの大手、ギガルのお手頃白。 一番近いところでは、5年前に1997産と稽古済み、 安くても堅実なワインという印象。
 色は普通。香りはちょっとハーブのような涼やかな香りと、レモンのような果実香、それと蜜香。 ハーブ入りハチミツレモン、といった雰囲気で、なかなか食欲をそそる香り。 味は、思ったよりもかなり甘みが強くて、まるでニューワールド産みたい。 甘さの度合いとしてはまだ許容の範囲内ではあるけど、ちょっと意外。
 2003年のローヌって、よっぽど糖分の高いヴィンテージなのかなぁ。 この甘さがちょっと清酒っぽい雰囲気を醸し出していて、寿司との相性は思ったより悪くなかったりする。 でもワイン自体の雰囲気としてはこれまでの「スッキリしていてコクがある」ワインの方が好きだった。 この年だけ特別にこうだった、というのだったら良いけど。
69点自宅にて

29日(金)

Chateau Saint Elisabeth 2003
シャトー・サン・テリザベス 2003
Ch. Saint Elisabeth
シャトー・サン・テリザベス
Rouge
Costieres de Nimes
コスティエール・ド・ニーム
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\1,0292006/09/14 お手軽ワイン館 東京実業貿易
 本日のワインは、 なんとなくフレンチ・ロマンスの香り漂う語感(と感じるのは師範だけ?)でありながら、 なかなか男気のあるゴツいワインを産出するAOC「コスティエール・ド・ニーム」のもの。 更にこのワインは、「エリザベス」なんて更に女性っぽい名前。 それにしても、フランス産にして「エリザベス」って名前はアリなんですかね? ちなみに品種はグルナッシュとシラーらしい。 さらにちなみに料理は、海老とタケノコとピーマンの炒め物、 シーフードサラダ、昨日の残り物のすきやきを利用した牛丼。
 色はとっても濃くて、いかにも南仏の気合入ったワインの色。 香りは、そこそこ普通のボリューム。ツンッとくる果実香もありながら、 アクリルのぬいぐるみっぽいケミカルな雰囲気もある。 味は、やや甘くてガッツリ渋い。 飲みごたえはありありなんだけど、 さすがにこりゃちょっと年寄りには手ごわいですな・・・
 ・・・ってことで半分強でストップ。 気合はわかるし、品質も高いんだと思うけど、クイクイとは飲めないよなぁ、と。 こういうのって多い気がするんだよね、コスティエール・ド・ニーム。 ともあれ残った1/3くらいは明日も稽古予定。
 残った1/3に栓をしただけで常温保存、翌日稽古。 香りが思いっきり変わってて、まるで玄関先に置いたカブトムシの虫かごのような香り、というか匂い。 一気に熟成が10年進んだ感じ。 やっぱり冷蔵庫に入れるなり、空気を抜くなりしたほうが良いかもですね。 味は香りほどの大きな変化は無いけど。
69点自宅にて

27日(水)

Elsa Bianchi Chardonnay Semillon 2005
エルサ・ビアンキ シャルドネ・セミヨン 2005
Valentin Bianchi
バレンティン・ビアンキ
Blanco

Mendoza (Argentina)
メンドーサ (アルゼンチン)
\1,0292006/09/14 お手軽ワイン館 ミレジム
 本日の料理は鰻丼。 鰻(の蒲焼き)って、和食の魚料理としては珍しく赤でも白でも合いそうなメニューだけど、 今日は白で・・・っていうか師範の場合やっぱり鰻には白を合わせることが多いような気がする。 で、選んだのはアルゼンチン産。葡萄の葉を模したラベルで、なかなか涼しげな印象。
 色は普通に薄め。香りは 「さすがにこれだったら師範でも判る、典型的なソーヴィニョン・ブランの香りだな」 なーんて考えてたけど、ラベルをよくよく見ると品種はシャルドネとセミヨン。 どうなってんだ師範の感覚器は。 ともあれまるでソーヴィニョン・ブランのような、 草原の草っぽい感じとトロピカル・フルーツが合わさった香り。 一部樽熟しているみたいだけど、樽香はほとんど感じられない。 味も、ややほろ苦い感じで、まるでソーヴィニョン・ブランみたい。
 品種ってのは判らんもんですなぁ。こんな調子の師範なんで、 ワインの産地なんて判るはずもない。 ・・・ってなことは置いといて、このワイン自体は南米産としては良い意味でちょっと軽い感じで、 1,000円だったら微妙にお得、1,200円くらいに感じられるモノ。
70点自宅にて

24日(日)

 本日はバンドの練習日。 いつもだったらメンバー4人で「土風炉」という居酒屋に行くのが定番だけど、 今日はドラムのF氏と二人だけだったんで、いつもと嗜好を変えて別の店に。 行ったのは、代々木駅西口を出てすぐ右側にあるビルにあるインド料理アヒリヤという店。
 店内のキャパは20人強くらいかな、小さめの厨房にはインドの方と思われるシェフが一人、 フロアには日本人で落ち着いた年齢の女性が一人。 インドのセクシー系ミュージック・ビデオがかかっていて、 ちょいと怪しげとも思える雰囲気。
 で、食べたのは以下。
サービスのインド風せんべい
サモサ
インド風鶏の唐揚げ
インド風ピザ
チキンカレー(右写真)
ガーリック・ナン(右写真)
インド料理って、結構どの店に行っても外さないっすね、 焼きたてのナンが出る店だったらどこでも美味しいと思う。 まぁ師範の場合タマにしかいかないから、良し悪しの差がわかっとらん、というのが正直なところだと思うけど。 とりあえずなかなかおいしゅうございました。

 酒は、喉が渇いてもいたんでまず生ビールをそれぞれ2ずつ、 その後飲んだワインがコレ。

Barton & Guestier "French Tom" Chardonnay 2004
バルトン&ゲスティエ "フレンチ・トム" シャルドネ 2004
Barton & Guestier
バルトン&ゲスティエ
Blanc
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussilon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
(\2,300)2006/09/23 インド料理アヒリヤ 麒麟麦酒
 酒のリストには、インド含めて各国のビールが20種ほど。 ワインもあって、イタリア(\2,000)、チリ(\2,300)、フランス(\2,800)がそれぞれ赤と白、 銘柄の記載は無し。 インド料理って基本的にスパイシーなんで、ここは味の濃そうなチリ産で、 あと冷たいのが飲みたいんで白でしょう、ってことでチリの白を注文するも在庫切れ。 変わりにフランスの白をチリの白の値段で出してもらいました。
 照明の暗い店なんで、色はほとんど判別不能。 香りは、蜜っぽい果実香に樽香なんかもあって、なかなか高級風。 2004年産と若いのにちょっと熟成っぽい感じもあったり。 味は、いかにも南仏のシャルドネらしく、ちょっと新大陸風の濃さがある味わい。 とはいえバランスも悪くなく、辛いインド料理にあわせてスイスイ進む。
 なかなかシッカリした白ワイン。これだったらチリの変わりに出して頂いて大正解。 酒屋だと1,000円前後のワインだとは思うけど、レストランだったら2,800円でもまずまず納得。 特に、この店はグラスが空になったら注いでくれるサービスもあったりで、 気持ちよく飲むことが出来るし(野郎二人にそんなサービスは要らんっちゃ要らんのですが)
75点自宅にて

 この後、師範がインドのビール(銘柄失念)/F氏がタイのビール(シンハー)を1本飲んで、 お会計は9,000円弱。なかなか満足度の高い店でございました。


23日(土)

Abbazia Brut N.V.
アッバツィア ブリュット (ヴィンテージ無し)
Abbazia
アッバツィア
Spumante
発泡

(Italia)
(イタリア)
\9242006/09/14 お手軽ワイン館 二葉屋
 本日の夕食は、サンマの刺身、サンマの塩焼き、ヤリイカとブロッコリーとパプリカのニンニク炒め。 今年はサンマが安いですな。確か昨年も安かったような。 一昨年は、「もうサンマなんてこれから日本では食べられない」ってくらい品薄だったような・・・違ったっけ? ・・・ってなことは置いといて、ワインはイタリア産の安スパークリング。このWebショップで大々的に宣伝されているもの。 品種は、ピノ・ビアンコ40%、シャルドネ20%、ガヴィ10%、コルテーゼ・ピエモンテ30%らしい。
 色は薄め、スパークリングとしてはレモン色が強い色合い。 泡立ちのボリュームとキメは、1,000円以下とは思えないクオリティ。 香りも色から想像されるように、柑橘系の香りがメイン。 シャンパーニュと比べると、よりフルーティというか直接的な香り。 味も香りの印象通り。あと、やや甘味が強い。 シャンパーニュだったらドゥミ・セックくらいの糖度があるんじゃないかな? 嫌味に感じるぎりぎり手前くらいの甘さ。 安スプマンテにアリがちな、金属的な辛さがあるよりはずっと好印象。
 フルーティでほんのり甘くて、と一般ウケの良さそうなスパークリング。 もちろん師範も一般人なんで、結構ウケてます。こういうスパークリングが900円強ってのはありがたいね。
72点自宅にて

22日(金)

Senorio de Sarria "Vinedo Sotes" 2002
セニョーリオ・デ・サリア "ヴィニェード・ソテス" 2002
Bodega de Sarria
ボデガ・デ・サリア
Tinto
Navarra
ナバーラ
Navarra (Espana)
ナバーラ (スペイン)
\1,5012006/09/14 お手軽ワイン館 東京実業貿易
 本日のワインは、写真を見ておわかりの通りのっぺらぼうのワイン。 ただ、そもそもラベルがないワインってわけじゃなくて、 「ラベル不良で50円引き」ってのを買ったら、不良どころかラベル無しだったという始末。 さすがにそりゃ無いよ、って感じ。汚れや破れなら「ラベル不良」の範疇だけど、 全く無いのは普通商品価値無しでしょう、と思うんだけどね。 一応裏ラベルは貼ってあるんで、銘柄に間違いは無さそうだけど。 ともあれ販売店絶賛のスペイン赤ゆえ、期待して稽古。
 色は濃い目。ほんのちょっとだけレンガ色というか、フルーツっぽい真紫じゃなくて小豆っぽい色合い。 香りのボリュームは、正直「恐れ入りました」って感じでバンバン。 アメリカン・オークかな?非常にストレートな樽香と、 ギュギュッと濃縮した感じの果実香、 それに(多分)テンプラニーヨらしいヤニっぽさと膏薬みたいなケミカル香が同居。 好きじゃない要素もあるけど、複雑っちゃ複雑。 味も非常にボリュームがある。甘味がしっかりしてて、カドの取れた渋味もあって、 酸味こそ控えめだけどどっしりした味わい。
 で、最初は「こりゃ美味いねぇ」と飲んでたんだけど、3杯目くらいでぱったり杯が止まる。 別に不味く感じたわけでもなく、それほど酔ったわけでもないのに、 なぜかワインが進まなくなる感じ。アルコール度数が14.5%と高いのも影響しているだろうけど、 それ以外にもそうさせる何かがある感じ。
 というわけで半分以上明日へ持ち越し。意図的に半分しか飲まなかった場合は別として、 自然に半分残っちゃうなんて大変珍しい。 基本的には、この値段では考えられないくらい凝縮感とパワーのあるワインで、 スペイン好き/濃いワイン好きの方だったら大絶賛だと思う。 1日置いたくらいでへこたれるワインじゃ無いと思うので、明日にも期待。
 バキュバンして常温保存した翌日、香りがカブトムシっぽく変化して、 味はより一層丸くなって、 なんだか数年分熟成したような感じ。 昨日より良いかも、ってことで2点プラス。
75(+2)点自宅にて

21日(木)

Inca Cabernet Malbec 2004
インカ カベルネ・マルベック 2004
Vinas de Altura
ビーニャス・デ・アルトゥラ
Tinto
Calchaqui Valley (Argentina)
カルチャキ・バレー (アルゼンチン)
\1,0292006/09/14 お手軽ワイン館 重松貿易
 本日のワインは、アルゼンチン産の赤。 今年の6月にこの造り手のシラーズと稽古して、 「悪くないけど物足りない」と書いたところ、読者の方からメールを頂いて、 『インカはカベルネ・マルベックが美味い』とのご助言を頂いた。 ならば、ということで今回購入。 ちなみに料理は、味りんやトンカツソース、ケチャップなんかが入った照りのあるこってりソースのハンバーグ。 かかってきやがれ濃いワイン!な布陣。
 上部が太くて下部が細く、ずっしりと重い高級感のあるボトルを持って、 それに不釣合いなやや安っぽいキャップシールを剥がすと、 更に不釣合いな合成コルク出現。でも好きだけどね、抜きやすいタイプの合成コルクは。 で、南米産でこの品種だったら当然想像されるように、ワインの色はかなり濃い。 上から下までピッチリ青紫。香りは、カシスのような果実香とミントのような涼しげな香り。 複数品種が使われているからかどうか判らないけど、若い割にはやや複雑さが感じられる。 味は、香り同等のボリュームと厚みを備えたしっかり系。 これくらい味が詰まった感じだと、少なくとも前回感じたような「中抜け感」は無くて、 良い感じで楽しめる。
 確かに前回感じたような物足りなさは無くて、 かなり充実感が味わえるワイン。 やや単調なのは否めないけど、この値段だからね。 1,000円前後のワインとしたら十分過ぎるくらい。 特に、大人数でワイワイ飲むんだったら、ヘタな中級ボルドーなんかよりずっと良いと思う。
74点自宅にて

18日(月祝)

Pernand-Vergelesses 1999
ペルナン・ヴェルジュレッス 1999
Antonin Guyon (Dom. de la Guyonniere)
アントナン・ギュヨン (ドメーヌ・ド・ラ・ギュヨ二エール)
Rouge
Pernand Vergelesses
ペルナン・ヴェルジュレッス
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,4152006/08/17 かわばた酒店 アルカン
 昨日の飲み会では珍しくブルゴーニュ赤を飲まなかったので、今日登場。 同じ造り手、1997産のご近所畑はコレ (サブのドメーヌ名が違うので実際には違う造り手なのかな?)。 夕食のメニューはキンメダイの頭の煮付け(目玉を欲するプチ/プチプチ師範代向け)、 揚げだし茄子とインゲン、豚ヒレカツ。 昔風のブルゴーニュであれば相性は良いかな、という感じの食卓。
 色は思いのほか濃い目。このあたりは豊作年たる1999年を反映したものかも。 香りは、色の若々しさとは裏腹に、 それほど年寄りというわけでもないのになんだか落ち着き払った雰囲気。 樽とか木イチゴとかはあまり感じず、黒蜜とケモノって感じ。 味もそう。柔らかい酸味とスジの通った旨味。 梅や奈良漬みたいな雰囲気もあって、クラッシックなブルゴーニュの雰囲気満載。
 そこそこ想像通りで、昔風の雰囲気で濃さや迫力より旨みが前に出たブルゴーニュ。 ただ、惜しむらくはやっぱり全体的に弱さが否めない。 こういうのって、一人でしみじみ飲むには良いけど、 昨日みたく複数人で飲む際には全くウケないように思う。
76点自宅にて

17日(日)

 米国東海岸よりO氏来日、っていうか先月軽井沢に同行してから1ヶ月も経ってなかったり。 ともあれN氏宅で宴会。

Beaumont des Crayeres "Grande Reserve" Brut N.V.
ボーモン・デ・クレイエール "グランド・レゼルヴ" ブリュット (ヴィンテージ無し)
Beaumont des Crayeres
ボーモン・デ・クレイエール
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\2,5722006/08/17 かわばた酒店 モトックス
 まず一本目は師範持参のシャンパーニュ。 お手軽シャンパーニュとしてはずせないこの銘柄も、 以前(コレとかコレ) と比べて徐々に値上がり中。 なんとかならんもんですかね、一部のフランスワインの値上がり。 シャンパーニュの他にも、名門ブルゴーニュとか、2005年産の名門ボルドーとか。 幸い安ワイン道場の主戦場クラスでは大した影響は無いけど、シャンパーニュは飲むからねぇ。
 午後まで寝坊で遅刻した主賓O氏の登場を待たずに抜栓。 まず色が意外。まるでブラン・ド・ノワールのような赤みを感じる色合い。 光の加減かも知れないけど、とても華やかで美味そうに感じられる。 香りもまずまず。ボリュームは普通だけど、シャンパーニュらしい複雑さのある香り。 味も、エキス分が多いというか、なかなかしっかりした味わい。
 ある意味「コレで十分」というか、シャンパーニュに欲しい要素を一通り備えていて、 2,500円程度なら全く不満の無い内容。 特に今回のボトルは、色も良くて満足度高し。
81点N氏宅にて

Macon-Bussieres "Vieilles Vignes du Clos" Caniculus 2003
マコン・ビュシエール "ヴィエイユ・ヴィーニュ・デュ・クロ" カニキュラス 2003
Verget
ヴェルジェ
Blanc
Macon Bussieres
マコン・ビュシエール
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,6042006/08/17 かわばた酒店 八田
 二本目の白も師範が持参。 ブルゴーニュ白の著名な造り手ながらシッカリと安い価格帯のワインも出してくれているヴェルジェのもの。 以前稽古したもので近いのはコレだけど、 本日のワインは「カニキュラス」というシリーズのもの。 調べたところ、この「カニキュラス」ってのはおおいぬ座という意味で、 夏が暑かった2003年だけのスペシャル・キュヴェだとか。
 色はそれほど濃くなく、普通の白ワインの色。 香りは良くも悪くもビックリで、まるでカリフォルニア産のように派手な樽香。 口に含んでみると、思いのほか軽い味わい。 香りの派手さから味の軽さへの落差が感じられ、 また、シャンパーニュからの流れだと味がますます頼りなく感じられ、 飲み始めはイマイチな印象だったけど・・・
 抜栓後30分くらいも経つと、ワインが開いたのか飲む側が慣れたのか、 味わいに太さが出てきてなかなかバランス良く感じられるようになり一安心。
 結果的にはそこそこ期待したパフォーマンスを発揮してくれた。 でも樽香はちょっと強すぎじゃないのかなぁ。 暑かった2003年なんで、 きっと葡萄も思いっきり熟れていると想像して強めの樽を用意して仕込んだけど、 思いのほか葡萄のほうはシンプルだった、ってなところかしら?
79点N氏宅にて

 ここでN氏が昨日開けたという白ワインを追加。 "Chateau Montdoyen (シャトー・モンドワイヤン)"というワインで、モンバジャックの辛口。 容量は500mlのものが1/3くらい残っていたかな? 色や香りはこの地域でメジャーな甘口ワインっぽいものだったけど、 惜しむらくは味わいが既に抜けていた。でもなかなか面白うございました。

 右は、N氏宅の石釜で焼いたピザ・・・ではなくて宅配モノ。 コレが美味い。パリパリとモチモチが共存した生地が絶品。 普通一般の宅配ピザなんかと比べると雲泥の差・・・らしい。 「らしい」ってのは師範は普通一般の宅配ピザって食べないから差は判らなかったり。 師範代やプチ師範代は師範が居ないときに取って食べてるらしいけど。

Chateau Mangot "Cuvee Quintessence" 1996
シャトー・マンゴ "キュヴェ・カントサンス" 1996
Ch. Mangot (Vignoble Jean Petit)
シャトー・マンゴ (ヴィニョーブル・ジャン・プティ)
Rouge
Saint-Emilion Grand Cru
サンテミリオン グラン・クリュ
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\4,9352006/08/18 リカーショップ ヒラオカ ヴァンローブ
 この赤も師範が持参。 そもそも、軽井沢での「高ワイン道場」で飲むつもりで持っていってたんだけど、 残念ながら飲むに至らず持ち帰ったボルドー産。 あまりメジャーではない銘柄だけど、 3段階に焼いた3種類の新樽100%、16ヶ月熟成。 卵白で清澄後瓶詰め、その後21ヶ月以上瓶熟という、なかなか凝った醸造法を採っているらしい。
 抜栓して香りを嗅いで、そのボリュームにまずオッケー印。 10年も経っているワインだけど、色はまだまだ健全で、 ほんの少しエッジにオレンジがかった感じがあるかな、というくらい。 前述の通り香りのボリュームは全く申し分なく、 メルローが熟成して煮豆みたいになった香りと、 まるでブルゴーニュのような甘く香ばしい香りが印象的。 で、香りのボリュームと雰囲気があまりに良いため、相対的に飲み口が軽く感じられるのがタマにキズ。
 美味いです、コレ。ヘタな格付けボルドーなんかだったら簡単に凌駕出来そうな内容。 ただ、一緒に飲んだ相手↓が悪かったかなぁ。 普通にブルゴーニュ赤とかのに飲めばもっと好印象だったかも。
86点N氏宅にて

Opus One 2002
オーパス・ワイン 2002
Robert Mondavi & Baron Philippe de Rothschild
ロバート・モンダヴィ&バロン・フィリップ・ド・ロートシルド
Red
Napa Valley (USA)
ナパ・ヴァレー (アメリカ合衆国)
(O氏より) (ハンドキャリー)
 というわけで同時に抜栓したワインがコレ、誰でも知ってる米国の著名ワイン、オーパス・ワン。 確か春頃にO氏が一時帰国した時に持ってきて、N氏宅のセラーに保管されていたもの (それが今となっては難しいのね、米国から液体を機内に持ち込めないから)。 で、師範のオーパス・ワン経験は過去2回(ココココ)、 いずれも1994産。いずれも自分で買ったわけじゃ無かったり。
 色は、上のワインと比べると、濃さはそんなに違うようには見えず、 エッジまで真紫で、ある意味単調。香りのボリュームはコチラも凄い。 いかにもカリフォルニア、いかにもカベルネな、ミシーッと濃い果実香がいっぱい。 当然樽香もあるんだけど、果実のパワーがあるんで変な目立ち方はしない。 で、そこまでは良い勝負だったんだけど、味が横綱。 明らかに太いですな、こちらは。余韻も長いし。
 「高級なカリフォルニア・ワイン」そのもの、 米国産カベルネをグーっと高級側に引っ張っていった延長線上にバッチリ位置するワイン。 結構イケてるボルドーに対しても横綱相撲、ワイン好きなら誰もキライとは言わなそうな雰囲気。 ただ、3本目にしても未だ「オーパス・ワンらしさ」ってのはわからないわけだけど。 ともあれご馳走様でございました>N氏&O氏。
88点N氏宅にて

 というような連休中日。

おご馳走様でした>N氏
次回の帰国時も連絡ちょうだい>O氏

16日(土)

Cristobal Extra Brut Blanc de Blanc N.V.
クリストバル エクストラ・ブリュット ブラン・デ・ブラン (ヴィンテージ無し)
Don Cristobal
ドン・クリストバル
Espumoso
発泡

(Argentina)
(アルゼンチン)
\1,7202006/08/04 関内 サンタムール カツミ商会
 本日の夕食は、タコとブロッコリーとトマトのサラダ、サンマの蒲焼。 今年もサンマが安いですな。毎度刺身や塩焼きだけってのも芸が無いんで、今日は蒲焼で。 甘辛く焼かれた魚だったら赤ワインでも合いそうな気がしたけど、 もう一品(タコ)と赤とはちょっと無理があるし、 数少ない在庫のことも考慮して泡をチョイス。 アルゼンチン産の泡って、シャンパーニュっぽくて濃いものが多い印象があるけど、 果たしてコレはどうか、と。
 色は、結構しっかりした濃さのあるレモン色。 ノン・ヴィンテージだけど比較的新しいキュヴェを使っているのかな?って想像される色あい。 香りは期待通り。シャンパーニュみたいなイースト香があったり、 飴のような香りがあったり、なかなかどうして侮れない香り。 味わいも悪くない。やや泡立ちがおとなしめな感じはするけど、 キメは十分に細かいし、濃さもある。 ただ、シャンパーニュなんかと比べると酸が弱いのかな?、 そのあたりがややルーズに感じられる点が残念。
 とはいえ「なんちゃってシャンパーニュ」として十分に機能するスパークリング。 でも値段を見るとそんなに安くないのね。ネームバリューの無さを考えると順当なところかも。
75点自宅にて

15日(金)

Canyon Road Merlot 2003
キャニオン・ロード メルロー 2003
Canyon Road Winery
キャニオン・ロード・ワイナリー
Red

Geyserville (USA)
ガイザーヴィル (アメリカ合衆国)
\1,2072006/08/17 かわばた酒店 マキシアム・ジャパン
 本日のワインは久しぶりの米国産。この造り手のワインは、 シャルドネと以前稽古済み。 その時は随分安っぽいラベルだなぁ、と思っていたけど、実際安いワインだった、ってわけで。 きっと米国で買うともっと安いんだろうね。1本5ドルとか。 それくらいの価格帯だったら、こういうポップなラベルもそれはそれでアリのような気がする。
 色はそこそこ濃い目、ごく僅かにレンガ色がかって赤みを感じる色合い。 香りは、いかにもメルローらしいというか、バーッと外に発散するじゃなくて、 やや内向的な果実っぽさがメイン。樽香も下品じゃない程度にある。 そして特徴的なのは、どことなく古い蔵の中のような香りがあること。 良く言えば複雑性のある香りで、悪く言えばやや辛気臭い香り。 味は、重すぎず軽すぎず、カドも無くて変な引っかかりもなくて大変優等生。 その分やや面白みに欠けたりはするわけだけど。
 なかなかバランス良くまとまったワインだと思う。 これがホントに5ドルくらいだったら、 現地の方がデイリーワインとして飲むには丁度良いんだろうな、という気がする。 ともあれラベルの安っぽさを別にすれば、赤も白もなかなかイケる。
73点自宅にて

13日(水)

Les Ephemeres de Foncalieu Sauvignon Primeur 2005
レ・ゼフェムール・ド・フォンカリュー ソーヴィニョン プリムール 2005
Foncalieu
フォンカリュー
Blanc
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\450 (3本セット \1,555 : 単品価格 \680)2006/08/04 関内 サンタムール カツミ商会
 本日の夕食は今シーズン初のおでん。 おでんっつーのは美味いですな。特に最後、(下品だけど)ご飯に汁をかけて食べるのが美味い。 ただ、おでんって、赤にしろ白にしろ、マトモなワインとの相性は極めて難しい料理だという気がする。 だもんで、本日のチョイスは激安白。 3本セット1,555円で叩き売られていたものの最後の一本。 赤は先週稽古済み、 そこそこ好印象だったので、こちらもそこそこ期待。 だいたい激安ワインって、赤より白のほうがハズさない印象が強いし。
 スクリューキャップをキュキュッと捻って抜栓。 色は薄めだけどまぁ普通の白ワインの色。 香りにビックリ、ソーヴィニョン・ブランらしい涼しげな香りと、 花のような甘い香りが、結構なボリュームで感じられる。 味は薄い。変な甘さが無いのは好印象だけど、 後味の酸味が薄っぺらでいかにも安っぽいのが残念。
 前回の赤と同じく、これも買値450円と思えば十分に高品質、 通常価格の680円でも納得の内容。 ヌーボー市場向けに出されたワインだとは思うけど、 そういうワインが1年経っても十分飲めますな。
70点自宅にて

12日(火)

Bourgogne Pinot Noir "La Moutonniere" 2005
ブルゴーニュ ピノ・ノワール "ラ・ムートニエール" 2005
Louis Pierre & Fils
ルイ・ピエール&フィス
Rouge
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,2802006/08/23 QUEEN'S ISETAN 品川店 ドウシシャ
 本日師範はプチプチ師範代の看病のためお休み。 というわけで、"個人的ハッピーマンデー法"を強引に拡大解釈し、 「通常休肝日である月曜火曜であっても、理由の如何を問わず休日とした際には飲んでヨシ」 ということにして、今日は飲む日に(って言い訳満載)。 一気に涼しくなったってことで、今日の夕食は寄せ鍋。 ワインは在庫があまり無く、軽そうな赤ってことで安ブルゴーニュをチョイス。 ヌーボーじゃないブルゴーニュ2005年産は当道場初登場 (そういうのを調べる時ココが便利)。
 色は、濃さこそそれほどでも無いけど、普通一般のACブルゴーニュなんかと比べると、 はるかに青みが強い紫色。まるでボージョレ・ヌーボーみたいな色合い。 これって2005年産という若さのせいかなぁ。 香りは、抜栓してすぐは硫黄のような芋焼酎のような香りが充満していて 「こりゃダメかも」と思ったけど、 程なくしてそれは無くなり、ツンッと鋭いイチゴみたいな香りに変化。 こういうのっていわゆる「自然派」のワインに多い傾向だと思うけど、 この造り手がそうかは不明。 味は、酸味と渋味のバランスが良くて、ほんのり甘味もあってなかなかの雰囲気。
 抜栓直後はかなりアレだったけど、トータルでは値段以上の内容を感じるACブルゴーニュ。 2005年の作柄ってどうなんだっけ? 少なくともこのワインだけから想像するに、 なかなか良さそうな雰囲気が感じられるんだけれども。
73点自宅にて

10日(日)

Saint-Veran Vieilles Vignes 2003
サン・ヴェラン "ヴィエイユ・ヴィーニュ" 2003
Dom. Jobert (Cave de Prisse)
ドメーヌ・ジョベール (カーヴ・ド・プリッセ)
Blanc
Saint Veran
サン・ヴェラン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,5752006/08/17 かわばた酒店 ミレジム
 金曜から風邪で熱を出しているプチプチ師範代、体中に発疹が出て非常に辛そう。 病気だからっておかゆなんかを食べるような性格じゃないんで、 すこしでも彼女が好きな食べ物を、と思い、夕食は枝豆、筍入りの肉じゃが、イサキの塩焼き。 枝豆、肉じゃがは結構食べてくれたけど、イサキまでは体力が続かず、って具合。 早く良くなれ!の願いを込めつつ、親父はワインを抜栓。
 色はほぼ無色に近い淡い色合い。 香りは、パイナップルのような南方系のフルーツ香と蜜香、その裏側に草のような涼やか系の香りがある。 ボリュームもあって、なかなか良い感じの香り。 味は、甘からず酸っぱからず、コクが前面に出た非常に使いやすい雰囲気。 ひっかかるような要素も無く、スルスルスルッと一本飲み終わり。
 というわけで、なんとなく慌しくバタバタと飲んだけど、 そういうのにふさわしい(と言っちゃ失礼か)重すぎず軽すぎずなワイン。 マコン近辺の白ってのはこういう使い勝手の良いワインが多い気がする。
73点自宅にて

9日(土)

 今日は朝から近所を散歩。
 プチ師範代が「かき氷が食べたい」というので、以前から行ってみたかった 近所の(といっても遠いけど)かき氷屋へ。 場所は、保土ヶ谷駅と天王町駅のちょうど中間くらい、 大門通り交差点のそばにある村田屋という店。
 店のたたずまいは思いっきり昭和の雰囲気で、 それも最近流行の「レトロ風」なんてのじゃなくて、意図的でなく本気バリバリのレトロ。 だいたいこの店は夏しか営業してなくて、今年の営業は9月18日まで、 その後は来年の夏までお休みだとか。 そういう力の抜けた経営姿勢も雰囲気にピッタリ。

 で、注文したのは以下。

師範:氷メロン
プチ師範代:氷イチゴ
 普通のかき氷って、蜜のかかっているところとかかっていないところで 味にバラツキがあったりするけど、ここのは均一に甘い。 師範にとってはやや甘すぎの感もあるけど、 「甘さ控えめ」なんて流れに迎合しないのも昔っぽいなぁ、と。
 お会計は、2杯で600円。残念ながらお値段だけはレトロじゃなく現代風、ということで。

 夕食は家で。

Montepulciano d'Abruzzo "Colle Maggio" 2001
モンテプルチアーノ・ダブルッツォ "コッレ・マッジオ" 2001
Torre Zambra
トッレ・ザンブラ
Rosso
Montepulciano d'Abruzzo
モンテプルチアーノ・ダブルッツォ
Abruzzo (Italia)
アブルッツォ (イタリア)
\1,6272006/08/17 かわばた酒店 モトックス
 師範実家から大量の手作りパンと大量のハム・ソーセージが届いたので、 本日の夕食は焼いたソーセージ2種と、ベーコンを使ったポトフ。 ベーコンが美味いとポトフも美味いですなぁ。 ただ、そのベーコンは非常に脂の多いもの(赤身:脂=1:3くらい)だったので、 摂取カロリーがちょいと心配。まぁ一般に美味いものは身体に悪いわけだけど。 で、ワインは南イタリア産。なんでも雑誌でベストバイに選ばれたらしい。 まぁ一般にそういうものはあまり信用できないわけだけど。
 色は、昨日一昨日のワインなんかと比べるとはるかに濃い紫色。 香りは、これぞ南イタリアな、ツンッと鋭い果実香と桜餅ののような雰囲気。 香りのボリュームたっぷりで、なるほど品評会ウケしそうな感じ。 樽香は感じないけど、特段寂しさは感じないし。 味も、香りに負けないパワーを感じてまず納得。 渋味はしっかりしているもののカドがなく、甘味もほんのりあったりして、 なかなか上手に造られている感じ。
 いかにも南イタリアらしい、熱い日差しをタップリ受けた皮が厚くて甘味の強い葡萄を、 あんまり小細工せずに素直にワインにしました、って感じ。 なかなか美味しゅうございます。この値段なら十分なパフォーマンス。 でも欲を言うと、なんかあと一歩グッと来ないんだなぁ。
78点自宅にて

8日(金)

Bourgogne Pinot Noir 2002
ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2002
Dom. Jean-Luc Joillot
ドメーヌ・ジャン・リュック・ジョワイヨ
Rouge
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,6592006/08/17 かわばた酒店 八田
 やっとの思いで迎える週末。 夕食のメニューは、茹で鶏の中華風ソース(かな?)、ニラ玉、オクラの酢の物。 何でも合いそうでいて何にも合わなそうなメニューだけど、 今宵の師範のチョイスはブルゴーニュ赤。 この造り手のワインは、1999産のボーヌと今年の正月に稽古済み。 評価的にはイマイチだったみたいだけど、ブルゴーニュなんて畑とヴィンテージが違えば全く別物っすからね。
 色はACブルゴーニュとしてはやや濃い目。グラデーション、ってほどでもないけど、 エッジのあたりが一様でないキレイな赤紫色で期待十分。 香りは、最初ビックリするくらい香ってこなかった。「これはもしやブショネ?」と心配したけど、 ちょこっとスワリングしてクンクン嗅げばそれなりに良い香りがしてきて一安心。 香りの傾向としては、梅っぽいフルーツ香と酸の香りがメインなんで、 単純に考えれば梅干(紫蘇を使わないヤツ)の香りに近そうだけど、 実際は梅干とは全く違う雰囲気(ってあたりまえか)。 味は、濃からず薄からず、良い感じじゃないでしょうか。 とりわけどうということは無いんだけど、スルスル入っていくあたりがブルゴーニュらしいなぁ、と。
 まぁこぢんまりはしている、でも高級ブルゴーニュの雛形というかスケルトンというか、 ある種通じるものが感じられてそこそこ満足のいくワイン。 サクサクッと丸一本飲んでもあまり酔った感じがせず(アルコール度数は13%)、 しっかりしているつもりだったけど、やっぱりうたた寝して午前4時すぎに更新。
76点自宅にて

7日(木)

Les Ephemeres de Foncalieu Syrah Primeur 2005
レ・ゼフェムール・ド・フォンカリュー シラー プリムール 2005
Foncalieu
フォンカリュー
Rouge
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\450 (3本セット \1,555 : 単品価格 \680)2006/08/04 関内 サンタムール カツミ商会
 久しぶりの激安ワインであります。 このワインは3本セット1,555円の値段で(先月飲んだコレと一緒に) 店の表で売られていたもの。 要は昨年のヌーボーの売れ残りなんでしょうな。 いかにもお手軽ワイン風のポップなラベルで、 栓はスクリューキャップで、 ボトルが無色なのを差っ引いても薄げな色合いはシラーとは思えない雰囲気で、 と見るからに激安系。
 恐る恐る抜栓、というか捻栓。 色は、ボトルの外から見るよりはるかにマトモ、 とはいえシラー種とすればかなり薄めの色合い。 香りは、抜栓してすぐは饅頭をふかすような匂いが感じられ、「ちょっとヤバいかも」気分。 でも、グラスに注いで香りを嗅ぐと、そこそこ若々しいフルーツ香が感じられ、 意外と悪くない雰囲気。 味は、軽くて甘酸っぱくて、それはそれで良い感じ。 深みとか複雑さは求めるべくも無いけど、 ちょっと冷やして飲めば結構イケるアルコール飲料だったりもする。
 美味い不味いで言えばとりわけ美味いわけじゃないけど、なんたってこの値段だからねぇ。 単位アルコール度数で比較すると(このワインは12.5%)、 ビールよりは明らかに安くて、第3のビールと比較しても遜色ない値段。 だとすりゃ師範的には十分に投資の価値があるアルコール飲料だと思うです(・・・って450円を投資て)
70点自宅にて

6日(水)

Cotes du Rhone (Blanc) 2003
コート・デュ・ローヌ (ブラン) 2003
Dom. du Coriancon
ドメーヌ・デュ・コリアンソン
Blanc
Cotes du Rhone
コート・デュ・ローヌ
Cotes du Rhone (France)
コート・デュ・ローヌ (フランス)
\1,1342006/07/13 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 本日の夕食は鰻丼、筑前煮。 師範が夕食を取っている時間には子供らは既に食事が終わっているわけだけど、 コイツらが横からツマミ食いに来る来る。なんだか鳥に餌付けしているような状態。 という毎度慌しい食卓で開けたのがコレ、コート・デュ・ローヌの白。 販売店のサイトによれば、いろんな賞を取っている造り手らしい。
 さて抜栓。色に特段の特徴無し。 しいて言えばやや麦わら色がかっていて、若さを感じない色であるくらいか。 香りのボリュームは結構豊か。グレープフルーツの皮のような、柑橘系の雰囲気がメイン。 樽香は全く感じない。 味は、かなりしっかりしていて悪くは無いんだけど、個人的にはちょっと苦味が強いかなぁ、と感じる。 スッキリ&スルスルって感じじゃなくて、ガッシリ&ゴツゴツって感じ。
 ポテンシャルはあると思うんだけど、平日夜にサクッと飲むにはちょっと合わないかも。 あと、もう少しフルーティなフレッシュさがあった方が師範は好き。
69点自宅にて

3日(日)

Luna 2003
ルナ 2003
Conti Zecca
コンティ・ゼッカ
Bianco
Bianco del Salento (IGT)
ビアンコ・デル・サレント (インディカッツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
Puglia (Italia)
プーリア (イタリア)
\1,6592006/08/17 かわばた酒店 モトックス
 久しぶりにのんびりした午後。 ビール飲んだり昼寝したりビール飲んだり。風もようやく涼しくなってきて、 朝晩は窓を開けての生活。まだセミの声は激しいけれど、今年の夏もいよいよ終わりですなぁ。 で、夕飯は、野菜スティック、サンマの刺身、蒸し鶏の棒々鶏風サラダ、鶏手羽先のグリル焼き(塩焼き and カレー風味)。 ワインはコレ、以前赤と稽古したことのある造り手の白。 品種はマルヴァジア・ビアンカ(知らん)、シャルドネで、新樽熟成されているらしい。
 さて抜栓。コルクの香りを嗅いだだけで判る強い樽の雰囲気。 色もかなり来ていて、まるでソーテルヌとかの熟成モノみたいな濃い黄金色、 およそこの価格帯のワインとは思えない色合い。 香りは、コルクで感じたそのまんま、思いっきり目立つ樽香。 カリフォルニアあたりの米国人向けシャルドネっていわれりゃそのまんま信じそうな香りの雰囲気。 味は、特段特徴のない普通の内容なんで、香りの強さだけが口の中を支配してしまう。
 とにかく樽、樽、樽。いやー最近こういうのもキライじゃないし、 鶏手羽のオーブン焼きなんかにはこれくらいハッキリした香りがあったほうが合うようにも思うけど、 それにしてもちょっと目立ち過ぎかと。 「厚化粧」という言葉がピッタリな、 米国版プレイボーイに出てくる金髪女性のよう(って、そういうのもう何年も見てませんけど)なワイン。
70点自宅にて

1日(金)

Mas de Libian "Vin de Petangne" 2005
マス・ド・リビアン "ヴァン・ド・ペタンニュ" 2005
Mas de Libian
マス・ド・リビアン
Rouge
Coteaux de l'Ardeche (VdP)
コトー・ド・ラルデシュ (ヴァン・ド・ペイ)
Cotes du Rhone (France)
コート・デュ・ローヌ (フランス)
\1,2902006/08/04 マルシェ・ディ・ジュール ヴィレッジ・セラーズ
 不本意ながらなかなか自宅で飲む時間が取れない毎日が続いております。 久しぶりに子供らが起きている時間に食べた自宅料理は、青椒肉絲(チンジャオロースー)。 ワインは南仏産をチョイス。 この造り手のワインとは、ACコート・デュ・ローヌとは4年前に 稽古済み、 濃いには濃いけどジャジャ馬だったらしいんで、 それよりちょっぴりグレード・ダウンしたこの銘柄だったら丁度良いくらいかも、と。
 色は、濃淡で言えばビックリするほど濃くは無い。 でも、中心から端っこまでビッシリ紫色で、なんだか威圧感のある色合い。 香りは、最初は『なんだこりゃ?カブトムシ?』ってくらい風変わりな雰囲気に感じられる。 自然派ワインにあるといわれる「ビオ臭」ってやつかなぁ。 しばらくすると、オレンジの皮のような果実香みたいなのが感じられてくる。 味は、やっぱりジャジャ馬っぽさは禁じえない。 このクラスなのに渋味が旺盛なのは大したもんだけど、 ついでに酸味も旺盛なんで、なんだかガッチャンガッチャンした雰囲気。
 ポテンシャルの高さは感じて、雑誌などでの高評価もある意味納得なんだけど、 なんの前知識も無く普通の人がコレ飲んで美味いと思うかなぁ? 詰め将棋では知識のある人が見ると王は詰んでいるわけだけど、 私ら一般人から見たら王は逃げ放題、って感じ。
69点自宅にて

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by 師範