稽古日誌:2004年5月

 師範宅の前の道路は、近所に高校があるためスクールゾーンになっており、 7:00-9:00は車両進入禁止になっている。 でも、師範宅としてはプチ師範代を保育園まで送り迎えする必要があるので、 警察署に許可申請した(「道沿いの住人だ」と言っても、 交通規制していた交番の警察官は聞く耳持たず)。 道に広がってチンタラ歩く交通ルールも知らなそうな高校生のせいで、 なぜ居住者の師範が休みとってまで警察に行って頭下げて許可貰わなきゃいけないんだろ?

翌月分

30日(日)

 師範の両親が旅行のついでに師範宅へ立ち寄り。

Bourgogne Chardonnay 2001
ブルゴーニュ シャルドネ 2001
Michel Colin-Deleger & Fils
ミシェル・コラン・ドレジェ&フィス
Blanc
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,750 (3本よりどり\5,250)2004/04/30 やまや洋光台店 やまや
 最初はビールを飲んだ後、まずは白からってことでこのワインを開けることに (ワインを有り難がって飲む人たちじゃないんで、まぁ適当に)。 モノは、ミシェル・コラン・ドゥレジェのACブルゴーニュ白。 この造り手のワインは、赤はいろいろ飲んでいてクレマン(泡)も飲んでるけど、白はお初。 なんとなく官能的なワインを造る人という印象。
 さて抜栓。色は普通、香りも鼻で嗅ぐ分には普通。 口に含むと、強いってほどじゃないけど"適度+アルファ"程度の樽香を感じる。 なんだかこのクラスで樽香を感じるブルゴーニュ白ってのが増えてきたように感じる今日この頃。 味も案外コッテリ系。濃いってほどじゃないけど酸味と甘味がギュギュッと締まった感じ。
 ACブルゴーニュとしては一クラス上のものが感じられ、 料理に合わせるにも使いやすいし一人で飲んでもスカッと一本空きそうな雰囲気。 キッチリした仕事でなかなか好印象。
76点自宅にて

Chateau les Ormes de Pez 2000
シャトー・レゾルム・ド・ペズ 2000
Ch. les Ormes de Pez
シャトー・レゾルム・ド・ペズ
Rouge
Saint-Estephe (Cru Bourgeois)
サンテステフ (ブルジョワ級)
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\2,9192004/04/17 みちのく岩手のワイン屋 竹澤 アルカン
 白に続いては赤を。 ブルゴーニュの白→ボルドー赤と続けるあたりはいかにも定石通り、って感じですな (って自分で語っても仕方ないけど)。 モノは、以前にかなり古いのを飲んで好印象(非掲載)だったサンテステフの(多分)ブルジョワ級、 シャトー・レゾルム・ド・ペズ。 オーナーはランシュ・バージュと同じらしい。 2000年ヴィンテージってことで、若い盛りの美味さを期待。
 色は当然のごとく真っ黒に青く濃い紫(って、黒か青か紫かハッキリせい!ですか)。 香りは、若いボルドーらしいカシスのような果実香がメイン。 もっと樽が効いているかと思ったけど、それほど感じなかった。 味は、期待通りといえば期待通り、きちんと焦点が合っている味わいのバランス。 ただ、パワフルさに関してはもう一歩だったかなぁ、と。 羊羹をほおばるような凝縮感を期待したらういろうくらいだった、ってな感じ。
 普通にブルジョワ級ボルドーと思えばそんなもんだけど、 2000年産で評判の良い造り手で、ってことを考えるとちょっとハズされる。 ちょっとだけどね。でもその「ちょっと」が重要なんだなぁ。
79点自宅にて

29日(土)

Mas de la Barben 1999
マス・ド・ラ・バルベン 1999
Marcel et Veronique Hermann
マルセル・エ・ヴェロニク・エルマン
Rouge
Coteaux du Languedoc
コトー・デュ・ラングドック
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
(6本セット\9,240:単品価格 \1,428)2004/05/23 デリバリーワイン 山信商事
 本日の夕食は"サンデー・シェフ"である師範の担当(サタデーだけど)。 作ったのは、タンドリーチキンとポムダルファン ・・・なんて横文字で書くと大層な感じだけど、 要は鶏モモ肉にカレーとかヨーグルト味を付けてオーブンで焼いたのと、 ジャガイモの細切を薄く固めて焼いたもの(炒め物から逃げております)。 タンドリーチキンは大成功、リトル・インディアって感じ。 ポムダルファンも悪くは無かったんだけどちょっとインパクトに欠ける味だったんで、 おたふくソースとマヨネーズかけてお好み焼き風に。 肝心のワインは、昨日に引き続きデリバリーワイン さんから送って頂いた 特別 赤・白・泡6本スペシャルセット の中から。
 色は案外薄めで赤め。改めてヴィンテージを確かめると1999年、既に5年前なんですな。 香りは、「若い南仏の青々とした・・・」というのとは随分違う。 ツンッとした酸の香りがメインで、青さはあるものの漬物レベルまでカドの取れた青さ。 味もかなり落ち着いている。 酸味も渋味もしっかりはしているけど、なんとなくぼちぼちお互い和解を謀っているというか、 それぞれが互い違いに隙間を埋め始めている感じ。
 全体のバランスはキレイに均整が取れていて、 やや熟成した雰囲気が珍しい。でも、やっぱり南仏は南仏、 野暮ったさは拭いきれずどことなく田舎っぽいワイン。 好きな人は好きでしょう、けど師範にはそんなにヒットしないんだなぁ。 南仏好き&熟成好きな方にはたまらないのかも。
72点自宅にて

28日(金)

Terre di Ginestra Catarratto 2002
テッレ・ディ・ジネストラ カタラット 2002
Calatrasi
カラトラージ
Bianco
Sicilia (IGT)
シチリア (インディカッツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
Sicilia (Italia)
シチリア (イタリア)
(6本セット\9,240:単品価格 \1,333)2004/05/23 デリバリーワイン 中島菫商店
 本日は久しぶりに家で夕食とワイン。メニューはカツオのカルパッチョ、 レタスのサラダ、伊予名物「じゃこの天ぷら」。 というわけで?選んだワインはデリバリーワイン さんから「飲んでみて下さい」ということで送って頂いた 特別 赤・白・泡6本スペシャルセット の一本。 赤のネロ・ダヴォラ1998とは以前に稽古済み。 独特のラベルがハッタリではないことは折込み済み、魚に合う軽快系だと良いなぁ、と。
 色や見た目に関しては特にどうということは無い。 でも香りはイイです。ツーッと一本筋の通った涼やかな果実香、 ボリュームを含めて文句無い香り。 樽香もあるように思うんだけど、 少なくとも果実香を邪魔するほどではなくて香りのエッセンスといった感じ。 全体的な香りのバランスとしては、 ブラインドで出されると「良く出来たマコンですね」なんてことを偉そうに言いそうな雰囲気。 味は、適度な存在感で食事のお供のワインとしては丁度良い。
 ワイン単体としてみた場合は、(しっかり冷えた時に)ちょっとボディが薄く感じるとか、 ほんのりと後味に残る苦味が気になるとか、「もうちょっと」って点が無いでは無い。 でも、そういう重箱の隅を除けば、 非常に使いやすくて万人受けするワインだと思う。
77点自宅にて

27日(木)

Cabernet Sauvignon 2002
カベルネ・ソーヴィニョン 2002
Gaston Charpentier
ガストン・シャーペンティエール
Rouge
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
(\500 : 187ml おつまみ付き)2004/05/27 ANA機内サービス 全日空商事
 四国出張の帰りの機内で。 空港でそこそこビールも飲んだ(飲ませて頂いた)し、 家に帰ってフルボトル一本開ける元気も無し。 でも、ここんとこ更新もしてないんで・・・という意味不明な義務感にかられ、 ANAの機内サービスのワインを注文 (なんつって、実際はちょっと飲みたかったり)。 お値段はおつまみ付きで500円。ま、安くはないけどベラボーに高くもない、というか、 缶ビールが500円ならこっちですな (ココみたいに国際線で5ドルはベラボーに高く感じるんだけれども)。
 で、赤ワインしかなくてモノはラングドックのヴァン・ドゥ・ペイでした。 過去を見返すと昨年の米国出張の際飲んだのと全く同じ。 そりゃそうですな。 その時は「冷え過ぎてイマイチ」なんて書いてたけど、 今回はまるっきり常温。結果的には「ぬるくてもイマイチ」であります。 南仏の赤って、安くても結構しっかりしたワインがある中、 なんで全日空さんはこういうヘナチョコなワインを入れてるんだろ? よっぽど仕入れが安いのかな? あるいは潤沢な供給を考えると他に選択肢は無いのかな? などと余計なことを考えてしまいます。
 ・・・というわけで内容的にはイマイチだったけど、 ま、そういうもんですかね。 ちなみにおつまみはミックスナッツ/アラレ/チーズ鱈が別の袋に入れられていて、 思ったよりは豪華版。それを考えると500円という値段はそれほど高くは無いです、ハイ。 (ちなみに、松山→羽田便はあっという間。187mlといえどゆっくり飲んでる暇無いです)
62点自宅にて

23日(日)

Bourgogne Aligote 1998
ブルゴーニュ・アリゴテ 1998
Jayer-Gilles
ジャイエ・ジル
Blanc
Bourgogne Aligote
ブルゴーニュ・アリゴテ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,6592004/04/17 みちのく岩手のワイン屋 竹澤 ラック・コーポレーション
 ここんとこ(多分今後も)日曜の夕食担当は師範、いわゆる「サンデー・シェフ」でございます。 というわけで、本日の夕食はモンゴイカの刺身、ソラ豆と鶏ササミの梅肉和え、 イカとチンゲン菜の炒め物を師範自ら拵えて。 新鮮なイカだったんで刺身はオッケー、梅肉和えもそこそこ上手くいったけど、 炒め物はかなりイマイチ。まず、引き立て役なはずだったキクラゲの量が多すぎた。 あと、水溶き片栗粉の分量がうまくいかずトロッと感が無かった。 ・・・なんてことを書いて次回の反省に向けた備忘録にする、と。 で、選んだワインはジャイエ・ジルのアリゴテで1998産。 この造り手のこの銘柄は稽古したことあったと思ってたけど、実は道場への登場は初。 パストゥグランの記憶違いだったみたい。
 抜栓の際、コルクを差し込むとコルク自体がクルクル回ったんでちょっと不安な気分に。 色は、かなり熟成を感じる黄金色。 香りも熟成風味。シェリーやマデラのような、饐えたようなヒネたような香りがいっぱい。 少なくともリンゴやレモンといった若いアリゴテの香りではないし、 ジャイエ・ジルの得意技である樽香でもない。 味は、とっても落ち着いててマッタリ&クタッと同化している。 こちらも、アリゴテから想像されるキーンと鋭利な酸味は影をひそめている。
 1998なんて最近だと思ってたけど、もう5年以上も経っているんですな。 だもんでかなり熟成した印象。 幸いにして熟成のしかたはキレイだし、そもそもの葡萄の質も高かったようで、 ペラペラにはならず存在感のある熟成具合。 でも、師範的にはアリゴテはもっとフレッシュかつフルーティな頃合で飲みたいですな。 そういう意味ではこのワインは進みすぎ。 ま、もちろん1998産と知った上で買ってるんで、当然ながら師範の「自己責任」だし、 こういうワインが好きな方も居る(というかそっちが主流派?)とは思うけど。
70点自宅にて

Jonkheer Muscatheer 2002
ヨンクヒール ムスカテール 2002
Jonkheer
ヨンクヒール
White

(South Africa)
(南アフリカ)
\1,280 (500ml)2004/03/22 カーヴ・ド・リラックスリラックス
 「人間ドックに備えてアルコールを控える」なんてことを言いつつ、 実態は一日に2本も稽古結果を上げてたりする矛盾。 ま、このワインに関しては食後酒として先週末に開けたものだし、 容量も500mlと少なくはあるけど。 ・・・というわけでこのワイン、お店の説明によれば18世紀に欧州で高い評価を得られていた「ヴァン・ド・コンスタンシア」という甘口ワインを復活させたものらしい。 当然ながら浅学な師範はそんなのは知らんわけですが。
抜栓直後、色はまぎれもなく琥珀色。2002年産のワインとは思えない色合い。 香りがとっても特徴的。何と例えて良いか判らなかったんでプチ師範代に香りのテイスティングをお願いしたところ、 『おイモのにおい』だそうな。確かにそのとおりです。イモ飴とか大学イモとか、そういう香り。 最近流行の香りの良い芋焼酎っぽいのかも?なんて思うけど、惜しむらくは師範はそういう焼酎を飲んだことが無い。
 ちびちび消費しつつ、抜栓から1週間が経ってもバランス的には抜栓後とさほど変わりなく、 「この手のワインはタフだなぁ」という印象。 シラフな昼間に飲んでみると、かなり梅酒っぽくって、思いのほか酸があってバランス良く感じる。 食後に飲むと酸が弱く感じられるのは、アルコール吸収によって味覚が鈍感になっているのかも。
 甘さやマッタリ具合という意味では非常に高レベル、 食後酒としての任務は十分に果たせた。 ただ、やっぱりちょっと退廃的ですな。 「軽いトゥニー・ポルト」という表現が一番近いかも。
75点自宅にて

21日(金)

Les Pelerins de Lafon-Rochet 2000
レ・ペルラン・ド・ラフォン・ロシェ 2000
Ch. Lafon-Rochet
シャトー・ラフォン・ロシェ
Rouge
Saint-Estephe
サンテステフ
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\1,750 (3本よりどり\5,250)2004/04/30 やまや洋光台店 やまや
 本日は、帰宅が遅かったということもあり、来週に人間ドックを控えているということもありで、 まる一本は飲み干さず半分に留めることを心に誓ってのワイン選び。 そういう場合、まず一番に大切な要素は日持ちすること。 というわけでチョイスしたのは、メドック4級「シャトー・ラフォン・ロシェ」のセカンド・ラベル。 格付けクラスの中ではちょっとマイナーな造り手のさらにマイナーなセカンド・ラベルってことで、 普通に考えればあまり期待できそうにないけど、 なんたって「ヘタでもウマい」2000年産だし、 ラベルもなかなか本格派だしってことで価格以上に期待して。
 色はかなり濃い目でまるで新大陸産。 でも、香りがそんじょそこらのモノとは違うんであります。 やっぱりこの香りはボルドー、それも左岸の産であることに疑う余地の無い、 複雑さと果実の楽しさと焦がした樽の香ばしさを兼ね備えたワイン。 ボリュームこそおとなしめだけど、香りの要素はまさに高級品。 味に関しては、色や香りと比べるとあまり迫力は無くて、 どっちかというスレンダーな味わい。 なんとなく 『貧乏はしてても育ちは良家、 化粧ッ気はないけど立ち居振る舞いや言動に育ちの良さが表れる女性』的なワイン。
 抜栓後時間が(2時間ほど)経っても目だってすっぱくなったりもしない。 安定感はなかなかのもの。
 飲んでみて「やっぱボルドーはコレよコレ!」って気分に包まれる。 セカンドワインながらさすが格付け級の造り手、かつヴィンテージにも恵まれて、 なかなか本格的なボルドーに仕上がっていると思う。
 翌日、やや平板な方向へ変化。 果実味好きな方はその日のうちに飲んだほうが得策かもです。
78点自宅にて

19日(水)

Bourgogne Rouge Pinot Noir "Vieilli en Fut de Chene" 2001
ブルゴーニュ・ルージュ ピノ・ノワール "ヴィエィ・アン・フュ・ド・シェヌ" 2001
Louis CHevallier
ルイ・シュヴァリエ
Rouge
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,050 (2本よりどり\2,100)2004/04/30 やまや洋光台店 やまや
 本日の料理は鰻トロ丼、山芋のそぼろ煮、鶏の唐揚げ(昨日の残り)。 ずいぶん昔に見たTV番組で、元ソムリエ世界一の田崎真也氏が 「鰻にはピノ・ノワール」なんて言ってたのを思い出し、 その教えに従ってピノをチョイス。 選んだのは、やまやでしか見かけないネゴシアン「ルイ・シュヴァリエ」、 そこのちょっとプレミアム版(長期樽熟成)ACブルゴーニュらしい。 ラベルによれば6,000本しか造ってないらしく、その2,534番目。
 色はとっても薄い。 ブルゴーニュの下位クラスとしても薄くて、ヘタすると濃いロゼに負けそうな色。 香りは弱い。弱いなんてもんじゃなくて無いに等しい。 樽香はほぼゼロで、「長期樽熟」の影響なんて全く無い(もしかして何十年モノの大樽か?)。 味は軽くて薄っぺら、酸味のみがその存在感を主張するさびしい味わい。
 時間が経てばちょっとくらいは良いほうに開くかと思ったけど、 ワキガのような饐えた動物臭が幅を利かすだけで、 美味しい飲み物の香りは沸いてこない。
 税抜きジャスト1,000円であることを斟酌してもなお不満の残る内容。 特にプレミアム感を煽っているだけに、この安っぽい内容は罪深く感じられる。 裏切られた感もあってかなり辛めのこの点数。
61点自宅にて

18日(火)

Montepulciano d'Abruzzo 2002
モンテプルチアーノ・ダブルッツォ 2002
Cantine dei Marchesini
カンティーヌ・デイ・マルケジーニ
Rosso
Montepulciano d'Abruzzo
モンテプルチアーノ・ダブルッツォ
Abruzzo (Italia)
アブルッツォ (イタリア)
\4952004/03/14 サンタムールカツミ商会
 今週は訳あって変則休肝日。というわけで火曜の今日も飲んでおります。 とはいっても「場繋ぎ」的な日ではあるので、 ずいぶん以前に買ってなかなか飲む気にならなかったワインを消化試合的に消費。 最近は師範も随分チャレンジ精神が薄れて、 500円以下のワインと稽古するのは多少の勇気が必要になってきております。 このワインに関して言えば、 ボトルの形状はちょっと高級イタリアっぽく背が高くてスラッとしてて、 見た目上の安っぽさはあまり無かったりはしますが。
 で、さて抜栓って段になってちょっとビックリ。 常温の本棚に横にして置いといたんだけど、 若干噴いてキャップシールの中にワインが染み出しておりました。 もうそういう季節なんですなぁ。 今年は比較的早めにクーラーボックス&保冷材の簡易ワインセラー作戦をスタートしたんだけど、 正解だったかな、と(このワインはセラー外保管)。 ま、ちょっと漏れたくらいワインの品質に影響があるとは思えないので平常心で抜栓。 色は、イタリアの安赤としては普通だけど、 一般に色の濃いモンテプルチアーノ・ダブルッツォとしては薄めに感じられる色。 味や香りに関しても、良くも悪くも軽い安イタリア。 ちょっと油粘土っぽい土臭さとツンッとする酸味がメインの雰囲気。
 飲み進めると、決して濃いわけじゃないのに飲み飽き。 後半1/4はサイダーで割ってカクテルっぽくして飲了。
 美味くも無ければ不味くも無い、とってもありがちな安イタリア赤。 500円以下(税別)という値段を考えれば腹は立たないけど、 また買おうとは思わない内容。 道場開設から丸7年、「安ワイン倦怠期」なのかも知れません。
66点自宅にて

16日(日)

Saint-Romain 2002
サン・ロマン 2002
Verget
ヴェルジェ
Blanc
Saint Romain
サン・ロマン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,4802004/03/22 カーヴ・ド・リラックス八田
 週末だし久しぶりにちょっと良いワインを、ってことでチョイスしたのがコレ、 定評ある造り手ヴェルジェのサン・ロマン。 このワインは、とっても以前に1996を一杯だけ稽古している。 当時は樽の強い白は嫌いだったんでかなり低い評価だけど、 最近では「バランスが良ければ樽があっても良いじゃない」と樽に開眼しつつある。 ちなみに料理は茹でたそら豆、春キャベツとベーコンの炒め物、鶏モモ肉のオーブン焼き。
 抜栓後、なによりびっくりしたのはコルク。 この値段のワインで人造コルクが使われているのを見たのは初めて。 色はとっても普通。香りは、抜栓直後は鼻で嗅ぐ分にはリンゴっぽいフレッシュな果実香しかしない。 でも、口に含むとばっちり樽香。 酸味がイマイチ弱いんで、ハッキリ言ってブルゴーニュらしさに欠け、 温暖なニューワールド産のような雰囲気。
 時間が経つと、リンゴ香の他に蜜香も出てはくる。 でも、酸の弱いニューワールド的なバランスは依然として同じまま。
 きちんと美味しいし、安心感のある白ワインではある。レストラン用途とかでは良さげ。 でも、なんだかあまりに想像通りで、面白みには欠ける内容。贅沢ではありますが。
74点自宅にて

15日(土)

南町田のショッピング・センター「グランベリー・モール」へ買い物に。 昼食のために入ったのがココ。

グランベリー・モールの中の飲食店は、 カフェテリアみたいのばっかりであまり落ち着いて食事できそうな店は無く、 近くにあった鮨忠という寿司と和食の店に入ることに。
店内は結構広め、カウンターはそれほど長くはない/テーブル席も少しなんだけど、 個室っぽく仕切られた座敷が多かったように思う。 子連れの師範らはその個室的な場所を利用。 店全体に清潔感があって、なかなか良い感じ。
注文したランチメニューは以下。
師範:にぎりセット<写真右下>(\980)
師範代:うな丼セット(\1,050)
プチ師範代にぎり・穴子天丼セット(\1,155)
あとは生ビール(\630)を。
980円のにぎりセットの内容は(写真上段左から下段右下へ)
マグロ(赤身)、イカ、アジ、赤貝
帆立貝、タコ、甘エビ、イクラ
鉄火巻×2、カッパ巻、玉子
残念な点から書くと、イクラがイケマセン。 張りが無くてしょっぱいのもさることながら、横にキュウリが乗っているのが個人的にはイマイチ。 彩りは良くなる/イクラの量が少なくて済むかもしれないけど、イクラとキュウリの味って合わないと思う。 結構安いセットでは見かけるカップリングだけど、師範はキライ。
その他は、そんなに高級なネタを使っているというわけじゃないけど(あたりまえか)、 握りの姿も美しく盛り方もキレイで味も良い。 のみならずエビの出汁の効いた味噌汁も筍の食感が楽しい茶碗蒸しも美味い。 980円のランチ寿司としてはお値打ちな内容。
夜にも利用してみたい店なんだけど、いかんせん師範宅からは遠いのが残念。

Bourgogne "Cuvee de Pressonnier" 2001
ブルゴーニュ "キュヴェ・ド・プルソニエ" 2001
Joseph Roty
ジョセフ・ロティ
Rouge
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,750 (3本よりどり\5,250)2004/04/30 やまや洋光台店 やまや
 夕食は家で。メニューはトンカツとか。 ワインは、ブルゴーニュの二流の名門(?)、ジョセフ・ロティのACブルゴーニュ。 この銘柄とはずいぶん以前に1995と稽古済み。 6年の歳月とユーロ高を経ても買値が安くなったのは嬉しい限り。
 抜栓する際にコルクがクルクル回る。ちょっと密着度の低いコルクでちょっと心配に。 色は普通に健全、香りもケモノっぽさがメインないかにもACブルゴーニュな香り。 「ケモノっぽい」っつったって千差万別あると思うけど、 今日はたまたま豚モモ肉のハムを買ってきたんだけど、それの香りに近いことを確認。 味もまぁACブルゴーニュですな。ただ、ちょっと渋味が目立った感じがあるので、 ちょっと時間を置いたら良くなるかな・・・とチビチビ飲んで。
 抜栓後約2時間、やっぱり予想通りちょっと開いて人懐っこく変化。 でも変化の度合いは微々たるものですな。香りとかはほとんど変わりないし。
何はともあれトラディショナルなACブルゴーニュ。 濃いわけじゃないし華やかなわけでもない、でもなんだかしみじみと美味いワイン。 安ワイン者には珍しくブルゴーニュ好きな師範の軸足は、 ここらへんにあるんだと思います。
76点自宅にて

14日(金)

Les Faisses 2000
レ・ファイス 2000
Jean Claude Mas
ジャン・クロード・マス
Rouge
Coteaux du Languedoc
コトー・デュ・ラングドック
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\1,5602004/03/18 タカムラ Wine House モトックス
 本日の夕食は豚肉の中華風炒め物とモッツァレラ・トマト。 ワインは、先週末に連飲したドメーヌ・ポール・マスという造り手のプレミアム版 (「レ・フェッス」と読みそうだけど、"Faisse"のiの上にはトレマ[ちょんちょん記号]付き)。 シンプルで雰囲気の良い表ラベルもさることながら、 裏に貼られた輸入元のステッカーはちゃんと造り手の貼った裏ラベルを避けてある。 それも貼りにくい肩の部分の斜めの所に。 モトックスさんグッジョブであります。
 で、抜栓したときちょっとガッカリ。コルクはあまり質の高いものじゃなくて、 かなり組成が粗い。特に、師範が開けたコルクは液面と触れ合う所が部分的に黒くなってて、 見た目的には「もしやブショネ?」と思わせるもの ・・・という感じのスタートだったけど、幸い杞憂でした。 飲んでみるとプレミアムにふさわしい内容。 色はミッチリと濃いし、香りも濃縮した果実香と下支えの樽香がバッチリ。 販売店のサイトによれば樽材にアメリカン・オークの新樽も使っているらしいけど、 これくらい果実香がしっかりしていたらそれも良い選択だなぁと思える内容。 で「味がジャジャ馬」というのがこういうワインの一般的な印象だけど、 このワインはさにあらず。ギューッと濃いながらも渋味はカドが取れてて、 ありがちな田舎臭さもなくてかなり好印象。
 南仏のプレミアム版っていうとやりすぎ感のあるものが少なくないけど、 このワインに関しては純粋にそのプレミアム感が楽しめた。 1,000円台中盤のワインとしては出色の内容。お薦めであります。
81点自宅にて

13日(木)

Domaine Boyar "Premium Reserve" Chardonnay 1999
ドメーヌ・ボイヤール "プレミアム・リザーヴ" シャルドネ 1999
Dom. Boyar
ドメーヌ・ボイヤール
Blanc
Shumen (Burgarie)
シュメン (ブルガリア)
\7202004/03/14 サンタムールカツミ商会
 本日の夕食は、先日に引き続きアジの塩焼き (好きなんです、ハイ)、新キャベツとかの野菜炒め。 ワインは、ブルガリアの大手(かな?)、ドメーヌ・ボイヤールのシャルドネ。 この造り手って、日本で言うとメルシャンとかの大手ワインメーカーみたいなものなのかな? なんだか「リージョン・ナントカ」って感じで、いろんなところで造ってるみたい。 ちなみに本日のコレは"Region Shumen"。 そんなことは置いといて、買値720円なのにプレミアムでリザーヴですよ皆さん! 期待しないわけにはいかないじゃないですか奥さん!!
 で、上記のごとく期待しつつ抜栓。コルクは人造モノ。 プレミアムでリザーヴなのに人造モノて・・・って感じではあるけど、 人造の中でも師範の好きな、柔らかめの芯をツルッとしたものでくるんだ 刺しやすく抜きやすいコルク。 色は「どこがプレミアムでリザーヴねん!」な薄さ。 香りにはほんのり樽香。ま、それなりに頑張ってますな、な香り。 味は軽い。こっちもまた「どこがプレミアムでリザーヴねん!」。
 ところが、時間が経つと(温度が上がると)、 小さいながらもまとまりはなかなか高級風で、案外名前負けしてないかも、って感じ。
少なくともイビツな感じや嫌な感じは無いんで、 謳い文句は忘れて純粋に720円のワインだと考えればかな~りヒット。 ラベルによれば、アルコール度数は13%あるみたいだけど、 少なくとも飲んだ感じはもっとスレンダーでスイスイと飲める。
74点自宅にて

12日(水)

Le Bousquet 2002
ル・ブスケ 2002
P.Guiraud
P.ギロー
Rouge
Gard (VdP)
ガール (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\8902004/03/22 カーヴ・ド・リラックスリラックス
 本日の夕食は鶏の唐揚げ、ブロッコリーとトマトとツナのサラダ。 師範的にはみりんと醤油に漬け込んで片栗粉をまぶして揚げた唐揚げと、 市販の唐揚げ粉をまぶして揚げた唐揚げは別物だと思っている。 師範が好きなのは前者(でも師範が作れるのは後者)。 本日は師範代ご謹製ゆえ前者の唐揚げ。 美味い美味いとバクバク食べたけど、家族3人(うち幼児1人)でモモ肉2枚分は食べ過ぎか。 で、ワインは南仏ラングドック・ルーション地方の東端、ガール県の赤ワイン (今回調べて、ガールがラングドック・ルーション地方であることを初めて知った)。 コルクの下端と液面に空間がはっきり見てとれるあたりに安ワインっぽさがにじみ出る外観。 単にボトルの色が薄い/キャップシールが短いからだとは思うけど。
 で、ワインの感想は結構意外。 まず色がかなり明るい。熟成ブルゴーニュのような赤紫+オレンジな色。 香りもややツンッとした酸を感じる香りで、2002年産の南仏の香りのイメージとはかなり異なる。 口に含んだ印象も同様。アタックの弱さ(良く言えばまろやかさ)は熟成ワインそのもの、 でも、味わい自体には枯れた感じは無い。
 この時期の常温抜栓なんで、最初はぬるかったからラピッド・アイスを使って冷やしつつ飲んだ。 渋味が弱めなんで、ある程度冷えた方がこのワインの本領を発揮する感じ。
 2002年にしてはえらく熟成した印象。 ボトルには"Nature"と書かれたステッカーが張ってあって、 有機農法で造られているらしい。 もしかすると、それゆえに酸化防止剤の含有が少ない/無いのかな?
71点自宅にて

9日(日)

Morton Estate Hawkes Bay Pinot Noir 2001
モートン・エステート ホークス・ベイ ピノ・ノワール 2001
Morton Estate Wines
モートン・エステート・ワインズ
Red

(New Zealand)
(ニュージーランド)
\2,3802004/03/22 カーヴ・ド・リラックスヴィレッジ・セラーズ
 本日は「母の日」ってことで料理担当は師範。 作ったのは、マグロと鯛のカルパッチョ、ローストビーフ、チーズ、パン (無論チーズやパンは師範が作った訳ではない)。 選んだワインはニュージーランド産のピノ・ノワール。 ニュージーランドって、 師範の印象ではニューワールドの中で最もブルゴーニュ風のピノ・ノワールを作るような気がしている。 だもんで見知らぬこのワインを買ったんだけど、実は2年前に稽古済み。 「軽い、フランスにはかなわん」などとコメントしている。 その上お値段3割増。うむ~。
 ・・・と、暗澹たる気持ちで飲み始めたんだけど、 結論から言うと「2年前のワタシはだれ?」って感じ。 少なくともこのワインに限ってはとってもとってもブルゴーニュ。 香りの木苺と軽い樽、酸味が主体的で甘さ/渋さが脇役なあたりもまさにソレ。 ただ、非常に平均的というか教科書的というか、 ニュージーランドならではのコストパフォーマンスは?と問われると特に無くて、 ブルゴーニュの村名クラスとドッコイな内容なのが残念といえば残念ではあるけど。
 いやはや己の過去の感性なんてアテにならんです。 もちろん、ヴィンテージの違いとか販売店の違いとかが影響している可能性が無いわけじゃないけどね。
79点自宅にて

8日(土)

Les Domaines Paul Mas "Vignes de Nicole" Chardonnay - Viognier 2002
レ・ドメーヌ・ポール・マス "ヴィーニュ・ド・ニコル" シャルドネ - ヴィオニエ 2002
Dom. Paul Mas
ドメーヌ・ポール・マス
Blanc
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\9802004/03/18 タカムラ Wine House モトックス
 昨日に引き続いての造り手ドメーヌ・ポール・マス、 今日はタコの刺身/アジのタタキ/アジの塩焼きに合わせて白で。 このワインは3年前に1997と稽古済み、 なかなかパワフルで良い印象のあった一本。 和風なサッパリ系の魚に合わせるにはややコッテリ過ぎるかとも思ったけど、 合わない時は「料理を食べる時」と「ワインを飲む時」に間隔を空ける(要するに双方影響しないようにする)と 全く問題ないんで、あんまり気にせずに。
 色は普通。この時点で3年前に飲んだものとはちょっと違う感じ。 香りは、ヴィオニエらしい野バラのような花の香りと、 シャルドネらしい蜜っぽい香りがあってなかなかのもの。 赤と同じく香りのボリュームは大したこと無いけどね。 味は、前回の印象ではちょっとやりすぎなくらいに濃いイメージがあったけど、 今回のはやや強めではあるけどそこそこ普通。 和食に合わせてもあまり違和感は無い。
 5年も経つと(「熟成」じゃなくて「造り方」が)変わるワインは変わるもんで、 昔の辟易するくらい濃いワインから 普通に楽しめるコスト・パフォーマンスの高いワインに変貌している。 師範はコッチの方が好み。 でも、以前の雰囲気の方が一般にインパクトがあったんじゃないかな、とも思う。
75点自宅にて

7日(金)

Les Domaines Paul Mas "Vignes de Nicole" Cabernet Sauvignon - Merlot 2002
レ・ドメーヌ・ポール・マス "ヴィーニュ・ド・ニコル" カベルネ・ソーヴィニョン - メルロー 2002
Dom. Paul Mas
ドメーヌ・ポール・マス
Rouge
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\9802004/03/18 タカムラ Wine House モトックス
 連休明けのイレギュラー休肝日を昨日取得、というわけで今日はプチ休肝日明け。 料理は砂ズリと玉ねぎの炒め物(九州地方では鶏の砂肝を「砂ズリ」と言うんだけど、 関西とかでも言うのかな?少なくとも関東では言わないみたい)、 棒々鶏。 ワインは、販売店お薦めの南仏産。師範的には3年前に1996と稽古済み。 とっても良い印象があったけどそれは白だったか。 ま、当時より価格が安くなってもアルコール度数は上がってる(12%→13%)んで、 期待は出来そう。
 で、結果から言うと期待通りコストパフォーマンスはかなり高いワイン。 色/味とも濃さ十分、若干物足りないものといえば香りの立ち具合ぐらいか。 まぁ香りの発散具合って、比較的お値段との相関が強いと思っているんで、 値段から考えれば特に不満は無い程度。
 そういったわけで予想通りの高品質安ワインではあるんだけど、 贅沢なこというとあまりにも期待通り過ぎて「おぉ!」って感じが無い。 こういうのって、なんの前情報もなく飲んだら結構良い感じなんだとは思うけどね。
75点自宅にて

5日(水祝)

「子供の日」ってことでプチ師範代が好きな寿司を食べに。

店は、ランチでは時々利用する永田山王台にある盤和(ときわ)寿しという店。 今日の注文は、
お造り盛り合わせ(「3,000円くらいで」とお願い:写真右)
上にぎり \2,000×2 (写真左下)
子供にぎり \850
お酒は、
生ビール 多分\450
冷酒 多分\600
焼酎ロック 多分\450
を注文。
お造りの中では、マグロの中落ちが秀逸、プチ師範代はカニがお気に入り。 量的には3,000円とすれば納得の内容。 寿司は、一番良かったネタは部位の違う二貫のトロかなぁ。 関東のお寿司屋さんらしく、マグロに力が入っている店。 ただ、(連休ということも関係あるのか)それ以外のネタとしては特にどうということもない。 店の雰囲気/質ともにいかにも住宅街のお寿司屋さん、という感じ。
酒は、ビールはまぁ普通として冷酒はまずまずながら選択肢の無さが残念。 焼酎のロックは、いわゆる甲類焼酎(って今でも言うんだっけ)で、 そのまま飲むにはちょっと厳しいものがある。 酒の楽しみという意味では正直言って弱い。 でもそういう客層じゃなさそうなんで仕方が無いとも思う。
お会計はトータルで10,000円弱。 ちょろっと寿司が食べたくなった時ちょろっと行くのにちょうど良い店。 惜しむらくは師範宅からはちょっと遠い。

4日(火祝)

本日は、門下生第六十一号・ちんちくりんさん宅にお招き頂いて飲み会。 参加者は、ちんちくりんさんご夫妻、門下生第五号
光弘さんご夫妻、 にゃめさん、カダス(K26)さん、師範の7名 (飲む人6人)。 今回、師範にとっては光弘さんご夫妻以外は初対面の方々。 でもあんまり緊張する、って感じではなく・・・(そういうのを一般に「厚かましい」と言います)
というわけで、以下のワイン達をズラズラ~っと。

Cremant de Bourgogne Brut N.V.
クレマン・ド・ブルゴーニュ ブリュット (ヴィンテージ無し)
Les Caves de Hautes-Cotes
レ・カーヴ・ド・オート・コート
Mousseux
発泡
Cremant de Bourgogne
クレマン・ド・ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(ちんちくりんさんより) カツミ商会
 まず師範が時間通りに参上。 いいオトナが何も飲まずに座ってる、ってのもなんとなく手持ち無沙汰なもんで、 ウェルカム・ドリンクとして出して頂いたのがコレ。
 色はかなり薄め。下のシャンパーニュと比較すると明らかにその差が判る。 泡立ちもちょっと弱めで粗めかな、グラスに注いでスーッと消えていく泡。 味や香りは「ウェルカム・ドリンク」としては全くもって申し分ない、 サーっと軽くてスーッと飲める内容。
 なんの個性も無いけれど、変に金属的だったり田舎臭がしたりしない、 良く出来たクレマン。 シャンパーニュとは一味違うけど、これはこれで使い勝手が良いと思う。 ボトルには「クレマン・コンクール金賞」受賞のステッカーあり。 そういうコンクールがあるというのは初耳だけど、 たしかにクレマンらしいクレマンではあるな、と。
(73点)ちんちくりんさん宅にて

Richard Cheurlin Brut Harmonie 1998
リシャール・シュルラン ブリュット・アルモニー 1998
Richard Cheurlin
リシャール・シュルラン
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
(ちんちくりんさんより) ラシーヌ
 (カダスさん以外の)参加者が揃ったところで改めて乾杯。 このワインもちんちくりんさんに出して頂いたもの。 師範にとっては初耳の銘柄だけど、 ヴィンテージ付き、ボトルもちょっと変わった形でズシリと重く、 なんとなく高級感が漂う雰囲気のシャンパーニュ。
 前述のごとく、上のワインと比べると明らかに黄色みが強い。 でも「濃い」ってほどでもない色。 泡は、シャンパーニュらしくきめ細かくボリュームもある。 香りには特段の印象無し。 味わいにはアメのようなコクがあり、いかにもシャンパーニュを飲んでるなぁ、って気分になる。 ただ、ラベルから感じる印象だと、もーっとググッ迫り来る存在感!みたいなワインを想像するけど、 飲んだ感じは比較的普通のシャンパーニュ、というのが残念といえば残念。
 ・・・なーんて贅沢なことを言っておりますが、それなりにきちんと美味しいシャンパーニュでありました。
(78点)ちんちくりんさん宅にて

L'Angelica 2000
ランジェリカ 2000
Podere Rocche dei Manzoni
ポデレ・ロッケ・デイ・マンツォーニ
Bianco
Langhe Chardonnay
ランゲ・シャルドネ
Piemonte (Italia)
ピエモンテ (イタリア)
(ちんちくりんさんより) 昭産商事
 このワインが今回のメインと言えばメイン。 というのも、 先日ちんちくりんさんより門下生報告でご推薦頂き、 それが話の発端で今回の飲み会が実現したため。 お値段は4本で10,000円のセットゆえ1本あたり2,500円だったとか。
 凄く美味しいと言われて期待して飲んで、結局それほどでもなかった、 なんてワインは往々にしてあるけど、このワインに関しては期待通り、というか期待以上の内容。 まず色が真っ黄色。 香りは、十分なボリュームだけど押し付けがましさの無い樽香、 採れたての蜂蜜(なんてあるのか?)のような蜜香、熟れたリンゴのような果実香、 はっきり言ってブルゴーニュの超一流白ワインの香り。 正直な話、師範の嗅覚ではコレなんかと区別が付かない (光弘さんは「ジャイエ・ジルの白みたい」なんて言われてましたが)。 味は、あえてアラを探すとちょっと固くて粗っぽい感じがしないでもないけど、 パワーと密度はホントに一流品。
 いやーさすがです。参りました。これが2,500円だとすると、 安ワインとしては師範の経験上、過去最高のもののひとつであります。 さすがに単品価格は3,000円を超えるみたいだけど、それでも買う価値アリであります。
(87点)ちんちくりんさん宅にて

Clos de Vougeot 1994
クロ・ド・ヴージョ 1994
Dom. Jean Grivot
ドメーヌ・ジャン・グリヴォ
Rouge
Clos de Vougeot (Vougeot Grand Cru)
クロ・ド・ヴージョ (ヴージョ特級畑)
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\7,3292004/04/17 みちのく岩手のワイン屋 竹澤 ラック・コーポレーション
 いよいよ赤に突入。まずは師範が持参したコレ、ジャン・グリヴォの特級畑クロ・ド・ヴージョ。 比較的手頃(といっても道場稽古範囲の2倍以上の税抜き6,980円)だったんで今回のために買ったんだけど、 1994年のブルゴーニュは(造り手も地域も全く別だけど) 同じお店で買ったコレがちょっと時期的に谷だった印象。 というわけで果たして期待に応えるか若干心配しつつ。
 色はややオレンジがかってはいるけど、まだまだ若さが感じられる赤紫。 香りは、高級セメダインっぽさがいかにもちょっと年月を経たブルゴーニュの雰囲気。 味は、思いのほか、というか必要以上に渋味が強い。 しっかりしている/さすが特級畑と言えば言えるんだけど、 なんだか渋味だけが目立ってしまって、バランスという意味ではどうかな?って感じ。
 少なくともハズレではなく、それ相応に楽しめるワインではあったけど、 もう一歩上だよなぁ、期待するところは。もう少し抜栓後時間を置いたほうが良かったんだろうか? ピノ好きのカダスさんにはかなりヒットしていたみたいなんでそれだけでも持参した甲斐はありましたが。
(82点)ちんちくりんさん宅にて

Corton-Renardes "Reserve" Vieilles Vignes 2001
コルトン・ルナルド "レゼルヴ" ヴィエイユ・ヴィーニュ 2001
Dom. Marius Delarche
ドメーヌ・マリウス・ドラルシュ
Rouge
Corton Renardes (Aloxe Corton Grand Cru)
コルトン・ルナルド (アロース・コルトン特級畑)
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(ちんちくりんさんより) ル・テロワール
 これまたちんちくりんさんのご供出。 上のワインの反対(南)側、コルトンの特級畑、造り手は初稽古の方。 「レゼルヴ」やら「ヴィエイユ・ヴィーニュ」やらのプレミアム文言満載、 期待しないわけには参りません。
 上のワインと同時に抜栓、色は明らかに若く青い紫。 香りも若い。木イチゴっぽい果実の香りと南のブルゴーニュらしいゴム革香があって、 若いだけでなく妖艶な感じもしたりする。 味もしっかりと旨みがのっていて、先日飲んだコレと似た印象。 ニュイ・サン・ジョルジュとアロース・コルトン、ニュイとボーヌに分かれてはいるけど近所みたいだし。
 やっぱり師範は(特にブルゴーニュでは)若いやつの方が好みのようです。 もちろん、十分に熟成して丸ぁるくなったモノの魅力は他に得がたいけど、 若くてフレッシュな美味しさはなんといってもストレートで判りやすいから。
(84点)ちんちくりんさん宅にて

Calera "Melange" Mt.Harlan Pinot Noir 1997
カレラ "メランジュ" マウント・ハーラン ピノ・ノワール 1997
Calera Wine Company
カレラ・ワイン・カンパニー
Red
Central Coast (USA)
セントラル・コースト(アメリカ合衆国)
(カダスさんより) 中川プランニング
 カダスさんがお持ちになった(というか、以前の飲み会でお持ちになって飲まれなかったらしい)のは、 カリフォルニアのピノの名手、カレラ。 師範も廉価版のハーフとは稽古しているけど、 これはカレラの自社畑(ミルズ/ジャンセン/セレック)のブドウをブレンドされたもので、 良年しか造られないとか。
 グラスに注いでビックリ、色は一つ前の1994クロ・ド・ヴージョと良く似た感じのオレンジ具合。 1997という若さ/カリフォルニアということを考えるとかなり意外な熟成色。 香りもクロ・ド・ヴージョそっくり。「へぇ~、こういうカリフォルニアのピノもあるんだなぁ」 と感心しつつ口に含むと、お味の方はカリフォルニアにお約束の甘酸っぱさ。 それはそれでなんとなくホッとする感じ。
 意外にこなれていて、意外にブルゴーニュっぽくて、でもやっぱりカリフォルニアなピノ・ノワール。 やや構成が「緩い」感じはしないでもないけど、親しみやすくて美味しいワインでありました。
(82点)ちんちくりんさん宅にて

Bricco Manzoni 1998
ブリッコ・マンツォーニ 1998
Podere Rocche dei Manzoni
ポデレ・ロッケ・デイ・マンツォーニ
Rosso
Langhe
ランゲ
Piemonte (Italia)
ピエモンテ (イタリア)
(ちんちくりんさんより) 昭産商事
 先ほどの白と同じ作り手で、 こちらもちんちくりんさんより門下生報告でご推薦頂いた赤。 お値段はこちらも4本10,000円の中の一本だったそう。 白が衝撃的だったゆえ、否応無く赤にも期待が高まるわけであります。
 色は記憶してません(もう既にかなりメートルが上がっておりました)。 香りは、白に良く似た樽香満載。それと、 いかにもイタリアンなツンッとした汗のような人懐っこい果実香。 味は・・・残念ながらあんまり覚えてないんだなぁ、これが。 美味いには美味かったと思うけど、どうもこう文章にするだけの確たる記憶が無いというか・・・ 師範失格であります。
 というわけで、きっと美味かったワイン。 その程度の記憶なのに点数つけちゃったりしててエエ加減さ大爆発ではありますが、 そもそも「安ワイン道場」なんてそんなもんです。
(80点)ちんちくりんさん宅にて

Chateau Gloria 1996
シャトー・グロリア 1996
Ch. Gloria
シャトー・グロリア
Rouge
Saint-Julien
サン・ジュリアン
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
(光弘さんより)
 例によって光弘さんのご持参はボルドー2本、 またまた例によって師範が飲んだこと無い銘柄を厳選してお持ちいただいております。 今回のコンセプトは「サン・ジュリアンの同年飲み比べ」とのこと。 こちらは無格付け(ブルジョワ級?)ながら評価の高いシャトー・グロリア、もう一方は4級格付けのシャトー・ベイシュヴェルであります。
 1996ってことでボルドーとしては「熟成し始め」といったところかな。 まだまだカシスのような果実味がいっぱいながら、 ほんのりと煮豆のような雰囲気が出てきていて、 (甘さの度合いは全然違うけど)なんとなく羊羹のようなこんもりした印象。
 ブルゴーニュと違ってボルドーは多少熟成したものの方が好きかも。 でも、ボルドーならなんでもそうってわけじゃなくて、 ある程度良いやつをそれなりの設備で熟成させないとイゴイゴするだけになっちゃうからなぁ。 ま、人様が上手に熟成させたものを飲むのが一番、ってことで。
(83点)ちんちくりんさん宅にて

Chateau Beychevelle 1996
シャトー・ベイシュヴェル 1996
Ch. Beychevelle
シャトー・ベイシュヴェル
Rouge
Saint-Julien (4e GCC)
サン・ジュリアン (メドック4級)
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
(光弘さんより)
 というわけで、サン・ジュリアンの同年飲み比べのもう一方。 どうでも良いことですが、師範は「ベイシュヴィル」だと思っておりましたが、 綴り的には「ベイシュヴェル」が正解のようですな。 ベイシュヴィルでgoogle検索しても(ワインにお詳しそうな販売店のサイトとか含めて) 結構いっぱい引っかかるんで、誤解している人は多そうですな。
 ・・・なんてどうでも良いことをダラダラと書いておりますわけは、 他に書くことがあまりなかったりするからでありまして。 結論から言いますと、 師範の能力ではこのワインと前のシャトー・グロリアを見分ける力は無く、 全く同じワインに感じました。 もちろん、もっとシラフな時に飲み比べれば違いはわかるんでしょうけど、 少なくともこの時はホントに寸分の違いも無く完璧に同じワインでありました。
 ・・・ってな具合に、甚だエエ加減な感覚器と脳味噌しか持ち合わせない師範ではありますが、 今後とも末永くよろしくお願い申し上げます。
(83点)ちんちくりんさん宅にて

・・・というような会でありました。
ちんちくりん殿&奥様、大変お世話になりました。 五年モノの越乃寒梅だけで茹でた豚しゃぶ、 アンリ・ペロ・ミノのシャルム・シャンベルタンが入ったビーフシチュー、 あまりの贅沢さに目もくらみ酔いもまわるもののみならず、野菜の酢漬けなんかも大変おいしゅうございました。
というわけで、皆様またよろしくお願い申し上げます。


3日(月祝)

Bellecourt Pinot Noir 2002
ベルクール ピノ・ノワール 2002
Bellecourt
ベルクール
Rouge
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\8902004/03/22 カーヴ・ド・リラックスリラックス
 本来月曜は休肝日でありますが、ゴールデンウィークの真っ只中となれば飲まない訳には行きません。 料理は、前日に宇都宮で購入した餃子(「みんみん」製の冷凍品)、 師範代のご友人のお母様より毎年お送り頂いている「初恋」というめちゃめちゃ美味いトマトを使ったモッツァレラ・トマト。 ワインは、門下生第五十六号・てつんど氏が 前日飲まれていた南仏のピノ・ノワール。 結構好評価だったので期待して抜栓。
 色は、いかにも南のピノ・ノワールらしい濃い赤紫色。 香りは、ACブルゴーニュあたりから想像される香りに、 草を潰したような青っぽさとおしろいのような香りがプラスされている。 香りのボリュームという意味では値段の割には大変頑張っていると思う。 味は、ブルゴーニュみたいな雰囲気とは大きく異なり、 いかにも南仏ラングドックらしい過熟したフルーツの甘苦さとエグみが目立つ。 でも、ハズしたACブルゴーニュなんかのペラッペラな感じじゃなくて、 きちんとその存在感を主張しているんで飲み応えはある。
 好き嫌いを別にすれば、この値段のワインとしては十分なパフォーマンスを備えていると思う。 好き嫌いを別にしなければ、師範はこういう野暮ったいピノ・ノワールはあまり得意ではない。 とはいえピノ・ノワールと思わず、 南仏の安ワインだと思って飲めば、それなり以上の満足感は得られる。
70点自宅にて

2日(日)

 日光へのプチレジャーの2日目。
宿の朝食メニューは以下。
生野菜/スクランブルエッグ/ハム/マッシュポテト(写真)
トースト
コーヒーまたは紅茶
ペンションらしい朝食であります。スクランブルエッグは美味しゅうございました。
お会計は、ゴールデンウィーク料金で一人10,000円強×3人と飲み物代のプラスで計36,000円強。 ちょっと高い気はするけど、まあ時期が時期だから致し方ないところか。 通常だったら7,000円台とかで利用できるらしいんで、それだったら値頃感あると思った。

宿をチェックアウトしてお店の方に駅まで送ってもらって、 JR日光線に乗って宇都宮の従弟宅へ赤ちゃんを見に。
従弟宅では手巻き寿司を出して頂き(カマンベール・チーズを巻くのは初体験、結構合いました)、 以下のワインを飲んだ。

Spring Valley Shiraz-Merlot 2001
スプリング・ヴァレー シラーズ・メルロー 2001
Old Vines Cellers
オールド・ヴァインズ・セラーズ
Red
Stellenbosch (South Africa)
ステレンボッシュ (南アフリカ)
\1,3542004/05/02 成城石井 パセオ宇都宮店 成城石井
 JR宇都宮駅で時間があったので、駅ビル内の成城石井を物色。 ワインも結構あって、手土産に持っていこうとチョイスしたのがコレ。 南アフリカ産の赤ワインで、 なんでもワイン造りに携わっている方々のほとんどが女性というワイナリーで造られているらしい。 女性だから美味いとか不味いとかは無いと思うけど、なんとなくラベルの雰囲気に惹かれて購入。
 色はかなり若く濃い青紫。 香りは、シラーズ/メルローと思うとちょっと違和感のある、 グルナッシュあたりが入っていそうな南仏っぽい香り。 ニューワールド産にありがちな樽っぽさはほとんど無いあたりも南仏っぽさを助長。 でも、香りのボリューム的には不満は無くて、なかなか良い造りだと思う。 味は、まだちょっと若いのかな、 口の中に膜を張るような渋味が顕著。
 品質的には結構高いと思うけど、今飲んで美味いかと問われると、 まだなんとなく若くて・・・って感じ。 手巻き寿司と合わせるのもやや無理があったかな。
71点従弟宅にて

Pinot Blanc 2001
ピノ・ブラン 2001
Trinbach
トリンバック
Blanc
Alsace Pinot Blanc
アルザス・ピノ・ブラン
Alsace (France)
アルザス (フランス)
(従弟から) やまや
 従弟に出して頂いたのは、アルザスの名門「トリンバック」のピノ・ブラン。 気をつかっていただいて申し訳無く存じますです、ハイ。
 というわけで、昼間っからかなり酒も回ってあまり覚えちゃいないんだけど、 色は、白ワインとしてはやや赤め、 新品の10円硬貨みたいな感じが強い色合いだったような。 香りも味もまさにアルザス、 野花っぽいキュートな甘い香りで味はちっとも甘くなくてキュッと締まった感じ。 ピノ・ブランの限界かあまり華やかさはないけど、 それでもキチンとアルザスっぽさを出すあたりが名門の腕前か。
 手巻き寿司との相性は良かったように思う・・・ というかこのワイン飲む頃にはほとんど食事には手をつけてなかったんで、 順番的にはこっちが先の方が良かったかも (なーんて、出して頂く身で偉そうでスミマセン)。
(74点)従弟宅にて

従弟夫婦と赤ん坊とお別れして、宇都宮からは新幹線でツツーっと。
・・・というような2日間でありました。


1日(土)

 混雑する連休中に物好きな話ですが・・・
従弟の赤ちゃんを見に宇都宮へ。で、子連れで宇都宮日帰りはちょっとしんどいなぁ、 ってことで宇都宮からほど近い日光に前泊、例によってプチレジャーと相成りました。
車で行くと渋滞必至なんで、日光への足は東武鉄道のスペーシアを利用。 師範は別に鉄道ファンってわけじゃないけど、 それでも初めて乗る路線/特急電車ってのはワクワクするもんであります。
11:00に浅草発なんで、乗ってすぐに弁当タイム。 師範が買ったのはひれかつ弁当 \850。 本当はあなご寿司が食べたかったんだけど限定30食ってことで売り切れ、 ならばってことで鶏めし弁当を注文するも売り切れ、 ほとんど考えなしに注文したのがこれ。 考えなしってのはイカンです。カツは薄切り肉に分厚く重い衣を付けた系で、 かなりイマイチ。師範代は深川めし \800、プチ師範代はお好み弁当 \1,000、 それらのほうがずっと美味そうでした(実際ちょっと食べたけど美味かった)。
日光に着いて荷物を預けて、向かったのは観光地の定番、日光東照宮。
やっぱり、日本の歴史上最も金持ちな一族が造ったお宮さんらしく、 とにかく贅沢で手が込んでいるという印象。 「何か敬うべきものがあっての贅沢」じゃなくて、 「贅沢のため(己の威厳のため)の贅沢」なあたり、 フランスのベルサイユ宮殿と相通じるものを感じますな。
あと、印象的だったのは、各所で説明して頂ける宮司さんたちの説明の上手さと商魂の逞しさ。 それはそれで見ものであります。
巨大な東照宮を歩き疲れてヘロヘロになったところで、本日の宿へ。
宿は、東照宮からほど近いところにあるペンション アンフルール・インというところ。 今回のプチレジャーは(連休にもかかわらず)直前の立案だったんで、 空いてるところはあんまりなくて、たまたま空いていたここにほぼ自動的に決定。 部屋数は全部で9室、建物自体は結構古そうなんだけど、 きちんと手入れされているようで、あまり傷んだ感じはありません。 狭い部屋/小さい窓ながら眺めも悪くないし、 ペンションの部屋としてはいい感じであります。
風呂は、最近増築したらしいかなり新しめの半露天風呂が2つ、あとは内風呂が1つ。 というわけで宿に着くなり露天風呂に直行。 残念ながらここの風呂は温泉ではなく、普通のお湯を沸かしたもの。 なのになんとなくドブ臭いというか、浴槽の壁面がヌルヌルするというか、 なんだかちょっと満足感を阻害する要因もあるにはあるけど、 それでも家族でのんびり外を見ながら/風にあたりながら風呂に浸かるというのは良いもんですな。
風呂の後、湯上りにテラスでジュースでも飲んでダラダラ(これがいい気持ち)したり 散歩したり。
で、いよいよ食事。本日のメニューは以下。
生野菜のサラダ
えんどう豆のポタージュ・スープ
ニジマスのホイル焼き
牛ステーキ(写真)とライス
アイス・クレープ
良くも悪くもとっても「ペンションの夕食」な内容。 欲を言えば、ライスじゃなくてパンの方が良いかな、 紙でも良いからナプキンが欲しいかな。
飲み物は、まずビール(一番絞り缶)を飲んだ後、下のワインを。

Chianti 2002
キアンティ 2002
Cecchi (Casa Vinicola Castellina in Chianti)
チェッキ (カーサ・ヴィニコーラ・カステリーナ・イン・キアンティ)
Rosso
Chianti
キアンティ
Toscana (Italia)
トスカーナ (イタリア)
(\2,000 : harf)2004/05/01 ペンション アンフルール・イン エトワール海渡
 ワインは、白のハーフがドイツ産、赤のハーフがコレ、赤のフルだと南仏とスペインとがあった。 (ガラスの冷蔵ケースを)良く見るともう少し種類はありそうだったけど、 店の方に紹介されたのがそれだけで、 かつ夕食開始でお取り込み中だったんで、あまり考えなしにこのワインに決定。
 色はかなり薄い。サンジョヴェーゼ種の安いワインにありがちな、赤みの強い薄さ。 香りは、こちらもいかにも安キアンティ、 汗臭いようなツンッとくる果実香と、ほんのり漂う雑巾臭 ・・・なんて書くとヒドい匂いっぽいけど、そんなにイヤな匂いではないです。 味は、これが思いのほかなかなかオッケー。 薄くて軽いんだけど、 その中で丁度良いところ(薄い渋味/軽い酸味/弱い甘味)でバランスしている。 ちょっと冷やして飲めば、食中酒としてかなり広く使えそう。
 実は注文の際に値段を聞かなかったんだけど、 1,000円だと儲けもん/1,500円くらいかな?/2,000円以上だとちと高いな、という印象。 翌朝、会計の紙を見ての結果は2,000円、ちと高いな。
67点ペンション「アンフルール・イン」にて

食事が済んだら、昼間の疲れもあって親子ともども8時過ぎにはご就寝。
というような初日でありました。


前月分

by 師範