稽古日誌:2004年10月

 去年の稽古日誌を読み返して見ると、 丁度1年前にプロバイダの容量がデフォルト10MBから100MBに拡張されて、 「100MBも使いきるには60年かかるだろう」なんて見積もりを出している。 で、今いくらかというと17MB、この1年で6MB(過去平均比3倍)も増えたことになり、 見積もりは大きく修正されて100MBを使い切るのにあとたった14年弱ということに。 最近の稽古日誌を見てもわかるように、 ワイン以外の記述や写真が増えていることが主たる要因と思われる。 ま、14年のうちにはまた容量拡張してくれると思いますけど(>biglobe殿)

翌月分

31日(日)

 久しぶり?のプチ・レジャーってことで東伊豆の伊東へ。 月曜に休みを取っての一泊二日なんで、土日の移動よりかなり楽。 朝9時過ぎに自宅を出て、東名高速/小田原厚木道路/真鶴道路と渋滞知らず、 11時前には伊東に到着。

 予定より早く着き過ぎたんで、昼飯まで若干時間アリ。 特にやることもなく、また昼飯の場所も決めていなかったんで、 伊東のちょっと手前の海沿いにある伊東マリンタウンという道の駅でヒマを潰すことに。 アイス食べたりトイレ行ったりしてたら30分くらい経過、 面倒なんでここで食事できるところを探しますか、ということに。 で、ウロウロしていたら、海に面したテラスのある店を発見。 天気は曇りだったけど、明日から11月とは思えない暖かい一日だったんで、 このテラスがとても気持ち良さそう、ってことで昼食をとることにしたのが 伊豆高原ビール 海の前のカフェレストランというあまりにもそのまんまな名前の店。
 基本はイタリアンな店みたいだけど、石焼丼みたいなメニューもあっていかにも観光地のレストラン。 で、プチ師範代が399円のお子様プレートに105円のオレンジジュースを付けて、 師範と師範が食べたのが1,659円のランチ・コースで内容は以下。
前菜:ちょっぴり4品(スモークサーモン、ハム、タコわさ、ラタトゥイユ)
パスタ(師範):伊豆の漁師のパスタ(左写真)
ビザ(師範代):渡り蟹と男爵のピッツァ
飲み物(師範):伊豆高原ビール"天城"
飲み物(師範代):コーヒー
デザート:杏仁豆腐
「所詮観光地のレストランだから・・・」となめてかかったらビックリ、 とってもちゃんとしたピザとパスタ。 「伊豆の漁師の」の内容は、手長エビ、平貝の貝柱、イカ、アサリをトマトソースで。 茹で加減も味付けもキチンとイタリアン。 師範代が食べてたピザもクリスピーでとってもいい感じ。 侮れませんな。

 食事をのんびり食べたら、今回の宿である淘心庵 米屋というところへ直行。

 この宿、いわゆる古き良き日本旅館という感じで、部屋数も10室程度で非常に小ぢんまり。 決して良い眺めがあるわけではなく、手入れされた広い庭があるわけでもなく、 建物が新しいわけでもない。 ただ、敷地内を流れる清流や、しっとりと落ち着いた空間がいやがおうにも心を和ませる。 宿の受付も、座敷にしつらえられたカウンターに腰を下ろしてで抹茶を頂きながらって感じで、 とにかく純和風のたたずまい。 部屋は離れで温泉風呂付き。10畳間が2つと、 そのほかいろいろ空間があってかなり広い。我々3人じゃもったいないくらい。 窓を開けると清流の音が聞こえ、癒されることこの上なし。 と、あくまで和風を貫いているこの宿だけど、経営は「ウェルネスの森 伊東」というところと同じらしく、 そっちの施設を利用することも出来る。 だもんで早めにチェックインした師範らもウェルネス側に移動してクアハウス(プールやジャグジーや風呂)を堪能。 もちろんそこから帰ってきてからも総ヒノキや露天の風呂三昧。 伊東の温泉は無色透明無味無臭ながらポカポカと湯冷めしなくて心地よい。
 そうこうしているうちに料理。 もちろん部屋出し、それも一品ずつ適度なタイミングで出される心地よいサービス。 こういうのって部屋数の少ない宿じゃないと難しいでしょうね。 気になるアルコールは、 今回のプチ・レジャーは師範/師範代のご成婚記念日にあたるため、 シャンパーニュを持参。店の方に前もってその旨連絡したところ、 快く承諾していただき、 左写真のようにワインクーラーにセットして食卓へ出してくれた。

 料理は以下を(美味しかったし、写真も撮ったんで全てご紹介)。

食前酒:山ぶどう酒(写真右)
小鉢:無花果 胡麻クリーム掛け(写真手前)
前菜:長芋もみじ、塩煎り銀杏、鴨南蛮焼、吹き寄せ盛り、車海老塩茹で、あけび釜、茶巾雲丹(写真奥)

 まずこれでビックリであります。どれもこれもとても手の込んだ前菜。 長芋をもみじの形にくりぬいて色を付けて揚げてあるのなんて、 なにもそこまで・・・って思うくらい手間が掛かっていそう。

お椀:鯛、かぶら、松茸、南瓜、酢橘

お椀で驚いたのが、炭を入れたコンロに乗せられて出てきたこと。 調理自体はしてあって、保温のための措置。 炭の火ってのは良いですね、ニオイが無くてほの温かくて。 これが固形燃料だとこうはいきません。 で、お味の方は出汁が効いてて薄味で、まるで京料理のよう。 美味いっす。

お造り:石垣鯛うす造り、安肝、洗い葱、紅おろし、リンゴおろし酢

 鯛のような白身の場合、 醤油じゃなくてこういう酸味が効いてて薄めのタレに付けるのは賛成。 その方が白身の香りがダイレクトに伝わるように思うから。 ただ、ちょっと薄造り過ぎかな?もう少し厚めで歯ごたえがあった方が好き。 アン肝は文句なしの一品。

しのぎ:栗おこわ、塩昆布

 栗の甘さと塩昆布のしょっぱさが絶妙。 ご飯ものって基本的にはワインには合わないと思ってたけど、 このおこわはシャンパンがクイクイ進んだ (多分塩昆布の旨味がそうさせたんだと思うけど)
焼き物:かます塩焼、菊花浸し

 かますって鮮度が落ちるととたんに生臭くなる魚だと思うけど、 ここのに限ってはまったくそういうことはなく、身が引き締まっててとても美味しい。 魚の褒め言葉って「脂が乗ってますねぇ」ってのが常套句だと思うけど、 そういうのとは別次元の美味しさ。菊の花のお浸しも箸休めにグッド。
煮物:伊豆牛ビーフシチュー ハーブ野菜キノコソース

 なんつったってビックリしたのがこのメニュー。 写真では分かりにくいと思うけど、 いわゆるビーフシチューの周りにサクッとしたパイが巻いてあって、 上から太目の白髪葱を揚げたものがかけてある。 なんだかフレンチの店で出るようなお皿。 肝心のシチューは、肉はきっちり煮込んであって素直な味付けで大きめのキノコもまた楽し。

揚げ物:椎茸としんじょ、薩摩芋、煎り塩

 献立には「帆立」って書いてあったけど、出なかったみたい。 しんじょが帆立ベースだったのかな? かなりおなかもパンパン、これくらい軽めの揚げ物で助かった。

酢の物:カニ、梨、しめじ 白酢和え

 「酢の物」というイメージとはだいぶ違う見た目と味。 生春巻きみたいなのでカニの身とシメジと千切りにした梨を巻き、 上からクリーム状の白酢がかけてある。梨の香りと食感が楽しい。

食事:おこげ 梅香あん

 中華料理のおこげ的だけど、あんがゆるくて雑炊のような雰囲気になっている。 味付けも薄めで、おなかいっぱいでもスルスル入る。

水菓子:柿
甘味:お汁粉 抹茶白玉

 ここに限らず、日本料理って最後のデザートは大抵フルーツ程度ですよね。 デザートを食べる文化ってまだ一般的でないような。 そのうちきっと「日本料理のデザート」ブームが来ますな、そういう気がします。

 で、飲んだのが下のシャンパーニュ。

Dehu Pere & Fils Brut Tradition N.V.
デウ・ペール・エ・フィス ブリュット "トラディスィオン" (ヴィンテージ無し)
Dehu Pere & Fils
デウ・ペール・エ・フィス
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\2,8142004/10/09 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 前述したように、このワインは持ち込んだ物。 RM(レコルタン・マニピュラン)という、 大手が多いシャンパーニュに地方にあってブドウ栽培と醸造の両方を手がける造り手。 品種は、普通は脇役的な品種であるピノ・ムニエが75%という珍しい比率。
 色は、普段とグラスも光も違うんで良く分からないっちゃ分からないんだけど、 なんとなく薄めで赤みが強い(麦わらっぽい)ような感じ。 香りは、リンゴやレモンっぽさはあまりなく、イースト香はそこそこ、 いかにもシャンパーニュな香り。 なんとなく蕗を煮たような香りがあるのがピノ・ムニエの個性か? 味はやや濃い系。比較的古めのキュヴェが多いのかな、 酸味がメインではあるけどそれを覆い隠すようにコクが広がっていて、 厚みのある味わい。ただ、両刃の剣な部分もあって、 グラスに注いで時間が経つとちょっと退廃的な感じになる。 もちろん、シャンパーニュの魅力ってそういうところにあるんだろうけど。
 というわけでミクロに見ればいろいろあるんだけど、 とにかくゆったりした旅館で美味しい料理と共にゆっくりと飲む冷えたシャンパーニュ、 それだけでオッケー。 和食との相性という意味では、 今日の食事とはどれ一つとして合わないと感じるものは無かった (唯一「山ぶどう酒」との相性はイマイチ)。
77点自宅にて

 おなかいっぱいの後は部屋の温泉風呂 (露天じゃないけど、大きな窓があって浴槽も床もヒノキ製)でのんびり。 家族三人水入らず最後の旅行は大満足。


30日(土)

Petit Chablis 2002
プティ・シャブリ 2002
La Confrerie des Domaines
ラ・コンフレリー・デ・ドメーヌ
Blanc
Petit Chablis
プティ・シャブリ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,3622004/10/09 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 本日の夕食はおでん。おでんは今シーズン既に3回目くらい、なんだかやたら「おでん率」の高い家庭。 で、ワインは白を。 この造り手のワインは、1クラス上のシャブリを門下生からお薦め頂いている。 だもんでホントはシャブリが買いたかったんだけどあいにく品切れ、よってこちらを。 「プティ」が付いても、プチ師範代のように存在感と主張だけはイッチョマエな場合もあるし。
 色はやや濃い目の麦わら色。 もっと薄くてレモン色なもんだと思っていたから「えっ、これが2002のシャブリ?」な感じ。 香りは全く弱い。レモンのような雰囲気があるにはあるけど、詰まって全然出てこない。 味も詰まりまくり。酸もミネラルも退廃的で、この状態は・・・
 明らかにブショネ、それも結構ひどいレベル。コルクをチェックすると、 白ワインなのに液体が染みている部分が明らかに黒い。 お前か!お前がワタシのワインの風味を奪ったカビか!!
 ・・・というわけで、後半の半分以上はジンジャーエールで割って飲み干した。 まぁそうすれば大抵のワインは飲めるわけで。 でも、そんな飲み方だったらべつに甲類焼酎でも良いわけで。
(45点)自宅にて

28日(木)

Rieux Ugni-Blanc Colombard 2003
リュー ユニ・ブラン/コロンバール 2003
Le Domaines Grassa
ル・ドメーヌ・グラッサ (ドメーヌ・ド・タリケ)
Blanc
Cotes de Gascogne (VdP)
コート・ド・ガスコーニュ (ヴァン・ド・ペイ)
Sud-Ouest (France)
南西地区 (フランス)
\833 (6本セット\5,000 / 単品価格\924) 2004/10/09 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 本日の夕食はクリームシチュー。 ワインは、ここんとこ固め打ちの6本で税込み/送料込み5,000円セットの1本。 ボトル/ラベルの見た目としては安っぽさ満点、ユニ・ブラン/コロンバールという一般的にはマイナー品種で造られた白。 でも、この地方の白ワインだとたいていこの2品種な気がする。 シャルドネとかソーヴィニョン・ブランとかの有名品種はあまり見ないけど、そういうもんですかね?
 色は、無色とまではいえないもののかなり薄い麦わらレモン色。 香りは、軽く嗅ぐ分にはかなり弱いけど、 深く嗅ぐとちっちゃい花やフルーツのような香りがある。 味は、まず感じるのが(スティルワインとしては)かなり強めな炭酸のジリジリ感。 その向こうにあるのは、甘めだけど甘くない、酸があるけど酸っぱくない良いバランスの味わい。 炭酸のジリジリも、こういう良い具合に甘酸っぱい飲み口にプラスされると、 それはそれで良い個性のような気がする (赤のソレは渋味を助長してあまり好きじゃないけど)
 そこそこ存在感があって、気軽に飲める白。 いかにも安っぽいラベルはアレだけど、 レストランのハウスワインとかでの使い勝手は良いんじゃないかな?
72点自宅にて

27日(水)

Saumur "Les Bruyeres" 2003
ソミュール "レ・ブリュイエル" 2003
Cave des Vignerons de Saumur
カーヴ・デ・ヴィニュロン・ド・ソミュール
Rouge
Saumur
ソミュール
Loire (France)
ロワール (フランス)
\833 (6本セット\5,000 / 単品価格\995) 2004/10/09 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 6本で税込み/送料込み5,000円セットの1本。 ソミュール地方の生産者組合によるワイン。 (先週も書いたけど)ロワール赤の登場回数が少ない当道場ゆえ、 ソミュール地方の赤も初登場・・・と思ったけど、とっても以前に一度だけ稽古してた。 散々な結果だったみたいだったけど。 ちなみに料理は、ベビーリーフと2種のハムのサラダ、牛和風ステーキ。
 色はかなり濃い青紫。2003年産なのに、コルクの裏側はしっかりと色が付いている。 香りは、生乾きの雑巾のような蒸れた匂いがまず鼻に付く。 その匂いから途切れることなく熟れ過ぎた果実香に繋がっている。 味は思いのほか濃い。甘味もあるにはあるけど渋味ガッシリで、 あんまりサクサクは飲めない雰囲気。 少なくとも上にリンクした以前の稽古の時とは違って、 酸味の量はおとなしめ。
 うーん、ポテンシャルの高さは理解できるけど、師範的にはちょっと違うなぁ、と。 「フランスの庭園」ロワールって、もっと軽くても品の良いワインを想像するじゃないっすか? そこでこういうガサツな濃さのワイン造られても・・・って感じ。
 翌日、残りを飲んだけど印象に変化無し。
67点自宅にて

24日(日)

Touraine "Grande Reserve" Sauvignon 2002
トゥーレーヌ "グランド・レゼルヴ" ソーヴィニョン 2002
Caves de la Tourangelle
カーヴ・ド・ラ・トゥーランジェル
Blanc
Touraine
トゥーレーヌ
Loire (France)
ロワール (フランス)
\9102004/09/21 カーヴ・ド・リラックス リラックス
 本日の夕食は、ポテトサラダ/ハマチの刺身/太刀魚のバター焼きといった魚メインの料理。 だもんでワインは白をチョイス。ロワールのトゥーレーヌ産で、 品種はソーヴィニョン・ブラン。道場新出かと思ったけどコレのちょい上級版かも。 販売店のサイトでも『典型的なソーヴィニョン・ブラン』とお薦めされている。 リラックスさん輸入のワインは無名でもイケているものが多くて好きだけど、 裏ラベルの上にベッタリ輸入元のステッカーを貼るのはやめて欲しいなぁ。 もう少しステッカーを小さくするなり貼る位置を工夫するなりすれば、 バーコードだけを隠すように貼ることが出来ると思います。 よろしくご検討下さい。
 色は値段相応な薄麦わら色。 でも香りはビックリ、確かにいかにもソーヴィニョン・ブランな、 若いリンゴをスパッと切ったような清冽な果実香と、 バジルやミントやルッコラみたいな、おおらか系ハーブの香りがバッチリ。 味も、この値段とは思えないくらいの十分なコクと余韻がある。 キュッと舌を絞るような酸味はあるけど、それがなんだか心地良い。
 お薦めの文言通り、そんじょそこらの3桁ワインとは一線を画す内容。 ただ、やや一本調子というかToo Muchかな? 胃の調子がイマイチだったんで己の理由でそう感じたのかも知れないけど。
 3日後、1/3ほど残った分と稽古。ちょっと気が抜けたような気がするけど、 概ね変化無し。なかなかタフ。
77点自宅にて

22日(金)

 従弟が出張のついでに師範宅へ。

Bourgogne Aligote 2002
ブルゴーニュ・アリゴテ 2002
Alain Coche-Bizouard
アラン・コシュ・ビズアール
Blanc
Bourgogne Aligote
ブルゴーニュ・アリゴテ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,7642004/10/09 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 料理は、ベビーリーフと生ハムのサラダ、モッツァレラトマト、 海老フライ、鳥手羽元の揚げ物なんかで。 まずは白でしょうってことで選んだのがコレ。というか、 冷蔵庫に入れてたのがコレだったので自動的に。 アラン・コシュ・ビズアールは当道場初登場。リアルワインガイドでも高評価の造り手。
 色はかなり薄め。香りは弱め。特にコレといった特徴的な香りはなかったような。 ただ、口に含むと軽く焦げた樽香があって、 そんじょそこらのアリゴテとは違う存在感を主張。 味は、もちろんアリゴテらしくキリリとした酸がメインだけど、 酸っぱいとは感じない。 なんか上手いこと例える方法を飲みながら思いついたんだけど、 翌日の今日となっては忘却の彼方。
 所詮アリゴテではあるけど、ちょっと良い値段するアリゴテらしく、ちょっと良い内容を備えていた。 上級のワインにもトライしたくなる雰囲気。
75点自宅にて

Corton Languettes 1997
コルトン・ランゲット 1997
Louis Max
ルイ・マックス
Rouge
Corton Languettes (Aloxe Corton Grand Cru)
コルトン・ランゲット (アロース・コルトン特級畑)
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(従弟より) (横浜高島屋で買ったとのこと)
 従弟が手土産に持ってきてくれたワイン。 彼が最初師範宅に来た時はまだ高校生だったんだけど、、 それが今では一児の父、こんなワインを持ってくるまでになったと思うと感慨無量。 ワインと一緒にカマンベールチーズ("Isigny Ste Mere"というAOCのもの)も 持ってきて頂いて。
 色は思いのほか熟成色が入っていて、ややレンガ色がかった紫色。 香りはさすが特級畑、なかなかどうしてイイ感じ。 色の印象と同じく、やや熟成香が出始めていて、 ピチピチのフルーツってんじゃなくて妖艶でケモノっぽい雰囲気。 樽は結構焦がしが効いている感じだけど、それとは別に生木のような雰囲気もあった。 味もまろやか熟成系。すーっとおとなしげに入ってきていろいろ複雑な印象を残す、 なかなか芸達者な味。
 大変おいしゅうございました。値段当てで師範は「税込み6,800円」と推測、 実際は7,000円台だったとのこと。まぁそれくらいはするだろうな、って内容。
84点自宅にて

Tierra del Fuego (Bodega Lurton Red) 2002
ティエラ・デル・フエゴ (ボデガ・リュルトン・赤) 2002
Bodega Jacques & Francois Lurton
ボデガ・ジャック&フランソワ・リュルトン
Tinto
Mendoza (Argentina)
メンドーサ (アルゼンチン)
\7282004/09/21 カーヴ・ド・リラックス リラックス
 上のワインが終わった後は、昔のポルトの残りを飲んだり、 他の酒を飲んだりしてたけど、やっぱりもう1本開けますか、ってことに。 既にかなりの飲酒量ゆえ判りやすい味(&手頃な値段)のものが良かろう、 ってことで選んだのがコレ、アルゼンチン産の赤で、 品種はサンジョヴェーゼ60%/ボナルダ20%/マルベック20%のブレンドらしい。 白は先日稽古済み
 色はまぁ濃かったような(あまり記憶無し)。 香りは、甘い樽香?が効いてて濃い果実の雰囲気が漂う香りだったような(あまり記憶無し)。 味は、それほど重くなく果実味いっぱいで親しみやすい味だったような(あまり記憶無し)。
 ・・・というわけで、あまり記憶に無いんで1/3ほど残した翌日最稽古。 結果、上に書いたのとそれほど違わぬ印象。 値段を考えれば十分満足のいく内容。なんたって上のワインを10本買える値段だからね。 ともあれ赤白ともに大変コストパフォーマンスの高い銘柄。
74点自宅にて

 ってな感じで、二人ともやや飲み過ぎてご就寝。


20日(水)

Cote Roannaise 2003
コート・ロアネーズ 2003
Thierry Bonneton
ティエリー・ボヌトン
Rouge
Cote Roannaise
コート・ロアネーズ
Loire (France)
ロワール (フランス)
\833 (6本セット\5,000 / 単品価格\987) 2004/10/09 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 台風通過目前の宵、それにしても今年は台風の上陸が多いっすね。 で、ワインは、当道場への登場回数が極めて少ないロワール産の赤で、 6本で税込み/送料込み5,000円セットの1本。 「コート・ロアネーズ」は最近出来たアペラシオンで、 場所的にはロワールでは最も東のボージョレに接する位置、 主要品種はガメイらしい。 あまりセット物は買わない師範だけど、初めて購入するWebショップだし、 セット内全て飲んだこと無いワインだし、ってことで挨拶代わりに購入。 夕食は、枝豆(冷凍)/ハンバーグ/カボチャのサラダ/玉ネギの胡麻ドレッシング。
 抜栓して、まず気を良くしたのがキレイなコルク。 抜きやすい人造コルクは賛成派の師範だけど、 やっぱりこういうきちんときれいなコルク樫のコルクは気分が良い。 色は、ロワールの赤というイメージよりは濃い目。 香りは、ボリュームは普通だけど、ブドウとウメ風味の饅頭をふかした様な、 温厚な果実香が広がる。味も、やや青臭いながらバランスは悪くない。 でも、これがガメイってのは意外だなぁ。 カベルネ・フランとかの、いわゆるロワール赤品種なイメージが濃厚。 それが土地の個性ってやつなのか?
 このワインも「葡萄を素直に栽培/醸造しました」って感じのワイン。 同じ造り手の同じヴィンテージで、1クラス上(と言っても単品価格に大差なし)のレゼルヴもセットに入っていたんで、 それにも期待。
72点自宅にて

17日(日)

Bellecourt "Medi" 2003
ベルクール "メディ" 2003
Bellecourt
ベルクール
Rouge
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\8192004/09/21 カーヴ・ド・リラックス リラックス
 本日の夕食は、師範代が中華街から買ってきてくれた点心メニュー (肉まんとか海老蒸餃子とか小籠包とか)と鮮魚の中華風サラダ。 というわけで今日もまた赤か白か悩むメニューだけど、 昨日が白だったんで、という安易な理由で赤をチョイス。 モノは、リラックスお得意のお手頃銘柄の新商品で、 カベルネ・ソーヴィニョンとシラーのブレンド、 自然農法(テラヴィティス)で造られたワインとのこと。
 色はしっかりと濃い青紫。 香りは、師範のごとき香りの感受性の低い人間をして 「たしかにカベルネとシラーの混醸」と理解できる香りの雰囲気。 南仏の土着ワインにありがちなトボケた個性は無くて、いかにも真面目に造られた香り。 味もそう。カベルネの個性か、やや青っぽい感じはあるけど、 純粋に黒葡萄の果粒を集めて醸造しました的な、ストレートで隠し事のない美味しさがある。
 樽香とか熟成感とか、そういう手練手管な部分とは別の、 素直に葡萄が醸造された美味しさが感じられる。 中華点心な料理との相性は良く分からなかったけど、この値段としては相当イケてるワインだと見た。
73点自宅にて

16日(土)

Sirocco Muscat 2002
シロッコ マスカット 2002
Sirocco
シロッコ
Red
Kelibia 1er Cru
ケリビア1級畑
Kelibia Hills Region (Tunisie)
ケリビア・ヒルズ・リージョン (チュニジア)
\9102004/09/21 カーヴ・ド・リラックス リラックス
 本日の料理はマカロニグラタン。赤か白か迷うメニューだけど、 なんとなく白を合わせてみようかな、ってことで選んだのがコレ、チュニジア産の白。 表ラベルには"1er CRU(一級畑)"や"Vieilles Vignes de 60 ans(60年の古樹)"の文字がある。 輸入元のステッカーで半分見えない裏ラベルには"with rich tannins."の文字が。 白ワインで豊富な渋味???、かなり理解に苦しむ解説。 で、この造り手のワインは以前飲んだカベルネ・シラーズが大ハズレ。 赤がダメなら白で勝負、で。
 さて抜栓。1er Cruなんて謳ってる割にはコルクは屑を集成した安っぽいもの。 でも、グラスに注ぐとその安っぽさ感が払拭、かなりしっかりした黄金色で、 ネットリ感も想像以上。 抜栓前は「アルザスのミュスカみたいなワインかな?」と思っていたけど、 香りを嗅ぐとミュスカ・ド・リヴザルトとか、 甘口ワインにありがちな甘い雰囲気満載のマスカットの香り。 香りのボリュームはこのクラスではありえないくらいシッカリしている。 で、香りが甘いんで「もしや味も・・・」と心配したけど、 味はしっかりと辛口。味わいの主体は甘味でも酸味でもなく苦味。 裏ラベルの表記を信じると、この苦味が"rich tannnins"なんだろうか?
 かなり風変わりだけど、なかなかどうして面白みがあって楽しめるワイン。 少なくとも、そんじょそこらの葡萄をじゃ出せない味だと思うし、 かなりキチンと造られていると思う。それがこの値段は安い。 ただ、やや個性的なんで、受け入れられない人には「うむー」ってなワインかも。
75点自宅にて

15日(金)

Primitivo Salento 2003
プリミティーヴォ・サレント 2003
Nobili Palazzoli
ノビリ・パラッツォーリ
Rosso
Primitivo Salento (IGT)
プリミティーヴォ・サレント (インディカッツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
Puglia (Italia)
プーリア (イタリア)
\7742004/09/21 カーヴ・ド・リラックス 日欧商事
 美味しいワインをしこたま飲んだ翌日。昨日は全部フランス産だったんで、 ちょっと河岸を変える意味でイタリア産を。 料理は鶏肉とカシューナッツの炒め物、トマトとルッコラのサラダ。 どちらかというと軽めのワインが合いそうなんで、お値段的にも軽いコレをチョイス。 とはいえお店の方のお薦めの品なんで、そこそこは期待できるはずだ、と。
 色は濃い。値段から考えると三割増しな濃さ。 香りはいかにも安イタリア。 油粘土のような、膏薬のような、おばあちゃんの部屋のような香りがメイン。 味は、軽い上にバランスもイマイチながら甘味があって、それなりのものは感じられる。 でも、香りが香りだけに飲んでいてどことなく義務感に駆られるのは否めない。
 そこそこのパフォーマンスはあると思う。 ただ、安っぽい香りと全体のガチャガチャ感はいかんともしがたく、 楽しく飲むには今一歩、というか今二歩三歩。 師範との相性が良くないってことも考えれられるけど、 あんまり人にお薦めできるようなポイントは見出せなかった。
65点自宅にて

14日(木)

 本日は、お知り合いの方々とちょっと飲み会。参加者は、
光弘さん、 トビさん、今回初顔合わせの青さん。

 場所は、地下鉄本郷三丁目の駅を出てすぐのところにあるオ・デリス・ド・本郷 (Aux Delices de Hongo) という店。 一階はちょっとヨーロッパ風な普通のカフェだけど、二階にはちゃんとしたレストランの空間が広がる、 なかなか意外性のある店。三階もあって、そこは個室でオープンキッチンのスペースらしい。 で、今回は二階のレストランで。スペースは細長いけど結構広くて、 30人くらいのキャパがあったような。 暖色系のインテリア、座りやすい椅子、なかなかどうしてちゃんとしたレストラン・スペースであります。
 料理は、アラカルトのほか、コース料理が3,800円のお決まりコース、 5,000円で前菜とメインをアラカルト・メニューからチョイスできるコース、 6,800円(だったっけ?6,500円だったかも)のおまかせコースの3種類。 せっかくなんで料理を選びたいってことで、5,000円のコースをチョイス。

 で、師範が食べたのが以下。
アミューズ:小さなグラタンみたいなキッシュ(だったっけ?)
前菜:海の幸いろいろのスープ仕立て(左写真上)
メイン:鶏のローストと旬の茸(左写真下)
デザート:ブランマンジェの上にグレープフルーツのゼリーとアイスクリーム
お茶:プチフールとエスプレッソ(をダブルで)
以上がコースの内容。それ以外に追加で
チーズ:エポワスとミモレット(18ヶ月)
も頂いて。
 まず何よりボリュームがある。前菜もメインも皿一杯。 メインに至っては、手羽だったかササミだったかの部分はサラダ仕立てにしてもう一皿。 飲むと少食になる師範は、最後の方はおなかに押し込む感じ。 盛り付けもキレイだし、強烈な個性は感じ無いけど安心感のある味だし、 これで5,000円は安いと感じた。

 サービスの方も、非常に親切で丁寧。 料理の説明もわかりやすく、ワインも自店のものをキチンと把握されていて、 とっても信頼感がある。唯一惜しむらくは、お客さんが少なかったこと。 この日の二階は我々4人のほかにもう一組だけ。 だもんで、ほぼつきっきりでサービスして頂いて、それはそれでラッキーだったんだけど、 反面ちょっと気を抜けない感じがあった(といっても実際は思いっきり気を抜いてましたが)。

 もちろんワインも飲んで。以下のをズラズラズラーっと。

Sadi Malot Brut 1er Cru Blanc de Blancs Vieille Reserve N.V.
サディ・マロ ブリュット プルミエ・クリュ ブラン・ド・ブラン ヴィエイユ・レゼルヴ (ヴィンテージ無し)
Sadi Malot
サディ・マロ
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
(\1,300/glass)2004/10/14 オ・デリス・ド・本郷 セリカエヴィア (sericaevia)
 まずは、席につくなりアペリティフとしてシャンパーニュをグラスで一杯。 出して頂いたのは、あまり聞きなれない造り手だけど、 RM(レコルタン・マニピュラン)と呼ばれる栽培から醸造まで手がける方らしい。
 ブラン・ド・ブランらしく、色はかなり薄め。泡立ちのキメ細やかさなんかはいかにもシャンパーニュ。 香りは、あまりイースト香の強いものではなくて、どちらかといえばスッキリ系。 ただ、味は思いのほかシッカリ。メニューを見て料理を選びながら飲んでたんだけど、 キュキューッと飲み干すんじゃなくて、結構チビチビ飲んでも大丈夫な飲み口。
 普通といえば普通の範疇だけど、ちょっと上品でちょっと存在感のあるシャンパーニュ。 レストランでグラスで出されるものとしては良い感じじゃないでしょうか? 普通あまり見かけないものだ、ってのも楽しいし。
(78点)レストラン「オ・デリス・ド・本郷」にて

Sancerre "Les Charmes" 2002
サンセール "レ・シャルム" 2002
Andre VATAN
アンドレ・バタン
Blanc
Sancerre
サンセール
Loire (France)
ロワール (フランス)
(\6,200)2004/10/14 オ・デリス・ド・本郷 フィネス
 ワインリストには、スパークリングや赤白合わせて100種くらいあったと思う(うろ覚え)。 それらのうち、赤/白とも、4,000円均一のページと6,200円均一のページがあって、 比較的低価格なワインが揃えてある。 レアなワインを探して飲むってんじゃなくて、 料理主体でワインを選ぶんであれば、こういうラインナップは非常に使いやすいと思う。
 で、白はまずお薦めを聞いて、6,200円均一の中から。 ブルゴーニュ・ブラン2000(造り手失念)が熟成感が出てて良いというような話だったけど、 師範はほかの候補にあったこのサンセールに惹かれるものあり。 サンセールってそれほど本数飲んでるわけじゃないんだけど(過去の道場掲載は7本)、 なんとなく良いイメージがあるんですな。単に「サンセール」って言葉の響きが良いからかもだけど。 というわけでコレを注文。
 色は非常に薄くて、やや頼りなさを感じる色合い。 香りは、スッキリ華やか白ブドウ(マスカット)の香り。 光弘さんは「バターの香りが」なんて言われてたけど、師範にはわからなかった。 味も極めてスッキリ。スーッと筋が一本通っていて、余計なものをそぎ落とした感じで、 まるで日本刀のようにストイックな美しさのあるワイン。
 魚系の前菜に合わせて飲むんだったら、 こういうシャープなワインはなかなか良い相性だったと思う。正解正解。 (青さんの前菜はたしか羊だったと思うんで、これだとちょっと弱かったかな?)
(76点)レストラン「オ・デリス・ド・本郷」にて

Fixin 2001
フィクサン 2001
Dom. Lucien Boillot
ドメーヌ・リュシアン・ボワイヨ
Rouge
Fixin
フィクサン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(\6,200)2004/10/14 オ・デリス・ド・本郷 フィネス
 赤の1本目も6,200円均一の中から。 赤は2本くらいは飲むでしょ、ってことでブルゴーニュとボルドーそれぞれ一本ずつ選ぶことに。 それで、ブルゴーニュのお薦めを聞いたらこのフィクサンがかなり良いらしい。 ならば、ってことでそれを頂いて。
 結果、これが大当たりでした。 それほど良いと言われる年でもない2001産、 ブルゴーニュでも北の方にある地域の産とは思えないくらい濃い色合いで、 なんといっても特筆すべきは木イチゴのような果実香がバンバンと湧き上がってくること。 樽香もあったような気がするけど、なんといっても特徴的なのは甘い果実香。 味も、香りの印象に違わず果実味バンバンな内容。 まだ若くて、やや角ばった感じがないわけじゃないけど、 非常にインパクトがあって、4人で1本という飲み方にはベスト・マッチ。
 いやはやアタリなワイン。 これがレストランで6,200円ってことは、酒屋で買ったら安ワイン価格(3,000円以下)なのかな? だとすれば恐ろしくコストパフォーマンスが高い。 ただ、輸入元がフィネスなんで、あまり普通の酒屋には出回ってないのかもだけど。
(87点)レストラン「オ・デリス・ド・本郷」にて

Chateau Lynch-Moussas 1996
シャトー・ランシュ・ムーサ 1996
Ch. Lynch-Moussas
シャトー・ランシュ・ムーサ
Rouge
Pauillac (5e GCC)
ポイヤック (メドック5級)
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
(\8,000)2004/10/14 オ・デリス・ド・本郷 キッコーマン
 前述したように赤の2本目はボルドーから。シャンパーニュ→白→ブルゴーニュ赤→ボルドー赤という、 教科書的な流れで。 お店の方のお薦めは、6,200円均一の中にあったものの1997年(銘柄失念)だったんだけど、 師範は前もってお店のサイトでこのワインに目を付けていて、 1,800円の差額だったらこっちの方が良いんじゃないかと思ってコレを注文。 飲むかなり前(食事の最初)からデカンタに移してもらって。
 で、これもなかなかアタリでした。 青紫に気持ち褐色が入りかけたような濃い色、カシスのような煮豆のような濃い香り、 やや丸みを帯び始めた味わい。 若くてやんちゃなワインからやや熟成して落ち着き始めたって感じで、 いかにもボルドーの左岸な感じのワイン。 樽香も、消し炭のようなイガラッぽい雰囲気じゃなくて、 ブルゴーニュとかみたいな甘い感じなのも師範好みで好印象。
 今回のチョイスの中ではちょっとお高めの値段だったけど、その価値は十分にある内容。 でも、「お高め」っつってもレストランで8,000円だったら高くないっすね。
(85点)レストラン「オ・デリス・ド・本郷」にて

Minervois 2001
ミネルヴォワ 2001
Hecht & Bannier
エクト・エ・バニエ
Rouge
Minervois
ミネルヴォワ
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
(\6,200)2004/10/14 オ・デリス・ド・本郷 セリカエヴィア (sericaevia)
 皆さんコンコンをワインを飲んで (青さんも女性ながら男性陣と変わらぬペースで)、 チーズの前で既に赤2本まで飲み終わり。 だもんで、次はそれぞれグラスで貰うか、それとももう1本追加するかって選択だったけど、 師範含めて皆さんまだまだ飲む気マンマン、ってことでボトル1本追加。 良いワインを飲んだ後の選択って難しいんだけど、お店の方にチョイスして頂いたのがこれ。 南仏ミネルヴォアの産で、品種はシラーが主体、 この造り手の初ヴィンテージだとのこと。
 食後酒的な飲み方なんで、どっちかというとポルトみたいなワインだと良いな、 って気分だったけど、結構そういう風に感じるワイン。 濃いには濃いけど渋味は穏やかで、甘味もちゃんと感じられるタイプ。 アルコール度数を見たらなんと14.5%、 高いアルコール度数と甘味、若いのにあまりギスギスしてない雰囲気が ポルトみたく感じさせた理由かも。
 ミネルヴォアって、もっと青臭くてトンガったワインが多い印象があったけど、 こういう丸っこいのもあったんですな・・・なんっつって過去飲んだのを調べてみると、 意外と好印象なワインが多かったり。名前が青臭く感じさせるのか?
(80点)レストラン「オ・デリス・ド・本郷」にて

Chateau Bellerive 1998
シャトー・ベルリヴ 1998
Ch. Bellerive
シャトー・ベルリヴ
Blanc
Quarts de Chaume
カール・ド・ショーム
Loire (France)
ロワール (フランス)
(\1,000/glass)2004/10/14 オ・デリス・ド・本郷 出水商事
 更にコンコンと飲んで、デザートの段にはまた空っぽに。 『デザートに合わせてデザートワインでもいかがですか?』の甘い言葉にきれず(というか抗する意思は全く無く) お願いすることに。 選択肢は2種類、ボルドーの南ベルジュラック産の甘口(銘柄失念)とコレ。 ベルジュラックはなんとなくソーテルヌから酸味を抜いたような印象があったんで、 飲んだことないAOCであるこちらをチョイス。
 ま、当然ながらこのくらいになると血中アルコール濃度もかなり上がっていて、 緊張感も取れて話しに夢中で、 デザート美味いねぇワインも合うねぇって感じであんまりキッチリ意識して飲んでないんで、 細かいことはわかりません。 適度にネットリしてキッチリ甘くて酸味もあって、ってな感じだったかなぁ。
 というわけで、ほとんどいい加減な記憶をもとに更新&点数記載。 デザートワインって常にそういう状態で飲むんで、 あんまり違いってわかってないっすね。あははははぁ。
(75点)レストラン「オ・デリス・ド・本郷」にて

 というような飲み会。 会計はトータルで64,000円弱。料理やワインそれぞれはお手頃価格なんだけど、 こんだけ飲み喰いすりゃそれくらいの値段にはなりますわな。 というわけで満腹&満足な宵でありました。


11日(月祝)

 連休最終日、 どっかプチ・レジャーにでも行きたい気分だけど天気はイマイチだし、 ってことでご近所フレンチへランチを食べに行くことに。 店は、昨年も行った東戸塚のラ・マレーというところ。 今回はマダムがフロアを切り盛りされていて、サービス面での不安は無し。
 料理は、師範/師範代はお得なランチ・コース(\1,890)を注文、 プチ師範代はパスタを単品で(\980)。それぞれの内容は以下。
ランチ・コース(師範、師範代)
前菜:アボカドのムース
スープ:ジャガイモとネギのスープ
メイン(師範):ツボダイのポワレとキノコのソテー
メイン(師範代):ホロホロ鳥のローストと焼き野菜
デザート:盛り合わせ(洋ナシのシャーベット、柿と梨のコンポート、フルーツケーキ)[下写真]
コーヒー
本日のパスタ(プチ師範代)
白身魚とナスのタリアテッレ
 1,890円(前回より90円高くなったように見えるけど、実際は税込み表示になっただけ) とは思えない内容であることは前回と同様。 焼き野菜でミョウガをそのまま焼いたやつはちょっとアクが強すぎたり、 パスタはちょっとカツオだしっぽい魚の香りが強すぎたりとかするけど、 ありきたりでないサプライズのあるフレンチが食べられる。 特に、デザートは都内一流店のソレにも引けを取らないと思う。

飲み物は、ワインを赤/白それぞれで注文(どちらも銘柄不明)。 白は、中庸な味わいとリンゴっぽい香りがあるにはあるけど、 なんだか味も香りも飛んじゃってるような。 前日以前の抜栓かも。66点。 赤は、期待に違わず果実味タップリで美味しい。南仏あるいはイタリアかな?75点。 ちょっと気になったのは、メニューには一杯530円と書いてあったと思うけど、 レシートを見たら一杯630円取られている。 量的には中くらいのグラスになみなみと(150mlくらい)注がれているので、 630円でも不満はないんだけど、表示はきちんとしといたほうが良いと思う。

 会計は、トータルで6000円ちょっと。安いなぁ。 プチ師範代も食事中おとなしく出来るようになってきたんで、そろそろディナーにも挑戦かな?

 夕食は家で。昼も飲んでおきながら夜も抜栓。

Chinon 2002
シノン 2002
l'Ambroisie (Chatelain Desjacques)
ランブロワジー (シャトラン・デジャック)
Rouge
Chinon
シノン
Loire (France)
ロワール (フランス)
\9562004/09/21 カーヴ・ド・リラックス リラックス
 夕食はカツオの刺身、カツオとパプリカの炒め物、鶏レバニラ炒め、カボチャのスープ。 血の匂いがしそうなメニューが多いんで、ワインも血っぽい雰囲気がしそうなものをチョイス。 このワインは、門下生からのお薦めあり。 シノンは道場的には初出場のAOC、というかロワールの赤は当道場にはほとんど登場していない。 だもんでホントに血っぽい雰囲気がするかどうかは不明だけど、 なんとなくそういう感じがするじゃないですか、ロワールの赤って。
 色はかなり濃い。イメージ的にはもっと薄いのを想像してたけど、かなりきっちり紫色。 香りは思いっきり予想通り。門下生の報告によれば「ラズベリーやイチゴの香り」ってことだけど、 確かにそういう香りもします。 でも、このワインの香りを最も適切に表現するとすれば、師範的には「鉄サビの香り」であります。 そういった意味では血っぽい雰囲気満載。 味は、やや甘くて渋味も穏やかで、昨日同様冷やしてバッチリな感じ。
 なかなか良く出来たワインだとは思う。きっちりしっかりで、頼りなさを感じさせない。 でも、師範はちょっと得意じゃない生々しさだし、 残念ながら今日の選択はあまりマッチしてなかった。 同じ血の味でも、カツオの刺身との相性はかなりイマイチだったし。 魚じゃなくて肉と合わせるべきワインですな。
69点自宅にて

10日(日)

Down to Earth (Red) 2002
ダウン・トゥ・アース (赤) 2002
Villiera
ヴィリエラ
Red
(South Africa)
(南アフリカ)
\9102004/09/21 カーヴ・ド・リラックス リラックス
 台風一過の晴天とはいかず、曇天で肌寒かった一日、 夕食は今シーズン初の鍋物としてすき焼きが登場。 ワインは、甘味があって重過ぎなさそうなものがよかろうってことで、 選んだのはこの南アフリカ産。 品種はシラーズ24%/メルロー23%/ガメイ・ノワール23%/ピノタージュ14%/カリニャン13%/トゥリガ・ナショナル3%、 混ぜも混ぜたり6種類。 リラックスが輸入しているワインって、 輸入元のステッカーが無造作に貼られているものが多かったんだけど、 このワインに関しては裏ラベルを隠さないところに貼られている。 グッジョブ!であります。
 色はかなり濃い目。あまり重過ぎないのを選んだつもりなんでやや「しまった!」って感じ。 香りもインクっぽくてなんだか濃いげ。 いろいろと混ざっているためか、赤ワインの中庸的な雰囲気の香り。 ここで味が重くて濃かったら師範の予想は大ハズレなんだけど、 実際のところは「甘味があって重過ぎない」ワインそのもの。 すき焼きの割りしたにも使ったんだけど、渋味もおとなしめで使いやすい感じ。
 真っ黒なボトル外観、濃い色合いにもかかわらず、 味はそれほど濃くなく万人受けしそうなワイン。 渋味も強くないんで、ちょっと冷やしめで飲んだほうが甘味がスッキリして良いかも。
73点自宅にて

9日(土)

Bourgogne Grand Ordinaire Pinot Noir 2001
ブルゴーニュ・グラン・ドルディネール ピノ・ノワール 2001
Dom. Magnien Michel et Fils
ドメーヌ・マニャン・ミシェル・エ・フィス
Rouge
Bourgogne Grand Ordinaire
ブルゴーニュ・グラン・ドルディネール
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,2742004/09/21 カーヴ・ド・リラックス 中島菫商店
 台風が真上を通過した後に、トンカツなんぞを食べながら優雅に抜栓。 ちょっと不思議なのは、 師範の生半可な知識では、 "Bourgogne Grand Ordinaire"というAOCは ブルゴーニュで生産されるブドウ品種の全てを使える、という最下級のものだったと記憶しているけど、 このワインには"Pinot Noir"の文字あり。 なぜピノ・ノワールを使っているのにACブルゴーニュを名乗らずグラン・ドルディネールなんだろうか? ちょっとだけ余計なのとかが入ってるんだろうか? よく分からないけど、まぁ美味けりゃオッケーで。
 というわけで稽古開始。ボトルは重いしキャップシールは厚くて切りやすいし、 その辺の手抜きは一切無し(コルクは若干短いけど)。 抜栓してグラスに注いで、色は疑う余地の無いピノ・ノワールの赤紫色。 香りは、最初プロパンガスのような硫黄のようなバナナの腐ったような匂いが支配的。 「還元臭」ってやつでしょうか。ちょっとグラスに置いとくとその香りは飛んで、 イチゴのようなフルーツの香りがメインに変化。木樽はほとんど使ってない模様。 味は、酸味がメインではありつつギュギュッと凝縮した果実味が一杯。 値段からは考えられない充実具合。
 やっぱりブルゴーニュは造り手ですな。 いわゆる普通のブルゴーニュと違う感じがしないでもないけど、 最下級の格付け/かつこの値段にしてこの内容は一目置いてしかるべき。
76点自宅にて

8日(金)

Domaine de Robert 2002
ドメーヌ・ド・ロベール 2002
Dom. de Robert (Ch. de Robert)
ドメーヌ・ド・ロベール (シャトー・ド・ロベール)
Rouge
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\9102004/09/21 カーヴ・ド・リラックス リラックス
 本日の料理は豚肉の香草焼きとナスと挽肉のトマト煮込み。 そういう料理があったりする週末だと、 前日にしこたまワインを飲んでてもやっぱり開けたくなるもんであります。 で、今日のワインは自然農法(テラヴィティス)で造られた南仏産、 品種はメルロー50%/カベルネ・ソーヴィニョン30%/サンソー30%とのこと。
 色は、とりわけ濃いってわけではない普通の紫。 香りは、まず感じるのはツンッと刺激的な酸の香り。 クルクルとスワリングすると、ボルドーのような焦げ臭い香りが出てくる。 口に含むと香りの印象ほどには酸っぱくないけど、 ボルドーっぽいという感じは香りから想像される通り。 ただ、やや甘味があって中盤の盛り上がりがあるあたりに南仏を感じる。
 品種を知って飲んでるからかも知れないけど、 ボルドー品種に南仏品種を足して厚みを増した、って感じを受けるワイン。 そういうアプローチももちろんアリでしょう。 ただ、師範の嗜好とはちょっと違う方向を向いているけど。
69点自宅にて

7日(木)

 本日は職場の宴会。
 店は、五反田駅すぐ横、山手線内側目黒寄りにあるBar alara (バル・アララ)というところ。 店の外観はなかなかシャレた雰囲気。 暖色系を基調にした店内には、酒瓶やらが並んでて、いかにもスペインのバルって感じ (・・・なんて言ってますけど、師範はスペインには行ったこと無し)。 席数はテーブル3つ(14席くらい)とカウンターに6席くらい、こぢんまりとした広さ。 メンバーは13人なんで、テーブルをウチのグループで占有する格好。 カウンターも外のお客さんで埋まってて、宴会シーズンでもない平日の夜にもかかわらず満席。 飛び込みで来たけど入れないお客さんも居た。結構繁盛店なのかも。
 料理はコースで注文(多分全8種6品のコースで\2,800)。内容は以下。
前菜盛り合わせ(スペイン風オムレツ、ハム2種、オリーブ)[左写真]
トマトのガーリック風味サラダ
ほうれん草と生マッシュルームのサラダ
小エビのガーリックソテー
トリッパの煮込み
パエジャ(普通のものとイカ墨)
濃い目の味付けで、ガーリックが効いてて、いかにもスペイン!といった感じ (・・・なんて言ってますけど、師範はスペインには行ったこと無し)。 どれもなかなか美味。小エビとかトリッパとか、とってもワインが進む。 ただ、パエジャはちょっと味付けが濃すぎるかな? 今回のコース、量的にはそれほど不足感はないんだけど、 全体のボリュームの大きなウェイトをパエジャが占めてて、 かつその味付けが濃いから余計にそう感じたのかも。 あと、贅沢を言えばデザートとかコーヒーが欲しかった。 もう一段上のコースにすれば付いてたのかもだけど。

 酒は、生ビールで乾杯。その後はワインに突入。

Sangre de Toro 2003
サングレ・デ・トロ 2003
Torres
トーレス
Blanco
Penedes
ペネデス
Penedes (Espana)
ペネデス (スペイン)
(\2,500)2004/10/07 バル・アララ サントリー
 ワインリストには、カバが3種、白が5種、赤が12種。 当然全てがスペイン産。また、スペインらしくシェリーも6種類あった。 価格帯的には、1万円近いのもあるけど、ほとんどが5,000円以下のお手頃価格。 値付け的には市価の2.5倍といったところかな? 店の雰囲気にあったラインナップと価格に感じた。
 で、ビールは飲んだんでもう泡はもうオッケー(というか泡は比較的強めの値付けだったゆえ敬遠) ってことでまずは白から。当然ながら安ワイン道場の主宰たる師範は一番安いのから注文。 スペインの大手トーレス社のベーシックなワインで、ラベルには"50 anniversario (50周年記念)"の文字アリ。
 色は暗かったんであまりよく分かりません。 香りは、うっすらとリンゴっぽいフルーツの香りがあってそこそこ良い感じ (隣のK氏は「普通の白ワインにはゴマの匂いがあるけどこれには無い」なんて言ってたけど、 師範には理解不能)。味は、若干炭酸のジリジリ感がありつつ、 フレッシュ&フルーティな感じでスルスル飲めるタイプ。
 店で2,500円のワインとすればこれで十分でしょう。 もう一段値段が上の("Palacio de BORNOS"というソーヴィニョン・ブランのもの) も隣のテーブルから貰って飲んだけど、師範的にはこっちの方が好印象だった。
(70点)スペイン料理"Bar alala (バル・アララ)"にて

Vina Irache Tinto 2002
ビーニャ・イラチェ ティント 2002
Bodegas Irache
ボデガス・イラチェ
Tinto
Navarra
ナバーラ
Navarra (Espana)
ナバーラ (スペイン)
(\1,900)2004/10/07 バル・アララ イムコ
 続いて赤へ。 赤ももちろん一番安いのからチョイス。 で、この店で一番安かったのがハウスワインのコレ。 下代も相当安いんだろうけど、レストランでフルボトルで1,900円はなかなか頑張った価格設定だと思う。 かなり少なめ(300mlくらい?)だったビールの中グラスが600円以上してたと思うので、 単位アルコール量あたりの価格はこのワインの方がお得とみた。
 色は、ほの暗い店内の明かりでも判別可能な薄さ。小さめのグラスではあったけど、 向こうが透けて見えるくらい。 香りは弱い。でも、スペインのこの手のワインにありがちなヤニっぽさはあまりなく、 ブドウそのまんまな香り。樽香は感じなかった。 味も、見た目や香りの印象と同じく軽い。 常温で出されたんだけど、ちょっと冷やして飲むくらいが心地よいかも。
 ブドウをガガーッと収穫してブジュッと潰してワインにしました、 といった感じの、ストレートな安スペイン赤。 変なクセは感じられないんで、この値段だったら納得。 タパスをちょっとつまみながら適当に飲むのには安上がりで良いかも。
(68点)スペイン料理"Bar alala (バル・アララ)"にて

Gran Irache Crianza 1998
グラン・イラチェ クリアンサ 1998
Bodegas Irache
ボデガス・イラチェ
Tinto
Navarra
ナバーラ
Navarra (Espana)
ナバーラ (スペイン)
(\4,200)2004/10/07 バル・アララ イムコ
 今回のうちのグループはテーブルが3つに分かれてて、 各テーブル好き勝手にワインを注文したんで、 実際は上の2本以外にもあっちを飲んだりこっちを飲んだりでいく種類か飲んだ。 このワインはそういう中の1本、 上の「ビーニャ・イラチェ」の高級版らしい。 確か隣のテーブルの幹事K君が注文したんだと思うけど、 師範もそこそこの量飲んだしカメラに収まってたしってことで掲載。 ワインリストには、『樽熟が何年で・・・』とか解説されていたと思うけど、 全然覚えてません(というかあまり読んでません)。
 で、倍以上の値段の価値があるかどうかは若干疑問だけど、 さすがに廉価版より色も香りも味も濃くて、樽香がしっかりついていて、 少なくとも良いほうに差のあるワインではあったように思う。
 ほかにも、カバ(コルドン・ネグロ)とか、 麻布に巻かれたボトルでおなじみのシグロとかも各テーブルで注文されていた。 なんかそういう無秩序な感じもスペインっぽくて良いかな (・・・なんて言ってますけど、師範はスペインには行ったこと無し)。
(74点)スペイン料理"Bar alala (バル・アララ)"にて

 ・・・というような会。職場の宴会も、普通の居酒屋じゃなくてこういうとこが師範は好きです。


6日(水)

Tierra del Fuego (Bodega Lurton White) 2003
ティエラ・デル・フエゴ (ボデガ・リュルトン・白) 2003
Bodega Jacques & Francois Lurton
ボデガ・ジャック&フランソワ・リュルトン
Blanco
Mendoza (Argentina)
メンドーサ (アルゼンチン)
\7282004/09/21 カーヴ・ド・リラックス リラックス
 ボルドー発アルゼンチンの造り手、 「ボデガ・リュルトン」とカーヴ・ド・リラックスが共同で開発したらしい白ワイン。 通常800円の9%引きで728円、品種はシュナンブラン40%/トロンテス40%/トカイフルミント20%のブレンドとのこと。 表ラベルにはどこにも「ボデガ・リュルトン・ホワイト」という表示は無いけど、 このワインの場合は上記の理由で裏ラベルに書かれた名前が本名という可能性もあり、 例外的にカッコ付きで併記した。 ちなみに当道場では、基本的に輸入元が便宜上付けた呼称は記載しない方針としている。 なぜかというと、輸入元なんて未来永劫同じとは限らないし、 (裏ラベルの上から輸入元のステッカーを貼るのと同じく) なんとなく傲慢な行為に感じられるから。 ・・・ってなことは置いといて、夕食はサンマの刺身、タコとトマトとキュウリのサラダ、 サーモンのバター焼き。
 色は特にコレといった特色無し。 香りは、ボリュームこそ小さめだけど、 レモンのような柑橘系の香りと蜜っぽい香りが良い感じ。口に含むとほんのり樽香も感じられる。 味も、適当な濃さで変な個性やひっかかる感じも無く、スルスルと入っていく。
 一言で言えば「良くまとまったワイン」。 あまりなじみの無い品種のブレンドだけど、ちょうど良い感じに出来上がっていると思う。 大絶賛ってほどのパフォーマンスは無いけど、 値段を考えればかなりお買い得、普通の日に普通に飲んで普通に美味しいワイン。
73点自宅にて

3日(日)

Bourgogne Pinot Noir 2002
ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2002
Les Caves de la Colombe
レ・カーヴ・ド・ラ・コロンブ
Rouge
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,2802004/09/15 QUEEN'S ISETAN 品川店 中島菫商店
 一週間ぶりに自宅でワイン。 料理がハンバーグなんで、もう少し濃い感じのワインが良いかなぁと思ったけど、 リハビリという意味ではやや軽めのものが良かろうとも思い、 一般に軽めのワインが多いACブルゴーニュのコレをチョイス。 全然知らない造り手なんだけど、なんでもお店のPOPには「大評判の新進造り手」 とのこと。「何とか・コロンブ」という名の造り手って最近良く見かけるし、 大抵ハトのイラストがあるんで、 新進の系列会社かなぁと思ってたら、実は"Colombe"って単語がフランス語で"ハト"なんですな。
 さて抜栓。ボトルの外からは薄そうに見えたけど、 どうやらボトル自体の色が薄かったようでワインはACブルゴーニュとしてはそこそこ濃い紫。 香りは、熟しすぎたイチゴを革の器に入れたような、 南のブルゴーニュにありがちな妖艶系の香り。 味も南っぽい。まず酸味が少ないことが特徴。かといって甘味はそれほど残ってなくて、 渋味とコクが主体的。ここに至ってはブルゴーニュとは思えず、 なんだかラングドックあたりの南仏のピノ・ノワールを飲んでいるかのような気分になる。
 ちょっと大味ではあるけど、 ボリューム感やパワーに関しては少なくとも1,280円のACブルゴーニュとは思えない内容。 というわけで、1~2杯だとかなり好印象、 丸1本だとやや飽きてくる感じ。
73点自宅にて

2日(土)

 本日はプチ師範代が通う保育園の運動会。
 プチ師範代の運動会も早いものでもう4回目。 最初は歩くのもままならなかったものが、今では子供だけで園児席に座り、 きちんと競走し、ちゃんとダンスする。当たり前かつどこの子でも同じだとは思うけど、 この4年間の成長は目を見張るものがあります。 翻って師範自身、この4年で成長したんだろうか?
・・・なーんて難しいことを考えるのは苦手なんで、ケセラセラと。 それにしても暑かったなぁ、今年の運動会。
 運動会から帰ってきたら皆お疲れモード、昼寝して起きたら結構良い時間、 「食べに行き屋さん(=外食)にでも行きますか」ってことになって焼肉屋へ。 昨日まで出張で韓国にいて、帰った翌日焼肉ってのもあまりに芸の無い話だけどね。
 店は、近所(というには遠いけど)で焼肉といったらココ以外にはあまり行かない、 国道1号線権太坂の戸塚寄りある焼肉 港という店 (前々々回くらいの訪問記がココ)。 今日は小上がり側は満席。
 注文した料理も酒もほとんどいつも通りで、
刺身:レバー刺、センマイ刺
焼肉:タン塩、カルビ、ハラミ、ホルモン、レバー、ミノ
食事:冷麺、子供ビビンバ
デザート:レモン・シャーベット
その他サービスで出して貰ったのがスライスオニオンのサラダ、フルーツ(ルビーグレープフルーツ、メロン)、 酒がキリン・クラッシックラガー2本。とびっきりの肉ってわけじゃないんだろうけど、 私らにとってはこれで十分に美味しい。 ただ、アルコールの種類が少なくて、ビールくらいしか飲む気にならないのが残念といえば残念。 千切りキュウリ入りの焼酎とかが欲しいところですな。
 帰りにはオニオンサラダに使われていたゴマドレッシング1瓶と、 プチ師範代にお菓子を一箱頂いて、お会計は10,000円弱。 韓国の焼肉も良いけど、日本の焼肉もこれはこれで良いな、と。


前月分

by 師範