稽古日誌:2019年12月

丸の内のイルミネーション

 あっと言う間に師走の12月。左写真は丸の内のイルミネーション。リア充な皆さんがいっぱい集っておりました。 また、東京駅の夜景を背景にウェディングドレスで婚礼写真を撮るカップルも。お若い方はよろしいですなぁ。

 さて23年目の安ワイン道場、今年は例年以上に新たな出会いが多くて楽しい年でした。 なんだかサイトを始めた頃みたいな感じ。 当時は自分の親と同じくらいの年配の方と出会えていろいろ刺激になったんだけど、 今は自分の子供と同じ年頃の友人が出来るあたりが大きな違いだな。 そして、この歳になった師範は人様に刺激を与える側に回ることが出来ているかというと ・・・これが未だ刺激を受ける側なんだな。残念ながら。

 ただ、唯一お手伝い出来ていると思えることは、「師範と飲んだらその時の記録がずっと残っている」ということ。 たぶんこれからも元気に飲める限り「安ワイン道場」は続けていくと思います。 超マンネリで昭和の名残りみたいなサイトですが、今後ともよろしくお願い申し上げます。


31日(火)

ヱビスビール

 いよいよ大晦日ですねぇ。

 今年の年始は、師範と子供たちは自宅で、師範代は九州に帰省して迎えることにしました。 そもそもは次女が高校受験前なので皆こちらで年越しする予定だったんだけど、 秋に義父が他界したので、義母一人で年越しも寂しかろう、そして師範代が元日に師範母にも会いに行ってくれるということで、 これがベストと考えた次第です。

 ですんで師範代は今朝のフライトで九州へ帰省、長女は夜からの巫女のアルバイトに向けて昼は就寝中、次女は塾で冬期講習。 なので昼食は「ぼっち師範」、正月食材の一部をつまみ食いしながら昼間っから一人で始めております。 関東南部は暖かな大晦日(※)ですなぁ。そしてビールはやっぱり瓶が美味いな(瓶自体は食べない)

(※)夕方から急に風が強くなりガラッと寒くなりました。

牛ホホ肉のカレー

 「備えあれば憂いなし」、♪おせちもいいけどカレーもね♪ということで、元日夜に食べる牛ホホ肉のカレーの仕込みます。 だって明日は料理とかしたくないじゃないからね、朝から飲んでいるはずだし。

 カレーは「自家調合スパイス」とか「飴色玉ネギ」とか、そんなの関係ねぇ~な実家風カレーにします。 そしてビールはキリンの真似っ子プレミアム。グラスは他社のを使っても全く違和感がありません。

長女用の年越しそば

 夕方に作ったのは、泊りがけで巫女のアルバイトをする長女用の年越しそば。 長女と次女、具の好みが違っていて、長女は治部煮風の鶏肉が好き、次女は合鴨が好き。 なので別々に作ります。師範ってば立派に主夫しているんですよ ・・・と言いつつ海老天は出来合いですけど。ま、主夫は上手に手抜きするのも才能ですから。

 なんてな戯言は置いといて、今年最後、そして道場掲載本数6,900本目となる稽古相手が↓です。

Neko Rouge N.V. [三養醸造]
名称Neko Rouge N.V.
ネコ ルージュ (ヴィンテージ無し)
生産者三養醸造
価格3,240円
購入店三養醸造

 大晦日なんで、選ぶワインはやっぱり日本ワインですね。 ここ数年、道場には(というか師範には)大きな意識の変化があって、以前の日本ワインは「全然コスト・パフォーマンスが見合わない」と思っていたわけですよ。 それが大きく変化したのは、もちろんワイン自体の品質向上もあるんでしょうけど、一番は「3,000円近く出せば違う世界が見える」ということに気づいたのが大きいです。 というわけで、大晦日のワインは「プチ破戒」、税別3,000円で税込み3,240円(増税前)の山梨県産。 これは勝沼ワイン巡り 2019の際に購入したものです。 品種はメルローが80%にピノ・ノワールが20%という変態的なセパージュです。 ホームページの昭和っぷりは道場を遥かに凌駕していまして、醸造家である山田氏の個性が強く反映されている感じです。

 栓はスクリューキャップです。最近日本ワインにも増えてきましたね。 グラスに注いで色を確認、正直「これがメルロー80%?」な薄さ、まるで濃いロゼか、そこそこのピノ・ノワールくらいの色合いです。 ただ、メルロー主体という先入観を取り払えば、とてもきれいに澄んだ赤紫色ではあります。 香りは、まずボリュームがビックリするくらい立派で、まるでコート・ド・ニュイの1級クラスのようなトーンの高いチェリーのような果実香と、 「おぉ、ちゃんと日本のメルローじゃん!」なしっとり感があります。 甘い樽香も良い感じに加わって、日本ワインらしさの本領発揮、ブラインドだと「マスカット・ベーリーAっすか?」と言いそうだけど、それとも違う唯我独尊の雰囲気。 味わいは、当然軽いです。でもポジティブな軽さ。気を付けていないとガンガン飲んじゃってあっという間に無くなる勢いです。

 やっぱりコレ、美味いわ。とにかく香りがご立派。 この華やかさはやっぱりピノ・ノワール由来なんだろうなぁ、と思うけど、試飲の際に聞いた話では、この年以降ピノ・ノワールの価格が高騰したため、 もう使っていないとのこと。残念だなぁ、というかこういうのを味わうにはもっと出費が必要になるのか。 せっかくお近づき出来た日本ワインが、また遠くに行ってしまうことを危惧しています。

点数86点

30日(月)

宮崎県産黒毛和牛4等級以上肩(ウデ)スライス

 冬休み10日目、個人的一大イベントだった「年忘れバーチャルワイン会」も無事終了し、いよいよやることが無くなってきました。

 ちなみに、昨日の夕飯のメニューは、横浜発祥(らしい)牛鍋。肉は、宮崎県都農町へのふるさと納税の返礼品。 都農町と言えば都農ワイン、せっかくなんで飲んで&食べて応援!という意味で寄付させて頂きました。 見た目は結構サシが入っていて脂っこそうなんですが、肩なのでそれなりに歯ごたえもあって、柔らかすぎないのがウチとしては高ポイントです。

 今年分のふるさと納税の起源は明日まで!さぁみんなで納税するぞ納税するぞ!

楽天ふるさと納税サイトへのリンク:
【ふるさと納税】宮崎県産黒毛和牛4等級以上肩(ウデ)スライス 1kg(500g×2パック) :寄付金額 14,000円

はま寿司 横浜岡野店 店内

 大掃除だなんだかんだ年末のいろいろお疲れさま、ということで師範&師範代&次女で忘年会(長女は塾講師のアルバイト)。 伺ったのは、横浜駅の西側からちょっと言ったところにあるはま寿司 岡野店。最近回転ずしといえばここが多いな。 前回伺ったのはつい二ヵ月前です。

 店内はいつも満席で待ち行列が出来ているんだけど、Webから予約できるシステムがあるので、予約者は待たずに済みます。 行列するのが何よりキライな師範家にとってはありがたいシステムです。

はま寿司 横浜岡野店 トロいわし はま寿司 横浜岡野店 マグロ中トロ

 寿司は、100円回転寿司にありがちな「届くまでアタリハズレが分からないロシアンルーレット寿司」なんだけど、 今回アタリだったのは、トロいわし(左写真下)。1貫150円のノドグロの炙り、同じく1貫150円の本マグロ中トロ(右写真下)。 やっぱり値段は正直ですな。

 お飲み物の選択肢は、ビールが生と瓶(どちらもスーパードライ)、清酒は2種類(出羽桜 特別純米と月桂冠 山田錦)、ワインは無し、他には焼酎とかサワーとか。 そんな中から瓶ビール(中) 528円と出羽桜 特別純米(300ml) 858円を。 特に不満は無いんだけど、もうちょっと背伸びしたお酒が置いてあれば単価が上がるのに...と思わないでもありません。

 そんな感じで、トータルのお会計は7,000円弱。それでおなかいっぱいになるんだから良い時代ではありますな。


29日(日)

道場のキッチン

 本日の大掃除は、キッチン回りの拭き上げ。 道場のキッチンは、何を間違ったか黒いピアノ塗装の戸板を使っています。「設計時に掃除のこと考え無かっただろ!」です。 でも、マットな黒だと光を吸収して暗くなるんだけど、鏡面塗装だと光を反射するので案外明るいんですよ。掃除のことは置いといて。

 ・・・というわけで左写真が道場のキッチン(コンロと冷蔵庫)です。本邦初公開・・・じゃ無いな。 道場を設計した方のサイトに公開されていますから。

焼肉 和 外観

 大掃除は午前中で終了、今年はもうこれくらいにしといてやるかな、って感じです。 昼前からは「オーケーみなとみらい」に買い出し。昼食は、このスーパー三階、フードコートの横にある焼肉 和というオーケーストア直営の焼肉レストランです。

 大きな窓から日差しが入る明るい店内、で席数は50席くらいあるかな?この手の店には珍しく、席間が広く取られていてゆったりした造りです。 肉以外のご飯・スープ・キムチ・サラダは食べ放題のセルフ・サービスなので、お客さんが動き回ること前提の席配置なのかも知れません。

焼肉 和 輸入牛ハーフバラ+ハーフハラミのランチ

 注文した料理は、輸入牛ハーフバラ+ハーフハラミのランチ、お値段税込み913円也。 それに、オーケーお得意のデリ・ブティックワインの白と赤、グラスでそれぞれ143円を注文。

 肉の量は100gと少なめですが、ランチなのでこれはこれでオッケー、もっと食べたい方は量の多いセットを注文するか、 食べ放題の白ご飯で調整すれば良いでしょう。

 ワインに関しては・・・先月のコレと同じなので、説明は割愛させて頂きますが、 決して美味しいワインじゃないけどこの値段なら腹も立たない、という感想です。

 お会計は、師範代の分と合わせで2,000円ちょっと。買い物ついでにちょっと昼飯、にはちょうど良い感じかな。 肉はともかく、サラダやキムチが美味しいので、お腹をすかせた若者はご飯をモリモリ食べてください。

バーチャルワイン会

 そして、本日の午後6時からは、ツイッターの安ワイン・クラスタ恒例「バーチャルワイン会」。 前回は9月だったので、3ヵ月ぶり3度目の開催になります (今回の告知ツイート)。

 今回のお題ワインは、イオン/やまや系列で売られているメキシコ産のスパークリング「サラ・ビベ ブリュット」。 このワインは昨年稽古していてそこそこ好印象だったし、 なにより日本全国どこでも手に入れやすいというメリットがあるので選びました。 これまでの2回はコンビニ・ワインを選んでいたんだけど、意外とコンビニは全国を網羅していなかったり、 店によっては扱いが無かったりしたという過去の反省から、今回は「皆が買いやすい」を優先させて頂きました。

Sala Vive N.V. [Freixenet de Mexico]
名称Sala Vivé Brut N.V.
サラ・ビベ ブリュット (ヴィンテージ無し)
生産者Freixenet de Mexico
フレシネ・デ・メヒコ
価格968円
購入店イオンリカー天王町店

 午後6時に日本中で一斉に抜栓・・・でもないな、皆さんそれぞれのタイミングで抜栓。まぁまぁゆる~いワイン会ですから。 グラスに注いだ感じは、シャンパーニュに遜色ない泡立ちを感じます (ツイッターの動画でご確認ください)。 色も、普通のシャンパーニュなんかとなんら違いの無い黄金色~麦わら色な色合いです。 香りは、熟成期間はそう長くないと思われて、シャンパーニュにありがちなパンや味噌みたいなイースト香はほぼ無くて、 リンゴの甘いフルーツ香とグレープフルーツの柑橘香がメインに感じられます。 味わいは・・・最初「え?これ課題ワインのチョイス失敗した!?」ってくらい苦味を強く感じました。 ただ、ツイッターのタイムラインを見ていても、それほど苦味を強調する方はいなかったので、ボトル差なのかと思われます。 あと、顕著なのは甘味。数値を測定すると、糖度7.3でpH3.6、たしかにスパークリングとしては「甘いけど酸っぱくない」位置にプロットされますな。

 いやぁね、難しいのよ。「日本全国津々浦々で調達できて美味しいワイン」なんて。 これくらいで頑張った方だと思って頂ければ幸いです。 バーチャルワイン会の狙いドコロは、「皆で美味しいワインと稽古する」のではなくて「皆で同じワインを稽古する」ところにあるわけですから。

点数72点

28日(土)

 本日は大掃除はお休み。朝から散歩に行ったり電気屋やスーパーに買い出しに行ったりした以外、特に何をするでもない怠惰な一日を過ごしておりました。

「醸し人九平次 黒田庄に生まれて 純米大吟醸」と「松竹梅 純米大吟醸 磨き四割五分」

 そんな日は怠惰に徹するべき、ということで、明るいうちから清酒の飲み比べと洒落込んでおります。 一方は醸し人九平次 黒田庄に生まれて 純米大吟醸(写真左)。先週開けたお酒ですね。 微炭酸は抜けましたが、グレープフルーツの香りと甘酸っぱい味わいはもちろん健在です。

 そしてもう一方は松竹梅 純米大吟醸 磨き四割五分(写真右)。 ↑の九平次はそもそも正月飲み用に買ったんですが、 ダラダラ飲むならもっと柔らかい感じのが良いと思い、この大メーカー謹製のお酒をゲットしてきました。 純米大吟醸なのに税別980円、5%offクーポンを使って税込み1,024円。安いっすねぇ。 それが飲んでみてちょっとビックリ、メロンのような華やかな吟醸香もちゃんとあるし、酸味穏やかでほんのり甘めなバランスは万人ウケしそうな味わいです。 もちろん、後味の風味に普通酒っぽい酒臭さが残るのちょっと残念だし、 飲み比べるとさすがにクオリティの差は感じますが、 なんたってこの値段ですからね。

 大メーカーのお酒も、コストパフォーマンスを考えれば悪くないですな。 そういえば、師範は日本ワインだとしっかりした生産量のある(or 生産量を増やす意思のある)メーカーが好きなんだよな。 欲しいのは芸術品じゃなくて商品だからね。

Montiano 2016 [Cotarella (Falesco)]
名称Montiano 2016
モンティアーノ 2016
生産者Cotarella (Falesco)
コタレッラ (ファレスコ)
価格2,750円
購入店カルディ ウィング高輪イースト店

 本日の夕食メニューは、ローストビーフ、チーズフォンデュをメインとした洋風料理。先週買ったチーズ(モートリュフとコンテ30ヵ月)も頂きます。 そして、これらのチーズに合う!というお墨付きを頂いているのが、カルディの年末の半額セールで買ったモンティアーノ。 2015年産は稽古しておりまして、大変好印象だった銘柄です。

 コルクは、銘柄とヴィンテージが印字された50mmの高級品。気合入ってます。 そしてまず数値を測定してビックリ、糖度が8.9もあるんですよ。まるで甘口ワインのような数値です。 グラスに注いでいる時点で、甘い香りが漂ってきます。 色は、非常にしっかりとした紫色で、大きめグラスでぎりぎり向こうが透けないくらいの濃さがあります。 糖度が高くてアルコール度数も15%、グラスの内側を降りてくる足も素晴らしく長く、ねっとり感もありまくります。 香りは、ブラインドだと間違いなく「右岸のボルドー?」て言っちゃうな。それも格付け級のヤツ。 ミチっと濃いベリーの香りに、更に濃い樽の甘香ばしさ。加えてトリュフのような(ある種プロパンガスのような)揮発溶剤みたいな香りもあるので、 とにかく香りだけでクラクラ来ます。 味わいは、数値測定の結果の通り甘さたっぷり。渋味もしっかりしていて酸味もあるので、バランスは悪くないのですが、いかんせん若い。 高いレベルで存在する味わいの要素が、あまり打ち解け合っていなくてモジモジしています。

 ちなみに料理との相性は、ローストビーフやチーズフォンデュとももちろん良いのですが、なんといっても好相性なのはモートリュフ(ブリー・ド・モー・オー・トリュフ)。 ワインが持つシャンピニオン系の香りと、チーズに含まれたトリュフの香りが滅茶苦茶合います。「そういうことか!」と膝ポン!しました。

 やっぱり高級ワインは違うねぇ。ただ、いかんせんまだ若い。もう1本買ってあるのでそれはある程度寝かせようと考えているのと、 1/3は飲み残して明日のバーチャルワイン会の「延長アイテム」にしようかと。チーズとの相性も1日置いた方が良さそうな気がします。

 「バーチャルワイン会」の後に道場を更新しながら残りをチビチビ頂きました。 やっぱりコレ美味いわ。明らかに開いて柔らかくなったし。それでも印象としてはイタリアというより右岸のボルドーだな。 「なんちゃってペトリュス」・・・はさすがに言い過ぎかもだけどね。

点数85点

27日(金)

窓&ガラス清掃

 冬休み7日目、本日の大掃除は、家中の窓とガラスと鏡面の拭き上げ。天気が良さそうな今日を選んで正解。

 道場の建物は、明るさを得るためにあちこちガラスやアクリルを多用しています。 左写真は二階に上がる階段、奥は二階回廊、それらの手すりにもアクリル板を嵌め込んでいます。 道場を建てたときはまだ子供たちが小さかったので、落下の心配があったからですね。 今となってはもう外して良いと思うんだけど、なんとなく安全面では「あったものが無くなる」不安があるのね。 だもんで未だ外せずにいます。

 ともあれこれで大掃除の大物はほぼ片付きました。お疲れ様でございます>師範

サイゼリヤ 横浜ビジネスパーク店 外観

 大掃除もほぼ終わり、遅い昼食時間にお一人さまの打ち上げ場所に選んだのは、道場からほど近いところにあるサイゼリヤ 横浜ビジネスパーク店。 時間は既に午後2:30近く、さすがにランチのお客さんもはけた頃だろうから一人でのんびりできるだろう、と考えた次第です。

サイゼリヤ 横浜ビジネスパーク店 料理

 注文したのは以下でした。

生ビール(中ジョッキ)399円
赤ワイン(デカンタ250ml)200円
若鶏のディアボロ風499円

 生ビールは、「赤ワインの250mlより少ないんじゃね?」って量。圧倒的なコスト・パフォーマンスを誇るサイゼリヤにあってコレはイマイチですな。

 赤ワインは、多分品種はサンジョヴェーゼがメインじゃないかな?軽いけど果実味豊富で渋味もあって、これが250mlで200円は猛烈に安いと思います。

 料理は、ホントはアロスティチーニ(羊串)が食べたかったんだけど、まさかの品切れ。仕方なくいつもの若鶏になりました。安定の美味しさです。

 お会計は、税込みトータル1,098円、税抜きだと999円で、ぎりぎり3桁に収まりました。

Sinfonia Tempranillo Rosado 2018 [Bodegas Abanico]
名称Sinfonía Tempranillo Rosado 2018
シンフォニア テンプラニーヨ ロサード 2018
生産者Bodegas Abanico
ボデガス・アバニコ
価格980円
購入店一力酒店

 本日もまた夕食の調理当番は師範で・・・でも結構もう疲れていて、 メニューは焼きギョーザ(サガミハムの業務用冷凍)、酸辣湯(カルディ/ニチレイフーズ)という出来合いベースを基本として、 一から作ったのはスズキのカルパッチョ(切って盛ってハーブソルトとオリーブオイルとバルサミコ酢を振るだけ)、モヤシのナムル(これが一番手がかかった)。 あー疲れた。

 疲れている理由は、朝から6時間「拭き上げ」という力仕事をし続けたこともあるんだけど、 昼間からそこそこ飲んでいるからでもあるわけで、本日のワインは軽めなものをチョイス。 選んだのはスペイン産のロゼで、品種はテンプラニーヨ。この時に買ってきたもの。 インポーターは安心のモトックスさん。一力酒店のワインはほとんどモトックス(とラックコーポレーション)だったような気がします。

 色は、左写真でも判ると良いですけど、キレイなサーモンピンクです。 香りは、黒ブドウ由来っぽいベリーの香りがそれなりに香ります。 品種がテンプラニーヨなんで、独特のヤニっぽいクセがあるかと思ったけど、そこまで赤に近くはありません。 果皮を取り出すタイミング技、いわば「寸止めの妙味」な香りでしょうな。 味わいは、重い軽いで言えばかなり軽めです。でも、ロゼにしてはカチッと酸の効いた味わいなので、ボケた印象は受けません。

 色もキレイだし、華やかで良いんじゃないでしょうか。 ロゼというと安いヤツは変に甘ったるかったりするんですが、このワインにはそういうユルさはありません。 なので、お節料理なんかにも合わせても良いかも知れません。柔らかにお薦め。

点数75点

26日(木)

風呂掃除

 冬休み六日目、本日の大掃除メニューはエアコンや換気扇のフィルタ清掃と風呂掃除。

 風呂の鏡、曇りますよね。その原因は水垢で、テレビを見ていたら『クエン酸で湿らせたペーパータオルを貼り付けて、その上からラップを被せればキレイに落ちる』 とのことだったのでやってみました(右写真は鏡に貼り付けた状態)。結果、最初は「全然落ちないじゃん!騙された!!」だったんだけど、 その後いつものように「ウロコ落とし職人セット」で表面研磨するとあら不思議。 例年かなり丹念に擦らないと落ちないのに、今年はあっという間にツルッツルになりました。 というわけで、風呂の鏡磨きにはクエン酸とウロコ落とし、そのダブルがお勧めです。

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Mionetto Valdobbiadene Prosecco N.V. [Mionetto]
名称Mionetto Valdobbiadene Prosecco N.V.
ミオネット ヴァルドッビアデーネ プロセッコ (ヴィンテージ無し)
生産者Mionetto
ミオネット
価格
購入店(サントリーさんから)

 先週末、サントリーさんからお歳暮としてワインを2本送って頂きました。いつもお気遣い頂きありがとうございます。 道場では、「当然ステマや忖度は無し、ただ可及的速やかに正直ベースの報告をする」ことで誠意を表明させて頂きたいと考えております。 その2本のうちの1本がコレ、イタリアのスパークリングです。 結構老舗の造り手のようですが、これまであまり見なかったことから最近日本に導入されたブランドなんでしょうか。

 ご参考までに、本日の夕食は、塩サバ焼き、鶏レバーの甘辛煮(クリスマス明けでモモ以外の部位が激安)、水菜のおひたし、ブロッコリーとトマトのサラダです。 自分で作っておきながら、泡じゃないとかなり手強そうな料理ですな。

 抜栓する時に、かなり慎重に栓を抜いたつもりだったけどプシュッと来ました。手で感じるガス圧は高そうです。 色はちょっと緑色っぽさを感じるくらいの薄めなレモン色。泡立ちは細かいけど泡のボリュームはそんなになさそうです。 香りは、スパークリングというより白ワインに近い、それもシャルドネのような蜜入りリンゴっぽさの雰囲気です(品種はグレーラらしいです)。 口に含むと、とてもクリーミーな泡立ちを感じます。ガス圧はそんなに高くないのかな?でもキメはめっぽう細かい感じです。 味わいのバランスは案外甘味があるのですが、そこそこしっかりした酸味と、 まるでグレープフルーツの皮目の白い部分みたいな爽快な苦みもあるので、甘ったるい感じは受けません。

 イタリアらしい明るさと陽気さを感じる泡ですなぁ。甘酸っぱくてフレッシュで、万人ウケする要素があると思います。 ただ、この雰囲気で2,000円超というのはどうっすかね?似た感じのはおおむね1,000円超くらいでありそうだし、 カクヤスでは1本500円でセールされていたりすることも考えると、やや強気なように思えます。

点数73点

25日(水)

ビデオ編集

 冬休み五日目、本日は大掃除をお休みしてビデオ編集。

 長女が生まれて以来、一年間の記録を概ね1時間の動画に編集して保存しています。 ビデオの目的はもちろん、九州の母&義母への報告と、将来の子供たちが家庭を持つときに渡すために。 今どきスマホでしか動画や写真を撮らない親御さんたちは、どうやってお子さんにそれらを渡そうと考えているんだろう? その場で見て終わり、なのかな?なんか寂しい気はしないのかな?

 ・・・とか言ってますが、今年はビデオの取れ高が極端に少なくて、トータル15分くらいにしかなりませんでした。 やっぱりわざわざビデオに撮る、ってのは面倒ではありますな。

鬼柚子のピール・グラッセ

 日曜から仕込みを始めた鬼柚子(獅子柚子)のピール・グラッセ、良い感じに出来上がりました。 今年は甘さと軽い苦味のバランスも良く、しっとり具合もナイス。 合わせるのは、ワインだったらシャンパーニュかソーテルヌ、ハードリカーだったらグラッパかカルヴァドスだな ・・・ということで、二瓶作ったうちの一瓶は年始の4日に「シャンパーニュスタンド・デゴルジュマン」へのお年始にしましょう。

日高屋 天王町店

 昼食を一人分作るのも面倒、ということで、買い物に出たついでに軽く済ませることに。 店は、ツイッターのワイン・クラスタ界隈では人気の日高屋(天王町駅前店)。 注文したのは
 ・ギョウザ(6個):230円
 ・おつまみ唐揚げ:250円
 ・瓶ビール(中):450円
トータルで930円也。

 ビールも飲んで1,000円以下ってのは安いんだけれど、日高屋は生ビールが290円なのね。 量は瓶より少ないにしても、コスト・パフォーマンスを考えれば生ビールを頼むべきだったな。 「安ワイン道場師範」としたことが、大変な失策だわ。

Sueno Tempranillo 2013 [La Magdalena Sociedad Cooperativa]
名称Sueño Tempranillo 2013
スエニョ テンプラニーヨ 2013
生産者La Magdalena Sociedad Cooperativa
ラ・マグダレーナ・ソシエダード・コーペラティーバ
価格1,015円 (6本セット6,911円(10%off):単品価格1,848円)
購入店京橋ワイン

 今日も夕食のお料理当番は師範です。主夫は時間がこまぎれで大変だわぁ。 で、女性陣はバラバラに帰ってくるらしいので、時間差で食べられるメニューということでインド風チキンカレーにしました。 ルーはトップバリューの「グランカリー 本格インド風カレー」というヤツです。「カリー」なのか「カレー」なのかハッキリして欲しいところです。 食べた感じは、いわゆるインドカレーとはだいぶ違うけど、これはこれでアリですな。

 カレーに合わせるワインは、スペインのテンプラか豪州のシラーズと相場は決まっています・・・ってウソです。今日はそんな気がしただけです。 それ以前に、夕飯前の早い時間から飲み始めたんで、あまり「カレーに合わせて」って感じじゃないかもです。カレー味の鶏肉と人参をツマミにしてました。 そんなシチュエーションで選んだのは、京橋ワインの「パーカー90点以上セット」から、「リベラ・デル・フーカル」というマイナー・デノミナシオンのテンプラニーヨ。 裏ラベルには「酸化防止剤(亜硫酸塩、ビタミンC)、安定剤(アカシア、CMC-Na)」と書かれていて、添加物テンコ盛りです。

 色は、しっかりと濃い紫色で、エッジまでビシッとしています。ヴィンテージは2013年とそこそこお歳を召しているんだけど、 この若々しさはドーピングの恩恵でしょうか・・・なんて軽口を叩いていると香りに「おぉっ!」となります。 ベリー系のジャムのような濃い果実香と、スギや乾いたハーブのようなクールな香り、そしてチョコレートのような甘香ばしさも感じます。 なかなかどうして香りは立派なものです。 味わいは、香りと比較するとなんとなく平板な印象を受けます。甘味も酸味もあるんだけど、なんとなく平べったいのね。 なので「おぉっ!」と前のめりになった姿勢が「ふぅっ~」と後ろに戻りました。

 スペインのテンプラらしい、そしてパーカー氏高得点ワインらしい香りのボリュームがあります。 でも、気のせいかもしれないけど、多分先入観だと思うけど、亜硫酸塩以外の添加物が入ったワインって、どれも味わいが平板になる気がするのね。 もちろん、もし添加物を加えなければ、もっと美味しくないワインになっていたかも知れません。 でもやっぱり師範としては違和感を禁じ得ないんだな。 今回のセットでアカシア入りはこれ1本だったんで、これくらいは許容の範囲内だし普通に飲めるんだけど、単品では買うのはないかな。

点数70点

24日(火)

道場のグラス

 冬休み四日目、本日の大掃除はグラス磨きと包丁研ぎ。

 考えてみれば今年は道場での自宅宴会を一度もやらなかったな。なので全く使わなかったグラスが多数。 キッチンからやや離れた場所の、ちゃんと扉のある棚にしまってはいるんだけど、やっぱり1年使わないとちょっと白く曇ります。

 来年には子供たちの進学も落ち着くんで、また知り合いを呼んでの飲み会をやりたいな。 道場はそのために建立したんだからね。

Nicolas Gueusquin Brut N.V. [Nicolas Gueusquin]
名称Nicolas Gueusquin Brut N.V.
二コラ・ゲウスカン ブリュット (ヴィンテージ無し)
生産者Nicolas Gueusquin
二コラ・ゲウスカン
価格2,178円
購入店肉のハナマサ 芝浦店

 師範も人の子、クリスマスにはお御馳走がテーブルに並びます。 料理は骨付き鶏モモのオーブン焼き(師範謹製)、タコのペペロンチーノ(キユーピーの冷凍)、 シーフードサラダ(長女謹製)、神戸屋のバゲットとチーズパン(師範代が調達)の豪華版。 飲み物も、女性陣はスパークリング・グレープジュースで、師範はモノホンのシャンパーニュ。 選んだのは「肉のハナマサ」で税別1,980円で売られていた安シャンパーニュ。 この銘柄、昨年も売られていました。 今はハナマサの年末の風物詩ですな。

 木村硝子のオシャレなシャンパーニュ用グラスに注いで外観確認、色はかなり薄めです。 でも昨年同様赤みを感じるので、やっぱり黒ブドウが多めかな? ピノ・ノワールとピノ・ムニエとシャルドネが1対1対1だと想像します。 泡立ちは細かく大量で良いですね。 香りは、やっぱり先ほどの品種比率は正しいんじゃないかと想像される雰囲気。 黒ブドウのベリー感と白ブドウの柑橘感、それがちょうど良いバランスで感じられます。 ・・・と、色や香りまではバッチリだったんですが、味わいが画竜点睛を欠くんだな。 なんかね、深みが無いというか余韻が短いのよ。味わいだけなら安カバあたりと大差ないような気もしてしまいます。

 外観や色や香り、雰囲気は良いんだけどなぁ、飲むと「あれっ?」となっちゃいます。 でもね、今日はクリスマス・イヴですよ。ワインの美味い不味いなんてどうでも良いのね。 華やかに食卓を盛り上げてくれた、それで満足しましょう。

点数76点

23日(月)

スーパーカーの洗車

 冬休み三日目、本日の大掃除は道場のスーパーカーの洗車。 今どき手洗い洗車するなんて、よほどの車好きか師範くらいの「車を持つのが憧れだった」世代のオッサンくらいでしょうな、と毎年思います。

 この車、もう買って12年半、ずいぶん年期が入ってきたわけですが、まだまだ頑張ってもらわなければいけません。 というのも、今長女が自動車教習所で運転免許の取得中で、免許取得後はこの車で練習するわけですな。 そんな時に新しい車なんて・・・ねぇ。『自動ブレーキとかの安全装置付きの車にした方が良くないか?』という意見もありますけどね。 ともあれ来年も無事この車を洗えることを切に願っております。

Macon-Villages Nouveau 2019 [Olivier Ravier]
名称Macon-Villages Nouveau 2019
マコン・ヴィラージュ ヌーヴォー 2019
生産者Olívier Ravíer
オリヴィエ・ラヴィエ
価格367円 (よりどり3本1,100円 [税別]:通常価格1,518円)
購入店イオンリカー天王町店

 師範一人がお休みなので、調理担当はもちろん師範です。 本日のメニューは手巻き寿司・・・なので調理といっても副菜のほうれん草のお浸しを作った以外は魚をサクから切るだけですが。 寿司種は、本マグロの中トロ、マダイ、太刀魚の炙り、ノルウェー産サーモン、玉子焼き、カイワレ大根、 そしてお弁当の残りのクラムチャウダーです。

 そんな夕食なので、合わせるワインはスッキリ系狙い、日本ワインの甲州にしようかとも思いましたが、 「コレも相当スッキリなんじゃね?」ってことでチョイスしたのがマコン・ヴィラージュの新酒。 ボージョレ狂騒曲の巻き添えを喰らって3本1,000円という捨て値で売られていたものです。 ヌーヴォーなんてのラベルに書かなきゃ良いのにね。

 色は、やや赤みというかオレンジ感のある薄レモン色。ヌーボー用に若摘みしたってわけじゃ無いんですな。 香りは結構立派です。確かにシャルドネ、確かにマコンな、リンゴと蜂蜜的な厚みのあるフルーツ香を感じます。 味わいは、「スッキリ系かも」という予測を覆す厚み。ただ、なんか雑味がたっぷりなのね。 とりあえず納期に間に合わせました~!感があるというか。

 800円くらいだと価格相応のワインだと思います。そういった意味では、1,500円近い売り出し価格は高すぎ、300円台の捨て値価格は安すぎ。 こういう、市場を撹乱するイベントは止めた方が良いと思うんだよなぁ。

点数68点

22日(日)

鬼柚子 ピール造り

 冬休み二日目、今日は天気がイマイチっぽいので大掃除はお休み。代わりに、冬至でもあるので鬼柚子(獅子柚子)を使ったピール・グラッセ造り。 鬼柚子の実は師範代妹から送って頂いたものです。写真には3個写っていますが、使ったのは2個、皮の重さ375g分です。

鬼柚子 ピール造り

 今日は、皮を剥いて、長さ50mm厚さ10mmに成形、たっぷりの水で2度煮こぼして、ひたひたの水と砂糖100gで煮込み10分、 一旦火を止めて更に砂糖を100g追加してまた煮込み10分、その後冷まします。 この状態で皮の中に糖分が入っていく予定。

 今後、もう一度砂糖を加えて味をなじませ、さらに乾燥工程が入ります。出来上がりは数日後くらいかな。 さて上手にできますかどうか。

「寫樂 純米吟醸」と「醸し人九平次 黒田庄に生まれて 純米大吟醸」

 本日のワインは昨日の残りと再稽古するわけですが、2本とも1/3くらいずつしか残っていないので、あっという間に飲み干しちゃいそうな気配。 そりゃちょっと残念だなぁ、ということで、食前に清酒の飲み比べを。

 まず左側が、これまでチビチビ飲んできた寫樂 純米吟醸、開けたのはこの時なので、もう2ヵ月前ですな。 ただ栓をしてセラーに立てて保存していたけど、別段傷んだ雰囲気はありません。 抜栓当初のグレープフルーツっぽいシャープさは収まって、吟醸酒らしいメロンの香りがするようになった気がします。

 対する右側は、昨日「横浜君嶋屋」で買ってきた醸し人九平次 "黒田庄に生まれて。" 純米大吟醸、お値段は税込み2,541円、酒造年度は2018年です。 モダンなラベル、そしてなんだか厨二病みたいな銘柄名が特徴的です。 色はどちらもほぼ無色透明ですが、こちらにはグラスの内側に小さな気泡が付くので、若干ガスが残っているみたいです。 香りのボリュームは寫樂より大きく、グレープフルーツのような柑橘香が・・・って、 もしかすると清酒って開けたてだと柑橘香が強めに出るのかな?万年初心者なので判らんとです。 そして口に含むと、寫樂より明らかに甘酸っぱさを強めに感じて、濃さが全然違います。まるでワインだな。 単体ではとても美味しくてハッピーになれるけど、ワイン同様合わせる料理を選ぶような気もします。

 この九平次、正月用にと思って買ったんだけど、魚卵とかが多用されたお節料理に合わせるのはちょっと難しい気がしました。 もっとマイルドなヤツを買っておく必要があるかも知れません。道場の基準清酒「獺祭」でも買っておこうかな。

ショーヴネ・ショパン 飲み比べ 再稽古

 さてさて肝心のショーヴネ・ショパン水平比較の再稽古は、昨日のエントリーの追記分(濃緑色で記載)をご参照下さい。 ちなみに二日目の料理は、冬至らしくカボチャの煮物、豚ヒレの甘辛ソテー、ブロッコリーと海老とトマトのサラダです。そして、せっかくなんで一流のチーズ
・コンテ30ヵ月
・ブリー・ド・モー・オー・トリュフ(モートリュフ)
とも合わせました。正直チーズが勝っちゃったな感はありましたけど。


21日(土)

ケルヒャー

 冬休み初日、本日の大掃除は屋上の床と内壁の清掃&バスコートの清掃。 読者な方に於かれましては、「んなことワインに関係ないじゃん!」とお怒りの向きもございましょうが、 なによりこのサイトは師範の「自分専用備忘録」、自分にとっては来年に向けてTipsを残すことに大きな意味があるわけです。

 さてその作業、屋上の床は置きタイルなので高圧洗浄機「ケルヒャー」でガガーっとやるんで楽は楽なんだけど、 このケルヒャーってヤツのホースが固いのね。 バンドマンならだれでも知っている「八の字巻き」のテクニックを使ってねじれないようにしているんだけど、 写真(の左側)みたいにどうしても納まりが悪い状態で収納することになります。 巻いたホースを引っかけるところが、もう少し上の位置で大きめに作ってあれば良いのに。 こういうところ、国産だったらもう少しケアするんだろうなぁ、と思ったりしますな。

ショーヴネ・ショパン 飲み比べ

 冬休み初日だから浮かれてます・・・というわけで、今宵は「同じ造り手&同じヴィンテージの格付け違いを同時に開けて比較して楽しもう」会を、 おひとり様で敢行することにしました。 俎上に載せたのは、安うまブルゴーニュの造り手として長く信頼を置いてきたショーヴネ・ショパン。 でも、もうこの方ワインづくりをやめちゃったらしいんですね。残念だなぁ。

 ちなみに料理は、ローストポーク、ナスとパプリカと新ジャガの甘辛炒め、ミミガーとキュウリの酢の物。 ワインの味わいを邪魔しないメニューだと思います ・・・っていうか、飲み始めたのはまだ宵の口だったので、↓の評価は「料理無し」の状態で稽古しています。

Bourgogne Pinot Noir 2017 [Dom. Chauvenet-Chopin]
名称Bourgogne Pinot Noir 2017
ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2017
生産者Dom. Chauvenet-Chopin
ドメーヌ・ショーヴネ・ショパン
価格2,290円
購入店ヴェリタス?輸入直販ワイン専門店

 比較稽古の片方がショーヴネ・ショパンのACブルゴーニュです。 この銘柄、直近では2008年産と2011年に稽古しています。 しばしば飲んでいる気がしたんですけど、もう8年も前なんですね。そりゃ師範も歳取るよなぁ。 ちなみに、数値を測定すると糖度が6.9でpHが3.5、赤ワインとしては甘さ控えめ(ってブルゴーニュは大抵そう)と想像されます。

 色は澄んだ赤紫色、くっきり向こうが透ける濃さですが、ACブルゴーニュとしては立派な色合いだと思います。 香りのボリュームもそこそこあって、ピノ・ノワールらしいプラムの果実香、それにやや南の雰囲気を想わせる革っぽさ、 さらにやや未熟果なんかもあったのかと想像される青い香りがあります。 味わいは・・・軽いっすね。甘味も酸味もこぢんまり、 渋味に至っては昨日のマスカット・ベーリーAの方がしっかりしていたと感じるくらいです。 ただ、軽いからダメかっていうとそういうことも無くて、なんの抵抗もなくスイスイ入っていく、 そしてどんな料理にでも寄り添えるような柔軟性があるように思います。

 抜染して1時間くらい経過した頃、さすがはブルゴーニュ、このクラスでも開いてくるんですな。 当初あった青さが控えめになって、甘い感じの香りが前に出てきます。もちろん、その開き具合はそんなに大きいものでは無いんですけどね。

 結果、初日の評価としては、教科書的な良く出来たACブルゴーニュだと言えます。 ただ、これが2,000円以上するとなると、今や世界にはもっと他に選択肢があるような気がします。 「昔は良かった」と言っても始まらないのですが、やはりこういうワインは1,000円台で買いたいなぁ。

 1/3くらい残ったので、久しぶりにバキュバンしてセラーに立てて保存した翌日再稽古。 香りのボリュームは前日より増した気がします。それも、トーンの高いピュアな果実っぽさが増えて、師範的にはウェルカムな方向です。 味わいのこぢんまり感は昨日同様ですが、香りが元気なので素直に「これ美味しいですね」って言いそうなワインに変化しました。+2点献上します。

点数73(+2)
Cote de Nuits-Villages 2017 [Dom. Chauvenet-Chopin]
名称Côte de Nuits-Villages 2017
コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ 2017
生産者Dom. Chauvenet-Chopin
ドメーヌ・ショーヴネ・ショパン
価格3,490円
購入店ヴェリタス?輸入直販ワイン専門店

 もう一本がコート・ド・ニュイ・ヴィラージュです。 「なんだよ!グレード違いって特級畑と一級畑じゃないのかよ!!」と思ったアナタ、ここが「安ワイン道場」であることをお忘れですよ。 このワインは、ツイッターでオムライス氏が高く評価されていたので買いました。 人様のお薦めには素直に従う安ワイン道場です。糖度7.0でpH 3.3、ACブルより「わずかに甘めでやや酸がしっかり」と予想されますな。 ちなみにこの銘柄も稽古経験がありまして、それはなんと2002年に稽古した1999年産。 もう17年も前、道場に歴史アリですな。

 色は、前のACブルゴーニュと比べると明らかに濃い紫色です。特に顕著なのがコルクの液体側の染まり方。同じ年の産とは思えないくらい濃さに差があります。 香りは、傾向こそACブルに近いのですが、よりプラムは強く、革と青さは控えめに感じられて、確かにニュイの村エリアの産である印象を受けます。 そして、多分こちらの方が樽の比率が高いんでしょうね、ビスケットのような甘香ばしさがプラスされていて、より複雑さが増した感じです。 味わいは・・・全然違います(キッパリ)。甘酸っぱさと柔らかい渋味、物足りない感じは一切ありません。 味わいのしっかり感だけで言ったら、値段が倍違ってもおかしく無いと感じます。

 ・・・というわけで、正直言ってACブルゴーニュとは別格の美味しさでした。 これまた「昔は良かった」と言っても始まらないんだけど、以前はこういうのも3,000円以下で買えたんですよ。 でも2,000円台と3,000円台とでこれだけギャップがあるとなると、 1997年に制定して以来「安ワインは3,000円以下」としてきた憲法も改正が必要か?などと考えさせられました。 あくまで「ブルゴーニュに関しては」ですが。

 こちらも残量は1/3くらい、同じくバキュバンしてセラーに立てて保存しました。 ACブルの方は明らかに良い方に変化しましたけど、正直言ってこちらは特に変化は無いかな? 定石的には、樽の要素がより前に出てきて香ばしくなるんだけど、そういう感じはありません。 でもまぁ昨日同様美味いのは美味い。変化も含めて全然違う結果、ワインって面白いですね。

点数82点

20日(金)

霧里ポークセット

 本日をもちまして、スチャラカ社員の師範におきましては年内の渡世の業務は終了し、冬休みに入ります。 これから年末まで、特にどこへ行くあてもなくほぼ毎日大掃除などしていると思われますので、 ご近所で飲みの計画等ありましたらお気軽にお誘い頂ければ幸甚です。

 さてそんなウキウキ気分の週末、夕食は鍋にしました。 鍋ダネは、広島県三次市へのふるさと納税の返礼品として頂いた「霧里ポークセット」の豚ロースと豚バラをメインに、 スーパーで買ってきたドンコや豆腐、野菜いろいろの寄せ鍋。冬は良いよね、鍋にすればカンタンだし大抵美味いからね。 そしてこの豚肉、納税額10,000円の返礼品としては結構イケていると思いましたよ。

楽天ふるさと納税サイトへのリンク:
【ふるさと納税】RB2 霧里(きりり)ポークセットB(しゃぶしゃぶ用:寄付金額10,000円

TOMOE Muscat Bailey A Kizuta Vineyard  2017 []
名称TOMOÉ Muscat Bailey A "Kizuta Vineyard" 2017
TOMOÉ マスカット・ベーリーA 木津田ヴィンヤード 2017
生産者 広島三次ワイナリー
価格(寄付金額:2本セット20,000円)
購入店広島県三次市

 料理が広島県三次市の食材となれば、ワインも同じところで造られたものを合わせたくなるのが人情ってもんであります。 というわけで本日のワインは、同じく広島県三次市へのふるさと納税の返礼品で頂いた広島三次ワイナリーのマスカット・ベーリーAの単一畑。 この銘柄は2年前に稽古して、大変好印象でした。あの感動を再び!と期待しての稽古であります。

 色は透明度の高い赤紫色で、まるでピノ・ノワール、良い年のボーヌの村名くらいの色合いに見えます。 香りは大変に立派です。思いっきりキャンディのような甘い香りは好き嫌いが分かれるところだとは思いますが、師範は好きな香りです。 味わいもなかなか素晴らしい。裏ラベルにはライトボディ寄りのミディアムボディのところに印が付いていますが、 まさにその通り、軽やかで甘さがあって酸味もキリリ。 渋味弱めなのがこの品種の特徴ですが、このボトルに関してはそこそこ渋味もあって、全体のバランスもなかなかのものです。

 いやー、マジで美味いよ、このワイン。香りも味も高級キャンディ、お子様味覚の師範の心を鷲掴み。 惜しむらくは容量が720mlと少ないのと、ちょっと苦味が雑味に感じられるのと、 最近値段が上がったこと(買ったときは1本2,000円以下だったけど今は2,500円くらい)。 でもこのクオリティだとそれくらい値段して当然だと思うよ。そして気になる三次産の霧里ポークとの相性は・・・ もちろん悪くないけど、ワイン単体で美味いので、別に相手は無くても良いくらいな感じでした。

点数84点

18日(水)

Heretat El Padruell Rose Brut N.V. [Jaume Serra]
名称Heretat El Padruell Rosé Brut N.V.
エレタット・エル・パドゥルエル ロゼ・ブリュット (ヴィンテージ無し)
生産者Jaume Serra
ハウメ・セッラ
価格550円
購入店カクヤス 保土ヶ谷店

 クリスマスまであと一週間、楽しみでそわそわしているリア充も、「また今年も一人」と諦めているシングルも、 サンタ役でプレゼントに頭を悩ませている親御さんもいらっしゃるでしょう。 ともあれ一年のうちで一番スパークリングワインが売れる時期であることは間違いないと思われます。 そんな時、出費を抑える救世主としてご紹介したいのが、酒販店「カクヤス」で売られている税別500円のスパークリング。 スペイン産カバのロゼであります。 ロゼじゃないものとは先月稽古済み、これ以外に各種の選択肢があるようです。

 これに合わせた料理は、手羽先餃子を揚げたもの、野菜(茄子、人参、玉葱、ピーマン)の揚げびたし、カニと貝柱とスープ(byニチレイ+椎茸+ネギ)です。

 さて抜栓。コルクを抜く際にガス圧は低く感じました。コルクの液面側がの開き具合イマイチな感じだったので、この固体だけ抜けちゃったのかもです。 泡の上り方もちょっとおとなしめに感じます。色は、いかにもロゼらしいキレイなピンク色です。やっぱりロゼはキレイですな。 香りは弱め、でも黒ブドウ由来っぽいベリーの香りがあったりして、それなりに楽しめます。 そして、口に含んでおぉ!っと思います。なんかストレートに美味しいんですよ、ジュースっぽいというか。 いわゆるシャンパーニュよりも甘味があって果実味がダイレクトなように感じます。それが奏功しているのかも知れません。

 とても分かりやすいスパークリングです。下手に熟成感のあるシャンパーニュなんかより、ウェーイなパーリーピーポーにはこっちの方がウケが良いかも・・・なんて思ったりします。 まずは乾杯の1杯目なんてコレで十分っすよ。特に500円というお値段は間違いなくお買い得です。

点数73点

15日(日)

キリン ブラウマイスター 芳醇プレミアム

 本日の食前酒は、キリンの「ブラウマイスター 芳醇プレミアム」。苦味と旨味がしっかりで、確かに芳醇な感じ。

 ・・・ってかこの"PREMIUM"のデザイン、明らかにサントリーの「プレミアム・モルツ」の誤認を狙っているよね。 味わいもプレモルに似た傾向だし。

 王者キリンからこんな商品が出てくるとは、ビール業界も殺伐として参りましたな。

Chateau Tauzinat l'Hermitage 2013 [Ch. Tauzinat (Bernard Moueix)]
名称Château Tauzinat "l'Hermitage" 2013
シャトー・トージナ "レルミタージュ" 2013
生産者Ch. Tauzinat (Bernard Moueix)
シャトー・トージナ (ベルナール・ムエックス)
価格2,037円 (単品価格:2,629円)
購入店ヴェリタス?輸入直販ワイン専門店

 本日の夕食はレディメイドなモツ鍋(卓上鍋を使わずガス台で煮てくるヤツ)、台湾産メバチマグロのカルパッチョ、豆苗の炒め物、昨日の残りのポークソテーと焼きナス。 ワインは、しっかりした赤が飲みたくなって、選んだのがヴェリタスの「極上ボルドー+職人蔵ブルゴーニュ赤6本セット」からの2本目。 造り手はボルドーでブイブイ言わせているムエックス社です。 品種はメルローが85%でカベルネ・フランが15&とのことであります。

 色は、しっかりした濃さはあるけどボルドータイプのグラスに適量注いだ状態だとギリギリ向こうが透けます。清澄度が高い感じですね。 香りは・・・ビックリしました。ミッチリと濃いベリーの甘い香りに、これまた甘く焦がしたコーヒーのような香ばしさ。 香りのボリュームも立派なものだし、程よい熟成感もあって、間違いなく右岸の格付けボルドーの香りがします。 味わいも、香りに共通した「良い右岸」感はあります。でも、惜しむらくはまだちょっと渋味が固くて甘味が足りない感じ。 こういうワインはゆっくり飲んで吉なので、時間をかけて頂きました。

 時間が経つと、予想通り開いてきましたよ。 香りのボリュームはそのままに、味わいが丸く甘く感じられるようになります。 受け手である自分が変化した、という可能性も否定できませんけど。

 メルローのミッチリ感とカベルネ・フランの乾いた感じが良い感じに調和していて、 ムエックス社のワインらしい、典型的なモダン・ボルドーの雰囲気が楽しめます。 ニューワールドとか日本のワインも品質向上が感じられますけど、やっぱり王者ボルドーの風格ってもんがありますな。 こんなワインが実売2,000円程度で飲める、日本もまだまだ捨てたもんじゃないと思いますよ。

点数83点

14日(土)

Est Reserva Syrah 2018 [Vina Santa Carolina]
名称Est Reserva Syrah 2018
エスト レゼルバ シラー 2018
生産者Viña Santa Carolina
ビーニャ・サンタ・カロリーナ
価格1,110円 (カタログ価格)
購入店(頂きもの)

 昨日料理当番をしなかったから、というわけではないけど、本日の料理当番は師範です。 メニューは、トンテキ(日本食研のソース使用)、薩摩汁、焼きナス。 ワインは、チリ大使公邸でのイベントの際に頂いた、サンタ・カロリーナ社のエスト、品種はシラー。 大使公邸での稽古の復習、そして先々週のシラー会の復習でもあります。

 色は黒に近いくらいに濃い紫色です。香りのボリュームはやはり弱めですが、シラーらしい黒コショウの皮の部分のような、 ちょっと青い感じのスパイシーさがあります。樽、というか焦がした木の香りはほとんど感じませんね。 味わいはかなりしっかりしています。香りのおとなしさからすると意外なくらい。 渋味が固い感じではありますが、ニューワールドのシラーらしく固さの中にも柔らかさがあります・・・ってどっちやねん!ですが。

 ともあれ、これが1,000円程度の値段なのは立派だと思いますよ。 ただ、「日本の食卓に合わせた」というコンセプトにはあまりミートしていないかも。 このワインが合うのはやっぱりガッツリした肉中心の洋風の食事だと思います。

点数73点

13日(金)

京都木村屋本店 料理

 本日は職場の忘年会。そういえば今年の忘年会は、ツイッターで企画している 年忘れ・バーチャルワイン会を除けばこの一回だけです。

 宴会場は、品川駅港南口にある京都木村屋本店 港南一丁目店というところ。 2年前の忘年会でも利用しております。 参加者は師範含めて6名でこぢんまり。 料理と飲み物は、「【しゃぶ&もつ鍋食べ放題】短角牛 x サイドメニュー7種 x 飲み放題付き〈全19品〉」3,980円(税抜)というバカ安コースです。

京都木村屋本店 ワイン

 「飲み放題付き」なので何でも飲むわけですが、ビールはプレミアムモルツでした。この値段のコースなのに立派なものです。 そして、安ワイン道場師範は「居酒屋飲み放題ワイン鑑定士」の異名を(勝手に)授かっておりますので、もちろんワインも頂きます。 銘柄はカルロ・ロッシ、師範の鑑定力を駆使するまでもなくメニューに書かれておりました。 ただ、初めて見たのが<赤・白・>の表記。「黒ワイン」なんてあるのね。 調べて頂いたら、「カリフォルニア・ダーク」とう銘柄らしいです。

カルロ・ロッシ、安ワイン者の皆さんはご存じの通り、美味しいワインではありません(「激マズ」でも無いですけど)。 お店の判断としては『こういうところで美味しいワインは求められていない』ということでしょう。 まず飲み放題付き3,980円で多くを望むのも無理って話であります。

 お会計は、額面通りで一人4,000円強。 師範は昭和の人間ですから、美味しいものを飲んだり食べたりすることを期待せず、 親睦を深めることを主眼とするのであればこういう飲み会もアリだと考えております。なにより安いし。 ただ、これで今年の忘年会は終わりってのはちょっと寂しいな。 どこかで美味いものを飲み食いする「一人忘年会」でも入れるかな?

ワインバー・こる 外観

 ・・・なんてことを考えながら帰っていると、「時間も早いしワインを軽く飲んでいくかな」という気分になるわけです。 そこで選んだ店は、相鉄線星川駅の南側、道場から歩いて行ける距離にあるワインバー・こるという店。 前回伺ったのがもう6年前、 駅前からちょっと離れた場所で「こんなところにワインバーが?!」って立地ですが、立派に続いているようです。

 席はカウンターのみ8席くらい、マスター一人のワンマン・オペレーションです。 師範が入店した時にはお二人先客がいらっしゃいましたが、 ほどなくお帰りになられたので、マスターを占有していろいろ話させて頂きました。

Because, I'm Chardonnay from Southern France 2018 []
名称Because, I'm Chardonnay from Southern France 2018
ビコーズ、アイム・シャルドネ・フロム・サザン・フランス 2018
生産者 南アルプスワインアンドビバレッジ
価格550円 (Glass)
購入店ワインバー・こる

 リストには、グラスワインが十数種類あったと思います。お値段も、安いものは500円からで、お手軽に楽しめるようになっています。 そんな中で、ピピッと興味を惹かれたのが、インポーターのフィラディスが展開する産地と品種を前面に出した「ビコーズ」シリーズ。 グルナッシュは先日稽古しておりますが・・・っていうか稽古した内には入りませんが、 他の種類がリストに並んでいたので、「これらを1杯ずつお願いします」というお大尽な頼み方になりました。

 その一杯目がコレ、南フランス産のシャルドネです。ラベルを見ても造り手や産地の細かいことは書かれていませんが、 「加工所」として「南アルプスワインアンドビバレッジ」の名前がありますので、日本で瓶詰めされているみたいですね。 ラベルには香りを示すチャートが書かれていて、それによれば"Flower","Almond","Lemon"の香りがするそうです。 確かにそうかな、と感じるところはありますね。南フランスのシャルドネらしい、暖かい感じの花の香りと程よい酸味、 「飲みやす~い」と言われそうなワインです。

 後で調べたら、1本1,200円くらいのワインのようですね。 かなりコスト・パフォーマンスは高いと思います。 安く提供するためにバルクで輸入して日本で瓶詰め、師範は賛成派です。

点数75点
Because, I'm Chardonnay from Calfifornia 2017 []
名称Because, I'm Chardonnay from Calfifornia 2017
ビコーズ、アイム・シャルドネ・フロム・カリフォルニア 2017
生産者 南アルプスワインアンドビバレッジ
価格550円 (Glass)
購入店ワインバー・こる

 このシリーズ、品種が同じで産地が違うものがあるのが面白いところです。 また、こういう飲み方って自宅だとちょっとハードルが高いじゃないですか、同時に開けなきゃいけないんで。 そういった意味では、ワインバーでこういう形で提供されるのはとても良いと思うんですね。やっぱり飲み比べは楽しいですから。

 色は・・・南フランスとの差は判りません。香りは、明らかに違うのが樽香を感じるところ・・・ ってこれは南フランスとカリフォルニアの差というより醸造方法の差ですね。 ラベルのチャートによれば"Pineapple","Croissant","Vanilla"らしいです。クロワッサンもバニラも樽由来でしょうね、。 味わいは、明らかにこちらの方がボリュームがあります。アルコール度数は14.5%、カリフォルニアでもかなり暑くて乾燥したところで採れたブドウと想像します。

 この二本だとどちらがフランスでどちらがカリフォルニアか、たいへん判りやすいですね ・・・ってかそういう判りやすい物を選んで商品化しているんでしょうね。ソムリエ試験の勉強なんかにも良いかもです。 グラス一杯ならカリフォルニアに軍配、ボトル一本だとフランスが好印象かも、と思いましたよ。 唯一の違和感は、ラベルの色はフランスが白でアメリカが黄の方が合うんじゃないかと。

点数77点
Because, I'm Cabernet Sauvignon from Southern France 2018 []
名称Because, I'm Cabernet Sauvignon from Southern France 2018
ビコーズ、アイム・カベルネ・ソーヴィニョン・フロム・サザン・フランス 2018
生産者 南アルプスワインアンドビバレッジ
価格550円 (Glass)
購入店ワインバー・こる

 赤も、南フランスとカリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニョンがありました。 マスターにお願いして、同じグラスで並べて出して頂いたので、とても比較がしやすい状態で飲めました。 「洗い物増やしてスミマセン」なんて言いましたが、どっちにしろ洗うよね。 もちろんグラスはボウルが大きくて立派なワイングラスを使わせて頂いております。

 色は、南フランスのカベルネ・ソーヴィニョンらしい、あるいはボルドーの左岸とも近いような、青みのある紫色です。 香りのチャートには"Cherry", "Nutmeg", "Charcoal"のところに印が付いています。 "Cassis"や"Blackberry"に付いていないのはちょっと意外ですな。そういう香りもあると思います。 味わいは、正直まだ固いような印象を受けました。開けてすぐだったのかも知れません。

 南フランスのカベルネ・ソーヴィニョンって、イメージ的にはもっと柔らかい印象があったんだけど、 このボトルはボルドーみたいなカチッとした固さのあるワインでした。 もしかすると、↓のカリフォルニアと比較することを想定して、敢えてそういう物が選ばれているのかも知れません。

点数74点
Because, I'm Cabernet Sauvignon from Carifornia 2017 []
名称Because, I'm Cabernet Sauvignon from Carifornia 2017
ビコーズ、アイム・カベルネ・ソーヴィニョン・フロム・カリフォルニア 2017
生産者 南アルプスワインアンドビバレッジ
価格550円 (Glass)
購入店ワインバー・こる

 ビコーズ・シリーズの最後1種類がコレ、カリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニョンです。 ラベルの色は黒。飲む前から「こっちの方が濃いんだろうな」と想像されますが、 アルコール度数を見ると南フランスが14%でこちらは13.5%、意外とこちらの方が低いんですな。 そういう、想像と違う点もあって面白うございます。

 色は、やっぱりこちらが濃いです。ラベルの色同様、黒に近い色合いです・・・ってなんか今日は「黒ワイン」というワードが頻発するなぁ。 香りは、シャルドネの時と同じく一番違いを感じるのが樽香ですね。香りのチャートにも"Cigar","Blackberry","Mocha"の所に印がしてあって、 そのマーキングは納得です。 味わいは、相対的にかなり甘さがあって丸みを帯びたバランスです。素直に「あぁこれぞカリカベ!」に感じます。

 ちなみに、この1杯はボトルの最後の方でしたから、もしかすると抜栓後の時間の影響で丸い味わいになっていたのかも知れません。 そんなことを言い始めると、抜栓してすぐと抜栓後数日のものとの比較とかしたくなってしまいますな。ワインってやつはいろいろ興味が尽きません。

点数76点
ワインバー・こる 生ハム

 このワインバー、カウンターに「デーン!」って感じで生ハムの原木が置かれています。 ちゃんと手入れすれば常温で保存できるそうです。一度買ってみるか!と思いお値段を聞いたところ、 『1万円台くらいからあるけど美味しいものはやっぱり数万円』だそう。 諦めてまたここに食べに来ることにしました。一皿650円であります。

Grumier Vino Tinto N.V. [Bodegas Alcardet]
名称Grumier Vino Tinto N.V.
グルミエール ビーノ・ティント (ヴィンテージ無し)
生産者Bodegas Alcardet
ボデガス・アルカルデ
価格500円 (Glass)
購入店ワインバー・こる

 飲み放題の忘年会の後にグラスで4杯も飲んだんだから、もう十分満足しているはずなのに・・・追加で飲んじゃうわけですな。 マスターにお薦めをお願いしたところ、出して頂いたのがコレ、スペインのテンプラニーヨ種で造られた赤です。 お値段は1杯500円の最安価格。ここで高いのを薦めないあたりが大変良心的ですな。 『こんな酔っぱらいに高いの飲ませるのはもったいない』と思われたのかもしれませんが。

 で、そんな酔っぱらいなんで細かいことは覚えちゃいません。 でも、濃いカリカベの後に飲んでも軽さを感じない、しっかりした香りと味わいのあるワインだったように思います。 そして、師範がこの品種を苦手とする香りであるタバコのヤニっぽさ、というかタバコの吸い殻が漬けられた水の匂い、それもしっかりありました。

 これもあとで調べたら、1本1000円しないワインなんですな。 ヤニっぽい感じが苦手ではない方にはお薦めです。インポーターはワインキュレーション、京橋文学でおなじみの京橋ワインで売られています。

点数(70点)
Clean Skin Wines Pinot Noir 2018 [Clean Skin Wines]
名称Clean Skin Wines Pinot Noir 2018
クリーン・スキン・ワイン ピノ・ノワール 2018
生産者Clean Skin Wines
クリーン・スキン・ワインズ
価格730円 (Glass)
購入店ワインバー・こる

 よせばいいのにもう一杯頂いています。このお店、ちゃんと明朗会計のレシートを頂けますので、どんなに酔っぱらっても何を飲んだか判ります ・・・ってか翌朝レシート見るまでこれ飲んだこと忘れていました。でもちゃんと写真は撮っているあたり、「安ワイン道場師範魂」を感じますな。 ・・・なんて与太話は置いといて、このワインは以前2016年産と稽古しております。

 もちろん細かいことは覚えちゃいませんが、撮った写真を見る限りピノ・ノワールらしい澄んだ赤紫色だったようです。 そして思い出されるのは「え?このワインこんなに美味かったっけ?」ってこと。 以前の印象だともっと野暮ったい感じだったんだけど、このワインは正真正銘のピノ・ノワール、それもニュージーランドらしい冷涼な感じの香りと味わいでした。

 このワイン、ワイナリーの在庫処分及びブランドの維持などの理由で生産者を伏せてあるという性質上、 以前稽古したものとは中身の造り手が違っている可能性が高いと思われます。 というわけで2018年ヴィンテージが書かれているものはお薦めです。同じヴィンテージでも中身違いがあったらそれすらも指標になりませんけど。

点数(80点)
ワインバー・こる 内観

 そんな感じのお一人様二次会、お会計は税込みサービス料無しなので、ワイン6杯と生ハムの値段を単純に足して4,000円ちょっとでした。 飲み比べが出来る、というのがワインバーの楽しみの一つだと思いましたよ。


11日(水)

ボージョレ・ヌーヴォー 在庫一掃セール

 先日、近所のスーパー(イオン)でボージョレ・ヌーヴォーがワゴンセールの対象になっておりました。 お値段はよりどり3本1,000円(税別)の破格値。フィリップ・パカレ等のプレミアム銘柄も2本で2,980円。 安いなぁ、そして今年は値下げのタイミングが早いなぁ。

 ボージョレ・ヌーヴォーに関しては、 当道場ではネガティブなスタンスを採っておりますので(先日書いた指南書)、 解禁日に買うことはありません。でも、ここまで安くなったら買うよなぁ。 解禁日からまだ一ヵ月も経っていないので、劣化なんてしているはずないし。

 それにしても、こんな売り方していたらボージョレ・ヌーヴォーに対する、更にはワイン全体に対する信頼感を失うよね。 イオンのバイヤー様におかれましては、買い付け量をご再考頂ければと思います。

Beaujolais-Villages Neuveau 2019 [Ceps D'Or]
名称Beaujolais-Villages Neuveau "Topvalu" 2019
ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー "トップバリュ" 2019
生産者Ceps D'Or
セップ・ドール
価格367円 (よりどり3本1,100円:通常価格1,298円)
購入店イオンリカー天王町店

 ・・・という感じで先日購入した投げ売りヌーヴォーから、まずはベーシックな銘柄と思われる「トップバリュ」銘柄のボージョレ・ヴィラージュ。 容器は、最近よくあるペットボトルではなくてガラス瓶です。 ラベルに書かれたお花模様から、どことなく「ボージョレの帝王」が造るヌーヴォーに似た印象を受けます。 また、ラベルには"Terra Vitis"とも書かれているので、有機栽培なんでしょうね。 発売日当時の価格は1,298円だったようなので、ヴィラージュかつ有機栽培ならばそもそもお買い得銘柄、それが実質70%offということですな。 ちなみに合わせた料理は、回鍋肉(CookDo)、酸辣湯(KALDI)、モヤシのナムル、チキンナゲット(お惣菜)といった半分手抜きの中華風のメニューです。

 さて抜栓、もちろん栓はスクリューキャップです 色は、そこそこしっかりしたストレートな紫色。マセラシオン・カルボニックって、 炭酸ガスの雰囲気下で果皮の色をまず果肉に移すらしいですが、このパリッとした紫色はその効果でしょうね。 香りは、いかにもボージョレ・ヌーヴォーなイチゴジャムとバナナの香り。 ここで言う「バナナ」は、フルーツのバナナというより昔よくあった、親指くらい大きさの軽い砂糖菓子、あの香りがします。 口に含むと、甘さと酸味はおとなしく、やや炭酸のチリチリ感が残っていて、ヌーヴォーにしてはザラつくような粗い渋味を感じます。

 飲み始めて3杯目くらいで俄然飲み飽き感が来ます。裏ラベルを見ると「安定剤(アカシア)」の文字が。 こんな、すぐに消費されることが前提のワインにもそういうのを加えちゃうんですね。

 典型的なボージョレ・ヌーヴォーらしい香り、そして軽いけどやや粗い感じの味わい。 『今年のヌーヴォーはしっかりしている』と巷で評判でしたが、確かにそうかも知れません。 後半の飲み飽き感は残念ですが、一人で一気に一本飲むのは想定されていないんでしょう。 あとはこれに幾ら出すか、ですね。新酒プレミアムを除けば、800円前後ってところかな? その意味では300円台で買えたのはさすがにお買い得でしたよ。

点数67点

8日(日)

まるき葡萄酒 いろ ベーリーA 2018 [Maruki Winery]
名称まるき葡萄酒 "いろ" ベーリーA 2018
2018
生産者Maruki Winery
まるき葡萄酒
価格(寄付金額:5本セット30,000円)
購入店山梨県山中湖村

 本日の夕食は、前菜が鹿児島県湧水町の鶏刺し、熊本の馬刺し、(多分)玄界灘のイカ刺しの刺身盛り合わせ。それに新じゃがとゴボウと人参の甘辛煮、 メインはキャベツと挽肉の重ね蒸し。 ワインは、山梨県山中湖村へのふるさと納税の返礼品で頂いたワインセットの中から、日本最古のワイナリーらしい「まるき葡萄酒」のマスカット・ベーリーA。 この品種って、鳥刺しや馬刺しとの相性が良いように思ったんですよね。

 栓はコルクじゃなくて欧米タイプのスカートまで一体型のスクリューキャップです。こういうのがらくちんで良いな。 色は、やや薄めながらキレイな赤紫色で、なかなか期待が持てる色合いです。 香りは、マスカット・ベーリーAらしい甘い感じのベリーの香りと、ココナッツを想わせる香ばしい雰囲気があります。 香りのボリュームはなかなか立派なもので、ある種ピノ・ノワールにも通じるような華やかさがありますね。 そんなステキな香りなのに、味わいは恐ろしく軽いのよ。特に渋味は無いに等しい感じ。他も弱い。 そこがこの品種の弱点な部分なんだよなぁ。

 「ワインは香りが命」ということを考えると、単品価格1,000円台後半の価値はあると思います。 でも、やっぱりもう一声しっかりした味わいが欲しいところです。 ただ、『そこが日本ワインらしさです!』と力説されれば「やっぱそうですよね」と生返事をしそうな感じではあります。 頼りないけど飲み飽きせずしみじみ美味いワイン、こういうのをどう感じるかは人それぞれだわな。

点数70点

7日(土)

鮨処なかの 店内

 本日は、師範代の誕生祝い(実際の誕生日は一昨日)でお寿司を食べに。 店は、磯子にある鮨処 なかのというところ。 前回訪問したのは、もう5年も前になるんですな。 その頃ちょっと値段が上がったんで足が遠のいていたけど、その後行きつけにしていたお店が閉店しちゃったんで、また伺わせて頂いた次第です。

 本日伺ったのは師範と師範代の二人だけ。子供たちは「どうぞ行ってらっしゃい、二人で楽しんできてね」ってことだったので置いてきました。 そういうこともできるようになったなぁ、と感慨深いですな。二人なので、席はもちろんカウンターでお願いしました。

鮨処なかの 店内

 本日は、料理が6品、握りが10貫、デザートで8,400円(以降金額は全て税サ別)の「おまかせコース」でお願いしています。 以前と比べるとやはり高くなっちゃってますが、品数も多いのでワクワク感が増幅しております。 その全貌をお伝えするべく、食べたもの/飲んだものを全て報告するスタイルで参ります。

 まずは飲み物を、ってことで生ビール、お値段1杯680円、銘柄はサッポロです。 付出しは煮ホタテ、これはコースとは別に540円。 生ビール美味いっすね。グラスの内側にキレイな泡の輪っかが残って、良く手入れされたグラスとビールサーバーだと想像されます。

鮨処なかの ナマコ酢

 料理の一品目はナマコ酢。ナマコ酢は師範家の正月料理の定番ですが、ここのは酢だけでなく出汁を含めてあって、 さすが手が込んでいるな、と思わされました。

鮨処なかの 瓶ビール

 生ビールはサクっと飲み終わってしまいまして、「美味過ぎてこの調子で生ビール飲んでいるときりがない」という思いから、 次は瓶ビール(中)、670円。生より10円安いという不思議な価格設定です。 師範は生よりも安定感のある瓶の方が好きだったりするんですが、この店に関しては明らかに生の方が美味かったですな。 量は瓶の方が倍くらいあるのでお得ですけど。

鮨処なかの あん肝

 料理の二品目はあん肝。美味いねぇ、あん肝。特にお寿司屋さんで食べるのは処理が丁寧で良い感じです。 惜しむらくはポーションが小さいのね。この倍食べたい感じ。

鮨処なかの お造り

 次はお造りです。

 左側が氷見の迷いガツオ。本来太平洋側を回遊するカツオが、日本海側に迷い込んだものらしいです。 ちょっとマグロにも似た味わいのマイルドで上品なカツオですね。エサが違うのかな。

 右側は北海道の松川ガレイ。 「王カレイ」とも呼ばれているらしく、カレイの王様らしいです。身はヒラメに似てはいますがヒラメより弾力のある食感で、エンガワはサクっと。 美味いっす。

鮨処なかの 白子

 次なる一皿がボラの白子焼き。タラの白子は一般的ですが、そしてボラの卵巣はカラスミにしますが、ボラの白子は初めて食べたと思います。 ねっとり濃厚な白子、美味しい初体験でした。

鮨処なかの ズワイガニ

 本日のピカイチ料理だったのがコレ、ズワイガニの握り仕立て。 カニの足が上に乗っていて、寿司飯がわりにはカニの身とカニ味噌とご飯を合わせたものが使われています。 カニの風味がとても濃厚で、ちょっとだけ柚子胡椒のピリッと感があって、なんとも言えない複雑さがありました。

鮨処なかの 店内

 料理の最後がコレ、蕎麦の茶わん蒸し。蕎麦の香りと出汁と卵、合わないはずはありません。

 後述しますが、かなり少ない人数でお店を廻しておられますので、手の込んだ料理はこういう造り置きが可能なものになるみたいですね。 以前は煮物や揚げ物がありました。

鮨処なかの 英君 純米大吟醸 播州渡船

 ビールも飲み終わり、寿司と言えばやっぱり清酒です。 メニューに 『お薦めの日本酒はお尋ねください』と書かれているので、大将に 「お薦めの日本酒下さい」とお願いしたところ、 『どういうのがお好みでしょうか?」と聞かれたので、 「香りの良いお酒をお願いします」と返答しました。
 ・・・という感じで出されたのが英君 純米大吟醸 播州渡船。お値段1,500円です。 静岡のお酒って、スッキリした香りでキレイなお酒が多い印象がありますが、このお酒もそうですね。 結構たっぷりあって楽しめました。

鮨処なかの 小肌

 ここからは握りです。一貫目は小肌、産地は佐賀ですから有明海産でしょうね。 そういう地方の魚が鮮度良く食べられる、良い時代になったものです。

鮨処なかの ダルマイカ

 二貫目はダルマイカ、こちらの産地も九州は福岡県、たぶん玄界灘でしょう。 ダルマイカというのは剣先イカのシノニムらしいですな。身が透き通っていて甘味があって良いイカです。

鮨処なかの 幸神メヌケ

 三貫目は幸神メヌケ、北海道の産です。 メヌケもあまり食べた記憶がありません。クエ(福岡だとアラ)に近いのかな?脂の乗った白身で、美味しい魚ですな。

鮨処なかの マグロ赤身

 四貫目は関東地方の寿司屋の看板、マグロ赤身です。産地はナンバーワン・ブランドの大間産。 鉄分を含んだ酸味があって、やっぱり日本人はマグロ好きだよなぁ、と。

鮨処なかの カワハギ

 五貫目のカワハギが師範にとっては本日ピカイチの握り。 身の上に肝が乗せられ、その上にゼリー状にしたポン酢。この小さなポーションの中に一つの世界が実現されています。

鮨処なかの マグロ大トロ

 六貫目、単価的にはこれが一番お高いんでしょうね、大間産のマグロ大トロです。 たっぷり脂の入った大トロで、写真みたいに若干形が崩れています(師範代のはピシッとしていました)。 個人的な嗜好では、中トロくらいが美味しいと感じます。

鮨処なかの 赤貝

 七貫目は赤貝、産地は宮城と書かれていましたんで閖上かな?サイズはやや小さめです。 閖上、東日本大震災では大打撃を受けたそうですけど、復活できてなによりですな。

鮨処なかの 〆鯖

 八貫目は〆鯖、産地は北海道。〆鯖は師範代が大好きな寿司種なので、コースに入っていなかった追加する気満々でした。 ほとんど生ってくらいの軽いしめ方で、こういうのは寿司屋じゃないと食べられないですねぇ。

鮨処なかの シマエビ

 九貫目はシマエビ、産地はこちらも北海道。本日の産地は日本の北側と南側が多いみたいです。 甘味と歯ごたえがあって、甘エビとボタンエビの中間くらいな感じでしょうか。

鮨処なかの 店内

 十貫目、コースの握りの最後がこの煮アナゴ、産地は地元神奈川です。 かなり大きなアナゴだったんでしょうね、ほろほろと柔らかい握りでした。

鮨処なかの グラスワイン

 美味しかった清酒も飲み終わり、もう一種類追加することも考えましたが、ここはやっぱり「安ワイン道場」の矜持として、グラスワイン(白)を注文しました。 お値段は1杯530円です。メニューには「フランス産」と書かれていて、銘柄は聞きませんでしたが以前と同じであれば「ジャン・バルモン」でしょうな。 穏やかな香りと味わいで、寿司に合わせるには良いワインだと思います。

 ちなみにボトルワインだと、勝沼醸造のものが書かれていました(飲んでいるお客さんもいました)。 お値段1本4,500円、飲む人が師範だけじゃなかったら是非注文したいところです。

鮨処なかの アジ

 ↑までの十貫でコースの握りは終了なんだけど、まだ若干食べたりないし、本日入荷のリストには食べたい魚も乗っているので、三貫ほど追加しました。 その一貫目(トータル十一貫目)がアジです。産地は和歌山。お値段は250円or400円or600円のどれか(レシートには「握り」とだけ)だけど、600円かな? 小ぶりだけど味の濃いアジ(ダジャレかよ)で美味しゅうございました。

鮨処なかの ツブ貝

 追加の二貫目(トータル十二貫目)がツブ貝。産地は不明、お値段は400円かな? ツブ貝って小さいやつだとゴリゴリ固いだけだけど、これは大振り(なものの一部)で甘味がありました。

鮨処なかの イカゲソ

 追加の三貫目(トータル十三貫目)、本日のシメの握りがイカゲソ、お値段は多分250円。 身が美味しいイカの足が美味くないわけがありません。だいたいお得な価格設定なので、寿司屋ではいつも注文する寿司種です。

鮨処なかの わらび餅

 コースの最後、デザートがこのわらび餅。このお店のわらび餅、以前は自家製のとても柔らかいタイプだったんだけど、 これはそういうのではなく、普通のわらび餅でした。

鮨処なかの 店内

 以上が師範代誕生祝いの宴席の全てです。子供たちへのお土産にわらび餅(860円)を頂いて、税(10%)とサービス料(5%)を合わせたトータルのお支払いは25,000円強でした。 一瞬「安いなぁ」と思ったけど、二人だからですね。いつも子供と一緒なので、そういう感覚でお値段を判断してしまいます。

 このお店、カウンター10席+座敷16席くらいのキャパがあるんだけど、調理は大将一人で廻しています。 あとは、まだ不慣れな感じの若い女将さんと、アルバイトっぽい青年だけ。 明らかにギリギリの布陣ですね。大将になにかあると店が開けられない状況です。 たまたま今日だけそうだったのかも知れませんが。

 こういう「近所のちょっと良いお店」は長く続いて欲しいなぁ、と思うところであります。 そして、「歳を取っても月一くらいでこういうお店に伺える、そして追加注文できる食欲と小金を維持したいね」などと師範代と話しておりました。


6日(金)

モツ鍋

 本日の夕食はもつ鍋。これは福岡県新宮町へのふるさと納税の返礼品として頂いたもの。 別に師範も師範代も新宮町出身ってわけではないんだけど、同じ九州ということで「第二の故郷」と言っても過言ではありません ・・・じゃなくて、たまたま新宮町の返礼品の中に、博多中洲にある「日本料理てら岡」のおせち料理があったので、それに合わせて寄付したわけです。

 セットには牛モツとスープとちゃんぽん麺とスパイス(ニンニク・鷹の爪)が入っています。それに追加した野菜は、キャベツ、ニラ、モヤシ、ゴボウ。 もつ鍋は良いよね。野菜が大量に食べられるからね。そしてここのモツは匂いも無くそれほど脂ギッシュでもなく、なかなか良かったっすよ。 寄付金額10,000円の返礼品としてはかなりナイスです。

「楽天ふるさと納税」へリンク:工場直販.得用もつ鍋(醤油)8〜10人前 寄付金額10,000円

Senorio de P.Pecina 2017 [Bodegas Hermanos Pecina]
名称Señorío de P.Peciña 2017
セニョーリオ・デ・P.ペシーニャ 2017
生産者Bodegas Hermanos Peciña
ボデガス・エルマノス・ペシーニャ
価格955円 (6本セット6,911円(10%off):単品価格1,738円)
購入店京橋ワイン

 もつ鍋に合うお酒、定石的には焼酎のお湯割りなんかなのかな? でもウチは「安ワイン道場」ですからワインを合わせます。 選んだのは、スペインはリオハの赤ワイン。「すべてパーカー【90点以上】赤ワインセット 6本」からの4本目です。 品種構成はテンプラニーヨ95%、ガルナッチャ3%、グラシアーノ2%とのこと。 テンプラニーヨ、特にリオハのこの品種って、ちょっとヤニっぽいような荒っぽさがあるので、 それがどこか芋焼酎にも通じるような気がして選んだ次第です・・・ってか8割妄想です。

 さて抜栓。コルクは屑コルクをサンドしたもので長さは45mm、側面には"Rioja"としか書かれていない普及品です。ちょっとガッカリ。 気を取り直してグラスに注ぐと、色はかなり濃いですね。まるでボルドーみたいな青みの強い紫色です。品種は違うけどボルドーとリオハはピレネー山脈を挟んで反対側ですからね。 香りのボリュームはかなり弱め。言語化できる香りは、酸を強めに感じる果実っぽさくらいですかねぇ。 味わいは、渋味カッチリで酸味も結構しっかり。 甘味はそんなに感じないんだけど、数値を測ると糖度8.2なんで、体感するより糖度は高めなようです。

 買値相当額1,000円以下のリオハだと、「まぁこんなもんか...」という気にはなります。でも単品価格の2,000円近い値段を払うと「えぇ~、コレ?」です。 やっぱ師範はリオハと相性悪いな。 ちなみに今回買った「パーカー90点超」セットには、すでにこのワインは組み込まれていません。なのでこのセットは逆に「買い」かもです。

点数68点

4日(水)

Bourgogne Pinot Noir 2017 [Dom. du Beauregard (Michel Depernon)]
名称Bourgogne Pinot Noir 2017
ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2017
生産者Dom. du Beauregard (Michel Dépernon)
ドメーヌ・デュ・ボールガール (ミシェル・デプルノン)
価格1,270円 (単品価格:1,640円)
購入店ヴェリタス?輸入直販ワイン専門店

 本日選んだワインは、先週買ったヴェリタスの「【送料無料】極上ボルドー+職人蔵ブルゴーニュ赤6本セット 9,980円」からの1本目、 まずは良年との呼び声高い2017年産のACブルゴーニュ。 この銘柄とは2年前に2015年産と稽古済みです。 ちなみに夕食は、鶏手羽元の甘辛揚げ、キュウリともやしのナムル、山中湖ハムのマリネです。

 色は、ACブルゴーニュにしては結構しっかりした濃さのある赤紫色です。良いヴィンテージとのことなので、その恩恵かもですね。 香りは、ボリュームこそおとなしめですが、ラズベリーっぽい果実の香りとソーセージのような肉っぽさ、そしてほんのりビスケットの香ばしさがあってなかなか複雑です。 味わいは、甘さも渋味も控えめで、軽いっちゃ軽いです。でもそれなりに酸がキレイなので許せる軽さです。 ピノ・ノワールらしい流線型の液体がそのまま喉に流れ込んでいくような、そういう味わいです。

 抜栓して一時間くらい経つと、香りのおとなしさはずいぶん挽回してきます。 味わいの軽さには変化が無いのですが、なんかしみじみ美味いというか、スイスイ飲めるというか、飲み飽きなんて全く別世界のスムーズ感です。

 なかなかよろしいと思います。セットの1本目としてはまずまずのスタートではないかと。特に昨今のブルゴーニュの値上がりは、 有名ドコロのみならず末端まで及んできているので、こういう「セットで比較的手頃な価格」で飲めるのは嬉しいっすね。

点数78点

1日(日)

檸檬堂 塩レモン

 いいお酒をたっぷり飲んだ翌日は酔い覚めスッキリ、 本日もまた明るいうちから食前酒とシャレ込みます。 飲んだのは、コカ・コーラ社が新規参入したチューハイ「檸檬堂」から、アルコール度数7%/果汁7%の「塩レモン」。

 名前が名前だから、ツマミがいらないくらいガッツリ塩が効いているのかと思ったけど、ほんのり塩味くらいです。 そしてやっぱり良くも悪くもジュースっぽいのね、全体的に。 清涼飲料水メーカーらしいアプローチだとは思うけど、師範的にはキリンの「本搾り」の方が好きだな。

Chanmoris Yamanashi Koshu 2018 [Chanmoris Wine]
名称Chânmoris Yamanashi Koshu 2018
シャンモリ 山梨 甲州 2018
生産者Chânmoris Wine
盛田甲州ワイナリー
価格(寄付金額:5本セット30,000円)
購入店山梨県山中湖村

 本日の夕食は、山中湖ハムの粗挽きウィンナーソーセージ、鹿児島県産活〆ブリの照り焼き、山形風玉こんにゃく、叩きキュウリ、ポトフ。 ワインは「そういえば昨日は白ワインが無かったな」ということで、山梨の白をチョイス。 山梨県山中湖村へのふるさと納税の返礼品として頂いたワインセットからの2本目(同じ銘柄のマスカット・ベーリーAは先月稽古)です。

 色は、結構ちゃんとしたレモンの果肉色っぽさがあります。 甲州種のワインってほぼ無色なものから薄ピンク色のものまであるけど、これはかなり収穫を遅らせたのかな、という感じです。 香りは、お約束の柚子や酢橘っぽい和柑橘の香りに、どこか甘酒っぽいというか清酒のような香りがあります。 香りのボリュームは結構しっかりで、頼りない感じは全くありません。 味わいは、旨味とコクがカッチリしていて、酸味もそれなりにしっかりで、なかなか硬派なバランスです。

 ボトルには、なにやら賞を受賞した旨のステッカーが3枚も貼られていますが(そして普段そういうのはあまり信用しないんですが)、 このワインに限ってはなるほど納得です。税別1,500円くらいでこの内容は大変立派。 もちろん無意識に日本ワイン偏愛ゆえのポジティブ補正は入っていると思いますが、少なくとも一昔前の1,000円台の日本ワインでは考えられないクオリティです。

点数77点