稽古日誌:2008年11月

 今年の秋、ちっとも涼しくならない気がするのはやっぱり台風が通過してないからかなぁ。 台風が通過すると一気に涼しくなるからね。 実際は通過前に気温が上がったりして、落差が大きく感じるだけかも知れないけど。

 ・・・と、体感上は涼しくなってないんだけど、 植物(庭のジューンベリー)はきっちり紅葉し始めております。 寒くならない年の紅葉はキレイじゃない、なんて言うけど今年はどうなんだろ?

翌月分

30日(日)

Bourgogne Pinot Noir 2006
ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2006
Michel Picard
ミシェル・ピカール
Rouge
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,9002008/10/17 カーヴ・ド・リラックス トーメンフーズ
 昨日ブルゴーニュを飲み、「やっぱり2006年は厳しかったのかなぁ」という印象を持ったんで、 今日はそれの再検証。 グレードは昨日のより落ちてACブルゴーニュ、 値段も3分の2。 このワイン、栓がコルクじゃなくてスクリューキャップです。 オーストラリア産なんかだと普通に使われているけど、 ブルゴーニュじゃ珍しいですな。 ちなみに料理は、昨日の残りのステーキ肉をシチューにしたり、主に残り物料理。
 色は、昨日のワインよりは濃いような感じ。 とはいえ色の記憶なんていい加減なんで信憑性なし。 香りは昨日に増して弱め。特にフルーツが弱くて楽しさの無い香りの雰囲気。 味もねぇ。キレイとか上品と言えばそうなんだけど、 ほの酸っぱい以外はとりわけなにもなく、表現に苦しむ味わい。
 1,900円、ブルゴーニュとしてはお手頃な値段なんだけど、 「安さの秘密は内容にあり」な感じで残念。 やっぱり2006年は厳しいのかなぁ。 キレイで澄んでいるのがブルゴーニュの特徴だと思うけど、 ここまでくるとさすがにキレイ過ぎで澄み過ぎ。
67点道場にて

29日(土)

 本日は、プチ師範代が通う小学校の発表会。 学校で栽培した植物、飼育した生き物、探検した近所なんかを子供らが紹介。 クイズ形式で「へぇ~」ってのもあったり楽しゅうございました。

Chassagne-Montrachet "l'Estimee" 2006
シャサーニュ・モンラシェ "レスティメ" 2006
Jean Noel Gagnard
ジャン・ノエル・ガニャール
Rouge
Chassagne Montrachet
シャサーニュ・モンラシェ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,9802008/10/17 カーヴ・ド・リラックス ファインズ
 今日は師範弟が出張のついでに道場へ。 ちょうど師範代が学童保育の保護者会で不在だったんで、 子守を兼ねてオッサン二人子供二人の夕食。 メニューは、刺身(マグロ・トリガイ・ヒラメ・タコ)、 マグロのカマの塩焼き、牛和風ステーキ、薩摩汁。 和風の魚料理なんで、最初はビールでスタート、次は清酒(くどき上手しろぎんじょう、霞山) を飲んで、食後にワインを。 この銘柄は、大昔に1996産と稽古済み、 レストラン効果もあるんだろうけどかなり好印象だった模様。
 色は普通に薄めの赤紫。香りは弱め。 雰囲気はいかにもブルゴーニュで、木イチゴのフルーツ香と革の獣香。 味もこれまた軽め。軽い渋味に軽い酸味、甘味はほとんど感じられない。
 真面目でスマートなワインだけど、やっぱりちょっと物足りないかな。 2006年ってのはあまり良い年じゃなかったんだろうね、この軽さはヴィンテージの影響大なきがします。
75点道場にて

Eiswein 2005
アイスヴァイン 2005
ST. Gisbertus Weinkellerei
ST.ギスベルタス・ヴァインケレレイ
Blanc
Rheinhessen (QmP)
ラインヘッセン (QmP)
Rheinhessen (France)
ラインヘッセン (フランス)
\1,480 (500ml)2008/06/02 QUEEN'S ISETAN 品川店 フリップ
 食後酒にはドイツ産のアイスワインを。 以前稽古済みの銘柄だけど、 値頃感のあるデザート・ワインなので再購入。 それにしても正真正銘ドイツ産のアイスワインがこの値段ってのは安くない? 氷結したブドウから造るんだったら500mlでも果房がたくさん必要だよね? なんかカラクリがあるのかしら?
 さて抜栓。色はビックリの濃さで、ブランデーなんかよりももっと濃い琥珀色。 前回飲んだときより濃い気がするのは半年の熟成が影響しているのか、 あるいは単なる気のせいか。 香りは、マスカットを凝縮したようなブドウの香りに、 貴腐香みたいな重い柑橘系の香りがグワッと。 味は当然甘いんだけど、酸味もしっかりなんでスイスイ入る。
 このワイン、やっぱり大したもんだ、というかちゃんとしたアイスワインだと思う。 相当置いといても傷みそうに無いし、もっと何本か買っとくんだったなぁ。
80点道場にて

28日(金)

Brumont Tannat-Merlot 2006
ブリュモン タナ・メルロー 2006
Dom. Alain Brumont
ドメーヌ・アラン・ブリュモン
Rouge
Cotes de Gascogne (VdP)
コート・ド・ガスコーニュ (ヴァン・ド・ペイ)
Sud-Ouest (France)
南西地区 (フランス)
\997 (単品価格不明)2008/10/29 タカムラ ワイン ハウス 三国ワイン
 本日の料理は、骨付き鶏モモ肉のオーブン焼き。 師範が子供の頃「ごちそう」の代名詞だったこの料理は いまでもごちそう。 特に、道場のオーブンは電子レンジとガスオーブンで同時に調理できるタイプなので、 皮パリパリ中ジューシーが出来上がります。 さてさてワインは、一昨日同様「旨・コク・渋♪赤尽くし5本セット」からの1本。 この銘柄は、今年の1月に白と稽古済み。 そこそこ、という評価だったようでありますが。
 色は、「黒ワイン」といわれるこの地域特有の情け容赦無い濃さ。 グラスを光にかざしてもまるで向こうは見えません。 香りは、このクラスとしては十分なボリュームで、 湿った土のようなアーシーな香りに、柑橘類の皮のようなフルーツ香がプラス。 味も、ややカタブツながら甘味はちゃんと残っていて、 飲み応えのある味わい。
 コレはアタリ。やっぱアラン・ブリュモンは白よりは赤の方が上手ですな。 ただ、これくらいシッカリだと合わせる料理の量を選ぶというか、 鶏モモだと3本くらいないと飲み干せない感じ。 後半はチーズやら柿ピーやらを総動員でした。
76点道場にて

27日(木)

Veuve Defert "Cuvee Prestige" Brut N.V.
ヴーヴ・デフォー "キュヴェ・プレスティージュ" ブリュット (ヴィンテージ無し)
Veuve Defert
ヴーヴ・デフォー
Mousseux
発泡
Vin Mousseux de Qualite
ヴァン・ムスー・ド・カリテ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,000 (単品価格:\1,344)2008/09/19 ヴェリタス ワインプレス・インターナショナル
 本日はプチプチ師範代4歳の誕生日。 誕生日には何が食べたいか聞いたところ、彼女の回答は「おでん」。 というわけでメイン・ディッシュがおでん、デザートもリクエスト通りにアイス・ケーキであります。 メニューがもっと普通の誕生日料理だったらもうすこし良いワインでも開けようと思ったけど、 さすがにおでんにお高いワインはねぇ、ってことで選んだのがコレ、 ヴェリタスの共同購入、税込み1本1,000円(よりどり6本で送料無料)のスパークリング。 やっぱりお祝いだから泡だよね・・・って、横で親爺が何飲もうが祝われる当の本人は全く無関心だけど。
 色はかなり赤めで黒ブドウの比率が高そうな雰囲気。 泡の量やきめ細かさはさすがにシャンパーニュには一歩及ばない感じ。 でも、香りのボリュームはなかなかのもの。 蜜っぽい香りはシャルドネ由来なのかな、それが結構良い感じに漂ってます。 少なくとも最初の一杯目を嗅がされれば、師範的には「シャンパーニュですな」と答えそう。 味は、ややクドいくらいに甘酸っぱくて、なんとなく野暮ったい、 というかちょっと人工的な雰囲気が否めない感じ。
 ・・・と、重箱隅を突付けばいろいろとアレだけど、 1,000円のスパークリングとしては十分じゃないかな? キンキンした味わいの、下手なカバなんかよりはずいぶんイケます。 上手いカバよりはちょっと落ちちゃうけど。
74点道場にて

26日(水)

Excellence de la Combe 2004
エクセランス・ド・ラ・コンブ 2004
Celliers Trebeens
セリエール・トルベアン
Rouge
Minervois
ミネルヴォワ
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\997 (単品価格不明)2008/10/29 タカムラ ワイン ハウス 巴工業
 本日の夕食は、昨年師範母&師範弟がドイツに行った際、 お土産に買ってきてくれた缶詰ソーセージを焼いたのと、 エビや筍やパプリカの炒め物。 ワインは、タカムラさんの「旨・コク・渋♪赤尽くし5本セット」からの1本。 品種はシラー、グルナッシュ、カリニャン。 インポーターの「巴工業」はソロバン屋さんかな? 余計なお世話だけど、ソロバンって今は売れないだろうなぁ。
 さて抜栓。栓は短くて屑コルクを集めたお粗末なもの。 色は、注いだ後で「あぁこれって2004年産なのね」と気付く、 南仏のワインとしてはちょっと複雑な、レンガ色を多少含んだ熟成感のある紫色。 香りは、弱くはないんだけどイマイチ特徴がないというか、 元気の良い時期は過ぎて熟成香がでるまでにまだ間がある、 いわゆる「谷の時期」と思われる香りの出方。 味は、なんとなく遊びが無くてちんまりとカタブツな味わい。
 ポテンシャルを感じるというか、悪いワインじゃないんだろうけど、 この時期に飲んでもなんとなく中途半端で楽しめないのが残念。 タカムラさんのセットはこれで3本目だけど、残念ながら今のところあまりパッとしない印象。 送料抜きで一本あたり1,000円のセットってのにはそれなりに期待しますんで。
67点道場にて

24日(月祝)

La Closerie des Lys (Blanc) 2007
ラ・クロズリー・デ・リス (白) 2007
Christian Collovray
クリスチャン・コロヴレ (裏ラベルには「ドメーヌ・アントニャック」とある)
Blanc
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\1,0502008/10/17 カーヴ・ド・リラックス リラックス
 午後から蕭々と雨が降ってきて、気温もグッと下がってまさに冬到来。 こういう日の夕食は鍋が一番。 今日は普通に寄せ鍋なんで、鍋の具は肉アリ魚アリ野菜アリ。 でも基本的に薄めの味付けなんで、ワインは白をチョイス。 この銘柄、輸入元 兼 ショップのカーヴ・ド・リラックスでは大変高く評価されているみたいなんだけど、 先日稽古した赤は涼しげながら普通な印象。 というわけでこの白に期待。
 色は、かなり緑色の要素が強い感じのレモン色。いかにも若い白!って雰囲気。 香りは、鼻で嗅ぐ分にはハーブのようなパイナップルのような、 まるでロワール産のソーヴィニョン・ブランみたいな香り。 で、口に含むと蜜とリンゴの感じがあって、今度はブルゴーニュのシャルドネみたいな香り。 両刀使いというか、なかなか意表を突く香りの展開でナイス。 味は、酸味があってコクがあって結構シッカリ系。
 と、香りも味もポテンシャル的には十分なものを持ってると思うんだけど、 飲み進めるとなんだか頼りない感じがしてくるんだよなぁ。 グラスの中での短時間の変化という意味でも、抜栓後のボトルの中での比較的長時間の変化という意味でも、 なんか痩せるほうにしか変わって行かない感じ。
 とはいえ1,000円のワインと思えば十分合格点。 香りのインパクトが強いので、一人でじっくりより複数人でパッと、という飲み方が合いそう。 これからの季節にふさわしいワインかもですな。
73点道場にて

23日(日)

Bioterra Cabernet Sauvignon 2005
ビオテッラ カベルネ・ソーヴィニョン 2005
Vignoble de la Voie d'Heracles
ヴィニョーブル・ド・ラ・ヴォワ・デラクレス
Rouge
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\997 (単品価格不明)2008/10/29 タカムラ ワイン ハウス 巴工業
 良いワインをしこたま飲んだ翌日のリハビリ・ワイン。 安ワイン者としての自覚を促すべく、選んだのは1,000円以下、 安ワインと言えばラングドックのヴァン・ド・ペイ。 タカムラの「旨・コク・渋♪赤尽くし5本セット」からの1本で、 自然農法で栽培されたブドウが使われているらしい。 ちなみに料理はソーセージとか焼き鳥とか。
 色は、カベルネらしい青みの強い紫色。2005年産ってのは、 もうこれくらいのグレードのワインとしてはやや古めなのかも。 エッジのあたりになんとなくレンガ色っぽくなった感じが見て取れる。 香りは、鼻の効かない師範でさえ「こりゃ間違いなくカベルネ」と言える、 青臭いような雰囲気の香り。樽は全く使ってないと見た。 味も、いわゆるスッピンのカベルネな味で、 全日空の国際線エコノミークラスで供される、 ガストン・シャルパンティエール社のソレをちょっとだけ高級にしたような味わい。
 このセットのタイトルである、「旨・コク・渋」ってのはちょっと違うかなぁ。 そんなに旨みもコクも渋味も無いです。 平たくてスッピンなカベルネの味わいで、 とっても普通なワイン。 そういった意味ではリハビリ用としては適切。
68点道場にて

22日(土)

 本日は、友人N氏宅でO氏の帰国を祝う会。 参加者は、N氏ご一家、O氏、Iさん、師範一家の大人6人子供3人犬1匹。 そのうち飲む人は4人。 料理は、N氏ご謹製、切干大根とホタテのサラダとか白子のポワレとか、 ますます腕を上げたお皿の数々。

Gonet Philippe "Roy Soleil" Grand Cru - Blanc de Blancs Brut N.V.
ゴネ・フィリップ "ロワ・ソレイユ" グラン・クリュ ブラン・ド・ブラン ブリュット (ヴィンテージ無し)
Gonet Philippe
ゴネ・フィリップ
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\3,5002008/03/27 ヴィナリス銀座 ヴィノラム
 一本目は師範が持参したシャンパーニュ。 造り手は家族経営のRM(レコルタン・マミピュラン)、 自社所有グラン・クリュ畑のシャルドネ100%で出来たワインらしい。 半年前のセールで買ったのでこの値段だけど、今楽天で検索すると5,000円では買えなかったり。 持参した者の責任としても当然期待するわけであります。
 色は、ブラン・ド・ブランらしくあまり赤みが無く、真鍮のようにメタリックな感じの色合い。 泡立ちはとってもしっかりで、グラスの底からコンコンを湧きあがる泉のよう。 香りは、蜜とリンゴの雰囲気にシャンパーニュらしいパンや味噌みたいな感じがプラスされてて、 ボリュームもあって満足感あり。 味だけちょっと厳しめだったかな? 苦味のようなキリッとした感じが芯にあって、 バランスは悪くないけど若干享楽的でなかったり。
 乾杯用のシャンパーニュとしては十分なクオリティ。 でも5,000円もするワインだったとするともう一歩踏み込んで頂きたいところ。 そういった意味ではシャンパーニュってコスト・パフォーマンス低いよね。 他に代えがたいので選ばざるを得ないんだけど。
(80点)N氏宅にて

Plenitude Neuveau 2008
プレニチュード ヌーヴォー 2008
Dom. de la Lampeze
ドメーヌ・ド・ラ・ランペーズ
Blanc
Coteaux de Peyriac (VdP)
コトー・ド・ペイリャック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
(N氏より) 伊藤忠商事
 このワインは予定外、というか料理用に使われるものをちょいと味見。 南仏のヴァン・ド・ペイで今年の産、いわゆる「ヌーヴォー」であります。 師範が「ボージョレ・ヌーヴォー無用論者」なので、 N氏が敢えてヌーヴォーを買ってこられたんだとか。 素晴らしきアマノジャク精神、アッパレであります。
 グラスに注いで色を見て・・・って色無いです。 それじゃぁってことでグラスに鼻を近づけて・・・もほとんど香りは無いです。 口に含むと、ブドウ果汁の糖分を醗酵によってアルコールに変化させました、という味わい。 料理用としてはこれで十分だろうけど、飲んで楽しむにはあまりにストイック。
 というわけで、1杯だけ飲んであとは料理用。 それでもこの時期のヌーヴォーってことはきっと航空便だろうから、 決して安いワインじゃないんじゃないかな? やっぱり師範はヌーヴォー無用論者であります。
(60点)N氏宅にて

Saint-Aubin 1er Cru "En Remilly" 2005
サントーバン プルミエ・クリュ "アン・レミリー" 2005
Marc Colin et Fils
マルク・コラン・エ・フィス
Blanc
Saint-Aubin 1er Cru
サントーバン1級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\5,0402008/06/16 金沢マル源酒店 ラック・コーポレーション
 気を取り直して次なる白は師範が持参、好きな造り手のミシェル・コランとは従兄弟にあたるマルク・コラン。 大昔に違う畑の1994産と11年前に稽古。 当時の辛口な師範をして「難癖のつけようがない」と言わしめる内容。 っていうか難癖つけるのが存在意義のような気分でしたからな、あの頃は。 さて11年後の隣の畑はいかがかしら、と。
 色はそれほど濃くは無く、普通の白ワインの色合い。 香りはまさしく期待通り。良いブルゴーニュ白によくある、 リンゴとレモンっぽいフレッシュな果実香に蜜みたいな甘い香りがプラスされ、 それらを外側から薄く香ばしい樽香が包み込んでいるような感じ。 いわゆる「バタースコッチのような」香りであります。 味は、甘からず辛からず、スイスイと入っていく味わい。
 期待通りの香りと味わいで大変満足。 2005年って、ブルゴーニュでは暑く焦げた年だったみたいだけど、 このワインはまだ冷涼な雰囲気を湛えております。 やっぱり造り手は大事ですなぁ。
(84点)N氏宅にて

Williams Selyem Pinot Noir 2001
ウィリアムズ・セリエム ピノ・ノワール 2001
Williams & Selyem Winery
ウィリアムズ&セリエム・ワイナリー
Red
Sonoma Coast (USA)
ソノマ・コースト (アメリカ合衆国)
(O氏より) (ハンドキャリー)
 赤の1本目は、O氏が北米からハンドキャリーされたピノ・ノワール。 ニューヨークの飲み屋のママ 兼 酒販業者の方からの頂き物だそうで、 飲み屋の女性たちに評判の良いワインだとのこと。 知らない銘柄だなぁ、と思って検索したら、 高級カリフォルニア・ピノ・ノワールとして有名な銘柄みたい。 まだまだ知らないことばかりであります。
 色はかなり明るめで、移動の影響かちょっと濁った感じの赤紫。 香りのボリュームはバッチリ。赤系果実の香りというのかな、 キュッと締まってフルーティな香りがバンバン。 口に含むと、香りの印象どおりとてもとても甘酸っぱい。 特に甘味が顕著で、渋味は思いっきりこなれている。 「こりゃ女子供に受けるワインですな」と差別発言を繰り返す師範 (『女はともかく子供は飲まん』というお約束のツッコミもアリで)
 カリフォルニアのピノというと、もっとゴツくて厚化粧で、 というのを想像するけど、これくらい熟成させればこういう雰囲気にもなるんですな。 なかなか勉強になりました&大変美味しゅうございました。
(86点)N氏宅にて

Mazy-Chambertin 2000
マジ・シャンベルタン 2000
Dom. Tortochot
ドメーヌ・トルトショ
Rouge
Mazy-Chambertin (Gevrey Chambertin Grand Cru)
マジ・シャンベルタン (ジュヴレ・シャンベルタン特級畑)
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\8,2742008/09/03 酒宝庫 MASHIMO 飯田
 もう一本のピノ・ノワールは師範の持参で、こちらは正統派ブルゴーニュ。 安ワイン者ながらブルゴーニュの特級畑はいろいろと飲んできたけど、 マジ・シャンベルタンは初稽古。造り手のトルトショも初稽古。 「1865年から4代続くジュヴレ・シャンベルタンの名家」らしいけど、 今は2008年、143年を4で割ると1代あたり36年。ホントだったらずいぶん皆さんお子さんが出来るのが遅かったようで。
 色は、上のカリフォルニア産よりはるかに濃くてしっかりした紫色。 なんだか一般的な印象と違いますな。 香りは、ボリュームに関しては相対的にややおとなしめ、 でも複雑さにおいては一枚上手。 獣っぽさ、ってのが加わるとやはりブルゴーニュだなぁ、と感じます。 味も、こちらの方が1年古いのに、しっかりした渋味があってずいぶん若いと感じる味わい。 時間が経つと開くかな、と思ったけど、 時間が経った頃には正常な味覚嗅覚を維持していなかったり。
 ともあれこれまた美味しいワイン、対決の結果は甲乙付けがたし、であります。 ブルゴーニュ高騰の折、10,000円以下で買える特級畑としてはまずまず合格。 でももっと安ければ嬉しいけどね。
ショップへのリンク: Mazy-Chambertin 2000 [Dom. Tortochot]
(86点)N氏宅にて

Ridge California Monte Bello 2004
リッジ カリフォルニア モンテ・ベッロ 2004
Ridge Vineyards
リッジ・ヴィンヤーズ
Red
Santa Cruz Mountains (USA)
サンタ・クルーズ・マウンテン (アメリカ合衆国)
(O氏より) (ハンドキャリー)
 で、「ワイン対決」と言えばコレ、 2006年に行われたボルドー対カリフォルニアの対決で1位になったのがこのリッジのモンテ・ベッロ。 ここでその対決にちなんで、師範もボルドーの1級ムートンあたりを持参すれば良かったんだけど、 そうするとすでに「安ワイン道場」じゃなくなっちゃいますね、 というか道場の在庫にボルドー1級なんてあろうはずもありませんしね。
 さてワインはといえば、色はシッカリと濃くて、香りも果実っぽさだけじゃない落ち着きのある雰囲気で、 味は重過ぎず軽すぎず絶妙なバランス。 いわゆる師範らが普通に飲むようなカリフォルニアとは一線を画していて、 まるで高級ボルドーみたいな複雑さと落ち着きを兼ね備えた雰囲気。 でもね、これがナンバーワンだと言われると「そんなもんかしら?」であります。 飛びぬけたなにかがあるわけではなく、あくまで普通に美味しいカベルネだから。
 というわけで、美味いにゃ美味いが想像の範疇、というのが正直な感想。 このワインを開けた時点ではかなりできあがっちゃってたんで、 もったいないことをしちゃった感は否めないけど。
(82点)N氏宅にて

 午後3時半くらいから始めて終了は11時前。 途中で自主的お休みタイムをはさみながら。 大変お世話になりました>N氏ご一家、 美味しいワインありがとね>O氏、 今後ともよろしくであります>Iさん。 次は道場で新年会ですな。


20日(木)

Land of Fire (Bodega Lurton White) 2007
ランド・オブ・ファイヤ (ボデガ・リュルトン・ホワイト) 2007
Bodega F. Lurton
ボデガ・F・リュルトン
Blanco
(Argentina)
(アルゼンチン)
\1,0502008/10/17 カーヴ・ド・リラックス リラックス
 本日の夕食は、カキとシメジのオイスターソース炒め、シュウマイ。 昨日の残りが200mlくらいはあるんで、 敢えて一本開けずにビールと昨日の残りという作戦もあったんだけど、 このサイトをご覧になるような皆様は当然ご承知の通り、今日はボージョレ・ヌーヴォーの解禁日。 そんな「ワイン好きな方のお祭りの日」にシラケてるのも何なんで、 ヌーヴォーは高いんで買わないけど別のを一本抜栓。 モノは、先日稽古した赤と同じ銘柄の白で、 シュナン・ブラン40%、トロンテス40%、トカイフルミント20%。
 色は普通。濃くなく薄くなく。 香りのボリュームは弱め。柑橘系のさわやかさとピーチみたいな甘やかさがあって、 雰囲気は悪くないんだけど。 味は、やや甘味が強めかな。 コクもあって物足りなさは無いけど、反面なんとなくクドいように感じる味わい。 昨日同様、1/3ほど残して終了。
 悪くはないけど、どことなく野暮ったい感じは否めないワイン。 それでも、今日試飲した2008産ボージョレ・ヌーヴォーみたいな酸っぱいだけでバカ高いワインよりは ずっとイケてるんじゃないかと。
 翌日、香りの出方がかなり改善されたんだけど、飲んだ感じは特に変わり無し。 予想通り結構タフなワイン。そういう要素って、一度に一本飲み干すわけじゃない方には重要ですよね。 1点プラスであります。
69(+1)道場にて

19日(水)

Kari Bay Shiraz Cabernet 2006
カリ・ベイ シラーズ・カベルネ 2006
The ARH Australian Wine Company (David & Dena Hickinbotham)
ジ・ARH・オーストラリアン・ワイン・カンパニー (デイヴィッド&デナ・ヒッキンボーサム)
Red
South Australia (Australia)
サウス・オーストラリア (オーストラリア)
\769 (単品価格 \1,365)2008/08/27 エノテカシャトー蔵出しワイン エノテカ
 本日の夕食は、和牛の和風ステーキ。 特に何かお祝い事があったわけじゃないけど、師範代が「食べたかったから」らしい。 景気回復に貢献しております。 さてワインは、 「ENOTECAパーティーパック12」、12本で税・送料込み9,975円からの最後の一本。 8月末に購入したこのセット、4ヶ月近くもかかってようやく飲み終わり。 もちろん一気に飲めば12本なんて一ヶ月は持たないんだけど、 基本的に濃くしっかりした系のワインが多いセットなんで、 そういう料理/気分の時を選んで飲むわけで、 そうするとかなり長い期間楽しめます。
 色は想像通りの青くて若くて濃い紫。 香りは、抜栓してすぐはかなり弱く、「あれれ」って感じだったけど、 ちょっと時間が経つとシラーズらしいグリップの効いた果実香が出てくる。 抜栓直後の弱さは温度が低かったからかも。 口に含むと樽香なんかも感じられて、なかなかちゃんとした香り。 味はさすがに若い。渋味ガッシリな上にアルコール度数も14.5%と高く、 なかなか杯が進まない。
 結局、1/3くらいは残した状態でダウン。 1,000円以下で飲み応えがあるワインってのは嬉しくもあるけど、 もう少しオトナになってくれたらなぁ、と思わないでもなかったり。
 翌々日の稽古で、香りの変化にビックリ。 まるでスペイン産の赤、それもレセルバ・クラスの熟成期間が長めのものみたいな、 ブランデーっぽい樽とアルコールが混和した香りに支配されてます。 これはこれで美味いかも。かなり印象好転ゆえ2点プラス。
70(+2)道場にて

16日(日)

Dona Paula Pinot Noir 2007
ドーニャ・パウラ ピノ・ノワール 2007
Vina Dona Paula
ビーニャ・ドーニャ・パウラ
Tinto
Mendoza (Argentina)
メンドーサ (アルゼンチン)
\1,8002008/10/17 カーヴ・ド・リラックス アズマコーポレーション
 最近、子供らが料理を作る手伝いをしたがります。 そのため、今日のおやつは手作りクッキー、夕食は手作りギョウザ。 師範宅のギョウザは、ひき肉を使わず豚ばら肉の塊を自分で叩いたものを使います。 そのほうが肉の食感があっておいしゅうございますので。 さてワインは、昨日同様アルゼンチンの赤、品種はピノ・ノワール。 アルゼンチンのピノと稽古するのは初めてかしら・・・と過去の記録を見返すと、 今春稽古済みでございました。
 色は、ニューワールドのピノらしくかなり青みが強くて濃い紫。 香りはかなりボリューミー。 アメリカンチェリーみたいな判りやすい果実香に、コッテコテの樽香。 やや装飾的というか厚化粧と言うか、叶姉妹みたいな香りの雰囲気。 味は、色や香りから想像されるよりやや軽めで、 甘酸っぱい感じは確かにピノだよね、って感じ。
 華やかでスイスイ飲めて、というピノ・ノワールに求める要素はちゃんとあって、 その上に派手な演出が施された感じのワイン。 「上品な振る舞いで下品を表現」というあたりも叶姉妹的。 でも意外とおいしゅうございますのよコレが。
79点道場にて

15日(土)

 本日は、プチ師範代が通う小学校のお祭り的な行事。 保護者が出展するポップコーンの店があったり、お化け屋敷があったり、人形劇があったり、フェイスペイントがあったり。 今年は学童保育も出店したんで、 師範代は学年の出店(プラ板屋)と学童の出店(炊き込みご飯屋)のかけもちで大忙し。 師範は師範でずっとプチプチ師範代の付き添いでグッタリ。
Land of Fire (Bodega Lurton Red) 2007
ランド・オブ・ファイヤ (ボデガ・リュルトン・レッド) 2007
Bodega F. Lurton
ボデガ・F・リュルトン
Tinto
Mendoza (Argentina)
メンドーサ (アルゼンチン)
\1,0502008/10/17 カーヴ・ド・リラックス リラックス
 昨日、フランスやイタリアのワインは美味いヤツをた~くさん飲んだんで、 同じカテゴリーだと相対的に落ちる印象は避けられないところ。 というわけでガラリと方向性を変えて南米はアルゼンチン産のワインをチョイス。 この銘柄、以前は"Tierra del Fuego"という名前だったもの(コレ) が、なにか訳ありで改名。 品種はサンジョヴェーゼ60%、ボナルダ20%、マルベック20%。 本日の夕食メニューであるハンバーグにはきっと合うんじゃないかな、と。
 色はド・ストレートな青紫色。こういう色のワインは昨日は無かったな。 香りは弱い。同じワインでもこうも違うのね~ってくらい香りに関しては寡黙。 味は、フレッシュなブドウジュースを発酵させて糖分の一部をアルコールに変化させました、 それ以上でもそれ以下でもない味わい。 もちろんちゃんとワインしてはいるんだけど、なんかあまりにストレート。
 で、これが飲み飽きするかと思えば意外とそうでもなくて、 かつ13%のアルコール度数はそれほど強くも無くて、一本普通に飲んでしまえたり。
 勝負の場を変えたんだけど、やっぱりどうしても比較しちゃうんですな。 冷静にこのワイン自体を評価するとすれば、 1,000円のワインとしてはまずまず合格だけど、1,000円の南米産としてはもう一声、って感じかな。
68点道場にて

14日(金)

 本日は、毎年恒例、岡山の
へんさんを迎えての食事&飲み会。 参加者は、へんさん光弘さん&マダーム、 さとなおさん、 がぶさん、とびさん、磯子さん、師範の8名。マダームはお飲みにならないから飲む人7人。
(毎年同じなんで、この文章は昨年のを丸ごとコピペ)
 今回の店は、東京駅前の新丸ビルにあるオー・グー・ドゥ・ジュール ヌーヴェル・エールというところ。 毎度利用しているオー・グー・デュ・ジュールの岡部さんが展開している店の一つ。 会費は、料理すべてと最初のシャンパーニュ込みで10,000円。

 店のロケーションは系列店の中でココが一番でしょうね。 大きな窓の下には東京駅が見えて、刷新著しい東京駅近辺の夜景が一望。 店内は窓際に数テーブル、奥側に今回うちが利用した8人がけの1テーブルと2人がけが1テーブル。 全体で20~30人くらいの小ぢんまりとしたキャパ。 師範の席からはスリット窓ごしに厨房の様子が伺えます。
 今回の料理は以下。

アミューズ1:ベーコンのフィナンシェ
アミューズ2:カボチャのクリームブリュレ
前菜:軽く温めたサーモンの軽い燻製、ゴマ風味、山葵の冷たいクリームソース
魚料理:香りをつけたラングスティーヌと帆立貝柱のポワレ、オレンジのソースと(左写真)
肉料理:北海道産仔牛とフォワグラのパイ包み、ソース ヴァンルージュ(右下写真)
チーズ:クロミエ/パルデオン/トラディション・サレール
デザート:美しいブドウのなんとかかんとか
お茶:エスプレッソ、ハーブティ

 この店も女性がメイン・ターゲットなのかな? 美味しいけどやっぱり量が少なめ。 だもんで、お腹の奥というか心の奥にグッと来る料理が無かったのが残念。 もちろん、こんな良いロケーションの人気店で、 ワインは基本持込みで、 シャンパーニュと料理込みで10,000円でやって下さいってのは相当無理なお願いだとは思うけどね。 そういった意味では毎度毎度お世話になっております。

 ワインは、これまた毎回恒例で最初のシャンパーニュ以外は各人の持込みで。

Drappier "Carte Blanche" Brut N.V.
ドラピエ "カルト・ブランシュ" ブリュット (ヴィンテージ無し)
Drappier
ドラピエ
Champagne
発泡
Champagne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\--2008/11/14 オー・グー・ドゥ・ジュール ヌーヴェル・エール キッコーマン
 一本目のシャンパーニュは例によってお店に用意して頂いて、今年はドラピエ。 この造り手は、3年前の結婚記念日に稽古済み。 「カルト・ブランシュ(白札)」と「カルト・ドール(金札)」、 どっちが高級品なんっすかね?
 色は結構赤みがある感じ。カルト・ブランシュなんて言うと、 白ブドウ(シャルドネ)の比率が高そうなんだけど、 こんだけ赤みがあるってことは黒ブドウ(ピノ・ノワール/ピノ・ムニエ)も間違いなく使われてそう。 香りは、蜜入りリンゴっぽい甘くフルーティな香りと、 シャンパーニュらしいイースト香がバッチリ。 グラスに注がれただけで香ってくるくらいボリュームがあってなかなかナイス。 味は、Brutと書かれたシャンパーニュとしてはやや甘めじゃないかな? 1杯だけ(と言いつつ2杯は飲んだけど)の席ではこれくらい存在感のある味わいのほうが良いかも。
 極めてシャンパーニュらしいシャンパーニュで、なかなか高品質。 フレンチ・レストランで飲むシャンパーニュってのはなんでこう美味く感じるんですかね? 高揚感を含めて、家で飲むのとは違う何かがありそう。
(82点)丸の内「オー・グー・ドゥ・ジュール ヌーヴェル・エール」にて

Chateau Katsunuma Kosyu Triivilla "Cuvee Hideka" 2006
シャトー勝沼 甲州 鳥居平 "キュヴェ・ヒデカ" 2006
シャトー勝沼
勝沼 (日本)
(がぶさんより)
 二本目の白、道場掲載本数ちょうど3,500本目のワインは、 がぶさんお持込みの国産ワイン。 なんでもこの会のためにわざわざ山梨まで買いに行かれたとか。 このワイン、結構いろいろ話題を提供してくれました。 「鳥居平を"Triivilla"って書くのはアレだよね」とか、 「"鳥居平今村"って何?」とか「"Hideka"って誰?」とか。 それらをさとなおさんが携帯電話で検索、 今村さんというのが社長さん、Hidekaさんは娘さんの名前らしい。 今は何でも検索でわかる時代なんですなぁ。
 このワインは、ボルドー用の大きめなグラスでサービスされました。 色はほぼ無色。そりゃ水と並べるとそれなりに色が着いているけど、 清酒の濃いヤツなんかとほぼ同じ程度な色合い。 香りは非常に個性的。師範は最初「メカニカルな匂い」だと思いました。 で、よくよく嗅ぐと、メカニカル→工場の匂い、 工場→ハンダの匂い、ハンダ→フラックスの匂い、フラックス→ヤニの匂い、 って連想で、結果的に一般的な例えだと松脂っぽい香りがあるんじゃないかと。 味は甲州種らしくドライで軽めであります。
 非常に個性的な香りで、なかなか面白いワインでありました。 こういう機会が無いと国産のちょっと良いヤツなんて飲まないからね。 今村社長の娘ヒデカさんは個性的でチャキチャキした性格だと想像されます。
(78点)丸の内「オー・グー・ドゥ・ジュール ヌーヴェル・エール」にて

Pinot Blanc 2004
ピノ・ブラン 2004
Gerard Schueller & Fils
ジェラール・シュレール・エ・フィス
Blanc
Alsace Pinot Blanc
アルザス・ピノ・ブラン
Alsace (France)
アルザス (フランス)
(さとなおさんより) ラシーヌ
 白の2本目はさとなおさんのお持込み。 さとなおさんは昨年2004年もこの造り手のワインで勝負。 やっぱりインパクトあるからなぁ、ジェラール・シュレール。 このワインも、ラベルの横っちょにかなり大きく"III KL"と書かれていて、 それがいったいなんの意味か物議を醸しておりました。 「3キロリットル造った、ってことじゃない?」なんて意見が出る中、 これもさとなおさんが検索したら"III"はピノ・ブランの3番目の畑、 "KL"は修道院の横という単語の頭文字だとか。 そんなん判りませんってば。
 色は、前の甲州と比べると別物の濃さで、まるでオレンジ色とも思えるような赤めの黄色。 香りは「でましたジェラール・シュレール節!」な、 まるでソーテルヌのようにみっちり締まった蜜香。 この人のワインはどの品種を飲んでもこの香りがします。 味は、香りの甘さから想像されるほど甘くはなくて、普通に食中酒として飲める甘味、バランス。
 はずさないなぁ、この造り手。ピノ・ブランって、どちらかというと没個性な品種だと思うけど、 この造り手にかかれば極めて個性的なワインの出来上がり。
(84点)丸の内「オー・グー・ドゥ・ジュール ヌーヴェル・エール」にて

Sancerre Rouge "Generation XIX" 2004
サンセール・ルージュ "ジェネラスィオン・ディズヌフ" 2004
Alphonse Mellot
アルフォンス・メロ
Rouge
Sancerre
サンセール
Loire (France)
ロワール (フランス)
\6,5002008/03/27 ヴィナリス銀座 ヴィノラム
 赤の最初は師範の持込みで、8年前のこの会にも持ち込んだものと同じ銘柄。 「あの素晴らしい香りをもう一度」って気分で持参したんだけど、 果たしてそう上手くいくか、期待と不安が入り混じっていたわけですが。
 サービスの方が師範に注いでくれてホスト・テイスティング。 色は全然問題無さそうなキレイな赤紫色。 香りを嗅いで、もうそれだけで「オッケーです、お願いします」。 紛れも無くピノ・ノワールな、バリバリにピュアなキイチゴっぽい果実香に上品な樽香がプラスされてて、 どう考えても普通はこの香りをロワール産とは思わないでしょ、ってくらいブルゴーニュな雰囲気。 味は、残念ながらまたちょっと若い感じで、酸味と渋味があまり溶け合ってないっぽかったけど。
 とはいえこの香りの内容とボリュームはなかなか普通に得られるものじゃないっす。 期待にはバッチリ応えてくれました。 思いっきり手前味噌だけど、師範的にはこのワインが僅差で本日のナンバーワン。
(88点)丸の内「オー・グー・ドゥ・ジュール ヌーヴェル・エール」にて

Saumur-Champigny "Les Poyeux" 2003
ソミュール・シャンピニー "レ・ポワイユ" 2003
Clos Rougeard
クロ・ルジャール
Rouge
Saumur-Champigny
ソミュール・シャンピニー
Loire (France)
ロワール (フランス)
(トビさんより) 野村ユニソン
 トビさんのお持込みもロワール産。 でも、師範のは品種がピノ・ノワール、こちらはカベルネ・フランということで、 全然別物なワインであります。 お値段を聞いたら5,000円~6,000円くらいするワインだとか。 ロワールのカベルネ・フランでそんな高いのって飲んだことない気がします。 ってかカベルネ・フランってあまり意識して飲まないからね。
 色は、上のピノと比べると(当然ながら)まるでボルドーのような青みが強い紫色。 香りは、「確かにカベルネ・フランってこういう香りだったよね」な、 ちょっと埃っぽいような古い蔵の中のような果実香。 味は、2003年産でちょっと古めってこともあってか、かなり柔らかめ。 なんとなくオレンジ・ピールみたいな味わいもあって、 楽しさのある飲み心地。
 持ち寄りワイン会だと、 こういう普通自分じゃ買わない世界のワインが飲めるのが良いですな。 クロ・ルジャール、多分師範は覚えられない造り手の名前だけど、 読者な皆さんは美味いワインの造り手として覚えておいて下さい。
(83点)丸の内「オー・グー・ドゥ・ジュール ヌーヴェル・エール」にて

Nuit-Saint-Georges 1er Cru 2005
ニュイ・サン・ジョルジュ プルミエ・クリュ 2005
Prieure Roch
プリューレ・ロック
Rouge
Nuit-Saint-Georges 1er Cru
ニュイ・サン・ジョルジュ1級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(へんさんより) ファインズ
 主賓(っつったって何らメリット無し)のへんさんのお持込みは、 王道のブルゴーニュ赤。 「プリューレ・ロックは確か光弘さんちで飲んだよね」なんて話をしてたけど、 帰って調べると確かに飲んでおりました (プリューレ・ロック名義じゃなくてアンリ・フレデリック・ロック名義だけど)。 そこを見返してみると、マダム・ビーズ・ルロワの甥なんですな、この人。
 色は、サンセールのピノと比べるとやや濃い目かも。 このあたりはヴィンテージの影響を受けているのかな? 香りのボリュームはサンセールの勝ち、でも複雑さにおいてはこっちが一枚上手。 漬物樽っぽい生臭い木のような、ミルクのような、そういう動物的な香りがこっちにはあります。 比較して飲むとやっぱりブルゴーニュはこっちだなぁ、と。当たり前ですが。 そんな風に香りの差はあっても、味わいはほぼ同じと言っても過言ではなくて、 鼻が詰まってたらたぶん見分けが付きません。
 王道を突っ走るブルゴーニュであります。 畑名無しのプルミエ・クリュでこの品質だとすると、 グラン・クリュになるとやっぱり凄いんだろうなぁ、と。 誰か飲ませてくれませんかね?
(86点)丸の内「オー・グー・ドゥ・ジュール ヌーヴェル・エール」にて

Siepi 1996
シエピ 1996
Castello di Fonterutoli (Mazzei)
カステッロ・ディ・フォンテルトーリ (マッツェイ)
Rosso
Toscana (IGT)
トスカーナ (インディカッツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
Toscana (Italia)
トスカーナ (イタリア)
(磯子さんより) アルカン
 イタリアワインの伝道師、磯子さんのお持込みは当然イタリア産。 全然知らない造り手の全然知らない銘柄であります。 やっぱりイタリアは奥が深いよねぇ、と毎度感じるわけであります。 でもってこのワインはなんと本日最古参の1996年産。 ずいぶん昔に購入して手元で熟成されたんだとか。
 色は、10年以上も経っているとは思えないくらいしっかりと濃い紫色。 でも香りは確かに10年以上。 まったくもって奈良漬な感じの熟成香がバンバン。 熟成香って普通はおとなしく香るもんだけど、このワインは間違いなくバンバン香ります。 味は、渋味はとっくに丸くなっていて、甘酸っぱい感じがメインの味わい。
 いやー、これまた珍しゅうございますな。 でも、個人的な好みを言えばもう少し若いうちに飲みたかったかな、と。 若いモン好きでチープな味覚嗅覚の師範であります。
(82点)丸の内「オー・グー・ドゥ・ジュール ヌーヴェル・エール」にて

Chateau d'Issan 1999
シャトー・ディッサン 1999
Ch. d'Issan
シャトー・ディッサン
Rouge
Margaux (3e GCC)
マルゴー (メドック3級)
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
(光弘さんより) エノテカ
 シメのボルドー2本は毎度光弘さんのお持込み。 光弘さんはいつも「師範が飲んだことない銘柄を」って持ってきてくれます。 今回も師範未稽古、かつ右岸と左岸の1999対決。 いったいどんだけ在庫があればそんな都合の良い組み合わせを持って来れるんだか、であります。
 というわけでまずは左岸、マルゴーの3級格付けシャトー・ディッサンから。 香りは、前のイタリアの熟成香を半分くらいにして、 減った分にカシスみたいな重めの果実香をプラスした感じ。 師範的にはちょうど良い熟成具合に感じられる香りであります。 で、口に含んでビックリ、甘味があるのね。 安ボルドーでもたまに熟成感を味わえる古めのヴィンテージのものがあったりするけど、 そういうのってことごとく味が痩せてて甘味がないのね。 でもこれはきっちり果実の甘味が残ってます。 やっぱりボルドーは格付けですなぁ。
 贅沢なこと言えば「想像の範囲内」ではあるけど、やっぱり美味いよね、熟成ボルドー。 これからも末永くお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます>光弘さん。
(84点)丸の内「オー・グー・ドゥ・ジュール ヌーヴェル・エール」にて

Chateau Pavie Macquin 1999
シャトー・パヴィ・マッカン 1999
Ch. Pavie Macquin
シャトー・パヴィ・マッカン
Rouge
Saint-Emilion 1er Grand Cru Classe
サン・テミリオン 第一特別級
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
(光弘さんより) エノテカ
 ほんでもってこちらが右岸の1999産、サンテミリオン第一特別級のパヴィ・マッカン。 ちなみに、写真を見てもなんとなく判ると思うけど、 抜栓して中身を注いだ後のボトルでもちゃんとキャップ・シールを被ってます。 こんだけキレイにキャップ・シールを外す技術には一同大変感心しました。 ってかそんなところに感心するのは思いっきり偏屈モノの集団だとは思うけど。
 さてワインの方だけど、色の差はあまり覚えてません。 でも、抜栓直後の香りは凄かったなぁ。前のディッサンの3割増しな香り。 味も、ディッサン同様ちゃんと甘味の残った味わいで、こりゃ美味いわなぁ、と。
 というわけでこれまたアタリ。 そういった意味では、今日のワインは全部アタリでした。 もちろん皆さん「ココ一番」なワインを持参されるんで、アタッて当然ではあるんだけど、 それでもハズすのがあるんですよ1本2本は。それがなくて大変ナイス。
(87点)丸の内「オー・グー・ドゥ・ジュール ヌーヴェル・エール」にて

 午後6時半スタートで、終了は午後11時頃。 今日はめずらしく「その後」に行かなかったんで、極めて真人間な状態で帰宅できました。 コメントを書き終えた今は午前4時であります。


13日(木)

Sire de Beaupre Brut N.V.
シル・ド・ボープル ブリュット (ヴィンテージ無し)
Compagnie Francaise des Grands Vins a Toursan
コンパニー・フランセーズ・デ・グラン・ヴァン・ア・トゥルサン
Mousseux
発泡
(France)
(フランス)
\5982008/11/09 カルフール南町田店 イオンマルシェ
 本日の夕食は、カレイの煮付け、酢ガキ、小松菜と厚揚げのおひたし、 タラコご飯といった純日本的なラインナップ。 こういうメニューだと普通はビールか清酒ですよ、奥さん。 でもよ~く見てください、全体にとってもプリン体の多そうなメニューじゃないですか。 ここにもってきてビールってのは、尿酸値に多少の不安がある師範としてはちょっとリスキーなわけですよ ・・・なーんて言い訳しつつ、結局はワインを飲むわけであります。 昨日の深酒で、あまりアルコール摂取欲が高くないのと、 明日も外飲みで二日に分けるわけにもいかないってことで、 選んだのは道場在庫の中で一番値段とアルコール度数が低かったコレ。 先週末に調達したばかりのフランス産スパークリングであります。 お値段なんと税込み598円。
 キャップシールが薄いアルミ箔を貼り付けたみたいなやつで、これが非常に剥がしにくい。 また、コルクはシャンメリーみたいなプラスチック製。 いかに上手に抜いてもポンッっていっちゃいます。 色は普通にスパークリングの色だけど、泡立ちはかなり弱め&粗め。 香りは非常に弱い。弱いだけなら良いけど、なんとなくツバ臭いような雰囲気があるのが難点。 味は軽い。一番目立つのは苦味かな。香りも味もなんかイマイチ。
 ・・・というわけで、あらゆる点でイマイチなワインなんだけど、 598円という値段を考えると仕方のないところかも。 単体で飲むスパークリングというより、カクテルベースにしたほうが良いんじゃないかな、 と思いましたです。
61点道場にて

12日(水)

 本日は、先日のライブの打ち上げ&次回に向けての曲決め会、ってことでバンドのメンバーと飲み会。 場所は、恵比寿にある炭火串焼(笑)という店。 師範が笑ってるんじゃなくて、店の名前がこう書いて「カッコワライ」と読むらしい。 なぜこの店にしたかというと、個室だと携帯音楽プレーヤーの再生が出来る設備があって、 曲決めにはナイス、という理由。

 店は、古びたビルの1Fが屋台村になっているような場所にあって、 入り口は道路に面していてちゃんとしているけど店中は屋台風。 一番奥、厨房の横に個室はあって、個室の小窓から直接厨房に注文できて便利。 ただ、換気扇が真上にあってかなりうるさく、音楽を聞くにはちょっと不向き。

 料理は、店のウリである石垣牛の串焼き(いろんな部位が10種類以上)とか、 煮込みみたいなのとかをいろいろと。 珍しいものもあってなかなかおいしゅうございました。 で、酒は、生ビールを2杯飲んだあと、↓のワインを注文。

De Bortoli "dB Selection" Semillon Chardonnay 2007
デ・ボルトリ "dBセレクション" セミヨン シャルドネ 2007
De Bortoli Wines
デ・ボルトリ・ワインズ
White
South East (Australia)
サウス・イースト (オーストラリア)
(\2,630)2008/11/12 炭火串焼(笑) ファームストン
 ワインは、赤が3種類、白が2種類、スパークリングはシャンパーニュのヴーヴ・クリコ。 こういう店では一番安いのを頼むに限ります、 っていうか一番安いのがダメダメっぽかったら頼まないに限ります。 この店の一番安いのがこのデ・ボルトリ。 ずいぶん以前に稽古済みだったのは記憶していて、 1,000円よりかなり安い価格だったことは覚えていたんだけど、 500円だったとはねぇ。 今の値段を調べたところ、安い店では700円前後みたい。 とすれば、この店の2,630円はちょっと高いかなぁ。 絶対額的にはまぁ気軽に手が出る価格ではあるんだけど。
 いわゆる普通の小さめワイングラスに注いで飲み開始。 色は非常に薄い。 でも香りはあまり薄くなくて、 マスカットとか柑橘類とか桃とかの、ちゃんと白ワインの香りがします。 味もそこそこちゃんとしています。 変に甘くなく変に重くも無く、中庸なバランス。
 こういう場で飲む白ワインはこれで十分だよねぇ~って感じ。 メンバー4人のうち1人がまだ未着だったんで3人で飲んだんだけど、 半分くらい師範が飲んじゃったんじゃないかな?
(70点)「炭火串焼(笑)」にて

De Bortoli "dB Selection" Shiraz Cabernet 2007
デ・ボルトリ "dBセレクション" シラーズ カベルネ 2007
De Bortoli Wines
デ・ボルトリ・ワインズ
Red
South East (Australia)
サウス・イースト (オーストラリア)
(\2,630)2008/11/12 炭火串焼(笑) ファームストン
 赤も同じ銘柄を。こちらも以前に2001年産と稽古済み。 赤の頃には遅れていた1人も参加して、飲む人4人。 このお店でちょっと意外だったのは、 赤になったらワイングラスをやや大きいものに変えてくれたこと。 居酒屋なんかだったらまず変えないよね、グラス。 変えたとしても同じ大きさ。 こういう気配りは良いですな。 店売り3,000円以下、酒屋価格では3桁のワインとはいえ、 ちゃんとしたワインを飲んでるような気分になるってもんです。
 色は結構しっかり系。 香りにビックリ、シラーズらしいスパイスの効いたジャムっぽいベリー香に加えて、 ちゃんと樽香があるんですな。 ものすごく大量生産されているワインだと思うけど、 それをきちんと樽熟させているってのは凄いことだと思う。 味も、渋味しっかり甘味もあって、 こんな値段とは思えないくらいちゃんとした味わい。
 「すっげーっ」ってなワインじゃなくて、普通の範疇ではあるんだけど、 それでもこういう値段だから全く文句なし。 串焼きの店に置くカジュアル銘柄としては極めてピッタリなんじゃないかと。 良く行く焼肉屋にもコレ置いて欲しいなぁ。
(75点)「炭火串焼(笑)」にて

 多分こんだけの酒量で満足するはず無いんだけど、 この後ナニを飲んだか覚えてないんだよなぁ。 そんでもって、お会計は一人5,000円くらいだったような(記憶が曖昧)。

 その後、同じ屋台村の中にある別の店(たしか九州料理の店だったような)で続きを。 その後はますます記憶がオボロゲ。はぁ情けない。

9日(日)

Alsace Pinot Noir 2005
アルザス ピノ・ノワール 2005
Guy Mersiol & Fils
ギィ・メルシオル&フィス
Rouge
Alsace Pinot Noir
アルザス・ピノ・ノワール
Alsace (France)
アルザス (フランス)
\2,2002008/10/17 カーヴ・ド・リラックス 豊通食料(TOMEN)
 秋を通り越して一気に冬になったような、どんよりと曇って肌寒い一日。 こういう日の夕食は鍋が一番、ということで、鶏肉と豚肉とカキをメインにした寄せ鍋。 ワインは、両刀使い?狙いでアルザスのピノ・ノワールを。 アルザスの赤は、道場に引っ越してすぐに稽古して、 そのクオリティの高さにビックリした経験あり。 はてさてこのワインでもそのビックリが得られますかどうか、と。
 色は、決して薄くなく、いわゆるブルゴーニュのピノと比べても見劣りしない色合い。 香りは非常にナイス。梅とかプラムといった、キュッと酸の際立ったフルーツの香りがいっぱい。 樽香は感じない。樽熟はさせていないのかも。 味も、酸がキレイでフルーティではあるんだけど、いかんせん軽い。 鍋なんかにはちょうど良いんだけどね。
 飲み進めると、最初印象の良かった香りもなんとなく単調に感じるし、 飲んでいて物足りないなぁという気分になってくるのが残念。
 想像するに、アルザスのピノ・ノワールってのはこんな感じでピュアに澄んだフルーツ感たっぷり、 というかほとんどソレのみなんだろうと思います。 でも、もうひとつ迫力とか深さとかが欲しかったかな。贅沢な注文ではありますが。
74点道場にて

8日(土)

Sogga pere et fils Riesling Family Dry 2007
ソガ・ペール・エ・フィス リースリング・ファミリー・ドライ 2007
Obuse Winery
小布施ワイナリー
小布施/長野 (日本)
\1,5752008/10/16 リカー&フーズ あいちや
 本日の夕食は、マグロとヒラメと真ダコの刺身、鯛の塩焼き、肉じゃが。 純日本的なメニューなんで、ワインも近所で買った国産をチョイス。 この造り手のワインとは、 赤のジェネリック2005年産と稽古済み。 "Riesling Family"とは、リースリングとその交配種である ケルナー(リースリング×トロリンガー)、ミューラートゥルガウ(リースリング×シャスラ)、 バッカス(リースリング×シルヴァナー)から造られているということらしい。
 色はほぼ無色に近い、まるで清酒のような澄んだ色合い。 香りは、確かにリースリング。ストレートに白ブドウっぽい甘くフルーティな香りに、 ちょっとだけ揮発油系の香りがプラスされていて。 味は、同じリースリングでもドイツじゃなくてアルザスな感じで、 香りの甘さと相反してかなりスッキリ系。 純和風なメニューにもピッタリの味わい。
 これはイケてます。 1,575円と、そこそこの値段はするわけだけど、十分にその価値あり。 やっぱり国産は白だよなぁ、と。 魚介類メインな和風の料理に合わせることが多いしね。
76点道場にて

7日(金)

Del Palio Negro Amaro 2004
デル・パリオ ネグロ・アマーロ 2004
Del Palio
デル・パリオ
Rouge
Negro Amaro Salento (IGT)
ネグロ・アマーロ・サレント (インディカッツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
Puglia (Italia)
プーリア (イタリア)
\997 (単品価格不明)2008/10/29 タカムラ ワイン ハウス モンテ物産
 本日の夕食は、牛ステーキとモヤシ炒め、エノキのホイル焼き、レタスのサラダ。 ワインは、 大変久しぶりに買ったWebショップ「タカムラ ワイン ハウス」のセット物で、 「旨・コク・渋♪赤尽くし5本セット」からの1本。 前回は雑誌の対談の前に挨拶代わりに買った時なんで、もう4年半ぶり。 ここのセットは不思議で、セットに含まれるワインは全く単品売りされていないのね。 だもんでどれも単品価格は不明で、当然セットでの割引率も不明。
 色はしっかりと濃い赤紫色。ほんのりレンガ色っぽくなっているあたり、 熟成感もあったりする色。 香りは、油粘土のような膏薬のような、イタリアらしい庶民的な香りがいっぱい。 それに加えて奈良漬のような熟成香もある。 味は、まず感じるのが甘味。その後結構な渋味が口腔内に広がる。 甘味はあるのに、どちらかといえば固い感じのする味わい。
 『まだまだ若いモンには負けんぞ』と頑張るナイスミドルなワイン。 飲む側からすれば『そう肩肘張らなくても・・・』という感じ。 でも、なかなか面白いワインなんで、1,000円と思えばそれなりにお得感あり。
73点道場にて

6日(木)

Le Marquis de Beau Rond Grenache-Syrah Rose 2007
ル・マルキ・ド・ボー・ロン グルナッシュ/シラー ロゼ 2007
Le Marquis de Beau Rond (Foncalieu)
ル・マルキ・ド・ボー・ロン (フォンカリュー)
Rose
ロゼ
Oc (VdP)
オック (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\7902008/10/17 カーヴ・ド・リラックス リラックス
 本日の夕食は、アジの塩焼き、ソーセージ入りニラ玉、レタスのサラダ。 ワインは、道場での登場回数が極めて少ないロゼをチョイス。 このワイン、店では「マルキ・ド・ボーラン」と書かれている銘柄。 昔は、"Marquis de Bolland"という綴りだったと思うけど。 実際の生産者が変更になったみたいなんで、 それに合わせてちょこっとブランド名を変えたのかな?
 さて抜栓。コルクは思いのほか長い。およそ800円弱のワインとは思えない長さ。 でも固くて抜きにくいけど。 色は、ピンクというより茜色っぽくて、 ロワールのロゼじゃなくてローヌのロゼな感じの色合い。 香りにはあまり特徴が無くて、目をつぶって嗅げば普通に白ワインの香り。 味は、白ワインにしてはちょっと渋味があるかな?程度。 でも、白でもこれくらいの渋味があるものもあるしねぇ。 ま、ロゼと言うことを意識しなければ、そこそこバランスの良い味わいではありますが。
 グルナッシュとかシラーとかの濃い系のブドウが使われているんで、 ロゼと言えども濃い感じなのかな、という想像は軽く裏切られ、 白と見まがうばかりのおとなしいワイン。 値段の割にはイケてる方かな?
70点道場にて

5日(水)

Saizeriya Vino da Tabola Rosso N.V.
サイゼリヤ ヴィーノ・ダ・タボーラ ロッソ (ヴィンテージなし)
???
???
Bianco
(VdT) (ヴィーノ・ダ・タボーラ) (Italia)
(イタリア)
\370 (500ml)2007/12/28 サイゼリヤ 横浜ビジネスパーク店 ???
 本日夕方は、家族そろってインフルエンザの予防接種。 師範も子供らがいきつけの小児科で打ってもらってます。 そんなこんなで病院を出たのが19:30頃、 これから家に帰って料理して、ってのは物理的に不可能なんで、 子供らの意向も汲んで近所のビジネス・センターにあるファミリーレストラン「サイゼリヤ」で夕食。
 最初は生ビールをジョッキで貰って、次はワイン。 サイゼリアといえば「どうやってこの値段を実現してるんだろ?」と不思議なハウスワインであります。 ほぼマル1本入ってそうな500mlのデキャンタ・サイズが370円。 昨年は白を飲んだので、今年は赤で。 白はトレッビアーノ種、赤はモンテプルチアーノ種らしい。
 色は、普通のワインと比べると薄めなんだろうけど、 こんな値段のワインと思えば十分しっかりした紫色。 香りは、特段の特徴のないいわゆる安イタリア赤な香りだけど、 ぜんぜん香りが無かったり、雑巾のような蒸れた匂いだけするワインもあったりするなか、 これくらいあればまずは合格。 味は、赤としては極めて軽い。 でも、その軽さをお店側も理解しているようで、白ワイン同様冷えて出された。 それはそれで良うござんす。
 ・・・と、最初は比較的好印象だったんだけど、あと1杯を残すあたりで猛烈に飲み飽き、 というか拒絶反応。うむー。
 国産(というか外国産の果汁やワインを国内でアレコレしたまがいもの) 激安モノなんかと比べると十分「ワイン」していると思う。 ただ、正直あまりたくさんは飲めないな。食事のお供に二人で500ml、くらいが無難な線かも。
64点「サイゼリヤ 横浜ビジネスパーク店」にて

3日(月祝)

La Grille "La Bestiole" Sauvignon Blanc 2007
ラ・グリエ "ラ・ベスシオール" ソーヴィニョン・ブラン 2007
Frederic Brochet
フレデリック・ブロシェ
Blanc
Val de Loire (VdP)
ヴァル・ド・ロワール (ヴァン・ド・ペイ)
Loire (France)
ロワール (フランス)
\777 (単品価格:\1,134)2008/09/19 ヴェリタス ワインプレス・インターナショナル
 三連休最終日、やっぱり三連休だとイベントが入ってものんびりしていて良いですな。 夕食は、エビとブロッコリーとパプリカの炒め物、カキフライ。 ワインは、ヴェリタスの共同購入、税込み1本777円(よりどり6本で送料無料)。 昨年2006産と稽古して大変好印象。 ただ、2006産から2007産で、格付けがなぜかVDQSからVDPへ格下げ?になっている。 ワイン自体にはあまり関係ないんだろうけど、ちょっと気になったり。
 さて抜栓。栓はコルクではなくスクリューキャップ。 最近はそれで十分な気がしてきております。 色は薄めのレモン色。いわゆる安白ワインの色ですな。 香りは、「去年のワインはなんだったの?」的なおとなしさ。 もちろん、ちゃんと草っぽい香りは未熟なパイナップルっぽい果実香もあって、 ソーヴィニョン・ブランらしくはあるけど、そのボリュームはクラス相応。 味も、香りと同じく昨年とはうって代わったヘナチョコ具合。 うむ~。
 昨年に比べて圧倒的にグレードダウン。 こういうワインってあまりヴィンテージの差はないと思ってたけど、 ロワールあたりの北のほうだと気候とかの影響を受けやすいのかな? と言いつつ2006年と2007年のどちらがロワールにとって良い年だったのか知らないけれども。
68点道場にて

2日(日)

 本日は、横浜の馬車道にある"King's Bar"というライヴハウス&バーで 「懐かしフュージョン名曲ライヴ」というイベントに参加。 人前でステージに立つのはキーボードのM氏の結婚式二次会以来の1年半ぶり、 一般のお客さんの前で、となるとなんと9年1ヶ月ぶり。

 30~40人も入ればいっぱいになるくらいのスペースに、 出演者だけで40人以上。よって常に大入り満員。 会場が道場からそう遠くないということもあって、師範代&プチ&プチプチも観客に動員。 翌朝「どうだった?」とプチプチ師範代に聞いたら『イカみたいだった』と謎の回答 (でも楽しんでくれてたみたい)。
 自分らの演奏自体の内容は置いといて、やっぱり楽しいですなぁ、ライヴは。 弾くのも楽しいけど聞くのも楽しい。 昔聞いていたフュージョンの名曲がズラズラズラーっと。 中にはプロで活動されている方もいらっしゃったりで、 とってもクオリティの高い演奏もあったり。

 ・・・と、12:30のリハ開始から終了は日付が変わった後まで、 非常に楽しい一日でありました。左写真は、お土産に貰ったギターとアンプのフィギュア。 道場の玄関に飾っております。


1日(土)

 一日遅れの結婚15周年記念日。 我が家的に「ごちそう」と言えば寿司屋であります。 もちろんフレンチなんかもごちそうなんだけど、子連れだとまだねぇ。 というわけで、今日のお店は9月に昼を頂いたじゅうせいという店。

 6時で予約して、6時前に店に着くと、すでにカウンターはほぼ満席。 小上がり座敷の3テーブルも、ウチ含めて全て予約済み。 予約なしで来られた方には「すみませ~ん満席です」といった感じで、繁盛しております。
 料理は、まず刺身でヒラメタコ中トロ。 タコはプチプチ師範代に、ヒラメはプチ師範代に大好評。そして子供らはお好みで、 玉子エビイカイクラの握り。 大人はおまかせ寿司(左写真:中トロ、ヒラメ、赤身、アオヤギ、アジ、玉子、甘エビ、イクラ、アナゴ、中落ちの巻物)。 その後追加で、赤貝数の子ヒラメ。 最後にお会計を待つ間、ネタケースの白子に興味を示したプチ師範代に、白子の酢の物をサービスしてくれました。

 飲み物は、子供らはジュース、師範代はお茶、師範はまず生ビール2杯。 その後酔鯨 純米吟醸(\650)と、岩手の酒(銘柄失念)純米吟醸(\650)を。

 お会計は、トータルで16,000円強。 魚はまずまず美味しく対応も親切で、確かに繁盛しそうな住宅街のお寿司屋さんでありました。


前月分

by 師範