稽古日誌:2015年9月

携帯情報端末

 9月になりましたが、8月前半の暑さはウソのように涼しい日が続いております。 この季節に天気が悪いとブドウの生育は大丈夫か?なんて国産ワインはほとんど稽古しないのに余計な心配をしてしまいます。

 さて、師範はこれまでずっと従来型の携帯電話を使ってきて、特段それに不満は無かったわけですが、 先月いよいよ故障してしまい、スマートフォンへの買い替えを余儀なくされました。 もちろん、また従来型を買う選択肢も無いわけではなかったのですが、 さすがにそこまで時流を無視できるほどの強い信念は持ち合わせておりませんでした。 で、半月ほど使ってみて、今の感想は『通信料金増に見合うメリットは享受できていない』です。 逆に、『この機器に無駄な時間を使うデメリットを発生させない』ようにしなければ、と考えておる次第です。

 そして、実はそれ以前にもう一台携帯情報端末を導入しています。 自宅パソコンの挙動がイマイチ不安定なので、 子供らの調べ物などはこちらでやってもらうために、国内メーカーの製品では一番安かったタブレットを購入しました。 こちらはWifiのみなのでランニングコストはかからず、まぁ買って良かった気がしています。

 ・・・というように、モバイル端末を導入して「安ワイン道場」のサイトに対して気付いたことが一点、 これまで日本円を表すのに"¥"(Yに横棒二本)という文字を使ってきたのですが、 これ、Androidの標準フォントでは"\"(バックスラッシュ)になってしまうんですな。 それがいかにも読みづらいので、今後は漢字で"円"と表記するように変更します。 というわけで、2014年1月にモバイル対応の「安ワイン道場2.0」にフル・アップデートして以降、 初のマイナー・アップデートで「安ワイン道場2.1」になりました。 サーバーサイドの変更なので、ユーザー・アップデートの必要はありません(笑)


30日(水)

Espiritu de Chile Gran Reserva Cabernet Sauvignon 2013
名称Espiritu de Chile Gran Reserva Cabernet Sauvignon 2013
エスピリトゥ・デ・チリ グラン・レセルバ カベルネ・ソーヴィニョン 2013
生産者Espiritu de Chile
エスピリトゥ・デ・チリ
価格720円 (3本よりどり2,160円)
購入店やまや洋光台店

 9月も今日で最終日。今年はお盆以降ずーっと涼しくて、残暑なんてのは全く無かった関東地方ですが、 そのせいか野菜の値段が恐ろしく高くなってますな。 ワイン用のブドウは大丈夫なのかな?生食用のブドウの値段は例年とそう違わない気がするので、 案外平気なのかも知れませんが。

 そして、本日の調理担当は師範で、メニューは師範代実家から貰ってきた佐賀牛のヒレ・ステーキ、 モヤシと人参と豆苗の炒め物、ベーコンとタマネギのスープ、主食は師範母から送ってきたレーズン&くるみパン。 ワインは、先週の休みに久しぶりで行った「やまや洋光台店」で買って来たチリ産のカベルネ・ソーヴィニョン。 「グラン・レセルバ」クラスのワインが3本よりどり税別2,000円で買えるのは、 やまやの面目躍如といったところでしょうか。

 さて抜栓。色は非常に濃い青紫色で、いかにもチリ産のグラン・レセルバな色です。 香りは、イカにもタコにもチリ産のカベルネ・ソーヴィニョンって感じで、 インクとピーマンとブルーベリーな感じがいっぱい。 グラン・セレルバな割には樽香はほとんど感じません。 味も、香りの印象通り若い南米産なバランス。 甘味も酸味もあるけど、なんといっても渋味が旺盛で険しい感じです。

 というわけで、ポテンシャルは十分に感じるけど今飲んでも嬉しさ半分、といったところでしょうか。 かといって700円のワインをわざわざセラーに保存する人も居ないよねぇ。 じゃぁ今飲んで美味いように造るべきかというと、 造り手としては「グラン・レセルバ」に対する差異化もあるだろうしなぁ。

点数72点

27日(日)

Bourgogne Pinot Noir 2009 [Dom. Michel Caillot]
名称Bourgogne Pinot Noir 2009
ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2009
生産者Dom. Michel Caillot
ドメーヌ・ミシェル・カイヨ
価格1,680円
購入店 ヴェリタス

 長かったシルバーウィークも今日が最終日、限りなくブルーに近いシルバーな気分であります ・・・んな小学生みたいな気持ちのカミングアウトは置いといて、本日の夕食は豚スペアリブと野菜(玉ねぎ、ジャガイモ、サツマイモ)のオーブン焼き、 トマトとキュウリのサラダ。 その前に枝豆とビール。やっぱり連休最終日ですから、たっぷり楽しまないとね。

 そして今宵のお供に選んだワインは、2009年産のACブルゴーニュ。 この銘柄は5年前に2004年産と稽古済み、 ACブルゴーニュでも比較的熟成期間を経てから出荷する造り手でしょうか。

 さて抜栓。コルクは長さが5cmあって造り手の名前やAOC、ヴィンテージも入ったご立派なモノ。 ただ、液面に触れた部分に黒い筋があるのが若干気になります。 色は、このAOCらしくやや薄めではあるけど、やや青みが強い感じがしてブルゴーニュでも南の方のブドウかもです。 香りは大変ご立派です。プラムのようなトーンの高い果実香に、品のいい女性の化粧のような香りが加わって、 なんとも妖艶な雰囲気です。 味わいは、ほんのり甘くてツーッと酸があって、そしてまだ渋味が生きています。 小品ながらとてもまとまりが良く上品な味わいに仕上がっています。

 ヴィンテージの恩恵もあってか、このクラスとは思えない香りと味わいです。 きちんとした熟成感があるということは、ちゃんと熟成に耐えるだけのポテンシャルがあったことが伺えます。 ちなみにコルクの黒い筋の件(=ブショネ疑惑)は杞憂に終わりました。

点数80点

26日(土)

Jaffelin Chardonnay 2014
名称Jaffelin Chadonnay 2014
ジャフラン シャルドネ 2014
生産者Jaffelin
ジャフラン
価格1,160円
購入店サンタムール

 本日の夕食は、アジの塩焼き、豆苗とニンジンとエリンギのナムル、鶏ハツの肝煮。 ワインは、昨日買ったばかりのフランス産。 パッと見ブルゴーニュだと思って買ってきたんだけど、 良く見ると"Vin de France"なんですな。若干騙された気分ではあるんですが、 このJaffelinという造り手のワインはかなり以前に稽古していて好印象だったんで、 このワインもきっとイケてるんじゃないかと期待して稽古。

 色は非常に薄め、若いこともあってか桐の白木程度の色合いで、粘性も低くサラリとした感じです。 香りは、非常にブルゴーニュのシャルドネな雰囲気。 そこそこ良くできたACブルゴーニュの若い白くらいの感じで、 若いリンゴのような香りがパーッとします。 味も、これがブルゴーニュじゃないというのは意外なくらいブルゴーニュっぽい味わい。 甘さ控えめで酸味しっかりだけど、旨味があるので「酸っぱい!」って感じはありません。

 予想通りというか予想外にイケてました。 ホント格付けだけじゃ判らんですな。 トロピカルな感じとか樽の香ばしさとかは無いので、 鯵の塩焼きのような和風メニューにはバッチリ。 バターたっぷりとかの欧米風に合わせるんだとちょっと力負けするかもです。

点数74点

25日(金)

NdQ Seleccion 2007
名称NdQ (Nacido del Quôrum) Selección 2007
NdQ (ナシード・デル・クオルム) セレクシオン 2007
生産者GLM Crápula Vinos
GLM クラプラ・ビーニョス
価格1,013円 (単品価格 1,382円)
購入店 京橋ワイン 楽天市場店

 ご存知『血はカベルネ、涙はシャルドネ』な川島なお美女史がご逝去されたとのこと。 なんだかんだ言って日本にワインを広めた立役者だったと思います。 心からご冥福をお祈りいたします。

 さて師範はと言えば、連休谷間の昨日今日もお休みを取っていたわけですが、 さすがにずーっと飲み続け、ってのもどうかと思い昨日は休肝日にしました。 そして夕食の調理担当も師範でありまして、本日のメニューは棒々鶏とカツオのタタキ風カルパッチョ。 ワインは、個人的「スペインをちゃんと知ろう」シリーズの3回目(前回はコレ) 産地のムルシア州フミーヤは前回のブージャスのお隣で、品種がモナストレルなのは同じ。 パーカーポイントは90点らしいです。

 色は、8年も前のワインとしてはまだまだ若々しく、エッジまでストレートな紫色に感じられます。 香りのボリュームは中程度、見た目に反して香りからはかなり熟成感が感じられて、 ポルトとかブランデーっぽい雰囲気があります。 味も、熟成ワインのなせる業というか、酸味と甘味と渋味が織りなすハーモニー!ってな感じです。

 特別凄いわけじゃないけど、単品価格1,400円/セット価格1,000円という値段を考えれば、 普通に凄いワインです。 そして、師範の嗜好的にムルシア州のモナストレルに対してかなり寛容であることが判りました。 多分。「スペイン産は荒っぽくて・・・」とお感じの安ワイン者一般に適用可能な情報だと思われます。 そういう一般性を見つけることが今回の「スペインをちゃんと知ろう」の主たる目的です。

点数78点

23日(水祝)

福岡空港

 シルバーウィーク九州帰省の四日目、あっという間に今日はもう帰る日です。

 帰りのフライトは、10:00福岡発羽田行きJAL308便。機材はBoeing777-200、例によって機体後方の窓側三列が二列になった 「貧乏人のプレミアム・シート」を確保しております。

 左写真は、福岡空港に降りてくる別の機を撮ったもの。 以前は離着陸時の電子機器の使用はNGだったと思いますが、 最近は電波を発しなければ良いようになったみたいですね。

はなまるうどん おろし醤油うどん

 そして、『お客様の定時運航へのご協力へのおかげ』で、飛行機は定刻より若干早め、11時30分過ぎに羽田に到着。 その後京急リムジンバスで横浜へ向かい、 昼食ははなまるうどん 横浜ポルタ店にて。 師範の注文はおろし醤油うどん(小・冷)200円とゲソ天150円。 贅沢料理が続いたんで、これくらい軽めの昼食がナイスでありました。

Vina Tarapaca Sparkling Wine Brut N.V.
名称Viña Tarapacá "Sparkling Wine" Brut N.V.
ビーニャ・タラパカ "スパークリング・ワイン" ブリュット (ヴィンテージ無し)
生産者Viña Tarapacá
ビーニャ・タラパカ
価格689円 (単品価格 1,242円)
購入店 ドラジェ

 そんな感じで道場に帰って参りました。 いつもと違って早い時間のフライト(マイレージの特典航空券だとそこしか取れなかった)だったので、 一旦買い物に行って夕食という感じで、一気に日常に戻っております。

 そして夕食のメニューは、熊本産の馬刺、大分は佐伯産鮎の塩焼き、もやしとキュウリのナムルとかなので、 万能選手狙いでワインはスパークリングにしました。 スパークリング6本セット税別4,780円からの最後の一本です。 産地は南米のチリ、品種はシャルドネ、ピノ・ノワール、ソーヴィニヨン・ブランで、 シャンパーニュ地方の厳選された酵母が使われているそうです。

 色は非常に薄め、というかほぼ無色だけど、泡立ちは非常にキメ細かく見えます。 香りは、甘いリンゴと山椒のような和風ハーブの感じがして、香り自体は悪くないんだけど、 酵母の出自とは関係なくシャンパーニュとはかなり違う感じです。 味は、スパークリングとしてはやや甘めでしっかりめに感じます。

 南米産によくある、シャンパーニュとは違うけど濃くてしっかりしていてこれはこれで美味しいスパークリングです。 乾ぱ~い!でスカ~っと飲むのも良いですが、一人でじっくり飲む方がよりシックリくるような・・・ 一人飲みが多い根暗な安ワイン者にも対応可能な一本です。

点数75点

22日(火祝)

富松うなぎ屋本店 外観

 シルバーウィーク九州帰省の三日目。 本日は午前中に師範代実家の墓参りへ行ったあと、お昼は久留米に住む師範代妹一家と合流して、久留米市南西部の筑後川沿いのうなぎ屋さん、 富松うなぎ屋 本店へ。師範代が小学生の時に行って美味しかった記憶がある、ということでその思い出を探す旅、であります。

 師範としては、土用の丑の日の時に「うなぎは今は食べるべきではない」などと書いておきながら、 自分で食べるとはなんたるダブル・スタンダード、という感じですが、 言い訳すればその時も「鰻屋さん等の特別な例を除いて」と書いています。 食文化としてのうなぎを尊重したいので、スーパー等での安売りうなぎは止めときましょ、 ってことでして・・・といってもやっぱり言い訳に無理がありますな。

富松うなぎ屋本店 せいろ蒸し

 そんな師範の悶々とした思いとは裏腹に、お店の方は大繁盛状態。 100名は入るらしい店ですが、午後1時に店に着いたら1時間待ち。 やっぱり日本人はうなぎが好きなんだなぁ、と改めて認識。 だからこそ大切に食べましょう。

 そしてたっぷり待たされた後、二階の半個室の座敷に通されて、師範が注文したのは鰻のセイロ蒸し、並が2,200円也。 肝吸いと酢の物、漬物が付いてのこの値段。 ちなみに特上だと3,000円だそうです。

富松うなぎ屋本店 ビール



 で、やっぱり美味いっすね、うなぎは。 更にしっかり味の染みたご飯の量たっぷり。 昔からあるお店だけど、昔からうなぎはおご馳走だったんだろうな。 甘くて贅沢、たっぷりで贅沢、昔の人にとっての贅沢を絵に書いたような料理だったんだと思います。

 うなぎ以外には、鯉のあらい550円も注文、そして帰りのハンドルは師範代に任せて瓶ビール(中) 600円を頂きました。 メニューには、別紙に5種類くらいの芋焼酎がリストされていて、『ちょっと一杯いかがですか?』なんて書かれているんだけど、 ボトル単位での値段しか書かれていませんでした。 やっぱ九州男児は『ちょっと一杯』がボトル一本なんですかね?(なわけない)

 ・・・というわけで、子供らが残した分に手が伸びないくらい満腹になりました。 これであと10年はうなぎをガマンできるな。

Chateau Mont-Perat 2012
名称Château Mont-Pérat 2012
シャトー・モンペラ 2012
生産者Ch. Mont-Pérat (Despagne)
シャトー・モン・ペラ(デスパーニュ)
価格--
購入店師範代父から

 今日も夕食は師範代の実家で、メニューは刺身(マグロ中トロ、カンパチ、サーモン)、天ぷら(エビ、オクラ、ピーマン)など。 合わせたワインは、これまた師範代父に用意して頂いた一本で、ご存知シャトー・モンペラ。 この銘柄の2011年産とは1年半前に稽古済み

 色は、やはり見慣れたボルドーの色というか、しっかりとした紫色で小豆のような羊羹のような色合い。 ネットリ感もあって、グラスの内側をタラ~リタラリと滴ります。 香りのボリュームはそれほど強くはありませんが、 ギュッと凝縮したような濃いベリー香と甘く焦がしたカラメルのような香りがします。 このカラメル感がいかにもミシェル・ロラン風ですな。 味わいも、甘く焦がしたような風味そのままの、甘さがあって渋味がガッシリ。 「モダン・ボルドー飲んでるぞぉ~」ってな味わいです。

 良いワインだとは思いますが、魚メインな料理に合わせるには、 ワインがやや強すぎる感じがしました・・・って普通に考えてそうでしょうけど。 このワイン飲むときは、料理はちゃんとそれらしいメニューを用意した方が良さそうであります。

点数74点

21日(月祝)

大宰府天満宮

 シルバーウィーク九州帰省の二日目。本日次女は従姉の家に遊びに、師範&師範代&長女は太宰府天満宮へ。 来春高校を受験する長女の合格祈願に来たわけですが、神頼みの前にまだやることはあるでしょう、という気がしますが・・・

 連休中ということもあって、太宰府天満宮はすごい人出。 これだけ願掛けする人がいると、ご利益も薄まっちゃうような気もしますが・・・

大宰府天満宮の梅ヶ枝餅

 お参りもして、絵馬も奉納して、境内にあるお茶屋さんで一休み。 入った店は東屋というところで、コストコンシャスな師範の注文は梅ヶ枝餅と梅茶のセットで300円也。 師範代と長女が注文した梅ヶ枝餅と抹茶のセットが450円。 参道沿いの店だと、だいたい抹茶のセットが600円くらいしていたので、 雰囲気も良いし値段も安いし境内の店で頂く方がお得です。

 ちなみに生ビールとか枝豆とかもありました。 車で来ているし(帰りの運転は師範代にお願いすれば良いけど)、なんとなく風情が無いので止めときましたが。

うどん 香梅

 昼食は、師範代実家近所まで戻ってきて、帰省の際にはしばしば伺う香梅といううどん屋さん。 鳥栖市民公園の前にあります。

うどん 香梅 親子丼とごぼう天うどん

 そして師範の注文は、親子丼とごぼう天うどんのセット、お値段600円也。 帰省中って、ただでさえ食べ過ぎがちになるわけですが、 そんな状況下でまさかのダブルで炭水化物のセットです。

 で、これが美味いんだなぁ。うどんは「コシって何ですか?」なくらい柔らかいけど伸びのある九州独特の麺、 それにカラッと香ばしいごぼう天もナイス。 親子丼も、流行のふわとろ卵とは無縁の世界のしっかりと火が通った感じですが、 甘じょっぱいつゆが食欲をそそります。

 という感じでおなかいっぱい。600円はコスト・パフォーマンスが大変高うございます。

Chateauneuf-du-Pape Cuvee des Antiques 2012
名称Châteauneuf-du-Pape "Cuvée des Antiques" 2012
シャトーヌフ・デュ・パプ "キュヴェ・デ・ザンティーク" 2012
生産者Léon Perdigal
レオン・ペルディガル
価格--
購入店師範代父から

 本日もまた夕食は師範代の実家で。本日のメニューは佐賀牛ヒレ肉の和風ステーキ。 ワインは、フランスはローヌ地方のシャトーヌフ・デュ・パプ。 メジャーなAOCではありますが、自分ではなかなか買わない地域なので、 こういう時に稽古できるのはありがたい話であります。

 色は、しっかりと濃いけれどもやや赤みが強く、 ボルドーのカベルネやメルローのような濃さではなくて、イタリアのサンジョヴェーゼ的な濃さのように感じます ・・・って気のせいかも知れませんが。 香りで一番印象的に感じるのが「鉄っぽいなぁ」というところ。 確かにローヌってこういう感じがあるよね。そして青畳のようなトボケた香りもあります。 もちろんそんなんだけじゃなくて、ベリーっぽい香りやスミレっぽい香りもあって、なかなかいい感じです。 そして味わいのバランスもいい感じ。 ちゃんと甘さがあって、渋味や酸味もギスギスしてなくて、スイスイ入ります。

 ローヌも良いもんですなぁ。 地理的な知識あっての先入観かもしれないけど、フランス産の中ではちょっとイタリアっぽい、 人懐っこさを感じる香りや味わいがありました。

点数76点

20日(日)

羽田空港

 シルバーウィークを利用して、本日から3泊4日で九州の師範代実家に帰省。 主たる目的は、学問の神様である大宰府天満宮に神頼みに行く、というもの。 この夏は帰省しなかったし、正月も今年は帰らない予定なので、この時期ちょろっと顔見せも兼ねて。

北海弁当 おこわ幕の内弁当

 午前中、受験するかもしれない高校の学園祭を見に行った師範代&長女と、師範&次女は別行動。 師範組は空港へ直接行き、お弁当を買って展望デッキで昼食。 師範が買ったのは、おこわ幕の内弁当(右写真左)、お値段870円也。 もちろんビールも買うんで、ツマミになってお値段お手頃で、ということでだいたいこうなります。 次女が買ったのが北の海 幸づくし(右写真右)、お値段1,180円也。 なんとウニとカニとイクラとサーモンが乗った豪華版。 こういう時に迷わず高いやつに手が出せる次女をうらやましく思います。

富士山

 フライトは、15:15羽田発福岡行きJAL323便、機材はボーイング767-300。JALの新しい座席はシートピッチが若干広くて快適です。 右写真は、♪頭を雲の上に出し~♪な富士山。富士山が見えたら写真を撮らざるを得ないのは日本人のサガというものでしょう。

 あ、機上ではキリンの氷結レモンを飲んでました。 やっぱり上空で飲むアルコールは美味いっすよねぇ。

 そして飛行機はほぼ定刻で到着。 そのあと福岡市営地下鉄→JR九州在来線と乗り継いで、師範代実家到着は午後6時30分過ぎ。 お疲れ様でした。

Bourgogne Pinot Noir 2012
名称Bourgogne Pinot Noir 2012
ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2012
生産者Louis Jadot
ルイ・ジャド
価格--
購入店師範代父から

 毎度のことですが、誰も飲まない師範代一家なのに師範が逗留する際にはワインを用意して頂いております。 ありがたい話であります。 そして、刺身とか鶏のから揚げとか、筑前煮(現地語でガメ煮)とかに合わせるべく選んだのが、 ブルゴーニュ産の赤。造り手は大手ルイ・ジャドであります。

 色はやや薄め、そしてエッジが微妙にレンガ色っぽくてなんとなく熟成感が見て取れます。 香りは弱め。それでもブルゴーニュらしい、プラムっぽい果実香と革っぽいケモノ香が感じられます。 味も、トラディショナルなブルゴーニュらしく酸味がしっかりしていて他はしっかりしていない味わい。 それでも、飲み飽きするような要素は皆無なので、スイスイ入っていきます。

 大手生産者らしく、良くも悪くも典型的なACブルゴーニュらしいワインに仕上がっています。 でも、唐揚げから刺身までオールラウンドに合わせようとしたら、 これくらい自己主張が低めなワインで良かったようにも思います。

点数72点

19日(土)

Reserve Asconi Cabernet Sauvignon 2006
名称Reserve Asconi Cabernet Sauvignon 2006
リザーヴ・アスコーニ カベルネ・ソーヴィニョン 2006
生産者Asconi
アスコーニ
価格1,180円
購入店 ヴェリタス

 シルバーウィーク初日は、とりあえず枝豆を肴にビールを飲んだ後、照り焼きハンバーグ、マカロニサラダ、空芯菜の炒め物という夕食。 ハンバーグのソースは味醂とニンニクの効いたガッツ溢れる味わいです。

 そしてワインはモルドバ産の赤。 この銘柄は、つい先日2005年産と稽古済み、 新ヴィンテージになって単品価格が2割ほど値上げされたけど、それでも十分お買い得と思い購入。 その年のモルドバがどういう気候だったか知る由もありませんが、 きっとこの2006ヴィンテージもぶっ飛ばしてくれるはず、と。

 色は、10年近く前のワインとは思えないくらい若々しい紫色。 とはいえ濃さは中程度で、きっちり向こうが透けて見えるあたりも2005年産と同様です。 香りは見事だなぁ。この香りでボルドーだと思わない人はいないっすよ。 カシスやブルーベリーを煮詰めて煮詰めてジャムにして乾かしたような、 凝縮感のあるフルーツ香と、それに溶け込んではいるけどちゃんと存在感のある甘香ばしい樽香。 ボルドーでも左岸、カベルネ・ソーヴィニョンを主たる品種としているあたりの、 格付けクラスの香りにお世辞抜きで匹敵します。 で、香りに比べて相対的に味が軽めなのも2005年産と同様。 ただ、軽めといっても頼りない感じはしないし、 甘味もしっかり(2005は糖度7.8、これは8.0)しているので「スムーズな味わい」と言うに相応しい感じです。

 2割値上げされたこの値段でも、未だ恐ろしくコストパフォーマンスが高いワインと言えそうです。 前回のセットではこの銘柄は早々に外されたみたいなんで、飲みそびれた方には激しくお薦め。 甘さシッカリで渋味のイガイガ感もないので、 「赤ワインはイエローテイル一択」な方にもお薦め・・・ってそんな人は見てないか。 騙されたと思って買って、趣味に合わずに騙されたとしても腹の立たないワインだと思います。

点数83点

18日(金)

Tesoro de Bullas 2009
名称Tesoro de Bullas 2009
テソロ・デ・ブージャス 2009
生産者Bodegas del Rosario
ボデガス・デル・ロザリオ
価格775円 (単品価格 1,058円)
購入店 京橋ワイン 楽天市場店

 本日の夕食はグラタン、キュウリとトマトと生ハムのサラダ。 主食はバゲットなんで、それもワインの肴にしつつ頂きます。

 そしてワインは、個人的「スペインをちゃんと知ろう」シリーズの2回目(1回目はコレ)、 本日の稽古相手はムルシア州D.O.ブージャスの赤・・・なんて言ってもこれまでは全然判らなかったんですが、 最近勉強しました。ムルシア州はスペインの地中海側中部、バレンシアの南あたりにあります。 全体に乾燥していて温暖だけど、標高差があるので場所によっては寒暖の差が大きい、という地域のようです。 まさにワイン用ブドウ栽培に向いてそうな土地で、他のD.O.としてはJumilla(フミーヤ)やYecla(イェクラ)があります。 ブドウ品種はモナストレル(フランスではムールヴェドル)、 標高900-950mの高知で栽培された平均樹齢40年の古樹、パーカーポイント90点だそうです。

 色はしっかりと濃い紫色だけど、エッジには明らかにオレンジ色が見て取れて、 それなりの熟成を感じます。 香りのボリュームはかなりしっかり。ベリー系の果物とその葉っぱを一緒に煮詰めたジャムのような、 荒っぽくて野性的なフルーツ香たっぷりです。 そして味は、一言でいうと甘くコッテリ。 渋みがこなれて柔らかくなっているからか、しっかりとした甘さが前面に立った味わいです。

 このワインが通常売価でも1,000円強、セットでは700円台というのは大変お買い得です。 特に、(フミーヤとかイェクラとか含めた)この地区のワインって、 いわゆるスペインっぽいヤニっぽさとかワルな感じが無いんで、 師範的にはお勧めです。

点数79点

16日(水)

Domaine Gayda Viognier 2014
名称Domaine Gayda Cepage Viognier 2014
ドメーヌ・ガイダ セパージュ・ヴィオニエ 2014
生産者Dom. Gayda
ドメーヌ・ガイダ
価格948円
購入店 ヴェリタス

 本日の調理担当は師範で、メニューは鯖のみりん焼き&鯖の醤油焼き、刺身(しめ鯖&真鯛)、 カボチャと鶏ひき肉の煮物、タコとキュウリとワカメの梅酢和え。 まさかの鯖三品メニューであります。 それにしてもこれだけの料理を帰宅後に拵える師範スゴイ!と自画自賛しております (焼き物は干物を焼くだけ、刺身は切るだけですけどね)

 メニューが純和風な料理なので、白は白でもコッテリ系なのは合いそうに無いし、 あまり酸が強めなのもアレなので、南仏産のヴィオニエをチョイスしました。 この銘柄はシャルドネの2011年産とは稽古済みですが、ヴィオニエとはお初。 ヴィオニエって、相当上手な造り手じゃないと没個性なワインになっちゃいがちなんですが、 されてコイツはどうでしょうか、と。

 色は、濃くはないんだけど赤みがあって、新品の銅と黄銅を混ぜて薄めたような感じ。 そんじょそこらの安い白とはちょっと違う色合いです。 香りは、「こりゃ確かにヴィオニエだわ」と感じる、 沈丁花のような花の香りがパーッとします。 それ以外の複雑さは無いけど、このヴィオニエ感はなかなかグッときます。 そして味わいは、香りの華やかさ&甘っぽさとは裏腹にかなりストイック。 少なくとも甘口ワインでは無くて、キリッと硬質な味わいでかなりカタブツです。

 ヴィオニエの本分は香りだ、という意識もあって、これはこれで求める価値をピタリと満たしてくれる感じはします。 生魚や焼き魚メインの料理と合わせても、それほど違和感無く味わえる懐の深さも感じます。

点数73点

13日(日)

Monte Hiniesta 2010
名称Monte Hiniesta 2010
モンテ・イニエスタ 2010
生産者Allegro con Spirito
アレグロ・コン・スピリート
価格981円 (単品価格 1,339円)
購入店 京橋ワイン 楽天市場店

 本日の夕食は、豪州産牛の簡単ローストビーフ、空芯菜のガーリック炒め、レンコンのきんぴら、タマゴスープ。 ワインは、先日京橋ワインで買ったスペイン産赤6本セットからの一本。 その6本はすべてパーカーポイント90点以上らしく、このワインは92点とのこと。 どちらかというとスペインワインに苦手意識のある師範ですから、 ここはひとつ先達の教えに従いましょう、ということで購入。

 ちなみに、品種であるティンタ・デ・トロはテンプラニーヨの亜種、ということでしょうか。 またこのワインの産地カスティーヤ・イ・レオン州のトロは、スペインの北西部、ポルトガルとの国境に近いあたり。 ポルトガルへ流れ込むドゥエロ川沿いにあります。同州でその上流にはルエダとかリベラ・デル・ドゥエロとかが存在。 そのあたりの品種や地理の知識も改めて学んでまいりましょう。

 色は、非常に濃い紫色で、カベルネ・ソーヴィニョンのような青味の強い色合い。 アルコール度数14%、エキス分も多そうでトロッとした感じ(産地がトロだけに)。 香りは、ボリューム的にはそれほど強くないけど、非常に複雑です。 カシスとかブルーベリーみたいな濃い果実香に、東洋的なスパイスの香りがあって、 樽由来であろう甘香ばしい雰囲気もあります。 そして、テンプラニーヨに特徴的なタバコのヤニっぽさも感じます。 こういう色や香りだとさぞ渋かろうと思って口に含むと、 意外とスムーズな口当たり。 渋みはこなれていて甘すぎず酸っぱすぎず、バランス良くまとまっています。

 2010年産ということで、それなりに熟成期間があることが奏功しているのかな? スペイン産にありがちなワルっぽさをあまり感じず、比較的上品な感じで頂けます。 パーカー氏推奨ワインといえば濃さ至上主義なイメージがありますが、 こういうワインを推しはじめたとなると彼もちょっと歳を取ったんでしょうか?

点数78点

12日(土)

焼き肉さかい 天王町店 外観

 本日は、長女の期末試験が終わったってんで家族で焼き肉。 店は、ここんとこ行きつけのご近所焼肉屋である焼肉屋さかい 天王町店、 直近行ったのは6月なので3か月ぶりです。

焼き肉さかい 天王町店 上牛タン塩

 今回注文した料理で、一番ナイスだったのが左写真の上牛タン塩、お値段1,059円也。 これはナイスです。 普通のぎゅたんが746円ですが、 それと比較すると量が1.5倍でおいしさ2倍、でも値段は1.3倍程度なので頼むなら間違いなくこちらです。

 それ以外に注文したのが、 ハラミ(たれ) 530円、 カルビ(たれ) 638円、 こく旨牛ホルモン(たれ) 465円×2、 鶏せせり(塩だれ) 422円、 鶏せせり(たれ) 422円、 鶏なんこつ 422円、 豚トロ(塩だれ) 530円、 牛タン 746円、 牛レバー(たれ) 422円、 ミノぽん 638円、 ガツ刺し 638円、 さかいチョレギ 638円、 特製冷麺 638円、 石焼ビビンバ 854円、 タマゴスープ 422円、 焼きたて豆乳パン 422円、 フルーツかき氷(カシス) 378円×2、 以上。

 上牛タン塩以外も、そこそこ美味いです。そこそこですけど。 でも、値段を考えれば十分納得の内容だと思います。

Fontant de France Chardonnay 2014
名称Fontant de France Chardonnay 2014
フォンタン・ド・フランス シャルドネ 2014
生産者Skalli
スカリ
価格\530 (187ml)
購入店焼肉屋さかい 天王町店

 飲み物は、「とりあえずビール・・・一人だけど」ということで、プレミアムモルツ生ビール大 778円を頂いて、 改めてワインと稽古。 ここのワインは、ボトルワインが2,160円(赤はヴァルポリチェッラ、白は失念)、187mlのミニボトルが赤白とも530円。 赤は過去2回稽古しているんで、今回は白にチャレンジしました。 銘柄は、赤と同じくフランスはラングドック産で、実は3年前にも2010年産と稽古してました。

 色は・・・たぶんとても薄いです。光もグラスも普段と違うので良くわかりませんが。 香りは、いかにもエコノミーの機内食で出されそうな香りで、軽い柑橘系のフルーツ感と、ちょっとシェリーっぽいワルな感じがします。 味はとにかくドライ。測定器を持ってきてないけど、糖度はとても低そうです。

 やっぱり焼肉には赤だよなぁ、とあまりに当たり前な感想に行き当たります。 この店、焼肉自体は悪くないんだけど、ワインがつまんないんだよなぁ。 次は別のご近所焼肉屋を開拓する気分になっております。

点数67点

 その他、女性陣もソフトドリンクを注文して、師範は最後にジムビーム・ハイボール 540円を注文して、 トータルの金額は13,500円、ぐるなびの10%オフクーポンを使って最終的なお支払いは12,000円強。 これまでよりちょっと高くなったこともあって、やっぱり次は別の店に浮気する気満々です。


11日(金)

Terre 9 (Bianco) 2013
名称Terre 9 (Bianco) 2013
テッレ・ノーヴェ (白) 2013
生産者Terre 9 (Alc. srl)
テッレ・ノーヴェ (アルク. srl)
価格848円
購入店 ヴェリタス

 本日の夕食は、カツオと水ダコの刺身、青梗菜のガーリック炒め、インゲンの胡麻和え。 当然白ワインが合いそうなメニューなので、白の中でも軽そうなヤツをチョイスします。

 で、選んだのはイタリアはシチリア島産の白。この銘柄の赤とは2か月前に稽古済み、 ちょっと若いけど可もなく不可もなく、といった結果だった模様。 そして本日のは白。 白は大抵の場合若きゃ若いほど良いし(あくまで安ワインでは)、 シチリア島って魚介類の料理が多い印象がある(具体的には知りませんが、島だからそうに違いないと勝手に想像してます)んで、 白の方がきっと好成績を残してくれると期待しつつ抜栓。

 色はかなり薄め、緑色の要素は無くて、レモン色というより軽く焼けた白木のような色です。 香りは、いかにもフルーティな柑橘類とリンゴ、そしてメロンやピーチの香り。 単純ではあるけどボリュームもあって、そこそこ楽しめる香りです。 味は、甘さはほとんどなくて酸味が中心、わずかに炭酸のチリチリ感もあって、軽く苦みも感じます。 薄くて軽い味わいですが、スッキリさわやかな味わいとも言えます。

 結果的に期待したほどじゃなかったわけですが、ぎりぎり合格といったところでしょうか。 私事で恐縮ですが、昨日はちょっと熱っぽくて早めに床に入ったので、今日はプチ病み上がり。 そういう弱った体にはこれくらいのワインが丁度良かったかもです。 生魚との相性も悪くないですし、シーフード中心のビストロでガブガブ、というのが似合いそう。 多分生産地のシチリア島でもそういう使われ方じゃないかと想像します。

点数70点

9日(水)

Palacio del Conde Gran Reserva 2009
名称Palacio del Conde Gran Reserva 2009
パラシオ・デル・コンデ グラン・レセルバ 2009
生産者Anecoop
アネコープ
価格654円 (単品価格 1,166円)
購入店 うきうきワインの玉手箱

 本日の夕食に師範が用意したのは、枝豆と焼きナス。師範代が買ってきてくれたのはケンタッキー・フライド・チキン。 核家族で子育てしていくというのは大変なのです。

 そしてワインは、「うきうきワインの玉手箱」で6月に買った10本セットからの最後の一本。 スペイン産の赤で、グレードはグラン・レセルバなんだけど、 ここのショップの安いセットには結構な割合で組み込まれており、 単品価格は1,000円以上だけどセットでの買値相当額はワンコイン+α程度。 スペインのワイン法におけるグラン・レゼルバの規定分(60ヶ月以上の熟成。そのうちオーク樽での熟成が18ヶ月以上)保存して、 輸送して関税酒税払ってこの値段というのはとても不思議。 スポット的に入ったんだったら理解できるけど、 結構毎年コンスタントに仕入れられているみたいで、道場でも2008年産と昨年稽古済み、ほぼ同じ買値相当額。 いったいどういうコスト構造になっているんだろ?

 色は、普通に濃い紫色で、熟成した雰囲気はほぼ見て取れません。 香りは、オレンジの皮のようなツンッとした鋭い果実っぽさとほのかな香水っぽさがある以外は、 樽熟の結果たる甘香ばしさも蜜っぽい香りも無くて、香りの要素的にはシンプルです。 味は、熟成ワインらしく渋味のカドが取れている感じがあり、 まだ甘味もたっぷり残っていて頼もしさも感じつつもやっぱり酸味が主体なんで、飲む人を選びそうです。

 厳しいことを言えば、「安さのヒミツは内容にアリ」で、 グラン・レセルバらしい濃さとか醸造上の手厚さを感じられないまま飲み干してしまうワインです。 ただ、買値相当額650円のワインと思えば十分過ぎるクオリティです。 単品を積極的にお薦めはしませんし、積極的に買うべきワインでは無さそうですが、 セットに含まれていてもガッカリする必要はない、と言えます。

点数71点

6日(日)

タイヤ

 道場の自家用車、2007年に買って8年経つわけですが、 最近タイヤがやたら滑るようになって、坂の多い道場周辺では危険がいっぱい、ということで買い換えました。 ただ、タイヤのサイズが205/55R17というかなり特殊なヤツだったので、これが高いんだな。 4本をディーラーで換えたら10万円超と言われ、オートバックスだと9万円超。 ネットショップと1本12,000円台からあるのに・・・ というわけで交換してくれるお店をネット検索(※)して探し出したのが、 港北のセンター北駅そばにあるパーツハウスというタイヤ屋さん。 当日交換可能ということで、ダンロップのエナセーブをチョイスして、タイヤ代と工賃&バルブ交換含めて77,480円也。 ちなみに中韓メーカーのはハナッから除外して考えてました。やっぱり命を預ける部品ですから。

 左写真は交換前のタイヤ、かなりツルッツルです。 予定としては交換前&交換後の写真を載せようと思ってたけど、交換後は雨が降ってたので断念しました。

(※)横浜でタイヤ屋さんをネット検索するのは案外難しいです。 なぜなら、「タイヤ 横浜」で検索すると「横浜ゴム」のタイヤが大量にひっかかるから。

Auxey-Duresses Clos du Moulin Aux Moines 1996
名称Auxey-Duresses "Clos du Moulin Aux Moines" 1996
オークセイ・デュレス "クロ・デュ・ムーラン・オー・モワンヌ" 1996
生産者Émile HANIQUE
エミール・アニク
価格2,786円
購入店 ドラジェ

 夕食は、馬刺、戻りガツオのたたき風カルパッチョ、鶏砂肝のガーリック炒め、鶏肝の甘辛煮、キノコとヤングコーンのアヒージョ。キュウリの韓国風叩きサラダ。 ワインは、馬刺とカツオと鶏といえばブルゴーニュでしょうということで、 選んだのは1996年産と20年近く前のオークセイ・デュレス。 知らない造り手ですが、そこのモノポール(単独所有畑)らしいです。

 色は、かなりオレンジ色がかっちゃいますが、それでもまだ元気そうな赤紫色です。 香りは、ボリュームこそ控えめながら、まさに熟成ブルゴーニュのそれで、 革の香りとドライフルーツ、それにアールグレイのような紅茶の香りもします。 味は・・・残念ながら盛りは過ぎちゃっていて、やや「ドライアウト」という言葉がシックリくる雰囲気です 渋みも無くて、あるのは酸味と旨味。後味にはやはりアールグレイの余韻が残ります。

 ・・・と、そんな感じだったけど、嬉しいことにちゃんと開くんですな、このワイン。 特に甘みが増える感じが顕著です。抜栓してすぐより時間がたった方が明らかに好印象です。

 というわけで、決して万人におお薦めできるワインじゃないんですが、 道場稽古範囲内で買える熟成ブルゴーニュという意味でその存在意義はあると思います。 ショップのサイトに『果実味はかなり失われていますので、古酒の枯れた具合がお好きな方にのみオススメいたします。』 と書かれているのは、誠実かつ正直だと感じます。

点数76点

5日(土)

弘明寺

 ここんとこ天気が悪くてご無沙汰だった休日朝散歩、本日は道場から南へ向かって弘明寺方面へ。 見知らぬ道を散歩する際にはスマートフォンってヤツはどこでも地図が見られて便利ですな。 もちろんガラケーの時代からマップ表示自体はあったけど、見やすさが格段に違います。

 そして、それなりのカメラが付いているのも楽でいいな、と。 レンズとイメージセンサが小さいので、暗所に弱いのと被写界深度が深くて立体感に欠ける画になるのは致し方ないけど、 左写真みたいな屋外の風景を撮るんだったらこれで十分だと感じてしまいます。

 って「なにを今さら・・・チョー昭和すぎ!」と言われそうな師範であります。

Strawberry Fields 2011
名称Strawberry Fields 2011
ストロベリーフィールズ 2011
生産者Graceland
グレースランド
価格1,852円
購入店 ヴェリタス

 本日の夕食は、豪州牛肩ロースのサイコロステーキwith茹でモヤシ&大根おろし、空芯菜のガーリック炒め。 師範母が逗留中はどちらかというとサッパリ系のメニューが中心だったので、 「ガッツリ肉が食べたい」という家族の一致した見解からそうなりました。

 そして、ワインもガッツリ肉に対応できそうな、ガッツリ系っぽい赤ワインをチョイス、 オーストラリア産・・・かと思ったら南アフリカ産。 品種はシラーズとカベルネ・ソーヴィニョンで出来ているそうです。

 色は、しっかりと濃い紫色だけどキレイに光を通す感じ。 グラスのフチをタラーッとおりてきて、ねっとり感があります。 香りは、なるほどシラーズとカベルネだなぁって感じの、スパイシーかつ凝縮感のあるベリー系の香りがミッチリ。 香りのボリュームもたっぷりだし樽の甘香ばしさもあって、高級感バッチリです。 味は、甘さたっぷり渋みしっかり、後ろ側には酸味もあって、非常にしっかりした骨格を感じます。 ただ、惜しむらくはまだ骨格の上の肉付きも極めて筋肉質で、固い感じを受けます。

 アルコール度数は14.5%、そしてそれに負けない高いポテンシャルを感じて、大変おいしいワインです。 ただ、ちょっとマッチョ過ぎて飲み負けするなぁ。 美人女性ビルダーみたいな、セクシーではあるけど近寄りがたい雰囲気、といったら良いでしょうか。 ラベルが女性的なんで、かえってそういった「脱いだらスゴ過ぎるんです」的な印象を受けちゃいます。

 ちなみに今見たら、9月10日までセール対象で師範が買った時より200円くらい安くなってます。 濃くてマッチョなのが好きな安ワイン者はCheck It Out!

点数81点

4日(金)

Bellisco Brut N.V.
名称Bellisco Brut N.V.
ベリスコ ブルット (ヴィンテージ無し)
生産者R.E.
R.E.
価格707円 (単品価格 1,274円)
購入店 ドラジェ

 本日の夕食は、エビフライ、マカジキのフライ、大学イモといった揚げ物、そしてレタスとパストラミ・ビーフのサラダ。 ワインは、夏のうちに多めに買ったスパークリングから優先的に減らしていきましょう、ということで、 スパークリング6本セットに入っていたスペイン産のカバをチョイス。 品種はマカベオ90%、エバ10%とのこと。 エバは知りません、マカベオはあまり良い印象無いんだよなぁ。

 色は普通に薄め、泡立ちは平均的なシャンパーニュに比べると泡の細かさは同程度ながらボリュームがやや弱めかなぁ、という感じです。 香りは、リンゴのようなフルーツ香とハーブ(ローズマリー?)っぽい涼しげな香り。 炭酸とともに結構香ってきます。 そして味は非常にシャープでドライ、そして後味に軽い苦味。 カバにしばしばある金属を舐めるようなキンキンした感じも若干あります。

 良くも悪くもカバらしいカバ、という感じでしょうか。 「良くも」の方は、安くても瓶内二次発酵らしいキメの細かさと香りのボリュームがあるのことで、 「悪くも」の方はやや味わいにキンキン感があること。 でも、700円のワインと思えばこれで十分ですわ。 チューハイのグレープ味なんかと比べると雲泥の差があります・・・って比べる相手がアレ過ぎますか。

点数70点

2日(水)

Cono Sur Gewurztraminer Reserva Especial 2012
名称Cono Sur Gewürztraminer Reserva Especial 2012
コノ・スル ゲヴュルツトラミネール レゼルバ・エスペシアル 2012
生産者Viña Cono Sur
ビーニャ・コノ・スル
価格996円
購入店 酒類の総合専門店 フェリシティー

 9月1日未明、石川県に住む師範弟のところに第一子となる姪が誕生しました。おめでとうございます。 というわけで、道場に逗留中の師範母も明日にはそちらへ移動。 11年ぶりの新孫誕生、たっぷり可愛がってきてください。

 そして、本日の夕食の調理担当は師範で、 メニューは枝豆、サンマの塩焼き、青椒肉絲、卵とネギのスープ。 そして選んだワインは、「一般人な方にウケるワインと言えばコレを置いて他には無いでしょう」ということで、 安ワイン者推奨銘柄であるコノ・スルのゲヴュルツトラミネール・リゼルバ。 この銘柄は、全く同じものを2年前稽古済み。 ヴィンテージ違いでは2014年産をこの春ワイン講座に使っていて、 2011年産は師範母も2012年に飲んでいます。 今回は、いつもと違って造られてからちょっと時間が経っているんで、 違う表情を見せてくれることを期待して稽古します。

 色は、2年経っても普通に薄いレモン色です。 香りは、ライチみたいなゲビュルツらしい雰囲気は顕在、 でも香りのボリューム的には若いころよりちょっとおとなしめかも。 味は、なるほどフルーティ全開だったワインが年月を経るとこうなるのか、 という落ち着き具合。 香りも味も悪くないんだけど、師範的には「若いころがモアベター」です。

 「安ワイン者推奨銘柄」に対する期待は裏切られず、これはこれで非常に美味しいワインです。 ただ、出来たてと今とを比較すると、このワインに関しては出来たての方が良かったかな? そういった意味では、現行品の方が好印象かも知れません。

点数78点