九州帰省 2023

九州

 以前は、毎年夏と年末年始、師範と師範代の双方の実家がある九州(鳥栖と阿蘇)に帰省していたわけですが、 コロナ禍で移動が制限されたり、双方の実家の状況に変化があったりして、ここ3年くらい家族で帰省は出来ていませんでした。 今年はようやくコロナの状況も落ち着いてきた(※)こともあり、お盆休みの期間に九州を訪問、 帰省とちょっとだけ旅行を組み込みました。

 そんな感じの、6泊7日の九州帰省の記録です。

(※)もちろんまだ治まったわけではないので、十分注意して行動しております。

 2023/08/19 : まずは初日から3日目まで更新しました。
 2023/08/20 : 4日目と5日目を更新しました。
 2023/08/22 : 全編を更新しました。

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目次

12日:横浜から九州へ
13日:師範代実家滞在
14日:筑後平野散歩
15日:熊本訪問
16日:雲仙訪問
17日:長崎バイオパーク
18日:九州から横浜へ
総括
今回訪問した九州の地図 横浜から九州へ 師範代実家滞在 筑後平野散歩 熊本訪問 雲仙訪問 長崎バイオパーク 九州から横浜へ

既掲載分は地図上の名前をクリックすると記事に飛びます(スマホはゴメン)


12日(土)

■羽田空港

羽田空港

 行きのフライトは、羽田16:00発福岡行JAL325便。連休は昨日からスタートしていますが、 昨日より今日、今日も朝より夕方のフライトの方が安かったのでこの時間になりました。 早めに予約して早割使って、往復割引使って、 それで4人分の金額は
 161,004円
もするんですね。まぁお盆だから仕方ないっすね。LCCも検討しましたが、この時期はそんなに値段の差はありませんでした。

■丸亀製麺 羽田空港第2ビル店

丸亀製麺 羽田空港第2ビル店 外観

 午後のフライトですから、早めに空港に着いて遅い昼食を。 羽田で食事をするんだったら丸亀製麺 羽田空港第2ビル店一択!というのが師範家の女性陣の一致した見解のようです。 それが、たとえフライトがJALで出発が第1ターミナルだったとしても、です。

 時刻は既に午後2時を過ぎていましたので、いわゆるピーク時は外していましたが、それでもお客さんが多少並んでいる状態でした。 でも、さすがは丸亀製麺、そもそも客の回転は速いですし、店員さんのオペレーションもスムーズなので、ほどなく席に着くことができました。

丸亀製麺 羽田空港第2ビル店 冷たいかけうどんとかしわ天

夏場に丸亀製麺で食べるんだったら、
冷たいかけうどんかしわ天(写真)
一択です。うどんが390円で天ぷらが180円、これはどこでも同じみたいです。 だいたい何を食べても1,000円以上する空港で、この値段はありがたいですね。

師範代は、
鬼おろし鶏からぶっかけ 790円
というのを食しておられました。唐揚げが3個も入っていておなか一杯になったそうです。知らんがな。

■羽田空港ラウンジ

羽田空港 パワーラウンジ サウス

 別にエグゼクティブでも何でもないのですが、たまたま全員空港ラウンジが無料で使えるカードを持っているので、 わずかな時間ですがパワーラウンジ サウスを利用しました。 いや別にわざわざ利用しなくても良いんだけど、そこはほら、貧乏性の一家ですから。

 師範は、カプチーノトマトジュースを頂きました。どっちも普通に美味いです。 長女は、『スムージーかと思ったら青汁だった』などと言ってました。まぁまぁ場違いな客でスミマセン。

羽田空港 搭乗口

 そうこうしておりますうちに搭乗のお時間。

 師範らが利用する飛行機の隣に、ディズニーのキャラクターがプリントされた飛行機が駐機してました。 周りの小さなお子さんたちは「あっちが良かった~」などと言ってました。そりゃそうだよね。乗っちゃうと見えないんだけどね。

■日本航空325便 羽田発福岡行

JAL325便 アクアライン上空

 今回の機材はAirbus A350-900です。エコノミーでも、各席にモニターも電源もあるフル仕様です。

 飛行機に乗り込んで、扉が閉まってもなかなか動き出そうとしません。「どうした?」と思っていたら機内アナウンスがあり、 整備に不具合が見つかったため出発が遅れます、とのこと。まじか~!でも『良いや、飛んじゃえ!』ってされるより良いです。

 そんなこんなで30分以上遅れての離陸。東京湾アクアラインがきれいに見えました。

JAL325便 Tokyo Craft Pale Ale

 出発が遅れると何が嫌だったかというと、売店で調達したビールがぬるくなることだったんですよ。 一応ペットボトルを入れるようなケースを持参していたので、壊滅的にぬるくはなりませんでしたけどね。

 というわけで水平飛行に移った後に東京クラフト ペールエール、286円也。 普通のビールと同じ値段だったら断然こっちでしょ。味わいが濃いので多少温度が上がっても美味しく頂けましたよ。

JAL325便 モニター

 台風が接近するような天候ではありましたが、特に大きな揺れもなくフライトはスムーズでした。 北向きに飛び立ってすぐ左側に旋回していたので、いつもより北側のコースを取っていたかも知れません。

 到着は予定より40分ほど遅れた午後6時30分過ぎ。 当初の予定では到着後博多駅のエノテカで翌日分のワインを調達する予定だったんですよ。 それが(夕食の予約の都合上)叶わなくなりました。ま、整備不良で墜落するより遅延の方が良いですけどね。

■藤う那

藤う那 入口

 九州上陸して最初の食事は、博多駅の筑紫口にある藤う那という鰻料理屋さん。 このお店は昨年の西日本遠征稽古の際にも利用させて頂きました。

 『鰻は絶滅危惧種なので安易に食べちゃいかん』というのは理解しているつもりです。 だから自宅では食べません。土用の丑の日も「うな次郎」でした。 でも、自分たちはさんざん食べておいて、子供たちの世代に対しては「お前らは"無し"ね」というのも違う気がするんですよ。 なので、次世代への食文化の継承の意味も含めて、年に1回はちゃんとしたお店で食べて良いことにしています。

藤う那 店内

 ・・・なんて言い訳しながらも食べたくなるのは、やっぱり鰻は美味しいからですね。 うな次郎はアレとしても、アナゴでもそこそこ近い感じはありますし、最近ではナマズなんて選択肢もあるみたいですが、やっぱり鰻は美味しいのよ。

 そんな日本の鰻の美味しさは既に世界に知れ渡っているようで、本日のお客さんの半分以上は隣国からの方々みたいでした。 わかった、あなた方も日本の鰻を食べていいから、お願いだから捕らないで下さい。

藤う那 ビール

 日本人なら「とりあえずビール」でしょう。このお店のビールの選択肢は、生が一番搾りとスプリングバレー、 瓶は一番搾り、スーパードライ、サッポロラガー、プレミアムモルツ。 前回伺ったときはスプリングバレーの生を頂いたし、お店では生より瓶派なので、 チョイスしたのはサッポロラガーです。お値段790円也。

 しっかり冷えていて、なつかしい感じのビールです。 居酒屋じゃないのでお通しとかはなく明朗会計なのですが、ちょっと何かつまむものは欲しかったな。

藤う那 せいろ蒸し

料理は、師範代と次女が注文したのがこちらです。
上せいろ蒸し 3,500円×2
やっぱり九州の鰻といえばせいろ蒸しですよね。しっかり味が染みたご飯も美味しいし、卵焼きも美味しいんですよ。

藤う那 二色重

師範と長女が注文したのがこちら。
二色重 3,800円×2
蒲焼が2枚と白焼が2枚、ご飯とは別に添えられています。 白焼も食べたかったんですよね。うな重の美味しさとしてはせいろ蒸しの方が好きですが、 味のバリエーションという意味ではこちらもアリです。家族4人でシェアして頂きました。

藤う那 赤ワイン カラフェ

 ビールの後の飲み物は何にするかメニューを見ていたところ、やっぱりワインのところに目が留まってしまいました。 ボトルだと、スペインの聞いたこと無い銘柄が1本5,900円。それは無いな、と思いつつ横に視線を動かすと、 グラスワインの赤or白が690円で、同じくデカンタが1,490円。こういうお店のデカンタは結構量があることが経験上わかっていますが、 大ハズシするのは避けたいので、お店の方に銘柄を聞いたところ、

 『ジャンジャン メルローというフランス産のワインです』

との回答を得ました。なるほどアサヒビールが輸入しているやつですね。甘ったるかったりするリスクはないと判断して、それをお願いしました。

 結果、やっぱり量はしっかりです。ハーフ分くらいはあります。 ワイン自体はやや軽めの赤ですが、変なクセも無く素直な味わいで、白焼に合わせても違和感が無くてナイスでした。

 そんな九州最初の食事、お会計はトータルで17,000円弱でした。 お酒も飲んで一人4,000円くらいなら安いですよね。一人しか飲んでないのに4で割るのはなにか違っている気もしますが。

■師範代実家

鳥栖駅

 食事を済ませて、博多駅から普通列車で師範代実家へ向かいます。博多駅にも台湾中国韓国からの旅行客と思える方がいっぱいでした。

 そして鳥栖駅に到着。暗くてなんだかわかりませんが、現存する九州最古の駅舎だそうです。鹿児島本線と長崎本線が分岐する駅なのに、平屋建て木造の建物です。

Kirin Spring Valley 豊潤

 そして師範代実家に到着。長旅お疲れさま!ということで近所のコンビニで買ってきたのは、キリンのスプリングバレー 豊潤というビール。 273円のちょっぴりプレミアムなビールですが、やっぱり美味しいっすよね、この銘柄。白も美味しいです。 ただ、最大手の一角であるキリンビールが「クラフトビール」って書いちゃうのにはちょっと違和感があります。

 そんな九州帰省の初日でした。おやすみなさい。


13日(日)

■師範代家墓参り

師範代家墓参り

 帰省二日目、今日は朝からレンタカーを借りて師範代家の墓参り。

 キレイな青空、キレイな榊の植え込み。 宗教的なことにはあまり積極的に関わって来なかった師範ですが、やっぱり故人を偲ぶきっかけがあるということは良いことだと思います。

■お盆の食卓

鳥栖実家でのお盆

 師範代実家にて、本日はお盆の集まりです。義母と、師範一家と、師範代妹一家(師範代妹、義弟、姪のNちゃん、Hちゃん)。 料理は、師範代妹が手配してくれた仕出し料理。やっぱり九州の魚は美味いな。 そして地元のフレンチ・レストランにお願いしたらしいパーティープレートも美味しい。 もちろん、師範代妹が作ってくれたローストビーフや自家製ドレッシングのサラダも秀逸。世の中は美味しいに溢れています。

Segura Viudas Brut Reserva N.V. [Segura Viudas]
名称Segura Viudas Brut Reserva N.V.
セグラ・ビューダス ブルート レゼルバ N.V.
生産者Segura Viudas
セグラ・ビューダス
価格1,188円
購入店あんくるふじや鳥栖店

 今回、ワインの調達係は師範が買って出たのですが(だってワインを飲みたいのは師範くらいだから)、 前述したように博多のエノテカでワインを調達する時間が無く、かつ近所のセブンでAmayaも売ってなくて、 墓参りの後に酒ディスカウント「あんくるふじや 鳥栖店」で調達して来ました。 最初はまず泡から。安ワイン者御用達のセグラ・ビューダスです。

 色は普通です、ってか普通て。 香りは、やっぱり「なんちゃってシャンパーニュ」だよなぁ。そういう言い方は雑だと思うけど、ほどほどの柑橘と仄かなブリオッシュがあって、 品種の垣根を越えてシャンパーニュなのよ。 味わいも、Brutだけどやや甘めで、万人ウケを狙ったキュベらしい味わいです。

 やっぱりね、昨今のコンビニでも売られるようなワインってのは、それなりの品質が担保されていると思って良いでしょう。 特に大量清算によるばらつきの排除は、これまでワインに付きまとっていた「ボトル差」の要素が限りなく排除されていると思います。 Amayaもぜひ稽古せねば!と思っています。

点数76点
Wild House Chenin Blanc 2022 [Wildeberg]
名称Wild House Chenin Blanc 2022
ワイルド・ハウス シュナン・ブラン 2022
生産者Wildeberg
ワイルドバーグ
価格1,089円 (よりどり2本 1,980円(税別))
購入店あんくるふじや鳥栖店

 酒ディスカウントにて、その日に飲むワインを全くフリーハンドで選ぶのってなかなか珍しい機会です。 そこそこの種類があるお店だったのですが、産まれついての貧乏症である師範は「よりどり2本で1,980円」なんてPOPがあると、 思わずそちらに目がいってしまうんですよ。そこで選んだ片方がこちらの南アフリカのシュナン・ブラン。 やっぱ南アでしょ!と見えざる声が背後から聞こえた気がしました。

 色は無色に近いくらいの淡いレモン色。 香りは、「こりゃシャルドネだよね」なリンゴの香りと、「やっぱりヴィオニエかな?」は芳香感。合わせ技でシュナン・ブランらしい香りだと思います。 あ、樽香は感じないのでステンレスだと思います。 味は、甘からず酸っぱからず。引っ掛かりなくスイスイ入る味わいです。

 なんというか、特にどうということもないワインなんだけど、こんなんで良いんだよな。 ディスカウントで買ってもネガティブな要素が無い、日本の流通は優秀だね。

点数75点
Tordigiganti Nero d'Avola 2021 [G.R.A.]
名称Tordigiganti Nero d'Avola 2021
トルディジガンティ ネロ・ダヴォラ 2021
生産者G.R.A.
G.R.A.
価格1,089円 (よりどり2本 1,980円(税別))
購入店あんくるふじや鳥栖店

 もちろん赤も買ってます。「2本でよりどり1,980円」にあったもので、イタリアはシチリア島の産。 製造は"G.R.A."と書かれていますが、ボッター・カルロらしいっすね。 POPには「アパッシメント」とありましたが、ラベルには"Proveniente da Uve Leggermente Appassite"なので、すべて陰干しなわけでもないでしょう。 でも、少なくとも濃いワインであることは間違いないと信じてゲットしました。

 色はめっちゃ濃いです。陰干し感ありありです。 香りも、干しブドウっぽい乾いた凝縮感がバンバン香ります。疑ってゴメン、こりゃ確かに陰干しだわな、って感じです。 味も濃いっすよ。ブドウの皮だけど醸造したような、ガシガシに甘くて渋くて旨い味わい。 これはこれでアリだと思います。

 やっぱ師範も「安ワイン道場師範」を26年やっているわけで、初めてのお店でその日のワインを調達するというシチュエーションっでも大ハズシはしないんですよ。 でもこのスキルをシェアすために、「安ワイン道場・オンラインサロン」を開設しますかね?(しません!)

点数77点
稽古したワイン

 当日買ってきて稽古したワインがこちら。

 どちらも1,000円前後の安ワインですが、こんなんで良いんですよ。 だって亡くなった義父も義兄も全く飲まない人でしたから。 でも酒呑みにはとても理解のある人でした。お盆の灯篭を目印に帰ってきてくれていれば良いな。 孫・姪っ子はこんなに元気です。


14日(月休)

■福岡久留米・昼ワイン

 今回の九州帰省中、この日だけは予定がポッカリ開いていて、師範代は実家関連の手続きその他に忙しく、子供たちは福岡市内に遊びに行くとのこと。 そこでツイッターで事前に「福岡久留米で昼からワインが飲めそうなところ」の情報を募集いたしました。

 そうすると、ありがたいことにいくつか情報を頂きましたので、マイマップを作成しました。

 ところが、時期的に仕方がないと思いますが、お休みのお店が多くてなかなか良い感じのプランが組めません。 そこで、一件だけ「行って欲しい」とお願いされたのが田主丸町の「巨峰ワイナリー」。 せっかくなので散歩がてら歩いて伺うことにしました。

 実際は「散歩がてら」なんて距離じゃなかったわけですが・・・

■筑後平野散歩

鳥栖駅

 午前8時40分に師範代実家を出発、鳥栖駅の跨線橋を超えて一路東を目指します。 鳥栖駅の東側にはでっかいサッカースタジアムがあるのですが、 なぜか駅には西側しか改札口がなくて、わざわざ橋で渡って東側に行かなきゃいけないんですね。 東側には改札を作るくらいのスペースは十分あるのに。とても不思議な構造です。

大刀洗の100均で麦わら帽子をゲット

 歩き始めて1時間20分、午前10時過ぎに「ゆめマート 大刀洗」に到着。 ここにはセリアという100円均一ショップがあることが事前に調べが付いています。 ここで購入したのが麦わら帽子、最後の1つでした。

 散歩中、田んぼを渡る風は比較的涼しいのですが、とにかく日影が無いんですね。 それで帽子を欲した次第です。その判断はとても正解でした。 ただ、手足の日焼けに対するケアは全くしていなかったことを後で後悔する羽目になります。

田主丸 山苞(やまづと)の道

 午前11時頃に田主丸町に到達。たまたま見つけたコンビニで冷凍のスポーツドリンクを購入し、熱さましと水分補給をしながら先へ進みます。 しかしとにかく暑いんですね。このコンビニが無ければ間違いなく熱中症になってましたよ。

 正午過ぎには、田主丸の山沿い、耳納連山の麓に沿って走る「山苞(やまづと)の道」を歩いていきます。 途中こういう看板を見つけましたが、確かに歩きたくなる道ではありますね。
炎天下でなければ。

■巨峰ワイナリー

巨峰ワイナリー 入口

 そうこうしておりますうちに、目的地である巨峰ワイナリーに到着。時間は既に午後1時を過ぎていて、結局4時間30分掛かったことになります。お疲れさま>自分

 巨峰ワイナリー、創業は1972年。田主丸はもともと巨峰の産地で、それを使ったワインを造るべくワイナリーが出来たそうです。 また、巨峰以外にもフルーツがいろいろ栽培されている土地でもあるので、葡萄以外を使った果実酒がいろいろ生産されています。

巨峰ワイナリー セラー

 ワイナリーの入口付近に、まずセラーらしい建物があります。中には入れませんが、雰囲気ありますよね。 森の中にありますから、空気も少しひんやりもしています。

 とはいえ4時間30分も歩いてきたわけで、師範は汗だく状態です。 なので、ワイナリーに着いてまずしたことは「トイレで着替え」です。まるでヤンキー高校生みたいですわ。

巨峰ワイナリー 試飲

 そしてこちらがテイスティング・カウンター。ヴィンテージものを除き、ほぼすべての商品が無料で試飲できます。 太っ腹っすよね。置かれていたのは、葡萄を原料とするいわゆるワインが4種類(白、ロゼ、甘口、シングル・ヴィンヤード)、 それ以外にフルーツワインが8種類くらいあったと思います。

巨峰ワイナリー 葡萄酒

 もちろんすべて試飲しました・・・しましたけど・・・

 やっぱり難しいんだろうなぁ、巨峰からワインを造るのって。まず香りがありません。そして苦味があります。 甘口だと幾分その苦味が緩和されるんですが、辛口だと思わず顔をしかめたくなってしまいます。 どれか気に入ったのを買って帰るつもりでしたが、これは困ったなぁ、と。

 一方、フルーツワインの方はこれが千差万別、そしてだいたいどれも酸っぱい感じでした。 特にプラムで出来たワインなんて「酢ですか?」ってくらい酸っぱいのね。 葡萄という果物は他の果物に比べて糖分が多いんだなぁ、と改めて認識させられましたよ。

巨峰ワイナリー ホイリゲ

 何を買うかはあとで考えるとして、このワイナリーに来た一番の目的である「ワインと一緒にランチを楽しむ」べく、 併設されているホイリゲというレストランに向かいます。 明るいガラス張りの店内からは筑後平野が一望できて、とても眺めの良い場所にあります。

 料理に合わせてこそのワイン、ちょっとネガティブな印象だったワインたちもここでは美味しく頂けるのではないかと期待していたわけですが・・・

巨峰ワイナリー ランチ終了

 店の入り口にこの掲示。ガ~ン!です。 ランチが終わりなだけで食事自体は出来るのではないかと店内に入ってみましたが、 受付で名前を記載する紙には「終了!」と書かれ、墨跡鮮かに斜めの線が引かれていました。

 着替えなんてしている場合じゃ無かったよ。試飲なんてあとですれば良くて、最初にここにきて名簿に名前を書くべきでした。 痛恨の戦略ミスでございます。まぁその分、師範じゃないだれかが食事にありつけた、人助けをしたと思うことにしましょう。

巨峰ワイナリー 地下セラー

 こちらのワイナリー、特に醸造設備の見学コースみたいなものはなくて、唯一ワイナリーらしいのがこちらの地下セラーです。 結構古くからのワインが保存されている様子でした。熟成させて美味しくなるワインかどうかは疑問ですが。

巨峰ワイナリー 甘夏ワイン

 気を取り直してまた試飲カウンターに戻ります。

 何を買うか迷っていたところ、ツイッターで『甘夏ワインがあればお薦めです』との情報をゲットしました。 確かにこれは巨峰ワインよりもワインらしいというか、ちゃんと甘夏の香りがあるんですね(白ワインって柑橘系の香りがするものも多いですよね) いろいろ考えるのが面倒になったこともあり、こちらのワインを買って帰ることにしました。500mlで1,760円という強気のお値段でございます。

■鷹取の湯

鷹取の湯 入口

 ワイナリーを出たのが午後2時前、食事もできずワインもピンと来なかったのでこのまま帰るのも残念な気分になっております。

 そこで見つけた次なる目的が、鷹取の湯という日帰り温泉施設です。 というか、そもそもワイナリーに行く前、途中にある「笹の湯」という温泉で汗を流していこうと考えておったわけですよ。 ところがその施設は夏季休業中だったので、温泉欲も満たせずにおりました。ワイナリーからは徒歩40分くらい。 道中コンビニはおろか自販機も無いので、なによりまずは水が飲みたくて入りました。

鷹取の湯 外観

 こちらが入り口です。天然温泉の露天風呂は、恐ろしく温度が高くて(そもそも源泉の温度が高いらしい)、硫黄その他の匂いは無くて「ザ・湯」って感じです。 師範以外にはお客さんが1~2名、開放感があってのどかでいい感じでしたよ。

 ちなみに入浴料金は600円。食事などを提供する施設はありませんでしたが、自販機が設置されていてスポーツドリンクが買えたので師範にとってはオアシスでした。

■田主丸駅

田主丸駅

 鷹取の湯を出たのが午後3時すぎ、ここから徒歩50分の田主丸駅に向かいます。ホント、疲れ果てていたんでタクシーを呼んでもらうか真剣に悩みました。

 全身に西日を浴びながら歩いて、ようやく田主丸駅に到着。かっぱを模した駅舎が可愛いですね。 自動改札的な設備は無いので、大変久しぶりに切符を購入しました。鳥栖までの運賃は570円也。 何本も買ったスポーツドリンクや麦わら帽子の値段を考えると、列車の方が安いと思います。

■無事帰宅

プレミアムモルツ 阿蘇の天然水仕込み

 そんなこんなで一日歩いて師範代実家に帰って参りました。 総歩数は42,000歩強、真夏に歩く距離じゃないですね。ちょっとやりすぎました。結局昼飯も食べて無いです。 更には日焼け。午前中東向きに歩いて午後は西向き、 正面から日差しを受けて手や足が真っ赤です。

 ほっと一息のビールは、プレミアムモルツ 阿蘇の天然水仕込み。阿蘇のプレミアム感はわかりませんが、普通に美味しいビールでしたよ。 サクッと2缶頂きました。

Sancrispino Catarratto - Inzolia N.V. [Duetigli S.P.A.]
名称Sancrispino Catarratto - Inzolia N.V.
サンクリスピーノ カタラット - インツォリア N.V.
生産者Duetigli S.P.A.
デュエティグリ S.P.A.
価格638円 (500ml)
購入店セブンイレブン 鳥栖本鳥栖町店

 料理は、ビールのつまみの唐揚げと蓮根揚げ以外にも、師範代謹製のラタトゥイユを頂きました。 合わせたワインは、師範代実家に到着した日にセブンイレブンで調達した箱ワイン。500mlで税込み638円(税別580円)です。 フルボトル換算でも3桁の安ワインですが、ツイッターでは結構いい評判を目にするんですよね。 箱ワインというパッケージも、500mlという量も使い勝手が良いので、ちょうど良いや!ってことでゲットしたものです。

 色はほぼ無色で、粘性も低くサラッとしています。 香りはとても弱いのですが(多少グラスの影響もあると思います)、深く嗅ぐと和梨のようなフルーツ香が感じられます。 味わいも軽いですね。甘さも酸味も控えめで、水のようにスイスイ入ります。

 コンビニに置く箱ワインとしては、万人ウケする、というか万人から嫌われないであろうこのスッキリ感はアリだと思います。 さすがは天下のセブン&アイ・ホールディングスですね。 ただ、ワインクラスタの高評価はちょっとよくわかりません。ワイン自体のクオリティは、ボトルで500円くらいのワインによくある程度だと思います。

点数68点

 そんな師範代実家3日目。寝る前にもう1缶ビールを頂きました。 明日は師範の郷里、熊本へ移動します。


15日(火休)

■鳥栖から熊本へ

レンタカー トヨタ アクア

 師範代実家から二泊三日で熊本~長崎へ旅に出ます。移動手段はレンタカー、次女の運転練習を兼ねております。

 借りた車は、トヨタのアクア。最近の車はコンパクトカーでも衝突防止用のカメラが付いているんですね。 車線をはみ出すとアラームが鳴るし、これなら次女の運転でもちょっと安心です。 そんな機能など全く付いていない、2007年式の道場のスーパーカー(※)もそろそろ買い替え時なのかなぁ。

(※)道場の愛読者な方には耳タコかもですが、「スーパーの買い出しくらいにしか使わない車」の意味です。

師範家の墓地

 師範代実家を出たのが午前9時過ぎ、九州自動車道を南下して師範実家のある熊本市へ。運転は次女ですが、だいぶ上手になりました。 そして師範実家で母を拾ったのち、亡父の眠るお墓にお参り。孫たちはこんなに大きくなりましたよ。

そしてこの墓地に着いた時点で重大な事実が発覚。なんと
 カメラや財布、免許証を入れていたリュックを師範代実家に置いてきてしまいました!
そのためこの後の写真は(師範代実家到着まで)すべてスマホで撮影したものになります。

■黒亭 本店

黒亭 本店 入口

 母を実家に送って一旦お別れし、お昼を食べに行きます。 行先は、世の若い女性のご多聞に漏れず長女は結構ラーメン好きなので、熊本ラーメンの名店黒亭 本店です。

 師範ご一行が到着したのは午後1時前、列には15人ほど並んでいましたが、 「ラーメン屋さんだから回転は速いでしょう、30分も待たないうちに入れるかな」などと考えておったわけですよ。 ところが、タイミングが悪かったのか、結果的には1時間弱待ちました。 飲食店は可能な限り予約して伺い、待つことは殆ど無い師範家としては珍しい出来事です。

黒亭 本店 ラーメン

女性陣3人の注文は
玉子入りラーメン 1,030円(玉子は半熟味玉)
師範は
ラーメン 830円
それに、LINE友だちサービスで半熟味玉をサービスして頂きました。 免許証を持ってきていないデメリットをメリットに変えて、瓶ビール(キリンラガー) 550円も飲んでます。

 女性陣が注文した玉子入り、届いた丼には半熟味玉ではなく卵黄2個がトッピングされていました。 注文と違う旨伝えたところ、別皿で半熟味玉を出して頂けたので、結果ラッキーでした。 というわけで、この写真はベーシックなラーメンに半熟味玉と卵黄が1個がトッピングされたスペシャル・バージョンです。

 で、やっぱり美味いんだな、黒亭のラーメン。並んで待つ価値があります。 特に、熊本出身の師範にとっては、懐かしの味と匂いでした。

■アークホテル熊本城前

アークホテル熊本城前 外観

 熊本でのお泊りは、熊本市内の中心部、熊本城の目の前にあるアークホテル熊本城前です。

 なぜこのホテルにしたかというと、「こんな便利な場所&お盆の時期なのに、お値段がとても安かったから」に尽きますね。 楽天トラベル経由の予約で、800円オフのクーポンを利用して2部屋4人で8,400円ですよ。 そのためか、宿泊客には海外からの旅行客がたくさんお見えでした。

アークホテル熊本城前 部屋

 部屋は決して広くはないのですが、というかやや狭いのですが、窓からは熊本城が一望できて良い感じです。 こういう写真を撮るのはスマホの方が勝手にHDR撮影してくれて楽ちんですね。

 ちなみに、師範代と子供たちに言わせると「水回りがカビ臭い&雑菌臭がある」そうでした。 師範はあまり気になりませんでした。だいたいにおいて匂いに敏感なのは女性陣で、師範は気にしない方です。

■熊本城

熊本城前 遠景

 墓参以外の熊本訪問のもうひとつの目的は、最近「どうする家康」を見て歴史への興味が沸いている師範代と、 『帰省は何度もしたけれど、そういえば熊本観光ってしたごとがない』という子供たちの意見を汲んでの熊本城訪問。 熊本地震で大きな被害を受けた熊本城ですが、すでに天守閣の修復は完了しており、現在は石垣などを修復中です。

熊本城前 天守閣

 熊本城の天守閣、熊本県民の心の拠りドコロなので大きめ写真を貼っておきます。

 天守閣の内部は、地下一階が入り口で、一階から五階までは熊本城の歴史博物館になっており、六階が展望室です。 かなり見ごたえがあって、入場料の800円の価値は十分にあります。 特に「にわか歴女」の師範代はたいそう満足したみたいです。 もう進むのが遅い遅い。おかげで6時から予約していた夕食を7時からに変更することになりました。

熊本城前 天守閣から

 天守閣最上階からの景色がこちら。写真中央上部のグレーの建物が宿泊先のアークホテル熊本城前です。

 ここからは修復中の石垣を上から眺めることができます。 天守閣までのアプローチは、修復の様子が見られるような空中回廊(特別見学通路)になっています。 こういう、ネガティブをポジティブに変えるアプローチは賢いなぁ。 修復中の石垣を見ることができるのは今のうち、ぜひ皆さんもお出かけください。

アークホテル熊本城前 ラウンジ

 一旦ホテルに戻って、最上階のラウンジで一休み。夕日を背にした熊本城を拝むことが出来ます。

 このラウンジ、利用も無料ですしフリードリンクです。一人2,100円の宿泊費でこのサービス、素晴らしいっすね。 右写真は生ビール・・・じゃなくて白ブドウソーダです。 さすがにアルコールまで出されていたらそこから動かなくなっちゃいます。

■ふる巣

居酒屋 ふる巣 外観

 夕食は、熊本市の東側、長嶺にある居酒屋ふる巣にて。 熊本在住のツイッターのお知り合いに「ゴリゴリに新鮮な白身が食べられるお店を教えてください」とお願いして、 紹介して頂いたのがこちらのお店です。

 お店は、がっつり住宅街の中にあります。決して交通の便が良い場所ではなさそうですが、 店内はご近所の方と思しきお客さんで大変賑わっておりました。

居酒屋 ふる巣 お通しとビール

 最初にお通し3種盛りを出して頂いて、「とりあえずビール!」です。 生ビールの銘柄はスーパードライでした。やっぱりアサヒは営業力強いなぁ。お値段1杯600円です。 魚介類がメインのお店だと、スッキリしたスーパードライは悪くない選択肢だとは思います。

居酒屋 ふる巣 乾杯

 お疲れさま~ということで、乾杯!

 ちなみに女性陣はジンジャーエールとかウーロン茶とかコカ・コーラなどのソフトドリンクを頼んでおりました。 お値段はどれも一杯330円、単価の安い客でスミマセン。

居酒屋 ふる巣 お刺身

こんなお刺身が食べたかったんですよ。
三点刺盛り 1,780円
魚は、奥から時計回りにシマアジカンパチ地ダコマグロマダイ ・・・えーっと、三種じゃなくて五種あります。 板前さんから『○○さんの紹介とお伺いしていますので、お刺身多めに入れておきました』とのことでした。ありがとうございます!

 白身も地ダコもしっかりとした歯ごたえがあって、さすが九州のお刺身ですね。 関東では『いやいやちょっと置いた方が旨味と甘味が出てきて云々』などと諭されますが、 こういうゴリゴリに捌きたての魚が食べたい時もあるんですよ。

居酒屋 ふる巣 アサヒ マルエフ

 早々に生ビールは飲み干して、次は瓶ビール、アサヒ マルエフ 700円です。 スーパードライよりは柔らかい味わいというか、キリンの一番搾りやサッポロの黒ラベルに近い味わいだと思います。 そして、マルエフの瓶は初めて見ました。

居酒屋 ふる巣 料理1

他にもいろいろと料理を頂いております。
特選馬刺し 2,300円(右写真)
馬スジ煮込み 680円
串焼き盛り合わせ 1,700円
イカゲソの唐揚げ 700円
馬刺しは、ここまでサシが入ったものは脂っこすぎて道場ではあまり食べないのですが、 九州の甘い醤油ベースのタレで頂くと不思議とマイルドに感じます。

居酒屋 ふる巣 料理2

どんどん注文しております。
馬レバ刺し 1,980円(右写真)
馬ホルモン炒め 1,450円
アサリガーリックバター 680円×2
豚足 550円
牛のレバ刺しが食べられなくなって久しいですが、馬は生食ができるんですよね。 これは必ず食べなきゃ!な料理です。 アサリバターはさすが産地の熊本で身が大きく、長女がおかわりしました。 豚足は次女の注文、みな思い思いに注文しております。

居酒屋 ふる巣 熊本応援呑み比べセット

ビールも飲み干して、日本酒を頂きます。こちらのお店は日本酒も焼酎もいろいろと揃っていて、 とてもお手頃感のある熊本応援呑み比べセットを頂きました。右から
田酒 特別純米:キレイでフルーティ。人気があるのがわかります。
鍋島 特別純米:田酒と同じくらい華やかで、田酒より酸味穏やか。
花の香 桜花 純米大吟醸:香りは贔屓目抜きに前の2種とガチで張り合えます。軽い渋味があってグリップの効いた味わいです。
この3種で2,000円、めっちゃお得な呑み比べセットでしたよ。

居酒屋 ふる巣 焼きめし

締めに頼んだのがこちら。
焼きめし 750円(右写真)
味噌汁 170円
焼きめし、懐かしい味わいだったなぁ。刻んだソーセージとかまぼこ、焦がした醤油の香り。美味しさと懐かしさを堪能しました。

 そんな感じの熊本の居酒屋ディナー、お会計は17,000円ちょっとでした。 これだけ食べてお酒も飲んで一人4,000円くらいなのは安いよね(初日同様、また勝手な割り算をしています)

■ワインバー タナカ

ワインバー タナカ 外観

 居酒屋を出たのは午後8時30分過ぎ。せっかくの熊本、そのまま寝ちゃうのはもったいないので、 急遽ツイッターで「熊本市内中心部で気軽に楽しめるワインバーを教えてください!」とツイート、 こちら在住の飲み友だちから速攻で紹介して頂いたのがワインバー タナカです。 熊本のメインストリート、通町筋からちょっと入ったところにあります。

 店内は、入ってすぐに販売を兼ねたワインセラーがあって、奥にカウンターが7席くらい。 カウンターの中ではベテラン・ソムリエの田中さんが一人でサービスされておりました。

Kikuka Chardonnay N.V. [Kumamoto Wine]
名称Kikuka Chardonnay N.V.
菊鹿 シャルドネ N.V.
生産者Kumamoto Wine
熊本ワインファーム
価格1,400円 (Glass)
購入店ワインバー タナカ

 熊本に来たからには菊鹿を飲まなければ始まりません。 マスターにあるか聞いたところ、ボトルではいろいろあるようですが、グラスで頂けるのはこちらでした。 最近このベーシックな銘柄はヴィンテージを表示しなくなったんですね。 ステンレス熟成と樽熟成がミックスされているそうです。

 色は・・・照明が暗いのでわかりません。 香りは、「やっぱり良いっすねぇ菊鹿のシャルドネ」と声が出てしまうくらい、本格的なシャルドネの香りです。 リンゴと蜂蜜に軽いトースト、ホント良い香りっすね。 味わいは、いわゆるシングル・ヴィンヤードなラインよりは軽めです。でもネガティブな軽さではなくて、「軽快」といった感じです。

 いや、やっぱり来て良かった&飲めて良かったなぁ、としみじみ思いました。 その土地のワインを飲むために旅をするワインツーリズム、もっと一般的になって良いと思います。 北海道の余市や長野の東御あたりだと既に結構ありそうですね。

点数82点
Invivo Pinot Noir 2020 [Invivo Wines]
名称Invivo Pinot Noir 2020
インヴィーヴォ ピノ・ノワール 2020
生産者Invivo Wines
インヴィーヴォ・ワインズ
価格1,300円 (Glass)
購入店ワインバー タナカ

 こういうお店では、マスターのお薦めを聞いてそれに従うのが得策です。
「赤ワインを2杯頂きたいと考えています。先に軽いほう、後で重いほうにしたいと思うのですが、お薦めはありますか?」
とお聞きして、『そんなに軽いわけではないのですが・・・』と仰りながら提案して頂いたのが2本。 ミシェル・リンチのメルローとこのピノ・ノワールでした。気分的にピノが飲みたい気分だったので、こちらを出して頂きました。

 前述のように色はわかりませんが、ピノ・ノワールとしては濃いめな気がしました。 香りはめっちゃ華やかです。ピノ・ノワールらしいプラムの果実と薔薇の香りがフワーッと香ります。 味わいもフルーツ爆弾ですね。甘酸っぱくてストレート、ピッチピチな味わいに、思わずにっこりしてしまいます。

 シンプルにピノ・ノワールらしさが楽しめるワインです。 ニュージーランドのピノって、もっと酸味が強めの印象がありましたが、これはやや暖かい産地のピノ・ノワールな感じでした。

点数80点
Bolgheri La Volpe e l'Uva 2020 [Barone Ricasoli]
名称Bolgheri "La Volpe e l'Uva" 2020
ボルゲリ "ラ・ヴォルペ・エ・ルヴァ" 2020
生産者Barone Ricasoli
バローネ・リカーゾリ
価格1,500円 (Glass)
購入店ワインバー タナカ

 濃い赤の方の提案は、「クラッシックなローヌです」と説明されたクローズ・エルミタージュと、「ボルドー品種を使ったイタリア産です」と説明されたこのワイン。 どっちにするかかなり迷いましたが、なんとなくこちらの方がお値段的にはリーズナブルそうだったのでこちらを選びました。 どこまでいっても貧乏性が抜けない安ワイン道場師範です。

 やっぱり色はわかりませんが、多分めっちゃ濃いです。 香りは、いかにもスーパー・トスカーナな、ボルドーとイタリアのハイブリッド感。 ずっしり重いベリーの香りに、人懐っこいスミレのような香り、そしてチョコレートのような香ばしさがあります。 味わいも、注文通りの重さ。ちびちびと舐めるように頂きました。

 やっぱり良いよなぁ、こういうお店でワインを頂くのって。 ちなみにこちらのお店は、ボトルから直接グラスに注ぐのではなく、一回ビーカーのような器で軽量して注いで頂けます。 そのため、ワインを開かせる効果もあるようで、やや若くて固いワインでしたが注ぎたてから美味しく頂けました。

点数81点
ワインバー タナカ 外観

 3杯頂いて1時間ちょっと滞在、お会計は300円のバーチャージを含めて4,500円でした。

 一人でバーを過ごすのって、手持無沙汰なこともあったりしますよね。 でもこちらのお店は、付かず離れず良い感じに話しかけて頂いて、 日本ワインに関していろいろ情報をゲット出来たりして、 大変楽しい時間を過ごせました。ありがとうございます!

ニッポンホップ 希望のホップ リトルスター

 良い気分でホテルの戻り、無いとキャップはサッポロのニッポンホップ 希望のホップ リトルスター。 ハイ、どんなビールだったかなんて全然覚えておりません。

 そんな熊本の一日。昼にラーメン、熊本城に課金して居酒屋からワインバー、熊本フルコースを堪能しました。


16日(水休)

■熊本から雲仙へ

朝焼けの熊本城

 おはようございます。熊本の朝を迎えております。

 ホテルの窓からは朝焼けの熊本城を拝むことが出来ます。 ちなみに朝食は付けておりませんので、コンビニで買ってきたパンなどで済ませました。

■オーシャンアロー号

オーシャンアロー号 外観

 本日は、熊本から海を渡って、長崎県の島原半島へ向かいます。

 熊本から島原へ向かう最良の手段は、熊本港から出るオーシャンアロー号に乗船することです。 運賃は、5m未満の小型車1台(運転手1名含)が4,500円、大人1人1,500円。 家族4人で車1台だと9,000円かかっちゃいますが、なにより楽ちんで早いんです。

 熊本港では、師範義姉の車に乗ってきた師範母と姪と合流。お久しぶりでございます。 姪は街中で会ってもわからないくらい成長していました。

オーシャンアロー号 船内

 日本で唯一の双胴船カーフェリーであるオーシャンアロー号の船内は、フェリーとは思えないような豪華仕様です。 1998年就航なので結構年期は入っているはすが、とてもきれいに整備されています。

 師範は微量の乗り物オタク成分が入っていますので、こういうのに乗るといろいろ気になるんですよね。船内にあった説明書きを読むと、 この船はIHIが東京大学の協力を得て開発したSSTH(Super Slender Twin Hull : 超細長双胴船)で、 船体は全てアルミ合金、随所に高速化と乗り心地の改善が施されているそうです。 速度50km/hで有明海を滑らかに、そしてグイグイと進みます。

島原に到着

 ・・・というような説明を読んでいるうちに、約30分で島原港に到着。早いねぇ。

 島原港では、現在福岡在住の甥と合流しました。 総勢8名でお昼を食べる場所として、 9年前にも訪問した「山の寺 邑居」を目指しましたが、なんと80組待ちの大行列。 こりゃ無理だと判断し、別のお店を探します。

■滝の茶屋

滝の茶屋 外観

 携帯の電波状況が悪く、悪戦苦闘しながら次善の策として探し出したのが、南島原市の山中にある滝の茶屋というお店。 交通のアクセスとしてはかなり難しい場所にあって、何度か道を間違いながら細い山道を通ってようやく到着しました。

 こちらも満席ではありましたが、待ち行列の2番目くらいに入ることが出来たので、方針変換の判断は正解だったと考えて良いでしょう。

滝の茶屋 店内

 「滝の茶屋」の名前の通り、お店は清流沿いに位置していて、清流側にテラス席が配置されています。 ご覧の通りの昭和レトロな雰囲気ですね。特に、流しそうめんのカラフルなプラ板が昭和感を増幅させています。

 ・・・と、店が昭和なだけなら良かったのですが、客層も一部そんな感じで、 かなりマナーの悪い(衛生観念的にどうよ?という汚い食べ方をする)ご一行がいたのは残念でした。

滝の茶屋 流しそうめん

 普段はちゃんぽんなんかもある店のようですが、この時期の麺類は流しそうめん 550円のみのようです。 それを人数分と、鶏の唐揚げヤマメの塩焼き寒ざらしなどを注文しました。 そうめんはどうしても茹でて時間が経っているので柔らかくなっていますが、それはまぁ仕方ないでしょう。

 あと、愛想の悪いお店の方がいらっしゃったのも、とても忙しそうだったので仕方ないのかも知れません。 そういうのも含めて昭和な感じのお店でした。

滝の茶屋 店の前の川

 お会計は、母と師範代と義姉で相談して出したみたいなのでわかりません。 ちなみに回転するタイプの流しそうめんは、左利きには大変掬いづらいことが判明しました。世の中は基本的に右利き用に出来ています。

 店の前には、こんな清流が流れています。 子供たちが小さかったら「泳ぎたい~!」って言っただろうな。 どちらも大学生の次女と姪は『足だけ水につけたい!』と子供のように遊びに行ってました。

■雲仙宮崎旅館

雲仙宮崎旅館 外観

 滝の茶屋を出発したのが午後2時過ぎ、 そこから約30分で今宵の宿である雲仙宮崎旅館に到着。

 この宿は師範母のお気に入りの宿で、師範父が存命だった頃は毎年のように来ていたそうです。 師範も9年前に伺っております。 以前はちょっと古い感じの建物でしたが、昨年12月にリニューアルして、全く新しいモダンな宿に変身していました。

雲仙宮崎旅館 フロント

 旅館やリゾートホテルにとって、ロビーの雰囲気って大切ですよね。 こちらの旅館のフロントは敢えて照明を暗めにしてあって、奥の庭が絵画のように見渡せます。 思わず「おーっ!」と声が出るような雰囲気です。

雲仙宮崎旅館 ウェルカム冷茶

 チェックイン時間の3時より少し早めに到着したのですが、 手配が整うのを待つ間にウェルカム冷茶と茶菓子を出して頂けました。 細かく砕いた氷が入った甘めの抹茶と、ブドウの風味がある水ようかんです。 こういうの、良いっすよね。酒好きの師範ではありますが、甘いものも嫌いじゃなかったりします。

雲仙宮崎旅館 客室

 案内された部屋の内部がこちらです。

 昨日とはうって変わった広い室内で、セミダブルベッドがゆっくり配置されています。 「宮崎旅館」という名前ですが、リニューアル後に和室は無くなり、すべて洋室に変わったみたいです。 もしかすると、母は和室の方が好きだったのかもしれません。和洋室みたいな設定があっても良かったんじゃないかなぁ。

雲仙宮崎旅館 テラス

 宿の方に部屋の使い方を案内して頂いて、曰く『冷蔵庫の中のものはどうぞご自由に召し上がってください』とのことでした。 そこで冷蔵庫の中を確認すると・・・なんとビールがあるじゃないですか!要約すると「ビールがタダ」です。 そして部屋には広いテラスとチェアがあるわけですよ。これを極楽と言わずしてなんと言いましょうか?!

 ちなみに、今回の8人の中でビールを飲むのは師範と義姉だけ、そしてビールは人数分・・・うふふふ。

雲仙宮崎旅館 部屋からの眺め

 部屋のテラスから見える景色がこちらです。目の前に雲仙名物の「地獄」が見えます。 というか、この宿の敷地内に小さな地獄があるんです。絶景の宿ですよ。

雲仙宮崎旅館 大浴場

 部屋でひと心地ついたら、大浴場へ向かいます。

 泉質は、硫化水素を含んだ単純酸性温泉(硫黄泉)で、硫黄の匂いと鉄の匂いがしっかりあっていかにも温泉です。 もちろん露天風呂があって、サウナもあって水風呂もあって・・・無限に入っていられるお風呂ですわ。

雲仙宮崎旅館 御山ダイニング

 夕食は1階にある御山ダイニングというレストランで。

 ちなみに、以前はあった宴会場みたいな部屋はもうありません。完全にターゲットの客層を変えたんでしょうね。 インバウンドのお客さんにはこちらの方が受けると思うし、少ない人数で行き届いたサービスをするにはワンフロアのダイニング+ゆるく仕切られた個室が正解なのだと思います。

雲仙宮崎旅館 御山ダイニング テーブル

 我々の席は、フロア奥の中央部に8人座れるテーブルがセットされていました。 開放感のある窓を介して庭を眺めながら食べることができます。

 それでは、せっかくなので備忘録として「おしながき」と(覚えている限りの)感想を記していきます。

雲仙宮崎旅館 御山ダイニング テーブル

【前菜】
 ・水烏賊の酒盗和え
 ・山椒カステラ
 ・ピオーネ赤ワインコンポート
 ・太刀魚バッテラ
 ・長芋とジュンサイ オクラのレモン酢
凝った料理を出すんだなぁ、といきなり感じました。どれも手が込んでいますよ。

ちなみに、飲み物はまず瓶ビール(キリンラガー)をお願いしました。確か990円だったと思います。

雲仙宮崎旅館 御山ダイニング テーブル

【吸物】
 ・牡丹鱧島原極細素麺仕立て
鱧を島原名物の素麺のように細長く擦り流したお椀です。味付けが優しい鰹出汁で、胃がほんわかします。

雲仙宮崎旅館 御山ダイニング テーブル

【蓋物】
 ・茄子揚げ釜射込み 地蛸と夏野菜の揚げ物
丸茄子がとても柔らかく揚げてあります。やっぱり揚げ物は美味しいよね。

雲仙宮崎旅館 御山ダイニング テーブル

【造里】
地元橘湾より
 ・鯛焼き目引きキウイ博多
 ・平目砧巻き
このあたりから料理長坂口さんの個性が発揮されてきます。
平目の砧巻きは酢味噌で、そして『鯛にはキウイを乗せてお召し上がりください』ですよ。 極めつけは、上に乗せられたトウモロコシの新芽。ほんのり甘いけどめっちゃ青臭いのね。 いやー、良くも悪くも普通のお造りじゃないですわ、コレ。

雲仙宮崎旅館 御山ダイニング テーブル 雲仙宮崎旅館 御山ダイニング テーブル

【魚料理】
 ・伊佐木のポワレ 浅利のバンブランソース
 ・栄螺のエスカルゴバター焼き
【箸休め】
 ・梨とミントのシャーベット
和食というより「和の雰囲気を取り入れたフレンチ・レストラン」みたいな料理です。エッジが効いてますね。

そして、瓶ビールの後に頂いたのが↓のワインです。

Riesling 2020 [Albert Mann]
名称Riesling 2020
リースリング 2020
生産者Albert Mann
アルベール・マン
価格8,800円 (お店価格)
購入店雲仙宮崎旅館「御山ダイニング」

 ワインリストには、グラスワインが5種(1,000円~2,000円)、カラフェが赤白(2,420円)、ボトルが12種(ハーフが4,400円、フルは8,800円から29,700円)、 旅館だからこれくらいが普通だと思いますが、お値段的にちょっと選択に困るラインナップです。 そんな中から、逃げ道的に見つけたのが、フルボトルで一番安かったこのアルザス産のリースリング。 和食に合わせるとしたらやっぱりこれ(or29,700円のシャンパーニュ)でしょう。

 色は薄め、レモン色というより白木のような、彩度の低い色合いです。 香りは、白い花にほんのり灯油、典型的なリースリングの香りがしっかり感じられます。 味わいは、甘さ控えめ、酸味しっかり、旨味もあります。こちらも典型的なアルザスのリースリングな味わいですね。

 義姉と二人で1本(甥が1杯)、ちょうど良い量でした。 目論見通り、和食一般に合わせても違和感のないワインでしたよ。 でも、願わくばこういう宿にこそ地元のワイン(長崎は難しいとしても菊鹿とか都農とか安心院とか)を置いて欲しいなぁ。 あれば価格度外視で頼んでいたような気がします。

点数79点
雲仙宮崎旅館 御山ダイニング テーブル

【肉料理】
 ・長崎牛フィレ肉の低温ロースト 野菜のサルサソース添え
今回の料理で白眉だったのがこちらの肉料理。とても柔らかくて、味わい深い牛肉でした。 岩塩や、醤油ベースの煮凝りや、サルサソースを付けて頂きましたが、それぞれのソースで見せる表情が変わります。 これまでの料理は、その尖がり具合に?マークが付く部分もありましたが、これはストライクゾーンど真ん中でした。

雲仙宮崎旅館 御山ダイニング テーブル

【御飯】
 ・かまど炊き御飯(雲仙市吾妻産 特別栽培米 にこまる)
 ・赤出汁
 ・香の物
きちんと栽培されて上手に炊かれたご飯は、粒立ちがはっきりして美味しいですね。

雲仙宮崎旅館 御山ダイニング テーブル

【デザート】
 ・酒粕のチーズケーキ フルーツ盛り合わせ
ほうじ茶とチーズケーキ、合いますね。

 そんな感じの旅館ディナーでした。量も適量で、様々な工夫が凝らされていて、大変楽しいお料理の数々でございました。

雲仙宮崎旅館 夜の庭

 食後は部屋に戻って家庭内宴会。広さがあるので1部屋に集まっても大丈夫です。

 テラスからはライトアップされた庭が望めます。この庭を眺めながら缶ビール、そして↓のお酒を頂きました。

杵の川

 宿についてすぐ、夜用のおつまみと酒を調達に宿近くのお店に伺いました。 残念ながらちょうどいい感じのワインは無かったので、次善の策で選んだのが、この杵の川 特別純米 磨き60です。 宿の近く、長崎県は諫早市のお酒ですね。やっぱりその土地のモノを頂きたいですよねぇ。

 飲んだ感じは、良くも悪くも普通のお酒です。それでも、地方の小さな蔵でもこういうスッキリしたお酒が造られるのは立派だな、と思いましたよ。 酒呑みにはこれくらいで十分です。

 そんな感じで、日付が変わったくらいに自室に退散しました。子供たちは3時くらいまで話していたそうです。


17日(木休)

■雲仙から師範代実家へ

雲仙宮崎旅館 御山ダイニング

 おはようございます。朝食の時間は8時からにして貰ったので、その前にまた大浴場へ。朝もサウナが稼働している点はポイント高いです。

 朝食会場は昨夜と同じ「御山ダイニング」。こういう広々とした明るい空間で食事が頂けます。

雲仙宮崎旅館 朝食

 こちらが雲仙宮崎旅館の朝食(の一部)です。

 昨晩とは打って変わった純粋に和の雰囲気。 旅館の朝食と言えば、温泉卵に納豆、味付け海苔が定番ですが、そういうものは一切無くて、朝から手の込んだ料理が並べられています。 それでいておなか一杯にならない程度の量なので、「食べきれなかったぁ~」という残念な気持ちも残りません。とてもナイスだと思います。

雲仙宮崎旅館 庭側の外観

 朝食後、子供たちは「チェックアウトまでゴロゴロしたい」というので、師範は一人で地獄めぐりの散策に出ました。

 こちらの写真は、宿の庭側からの外観です。テラスとか、めっちゃゆったりしていますよね。 半露天風呂付の部屋とかもあるみたいなんですが、残念ながら師範家はそこまでブルジョアではありません。

大叫喚地獄

 ここが、宮崎旅館の源泉部分にあたる「大叫喚地獄」。こういう湯けむりが噴出している場所があちこちにあります。 一周およそ15分くらい、とても良い散歩コースだと思います。

大叫喚地獄

 そんなこんなで11時ぎりぎりにチェックアウト。良い宿でした。

 お会計は、予約その他を師範母がやってくれたので詳しい金額はわかりません。 概ね一人25,000円くらいとのことだったので、家族4人分と夕食のワインを合わせて11万円を母に渡しました。

 今回の雲仙、子供たちが小さかった頃に戻ったような、家族が集まってのお泊り温泉。 母はとても楽しそうでした。正直言ってもうこれが最後かもしれないけど、いつも「これが最後かも」と思っていた方が良いですね。

■長崎バイオパーク

長崎バイオパーク PAW入口

 宿を出て、母や義姉一家と分かれて向かったのは、今回の帰省の目的地の一つ長崎バイオパーク。 次女にとっては最大の目的地です。 この動物園のYoutubeチャンネルをいつも見ていて、 そこに登場する動物たちに只ならぬ愛着が沸いているようです。凄いな、YouTube、大人4人を横浜から長崎まで動かす力がありますよ。

 運転は師範代、途中のコンビニでおにぎりやスムージーを買って小腹を満たして、約2時間位で到着。 入園料はバイオパーク本園とPAW(Pet Animal World)を合わせて一人2,300円。4人だと9,200円也。 まずは終了時間の早いPAWの方から行ってみます。

長崎バイオパーク モルモット

 その「目的中の目的」が、道場で飼っているモルモットというものが、本来どういう生き物なのかを確認すること。 YouTubeに出てくるモルモットたちは、とてもフレンドリーなんですね。なので道場で飼っているクルトンさんだけが冷たい性格なのか、確認しに参りました。

 結果、モルモットってだいたいあまり人に触られたくないみたいなのね。特にうちのだけ、ってことはないようで、ある意味残念である意味安心ました。

長崎バイオパーク プレーリードッグ

 PAWの中では、モルモット以外にも犬や猫のおなじみのペットから、ヤギにチンチラにプレーリードッグなどの動物、それにオウムやフクロウまで、いろんな小動物が飼われています。 この写真は、師範の肩に乗ってドヤ顔するリスザル。これがなかなか降りてくれないのよ。 動作が可愛いらしいんだけど乗られた本人からは見えません。

 ・・・と、小さいお子さんたちに紛れて、童心に帰って大人4人の師範家もたっぷり1時間楽しませて頂きました。

長崎バイオパーク 本園入口

 PAWで遊んだ後は本園の方に向かいます。

 時刻は午後3時過ぎ、お子様連れの人たちは概ね帰った後のようで、ほぼお客さんのいない園内をのんびり見学することが出来ました。

長崎バイオパーク カピバラ

 カピバラです。モルモットを飼っていると、やっぱり何となくげっ歯類に親近感が沸いてしまいます。 この気だるそうな顔立ち、なんだか羨ましくなりますな。

長崎バイオパーク 抹茶アイス

 園内散策中に突然雨が降り出したので、途中のカフェで抹茶アイスを買って一休み。

 同じように雨宿りをしている一家がいまして、そこのお子さんは年長さんくらいなのかな? お父さんが売店の食べ物の金額を使って、足し算のクイズを出していました。

 パパ『500円のハンバーガーと380円のポテトを買うといくら?』
 子供『803円!』

思わず「惜しい!」って言いそうになりました。

長崎バイオパーク リスザル

 リスザルの森の中では、気を付けないとバッグの中身を奪われるそうです。 バッグもリュックも持っていない師範はなんら心配する必要はありませんでしたけどね。

 そんな長崎バイオパーク見学、雨宿りを含めて閉園時間の午後5時近くまでいました。 子供を連れて動物園に行くのも、きっとこれが人生最後でしょう。 だってもうそろそろ孫がいてもおかしくない年齢ですからね。

■うちだ屋

うちだ屋 早岐店 外観

 長崎バイオパークを出て、なんだかんだでちゃんとしたお昼を食べていないので、軽く食べましょうということに。 長女の意見は『九州のうどんが食べたい!』とのこと。検索すると、 うちだ屋 早岐店というローカルのファミレス的な和食店が、 これから向かう佐世保方面にあることが判明。 師範代の運転でそこを目指しました。

 お店は、すごくそれっぽい感じのローカルな雰囲気。「こういうので良いんだよ」感にあふれています。

うちだ屋 早岐店 親子丼と小うどんのセット

師範と次女の注文がコチラ。
親子丼と小うどんのセット 840円(写真)
師範代と長女の注文はコチラ。
肉ごぼう うどん 880円

ローカルですが、それなりのお値段します・・・って食材費なんてあまり変わらないだろうから当たり前ですね。 親子丼は、汁少なめで火が入りすぎてイマイチに見えましたが、甘じょっぱい汁が懐かしい感じでグッドでした。 うどんは茹で麺ですね。このフニャ感が九州のうどんらしくもあります。

 それに瓶ビール(スーパードライ)600円を足して、お会計は4,040円也。ご馳走さまでした。

■師範代実家

エビスビール

 うちだ屋を出たのが午後6時過ぎ。そこからは次女の運転で師範代の実家がある鳥栖を目指しました。 道中は猛烈な雨で見通しが悪く、慣れたドライバーでも怖いと感じる状況。 そんな中での片側1車線対面交通は大変気を遣う運転だったと思います。お疲れさま!

 無事に師範代実家に到着したのは午後8時前。買い物に出るのは面倒だったので、 まずは義母に買っておいて頂いたヱビスビールを2缶ほど頂きました。 あ~、やっぱりヱビスは落ち着くわ。

Seijo Ishii Cabernet Sauvignon N.V. []
名称Seijo Ishii Cabernet Sauvignon N.V.
成城石井 カベルネ・ソーヴィニョン N.V.
生産者
(加工所:モンデ酒造)
価格392円 (300ml)
購入店いなげや星川駅前店

 ビールもそこそこ飲んで落ち着いたので、当初はスーパーかコンビニにワインを買いに出る予定だったものを変更して、 道場から持参したチリ産のカベルネ・ソーヴィニョン種の赤ワインと稽古することにしました。 成城石井が輸入してモンデ酒造がボトリングした缶ワインですね。白とは昨年買ってすぐに稽古しています。

 色は、とてもしっかりとした紫色。全く向こうが透けない濃さがあります。 香りは典型的なカベルネ・ソーヴィニョンのカシスとピーマンですが、チリというよりボルドーみたいな感じです。 味わいは、渋くて固い正統派。色や香りの印象と同じく、チリカベというよりボルドー左岸のような雰囲気です。

 およそこういうパッケージから出てくる赤ワインとは思えないくらい「普通」の赤ワインです。 小容量の缶ワイン、この値段なら十分アリだと思います。これくらいの量と価格で、もっと選択肢が増えてくれればいいんですけどね。

点数70点

18日(金休)

■九州から横浜へ

鳥栖駅 小倉行区間快速

 本日は帰る日、午前11時30分過ぎに師範代実家をあとにしました。また来ます!

 鳥栖駅から快速電車で博多を目指します。 九州の鉄道って、こういう赤をベースとした車両が多くて、どことなくヨーロッパみたいな雰囲気を感じますね。 感じませんか?あぁそうですかスミマセン。

■たつみ寿司 総本店

たつみ寿司 総本店 外観

 師範代実家から約1時間弱、九州帰省最後の目的地は、中州にあるたつみ寿司 総本店。 このお店は3年前の帰省の際にも訪問しています。 あの時は長女が不在でしたので、ぜひ長女にもここのお寿司を体験してもらいたいと考え、早くから予約して伺いました。

たつみ寿司 総本店 店内

 店内は、カウンターが15席くらい、それとテーブル席があり、2階や3階にも個室やテーブルがあるみたいです。 お決まりのランチコースでも、カウンターを使わせて頂けるのがありがたいですね。 寿司下駄に並べて出されるより、やっぱり一貫一貫握って出して頂いた方が美味しく感じますから。 今回我々は4人なので、カウンターの角部分、2人×2人で90度に向き合って座れる場所を用意して頂きました。 そういう気遣いもありがたいです。

たつみ寿司 総本店 サラダ、茶わん蒸し、ビール

 今回お願いしたのは、4人ともにぎり十二種の松コース、税込み5,500円。3年前と同じお値段です。

 最初に出されたのはサラダ茶わん蒸し。 サラダには、まるで花鰹みたいに薄~く削られた蒲鉾が乗せられています。和の風味のサラダです。 茶わん蒸しには、ちょっとミルクっぽい雰囲気を感じたので、 チーズか何かが加えられているのかと聞いたところバターが使われているそうです。なるほど。洋の風味の茶わん蒸しです。

 飲み物は、まずは瓶ビール(エビス) 800円。 ブルゴーニュのシャルドネがボトルで5,500円だったのにも惹かれましたが、さすがに昼から1本はやりすぎだろうと考えて思い留まりました。

たつみ寿司 総本店 平目と甲烏賊

ここから握りが始まります。
・右:平目と海ブドウ
・左:甲烏賊と梅肉
こちらの握りは、ネタの上にそれを引き立てるトッピングがされていますので、手塩皿の醤油を使いません。 平目には海ブドウ以外にも別の魚の塩辛が乗せられていましたが、何だったか失念しました。良い塩加減だったと思います。 甲烏賊のネットリした甘さと梅肉のコントラストが楽しいですね。

たつみ寿司 総本店 鰹と鰆

どんどん来ます。
・右:とニンニク醤油と小葱
・左:と塩辛
鰹の血っぽさとニンニクが合うのは、牛ステーキなんかとニンニクが合うのに通じるかもです。 鰆をお寿司で食べたのは初めてな気がします。柔らかく脂の乗った鰆でした(これも何の塩辛かは失念)

また、ご覧になってわかるように、普通の置き方と逆向きなのは、師範が左利きだからです。 なにも言わず、箸の置き方を見て左利きと判断されました。さすがのサービスです。

たつみ寿司 総本店 牡丹海老

独特の外観のお寿司は
牡丹海老と柚子のエスプーマ
最近のフランス料理で流行っているエスプーマ(泡のソース)が採り入れられています。 甘さのある牡丹海老とサッパリした柚子の泡、美味いっすねぇ。

たつみ寿司 総本店 イクラと雲丹のカクテル

握ってないけど、こちらもお寿司なんです。
イクラ雲丹のカクテル
イクラと雲丹の下には酢飯が敷かれたカクテルです。 雲丹はミョウバンの苦味が無い上質なものが使われていて、見た目はモダンですが、味わいはしっかりとお寿司です。

たつみ寿司 総本店 カンパチ、鯵、中トロ

いよいよ折り返し地点です。
・奥:カンパチと青唐辛子
・右:と小葱と山葵
・左:中トロとニンニク醤油
こちらのお店の魚は、いわゆる九州の刺身的なゴリゴリに固いものではなく、関東風にちょっと寝かせたものが使われているようで、カンパチも固さより旨味が優先されていました。 一方鯵は鮮度抜群、鯵って生姜を合わせることが多いと思いますが、こちらは山葵。それもアリですね。 鮪にはニンニク醤油、鰹と同じロジックだと思いますが、やっぱりこれも美味しいです。

こうやって丸いお皿に置かれたのを眺めていると、なんだか水盆に遊ぶ金魚のように見えてきました。それくらい美しい姿形をしています。

たつみ寿司 総本店 >山水 老松冷酒 生貯蔵

お寿司を食べるのに忙しく、ようやくお酒の追加注文です。
山水 老松冷酒 生貯蔵 1,380円
佐賀のお酒ですね。300mlの小瓶で、九州のお酒はこれだけだったので選びました。決して一番安かったからこれにしたわけではありません(幾分はその要素もあります)。 吟醸酒みたいな華やかさはありませんが、キリッと辛口で、寿司に合わせるには良い感じだったと思います。

たつみ寿司 総本店 鰆の押し寿司、帆立貝、カマスの炙り

締めの三貫がこちらです。
・奥:鰆の押し寿司
・右:帆立貝
・左:カマスの炙り
鰆、良いものが入ったんでしょうね、生と押し寿司で出てきました。火を通すと別の美味しさがありますね。 帆立はスモークしてあったかな?ちょっと覚えていません。 カマスは師範代の大好物、カマス独特の香りと炙った香ばしさが絶妙でした。

 以上で全十二貫。東京で食べたら倍以上する内容という気がしますね。

たつみ寿司 総本店 真鯛

手元にお酒がまだ残っています。そしておなかの方も、若干の入る余地が残っています。ということで師範と師範代だけ追加注文しました。
真鯛と真鯛の塩辛 700円×2
これのトッピングはちゃんと覚えています、同じ魚、真鯛の塩辛でした。 ゴリゴリまでは行かないまでも、しっかりとした食感のある真鯛です。 やっぱりゴリゴリは酢飯との食感が合わないですからね。

たつみ寿司 総本店 コーヒーゼリー

最後にデザートです。
コーヒーゼリー
ここまでの所要時間は50分くらい。寿司って食べちゃうのが早いですよね・・・というか師範代が早いので、それに追いつくのに必死です。 もっとじっくりお酒と合わせて食べたい気分もありますが、寿司屋なんてのはサクッと食べてサクッと出ていくのが粋ってもんですよね。 「アラ還」年齢の師範、これから粋を目指します!

たつみ寿司 総本店 寿司種ケース

 カウンター前のケースには、今回食べていない寿司種がいろいろとあるように見受けました。こりゃまた伺わなければいけませんな。 飲む人がもう一人いたらワインもボトルで頼めるんだけどなぁ。

 そんな幸せな最終日お昼の寿司ランチ、お会計はそれぞれのお値段を単純合計した明朗会計の25,000円強でした。 こちらのお店は「あら・ふぐ料理」の店でもあるようです。次は冬だな。

■福岡空港ラウンジ

福岡空港ラウンジ

 中洲の寿司屋を出たのが午後2時過ぎ、まだ時間はありますが早めに空港へ向かいました。

 福岡空港国内線ターミナルのラウンジ TIMEは、なんとビール1缶無料です。 その代わり、ビールを頼んだ人は水以外のソフトドリンクが有料とのこと。 当然師範のチョイスは缶ビール(キリン一番搾り)ですよ。

 ちなみに、師範代によれば(グラス代わりに使わせて頂いたカップの)"COSTA COFFEE"は結構美味しかったそうです。

飛行機

 ラウンジからは、離着陸する飛行機が見放題です。

 福岡空港って、国際線も兼ねており離発着回数が多い割には滑走路が1本なので、頻繁に飛んだり降りたりしています。 滑走路までの距離も近いので、飛行機マニアにはお薦めの空港ラウンジです。

■日本航空322便 福岡発羽田行

JAL322便 窓からの景色

 帰りの飛行機、JAL322便は羽田空港混雑のために30分以上遅れて離陸。今回は行きも帰りも遅れに遭遇しましたが、 ここ数日新幹線は大混乱状態だったみたいなので、この程度の遅れでラッキーだったと思います。

 機材は、行きと同じAirbus A350-900。座った場所的にも行きとほぼ同じですね。 主翼が後方から見えているということは、まぎれもなくエコノミー中のエコノミー席です。

JAL322便 ポテチとハイボール

 行きと同じく、遅れると嫌なのは「買ったお酒がぬるくなること」なんですね。 今回、寿司屋とラウンジでビールは頂いており、ビール飲みたい欲はかなり下火になっていたので、 角ハイボール 215円を買って乗り込みました。

 そこで判明したTipsは、飛行機に乗るとき買うお酒に缶入りハイボールはやめた方が賢明、ということです。 この手の飲み物はきっちり冷えていないと厳しいことを再確認しました。

JAL322便 モニター

 そうこうしておりますうちに、飛行機は羽田空港への着陸態勢に入っております。 ほとんど揺れることもない安全なフライト、ありがとうございました!

 そんな感じの最終日、道場に帰り着いたのは午後8時過ぎだったかな?お疲れ様でした!


総括

鳥栖実家にて

 以上、3年ぶりの家族帰省の記録でした。

 食べることが大好きな家族ですから、今回も九州の味覚を堪能しました。 うどん、素麺、ラーメン、居酒屋、仕出し、鰻、寿司、高級宿の和食、下から上まで「美味しい」が揃っています。 ぜひ皆様も機会があればお出かけください。

 そして「孝行したい時に親は無し」、出来るだけ顔を出しておいた方が良いですよ。 師範父が他界して16年、師範代父が他界して4年、もっといろんな話を聞いておけば良かったなぁと、自身も歳を取った最近思います。