ことの発端はなんだったか忘れましたが、ツイッターで親しくさせて頂いている仲間で「九州へ遊びに行こう!」ということになりました。
九州、師範の地元なんですが、ここんとこ帰省も出来ていないし、ゴリゴリの刺身も恋しいので、なんだかんだで実現することに相成りました。
(当初は熊本にも行く予定だったんだけど台風14号の影響で断念・・・超残念です)
そして、せっかく九州まで行くのであれば途中下車して、春にも訪問した神戸と、
以前から行ってみたかった大阪にあるワインショップにも寄ってこようと計画。
結果的には4泊5日の遠征稽古となりました。その仔細をここに明らかにして参ります!
17日:道場から福岡へ |
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18日:台風で福岡滞在 |
19日:台風通過の福岡 |
20日:福岡から神戸へ |
21日:関西ワイン巡り |
総括 |
今回は、神戸から合流する方もいらっしゃるので、飛行機は使わず新幹線で九州へ向かいます。
九州から関東方面へ上京して32年、新幹線を利用するのはこれが2回目だと思います。
1回目は上京して最初のゴールデンウィーク。師範代と遠距離恋愛し始めてすぐでした。
あの頃は若かったなぁ。
・・・なんて感傷に浸る暇もなく、行きの列車は新横浜6:24発博多行のぞみ121号。
同行者横並びで席を取りたかったので売り出し初日に確保しました。
隣席には、東京から乗車されているmashi-comさん。
よろしくお願いします!
右写真、構図がイマイチなのはちゃんと黄色い線の内側から撮っているからです・・・と言い訳。
めっちゃ朝ですが、旅のお供にお弁当とビールは必須です。
今回は新横浜発だったので、お弁当はもちろん横浜名物シウマイ弁当。
物価高騰のあおりを受けて、これまで焼き魚が鮪だったものが鮭の塩焼きに変更になったと話題でしたが、
また鮪の漬け焼きに戻っています。
師範は酒の肴になればどっちでも良いです。焼きリンゴとかになるとちょっと困ります。
ビールは、旅なのでちょっと贅沢してプレミアムモルツ。朝6時台に飲むビール、格別です。
そして、飲むのは当然ビールだけではありません。
名称 | Coldstream Hills Yarra Valley Pinot Noir 2018 コールドストリーム・ヒルズ ヤラ・ヴァレー ピノ・ノワール 2018 |
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生産者 | Coldstream Hills コールドストリーム・ヒルズ |
価格 | 1,545円 (単品価格:3,828円) |
購入店 | 銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA |
新横浜から博多までは約4時間30分、昔より早くなったとはいえ十分な時間があります。
というわけで、道場セラーから赤ワインを1本引っこ抜いてきました。朝なので爽やかにピノ・ノワールです。
Cave de L.NAOTAKAの「厳選 ちょっと良い赤ワイン3本セット」からの1本で、2年前に同じものを稽古済み、
十分美味しかったものの、もう少し熟成させた方が良いと思い今に至ります。
ちなみにグラスは、旅行用にいつも携帯している木村硝子のピッコロ15oz、
泡から赤までだいたい対応できる万能選手でお値段も手頃で重宝しています。
色は、ピノ・ノワールとしてはしっかりとした赤紫のように見えます。
香りは素晴らしい、実に素晴らしい。ピノ・ノワールらしいプラムのような高貴なフルーツ香。
香りのボリュームも立派なものです。
それに対して味わいはやや軽い感じですね。グランクリュの香りで村名クラスの味わいです。
抜栓後時間が経つと味わいも円みが出てきて、畑名クラスまで格上げされました。
1年半待って、明らかに美味しくなったと思います。
mashi-comさんとカツミさんにも喜んで頂いたようでなによりでありました。
点数 | 85点 |
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リンク |
NAOTAKA厳選ちょっと良い赤ワイン3本セット 8,800円(セット内容が変わってこのワインは含まれません) Coldstream Hills Yarra Valley Pinot Noir 2020 3,480円 |
名称 | Paul Déthune Grand Cru Brut Rosé N.V. ポール・デテュンヌ グラン・クリュ ブリュット・ロゼ N.V. |
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生産者 | Paul Dethune ポール・デテュンヌ |
価格 | (カツミさんから) |
購入店 |
新神戸からはカツミさんが乗車、
わざわざこの為に神戸から日帰りで同行して頂きました。
ABC列の三席横並びで博多へ向かいます。
カツミさんに持って来て頂いたのは、なんとロゼのシャンパーニュ。
朝からシャンパーニュ、いわゆる「朝シャン」、豪勢ですね~。
品種はピノ・ノワールが80%でシャルドネが20%、ベースヴィンテージは2018年でデゴルジュマンされたの2020年だそうです。
色は、ピンクというよりオレンジに近い色合いです。
朝焼けのようにキレイですね。
香りは、シャンパーニュらしいリンゴのようなフルーツ香、それに軽くクロワッサンのような香ばしさがあります。
味わいはかなりドライです。ブリュットだけどドザージュ量は少ない印象を受けました。
とにかく何が素晴らしいって色が素晴らしいんですよ。
そして朝からシャンパーニュを頂いているという事実が素晴らしい。
楽しい旅の始まりですなぁ。
点数 | 82点 |
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そうこうしておりますうちに、定刻11:01に最初の目的地福岡(博多駅)に到着。 福岡は2年ぶり(前回はこの時)です。 今回は台風14号の接近で、明日以降大荒れが予想されているので、 当初の予定であった18~19日の熊本訪問は断念することになりました。 台風が通過する真下の福岡で3泊することになります。
最初の食事は、「やっぱり博多と言えばラーメンでしょう」ということで、駅ビル内にある博多らーめん Shin-Shin 博多デイトス店へ。 ラーメン・エバンジェリストの某氏(仮に「ラー氏」としておきます)にお薦め頂いたお店です。
師範が注文したのは、一番ベーシックな博多ShinShinらーめん 760円。
女性お二人は全部のせらーめんを、ラー氏は博多もっちゃんを注文しておられました。
なぜ師範は一番安いラーメンにしたかというと、持ち前の貧乏人根性が発揮されたのと、朝のシウマイ弁当が重かったからです。
そしてこのラーメン、美味いです。まるで素麺のような細麺だけど、しっかりとコシがあります。
濃厚だけど豚骨臭さの少ないスープも、トロっと柔らかなチャーシューもナイスです。
博多ラーメンも進化しているなぁ。
お昼の後は、とりあえず観光でもしましょうということでタクシーで櫛田神社へ。
左写真は座牛と銀杏、座牛は悪いところを撫でると良くなるそうです。
銀杏は樹齢1,000年以上と言われています(どちらも後から調べて知りました)
右写真は飾り山笠。福岡には6年間住んでいましたが、山笠をライブで見たことはありません。
本日のお宿は、中洲の北側昭和通り沿いにあるホテルリブマックス博多中洲。 安宿チェーンで有名なリブマックス・グループのビジネスホテルですが、さすがの三連休、素泊まり1泊で8,156円、 ちっとも安くなかったですね。でも、いろいろ調べたんだけど、博多中州天神界隈で、 バストイレ付個室の宿で一番安いのはココだったんですよ。
・・・と、金額面でアレコレ言ってますが、宿は寝るだけ(+執筆活動)なので、 そんなにこだわりはありません。右写真は夜に撮ったので暗いですが、ちゃんと窓があって外が見えて、 風呂もトイレも冷蔵庫もWiFiもあるので特段の不満はありませんでした。 強いて言えば端末でのチェックインがやや面倒に感じたくらいです。
宿に荷物を預けてウロウロしていたら、別のホテルに宿を取っているmashi-comさんと、 そちらに同行しているカツミさんから「カラオケでもしませんか?」とお誘い。 お店はジャンカラ博多駅筑紫口店、 夕飯まで特に予定は無かったのでご一緒しました。 そして我々三人とも「最近の歌は全く知らない&歌えない」ことが判明しました。
時間を持て余しているので、散歩がてら博多駅前から中洲方面へ向けて散歩。 テラスでビールが飲める店は無いかと物色しながら歩いていると、なんだかカッコいい音が聞こえてきましたよ。 中洲の最南端にある清流公園で中洲ジャズのステージが組まれていました。 "JABBERLOOP"というグループがリハーサル中だったのですが、なかなかゴキゲンなAcid Jazzを演奏されていました。 そして『リハーサルですけど時間が余ったので一曲通します』というサービスも。いやー、ラッキーでした。
更にラッキーだったのは、まだ開演前だけど飲食の販売はスタートされていたんですね。 そこに『チューハイ300円』の看板を発見、迷わずGo!です。 熊本の銘酒「白岳」のKAORUをベースにしたチューハイ。美味しゅうございました。 この時はまだ天気も良くて、ベンチに座って音楽聴きながらチューハイ、最高です。
お楽しみの夜の食事は、福岡の活きのいい魚が味わえる居酒屋ふじけん 中洲店にて。 この店もラー氏に予約して頂きました。場所は、中洲の那珂川沿い、天神に近い側にあります。
店内は、入ってすぐのところにカウンター席があって、奥には緩く仕切られた座敷席。 ぱっと見ふつうの居酒屋ですが、立派な生け簀があるのと、 カウンター上部に吊るされたワイングラスに、 ラー氏が足繁く通う理由がありそうです。
まずいきなりビックリのお通しがこちら、七輪で焼く活き車海老です。 やっぱり海老は九州ですよ、なんたって天草が本場ですから。本日に限っては異論は認めません。 そして美味いのよまたこれが。生のまま食べても美味しかったんだろうけど、まだ中心がレアな状態くらいで食べるのが超ナイスです。 皮をむくのが熱いし面倒くさいこともあって、頭取って皮ごとバリバリ食べました。
「とりあえずビール」は全人類共通のお約束、ということで最初に瓶ビールを1本注文。銘柄はキリンのラガーです。 ビールが苦手なmashi-comさんは緑茶ハイだったと思います。 ちょっと遅れてラー氏が到着したところで乾杯!です。
そしてこちらが、前もってラー氏が注文しておいてくれた大名舟盛り。 覚えている限り書きますと、一番後ろがカワハギの姿造り、その前の列がサザエ、カワハギの肝、ウニ、 その前の列がカンパチ、マグロ、ブリ、最前列がイカ、アラ。 美味しくないはずがありません。特に肝を乗せて食べるカワハギが絶品でした。 こういうのが食べたかったんですよ。
名称 | Damien Hugot Grand Cru Blanc de Blancs Brut N.V. ダミアン・ウーゴ ブラン・ド・ブラン ブリュット N.V. |
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生産者 | Damien Hugot ダミアン・ウーゴ |
価格 | (ラー氏から) |
購入店 |
今回、ラー氏がシャンパーニュを3本持ち込みされております。
その1本目がこちら、ダミアン・ウーゴのブラン・ド・ブラン。
この銘柄は、昨年2015ヴィンテージのものと稽古しておりますな。
裏ラベルによれば、デゴルジュマンは2020年10月、ドザージュ量は7g/Lだそうです。
グラスに注いで頂いて、まず泡の量に嬉しくなります。
フルート型のグラス(お店のもの)ということもあってか、
まさにキラキラと星が輝くように小さな泡がコンコンと湧き上がります。
香りは、フレッシュな若いリンゴの香りがしっかりして、いかにもシャルドネ100%といった感じです。
味わいは、コクがあって酸味シッカリ。飲んだ後の口の中にはハーブのような涼しげな香りが残ります。
やっぱり美味いな、シャンパーニュ。
ウニなんかの相性が難しげな魚介に合わせても、まさに「マリアージュ」という感じで引き立て合いましたよ。
点数 | 83点 |
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もちろんシャンパーニュでも乾杯します。乾杯は何回やっても良いものです。 おヒマな方はクリックで拡大して見て頂きたいのですが、泡のボリュームが視覚的にわかると思います。
こちらの料理が、さざえパン。
要するにエスカルゴバターソースのサザエ版です。ソースを焼いたパンに付けて食べれば完全にフレンチです。
シャンパーニュに合わせても良いですが、ブルゴーニュの白でも良さそうでした。
他にも、牛サガリ網焼きや胡麻サバ、冷やしトマトなんかも食べています。
名称 | Jacquesson "Cuvée 743" Extra-Brut N.V. ジャックソン "キュヴェ 743" エクストラ・ブリュット N.V. |
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生産者 | Jacquesson ジャックソン |
価格 | (ラー氏から) |
購入店 |
2本目のシャンパーニュはジャックソンのキュヴェ743。この造り手のワインとは道場初稽古のようです。
Extra-Brutとありますが、ドザージュ量は0gらしいので、
ノンドゼ(ブリュット・ナチュレ)ですね。ベーズヴィンテージは2015年、デゴルジュマンは2020年11月のようです。
グラスはラー氏に持参(4脚も!)して頂いたものを使いました。
色は、前のシャンパーニュよりわずかに濃くて、銅貨のような光る赤みを感じます。
香りは、ベースにあるリンゴの香りは同じですが、より熟れた感じで、熟成香もこちらのほうが感じます。
味わいは思いのほか酸味が柔らか。ドザージュされてないのに、品の良い甘味があってまろやかです。
ノンドゼのシャンパーニュって、どこか冷たい印象のあるワインが多くて、
享楽主義な師範としてはちょっと苦手意識があったりするのですが、
やっぱり上手な人が造るとそういうツンとした感じは無いんですね。
大変美味しいノンドゼでした。
点数 | 84点 |
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せっかくなんで、ということでラー氏が刺身の盛り合わせを追加で注文。
奥がアナゴ、手前がマダイ、右側がカツオ。
見て下さいこの真鯛のエッジが立っていること!求めていたコリッコリの白身です。
そして今回のお造りで白眉だったのがアナゴの刺身。しっかりした歯応えで旨味が凝縮されていました。
アナゴって、血に毒があって処理が難しいらしく、刺身で食べられる店は少ない(らしい)のですが、
この店では我々のために1匹捌いて調理してくれました。
チャンスがあれば絶対食べて見た方が良い料理だと思います!
名称 | Philipponat Blanc de Noirs Extra-Brut 2012 フィリッポナ ブラン・ド・ノワール エクストラ・ブリュット 2012 |
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生産者 | Philipponat フィリッポナ |
価格 | (ラー氏から) |
購入店 |
3本目はフィリッポナのブラン・ド・ノワールで、2012年のヴィンテージ・シャンパーニュ。
裏ラベルによれば、品種はピノ・ノワール100%、畑は1級と特級格付け、一番搾り果汁。
デゴルジュマンは2020年でドザージュは4.5g/Lです。
普通よりかなり太めのボトルと、黒地に金文字のラベルで「あたしゃぁ高級ですぞ」感ハンパ無いです。
さてこのワイン、色はやっぱりコレが一番濃い感じ、さすがのブラン・ド・ノワールです。
香りは、mashi-comさん曰く「ジョナゴールド!」らしいです。
師範はリンゴの品種まで特定する嗅覚は保持していませんが、そういうことらしいです。
それ以外にも香ばしい感じや奈良漬けみたいな熟成感があって、香りのオンパレードです。
味わいは、軽い苦味もあってギュッと締まった感じです。「凝縮感があるねぇ」なんて言いたくなります。
見た目を裏切らない、大変立派なシャンパーニュでした。
ラー氏は『このシャンパーニュにはこの魚を、こちらにはこの魚を』などと言われていましたが、
師範は十把一絡げに「3本とも新鮮な魚に合う!」でまとめさせて頂きます。
点数 | 85点 |
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捌いて貰った1匹のアナゴのうち、半分は刺身で食べましたが、半分はアナゴの白焼きにして頂きました。 これまたたいそう美味しゅうございました。 天ぷらで美味しく蒲焼き白焼きでも美味しく刺身も絶品、あなご超優秀です!
〆はネギトロ巻き、これでお腹いっぱいになりました。
お会計は・・・良く分かりません。というのも、昼のラーメンとかタクシー代とか持ち込みのシャンパーニュの代金とか、
いろいろまとめてラー氏が負担してくれていたので、このお店単体でおいくらだったのかは不明なんです。
でも、それら全部まとめて師範がお渡ししたのは2万円だったので、そんなにお高い店じゃないと思いますよ。
中洲ジャズ、那珂川にかかる橋の上でも演奏が繰り広げられていました。 良いなぁ、こういう風に音楽が身近にある環境。
三人人で向かったのは天神の中心地からちょっと離れた警固にあるワインバーYosga(ヨスガ)。
最近オープンした、自然派ワインがグラスで楽しめるワインバーのようです。
かなり年季の入ったビルの2階にありますが(同じビルには「年金バー さかえ」なるお店があって、そこの老店主がビルのオーナーとのこと)
店内はなかなかシックでモダンな雰囲気です。
店主はけーすけさん、
今日はよろしくお願いします。
名称 | Sou 2021 霜 2021 |
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生産者 | 98Wines |
価格 | 1,050円 (Glass) |
購入店 | Yosga |
一杯目は、すでに目の前に置かれていた日本ワイン。
造り手は最近話題の「98Wines」さん、このワインのロゼとは5月に稽古しております
・・・なんて書いていますが、現場ではそういうことには気づきませんでした。
というか、暗めのシックな照明下で小さい文字だと、老眼の師範は読めないんですよ(泣)
色は、ほの明るい感じの薄いグリ色に見えますが、暗めの照明なので細かいことは分かりません。
香りは、「これデラウェアですか?」って聞いちゃいました。
それくらい甲州よりも華やかさのある、しっかりした香りがあったように思います。
味わいは、いかにも日本ワインらしい旨味。しみじみ美味しい系のワインです。
明らかにポジティブ・バイアスが働いているというか、旅先で、素晴らしい食事をした後、
雰囲気の良いワインバーでマスターと楽しく会話しながら飲む日本ワイン、
これが美味く感じられないわけがないです。シチュエーション込みで「お薦め」です!
点数 | 78点 |
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ワインのお値段は、グラスワインが900円~、ボトルワインが5,800円~、比較的手ごろなお値段で提供されているようです。 ワイン以外にもウィスキーなんかのハードリカーもありますよ。
名称 | Campania Aglianico 2018 カンパニア アリアニコ 2018 |
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生産者 | Il Cancelliere イル・キャンセリエール |
価格 | ??円 (Glass) |
購入店 | Yosga |
こちらのお店、「自然派ワイン」が主体らしいので、結構ガチな自然派があります。
このワインは、mashi-comさんが注文されていたのを聞いて、師範も飲みたくなって「同じものを」とお願いしました。
カンパーニャ州のアリアニコ、一般に濃~いワインが想定されるわけですが・・・
色は確かに濃いです。暗い証明だとほぼ黒な紫ですね。
香りは、端的に言えば色の印象とはかなり異なる、トーン高めのマーマレードみたいな香りがします。
そして、口の中で湧いてくるのは例の「豆香」です。
味わいは、キュッと締まった渋味と酸味があって、濃い感じではないけど存在感はあります。
ワイン関連で、消費者としては「知らなければ良かった」香りとして、
ブショネと自然派の豆香があります。コレ、一度認識しちゃうとそこにネガティブなスイッチが入っちゃうのね。
美味しくないわけじゃないけど、どうしても(超軽い程度だけど)豆感が気になりました。
点数 | 72点 |
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おつまみは、左写真のパニプリと、写真撮り忘れていますが枝豆を出して頂きました。 枝豆を食べると↑のワインの豆感が中和されるかと思いましたが・・・そんなことはありませんでした。 イメージは似ているけど実際は別な香りのような気がします。
名称 | Hiedler "Langenloiser" Grüner Vertliner Tonmineral 2020 ヒードラー "ランゲンロイザー" グリューナー・ヴェルトリナー 2020 |
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生産者 | Hiedler ヒードラー |
価格 | 1,000円 (Glass) |
購入店 | Yosga |
もう一杯頂きます。良く飲むなぁ、今日の師範。
師範ってば意地悪ですから、注文する際ワイン選びの責任を人に任せます。
今回も、マスターのけいすけさんに「お手頃価格のワインの中で一番のお薦めをお願いします」と注文しました。
お店側からすれば『お前の趣味なんて知らんがな!』でしょうね、迷惑な客です。
そんな注文で出して頂いたのが、まだ抜栓されていないオーストリアのグリューナー・ヴェルトリナーです。
色は・・・わかりません。光量を落した照明下ではほぼ無色です。
香りは、一言で言えばフルーティ!です。青リンゴやレモンのような、シュッとした端正な香りを感じます。
味わいは・・・ゴメンナサイ、覚えて無いです。香りまではメモ取っていたんだけどなぁ。
でもまぁワインってヤツは香りが8割だと思っていますので、このワインはアタリです。
これも自然派なんだろうけど、ヘタな自然派に感じるネガティブ感が全く無くて、
酔った脳味噌に浸み入っていきました。
点数 | 80点 |
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そんな感じの二次会(なのか?)、お会計はいくらだったっけ?なんとなく4,000円くらいだったような気がします(うろ覚え)。 「安いワインください」しか言わない細客でスミマセン、今後ともよろしくお願いします。
店を出たのが夜10時すぎ、どういう経緯だったか忘れましたがラーメンおたくのラー氏と〆のラーメンを食べに行くことになりました。 店は、中洲川端にある元祖ラーメン長浜家、お久しぶりの西鉄バスで向かいました。
食べたのはラーメン 700円。いかにも博多ラーメンといった感じの麺とスープで、
特徴的なのはネギの多さでしょうか。
酔っぱらいなので正常な判断力は失っておりますが、しっかり美味しかったと思います。
そんな感じの初日でした。あー、飲んだ食べた!おやすみなさい。
二日目の朝。
台風14号は接近していますが、まだ福岡には大きな影響はありませんでした。
しかし正午からは九州新幹線は運休するとのこと。やっぱり熊本は行けなかったなぁ。
師範が予約していた列車は午前中の便だったので、払い戻し手数料の520円を取られました。
なんかめっちゃ悔しい感じです。
ちなみに左写真は今回利用した宿「ホテルリブマックス博多中洲」の全体写真。
目の前にコンビニがあるので便利です。朝ごはんにおにぎり2個を買って食べました。
午前中は、mashi-comさんとラー氏と、今日どうするかそれぞれの宿からDMで相談。
辛うじてランチまでは営業している店も多いので、ランチはしっかり食べようということになりました。
そんなランチのお店に決定されたのは、博多駅筑紫口にある藤う那といううなぎ屋さん。 うなぎを食べるのはこの時以来なので1年半ぶりです。 安ワイン道場師範の基本的スタンスとしては、絶滅危惧種であるうなぎを食べるのはご遠慮申し上げておるわけですが、 こういう場合にストップはかけない程度の社会性は持ち合わせております。
店内は結構な広さがあって、テーブルが木の柵で区切られています。 朝11時、開店とほぼ同時に入店したのですが(師範はちょっぴり遅れました。珍しい)、既に他のお客さんも入っていましたよ。 みんな同じことを考えるんだなぁ。
まだ午前中ですが、旅先であれば朝から飲んで良いということにしております。 師範のチョイスはキリン スプリングバレーをグラスで、確か680円。 これがめっぽう美味しかったのね。朝一番でタンクをサーバーに繋ぎたてなのが良かったのかも知れません。 ラー氏は白糸 70 純米 1合950円。「朝から日本酒かよ!」なんですが、師範も御猪口一杯頂きました。 スッキリしていて美味しい日本酒でしたよ。
料理は、食べたいものがいくつもあるので、3人でシェアしましょう、ということになりました。
久しぶりの鰻なのでデカい写真満載で参ります。
最初が白焼き、お値段4,800円。もう一度言います、お値段4,800円です。
僅か六切れの焼き魚が5,000円弱、師範一人だったらぜったいスルーする金額です。
高くなったなぁ、鰻。もちろん、絶滅危惧種ですから高くて当たり前、
というか高くして手が出ないようにするのが正解だと思います
・・・などと意識高そうに見えてしみったれたことを言っていますが、この白焼きは大変美味しゅうございました。
そして特うな重、お値段4,550円。「別に『特』にしなくても・・・」と思う所ですが、
うな重が4貫で3,250円、上うな重が5貫で3,900円だったのね、そして我々は平等主義な三人組なので、
3の倍数である6貫の『特』にすることが必須だったわけです。
この値段表から推察されるのは、鰻は一切れ650円ということですな。
一口が650円・・・あれ?ちょっと良いワインの有料試飲より安いぞ!?
あと、極めてどうでも良いことですが、お重の内側の高い部分に米粒が2つくっついているのが気になりました。
いや、食べることには何の支障もないんですが、写真的にはどうしてもあのポチポチが気になってしまいます。
お金以外にも細かいヤツでスミマセン。
で、鰻の蒲焼き、大変美味しゅうございました。
もう一品が上うなぎセイロ蒸し、鰻3貫でお値段3,200円。
こちらは3の倍数が一番高いランクでは無くて助かりました。
今回の三品、どれも美味しかったのですが、やっぱり一番ヒットだったのはこのセイロ蒸しかなぁ。
九州の鰻の食べ方といえばセイロ蒸しだと思うのですよ。
この日の鰻は宮崎産とのこと。脂が乗り過ぎていない、ややしっかりした身質の鰻だったので、
蒸されて柔らかくなっている方が相性が良いように感じました。
白焼きには山葵が添えられるわけですが、
まるで高級寿司屋(行ったことありません)みたいに鮫皮おろしと生の山葵が出されます。
なにそれ高級!って感じです。
そんな感じの嵐の前のランチ、お会計はトータルで20,000円弱だったかな?
昼から大贅沢なわけですが、この日の夜は台風通過でお籠りが決定していたので、
文字通り太っ腹になっておりました。
昼食の後は、夜のお籠りのお供を買いに、住吉神社のそばにある山崎酒店へ。
お知り合いのぐぇすさんに
『土日でセール中です』と教えて頂いた店です。
詳しくは省略しますが、なかなかこだわりのお店のようで、夜にはワインの角打ちもやられているそうです。
ココで買ったワインに関しては後述します。
今宵の宿は東横イン 博多駅前祇園。そもそもこの日は熊本で泊まる予定だったので、
前日に急遽予約しました。宿泊料金は7,000円です。台風通過の日だったので、「とにかくマトモな宿で一番安いとこ」が
ここだったわけです。
ただ、実際はそのお値段では済まなくて・・・なんと一般の客はチェックイン時間が16:00なんですね。
もうあらかた店も閉まっていてやることがないので、こっちとしては早くチェックインしたいわけですよ。
それが東横INNの会員になるとチェックイン時間が15:00なんだそう。
入会金は1,500円、アーリーチェックイン価格だと思って入会しました(宿泊料金は5%引になります)
急遽押さえた安い部屋ですから、窓の外は隣のビルの壁、昼なお暗い感じですが、そんなことはどうでも良いんです。
とにかく今夜の台風14号を安全にやり過ごせれば良いんです。
あと、今どきのホテルには珍しく(建物的に「今どきのホテル」ではないのでしょうが)、
窓が引き違いで開く仕様になっていて、なぜかベランダもあります。
台風を直に感じたい宿泊客には嬉しい仕様になっています。
夕食は・・・なんか福岡らしいものでも買って来れば良かったのですが、
そういう店も既に閉まっていて、結局ホテルそばのコンビニで買って来ました。
どこからどう見ても「出張者の夕餉」ですな。拡大するとわかりますが、
それでもなんとか九州っぽさを、ということでメインは鳥めし弁当です。
この晩は、結局会えなかったメンバーで「残念会をしよう!」ということになりまして、
急遽オンラインワイン会を設定しました。参加メンバーは下記の皆さんです。
・mashi-comさん
・ラー氏
・カツミさん
・Yuichi Satoさん
・くまべ ゆみさん
それでは、本日のハイライト、山崎酒店で買ってきたワインとの稽古記録が下記です。
名称 | Muscat Bailey A "Cuvée Ogihara" Barrel Aged 2012 マスカット・ベーリーA "キュヴェ・オギハラ" バレル・エイジド 2012 |
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生産者 | Chateau Sakaori Winery シャトー酒折ワイナリー |
価格 | 2,140円 |
購入店 | 山崎酒店
午後に伺った山崎酒店で調達したワインがコチラです。
セールの価格はだいたいどれも30%オフでした。そんなセールの対象に日本ワインが含まれるのって珍しいですよね。
だいたい日本ワインはどこでも同じ値段なイメージがありますから。
そして更に興味を惹かれたのは、ヴィンテージが2012年と古めで樽熟成されていること。
好きなんですよ、樽熟成のマスカット・ベーリーA。
さて稽古。
色は澄んだ赤紫色。エッジに僅かにオレンジが見えますが、それほど熟成が進んだ感じは受けません。
香りは、最初嗅いだ時「え?これピノ・ノワール?」と思いました。それも結構良いやつ。
赤いベリーのフルーツ香とカラメルのような樽香が良い感じに溶け合っていて、ボリュームたっぷり華やかな香りです。
口に含むと、さすがにピノ・ノワールとの違いは明らかです。特に特徴的なのは酸味が弱いことですね。
呼応するように甘味も渋味も弱いので、バランスは悪くないのですが軽い感じではあります。
軽いけれども香り華やかで、スイスイ入っていくワインです。
リモート宴会で、師範は「こりゃアルコール度数4%の『ほろよい』より度数が低いね」などとほざいておったようです。
そんなことなくて12%ですけど、それほどスムーズだったということなんでしょう。
点数 | 84点 |
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深夜になると、やや雨風が強まってきましたが、それでも『これまで経験したことのない強い雨風』って感じでは無かったような
・・・
三日目の朝。東横イン博多駅前祇園のベランダからの写真です。
この頃ちょうど台風の真下にあったと思いますが、思いのほか穏やかでしたね。台風の目の近くだったのかな?
そしてこれは後から知ったのですが、この宿泊は朝食付きプランでした。
台風だから助かったなぁ。この日も夜まで交通機関は動かず、お店もあまり開いていないので、
この朝食には救われました(さすがにまだ酒は飲んでません)
宿を10時にチェックアウトして、次の宿にキャリーケースを預けたら、もうやることがありません。
雨は時折強く降り風もありますが、歩ける合間を見つけて「懐かしい場所めぐり」をすることにしました。
最初に向かったのが住吉神社。今を去ること34年前、当時学生だった師範が合同デートでお参りした神社です。
もちろんその時のお相手が今の師範代ですよ。
そしてこの台風の中、結婚式を挙げるカップルの姿がありました。あなた方も幸せになって下さい。
「懐かしい場所めぐり」その二、博多全日空ホテル(今はANAクラウンプラザホテル福岡)です。 学生の頃、ある外資系石油掘削会社の奨学金を貰っていました。給付型で年間12万円くらいだったかなぁ、 貧乏学生には大変ありがたい奨学金でした。その会社の方と一回だけ面談したのがこのホテルです。 時間にして30分くらいだったかな、論分やレポート提出など何もなく、その面談だけでした。 太っ腹な会社だなぁ、と思いましたよ。今でもその名前を聞くとありがたいイメージが湧きますし、 同じ名前のワインもあるんですよ。
・・・などと感傷に浸りつつ博多駅に戻ってきましたが、まだ閉まっている飲食店がほとんど。 そんな中、師範がまだこちらに住んでいた頃と変わらない佇まいのお店、名代ラーメン亭が開いていました。 開いている店が少ないこともあり、店の前には7~8人の行列が出来ていましたが、 ランチ難民になるのも嫌だし、どうせ暇だし、今回は並ぶことにしました。
ラーメン屋なので、並ぶと言っても15分くらいだったかな?比較的すんなり入店出来ましたよ。
注文はちゃんぽん 650円にしました。ラーメンは前々日に二杯食べましたからね。
これが野菜たっぷりキクラゲたっぷりで、ゴロッとした豚肉も入っていて食べ応えのある丼でした。
ちゃんぽん、リンガーハットも好きですが、やっぱり本場長崎に近いと一味違いますね。
頼んだのはそれだけではありません、瓶ビールセットも頂きました。
不思議なのは、瓶ビール単品だと550円なのに、それにギョウザ10個と枝豆が付いて650円なんですよ。
ややバグった価格設定、セットで頼まない手は無いですよね。
ただ、この日は大繁盛しているせいか、ギョウザの提供には非常に時間がかかって、
この写真を撮るまでビールを待っていたらちょっとぬるくなっちゃいました。
この日の宿は、ホテルユニゾ博多駅博多口、住吉神社のすぐ横にあります。 この宿のありがたいところは、チェックインが14:00からと早いこと。特にこの日は助かりました。 連休最終日ということもあってか、宿泊料金はグッとお安くて一泊4,356円。でも外観的にはこれまでの宿の中で一番立派です。
安い部屋だからそりゃそうだよね~、ということで、窓は曇りガラスで開けたら隣のビルの裏側ビュー。 でも、それなりの広さがあって水回りの設備なんかも新しくて、寝るだけ(+ちょっとだけ執筆活動)の宿としては十分です。
特に何もしていないけどお疲れさま~の一杯は、キリンのスプリングバレー・シルクエール。
昨日飲んだスプリングバレーが美味しかったので買ってみました。
これも美味しいですね。華やかなんだけど、いわゆる白ビールみたいに副原料で香り付けがされている感じでは無くて、
ビールらしいビールです。
ただ一点、「クラフトビール」と書かれているのには違和感があるなぁ。
その名前に明確な定義は無いみたいだけど、大メーカーがクラフトビールを名乗るのは違うと思います。
マーケティング根性が見え見えで興ざめしちゃいますよ。
夜からは開ける店も多いようで、今宵の飲み会の店をラー氏に予約して頂きました。
宿から向かうと、なんとも懐かしいエリアにその店はあったんですね。
・・・というわけで「懐かしい場所めぐり」その三はオート井元。
大学に入ってすぐ、大学生協の紹介で原付スクーター(赤いヤマハのジョグ)をここで買いました。
以前は裏の川にバイクをぶら下げているのが看板になっていたのですが、今はやめちゃったみたいですね。
そのスクーターは6年乗って、上京する際に行きつけの床屋の主人に1万円で買ってもらいました。
「オート井元があるんだったらもしかして・・・」と思って見にいくと、ありましたありました、
昔とほとんど同じ佇まい(テントは変わったかな?)のJazz & Coffee JABです。
師範は大学時代に「軽音楽部Jazz研究会」ってところに所属していました。
その中のコアな一派がこのお店が好きで、師範も時々伺ったことがあります。
残念ながら時間が無かったのと、「常連」と言えるほどの存在でも無かったので入店はしませんでしたが、
今でもアナログレコードでジャズを聴かせるお店らしいです。「懐かしい場所めぐり」その四でした。
今宵の飲み会は、
初日に「明日or明後日お会い出来ないかしら」とお誘いしたら来て頂けた、
こちら在住のぐぇすさん
にも加わって頂いて4人でにぎやかに。
お店もぐぇすさんご推薦のやきとり六三四(むさし)という焼鳥屋さん。
師範が「学生が食べるような福岡らしい焼鳥屋に行きたい」とお伝えしたら選んで頂きました。
お店は、オート井元の真向かいにあるビルの一階。あいにく外観写真は撮り忘れています。
よっぽど懐かしさに溺れていたのでしょう。
店内は、ジャズが流れるようなオシャレな空間。同じ「ジャズが流れる」でもJABとは大きな違いです。
ツマミは、まずは福岡らしいものを出して頂きましょう、ということで最初は胡麻カンパチ。 食べたら爽やかな香りがして、「梅の香りがありますね」なんて言いましたが実際は青じその香りでした。 だいたいそんな程度ですよ、師範の味覚嗅覚なんて。
「とりあえずビール」ということで、まずは生ビールで乾杯! 手が3つしかありませんが、mashi-comさんはビールが苦手で飲まなかった、ってわけではありません。 彼女は間違って別の店に行ってしまい、到着が遅れたからです。 師範も顔負けのウッカリ八兵衛さんで、今回はいろいろ楽しませて頂きました。
左写真は大根の唐揚げ、最近こちらで流行っているらしいです。 この店のは唐揚げというよりフライですね。軽めの味付けで煮込まれた大根が、 衣を纏ってカラッと揚げられています。こりゃ美味いわ、流行るのはよくわかります。
『ビールは水と一緒だから飲むだけ無駄』という呑兵衛女史の迷言よろしく、 生ビールはあっという間に蒸発して、次に頼んだのが山椒ハイボール。 ちゃんと山椒の香りがあって美味しいんだけど、いかんせん量が少ないのね。 またビールに戻りましたとさ。
福岡の居酒屋で定番の突き出しといえば酢モツです。 このお店の酢モツは、あまり脂っこく(ゼラチンっこく?)無くて、サッパリした味わいです。 横に添えられた柚子胡椒も定番ですね。
頼んだ料理をどんどん書いていきます。こちらは山芋鉄板焼。 濃い味の小麦抜きお好み焼きって感じで、酒が進むメニューです。
福岡はあまり関係ないですが、このお店のスペシャリテらしいのがチーズ豆腐(バケット添え)。 なんだかとても味の濃いチーズ豆腐を、柔らかいけどちゃんと香りのバゲットにつけて食べると、 とてもワインが欲しくなります・・・というわけで・・・
名称 | Fleixenet X Brut N.V. フレシネ エックス ブルット N.V. |
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生産者 | Fleixenet フレシネ |
価格 | 4,400円 (お店価格) |
購入店 | やきとり六三四 |
ワインリストには10種類ほど(赤4白4泡2)が並んでいました。
そんな中から、パーリー気分で泡が飲みたかったわけです。
他の選択肢としてパイパー・エイドシックが11,000円もあったんだけど、師範の独断でこのワインを選ばせて頂きました。
ラー氏はカバは飲まない主義らしいですが、そんなことは気にしません。
実は注文した時に、お店の方から『あいにく品切れなんです~』と言われて、
それは残念ということで別のワイン(白)を注文し直しました。
ところがお店の方が再度現れて
『隣の系列店にさっきのスパークリングがあるのを確認しましたけどどうなさいますか?』とのご提案。
せっかく調べて頂いたんだったらそちらを注文しないわけにはいかないでしょう。
色は薄め、泡立ちも少なめなように感じます。
香りには明確にベリーの香りがします。加えて、「これ南アフリカ?」って感じのゴムっぽさも感じます。
味わいは、シャンパーニュに比べるとかなり甘さがあります。
どことなくジュースっぽい味わいは好き嫌いが分かれるところかも知れません。
mashi-comさん曰く『女子はこういうワイン好きだと思うよ~』って言われていましたが、
師範の知る女子は大抵甘めのに対して評価が厳しいように思います。師範は結構好きですけどね。
点数 | 73点 |
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そして4人揃っての乾杯。 クリックして写真拡大するとわかりますが、やっぱりシャンパーニュと比較すると泡が弱いんですよね。 瓶内二次発酵だから全てシュワシュワ~、というわけでは無いようです。
ここからこの店に来た目的の焼鳥(というか串焼き)をガンガン攻めていきます。
最初に来たのが雲仙ハム、先日道場でも稽古しました。
直火で焼くと表面がよりカリっとして美味しゅうございます。
九州の焼鳥と言えば豚バラですよ。豚の産地は霧島だそうです。 コレが美味い、実に美味い。師範の知っている豚バラの焼鳥はもっと脂っこい感じでしたが、 ここのは身質がしっかりしていて弾力性があります。いやー、来た甲斐がありました。
ここらへんからちょっと串の名前が怪しくなっていくのですが、これは多分せせりだと思います。 身の間に青じそが挟んであって、爽やかな味わいでした。
4人で飲むとスパークリング1本なんてすぐ無くなっちゃうわけで、
九州ということもあって魔王をロックでお願いしました。
魔王が1杯700円なのはさすが九州の居酒屋ですね。
芋らしくないキレイな香りの焼酎で、ミーハーながら師範は大好きな銘柄です。
その他、大賀 純米吟醸という清酒も頂いています。あいにくどんなお酒だったか覚えていませんけど。
この串はこちらのお店のオリジナルでしょうね、多分万能ねぎ巻だと思います。 味わいは・・・あまり覚えていないんですよ。万能ねぎは博多の名産ですが、ここはアスパラの方が良いような気がしました。
こちらが軟骨入りつくね、ボリュームたっぷりで味付けしっかり。 でも師範がこっちに住んでいる頃はつくねって団子状だった気がします。 焼鳥界もいろいろ変化しているんですね。
最後の最後に出されたのは、この店の一番人気らしいぷりっぷりえび巻。 この串の提供がとても遅くなったので、謝罪と共にサービスもして頂きました。 海老とベーコン、不思議な相性ですが美味しかったですよ。
そして、福岡の焼鳥で外せない、というか頼まなくてもサービスで出て来るのがキャベツです。
ポン酢がかけられていてサッパリ頂けます。おかわり自由、これだけで酒を飲んでも良いかも知れません(ダメです)
そんな感じの福岡の焼鳥、お会計は4人分トータルで25,000円強でした。
学生には厳しいそれなりの金額になっちゃいましたが、飲みたいものを飲んで食べたいものを食べたので満足です!
「次の店に行きましょう」ってことになって、最初は山崎酒店のワイン角打ちに行こうとしましたが、
あいにく閉まった後でした。
ならば、ということでぐぇすさんがご存じのワインバーに電話して頂き、
開いていたのが薬院にある白樺というイタリアワイン中心のワインバー。
店の入り口は、ワインバーというより「懐かしのバー」みたいな感じですが、
店の中にはちゃんとワインセラーの部屋があったりして本格的です。
温かみのある、山小屋の中のような空間ですよ。
名称 | Malvira "Treuve" 2012 マルヴィラ "トレウヴェ" 2012 |
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生産者 | Az. Agr. Malvila アズィエンダ・アグリコーラ・マルヴィラ |
価格 | (1,000円くらい) |
購入店 | 白樺 |
まず座って最初に「しっかりした白をお願いします」と言って出して頂いたのがこちら。
品種はアルネイスとシャルドネとソーヴィニョン・ブランの3種類が使われているので「Treuve」という名前らしいです。
ランゲDOCって、こういう品種構成も許されるんですね。
色は、やや麦わら色がかった感じがしますが、それほど熟成を感じる外観ではありません。
香りは、既に「若い白」のフレッシュなフルーツ感は弱くなっていて、ナッツのような熟成香が出始めています。
味わいは、メモをそのまま書き写せば「カタい皮の中に旨味」らしいです。
3つの品種が使われていて面白いワインなのですが、
いかんせん10年経つとそれぞれの品種の個性は液体の中に溶け込んでいて、
シンプルに熟成感のある白ワインだなぁ、という印象です。
点数 | 76点 |
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ここでも乾杯。白ワイン用のグラスがデカくてステキです。
ラー氏はフランチャコルタを召し上がっていました。ぐぇすさんは・・・何でしたっけね?写真によると最初から赤みたいですね。
ちなみに、mashi-comさんは『旅では宿も楽しみたい』とのことで1次会でお別れです。また東京でお会いしましょ~!
名称 | Amarone della Valpolicella Classico 2016 アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・クラッシコ 2016 |
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生産者 | Capitel de Roari キャピテル・デ・ロアリ |
価格 | (1,000円くらい) |
購入店 | 白樺 |
『次は何にしましょう』ということになって、
マスターに「あと2杯、どちらも赤を飲むと思います。なので順番的に良い感じのものを出してください」と、
『知らんがな!』と一蹴したくなるような注文のしかたをさせて頂きました。
それに対して、一瞬悩んだ後、ちょっとニヤッとして出して頂いたのがコチラのアマローネ。
えぇ?アマローネと言ったらとっても濃いヤツ、普通は後に選ぶんじゃないですか?
・・・などと訝しがりつつ稽古すると、外観は徒然しっかりと濃い紫色、エッジまでビシッと濃紫です。
香りのボリュームが素晴らしいのね。レーズン、プルーン、カラメル、アマローネに期待する香りがバッチリ香ります。
味わいは、香りの印象よりも軽くて固い印象があります。開けたてということが影響しているのかも知れません。
とても濃くて美味しい赤です。こういうワインは、複数日に分けて稽古すればより楽しめると思います。
ワインバーのグラスワイン用途にはバッチリですね。
点数 | 83点 |
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こちらが、このお店を一人で切り盛りされているイケメン店主の宮内さん。 お客さんには、ご近所の名店の大将などもお見えになっていました。 地域に愛されているお店、という感じです。
名称 | Barbaresco "Vallegrande" 2012 バルバレスコ "ヴァッレグランデ" 2012 |
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生産者 | Grasso Fratelli グラッソ・フラテッリ |
価格 | (1,000円くらい) |
購入店 | 白樺 |
前のワインがアマローネでしたから、次に何を出して頂けるのか興味津々なわけです。
そこにやおら出されたのがバルバレスコですよ。師範ちょっとビビりましたね。
お値段を聞いたら『うちはだいたいどれも1,000円前後なので大丈夫です』とのことでホッとしました。
色は、アマローネと比べると明らかに明るい、そしてちょっとレンガ色がかった紫色です。
香りは、最初はあまり開いて無くて冷たい感じでした。
でも時間が経つと、チェリーのようなキュートな香りが漂って来ます。
単純にフルーツだけじゃなくて、大樽っぽいほのかなバニラ香やハーブのような香りもしてきます。
味わいは、決して重いわけじゃ無いけど存在感のある味わい。熟成の成せる業だと思います。
なるほどね、ガツンと若い赤から落ち着いた赤へのグラデーションを楽しませる寸法だったのでしょう。
大変勉強になりました。そして、こういう頼み方をしてみると、お店の方の個性が見える気がします。
こちらのマスターはサプライズな感じがお好きなようですね。
点数 | 81点 |
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よせば良いのにハードリカーなんかも頂いています。 キッチリ凍らせたリモンチェッロ、甘くて冷たくておいしいですね。 でも、こういうのを頂いちゃうと意識が飛ぶんだよなぁ。
名称 | Montepulciano d'Abruzzo 2020 モンテプルチアーノ・ダブルッツォ 2020 |
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生産者 | Barone di Valforte バローネ・ディ・ヴァルフォルテ |
価格 | (1,000円くらい) |
購入店 | 白樺 |
・・・というわけで、リモンチェッロの後もなにか飲んだ気がしていましたが、
カメラのメモリーにはこういうワインが保存されていました。
モンテプルチアーノ・ダブルッツォ、確かぐぇすさんが先に飲まれていて、
おいしそうだったんで追加で注文したんだと思います。
・・・ってな程度の記憶力ですから、毎度のことながらほとんど覚えちゃいません。
ウソです、全然覚えていません。ホントすみません!
師範安定のグダグダ具合ですが、「飲み過ぎてこそ」の飲み会でした。
点数 | ??点 |
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こちらが華麗な所作でワインを注ぐ宮内マスター。優しげな感じでしょ?
お会計は・・・覚えていません。一人5~6000円くらいだったんじゃないかしらね。
福岡最後の夜、楽しませて頂きました!
本日の〆は、ウエスト 渡辺通り店でごぼう天うどんを。
横にチョコッと乗っているのは丸天の1/4。ラー氏がマル天を注文した時、お店の方から切り分けるか聞かれて、
ハイと答えたらこの状態で提供されました。切り口まで揚がっているので、
注文を受けた後に揚げられたものであることをラー氏が指摘されていました。
いやー、着眼点が細かいのよ、ラー氏。
そんな感じの福岡三日目、タクシーで帰宅しておやすみなさい。
お付き合いありがとうございました>ぐぇすさん&ラー氏。
おはようございます。ホテルユニゾ博多駅博多口、一泊4,356円の部屋の窓からの眺めがコチラです。
辛うじて晴れていることがわかります。
などとさみしいことを言ってますが、このホテルはチェックアウトも12:00までと遅いんですね。
なので多少執筆活動の時間が取れたので、ホテルから初日分の更新をアップ出来ました。
ホントは常に翌日アップしていきたかったんですけどね。だってほら、ワインの印象とか話したこととか忘れちゃうから。
でも全然無理でした(泣)
神戸への新幹線は午後なので、昼食は博多でうどんを食べると決めていました。
前日夜にも食べちゃって若干別の料理にしようか迷いましたが、
やっぱり初心貫徹、伺ったのは祇園方面にある中世博多うどん 春月庵 承天寺前店です。
店に着いたのは正午前ですが、店内はほぼお客さんでいっぱい。かなりの人気店のようです。
客層のほとんどが、近所のオフィスに勤める皆さんと言った感じ。
OLさんが『ぶっかけ!』とか言われるのにドキッとしたりしました(違)
師範が注文したのは、またまたごぼ天うどん、お値段750円也。
うどんは何玉でも同じ値段とのことだったので、貧乏人根性にかけては全国大会出場クラスと自負しておる師範、
2玉でお願いしました(3玉は無理と判断しました)。
「麺は、地粉が使われているのかやや色がついており、博多のうどんらしく柔らかで優しい食感。
汁は鰹節の香りがしっかりと感じられ旨味があり、ごぼう天もカラリと揚がっています。
典型的な『博多うどん』と言って良いでしょう。」
・・・なんてね。ラー氏構文へのオマージュです。
九州脱出の新幹線は博多13:15発のぞみ32号。 博多駅の新幹線ホームって、ホームドアが設置されていないところがあるんですね。 なので黄色い線の内側からでも比較的写真が撮りやすいんですよ・・・でもタイミングと明るさ合ってませんけど。
「旅のお供は地ビールでしょ」と、Fukuoka Craft Double IPAを博多駅デイトス内の住吉酒販で買いました。
値札が無かったのでそのままレジに持って行ったらお値段なんと825円也!ちょっとビックリしましたが今さら後には引けません。
その価値があるかどうかはアレですが、濃くてフルーティで美味しいビールだなぁと。
ところがですよ。改めて缶の裏側を見たら製造所は福岡じゃなくて山梨、「全然地ビールじゃないじゃん!」です。
プンスカ!・・・とか言いながら、師範が旅先でご一緒する皆さんへのお土産にと持ってきたYOKOHAMA LAGERも製造は静岡なんですね。
新神戸への到着は15:29の定刻、この駅に降りたったのは確か中学生の時以来。
春に神戸に来た時は神戸空港からのIn/Outでしたから。
新神戸駅、ホント山のふもとにあるんですね。
神戸は海あり山ありの土地柄からか、お住まいの方のバリエーションも豊かな気がします。
神戸での宿泊先は、グリーンヒルホテルアーバン。新神戸駅と三ノ宮駅の中間にあるのと、
例によってバストイレ付きの部屋で一番安かったのがここだったので選びました。
一泊のお値段は4,559円です。
建物は結構年季が入っていて、カードキーではなく鍵、それも外出時にはフロントに預けるスタイルです。
一階には「オムライスの店」が入っていて、不思議なご縁を感じましたよ(その意味は後ほど)。
部屋は、これまで泊まってきた宿の中で一番狭い感じがします。 窓の外は当然隣のビルの壁。でも良いんですよ、宿は寝るだけだから(毎度言ってます)。 今回は飲食にリソース全振りスタイルです。なんたって「遠征稽古」ですから。
そもそも今回の遠征稽古、九州だけにするつもりだったんですよ。
でも、せっかく新幹線だし、途中下車して会いたい人に会うのも良いなぁと考えて、
神戸遠征稽古の時にお世話になった
オムライスさんに「ド平日だけどお会い出来ませんか?」とご相談。
そうしたら『ぜひぜひ!』ということになって途中下車を決定しました。
それだけでも嬉しいのに、ご一緒するメンバーまで集めて頂いて、感無量であります。
そんなオムライスさんに予約して頂いたお店がアラジャポネーズ フクというフレンチレストランです。
参加して頂いたのは下記の皆さんです。
・オムライスさん(幹事)
・シロさん
・泉明宏さん
・ななさん(後半から)
・安ワイン道場師範
名称 | Nyetimber Rosé Brut N.V. ナイティンバー ロゼ・ブリュット N.V. |
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生産者 | Nyetimber ナイティンバー |
価格 | (シロさんから) |
購入店 |
まず1本目、「令和の西の文豪」シロさんに持ち込みして頂いたワインがコチラ、
イケてるイングリッシュ・スパークリングの代名詞である「ナイティンバー」のロゼ。
師範はナイティンバーとは初稽古、というかイングリッシュ・スパークリングとの稽古もわずかに3回目です。
温暖化の影響もあって、昨今ではシャンパーニュを凌駕するとも言われるこの地のワイン、ありがたく稽古させて頂きます。
グラスに注いで頂いて、まず泡のボリュームが凄いんですね。
まるで滝をひっくり返したみたいにドドーっと泡が立ち昇ります。
色はやや濃いめのオレンジピンク。黒ブドウだけかと思ったらシャルドネも使われているようです。
泡が多いということは液体中の空気が大量に発散されているわけで、香りのボリュームも大変立派です。
赤いベリー系のフルーツの香りとハーブのような涼やかな香り、シャンパーニュに負けない冷涼感があります。
そして味わいが濃いんですよ、とにかく濃い。酸味も甘味も旨味も強い。泡だけどメインを張れるワインです。
シェフの福井さんも『合わせる料理の予定が変わりました』と言うくらい、とにかくしっかりしたスパークリングです。
泡もしっかりしているし、時間をかけてゆっくり飲みたいスパークリングですね。英国の泡、今後ますます期待できそうです。
点数 | 87点 |
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まずはオッサン4人で乾杯!クリックして画像拡大して頂くと、このスパークリングの泡のボリュームが分かると思います。
このフルート型のグラス、飲み口が斜めに切られています。その尖った方で飲むのが正解か、凹んだ方で飲むのが正解か、
ひとしきり盛り上がっておりました。凹んで飲んだ方が確かに香りは拾いやすいけど、鼻が当たって邪魔なのよね。
一皿目の料理がこちら。
紅ズワイガニと毛ガニのタルタル シャインマスカットとお米のサラダ
見て下さいよこの料理の美しさ。そしてもちろん見た目が美しいだけじゃなくて食べても美味しいんです。
蟹のタルタルは旨味タップリ、お米のサラダはパラリとした爽やかな押し寿司感。見た目も味もコントラストがハッキリしています。
ただ、シェフとしてはもう少しクリアなスパークリングが最初に来ることを想定していたみたい。
なので『スパークリングとシャブリ、両方に合わせてみてください』とのことでした。
次に口直し?として出された一皿がまたビックリです。
水牛モッツァレラと梨の貴腐ワインスープ EVオリーブオイルのアイス
味わいがちょっと想像つかないでしょ、これが絶妙に美味いのよ。甘さの中に塩味と胡椒のスパイシーさも効いていて、
デザートのようでいてワインに合う、不思議な感覚でした。
名称 | Chablis Grand Cru Blanchot 2018 シャブリ・グラン・クリュ ブランショ 2018 |
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生産者 | Jean-Paul & Benoít DROIN ジャン・ポール&ブノワ・ドロワン |
価格 | (オムライスさんから) |
購入店 |
オムライスさんが持ち込みされていたのは、シャブリの特級畑。
『シャブリでもグラン・クリュには樽を使う造り手が多い中、この造り手は珍しくステンレス100%です』とのことでした。
ここで恥ずかしながらカミングアウトしますが、師範はシャブリの特級畑とは過去1度しか稽古したことがありません
(16年前のこの時)。それもお値段2,980円の激安グラン・クリュ。
なので、シャブリでも樽を使いがちという最近の傾向は知りませんでした。でも知っているふりをしていました(恥)
まず外観ですが、2018年と若く、樽熟もしていないからかグラン・クリュとしては薄めに感じました。
香りは、若いリンゴや柑橘系のシュッとしたフルーツ香と、なぜか樽香のような香ばしさを感じます。
味わいは、さすがグラン・クリュといった厚みがあります。2018年という暑いヴィンテージの影響もあるのかな?
冷涼感よりも豊満さを感じる味わいです。
『ホントにこれ樽使ってないの?』とみんなでオムライスさんに食って掛かっていました。
「ステンレス100%でオークチップ使用」なんて暴言も出たり。この香ばしさは種由来なんですかね?。
とても貴重な経験をさせて頂きありがとうございました。今後はワインの香ばしさを全て樽とは思わないことにします!
点数 | 85点 |
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若干見た目は地味ですが次のお皿は
鱧の天ぷら 緑茶のフラン
です。天ぷらにフランを乗せて、パプリカの入った燻製塩で頂きます。
天ぷらの衣にはキャラウェイ・シードが混ぜてあるのですが、更に即興の一工夫があって、クルミとアーモンドを加えたそうです。
いわゆる樽無しシャブリを想定していたら案外香ばしさがあったので、料理に香ばしさを乗せた、というお話だったと思います。
そういうライブ感が楽しいお店です。
このお店のスペシャリテらしいのがコチラ。
龍のたまごのラビオローネ 秋トリュフ&トリュフのソース
『ちょっとトリュフかけすぎちゃいました』とのこと、ありがとうございます。
もうめっちゃトリュフの香りに包まれました。やっぱりトリュフには独特の麻薬的な魅力というか、
引き込まれる香りがありますね。ボケ老人みたいな顔になってしまいます。
右写真が、ナイフで切ったところ。トロットロの卵がトリュフの下から「くばぁ」します。 エロい。本当にエロい料理です!(師範錯乱)
名称 | Volnay Premier Cru Caillerets "Ancienne Cuvée Carnot" 2015 ヴォルネイ・プルミエ・クリュ カイユレ "アンシエンヌ・キュヴェ・カルノ" 2015 |
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生産者 | Dom. Bouchard Père & Fils ドメーヌ・ブシャール・ペール&フィス |
価格 | (泉明宏さんから) |
購入店 |
オムライスさんの指南の下、「ワインの泉」さんが持ち込みされたのがこのブルゴーニュ。ヴォルネイの1級畑カイユレです。
特級畑を持たない村で特級扱いされている畑の1つみたいですね。『カイユレを飲まずしてヴォルネイを語るな』らしいです。
そんなカイユレの畑と稽古したのはもう20年近く前(この時)、
当時は名門造り手のカイユレも5,000円くらいだったんですね(遠い目)。
色は、ボーヌ側のピノ・ノワールらしくしっかりと濃い、やや青みを感じる紫色です。
香りは素晴らしい。熟れたチェリーや上質な革のソファー、家具工場の木と接着剤。
言っている意味わかんないでしょうけどそういう香りがブワッと来ます。
味わいも強いですね。2015年産ですがまだまだ若い。固いと言って良いくらい。
ちょっとやそっとグラスに放置しても全然平気な体力を感じました。
いやー、美味いっす。ホント最近はこの造り手(ブシャール・ペール・エ・フィス)を見直すことが多いです。
以前はかなり残念な造り手の印象があったんですが、アンリオが買収してからめきめきと品質を上げてきているみたいですね。
点数 | 88点 |
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ブルゴーニュのピノ・ノワールに合わされたのが、定番の鴨料理です。
鴨のサラダ レバーと赤ワインビネガーとトリュフオイルのドレッシング
見た目は定番ですが、味わいがかなり独特です。
鴨のローストにはオレンジソースなんかが使われることが多いんですけど、今回のはレバー風味のソースです。
いやー、さすがだと思いましたよ。ブルゴーニュのピノでも、
もっと北のジュヴレ・シャンベルタンあたりだとオレンジソースが良さそうですが、
南のヴォルネイにはケモノっぽさのあるこのソースがびったりです。
それに、生野菜が単なる付け合わせに添えられているだけでなく、
いっしょに食べることで香りを上手く緩和してワインと繋いでくれます。
「参りました」の一皿です。
こちらのお店、本来は和牛の料理が主体とのことで、ちょっとおつまみ的に出して頂いたのがコレ、
和牛の脂身のハム
もし持ち込みワインがボルドー系だったらこういうしっかりした脂の感じがある料理が出されたんでしょうね。
シェフの引き出しの多さを感じさせて頂きました。
最後にデザートです。
キルシュに付けたフルーツケーキとチーズケーキ
コーヒーを頂きながら、お仕事を終えて参加して頂いたななさんと会話しながら、楽しい時間を過ごさせて頂きました。
時々本音が沁み出す「ブラック・オムライス」や「ブラック・シロ」な話も聴けて、お腹も頭も大満足です。
ワインとグラスの後ろにいらっしゃるのが、このお店を切り盛りされている福井シェフ。
見た目はお若いのにさまざまなアイディアをお持ちの料理人さんです。
ワインに合わせて極めて繊細に設計&調整された料理を、ライブ感のあるカウンターで堪能させて頂きました。
お会計は一人14,000円。持ち込まれたワインは別なので、その分はご馳走になってしまいました。
長いことサイトを続けていると、こんな僥倖に恵まれます。ありがたい話です。
神戸の夜の二軒目は、いつも良い評判を聞くリシュリュゥさん。
シャンパーニュがメインのワインバーで、元町駅から近い場所にあります。
マスターは、オムライスさんが師と仰ぐ中島ソムリエ。お名刺には"Amphitryon(接待者)"と書かれています。
師範なんぞが足を踏み入れて良い店なのか、おずおずと後ろから付いて入店しました(実際はこの写真を撮っていたので最後になりました)
店内は、ワインバーとしてはかなり広めな感じで、カウンターだけですが14名のキャパがあるそうです。
そのカウンターも微妙に湾曲していて、緩やかに空間が仕切られるよう配慮されています。
安ワイン道場師範、ワインのことは未だによくわかりませんが、伊達に還暦近くまで生きてきたわけではありません。
直感的に「あぁこの店は良い店だ」と感じましたよ。
名称 | Jacquesson "Cuvée 743" Extra-Brut N.V. ジャックソン "キュヴェ 743" エクストラ・ブリュット N.V. |
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生産者 | Jacquesson ジャックソン |
価格 | (お任せ) |
購入店 | リシュリュゥ |
ワインは完全にお任せで、そして5人とも同じものを出して頂きました。
最初に出されたのがコチラ、ジャックソンのキュヴェ743、
なんと福岡での初日に稽古したものと同じ銘柄です。
このキュヴェ743はドザージュ量0ですが、毎年複数のバリエーションを作ってテストして、一番良い量が選ばれるんだとか。
シャンパーニュの個性って、品種やリザーヴワインの量やドザージュ量や熟成期間、
いろんなパラメーターから作り出されるんですな。
こちらのお店、非常にシックな照明、というかキャンドルが主体の明るさなので、ワインの色はほぼ見て取れません。
香りは、熟したリンゴのフルーツ香とお漬物的な熟成香を感じます。
味わいは酸味がしっかり。ドザージュ無しですが、ほんのり上品な甘さが感じられます。
中島ソムリエ曰く『ドザージュはトマトにかける塩みたいなもので、ちょっとかけるとトマトが美味しくなります。
でも、本当に美味しいトマトは塩をかけなくても美味しいでしょ』らしいです。うーん、深い。
安くても塩をかければ美味しいトマトだったら、コロッとソチラ側に転がりそうなのが安ワイン道場です。
点数 | 84点 |
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名称 | Louis Roederer Brut Nature "Starck" 2006 ルイ・ローデレール ブリュット・ナチュール "スタルク" 2006 |
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生産者 | Louis Roederer ルイ・ローデレール |
価格 | (お任せ) |
購入店 | リシュリュゥ |
前のジャックソンと同じブリュット・ナチュール(ドザージュ無し)の比較ということで、
次に出して頂いたのがルイ・ローデレールのスタルク。
2006年のヴィンテージは非常に良い年だったのでこれが造られたらしいです。
っていうかこのラベルデザイン、フィリップ・スタルク氏の手によるものらしいけど、
絶対ルイ・ローデレールとは思わないよね、全然方向性違うし。
前述したように色に関しては全くわかりません。
香りはさらに熟成感が強まって、干ししいたけのような出汁の香りを感じます。
味わいは、酸味と軽い渋味の2つの要素が主体です。ちょっとギスギスした部分があるように感じられ、
かなりストイックな香りと味わいです。
高級なシャンパーニュであることを左脳で知覚することはできます。
ご一緒した皆さんも『これは美味しい!』と言われていました。
でも師範にはちょっとわかりづらいような気がしたなぁ。
美味しいと感じるためには、かなりシャンパーニュへの理解と知見、「リテラシー」が求められるワインだと思いました。
点数 | 79点 |
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名称 | William Deutz "Parcelles d'Aÿ" Brut 2010 ウィリアム・ドゥーツ "パーセル・ダイ" ブリュット 2010 |
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生産者 | Deutz ドゥーツ |
価格 | (お任せ) |
購入店 | リシュリュゥ |
次に出して頂いたのは、ピノ・ノワール100%のシャンパーニュ。
ドゥーツの180周年記念、限定6000本生産でアイ村単一畑のブラン・ド・ノワールらしいです。
後で調べたところ、一般的には「オマージュ・ア・ウィリアム・ドゥーツ」という名称で呼ばれているみたい。
ラベルをよ~く見ると(クリックで拡大、左上のボタンで更に拡大します)、
ラベル右上にハンコみたいな感じで書かれていますね。でも道場では大書された方を銘柄名としています。
グラスに鼻を近づけて、まず明らかにこれまでのシャンパーニュと違うのはベリーっぽい甘い香りがすることです。
さすがピノ・ノワール100%って感じですね。
2010年ヴィンテージなのでそこそこ熟成入っていそうですが、まだまだ若々しい香りに感じました。
前の2本が熟成感強めのシャンパーニュだったからかも知れません。
味わいも、ブラン・ド・ノワールらしいしっかりとした重さと飲み応えがあります。好きだなぁ、こういうの。
方向性としては、今日最初に頂いた、イングランドのロゼに近いと感じました。
普段「安くてフルーティ~」な泡ばっかり飲んでいる師範としては、こちらの方向性の方が親しみやすかったりします。
点数 | 86点 |
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名称 | Bættig "Selección de Parcelas los primos" Pinot Noir 2018 ベティッグ セレクシオン・デ・パルセラス・ロス・プリモス" ピノ・ノワール 2018 |
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生産者 | Bættig (Via Vinica SPA) ベディッグ (ビア・ビニカ・SPA) |
価格 | (お任せ) |
購入店 | リシュリュゥ |
どういう流れだったか忘れましたが、次の赤はブラインドで出して頂けることになりました。
リアルの安ワイン道場師範、普段は「ワインのことわかりませ~ん」みたいな態度を取っているわけですが、
こういう場面でカッコいいとこ見せなきゃ!なわけですよ。
ビッシっと針に糸を通す勢いで決めてやる!と意気込んでグイグイ嗅ぎました。
まずわかりづらいけど色を見ます。かなり明るめの紫色で、品種はピノ・ノワールと推測されます。
香りを嗅ぐと、とってもキュートなプラムとチェリーの香り。間違いなくピノ・ノワールですね。
極めてトーンが高くて華やかな香りで、かなり北の方だと絞り込みました。
味わいは酸味と甘味がとてもきれいで、まるで水のように流れ込んできます。
もうわかったも同然、師範ニヤニヤですよ。声高らかに「コート・ド・ニュイの北の方、フィクサンかジュヴレ・シャンベルタン、
ヴィンテージは2017年!」と宣言しました。他の方も皆さんブルゴーニュとの予想
(オムライスさんもジュヴレ・シャンベルタン、シロさんは上手にはぐらかしてました)。
『それでは』とラベルを見せて頂くと、なんとべティックの最上位銘柄、産地はチリです。工エエェェ(´д`)ェェエエ工
絶対わかんないっすよ。まずこのお店でチリが出されるとは思わないじゃないですか・・・などと言い訳。
中島さんからは『テイスティングする時はあまり鼻を近づけず、軽く香りを取る程度にした方がわかりやすいです』などと
アドバイスを頂きました。勉強になります!
でも、せっかくの良い香り、貧乏性だから全て鼻の中に吸い込みたいんです!
点数 | 92点 |
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名称 | Montlouis Sur Loire Moelleux 2016 モンルイ・シュール・ロワール モワルー 2016 |
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生産者 | François Chidaine フランソワ・シデーヌ |
価格 | (お任せ) |
購入店 | リシュリュゥ |
最後の一杯は甘口の白を出して頂きました。
これも半ばブラインドみたく出して頂いたのですが、こちらはロワールのシュナンブランと分かったんですよ、
言いませんでしたけど(後付け)。
色は、暗い中でもしっかりとした黄金色であることが見て取れます。
香りは「キンカンの甘露煮」を感じました。
味わいはしっかり甘いのですが、酸味があるのでキュッとしまった印象です。
普段「泡の出るのは七難隠す」などとうそぶいていますが、
「最後の甘口は全てが甘露」も付け加えたいところです。
香りに関しては、中島さんは『セミドライのアプリコット』と言われていました。
なるほどねぇ、確かにそうだわ、と感心致しました。
点数 | 85点 |
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左写真は、とっても重厚感のあるクリュグのシャンパンストッパー、なにコレ欲しい!(無理です)
お会計は、これだけ高級なワインをいろいろ開けて頂いて、「え?良いんですか?」な一人10,000円ポッキリ。
とっても豊かな神戸の夜を過ごさせて頂きました。
大阪から参加して頂いたシロさんと泉さんとは元町駅でお別れ。お世話になりました!
その後、神戸在住のオムライスさんとななさんにはシメのラーメンまでお付き合い頂きました。
店は、「神戸のワイン好きはだいたいここでシメる」らしいタンポポというラーメン屋さん。
三ノ宮駅のそばにあったと思います(記憶おぼろげ)
ここで頂いたのは、中華そば(小)600円。
シンプルな醤油ベースのラーメンで、スッキリ澄んだスープにストレートな細麺。
これまで九州で濃厚なラーメンを食べてきたので、よりあっさりに感じられました。
シメにはこういうのが良いんですよね。
ラーメン以外には辛鶏というおつまみを頼んで、↓のビールのアテにして頂きました。
このお店でもビールで乾杯。遅くまでお付き合い頂き本当にお世話になりました>オムライスさん、ななさん。 またお会いできますことを楽しみにしています!
おはようございます。神戸は清々しい朝を迎えております。
最終日の今日は、「神戸大阪ワイン屋&グルメ散策」に出かけます。
ホテルを10時ちょっと前にチェックアウトして、三宮~元町界隈をぶらぶら散策しておりました。
遠征稽古で持て余しがちなのがこの朝の時間なんだよね。ワイン屋さんって意外と朝からは開いていませんから。
なんてことを考えながら歩いていると、ショーウィンドゥにズラリとならぶシャンパーニュのディスプレイを発見。
どうやらお花とワイン(ほぼシャンパーニュ)のお店らしいです。
その両方が同時に必要となる局面って、だいたいパーティとかですよね。シャレているなぁ、神戸。
数少ない「朝から開いているワイン屋」情報をカツミさんから得ていて、それがこちらジェロボアムさん。
元町駅のすぐ南、昨日のリシュリュゥさんからも近い場所にあります。
到着したのは開店してすぐの午前11時、外観は先ほどのショップに負けず劣らずのオシャレ具合です。
キャリーケースを引きずった貧乏旅行者の師範は一瞬たじろぎましたが、意を決して入店しました。
店内は、壁一面に世界各国のワインが並べられていて、フロアの中心部にはワイングラスとかワインの木箱が置かれています。
店内の温度はかなり低めに設定されているので、夏でも長袖が良いと思います。
モノ欲しげな顔をして店内を物色していると、店主の安藤さんから
店主:『なにかお探しですか?』
とお声がけ頂きました。来た来た!と思い
師範:「こちらは有料試飲ができると聞いてきたんですけど・・・」
と答えると
店主:『出来ますが、休み明けなので今日はまだ何も開けていません。
せっかくお越し頂いたみたいですから何か開けましょうか?』
とのご提案。
師範:「ありがとうございます!お願いします!!」
とお答えしたら、
店主:『どんなワインがお好みですか?』
と聞かれました。あー、やっぱりそう来ますよね。ありがたいんですけど、絶対困らせちゃうからこちらも困るヤツ。
師範:「えーっと、普段安いのばっかりで、赤白泡なんでも、フランスイタリアチリどこでも飲みます」
と答えたって先方は選びようがないじゃないですか。
店主:『・・・、それでは何か今日飲みたいものは?』
と聞き返して頂き、辛うじて
師範:「強いて言えばピノ・ノワールなんかが好きです」
とお答えしたら、悩みながら下記の2本を選んで頂きました。
名称 | Joel Gott "Barrel Aged" Chardonnay 2019 ジョエル・ゴット "バレル・エイジド" シャルドネ 2019 |
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生産者 | Joel Gott Wines ジョエル・ゴット・ワインズ |
価格 | 600円 (Glass) |
購入店 | ジェロボアム |
安ワイン道場では、一般に「試飲」は「稽古」に含めないことにしています。
だってあんな少量で飲んだ気になるのはなんだかもったいないからです。
でもこちらの試飲は、下手なレストランのグラスワインよりもたっぷり、「これ試飲ですか?」って量を注いで頂けます。
なので特例的に稽古に含めることにしました。
『白と赤をお出しします』とのことで、まずは白から。
多分、無難な線から選んで頂いたのでしょう、カリフォルニアのシャルドネです。
『今週はニューワールドのワインをご紹介していきたいと考えていました』とのことです。
このワイナリーに関していろいろ詳しく説明して頂いたと思うのですが、
いかんせんグラスを手にすると心はウワの空、そして当然メモも取っていないのですっかり忘れています。
色は薄めだったと思います。香りは、"Barrel Aged"と謳われている割には樽香は控えめで、
シャルドネらしい蜜入りリンゴっぽい香りが支配的だったように思います。
味わいは、カリフォルニア産らしく酸味は控えめ。万人ウケする味わいに仕上がっていると思いました。
確かお値段は3,000円台後半でしたっけ、素直に美味しいシャルドネだと思いました。
試飲した中から買って帰ろうと思ったんですが、3,000円超えるとなぁ、「破戒」になっちゃうからなぁ。
点数 | 77点 |
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名称 | Shubert Marion's Vineyard Pinot Noir 2019 シューベルト マリオンズ・ヴィンヤード ピノ・ノワール 2019 |
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生産者 | Schubert Wines シューベルト・ワインズ |
価格 | 700円 (Glass) |
購入店 | ジェロボアム |
師範の意を組んで、赤はちゃんとピノ・ノワールを開けて頂きました。
どちらかというと開けてから日持ちのしない品種なのに、ほんとスミマセン。
ニュージーランドのこの造り手は、
昨今かなり有名になった"KUSUDA Wines"の日本人醸造家である楠田氏と、
ドイツのガイゼンハイム大学で一緒に学ばれたそうです。
このワインは楠田氏のワインよりもう少し早熟で親しみやすい感じとのことでした。
外観は、濃くなく薄くなく、いかにもピノ・ノワールらしい赤紫色でした。
香りは、ニュイよりもボーヌ、熟れたイチゴに軽いケモノっぽさを感じる雰囲気だったと思います。
味わいは結構シッカリ系。アルコール度数が14.5%もあって、ピノ・ノワールとしてはかなり飲み応えがある感じでした。
ボトルでのお値段は4,000円台だったと思います。まぁそれくらいしますよね。
そして、やっぱり最近のニュージーランドは厚みのあるワインが増えてきている印象が補強されました。
点数 | 79点 |
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試飲しながらいろいろお話を伺って、なんだかんだで30分以上居たと思います。長々と失礼しました。
こちらでのお買い上げは、気になっていた造り手の日本ワインを選ばせて頂きました。
試飲の際に、『試飲で開けるワインは、このワインを買って頂きたいわけではなくて、
これを基準にどういうワインがお好みか知る目印にしています』
と仰っていましたので、試飲とは別のワインを買う事の心理的抵抗感を下げて頂けました。
店主の安藤さん、物静かでとても優しげな紳士でしたよ。
神戸でのワイン屋訪問を終えて、JRの新快速で一路大阪へ。
大阪らしい写真の一枚でも撮っていれば良かったんだけど、あいにくそういう気が回らなかったので、
ここは大阪名物の豚串と紅しょうが串の写真を載せておきます。
今回の「神戸大阪ワイン屋&グルメ散策」にあたって、ツイッターで事前に情報提供をお願いしました。
そうしたらたくさんのお店情報が寄せられて、それを師範だけで保有するのは勿体ないと考えましたので、
Googleマップにプロットしたものを作成しました。ご参考になれば幸いです。
上記写真を撮ったのがこちらのヨネヤ 梅田本店という串カツ屋さん。 大阪駅から直結する地下街にあります。 Googleマップ、便利ではあるのですが地下街の店を探すのは結構苦労しますね。 お店到着時刻は予定をちょっとオーバーして12:30を過ぎたあたりでした。
店内は、「こういう庶民的な店に来たかったんだよ~」欲を満たしてくれる気軽な感じ。
お昼からビールとかハイボールとかを飲んでいる勤め人風の方がたくさんおられます。
えーっと、今日平日ですよね?大丈夫ですか?
なんて言っている師範も飲んじゃうわけです。やっぱりこういう店ではビールしか勝たんな。
サッポロの黒ラベル、上等です。
先ほどの豚串と紅しょうが串は追加で注文したもので、ベースの注文はこちらの串かつ盛り合わせ生中セット、980円です。
こちらのお店はそれぞれにソースが付くので、二度漬けOKらしいです。
ルールが分からず怒られる心配が無くてナイスなんですが、この方法だと大量にソースを廃棄せざるを得なくなりますよね。
SDGs観点からも、もう少しソース少量でも串カツに浸すことが出来る容器の開発が待たれます
・・・なんて突然の「意識高い系の上から目線」、失礼しました。
サクサクっと飲んで食べて、お店を出たのは13:15頃、次なる目的地である東大阪方面へ地下鉄&近鉄で向かいます。
(まるで関係無いけど、どちらも「ちかてつ」って読めますね)
その目的地がココス東大阪さん(お店のアカウント)、
外観的には普通の郊外型ディスカウント酒店ですが、
ネット上ではかなり有名人の片山さんが勤務されていて、ぜひお会いしたいと伺いました。
店内も、雰囲気的にはワインが多めのディスカウント店ですが、奥にちゃんとしたワインセラーがある点が普通と違います。
そして、片山さんにはネットショップの出荷用倉庫を見せて頂きましたが、そこは結構圧巻でしたね。
商品番号順に(地域や品種はランダムに)並べられているので、素人にはどこに何があるのか全く分かりません。
ネットショップの在庫と出荷はすべてここの倉庫から、とのことで感慨深いものがありました。
こちらが片山さん、手に持っておられるワインはハーフボトルではありません。
ワインに詳しいだけでなく、稀代の大食漢としても関西方面でブイブイ言わしているそうです。
今後ともよろしくお願いします。
お邪魔したのは30分くらいだったでしょうか?なにか1本買って帰ろうと思ってお薦めのワインを聞きましたが、
『ワインだったらネットで買えるので、ココでしか買えない東大阪の地ビールはいかがですか?』と勧めて頂きました。
それも、帰りの新幹線で飲めるように保冷バッグ+保冷剤+栓抜き付きで。大変お世話になりました!>片山さん
東大阪のココスを出て向かったのは、「南アフリカワインの西の聖地」と名高いみたまり酒店さん
(お店のアカウント)。
「放出(はなてん)」という、知らなきゃ絶対読めない駅が最寄りのお店です。
外観は、どこにでもありそうな、ホントにどこにでもありそうな昔ながらのお酒屋さんです。
店に入って右側も、一部南アフリカワインが置いてある以外、普通にビールとかおつまみとか醤油とかが並んでいて、
普通に町のお酒屋さんと変わりません。
違うのは、まず奥のワインセラー。100%南アフリカワインだけが、極めて自由なスタイルで並べられています。
値札もあったり無かったりで、この中から好きなワインをゲットするには南アフリカワインに対する相当な知見と嗅覚が必要です(笑)
そしてもう一つ普通の酒屋と異なる点があって、それが店に入って左側。
立派なカウンターが大きな場所を占めています。
スタイルとしては角打ちなんでしょうけど、広いテーブルに椅子、
全くワインバーに遜色ない雰囲気を醸し出しています。
このお店の有料試飲(「ワイン部」と呼ぶらしいです)は16:00から。
師範はちょっと早めに伺って、まずはセラーを物色してからワイン部に参加しました。
ワインのアテにしたのは砂ずりの佃煮 300円。
しっかりと味が沁みていてチビチビ食べられて、これ一皿で最後まで済ませちゃいました。
名称 | Graham Beck Brut N.V. グラハム・ベック ブリュット N.V. |
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生産者 | Graham Beck グラハム・ベック |
価格 | 980円 (Glass) |
購入店 | みたまり酒店 |
本日のワインリストには、泡が1種類、白が6種類、赤が4種類。お値段はグラスで680円~1,500円。
それ以外にも450円の「お気軽白ワイン・赤ワイン」や、ワインハイボールとか南アフリカ産のブランデーなんかもありました。
そんな中から「一杯目はやっぱり泡モノが飲みたいですよね~」ということで、
みんな大好きグラハム・ベックを頂きました。
外光たっぷりのお店なので色はよくわかります。やや薄めのレモン色で、極くわずかにオレンジがかった雰囲気があったと思います。
泡だちは、前日頂いたシャンパーニュやイングリッシュ・スパークリングと比べると少なめですが、その分飲みやすくはあります。
香りには、リンゴに加えて洋梨の雰囲気があって、なんとなく甘い感じがします。
口に含むと、やはりシャンパーニュと比較すると明確にフルーティさが際立つというか、
甘くて親しみやすいバランスに感じます。
やっぱり美味しいっすね、グラハム・ベック。南アフリカのMCC(メトード・キャプ・クラシック)はだいたい美味しい気がします。
このブリュットは親しみやすい側で、
これよりもっとシャープな感じがお好みならブラン・ド・ブラン、といった選択になると思います。
点数 | 80点 |
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名称 | Longridge "The Emily" Cuvée Classique N.V. ロングリッジ "ジ・エミリー" キュヴェ・クラシック N.V. |
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生産者 | Longridge ロングリッジ |
価格 | 680円 (Glass) |
購入店 | みたまり酒店 |
ここでは泡→白→赤と頂くことにしました。そういうコンサバ具合がいかにも凡人師範の思考を表しています。
そして白のチョイスは、リストで一番安かったロングリッジのエミリー。
ロングリッジのワインは、先日アフリカーのセールで5本買ったのですが、このエミリーはその中に含まれていなかったので、
ミッシング・ピースを埋める意味で選択しました・・・って半分ウソです一番安かったからです。
色は、写真でも少しわかると思いますが、ちょっとオレンジ色がかっています。
品種にピノ・ノワールが使われているんですね。
みたまりさんによれば『そもそもはスパークリングを造る予定だったらしい』そうです。
香りは、柑橘系の香りにほんのりベリーの香り、味わいは酸味しっかりで軽い渋味。
確かに炭酸抜きのスパークリングワイン的なバランスのように思えました。
ボトルでのお値段は2,530円とのことで、かなりお手頃、道場の稽古範囲内です。
前のグラハム・ベックもこのエミリーもどちらも開けたて、
今日これまでのグラスワインは朝から開けたて4連発で景気が良いですね。
点数 | 77点 |
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名称 | Cuvée Rika Pinot Noir 2020 キュヴェ・リカ ピノ・ノワール 2020 |
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生産者 | Longridge ロングリッジ |
価格 | 780円 (Glass) |
購入店 | みたまり酒店 |
一番安いのばかりを頼むのはあまりに「安ワイン道場」的でみっともない、とその時の師範は考えたのでしょうか、
赤は安い方から2番目をチョイスしました。それがこのキュヴェ・リカ。
ヴィンテージは2020年、この年から全てステレンボッシュにある自社畑のブドウに変わったそうです。
色は、ピノ・ノワールとしてはかなり濃い方だと思います。
そして香りにちょっとビックリ、生プルーンのような果実香に加えて、
まるでシラーのような白胡椒っぽいスパイシーな香りがあります。
味わいにも、色や香りの印象通りの濃さがあります。
とても気合が入ったブドウが使われていることがわかります。
ポテンシャルはすごく高いと思います。ただ、今飲んで美味いかと言われれば、明らかにまだ早いと感じました。
このワイン、前述したアフリカーのセールで買っているんですね。こういうの、開け時に悩むんですよ。
少なくとも1~2年は置いておいた方が良さそうです。
点数 | 78点 |
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カウンターの様子はこんな感じ。ほ~らワインバーでしょ?
でも、カウンターの向こうには明るいお人柄のみたまりさんがいて、
カウンターのお隣にはご近所のお爺さんがビールを飲みに来ていて、なんともアットホームな空間でもありました。
さてこちらのお店で買ったワインは、前から気になっていたけどあちこち売り切れだったシュナン・ブランを、
セラーから掘り出して買いました。
南アフリカワイン・ラバーさん、特にお宝探し大好きな方には是非ともお勧めしたいお店です。
みたまり酒店を出て、次に向かったのは今夜のディナー会場である居酒屋とよ、
京橋駅を出てすぐのところにあります。店名に「居酒屋」とありますが、
オープンエアで固定型の屋台のような感じですね。
こちらのお店は、
昨日もご一緒したワインの泉さんに推薦して頂いて、
こちらも初日にご一緒したカツミさんから
「この店大好き、一緒に行く!」と言って頂き、三人でご一緒することになりました。
調理場では、威勢の良い大声を発する大将がバーナーでマグロを焙ってます。
外部の人間がイメージする「大阪の下町」感満載ですね。いやー楽しいわ、このお店。
注文はすべて泉さんにお任せだったので、メニューやシステムはわかりません。
あまりいろいろは無さそう(というか下に載せた写真が全てらしい)ですが、そういうのも楽しいですね。
ビールは、スーパードライの大瓶しかなさそうですが、他の飲み物はタカラのチューハイなんかがあったと思います。
ボトルを飲み干したら次を勝手に取って来るスタイルのようです。最後に空きビンの本数で清算なのかな?
全てお任せしていたのでよくわかりません!
最初のツマミは、ホタテの貝柱の和え物、お酒が進むメニューです。こういうので良いんだよ。
そしてこのお店のスペシャリテらしいのがコチラ、 大トロ、赤身、ウニ、イクラが巻き寿司の上にドドンと乗った大皿料理。 こういうお店だから鮮度が気になるところですが、どれも間違いない品質だと思いました。 そういうギャップが素晴らしい、なるほど皆さんこれを食べに来ているのね。 豪快にマグロが味わえて、たいそう美味しゅうございました。
もう一つのスペシャリテがコチラ、マグロほほ肉の炙り焼き、先ほどの大将がバーナーで焼いていたヤツです。
見た目は雑ですが、中身もまぁまぁ雑です。でもこういうので良いんだよ。
お会計は・・・いくらでしたっけね?もちろんそんなに高くは無かったと思います。大変楽しいお店でした。
そもそもは居酒屋とよで解散する予定だったのですが、お二人に『新大阪までご一緒しましょう』と言って頂けました。 なんてノリが良いんだこの人たち。 何時に出てどこをどう行ったか全く覚えていませんが、帰りの新幹線の時間だけしっかりっチェックして、 向かったのは新大阪駅のレストラン街にあるパシオン・エ・ナチュール アルデ新大阪店。 自然派ワインが楽しめるお店のようです。
もうこの遠征稽古で何回目の乾杯かはわかりませんが、最後の乾杯写真がこちらです。 後ろに551蓬莱の保冷バッグが見えていますが、これは泉さんに買ってきて頂きました。 『師範、時間がないので飲んでてください。私が代わりに買って来ます!』ですって。 この人、終始明るくて気配りや気遣いがあって、営業で絶対成功すると思います。 応援よろしくお願いします!
名称 | Friedrich Becker Riesling & Gewürztraminer 2020 フリードリッヒ・ベッカー リースリング&ゲヴュルツトラミネール 2020 |
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生産者 | Friedrich Becker フリードリッヒ・ベッカー |
価格 | 5,060円 |
購入店 | パシオン・エ・ナチュール アルデ新大阪店 |
泉さんが代わりに買い物に行っている間、師範とカツミさんで飲むワインを決めました。
選んだのは、美味しいドイツワインを造ることで有名なフリードリッヒ・ベッカーのリースリング&ゲヴュルツトラミネール。
お値段税別4,600円、リーズナブルだと思います。
泉さんが帰って来て、意地悪な二人はブラインドで品種を当てるよう挑んでみました。
泉さんの回答は「ソーヴィニョン・ブラン!」だったと思います。あはは、ワイン・エキスパートの2次試験頑張ってください。
師範はもうかなり出来上がっておりまして、メモも取ってはいないのですが、
いかにもリースリングとゲヴュルツが使われたドイツワイン、って感じだったと思います(ケンカ売っとるんかい!)
そんな一本目、多分飲み始めて20分くらいで飲み干しちゃったんじゃないかな?
だって写真のタイムスタンプを見ると外観写真を撮ったのが19:44、↓の赤ワインの写真が20:18ですから。
点数 | (79点) |
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名称 | Pleins-les-Ceps 2020 プレイン・レ・セップ 2020 |
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生産者 | La Cave Apicole ラ・カーヴ・アピコル |
価格 | 6,820円 |
購入店 | パシオン・エ・ナチュール アルデ新大阪店 |
もうね、よせば良いのに2本目ですよ。
さらによせば良いのは、1本目でブラインドが楽しくなっちゃったんでしょうね、
お店の方に「ブラインドで当てたいので赤をボトルでお願いします」なんて注文しちゃったようです。
いま考えればグラスで良いじゃん、ですが、そんなことに気付くだけの知能は既に持ち合わせていなかったようです。
ちなみにこのワイン、(ヴァン・ド・フランス格付けだからか)ヴィンテージが明記されていませんが、
調べたところ2020年産のようです。
各人のブラインドの回答は下記でした。
・泉さん:カベルネ・フラン
・カツミさん:グルナッシュ
・師範:ガメイ
だってね、とても自然派自然派した酸と尖った渋味があって、・・・とくればガメイでしょう。
もうバッチリ当てたつもりだったんだけど、正解はグルナッシュ。カツミさんおめでとうございます。
っつーか判らんわ、そんなもん。列車の時間が迫っていたので、2杯目はキューっと一気飲みでした。
お値段は税別6,200円・・・やっぱり師範には自然派はあまり合わないかな。ちなみにこのお店、
ワイン代と消費税以外、お通しや席料の類は取られませんでした。駅ビルの中にあって、良心的なお店だと思います。
点数 | (75点) |
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帰りの新幹線は、新大阪20:33発のぞみ58号。皆さんが時間に気を配って頂いたおかげでちゃんと乗れました。
左写真はその時撮ったもの。ボケボケで師範の状態がよくわかります。
で、当然のように車内では爆睡、普通だったら東京まで乗り過ごしてチーン!(普通かよ!)のところですが、
奇跡的に三島を過ぎたあたりで目が覚めて、きちんと新横浜で降りることが出来ました。
今回の遠征稽古、不思議と何も失くしていないし大きな失敗も無く、「師範よくできました!」と褒めてあげたいところです。
えーっと、遊び歩いている師範に対し、家族から『横浜で一泊して自己隔離しなさい』との指令が下りました。
確かにそれが良いよね、ということでこの日の朝に横浜のホテルを押さえたわけですが、
「そういえば『よこはま旅割』という制度がスタートしていたな」と気付き、
リブマックスがそのサービスを提供していることを思い出しました。
そんなこんなで、この夜に宿泊したのがホテルリブマックス横浜駅西口です(写真は翌朝撮影したものです)。
宿泊料金5,000円ですが、2,000円のクーポンが頂けますので、実質3,000円。タクシー代くらいで泊まれるなら御の字です。
宿泊費は一泊5,000円なのに、なんとツインの部屋を取ることが出来ました。
今回の遠征稽古で一番広くて一番快適です。惜しむらくは、ここで英気を養っても明日は帰るだけ、ってとこですね。
新幹線でぐっすり寝たおかげで、大阪で摂取したアルコールも結構抜けて来ていたので、
ホテルの部屋でキリン一番搾りをプシュっと。
本当にお疲れさまでした>自分
以上、安ワイン道場史上最も情報量の多い遠征稽古の記録、シルバーウィーク後半はミッチリ執筆活動に費やしてしまいました。
コロナ禍でずっと移動しづらい状況が続いていましたが、やっぱり旅は良いですよ。
行きたいところに行って、美味しいものを食べて、会いたい人に会う。
師範も既に「アラ還」の年齢、いつまで人に迷惑をかけずに思い通りに動けるのかわかりません。
今回みたいな「一人旅+友だち」も良いし、家族でもっと行きたいところもあるし、老後は師範代ともあちこち出かけたい。
そんな平和な世の中がこれからもずーっと続くことを願って止みません。
・・・と締めたところで、40,000字を越えた渾身のレポートの筆を置かせて頂きます。