稽古日誌:2005年12月

 大抵のワインはなぜ750mlなんだろ? 国産ワインは四合が基準なのか720ml、 古いボルドーなんかだと730mlなんてのもあるけど、一般的なのはやっぱり750ml。 キリの良い数字、ということで750mlなのかな? で、この量、師範一人で飲むには微妙に多いんだよなぁ。 平日に普通に飲んでると大体1杯分くらい多くて、最後の一杯はあまり欲しくも無いのにグイッと流し込む感じ。 そんでもってソファーでうたた寝、起きたら深夜2時3時ってこともしばしば。 缶ビール飲んでワイン一本飲んでほろ酔い加減、ってとこを狙うと、 師範には500mlくらいが丁度良い気がする。 ヘルシー志向が流行の昨今、フルボトルは500mlってことにして頂けませんか・・・っつっても無理ですね、スミマセン。

翌月分

31日(土)

大晦日、なにもすることがないので昼間っから飲んでおります。

Torres "Sangre de Toro" 2003
トーレス "サングレ・デ・トロ" 2003
Torres
トーレス
Tinto
Cataluna
カタルーニャ
Cataluna (Espana)
カタルーニャ (スペイン)
(師範親より) サントリー
 料理に合わせてってわけじゃなくて、大晦日の午後、特になにもすることがなく、 なんとなく飲み始めたのが師範実家に置いてあったこのワイン。 スペインの大手「トーレス」のこの銘柄は、1998産と稽古済み。 普通の小売価格は1,000円前後のワインかな? キャップシールのところに闘牛のフィギュアが下がっているけど、 そんなものより中身にお金をかけて欲しいところ。
 色は明るめの紫で、思ったよりもレンガ色が強いように感じられる色合い。 香りは、スペインのワインにありがちなヤニっぽさはあまり感じられず、 どちらかというと南仏のワインのような青っぽい雰囲気がメイン。 味はやや軽め。とはいえそこそこの渋味も酸味もあって、薄っぺらな感じはせず、 上手くまとめている感じはするけど、いかんせん青っぽい。 そのあたりの印象は以前の稽古と同様。
 大手らしく、土地の個性を強く出さず、万人ウケを狙って造られている感じ。 不味くはないけど物足りないことは確か。 でも、地方だとスーパーに売られているワインってせいぜいこんなもんなんで、 赤ワインとはこういうもの、って印象が出来上がっちゃうんだろうなぁ。
69点師範実家にて

Saint Veran "Terroirs de Davaye" 2002
サン・ヴェラン "テロワール・ド・ダヴァイエ" 2002
Verget
ヴェルジェ
Blanc
Saint Veran
サン・ヴェラン
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\2,1522005/12/22 かわばた酒店 八田
 夕食は刺身の盛り合わせとかナマコ酢とかの魚介類がメイン。 あとは当然年越しそばも。 ってことでワインは白で、ハズさない&万人ウケするということでヴェルジェを。 最近飲んだ同クラスはコレ。 冷やすのを忘れていたんで、急遽外に積もった雪を植木鉢に集めてワインクーラー代わりにして。
 色は、濃さはそれほどでも無いけど、やや赤みが強めで熟れた感じの色合い。 香りはいかにもヴェルジェで、樽も強めだけどそれに負けないくらいの蜜香がある。 で、味もいわゆるヴェルジェ節が炸裂してるかと思ったけど、 残念ながら酸味が弱くてやや浮ついた印象。
 これが2003年産ならそうかな、と思うんだけど、2002年産でこの酸の弱さは予想外。 もちろん不味くはないし、一定以上のクオリティはあると思うけど、ちょっと残念でもある。 ちなみに、義姉の査定は『1,980円!』。ほぼ誤差の範囲内にて恐れ入りましてございます。
75点師範実家にて

30日(金)

 九重星生ホテルの朝。
 この宿の魅力は、なんといっても温泉。 温泉に関する表示を見たけど、 地表から湧き出る温泉が3種類、ちょっと掘って自噴するのが1種類、 冷泉以外は加熱の必要がない高温(温度を下げるため加水しているらしい)で、 当然循環も殺菌も必要なしみたい。非常に恵まれてますな。 雪景色で冷たい空気の中、朝日が上る前のほんのり明るい空を眺めながら入る温泉、 こりゃもう格別に極楽であります。

 旅館の朝食は・・・これも普通です。量は少なめかな。 この宿にはとにかくお風呂を、というか湯を期待して行くべきですな。 『湯』だけに限って言えば、師範の知る限り最高の贅沢を味わえます (・・・って、「師範の知る限り」つったって大して知ってるわけじゃないんで、 あくまで個人的に知る範囲内では、ってことで)。

 夕食は師範実家で。

Cotes-du-Rhone "Guy Louis" 2000
コート・デュ・ローヌ "ギィ・ルイ" 2000
Tardieu-Laurent
タルデュ・ローラン
Rouge
Cotes du Rhone
コート・デュ・ローヌ
Cotes du Rhone (France)
コート・デュ・ローヌ (フランス)
\2,4992005/12/22 かわばた酒店 エイ・エム・ズィー
 夕食のメニューは、馬刺しとかグラタンとか。 あと、ワインに対しては禁忌品であるイクラ、数の子、明太子もあったりして。 今回の帰省もワインを実家に送りつけていて、 まず最初のワインがコレ。 タルデュ・ローランのワインとの稽古は、 かなり高級なコレ、 ちょっと高級なコレ、 より廉価なコレがある。 全体にかなり好印象の造り手。 飲む人は、師範、師範父親、師範義姉で。
 色は想像通りの濃さ。香りも、ボリュームこそ思ったほどでも無いけど、 そこそこミッチリした濃い果実の香りがある。 味は、とにかく固い。渋味がガシガシで、歯がギシギシ言うような濃さ。 3人で飲んでるため、全然開かないうちに飲み終わり。
 高品質ではあると思うけど、いかんせん若いというか固い。 でもコレって2000年産、もう5年も経ったワインなんだよなぁ。 あとどれ位経てば柔らかくなるかなんて想像もつかないっすね。 あ、ちなみに義姉はこのワイン飲んで『2,500円!』と高らかに値段を言い当てました。 アッパレであります。
73点師範実家にて

29日(木)

 本日から師範も九州へ帰省。羽田発朝6時30分のJAL機で飛んだ後、 一旦鳥栖の師範代実家へ行って師範代/プチ/プチプチをピックアップ。 その後、この夏も行った九重星生ホテルで師範実家のメンバーと合流、という忙しい一日。
 九州をあまりご存じない人から見るとかなり意外だと思うけど、 コチラも山の中だとかなり雪が降ります。 特に、この冬の寒波で飯田高原あたりもかなり積雪があったみたいで、 なんだか九州とは思えない景色が広がっております (行きの道路もチェーン規制ぎりぎり)。 右写真は、部屋の窓から見える夕日に映える雪の久住山。

 露天風呂に浸かった後、食事処で夕食。
 メニューは馬刺しとか地鶏のタタキとかむかごご飯とかの名物っぽいメニューを織り交ぜながら、 あとは刺身とか牛肉のしゃぶしゃぶとかの、普通の旅館メニュー。 味は悪くないけど、印象としては至って普通であります。 一点問題があるとすれば、大人の料理が並んでいるのに子供メニューがなかなか出てこないこと。 子供を持った経験のある人だったらわかると思うけど、コレは結構困るんだよねぇ・・・ と、己らの躾がなってないことは棚に上げて。

 飲み物は、最初生ビールをジョッキで貰った後、酒のリストを眺めていて↓みたいなことに。

Santa Ana Chardonnay 1997
サンタ・アナ シャルドネ 1997
Santa Ana
サンタ・アナ
Blanco
(Chile)
(チリ)
(\2,100)2005/12/29 九重星生ホテル
 結構ビックリしたんだけど、お酒のリストにワインが比較的並んでました。 赤白のグラス以外に、白がサンタ・アリシア(だっけ?)のハーフとフル、もう一本がコレ。 赤は(良く覚えていないけど)4種くらいあったと思う。 で、白は高くても2,100円、赤もそれほど高くない。 値付けのレベルとしては仕入れの3倍くらいで居酒屋程度かな。 宿としてはかなり安い方だと思う。 うれしいじゃあーりませんか。まるで師範に飲んでくれといわんばかりじゃあーりませんか。 そして選んだのが一本2,100円のコレ。
 注文からかなり時間が経って、ワインクーラーにセットされて登場。 コルクは抜かれてなくて、ヤジロベエ型のコルク抜きが横に置いてある。 どれどれとラベルを見ると、なんと1997産。 いやーこのクラスのワインとしてはあり得ない古さにイヤな予感が。 で、グラスに注ぐとかなり濃いベッコウ色。 香りにもフレッシュさは無くて、味もコクのみを残した抜け殻状態。
 さすがにこれは逝ってます。 家族の者とも相談して、別のワインに交換して貰うことに。 (ワインにクレームを付けたのって、実は師範生まれて初めて)。
(--点)九重星生ホテルにて

Cambras (Blanc) N.V.
カンブラス(白) ヴィンテージ無し
Castel Freres
カステル・フレール
Blanc
(VdT)
(ヴァン・ド・ターブル)
(France)
(フランス)
(\2,100)2005/12/29 九重星生ホテル サントリー
 上のワインを交換して貰うのに、 最初はリストに載っていたサンタ・アリシア(だっけ?)をお願いしたんだけど、 待てど暮らせど出てこなくて、結局それは品切れだったみたい。 それで、持って来られたのがコレ、 リストには載ってないけどグラス・ワインとして使っている銘柄なのかな? あんまりピンと来なかった(というか最底辺に近いワインだと思うし)んだけど、 もう随分待っちゃっているわけで、「ソレでいいです」ってことに。
 ノン・ヴィンテージのワインだったんで、また古かったらどうしようと思ったんだけど、 店の人曰く「これは最近仕入れたものなので大丈夫です」とのこと。 ってかやっぱりさっきのは死蔵品だったのね。 で、ワイン自体は結構上手に作られたヴァン・ド・ターブルって感じで、 葡萄のフレッシュさと甘さがほんのり残っていて、香りもそこそこフルーティ。 もちろん「アルコール入りぶどうジュース」な印象は禁じえないけど、 そんな贅沢なものを期待しているわけでも期待できる場でもないわけで。
 これが2,100円はちと高いと思うけど(仕入れ500円くらいか?)、 まずまずオッケーなワイン。 食事処を去るとき、担当のお兄さんに『ご希望のワインが無くてすみません』と言われた。 その一言があると憎めないよね。こういうリスクも旅の楽しみのうち、ってことで。
69点九重星生ホテルにて

 ・・・というわけで、移動疲れもあって早めに就寝。


28日(水)

Chateau le Lucat 2004
シャトー・ル・リュカ 2004
Ch. le Lucat (Gerard Patrouilleau)
シャトー・ル・リュカ (ジェラール・パトルイユー)
Rouge
Bordeaux
ボルドー
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\775 (単品価格 : \1,047)2005/12/15 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 本日のワインは、6本セット4,980円(税込/送料込)の一本。 オーガニック農法で作られたメルローが使われているとのこと。 今回のセットは、セット価格から送料(\577)を引いて、 それぞれの単価合計価格に対する割引率が25%。 セットっつっても送料分くらいが安くなっている程度ものが多い中、 これは確かに値段的にはお得なセット(内容的な判断はこれから)。 夕食のメニューは、酢豚、レバニラ炒め、五目いなりの3品。いずれもお惣菜で手抜き大全開。
 色は澄んでいてキレイな濃紫。ボルドーとしてはちょっと赤めの色合いかも。 香りは、ちょっと仏教系っぽい感じを含んだ濃い果実の香り。 鼻で嗅いだだけの雰囲気としては、南仏のワインに近いかも。 でも、口に含むとややイガラっぽい感じがあって、やっぱりボルドーって感じ。 味は、そこそこ軽めであまりいろんな要素はないけど、 スルスル飲める雰囲気。 裏ラベルには「若いうちに飲むべし」って書いてあるんで、 こういう飲まれ方を意図して造られたんだろうと。
 ボルドーらしさは控えめで、軽くて若くてシャラシャラな感じ。 単品価格が約1,000円のワインとしては、高くも無く安くも無く、というのが正直な印象。 だもんで買値相当額775円ならちょっとだけ得した気分か。 アルコール度数は12.5%、休肝日明けでもスルッと一本無くなったのはこのワインの美点かも。
69点自宅にて

25日(日)

 本日はご近所さん宅にお呼ばれ。で、下のワインを持参。

Chateau le Grand Verdus "Grande Reserve" 2000
シャトー・ル・グラン・ヴェルデュ "グランド・レゼルヴ" 2000
Ch. Le Grand Verdus (Ph.& A. Le Grix de la Salle)
シャトー・ル・グラン・ヴェルデュ (Ph.&A. ル・グリ・ド・ラ・サル)
Rouge
Bordeaux Superieur
ボルドー・シューペリュール
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\1,6762005/11/26 ザ・ガーデン 東戸塚店 スマイル
 料理はブリ大根とか鯛の粕漬けとか。 そんな料理に赤ワインを持っていくってのも変だけど、 赤がお好きな家庭なんでそういうのはおかまい無しで。 で、持参したのはたまに行くスーパーで展示品処分30%オフで売られていたもの(通常売価は2,394円)。 2001年産も同じ値段であって、どちらにするか非常に悩んだけど、 結果「どうせ在庫処分、古いほうがチャレンジングで面白いじゃん」ってことでコチラを。 このワイン、2000年産は昨年稽古済みで、 一年若い2001年産も今年の初夏に稽古済み。 非常に高品質な印象があったんで、傷んだりしてないんだったらとってもお買い得だな、と。
 抜栓して色を見て香りを嗅いで、別段劣化の雰囲気は無かったんでお買い得確定。 そもそもあまり強くないワインだったためか ちょーっとボディの細さが気になりはしたけど、 まるでブルゴーニュのソレのような甘い樽香と濃い果実香、 なめらかな味わいがあって期待を裏切らない内容。
 こんなにいいワインなのに/こんなに当道場で持ち上げているのに、 お店では売れ残って展示品処分になるんですなぁ。 やっぱり売るためには格付けとか「ナントカ・ポイント90点」とか、 そういう謳い文句が必要なのかなぁ。
80点自宅にて

24日(土)

 本日はN氏宅でクリスマス会。 参加者は、N氏ご夫妻と御曹司、その保育園のお友達Yちゃんとご両親、Kくんとご両親、師範。 師範ちの女性陣は、本日昼の飛行機で先に実家へ行ったため今回不参加。 N氏の奥様以外、Yちゃんのご両親/Kくんのご両親ともイケる口なんで、飲む人は6人。 左写真はKくん家にお持ち頂いた鶏の丸焼き。 お腹の中にお米やら栗やらが入っていて、とても美味しゅうございました。 他にもキャビアをお持ち頂いたり、 例によってN氏ご謹製のシャレた料理の数々もあって大変豪華なテーブルで。

Gloria Ferrer Blanc de Noirs N.V.
グロリア・フェラー ブラン・ド・ノワール (ヴィンテージ無し)
Gloria Ferrer
グロリア・フェラー
Sparkling
発泡
Sonoma County (USA)
ソノマ・カウンティ (アメリカ合衆国)
\1,750 (3本よりどり5,250円)2005/12/10 やまや 洋光台店 やまや
 1本目の泡は師範が持参したカリフォルニア産スパークリング。 この銘柄は、これまで何度も稽古済み(コレとか)。 手頃な値段で買える「なんちゃってシャンパーニュ」としては、 師範の中で堂々の筆頭銘柄。 今回はクリスマスってことで、鮮やかな薄ピンク色で華やかにパーッ!と、 と企んでいたんだけど・・・
 グラスに注いでちょっとビックリ、ブラン・ド・ノワールなのにほとんどピンク色っぽさが無くて、 普通のスパークリングワインの色。「造り手がラベル貼り間違えた?」って思うくらい。 でも、色以外はとっても期待通りで、泡のキメの細かさや泡立ちの量はまったくシャンパーニュに遜色なく、 香りもイースト香が弱い以外はリンゴっぽいフレッシュな果実香がしっかりあって楽しい。
 だいたいいつ飲んでも80点くらいの得点をあげたくなる優秀なスパークリングだけど、 今回の場合は色が無くて寂しかった点を差し引いて78点。それでも美味いと思う。
(78点)N氏宅にて

Farnito Sauvignon Bianco 2000
ファルニート ソーヴィニョン・ビアンコ 2000
Carpineto
カルピネート
Bianco
Toscana (IGT)
トスカーナ (インディカッツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
Toscana (Italia)
トスカーナ (イタリア)
\1,6592005/12/15 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 2本目の白も師範が持参。イタリアはトスカーナ産のソーヴィニョン・ブランなんだけど、 夏に稽古した赤と同じ造り手のもの。 とても重くてスラーッと背の高いボトルで、新樽40%とのことだし、夏の赤は非常に濃い造りだったんで、 このワインもきっと樽香バッチリでシッカリ濃くてってワインだと思ったんだけど・・・
 まず色は非常に普通。濃くなく赤くなく青くなく、1,000円以下の安イタリアとなんら違わない色合い。 香りは・・・弱い。新樽40%ってどんな樽使ったんだよ?って問いただしたくなるような樽香の弱さで、 南のソーヴィニョン・ブランによくあるパイナップルっぽい香りも無く、 北のソレによくある草っぽい香りも無い。 味も別段なんの特徴も無くて寂しい限り。
 ・・・というわけでかなり残念な内容だったワイン。別に積極的な不味さがあったわけじゃないし、 値段を考えるとそう多くを求めるのも酷だとは思うけど、 もうちょっと上の内容を期待していたんで。 もしかすると状態に難アリだったのかも。
(67点)N氏宅にて

Beaujolais Villages Nouveau "Chateau des Maladrets" 2005
ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー "シャトー・デ・マラドレ" 2005
Paul Beaudet (Jean Pierre & Paul Lacroix)
ポール・ボーデ (ジャン・ピエール&ポール・ラクロワ)
Rouge
Beaujolais Villages
ボージョレ・ヴィラージュ
Bourgogne (France)
ボージョレ (フランス)
(Kくん家より) モトックス
 赤の1本目は、Kくん家にご持参頂いた物。 世間様と比べると約1ヶ月遅れでヌーヴォーと稽古であります。 ラベルには、"Chateau des Malandrets"、"Paul Beaudet"、"Jean Pierre & Paul Lacroix"と、 造り手っぽい名前がいくつもあって、師範にも正直どれがホントの造り手名かわかんない。 スミマセン。
 色は非常に濃く青い紫色。ボトルは透明なものが使われているんだけど、 右写真を見てもまさかそうとは思えないほど濃い色合い。 香りには、まず蒸れた雑巾みたいな部分があって、 なんとなく自然派ワインっぽい感じ。 でも、その香りはすぐに飛んで、本来のヌーボーらしいバナナのようなイチゴジャムのような香りに変化。 味は、判りやすくもストレートな葡萄ジュース+アルコールな味わい。
 予想と違ってそれほど「若くてピッチピチ」な感じでもないのは、 この造り手のヌーボーがそうなのか、 それとも解禁から1ヶ月経過したせいなのかは師範には不明。 ともあれようやく師範もヌーヴォーと稽古できました。ありがとうございました>Kくん家
(68点)N氏宅にて

Charmes Chambertin 1998
シャルム・シャンベルタン 1998
Dom. Armand Rousseau
ドメーヌ・アルマン・ルソー
Rouge
Charmes Chambertin (Gevrey Chambertin Grand Cru)
シャルム・シャンベルタン (ジュヴレ・シャンベルタン特級畑)
Bourgogne (France)
ボージョレ (フランス)
(O氏のセラーより) ラック・コーポレーション
 ここらへんが今回のワインの本命で。 このワインは、現在米国東海岸に赴任中のO氏のセラーから引っ張り出したもの (O氏のセラーを赴任中はN氏が預かっている)。 O氏に国際電話をかけて、「飲んでヨシ」ってことを確認して抜栓。 ありがたく頂きます>O氏。 で、名手アルマン・ルソーのシャルム・シャンベルタンは、 1993年産2000年産と稽古済み。 いずれもO氏のご提供。もう「物乞い」と言っても過言ではない安ワイン道場であります。
 さて抜栓。色は、上のヌーヴォーとはまるで方向が違って、 いかにもブルゴーニュらしい明るめの赤紫。 香りは・・・いきなりノックアウトであります。 ボリュームも雰囲気も申し分ないくらいチャッキチャキに高級ブルゴーニュの香り。 味も甘くて丸くて柔らか。ウットリするくらい良く出来たワインであります。
 いやー、美味しゅうございました。 これ以上何を望むべくもないくらい完璧に近い満足感。 唯一惜しむらくは6人で飲んだんであまり量を飲めなかった、ってことくらい。 っていうか沢山飲みたきゃ自分で買いなさい>師範
(95点)N氏宅にて

Chateau Leoville Poyferre 1993
シャトー・レオヴィル・ポワフェレ 1993
Ch. Leoville Poyferre
シャトー・レオヴィル・ポワフェレ
Rouge
Saint Julien (2GCC)
サン・ジュリアン (メドック2級)
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\6,0692005/12/15 ヴェリタス サントリー
 師範が持参したメイン格のワインがこれ、メドック2級のシャトー・レオヴィル・ポワフェレ。 ヴィンテージも、そこそこ熟成感が得られそうな1993年産。 この銘柄とは、2000年に1973産と稽古済み。 1993年ってそれほど優良年じゃなさそうなんだけど、30年近く経ったって大丈夫だったんだから、 これも「逝ってる」ってことは無かろう、と期待して。
 コルクの裏は色素がビッチリ染みてビロードのよう。 その時点でまずは一安心。 ワインの色は、まだまだ熟成というには若々しい感じの紫色だけど、 グラスを傾けるとエッジの部分がほんのりレンガ色。いい感じの色合いであります。 香りは、ボリューム的にはそれほどでもない(というか前のシャルム・シャンベルタンが凄すぎた)けど、 ちゃんと奈良漬のような熟成香と黒蜜のようなボルドーらしい複雑な香りがあって合格。 味も複雑。まだ若いっちゃ若いけど、ちゃんとカドが取れてていい感じに仕上がっている。
 予想通りのパフォーマンスを発揮してくれたワイン。 上のと比較して飲んで、「こっちの方が好き」と言ってくれた方が約1名。 というわけで持参した甲斐のあった「破戒価格ワイン」でありました。
(85点)N氏宅にて

Ikeda Winery "Vin Rouge" 2003
イケダ・ワイナリー "ヴァン・ルージュ" 2003
イケダワイナリー(株)
勝沼 (日本)
(Yちゃん家より)
 そろそろメートルも上がって来てコメントも怪しくなって来ておりますが・・・。 6本目のワインは、Yちゃん家にご持参頂いたもの。 Yちゃん家としては以前飲んだことがあって、気に入ったのでまた買った、とのこと。 品種等は不明(裏に書いてあったかもしれないけどメモり忘れ)、 安ワイン道場的には超久しぶりの国産赤ワインであります。
 色は、別段薄いということもなく、普通の濃さだったような。 香りも、どちらかというとフレッシュ系の葡萄の香りがしっかりあって、 「へぇ~、国産の赤でもこういうのが出来るんだ」とちょっぴり感心した記憶あり。 味は、重い/軽いで言えば軽めだけど、なかなか上品でスルスルと飲めるワインだったと思う。
 国産赤ワイン、ちょっと見直しました。 お値段は1,600円前後だったらしく、 そのくらいだったら輸入ワインと結構いい勝負が出来ると思う。 やっぱり飲まず嫌いはイカンですな。
(75点)N氏宅にて

Ernest & Julio Gallo Cabernet Sauvignon Coastal Vinyards 2002
アーネスト・アンド・フリオ・ガロ カベルネ・ソーヴィニョン コースタル・ヴィンヤーズ 2002
E&J Gallo Winery
E&J・ガロ・ワイナリー
Red
California (USA)
カリフォルニア (アメリカ合衆国)
(Yちゃん家より) ガロ・ジャパン
 このワインのあたりからチラホラと沈没し出す落伍者が現れ始めております。 で、この赤もYちゃん家に持参して頂いたもの。 ガロの赤ワインは、もう少し廉価版と思われるものとは稽古済み。 ボトルもズシリと重いしアルコール度数は14%、結構気合の入ったワインじゃないかな、と想像しつつ抜栓。
 で、師範もほぼ落伍者予備軍だったので、あんまり詳しいことは覚えてないんだけど、 いかにもカリフォルニアって感じで、ドスンと重い味わいとガツンと来る樽香は印象に残ってたり。
 ズラーッと一通り飲んで、ヘロヘロに近い状態の連中には丁度いいというか、 これくらい強いワインで良かったような。 でも、それと同時にそういう連中にトドメを刺すワインでもあったような。 ともあれありがとうございました。身も心も堪能させて頂きました>Yちゃん家
(75点?)N氏宅にて

Pinot Gris "Clos St Landelin" 2002
ピノ・グリ "クロ・サン・ランドラン" 2002
Rene Mure
ルネ・ミュレ
Blanc
Alsace Grand Cru Pinot Gris アルザス特級畑 ピノ・グリ Alsace (France)
アルザス (フランス)
(K君家より) (個人輸入)
 ワインはまだまだ続きます。 このワインはKくん家のご持参で、 Kくんパパんの勤務先の方で、フランス駐在員の方が送ってこられたワインとのこと。 アルザスのグラン・クリュってことで、きっと結構甘いんだろうな、と思いデザートワインとして登用。 ルネ・ミュレという造り手、どっかで聞いたことあるなぁ、 と思ったら昨年全く同じような会で師範がゲヴュルツトラミネールを持参しておりました。 こりゃまた奇遇であります。
 色は、かなり黄色みが強くてしっかりした色合い(だったと思う)。 香りは・・・これがあまり覚えていないんだなぁ。 華やかだなぁアルザスらしいなぁ、ってくらいで、 強烈な個性は無かったような気がするけど。 で、甘口と想像した味だけど、思いのほか甘味は強くなくて、 食中酒としても十分通用するようなバランスだったような。
 折角頂いたワインだったのに、あまりしっかり覚えてなくてスミマセン。 でも結構美味しかったように思います。 その証拠に、この局面においても皆のグラスがスーッと空になったような記憶があるから。
(80点?)N氏宅にて

Berberana "Carta de Oro" Reserva 1999
ベルベラーナ "カルタ・デ・オロ" レセルバ 1999
Berberana
ベルベラーナ
Tinto
Rioja リオハ Rioja (Espana)
リオハ (スペイン)
(Yちゃん家より) (個人輸入)
 上のワインまでで予定数は終了。 で、よせば良いのに、この期に及んでYちゃん家にもう一本持ってきて頂きました。 モノは、スペイン産の赤ワインで、裏ラベルによれば品種は80%テンプラニーヨ、20%ガルナッチャとのこと。 稽古日誌をひもとけば、この造り手のワインは5年前にグラン・レセルバと稽古済みらしい。 もちろん飲んでるときはそんなことはこれっぽっちも覚えていなかったりするわけですが。
 まずお持ち頂いたYちゃんのお母さんがテイスティング。 開口イッパツ『こりゃだめだ』だそうな。 「どれどれ」ってことで飲んでみると、ちっともダメってことは無いです。 ただ、やっぱりクセは強いかな。 リオハのワインらしい、ヤニっぽいイゴイゴ感があって、 そのあたりが大変お上品なYちゃんママにはウケなかったのかもであります。
 というわけで9本目のワインは、 もうほとんどその存在は意識されないままアルコールの海と化した胃の腑の中へ消えて行きましたとさ。 南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。
(69点?)N氏宅にて

 昼の1時からぶっ通し(といっても途中沈没アリ)で飲んで、6人で9本。 明らかに飲み過ぎでありますが、まぁクリスマス・イヴってことで(意味不明)。 ともあれお招き頂きありがとうございました。 また機会がありましたらよろしくお願いします。>N氏家&Yちゃん家&Kくん家。


23日(金祝)

Green Point Pinot Noir 2003
グリーン・ポイント ピノ・ノワール 2003
Green Point
グリーン・ポイント
Red
Yarra Valley (Australia)
ヤラ・ヴァレー (オーストラリア)
\1,9802005/11/30 日進ワールドデリカテッセン MHD ディアジオ モエ ヘネシー
 本日は我が家のクリスマス会。 料理は、鶏モモのオーブン焼き、スズキのカルパッチョ、マカロニサラダ、食後にはクリスマスケーキという、 いかにもクリスマス、団塊ジュニア世代のステレオタイプな感じの食卓。 というわけでワインもソレっぽいのをチョイス。 選んだのは、シャンパーニュの最大手モエ・エ・シャンドンの経営で、スパークリングが有名なグリーン・ポイントのピノ・ノワール。 スパークリングとは稽古済み。 折角のクリスマス、きっとフランスっぽいピノ・ノワールを造ってるはずだし、 外さないだろうことを想定して。
 色は、ブルゴーニュで言えば優良年の優良畑みたいな濃い赤紫。 香りは、赤く焼けたカラメルとイチゴジャムを焦がしたような果実香。 ブルゴーニュのソレとは違って、熱くババーンって感じで、傾向は違うものの雰囲気は南仏のワインみたいな香り。 味も香りの印象通り。主たるマーケットは米国なのかな?って感じの、濃く甘い味わい。
 んー、フランス資本の造り手ってことで、もう少し頼りなくも洗練された雰囲気を期待していたけど、 実際は思いっきりニューワールドで、インパクト重視な味わい。 まぁクリスマスっぽいっつったらクリスマスっぽいワインではあるけどね。
75点自宅にて

22日(木)

Macon-Villages 2003
マコン・ヴィラージュ 2003
Antonin Rodet
アントナン・ロデ
Blanc
Macon-Villages
マコン・ヴィラージュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\767 (3本よりどり2,300円)2005/12/10 やまや 洋光台店 やまや
 本日の夕食は、殻つき生牡蠣、カレイの煮付け、カボチャの煮付け。 ワインは、大ネゴシアン「アントナン・ロデ」のマコン・ヴィラージュ。 ヴィンテージは「酷暑で白ワインは焼けちゃってる」という評価の2003年。 でも、師範の経験上、こういう「やたら天気が良かった年」って、 下のクラスのワインは恩恵を受けている場合が多いような気がする。 このワインもそうだといいけど。
 色はかなり薄め。ネットリ感も無くサラリとした見た目。 香りは、弱いながらも柑橘系のスッキリした雰囲気が感じられ、案外悪くない。 味は・・・残念ながら葡萄フレーバーのアルコールを水道水で割った感じ。 とにかく薄っぺらで、金属的で、酸味も無くて似非っぽいコクだけで、 満足度の低い味わい。
 うーん、こういう物足りなさって、そもそもこの造り手のこの銘柄がそうなのか、 ヴィンテージの影響なのか判らなくて、どーも残尿感があってヤな感じ。
63点自宅にて

18日(日)

Zeller Schwarze Katz Trocken N.V.
ツェラー・シュヴァルツ・カッツ トロッケン (ヴィンテージ無し)
Weinkellerei St.Urban
ヴァインケレレイ・セイント・ウルバン
Sekt
発泡
Mosel-Saar-Ruwer (Deutsche)
モーゼル・ザール・ルーヴァー(ドイツ)
\767 (3本よりどり2,300円)2005/12/10 やまや 洋光台店 やまや
 この時期、世のお父さんお母さん方が「クリスマスくらいシャンパンを飲むか」ってな感じで酒屋に行くと、 いわゆるシャンパンってヤツは軒並み4,000円台とかの法外な値段で売られていてアッサリ断念するわけですよ。 それで、シャンパンの横には見慣れた黒猫がラベルに書かれたシャンパンそっくりのお酒が1,000円ちょっとくらいで売られてたりするわけですよ。 それでそれで「どうせ分かんないんだからコレで良いっか」って買い求められることが多いであろうワインの筆頭、 それがこのシュヴァルツ・カッツのゼクト。 それがいったいどういうワインであるか、クリスマスを前に師範が人柱になって稽古 ・・・って、3年前にも同じようなコンセプトで同じようなワインと稽古していたり。 ちなみに夕食はおでんで。
 色はかなり薄め。泡立ちもスパークリングとしては相当弱めで、 ペティアンあたりの弱発泡性と言われても違和感のないヒョロヒョロ具合。 香りは、ちょっと良いドイツ産の白ワインと全く同じ、 マスカットのような甘めの葡萄の香りがパーッと拡がる、親しみやすく判りやすいフレッシュなフルーツ香。 味は甘め。でも、一般にこの手のドイツ産スパークリングで想像するよりは甘味は強くない。 というのも、このワインには"Trocken (辛口)"の表記アリ。 これで辛口だったら、そうじゃないのはどうなっちゃうのか、って気もするけど。
 ま、炭酸は強くなくてフルーツの香り豊かでほんのり甘めで、 シャンメリーなんかの延長線上に位置する感じのスパークリング。 シャンパーニュとは別の飲み物であることは認めざるを得ないけど、 これはこれで悪くないと思う。 というわけでお薦めはしないけど引き止めもしないワイン。
68点自宅にて

17日(土)

Chianti Classico "Peppoli" 1999
キアンティ・クラッシコ "ペッポリ" 1999
Marchesi Antinori
マルケジ・アンティノリ
Rouge
Chianti Classico
キアンティ・クラッシコ
Toscana (Italia)
トスカーナ (イタリア)
\1,750 (3本よりどり5,250円)2005/12/10 やまや 洋光台店 やまや
 本日の夕食は、ナスと挽肉のニンニク味噌炒め、揚げ物3種(牡蠣フライ/チキンカツ/トンカツ)とキャベツの千切り、 鯛のアラのお吸い物。 一流ソムリエさんでも全てに合うワインを選ぶのは難しいと思うこの取り合わせ、 師範はイタリアの赤をチョイス。 このワインは、丁度ほぼ3年前に1999産と稽古済み。 アンティノリは非常に安心感がある造り手だと思ってて、 かつ(以前の勢いが無くなって寂しい限りの)やまやだとかなり安く買えるので、 やまやへ行ったら必ずのように買っている。
 さて抜栓。色はトスカーナとは思えない青黒い色合い。 色だけ見たらニューワールドのワインと思いそう。 香りも「これがキアンティ?」なミッチリ具合。 濃い果実に濃い樽香、それだけならこちらもニューワールドなんだけど、 なんとなぁく人懐っこいイタリアらしさがあって、 どちらかというとカベルネなんかを使ったスーパー・トスカーナな雰囲気。 これで味もガッツリ濃ければまさにスーパー・トスカーナなんだけど、 こと味に関してはキアンティらしい軽さを持ってたり。 香りでバーンと来て、味でスーッとスレンダーに感じる、逆三角形な感じのワイン。
 やっぱり美味い、というか上手いワイン。 ホントにこの造り手のワインって安心感があるなぁ。 2,000円以下でこういうワインが買えるのは嬉しい限り。
80点自宅にて

16日(金)

Friulvini Chardonnay "Le Uve" 2004
フリウルヴィーニ シャルドネ "レ・ウヴェ" 2004
Friulvini
フリウルヴィーニ
Bianco
Chardonnay delle Venezie (IGT)
シャルドネ・デッレ・ヴェネツィエ (インディカッツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
Veneto (Italia)
ヴェネト (イタリア)
\8002005/11/30 日進ワールドデリカテッセン 光が丘興産
 本日の夕食は。生ハム・ほうとう・白ワイン。 語呂がいいなぁ・・・ってほうとうに白ワインて。 寿司をナイフとフォークで食べるような、袴にブーツを履いた女子大生の卒業式のような、 思いっきり和洋折衷で客観的には違和感バリバリな取り合わせだけど、 当人が満足していればそれでOKであります。 で、選んだワインがコレ、ニュートラルな味わいを期待しての安イタリア白。 この銘柄は2002のカベルネ・ソーヴィニョンと稽古済み、 軽いワインだったってことでコレもそんな感じだろう、ってことで。
 色は、真鍮を薄めにしたような金属っぽい輝きのある色。 香りは結構派手め。 ブラインドで嗅がされたらソーヴィニョン・ブランと答えそうな、 南国のフルーツと北国の草原っぽい雰囲気が合わさった香り。 味は、予想に反してしっかり系。 ただ、ややガチャガチャした感じがあって、 磨き上げられた大理石を理想とするならばザラザラした砂岩のような雰囲気。
 悪くは無いというか、ワイン自体のクオリティは結構高いんじゃないかと思うけど、 残念ながら今日求めるタイプのワインではなかった。 ほうとうとの相性に関しては、味わいとしては別段合うも合わないもなんだけど、 全く温度の違う2種類の液体を同時に飲むのはやっぱり違和感あるかも。
69点自宅にて

14日(水)

Bourgogne Pinot Noir 2004
ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2004
Dom. Morland
ドメーヌ・モーラン
Rouge
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,2002005/11/30 日進ワールドデリカテッセン ドウシシャ
 本日の夕食は、鶏肉のトマト煮込み。 ワインは軽めの赤が良かろうと思い、チョイスしたのがコレ、 安ワイン道場初登場になるブルゴーニュ赤の2004年産(造り手としても初登場)。 伝え聞くところによると、2004年のブルゴーニュは結構良い作柄だったみたい。 まぁ今売られているのを買って今飲む安ワイン者としては、 あまり気にしてもしょうがないとは思うけど。
 色は、1,200円のACブルゴーニュとすればやや濃い赤紫。 香りは、抜栓直後は(アルコール好きの師範をもってしても)「コレはちょっと・・・」ってくらいのアルコール臭。 その他には、ゴムっぽい香りとかワキガっぽいケモノ臭とか。 香りのボリュームは結構あるんだけど、 ツーンと鋭くてなんか人を寄せ付けない感じの香り。 味も結構険しい。甘味なんて要素は無くて、渋味も控えめで、感じるのはひたすら酸味。 もう、男の酸味街道まっしぐらな味わい。
 というわけでブルゴーニュらしいと言えばらしいけど、 ツーンとした香りでキリリと酸っぱい味わいで、人懐っこさは微塵も見せないワイン。 これじゃちょっと愛想無さ過ぎよねぇ・・・ってことで低い点数。 でも、飲めない師範代には「良い香りじゃない」なんて言われたんで、 人による部分も大きいかも。
63点自宅にて

10日(土)

Magallanes Chardonnay 2003
マガジャンズ シャルドネ 2003
Finca la Celia
フィンカ・ラ・セリア
Blanco
Mendoza (Argentina)
メンドーサ (アルゼンチン)
\8552005/11/12 関内 サンタムール カツミ商会
 本日の夕食は水炊き。鍋ダネは、鶏肉、豚肉、真ダラ、牡蠣、ズワイガニ、その他野菜。 ワインは、昨年2002年産と稽古済みのもの。 そこそこ良い結果だったみたいだけど、 昨年より200円以上も(率にして3割以上も)高く買ってしまった。ガックリ。 時々『同じワインを買っちゃうこと無いんですか?』なんて聞かれることもあるけど、 こんだけ本数飲んでればやっぱりあります。 意図して買うときは別に良いんだけど、うっかり買っちゃって、しかも前より高値だったりするとかなりガッカリ。 しんさんに提供してもらっている 検索エンジン を携帯電話から使って確認したりもするけど、 店頭でコチョコチョ弄ってるのってなんかヤマシイ感じだしなぁ。
 色はレモンというよりは焼けた白木といった感じ、 香りは蜜っぽさが中心、というかそれ以外は樽香含めてほとんど感じられなかった (抜栓後時間が経つと樽香や花のような雰囲気も感じられるようになる)。 味は、酸味が弱くてコクと甘味のみの競演。そのあたりは昨年よりちょっと劣っている (というかチープになっている)印象は否めない。
 トータルの感想としては昨年飲んだ2002産に劣るとも勝らない。 ま、全体的に「悪くは無いんだけどねぇ」という感じではあるんだけど。 鍋との相性も、邪魔はしないが荷担もせず、といった感じ。
69点自宅にて

9日(金)

Barbaresco 2001
バルバレスコ 2001
Rivata (Casa Vinicola Morando)
リヴァータ (カーサ・ヴィニコーラ・モランド)
Rosso
Barbaresco
バルバレスコ
Piemonte (Italia)
ピエモンテ (イタリア)
\1,5002005/11/30 日進ワールドデリカテッセン 富士貿易
 本日の夕食は、鶏手羽先のグリル焼き(塩味/カレー味)、筑前煮、ホルモン炒め。 プチ師範代は大き目の手羽先を5本も食べた。 プチプチ師範代は筑前煮のレンコンがえらくお気に入り。 この子は離乳食はほとんど食べないのに、レンコンとかニラとか、 あまり子供向きでは無さそうな野菜を好む傾向にある。 そういえばプチ師範代はオクラが大好物だったなぁ。ちょっと変わった嗜好の姉妹。 で、ワインはお手頃バルバレスコ。造り手は聞いたこと無いところ。
 コルクは(人造や屑集成ではないけど)短く安っぽいもの。 ワインの色は、赤紫にちょっとオレンジが混ざっていて、 静脈血を透明にしたような感じの色合い。 香りはおとなしめ。ツンッと来る刺激的な果実香と、 アクリルのぬいぐるみのようなケミカルな香りがある。 味は、さすがはピエモンテの一流DOCG、味の各要素がピタッと溶け合って、 かなりスムーズな飲み心地。 ここらへんは、最低2年の熟成が義務付けられたDOCGであることに起因するのかも。
 抜栓後3時間くらい経ってもほとんど変化せず。もうちょっと香りが開いてくると思ったんだけどなぁ。
 「バルバレスコ」というと、名前に濁音が2つも入ってるし、 イタリアで最高とされる格付けがなされているんで、 ドカーンと濃いものを想像してしまうけど、 少なくともこのワインに限ってはやや頼りないくらいに柔らかくすんなりした感じ。 過大に期待せず、1,500円のイタリアワインだと思って飲めば結構満足するワイン。
75点自宅にて

7日(水)

Porta Reserve Carmenere 2004
ポルタ レセルブ カルメネール 2004
Vina Porta
ヴィーニャ・ポルタ
Tinto
Maipo Valley (Chile)
マイポ・ヴァレー (チリ)
\9982005/11/30 日進ワールドデリカテッセン コストコ ホールセールジャパン
 本日の夕食は、酢豚とモヤシのスープ。 ワインは、料理に合わせてちょっと甘酸っぱそうなワインを期待して、チリ産の赤を。 税込み三桁なのに、レセルブ表記/黒地に赤銅色のイカシたラベル/ パリでの国際ワインコンクールで銀賞のステッカーも貼られ、なんとなく期待できそうな感じ。
 コルクは短めながらもなかなかシッカリしたモノ。 コルクに書かれているwww.cw.clというアドレスに行ってみると、 "Corpora Vineyards & Winery"というサイトが表示された。 そこには、先月飲んだグラシア・デ・チリも表示されてるんだけど、 パートナー会社か何かなのかな? で、色はチリらしいドスンと濃くて青みの強い紫色。 香りは弱め。なんと言ったら良いのか、特段の個性もなく例えようの無い香り(手抜きコメントでスミマセン)。 味は色から予想されるほどには重くなく、渋味/甘味/酸味が適当なところでまとまっている感じ。 ただ、なんとなくガチャついた印象は否めず、程なく飲み飽き。
 カルネメールってあまり馴染みの無い品種だけど、 このワインに限ってはかなり以前から馴染みまくったチリ産安ワインの印象そのまま。 別段損した気はしないけど、なんか「そこそこの品質」で止まっているというか、 個性を打ち出すことなんて念頭に置いてないというか。
68点自宅にて

4日(日)

Chablis 1er Cru "Les Fourchaumes" 2000
シャブリ・プルミエ・クリュ "レ・フルショーム" 2000
Olivier Leflaive
オリヴィエ・ルフレーヴ
Blanc
Chablis 1er Cru
シャブリ1級畑
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,050 (Half)2005/11/20 Wine & Mart 樽屋 横浜ダイヤモンド店 アルカン
 本日の夕食は行きつけの焼肉屋で(去年のレポートはココ)。 この店、焼肉は美味いしサービスも居心地が良いんだけど、 惜しむらくは酒がつまらない。というわけで無難に生ビール(スーパードライ)と瓶ビール(クラッシックラガー)。 ほんでもってそれだけじゃ当然飲み足りないわけで、帰ってから開けたのがコレ、 シャブリの名門1級畑のハーフボトル。 ハーフとはいえこの値段は安いなぁ、と。
 さて抜栓。ハーフとはいえコルクは造り手/畑名/ヴィンテージが入った高級品。 色がビックリ、「これがシャブリ?」ってな感じで、 想像と全く違う濃いアメ色。 香りも異様。バリッバリの熟成香があって、まるで奈良漬のよう。 味も熟成感バリバリで、甘くなく酸っぱくなくだけど、コクのかたまりでこちらも奈良漬みたい。
 いやー、ハーフは熟成が早いとはいえ2000年産でこの熟成感は行き過ぎでしょう。 きっとこれまでどこかでかなり辛い思いにあったに違いないと想像。 ただ、それで完全に逝っているわけではなくて、 「1989年産のオート・コート・ド・ニュイです」なんて言われるとアッサリ信じそうな、 あまり違和感の無い熟成具合。でも師範はあまりこういうのって得意じゃない。
(59点)自宅にて

3日(土)

Leaping Lizard Napa Valley Chardonnay 2003
リーピング・リザード ナパ・ヴァレー シャルドネ 2003
Leaping Lizard Winery
リーピング・リザード・ワイナリー
White
Napa Valley (USA)
ナパ・ヴァレー (アメリカ合衆国)
\1,4802005/10/26 QUEEN'S ISETAN 品川店 ヴィレッジ・セラーズ
 本日の夕食は手巻き寿司。寿司種はマグロの中落ち、真鯛、甘エビ、カイワレ、等々。 ワインは白だけど、サッパリ系というよりちょっと濃い目そうなカリフォルニア産のコレをチョイス。 この銘柄は、2002産のカーネロス ピノ・ノワールと稽古済み。 樽香が邪魔かも知れないけど、師範家の手巻き寿司はテーブルに置いたサワラの寿司桶がかなりの木の香りを発しているんで、 あんまり違和感無いかも、ってことで。
 色は普通。薄い麦わら色でいわゆる安白ワインの色。 ただ、かなり粘性が高くコッテリした見た目のあたりは高級ワインっぽい。 香りは、想像通り、というか想像以上に樽香バリバリ。あと蜜香もバンバン。 典型的な古き良きカリフォルニアン・シャルドネの香り。 味も香りの印象通り。甘くてコッテリで、グラマラスを通り過ぎてお腹もボン!って感じのボディ。
 甘さが目立つという点では赤と共通で、とにかくいかにもカリフォルニア!って感じ。 好き嫌いは別にして、葡萄と醸造にはかなりお金をかけたワインだと思う。 で、手巻き寿司との相性は・・・まぁ悪くは無いです。 特段良くも無い(相乗効果的なものは無い)んだけど。
73点自宅にて

2日(金)

Eaglehawk Shiraz 2004
イーグルホーク シラーズ 2004
Wolf Blass
ウルフブラス
Red
(Australia)
(オーストラリア)
\8802005/11/20 Wine & Mart 樽屋 横浜ダイヤモンド店 メルシャン
 本日の料理は、ラザニア、ソーセージと野菜の炒め物。 ワインは、豪州大手ウルフブラスのディフュージョン・ブランド?らしいイーグルホークのシラーズ。 このブランドのワインは、半年前にスパークリングと稽古済み、 なかなか好印象。本家ウフルブラスの赤も、大昔に稽古していて、まぁまぁの感じ。 ・・・なんてことを買うときに覚えていたわけじゃなくて、買った後過去の稽古日誌を見返して確認した次第。 まぁ道場開設以降2635本も飲んでれば、よほど印象強かったワインでも無い限り覚えて無いですな。
 さて抜栓、というかスクリューキャップだと「抜栓」って感じじゃなくて単なる「開栓」な感じ。 色は十分に濃くてとってもストレートな紫色。 香りは、ツンッとした果実香が主体で、生粋のオーストラリア産というより、 どちらかというと南仏寄りな香り。 味は、甘みが強めで渋味しっかり、こちらは典型的なオーストラリア産な雰囲気。
 880円だと思えば十分なパフォーマンスだけど、ちょっと飲み飽きするのもこういうワインにありがち。 特にここんとここういう濃い系の赤が続いたんで、後半「もう結構」な気分に。
69点自宅にて

前月分

by 師範