安ワイン道場2024年稽古総括

2024年に稽古した安ワイン

 新春恒例、今年もまた昨年一年を振り返りを総括を行った。 ちなみに昨年の総括はコチラ、二年前はコチラ。 老婆心ながら違うウィンドウで立ち上がるように設定したので、見比べて頂きたい(スマホの方はゴメン)

 今年も、ベストワインの選定に関しては、昨年同様価格帯別に最も高得点を得た銘柄を選ぶことにした。 選考対象となるのは、道場稽古場でマル1本稽古した3,000円以下のワイン149本。 栄えある2024年のベスト安ワインに選ばれたのは?

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目次

過去総括
2024年のトレンド(全体)
2024年のトレンド(安ワイン)
得点の分布・相関
2024年 価格帯別安ワインNo.1

過去総括

■道場開設からこれまでの推移

稽古銘柄数過去推移(1997~2024)

 本グラフが、道場を開設した2017年5月25日から、正月休み期間であった2025年1月5日までの稽古銘柄数の過去推移である。 2024年の稽古銘柄数は774本、そして稽古総数は9,798本となった。

 ・・・って、年間774本ですよ皆さん!過去28年の歴史の中でダントツ1位の本数(ここまでくれば777本にしたかった気も)。 還暦を前にして何ウカレちゃってんだ?安ワイン道場師範は。

 そして総数9,798本は、当初の目標であった「掲載本数一万本」まであと200本あまり。 このペースだと間違いなく年内に到達すると思われる。 1万本めの記念にはどんなワインと稽古するか、今から考えておかねばなるまい(ご寄贈頂くのはもちろんウェルカムですよ~💖)

■稽古銘柄数の年間傾向

稽古銘柄数過去推移(月次変化)

 線がごちゃごちゃで見づらいデータではあるが、各年の月別推移をグラフ化したのがこちらである。 近年は月ごとのデコボコが大き過ぎて傾向が掴みづらいが、概ね年初から年末にかけて右肩上がりなトレンドにあるようにも見える。 一年を円形に、年を高さとした3Dグラフにしたら、螺旋状に上がっていくのではないか?
(ここで「傾向」と「トレンド」を使い分けたが、全く意味は無い。なんとなくカッコ良いような気がしただけである)

■過去全てのワインの出身地

稽古したワインの出身地

 こちらが、道場開設から2025年1月5日までに稽古したワインの出身地別のグラフである。 2年前にもご説明申し上げたが、スパークリングは別カウントにしている (理由はそこに掲載していますが、今となってはちょっと後悔しているデータ構造の1つです。 当初はこんなにスパークリングの比率が高くなるとは思わなかったのよ)

 昨年からの傾向を捉えるべく、上位の順位と本数、昨年の順位と増分を列挙した。

順位国名本数昨年順位増分
1位フランス3,764本1位+152本
(参考)スパークリング1,407本(参考)+160本
2位イタリア1,083本2位+130本
3位チリ611本3位+21本
4位日本568本4位+87本
5位米国497本5位+56本
6位スペイン448本6位+25本
7位南アフリカ444本7位+43本

 昨年から順位に変動はない。但し、割合を見るとスパークリング、イタリア、日本の伸びが顕著である。 スパークリング、やっぱり国別に分ければ良かったかなぁ。増えている分はシャンパーニュが多いと思うのよ。 多分ほとんどが「1杯だけ」だけど。


2024年のトレンド(全体)

■2024年:稽古銘柄数の月別推移

2024年の月別稽古銘柄数

 こちらが2024年に、高ワインを含めた774本をいつを稽古してきたか、のグラフである。 9月の94本を筆頭に、どの月も1銘柄/日以上稽古したことになる。 もちろんボトル1本飲んじゃったわけじゃないんだけど、プロでもないのに多いよね。 ちなみに、いわゆる「無料テイスティング」の類は原則的に含めていない。

 そして例年通り、稽古した種類も見ていきたい。

■2024年:稽古銘柄の種別内訳

2024年の種別内訳

 こちらが2024年に稽古した774銘柄を種類別に分けたグラフである (数字は銘柄数、「*発泡」は微発泡を含み、「その他」に属するのは酒精強化やシードル)

 昨年と比較して大きな比率の変化は見られない。少数派であるロゼやオレンジの比率がちょっと増えたかな、という程度。 ただし、2022年と比較すると明らかに白が多くなっている。2022年は「白:赤=2:3」くらいだったものが、 2024年は「白:赤=4:5」くらいになっている。 昨年も同傾向であったが、やはり持ち寄りワイン会で白を持参される方が増えたのかな?料理に合わせやすいからね。 世界標準だともっとロゼが増えても良いはずだが、売られている数が少ない。インポーター各社にはもっとロゼを輸入して欲しいところである。

 次は産地別の内訳を見ていきたい。

■2024年:稽古銘柄の生産国・地域別内訳

2024年の国別内訳

 こちらが、2024年に稽古した774本を産地別に分けたグラフである (フランスとイタリアのみ主要地域を分けた。来年からは日本も北海道/山梨/長野/それ以外と分けた方が良いかも)。 昨年のグラフとぜひ見比べてながらご覧いただきたい。

 顕著な変化としては、フランス、アメリカ、南アフリカが減って、イタリア、日本が増えている。 これは間違いなく「どういう方々と外飲みをしているか」という結果を表していると思われる。 南アフリカブームは道場の中では一段落した感があるし、 最近は日本ワインがお好きな皆さんや、イタリアの渋味ラブな連中と飲むことが多いからね。
(ここで「皆さん」と「連中」を分けたのは・・・多分意味がある)

 ここまでは、外飲み&非安ワイン含めた全体的な傾向を述べてきたが、 次では道場にてマル一本稽古した「ガチ安ワイン」に的を絞ってデータを見ていきたい。


2024年のトレンド(安ワイン)

 昨年同様、「安ワイン」のみのトレンドを明らかにするにあたり、集計する対象を下記に限定した。

安ワイン道場稽古場にて稽古したもの(外飲みは含まない)
フルボトルで税込み3,000円以下のもの(ハーフや缶、箱は含まない)
点数記載があるもの

この条件で再集計した場合、2024年に道場で稽古したフルボトルの安ワインは
  149本
となった。全体のたった18%程度である。この体たらくで「安ワイン道場」を名乗って良いのか疑問にも思えてくるが、 そうはいっても2.5日に1本は安ワインと稽古しているわけだし、稽古した量としてはやっぱり支配的だと考える。 よって「高ワイン道場」と揶揄される謂れはなく、まだまだ若いもんには負けませんぞ!

■2024年:安ワインの種別内訳

2024年の安ワイン:種別内訳

 こちらが道場で稽古した安ワイン149本の種類別内訳である (昨年の内訳はコチラ)。

 比率、変わらないねぇ~。そして特筆すべきは、昨年同様オレンジワインが1本も無いことだろう。 いやマジで道場での稽古用にオレンジワインを買うことって無いのだな、と自分事ながら改めて認識した。 えーっと、嫌いじゃ無いんですよ、オレンジワイン。 でも、そうは言いながら絶対好きでもないでしょ。データは正直ですわ。

 それでは安ワインの産地別傾向を見ていこう。

■2024年:安ワインの生産国・地域別内訳

2024年の安ワイン:国・地域別内訳

 全体同様、安ワインも生産国と地域に分けてみたグラフがこちらである (昨年のグラフはコチラ)。

 昨年と比べるとブルゴーニュが顕著に減ったことがわかる。 昨年20本あったものが今年はたったの7本、2ヶ月に1本しか稽古していない。 高くなったもんね~ブルゴーニュ。特に昔の値段を知っていると、安ブルとはいえなかなか手が出ないのが正直なところである。

 増えた方ではイタリアが顕著に増えた(19本→27本)。 こちらは家飲みの集計なので、前述の「イタリアの渋味ラブな連中」は無関係と思われる。 データを精査してみたが、特に理由となるべき要素は見当たらなかった。 強いて言えば、外飲みでイタリアと稽古することが多かったので、親近感が増した、ということだろうか。 イタリア、品種とか産地とかいろいろあり過ぎてとっつきにくい印象があるよね。


得点の分布・相関

 さていよいよ得点の分布グラフを見ていきたい。 一番気になるのが、分布の「形状」と「ピーク」である。 形状は正規分布の形になるのが望ましいし、ピークのずれも気になるから。 変化を可視化するために、昨年のグラフも並べて表示した。

■2024年:得点分布(全体)

2023年稽古したワインの得点分布 2024年稽古したワインの得点分布

 2024年に稽古したワイン全体774本のうち、点数の無いもの(酔っぱらって点数化出来なかったもの) を除いた750本の得点分布を示したグラフが下段である。 参考までに、上段は2023年の得点分布グラフを表示している。 2024年は38点などというけしからんワインが登場したため、 低得点側にロングテールなグラフになってしまった。

 傾向を見ると、2ポイントほどピークが高得点側にシフトしている。 これはアレだ、外飲みの本数が明らかに増えたので、良いワインと稽古する量が増えたことに由来すると思われる。 ありがたき環境に感謝したい。

そしてやっぱり今年も79点が少ないのね。それに81点も少なめ。よくわからんのは80点に丸めちゃっているんだろうなぁ。

■2024年:得点分布(安ワイン)

2023年稽古した安ワインの得点分布 2024年稽古した安ワインの得点分布

 そして道場で稽古した安ワイン149本だけを抜き出した得点分布が下段である(上段は昨年の151本)。

 ピークに関しては概ね変化してないと言っていいだろう。 ということは、やはり全体を押上げたのは安ワイン以外、ということが言えそうである。 他に言えることは、やや分布がシャープになったように見受けられる。 低ポイント側にいくつかデータがあることを除いて、安ワインの品質が一般に安定してきたのかな? 「葦の髄から天井を覗いて」いる感はあるけれども。

 そしてまたここでも79点が少ない。79点という数字を選ぶのがよっぽど嫌いなんだろうね。 スーパーなんかでは「780円」とか「799円」とか、上の桁の数字が上がらない、見かけ上安く見える値付けがされがちだけど、 安ワイン道場に於いては見かけ上低く見える点数を無意識に避けるという、師範の優しさが発現しているものと考えられる。

※とんだ屁理屈である

■2024年:安ワイン価格と点数の相関

2024年稽古した安ワインの価格対ポイント散布図

 こちらが、安ワインにおける価格対ポイントの散布図である。 2024年は38点なんていう外れ値が2つもあるので、価格とポイントの相関はかなり低く見えるが、 まぁそれでもなんとなく相関があるように見えるので(見えてください!)、 読者の皆様に於かれましても「嘘クセェ」とか思わず聞いて頂きたい。

 近似直線は赤の点線、それを式で表すと
 y(得点)=70 + x(価格)/260
となった。昨年より僅かだけ傾きが増した=価格によるメリットが大きくなったことになる。 ただしその差はほぼ無いと言って良い。良い安ワインの指標としては
1,500円で75点/2,500円で80点を超えたら合格
と考えて良いだろう。

 ・・・というわけで、安ワインと言えども価格の差は無視できないため、昨年同様価格帯ごとのベストを決定することにした。
激安:~1,000円
やや安:1,001円~1,500円
ちょい安:1,501円~2,000円
ちょい高:2,001円~2,500円
やや高:2,501円~3,000円
の5つの価格帯それぞれで、最も高得点だったワイン(同点の場合は安い方)が入賞という、 極めてロジカルで私情を挟む余地のない選出方法である(※)。 数多のサイトのように、「年間ベスト10」とかには今現在買えるワインだけを恣意的に選び、そこへのリンクを貼ってアフィリエイトを稼ぐ、 などということはしないのである!(本音は「したい」のである)

※そもそもの点数が師範の思い付きであることはこの際忘れて頂きたい。


2024年 価格帯別安ワインNo.1


 今回、2023年に道場でフルボトルを稽古し、前述したルール、 それぞれの価格帯でコストパフォーマンスが最も優れていたワインを選出した。

 例年のことではあるがあらかじめお断りしておくが、ここに挙げるワインが現在その値段で買えるわけではない。 特にセット商品に於いては、通常価格ではなく割り戻し価格で評価しているため、 単品での販売価格とは大きく乖離しているものもある。 更には、特に今年の場合、値段以前に市場でもネット上でも見つからないワインもある。 そんなランキングに何の意味があるのか?と問われれば、「安ワイン道場はあくまで自分用の備忘録である」と返さざるを得ない。 期待させておいてゴメン!

 それでは、低価格帯側から順番に発表していく。

金メダル 激安(1,000円以下)No.1
81点/870円

Marquis de Bern 2020 [Marquis de Bern]
名称Marquis de Bern 2020
マルキ・ド・ベルン 2020
生産者Marquis de Bern
マルキ・ド・ベルン
価格870円 (4本セット:3,480円)
購入店コストコ金沢シーサイド倉庫店

<稽古日誌へのリンク>

 出た!1,000円以下での81点の好成績である。どこから出たかと言えば、 そのBuying Powerと流通力で日本のワイン市場を震撼させているコストコである。 ただでさえ安いコストコで、このワインは「ボルドー高ポイント箱入り4本セット3,480円」として売られていたもの。 そりゃ安いはずである。 更には「ジェームズ・サックリング90pts」のステッカーが、ボトルの股間部(※) に前張りが如く張られている。

(ボトルに股間があるかどうかは知らん)

 品種はメルロー60%, カベルネ・ソーヴィニョン40%、右岸とも左岸ともつかない絶妙な割合である。 香りには濃いベリーの果実っぽさと焚火に水をかけたような樽香、そしてどことなくミルキーな感じがある。 味わいは渋味と甘味と酸味のバランス良好、間違いなく美味い。 数多ある金賞ボルドーとは一味も二味も違う「ちゃんとしたボルドー」であった。

 惜しむらくは、既にコストコではこのセットの販売は終了していそうだし、ネットで探してもこの銘柄は見つからない。 いまや幻の「激ウマ900円ボルドー」である。

点数81点
コストコのボルドーセット

【ショップへのリンク・・・は無い】

 買えないワインをお勧めするのは大変気が引けるが、前述したように極めてロジカルなルールでの選出なので仕方がない。 このワインは右写真のようなセットで売られていた。 他の3本もなかなかイケていたので、万が一コストコで再販された場合は迷わず買って吉である。

金メダル やや安(1,000円台前半)No.1
82点/1,295円

Cono Sur Green Society Reserva Especial Pinot Noir 2021 [Vina Cono Sur]
名称Cono Sur "Green Society" Reserva Especial Pinot Noir 2021
コノ・スル "グリーン・ソサエティ" レゼルバ・エスペシアル ピノ・ノワール 2021
生産者Viña Cono Sur
ビーニャ・コノ・スル
価格1,295円
購入店ワイン&ビール通販 酒のいしかわ

<稽古日誌へのリンク>

 「やや安」クラスのナンバー1は、安ワイン者なら知らぬもの無しのコノ・スルである。 グレード的には、ベーシックな自転車クラスの1つ上、レゼルバ・エスペシアルなのだが、 今年になって「グリーン・ソサエティ」というシリーズ名が与えられたもの。 ラベルや名称を変える際には、これまでとは違う感を出してちょっと値上げして、というのが常であるが、 このシリーズに関しては「値上げ止む無し」な品質向上を感じた。

 このピノ・ノワールはまず香りのボリュームが凄かった。熟したチェリーとしっかりしたバニラがブワーッ!である。 味わいも、ちゃんと酸味しっかりで甘味と渋味も仕事している。 品種の特徴がしっかり出ていて、昔のチリ・ピノな「なんとなく厚ぼったく野暮ったい」イメージは一切なかった。

 やっぱりコノ・スルは侮れない。 最近知った事実であるが、コノ・スルはあの大手コンチャ・イ・トロの系列とのこと。 最大手の対抗馬として出てきたかと思えば実は仲間、まるでAKB48に対する乃木坂46みたいなものである。

点数82点

【ショップへのリンク】

 師範が購入したショップでの単品売りはこちら。1本から送料無料なのだが、 1本だと2,085円でかなり割高、12本買うと1本あたり1,317円になるというシステム。 どちらかというと業者向けの売り方なのだろうと思われる。


 そこで、一般消費者なご同輩にお薦めしたいのがこちらのセット。よりどり6セットで税送料込み8,598円也。 5種類しかないのに6本選べ、というところに若干の「痒いところに手が届かない」感はあるが、 このピノ・ノワールを2本入れてしまえば問題解決である。

金メダル ちょい安(1,000円台後半)No.1
83点/1,998円

Kirkland Signature Russian River Valley Pinot Noir 2022 [DC Flynt MW Selecrtions]
名称Kirkland Signature Russian River Valley Pinot Noir 2022
カークランド・シグネチャー ロシアン・リヴァー・ヴァレー ピノ・ノワール 2022
生産者DC Flynt MW Selecrtions
DC・フリントMW・セレクションズ
価格1,998円
購入店コストコ金沢シーサイド倉庫店

<稽古日誌へのリンク>

 「ちょい安」クラスのナンバー1には、またまた出てしまったコストコのワイン。 更にはこの銘柄はコストコのプライベート・ブランド。 お値段も、税込みで1,998円とぎりぎり範囲内を狙ってくるあたりの調整力はさすがである(ココの入賞を狙っているはずは無いけど)

 チリのピノ・ノワールも美味しいけど、やっぱりカリフォルニアの、 それもロシアン・リヴァー・ヴァレーなんていう銘醸地のピノ・ノワールには一日の長がある言わざるを得ない。 アメリカンチェリーとドライプラムとココナッツの香り、やや甘めで万人ウケする味わい。 どこに出しても、誰が飲んでもウケが良さそうなワインである。

 道場を開設した20年以上前は、スーパーなんかで売られているワインは割高感があったり品質に疑問があったりしたが、 最近は事情が変わったように感じる。仕入れの力をバックに、独自輸入の商品はかなりコスト・パフォーマンスが高い。 コストコはその嚆矢と言っても過言ではないだろう、まさに黒船来航である(来航したけど帰っちゃったカルフールやウォルマートもあるけど)

点数83点
コストコのボルドーセット

【ショップへのリンク・・・はこちらも無い】

 最近コストコに行っていないので、今現在このワインが売られているかどうかはわからないが、 会員様に於かれましてはぜひ探してみられることをお勧めする。 5月に購入した右写真のワインたち、だいたい美味しかった(1本は未稽古)

 ただ、コストコ、会費が高いんだよな。そういうビジネスモデルなんだと思うけど。 あと、ワイン以外は販売単位が大き過ぎてウチでは持て余すのよね。

金メダル ちょい高(2,000円台前半)No.1
84点/2,474円

Sancerre 2019 [J. de Villebois]
名称Sancerre 2019
サンセール 2019
生産者J. de Villebois
J.ド・ヴィルボワ
価格2,474円 (単品価格:4,378円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

<稽古日誌へのリンク>

 2,000台前半のナンバー1は、セットに含まれていた1本なので、単品価格は3,000円以下ではない。 しかし、道場ではセットに含まれるワインの場合

○買値相当額=(購入金額 - 通常送料)× 当該ワイン単品価格 / (セットのワイン単品価格合計)

で計算するので、このワインの買値相当額は2,474円として判断した。

 チリのピノ・ノワールも、米国のピノ・ノワールも美味しいけど、やっぱり本家本元フランスのピノ・ノワールには勝たん!かも。 とはいえ本家本元過ぎるブルゴーニュだと、この値段で高いクオリティを求めるのは難しいわけだが、 そこはちょっと離れたロワールのサンセール、まだまだマイナーなためコスト・パフォーマンスが良い。 香りはラズベリーっぽいフルーツにほんのりバニラとスパイス、味わいは甘さと酸味が柔らかに結合していて、渋味は穏やか。 「貴方はコート・ド・ニュイ一級畑のご出身ですか?」である。

 今回のナンバー1選定、5本中3本もピノ・ノワールが入っちゃって、師範の「ピノ偏愛」が露呈してしまっている感はあるが、 ロジカルな選定方法なので仕方がない。 ただ、そもそもの点数が師範の思い付きであることはこの際忘れて頂きたい、と改めてお願いする次第である。

点数84点

 残念ながら師範が買った 世界のピノ ノワール 飲み比べ 5本セット【リンク】には (2025年1月9日現在)このワインは含まれていない。

 但し、たまたまではあるが、2025年1月14日までの限定で、このワインが39%オフの3,019円で売られている。 通常価格の4,950円だと安ワイン道場としてはお薦めしづらいが、19円オーバーくらいは目を瞑ろう。 安ワイン者は『ぜひ買うべし!』である。

金メダル やや高(2,000円台後半)No.1
86点/2,640円

Chateau Mars Hosaka Cabernet & Bailey A Premium 2019 [Mars Hosaka Winery]
名称Chateau Mars Hosaka Cabernet & Bailey A Premium 2019
シャトーマルス 穂坂 カベルネ・ベーリーA プレミアム 2019
生産者Mars Hosaka Winery
マルス穂坂ワイナリー(本坊酒造)
価格2,640円
購入店葡萄畑 ココス

<稽古日誌へのリンク>

 2024年、「やや高」安ワインナンバーワンに選ばれたのは、 なんと2022年の安ワイン ベスト6の3位に選んだ1本。 2年ぶり2度目の受賞である。 前回受賞を決定した際に、「まだ同じヴィンテージがあるうちに買っておこう」と思い購入、 それが先月までほぼ2年間セラーに寝ていたわけある。それを今年のベスト安ワインに入れるのか?!って話だけど、 あくまで稽古日ベースなのでご了承願いたい。

 そもそもそんなに熟成体力がありそうにないお手軽日本ワインを2年も寝かせたので、 大丈夫かな?と心配していたが、結果的には大丈夫、若干の熟成感はありつつも「赤い飲む香水」感は健在であった。 マスカット・ベーリーAの華やかとカベルネ・ソーヴィニョンのしっかり感が、熟成によってより馴染んだ感もある。

 総括ページに二度も道場したのはこのワインだけである。もしかすると、無意識のうちに判官贔屓している可能性も無いわけではない。 でも、良いじゃ無いですか。師範だって人間だもの。


点数86点

 残念ながら既に2019年産は市場には無いと思われるが、2021年産が未だに2019年産と同じ価格2,640円で売られている。 期待値が高すぎてガッカリするのが嫌なのでまだ買ってないのだが、やはり買うべきか。 2021年産と稽古された方がおられたらぜひご連絡頂きたい。

2024年安ワインNo.1

 以上が、2024年の安ワイン道場総括である。

 2024年はベストワインの5本すべてが赤、オレンジやロゼが無いのみならずスパークリングや白すらも無い、 という偏った結果になってしまった。来年は赤・白・泡・ロゼ・オレンジ、それぞれでベストを決めるべきか ・・・オレンジは今年の評価対象には無いけれども。

 それでは、2025年もイケてる安ワインとの遭遇を期待しつつ、本レポートを終了する。