稽古日誌:2021年3月

道場のワインセラー

 3月になりました。ほぼ100%テレワークになってからもうすぐ1年、微妙にお腹周りに贅肉が付いてきております。 どうするよ?って感じです。

 一方で、もっとヒドい贅肉が付いているのが道場のワインセラー。 2台で70本以上のキャパがあるんですけど、ここんどこずっと溢れがちな状態が続いています。

 写真左:赤+熟成用のメイン・セラー(13℃設定)
 写真右:白+調味料用のサブ・セラー(7℃設定)

溢れる原因として考えられる理由は3つ。
 1.コロナ禍でワイン買うくらいしか気軽な娯楽が無くなった
 2.同じくコロナ禍で自宅ワイン会が減って在庫の処分機会を失った
 3.ツイッターで良さげなワイン情報をキャッチしてポチる機会が増えた

 そもそも「安ワイン道場」は、できるだけ在庫を持たない筋肉質な健全経営を標榜しておったわけですよ。 2007年に道場稽古場を建立するまではセラーを持たずクーラーボックス&保冷剤でやりくりしていたわけだし。 それが今ではこんなデブデブなテイタラク。 これから暖かくなってセラー外保管もままならなくなるし、どうしたもんかねぇ。


31日(水)

Mirassou Pinot Noir 2017 [Mirassou Winery]
名称Mirassou Pinot Noir 2017
ミラソー ピノ・ノワール 2017
生産者Mirassou Winery
ミラソー・ワイナリー
価格1,100円 (2本よりどり2,000円)
購入店やまや大森店

 本日の夕食調理担当は長女で、メニューは鶏の唐揚げ、小松菜と油揚げの煮浸し、レタス&ベビーリーフと鶏ササミのネギ塩サラダ。 赤か白か迷ったらロゼ、なんだけどここんとこロゼ登場し過ぎの感もあるので、本日のチョイスはカリフォルニア産のピノ・ノワール。 先月久しぶりに訪店した「やまや」で購入した中からの1本です。

 色は濃くなく薄くなく、ピノ・ノワールとすればそこそこ濃い感じの赤紫色。 香りは、いかにもピノらしい明るいベリーの香りがパッ!と香ります。ほんのり樽っぽい風味もあるし、ちょっと腋臭っぽい雰囲気もあって複雑さがあります。 口に含むと・・・甘いですね、そして苦い。酸味控えめで旨味も薄いので、甘苦さが目立ってしまっています。

 コレ、格安なカリフォルニア(レッドウッドとかシー・リッジとか)にありがちな、ケチャップたっぷりなホットドッグに合いそうなピノです。 それだけなら良いんだけど、どうにも味わいの苦味が気になって飲み進めるのに難儀します。 こういう変な苦味って、なんとなく熱劣化の影響な気がするけどどうなんだろう? そのあたり、詳しい方とご一緒して己の認識をアップデートしたいところです。

点数66点

26日~28日(金~日)

浜松の食を満喫

 子供たちの春休みを利用して、「浜松の食を満喫」して参りました。 師範が行きたかった店とか、師範代が食べたかった料理とか、子供たちが食べたかったファミレスとか、 食べたいものがキッチリ食べられて大満足でした。

 内容は現在鋭意執筆しております。数日中には全編アップできると思います。

 ●3/31 : 3月28日(3日目)分を更新しページ完了しました。
 ●3/30 : 3月27日(2日目)分を更新しました。
 ●3/29 : 3月26日(1日目)分を更新しました。

Val de Loire Pinot Noir 2019 [J. de Villebois]
名称Val de Loire Pinot Noir 2019
ヴァル・ド・ロワール ピノ・ノワール 2019
生産者J. de Villebois
J.ド・ヴィルボワ
価格1,506円 (単品価格:2,970円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 ・・・というわけで、無事に浜松から帰って参りました。 昼に食べたハンバーグのボリュームがあって時間も遅かったので、本日の夕食は各人で適当なものを買ったり作ったり、の献立です。

 お疲れ様のワインは、ワイン界隈で癒し系と言えばロゼですな。 特に昨日はツイッターの「#春のワイン祭り」が開催されていたんだけど、あいにく師範は旅行中だったので参加できませんでした。 というわけで、一日遅れで後追い参戦することにした次第です。

 さて抜栓。コルクはDIAM3、安心感があります。 グラスに注いで色を確認、薄すぎないオレンジピンクでとてもキレイな色です。この週末のお花見にはバッチリの色合いだったことと思われます。 香りのボリュームは弱めですが、ピノ・ノワールらしいアメリカン・チェリーっぽいキュートなベリー香が感じられます。 味わいも、ほんのり甘くて酸味控えめ、春らしい?味わいでナイスです。

 今回の浜松旅行で、「目で感じる味覚(要は美味そうな料理は美味い)」があると思いましたが、 このワインもそうですね。確実にこの色が味わいにプラスの影響を与えてくれました。 ただ、個人的にはもう少し香りのボリュームがあって酸味がシッカリしていた方が好きかな。 春のロゼ祭りはこれからもイベントがあるようです。次回こそは参加しなきゃです。

点数75点

24日(水)

Saveurs du Temps Rose 2019 [(Vignerons Proprietes Associes)]
名称Saveurs du Temps Rosé 2019
サヴール・デュ・タン ロゼ 2019
生産者(Vignerons Propriétés Associés)
(生産者組合)
価格760円 (単品価格:不明)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 いよいよ桜も咲いて春らしくなってきましたなぁ・・・というわけで選んだワインはもちろんロゼっすよ。 「送料無料 ロゼワイン 5本セット」4,397円から南仏産をチョイスしました。 リモートワークだと業務終了後即抜栓できるので、まだ明るいうちから飲めるのもロゼの色が楽しめてよろしいですなぁ・・・ついつい飲み過ぎますけどね。 ちなみに料理は、セセリのネギ塩焼き、ラタトゥイユ、春巻き皮の簡単ピザ。主食はバゲットです。

 色は薄めのオレンジピンク。まぁ普通に南仏あたりのロゼにありそうな色ですな・・・と舐めてかかって香りを嗅ぐと、 これが結構良いんだな。チェリーやラズベリーのフルーツ香がパッと香って、それ以外の香りはほぼ感じないピュアな構成。 南仏って、なんかちょっと野暮ったい香りがあったりするでしょ?それが無いのは引き算な意味で好印象です。 味わいは、旨味しっかりで、そこそこ甘くて(でも糖度は6.3と低め)、酸味は控えめ。春らしい?バランスです。

 ロゼって、「中途半端」とも「良いトコ取り」とも言えるけど、このワインは後者。 赤ワイン風のベリー香と、白ワイン風のシュッとした味わいが楽しめます。 ホント、屋外に持ち出して桜の下で気軽に飲みたいワインですよ。 その際は温度は低めの方がピュア感が活きるので、氷とかの冷却装置持参でお願いします。 今回のセットからの3本目ですが、5本で4,000円強と安い割にはかなりイケてます。

点数76点

21日(日)

Inedit

 本日の夕食は手巻き寿司。寿司にはやっぱりビールですよ、ということで比較稽古はちょっとお休みして(というかワインは食前と食後に稽古しています)、 「ビール界のドンペリ」と言われているらしいINEDIT (イネディット)という高級ビールをチョイス。750mlで税別880円でした。 インポーターの説明は下記です。

エル・ブジのオーナーシェフであるフェラン・アドリア氏とソムリエチームが、バルセロナのビールメーカーとの共同開発で実現。 「セレブを迎えるためのビール」をコンセプトにしてうまれた、フルーティーで繊細な今までにない高級ビールです。 ワイングラスに注いで香りを楽しむ、乾杯にもぴったりのビールが完成しました。

 感想は、まず750mlのボトルからワイングラスにビールを注ぐという非日常感はあります。 でも、香りや味わいにはそんなに特別な感じは受けません。 もちろん、オレンジピールっぽい柑橘系の香りや細かい泡立ちのプレミアム感はありますが、個人的にはこの系統はヒューガルデンの方が好きかな。 ドンペリは・・・モノの例えでしょうね。

 昨日の稽古の続きは緑色で追記しています。


20日(土)

ヒイラギモクセイ 剪定前

 春秋2回の大園芸作業、それは生垣にしているヒイラギモクセイの剪定。左写真が剪定前。 選定っていつやれば良いのかわからないけど、この時期にやると出たばかりの新芽を切らなくて済むのね。 なんだかかわいそうじゃ無いですか、新芽を切るのって。緑色が淡くてキレイだし。

 今年は時期がちょっと遅れたこともあって、一部新芽が開き始めてました。 ごめんよ、開かせてあげられなくて。あなたの後輩たちに頑張って貰います。

ヒイラギモクセイ 剪定後

 そしてコチラが剪定後。出た園芸ゴミは90Lのゴミ袋に3つ半でした。 道場を建立して14年、そしてココに植えられた苗は5年くらい経ったものだと思うから、多分現在の樹齢は20歳くらい。 そこそこヴィエイユ・ヴィーニュになってきて、樹勢が落ちてきている感じはします。なので、同じ位置で切り戻しても、切り落とした葉の量が徐々に減ってきています。

 次なる作業は害虫除けの薬剤散布。今夜から雨っぽいし、もう少し芽が出てきたタイミングでやりますかね。

高評価チリ産ピノ・ノワール 2019 対決

 剪定作業お疲れさま!>師範・・・ということで、本日は個人的なお楽しみ企画、 「高評価チリ産ピノ・ノワール 2019 対決」とシャレ込みます。
 一方はツイッターで話題の「インドミタ "デュエット"」
 もう一方は偉い人が評価したらしい「ベティッグ "ビーノ・デ・プエブロ"」
審査は師範の独断、今日明日で稽古をつけます!ちなみに本日の料理は、油淋鶏とマダイの中華風カルパッチョ、ゴボウの甘辛揚げ。主食は中華おじやです。

Indomita Duette Premium Pinot Noir 2019 [Indomita]
名称Indomita "Duette" Premium Pinot Noir 2019
インドミタ "デュエット" プレミアム ピノ・ノワール 2019
生産者Indomita
インドミタ
価格1,450円 (単品価格:1,848円(@リカマンショップ楽天市場店))
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 このワインは、軽いブショネだったコレの残りをショップに返送、リベンジで再送頂いたもの。お気遣い頂きありがとうございます。 せっかくリベンジの機会を頂いたんだから、ただ飲んでもつまらない、と考えたのが今回の企画の発端です。 ツイッターを見ると、このワインに高い評価を献上している人が多いんですよね。期待値爆上げで稽古させて頂きました。

 色はピノ・ノワールらしい赤紫。前回同様コルトンとかのボーヌ側っぽい、やや暗さを感じる赤紫色ですね。 香りは・・・少なくとも今回はブショネの気配はありませんのでホッとしました。 プラムやアセロラのようなトーンの高い果実香と、ほんのり薄化粧くらいの樽の甘香ばしさを感じます。 味わいはとてもスムーズ、あまりの引っ掛かりのなさに「アレ?俺今飲んでる?」って感じでスーッと入ってきます。 甘さと酸味のバランスが良くて渋味は軽やか。前回みたいな苦味は一切感じません。

 軽やかで、「これがチリ産のピノ?」って疑問に思うような、オレゴンやニュージーランドみたいな感じの雰囲気です。 とても分かりやすく美味しいピノですね。 惜しむらくは、香りの出方がもう一息欲しいところですが、この値段を考えれば十分過ぎるくらいお買い得です。 明日に向けて更に開くのを期待しましょう。

 バキュバンで少し空気を抜いて、野菜室に立てて保存した翌日再稽古(いつもより気を遣ってます)。 香りは「ひ~らいたぁ開いた!」です。イチゴのような春らしいフルーツの香りがパーッとしてきます。 イメージとしては先日稽古した南アのクルーガーの樽を使わないやつに近いかも。 味わいは特に変わった様子はなく、昨日同様のスムーズな味わいです。とにかく香りのナイスな変化に2点プラスしちゃいます。

点数80(+2)
Baettig Vino de Pueblo Pinot Noir 2019 [Baettig (Via Vinica SPA)]
名称Bættig "Vino de Pueblo" Pinot Noir 2019
ベティッグ "ビーノ・デ・プエブロ" ピノ・ノワール 2019
生産者Bættig (Via Vinica SPA)
ベティッグ (ビア・ビニカ・SPA)
価格2,420円
購入店カーヴドリラックス

 比較稽古のもう一方も、そもそもはツイッターで高評価を拝見した銘柄。 それをリツイートしたところ、飲み友だちで元ワインスクール校長の柳田さんも激賞し、 聞けば大橋氏という日本のワイン関連では有名な方も推しているらしい。 これは買わずにいられない、ということで先週東京へ出向いた際にカーヴ・ド・リラックスでゲットしてきたものです。

 色は、インドミタと比べると明らかに濃い、そしてちょっとピノっぽくない青みを感じる紫色。ボージョレのガメイみたいな色合いです。 香りは「コイツは凄ぇや!」です。アメリカンチェリーの甘やかなフルーツ香に加えて、ちょっと薬草のような清涼感、そしてどこか日本のピノみたいな出汁感があります。 好き嫌いは別にして、ボリュームも複雑さも頭一つ抜きん出ています。 味わいは、インドミタと比べるとやや渋味がしっかりしているように感じられます。 でもガチガチってことはなくて、良いアクセントな感じ。そしてインドミタ比較すると若干甘さ控えめで酸味しっかりです。

 このピノ・ノワールは、これまで経験したチリ産のピノとはかなり異なる雰囲気です。 ブルゴーニュとも違う、独特の風味が感じられます。こりゃインパクト大ですな。 人に薦めたくなるのはとても納得です。このワインが明日どう化けるか、こちらも楽しみです。

 保存の仕方はインドミタと同じ。香りに関してはこちらも開きましたが、元からボリュームがあった分、開き方は小幅です。 改めて稽古しても、やっぱり複雑さに関してはこちらの方がウワテですね。 インドミタがフィクサンやマルサネのピュアさが特徴だとすれば、こちらはニュイ・サン・ジョルジュあたりみたいな妖艶さがあります。 およそ稽古範囲のピノ・ノワールとは思えませんよ。プラス1点を献上します。

点数82(+1)
高評価チリ産ピノ・ノワール 2019 対決と料理

 対決稽古前にビールを一缶飲んで心を落ち着かせてますので、ほぼ半分弱くらい残して明日の稽古に託します。 やっぱり一度に2本開けて比較するのって楽しいな。 ホントは人を呼んであーだこーだ言いながら飲むのが一番楽しいんだけど・・・もうすぐそういう機会も持てると信じて、 まずは単身稽古を重ねます。


19日(金)

Castillo de Molina Reserva Carmenere 2019 [Vina San Pedro]
名称Castillo de Molina Reserva Carmenère 2019
カスティーヨ・デ・モリーナ レセルバ カルメネール 2019
生産者Viña San Pedro
ビーニャ・サン・ベドロ
価格1,100円 (2本よりどり2,000円)
購入店やまや大森店

 本日は職場の送別会・・・だけど、このご時世ですからリモート宴会です。まぁ仕方ないよね。 お供に選んだワインは、久しぶりに行った「やまや」で買ったチリ産のカルメネール。 カスティーヨ・デ・モリーナと稽古するのは実に18年ぶり(前回はメルロー)です。 合わせた料理は、会の初め頃はセブンイレブンで買ってきた冷凍焼鳥とツナと玉子のサラダ、 途中から師範代差し入れの煮豚、がぼちゃのそぼろ煮、それにブロッコリーとトマトのサラダです。

 色はとてもしっかりした紫色。流石はチリのレゼルバですな!って感じです。 香りのボリュームは中程度だけど、ちゃんとベリーっぽい香りとか樽の香ばしさとかを感じます。 味わいは、思いのほかこなれていて渋味も甘味も酸味も柔らかい感じ。もちろんチリなんで甘味は強めですけどね。 後味に軽い苦い味があるんだけど、これって熱劣化なのかな?厳しい人はそう判定するかもだな。

 なんというか、普通のチリワインよりちょっと美味しい、普通のレゼルバクラスのワインです。 一本税別1,000円という入手価格は、(2本まとめての割引があったとはいえ)18年前より安いのよ。 著名ワインの高騰著しい昨今ですが、安ワインは庶民の味方です。

点数73点

17日(水)

Aulente (Rosso) 2018 [San Patrignano]
名称Aulente (Rosso) 2018
アウレンテ (ロッソ) 2018
生産者San Patrignano
サン・パトリニャーノ
価格989円 (セール&2本で10%オフ)
購入店カルディ横浜ジョイナス店

 本日の夕食メニューは、豚ロースの味噌焼き、肉じゃが、モッツァレラトマト。 和洋折衷、無節操な一般家庭の食卓であります。 そういう料理に合わせるには一般家庭の御用達ショップ「カルディ」でセールされていたイタリア産の赤。 産地はエミリア・ロマーニャ、品種はサンジョヴェーゼ主体。 造り手のサン・パトリニャーノは、麻薬中毒の若者の更生施設として設立され、有名なリカルド・コタレッラ氏が指導されているとのこと。 この銘柄の2017年産とは1年半前に1杯だけ稽古しています。

 色は、サンジョヴェーゼらしい明るめの紫色。香りのボリュームは、このクラスとしてはかなり立派です。 トーンの高いスミレみたいな花の香りと桜餅、そして若者の汗が染みた体育倉庫のような匂い ・・・とか書くとイケてないみたいだけど、人懐っこさがあって悪くはありません。 味わいは、渋味控えめ、酸味もほどほどで、甘味はややしっかりめ。なんとなくイチゴのような風味も感じます。 ちょっと冷やした方が味わいが締まってナイスです。

 イタリアらしい、サンジョヴェーゼらしいワインだと思います。 3桁なら十分アリですね。安い時にまとめ買いして普段飲みとか、良いんじゃないでしょうか。 カルディの安ワイン、侮れないよねぇ。

点数75点

16日(火)

Ch. Lilian Ladouys 2016 YouTubeLive前

 本来火曜日は休肝日ですが、 本日はお知り合いでユーチューバーのTokyo Wine Girlさん(YouTubeチャネル)と、 まだお会いしたことは無いけどフランス在住ブロガーの野田祥子さん(ブログ)が、 YouTubeライブをされて、『一緒にシャトー・リリアン・ラドゥイスを飲みましょう』とのことだったので、 ホイホイとワインを用意して参加致しました。

 YouTubeLiveのスタートは午後9時・・・だったんだけど、なんとなく8時と勘違いした師範は、 午後6時には当該ワインを抜栓。まぁうっかり師範はそんな感じですわ。

Chateau Lilian Ladouys 2016 [Ch. Lilian Ladouys]
名称Château Lilian Ladouys 2016
シャトー・リリアン・ラドゥイス 2016
生産者Ch. Lilian Ladouys (Famille Lorenzetti)
シャトー・リリアン・ラドゥイス (ファミーユ・ロレンツェッティ)
価格3,718円
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 課題ワインはこのシャトー・リリアン・ラドゥイス、サンテステフのブルジョワ級ですね。 造り手のオフィシャルサイトによれば、 2016年のセパージュは"62% Merlot、32% Cabernet Sauvignon、6% Petit Verdot"らしいです。 サンテステフにしてはメルローが多めですかね。 ちなみに道場では過去に2001年産1995年産と稽古しております。 シャトー名、大抵の日本の書物やサイトには「リリアン・ラドゥイ」と書かれていますのでそれが正しいだ思っていましたが、 現地在住の野田さんによれば『リリアン・ラドゥイス』が本来の発音に近いようです。

 ちなみに本日の夕食メニューは煮込みハンバーグ、ブリのカルパッチョ、グリル焼き野菜のマリネ。 調理担当は、買い出し含めて次女にお願いしました。ハンバーグや野菜は問題ないでしょうけど、ブリとボルドーがチャレンジングで楽しみです。

 恭しく抜栓、まずコルクが立派。長さ50mm、シャトー名とヴィンテージがプリントされ、液体側の面だけがビロードの様に紫に染まった良い状態です。 大きめグラスに注いで外観確認、色は非常にしっかりと濃い紫色、2016年産だけどもっと若いワインに見えます。 そして香り・・・良いですねぇ、これぞボルドーな重厚感のある香りです。 カシスよりももう少し赤い感じのベリー香なのは、左岸でもメルローの比率が高いからかもですね。 その他にはドライハーブの雰囲気や焙煎軽めなコーヒーの香りもあります。 味わいも良い感じです。重すぎず軽すぎず、甘味と酸味も絶妙なバランス。 そして、抜栓当初はまだ渋味が固い感じがしたので、「事前抜栓ナイス判断俺!」ってガッツポーズしていました。

 典型的で教科書的なボルドー、という感じがします。さすが現地に精通した方の選ぶ銘柄はちゃんとしているな、と実感しましたよ。 ちなみにブリのカルパッチョと合わせても違和感はありませんでした(高め合いもしませんが)。 フルーティ過ぎない感じが良いんでしょうね。

点数81点
Ch. Lilian Ladouys 2016 YouTubeLive前

 そして、肝心のYouTubeLiveがどうだったかというと、画質も音質も全くストレスなくて、 野田さんの献身的なサービス精神、Tokyo Wine Girlさんの絶妙なファシリテーション、どちらも素晴らしかったです。 こんなサービスが無料で享受できるなんて良い時代になったものですな。また機会があれば是非参加したいと思っています。


14日(日)

鼎泰豐 横浜ランドマークプラザ店 外観

 本日はホワイトデーであります。 女性陣の希望は『好きなだけ点心が食べたい』とのこと。 そこでしばしば伺う横浜中華街の「萬珍楼点心舗」を予約しようとしましたが、 緊急事態宣言で営業自粛中。ならば、ということで3年前に台北で伺った鼎泰豐(ディンタイフォン)の系列店へ。 一昨年横浜高島屋の中にある横浜店へも伺いましたが、あいにくそちらは土日予約不可みたいだったので、 今回の訪問は鼎泰豐(ディンタイフォン)横浜ランドマークプラザ店です。

 予約時間の午後5時30分、店の前には入店を待つ人がたくさんいました。我々は予約しているのですんなり入れましたが、待っても30分くらいだったみたいです。 台湾のお店と同じく、モニターに番号が表示されているので、イライラせずに済むと思います。

鼎泰豐 横浜ランドマークプラザ店 店内

 我々が案内された席は、店の一番奥、窓際で観覧車の見える席でした。 店のサイズは、横浜店よりはるかに広いですね。全体に窓が多く開放感があるので、雰囲気は横浜店より断然良いと思います。 そして、テーブル間にはアクリルの衝立があって、新型コロナウィルスの感染拡大防止に配慮されていることが伺えます。

 注文は、一回目は紙に必要数を書いてオーダーするスタイルも台湾のお店と同様ですね。 日本人の感覚からするとちょっと事務的にも感じますが、オーダーミスも減るでしょうし待ち時間に注文内容を検討できるので、 合理的なシステムだと思います。

鼎泰豐 横浜ランドマークプラザ店 飲み物

 飲み物は、まずは「駆けつけ二杯」ということで、↓をオーダーしました(価格は全て税別です)
 キリン ブラウマイスター生 (中) 730円
 鼎泰豐ラベル紹興貴酒5年 (デカンタ小) 980円
ブラウマイスターが飲めるのはありがたいですが、ちょっとサイズが小さく感じられたのが残念。「大」の設定があると嬉しいですね。 その一方、紹興酒のデカンタは、小さく見えて結構な量があります。この2種を飲み終わると落ち着いた感じになれるので、 最初にいきなり両方を注文するのがお勧めです。

 それでは、食欲の赴くままに注文した料理をずらずらーっと書いていきます。

鼎泰豐 横浜ランドマークプラザ店 海鮮小籠包 海鮮小籠包三種セット
 (ホタテ、ズワイ蟹、明太子各2個)
1,240円×2 (右写真)
小籠包三種セット
 (豚肉、ホタテ、カニ味噌各2個)
1,160円×2
エビ焼売 170円×4
大根餅 280円×3
ピータン 560円
黒キクラゲの黒酢和え 590円
蒸し鶏の葱ソース 700円
パイク― 900円

鼎泰豐 横浜ランドマークプラザ店 乾伴麺 湯葉とホウレンソウの炒め 1,000円
油淋鶏 700円
エビマヨ 800円
ごままん 220円
乾伴麺 1,000円 (右写真)

 この店の看板メニューである小籠包はさすがに美味いです。台湾の店と全く遜色ありません(多分)。 その他の料理もそれぞれ美味しくて、点心には「食べたいものをちょっとずつ」という楽しみがありますね。

鼎泰豐 横浜ランドマークプラザ店 ワイン

 「安ワイン道場」ですから、もちろんワインと稽古も致します。面倒なんで、赤白同時に注文しました。
 白:Altozano Verdejo & Sauvignon Blanc
  (アルトザーノ ベルデホ&ソーヴィニョン・ブラン)
500円(グラス)
 赤:Robert Mondavi "Woodbridge" Pinot Noir
  (ロバート・モンダヴィ "ウッドブリッジ" ピノ・ノワール)
500円(グラス)
白は、思ったよりも甘さ控えめ&アロマティックで、美味しく感じました。72点です。 赤は横浜店にてボトルで稽古しています。 悪くはないけどちょっと甘さが気になりますね。68点です。

鼎泰豐 横浜ランドマークプラザ店 デザート

 女性陣はデザートもお召し上がりです。
 愛玉ゼリー 350円×2 (右写真右奥)
 仙草ゼリー 350円 (右写真左奥)
 ベリー杏仁 400円 (右写真手前)
愛玉ゼリーは美味しかったそうでおかわりで。皆さん大変満足されたご様子でした。

 そんな感じのホワイトデー・ディナー、お会計は税込みで20,000円弱でした。比較的お手頃価格で色々食べられるので、満足度は高いと思います。

 ちなみに、我々のテーブル席の隣には軽く仕切られた個室があって、 中では幼児と赤ちゃんを連れた若いご夫婦が、赤ちゃんを交互に抱っこしながらディナーを楽しいでおられました。 ぐずる赤ちゃんとちょっとお姉さんの幼児、なんだか微笑ましくて「うちもそういう時期があったなぁ」と懐かしくなっちゃいましたよ。


13日(土)

マノワ 外観

 飲み友だちの女性二人が『着物を着てランチをしたい!』とツイッター上で会話されていたのを聞きつけて、 「であれば師範めがカメラマンとして随伴しましょう!」ってことで実現したランチ会。 お店は広尾の名店「マノワ(Manoir)」、4年半前に持ち寄りワイン会で利用させて頂いております。 今回の参加者は下記のメンバーです。
MAMIさん
もふもふさん
中塚さん(中塚さんのブログ
安ワイン道場師範

マノワ シャンパーニュ

 今回お願いしたコースは、グラスワイン1杯+前菜+魚or肉料理+デザートで4,800円(税サ別)というもの。 グラスワインを無くして魚料理+肉料理にもできますが、このメンバーですからもちろんワイン付きのコースを選びました。 そして、そのグラスワインにたっぷりのシャンパーニュが頂けるのがありがたいですね。 更に、銘柄も2種類うちから選べるという「なにそれどこの天国?」仕様です。

Taittinger Prestige Rose Brut N.V. [Taittinger]
名称Taittinger Prestige Rosé Brut N.V.
テタンジェ プレスティージュ・ロゼ ブリュット N.V.
生産者Taittinger
テタンジェ
価格(Glass : コースに込み)
購入店マノワ

 グラス・シャンパーニュの選択肢は、このテタンジェのロゼか、お店のオリジナル・キュヴェである"JB Delalande"という銘柄。 ドラランドの方は前回の訪問の際に頂いていたし、 春らしくロゼが飲みたい乙女な気分だったので、テタンジェの方をチョイスしました。

 色は、「玉ねぎの皮の色」と言われるロゼ・シャンパーニュの色より、やや濃いめのピンク色だったように思います。 香りは、(オシャレな縦長グラスだったので香り自体は拾いづらかったのですが)、ロゼらしいベリーっぽさがあったように思います。 味わいは・・・どうでしたっけね?あまりに天国な雰囲気にメモも残していませんので覚えてないんですよ。師範失格です。

 ・・・って別にワインの評価に行ったわけじゃないですからね。着物の女性を目の前にして頂くロゼ・シャンパーニュ、 中身がどうあれ美味いに決まってます。やっぱり雰囲気は大切ですよね。

点数82点
マノワ くぬぎマスの冷製

 前菜もメインも、好きなものが選べるプリフィクスなのですが、それぞれに10種類くらい選択肢があって迷いに迷います。 そんな中から師範が選んだ前菜がコレです。
 くぬぎマスの冷製
いやもっとちゃんとした料理名があったんですけど、うっかりメモし忘れています。 「くぬぎマス」の「くぬぎ」は、造り手の方のお名前ということでしたよ。とてもスタイリッシュな一皿です。 肝心のお味の方は、これが美味いんだな。 生臭さとかは皆無で、ボリュームもあって、柚子のパウダーのアクセントが効いていて、思いっきり満足しましたよ。

Bourgogne Aligote 2013 [Dom. Roulot]
名称Bourgogne Aligoté 2013
ブルゴーニュ・アリゴテ 2013
生産者Dom. Roulot
ドメーヌ・ルーロ
価格8,800円 (お店価格)
購入店マノワ

 このお店、ワインリストが凄いんです。全部で20ページあって、そのうちシャンパーニュだけで4ページ60種類。 トータルだと300種類近くあるんじゃないか、ってくらいの本数が書かれています。 もうこうなると師範の手には負えませんので、その道のプロである中塚さんに全権委任させて頂きました。 中塚さん曰く『全体に安いですね~』とのことです。師範もそう思いました。

 そんなリストの中からチョイスされたのがコレ、名門中の名門「ドメーヌ・ルーロ」が造るアリゴテ。 ヴィンテージは2013年と、ちょっと熟成も期待できそうということで選んで頂きました。

 色は、薄めながらもわずかに黄金色っぽい雰囲気が感じられます。若いアリゴテだとほぼ無色に近いですよね。 香りは、まず最初に感じたのが金柑のような甘い柑橘類の香り。その奥にアリゴテらしいシュッとしたハーブのような香り。 樽は使っていないか極く軽くか、って感じです。 味わいもシュッとしていますね。なにかが突出しているわけではありませんが、 しみじみと美味しくてあっという間にグラスが空になります。

 さすがは名門ルーロ、アリゴテでも存在感バッチリですね。マスに合わせるワインとしてはめっちゃ正解です。 もふもふさんのイカやMAMIさんのスッポンにも合っただろうなと思います。 中塚さんのイノシシにはちょっと弱かったかもしれません。 そこはちゃんと「みんなの料理に合うワイン」を選んでくれたんだろうなぁ、と心の中で感心しておりました。

点数84点
マノワ ヒグマの赤ワイン煮込み

 このお店、ジビエが得意(お店の方が狩猟免許をお持ち)とのことで、メインのラインナップにウサギや鹿、ヒグマなんかがありました ・・・って「ヒグマ」ですよ。齢五十をとうに超えた師範ですが、熊は初めてです。
 ヒグマの赤ワイン煮込み
参加者の皆さんも初めての方が多かったようで、師範、中塚さん、MAMIさんが熊をチョイス、もふもふさんは鹿を選んでおられました。 そして熊の感想は、調理法が良いのかケモノっぽい臭みはほぼ無くて、繊維の荒い牛肉のような食感で、どこかイノシシのような香りがあって、 なんとなく鯨のような味わいも感じました。大変面白い経験をさせて頂きましたよ。

Gevrey Chambertin Vieilles Vignes 2016 [Selection Manoir (Le Meurger)]
名称Gevrey Chambertin Vieilles Vignes 2016
ジュヴレ・シャンベルタン ヴィエイユ・ヴィーニュ 2016
生産者Sélection Manoir (Le Meurger)
セレクシオン・マノワ(ル・ミュルジェ)
価格9,900円 (お店価格)
購入店マノワ

 もふもふさんのプロフィールに「ブルゴーニュ・ルージュが好き」と書かれているので、中塚さんの狙いドコロはピノ・ノワールにあったようです。 でも、お手頃価格のピノだと、熊や鹿にはちょっと弱そうにも思えて、いろいろ悩んでおられた結果の選択が、 このお店のオリジナル・キュヴェのジュヴレ・シャンベルタン。現地に指示して造らせているらしいです。凄いっすよね。

 色は、ブルゴーニュでも北寄りなジュヴレ・シャンベルタンにしては濃い赤紫色、しっかりしてそうな感じで期待が持てます。 香りは、ジュヴレ・シャンベルタンの雰囲気ド真ん中ですね。キイチゴやプラム、革製品といった感じの香りがパーッと来ます。 味わいは、注いですぐはまだ固い感じでしたが、渋味と甘味と酸味のバランスが良くて、均整の取れた味わいです。 時間が経つとだんだん柔らかく馴染んでくるあたりもさすがです。

 中塚さん曰く『球体を感じるワインですね』とのこと。なるほどその通り、カッコいいこと言うなぁって感じです。 やっぱり美味いよねぇ、レストランで良いワイン飲むのって。最高の楽しみですわ。

点数86点
マノワ イチゴのミルフィーユ

 沢山あった選択肢の中から選んだデザートがコチラです。
 イチゴのミルフィーユ
見た目にも鮮やかな一皿です。食後の甘いモノ、美味しいですよね。

 この後にコーヒーか紅茶かハーブティーかを選べるのですが、それもそれぞれにいくつかの選択肢があって、ほんとこのお店は良い意味でチョイスに悩みます。 普段はエスプレッソを頂くんですが、今日はハーブティ(ローズヒップ)にしましたよ。

マノワ イチゴのミルフィーユ

 そんな贅沢なランチ会でしたが、お会計は一人11,000円弱でした。飲み食いした内容から考えればビックリのお得感です。 我が家の女性陣もしばしば「ジビエが食べたい」なんて言うので、次は家族で伺わねば、と感じましたね。

ワインマーケットパーティ 店内

 ランチのあとは、広尾から恵比寿に移動してワインマーケットパーティさんへ。 店長の沼田さんに「お伺いしますのでよろしく」と事前にお伝えしておりました。 当初の師範の考えでは、あまりお仕事のお邪魔をしないよう、軽く試飲とかして退散する予定だったのですが、 なんと沼田さんのリードでガッツリ試飲会と相成りました。

 ・・・それもブラインドで・・・汗

Moulin a Vent La Roche 2014 [Thibault Liger-Belair]

Moulin a Vent "La Roche" 2014 [Thibault Liger-Belair]
ムーラン・ナヴァン "ラ・ロッシュ" 2014 [ティボー・リジェ・ベレール]

 薄めの赤紫色で、プラムジャムのような香り、酸味が活きた味わい。 師範の予想は「品種はピノ・ノワール、産地はニュージーランド」だったけど、 正解は、ブルゴーニュの名門『ティボー・リジェ・ベレール』が造るクリュ・ボージョレ。 品種も産地も違っていますわ。 でも、中塚さんとも話してたけど、「これ『ピノ・ノワールです』って言われたら絶対騙されますね」って感じでしたよ。

Mas de Daumas Gassac 1998 [Mas Daumas Gassac]

Mas de Daumas Gassac 1998 [Mas Daumas Gassac]
マ・ド・ドーマ・ガサック 1998 [マ・ドーマ・ガサック]

 熟成が感じられるエッジのオレンジ色。イタリアワインによくあるやや動物的な人懐っこい香り、 日本のメルローにもあるような暗い感じの果実の雰囲気、でも明らかに日本と違うのはしっかりした果実味。 涼しい地域のメルローじゃないかと予想して、 師範の予想は「トレンティーノ・アルト・アディジェのメルロー」。 正解は南仏ラングドックのカベルネ・ソーヴィニョン主体。ヴィンテージはなんと1998年です。 そんなに熟成させると品種や産地なんて判らなくなりますよね(言い訳)。

 沼田さんはこのワインを今日の寝酒にするそうですよ。良いなぁ。

Taittinger Nocturne Sec

Taittinger "Nocturne" Sec N.V.
テタンジェ "ノクターン" セック N.V.

 これはブラインドではなく、普通に出して頂きました。 マノワでテタンジェ飲んできたって話をしていて、壁にテタンジェのポスターが貼ってあって、 『タイッティンガーって読んじゃうんですよ~』なんていうおトボケ女子がいたので、 沼田さんがスッと出してくれました。カッコいいなぁ。

 Secのシャンパーニュって久しぶりに飲みましたが、こういうアペロ的な楽しみ方だと甘いのも良いですね。

Pegasus Bay Pinot Noir 2014

Pegasus Bay Pinot Noir 2014
ベガサス・ベイ ピノ・ノワール 2014

 こちらもブラインドで出して頂きました。 色も香りも、ピノ・ノワールであることは全員一致。 あとは地域、「ブルゴーニュ」とする人も多かったのですが、ブルゴーニュでこのボリュームを出せるのは相当お高いレンジになると思ったので、 師範の予想はカリフォルニアかチリか南アフリカ。 そこで、最近のチリ・ピノはとてもブルゴーニュに似せてきているという印象があったので、師範の回答は「めっちゃブルゴーニュ風のチリ産ピノ・ノワール」。 答えはニュージーランドのピノ・ノワールでした。2014年のニュージーランドは造り手によらず買い、だそうです。 ニューワールドのピノ・ノワールに関しては、一般にバッド・ヴィンテージとされる(寒い・雨が多い)年の方が美味しいそうですよ。

Passito di Pantelleria Bukkuram 2012 [Marco de Bartoli]

Passito di Pantelleria "Bukkuram" 2012 [Marco de Bartoli]
パッシート・ディ・パンテレリア "ブックラム" 2012 [マルコ・デ・バルト―リ]

 「ほぼ澱の部分なんで」ということで出して頂いたのがこの甘口ワイン。 品種はズィビッボということなので、日本でなじみのあるマスカットですね。それがこんな琥珀色になっています。 ちょっとバルサミコのような酸のニュアンスがあったり、複雑で奥行きのある味わいでした。

テイスティングしたワインたち

 これだけの本数試飲させて頂いて、お値段は・・・ちょっと書けないですね。 あまりにサービスして頂いちゃったんで、書くと誤解を招きそうですから。

 そんな感じで、お店に伺ったのは午後4時前だったのですが、お店を出たのはもう6時を過ぎていました。 長々とスミマセン、大変お世話になりました!>沼田店長

女性の着物姿

 カメラマンとしての任務は・・・天気がイマイチだったので外で撮れなかったのが残念です。 まぁそれはまたの機会に、ってことになりました。

 という感じの「マノワでランチからのパーティでテイスティング」会でした。 あー楽しかった!またよろしくです>皆様

モーモーチャーチャー他スイーツ

 父ちゃんばっかり遊んでいるってのも気が引けるし、今日はホワイトデー・イヴでもあるので、 家で待つ女性陣に恵比寿駅ビルの成城石井でスイーツのお土産を購入。 「モーモーチャーチャー」、ツイッターで話題になっていたんで一度食べてみたかったけど、 1つ400円とかするんでなかなか自分用には買えなかったんですよ。

 で、やっぱり美味しいです成城石井のスイーツ。お値段だけのことはありますよ。

Chateau Malbat Cuvee M Rose 2019 [Ch. Malbat (Famille Rochet)]
名称Château Malbat "Cuvee M" Rosé 2019
シャトー・マルバ "キュヴェ・M" ロゼ 2019
生産者Ch. Malbat (Famille Rochet)
シャトー・マルバ (ファミーユ・ロシェ)
価格760円 (単品価格:1,738円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 昼にたっぷりワインを飲んではいるのですが、夕食時にはまたワインが飲みたくなってしまうわけです。 そこで、あまり難しいこと考えずに飲めそうなワインを、という観点で選んだのがこのロゼ。 CAVE de NAOTAKAさんの「送料無料 ロゼワイン 5本セット」4,397円からの1本です。

 色は非常に淡いピンク色。まるで散り際の桜の花びらのような色合いです。 香りのボリュームは弱め。メルロー由来なのかな?ちょっとベリーっぽい香りがあって、可愛らしい感じがします。 味わいは、甘さ控えめで酸味穏やか。十分アルコールは吸収したはずの身体にも、まるで水のようにスイスイ入っていきます。

 全体におとなしい感じなので印象には残りづらいけど、普段の食事のお供にはこれくらいで十分だったりします。 屋外のお花見の席で、あまりワインを意識せず飲むのにはバッチリじゃないですかね。

 100mlくらい残した翌日再稽古。昨日よりベリーっぽさは落ちた感じがします。 味わいのバランスに変化はありません。別に翌日でも問題は無いけど、開く要素も無いので可能であれば初日に飲んじゃった方が良かったかな、という感じはしました。

点数72点

12日(金)

ワインステーション 外観

 最近よくワインを買うショップ兼インポーターの社っ長さん、戸塚 尚孝氏が仕事で上京され、 これまた最近よく行く和泉多摩川のワインバーワインステーションさんにお見えになるとのこと。 他にも、もふもふさん、MOMOさん、 ヒマワインさんなんかも参加されるとのことで、ご挨拶かたがた師範も伺わせて頂きました。

Krone Borealis Vintage Cuvee Brut 2018 [Twee Jonge Gezellen Estate]
名称Krone Borealis Vintage Cuveé Brut 2018
クローヌ ボレアリス・ヴィンテージ・キュヴェ・ブリュット 2018
生産者Twee Jonge Gezellen Estate
トウェー・ヤンガ・ゲゼレン・エステイト
価格800円 (Glass)
購入店ワインステーション

 師範がお店に到着したのは午後5時過ぎ、なんだかんだで一番乗りでした。金曜は早くから飲みたいのよねぇ。 そして「駆けつけ一杯」に出して頂いたのが、南アフリカのスパークリング。 このワイナリーのオーナーの奥様がSO2過敏症なので、酸化防止剤無添加で造られているそうですよ。

 色はそこそこ濃いめに感じる黄金色。品種はシャルドネ72%/ピノ・ノワール28%で白ブドウ主体、かつ2018年と若い割にはしっかりした色に感じます。 香りはとてもフレッシュな感じ。未熟な青い桃や、梅の実のような香りがします。 味わいも、香りの印象通りとてもフレッシュ。酸味がしっかりで、ほっぺたをギュッと絞られるような感じです。

 シャンパーニュとはちょっと趣が異なるフレッシュ感が前面に出たスパークリングですが、安カバみたいに金属っぽさは無いですし、 酸化防止剤無添加らしいけどいわゆる自然派っぽいクセも無いので、まさにスイスイ飲めますよ。

点数78点
David & Nadia Aristargos 2017 [David & Nadia]
名称David & Nadia "Aristargos" 2017
ディヴィッド&ナディア "アリスタルゴス" 2017
生産者David & Nadia
ディヴィッド&ナディア
価格1,000円 (Glass)
購入店ワインステーション

 次に出して頂いた白がコレです。先ほどの泡もそうですが、開いていたワインではなく抜栓後すぐの状態で出して頂きました。 ディヴィッド&ナディア、南アフリカの著名ワイナリーですが、道場では昨年の今ごろロゼと稽古したことがあるのみ、 謹んで稽古させて頂きました。

 色は普通ですね。「普通ってなんだ?」って話ですが。 香りは、グラスの縁に香ってくるのは白桃っぽいフルーティな香りが主体、シュナン・ブランらしいと師範が思う香りです。 口に含むと、けっこうシッカリした樽の香ばしさを感じます。 味わいは、甘味も酸味もあって、後味には軽い苦味を感じます。 香りも味わいも、なんとなく固い感じがあったので、グラスの中で待機させておきました。

 そして、グラスに注いで30分くらい経った後かな?ほぼ常温(といっても師範のポジションは入り口脇だったのでかなり外気温に近い状態)になると、 予想通り香りは華やかに変化して味わいも柔らかくなりました。こういうしっかりした白はやっぱり高めの温度で頂いた方が良いですね。 大変おいしゅうございました。

点数84点
ワインステーション ローストビーフ

 『今日は特別なおつまみがあります』とのことでそれを注文。 天皇陛下が召し上がられた、長津田・中山肉店のキング・オブ・ローストビーフです。 これがめっちゃ美味いのよ。「ローストビーフは輸入牛を使って噛みごたえを楽しむものだ」なんてうそぶいていましたが、 それは貧乏人の浅はかさだと気づきました。やっぱりローストビーフは良い和牛よねぇ。

Malvazija 2015 [Korenika & Moskon]
名称Malvazija 2015
マルヴァジジャ 2015
生産者Korenika & Moskon
コレニカ&モスコン
価格800円 (Glass)
購入店ワインステーション

 ↑の白を開かせている間、並行して注文したのがこのスロヴェニア産のオレンジワインです。 こちらのお店、「南アフリカワインとオレンジワインの店」なんですね。なかなか「普通じゃない」組み合わせですよね。 オレンジワインはこれ以外に日本の甲州もありましたが、スロヴェニアのワインはこれまで稽古したことが無いのでこちらをチョイスしました。

 色はオレンジです・・・って手抜きでスミマセン。自然派ワインによくある濁りみたいなものはあまり無かったように思います。 香りは、なかなか普段嗅がない香りなので表現が難しいですが、「マンゴー風味の高級石鹸」みたいな感じです。 味わいは、オレンジワインらしく渋味がしっかりです。ブドウの皮をギシギシ噛みしめたような感じです。 甘さひかえめで酸味しっかり、見た目とは裏腹に硬派な味わいです。

 最近流行のオレンジワインですが、まぁ確かに個性のバリエーションが多くてハマる気持ちもわかりますな。 特にこのワインは、自然派にありがちなオフフレーバー等のネガティブな要素が少ないので、普通にワインとして楽しめる雰囲気でしたよ。

点数78点
Kruger Elandskloof Pinot Noir 2019 [Kruger Family Wines]
名称Kruger "Elandskloof" Pinot Noir 2019
クルーガー エランズクルーフ ピノ・ノワール 2019
生産者Kruger Family Wines
クルーガー・ファミリー・ワインズ
価格1,000円 (Glass)
購入店ワインステーション

 ぼちぼち赤を、ってことでテーブルに並べて頂いたのが、このピノ・ノワールと造り手失念のシラーズ。 シラーズの方はヒマワインさんが先に飲まれていて、いまいちパッとしない表情をされていたのでコチラをチョイスしました。 クルーガーのピノ・ノワールは3年前に稽古していて大絶賛でしたが、 こちらの銘柄は樽を使わないそうです。

 色は澄んだ赤紫色で、寒冷地のピノ・ノワールらしい外観です。 香りはピュアっピュアなプラムの香り。もうキュート方面に全振りした香りです。 味わいもピュアっピュア。プラム、それも大石早生みたいな酸の効いた果物を丸かじりしたような気分になれます。

 いやー、これは良いわ。基本的に師範は樽が効いたピノ・ノワールが好きなんですが、樽が無いのも良いもんだ、と再確認しました。 クルーガー、上手な造り手だなぁ。ポール・クルーヴァーも良いけどクルーガー推しになりました。

点数83点
ワインステーション 乾杯

 反対方向の電車に乗ったり、おまけに人身事故の影響で電車が遅延したりして、予定より大幅に遅れて戸塚氏が登場。 乾杯したのは↓のワインです。

Gamet Caracteres Extra Brut N.V. [Maison Gamet]
名称Gamet "Caractéres" Extra Brut N.V.
ガメ "キャラクテール" エクストラ・ブリュット N.V.
生産者Maison Gamet
メゾン・ガメ
価格(ヒマワインさんから)
購入店シャンパン専門店 CHAMPAGNE HOUSE

 このシャンパーニュは、ヒマワインさんが「戸塚氏と飲みたいので」と持ち込みされたものです。 インポーターは都光、戸塚氏が代表取締役を務める会社ですな。 道場では、先月のバレンタインデーに稽古しております。 詳細はそちらをご覧ください。

 ・・・だけではアレなんで、一応今回飲んだ印象だけ書いておくと、 このシャンパーニュは乾杯でキューっと飲んじゃったらもったいないですな。 いやもちろんそれでも美味しいんですよ、でも長い時間かけてゆっくり一本飲んだ方が楽しめる気がします。

 ともあれ、インポーターの方から説明を聴きながら(って師範はあまり聴いちゃいませんでしたが)ワインを飲む、なんてのはなかなかない機会です。 こんな機会を設けて頂いてありがとうございました!>ヒマワインさん&戸塚さん

点数85点
Luddite Shiraz 2014 [Luddite]
名称Luddite Shiraz 2014
ラダイト シラーズ 2014
生産者Luddite
ラダイト
価格1,200円 (Glass)
購入店ワインステーション

 ピッチピチの赤の後はガッツリ系の赤を、ということでマスターに抜栓して頂いたのが、このラダイト。 師範は知らない銘柄だったのですが、結構希少なものみたいですね。 ラベルには「2276/75600」と書かれていて、これが生産本数とシリアルナンバーなんですかね? 75,000本ってのが多いのか少ないのか、師範にはよくわかりませんけど。

 色は、シラーズらしくしっかりと濃い煮詰めた小豆色、というか黒豆色。 香りはなるほどシラーズです。黒系果実っぽいギュッと締まった果実香に、ピンクペッパー系のスパイスの香りを感じます。 こりゃ美味そうだと口に含むと・・・固いのよ、これが。ガチガチと言っても良いくらい。 ヴィンテージは2014年なので、そろそろ柔らかくなっていても良い頃合いだと思うんですけどね。

 マスター的には『十分美味いじゃないっすか!』ってことでした。戸塚氏は『ボトルを振ったり、ぐーるぐるスワリングすると良くなります』とのこと。 このワインも時間をかけて飲むべきなんでしょうね・・・などという事をグラスワインがメインの店で言うのもアレですね。 今度はこのお店でボトル1本買ってジックリ飲むかな?

点数77点
ワインステーション 鴨のソテー

 コチラはマダム謹製の鴨のソテー。食べやすいように細かく包丁が入れてある心遣いが嬉しいですね。「赤貝みたいなビジュアルだ」なんて言ってスミマセン。

Cathedral Cellar Cabernet Sauvignon 2018 [KWV]
名称Cathedral Cellar Cabernet Sauvignon 2018
カセドラル・セラー カベルネ・ソーヴィニョン 2018
生産者KWV
KWV
価格750円 (Glass)
購入店ワインステーション

 ここまでで6杯頂いていて、もうだいたい満足しております。 そして、ここから良いワインを頂いてもほぼ無価値であることは経験上判っております。 というわけで、「シメの一杯」のつもりで注文したのが、南アフリカの大手KWVが造るカセドラル・セラー。 難しいことを考えずに普通に楽しめそう、という理由でコレにしました。

 ・・・で、例によって記憶もいい加減になってきてますし、メモもほとんど取ってないのですが、一応メモしたことを転記すると
「めっちゃカベルネ」
「おちつきの味」
らしいです。ハイ、そういうことです。

 やっぱりね、師範に高級ワインは「豚に真珠」というか、これくらいので良いんですよ。 南アフリカのワインは(激安レンジを除いて)かなりお手頃価格からクオリティが高いので、流行る理由が良く理解できます。

点数75点
The Introduction Chenin Blanc 2019 [Miles Mossop Wines]
名称The Introduction Chenin Blanc 2019
ジ・イントロダクション シュナン・ブラン 2019
生産者Miles Mossop Wines
マイルス・モソップ・ワインズ
価格750円 (Glass)
購入店ワインステーション

 前の赤を「シメのワイン」とか言っておきながら、やっぱりもう一杯飲んじゃったりしています。 飲む前は「翌日午前中に道場を更新しなきゃいけないので、あんまりたくさんの種類を飲むと大変だな」とか考えておったわけですよ、 それでこのテイタラク。まったく呑兵衛ってヤツは・・・

 そしてこのシュナン・ブラン、どういうワインだったというとですね、判りやすくフレッシュで、酔っ払いにはちょうど良かったと思います。 だもんで、他の人にも「コレ美味いっすよ!」とお薦めしていたような気がします。

 改めてラベルを確認すると、"Introduction"と書かれているわけで、確かに最初の方で飲むのにちょうどいいワインかもですね。 もちろん最後に飲んでもいいです。ま、ワインなんていつ飲んでも良いですよ、ホント。

点数76点
ワインステーション 店内

 新型コロナウィルスの感染予防に配慮して、スタンディングの小さなお店の入り口と窓は全開、大声を出さずにしみじみ飲んで、 既定の午後8時前には終了致しました。緊急事態宣言が開けたら、もっとじっくりお話がしたいですねぇ。

 ともあれ楽しい会にお誘い頂きありがとうございました。またよろしくです!>ワインステーションさん&参加者の皆さん

ガールズトークでワインサワー

 ・・・で、やっぱり終わりが午後8時だとまだ元気が有り余っているとのことで、コンビニで軽いお酒とおつまみを買ってベンチで二次会。 子育て奮闘中のお若い二人のガールズ・トークに師範も加えて頂きました。 子育てとワインの趣味を両立させるのって大変だと思いますが、お父さん気分の師範は心から応援したくなります。 みんな頑張れ!頑張り過ぎない程度に頑張れ!です。


10日(水)

Ilione Romagna Sangiovese Superiore 2018 [Canale dei Molini]
名称Ilione Romagna Sangiovese Superiore 2018
イリオーネ ロマーニャ サンジョヴェーゼ・スペリオーレ 2018
生産者Canale dei Molini
カナーレ・デイ・モリーニ
価格1,199円 (通常価格:3,828円)
購入店ワイン&ワインセラー セラー専科

 本日の夕食は、プルコギ、塩ニンニクの若鶏もも竜田揚げ(お惣菜)、水菜のお浸し、アミューズは鶏チャーシュー切り落とし(これもお惣菜)。 こういう手抜きメニューはもちろん師範作です。良いんだよ手抜きで。自分ちで揚げた唐揚げはもちろん美味いけど、お惣菜の唐揚げも上手に温め直せばそれはそれで美味いっすよ。

 そんな料理に合わせたワインは、セラー専科さんの「中身の見える豪華5本福袋」12,222円から、エミリア・ロマーニャ州の赤。 『酸化防止剤不使用&100%ノンフィルター』とのことで、造り手が貼った裏ラベルには"Senza Solfiti Aggiunti / No Added Sulphites"と書かれているのですが、 インポーターの裏ラベルには『添加物:酸化防止剤(亜硫酸塩)』の表記があります。 このあたりのやんごとなき理由、師範はなんとなく知っているのですが、普通の人には判りにくいですよね(ってか普通の人は裏ラベルの原語表記なんて見ないか)

 さて抜栓。コルクは短め40mmのDIAM風集成材、液面側にはキラキラと小さな酒石が見えます。 色はしっかりとした濃さがあるけど、どこか赤みを感じるサンジョヴェーゼらしい色合い。 香りは、桜餅と膏薬のような雰囲気がいかにもサンジョヴェーゼですね。ちょっと動物的というか、洗練されていない感じがあるあたりもイタリアっぽいです。 味わいは、渋味と甘味と酸味がスクラムを組んでいる感じ。 抜栓してすぐは固くて構成がしっかりしていましたが、スクラム同様時間が経つとそれらがグジュっと一体になってきましたよ。

 サンジョヴェーゼらしい人懐っこさとしっかり感を併せ持ったワインです。 ただ、かなりクセが強くて田舎っぽい感じは、好き嫌いが分かれそうでもあります。 単品価格の3,000円台だとちょっと敬遠しますが、セットの割り戻し価格の1,000円台前半なら冒険的な意味も含めて「アリ」です。 今売られている下記リンクの「中身の見える豪華5本福袋」にはこのワインは含まれていませんが(現行のもお買い得だとは思いますが)、 もっと気軽でお得っぽい3本セットが系列店舗にあるので、そちらのリンクも貼っておきます(単品では買わない方が良いです)

点数76点

6日(土)

 本日は、リモートワイン会である「第三回 #ニューワイン会」に参加致します。 今回は金土日で開催らしいので、二日目から参戦することにしました。 課題ワインは、アルザスの「フェルナン・エンジェル」の白2本。 左側がリースリングで右側がゲヴュルツトラミネール、背が高い方が値段も高い、という判りやすい階級制度です。

これらのワインがどんな感じなのか、昨日の参加者のツイートをリサーチした結果
 『かなり残糖量が多くて甘め』
 『酸味は穏やか』
 『めちゃフルーティ』
らしいですな。道場ではそれに合いそうな料理を準備して稽古に臨みます。 もちろん、今日一日で飲み干しはしませんよ、半分くらいは明日に残す予定です。

天ぷらとアルザスワイン

合わせた料理の一皿目。
 ローストポーク(お惣菜)とキャベツの浅漬け(by かんたん酢)
アルザスと言えばシュークルートですよ。かんたん酢を使ったので、やや甘めのシュークルートですが、それが今回のワインには合っていたと思います。

二皿目が左写真。
 天ぷら(海老、ブライン液に漬けた鶏ムネ肉w/梅肉、タラの芽、蓮根、茄子、ニンジン、ピーマン、舞茸)
なんとなく、師範の潜在意識の中では「アルザスと言えば天ぷら」なんですよねぇ。 そもそも揚げ物が好きだから、合う合わない以前に美味いっす。

Riesling Clos des Anges 2017 [Dom. Fernand Engel]
名称Riesling "Clos des Anges" 2017
リースリング "クロ・デ・ザンジュ" 2017
生産者Dom. Fernand Engel
ドメーヌ・フェルナン・エンジェル
価格2,228円 (単品価格:4,180円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 「フェルナン・エンジェル」のワインとは3年前にシルヴァネールの2013年産と稽古しております。 その時は、状態のせいかあまりパッとしない印象でした。 このリースリングはそれよりもかなりグレードが高そうなので(単品価格は4,400円、ボトルもめっちゃノッポさん)、期待して稽古致します。

 色はややしっかりしたレモン色。若干赤みがかったというか、オレンジ色っぽい雰囲気も感じます。 香りは、抜栓してすぐは弱めでした。メインで感じるのはリースリングらしいぺトロール香(灯油っぽい香り)。 加えてほんのり白桃っぽい甘やかなフルーツの香りもあります。 口に含むと、そこそこ甘くて酸味は弱め、後味に軽い苦味。軽やかでスイスイ入るけど、ホントにこれがこのワインのポテンシャルなんだろうか、とちょっと疑問に感じます。

 単品価格4,400円というお値段、スラっとスマートなボトル、ニューワイン会用にショップ兼インポーターの社長さんがご推奨・・・という先入観で期待が高まり過ぎたのかも知れません。 師範の印象としては「普通にアルザスのリースリング」です。 食事に合わせやすい、という観点では、↓のゲヴュルツより優れているとは思いますけど、そんなんで良ければ1,000円台からありますからね。 明日に大化けすることを期待しましょう。

 半分の越したつもりが2/5くらいしか残ってなくて・・・なんて愚痴は置いといて、翌日のお相手はサーモンの西京焼き、鶏ナンコツのグリル焼き、豆腐の田楽、きんぴらごぼう、ホウレンソウのお浸し。 香りが開くことを期待したけど、今日もやや押し黙ってます。ただ、なんとなく味わいのバランスは取れてきた(酸が感じられるようになってきた)ような。 少なくとも初日より落ちることはありませんでした。味わいの好転に対して1点プラスです。

点数74(+1)
Gewurztraminer Reserve 2017 [Dom. Fernand Engel]
名称Gewurztraminer Réserve 2017
ゲヴュルツトラミネール レゼルヴ 2017
生産者Dom. Fernand Engel
ドメーヌ・フェルナン・エンジェル
価格1,524円 (単品価格:2,860円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 もう一本がコチラのゲヴュルツトラミネール。アルザスのこの品種って、香りのライチっぽさはどの造り手も共通なんですが、 残糖度に関しては各社思想がまちまちなので、甘いのかそうでないのか見極めが難しいんですよ。 その点、今回は「甘い」と判っているので対応ができます。

 リースリングと比べると、赤い色調(オレンジっぽさ)が強めです。そもそも果皮が薄紫の品種ですからね。 香りのボリュームは、リースリングと比べると圧倒的です。ブラインドだったら片方の鼻の穴を閉じても判るくらい顕著なライチっぽさ。 好きなんですよ、こういう香り。 味わいは、明らかな甘さがあります。それ以外の酸味が控えめで後味に苦味、ってところはリースリングと共通しています。

 甘味が強いので、食中酒としてはやや難しい面はあると思いますが、ワイン自体の存在感という意味では(師範の嗜好では)こちらに軍配を挙げます。 食後酒とか、ワイン単体で飲んで吉だと思います。

 こちらも翌日再稽古。保存は栓だけ戻して野菜室の扉に立ててました。 香りが落ちるかと心配したけど、全然平気ですね。ライチと沈丁花の香りがバンバン来ます。 味わいは、リースリングと違ってこちらは酸味より苦味が増した感じ。こっちも1点プラスさせて下さい。

点数78(+1)

 実はアルザスは師範の第五の故郷です。住んだ期間が長い順に、横浜 > 熊本 > 福岡 > 川崎 > アルザス(コルマール) ・・・って、アルザスに住んだのは1991年秋、研修のたった40日間ですけどね。

 こちらの写真は現地の同僚と撮ったもの。挨拶がフランス語だった以外、会話は全て英語でした。 なので、フランス語の挨拶だけは一人前の発音に仕上がりましたが、会話は全然ダメダメです。

 こちらは、その研修期間中に行ったパリ。 典型的な「おのぼりさん」で、この時エルメスにスカーフを買いに行きました(今の師範代にお土産)。

 期間中、パリの他にはスイス(インターラーケン)、ドイツ(ケルン)、イギリス(ロンドン)にも行きました。 もう30年近くも前の話です。でも、このアルザス研修が「安ワイン道場師範」の原点、『ワイン事始め』でした。


5日(金)

Herman George Brut Rose Brut N.V. [Hermant George]
名称Herman George Brut Rosé Brut N.V.
エルマン・ジョルジュ ブリュット ロゼ ブリュット N.V.
生産者Hermant George
エルマン・ジョルジュ
価格760円 (単品価格:2,618円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 今月の枕にも書いた通り、ここんとこ道場セラーからワインが溢れています。そして、さらに追加で買っちゃっているから状況は悪化しております。 こりゃ飲んで減らすしか無いな・・・ということで、 届いたばかりの「送料無料 ロゼワイン 5本セット」4,397円から、ボルドー産のロゼ・スパークリングをチョイス。 土日の2日で余計に1本開ける「食前シャンパン」はちょっと飲み過ぎるので、金土日の3日で1本開けることにしました。

 抜栓時、コルクが固くて抜くのにちょっと苦労しました。まぁこの手の泡モノあるある、ですね。 抜き終えたところ、ボトルの内側から泡がブワッと。良く冷やしていたんで幸い溢れはしませんでしたが、ガス圧はかなり高そうです。 グラスに注いでも泡の勢いが強いのが感じられます。色は薄めのサーモンピンク。 香りは、ピンク・グレープフルーツの柑橘香とラズベリーの赤いベリー香。 シャンパーニュとはかなり異なった雰囲気で、熟成感やイーストっぽさはほぼありません。 味わいも、ダイレクトに黒ブドウの雰囲気が伝わります。主体はメルローでしょうね。日本のメルローみたいな、ちょっとくぐもった感じの味わいです。

 販売店のサイトを見にいくと、品種は「メルロー91%、カベルネ・フラン8%、マルベック1%」、ガス圧は5.7気圧(普通のクレマンは3~3.5気圧)ということで、 珍しく師範の予想はアタリでした。シャンパーニュとは趣を異にしますが、食前酒としての役割は十分担ってくれる存在感があります。 3杯分だけ頂いて、後は明日明後日の自分に渡します。

 シャンパンストッパーをしてセラーに立て保存した翌日再稽古。 泡は未だに元気です。今日のレベルで一般的なクレマンくらいの泡立ちかもです。 それ以外の香りや味わいは、昨日と全く変わりません。その意味でもタフなスパークリングですね。

 三日目の日曜日、最後の一杯は味変、オレンジジュースを割って「ミモザ」に。 今の季節、ミモザの花がキレイですな。3月8日は「ミモザの日」らしいですよ(「サバの日」でもあるそうな)。 ・・・ってな戯言は置いといて、3日目でも泡はそこそこ元気、 週末を通してお手軽な泡を楽しむのはアリ寄りのアリです。

点数75点
Chateau Haute Nauve 2016 [Ch. de la Nauve]
名称Château Haute Nauve 2016
シャトー・オート・ノーヴ 2016
生産者Ch. de la Nauve
シャトー・ド・ラ・ノーヴ
価格2,390円 (単品価格:4,378円)
購入店ワインショップ ドラジェ

 本日の夕食メニューは、回鍋肉、モヤシとキュウリのナムル、韓国風叩きキュウリ、ネギと玉子の中華スープ。お料理当番はもちろん師範です。 ワインは、料理に合わせてというより、スパークリングがボルドーだったからボルドーの赤をチョイスしました。 正月に買ったドラジェさんの「2021年新春福袋 6本10000円コース」からで、これが一番単品価格が高いワインだったように思います。 なのでもちろん大期待して稽古します。

 コルクは、シャトー名とヴィンテージがプリントされた立派なモノ。液体側はビロードのような色になっていて状態の良さが感じられます。 グラスに注いで色を確認。いかにもボルドーらしい、澄んではいるけどやや落ち着いた、暗い感じの濃紫色。更に好感が持てます。 香りは、カシスの果実っぽさと焚火の後の煙たさ。いかにもボルドーらしい香りですが、サンテミリオンというよりちょっと左岸風味が入っている感じがします。 味わいは・・・固いです。「おぃおぃ2016でコレかよ!」ってくらい固い。もちろん甘味渋味酸味、全部の要素が揃っていてバランスは悪く無いんだけど、 「頑固だなぁ、君」って声を掛けたくなるような古き良きボルドーっぽいカタブツさを感じます。こりゃゆっくり飲め!でしょ。

 抜栓後2時間・・・くらいでは全然変化してくれません。 こりゃもっと時間をおいた方が良いのかなぁ、ということで1/3ほど明日に残しました。

 古き良き、クラシカルなスタイルのボルドーです。回鍋肉みたいな濃い味の料理に合わせて正解です。 あと10年くらい平気なほどの熟成のポテンシャルがありそうですが、とりあえず残りの分と明日に期待します。

 結局、多めに一杯分残した翌日再稽古。 色は変わりありません(当たり前か)。香りは、インクっぽさが強く出て来ています。でも、根底に流れるのがボルドーらしさですな。 味わいは、ちょっとだけ開いて甘味が感じられるようになりました。ほんとツンデレなワインですな。その「デレ」を感じるにはかなり忍耐を要するようです。

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点数79(+1)

3日(水)

 本日は雛祭りですね。 料理は、オーソドックスに海鮮ちらし寿司、ハマグリのお吸い物、菜の花のお浸し、ブロッコリーとトマトとベーコン&ソーセージのチーズ焼きなどです。 ハマグリ、結構なサイズの地蛤が4個で550円だったんだけど、こういうところにも飲食店需要の低迷が効いているんですかね? 安いからって喜んでばかりもいられませんなあ。

La Germana 2018 [Cellar Pascona]
名称La Germana 2018
ラ・ジェルマーナ 2018
生産者Cellar Pascona
セラー・パスコナ
価格2,640円
購入店ワインショップ・プルール

 そんな料理に合わせて、というか今日のタイミングに合わせて選んだのがコレ、スペイン産の白「ラ・ジェルマーナ / セラー・パスコナ」です。 なぜこのワインを選んだかの理由が下記です。
 ・"Germana"はカタルーニャ語で「姉/妹」意味
 ・第二回 #ニューワイン会 の残り(今週末に第三回)
 ・ショップのオーナーYukariさんが先日めでたくご結婚
ね、「いつ飲むの?今でしょ!」って感じでしょ?・・・ってちょいとこじつけだけど。 ちなみに品種はマカベオ100%だそうです。

 色は、かなり濃いめのレモン色ですね。アルコール度数は12.5%らしいですが、エキス分がかなり多そうな外観です。 香りは、最初に感じるのは自然派らしい厠香。でも、気になるレベルではなく、「田舎の郷愁」で片づけられるくらいの軽い感じです。 その奥を嗅ぎ進めると、アロマティック系品種っぽい、桃とマンゴーのような甘くて芯のある果物の香りがしっかり感じられます。これは良い香りっすね。 味わいは、甘さが結構あって酸味は控えめ、後味に軽い苦味。見た目の印象通り、エキス分というか旨味がたっぷり感じられる味わいです。

 最初に感じるアンモニアっぽい香りは、好き嫌いが分かれるところかも知れません。 でも、なんだかのびのび育ったワインって感じがして、師範はポジティブに捉えています。 もしかすると、素性を知らずに普通に買ったワインだったら、ちょっと訝しがるかも。 でも、このワインに惚れ込んだ人から買ったと思うと、「なるほどこの個性が良いんですね」と理解のスイッチが入っちゃうんですな。

点数78点