稽古日誌:2012年11月

 11月、つい先日まで夏の様に暑かったけど一気に涼しくなってきました。

 古来から人類は、糖分やデンプン質の多い作物を発酵させてアルコールにしてきたわけですが、 なぜか柿を発酵させたお酒ってのは無いですね。師範の知る限り古今東西見かけません。 あちこちの庭木で実が鈴なりになるほど栽培が簡単そうで、 干し柿なんかはものすごく甘くて糖度も十分だと思うんで、 アルコールを得るにはもってこいな気がするけど。 ネットで検索したところ、柿を発酵させて酢にした「柿酢」ってのは見かけるけど、 (漬けこんだもの以外の)お酒の方はほとんど無いみたい。

 不思議だ・・・理由をご存知の方はぜひご教示ください。

翌月分

30日(金)

Viejo Vinedo Marbec 2011
ビエホ・ビニェド マルベック 2011
Ruffino Pablo Baggio
ルフィーノ・パブロ・バッジオ
Tinto
Mendoza (Argentina)
メンドーサ (アルゼンチン)
\5802012/09/26 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 今週はチョイと良いワインが続いたし、 日程の都合上平日なのに1本開けざるを得ない(「ざるを得ない」て)ので、 手持ちの中から一番リーズナブルなワインをチョイス。 この造り手のワインは、 2年も前になるけどカベルネ・ソーヴィニョンと稽古してアタリ、 廉価な赤と稽古してハズレ。 コレも単品種モノなんでアタッて欲しいとは思うけど、 ラベルが安っぽいしなぁ、と思いつつ抜栓。 ちなみに料理は次女が(宿題の課題で)作ったカレーです。
 色は、アルゼンチンのマルベックだと思えば薄めだけど、 500円台のワインとしてはこんなもんかな、って濃さ。 香りはとても弱め。このボリュームから特徴を拾い出すのは難しい感じ。 味は、特段の個性は無くて、甘酸っぱくて渋味が軽やか、 3ケタのワインにふさわしい味わいといったところかなぁ。 なんか良くも悪くもそこらへんの安ワインを混ぜて作ったみたいな感じです。
 というわけで、このワインもプチ外ししちゃいました。 ともあれやっぱりラベルの印象って結構大事だよね。 このラベルから受ける印象って、「激安スペイン産」以外のなにものでもないけど、 飲んだ感じも(実際はアルゼンチン産であるにも関わらず)激安スペイン産のソレだからね。
64点道場にて

28日(水)

 本日は、半年ぶりに勤務先のお知り合いと持ち寄りワイン会(前回の記録はココ)。 場所は、約2年ぶりのピッツェリア イル・ビアンコ。 東銀座のかなり静かなあたりにあるお店です。 ココ、以前は一人3,500円以上飲食すればワインの持ち込み料無料だったんだけど、 今は1本500円になっています。それでも安いよね。

 そして今回の参加者は、男性6名女性2名の計8名。 一人1本ずつの持ち込みだから、飲む量はちょうど一人1本ということになります。

 今回の料理は、一人3,500円のコースを注文。その内容は以下。
前菜4品盛り合わせ(左写真)
生野菜のサラダ
ボンゴレ・ビアンコ
白身魚(なんだったかは失念)のポワレ
仔牛のカツレツ
 という一通りのコースが終わってもワインがたくさん残っていたんで、追加で
チーズ盛り合わせ
 を注文。そして最後に
エスプレッソ
という内容で、持ち込み料も合わせて一人5,000円也。 コースだと面倒が無くて良いんだけど、 コスト・パフォーマンス的には単品で注文した方がお得だったかも(と備忘録)。

Richmond Plains Chardonnay 2009
リッチモンド・プレインズ シャルドネ 2009
Richmond Plains Wines
リッチモンド・プレインズ・ワインズ
White
(New Zealand)
(ニュージーランド)
(Ysさんから) RM・ワイン
 一本目はニュージーランド産のシャルドネで、Ysさんにお持ち頂いたもの。 この造り手のワインは、前回のこの会の時にKtさんから、 ピノ・ノワールで造られた白を持参して頂いております ・・・と、師範におきましては書記担当としての責務を果たしているところであります。 裏ラベルによれば、1992年からオーガニック栽培にしているんだとか。
 そして乾杯!ってことで抜栓。色は薄めかなぁ、照明が暗めってこともあってイマイチわかりません。 香りは、ピーチやリンゴといったフレッシュなフルーツの香りに加えて、 ほんのり軽めのカラメル香。香りのボリュームもなかなかどうして侮れません。 味わいも、香りの印象通りフルーティで軽快なバランス。 涼しいところで造られたシャルドネ、って感じです。
 一杯目の白としては非常によろしいんじゃないでしょうか。 思わずクイクイッと飲み干したくなるところを押さえて押さえて飲んでました。 そして、会も終り頃に改めて飲んでも、依然としてフレッシュな香りを維持していたのもさすがです。
(78点)「ピッツェリア イル・ビアンコ」にて

Francis Coppola "Diamond Collection" Chardonnay 2010
フランシス・コッポラ "ダイヤモンド・コレクション" ゴールド・ラベル モントレー・カウンティ シャルドネ 2010
Francis Ford Coppola Winery
フランシス・フォード・コッポラ・ワイナリー
White
Monterey County (USA)
モントレー・カウンティ (アメリカ合衆国)
(Kitさんから) ワイン・イン・スタイル
 2本目の白はKitさんがご持参、当日購入して来られたもの。 映画監督フランシス・コッポラが所有するワイナリーの白であります。 ちなみに今回の赤白比率は、8本中に泡がゼロで白が3本、赤が5本。まずまずのバランスですな。 一番バッチリなのは、全部で8本だと泡が1本、白が3本、赤が4本くらいだと思うけど、 まぁ人それぞれですし、持ち寄りだから「全部赤でした」なんてことにならないだけでも立派なもんです。
 さてこのワインですが、色は前のニュージーランド産よりやや濃いめだったように思います。 そして香りは、鼻で嗅ぐ分にはあまりボリュームが無いし、おとなしめだったけど、 口に含むと樽香と蜜香がブワッと来ます。 味わいのバランスも、前のニュージーランド産より甘めで厚め。 いかにも米国人好みといったバランスだったように思います。
 同じシャルドネでもかなり違った個性で、大変面白く頂けました。 一人で一本だとやや杯の進みが悪くなる系なようにも思いますが、 こういう席ではナイスですな。
(76点)「ピッツェリア イル・ビアンコ」にて

Macon Clesse "Quintaine" 1990
マコン・クレッセ "キャンテーヌ" 2010
Dom. Emilian Gillet (Jean Thevenet)
ドメーヌ・エミリアン・ジレ (ジャン・テヴネ)
Blanc
Macon Clesse
マコン・クレッセ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(Mtさんから) トーメン
 そして白の3本目がコレです。 いつも怪しげに古めのワインをお持ち頂くMtさんですが、 今回はなんと1990年のMacon Clesse。 今だとMacon Vireと合わさってVire-Clesseというアペラシオンになっている地区ですな。 そしてこのワインを造ったジャン・テヴネという人は、 マコンなのに貴腐させて収穫することで有名なんだとか。 アルコール度数は14%、昨今ではこれくらいの度数も珍しくなくなりましたけど、 少なくとも当時のブルゴーニュだと「普通じゃない」ワインのようです。
 そして、グラスに注いだ瞬間からその「普通じゃなさ」を感じます。 まず色が違います。薄めのブランデーか古めのソーテルヌか、といった飴色です。 香りは、シェリーとか紹興酒とかがメインの、いわゆる白の熟成香がバンバンです。 そしてこういう色だと甘めの味わいを想像するんだけど、実際は糖度低めでドライな味わいです。
 というわけで、なんとも不思議で個性的なワインでした。 また、抜栓後時間が経ってもその香りは全然衰えずに、 むしろボリュームが増したような感じがするくらいポテンシャルがあったのも、 普通の年老いた白とは違ってました。
(80点)「ピッツェリア イル・ビアンコ」にて

Frühburgunder Trocken 2009
フリューブルグンダー トロッケン 2009
Weingut Maibachfarm
ワイングート・マイバッハファーム
Rot
Ahr (Qualitätswein)
アール (クアリテーツワイン)
Ahr (Deutsch)
アール (ドイツ)
€17.992012/09/20 ケルン "Galeria Kaufhof" (ハンドキャリー)
 ここからは赤で、まず1本目は師範が持参したドイツ産、 9月のドイツ出張の際にケルンのデパートで購入して来たものです。 品種の"Frühburgunder"が初耳だったんで調べたところ、 "Spätburgunder = Pinot Noir"の突然変異品種で、 後者が大粒で収穫が遅い(=Spät)のに対し、小粒で収穫が早い(=Früh)とのこと。 ボトルはブルゴーニュタイプのヘビーボトルで、 アルコール度数は13%、ラベルには"im Barique gereift"=「オーク樽で熟成」、 "unfiltriert"=「無ろ過」の文字があり、更にどこだかの金賞受賞のステッカーもあります。 買値は決してお高いわけじゃなかったんだけど、 お高いワインの要素バッチリなんでジャケ買いしてきた一本です。
 さてまず色ですが、一般にドイツの赤って「これってロゼ?」な薄めの色合いのものが多いけど、 このワインはバッチリ赤紫色です。 そして香りを嗅いで小さくガッツポーズ、想像通りまるでブルゴーニュ、 それも1級畑くらいには気合が入っている感じです。 チェリーみたいな果実香にビスケットのような樽香があって、 「なんとか・シャンベルタン」みたいな雰囲気を感じました。 味は、さすがに2009年だとまだ若いのか、やや渋味が固い感じはしましたけど、 それでも甘味や酸味のバランスも良くて不満はありません。
 珍しく?ジャケ買いは大当たり、 ブラインドで出されたら絶対「コート・ド・ニュイの特級か1級」 と答えるワインだと思います。 これで2,000円以下というのは超お買い得、 もう1本くらい買ってくれば良かったなぁ、と後悔するレベルです。 チラッとサーチしたけど国内では販売されていないみたい。 どこか輸入してくれれば良いのになぁ。
(87点)「ピッツェリア イル・ビアンコ」にて

Bodegas Navarro Lopez Gran Reserva 2001
ボデガス・ナバロ・ロペス グラン・レセルバ 2001
Bodegas Navarro Lopez
ボデガス・ナバロ・ロペス
Tinto
Valdepenas
バルデペーニャス
Vladepenas (Espana)
バルデペーニャス (スペイン)
(Ktさんから) 巴ワイン・アンド・スピリッツ
 赤の2本目はKtさんに持参して頂いたスペイン産のグラン・レセルバ。 今回、このワインと次のワインと、スペイン産が2本揃ったんで、 飲み比べてみましょうということになりました。 まぁ産地も違えばヴィンテージも違うんで、飲み比べてなにかが判るわけでもないんですがね。 いっぱい種類があると、そういうことしてみたくなるじゃあないですか。
 色は、一般のスペイン産と比較すると薄めかも。 前のドイツ産と大きく違わない濃さでした。 ただ、エッジのあたりが若干オレンジ色がかっていて、それなりに熟成した気配が感じられます。 香りのボリュームはおとなしめで、 いかにもスペインらしい、そしてテンプラニーヨらしいヤニっぽさが感じられます。 味も思いのほか軽めで、やや存在感に欠けるかなぁ、という気がします。
 抜栓後時間が経つと、香りのボリュームがちょっと増えたようには思いますが、 大きくは変化しなかったような。 ラベルはクラシカルな感じで、網掛けなんかもしてあって、 見た目はとてもグラン・レゼルバだっただけに、ちょっと残念な感じでした。
(72点)「ピッツェリア イル・ビアンコ」にて

Tilenus "Envejecido en Barrica de Roble" 2007
ティレヌス "エンベヘシード・エン・バリカ・デ・ロブレ" 2007
Bodegas Estefania
ボデガス・エステファニア
Tinto
Bierzo
ビエルソ
Bierzo (Espana)
ビエルソ (スペイン)
(Fjさんから) サス
 そしてもう一方のスペイン産が、Fjさんに持参して頂いたもの。 品種は「Mencia 100%」とのことだけど、稽古した記憶が無いよなぁ、メンシアという品種とは。 稽古本数は4,000本台後半に入った道場ですが、まだまだ知らないことがいっぱいあります。 だいたい"Bierzo"って地域がスペインのどこにあるかも知りません (調べたら、スペインの北西部、ポルトガルの北あたりですな。すぐ忘れると思いますが)。
 色は、こちらもそんなに濃くはない、というか赤みを感じる色合いです。 香りは、甘酸っぱいフルーツの香りがいっぱいで、知ってる品種で言えばグルナッシュっぽくて、 気合の入った南仏産みたいな感じです。 味も、ガツンと渋いかと思ったらそんなことなくて、香りの雰囲気通り甘酸っぱさが前面にでたバランスでした。
 少なくとも師範の感覚的にはこれがスペイン産だとは思わないというか、 良く熟したブドウを丁寧に素直に醸造したらこうなりました、って感じのワインです。 もちろん、師範に「スペイン=不良っぽいワイン」という先入観があるのは否めませんが。 ともあれなかなか美味しゅうございました。
(82点)「ピッツェリア イル・ビアンコ」にて

Brancaia Il Blu 2004
ブランカイア イル・ブル 2004
Casa Brancaia
カーサ・ブランカイア
Rosso
Toscana (IGT)
トスカーナ (インディカッツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)
Toscana (Italia)
トスカーナ (イタリア)
(Nkさんから) 井原水産
 ドイツの次にスペインと、どちらかというと変化球で始まった赤ですが、 ここで直球寄りに(イタリアン・レストランですから)、ということでNk氏に持参して頂いたイタリア産です。 この造り手Brancaiaのワインは、廉価版の"Tre"とは稽古したことがあるけど、 トップ・キュヴェである"Il Blu"とは初稽古。 いかにもモダンなトスカーナ産という雰囲気バリバリのラベルなワインです。
 色は、前のスペイン産とかと比べると明らかに濃くて、光の透過量が少ない凝縮感のある見た目です。 香りはいかにもイタリア産、明るく外交的な香りの雰囲気。 品種的にはサンジョヴェーゼとメルローがメインらしいんだけど、 明らかにサンジョヴェーゼの個性が勝っている感じです。 そして味なんだけど・・・これが固いんだな。 パワフルでボリュームがあるんだけど、いかんせん渋味が強固な感じでした。
 ヴィンテージは2004年なんで、それなりの年齢だとは思うんだけど、 このワインの飲み頃はもっと先ってことなんですかね。 やっぱり良いワインは時間が掛かるのねぇ、 ということだと安ワイン者で良かったな、と。
(78点)「ピッツェリア イル・ビアンコ」にて

Chateau Citran 2003
シャトー・シトラン 2003
Ch. Citran
シャトー・シトラン
Rouge
Haut-Medoc (Cru Bourgeois)
オー・メドック (ブルジョワ級)
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
(Yjさんから) モトックス
 最後は、毎度お疲れ様の幹事役Yj氏にお持ち頂いた、 オーメドック産のブルジョワ級、Chateau Citranです。 このワインとは、ずいぶん以前に2000年産1992産と稽古済みで、 結構好印象だった記憶があります ・・・といってもどちらも10年近く前のことなんで、 実際は「記憶があります」じゃなくて「記録があります」なんですけどね。
 さてまず色ですが、前のイタリア産と1年しかヴィンテージが違わないんだけど、 こちらの方がかなり熟成が見えるというか、レンガ色っぽさがある感じだったような。 香りも、変化球が多かった今回のラインナップの中で「これがボルドーです」な安心の雰囲気、 ちょっと煮豆っぽい感じも出ていて、良い感じの熟成香もありました。 味は・・・あまり覚えていませんが、バランス良くて良い感じだったような、です。
 だいたい最後のワインに関してはいつもこんな感じで、 イマイチ記憶があやふやだったりします。 ちゃんとメモ取れば良いんだけど、そういうのって面倒くさいのよねぇ。 そして翌日「どんなだっけ?」と毎度頭を悩ましております。
(80点)「ピッツェリア イル・ビアンコ」にて

 最後は、それぞれのボトルに残った余りをチビチビ頂いて、 終了したのは11時前くらいだったかな? 楽しい時間を過ごさせて頂きました。またよろしくお願いします>皆様

26日(月)

 祝日の金曜に小学校の発表会があったので、 子供たちは本日代休。 仕方なく親も休みと取って、そして明日が次女の誕生日でもあるんで、 夕食は近所のフレンチレストランへ。 場所は、横浜市南区永田にあるラ・ルーヴルという店。 次女にとってはフレンチ・デビューであります。

 このお店、以前は時々使っていたんだけど、 道場を引越してちょっと遠くなったこともあって最近ご無沙汰。 調べたら、一番近いので2001年の9月に伺った時(ココ)以来でした。 あの時はまだ師範の父も健在だったんだなぁ。「十年ひと昔」ですな。

 料理は、子供らが2835円の「マルシェ」コースで、その内容は前菜一皿、スープ一皿、メイン(肉か魚かのチョイス)一皿、デザート、お茶。 子供らのメインのチョイスは鴨のコンフィでした。 こういうコースがあると助かります。 というのも、さすがに子供らはそんなに食べられないからね。

 そして大人は、前菜2品、メイン魚、メイン肉、デザートの「ルーヴル」コース、 お値段4,830円。それがいかにコストパフォーマンスに優れているか、写真で紹介します。

 まず1皿目の前菜が鮮魚のサラダ仕立て(左写真)。 カニとかアワビとか高級っぽい食材もたっぷり入っていてなかなかゴージャスだけど、 上に載せられたゴマ付き海苔がフレンチとしてはかなり冒険心溢れるの一皿でした。
 前菜二品目は、コンソメジュレにウニが乗った冷製スープ。 この器が変わっていて、下の大きなグラス上の器には氷と水が入っていて、 上の小さめの器に料理が入っているという、 ゆっくり食べても冷たさが失われないというシステム。 というような物珍しさは置いといても、美味しいよね、こういう冷製スープ。
 メインの魚は、尾長鯛のグリエ。 尾長鯛って知らなかったんだけど、調べたところスズキの仲間の深海魚で、 高級食材として扱われているらしいです。 写真ではズッキーニの薄切りが目立っちゃってますが、皮目の焼き加減が美味しくて、 軽快な一皿でした。
 メインの肉は、牛ヒレ肉のロースト。 ヒレ肉の上には挙げたゴボウと、なんとフォアグラまで乗せられています。 肉の焼き加減もかなりレアっぽくて、肉自体の味がしっかり楽しめる一品。 お皿も、モミジの絵柄が秋らしくて、なんか良いなぁ、って感じです。

 そしてデザートは、アップルパイとアイスクリーム。 これは結構オーソドックスなメニューですね。 でも、こんだけあって5,000円以下のディナーだからね。 正直言ってビックリなコストパフォーマンスです。

 そしてこの後に頂いたエスプレッソ茶菓子も美味しゅうございました。

Puligny-Montrachet 2009
ピュリニー・モンラシェ 2009
Vincent Bitouzet
ヴァンサン・ビトゥーゼ
Blanc
Puligny Montrachet
ピュリニー・モンラシェ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(\5,000)2012/11/26 ラ・ルーヴル メトロ キャッシュ アンド キャリー ジャパン
 ワインリストには、スパークリングが3種、白が6種、赤が9種。 ただ、お店の方に曰く「ワインの入れ替え時期なのでリストにあるものが無かったりリストに無いものがあったりします」 ということだったので、 『5,000円前後でお勧めのブルゴーニュの白を』とお願いしました。 そうしたら目の前に4種類ほど並べてくれて、 それがリストに書かれているものよりもかなり魅力的。 そして選んだのがコレ、ヴァンサン・ビトゥーゼのピュリニー・モンラシェ2009年。 お店の方曰く「まだ酸がキツいかも知れませんが」ということだったけど、 酸味オッケーな師範的にはウェルカムでございます。
 色は、レモン色というよりやや麦わらっぽさの強いバランスでした。 そして香りが凄いです。柑橘類の香りに加えてリンゴのような甘いフルーツと、 甘く焦がした樽っぽさがしっかりあって、いかにも高級ブルゴーニュな香りです。 味も、香りの印象通り高級ブルゴーニュ感満載。 お店の方が指摘された酸の強さもそんなに顕著では無くて、 こんな値段で飲めるというのはちょっとあり得ないと思えるくらい高級感バッチリです。
 いやーこれは間違いなく高級ブルゴーニュ白の雰囲気を湛えたワインです。 こちらからの注文が『5,000円前後で』ということだったんで、 少なくとも6,000円くらいはするワインかなぁと思ってたけど、 計算書を見たらお値段はキッチリ5,000円。 すっごく頑張ってくれている価格だと思います。
87点道場にて

 お会計は、なんとサービス料もかかってなくて、 単価を積算しただけの20,000円プラスα。 いやー安くて美味いです、ココ。 家族四人がちゃんとしたフレンチを食べて、美味しいワインも飲んで20,000円ってのはちょっと想定外。 「食べログ」なんかを見ると、とてもネガティブなコメントが一件のみ書かれているだけなんだけど、 そんな評価は正直あり得ません。 横浜にお住まいの方は騙されたと思って是非一度どうぞ、って感じです。

25日(日)

 一泊二日の三浦半島プチレジャー、今日はその二日目。

 右写真は、ホテルの部屋から眺める日の出。 今日は雲一つない晴天、師範の日ごろの行いの良さを反映しております。

 朝食もバイキングです。 普段の朝なんてご飯とみそ汁と漬物くらいしか食べないのに、 バイキングとなると腹いっぱい食べてしまう貧乏症です。

 そして宿で皆さんとお別れして、師範ら一家は三浦半島の付け根の反対側、 新江ノ島水族館へ向かいました。 三浦半島だったら油壺マリンパークの方が近かったんだけど、 子供らが学校から新江ノ島水族館の割引券を貰ってきていて 「連れてけ!連れてけ!」とウルサイのでここにした次第です。

 そして12時過ぎに入館して、 イルカショーとかペンギンショーとかクラゲショーとかいろいろ見て、 16時過ぎまでたっぷり4時間、水族館を満喫しましたとさ。

Quintessence 2010
カンテサンス 2010
C.Castagne
C.カスターニュ
Rouge
Bordeaux
ボルドー
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\1,0002012/11/09 QUEEN'S ISETAN 品川店 ベルーナ
 というわけで道場に帰って参りました。 夕食は「あるもん料理」ということで、 まず前菜に焼き油揚げ、白菜のサラダ、ヤマイモと梅のポン酢和え。 メインが牛ホルモンと野菜の炒め物、 牛やわらかハラミ一口ステーキ。 肉がメインということで当然のようにワインは赤で、 チョイスしたのはボルドー産。 このワインも、先日のローヌ同様、 フランスのワインコンクールで金賞を取った旨のステッカーが貼られています。
 色は、確かにボルドー的な感じではあるんだけど、2010年という若い感じじゃなくて、 比較的年季を経たような小豆色感のある色合い。 香りは、フルーツっぽさが前面に出てこずに、燻したような木の香りがいかにもボルドー、って感じ。 そして味は、柔らかな渋味と酸味が上手にバランスしていて、 「なるほどボルドー」な味わいではあるんだけど、いかんせん甘味の無さがストイックかな。 アルコール度数は13.5%もあるみたいなんで、 これを昔のボルドーのレベルである12.5%くらいで止めてたらもっといいバランスだったかも・・・ なんて感じます。
 抜栓して1時間くらい経ったあたりから、上手いこと開いてきて甘みが感じられるようになります。 とすれば糖のアルコール化はこれで正解かもですな。
 というわけで、結構美味いっすよ、このワイン。 やや小ぶりではあるけど、1,000円のボルドーでこれくらいちゃんとしててくれればメッケもんです。 先日のローヌと違ってコチラは確かに金賞受賞ってのも頷けます。
74点道場にて

24日(土)

 本日から一泊二日で、長女の保育園時代の友人4組でお久しぶり会で、三浦半島の先端にある 「マホロバマインズ三浦」へプチレジャー。

 初日の昼は、 Kちゃん一家と待ち合わせてマホロバマインズ三浦からすぐのところにある回転寿司 海鮮という店へ。 店の外観的にはかなりアレな感じだけど、 ネットでの評判が良かったのでこの店にしました。

 店内は、テーブル席が5つとカウンター席。テーブル席1つの着席人数は最大6人、 そして師範家とKちゃん家の人数を合わせると8人。 詰めて座るのも難しかったので、 長女とKちゃん二人がカウンター/他はテーブルという配置にしました。

 このお店、店名に「回転寿司」と入っているけど、実際は寿司は回転していなくて、 お店の人に注文するスタイル。 そして、その対応の速さにビックリです。だいたい注文して1分以内くらいには出して頂けます。 こういうのは気持ちいいっすね。 左写真は、手前が生サバ、奥がカワハギ(肝乗せ)。 三崎という土地柄もあってか、マグロの種類が豊富、 あとは地魚系で白身の魚がいろいろ。 最近の回転寿司によくある「ひとひねりしたメニュー」はあまりなくて、 どちらかというと直球勝負なラインナップでした。

 車は既に宿に停めて来たんで、昼間っから飲んじゃいます。 最初に瓶ビールを飲んだ後(生は発泡酒しかありませんでした)、 左写真が白鹿 吟醸酒、確か一杯315円だったか。 この他には普通のお酒と小瓶の冷酒があったかな? ビールにしても清酒にしても、そんなに力が入っている感じではなさそうです。

 お会計は、Kちゃん家と注文したものをキッチリ分けて、 結局どちらも6,000円強というお手軽価格。 早くて安く、コスト・パフォーマンスの高さが感じられるお店でした。

 そして左写真が今回の宿、マホロバマインズ三浦です。 ここはずいぶん昔に勤務先の研修的な用途で使ったことはあるけど、 個人利用は初めて。 リゾートマンションを転用したと思われる広い部屋で、 温泉があってプールのあるクア施設があるという、近場のリゾートであります。

 到着したのは午後1時前、まだチェックインできる時間では無かったので、 まずは子供らを連れてプール&クアハウスへ。 保育園の頃と違い、プールで子供たちを放し飼いにしても心配ないので、 親としてはずいぶん楽になりました。

 今回の参加者は、Kちゃん一家4人、Y君一家4人、M君一家2人、師範家4人という多人数。 部屋は100m2をゆうに超えると思われる広い角部屋と、その隣の2DKくらいの部屋の二部屋を借りてます。 とにかく部屋が広くて窓からは東京湾が一望できて、 こういう目的で利用するにはバッチリな感じであります。

 夕食はバイキングです。 最近のバイキングは結構美味かったりするわけですが、 お皿にちょこちょこ盛って来るとどうしても幕の内弁当的な見た目になっちゃうわけですな。 いや幕の内弁当でも別に問題ないわけではありますが、 なんか食べた気がしないというか。 かといって1、2種類だけガーッと盛って来るって度胸もないわけで ・・・ってそんな個人的な話はどうでもいいですね、ハイ。

 ちなみにアルコールはアサヒ熟撰をグラスで。 腰を据えて飲むのは部屋に帰ってから、という気分でもあったので、 ここでは軽く済ませました。

Catalpa Pinot Noir 2011
カタルパ ピノ・ノワール 2011
Bodegas Atamisque
ボデガス・アタミスケ
Tinto
Mendoza (Argentina)
メンドーサ (アルゼンチン)
\1,0002012/11/15 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 そして部屋に帰って飲み直しであります。 まずはKちゃん家が持ってきてくれていたビールを飲んで、いよいよワインです。 今回師範は2本持参していて、そのうちの1本がコレ、 アルゼンチン産のピノ・ノワールであります。 この銘柄は2009年産2008年産と稽古していて、 かなり好印象だったため、安心してチョイスしました。
 さて色ですが、2008年産みたいなブルゴーニュ・カラーではなくて2009年産みたいなニューワールド・カラーです。 香りは、キュッとした果実香に若干のケモノ香、 やや野暮ったくはあるけどピノ・ノワールらしさの感じられる香りです。 味も、渋味控えめで甘味がしっかり感じられる、 いかにもニューワールドのピノ・ノワールといった雰囲気ですな。
 というわけで、とりわけ凄い部分があるワインじゃないけど、 多人数(今回飲む人は4人)でワイワイちょっとずつ、 という目的にはバッチリ合っていると思われます。
ショップへのリンク: Catalpa Pinot Noir 2011 [Bodegas Atamisque]
(75点)「マホロバ・マインズ三浦」にて

Benchmark Cabernet Sauvignon 2010
ベンチマーク カベルネ・ソーヴィニョン 2010
Grant Burge Wines
グラント・バージ・ワインズ
Red
Barossa Valley (Australia)
バロッサ・ヴァレー(オーストラリア)
\980 (単品価格 \1,417)2012/08/31 エノテカ・シャトー蔵出しワイン エノテカ
 そして持参したもう一本の方がコレ、 「パーティパック・ナイン RED」税・送料込み\9,450からの1本で、 これまた稽古済みで安心感のある一本です。 ちなみに、備品のグラスは円筒形のコップしか無いと想像されたので、 ワイングラスを4客分師範が持参しております。 どんだけ気合入ってるんだか、って感じですが、 持参しているワイン自体は1本1,000円程度ですから大した気合は入ってません。
 色は、少なくとも前のピノ・ノワールよりは濃かった気がしますが、 詳しくは覚えてません。 香りも、カベルネ・ソーヴィニョンらしいカシスに加えて樽香があったような気がしますが、 こちらもあまり覚えてません。 ただ味わいだけは結構記憶していて、豪州産の赤言えば渋味がしっかりした印象があるけど、 このワインは甘くて柔らかで、いわゆる「飲みやすい」ワインだったと思います。
 というわけで、1,000円でこれだったら十分でしょう。 前のピノ・ノワールもコレも、どちらかというと人懐っこい感じのワインだったので、 今回の目的に合わせた師範のチョイスは正解だったと一人で納得しております。
(76点)「マホロバ・マインズ三浦」にて

23日(金祝)

 本日は、子供らが通う小学校の発表会。 長女はいつの間にか6年生、今年が最後です。

 そして、左写真は次女(2年生)の教室に貼ってあった「えんぴつの持ち方」を示したポスター。 驚いたことに左利き用もあるんですな。 師範らが子供の頃だと、鉛筆を左手で持つなんて言語道断だったっすよね。 ちなみに師範は左利きです。

Flying Solo Grenache blanc-Viognier 2011
フライング・ソロ グルナッシュ・ブラン-ヴィオニエ 2011
Dom. Gayda
ドメーヌ・ガイダ
Blanc
Pays d'Oc (IGP)
ペイ・ドック (インディカスィオン・ジェオグラフィック・プロテジェ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\7402012/11/15 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 寒い一日でした、というわけで本日の夕食は先週に引き続き鍋です。 具材は、マグロの中落ちに鶏モモ肉に豚バラ肉に野菜いろいろ。 そして酢ガキも少々 ・・・ってか、夕食なんて遠い将来の話といった午後3時には飲み始めちゃいました。 良いよね、勤労感謝の日だしね。 日ごろから勤労してくれている師範の体(除肝臓)にご褒美です。
 さて抜栓。色は普通です。だが香りが素晴らしい。 グルナッシュ・ブランって品種にはあまり馴染みが無いのでわからないけど、 ヴィオニエの雰囲気はバッチリ出ていて、 パイナップルと柑橘類とピーチの果実香がパーっと香ります。 味は、香りの割には軽めなんだけど、コクがあって気持ち甘さと軽い苦味もあって、 いかにも南フランスの白でござい!といった充実具合です。
 香りのボリュームはこのクラスとは思えず、かなりアタリです。 この造り手のワインは、同じクラスの赤も買ってあるし、 もっと上のクラス(と言っても一番高くて2,000円強)もいろいろラインナップがあるみたいなんで、 いろいろ買えば当面楽しめそうです。
75点道場にて

21日(水)

Cotes du Rhone "Reserve des Dentelles" 2010
コート・デュ・ローヌ "レゼルヴ・デ・ダンテル" 2010
Remy Ferbras
レミー・フェルブラ
Rouge
Cotes du Rhone
コート・デュ・ローヌ
Cotes du Rhone (France)
コート・デュ・ローヌ (フランス)
\1,0002012/11/09 QUEEN'S ISETAN 品川店 合同酒精
 本日の夕食は、豚バラ肉と白菜の鍋(いわゆる「常夜鍋」ですか)、崎陽軒の冷凍シウマイ、 トマトとレタスのサラダ、カニ飯。 選ぶのは赤か白か迷うところですが、本日のチョイスは赤。 それも、ニューワールドとかの果実味バンバンっぽいんじゃなくて、 やや下町系のフランス産コート・デュ・ローヌ産。 実はローヌのワインと稽古するのはかなり久しぶり。 ローヌの赤って、モノによってはとてもすっトボケた味や香りだったりするんで、 なんかあまり積極的に稽古しようと思わないんですな。
 さて抜栓。コルクは屑を集めた集成コルク。 グラスに注いでワインの色はかなりシッカリ、ツヤツヤでストレートな紫色です。 そして香りは弱め。「そういえば安ローヌってこんな感じだったよなぁ」という、 イグサのような雰囲気がトボケ感を演出してくれちゃってます。 味も、やや平板で厚みに欠けるだけならまだしも、歳の割には老けた感じで、 どうもパッとしません。
 ラベルには"Reserve"って書いてあるし、いわゆる「金賞受賞」なステッカーも貼ってあるし、 これはハズさないと思ったんだけどなぁ。 結果的には「とてもすっトボケた」ワインでした。

 本来休肝日の木曜ですが、休前日なので飲んじゃいます。 香り弱めなのは昨日と同じ、味わいがパッとしないのも昨日と同じ。 要するにいろいろ昨日と同じなんですが、 劣化していないことは不幸中の幸いかな、と。
66点道場にて

18日(日)

Chateau Nicot "Mariage" 2008
シャトー・ニコ "マリアージュ" 2008
Ch. Nicot (Vignoble Dubourg)
シャトー・ニコ (ヴィニョーブル・ドゥブール)
Rouge
Bordeaux
ボルドー
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
\7772012/11/15 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 本日の夕食は鍋料理で、鶏肉やタラやカキの水炊き。 となるとワインは白が良さそうなんだけど、なんとなく赤、それもボルドーが飲みたい気分。 というわけで、ネットショッピングで本日到着したばかりのワインの中からチョイスしたのがこれ、 ボルドー産の赤で品種はカベルネ・ソーヴィニョン50%、メルロー50%のもの。 ちなみにカベルネ単品、メルロー単品も同じ値段で売られていて、 「セルフ・アッサンブラージュ」してみるかとも思ったけど、 とりあえず標準的っぽいアッサンブラージュ済のコレを買った次第。
 さて抜栓。色はボルドーらしくキチンと濃くて、そして青味が感じられる紫色です。 香りは、さすがにボリュームは中~小くらい。 でも、カシスっぽかったり消し炭っぽかったり黒蜜っぽかったりするあたりは、さすがボルドーです。 味も、スケールはちいさめながらちゃんとちゃんとのボルドーで、 柔らかな渋味と穏やかな酸味、そして甘味はストイックにそぎ落とされています。
 ボルドーが飲みたいという要求にはきちんと応えてくれて、 そして鍋物みたいな相手とも素直に対応できる柔軟性をもったワインで結構ナイス。 これが777円ってのは間違いなくお買い得。 ただ、姉妹品のカベルネ単品種とかメルロー単品種とかと改めて稽古したいかと問われればそれは無いかな。 (少なくとも師範レベルでは)多分あまり違いは感じられなさそうです。
ショップへのリンク: Chateau Nicot "Mariage" 2008
72点道場にて

17日(土)

Hugo Rose Sparkling [N.V.]
フーゴ ロゼ・スパークリング [ヴィンテージ無し}
Markus Huber
マルクス・フーバー
Sparkling
発泡
(Österreich)
(オーストリア)
\1,2802012/03/29 カーヴ・ド・リラックス虎ノ門店 オーデックス・ジャパン
 本日の夕食はサーモンの刺身、秋鮭のバター焼き。 野菜は水菜と豚肉の炒め物にきんぴらごぼう。 メインがサーモンだからというわけでもないですが、 選んだワインはキレイなサーモンピンクがボトルの外から見てもわかる オーストリア産のスパークリング。 ボトルの意匠的にも見ため華やかで、 乾杯の一杯向けに使うと良いかなぁと考えていたんだけど、 なかなかそういう機会なく半年以上道場で待機を余儀なくされ今に至る一本。 長く取っておくワインでもないと思うので、 なんのお祝い事もない普通の日に開けることにしました。
 色は、ボトルの外観通り薄めのサーモンピンク。 残念ながらガス圧は低いようで、見た目の泡立ちは少なめです。 香りは、いわゆるシャンパーニュみたいな複雑さはなくて、 ストレートに果実、それも梅みたいなキュッとした感じの香りがメインです。 そして口に含むと、見た目の印象通り炭酸はかなり弱め。 全体におとなしめな感じで、食事のお供には良いけど単体ではやや寂しい感じです。
 当初の想定通り、 あまりワインを飲みなれていない方を含めた飲み会での乾杯の泡としては良かったんじゃないかな。 でも、のんびりゆっくり一人で1本飲むんだったら、ややおとなし過ぎな感じは否めません。 下手なカバみたいなキンキンした感じが無いのはグッドなんだけどね。
70点道場にて

16日(金)

Beaujolais-Villages Nouveau 2012
ボージョレ・ヴィラージュ ヌーヴォー 2012
Olivier Ravier
オリヴィエ・ラヴィエ
Rouge
Beaujolais-Villages
ボージョレ・ヴィラージュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(師範代勤務先から)2011/11/16 アサヒビール
 今年もボージョレ・ヌーヴォーの季節がやってきました ・・・って、師範自身はこのイベントには全然興味は無いわけですが(関心はありますが)、 今年も師範代の勤務先が取引先から買わされたのを引き取って来てくれたので、 心して稽古させて頂きます。 特に、今年のブルゴーニュは不作が伝えられているので、 「どんだけ不味く仕上がってるんだろ?」という点が関心のポイントです。
 色は、不作年なんで絶対薄いんだろうと思ったけど意外と普通で、 近年のモダンなACブルゴーニュくらいの濃さ。 たった一ヶ月程度の促成醸造で、こんだけの色が付くマセラシオン・カルボニック法に脱帽です。 香りは、典型的ボージョレ・ヌーヴォーといった感じのバナナっぽい香りがメイン。 それも、いわゆる生のバナナじゃ無くて小さい頃に食べたバナナ味の砂糖菓子みたいな香りです。 そして、香りのボリュームも決して侮れないくらいあるのが凄いよな、と。 味は、渋味5、酸味2、甘味1、トータルで8くらいの味わい。 つっても意味判んないだろうけど、要するに小さめながら案外マトモなバランスの味わいです。
 稽古する前の想定としては、「やっぱり不作年のヌーヴォーなんて飲めたもんじゃないよね」 なんてなトーンでの報告になるのかなと思ってたけど、 意外や意外、それなりにマトモでした。 ただ、飲み飽きは否めません。ボトル半分を過ぎたあたりから俄然ペースダウンしてしまいます。 温度が上がったのが原因かもなんで、白同様冷やしてどうぞ、って感じです。
69点道場にて

14日(水)

Mapu Reserva Merlot 2010
マプ レゼルバ メルロー 2010
Baron Philippe de Rothschild
バロン・フィリップ・ド・ロートシルド
Tinto
Central Valley (Chile)
セントラル・バレー(チリ)
\980 (単品価格 \1,474)2012/08/31 エノテカ・シャトー蔵出しワイン エノテカ
 本日は週の真ん中水曜日、真ん中モッコリ・・・ってのは置いといて、 通常だったら金曜と合わせて一本開ける日なんだけど、 今週は訳あって一日で一本開けちゃいます。 その訳ってのは、一つにはサッカー日本代表の試合を見ながら飲みたいということ、 もう一つは今週金曜は別途飲みたい一本があるということ。 というわけで、あまり気張らず飲めるワインと言うことで選んだのが、 エノテカさんの「パーティパック・ナイン RED」税・送料込み\9,450からのチリ産赤。 このワインは今年3月に稽古済みで、 そんなに強くない(≒その日に飲み干せる)ことが立証済みのワインです。 ちなみに料理は、以前造って冷凍しておいた豚スペアリブ、生協の手による牛肉の柔らか煮、 野菜いろいろのサラダです。
 色は普通に濃い南米のメルローの色です。 香りは、ミシッと締まった果実香、甘く焦がしたような樽香というお約束の香りに、 ミルクとかヨーグルトみたいな乳っぽい香りがあります。 味は、以前の印象通り色や香りのミッチリ具合から考えるとややスレンダーな、 なぜかスッキリした印象を受ける味わいです。
 いわゆるチリっぽい濃いワインを期待するとハズされるけど、 1本1,000円と思えば腹を立てる余地もなく、 そして今日みたく平日一本で気持ち良く飲み干せるワインという目的にはピッタリのワインです。 インポーターが大手のエノテカだから、 ネットショップに限らず良く見かけるワインでもあるし、 「濃すぎないバランス重視の南米産」を求める向きには入手が容易な選択肢かと思われます。
ショップへのリンク: パーティパック・ナイン RED(現在はセットに含まれてません), Mapu Reserva Merlot 2010 [Baron Philippe de Rothschild]
75点道場にて

11日(日)

Beaune "Montee Rouge" 2008
ボーヌ "モンテ・ルージュ" 2008
Dom. du Pimont
ドメーヌ・デュ・ピモン
Rouge
Beaune
ボーヌ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
\1,9802012/09/26 QUEEN'S ISETAN 横浜店 合同酒精
 本日の夕食はすき焼き。ステーキなんかは輸入牛でも全然オッケーなんだけど、 すき焼きはやっぱり和牛じゃなきゃ、ということでささやかな贅沢しました。 そしてワインの方もそれに釣りあうものを、なんて気分でささやかな贅沢を。 選んだのはブルゴーニュはボーヌ村の村名格付け畑名付きの1本 (たしか「モンテ・ルージュ」は1級格付けの区画もあるはず)。 ラベルの左肩には、なんかのコンクールで賞を取ったステッカーが貼ってあります。
 色はブルゴーニュらしい赤紫色で、わずかにオリーブ色っぽい雰囲気を感じます。 そして香りにビックリ、まずボリュームがタダモノではありません。 グラスに鼻を近づけただけでブワッと来ます。 香りの中身は、南のブルゴーニュらしい革とかケモノっぽさがムンムンな、 ちょっとエロティックな感じです。 味は、ややストイックというかまだ若くて固く、甘味がもう少しあれば・・・というバランスではあるけど、 それでも2,000円のワインとはおよそ思えないクオリティです。
 ハイ、これはアタリです。横浜のQUEEN'S ISETANで買ったワインだったんで、 ネットで同じワインが売られてないか調べたところ、2,480円で1店だけ見つけました。 やっぱり1,980円は破格だよね、 でも2,480円でもまだお買い得な感じです。
楽天の掲載ショップへのリンク: Beaune "Montee Rouge" 2008 [Dom. du Pimont]
82点道場にて

10日(土)

Bourgogne Chardonnay "Prestige" 2009
ブルゴーニュ シャルドネ "プレスティージュ" 2009
Henri de Villamont
アンリ・ド・ヴィラモン
Blanc
Bourgogne
ブルゴーニュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ(フランス)
\1,3682012/07/21 サンタムール カツミ商会
 行きつけの魚屋で鯖が美味しそうだったんで、本日の夕食は鯖寿司。 鯖寿司と言えば白板昆布が欠かせないわけだけど、 これまで調達していた横浜高島屋では今年は入荷しないとのこと。ガ~ン。 というわけで、次善の策としておぼろ昆布を使いました。 そしてワインは、昨年2008年産と稽古して かなり好印象だったアンリ・ド・ヴィラモンのブルゴーニュ・シャルドネです。
 さて感想は・・・もうそのまんま2008年産と稽古した時のコメントをコピペしたいくらい。 色はレモンよりちょっと麦ワラ系、 香りのボリュームは中程度でリンゴと蜜とナッツ、 味は旨味とコクがしっかりで柑橘類的な酸味もそれなりに。 なんとなく2009年の方がやや酸味に欠ける感じがあるような気もするけど、 1年前の記憶との比較だからね、当てにはなりません。
 2年連続で、1,500円前後のACブルゴーニュという廉価なクラスにしては出色の内容。 先週稽古したチリのシャルドネと比べて、 各要素のボリュームでは決して勝っちゃいないんだけど全体のまとめ方で圧勝、 というバランス勝負の一本。
77点道場にて

7日(水)

Tierra de Luna (Bodega Lurton Red) Syrah-Malbec 2011
ティエラ・デ・ルナ (ボデガ・リュルトン・レッド) シラー-マルベック 2011
Bodega Lurton
ボデガ・リュルトン
Tinto
Mendoza (Argentina)
メンドーサ (アルゼンチン)
\8502012/10/22 カーヴ ド リラックス リラックス
 ここんとこイレギュラーな飲酒パターンが多かったんですが、 今週は特にイベントもなく、通常の飲酒パターンに戻ります。 ということで、水曜金曜の二日に分けて飲むことを想定してチョイスしたのがコレ、 アルゼンチンのボデガ・リュルトンが造るベーシック・ラインの赤。 白は先月末に稽古済みで、イマイチだった印象。 赤の方も、名称はコロコロ変わるけど以前に Tierra del Fuego 2002Land of Fire 2007と稽古していて、 年を追うごとに評価右肩下がり。 さて直近の2011年産はどうでしょうか、ということで。
 色は普通に濃い紫色。 香りは、残念ながら全然出て来ません。 深く嗅いでも、まるで「輸入ワイン・国産ワイン使用」なワインみたいな、 全く没個性な赤ワインの香りでしかありません。 こりゃハズしたなぁと口に含むと、 味わいはそれほどペケな訳でもなくて、 軽い渋味と甘酸っぱさとが小さいながらもまとまっていて、 飲むのに苦痛なわけではありません。
 とはいえ今時1,000円近く出せば、南米産だともっとしっかりした香りがあるワインを普通に飲めると思います。 やっぱりコチラも白同様、明らかにクオリティが下がっている気がします。 やっぱりショップ向けのプライベート銘柄って、 何も言われなきゃ適当に手を抜くのかも知れません。

さて翌々日。イマイチと分かっていての再稽古はなかなかつらいものがあります。 で、改めて稽古してみると、香りの弱さはそのまんま。 でも、わずかには開いたのかな?積極的にネガティブなわけじゃなくなってます。 味は、前々日と同じく甘酸っぱくまとまった味わいです。 というわけで、良くも悪くも変化はありませんでした。
65点道場にて

4日(日)

Catalpa Chardonnay 2010
カタルパ シャルドネ 2010
Bodegas Atamisque
ボデガス・アタミスケ
Blanco
Mendoza (Argentina)
メンドーサ (アルゼンチン)
\1,0002012/09/26 ヴェリタス ワインプレスインターナショナル
 本日の夕食は、メジナのアクアパッツァ。 メジナなんて釣り人しか食べない魚かと思ってたけど、 普通にスーパーで売られてたりもするんですなぁ。 そしてワインは、料理にも一部使うってことで白ワインが必須、 チョイスしたのはアルゼンチン産のシャルドネ。 この銘柄は、2008年産とは稽古済み、かなり好印象だったもの。 それが2010年産になってプライスダウン、思わずポチっちゃいました。 おっとさすがに夕食メニューがアクアパッツァだけってことは無くて、 他にはスモークサーモンとか野菜(蓮根とかパプリカとか)の陶板焼きもありました。
 色は、結構しっかりめの麦ワラ色。 香りは、キチンと樽熟が感じられてたっぷりとした蜜香もあって、 万が一南米産じゃなきゃムルソーあたりと勘違いしても良いような雰囲気。 ところが味がイケません。 蜜香に相性の良いコクも、樽香に相性の良い香ばしさもあるんだけど、 結構幅を利かせている苦味が邪魔。 ホントに全体にしっかりとして良く造られたシャルドネっぽさが満載なんだけど、 荒っぽい苦味がいかんともしがたい感じです。
 前回の稽古でも苦みに言及しているので、そもそもこういう造りなのかなぁ。 「雑味」という言葉が非常にピッタリと来る味わいで、非常に残念でありました。
ショップへのリンク: Catalpa Chardonnay 2010 [Bodegas Atamisque]
69点道場にて

3日(土)

 本日は久しぶりに家族で外食、向かった先は相鉄線天王町駅すぐのところにある焼肉屋さかい 天王町店。 半年前にも伺っていて、 その時に1,000円分のサービス券を頂いていたんでまたここにした次第です。

 そして今回はちゃんと予約して伺ったんで、個室の掘りごたつタイプの席が使えました。 また、早い時間(17時30分)にスタートしたこともあってか、品出しもスムーズ。 快適な食事が楽しめました。

 注文したのは、焼き肉が10種類弱、ツマミ的な物が4~5種類、ご飯ものが3種類、 それに女性陣が各人にデザート。 トータルの金額は(1,000円のサービス券を使って)10,000円強。 とびっきりの肉とかじゃないんだけど、そこそこお手頃価格でそこそこの焼肉が楽しめる店です。

Fontant de France Chardonnay 2010
フォンタン・ド・フランス シャルドネ 2010
Skalli
スカリ
Blanc
Pays d'Oc (IGP)
ペイ・ドック (インディカスィオン・ジェオグラフィック・プロテジェ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
\515 (187ml)2012/11/03 焼肉屋さかい 天王町店 サントリーワインインターナショナル
 アルコールは、まず生ビール大ジョッキを一杯。 そしてワインであります。 飲み物リストには、フルボトルで赤(ボッラのヴァルポリチェッラ)と白(ドイツ産)がどちらも2,100円であったんだけど、 さすがに大ジョッキのビールを飲んだ後一人で1本は無理っぽかったので、 ミニボトル(187ml)で515円のものをチョイス。 そして、前回は赤を注文して意外とマトモだったので、 今回は白を注文。出されたのは同じ銘柄のシャルドネでした。
 色は判りません、というかほぼ無色に近いくらいの薄い色合いだと思われます。 香りはほとんどありません。若いのにあまりフルーティな感じはしなくて、 やけにおとなしい感じの香りです。 味も、どうということは無いというか、典型的な安白ワインというか、 表現のしようが無いくらい没個性な味わいです。
 というわけで積極的に不味いわけじゃ無いんだけど、残念ながら美味いとも思えないワインでした。 やっぱり焼肉には赤の方が良かったみたい。 というのは、相性のみならず在庫の回転という意味でも、 赤の方がきっと動きが良いだろうからね。
63点「焼肉屋さかい 天王町店」にて

 そして、ワインのあとはライム酎ハイを注文。 後で見て判ったんだけど、ワインが赤から白に変わっただけで他のアルコールの注文は前回と全く同じ。 なんか行動が定型化しちゃってるなぁ。冒険心が無くなるのは年をとったということかもです。

2日(金)

 本日は、毎年恒例、岡山のへんさん を迎えての飲み会。場所は麹町のAu Gout du Jour(オーグードゥジュール)。 メンバーは、へんさん光弘さん、 がぶさん、磯子さん、師範の5名。 今年はご都合が合わなかった方が多くて、 過去最少の5人で飲み会です。
 イケメン・オーナーの岡部さんに準備して頂いたのは、 コース料理とシャンパーニュ、食後酒、持ち込み料すべて込み込みで一人1万円。 そして出された料理は以下であります。

アミューズ:チーズのクリーム・ブリュレ
前菜:ホタテ貝にカブのゼリーとショートパスタ
魚料理:イトヨリのポワレ
肉料理:・・・何だったっけ?ウサギ?(左写真)
ウズラのパイ包みでした。
チーズ:いろいろ
デザート:柿のコンポート
お茶:エスプレッソと茶菓子

 クリーム・ブリュレやイトヨリは鉄板の美味しさ。 前菜はかなり意欲的、というか不思議な味わい。 ショート・パスタがタイ米のようで、カブのゼリーは大根の味が出た出汁で、 それに上に乗ったネギが和の雰囲気を想起させて、まるで冷やした雑炊のようでした。

 そしてワインが以下であります。

H.Billiot Fils Brut Rose N.V.
アンリ・ビリオ・フィス ブリュット・ロゼ [ヴィンテージ無し]
Champagne H.Billiot Fils
シャンパーニュ・アンリ・ビリオ・フィス
Champagne
発泡
Champangne
シャンパーニュ
Champagne (France)
シャンパーニュ (フランス)
\0 (コース料金に込み)2012/11/02 オー グー ドゥ ジュール 豊通食料
 一本目の泡はお店に出して頂いたもので、 グラン・クリュ畑のロゼ・シャンパーニュであります。 お店でのお値段を聞いたところ、12,000円で出されているんだとか。 今回の参加者は5人だからトータルのお支払いは50,000円、 そんな予算からこういうワインを出して頂いてありがとうございます、って感じであります。
 色は、オレンジがかった薄ピンクで、とてもキレイな色合い。 泡立ちもさすがにシャンパーニュ、グラスの底からコンコンと湧き出て来ます。 香りは、リンゴみたいなフルーツ香と黒ブドウ(ピノ・ノワール?)の要素が強めに感じられる、 しっかりとした雰囲気。 味も良いですねぇ。キュッとした酸味の上にほのかな甘みがあって、 一杯目の泡としては十分な味わいです。
 よろしいんじゃないでしょうか。 ロゼ・シャンパーニュらしく、しっかりとした香りと味わいのある泡モノでした。 特に今回は料理の前、人待ちする時から飲み始めたんで、 こういうシッカリ系なのはナイスでした。
(82点)麹町「オー グー ドゥ ジュール」にて

Aruga Branca Pipa 2007
アルガ・ブランカ ピッパ 2007
勝沼酒造
勝沼 (日本)
(がぶさんから)
 二本目は白で、がぶさんが持参されたもの。 国産ワイン専門のワインバーに通いつめて検討した結果選んで来たとのことで、 モノは勝沼産の樽熟された甲州種。 がぶさんは毎度国産ワインをお持ちになります。 そういう風に自分の担当エリアを決めちゃうと楽なんだけど、 師範の場合は毎度思いつきで持参するので焦点が定まりません。 ちなみにこの銘柄、後で調べたら以前2004年産と稽古済みでした。
 グラスに注がれて、まず色にビックリです。 まるで若いソーテルヌのような、オレンジ色と麦ワラ色と黄金色の中間的な濃い色合いです。 香りのボリュームは弱め、深く嗅ぐと野菜のような香りと漬物樽のような香りがあります。 そして味も漬物風。高菜漬とか奈良漬とか、そういう和の雰囲気を持った熟成感のある味わいです。
 いやー変わってます。以前の稽古結果を読んでもなんとなく似た印象だったみたいなんで、 こういう雰囲気を狙って造られているんでしょう。 たまたまこのワインを飲んでいる時の料理が和の雰囲気がある前菜だったんで、 意外な相性の良さを見せておりました。
(72点)麹町「オー グー ドゥ ジュール」にて

Saint-Hippolyte (Vin Rouge) 2008
サン・ティポリト (ヴァン・ルージュ) 2008
Marcel Deiss & Fils
マルセル・ダイス&フィス
Rouge
Alsace
アルザス
Alsace (France)
アルザス (フランス)
\3,7802011/09/27 ドラジェ ヌーヴェル・セレクション
 さて今回、師範は2本持参しています。 というのも、もう1本がアルコール度数が8.5%のハーフなんで、 なんだか足りないような気がしたんですな・・・と、芯から酒飲み目線ですが。 そして、こちらがその2本のうちのフルボトルの方で、 フランスはアルザス産のピノ・ノワール。 造り手のマルセル・ダイス氏は、アルザスで畑の重要性を訴えた方だとか。 そしてこのピノ・ノワールは年間生産量2,000本という少量生産品らしいです。 買ったお値段は3,000円台後半の「プチ破戒」価格でした。
 色は、当日持ち込みということもあって若干澱が舞っていて、透明感はあまりありません。 色の傾向は明るめの紫色です。 香りは、思いっきり北のピノ・ノワールという感じで、 チェリーみたいなピッチピチのフルーツ香がいっぱいです。 あ、樽香はほとんど(全然?)感じません。 味も、若くてピッチピチ、はちきれんばかりの果実味に溢れてました。
 とにかくピチピチなピノ・ノワールで、目論見通りといったところです。 ただ、造り手のネーム・バリューとお値段を考えるともうひとつ深みが欲しいというか、 若々しいだけじゃない何かが欲しかったのも事実であります。
(81点)麹町「オー グー ドゥ ジュール」にて

Cote de Nuits-Villages 1998
コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ 1998
Chopin Groffier
ショパン・グロフィエ
Rouge
Cotes de Nuits Villages
コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ
Bourgogne (France)
ブルゴーニュ (フランス)
(磯子さんから) ラック・コーポレーション
 師範のアルザス産ピノ・ノワールに対するは、 ピノ・ノワールの本場ブルゴーニュ産で、磯子さんにお持ち頂いたもの。 造り手は、伝説の名手ショパン・グロフィエ。 磯子さん曰く「なんとなく飲む機会に恵まれずセラーの肥やしになっていたワイン」とのこと。 ちなみに道場では、このワインの生産年と同じ14年前に1995年産ACブルゴーニュと稽古していました。
 色は、前のアルザス産と比べると若干濃く暗くて、そして明らかに熟成感のある色合い。 透明感の無さは前のアルザス同様でした。 香りは『さすがにこのクラスに14年の歳月は長過ぎたか』と思われる枯れ具合。 ボリュームはそれなりにあるんだけど、おばあちゃんちの倉の中みたいな雰囲気の香りです。 ただ、味はまだまだ現役というか、結構ふくらみが残っています。 そのあたりはさすが名門造り手なのかもです。
 時間が経つと開くなり落ちるなり変化すると思ったけど、 意外とこれがカタブツで、抜栓直後の雰囲気を保ったまま。 というわけで、まだまだ現役なワインではあったけど、 若いモン好きの師範としてはもう少し早めに稽古をつけてあげたかったな、 という印象ではありました。
(78点)麹町「オー グー ドゥ ジュール」にて

Domaine de la Grange des Peres 2005
ドメーヌ・ド・ラ・グランジュ・デ・ペール 2005
La Grange des Peres
ラ・グランジュ・デ・ペール
Rouge
l'Herault (VdP)
レロー (ヴァン・ド・ペイ)
Languedoc Roussillon (France)
ラングドック・ルーション (フランス)
(へんさんから) アルカン
 そしてへんさんにお持ち頂いたのがコレ。師範同様に(笑)ワインに点数を付けることで有名な 「ロバート・パーカー」なる人物が95点を付けたという南仏産。 なんでも「南のロマネ・コンティ」と言われているんだとか。 ま、世界中いたるところに「なんとかのロマネ・コンティ」はありますからね、 と斜に構えていたわけですが・・・
 まず色は、南仏産らしい濃いけど赤みのある紫色です。 とそこまでは普通ですが、香りが凄いです。 前の前のアルザス産も顔負けなピュアなフルーツ香がバンバンで、 それに甘い樽香も加わって、なんだかブルゴーニュの名門特級畑みたいな香りです。 品種はピノ・ノワールじゃないみたいなんだけど、 確かにこれをロマネ・コンティに例えたくなる気持ちは判ります。 そして、味もピュアっピュア。 フルーツを頬張るような味わいは、誰が飲んでも「こりゃ美味い」と感じられそうです。
 いやー、恐れ入りました。確かにこれは「南のロマネ・コンティ」ですな・・・って、 ロマネ・コンティなんて飲んだこと無い人間が言っても信憑性はありませんけどね。
(90点)麹町「オー グー ドゥ ジュール」にて

Chateau La Mission Haut Brion 1990
シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン 1990
Ch. La Mission Haut Brion (Dom. Clarence Dillon)
シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン (ドメーヌ・クラランス・ディヨン)
Rouge
Pessac Leognan (Cru Classe de Graves)
ぺサック・レオニャン (グラーヴ特選銘柄)
Bordeaux (France)
ボルドー (フランス)
(光弘さんから) 国分
 そして赤の最後のワイン、光弘さんにお持ち頂いたのがコレ、泣く子も黙る(実際は泣く子には理解ができないだろうから黙らないだろうけど) ボルドーのシャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン、ヴィンテージは1990年。 この銘柄は7年前に1994年産と稽古済み、 その時も光弘さんにお持ち頂いております。マコトにありがたいことであります。
 色は、前の南仏産と比べると青味が強くて、若干レンガ色が入った紫色。 もちろん熟成した雰囲気は見てとれますが、 それでも22年も前のワインとは思えないくらい元気な色合いです。 香りも、雰囲気こそ煮豆だったり黒蜜だったりと熟成ボルドーのムードを湛えてますが、 ボリュームはまだまだ若々しい感じです。 そして味のまとまりはさすがです。 柔らかくて、落ち着いていて、年月を経たワインだけが持ち得る気品みたいなものが感じられます。
 いやーコレも美味いです。 ただ、惜しむらくは前のワインが「フルーツ番長」だったため、 相対的に地味に感じられてしまったのが残念と言えば残念。 飲む順番は逆の方が良かったかもですが、なかなか難しいのよね、そういうのって。
(87点)麹町「オー グー ドゥ ジュール」にて

Schmitt Riesling Trockenbeerenauslese 2006
シュミット リースリング トロッケンベーレンアウスレーゼ 2006
Weingut Heinz Schmitt
ワイングート・ハインツ・シュミット
Weiss
Mosel (Prädikatswein : Trockenbeerenauslese)
モーゼル (プレディカーツワイン : トロッケンベーレンアウスレーゼ)
Mosel (Deutsch)
モーゼル (ドイツ)
€29.99 (Half)2012/09/20 ケルン "Galeria Kaufhof" (ハンドキャリー)
 最後のコレが、今回師範が持参したワインのもう一本の方。 9月にドイツのケルンに行った際に、 『やっぱりドイツと言えばトロッケンベーレンアウスレーゼでしょう』 ということで買い求めたもの。 歩き回った中で唯一マトモな酒が置いてあったデパートの地下で購入、 買値は29.99ユーロでした。 日本円に直すと3,000円を若干超えるんで「プチ破戒」だけど、 フルボトルに換算するとその倍なんで「かなり破戒」クラスになります。
 色は、照りがあって透明度も高くて、とてもキレイな琥珀色。 一般的なソーテルヌよりもかなり濃いように感じます。 香りは、ストレートに葡萄の果実香とセメダインのような揮発香がパーっと。 そしてそれに加えて、いわゆる貴腐香ってんですかね? オレンジ・マーマレードみたいな雰囲気も感じられます。 味は、甘いには甘いけど酸味もあって、5人でハーフくらいだったらクイッと飲めちゃう味わいです。
 というわけで、いかにもトロッケンベーレンアウスレーゼらしい香りと味わいのワインで、 お土産ワインとしては正解だったんじゃないでしょうか、と自画自賛。 本日もまた大変楽しいワインたちとの稽古でありました。
(85点)麹町「オー グー ドゥ ジュール」にて

 ワイン終わった後も、食後酒としてブランデーを頂きました。 銘柄はなんだったっけ?もう覚えていられるような脳ミソは持ち合わせておりませんでした。

 ・・・というような年に一度の飲み会でした。 いやー、楽しいねぇ、こういう飲み会は。
前月分

by 師範