稽古日誌:2021年10月

横浜港に停泊中の水産庁調査船

 10月、散歩の季節です。体重増加に抗うべく朝散歩を続けておりまして、左写真は先日横浜港まで歩いた際に撮った写真。 水産庁の調査船が停泊しておりました。水産調査といえば、毎年『今年はサンマが大不漁』という話を聞くわけですが、 出始めは高いけど結局1本100円に落ち着くのはなぜなんですかね? 『今年は史上最高の出来』を連発するボージョレ・ヌーヴォーの逆張りでしょうか。

 さて10月1日をもってようやく「通常事態宣言」が発出されました。 公衆衛生に関する意識の高い安ワイン道場師範に於きましては、緊急事態宣言期間中は極力外飲みを控えていたわけですが、 今月からボチボチ再開します。もちろん、新型コロナウィルスの感染拡大防止に対しては細心の注意を払うつもりです。 ゆっくりゆっくり、またみんなで飲んで楽しめる世の中を取り戻して行きましょう!


31日(日)

次女とのビデオチャット

 本日は朝から米国オハイオ州に留学中の次女とビデオチャット。留学開始当初は『ナニ言ってんだかワケがわからん!』とこぼしていた"US Government"の授業で、 クラス内のゲーム的なチャレンジの一等賞を取ったそうです。 本人曰く日本の法律よりも米国の法律の方が詳しくなったらしく、『国際弁護士になろうかしら?』などとほざいておりました。

 めざせ某氏!(笑)

ランタンポレル 外観

 そして本日は、師範と師範代の結婚28周年記念日、おめでとうございます>我々。 緊急事態宣言も明けたことだし、ということで夫婦水入らずで外食。 場所は、南青山の外苑西通りからちょっと入ったところにあるl'intemporel (ランタンポレル)というフレンチレストラン(お店のウェブサイト)。 8月に他界した義兄の香典返しのカタログギフトに、 このお店のディナー券があったので、亡き義兄を忍びつつ今回利用させて頂くことにした次第です。

ランタンポレル 内部

 店内は、Max4人くらいの個室が1つ、ダイニングには4人掛けのテーブルと2人掛けのテーブル、以上!という非常にこぢんまりしたサイズ。 通常だともう1組分テーブルを入れるんだと思いますが、席を間引いて営業されているようです。 師範ら二人が利用したのは2人掛けのテーブル席。他のテーブルも埋まっていてこの日は満席でした。

Egry-Ouriet Les Premices N.V. [Egly-Ouriet]
名称Egry-Ouriet "Les Prémices" N.V.
エグリ・ウーリエ "レ・プレミス" N.V.
生産者Egly-Ouriet
エグリ・ウーリエ
価格(コースに込み)
購入店青山 ランタンポレル

 今回のコース、前述したようにカタログギフトなのでお値段はわかりませんが、ディナーコースは税サービス料込13,200円しか無いようなので、 それに準じたものと思わます。ただ多少の違いもあるようで、うちのコースには乾杯用のシャンパーニュが付いています。 出されたのは、師範の中ではしっかりしたシャンパーニュという印象があるエグリ・ウーリエ。 この「レ・プレミス」というキュヴェは、最近リリースされたものだそうです。 裏ラベルには『39ヵ月熟成、デゴルジュマンは2020年10月』との記載があります。

 色は結構しっかりした、レモン色というより麦わら色に近い色合い。 残り少ない状態だったので、泡はかなり抜けちゃっていました。 香りはさすが39ヵ月熟成、リンゴジャム付きクロワッサンのようなフルーツと香ばしさが一体となった香りを感じます。 味わいは、「シャンパーニュしか勝たんですよね~」としみじみ感じる美味しさです。

 やはりエグリ・ウーリエは「しっかり」ですね。 泡が弱めだったのは残念ですが、その分最後に残った一杯の半分くらいの量を注ぎ足して頂けました。 そういうのがあると喜んじゃうのが酒飲みのサガですね。

点数81点
ランタンポレル アミューズ1

アミューズ1:
ウニを乗せたコンソメ・ロワイヤル

 テーブルについてすぐに温かいアミューズが出されるのは嬉しいですね。 ウニが載っているので、印象としてはほとんど「茶碗蒸し」なんですが、出汁が椎茸とかの和風じゃなくてコンソメなのが違います。

ランタンポレル アミューズ2&3 Duc de Montagne Prestige Blanc de Blancs Brut

アミューズ2&3:
上:イチジクのジュレ
下:生落花生、アオリイカの炙り

 3つとも手で摘まんで頂きます。こういうのがちょっとずつ出されるの、フランス料理ってホント酒飲み向きですよね。 この中ではイカがネットリしていて特に美味でした。

アルコールが受け付けない師範代は、シャンパーニュの代わりにノンアルコールのスパークリングにして頂きました。
 Duc de Montagne "Prestige" Blanc de Blancs Brut
スパークリングワインからアルコールを抜いたものらしいです。 ちょっとだけ味見しましたが、いわゆるガス入りの葡萄ジュースとは一線を画す、 甘さ控えめでガチにスパークリングワインらしいノンアルコール・ドリンクでした。

Chateauneuf-du-Pape Renaissance 2018 [Dom. Roger Sabon]
名称Châteauneuf-du-Pape "Renaissance" 2018
シャトーヌフ・デュ・パプ "ルネッサンス" 2018
生産者Dom. Roger Sabon
ドメーヌ・ロジェ・サボン
価格(ペアリング8,800円)
購入店青山 ランタンポレル

 このお店、ワインリストが凄いです。1ページに20種ほど、それが30ページもあります。単純計算で600種! お店のウェブサイトにも公開されています(ココ)。 もちろん欠品もあるのでしょうけど、とにかくここまで数が多いと、自分で選ぶのは無理と早々に判断しました。

 ・・・というか、「70ml×6種のペアリング 8,000円(税別)」というプランがあるんですね。 最近、フレンチに伺った時には1本取るよりペアリングをお願いすることが多いです。そちらの方が楽しいからね。更新は大変ですけど。 シャンパーニュはコースに含まれていたので、それ以外で6種をお願いして、最初に出して頂いたのがこのシャトーヌフ・デュ・パプの白です。

 色は、普通に薄めのレモン色です。 香りも、鼻で嗅ぐ分には特に際立った特徴の無い、普通によくある南仏の白という感じでした。 ただ、口に含んでちょっとビックリです。 なんだかとても複雑で、フルーツと草と土と木の香りがグワッと絡み合ったように感じます。 味わいも香り同様に複雑な感じ。甘味酸味旨味が絡み合っています。

 シャトーヌフ・デュ・パプの白、多分道場初登場じゃないかな? このアペラシオンって、たくさんの品種が使われることで有名ですが、 なるほどその特性が良く出ていたと思います。

点数77点
ランタンポレル 前菜

前菜:
カリフラワーのパイ包み、3種のソースで

 こちらの前菜はシェフのスペシャリテだそうです。 カリフラワーが甘くてパイが香ばしくて、ソースもそれぞれ個性的で、庶民的な野菜のカリフラワーが「立派になったなぁ」と感じる料理です。

 ちなみにシェフの金川さんは1991年生まれのお若い方で、師範と同じ熊本県出身とのことです。 後で知ったんですけど応援したくなりますわ。

Chateau-Chalon En Beaumont 2011 [Dom. Grand (Nathalie et Emmanuel Grand)]
名称Château-Chalon "En Beaumont" 2011
シャトー・シャロン "アン・ボーモン" 2011
生産者Dom. Grand (Nathalie et Emmanuel Grand)
ドメーヌ・グラン (ナタリー・エ・エマニュエル・グラン)
価格(ペアリング8,800円)
購入店青山 ランタンポレル

 シャトーヌフ・デュ・パプの白も変化球でしたが、それよりもっと変化球がコチラ、シャトー・シャロンです。 酸化熟成させる「ヴァン・ジョーヌ」というカテゴリーですね。 道場でも過去一回だけ稽古(ココ)したことがあります。 これをグラスワインで出すオーナー古賀さんの勇気、買わせて頂きます。

 色は薄めの琥珀色、アルコール度数が15%と高くて粘性を感じる外観です。 香りはもろにシェリーです。干し草のような枯れた感じとナッツのような香ばしさがあります。 香りのボリュームは凄いですね。グラスからバンバン香ってきますよ。 味わいはとてもドライです。スイスイとは飲めない存在感があります。

 好き嫌いは置いといて、そして師範としてはあまり得意な系ではありませんが、こういうワインをグラスで頂けるのはありがたいですよ。 だって自分じゃ買わないもん。良い経験になりました。これも『もう少し飲まれます?』と注ぎ足してくれてニコニコです。

点数79点
ランタンポレル スープ

スープ:
サバの出汁

 写真じゃ判りにくいと思いますが、見た目はほとんどほうじ茶です。 出汁だけを頂くスープってのも思い切ったなぁ、と。 ちなみにシャトー・シャロンの品種はサバニャン、「サバで合わせました」・・・って合わせたのはそこ?! こりゃ一本取られました。

Puligny-Montrachet 2018 [Dom. Bachelet-Monnot]
名称Puligny-Montrachet 2018
ピュリニー・モンラッシェ 2018
生産者Dom. Bachelet-Monnot
ドメーヌ・バシュレ・モノ
価格(ペアリング8,800円)
購入店青山 ランタンポレル

 ペアリングで出して頂くワイン、変化球ばかりじゃなくてこういう直球も投げて頂けます。 造り手の「バシュレ・モノ」はブルゴーニュのライジングスターとのこと。 ブルゴーニュ、なんだか以前ほどの探求心が無くなっちゃったので知らない造り手がたくさんいます。 値段が高騰して、おいそれとは買えなくなったからかも知れません。

 色はそれほど濃くはなく、レモン色に近い色合い・・・って、シャトー・シャロンを見たあとだからかも知れません。 香りは、文句なしに高級シャルドネの香りがします。 2018年は暑い年だったからか、ピュリニーといううよりムルソーみたいな、豊かな果実香と蜜の香りが主体です。 味わいもムルソーだな。すごく厚みがあって美味しいのですが、酸味があれば更に天国だったかも知れません。

 でもやっぱり美味いよね、ブルゴーニュのシャルドネ。 ほんと「王道中の王道」でした。こんなクラスのワインがグラスで出されるのであれば、間違いなくペアリングにして正解でしたよ。

点数87点
ランタンポレル 魚料理

魚料理:
サワラのポワレ

 上記のシャルドネが合わせられた料理がこちらのサワラ。かなりボリュームのあるポーション、 そして火の通し方がバッチリでパサついたりはしません。 ちなみに隣のテーブルはクエでした。これも美味しかったけど、正直言えばそっちが良かったよ~。 選べれば嬉しかったのになぁ(とディナー券のくせに贅沢を言っております)

Cotes-du-Rhone 2011 [Saint Cosme (Louis et Cherry Barroul)]
名称Cotes-du-Rhone 2011
コート・デュ・ローヌ 2011
生産者Saint Cosme (Louis et Cherry Barroul)
サン・コム (ルイ・エ・シェリー・バロル)
価格(ペアリング8,800円)
購入店青山 ランタンポレル

 赤は、2種類を同時に出して頂きました。 一方がこちら、ワイン漫画で一躍有名になった「サン・コム」のコート・デュ・ローヌです。 普通にこの銘柄だったらちょっとガッカリするところですが、 このワインはヴィンテージが2011年なんですね。 そういうちょっと熟成したシラーとか、なかなか頂く機会が無いので、レストランで出されるのはアリだと思います。

 色は、まだしっかりとした濃紫ではありますが、エッジにはレンガ色が見え始めています。 香りは、若いシラーとは一線を画す落ち着いた感じ。いわゆるシラーの「白胡椒の香り」は、熟成させた方が判りやすいかも。 若いうちは青さに隠れてますからね。 味わいも、熟成が良い方に作用して、渋味の角が取れて良い感じになっています。

 ちょい熟コート・デュ・ローヌのシラー、なるほど面白いワインでした。 ワインリストには、そこそこ古めのヴィンテージが散見されたので、意外と掘り出し物なワインがあるのかも知れません。

点数75点
Morey Saint Denis Premier Cru La Riotte 2004 [Dom. Taupenot-Merme]
名称Morey Saint Denis Premier Cru "La Riotte" 2004
モレ・サン・ドニ プルミエ・クリュ "ラ・リオット" 2004
生産者Dom. Taupenot-Merme
ドメーヌ・トプノ・メルム
価格(ペアリング8,800円)
購入店青山 ランタンポレル

 前のコート・デュ・ローヌと同時に出して頂いたのがコレ、なんと2004年産のブルゴーニュ赤、モレ・サン・ドニの1級畑です。 こんなのがグラスワインで用意されているなんてビックリですね。

 色は、エッジのあたりはレンガ色からオレンジ色のグラデーションがかかっていますが、 それでも「枯れた」というにはまだ随分遠い、しっかりとした赤紫色です。 香りは・・・もう一発で「これ高いピノ!」と言えちゃうような素晴らしさ。 熟成によって果実と樽とケモノが混然一体、スコーンと鼻の奥をダイレクトに刺激してくれる香りです。 味わいも、渋味は穏やかで甘酸っぱく、熟成ブルゴーニュの良さが満喫できます。

 いやー、こういうワインが飲めて幸せでした。 やっぱりちゃんとしたレストランではペアリングをお願いするのが正解だわ ・・・と言いつつワインリストを見ると、1本の価格は税別19,000円・・・って意外と安くないですか?そのお値段。

点数89点
ランタンポレル 肉料理

肉料理:
ブルターニュ産鴨のロースト

 熟成したシラー、そして熟成ピノ・ノワール、それらに合わせる料理は鴨の一択ですよね。 シラーの血っぽさとピノのケモノっぽさ、更には下にラタトゥイユが敷かれていて、ワインと料理がガップリ四つに組んでいます。 上に乗せられたオクラの天ぷら?も香ばしくてナイスでした。

Rivesaltes Ambre 2008 [Dom. des Chenes]
名称Rivesaltes Ambré 2008
リヴザルト・アンブレ 2008
生産者Dom. des Chênes
ドメーヌ・デ・シェーヌ
価格(ペアリング8,800円)
購入店青山 ランタンポレル

 こちらのワインで6種類目、ペアリングの最後は南仏ラングドックの甘口ワインです。 つい先日、「締めのデザートワインは良いよねぇ」と言っていたのが聞こえていたのかも知れません(ウソです)。 リブザルトってミュスカが使われることが多いと思いますが、こちらの品種はマカブーだそうです。

 色はキッチリ濃いめの琥珀色、底のほうだったので若干の濁りはあります。 香りは、ミュスカと言われても「そうですよね」と言いそうなマスカット香、というかマカブーの香りなんて把握していませんからね。 加えて、紹興酒のような少しヒネた香りも感じます。 味わいは、しっかりとした甘さがあって、酸味は・・・どうでしたっけ?あまり覚えていません。

 ともあれ食後に甘口ワインは正義です。 右写真は、すでに師範のグラスに注がれた後の状態でしたが、この量を最後におまけして注いで頂けました。 そういうの嬉しいんですよね、酒飲みは(まだ言ってる)

点数82点
ランタンポレル デザート ランタンポレル お茶菓子

デザート:
左:サツマイモのクレームダンジュ
お茶菓子:
右:自家製キャラメル

デザートには上記のワインを、キャラメルにはエスプレッソ(ダブル)を合わせました。美味しゅうございました~!

ランタンポレル 乾杯

 お会計は、料理に関してはディナー券なので、飲み物(8,800円のペアリングと880円×2のサン・ペレグリーノ)だけの10,000円強でした。

 ・・・という感じの結婚28周年記念日。夫婦水入らずも良いもんですね。 でも、二人で話すのは子供たちを中心とした家族のことばかり。 やっぱり来年の結婚記念日は家族みんなで出かけたいかな。

 28年を振り返ると、結婚して子供を育てることは人生最大の娯楽です。こんなに楽しく面白いこと、他にないですよ~>お若い皆さん


30日(土)

Vincoeur Vincul Blanc & Rouge

 本日は、ワイン永enn勉強中さん主催の第8回ニューワイン会。 「ニューワイン会」とは、同じワインを離れた場所でそれぞれ飲んで、ツイッターを通じて感想を言い合いましょう、という会です(前回第7回の記録はココ)。

 今回のテーマは『ナチュラルワイン』で、課題ワインはピエール・オリヴィエ・ボノームのヴァンクール・ヴァンキュという銘柄の赤白。 この銘柄は、SNSなんかでしばしば目にする機会はありましたけど、稽古するのは初めてです。 会のサブテーマとして『ワインを人に例えましょう』という課題もあるので、それを念頭に置きつつ稽古致します。

Vincoeur Vincul Blanc 2019 [Pierre-Olivier Bonhomme]
名称Vincœur Vincul Blanc 2019
ヴァンクール・ヴァンキュ ブラン 2019
生産者Pierre-Olivier Bonhomme
ピエール・オリヴィエ・ボノーム
価格2,470円 (単品価格:2,970円)
購入店川越角屋酒店

 今回のワインは、この企画に協賛された川越角屋酒店の 「はじめて自然派ワインセット」で購入しました。 もっと安いショップもあるみたいでしたが、こういうのは協賛して頂ける男気を買うもんですよ。 サイトにはかなり詳しいデータが載っているので、参考までに貼っておきます。

『収穫日は10月4日。収量は40 hL/ha。残糖は5g/L。 2019年はソーヴィニヨン・ブランの代わりにシュナン・ブランが50%アッサンブラージュされている!(残り50%はムニュピノ)。 買いブドウはローレンス・ディノショーとブリュノ・レディスから! SO2はアッサンブラージュ後のスーティラージュ時に20mg/L添加。再発酵防止のため目の細かいフィルターを掛けている。』

 こちらのワインに合わせた料理はカニ鍋です。

 色は、若干オレンジがかった薄黄色です。自然派ということで、なんとなくオレンジワインみたいな感じが想起されます。 香りも若干オレンジワイン風。マーマレードのようなフルーツの香りに加えて、鶏糞を撒いた畑のような素朴な香りがします。 味わいで特徴的なのは酸味がしっかりしている、ということですね。産地は南仏かと思ったらトゥーレーヌあたりのようなので、結構冷涼なのでしょう。 それに加えて旨味もしっかりしているので、かなりボリューム感のある味わいです。

 なるほど自然派ワイン入門にちょうどいい感じの、ほどよく田舎風味な香りと味わいのワインですね。 美味しいと思いますよ、コレ。 人に例えると・・・どうしても「田舎」というと故郷熊本を思い出しまして、涼しげでありながらも肉感的な・・・ 若い頃の宮崎美子さんではいかがでしょう?

 翌日、意外と残ってなくて白は2杯分、そのうち1杯を昼に再稽古。
 基本的に前日とほぼ同じ印象ですが、香りのボリュームがやや小さくなったかな?って感じです。 それでも自然派らしいしみじみした美味しさがまだ十分楽しめます。

 夜に最後の残りの分を。底の方は澱があって若干濁ります。でもその方が何となく自然派っぽいですね。

点数78点
Vincoeur Vincul Rouge 2020 [Pierre-Olivier Bonhomme]
名称Vincœur Vincul Rouge 2020
ヴァンクール・ヴァンキュ ルージュ 2020
生産者Pierre-Olivier Bonhomme
ピエール・オリヴィエ・ボノーム
価格2,470円 (単品価格:2,970円)
購入店川越角屋酒店

 赤も同じセットで買いました。 丁寧な梱包で、手書きのメッセージも添えられていて、そういう気配りがあると消費者としてはやっぱりグッと心を掴まれますよね。 こちらもテクニカル・データを転記しておきます。

『収穫日は9月2日、9月9日。収量は 30hL/ha。2020年は80%樽熟成(前年は100%)! 買ブドウは、ガメイが アラン・コクトー、フランソワ=サン・レ ジェール、カベルネはボノームの自社畑から! SO2のアッサンブラージュ時 に1mg/L。ノンフィルター!』

 こちらのワインに合わせた料理は豚しゃぶです。

 外観は、情け容赦のない濃い真紫。全然向こうは透けないくらいの濃さがあります。 香りのボリュームは結構立派で、色の割には赤系フルーツ(イチゴとかプラムとか)の香りがして、やはり自然派風の「無人駅のトイレ」がほんのり香ります。 味わいはこちらも酸味シッカリ。口腔内に膜を張るような荒く旺盛な渋味は、好き嫌いが分かれるかも知れません。

 最初品種を見ずに当てにいって、「カリニャン100%かな?」と思ったんですけどガメイとカベルネ・ソーヴィニョンらしいです(※)。そりゃ判らんわ。 白が比較的万人ウケしそうだったのに対して、こちらはちょっとツウ好み。 ツンっとして高貴、でもちょっとだけ田舎風な感じということで、同じく熊本出身の森高千里さんではいかがでしょうか?

 赤の翌日の残りは約1/3、意外と飲んでるな>昨日の自分。
 飲む前は、パッと開いて美味しくなるのを期待していたんだけど、やっぱりツンツンしています。 甘さが無いので、タンニンと酸が鋭角に感じられるんですよねぇ。 美味しいんだけどやっぱりツウ好み。

 さて夜に最後の一杯を。この頃になってようやくツンツンした感じが取れてきた気がしますが、 既に酔っぱらっていたからかも知れません。

(※) カベルネ・ソーヴィニョンではなくカベルネ・フランらしいです。

点数76点

29日(金)

代官山IVY PLACE 外観

 本日は、ツイッター関連のお友だちに誘って頂き、ちょっとシャレた場所でのワイン&食事会。 場所は代官山IVY PLACEというところ。どうしましょ代官山ですよ奥さま!って感じです。

今宵集まったメンバーは下記の方々です。
田邉 公一さん(2007年ソムリエコンクール優勝のソムリエさん)
NAOTAKA.TOTSUKAさん(インポーター「都光」の社長さん)
遠藤 夏季さん(ピアノ・デュオ"Framboise"のピアニストさん)
Aya Mizukamiさん(日本ワインと着物のライターさん)
MOMOさん(酒豪の飲み友だちさん)
安ワイン道場師範(安ワイン道場の師範)

代官山IVY PLACE 個室

 お店はかなりの広さで、リゾートを想わせる開放的な雰囲気。 今回はこのお店のコンサルティングを担当されている田邉さんのご厚意で、個室を使わせて頂きました。 キレイな庭に面していて、光量を落としてスポットを照らすライティング、そのテーブルに沢山のグラスが並べられてます。 もうそれだけでワクワクするってもんですよ。

Palmer Collection Vintage 1999 [Palmer & Co.]
名称Palmer "Collection" Vintage 1999
パルメ "コレクション" ヴィンテージ 1999
生産者Palmer & Co.
パルメ・エ・コンパニ
価格NAOTAKAさんから
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 今回のワインは、インポーター「都光」の社長を務められているNAOTAKAさんの持ち込みです。 『良いワインを持ってきました!』と言われていたんでもちろん期待していたんですけど、 いきなり1999年のヴィンテージ・シャンパーニュですよ。 なんと日本入荷はたったの36本という希少品。ありがたい話でございます。

 色は薄めの黄金色。さすがに泡立ちは少なめですが、しっとり落ち着いたキレイな外観です。 そして香りが素晴らしい。良い感じの熟成感と、アップルパイのような香ばしさとフルーティさ。 もっと沢庵っぽくなっているかと思いましたが、まだまだ若い感じの香りです。 味わいも柔らかですね。ドライ過ぎずマッタリし過ぎず、とても良い状態だと思います。

 20年以上も前のヴィンテージなのに未だに若さを感じる、まさに「美魔女」なワイン。 いきなり1本目から美味しくて、参加者みんなニッコニコになっておりましたよ。

点数87点
代官山IVY PLACE アミューズ

料理は、ワインに合わせて田邉さんにコースを組んで頂いております。 お任せしっぱなしの弊害として、ちゃんとした料理の名前をメモっておりません ・・・というわけで極めて適当な料理名でスミマセン。最初のアミューズは
 マグロとサーモンの冷燻製
燻製にすることでマグロの食感がしっかりして印象的です。 チョイ熟成のシャンパーニュにピッタリでしたよ。

Estate Argyros Cuvee Evdemon 2017 [Estate Argyros]
名称Estate Argyros "Cuvee Evdemon" 2017
エステート・アルギロス "キュヴェ・エヴデモン" 2017
生産者Estate Argyros
エステート・アルギロス
価格NAOTAKAさんから
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 1本目の白は、ギリシャのサントリー二島のワインです。 造り手のエステート・アルギロスは、サントリー二島で最も著名なワイナリー、 この"Cuvee Evdemon"はそこのトップ・キュヴェで、日本入荷は60本とのこと。 樹齢はなんと150年~200年らしいです。 そして、NAOTAKAさんのショップで間違って、福袋にこのワインを入れちゃったんですって。 これが手に届いた方はラッキーですよ。

 品種はアシルティコ、外観にちょっとだけオレンジ色が見えるのは、皮の色なのか醸造の影響なのでしょうか? 香りは「昔のおじさんのオーデコロン」なんてことを言って軽く顰蹙を買っておりましたが、 具体的には「資生堂 ブラバス」の香りですね。 あと、ほんのり松脂のような香りもあります。結構特徴的な香りだと思います。 味わいはスッキリしていつつも旨味たっぷり。いかにも「海のワイン」って感じです。

 ギリシャの高級ワインなんてなかなか飲む機会がないので、こういう席で経験させて頂くのはとてもありがたいわけです。 あるべきは師範みたいな年配の人間が若い方に経験させてあげるのが筋なんでしょうけど、未だ師範は経験させて頂く側です。

点数82点
代官山IVY PLACE 前菜

前菜がコチラ
 ムール貝とフレゴーラのガーリック風味
師範はどちらかというと相性とかマリアージュに無頓着です。 でも、これは素人にもわかる相性の良さでした。海の風味満載の料理と海のワイン、合わないはずがありません。

Meursault Les Chevalieres 2019 [Desbois-Marie (Jean-Philippe FICHET)]
名称Meursault "Les Chevalières" 2019
ムルソー "レ・シュヴァリエ―ル" 2019
生産者Desbois-Marie (Jean-Philippe FICHET)
デボワ・マリー (ジャン・フィリップ・フィシェ)
価格NAOTAKAさんから (参考価格:7,480円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 次なる白は、ど真ん中の正統派であるムルソーです。 更に正統派の証左として、造り手の"デボワ・マリー"という方は、あのコシュ・デュリの甥に当たる方だそうです。 コシュ・デュリなんてアリゴテしか経験したことありませんが(この時)、 「ほほぅ~」とわかったような顔をしておりました。

 色は、まだ若いからか、一般的なムルソーのイメージよりは薄い感じがしました。 そして、最初グラスに注いで頂いた時には、香りが弱めに感じたんですよ。 「あれ?」と思っているうち、ものの数分でムルソー節が大全開。甘い蜜とバニラがムンムンと香ります。 温度が上がったからか空気に触れたからかわかりませんが、 この変化の振れ幅にはビックリです。味わいも、ムルソーってややユルい味わいの物も多いのですが、 このワインは酸がキリッと締まっていて素晴らしいバランスです。

 更にグラスの中に置いておくと、どんどんドンドン美味しくなっていきました。 これは一人で1本飲みたいワインですね。 お値段は7,480円とのこと、その値段でコシュ・デュリの片鱗が味わえるのであれば決して高くは無いと思います。

点数88点
代官山IVY PLACE パスタ

料理としても相性という意味でも今日イチのヒットがコチラ
 ウニとイクラのクリームパスタ
ムルソーのクリーミーな感じとこの料理のクリーム感が混然一体となって、「美味い」以外の言葉が見当たりません。美味い。

Gevrey Chambertin Premier Cru Craipillot 2013 [Dom. Hubert Freres]
名称Gevrey Chambertin Premier Cru "Craipillot" 2013
ジュヴレ・シャンベルタン プルミエ・クリュ "クレピヨ" 2013
生産者Dom. Humbert Frères
ドメーヌ・アンベール・フレール
価格NAOTAKAさんから (参考価格:22,000円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 ど真ん中で正統派のワインが続きます。 前のムルソーはコシュ・デュリの甥でしたが、こちらのアンベール・フレールはクロード・デュガの一族とのこと。 クロード・デュガなんて最近はネゴシアンのジブリヨットくらいしか買えなくなりました。 高くなったなぁ・・・と嘆いても仕方がない。こうやって新しい造り手を見つけて来て頂けるのはありがたいっすね。

 色は、さすがは一級畑、ブルゴーニュにしてはかなり濃いめに感じる赤紫色です。 香りは、最初一瞬、ほんの一瞬だけ段ボールが香りました。 でもそのベールの向こうから、木イチゴ(「フランボワーズ」ですね)のフルーツ香と、 革製品(田邉さん曰く「なめし皮」とのこと)の妖艶な香りがバンバン来ます。 味わいも、凝縮感があってバランスが良くて、文句なしに美味いっす。

 2013年、ちょうど熟成の1回目のピークって感じでした。 やっぱりたまには良いブルゴーニュを飲まなきゃいかんな、と思いましたよ。 そこで後からお値段を調べると・・・いやちょっと待って!こんなん買えませんから!ってお値段。 高くなったなぁ、ブルゴーニュ。

点数92点
Palmaz Vineyards Napa Valley Cabernet Sauvignon 2017 [Palmaz Vineyards]
名称Palmaz Vineyards Napa Valley Cabernet Sauvignon 2017
パルマッツ・ヴィンヤーズ ナパ・ヴァレー カベルネ・ソーヴィニョン 2017
生産者Palmaz Vineyards
パルマッツ・ヴィンヤーズ
価格NAOTAKAさんから (参考価格:38,500円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 ジュヴレ・シャンベルタンと同時にサーブして頂いたのがコチラ、ナパ・ヴァレーの剛腕造り手「パルマッツ・ヴィンヤーズ」のカベルネ・ソーヴィニョン。 ナパ最古のワイナリーという起源を持ち、最新の醸造設備を完備したワイナリーで『最先端テクノロジーと伝統の融合』をモットーとしているらしいです。 そんな凄いワインのご相伴に預かれて光栄でございます。

 色は、ピノ・ノワールと比べるとやっぱり濃いですね・・・って当たり前か。 香りのボリュームは、ピノ・ノワールよりおとなしめに感じました。 でも、要素が多いというか複雑さに富むというか、単純にベリーとかなんとかいうのが憚られる感じです。 味わいも思いのほか重くないんです。それこそピノ・ノワールと並べて飲んでも違和感無いくらい。 「なるほどこれがカリフォルニアの上質か!」って感じです。

 力強いワイン、というよりも、入念に練り上げられた工芸品のような印象です。 お値段を聞くとぶっ飛びますが、確かに我々安ワイン者が知っているナパのワインとは一線を画しますね。 貴重な経験をさせて頂きました。

点数85点
代官山IVY PLACE 肉料理

メインの肉料理がコチラです。
 牛ヒレ肉のソテー カシューナッツとマスタード2種類のソースで
2種類のソースが別皿で提供されるので、相性をを自分でアレンジして楽しめるという嗜好です。さすがです。

(正直白状しますと、お店の方の説明を聞き逃したので、最初この肉が牛なのか鹿なのか分かりませんでした。 で、こっそりMOMOさんに聞いて確認した次第です。 そんなレベルなんです師範というヤツは。今後ともお手柔らかにお願いします。)

Fernand Engel Pinot Gris Schofweg Vendanges Tardives  2018 [Dom. Fernand Engel]
名称Fernand Engel Pinot Gris "Schofweg" Vendanges Tardives 2018
フェルナン・エンジェル ピノ・グリ "ショーフィグ" ヴァンダンジュ・タルディヴ 2018
生産者Dom. Fernand Engel
ドメーヌ・フェルナン・エンジェル
価格NAOTAKAさんから (参考価格:9,680円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 用意して頂いたワインの最後、食後酒として頂いたのがアルザスのピノ・グリ、"Vendange Tardive"なので遅摘みの甘口ワインです。 フェルナン・エンジェルのワインは、今年3月のニューワイン会でも稽古しております。 この場にお持ち頂くということは、NAOTAKAさんとこのイチオシのアルザス、ということでしょう。

 色は、やや赤みを感じる濃い黄色。でもソーテルヌとかみたいに琥珀色って感じではなくて、もっと若々しい色合いです。 香りは「うひょー!」です。甘いフルーツ、陳腐な例えですがマスカット・オブ・アレキサンドリアみたいな香りがバンバン来ます。 加えて若干の貴腐香もあるような気がします。 味わいは、甘いっちゃ甘いのですが甘すぎず、しみじみと美味しく喉の奥に消えていきます。

 なかなか食後酒に甘口ワインを頂く機会って無いのですが(たいていオードヴィーを選びがち)、やっぱり良いものですね。 特にこのワインは、変にクセが無くて純粋に「香り高くて甘い葡萄のお酒」が楽しめると思います。

点数90点
代官山IVY PLACE デザート

デザートがコチラです。
 ベリーとナッツがなんかパリパリでミルフィーユみたいな
スミマセン、師範の知識&語彙力だと料理の名前が・・・ほんとスミマセン。でもワインと合って美味しかったです(さらに語彙力)

Pol Roger Reserve Brut N.V. [Pol Roger]
名称Pol Roger Rèserve Brut N.V.
ポル・ロジェ レゼルヴ ブリュット N.V.
生産者Pol Roger
ポル・ロジェ
価格
購入店代官山 IVY PLACE

 デザートワインまでで、6人で6本飲み干しちゃっているわけですが、 翌日早くからのご用事で帰られた夏季さん以外の5人でダラダラと世間話などしていたら ・・・そりゃ「締めシャン」を飲みたくなりますよね。 というわけでココは「師範の奢りでシャンパーニュをお店から1本入れましょう!」ということになりました。 出して頂いたのは、このお店のスタンダード・シャンパーニュ、ポル・ロジェのブリュットです。

 だいたい記憶もいい加減になってきていますが、最初の1999年産と比べると明らかにフレッシュで、 泡も香りも若々しい感じでした。 それでももちろんちゃんとシャンパーニュらしい蜜入りリンゴやブリオッシュがあって、 「締めシャン」として十分なパフォーマンスを発揮してくれたと思います。

 結果的に、会計は全部まとめて頂いたので、「師範の奢り」は実現しませんでした。 次回はきっとやります!じゃないとお世話になってばかりで申し訳ないです。

点数80点
代官山IVY PLACE ワイン

 そんな感じのワイン会でした。幹事役のMOMOさん、いろいろ気配り頂いた田邉さん、そして美味しいワインを提供して頂いたNAOTAKAさん、 ありがとうございました!

 リモート宴会は楽で良いけど、やっぱりリアルの宴会は楽しいな。 そして、こういうちゃんとしたお店で飲むと、飲んだ後も比較的シャキッとしています。 帰りは寝過ごすこともなく、翌日の「あちゃー!やっちまった」感が無くて大変ナイスな会でした。

 ではまた次回、よろしくお願いします!>皆様


27日(水)

感謝 2019 [シャトー勝沼]
名称感謝 2019
生産者シャトー勝沼
価格(参考価格 2,970円)
購入店シャトー勝沼

 久しぶりに本日の夕食当番は師範で、メニューは広島県三次市へのふるさと納税でゲットした山芋コロッケと山芋チキンカツ、 真鯛と真蛸とメカブの刺身、卵とワカメのスープ。 ワインは、先々週末に参加した 「Farm to Bottle ぶどう造り体験プログラム(リンク)」のお土産。 2年前の参加者が栽培して収穫した菱山産甲州100%のワインだそうです。

 色は、薄めだけど意外としっかりしたレモン色、そして皮由来であろうピンク色が極わずかに見て取れます。 香りのボリュームは結構立派、甲州種らしい酢橘やかぼすのような和柑橘の香りと、ちょっと吟醸酒のような一周廻ってワインっぽい香りがあります。 味わいはとにかく硬派。糖度は5.8とかなり低め、pHも3.2で酸強め。 でも、遅積みの影響かしっかりした旨味があるので、「酸っぱい!」って感じはそんなにしません(ちょっとはします)

 やや酸が強めなので万人ウケするワインではないかも知れません。でもしっかり感はあって、決して薄っぺらいワインでもありません。 そして「あー、あの作業の末に出来上がったワインなのね」と想いを馳せながら飲むと感慨ひとしおですよ。

点数74点

24日(日)

Elouan Chardonnay 2018 [Elouan (Copper Cane)]
名称Elouan Chardonnay 2018
エルーアン シャルドネ 2018
生産者Elouan (Copper Cane)
エルーアン (カッパー・ケイン)
価格1,804円 (単品価格:5,280円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 昨日あれだけ飲んでいても、お昼を回ってアルコールの影響が抜けて来るとまたワインが飲みたくなってきます。 とはいえ月火木は休肝日に出来ているので、アルコール中毒では無いと自覚していますよ。 さてそんな週末、水炊きに合わせて選んだのは、「NAOTAKA厳選!赤2本白2本ロゼ1本 1.1万円(税込) 中身が見える福袋」から、米国はオレゴン州のシャルドネ。 最近カルディでちょっと高級っぽいカリフォルニアのシャルドネを仕入れたので、FIFO(First In First Out)的な感じでこのワインが選ばれました。

 色はとても薄めのレモン色です。「アレ?『樽ドネ』かと思ったら違うのかな?」なんて考えていました。 そう、飲むまでオレゴン州じゃなくてカリフォルニア州のワインだと思ってたんですな。 なので、香りに感じる樽も穏やか、どちらかというと冷涼な感じでライムなどの柑橘類と、梨のようなシュッとした華やかさを感じます。 味わいはまさに冷涼系。甘さ控えめで酸味シッカリです。まるでシャブリの1級畑クラスのような、ミネラルを感じる味わいですね。

 当初の「樽ドネ」との予想とは全然違ったのですが、これはこれで美味しゅうございます。 ちなみにこのワインにも「安定剤(アカシア)」が使われていますが、時間が経つとちゃんと熟成っぽく変化するし、 その影響は極めて軽微、というか師範にはわかりません。 この添加物の使用、「すべて悪」じゃなくて程度問題だと思っています。

点数79点

23日(土)

ワインステーション+ 外観

 本日は、以前よく訪問させて頂いていた(この時とか)ワインステーションさんが、 場所を和泉多摩川から豪徳寺に移して「ワインステーション+」 として再開されるということで、本日はその開店日。 師範もお誘い頂いて参加致しました。見知った顔の方がたくさん来ておられましたよ。
 ワインステーション+さん(中の人)
 もりりんさん(奥の人)
 もふもふさん
 MOMOさん
 Andyさん
 隊長さん
 Kinokoさん
 みゅじにーさん
 ワサオカタロウさん
 シンガワインさん
 ワインチャンさんさん
 ayucowさん
 安ワイン道場師範
などなど(スミマセン全員把握できておらず)

ワインステーション+ 店内

 店内には、新築の香りが心地よく漂っております。基本的にはカウンター席がメイン、 ワイン樽を脚にした大きな丸テーブルが1つ、というこぢんまりした感じです。 この日は開店記念という事で、お花やお酒がたくさん届けられていましたよ。

ワインステーション+ ウェルカム白

 スタートは午後2時から。 まずは本編に入る前に、昨日から開いているワインをウェルカムドリンクにして頂きました。
 Esch Hab di Garn! [Rohrer] France Alsace
 Barig Alte Reben [Bauer] Osterreich
 Jordan Chardonnay 2019 [Jordan] South Africa
 岩出甲州 きいろ香 キュヴェ・ウエノ 2019 [メルシャン] 日本
 The Lemongrass Sauvignon Blanc 2019 [Mooiplaas] South Africa
そのうちメルシャンの甲州を頂きましたが、甲州とは思えない華やかな香りで美味しかったですね。さすが大手メルシャンです。

ワインステーション+ ウェルカム赤

赤も頂いております。
 Kruger Elandskloof Pinot Noir 2019 South Africa
 Spier "Seaward" Pinotage 2018 South Africa
クルーガーのピノ・ノワールは安定の美味しさですね。 スピアーのピノタージュは後述します。

Aaldering Pinotage Rose (Magnum) 2021 [Aaldering Estate]
名称Aaldering Pinotage Rosé (Magnum) 2021
アルダリン ピノタージュ ロゼ (マグナム) 2021
生産者Aaldering Estate
アルダリン・エステート
価格
購入店戸塚社長から開店祝い

 最初に出して頂いたのは、ツイッター上で師範も懇意にさせて頂いている、インポーター「都光」の代表、戸塚"NAOTAKA"さんからの開店祝い。 造り手は、道場でもいろいろと稽古した「アルダリン・エステート」。ロゼは初めて、それもマグナム・ボトルです。 やっぱりボトルが大きいと華やかで良いですね。ゴチになります!

 色は非常にキレイな薄ピンク色です。やっぱり明るいうちから飲むロゼは、太陽光にかざすととても輝いて見えます。 香りも、ボトルに書かれた薔薇のような香りがします(隊長のコメントを拝借しました)。 味わいにはピノタージュらしいシッカリ感がちゃんと残っていますよ。

 コレ、美味しいですね。お値段を調べたら(失礼!)、NAOTAKAさんのところで税送料込み8,800円だそうです。 美味しく華やかに席を彩りたい方にはお薦めです。

点数80点
Laurent-Perrier La Cuvee Brut (Salmanazar) N.V. [Laurent-Perrier]
名称Laurent-Perrier "La Cuvée" Brut (Salmanazar) N.V.
ローラン・ペリエ "ラ・キュヴェ" ブリュット (サルマナザール) N.V.
生産者Laurent-Perrier
ローラン・ペリエ
価格
購入店ワインステーション+

 そして本日のメインのワインがコチラ。シャンパーニュのローラン・ペリエ、9000mlの超大型ボトル(サルマナザール)です。 師範生活24年、ここまで大きいボトルは初めて見ましたよ。 そしてなんと、コレを普通に開けるんじゃなくてサブラージュ(サーベルで瓶の首を撥ねて抜栓する手法)で開けるらしいです。 そんな酔狂なシーンに立ち敢えて光栄であります。

 良く「シャンパーニュのマグナムは美味い」なんて言いますが、確かにデカければデカいほど美味いのかもですね。 瓶のガラスが厚いので温度変化がゆるやかでしょうし、液体の量に対してヘッドスペースの空気の量が少ないですから。 もちろん通常のボトルと比べたわけではありませんので「多分」ですが。 色はややしっかり目のレモン色、泡立ちはもちろん素晴らしいものです。 香りや味わいは、言ってしまえば普通のシャンパーニュではあるんですが、その「普通」を美味しい方にギュッと持ち上げた感じです。

 いやー、貴重な体験と貴重な味わいをありがとうございました。 開店祝いにふさわしいシャンパーニュと抜栓イベント、堪能しましたよ。

点数82点
ワインステーション+ 隊長によるサブラージュ

隊長によるサルマナザールのサブラージュ

Cage Chenin Blanc 2020 [Cage (Keiji Sato)]
名称Cage Chenin Blanc 2020
ケイジ シュナン・ブラン 2020
生産者Cage (Keiji Sato)
ケイジ (佐藤圭史)
価格
購入店ワインステーション+

 今回の会費は7,000円、それで上記のシャンパーニュ含め飲み放題のフリーフローです。 フリーフローはとっても楽しいしタップリ飲めて幸せではあるんですが、 一点よろしくないことがあるとすれば、「真面目にワインと向き合わないこと」です。 今回も、前述したウェルカムドリンク含めいろいろと稽古させて頂いたのですが、 メモも取っていないし記憶もあやふや。なので、感想というより紹介でお茶を濁させて頂きます。

 この「ケイジ シュナン・ブラン」というワインは、日本人の佐藤圭史氏が南アフリカの「AAバーデンホースト」のもとで造ったワインらしいです。 ラベルは、その佐藤氏の娘さんが4歳の時に書いた絵とのことです。 飲んだ感じは、ギュッと凝縮感があって、日本人が造った、という判官贔屓を抜きにしても美味しい白だと思いました。

 この他にもThelema Sutherland Chardonnay 2018Simonsig Gewurztraminer 2019などの白も出されていたそうです。 師範も飲んだのかな?よくわかりません(恥)

点数??点
Spier Seaward Pinotage 2018 [Spier Wines]
名称Spier "Seaward" Pinotage 2018
スピアー "シーワード" ピノタージュ 2018
生産者Spier Wines
スピアー・ワインズ
価格
購入店ワインステーション+

 赤も頂いております。こちらは、ウェルカムドリンクでも飲んだスピアーのピノタージュ。 "Spier"は、1962年にドイツ人によって設立されたワイナリーとのこと。 "Seaward"ってくらいですから海沿いの畑なんですかね?地図を見るとステレンボッシュはあまり海沿いでは無いようですが。

 コレは、最初にも頂いたのでそこそこ記憶が残っています。 色は、ピノタージュとしてはかなり濃いめ、カベルネ・ソーヴィニョンやメルローみたいなボルドー系品種のような濃さがありました。 香りは、しっかりと濃い果実の香りと軽やかな樽香。ピノタージュって、まるでコーヒーみたいな香りのものもありますが、 このワインに関しては樽の効かせ方は中庸だと思います。 味わいも、外観の印象通りの濃い果実味。ガッツリ骨太な印象です。

 これも美味しいっすね。お値段を調べたら、道場の稽古範囲内で買えるみたいです。 これは一度じっくりと稽古しなければなりませんな・・・と言いつつ、世の中飲みたいワインが多すぎます。

点数80点
Bosman Nature & Sun Grenache Noir 2020 [Bosman Family Vineyards]
名称Bosman "Nature & Sun" Grenache Noir 2020
ボスマン "ネイチャー&サン" グルナッシュ・ノワール 2020
生産者Bosman Family Vineyards
ボスマン・ファミリー・ヴィンヤーズ
価格
購入店ワインステーション+

 ちゃんと写真が残っている赤がもう1本ありました。 "Nature & Sun"という銘柄を見て、中学生の頃にギターで練習した、ビートルズの"Mother Nature's Son"を思いだしましたが、 これは"Son"じゃなくて"Sun"ですね(恥)。

 ・・・で、なぜそんなど~でも良いことを書いているかというと、どんなワインだったかサッパリ覚えていないからです。 写真をみると、かなり薄めな赤紫色の液体だったようですが、それ以上のことは忘却の彼方・・・何より会話が楽し過ぎました。

 これも、お値段的には稽古範囲内みたいです。またいつの日か再稽古・・・するのかな? これ以外にもBotanica "Big Flower" Merlot 2016"も頂いております。 沢山のワインを大盤振る舞いで出して頂き、ありがとうございました!>ワインステーション+さん

点数??点
ワインステーション+ 飲み放題のシャンパーニュ

 この写真は、飲んでも飲んでも無くならないサルマナザールのシャンパーニュに群がる人々(笑)

 ・・・というわけで皆さんお疲れさまでした!
 そしてワインステーション+さん、開店おめでとうございます!今後ともよろしくです。

豪徳寺の焼肉屋

 その後、数名の有志で焼肉屋に行ったようです。生ビールなんかを飲んでいたと思います。 何を話したかほとんど覚えていません。失礼がありましたら平にご容赦を。

 ・・・でもちゃんと帰れたので師範エライ!です。


22日(金)

Nova Wine Peach Bellini N.V. [Spadafora]
名称Nova Wine Peach Bellini N.V.
ノヴァ・ワイン ピーチ・ベリーニ N.V.
生産者Spadafora
スパダフォーラ
価格219円 (250ml)
購入店オーケー みなとみらい店

 先週の白のスパークリング赤のスパークリングに引き続き、 本日の食前酒はベリーニ。本来はピーチ果汁をスパークリングワインで割ったカクテルですね。 これをワインの括りに入れるのはどうかと思いましたが、3種買って1種類だけ仲間外れにするのも可哀想な気がしたので加えました。

 色は予想外にガッツリ黄色、泡はほとんど出て来ません。 香りは、イカにもタコにも「香料ですね」っていうピーチの香りがバンバン香ってきます。 味わいも、どことなくケミカルな感じの甘苦さ。良く出来たチューハイの方が美味いと思います。

 アルコール度数も8%と低めなので、ワインというよりカクテルです。 ワインとして1本カウントしちゃったけど、やっぱりこりゃワインじゃないよな。 結果、このシリーズでは白が一番マトモでした。

点数61点
Chateau de Cornailla Heritage 2017 [Ch. de Corneilla (Jonqueres d'Oriola)]
名称Château de Cornailla "Héritage" 2017
シャトー・ド・コルネイラ "エリタージュ" 2017
生産者Ch. de Corneilla (Jonquéres d'Oriola)
シャトー・ド・コルネイラ (ジョンケール・ドリオラ)
価格833円 (単品価格:1,738円)
購入店京橋ワイン

 明日、師範代は大腸の検診を受けるらしいので食事は別メニュー、長女も帰りが遅いとのことで、本日の夕食は師範オンリーのメニューです。 わざわざ自分だけのために料理を作るのも億劫なので、本日の夕食は「セブンイレブン定食」にしました。 要するに、セブンで出来合いのお惣菜をいろいろ買ってきて適当に並べるメニュー、 ラインナップはミックスサラダ、餃子、鶏つくね、タコ焼きです。

 ワインは、最近白の在庫がダブつきがちなので白にしようと思っていたけど、関東地方はいきなり冬が来たような寒さなので、 濃い赤が欲しくなりました。そこで選んだのが、京橋ワインの「すべてパーカー【90点以上】赤ワインセット」から、南仏産の赤。 品種はシラー60%、グルナッシュ20%、カリニャン20%とのことです。

 色は、青みはあるけど向こうは透ける紫色。パーカー高得点ワインとしては濃さ控えめかな?って感じです。 香りは熟れたイチゴのような香りが、そんなに強くないボリュームで香ります。もっとガツン!と来ると思った身としてはやや拍子ハズレです。 味わいも、特に濃さは感じなくて、甘酸っぱい感じと、渋味と同量の苦味を感じる、ややガチャガチャした味わいです。

 「パーカー90点」という煽り文句を気にしなければ、普通に楽しめる赤ワインです。 が、裏ラベルを見ると、添加物として「安定剤(アカシア)」の表記があります。 昨今この添加物の是非に関する議論を見かけたりしましたが、少なくともこのワインに関しては「非」だと思いました。 正直言って没個性な「そこそこ美味しい赤ワインですね」という以外に表現のしようがないワインになっている気がします。

点数68点

20日(水)

W Yokohama -The Wine Hall- 店内

 本日は大変久しぶりに職場の発足会。場所は、昨年も似たようなメンバーで利用したW Yokohama -The Wine Hall-。 今回は4人(Kmさん、Myさん、Hrさん、師範)での利用です。 標準小売価格で売られているワインに、抜栓料(660円)を追加すれば飲めるという、大変リーズナブルなお店。 なので店選びを任されるとついここに来てしまいます。 メンバーはそれほど『ワインが好き!』って感じでは無いのですが、 まぁ皆さん良い歳ですからそれなりに飲んではおられるようです。

 店内は、写真のようにかなりゆったりした席配置。 ちなみにテーブル上にアクリルの衝立はありません。あれって、声が聞こえづらいので大声を出すからかえって良くないんじゃないですかね? 違うグループを隔てるならともかく、同じグループには逆効果な気がします。

[Wabi-sabi] : Spumy GV N.V. [TOA GmbH]
名称[Wabi-sabi] : Spumy GV N.V.
[ワビ・サビ] : スプーミィ GV N.V.
生産者TOA GmbH
TOA GmbH
価格2,860円 (抜栓料:+660円)
購入店W Yokohama -The Wine Hall-

 今回はビールを飲まず、最初からワイン、それもスパークリングでいきましょう、ということになりました。 リスト(のシャンパーニュ以外のところ)を見ると、スペインが2種、オーストリアが1種、フランス(クレマン)が6種くらい。 正直どれが良さげか判断が付かなかったし、他に選択肢は無いか知りたかったので、 サービスの女性に『お手頃価格で「これシャンパーニュじゃね?」って感じのを教えて下さい』 とお願いしたら、このオーストリア産を薦められました。確かにお値段はお手頃、なのでサクっとこれを注文した次第です。

 色は非常に薄めのレモン色。"GV"と書かれているのは"Grüner Veltliner"の略でしょうね。 泡立ちは普通くらいで、泡持ちは・・・さっさと飲んだので分かりません。 香りは、ストレートにフレッシュな柑橘系の香りがします。シャンパーニュみたいな香ばしさとか熟成感はほぼありません。 味わいも軽くてフレッシュ。ほんのり苦味があって、食事の相手としては良い感じです。

 悪くないスパークリングです。でも「悪くない」止まりかなぁ。少なくともシャンパーニュとは全く違う雰囲気で、 "Wabi-Sabi"という日本を意識したような銘柄名もあまりピンと来ませんでした。 もっと他になかったのかなぁ、と白や泡が並べられた冷蔵ケースを見に行くと、リストに書かれている以外の選択肢が沢山ありました。 早く言ってよ~!って感じです。

点数74点
W Yokohama -The Wine Hall- グリーンサラダ

 左写真はグリーンサラダ 850円と、コペルト(ポップコーン) 308円×4です。 サラダは女子に取り分けて頂いています。こういうとこ、無意識に昭和な飲み会でスミマセン。 まぁ今回は師範はワイン担当なので、それなりに役割を果たしていたと考えることにします。

Au Bon Climat Santa Barbara County Chardonnay 2019 [Au Bon Climat]
名称Au Bon Climat Santa Barbara County Chardonnay 2019
オー・ボン・クリマ サンタ・バーバラ・カウンティ シャルドネ 2019
生産者Au Bon Climat
オー・ボン・クリマ
価格3,520円 (抜栓料:+660円)
購入店W Yokohama -The Wine Hall-

 リストには在庫の一部しか書かれていない、ということを悟りましたので、直接冷蔵ケースを見にいきました。 そこに多数居並ぶ中から、「軽くて華やか」の代表としてアルザスのゲヴュルツトラミネール、 「しっかり華やか」の代表としてカリフォルニアのシャルドネを選び、 女性陣に判断をお願いしました。その結果『後者が良い』とのことでしたので、 チョイスしたのはみんな大好き故ジム・クレンデネン氏のオー・ボン・クリマです。 ちなみに、220円(×4)の追加料金を支払ってグラスを大振りのものに変えて頂いています。

 色はとても薄い感じ。正直「アレ?大丈夫?」と思っちゃいました。 香りも、最初鼻で嗅いだ時には弱い感じがして「あーっ、やっちまったか!」と思ったわけですが、 口に含むといわゆるカリ・シャルらしい樽の香ばしさがバッチリ、煙たいくらいに香ります。 味わいも、強めの樽香に負けないしっかり感があって、ホッと胸を撫でおろしました。

 Myさん曰く『こういうクセの強いのは好き!』とのことで、ガンガン飲んでいらっしゃいました。 オー・ボン・クリマのこのクラス、ピノ・ノワールはもう少し穏やかな印象がありましたが、 シャルドネは結構攻めてますね。気に入りました。

点数81点
W Yokohama -The Wine Hall- 鹿児島県産 六白黒豚グリル

 左写真は鹿児島県産 六白黒豚グリル、1,740円です。美味しゅうございました。他に頼んだ料理は以下です。

フォアグラのテリーヌ 1,100円
ブッラータとプロシュート 1,200円
白レバーのパテ 770円
フライドポテト 550円
ペスカトーレ 1,980円
チョコレートのテリーヌ 800円
ピスタチオのアイスクリーム 770円×2
Bourgogne La Gybryotte 2018 [La Gibryotte (Famille Glaude Dugat)]
名称Bourgogne "La Gybryotte" 2018
ブルゴーニュ "ラ・ジブリヨット" 2018
生産者La Gibryotte (Famille Glaude Dugat)
ラ・ジブリヨット (ファミーユ・クロード・デュガ)
価格4,620円 (抜栓料:+600円)
購入店W Yokohama -The Wine Hall-

 赤も、陳列棚(下写真)から選ぶことにします。 職場で、Kmさんから『この前「ジュヴレ・シャンベルタン」というワインを飲んでとても美味しかったんですよ~』と聞かされていました。 そうなると「お手軽ジュヴレ・シャンベルタン」を選び出すのが師範の使命ってもんじゃないですか。 穴が開くように棚を眺めて選んだ2本は、片方がジュヴレ・シャンベルタンに本拠地を置くクロード・デュガのネゴシアン部門「ラ・ジブリヨット」のACブルゴーニュ、 もう片方は遠く離れたニュージーランドのクラウディ・ベイのピノ・ノワール。 これもどちらが良いかお聞きしたところ『前者をプリーズ』とのことでしたのでこちらをお願いしました。

 色はやや薄めの赤紫。2018年は暑い年と聞いていましたが、外観的にはあまり濃さは感じません。 香りは・・・ん~っと、ちょっと期待ハズレ。プラムのようなトーンの高いフルーツ香は感じますが、それ以外の複雑さとか奥行きがありません。 味わいは・・・やっぱりピノ・ノワールはド常温だと厳しいですな。甘味も酸味も薄くて、ややボケたような印象でした。

 ただ、時間をかけるとちゃんと開いてきますし、スワリングすると香りのボリュームも増します。 そして、最初に頼んだスパークリング用のワインクーラーに入れておくと、味わいも締まってきます。 飲み終わるころにはかなり印象が改善しました。

 ・・・というわけで、棚に並んだワインから選ぶのはとても楽しいんですが、提供温度の問題はいかんともしがたいですね。 早めに注文して冷やしてもらうのが正解だと思われました。 ちなみに、高級ワインはセラーに入っていますので、適温で提供されると思います。

点数76点
W Yokohama -The Wine Hall- 赤ワインの棚

 そんな感じの職場飲み会、お会計はトータルで2万円台中盤でした。 4人でワイン3本飲んで、料理も色々食べてこの値段、絶対額はアレとしても満足度は高いと思います。


17日(日)

勝沼ぶどう郷駅

 本日は大変久しぶりに大人の遠足、2年ぶりで山梨県の勝沼へ向かいます(前回はこの時)。 朝7時ごろに道場最寄り駅を出発、横浜線経由で勝沼ぶどう郷駅に到着したのは午前9時50分。 もちろん鈍行利用なので電車賃は2,000円弱、意外と安く行けるんですね。

 お天気は、小雨がぱらつくあいにくの空模様。 でも午後には上がりましたよ。

シャトー勝沼 外観

 今回の勝沼訪問の目的は、シャトー勝沼で行われている 「Farm to Bottle ぶどう造り体験プログラム(リンク)」に参加すること。 参加費用は一人5,000円(税込)です。 当初は5月に5人で伺う予定だったのですが、緊急事態宣言で開催延期、今日に振り替えたんだけど、 皆さんそれぞれにご予定が入っちゃって、結局師範とMikiさんの二人だけになりました。

 この会、この日は40人ほど参加されていましたが、半分以上が常連さんで年間パスポートを持っている方もおられるという、結構コアな感じです。 ただ、フレンドリーな常連さんたちで、新参者の師範らを温かく迎え入れてくれましたよ。

鳥居平 圃場

 収穫体験も結構ガチです。集合して荷物を置いたら、特にレクチャーも無く建物の裏手にある(結構離れた)鳥居平 圃場に案内されます。 勝沼って、盆地なので比較的平坦な畑が多い印象がありますが、ここ鳥居平は南西向きの急斜面。 勝沼全体が一望できる非常に景色の良い、そして多分畑の条件としても良い場所にあります。

 現地で鋏と背負子とカゴを受け取って、葡萄の扱い方の指導を受けて、いざ収穫です。

鳥居平 甲州

 今回の収穫は鳥居平の甲州種でした

鳥居平 甲州の収穫

 収穫の際に、晩腐病に冒された&冒されつつある粒を丁寧に取り除いていきます。 こりゃ手間が掛かるなぁ、と思いましたよ。機械収穫なんて無理ですね。 参加者40人で一斉に収穫していくわけで、かなり良いお手伝いになったのではないかと思います。

鳥居平 甲州の収穫

 葡萄は、粒の大きさは小指の先くらいで、色は薄紫色(グリ色)。 畑の位置や樹の位置によって、かなり色づきが異なります。 いろいろ食べてみましたが、どれも皮が厚くてしっかりと甘く、そして香りの薄い葡萄です。 この葡萄から、発酵させるとあの和柑橘みたいな香りが出て来るんだから不思議です。

シャトー勝沼 ランチ

 収穫は、午前11時ごろにスタートしてミッチリ2時間やりました。「収穫体験」というより、もはや「収穫作業」ですね。 皆様お疲れさまでした。

 待望のランチ、開始は既に午後2時前。お腹もすいていますが、なんといってもまずはワインが飲みたいわけですよ。 敷地の一部にテントが張られて、スパークリングと白がグラスで、赤がボトルでキッチリ準備されていました。ワクワク感が高まりますな。

シャトー勝沼 フレンチバーベキュー

 料理は、ビュッフェ形式のフレンチ バーベキュー。 密を避けるために、ちゃんとテーブルごとに順番を決めて取りに行きます。 シャトー勝沼はレストランも併設しているので、料理の質も量もとても立派なものでした。 ただ、師範は飲みだすとあまり量は食べないんだよな。よろしくない習慣だと思いますが。

 そんな感じのアウトドア・ランチで頂いたワインが↓です。

スパークリングワイン [シャトー勝沼]

 まずはスパークリングで乾杯です。 これがね、ラベルが無くて、"&"を反対向きにしたような、ト音記号を崩したような、そんなマークが書かれているだけのボトルです。 ワイナリーだけで飲まれているスパークリングとのことでした。

 情報少な過ぎなので飲んだワインにはカウントしませんが、一応メモを。 品種は甲州種とのことです。色は薄い麦わら色でした。 泡は、炭酸ガスを添加するスタイルらしいのですが、じっくり時間を掛けるので、瓶内二次発酵みたいにいつまでも泡を保つんだとか。 抜栓してすぐはフレッシュな香味でしたが、時間が経つと熟成感が強く感じられ、変化の幅が大きいワインだと思いましたよ。

勝沼 鳥居平今村 Blanc 2017 [シャトー勝沼]
名称勝沼 鳥居平今村 Blanc 2017
生産者シャトー勝沼
価格
購入店

 白は、もちろん品種は甲州種、今日収穫体験した鳥居平で採れたブドウが使われています。 やっぱりそういうのって楽しいですよね、「あー、あのブドウがこのワインになるんだ」と実感が湧きます。 ちなみにボトルは沢山開けられていて、飲み放題状態で頂くことができます。

 色は、薄めではあるけどやや麦わら色が感じられます。色合い的には前のスパークリングとほとんど同じに見えました。 香りは「やっぱり甲州だなぁ」と感じる和柑橘の香り。ブドウを生食した時とは全く印象の異なる香りです (一方でマスカット・ベーリーAなんかは生食とワインに共通する香りを感じます)。 味わいはとてもドライ。甘さを排した硬派な仕上がりです。

 な~んてこと書いていますが、正直そんなに良く分かっていません。 ただ、労働の後、お疲れ様で飲むワインは美味しいなぁ、と。 このシチュエーションだったら何でも美味しいのかも知れません。

点数74点
勝沼 鳥居平今村 Rouge 2017 [シャトー勝沼]
名称勝沼 鳥居平今村 Rouge 2017
生産者シャトー勝沼
価格
購入店

 赤はもちろんマスカット・ベーリーA・・・ではなくてブラック・クイーンです。 お話しした専務は、『熟成させるのであればマスカット・ベーリーAよりブラック・クイーンが好き』とのこと。 なんとなく判るような気がします。白赤ともヴィンテージは2017年なので、それなりに熟成期間を経たものを出して頂いています。

 色は、しっかりと濃さのある青みを帯びた紫色。「ブラック・クイーン」という名前のまんまな外観です。 香りのボリュームは結構立派です。あまりフルーティな感じではなく、針葉樹や土を想起させるアーシーな雰囲気ですね。 味わいは、しっかりした渋味&酸味と、ほんのり甘味。ボリュームのある飲み心地です。

 これは美味しいですね、ってか個人的にブラック・クイーンは好きかも。8月に稽古した塩尻の赤も好印象でしたし。 マスカット・ベーリーAは好き嫌いが分かれる品種だと思いますが、こちらはいわゆる欧州系品種からそんなに違和感が無いので、 受け入れられやすいのではないかと思います。

 抜栓済みのボトルがたくさん余っていたので、一本頂いてきました。本日月曜日は休肝日ですが、謹んで稽古を続けさせて頂きます。 色はやっぱり濃いですね。香りは、一日経ったからか奈良漬のような熟成感が出ています。 改めて糖度とpHを測ると、糖度は7.8で結構甘め、pH3.5は標準的ですね。 柔らかさと複雑さが出てきた分、昨日より良くなったと思います。+1点!

点数78(+1)
シャトー勝沼 今村専務

 こちらがシャトー勝沼 専務の今村英香さん。いろいろお話を聞かせて頂いてありがとうございました。

 そんなこんなで食事が終了したのはもう午後4時過ぎでした。 お土産にワインを一本頂いちゃったりして、大変充実した会でありましたよ。

シャトー勝沼 試飲

 せっかく来たんだから何か1本買って帰ろうと思い、ワイナリーのショップを物色。 ツイッターで『上菱平農場を買うべし』との指令を頂きましたが、あいにく売られていないとのこと。 で、どうしようか悩んだんだかどうだったか忘れましたが、2種類で500円の有料試飲をして、 2011年産の甲州種を購入しました。

パパソロッテ 外観

 当初の予定では、「ぶどうの丘」なんかにも行こうかと考えていましたが、時刻は既に5時前になっています。 お腹も減っていないし、でもこのまま帰るのもなんかもったいない気がするなぁということで、勝沼ぶどう郷駅のそばにあるイタリアン・レストラン パパソロッテへ。2年前にもランチで利用したお店です。

パパソロッテ オードブル

 本来、夜はコースのみのお店ですが、オードブルの盛り合わせだけというワガママを聞いて頂きました。 これが結構ボリュームがあって素晴らしいんですよ。お値段は1,000円(+税)というお手頃価格、たっぷり楽しませて頂きました。

Chanter Y.A Huit 2018 [ダイヤモンド酒造]
名称Chanter Y.A 8(Huit) 2018
シャンテ Y.A 8(ユイ) 2018
生産者ダイヤモンド酒造
価格9,460円 (お店価格)
購入店パパソロッテ

 山梨と言えばやっぱりマスカット・ベーリーA、そしてこの品種といえばダイヤモンド酒造でしょう(以前の稽古)、 ということで真っ先に探したらリストにありました。 それをお願いしたら『希少なワインなのであるかどうか調べて来ます』との回答、あったらいいなぁとワクワクしていたら、なんと2種類見せて頂きました。 一方は以前も稽古した"Y cube"で、もう一方がコチラ。更に希少なワインとのことでこちらをお願いしました。

 色は、やはりブラック・クイーンとは傾向のことなる明るめの紫色。 以前はもっと濃かったような印象がありますが、このボトルはマスカット・ベーリーAらしい色合いです。 香りは、特有のキャンディっぽい香りがパーッとします。華やかで良いですね。 味わいは、赤ワインとしてはかなり軽い部類でしょう、やや甘めでスイスイ入ります。

 スムーズで美味しいワインです。でも、以前感じたみたいな「これは別格!」な感じはしないというか、 よく出来たマスカット・ベーリーAの範疇内という感じでした。 とはいえ、こういうのは現地で飲んでこそ、ですね。楽しませて頂きました。

点数79点
パパソロッテ テーブル

 前菜とワインだけなので、二人分のお会計は1万円ちょっとでした。お世話になりました。

 Mikiさんは「ぶどうの丘」に宿泊されるとのことで、駅でお別れ。一日お付き合い頂きありがとうございました。 駅から先はラインで家族に誘導されながら、道場到着はもう11時を回っていました。

 ・・・という感じの、大変楽しいオトナの遠足。また別の季節にもメンバーを募って行きたいですね。


16日(土)

Nova Wine Sparkling Red N.V. [Spadafora]
名称Nova Wine Sparkling Red N.V.
ノヴァ・ワイン スパークリング・レッド N.V.
生産者Spadafora
スパダフォーラ
価格219円 (250ml)
購入店オーケー みなとみらい店

 昨日に引き続き、本日の昼酒はオーケーストアにて税別199円で売られていた缶ワイン。 今日は赤にしてみました。 良く見たら、缶自体に「お酒」とプリントしてあるので、日本専用のキュヴェなんですかね?

 色は、ちゃんと赤ワインな濃いめの紫色、そして薄紫色のキメ細やかな泡が表面を覆います。 でも口に含んだ時に感じる泡のボリュームは昨日同様弱めです。 香りは普通にイタリアの赤ワイン的な果実とスミレ、味わいは甘さ控えめで渋味と酸味がケンカしています。

 イタリア産だからかランブルスコっぽいけど、それよりちょっと金属的な感じ。 そもそも赤の渋味と炭酸って、相性良く無いと思うんですよ(個人の感想です)

点数66点
Aaldering Estate Pinotage Blanc 2017 [Aaldering Estate]
名称Aaldering Estate Pinotage Blanc 2017
アルダリン・エステート ピノタージュ・ブラン 2017
生産者Aaldering Estate
アルダリン・エステート
価格1,972円 (単品価格:4,950円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 本日の夕食は、カマスの塩焼き、豚ヒレの甘辛ソテー、トマトの卵とじ、モヤシとキュウリのナムル。 選んだワインは、南アフリカのピノタージュで作られた白ワイン。珍しいですよね、 アルダリン5本(+フローレンス2本)で13,200円のセットからの最後の1本です。 このセットは現在アルダリン6本(+フローレンス3本)で19,800円にパワーアップされています。

 色は非常に薄めで、無色に近いレモンの果肉色。ブラン・ド・ノワール?だろうからもっと赤みがあると想像していました。 香りはかなり個性的です。まずグァバのような南方系のフルーツの香りを感じた後、やっぱりあります焦げタイヤ香。 樽熟はしていないのかな?樽香は感じません。 口に含むと印象一変、まるでリースリング種のような花の香りが広がります。鼻で嗅ぐ香りと口腔内で感じる香りが全く違って面白いですね。 味わいは、ほどよい甘味とキリッとした酸味。ピシッとした感じは空手の型を想わせます。

 珍しさと存在感のある白です。ブラインドだったら「南アのリースリング」と答えると思います。 黒ブドウから造られたとは思えない、まるで芳香系白ブドウ品種のような雰囲気に、やはりピノタージュらしい焦げタイヤ感がありますね。 この酸のシッカリ感と色づきの無さはアレですかね?まだしっかり熟す前に早摘みした、ってことでしょうか? 今度インポーターさんにお会いした時に聞いてみよう。

点数81点

15日(金)

缶ワイン (NOVA Wine)

 最近いろんな缶ワインがお目見えしていますね。小容量のワインが増えることは大賛成なのですが、これまでの缶ワインはちょっと割高な感じがして、 あまり手が出なかったんですよ。

 ところがこの"NOVA Wine"なるイタリア産の缶ワインは、オーケーストアで1缶199円(税別)で売られていました。 その値段なら迷わず買っちゃいますよね。赤と白のスパークリング、それと桃を使ったベリーニ、 それぞれ2本ずつゲットしましたよ。

Nova Wine Sparkling White N.V. [Spadafora]
名称Nova Wine Sparkling White N.V.
ノヴァ・ワイン スパークリング・ホワイト N.V.
生産者Spadafora
スパダフォーラ
価格219円 (250ml)
購入店オーケー みなとみらい店

 その缶ワインの中からまずは1本目、白のスパークリングと稽古します。 "Vino Frizzante Gassificato Bianco"と書かれているので、微発泡のようです。 そして、瓶内二次発酵でもシャルマ―方式でもなく、炭酸ガス注入で作られたスパークリングのようですね。

 色はとっても薄めで、泡はめっちゃ弱め、缶だとこれくらいが限度なんですかね? 香りはちゃんと白ワイン。品種はトレッビアーノじゃないかと想像しました。 味わいは甘さ控えめでキリッと。ここは好印象です。

 食前にチョロッと1杯、という目的にはピッタリ合致します。 あとはお値段ですが、200円ならボトル換算600円なので手軽さ含めて買いですが、(値引き前の)倍の金額は出せないかなぁ。

点数69点
ハロウィン・ラッピングのBeauty in Chaos

 そして本日メインのワインがコチラ。 なぜ食前酒に比較的しっかりした量とアルコールが頂ける缶ワインをチョイスしたかというと、 本日9時からこのワインをテーマに、ツイッターでフォローさせて頂いている美女二人がインスタ・ライブを行うらしいのですよ。 なので、それを視聴しながらこのワインを頂きたかったわけです。 当然、夕方から開けちゃうと9時まで持たないことが容易に想像されたので、「まずは缶ワインから」と相成ったわけでありました。

 このワイン、ワインショップ・プルールさんで買ったのですが、 凄く丁寧に可愛らしいハロウィン・ラッピングがなされています。 ハロウィンにはまだ時間がありますので、プレゼント用とかには良いと思いますよ。 もちろん中身が価格に見合っていれば、ですが、それを↓で検証致します。

Beauty in Chaos Syrah 2017 [Beauty in Chaos]
名称Beauty in Chaos Syrah 2017
ビューティ・イン・ケイオス シラー 2017
生産者Beauty in Chaos
ビューティ・イン・ケイオス
価格3,630円 (ポップコーンとセット)
購入店ワインショップ・プルール

 セットの内容は、米国はワシントン州のこのワインとポップコーン。 ショップの若き店主が、このワインとの最適なペアリングを見つける為にお菓子(特にポップコーン)を食べまくったそうです。 そのコメントがコチラ。

 『ワインにほんのりバニラやカカオの香りがあって、塩キャラメル&ほろ苦チョコポップコーンとよく合います』

 期待を胸に、でも先入観に囚われないよう、心して稽古致します。 ちなみに料理は、オイシックスのハンバーグ(ソースは超魔改造)、彩りサラダ、じゃが芋のバター醤油グリル。 追加でナスとインゲン素揚げです。

 色はシッカリと濃い紫色。米国でも北に位置するワシントン州なので明るめかと思ったけどそんな印象は受けません。 香りは「なるほど~!」です。まずバッチリ感じるのがバニラとカカオ、仰る通りでございます。 その後ろにはベリー系のジャムっぽい甘い香りがあって、たしかにお菓子と合いそうです。 で、当然甘酸っぱいんだろうなと思って口に含むと、これが意外とカタブツなんですな。 渋味がキチッと核をなしていて、なかなか硬派な味わいです。 ということを、抜染した午後7時に察知しましたので、ツイッターで「9時から飲むつもりの御仁は今開けた方が良い」と連絡しました。

 さて感想です。先入観抜きにして、このワインはイケてます。そして、どの料理よりもキャラメリゼしたポップコーンと合います。 このポップコーンに焦がしの効いたヤツがあって、それが樽香と合い過ぎます。 店主は「ワインフィッター」を名乗っておられますが、結果、その名に恥じぬフィット具合でした。 あまりワインを飲み慣れない方が、このセット貰って合わせて飲んだら「こんなんアリか!」とビックリするかもです。

点数83点

13日(水)

Enira Rose  Grande Cuvee 2018 [Bessa Valley Winery]
名称Enira Rose "Grande Cuvée" 2018
エニーラ ロゼ "グランド・キュヴェ" 2018
生産者Bessa Valley Winery
ベッサ・ヴァレー・ワイナリー
価格1,320円 (希望小売価格:2,340円)
購入店ソムリエ・ドゥーエ

 今週は師範代が「オイシックス」なる食材宅配を頼んでいまして、いつもと違うメニューが食卓に並んでいます。 本日の献立は、「半熟たまごとコク旨えびマヨ」「たたききゅうりのレモン和え」「素材を楽しむにんじんのだし煮」の3品。 野菜が多めで味付けもマイルド、かなりヘルシーな料理ですね。「美味しい給食」な感じ。 2人前を家族3人で食べるということもあり、師範代は材料をいろいろ足して味付けも足して魔改造アレンジしているんで、 本来の味とはちょっと違っているのかも知れませんけど。

 メインがエビマヨということで合わせたワインは、ブルガリア産のロゼ。 「ルーマニア、ブルガリア 4本セット」5,995円からの1本です。 この「エニーラ」という造り手は、ボルドーの名門「ナイペルグ家」がこの地で興したワイナリーとのこと、 2年前に赤と稽古しております。 このロゼの品種構成はプティ・ヴェルド60%、シラー40%らしいです。

 さて抜栓。キャップシールは厚めの柔らか金属、コルクも長くてワイン名とヴィンテージがプリントされたもの。気合が伺い知れます。 グラスに注いで色を確認。いわゆるサーモンピンクで、ロゼなんですがかなり色調はオレンジ寄り、今の季節だと「紅葉色」と言いたくなる感じです。 香りは結構カタブツ。華やかというより、カチッとした花とベリーの箱詰め的な雰囲気です。 味わいもややカタブツ。甘さ控えめで、全体に硬派な雰囲気が漂います。

 しっかりしているけど媚びない香りと味わいで、品種こそ違いますがなんとなく「ボルドーのロゼだなぁ」という感じですよ。 師範の印象である「ブルガリア=ボルドー」「ルーマニア=ブルゴーニュ」を補強する材料となりました。

点数73点

10日(日)

「山形正宗 酒未来 純米吟醸」と「楯野川 渓流 爽辛 純米大吟醸」

 秋は清酒が捗ります。

 先月から飲んでいる「山形正宗 酒未来 純米吟醸」も、今回買ってきた「楯野川 渓流 爽辛 純米大吟醸」も山形のお酒ですね。 山形は華やかなお酒が多い、とのことなので、集中的に買っております。

 山形正宗は、開けて一月経つにも関わらずパイナップルのフルーティな香りは未だ健在です。 楯野川は、度数14%の夏酒です。甘さを排したスッキリ感と、ごく軽い苦味を感じます。この雰囲気はまるで甲州種のワインみたいです。 個人的には山形正宗の方がより華やかで好きではあります。

 ちなみに今日10月10日は「甲州ワインの日」らしいです。あいにく手元になくて稽古できなくて残念です。 

Catherine Marshall Fermented in Clay (Amphora) Chenin Blanc 2019 [Catherine Marshall]
名称Catherine Marshall "Fermented in Clay (Amphora)" Chenin Blanc 2019
キャサリン・マーシャル "ファーメンテッド・イン・クレイ (アンフォラ)" シュナン・ブラン 2019
生産者Catherine Marshall
キャサリン・マーシャル
価格4,146円 (単品価格:4,400円)
購入店葡萄畑 ココス

 本日の夕食は、長女が外食で不在なので師範代と二人だけ。 メニューは、刺身盛り合わせ(マグロ中トロ、ヒラメ、マダイ、太刀魚の炙り)、小籠包(出来合い)、大根ツナサラダ。 あまり手のかからないものでササッと、です。その分ワインを豪勢にしました。 葡萄畑ココスさんの『ワイン・プリフィクス オーダーメイドのワインセット』、6本税送料込み15,000円からの最後の1本です。 注文時に「価格にメリハリを付けて下さい」とお願いして、このワインは一番「ハリ」、単品価格が4,000円を超える高級白ワインですよ。 まるで赤ワインみたいな外観ですが、とても厚くて重いボトルに入っています。

 さて抜栓・・・ですが、キャップシールが蜜蝋なんですよ。コレ、開けにくいんですよね。 幸い粘性高めの素材だったので上手に剥がせましたが、ヘタするとボロボロになっちゃいますからね。 蜜蝋は高級レストランで(ソムリエさんが)開けるクラスのみでお願いします。 ちなみにコルクはDIAMでした。蜜蝋とDIAM、新旧いろいろですね。

 ・・・ってなことは置いといて、ワインの感想を。 色は普通に薄い麦わら色です。でも、凡百のワインと比べると濃さがありますし、なんとなく照りもあるような気がします。 香りは・・・やっぱりね、高いワインは違うんですよ。 若い桃や和梨のフルーティさに加えて、ガッツリ香る蜜っぽさ、それとカサブランカのような派手系の花の香り。 それらがバンバン香ってきます。そして、ちょっとだけ香るのよ焦げたタイヤが。これが南アの個性なんですかね。 味わいは、甘さは結構あって酸味は控えめ、そして旨味爆弾。余韻の長さは間違いなく高級ワインな感じです。

 「アンフォラ熟成」とのことで、もっと自然派っぽい内容を想像したけど、フタを開けるとチャッキチャキの高級ワイン風味でした。 ショップの説明によれば『キャサリンはピュリニー・モンラッシェのような味わいを目指した』とのこと。 そのあたりは師範にはわかりませんが、高級感があることは確かです。コレはお薦め!(破戒価格だけど)

点数85点

9日(土)

Le Bar a Vin 52 関内店 外観

 今年はなぜかまだ夏の陽気が続いていましたが、ようやく日中歩いてもそれほど汗をかかないお散歩日和になりました。 というわけで本日は関内方面まで午前中から散歩。 お昼は、以前から気になっていたLe Bar a Vin 52 関内店へ。高級スーパーの成城石井が経営するビストロ&ワインバーのようです。 11時40分ごろ伺ったのですが、すでに予約を含めてテーブルは満席、わずかに空いていたカウンター席に案内して頂きました。

 店内は、テラス席もある開放的な雰囲気。そもそもの狙いとしては「テラス席だと最高だな」と思っていたわけですが、 この盛況具合では望むべくもありません。

Le Bar a Vin 52 関内店 ハンバーグとエビフライ2本 デミソースランチ

 料理は、3桁で頂けるものはほとんどありません。なかなか強気の値付けです。 でも、ランチセットはまだ手の出る価格で、師範が注文したのはハンバーグとエビフライ2本 デミソースランチ、税込み1,408円。 成城石井らしく、パンに付いてきたオリーブオイル2種はなかなか高品質でした。デミグラスソースもタルタルソースも良い感じです。 そして肝心のハンバーグはまずまずの内容でしたが、エビフライは・・・この店で揚げたものでは無さそうでした。

 緊急事態宣言も開けて昼酒解禁、もちろん飲んじゃいますよ↓。

Epicerie Bonheur Brut N.V. [Caves Elisabeth]
名称Epicerie Bonheur Brut N.V.
エピスリー・ボヌール ブリュット N.V.
生産者Caves Elisabeth
カーヴ・ゼリザベス
価格550円 (Glass)
購入店Le Bar A Vin 52 関内店

 昼とはいえワインバーですから、グラスワインが複数揃えてあります。 スパークリングは3種類(コレとカバとシャンパーニュ)、白が3種類、赤が4種類。 どれも税別だと1,000円以下という手頃なお値段です。 でも、「安ワイン道場」としては初めてのお店では一番安いハウスワインを頼まざるを得ないわけです。 初めてじゃない店でも往々にして一番安いのを頼んじゃいますが。

 そして一杯500円(税別)のスパークリングがコレ、「エピスリー・ボーノム」というのがこの系列店のハウス・ワインみたいですね。 品種はシャルドネとユニ・ブランなのでブラン・ド・ブランですが、色は結構しっかりしているような気がしました。 香りはフレッシュな柑橘系のフルーツ香がメインで、(瓶内二次発酵らしいですが)イーストっぽさとかはありません。 味わいは、昼から飲むのにちょうど良い、甘酸っぱくて軽めのバランスです。

 ・・・なぁんてちゃんとテイスティングしたみたいなことを書いていますが、クイッ!と飲んじゃったんで記憶は定かではありません。 でも良いんですよ、昼からスパークリングが飲めるというそのことだけでもありがたいです。

点数75点
Epicerie Bonheur Rouge N.V. [Mtvins]
名称Epicerie Bonheur Rouge N.V.
エピスリー・ボヌール ルージュ N.V.
生産者Mtvins
Mtヴァンズ
価格550円 (Glass)
購入店Le Bar A Vin 52 関内店

 料理がハンバーグなので赤も頂きました。 赤のグラスの選択肢は、コレとスペインとブルゴーニュとボルドー(コート・ド・カスティヨン)。 リストには「エピスリーボヌール・ルージュ 主要品種:メルロー 国:フランス」としか書かれていなかったので、 当然南仏のものだろうな、と想像しておりましたが、後で調べたらボルドー産らしいですな。

 色は、南仏らしい(違うけど)ガッツリと濃い紫色。 香りもモロに南仏の(違うけど)メルローらしい、濃いベリーの香りと青物野菜の雰囲気。 味わいはカッチリしています。デミグラスソースのハンバーグに合わせるには良い感じですが、昼から飲むにはちと重い感じです。

 この味わいの固さはちょっと意外だったんですよ。 というのも、グラスに注がれる時のボトルを見ていたんですが、裏ラベルに白マジックで『10/6』と書かれていたんですね。 なので抜栓されてから中二日経っています。でもボルドーならちょっと納得です。 それにしても、こういうお店でグラスワインが2日で空にならないというのはちょっと不思議ですね。10月6日に抜栓、という意味じゃないのかな?

点数74点

 ・・・というようなお一人様ランチ、お会計は2,500円くらいでした。 ちょっと贅沢ではありますが、たま~にだからまぁ良いじゃないですか・・・って誰に言い訳しているだか。

ダルグナー ヴァイスビア

 昼から飲んでおいてアレですが、本日の食前酒は「ダルグナー・ヴァイスビア」というドイツ産のビール。 これまたオーケーストアで安売りされてました。

 外観はあまり白ビールっぽくはないのですが、香りや味にはしっかり小麦麦芽の個性を感じます。

 ・・・と、ここんとこオーケーの安売りネタが続いていますが、決して回し者ではありません。

TOMOE Muscat Bailey A 2019 []
名称TOMOÉ Muscat Bailey A 2019
トモエ マスカット・ベーリーA 2019
生産者 広島三次ワイナリー
価格(寄付金額:3本セット 25,000円(参考価格:1,815円 @楽天セラー専科))
購入店広島県三次市

 本日の夕食は焼鳥、トマトのサラダ、焼きナス。 色で言えば赤なんだけど、収穫の時期だからかツイッターのタイムラインが日本ワインで溢れかえっているわけですよ。 そうするとすぐ感化されてしまうのが安ワイン道場です。 というわけで、チョイスしたのは日本ワインのマスカット・ベーリーA。 今年の広島県三次市へのふるさと納税返礼品。3年前にも同じように納税して2017年産と稽古しています。

 色は、「濃いロゼですよ」と言われても信じるくらいの薄めで明るい紫色、というか濃ピンクですね。 香りは、これだったらブラインド絶対間違えないよなぁ、なベーリーA感。 苺キャンディがバンバン香ります。そして、なんとなくデラウェアの自然派ワインみたいな、ちょっと温泉っぽい雰囲気もあります。 味わいは、まるでロゼのように軽めです。渋味はほぼ無くて、甘さ控えめ酸味も控えめ、でも旨味はしっかり。 赤ワインと思わずロゼだと思って飲んだ方が良さそうな感じです。

 軽い赤ワインです。でも「軽い=悪い」ではありません。なんか染み入るような美味しさがあるんですよ。 日本人としての判官贔屓はもちろんあると思いますが、師範はマスカット・ベーリーAが好きなんだよな。 幼き頃に生食用が大好きだったからかも知れません。

点数76点

8日(金)

Bourgogne Hautes-Cotes de Beaune 2012 [Eugene Lebreton]
名称Bourgogne Hautes-Côtes de Beaune 2012
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ 2012
生産者Eugéne Lebreton
ウージェーヌ・ルブルトン
価格1,099円
購入店オーケー みなとみらい店

 本日の夕食はモツ鍋、今シーズン初の鍋料理です。道場のモツ鍋は醤油ベースでニラたっぷり ・・・とくればワインはピノ・ノワールですよ。 選んだのは、なんと66%オフの投げ売り価格、税別999円の激安ブルゴーニュ。 ツイッターでフォローさせて頂いている方のツイートで、オーケーのセール情報を知りました。 そもそも2012年のオート・コート・ド・ボーヌが3,000円でも安いと思いますよ。

 色は、オレンジがかなり強く入った薄めの赤紫色。清澄度は高くキレイな色ですが、2012年としてはかなり進んだ印象は受けます。 香りは、醤油と奈良漬けです。フルーツの若々しさなんてのは影を潜めており、まさに熟成ブルゴーニュの香りです。 味わいも、甘さはほぼ感じず、饐えたような渋味と酸味。ドライアウト一歩手前、という感じです。

 好き嫌いもあると思いますが、残念ながらこの個体に関してはちょっと熟成が進み過ぎているように感じました。 でも大丈夫、もう一本買っています。66%オフということは、3本中1本はアタリがある、ということでしょう。 次の1本も3本中2本側、という可能性は考えないことにします。

点数66点

6日(水)

Sekeida Garnacha Iberica 2018 [Sekeida Mountain Vineyard (Bodegas Langa)]
名称Sekeida Garnacha Ibérica 2018
セケイダ ガルナッチャ・イベリカ 2018
生産者Sekeida Mountain Vineyard (Bodegas Langa)
セケイダ・マウンテン・ヴィンヤード (ボデガス・ランガ)
価格780円 (単品価格:1,628円)
購入店京橋ワイン

 本日の夕食は、鶏レバーの甘辛煮(お惣菜)、酢モツ(お惣菜)、ラゼニエッテ、レタスとツナのサラダ、主食はブールアンジュのパン。 ワインは、久しぶりに濃い赤が飲みたくなったので、京橋ワインの「すべてパーカー【90点以上】赤ワインセット」から、 スペインはカラタユド産のガルナッチャ100%。樹齢は70-100年、アルコール度数は14.5%、パーカーポイント90点、加えてジェームス・サックリング93点。 美味しくないはずがありません。

 色は、濃いっちゃ濃いけどまだ向こうが透けて青みのある紫色です。 香りは「おぉっ!」と思います。まずボリュームが立派、ガツンと香ります。 香りの要素的にも、ブルーベリーの黒い果実にアメリカンチェリーの赤い果実、それにガッツリ樽の香ばしさが乗っています。 味わいもガッツリですね。甘さしっかり渋味たっぷり、そして軽い苦味と控えめな酸味。 やや単調ではあるけどユルさは無くギュッと締まった味わいで、グイグイとは飲めない重さを感じます。

 想定通り、パーカーポイント高得点が頷けるミッチリしたスペイン産赤であります。 濃い赤6本が税送料込み7,000円台、一本当たり1,000円ちょっとの買値でコレが手に入るんだから良い時代になったものです。 このショップ、未だに揶揄したり低く扱われたりするのを目にしますが、もうぼちぼちネガティブな印象は払拭してあげても良いんじゃないですかね? 優良誤認を誘発する文章の書き手は他のショップに移っていますよ(そちらは酷い状況)。

点数78点

3日(日)

Muscadet Cotes de Grandlieu Origine Haut Bourg 2010 [Dom. du Haut Bourg]
名称Muscadet Cotes de Grandlieu "Origine Haut Bourg" 2010
ミュスカデ コート・ド・グランリュー "オリジーヌ・オー・ブール" 2010
生産者Dom. du Haut Bourg
ドメーヌ・デュ・オー・ブール
価格1,691円 (単品価格:4,950円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 昨日あれだけ呑んだけど、やっぱり今日も呑むのです。 夕食のメニューは手巻き寿司と豚汁。 ワインは、先月買った「NAOTAKA厳選!赤2本白2本ロゼ1本 1.1万円(税込) 中身が見える福袋」から、熟成ミュスカデをチョイス。 この銘柄の2009年産とは昨年稽古しております。

 色は薄めのレモン色。10年以上熟成されているのでメイラード反応を起こしているかと思ったけど、そんな感じは見て取れません。 香りのボリュームは控えめですが、廿世紀梨のような穏やかな果実の香りに、ミネラルを感じさせるタイトな雰囲気があります。 味わいは、甘さ控えめ、酸味もおだやか。でも、物足りない感じは無くて、なんとも柔らかい旨味が楽しめます。

 少なくとも、このワインを飲んで10年以上の熟成期間を経ているとは感じないと思います。 全体に小ぶりではありますが、「端正な美魔女」といった感じでしょうか。 2009年産とは酸の量が違いますね。酸っぱいのが苦手な方にはコチラ、酸味くっきりが好きな方は2009年産でしょう。

点数77点

2日(土)

マスカット・ベーリーA

 台風一過の青空の下、散歩がてら権太坂ヴィンヤードにブドウの状況を見に来たら、 なんと!師範の撮影のために(嘘)マスカット・ベーリーAの袋が外されてました!

 美味そうだなぁ、コレ。美味しいワインになるんだよ(ならない)

ダルグナー ピルスナー

 今日久しぶりに外飲みに出るのですが、その前にウォーミングアップでダルグナー・ピルスナーというドイツ産のビール。 オーケーストアで安売りされていました。

 やっぱりどこか日本のビールと違うというか、旨味の感じがピルスナーウルケルに似た雰囲気を感じます。 明るいうちの一杯にピッタリっすね。

デゴルジュマン 外観

 外飲みリハビリの第一弾は、亀戸のシャンパーニュスタンド デゴルジュマン (ツイッターのアカウントがコチラ)で。 昨日から営業再開だったのですが、運よく今日の予約が取れました。

 同席して頂いたのは、みんな大好きコミュ力お化けのMOMOさんと、 近々豪徳寺にお店をオープンされるワインステーション+さん。 お久しぶりでございます。その他、見知ったお顔のかたもチラホラと。皆さん開店を待ちわびていたんですね。

Poilvert-Jacques Brut N.V. [Poilvert-Jacques]
名称Poilvert-Jacques Brut N.V.
ポワルヴェール・ジャック ブリュット N.V.
生産者Poilvert-Jacques
ポワルヴェール・ジャック
価格800円 (Glass)
購入店デゴルジュマン

 一杯目はもちろん、一番お手頃価格のポワルヴェール・ジャックから始めます。 多分師範は一番多い回数飲んでいる銘柄ですね。今回でちょうど20回目です。 ラベルデザインが違う、ワインプレスインターナショナルが輸入しているものもあって、 それとどう違うのか、なんて話を以前した覚えがあります。

 色は、黒ブドウが多めっぽい、やや赤めの薄い麦わら色です。 香りは「これぞシャンパーニュ」な、焼リンゴのフルーツ感とバゲットの香ばしさ。 味わいも、このお値段とは思えないくらいしっかりした骨格を持っています。

 正直言って師範は「これで十分」という気分に浸っておりました。 やっぱりシャンパーニュはシャンパーニュを名乗れるだけで素晴らしい、そんな気がしていましたよ。

点数80点
Christian Gosset Grand Cru Brut A01 N.V. [Christian Gosset]
名称Christian Gosset Grand Cru Brut A01 N.V.
クリスチャン・ゴッセ グラン・クリュ ブリュット A01 N.V.
生産者Christian Gosset
クリスチャン・ゴッセ
価格1,200円 (Glass)
購入店デゴルジュマン

 一杯目は早々に飲み干してしまいましたんで、2杯目を注文します。 こういう時、だいたい安い方から目を走らせるのが師範の常でして、多分これが2番目に安かったんだと思います。 大将の説明によれば、『ゴッセ・ブラバンと同じ造り手ですが、こちらはラベルの印象通りシャープな感じです』とのこと。 ゴッセ・ブラバンがどんなワインか知りませんが、なんとなく判ったような気にさせて頂けます。

 外観は、前のポワルヴェール・ジャックと比べると、やや黄色っぽいというか黄銅のような感じを受けます。 香りは・・・師範の分解能だとほとんど変わらない感じですね。 味わいは、こちらの方がちょっと若くてベリーっぽさがある感じ、そして若干酸がしっかりしている気がします。

 ・・・なんてことを書いていますが、こっそりすり替えられたら絶対気が付かない自信があります。 シャンパーニュって、ブレが少ないというかどれも似ているなぁ、と思っていたわけですよ、この時までは。

点数81点
デゴルジュマン 水ダコ

 このお店は料理も素晴らしいんですよ。前菜として注文したのが道産水ダコと海ぶどう・酢橘でさっぱりと、お値段800円也。 水ダコの歯応え、海ブドウのプチプチ感、そして酢橘の香りがとても良い仕事をしています。

Piper-Heidsieck Jean-Paul Gaultier French Cancan Brut N.V. [Piper-Heidsieck]
名称Piper-Heidsieck Jean-Paul Gaultier "French Cancan" Brut N.V.
パイパー・エイドシック ジャン・ポール・ゴルチェ "フレンチ・カンカン" ブリュット N.V.
生産者Piper-Heidsieck
パイパー・エイドシック
価格13,000円
購入店デゴルジュマン

 最近、このお店に伺う時には「お手頃で面白そうなシャンパーニュを選んでおいてください」とお願いすることにしています。 本日の選択肢は、シャルル・エイドシックのブラン・ド・ブランか、古いランソンとマムのハーフ、そしてちょっとエロティックな感じのパイパー・エイドシック。 網タイツを履いたような見た目のインパクトでコレを選ばせて頂きました。

 外観は、前の2銘柄とは明らかに差がある濃い黄金色。相当長い熟成期間を経たことが見て取れます。それでもまだ泡はしっかり残っていますね。 香りは、開口一番「栗!」でした。焼き栗の香ばしさがパーッと香ります。高級な熟成シャンパーニュにのみ感じられる香りです。 味わいも色に負けずに濃いですね。溜息が出るような美味しさです。

 いや~、これはアタリでした。お値段はボトルで13,000円でしたが、その倍以上するプレミアム・シャンパーニュと完全同格!って感じでしたよ。 一緒に味わったMOMOさんやワイステさんにも気に入って頂けたご様子。やっぱりこういうシャンパーニュはみんなで楽しみたいですよね。

点数90点
Frederic Savart L'Accomplie Premier Cru Vieilles Vignes Extra Brut N.V. [Frederic Savart]
名称Frederic Savart "L'Accomplie" Premier Cru Vieilles Vignes Extra Brut N.V.
フレデリック・サヴァール "ラコンプリ―" プルミエ・クリュ ヴィエイユ・ヴィーニュ エクストラ・ブリュット N.V.
生産者Frederic Savart
フレデリック・サヴァール
価格2,000円 (Glass)
購入店デゴルジュマン

 そしてシャンパーニュをもう一杯。 なぜコレにしたかというと、MOMOさんやワイステさんが2杯目に飲まれていて、『美味い!美味い!!』を連発しておられたんですよ。 そう言われると飲んでみたくなるのが人情ってもんであります。 ちなみにこの銘柄のマグナムボトルと、今年の始めに稽古しておりました。

 外観は、「これ、ロゼ?」ってくらい赤みを感じる赤銅色。セパージュはピノ・ノワールが80%でシャルドネが20%なので、確かに黒ブドウが多めですね。 香り・・・ビックリしました。めっちゃ香水っぽさがあります。 「超高級カフェ・ド・パリだ!」なんて言ってましたが、まるで香料が使われているような、 普通のシャンパーニュとはまったく異質に感じる華やかさです。 味わいは・・・どうだったっけ?香りにビックリしてあまり覚えておりません。

 正直、こんなシャンパーニュ飲んだこと無いです。いや、半年前に飲んでいるんですけと、それとは全く別物でした。 熟成感たっぷりのパイパー・エイドシックも良かったんですが、やっぱりこちらのインパクトに軍配を上げさせて頂きます。

点数92点
Frederic Savart L'Ouverture Premier Cru Brut N.V. [Frederic Savart]
名称Frederic Savart "L'Ouverture" Premier Cru Brut N.V.
フレデリック・サヴァール "ルーヴェルチュア" プルミエ・クリュ ブリュット N.V.
生産者Frederic Savart
フレデリック・サヴァール
価格(ワインステーションさんから)
購入店デゴルジュマン

 ワインステーション+さんが「じゃ私も1本お願いしちゃおうかな」ということで注文されたのがコチラ、 大ビックリだったフレデリック・サヴァールのベーシックな銘柄だそうです。 もちろん師範もゴチにならせて頂きました。

 外観は、前の銘柄ほどの赤みは感じなかった気がしますが、セパージュ的にはピノ・ノワール100%とのこと。 ホント外観では判らんですよ、シャンパーニュは。 香りは、リンゴと蜜とブリオッシュで、比較的普通のシャンパーニュっぽい感じがしました。 味わいも、特別な個性がある感じではなく、普通に美味しいバランスです。

 前のシャンパーニュがあまりに個性的だったからか、こちらは比較的普通めに感じられましたが、本来はこれで十分ですよ。 ここまでで5種類のシャンパーニュを頂きましたが、似たものがあったり個性際立つものがあったり、面白いですね。

点数80点
デゴルジュマン シャラン鴨

 メインの料理としてお願いしたのがコチラ、シャラン鴨とフレッシュポルチーニのソテー、マディラとクリームのソース、お値段2,500円也。 写真だと小さめに見えますが、かなりのボリュームがあって、火の通し方もバッチリで、思いっきり楽しめましたよ。

Storm Ridge Chardonnay 2020 [Storm Wines]
名称Storm "Ridge" Chardonnay 2020
ストーム "リッジ" シャルドネ 2020
生産者Storm Wines
ストーム・ワインズ
価格1,400円 (Glass)
購入店デゴルジュマン

 同席した他のお客さんが、白ワインの飲み比べなどをされていて、それを見ていると自分もしたくなるんですよ。 こういう連帯感がこのお店の楽しみでもあります。 『せっかくだからブラインドで飲み比べしますか』というご提案があり、 こんなん絶対ハズすはずがない、ということで受けて立ちました。

 まず白のグラスマーカーを付けて頂いた方から。(後で写真を見返すと)色はこちらの方がしっかりした感じです。 香りは、青リンゴのようなスッキリしたフルーツの香りに、ほんのりだけどちゃんと主張する樽の香ばしさ。 飲んだ感じも、外観の印象通り端正でキレイな味わい。なるほどねぇ。

 師範の回答は「この端正な感じはブルゴーニュ、なのでこちらがムルソー」でしたが、思いっきりハズレ。 ブルゴーニュよりもブルゴーニュらしい南アフリカのシャルドネにビックリです。

点数86点
Meursault du Chateau 2017 [Ch. du Meursault]
名称Meursault du Chateau 2017
ムルソー・デュ・シャトー 2017
生産者Ch. de Meursault
シャトー・ド・ムルソー
価格2,000円 (Glass)
購入店デゴルジュマン

 そしてもう一方がコチラ。 やっぱり認識は変えていかないとダメだなぁ、と痛感したわけですが、 旧人類の師範は「スッキリが旧世界、コッテリが新世界」だと思っていたわけですよ。 なので、当然そういう認識でブラインドに臨みました。

 外観は、こちらの方が薄めだったみたいですね。 香りは、鼻を近づけただけでガツン!と来る樽香、それにしっかりした蜜香。 もうその時点で「間違いなくコチラがニューワールド」と信じ込みました。 味わいも、甘さと厚みがあって、「こんなん誰でも判る入門編の問題じゃん」なんて思っておったわけです。

 ・・・が、結果はこちらがムルソーでした。 シャトー・ド・ムルソーって、こんな典型的なムルソーを造るんですね。 米国や豪州の造り手が『ムルソーってこうだよね』と考えて造ったようなワインです。 ま、当たらない方が師範らしくてよろしい(恥)。

点数85点
デゴルジュマン デザート

 サービスでデザートも頂きました。美味しかったです(語彙力・・・というか中身なんでしたっけ?これ)

『無花果のコンポートだったよ!』と教えて頂きました。あざっす!

Domaine des Tours 2015 [E. Reynaud (Des Tours)]
名称Domaine des Tours 2015
ドメーヌ・デ・トゥール 2015
生産者E. Reynaud (Des Tours)
E.レイノー (デ・トゥール)
価格1,500円 (Glass)
購入店デゴルジュマン

 もう十分にメートルは上がっているわけですが、やっぱり赤ワインも飲みたくなるんですよね。 で、手頃な赤をお願いしたら『師範!これ飲んでみてください』とお薦めされたのが南仏はヴォークルーズのドメーヌ・デ・トゥール。 自分では注文しようとは思わない系統なので、お薦めに乗っかってみました。

 色は、南仏の赤としては比較的明るめの紫色だったような気がします。 香りは、メモには「ベリー!」とだけ。確かにとてもフレッシュなベリーっぽいフルーツ感があったような気がします。 味わいは・・・どうでしたっけね?このあたりから徐々に記憶がおぼろげになっております。

 こちらも「南仏は濃くてしっかり」なイメージとはちょっと異なる、 いわばブルゴーニュ的というか軽やかさのある赤だったように思います。 違ったらスミマセン。

点数82点
Montanar Rosso

 他のお客さんが食後酒を飲まれていたので、つい欲しくなって注文しました。 Montanar Rosso Riserva Velier (Capovilla)、お値段1杯1,600円也。 イタリア産なのでグラッパですかね。アルコール度数は45%、10年熟成と書かれています。 グラッパにありがちな鋭利な感じは全く無くて、まるでコニャックでした・・・ってかその程度しか言えないくらい出来上がっております。

Krug Vintage Brut 2008 [Krug]
名称Krug Vintage Brut 2008
クリュッグ ヴィンテージ ブリュット 2008
生産者Krug
クリュッグ
価格(お客様から)
購入店デゴルジュマン

 で、ここからが文字通り「ボーナスステージ」です。 この日ご一緒したお客様の中に、「安ワイン道場」をご存じの紳士がいらっしゃいました。 その紳士がまず飲んでおられたのがコチラ、泣く子も黙るクリュッグの、更にオッサンも黙る「ヴィンテージ」、なんと2008年です。 こんなワインをね、『どうぞ1杯』ということで師範とMOMOさんに恵んで頂けるわけですよ。 なんですかこの降って湧いたような幸運は!

 で、前述のごとく既に相当出来上がっておりましたので、残念ながら詳しいことまでは覚えちゃいませんが、 おぼろげな記憶の糸を手繰り寄せると、「むか~し飲んだ『クリュッグ節全開』なクリュッグ」という印象でした。 例えがヘタ過ぎてアレですが、高菜の古漬けのようなマッタリ感を堪能させて頂きましたよ。

点数??点
Krug Grande Cuvee Brut N.V. [Krug]
名称Krug Grande Cuvée Brut N.V.
クリュッグ グランド・キュヴェ ブリュット N.V.
生産者Krug
クリュッグ
価格(お客様から)
購入店デゴルジュマン

 さらに、クリュッグのグランド・キュヴェです。エディションは169番。こちらも紳士なお客様の奢りです。 クリュッグの飲み比べなんて、普通できるもんじゃないです。それも他人様のお財布で。 師範が前世でどれだけ徳を積んだのかがここに明らかになっております。

 そして、飲み比べるとやっぱりその差が明らかになるというか、 クリュッグのグランド・キュヴェってこの金色ラベルになってから「くったくたの熟成感」じゃなくなった気がします。 ヴィンテージとの差別化を図ったのかな?ともあれ貴重な体験をありがとうございます!

点数??点
Dom Perignon Brut 1996 [Moet et Chandon]
名称Dom Perignon Brut 1996
ドン・ペリニョン ブリュット 1996
生産者Moët et Chandon
モエ・エ・シャンドン
価格(お客様から)
購入店デゴルジュマン

 クリュッグの飲み比べだけでも僥倖なのに、ここにきてトドメのドン・ペリニョンですよ。 ヴィンテージはなんと1996年、安ワイン道場開設の1年前です。 本当にありがたい話です。というか、お店再開のお祝いだったんでしょうね、それにちゃっかり師範もご相伴に預からせて頂いた、って感じです。

 もちろんほとんど覚えていません(爆)。 でも、覚えていない方が幸せなのかも知れません。 人には知らなくても良い世界というものがあります。 「あの時のドン・ペリニョンは美味かったなぁ」などと安ワイン道場師範が言い出したら、 それはもう「安ワイン道場師範」では無くなってしまいますから・・・などと哲学的な言い訳しております。

点数??点
デゴルジュマン 乾杯

 そんな感じで、トータルのお支払いは2万円台。すっごい奢りを抜きにしても、お値段を遥かに超える満足度でありました。

 ホント、みんなで楽しく飲めることを皆さん待ちわびていたんだなぁ、ということを実感しましたよ。 早くコレが日常になって欲しいものです。同席頂いた皆さん、ありがとうございました!


1日(金)

Iberiuli Tsinandali 2016 [Shumi Estate Cellars]
名称Iberiuli Tsinandali 2016
イベリウリ ツィナンダリ 2016
生産者Shumi Estate Cellars
シュミ・エステート・セラーズ
価格2,750円
購入店Sommelier Due

 台風なので買い物に行けず、本日の夕食はあるもの三昧で、 「旬をすぐに」の台湾風鶏唐揚げ(感想はコチラ)、 銀ヒラスの西行焼き(冷凍をグリル焼き)、ニラ玉、ミミガーのサラダ、ポトフ(昨日の残り)、焼豚。 ワインは、前回稽古がブショネだったのか、改めて検証致します。

 色は、前回より若い感じの薄いレモン色。 香りは、弱めだけど健全です。ちょっと甲州種を思わせるような、控えめで和の雰囲気を感じる柑橘香。それに冷凍ライチのエキゾチックな香り。自然派にありがちなネガティブなニュアンスは一切ありません。 味わいは、酸味はおとなしくどちらかというと甘い感じです。

 結果、「ホッとした」というのが正直な感想です。 なぜなら、これもブショネに感じるようだったら、確率的に師範はブショネを勘違いしていることになるからね。 正しい姿は、自然派っぽいクセの強さは一切なくて、スムーズに楽しめる白ワインです。 ただ、ここまでマイルドだと3,000円近いお値段はちょっと高いかなぁ、とも思います。

点数75点