稽古日誌:2015年11月

イオンリカー 天王町店

 11月、道場には「魔物が棲む」こたつが登場し、ますます寝落ちしがちな季節の到来です。

 最近、師範家が良く利用するスーパーに大きな酒売り場が登場しました。 曰く『横浜市内最大級』『1,000アイテム以上のワインを揃えました』とのこと。 確かに壁一面に並ぶワインは壮観です。 そして、16種類のワインがグラス量り売りされているマシンがあるのも超ナイス。 さらにその値付けがビックリで、一本10,000円近くするワインが30ml:100円/60ml:200円/90ml:300円という、 なにか間違ったとしか思えない値段で売られています(一本1,000円以下のも同じ金額)。 最初は客寄せ的なサービス価格にしているんですかね? 今日(11月1日)は午前中に行ったのでさすがに控えましたが、 そのうち試してみます。

 11/3 : 後日すぐに行きました
 11/8 : 全体に値上げされました

 でも、この規模のリカーショップを、 周辺は普通の住宅街であるこの立地で維持できるのかなぁ、と心配になります。 酒売り場はいつまで見てても飽きない師範としては、ぜひ頑張ってほしいと思うところではありますが。


29日(日)

火事

 本日昼ごろ、道場の近所で火事(道場屋上から撮影)。 パチンコ屋さんが燃えたんだとか。くわばらくわばら。

高畠 まほろばの貴婦人 外観 高畠 まほろばの貴婦人 グラス

 そして近所のスーパーに買い物に行き、師範は例によってリカーショップの試飲コーナーへ。 本日のチョイスは
 高畠ワイン まほろばの貴婦人 3,542円
をグラスで30ml、お値段100円也。 山形産の甘口ワインで、結構香りもあって良い感じだと思いましたですよ。 ただ、間違って30mlにしちゃったのが後悔ポイント。やっぱり60mlは飲まないと寂し過ぎます。

 そして、もう一人試飲をしている人が居て、 なんかこちらを見てるなぁと思ってたら『□□さんですか?』と声を掛けられ、 なんと門下生第百七号のイナ殿でした(直近イナ殿と飲んだのは3年前)。 大変お久しぶりでございます・・・ってか物覚え悪すぎ>師範。 それにしてもここ、安ワイン道場読者率高いのかも。 今度ここ(イオン天王町店のイオンリカー)で門下生集めて缶ツマを肴に飲み会でもしますか! ・・・ってウソです。きっと怒られます。

Domaine Saint-Roch Gasparou Cabernet Franc 2009
名称Domaine Saint-Roch "Gasparou" Cabernet Franc 2009
ドメーヌ・サン・ロック "ガスパロウ" カベルネ・フラン 2009
生産者Jacqueline de Gnestous de la Liquisse (Menard de Ginestous)
ジャクリーン・ド・ジネスタス・ド・ラ・リキッス (メナール・ド・ジネスタス)
価格1,596円
購入店たむらワイン店

 さて本日の夕食は、アヒポキonレタスのサラダ、トンカツ、チキンカツ。 その前に師範は、一昨日の残り物である豚の角煮で稽古スタート。 本日選んだワインは、9月に「たむらワイン店」で試飲して購入したちょっと古めのカベルネ・フラン。 非常に香りが良かった印象があったし、お値段も手ごろだったので購入した次第であります。

 色は、濃いめの紫色ではあるけどキレイに澄んでいて向こうが見通せ、 エッジに若干ガーネットっぽさが見て取れます。 香りは、「そうそうコレだった」って感じ。 カベルネ・フランらしいピーマンっぽい青さが、 単に青いだけじゃなく熟した感じで、いわば赤ピーマンの香りになっています。 それに濃いベリーの香り、そして煙た香ばしい感じもあって、なかなか複雑な香りを楽しめます。 味は、出来て6年経っている恩恵を受けてか渋味は丸くなっているし、 糖度も7.9と結構高めで柔らかさを感じます。

 いかにもフランスの田舎で出来た地酒、って感じで、 カベルネ・フランのクセが嫌いな方じゃなければお奨めできます。 こういうワインって、自分ではなかなか選ばないと思うので、試飲サービスはありがたいですな。

点数79点

28日(土)

魚游 横浜西口鶴屋町店 外観

 本日は次女の誕生日翌日、そしてもうすぐ師範代も誕生日、 なので「合同誕生会」ということで外食。 向かった店は、横浜駅西口から北に行った鶴屋町にある魚游(うおゆう) 横浜西口鶴屋町店。 これまで家族で寿司というとだいたい磯子の「なかの」か上大岡の「鹿島」を利用してたんだけど、 ちょっと近場で新店開拓してみたくなりました。 この店の姉妹店である桜木町店は、 3年前に次女と二人ランチで利用しております。

 店は、入ってすぐにカウンターとテーブル席、奥に座敷席。 師範一家は奥の掘りごたつ式座敷席を利用させていただきましたが、 入店した午後6時にはカウンターはほぼ満席という盛況具合でした。

魚游 横浜西口鶴屋町店 料理

 料理は、以下のようなものをズラズラっと頂きました。

  あん肝ポン酢864円
  虎ふぐ皮ポン酢864円
  虎ふぐ薄造り2,160円 (左写真)
  カニ味噌??円
  たこ唐揚げ864円
  白子ポン酢???円

 ココ、寿司屋と居酒屋の中間くらいな感じで、寿司以外のメニューが豊富ですね。 上記注文で酢の物系が多いのはウチの嗜好を反映したものです。 そして、師範代的にはイカの活作りが食べたかったみたいだけど、 残念ながら本日は入荷無し、とのことでした。

魚游 横浜西口鶴屋町店 寿司

 そして、当然寿司も頂きます。

  師範&師範代特選寿司2,700円×2 (左写真)
  長女上寿司1,296円
  次女特上寿司1,620円
  師範代追加〆さば216円

 いわゆるシュッとした寿司屋(例えばコレ)と比べると見た目も中身も若干アレですが、 特選寿司でも14貫で2,700円だから1貫200円、だとすれば十分アリです。

魚游 横浜西口鶴屋町店 瓶ビール 魚游 横浜西口鶴屋町店 生ビール

 アルコールは、まず生ビール中(432円)を。 良く冷えていて泡の盛り方も上手で値段もお手頃なんだけど、 唯一残念なのは量が少ないこと。あっと言う間にボトムアップ。

 ということで次に頼んだのがアサヒ熟撰(648円)。 スーパードライは540円でしたがこちらをチョイス。 中瓶なんで量は問題ないんだけど、やっぱりアサヒってあまり趣味じゃないんだよなぁ。 でも寿司屋はアサヒのことが多いよね。

 ちなみにこの店、一応ワインもありました。 スパークリングがフルボトルで2,700円だったのには惹かれたけど、 それは次回以降、ということで。

魚游 横浜西口鶴屋町店 清酒

 ビールの次は清酒でございます。

  久保田 千寿540円
  吉乃川 吟醸648円
  銀嶺立山 吟醸648円

 「やっぱ寿司には清酒だな、美味い美味い」とクイクイ飲んでいたら、 あっという間に酔っ払いの出来上がり。 子供たち曰く『おかあさんに告白したりしてかなりデキあがってた』そうです(恥)

 そんな感じの家庭内宴会、お支払いはぐるナビの10%引クーポンを使って17,000円弱。 寿司が食べたい時に選ぶ選択肢として良い店が一つ増えました。 次こそは活イカだな。


27日(金)

Martivey Brut N.V.
名称Martivey Brut N.V.
マルティヴェイ ブリュット (ヴィンテージ無し)
生産者Chassenay d'Arce
シャスネ・ダルス
価格2,080円
購入店 ヴェリタス

 本日は次女の誕生日。 夕食は次女のリクエストを反映して、玉こんにゃく、茸のラビオリ、カプレーゼ、豚バラの味噌煮、バゲット。 なんだか支離滅裂な感じがしますが、次女が好きなものを列挙したんだから仕方ありません。

 そしてお祝いと言えばシャンパーニュであります。 この銘柄は過去二度稽古していて、 2013年10月に稽古した時が1,980円、 2014年8月に稽古した時が1,680円(!)、 そして今年の二月に買ったコレが2,080円、11月現在のショップでの販売価格は2,480円。 なんか株の値動きみたいで面白いですな。

 色は薄め、前回のような赤みはあまり感じられず、泡立ちもシャンパーニュにしてはやや控えめな感じがします。 ところが香りは良いですわ。蜜入りリンゴとフランスパンの皮の香ばしさ、 これぞシャンパーニュな香りです。 味わいも、外観の印象通りやや泡が弱めな感じはするけど、 甘さも酸味もきっちりあって、口当たりはスムーズで、 王道のシャンパーニュらしさ、って感じです。

 これまで同様、値段を考えると十分合格ラインのシャンパーニュです。 そして、これまでとの印象の違いは、もしかすると熟成期間にあるかも。 今日空けたヤツは、コルクの裾がすぼまっていて、熟成期間が長そうなんですな。 だから泡が弱めでスムーズな感じになっていたのかもと邪推しております。

点数80点

25日(水)

sasaya BYO 品川魚貝センター 外観

 本日は、飲み仲間N氏O氏と一足早い忘年会。 例年だれかの家に集まって家族ぐるみで飲むんだけど(昨年はこの時)、 今年はうちの長女が受験生だったりO氏のお嬢様がイヤイヤ三昧な時期だったりで、 家族で参加だと調整が難しく、野郎三人でチョロッとということになった次第。

 選んだ店はsasaya BYO 品川魚貝センターというところで、 品川駅から歩いてすぐ、ワイン持込み料が一本999円という点に惹かれて予約しました。

 店は、品川駅高輪口横の、かなり年季の入ったビルの2F飲食店街の中にあって、 4つの店が同じフロアを共有していて、なんだか屋台とかフードコートみたいな感じになっております。 師範らは一番端っこの変形L字型3人席テーブルをあてがわれました。 すぐ横は通路、屋台感満載な席です。

sasaya BYO 品川魚貝センター 魚料理

 頼んだ料理は以下です。

  メリメロ・カルパッチョ(L)1,726円 (左写真)
  つぶ貝のアヒージョ690円
  バーニャカウダ754円
  シラスのブルスケッタ646円
  メガ・ソーセージ鉄板焼き1,510円 (右下写真)
  チーズ盛り合わせ1,078円

 良いものは良いけどそうでないものもあって、全体にバラツキが大きい印象がありました。 看板メニューのカルパッチョやソーセージははかなりナイスだったけど、 バーニャカウダは野菜が乾いているし少ないし、チーズ盛り合わせもちょっと残念な感じ。

sasaya BYO 品川魚貝センター 肉料理

 今回我々は一人一本ワインを持ち込んだわけですが、この店のワインリストはなかなかしっかりしています。 数えてみると、白が65種類、赤が53種類、白が13種類。 「メーカー希望価格」がリストには書かれていて、実際の売値はそれに999円足す、というシステム。 一番安いのが1,730円だから最安2,829円で1本。絶対額はそんなに安くないです。 ちなみに一番高いのはルイ・ローデレールのクリスタルで一本30,000円強、 クリュグも26,000円弱でありました。「そんなん飲むヤツ居るのか?」と思ったけど、 クリュグの空き瓶が5本くらい置いてあったので、飲むヤツ居るよう(あるいはハッタリかも)です。

Bellavista Franciacorta Brut 2008
名称Bellavista Franciacorta Brut 2008
ベッラヴィスタ フランチャコルタ ブリュット 2008
生産者Bellavista
ベッラヴィスタ
価格(O氏から)
購入店--

 会は6時30分にスタート、 先に来ていたN氏とまずは最初に生ビールを頂いているうちにほどなくO氏が到着、 そのO氏が品川駅前のエノテカでゲットして来られたのがコレ、 イタリアのスパークリングです。 O氏曰く『通常8,000円のものが5,000円と言われたので買ってきた』とのこと。 スタイリッシュな黒いボトルに入ったヴィンテージもの、 そんな高いイタリア産スパークリングを飲む機会なんてまず無いから、大期待したわけですが・・・

 泡は、シャンパーニュに比べると弱めにかんじました。 そして香りも弱い。スパークリングワインって、揮発する炭酸ガスの勢いに乗って香りが立つんで、 香りのボリュームに関してはスティルワインより条件が良い気がしているんだけど、 このスパークリングはそうではありませんでした。 香りの内容も、この値段だと高級シャンパーニュ的な複雑さを期待したいところだけど、 意外とシンプルでグレープフルーツのような香りとハーブの香りでした。 味は、しっかりした酸とコク、それに余韻の長さもあって悪くない感じではありましたが。

 それなりには美味しいけど「それなり止まり」なスパークリングでありました。 これが2,000円くらいだったらニコニコ笑って飲めるんだけど、 5,000円とか8,000円とか聞いちゃうともっと高いパフォーマンスを期待するわけで。

 ちなみに、グラスはフルート型が出払っていて白ワイン用でした。 また、写真の背景に写る台車がこの席のロケーションを如実に表現、 スタイリッシュなボトルとの違和感アリアリです。

点数72点
Sancerre Sauvage 2013
名称Sancerre "Sauvage" 2013
サンセール "ソヴァージュ" 2013
生産者Pascal Jolivet
パスカル・ジョリヴェ
価格(N氏から)
購入店--

 次のワインはN氏が持参してくれた白のサンセール。 奇しくも上のスパークリングと同じくエノテカで買ってきたとのこと。 品川店じゃなくて武蔵小杉店だったそうですが。 このワインも5,000円以上したとのこと。 見にくいながらラベルも粋な感じで、期待感が高まります。

 ちなみにこのお店、グラスは結構まともなデザインと大きさのものを使わせてくれて、 ワインクーラーも貸してくれるし抜栓もしてくれます。 なので一本999円の持込み料は極めて妥当に感じます。

 さてワインの方は、色はかなり薄め。赤みがなくてシュッとした感じです。 香りは、いかにも北のソーヴィニョン・ブランといった感じで、 レモンっぽい果実香と草っぱらのような香り。 "Sauvage"はフランス語で「野生」という意味らしいですが、 なんとなくわかる気がする香りです。 味も、色や香りの印象通りシュッとしてキリッとした感じ。 魚介類中心の料理には合わせやすいですね。

 真面目にかっちりと造られたサンセール、という印象を受けました。 だけど同時に「これが5,000円以上もするのか・・・」と思っちゃうんだよなぁ。 3,000円くらいが妥当な線のような気がするんだけど。

点数78点
Morey Saint Denis Clos de la Bidaude 2008
名称Morey Saint Denis "Clos de la Bidaude" 2008
モレ・サン・ドニ "クロ・ド・ラ・ビドード" 2008
生産者Dom. Marie Thérèse Javouhey (Robert Gibourg)
ドメーヌ・マリー・テレーズ・ジャヴエ (ロベール・ジブール)
価格4,298円
購入店 うきうきワインの玉手箱

 そして師範が持参したのがコレ、モレ・サン・ドニ村の単一所有畑で、 造り手は「ドメーヌ・マリー・テレーズ・ジャヴエ」という知らない方。 どうも畑の所有が(造り手の表記が?)変わったみたいで、 1996年産とは稽古済みの銘柄であります。 お値段は4,000円ちょっと、今回の持参ワインの中では最安値ですね。

 色は、思いのほか薄めの赤紫 (抜栓して注いでくれたお店のお嬢さんに『2008年産なのに色が薄いですね』なんて言われちゃいました。 「出来るな、おぬし」って感じです)。 あと、当日運搬なのでやや濁った感じもあります。 香りは、色から受ける印象通りすでに若々しい時期は通り過ぎて、やや妖艶さが出始めております。 プラムのようなフルーツ香におしろいとか皮革製品とかの香りが加わって、 ちょいとエロティックな雰囲気がグッと来ます。 味も悪くないですね。柔らかい渋味に甘酸っぱさとほのかな熟成感、 これくらいのブルゴーニュに期待するものをちゃんと持っています。

 ・・・というわけで、自分が持参したワインが一番美味かったという自画自賛。 ブルゴーニュ高騰の昨今においてこれが4,000円強ならリピートだな、 と思って2本ほど買い足しました。

点数83点

 気になるお会計は、持込み料含めた3人分トータルで10,000円強。 BYOだととても安くなるかと思えば案外そうでもない、 でも良いワインを飲めたと考えれば安い、 でもそのワインは別途買ったものだしなぁ、とコストの捉え方に悩む店でした。 もう少し環境が良ければ、ワイン会とかでも使えそうなんだけどね。

Monde Bar 品川店

 そして、一人ワイン一本以上のアルコールを摂取しているにも関わらず、 もう一軒目にゴー。伺った店はMonde Bar (モンド・バー) 品川店というところ。 品川駅ビル「アトレ」の中にあります。

 ここでは、O氏が国産ウィスキー(たしか山崎)を、 N氏がスコッチウィスキー(たしかボウモワ)を、 師範はオードヴィー(たしか・・・失念)を、チーズの盛り合わせに合わせて飲んだはず ・・・ともう記憶があやふや。右写真もブレまくり、ちゃんと帰れたのが不思議なくらいでした。

 ・・・ってな感じの、今シーズン初の忘年会。お疲れ様でした。


23日(月祝)

Chateau Beaumont 2012
名称Château Beaumont 2012
シャトー・ボーモン 2012
生産者Ch. Beaumont
シャトー・ボーモン
価格1,680円
購入店 ヴェリタス

 本日は午前中からMz氏の機材を品川の邸宅までお届けして、 午後はFacebookにライブ映像をUpするためいろいろ作業したりして・・・という一日。 お疲れ様でした>師範。

 夕食のメニューは、ローストビーフ&モヤシ、ブロッコリー&ミニトマトのサラダ、沢庵。 沢庵て何・・・ですが、実家の師範母から手作りパンと共に送られてきた、 熊本県阿蘇市の一品。入れる器の蓋を開けとくとダイニングが沢庵臭に包まれます。

 ・・・で、沢庵は置いといてローストビーフに合わせて選んだのがこのワイン。 ボルドーはメドックのブルジョワ級、シャトー・ボーモンで、 10年前に2001年産と稽古済み、それ以前は結構よく飲んでました。 結構良いイメージのある銘柄なんで、久しぶりに買ってみました。

 色はボルドーらしい濃紫色。なんか暗い感じがいかにもボルドー。 香りは、残念ながらボリュームは弱めだけど、こちらもいかにもボルドーらしい複雑さというか、 果実と樽と土と炭が合わさったような香りがします(次女曰く「海苔の香り」だと)。 ところがこれが味わいが秀逸。 口の中にスーッと入ってきて、舞うように口腔内でいろんな雰囲気をまき散らし、 またスーッと咽喉の奥に消え去る感じ。素直に「美味い」と思えます。

 美味いです。とても「味吟醸」なワインです。 飲み始めたのが夕方5時半ごろ、 チビチビ飲み進めるつもりが7時にはほぼ空になってしまいました。 1,680円でコレだと間違いなくアリです。

点数80点

22日(日)

King's Bar

 本日は2年ぶりのライブ。場所は前回同様、横浜は馬車道のKing's Bar。 いつもはリハの合間とかステージ後にメンバーで近所の店に食べに行ってたんだけど、 今日は出演バンドが5つと少なく、かつ鍵盤担当のMz氏がセッションにも参加してたため、 メンバーでの食事無しでした。

 そして、今回の演奏曲目は
  Tombo in 7/4 [Airto Moreira]
  Jaco [Pat Metheny]
  Cokumo Island [Kazumi Watanabe]
  Instant Relief [Tom Scott]
の当初予定の4曲に加えて、アンコールで
  Believin' [NANIWA Express]
を演奏して全5曲。人生初のアンコールでしたがそれに応えるには十分な引き出しと前もっての準備が必要です。 恥の多い人生を歩んでおります。

 でもまぁ同じ趣味の仲間が集まって演奏する機会があるなんてホント恵まれていると思います。

Punto Y Coma Garnacha Vinas Viejas 2009
名称Punto y Coma Garnacha Viñas Viejas 2009
プント・イ・コマ ガルナッチャ ビーニャス・ビエハス 2009
生産者Castillo de Maluenda
カスティーヨ・デ・マルエンダ
価格890円 (単品価格 1,015円)
購入店 うきうきワインの玉手箱

 ライブハウスでは、演奏前にビールを2杯飲んで、演奏後にビール1杯焼酎1杯またビール1杯ジントニック1杯そしてまたビール1杯、 って感じで食べずに飲んでばかりでした。 で、ライブ終了後師範代に迎えに来てもらい、Mz氏のキーボード機材を道場までその日のうちに搬出。 お疲れ様でした。

 というわけで道場到着は深夜25時頃だったかな? そこからライブで撮ったビデオを肴にMz氏と師範でお疲れ様飲み会。 ビールはもう十分ってことでワイン、 選んだのは「スペインをちゃんと知ろう」シリーズの12回目(前回はコレ)、 スペイン北東部、カタルーニャ地方から内陸に入ったあたりのアラゴン州にあるカラタユド。 パーカーポイント90点のワイン。 ちょっと上のグレードのワインとは先月稽古済み

 で、普段の自宅稽古と違いコメント書きながら飲んだわけじゃないし、すでにややメートルも上がっていたので、 細かいところは覚えておりません。 ただ、「コレ選んで正解だったな」と思われる感じはありました。 濃い果実の香りや甘香ばしい樽香があって、 甘さのあるしっかりした味わいで、 先月の上級品よりコッチの方が好印象だった気がします。

 という感じで、師範代が急遽拵えてくれたサラダやチーズとなんかをつまみながら 二人でチビチビ飲んで、シメには缶チューハイも飲んで、27時頃おやすみなさい、という一日でした。
点数75点

21日(土)

Anderra Sauvignon Blanc 2014
名称Anderra Sauvignon Blanc 2014
アンデラ ソーヴィニョン・ブラン 2014
生産者Baron Philippe de Rothschild
バロン・フィリップ・ド・ロートシルド
価格981円 (単品価格 1,620円)
購入店 エノテカ楽天市場店

 明日のライブ本番を前にして、今朝から急にくしゃみ鼻水が止まりません。 風邪って感じじゃなくて、なんだか花粉症みたいな症状。 ライブ中もこんな調子だったらやだなぁ。鼻水垂らしながら弾くギタリスト、サマになりません。

 そして本日の夕食メニューは、子供たちのリクエストを採用して水炊き。 鍋種は豚ロース肉、鶏モモ肉、スケソウダラ、真ダラの白子、あとは野菜いろいろ。 鍋って、すき焼きやもつ鍋じゃなければ基本シンプルな味わいなんで、 赤より白でしょうってことで選んだのがこのチリ産のソーヴィニョン・ブラン。 エノテカのセットに入っている南米産って稽古済のものが多いけど、 これは珍しく初稽古。でも造り手はいつものバロン・フィリップ・ド・ロートシルド・チリです。

 色は、右写真からも判るように非常に薄くて無色に近い感じ。 香りはいかにも南米のソーヴィニョン・ブラン的で、トロピカ~ルなフルーツの香りがバンバンします。 それに加えて柚子の香りも。 味は、甘さ控えめで酸味ほどほど。でも物足りない感じはなくて、 とにかくフレッシュなブドウの良さが楽しめる感じです。

 なんか余計なことは考えず基本に忠実マジメに造られた感じで、 とにかくストレートにフルーツフルーツしたワインです。 やっぱりこういうのはチリの恵まれた気候とフランスの老舗の知見による相乗効果って感じですな。 柚子の香りが奏功してか、鍋との相性もよろしゅうございました。

点数77点

20日(金)

Ariki Single Vineyard Merlot 2014
名称Ariki "Single Vineyard" Merlot 2014
アリキ "シングル・ヴィンヤード" メルロー 2014
生産者Viña Ralco
ビーニャ・ラルコ
価格514円
購入店 うきうきワインの玉手箱

 そういえば昨日はボージョレ・ヌーヴォーの解禁日でした。 でも師範はボージョレ・ヌーヴォーを自分で買って飲もうとは思いません。 理由は簡単、値段の割には美味しく無いから。 ワイン業界ではイベントとして盛り上がっているけど、 長い目で見ればデメリットも多いと思うんだよなぁ。 だって多くのお父さんお母さんに『ワインなんて2,000円出してもこんなもの』と思われるわけで。 また、お祭りだから、というのも違和感。 収穫を祝うんだったら国産のワインでやった方が良くない?

 ・・・とはいえ試飲なんかしていると当然気になるわけで、 帰りにQueen's ISETANで樽出しのヌーボーを試飲。 『今年は過去最高に良い出来で・・・』 なんてマーケティング・トークをそのまま信じるほどウブな師範ではありませんが、 確かに糖度が高い感じでストレートに新酒の良さが出ているみたいでしたな・・・

 ・・・なんて偏屈モノの戯言は置いといて、道場は普段通り粛々と稽古して参ります。 本日のチョイスはチリ産の激安メルロー。一本税込500円ちょっとですよお父さん! それでいてシングル・ヴィンヤード(単一畑)ですよお母さん!! もちろん「単一畑=優良」と保障されたわけではなくて、 ダメダメな畑だけで作っても単一畑ではあるわけですが。 ま、そんな難しいことを考えず、気楽に開けちゃいます。

 飲む前にまず期待させるのは、キャップシールもコルクもこの値段のワインにしてはマトモなこと。 スクリューキャップが嫌いなわけではないですが、やっぱり「おぉ!」と思います。 色は、ストレートではあるけど濃さと透明感のある紫色で、キレイな色と言えます。 香りは、ブルーベリーとかカシスみたいなダークな感じの果実香と、 胡椒のようなスパイス感とお約束のピーマンっぽい青っぽさ。樽は使っていないように思われます。 味は、甘みもありますがなんといっても顕著なのは渋味。 下の上でザラつく感じで、若くて乱暴な味わいです。

 ポテンシャルはありそうなんだけど、香りも味もいかにも若くて、スイスイとは飲めない感じです。 これだったら試飲で飲んだヌーヴォーの方が良かったな、と。 もちろん4倍近い値段差に目をつぶれば、ですが。

点数67点

18日(水)

Petit Chablis 2013 [Dom. Pisse-Loup]
名称Petit Chablis 2013
プティ・シャブリ 2013
生産者Dom. Pisse-Loup
ドメーヌ・ピス・ルー
価格1,338円
購入店 ヴェリタス

 本日の夕食担当は師範で、メニューは刺身(ヒラメ、鰹タタキ、スミイカ)、 スミイカのゲソとブロッコリーの炒め物、水菜のお浸し、胡麻豆腐。 こういうメニューだと、白は白でも南米あたりだと甘味や果実味がジャマになりそうな気がします。 というわけで、 本日はスッキリ系白の代名詞であるシャブリ(格付けはプティ・シャブリ)をチョイスしました。 買ったときは全く忘れておりましたが、 5年前に2004年産と稽古していたようです。

 色はかなり薄めです。そりゃシャブリだから薄めでしょう、って感じです。 香りはとてもシャブリ的で、グレープフルーツみたいな果実香を覆い隠すようなミネラル香があります。 味は、シャブリだからかなり酸が強めかと想像したら、 案外そうでもなくて味わいの主体は旨味で、その後ろに酸味があって、 それから遥か後ろに薄ら甘味が感じられるバランスです。

 このワイン、シャブリじゃなくてプティ・シャブリだってのがダイレクトに伝わるワインです。 もちろん、プチ・シャブリってのは畑の格付けであって、 ワイン自体のパフォーマンスとは無関係なのは判っているけど、 いわゆるシャブリほどミネラル主体のカタブツさや香りの揮発性もないので、 これを「プチ」と名付けるのは正当だと思います。

点数74点

15日(日)

喰しん坊 つちや ハムカツ

 本日は11月22日のライヴに向けた最後の練習日。 およそ完璧とは言い難い状況ですが、そもそもそんなカッチリ固める音楽じゃないし、 まぁあとはなるようになるさ、と。

 そして練習の後は反省会と称した全く反省をしない飲み会。 今日は新店開拓しようと代々木駅西側界隈をウロウロしてみたけど、 大手居酒屋チェーン以外の店があまりなくて(あるのはラーメン屋ばかり)、 結局前回同様の喰しん坊 つちやになっちまいました。

 この店、ちょっと前までは日曜の夜なんてガラガラだったのに、 本日はほぼ満席に近い状況。 さすがにそうなると大将一人でフロアを廻していくのは大変なようで、 かなりオーダーが滞ることがありました。 厨房の方も大変みたいで、炒め物とか注文するとだいたい「時間がかかります」と言われてました。

喰しん坊 つちや オムそば

 そんな感じの中、食べた料理が上写真のハムカツとか、右写真のオムそばとか。 飲んだアルコールは生ビールとか(先週キープした)いいちことか、 シークァーサーサワーとか。 特に今日はお客さんが多かったので、 最後に焼酎をドバドバーッとサービスして頂きました。

 結局、7時前に入店して10時頃までは居たのかな? それでお会計は一人3,500円。そこそこのクオリティ&安心の低価格で楽しめる店です。


14日(土)

Santa Cristina (Bianco) 2014
名称Santa Cristina (Bianco) 2014
サンタ・クリスティーナ (白) 2014
生産者Cantine Santa Cristina (Antinori)
カンティーネ・サンタ・クリスティーナ (アンティノリ)
価格1,177円 (単品価格 1,944円)
購入店 エノテカ楽天市場店

 昨日はバチ当たりなワインいろいろと稽古したので、 その翌日のワイン選びは慎重にならざるを得ません。 というのも、いきなりレベルを落とすとガックリ来ちゃうし、 かといってバブッた状態を続けるのも主義に反しますんで。

 というわけで本日のチョイスは、イタリア産の白で造り手は名門ドコロのアンティノリ。 昨日は普通の白は無かったし、イタリア産も無かったからね。 料理はモツ鍋なんで、普通だったら赤を選ぶんだろうけど、本日は白一択です。 寒くなってきたのに白の在庫がダブついているからってわけではありません!

 さてスクリューキャップをキュキュッと捻って抜栓。 色はレモンの果肉色っぽく、無色に近いってほどでもないけどかなり薄めです。 香りは、柑橘系の酸を感じる香りとリンゴっぽい甘さを感じる香りがあり、 ボリュームもそこそこあってちょっと楽しげ、 ステンレスタンク使用らしく樽香は皆無です。 味わいは甘さは極めて控えめで酸味はしっかり、あとはカチッとした旨味。 ウンブリア州ってイタリアでもかなり南だと思いますが、 このバランスはシャブリとかロワールのミュスカデとか、 フランスでも中北部の産みたいな感じです。

 香りもちゃんとあって飲み飽きすることもなく、ワイン単体としては結構イケてると思います。 ただ、極めてスッキリサッパリ系なワインなんで、 野菜料理とか刺身や魚介のカルパッチョとか、料理の方もスッキリしたメニューが合いそうです ・・・ということはモツ鍋の相手をするにはちょっと力不足だった、ということです。 でも今在庫に白が多いんだよなぁ。

点数71点

13日(金)

ラぺ 外観

 13日の金曜日、本日は年に一度のワイン関係のお知り合いな皆さんとの飲み会(前回はこの時)。 メンバーは、光弘さんへんさんshuzさん、 がぶさん、磯子さん、トビさん、師範の七名。 ほぼ道場開設時の15年以上前からのおつきあいのいつものメンバーです。 皆さん健康でワインが飲めて何よりであります。

 今回のお店は、日本橋にあるラぺ(La Paix)というフレンチレストラン。 いつもはオー・グゥ・ド・ジュール系列のお店を使わせて頂くことが多かったんだけど、 大変残念なことにそれが適わなくなりました。 そしてこのお店はそこのシェフ(松本さん)とサービスの方(田中さん)が独立して始められた店とのこと。 師範もその他のメンバーも初めて利用するお店です。

 地下にある店内は席数20席、我々は半個室になっているテーブルを使わせて頂きました。 シュッとモダンでちょっと和の趣もあるインテリアで、 心地良くも背筋が伸びる感じの店内です。

 そして今回のコースは、おまかせ料理(10,000円)と、最初のシャンパーニュ、 そしてワインの持ち込み料(2,100円/本)と税サービス料含めて一人16,000円。 通例よりかなりお値段が上がっております。 貧乏性な師範にとってはちょっとウッとなる金額です。

ラぺ アミューズ1

 料理は「スペシャルコース」ということでまずはアミューズの前のアミューズから。

 鶏白レバーと干しリンゴ、ポンデケージョ

 写真は二人分、対面の人とシェアする感じ。見た目に秋らしいですね。

 こういう、最初にちょっとつまむものってとても重要というか、 これが美味いと気分が全然違うわけで。 そういう意味ではここのは大変ナイス。ほんのちょっとの二品だけど、 どちらも美味しゅうございました。

Ensoleille Koshu Sparkling Wine (N.V.) Ensoleille Koshu Sparkling Wine (N.V.) Glass
名称Ensoleille Koshu Sparkling Wine N.V.
エンソレイユ甲州 スパークリングワイン (ヴィンテージ無し)
生産者くらむぼんワイン
価格--
購入店(がぶさんから)

 最初の一本は、毎度国産のワインからナイスげなブツをチョイスして持参して頂く、 紅一点のがぶさんが持参された国産スパークリングワイン ("紅一点"の"紅"もやや深い色合いになられている感はありますが)。 『シャンパーニュの前に出してもらわねば』ということで、 わざわざ会がスタートする30分前にお店に持参されたとのこと。 そういうところにこだわるのがこの会のメンバーらしいところです。

 このワインは、右写真のような木村硝子製の非常にスタイリッシュなグラスで出して頂きました。 こりゃシャレてるなぁってことで道場に導入しようかとも思ったけど、 あまりの細長さでグラス専用の食洗機が必要なんだとか。そりゃ無理です。

 そういうグラスを通して見て、色はかなり控えめで泡もおとなしめ。 でも結構香りはちゃんとあって、シャンパーニュなんかとはかなり傾向の異なる、 ストレートに柑橘類のさわやかさが感じられる香りです。 口に含むと発泡は控えめで、どことなく清酒を思わせるような甘酒のような風味を感じます。

 よろしいんじゃないでしょうか。 良く言えば繊細、悪く言えば弱い感じのスパークリングなので、 この繊細なグラスに合っていたと思うし、 シャンパーニュの前に持ってきたのは大正解でしょう・・・って偉そうっすね。

点数(75点)
ラぺ アミューズ2

 次が正式なアミューズ。

 白子、ウニ、ミカン、レモンゼリー、ミョウガ、紫蘇の花

 料理の正式な名前はわかりませんで、使われていた食材を列挙してみました。 上記以外にもいろいろ使われていて、『この一皿だけで「一日30品目」の半分はいくな』などと話していました。 そして、食材それぞれに味が違うので、 スプーンですくった時に何が乗っているかで味が変わるという、 なんだか「めくるめく世界」な味わいでした。

Michel Gonet Part des Anges Blanc de Blancs Grand Cru Millesime 2009
名称Part des Anges "Exclusive Vintage" Blanc de Blancs Grand Cru Brut 2009
パール・デ・ザンジュ "エクスクルーシヴ・ヴィンテージ" ブラン・ド・ブラン グラン・クリュ ブリュット 2009
生産者Michel Gonet & Fils
ミシェル・ゴネ・エ・フィス
価格(会費総額に含む)
購入店ラぺ

 通例通り、一本目のシャンパーニュはお店に会費の中に含めて用意して頂きました。 出されたのはミシェル・ゴネという造り手のヴィンテージ・シャンパーニュ。 このラベルどっかで見たことあるなぁ、と思ったら昨年2002年産のエクストラ・ブリュットと 稽古しておりました。 こういう、まるで何かの表みたいにラベルにいろいろ書かれていると、 どこまでをこのワインの銘柄として表記すればいいのかわからないので困ります。

 外観は、前の国産スパークリングと比べると明らかに泡の量が多くて、 コンコンと湧き上がっております。色もちょっと濃い感じですね。 そして香りは「あぁコレコレ」なシャンパーニュ感。 はっきりとしたリンゴの香りがあって、パンや味噌みたいなイーストっぽい感じや、 ナッツのような香ばしさもあります。 味は、酸味しっかりですがそれに応える甘味もあって、 飲み応えがある系のシャンパーニュです。

 若々し過ぎず年寄り過ぎず、良い感じに熟成しかかりましたって雰囲気。 やっぱりシャンパーニュだわよ、なんてバブリー六本木ギャルみたいなことを言っちゃいます。

点数(82点)
ラぺ オードブル1

 オードブルの一品目がコレ。

 ブリ・大根

 「フレンチでブリ大根!?」と思ったら、いわゆるブリ大根じゃなくてブリと大根を使った前菜でした。 ブリはほぼ生、大根は三種類くらい使われていて、 更に柿や蕪なんかも入っていて、はちみつビネガーが掛けられているという、 ちょっと言葉で説明しても理解してもらえない感じの一皿。 こういう料理はやっぱり都内のトンガった店じゃないと味わえませんな。

Paul Hobbs Russian River Valley Pinot Noir 2013
名称Paul Hobbs Russian River Valley Pinot Noir 2013
ポール・ホッブス ロシアン・リヴァー・ヴァレー ピノ・ノワール 2013
生産者Paul Hobbs
ポール・ホブス
価格--
購入店(トビさんから)

 今回、普通の白を持参した人が居なかったので、ここからいきなり赤になります。 まず赤の一本目は、ペルー人似のトビさん持参のピノ・ノワール。 ペルー産かと思ったらカリフォルニア産でした。 ってかペルーでワイン造っているんですかね? 少なくとも道場での稽古経験はありません。 ちなみにこの造り手のワインは、2007年に2000年産シャルドネとニューヨークで稽古しております(きゃー師範カッコイイ!)

 で、このワイン、大変おいしゅうございました。 色は、ピノ・ノワールとしてはやや濃いめに感じるけど、 溌剌とした若さを感じる赤紫で、見た目にもパリッとした印象を受けます。 そして香りがナイス。キレイで上品な女性の化粧のような、うっとりするような香りが広がります (「決して扇千景女史の化粧では無いな」などと失礼なことを申しておりました)。 味も、若いのに渋味は穏やかで甘さと酸味がパリッとしていて、 よく「フルーツを頬張ったような」なんて言われそうな感じです。

 やっぱり師範は若いピノ・ノワールが好きなんだなぁ、と再認識しました。 というか、カリフォルニア産みたいに単純に美味しさが感じられるワインの方が、 師範のような単純な人間にはウケが良いんだろうと思います。

点数(88点)
ラぺ オードブル2

 オードブルの二品目がコレ。

 アワビ、茸いろいろ

 アワビやいろんな茸が、ムースを泡立てたような中に入っているという、 説明も難しければ写真撮るのも難しい、でも滋味あふれていておいしい一皿。 料理の説明はちゃんとメモしていたへんさんのページに詳しく書かれると思います(と他力本願)。

Nuits Saint Georges 1er Cru Le Clos Des Corvees 1999
名称Nuits Saint Georges 1er Cru "Le Clos Des Corvées" 1999
ニュイ・サン・ジョルジュ プルミエ・クリュ "ル・クロ・デ・コルヴェ" 1999
生産者Dom. Prieure Roch
ドメーヌ・プリューレ・ロック
価格--
購入店(shuzさんから)

 対するブルゴーニュのピノ・ノワールは、読売オンラインの「和飲徒然草」の著者としておなじみshuzさん持参。 shuzさんは毎度こういう王道モノを持ってきて頂いています(本人曰く「ギャンブルな一本」らしいですが)。 そしてこの造り手のニュイ・サン・ジョルジュは、 畑名の無い一級畑で同じヴィンテージの物を2010年のこの会で(磯子さんが持参)、 同じく2005年産のものを2008年のこの会で(へんさんが持参)、 そして1994年産の同じ畑の物を1999年に光弘さん宅で 稽古しています。 なぜかこの会関連で良く出てくる銘柄ですな・・・と書記係の面目躍如です。

 色はかなり濁った感じ。まぁその日に動かしたらしかたないところでしょう。 香りは、紅茶やキノコのような、熟成ブルゴーニュでしか感じられないような香りがタップリ。 こういう香りってワインバーがイメージされます。 というのも、ワインバーでしか古いブルゴーニュなんて飲む機会が無いから。 味は・・・どうだったっけ?香りのイメージが強すぎてきちんと記憶できてません。

 shuzさん的には『笑って飲んでください』なレベルだったみたいだけど、 師範的にはめったにこんなワイン飲めないんで大歓迎です。 特に、茸を使った料理との相性はバッチリでありました。

点数(83点)
ラぺ オードブル3

 オードブルの三品目がコレ。

 ブーダンノワール

 ブーダンノワールの横には、レモンのスフレと燻製のムースが添えられています (写真のフォーカスが脇役のはずのスフレに合っちゃってます)。 ブーダンノワールの正に「血を喰ってんぞー」って味わいと、 爽やかなレモンのスフレ、そして煙たい感じのムース。 およそ合いそうにないんだけどピッタリ合うという、不思議なマッチングでした。

Clos de Gat Sycra Cabernet Sauvignon Reeserve 2009
名称Clos de Gat "Sycra" Cabernet Sauvignon Reserve 2009
クロ・デ・ガット "シクラ" カベルネ・ソーヴィニョン リザーヴ 2009
生産者Clos de Gat
クロ・デ・ガット
価格$ 60.90 (約7,300円)
購入店テルアビブ空港免税店

 そして師範が持参したのがコレです。 3月にイスラエル出張に行った際、 テルアビブの空港免税店で買ったイスラエル産のカベルネ・ソーヴィニョン。 同時に買ったメルローは半年前に稽古していて、 恐ろしいまでに濃いワインだったんですが、 果たしてこのカベルネ・ソーヴィニョンはどうでしょうか、と。

 色は、思ったよりも濃くはありません。 そして、2009年産と5年以上前なのに、熟成した感じは全く見受けられません。 香りは、最初は「アレッ」ってくらい弱く感じましたが、 時間が経つとこれぞカベルネ・ソーヴィニョンな黒系の果実っぽい香りが出てきました。 味は思いのほかキレイな感じで、メルローの時に感じたような恐ろしい濃さは無くて、 バランスよく造られているような印象です。

 キテレツなワインを期待して持参したんだけど案外普通、でもそれはそれで美味しいワインでした。 イスラエル土産のワインは、あとシラーが1本だけ残ってます。 次はどういうタイミングで開けるか悩ましいところです。

点数(83点)
ラぺ 魚料理

 料理はようやくメイン、まずは魚料理から。

 アマダイの鱗付きポワレ、海老芋、魚貝のソース

 上手に調理した鱗ってのはパリパリッとして美味いんですな。 もちろん身も美味いですが。

Chateau Chalon 2005
名称Chateâu Chalon 2005
シャトー・シャロン 2005
生産者Jean-Luc Mouillard
ジャン・リュック・モワラール
価格--
購入店(へんさんから)

 ここで白です。 ふつうこういう会って、だいたい泡→白→赤という順番で飲むんだけど、 そうすると魚料理の時はたいてい赤になっちゃうわけですが、 本日は違って赤の間に白が登場です。

 というのも、この白は普通の白ではなくて、 「ヴァン・ジョーヌ」と呼ばれるもの。 小樽で注ぎ足しも澱引きもせず7年以上熟成されるらしく、 ものの本によるとシェリーのような味わいだそう。 5,000本以上稽古している当道場でも初稽古の一本です。 15年も付き合いのある会になると、 だいたい皆さんあまり直球勝負しなくなって、 「これは飲んだこと無いだろ?」的な変化球を持参されるわけですが、 今回へんさんが持参されたコレは特に変化球中の変化球ですな。

 色はやはりかなり麦わら色っぽくなっております。 そして香りが凄い。ハチミツの香りが思いっきりします。 確かにシェリーっぽいヒネたような雰囲気もあるけど、 このハチミツ感があるために香りから退廃的な感じはしません。 ですが、口に含んで味わうと思いっきり退廃的、そして強めの酸が舌を襲います。 pHメーター持ってきてませんが、恐らく過去最高にpHが低いのではないかと。 シェリーが好きな方には激しくヒットするのかもですが、若いモン好きな師範にはうむむ、です。

 「これは飲まずに全部香りにして蒸発させた方が良い」などという意見が聞かれるほど、 香りの素晴らしさと口に含んでのガッカリ感の落差が大きいワインでした。 でも非常に珍しいワイン、勉強になりました。

点数(75点)
ラぺ 肉料理

 メインの肉料理は王道のコレ。

 蝦夷鹿のロースト、トランペット茸、揚げゴボウ

 上記以外にもなんか皿の上に載ってました・・・って、もうそろそろ記憶が怪しくなっております。 写真撮ってなければ、多分どんなの食べたかさえ覚えていない可能性大です。

Chateau Lascombes 2004
名称Château Lascombes 2004
シャトー・ラスコンブ 2004
生産者Ch. Lascombes
シャトー・ラスコンブ
価格--
購入店(光弘さんから)

 光弘さんの持参基準『ボルドーの格付けワインで師範が稽古していないもの』は毎度ブレなくて、 今回もマルゴー産の二級格付けのワインを持参して頂きました。 いい加減そういうワインも底を突きなものですが、 最近はボルドーの格付けワインなんてこの会以外で飲むことはほとんどないから、 今でもネタが尽きないようであります。

 色は、良い感じに熟成したボルドーっぽい、 紫色から微妙に縁に向かって小豆色がかったグラデーションのある色合い。 香りもとても良い感じで、 ギュッと締まった果実香に加えてほんのり樽の煙た香ばしさと煮豆のような熟成感があります。 これで味が丸くて太ければ大アタリなんだけど、 なかなかそうもいかなくてまだちょっと固いというか冷たい感じ。 難しいものです。

 とはいえ格付けボルドーの凄みをキッチリ感じられる、正統派の赤ワインでした。 味わいの感じからすると、本当の飲み頃はもう少し先なのかな ・・・なんて考えていたらそういう「ボルドーは古ければ良し」みたいな考えを覆す↓のワインがあるわけで。

点数(86点)
Chateau Leoville Las Cases 1992
名称Chateau Léoville Las Cases 1992
シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ
生産者Ch. Léoville Las Cases
シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ
価格--
購入店(磯子さんから)

 磯子さんには毎度ガッツ溢れるイタリア産を持参して頂いておりますが、 今回の持参ワインはコレ、なんと1992年のシャトー・レオヴィル・ラス・カーズ。 ラベルを真面目に読むと"Grand Vin de Léoville du Marquis de Las Cases (グラン・ヴァン・ド・レオヴィル・デュ・マルキ・ド・ラス・カーズ)"と、 大変長ったらしい名前です。 道場では過去に3ヴィンテージと稽古しています (1999年産1984年産1979年産)。 「安ワイン道場」ではありますが、長く続けていればそういうこともあります。

 外観は、本日2本目の「濁りワイン」の登場です。 色あい的にも前のラスコンブと比べると明らかにオレンジ色がかった範囲が広くなっています。 香りも、どちらかといえば奈良漬っぽさが前に出ていて、 そしてなぜか石鹸っぽい香りもあって田舎のお婆ちゃん的な印象を受けます。 味は良いんだけどね。ボルドーからブルゴーニュ側にかなり歩み寄ったような、 渋味穏やかで酸味がしっかり感じられるバランスになっています。

 というわけで、師範的には「既にピークを過ぎた」ように感じられるワインでした。 でも、これはこれで美味いとは思うんですよ。 好きか嫌いかでは「もっと若い方が好き」なだけで。

点数(81点)
ラぺ デザート

 そしていよいよデザートですが、それが二皿ありました。

 韃靼そば茶とゲランド産の塩のブランマンジェ
 洋ナシのコンポートを甘くて香ばしいので巻いたやつ (左写真)

 デザートが二皿もあるのは嬉しいですが、 今回みたいなワイン会だと一皿はチーズにして頂ければもっと良かったかも ・・・というか、全体に大満足な料理だったけどチーズが無かったのが唯一残念な点でした。

Chateau Doisy-Daene 2001
名称Château Doisy-Daene 2001
シャトー・ドワジ・デーヌ 2001
生産者Ch.Doisy-Daene
シャトー・ドワジ・デーヌ
価格
購入店(光弘さんから)

 持込みは基本一人一本なんですが、今回のコースには食後酒が含まれていないから、 ということで幹事役の光弘さんがもう一本、それもソーテルヌ二級格付けのデザートワインを持参。 ありがたい話であります。 というわけで本日のボルドー3本はどれも二級格付け。贅沢な話ですな。

 さて最後のこのワインはというと、色はキッチリ山吹色から黄金色がかったいろあいで、 見るからに美味しそうです。 そして香りが凄い。アプリコットとかマンゴーとか、 そういう甘いフルーツの香りがバンバン感じられます。 ソーテルヌって、場合によっては貴腐香が強くてフルーツ感が控えめなものもあるけど、 これはかなりフルーツ側に寄った傾向です。 味もとにかく甘酸っぱくて、古今東西老若男女誰にでもウケそうな美味しさです。

 いやー、やっぱりシメのソーテルヌは美味いですな。 食後酒にはブランデーみたいなハードリカーも良いけど、 やっぱりデザートと合わせることを考えるとこういう甘口ワインは欠かせない存在かと。 ただ、これを一人で一本飲むとなると糖尿病になりそうですが。

点数(90点)
ラぺ お茶

 最後にお茶(エスプレッソ)茶菓子が出されてコース終了。 いつもエスプレッソにするかハーブティにするか悩むけど、 やっぱり脳味噌をシャキッとさせたくてエスプレッソにする師範です。

 結果的には大満足な料理とワインでした。 開始前は『16,000円ってどんだけ~?』と思う部分もあったわけですが、 やっぱり世界はそれなりに対価を支払わないと見ることができない、 ということを理解し納得した次第であります。

 ・・・というわけで皆様まずはまた来年までごきげんよう。 光弘亭訪問の話があれば乗らせて頂きます。


11日(水)

Alceno 12meses Monastrell 2011
名称Alceño "12meses" Monastrell 2011
アルセーニョ "ドーセ・メセス" モナストレル 2011
生産者Bodegas Alceño
ボデガス・アルセーニョ
価格854円 (単品価格 1,166円)
購入店 京橋ワイン 楽天市場店

 本日の夕食調理担当は師範で、メニューは鶏手羽元とソーセージとピーマン&シメジのトマト煮、 ニラとモヤシのカレー炒め、ベーコンとレタスのスープ。 ま、赤か白かで言えば赤でしょうね、というメニューであります。

 そして選んだワインは、 個人的「スペインをちゃんと知ろう」シリーズの11回目(前回はコレ)、 京橋ワインさんの『パーカー90点以上6本セット』からの一本、 スペイン東部ムルシア州はフミーヤ産の赤で、品種はモナストレル。 "12meses"とは12ヶ月樽熟させているということらしい。 アルコール度数も昨今のスペイン産らしく大変高い14.5%で、パーカーポイント90点。 と、そこまでは濃いワインに対する期待が膨らむものだけど、 裏ラベルにちょっと気になる情報があって、添加物として 「酸化防止剤(亜硫酸塩)」以外に 「酸味料(クエン酸)、安定剤(アカシア)」が含まれています。 それが飲む前から気になっております。

 さて抜栓。色はしっかりと濃い紫色で、ネットリ感と脚の長さもあって外観的には期待感バッチリです。 ところが香りは思いのほかスケールが小さめで小ぢんまり。 特に、樽熟期間をウリにしている割には樽香は控えめで、 モナストレル種らしいストレートで親しみやすい果実香がメインです。 味は、基本的に「甘酸っぱ渋い」って感じでしょうか。 それが抜栓してから飲み終わるまで、ずーっと同じテンションで続きます。 これが「安定剤」の効果かなぁと思いますが、 一人で一本ペロッと飲むウワバミには変化に乏しくネガティブな評価です。

 ポテンシャルの高さはしっかり感じられるんだけど、 余計な添加物のせいでどこか面白くないワインに仕上がっちゃってる気がします。 普通にやろうぜ普通に。これだけのポテンシャルがあれば変な添加物なんて無くても 競争力のあるワインが出来るでしょうに・・・と思うんだけど、そうじゃないのかなぁ。

点数73点

8日(日)

イオンリカー天王町店 有料試飲コーナー Beaune Premier Cru 2008 [Maison Charlotte]

 先週火曜に引き続き、本日も近所のリカーショップで有料試飲。 火曜の時点では『なにか間違ったとしか思えない値段』のものもまだあったんだけど、 その通り間違っていたのか最初の客寄せだったのか(多分後者)、 本日時点では概ねボトル1本の値段が3,000円以下の物が30ml:100円、 ~5,000円が30ml:200円、~10,000円が30ml:300円、 10,000円以上(1種類のみ)は30ml:500円と、そこそこ順当な値段になっておりました。 あと、白の方には清酒も加わってました。

 そんな中、未だ当初の値付けで売られていたのがコレ。
   Beaune Premier Cru 2008 [Maison Charlotte]
1本の売値が4,838円なのを60ml:200円で頂きました。これはまだ「バーゲン試飲」状態ですね。

 抜栓後も酸化を抑制するシステムが導入されてはいるようですが、 さすがに残り最後の方だったので、かなり開ききってはいましたが、 それでも南ブルゴーニュのちゃんとしたワインらしい妖艶さが感じられたように思います。

 さてこの有料試飲コーナー、今後はどう変遷していくのか師範は興味津々・・・ でも読者な皆さんのほとんどは興味ないと思いますが、定期的にレポートしていきたいと思います ・・・って、試飲以外はまだ一本も買ってないんだけどね。

Benchmark Chardonnay 2014
名称Benchmark Chardonnay 2014
ベンチマーク シャルドネ 2014
生産者Grant Burge Wines
グラント・バージュ・ワインズ
価格1,046円 (単品価格 1,728円)
購入店 エノテカ楽天市場店

 本日の夕食は、先日の名古屋出張の際に買ってきた手羽先(石昆の「うみぁーっ手羽」しょうゆ味&八丁味噌味)、 鶏の唐揚げ、ナスの素揚げとトマトのサラダ、キュウリと塩昆布の酢の物。 ワインは赤でも白でも良さそうなメニューなんで、 現状在庫の多いニューワールド系の白を合わせることに。 選んだのはオーストラリア産のシャルドネ、 この造り手の赤ワインとは以前カベルネ・ソーヴィニョンシラーズと稽古しております。 それらの経験から類推すると、白も結構シッカリ系のワインであることが想定されます。

 色は、このクラスとしてはややシッカリした感じのレモン色。 香りは、黄桃やパイナップルのような甘くてフルーティな香りがたっぷり。 口に含むとほのかにバニラっぽさもあって、南のしっかり熟したシャルドネを軽く樽熟したらしい香りです。 味は、タップリとした旨味とそこそこしっかりした甘味がメイン。 惜しむらくは酸味がやや弱めなので、若干浮ついた印象を受けます。

 目論見通り、オーストラリア産らしいしっかりした白ワインなので、 鶏の手羽先とか唐揚げみたいな料理にもちゃんと対応できておりました。 惜しむらくはもう少し酸があればなぁ、です。 酸味が苦手な人には好都合かもですが、師範は若干「酸性人」なところがあるので、 白ワインのpHは3.0~3.5あたりがスイートスポットです。

点数73点

7日(土)

サントリー ゴールデンエール

 秋も深まって参りまして、しっかり系のビールが美味しくなりました。 また最近はビールメーカーも発泡酒や第三の、ってんじゃなくてビール分類の新商品をいろいろ出してくれるんで、 選び甲斐がありますな。

 ・・・というわけで今回買ったのは、 サントリーの「クラフトセレクト」シリーズ第7段のゴールデンエール、 一本税別198円の通常ビール価格。 飲んでみると、最近リニューアルした「サントリーモルツ」と同傾向の味わいで、 旨味を強く感じます。それに、エール・タイプらしい柑橘類っぽい香りが少しあってなかなかナイス。 「白ワインを思わせる華やかな香りと爽快な後口」と書かれていますが、結構納得感があります。

 香りの華やかさに関しては、気合の入ったペール・エールなんかには及びませんが、 常飲ビールとしてはこれくらいが丁度良いかもですね。 と言っても「限定醸造」らしいので定番化はしてくれないんでしょうけど。

Duque de Campo Brut N.V.
名称Duque de Campo Brut N.V.
デュケ・デ・カンポ ブルット (ヴィンテージ無し)
生産者Vicente Gandia Pla
ビンセンテ・ガンディア・プラ
価格755円
購入店オーケー阿久和店

 次女は一泊二日の宿泊研修から元気に帰って参りました。 そして夕食は、今シーズン初の鍋。鍋種は、鶏モモ肉、豚肩ロース肉、真ダラ、あとは野菜いろいろ。 師範的には具材が何であれ水で煮るものは「水炊き」で出汁で煮るのが「寄せ鍋」だと思ってたけど、 師範代的には「水炊き」は具材が鶏肉に限られて、「寄せ鍋」のバリエーションとして出汁と水の差があるんだとか。 果してどちらが正解でしょうか?

 閑話休題、本日のワインはスペイン産のカバを。 普段行かない「オーケー」なるスーパーに置かれていた、 知らない輸入元が入れる知らない銘柄。 お値段は税込755円、一般にシャンパーニュに比べるとかなりお手頃価格なカバだけど、 その中でもこの値段はかなりお安め。ちょっと訝しがりつつ稽古開始。

 色は薄いレモン色で、麦ワラっぽさはあまり感じません。 泡立ちもあまり強くなく、見た目はシャンパーニュとはちょっと違う感じです。 香りは、柑橘類っぽいフレッシュな香りがパーッと広がって、なかなか良い感じです。 品種はシャルドネとマカベオと書かれていますが、なんとなくドイツの白みたいな印象を受ける香りです。 そして味は「あぁカバらしいなぁ」なキンキン感。 甘味も酸味も控えめで、苦味が暑く全体を覆っていて、金属を舐めるような雰囲気を感じます。

 とまぁ香りは良いんだけど、味に関しては値段に正直、といったところでしょうか。 どうしてイケてないカバはこういうキンキンした味わいになっちゃうんだろね? そしてコレは特に苦みばしっていて、上に書いたビールとは逆に 「ビールのような味わいのワインです」と言いたいスパークリングでした。

点数64点

6日(金)

Enebral 2010
名称Enebral 2010
エネブラル 2010
生産者Bodegas Allegro con Spirito
ボデガス・アレグロ・コン・スピリト
価格1,032円 (単品価格 1,177円)
購入店 うきうきワインの玉手箱

 本日から次女は一泊二日で小学校の宿泊研修、 というわけで食卓を囲むのは三人で、メニューはレンコンの香草炒め、牛ハラミとキャベツの炒め物。 子供が片方だと静かで良い感じです。

 そしてワインは、ここんとこ稽古を固め打ちしているスペイン産の赤。 やはり集中して稽古することによって、土地や品種の個性や、自分に合う・合わないが見えてくる気がします。 というわけで、個人的「スペインをちゃんと知ろう」シリーズの10回目 (前回はコレ)、 うきうきワインさんの5本セットからの3本目。 このワインは、スペイン北西部にあるカスティーヤ・イ・レオン州トロの産で、 品種のティンタ・デ・トロはテンプラニーヨの別名とのこと。 そしてパーカーポイント91点、アルコール度数は14.5%と書かれていて、メチャクチャ強そうです。

 色は濃い、確かに濃くて向こうは見えないんだけど、色合いは若干明るめで、黒って感じではありません。 香りは、ギュッと濃いベリーの香りをベースに、豪州産みたいなミントっぽい感じ、 そしてコーヒーやチョコレートみたいな甘香ばしい香りがあります。 この要素の多さと複雑さは1,000円程度のワインのクラスを遥かに超えてます。 味は、2010年産と結構経っているのにまだまだ渋味がガチガチです。 この味わいは確かにテンプラニーヨだなぁ、という気がします。

 ・・・と抜栓してすぐはかなり飲み辛い雰囲気だったけど、徐々に開いて柔らかくなってきました。 というわけで、間違いなくポテンシャルは高いと思います。 あと数年、いや10年くらい待った方が良いのかもですね。

点数75点

4日(水)

山ちゃん 名古屋駅東口店 外観

 本日は名古屋方面へ日帰り出張。 先方での打ち合わせはつつがなく終了し、午後5時過ぎには名古屋駅で現地解散。 このまま帰ってもつまんないなぁ、ということで、名古屋で一杯ひっかけて帰ることに。 選んだお店は世界の山ちゃん 名古屋駅東店。 名古屋と言えば手羽先でしょう、というベタな感じで選びました。

 場所は、名古屋駅からちょっと歩いたところにあって、案外近くないですが、 その分師範みたいな旅行者の一時利用って感じは無くて、地元に根差した居酒屋的な客層でした。 師範はお一人様なんでカウンターに案内され、真後ろが入口なんでスタンバってる店員さんに注文し放題でした。

山ちゃん 名古屋駅東口店 手羽先

 この店に来て、これを頼まないわけにはいかないでしょう、 ということでとりあえずの注文は幻の手羽先、一人前5本420円、 そしてぞっこんキャベツ210円也。 手羽先はスパイスの効いたジャンクな味わいで、 5本で420円というのは安いと思いますが(お土産の手羽先は8本で1,400円弱)、 いかんせん一個が小さいです。だもんで、あまりしっとりした感じは無くて、 基本パサッとした食感と強いスパイスの味わい。 確かにビールには合いそうです。

 あとの追加注文は味噌串カツ3本280円。 これも味濃いですね。そういう文化だと知ってはいたけど、 やっぱりそうか、と再認識します。

山ちゃん 名古屋駅東口店 ワイン

 アルコールは、まず生ビール大 720円をゴクゴクっと。 それでひと心地ついたら「安ワイン道場師範」の定例業務で、 赤ワイン&白ワイン(グラスで各300円)を注文。 これが、メニューブックには結構ちゃんとしたグラスに入っているように載っていたけど、 実際に出されたグラスは仏さんに上げるような小さいやつ。 内容的には白は甘味がちで果実っぽさがあり、赤も雑巾臭はありつつ果実味を感じる内容で、 多分どちらもフランジアでは無いかと。

 で、この店でワインを飲むべきではないと判断して、次なる注文はプレミアムモルツ中瓶480円也。 やっぱり瓶ビールは安心感があります。

 そんなこんなで、お一人様宴会のお会計は3,000円弱。 サービス料はかかってないし、単価の合計としては極めて真っ当なんだけど、 心の奥底に「これで3,000円かぁ」という印象はあります。 やっぱワインの量が少ないのがイカンよ、うん。

Stone Circle Classic Red 2014
名称Stone Circle "Classic Red" 2014
ストーン・サークル "クラシック・レッド" 2014
生産者Cassegrain Wines
カッセグレイン・ワインズ
価格(490円:187ml)
購入店JR東海 東海道新幹線車内

 そして、帰りの新幹線車内でも飲んじゃいます。 車内販売のお姉さんから買い求めたのは、187mlの赤ワイン、お値段税込490円也。 ちなみにこのワインがこの値段で売られているのは行きの新幹線で確認済みでした。 ホームのキオスクでも同じ値段で売られているので、 せっかくなら車内販売で、と考えた次第です。

実はこのワイン、6年前にも2006年産と同じく新幹線車内で稽古済み。 値段はちょと上がってますが、銘柄は変えないんですねぇ、JR東海は。

 というわけで新幹線車内で稽古開始。 色は、半透明のプラカップなんでよく判らないっちゃ判らないんですが、 雰囲気的には結構青く濃い紫色な感じがします。 香りは案外悪くないです、というか、普通に豪州産の赤ワインらしい果実っぽさタップリの香りと、 ほのかな樽香まで感じられます。 味も、間違いなく「普通に美味いよなぁ」です。 酸味も渋味も甘味もあって全体にシッカリ感があり、 こういうサイズの宿命である「あっと言う間に飲み干しちまいましたッ」 って状況にならないメリットがあります。

 ホントにマジで悪くないです。187mlで490円なんで、フルボトル換算だと1,960円、 それくらいしてもおかしくないワインだと思います。 それに比べると、航空会社のこの手のワインはイケてないですねぇ。 世界を股にかける航空会社より、ドメスティックなJRの方が安ワインの目利きがある、 と言っても過言ではありません。

点数75点

3日(火祝)

イオンリカー天王町店 有料試飲コーナー The Hess Collection Mount Veeder / Napa Valley 19 Block Mountain Cuvee 2011

 今月の冒頭部分にも書いた、近所のスーパーに出来たリカーショップの有料試飲コーナー、行ってみました。 そして本日試飲したのはコレ。
   The Hess Collection Mount Veeder / Napa Valley "19 Block Mountain Cuvée" 2011
一本での売値は税別8,800円、税込だと9,504円という高級品。 それを200円分(60ml)頂きました。 結果、「こりゃ確かにプレミアム・ナパだわ」という内容で、グラス売りだと大変お買い得。 このクラスがこんな値段で飲めるのは今のうちだけかも知れません。

 まずは1,000円のプリペイド・カードを買ったのであと残り800円、 同じように60mlずつ飲めばあと4種類も楽しめます。 スーパーへ買い物に行く楽しみが増えるってもんです(当然スーパーから家への運転は師範代に任せます)

Norton Barrel Select Chardonnay 2014
名称Norton "Barrel Select" Chardonnay 2014
ノートン "バレル・セレクト" シャルドネ 2014
生産者Bodega Norton
ボデガ・ノートン
価格981円 (単品価格 1,620円)
購入店 エノテカ楽天市場店

 夕食のメニューは、まず食前のツマミにイタリア風冷奴(豆腐に岩塩とバルサミコ酢とオリーブオイルをかけたもの)、 食中は手羽中のコチジャン焼き、ブリ大根、ホウレンソウのおひたし。 ワインは、「南方系白ワイン強化稽古」を再開して、本日はアルゼンチン産のシャルドネを。 この銘柄の2009年産と稽古済み

 色は、このクラスとしてはかなりしっかりしたレモン色~黄金色が見て取れます。 香りは、ボリュームこそおとなしめですが、 内容的には結構複雑で、 「白桃やりんご、バニラやココナッツ」といったお店のサイトに書かれている文言そのまんまな香りを感じます。 味わいは、酸味は穏やか、甘さはあるけど出過ぎてなくて、軽い感じの白のように口に入ってきますが、 コクがあって余韻が長く、香ばしい感じが残るんで、咽喉の奥に落ちるときはしっかりしたワインの印象を残します。

 よろしいんじゃないでしょうか。 5年前に稽古した2009年産とはかなり異なる印象です。 目立った感じは無くて、かなり優等生的なアルゼンチン産ですが、 和食にも洋食にも肉料理にも合いそうで、応用範囲が広い感じです。

点数75点

2日(月)

Seleccion Barrica 105 Garnacha Tintorera 2013
名称Seleccion Barrica "105" Garnacha Tintorera 2013
セレクシオン・バリカ "105" ガルナッチャ ティントレラ 2013
生産者Finca Los Aljibes
フィンカ・ロス・アルヒーベス
価格799円
購入店 ヴェリタス

 今週は火曜が休日、そうなると、師範オリジナルのハッピーマンデー法が最大限にその効力を発揮して、 月曜は休前日で飲んで良い日、火曜は休日で飲んで良い日となります。 そういうわけで、本日のチョイスは個人的「スペインをちゃんと知ろう」シリーズの9回目 (前回はコレ)、 スペイン内陸部カスティーヨ・ラ・マンチャのガルナッチャ・ティントレラ。 この銘柄は、樽番号が違うけど、多分同じ銘柄の2009年産と稽古済み。 その時の398円は例外として、通常価格もジワジワ上がっている模様。 それでも畑名("El Nordal")、樽の種類("French Oak Seguin Moreau")、ボトリング日("23.Mar.2013") なんてのがちゃんと書かれてこの値段は嬉しい感じです。

 色は、若くストレートでしっかりした感じの紫色。 香りのボリュームはそんなに強くありません。香りの傾向的には、 ツンッと刺激的な果実香に加えて、意外と目立つのが銅に付くサビである緑青のような香り。 味は、良くも悪くも若いスペイン産で、甘味はあるけど渋味は荒っぽくて、 それでも案外抵抗感なくスイスイ入っていったりして、 好き嫌いが別れそうな感じです。

 今回の個人的スペインシリーズでは、 どちらかというと比較的熟成されていてカドが取れた感じのワインが多かったんだけど、 これは普通にパワフルで若くて荒っぽいスペイン産でした。 でも、800円だと思えばアリですよ、間違いなく。

点数74点

1日(日)

喰いしん坊 つちや サンマ刺身

 11月22日のライヴに向けて、いつもより多めにバンドのリハをしております。 というわけで本日のリハ後の飲み会は、代々木駅西口出てすぐの喰しん坊 つちやというおやじ系居酒屋。 前回が7月なので、およそ三ヶ月ぶりです。

 そして本日は結構お客さんが多くて繁盛してました。 特に女性のお客さんが多かったような。 一人でフロアを廻している大将も大変そうでした。

喰いしん坊 つちや ナポリタン

 食べた料理は、刺身三種盛り (内容はいつもシメ鯖とマグロ中落ちとオヒョウのエンガワ、全て冷凍可能なところがミソかも)、 ハムカツ(ハム薄いっす)、 チヂミ(アツアツで美味)、 秋野菜のサラダ(柿が入ってました)、 揚げ山芋スティック(これはマネしよう)、 ナスのピリ辛炒め(かなりピリ辛)、 サンマの塩焼き(美味いけどウチでも出来ます)、 サンマの刺身(上写真:この切れ味はウチでは出来ません)、 ナポリタン(右写真:「一日3台限定」らしいけど、なぜ「台」?) カキフライ(下写真:生は無理な師範もフライは大丈夫)、 川エビ唐揚げ(かなりドライな川エビ)・・・などでした。

喰いしん坊 つちや カキフライ

 飲み物は、最初に生ビールを三杯ほど頂いた後、焼酎に移行。 ベース担当のMw氏が『麦焼酎が良い』というので、いいちこをボトルで注文。 ところが大酒飲みのキーボード担当Mz氏が、『風邪気味なので焼酎は・・・』 『麦はどうもねぇ』と言いだし、 途中からシークァーサー・サワーなんて飲み出し始めやがって、 そして麦をリクエストしたMw氏はあまり量は飲まないもんだから、 なんとなく師範一人で飲んでたような感じ。 それでさすがに飲み切れず、このバンド初のボトルキープをしてきました。

 そんな感じで、本日の支払いはMz氏&師範のウワバミ側は5,000円、Mw氏Hr氏の非ウワバミ側は4,000円。 備忘録は以上でございます。