稽古日誌:2021年12月

2021年の稽古本数

 12月、今年はいろいろあって、個人的にはあまり「1年が早かったな」という感覚は無いですね。

 そのいろいろの最たるものが、緊急事態宣言が出されたり解除されたりの連続だったわけですが、 道場の稽古本数を振り返ると如実にその影響が反映されています。 年初は解除期間だったので1月高め、次の解除は3月末~連休前なので4月高め、 更に本格的に宣言解除された10月以降は本数が跳ね上がっています。 そして先月11月は、道場24年の歴史初の60本オーバー(62本)!・・・いろいろ大丈夫か?師範!・・・ これからも健康とお財布に気を付けながら楽しく稽古を重ねて参りたいと思っております。

 掲載本数と与太話&写真が増えすぎて、また個人ホームページサービスの容量を追加。 今どき50MB追加分が550円/月ですよ。ギガじゃなくてメガですよ。やっぱりサーバー引っ越すべきかなぁ。 Java Script等が使えて安価なところ(容量は1GBもあれば十分)、ありますかね?

 12月3日、引っ越しの具体的な検討に入りました。年明け公開を目指します!

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31日(金休)

安ワイン道場のスーパーカー

 本日の年末行事は、午前中に道場のスーパーカー(※)の洗車。 ガッツリ手洗いしてまるで新車のようにピッカピカ・・・にはならんわな。もうすぐ15年だからね。 それでも年に1回くらいはお礼を兼ねて洗って差し上げております。

(※)スーパーへの買い出しくらいにしか使わない車、の意味です。

 午後は、家族にオムライスを作ってご近所のフレンチにおせち料理を取りに行って、 今年の年末作業は終了でございます。お疲れさまでした。

安ワイン道場のスーパーカー

 師範的には年内の作業はすべて滞りなく完了したことになりましたので、 お疲れさま&今年最後のビールは勝手知ったるインドの青鬼。安定の美味しさです。 師範代は(手前の食材で)これから「がめ煮(筑前煮)」を作るそうです。

ニューワイン会 シャンパーニュ2本セット

 さて本日も「ニューワイン会」に参加致します。大晦日でも普通にご家庭で食事しながら参加できるのがよろしいですな。 今回のお題はシャンパーニュ2本、セットで7,980円。 道場の稽古範囲を超えるので参加を見合わせようかとも思いましたが、まぁ年末年始すからね、ヨシとしましょう ・・・ってか楽しいからな。お値段関係なく参加しちゃいます。

Gamet Rive Gauche Brut N.V. [Maison Gamet]
名称Gamet "Rive Gauche" Brut N.V.
ガメ "リヴ・ゴーシュ" ブリュット N.V.
生産者Maison Gamet
メゾン・ガメ
価格3,470円 (単品価格:5,500円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 その一本目がコチラ、「ガメ」という造り手の"Rive Gauche (左岸)"と名付けられたキュヴェ。 品種はムニエ1/3, ピノ・ノワール1/3, シャルドネ1/3。熟成期間40ヵ月、ドザージュ9.0g/Lだそうです。

 色は薄めの黄金色。泡のキメの細かさとボリュームが凄くて、注いだあと時間が経ってもずーっと糸のように立ち昇ります。 香りは、いかにも「良いシャンパーニュ」な、黄桃のような甘いフルーツの香りに焦がしたパンのような香ばしさ。 やや熟成した感じもあって、複雑な香りです。 味わいは、それなりに甘さはあるだけどギュッと絞るような酸味と軽い苦味があって、タイトで厚みのある味わいです。

 これは美味しいシャンパーニュですな・・・っつーか師範にとってシャンパーニュは、だいたいどれも美味しいし違いが明確じゃ無くて、 いわゆる「解像度が低い」という状況にあります。来年はそこをなんとかしたいところであります。

 半分弱を元日に残しました。泡はかなり弱くなりましたが、香りの華やかさは健在です。 昨日より熟成感が前面に出てきた気がしますね。いずれにせよ2日くらいは余裕で楽しめるシャンパーニュです。

点数83点
Doyard-Mahe Vertus Premier Cru Brut Rose N.V. [Doyard Mahe]
名称Doyard-Mahé Vertus Premier Cru Brut Rosé N.V.
ドヤール・マエ ヴェルテュ・プルミエ・クリュ ブリュット ロゼ N.V.
生産者Doyard Mahé
ドヤール・マエ
価格4,510円 (単品価格:7,150円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 もう一本はドヤール・マエのロゼです。 今年の始めにグラス1杯稽古したコレと銘柄的には同じものと思われますが、 シャンパーニュはロットによって変わりますからね。 品種はシャルドネ88%、ピノ・ノワール12%。ドザージュ10g/Lで熟成期間24-30ヵ月だそうです。

 色は、まるでザクロジュースのような鮮烈な濃いピンク色です。 ピノ・ノワールは12%なのでほぼブラン・ド・ブランなのに、こんな色にも出来るですね。 そしてビックリなのは泡持ちの良さ。まるでビールみたいにいつまでも液面を泡が覆っています。液体の粘性が高いんでしょう。 香りは、どちらかというとフレッシュ寄りというか、イチゴのような酸味のあるフルーツの香りがします。 味わいは、しっかりとしたベリーの雰囲気があって甘酸っぱいバランス。これも美味しいですね。

 いわゆるシャンパーニュらしいかと問われるとちょっと違う感じもしますが、 先入観を取っ払って好き嫌いで言えば大好きな系、わかりやすく美味しいスパークリングですね。 まるでフルーツを頬張っているような果実感が楽しい1本です。

 こちらも翌日再稽古。ニューワイン会の参加者の反応を見ていると、抜栓時に吹いている方もいらっしゃるみたい。 それくらいガスと液体の粘りが強いです。翌日になっても、泡や香り含めてほとんど変化がありませんでした。

点数85点
ニューワイン会 シャンパーニュと天ぷら ニューワイン会 年越し蕎麦と天ぷら

 大晦日の食卓は、シャンパーニュと天ぷら、そして年越し蕎麦と天ぷら。日本人バンザイ!です。

 そして、お会いした皆様、読者の皆様、今年もお世話になりました。 来年もよろしくお願いします!


30日(木休)

安ワイン道場 稽古場の窓

 本日の年末行事は、窓拭き、エアコンのフィルター清掃、包丁砥ぎ。 道場稽古場には3階分の大きな窓があるのですが、もう二階と塔屋部分の窓を拭くのは止めました。 酷く汚れる感じもないし、だいたいバーティカル・ブラインドをしているので汚れてても気になりません。 なので労力に対する成果の価値が低いと判断しました。

清酒飲み比べ

 ・・・などという自己弁護は置いといて、とりあえず「師範お疲れさま!」ということで、正月用に調達したちょっと良い清酒(左)をお毒見。

10月から飲んできた楯野川の夏酒(右)はさすがに風味が落ちた気がします・・・ってかもっとさっさと飲めや。 今回買った「鍋島 純米大吟醸」は甘味と旨味がたっぷり。九州の刺身醤油に合いそうですな。 正月が楽しみです。

Chassagne-Montrachet Premier Cru Morgeot 2014 [Philippe Colin]
名称Chassagne-Montrachet Premier Cru "Morgeot" 2014
シャサーニュ・モンラシェ プルミエ・クリュ "モルジョ" 2014
生産者Philippe Colin
フィリップ・コラン
価格5,496円 (値引き前税別:5,480円)
購入店カーヴ・ド・リラックス

 年末なので良いワインを開けていきます。 本日のチョイスは、ブルゴーニュはシャサーニュ・モンラッシェ1級畑の赤。 高騰著しいブルゴーニュにあって、1級で5,000円台はお買い得、ってことになってきましたよ。 フィリップ・コランのワインは、かなり以前に村名格付けと稽古していて、 好印象な造り手です。

 ちなみに料理は、銀ダラの西京焼き、シシガシラと鶏の煮物、合鴨の燻製、ブロッコリーとツナとトマトのサラダ、カリカリ鶏皮。 「ブルゴーニュに合うのか?」って?細けぇこたぁ良いんだよ、だいたい合うでしょ。

 色は濃いめの赤紫で、キレイに澄んでいます。2014年産ですが、まだ熟成した感じは見て取れません。 香りはとても素晴らしい。いかにもコート・ド・ボーヌな感じの肉感的なフルーツ香、そして上品なバニラ香。 香りのボリュームも立派で、凡そ5,000円のブルゴーニュとは思えません。 味わいは、美味いっちゃ美味いんだけど正直ちょっと固い感じ。甘さ控えめ酸味もそれほど強くないからか、渋味が前面に感じられます。

 やっぱり高いワインは美味いっす。欲を言えば香りは良いんだけど、味わいがちょっと固いんですよ。 2014年、もしかすると1回目のピークと熟成のピークの谷間だったのかも知れません。 ただ、このクラスのブルゴーニュが5,000円で楽しめるのは、今となってはありがたいことのようにも思えます。

点数86点

29日(水休)

Chateau Mercian Uenoyama Koshu 2019 [Ch. Mercian]
名称Château Mercian Uenoyama Koshu 2019
シャトー・メルシャン 上ノ山 甲州 2019
生産者Ch. Mercian Katsunuma Winery
シャトー・メルシャン 勝沼ワイナリー
価格(4本セット:寄付金額 46,000円)
購入店山梨県韮崎市

 本日午前中はガッツリと道場の更新作業、そして午後は買い出しだったので年末行事はお休みです。 帰省しないと「いつまでに」って気分にならなくて、大掃除とか年始でも良いや!になっちゃいますね。

 そんな午後、昨日の痛飲のダメージからか、やさしいワインが飲みたい気分。 なのでアルコール度数9.5%の日本ワインと稽古します。 ワイナリー限定発売で、上ノ山(うえのやま)地区の棚式栽培の甲州100%、生産本数は約400本とのこと。 ドイツワイン的なちょっと甘さのあるワインを期待しました。 合わせた料理は、豚と大根の角煮、水菜と豚の炒め物、トマトとアボカドのサラダです。

 色はほぼ無色透明です。粘性も低めでまるで水のようです。 香りはとても甲州種らしいスッキリした雰囲気。酢橘のような和柑橘の香りと、ミカンの花のようなシャープな甘さのある香りを感じます。 味わいは・・・ガッツリ酸が効いています・・・そして全く甘さがありません。 糖度5.0ってのは道場の二次元グラフの下限ですよ(赤い「グラフ表示」のボタンを押してみてください)。 アルコールのボリューム感が無いこともあって、キレッキレの味わいです。

 結果、全然「やさしいワイン」じゃありませんでした。 少年剣士のような素朴さ&純粋さを感じるワインです。 ワイナリーでの販売価格は3,000円とのこと。ちょっと高いなぁ、2,000円ならアリなんですけどね。

点数71点

28日(火休)

ワインステーション 入口

 本日は、ワインステーション+さんの忘年会に参加させて頂いております。 参加費は7,000円で時間無制限の飲み放題。こういう状況だと飲み過ぎるのは仕方ないですねぇ。 ツイッターでおなじみの方々(下記)が参加されておりました。

 ワインステーション+さん(駅長さん)
 もりりんさん(助役さん)
 MOMOさん
 ぬーさん
 ましゅまおさん
 遠藤 夏季さん
 アレンさん
 ayucowさん
 だいすけさん
 安ワイン道場師範
 (スミマセン、アカウントを捕捉できていない方もいらっしゃいました)

Cuvee Brut N.V. [KWV]
名称KWV Cuvée Brut N.V.
KWV キュヴェ・ブリュット N.V.
生産者KWV
KWV
価格
購入店ワインステーション+

 駆けつけ1杯目(2杯頂きましたが)は、南アフリカの大手"KWV"のスパークリングです。 この銘柄は、以前も稽古しているようですが、ボトルのデザインが違うので別物ですかね?

 色は、結構しっかりしたレモン色に見えますし、泡もきめ細かくボリュームがあります。 香りは、ストレートに果実の雰囲気を感じるフレッシュな感じです。 味わいはやや甘めですね。旨味もあってコクもあって、結構シッカリ感があります。

 素直に美味しいと感じる、万人ウケしそうなスパークリングです。 もちろん師範もその万人の一人なので、美味しく頂きましたよ。

点数(78点)
Mas Xarot Gran Reserva N.V. [Mas Xarot (VC Monastell)]
名称Mas Xarot Gran Reserva N.V.
マス・シャロット グラン・レセルバ N.V.
生産者Mas Xarot (VC Monastell)
マス・シャロット (VC モナステル)
価格
購入店ワインステーション+

 次はスペインのスパークリングを頂きました。この銘柄は先日の「鬼コスパセット ワイン会」でも頂いておりますね。 そのセットは購入済なので、道場にも在庫しております。なので詳しくはそちらをご参照ください・・・なのですが一応感想を。

 外観的には前の南アフリカ産と大きな違いはありません。 香りは、かなりシャンパーニュ寄りというか、熟成感があります。 あと、トーストのような香ばしさもあって、香りの複雑さは一枚ウワテです。 味わいも、複雑な奥行き(って何?ですが)を感じます。

 さすが長い熟成期間を経ているからか、やっぱりご立派ですね。 道場の在庫はいつ飲もうかな?こうやって既に稽古しちゃうと分った気になって先延ばしになっちゃうのよねぇ。

点数(81点)
ワインステーション MOMOさん謹製モツ鍋

 今回のお料理のメインは、MOMOさん謹製のモツ鍋です。 ちゃんと出汁から作ってあって立派です。道場では適当に「モツ鍋スープ」なんてのを買ってくるんですが、それとはモノが違います。 モツも、そこらへんで売られているやつじゃなくてちゃんとしています。大変美味しゅうございました。

Anatrino 2020 [Carlo Tanganelli]
名称Anatrino 2020
アナトリーノ 2020
生産者Carlo Tanganelli
カルロ・タンガネッリ
価格
購入店ワインステーション+

 ワインステーション+さんは、南アフリカワインとオレンジワインのお店なので、ここから怒涛のオレンジ大会が始まります。 まず一本目は、イタリアはトスカーナのオレンジワイン。品種はトレッビアーノらしいです。

 色は薄めのオレンジ色です。香りにはほのかにアンモニアの雰囲気を感じますが、それほど顕著ではないので師範的には許容範囲です。 口に含むと「なにコレ石鹸?」な味わい。 昔、化粧品メーカーが出していた透明な高級石鹸があったじゃないですか?あの味がします(石鹸を食べたことはありませんが)

 自然派過ぎない、良い感じのオレンジワインだと思います。 でも、こういう風になると品種の特徴なんて全くわからなくなりますね。 師範のオレンジ解像度が低いからかも知れませんが。

点数(77点)
Ecce Homo N.V. [Dom. De Balmettes]
名称Ecce Homo N.V.
エッチェ・オモ N.V.
生産者Dom. De Balmettes
ドメーヌ・デ・バルメット
価格
購入店ワインステーション+

 次は、フランスのラングドック・ルーション地方のオレンジワインです。 品種はミュスカ・プティ・グランとのこと。ミュスカなのでマスカット系の品種なんでしょうけど、聞いたことないですね。 自然派界隈は知らないことがいっぱいです。

 色は、前のイタリア産より明らかに濃くて、琥珀色に近いオレンジ色です。 香りは、間違いなくセメダインの香りがします。 子供のころにプラモデルを作っていた時に嗅いだ香りです。 味わいは・・・あまりに香りの印象が強かったので覚えておりません。

 いや、好きなんですよ、セメダインの香り。 なので道場的には高評価です。ただ、あまり得意じゃない人もいると思われるので、人を選ぶワインでしょうね。

点数(81点)
Quarticello Le Mole 2020 [Quarticello]
名称Quarticello "Le Mole" 2020
クアルティチェッロ "レ・モーレ" 2020
生産者Quarticello
クアルティチェッロ
価格
購入店ワインステーション+

 オレンジワインの3発目、またイタリアに戻ってエミリア・ロマーニャ州のワインです。 品種はマルヴァジア・ディ・カンディア・アロマティカらしいです。 ますますもって聞いたこと無い品種です。

 このボトルの最後のほうで注いで頂いたので、外観はかなり濁りのある状態でした。 こういうワインだと上の方と下の方では味わいが違うんでしょうね。 香りは、グレープフルーツのような柑橘類の香りがしっかり感じられます。 あと、ナチュラル・ワインらしい硫黄っぽさがやっぱりあります。 味わいは酸味が柔らかで、スムーズではあります。

 語彙力の無さを露呈しますが、「ナチュラル・ワインらしい香りと味わい」ですね。 このあたりでだんだん分からなくなってきていますが、構わずに続けます。

点数(75点)
ワインステーション パテ

 こちらの料理が、助役さん謹製のクルミとピスタチオのパテ。 オレンジワインに合わせるにはちょうどいい感じでしたよ。

Charles Heidsieck Rose Millesime 2005 [Charles Heidsieck]
名称Charles Heidsieck Rosé Millésimé 2005
シャルル・エイドシック ロゼ ミレジム 2005
生産者Charles Heidsieck
シャルル・エイドシック
価格(だいすけさんから)
購入店

 今回の忘年会は「持ち込み大歓迎」ということで、だいすけさんが持参されたのがコチラ。 なんと2005年産のロゼ・シャンパーニュです。ご相伴にあずかり、ありがたい話であります。 コメントは、アレンさんに語って頂きましたのでそのまま引用します。

『色はオレンジがかったピンク色。パンの香りと甘い蜂蜜の香り。アタックは軽い。きめ細やかな泡で酸味は結構しっかり』

 ・・・だそうです。多分その通りだと思います。美味しい熟成シャンパーニュでした。

点数(85点)
Kumu 2020 [Dom. de la Petit Soeur]
名称Kumu 2020
クミュ 2020
生産者Dom. de la Petit Sœur
ドメーヌ・ド・ラ・プティ・スール
価格(ぬーさんから)
購入店ワインステーション+

 こちらも、参加者であるぬーさんがお持ち込みされたワインです。 フランスはロワール産の自然派ワインで、品種はグロロー・グリとソーヴィニョン・ブランらしいです。 なんですか?グロロー・グリて。自然派界隈は知らないことがいっぱいです。

 外観は、オレンジワインというよりロゼですね。きれいなピンク色をしています。 香りにビックリです。サクラとマンゴーとイチゴの華やかな香りがパーッと来ます。 これは師範の知っている自然派ワインの香りじゃないです。 味わいも、香りの印象と地続きの華やかさ。こりゃ美味いですねぇ。

 いやー、参りました!です。 今まで稽古したことがない雰囲気のワインで、目からウロコが落ちましたよ。 ほんと自然派は奥が深いですな。

点数(87点)
El Mar Albariñ:o 2020 [Fermier]
名称El Mar Albariño 2020
エル・マール アルバリーニョ 2020
生産者Fermier
フェルミエ
価格
購入店ワインステーション+

 ここで日本のオレンジワインが登場します。新潟のフェルミエという造り手のワインですが、 これ、どなたかのお持ち込みだったのかしら?このあたりから既に記憶があやふやになってきております。

 外観は、軽く濁りのあるレモン色です。 香りは、自然派ちっくなアンモニアっぽさはほとんど感じなくて、普通にアルバリーニョ、潮風っぽい香りがします。 ところが味わいのコクがやっぱりオレンジワインなんですな。白とは違う、渋味があって口の中がギュッとなります。

 "El Mar"ってくらいだから、海のそばで栽培されたブドウなんでしょうね。 ワインからも海っぽい雰囲気が感じられました・・・ような気がします。半分創作です。

点数(76点)
Lievland Liefkoos Rose 2021 [Lievland Vineyards]
名称Lievland Liefkoos Rosé 2021
リーヴランド リーフクース ロゼ 2021
生産者Lievland Vineyards
リーヴランド・ヴィンヤーズ
価格
購入店ワインステーション+

 このあたりになると、ますます記憶が怪しくなってまいります。 でも、今回は一応ちゃんとメモはとっているんですね。そのメモをお店に忘れて駅まで追いかけてもらったりしましたが(恥)。

 で、そのメモによりますと、「色はピンク」だそうです。そりゃそうですよね。 「香りはふつうのロゼ」らしいです。普通て。 「味 - スイスイ入る」とのことです。情報量無いなぁ。

 ・・・というわけで、あまり印象には残っていませんが、普通に美味しいロゼだったようです。こんなテイタラクでスミマセン。

点数(74点)
Lo Zerbone Le Ghiare N.V. [Lo Zerbone]
名称Lo Zerbone "Le Ghiare" N.V.
ロ・ゼルボーネ "レ・ギャーレ" N.V.
生産者Lo Zerbone
ロ・ゼルボーネ
価格
購入店ワインステーション+

 ボロボロな状態でのワイン記録をまだ続けます。 こちらはまたオレンジワインに戻りまして、イタリアはピエモンテ州のコルテーゼを使ったワインのようです。 ヴィンテージはどこかに書かれていたのかも知れませんが、撮った写真からは見つからなかったのでN.V.としています。

 色は「ザ・オレンジ」で「軽い濁り」があったようです。 香りのコメントは書かれていませんのでわかりません。 味わいは、「うまみたっぷり」だったようです。こう書いていてもどんなワインだったか思い出せずにいます。

 そんな状態なのに点数を付けるとはナニゴトか!って感じですが、メモに点数書いてあるんですね。 なのでそれをそのまま書き写しております。文句があったら昨日の師範に言って下さい。

点数(78点)
Le Brutal de Raphael 2019 [Les Vins Pirouettes]
名称Le Brutal de Raphaêl 2019
ル・ブルータル・ド・ラファエル 2019
生産者Les Vins Pirouettes
レ・ヴァン・ピルエット
価格(ましゅまおさんから)
購入店ワインステーション+

 こちらは、初めましてのましゅまおさんご夫妻が持参されたワインです。 産地はフランスのアルザス、品種はピノ・ノワール。 でも赤では無くてロゼ(なのかな?オレンジかも)です。

 アルコール漬けになってボロボロの脳味噌ではありましたが、このワインは明確に覚えています。 チェリーっぽい華やかさたっぷりで、酸味がとてもしっかりでした。 美味い美味いと言って飲んでいたような記憶が薄っすらあります(覚えてないやないかい!)

 なんというか、皆さんお持ちになるワインが変化球ぞろいで、 いかに師範が普段飲んでいるワインがコンサパなラインナップなのかを思い知らされます。 もっと冒険せにゃいかんなぁ。でも怖いんだよなぁ、自然派。

点数(83点)
Carnival of Love Shiraz 2017 [Mollydooker Wines]
名称Carnival of Love Shiraz 2017
カーニヴァル・オブ・ラヴ シラーズ 2017
生産者Mollydooker Wines
モリードゥーカー・ワインズ
価格(アレンさんから)
購入店ワインステーション+

 だいたいワイン会っていうと赤が多くなりがちなわけですが、今回は2本だけ。変な人が多い会ですね、いい意味で。 こちらのワインは、アレンさんが持参されたオーストラリア産のシラーズ。 アルコール度数はなんと16.5%もあります。日本酒かよ!です。

 色はとても濃い紫色・・・だったと思います。 香りは「ミルキー」とメモに書いています。 とにかく濃くてしっかり、凄く強いワインだったと思います。

 豪州のポテンシャルを見せつけられた感じで、これまで飲んできた自然派の印象をブルドーザーのごとく払拭してくれました。 自然派以外もワインは奥が深いわ。

点数(86点)
Lievland Pinotage 2019 [Lievland Vineyards]
名称Lievland Pinotage 2019
リーヴランド ピノタージュ 2019
生産者Lievland Vineyards
リーヴランド・ヴィンヤーズ
価格
購入店ワインステーション+

 そして、カメラにはこちらのワインの画像が残っておりました。 南アフリカ産のピノタージュのようです。残念ながら、このワインに関しては一切のメモが残っていませんし、 師範の脳味噌にも記憶が残っていない、ただカメラだけが覚えていたワインです。

 ・・・ま、フリーフローだとそうなりますよね。 ほんと色々出して頂いてありがとうございました!>駅長さん&助役さん

点数??点
ワインステーション ケーキ

 カメラには、ぬーさんが持参されたケーキのお姿も残っております。 いろいろダメダメな師範でありましたが、皆さまありがとうございました!


27日(月休)

ワインショップ Piti 外観

 スチャラカ会社員の師範に於きましては、すでに年末休暇に入っておりまして、本日はガッツリ暇人です。 洗車とか窓ふきとかしようかとも考えたけど、とても寒かったので軽やかに断念。 暇つぶしにご近所へ買い物にでました。

 行先の一軒目は、以前から気になっていたお店へ。 横浜は松原商店街のはずれ「なぜこんな所に?」な場所にクロアチアワインとクラフトビールの専門店"Piti"があります。

ワインショップ Piti 店内

 店内は、クロアチアを始め、マケドニア、セルビア、ボスニア、アゼルバイジャン、アルメニア、レバノンなど、 あまり馴染みのない国々のワインがズラリと並べられています。そして、師範が行った時には10種ほど試飲のボトルが開いていました。 日本語がお達者なお店の方(多分クロアチア出身)による説明を拝聴しながら、 赤ワインを6種類ほどテイスティングさせて頂きましたよ。そしてもちろん1本買いましたよ・・・試飲した中では一番安かったヤツですが。

三代目佐久良屋 外観

 お昼は、これまた松原商店街のはずれ(ワインショップとは反対側)にある三代目佐久良屋というお蕎麦屋さん。 松原商店街に師範代と買い物に来た際にはちょいちょい利用する店ですが、ソロでの利用は初めてです。

 午前11時30分の開店時間に伺うと、既に1グループがお待ちでした。開店時間じゃ無いとちょっと待たなければいけないくらいには繁盛店です。 店内はテーブル3つ(10席)とカウンター(2席)に座席数が制限されています。

三代目佐久良屋 店内

 注文したのは、いつもの七福天せいろ 980円と、いつもは頼まない瓶ビール 560円。 ここの蕎麦は細くてコシがあって大変美味しゅうございます。 天婦羅も、「どうやったらこんなにキレイにカラッと揚がるんだろう」といつも思うくらいに立派です。 それが1,000円以下ですからね、他人様には教えたくないお店です。

 ビールは赤星、世間様が働いている時間に蕎麦屋で飲むビールが不味かろうはずもありません!

 ・・・というご近所散歩。本日は昨日一昨日のワインが残っているので、新規の稽古はお休みです。


26日(日)

キアンティ飲み比べ

 先日鬼コスパセットの飲み比べをしたわけですが、 鬼コスパは本当に「鬼コスパ」なのか気になるわけですよ。 読者の皆さんに於かれましても、売り手サイドの言うことを鵜呑みにする「安ワイン道場師範」なんぞ信用にならんでしょう。 そこで、セットの中の1本であるキアンティと、師範的にはガチの鬼コスパと思うカルディの700円キアンティとを飲み比べてみることにしました。 ちなみに料理は自家製簡単ローストビーフとかです。

Chianti Il Paggio 2019 [Poggio Bonelli]
名称Chianti "Il Paggio" 2019
キアンティ "イル・パッジョ" 2019
生産者Poggio Bonelli
ポッジョ・ボネリ
価格718円 (10% off)
購入店カルディ ルミネ横浜店

 まずこちらが、鬼コスパの当て馬として選ばれた、カルディで売られている安キアンティ。 年末は「2本で10%オフ」なので、実売価格は税込み718円の正真正銘「激安キアンティ」です。 ヴィンテージが2019年と、比較対象より1年若く、添加物として「安定剤(アカシアガム)」が含まれています。

 色は、サンジョヴェーゼ主体のワインらしい赤みのある紫色。きっちり澄んでいてキレイな見た目です。 香りは、飲み慣れたキアンティの香りですね。スミレのような花の香りにチェリーっぽい果実香、それに若干の人間臭さ(腋臭っぽさ)。 味わいも飲み慣れたキアンティ味です。軽めで甘酸っぱい味わいは、万人ウケ狙いのカルディのこの価格帯らしいと思います。

 特筆すべき点は特にない、でもこのお値段を考えれば十分にお買い得な「安キアンティ」です。 700円でこれが味わえるのであればこちらも十分「鬼コスパ」ですね。 そして、もちろん飲み干してはいませんので、明日の状態もチェックしたいと思います。

 さて翌日です。保存料(アカシア)が使われているんで変化ないだろうなぁ、と思っていましたが、 意外と開いた気がします。香りが昨日より華やか、花の香りが2割増し。 味わいの柔らかさは健在で、+2点を献上致します。

点数73点
Chianti Santa Virginia 2018 [Tenuta Larnianone]
名称Chianti "Santa Virginia" 2018
キアンティ "サンタ・ヴィルジニア" 2018
生産者Tenuta Larnianone
テヌータ・ラルニアノーネ
価格1,772円 (単品価格:3,190円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 そしてこちらが「鬼コスパ」のキアンティです。 ワイン会で試飲済み、その時は「スーパー・トスカーナ的だ」と感じたようでした。 品種構成は、サンジョヴェーゼ80%、コロリーノ15%、カナイオーロ5%。サンジョヴェーゼ以外はあまりなじみのない品種です。

 色は、カルディのキアンティより明らかに濃く、青みのある紫色です。ネットリ感も強くて、気合の入ったワインであることが伺えます。 香りは、カルディ・キアンティより若干ボリュームがあって要素は複雑です。 ベリーがチェリーに加えてイチゴとドライプラム、スミレに加えてナツメグ、 田邉さんは「アールグレイ」も書かれていましたがなるほどなぁ、と思います。 味わいは、甘酸っぱくて渋味しっかりで、抜栓してすぐは固い感じ。立派なポテンシャルを感じます。

 比較対象を用意して改めて稽古したわけですが、いわゆる「安キアンティ」とは別のカテゴリー、 ちゃんと主張のあるワインという感じがします。 そして「鬼コスパ」かどうか・・・「コスパ」の考え方によるでしょうね。 普段飲みが1,000円前後で、抜栓して即飲みたい安ワイン者にとってはカルディのが「鬼コスパ」です。 でも、普段から高級なワインを召し上がっている方にとっては、『この値段でこの内容!?』というコスパ感はあるでしょうね。 こちらも明日の変化も捉えたいと思います。

 こちらも翌日再稽古。前日はやや閉じた感じがあったのでパーッと開いてくれるかなぁと期待したのですが、 実際はまだ閉じ気味な感じがします。飲んだ感じがやっぱり固いのね。 ポテンシャルはあるんでしょうけど本領発揮はまだ先な感じ・・・でも買って何年も置いとくワインじゃ無いですよねぇ。

点数79点

25日(土)

Enira White 2018 [Bessa Valley Winery]
名称Enira White 2018
エニーラ ホワイト 2018
生産者Bessa Valley Winery
ベッサ・ヴァレー・ワイナリー
価格1,320円 (希望小売価格:2,340円)
購入店ソムリエ・ドゥーエ

 本日の夕食は水炊き。鍋種は真ダラ、豚肩ロース、鶏モモ肉、その他。要はあるもん料理です。 選んだワインは、昨日の残りのスパークリングと赤があるので本日は白で。 「ルーマニア、ブルガリア 4本セット」5,995円からの一本で、 品種はマルサンヌ50%、ルーサンヌ26%、ヴィオニエ24%というローヌブレンドのようです。

 色はほぼ無色、レモンの果肉を薄めたような色合いです。 ところが香りが素晴らしい。樽をかけない、ストレートに南仏産品種の華やかさがガツン!と来ます。 味わいも香りの印象通りの濃い味わい。甘酸っぱくて濃くて、満足度が高いっす。

 これがブルガリアのワインだと看破できる人はすくないんじゃないかな? 良く出来た南仏産の白って感じです。 とにかく香りが素晴らしい。 今年のジョージアを皮切りに、来年は旧東欧圏のワインが来ますよ。

 1/3ほど残った分を、普通に栓をしてセラーに立てて保存した翌日再稽古。 樽を使ったワインじゃないので、バッツリと開いた感じはないけど、 昨日同様美味しいワインですよ。

 1杯分残した翌々日、さすがに「なんちゃって熟成感」が出てきた感はありますが、 それでもまだ十分楽しめます。

点数80点

24日(金)

横濱元町カカオビール

 クリスマス・イヴですよ!・・・もうそんなことにワクワクする年齢でもなくなりましたが、気分だけでもアゲていきましょう!

 食前酒の食前酒は、長女からクリスマスプレゼントとして頂いた「横濱元町カカオビール」。 黒ビールとカカオって香りの親和性がありますね(甘いのを期待した長女は一口飲んで「いらない」と(笑)

あ、こちら側はプレゼント用意して無くてスマン!>長女

Charles de Villesainte Brut N.V. [SARL Chopin]
名称Charles de Villesainte Brut N.V.
シャルル・ド・ヴィルサント ブリュット N.V.
生産者SARL Chopin
SARL ショパン
価格2,493円 (単品価格:2,990円)
購入店ヴェリタス 輸入直販ワイン専門店

 今年のクリスマス料理は、骨付き鶏モモのオーブン焼き、ラザニア、グリーンサラダ、ベーコン&レタス&トマトのスープ。 あまり食べれない老母に配慮して、やや軽めのメニューとなっております。

 そして飲みものです。貧乏道場ではありますが、クリスマス・イヴにはシャンパーニュを開けます。 とはいえお値段的には安ワインで、『豪華シャンパン5本セット』 税・送料込み11,638円からの3本目。 この銘柄は1年前に稽古済み。 ラベルの安っぽさとは裏腹に、この値段とは思えない充実した内容(熟成60ヵ月とのこと)にビックリした覚えがあります。

 外観は、きめ細かい泡立ちタップリ、薄黄金色で熟成感のあるシャンパーニュらしい色合いです。 香りもホント立派。ブラン・ド・ノワールらしくベリーの香りが残っていて、シャンパーニュらしい焼リンゴの香ばしさもあって、 香りのボリュームたっぷり文句なしです。 味わいは、甘酸っぱくて後味に軽い苦味。ブリュットにしてはやや甘めかも。 でも、この香りのベリー感に呼応するにはこれくらい甘さが合った方がバランス良いと思います。

 いやマジでコレ美味いっす。己のポンコツを露呈するようでアレですが、 師範はそんじょそこらのプレステージ・シャンパーニュとコレとの違いがわかりません。 シャンパーニュ、一度ちゃんと「その差」を理解しなきゃと思っています。 半分弱を残しましたんで、明日また稽古します。

 シャンパン・ストッパーをしてセラーに立てて保存、翌日再稽古。 泡は少なくなりました(当たり前か)。香りのボリュームは依然としてたっぷりで、熟成感が出てきたような感じがします。 味わいは昨日と同じくしっかり感があります。やっぱり美味いっすよ、コレ。

点数84点
Ventanni 2016 [San Patrignano]
名称Ventanni 2016
ヴェンタンニ 2016
生産者San Patrignano
サン・パトリニャーノ
価格2,455円
購入店カルディ 横浜ジョイナス店

 クリスマス・イヴなので、骨付き鶏モモ肉のオーブン焼きに合わせて赤ワインも開けてしまいます。 このワインは、1年前のカルディでの「半額セール&2本で10%オフ」の際に2本購入したもの。 1本は昨年の「お達者クラブ・リモート忘年会」で稽古しています。 ハートのラベルがイヴっぽいですが、飲むのは師範一人です。

 色は、未だにしっかりした赤紫色。香りは、昨年の稽古より明らかに開いた感じで、 スミレの花が満開、樽もしっかり甘香ばしく感じます。 味わいも、前回稽古より明らかに柔らかくなっていて、渋味は顕著だけど甘酸っぱさと良い感じに手を繋いでいます。 これは1年の年月を経て「開いた」と言って良いよね。

 そもそも判りやすいワインだったけど、それに拍車がかかったというか、さらにわかりやすく美味しくなった気がします。 カルディのワインを熟成させる方なんてあまりいないかもですが、このクラスは置いといた方が吉だと思いましたよ。 こちらも半分弱を残して明日また稽古します。

 普通に栓をしてセラーに立てて保存、翌日再稽古。 あくまで個人の感想ですが(ってかいつも個人の感想ですが)、ちょっと開きすぎというかユルくなって緊張感が途切れたように思えます。 昨日の方が印象良かった感じですね。

点数82点

22日(水)

よなよなエール カボチャの煮物

 冬至&クリスマス・イヴ・イヴ・イヴですよ!

 食前酒は、道場のハウス・ビール「よなよなエール」。賞味期限1ヵ月前でも安定の美味しさ。

 ツマミはもちろんカボチャの煮物です。昨日師範代が作りました。柚子風呂も既に昨日から入っています。 さしずめ昨日は冬至・イヴでした。

Grande Cuvee 1531de Aimery Brut Rose N.V. [Sieur d'Arques]
名称Grande Cuvee 1531de Aimery Brut Rosé N.V.
グランド・キュヴェ 1531 ド・エメリー ブリュット ロゼ N.V.
生産者Sieur d'Arques
シュール・ダルク
価格1,393円 (単品価格:2,508円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 本日の夕食は長女が調理担当で、メニューは鶏と野菜の甘酢炒め、小松菜と揚げの煮びたし、切り干し大根とニンジンとキュウリの甘酢和え、 じゃが芋とホウレンソウのお味噌汁。野菜メインの豪華版です。 ワインは、先週ガッツリ試飲した「鬼コスパセット」からの一本目、南仏産のスパークリングをチョイス。 もちろんこの銘柄も試飲済みではあるんだけど、最後だったのでほとんど覚えていないんですよ。 なのでまずはキチンと稽古!、ということにしました。 品種構成はシャルドネ65%/シュナン ブラン20%/ピノ ノワール15%で、熟成期間は12~15ヵ月とのことです。

 色はかなりしっかりしたピンク色。黒ブドウは15%なのにちょっと意外です。 泡立ちは、シャンパーニュに負けないボリュームときめ細かさ。なかなか立派です。 香りも、ピノ・ノワールの要素が結構しっかり出ていて、田邉さんコメントの『レッドチェリー、ラズベリー』は良く分かります。 シャンパーニュ的な香ばしさもほんのりあって、こちらも立派です。 味わいにもベリーの甘酸っぱさがあります。クレマンにありがちな苦味は控えめ、スイスイ入ります。

 キレイな色や泡立ち、ベリー系の親しみやすい香りや味わい、シンプルだけど判りやすくてお薦めしやすいスパークリングです。 なるほどこれならデザートワイン代わりに最後に持ってくるという、先週のワイン会での順番の意図を理解しましたよ。

点数78点

19日(日)

赤坂nomuno 入口

 本日は、お知り合いのかしたくさん主催の「19ACブルゴーニュ飲み比べ」の会に参加させて頂きました。 会場は赤坂nomuno、通常はワイン100種が飲めるお店らしいですが、今回はワインは持ち込み。料理も皆さんのお持ち込み(師範は手ぶら)。 会費は、ワインと料理を合わせて10,000円ポッキリです。

 こんな酔狂な企画に賛同された酔狂な方々が下記の皆さんです。

赤坂nomuno 店内

かしたくさん(幹事)
TZKさん
MAMIさん
らぱんさんと旦那さん
のわーるさん
いのてぃーさん
ミケさん
Neoのワインさん
Masashi Tobaさん
・(ワサオカタロウさん:終盤参加で小瓶持ち帰り)
安ワイン道場師範

Bourgogne Cote d'Or Chardonnay 2019 [Francois Mikulski]
名称Bourgogne Côte d'Or Chardonnay 2019
ブルゴーニュ・コート・ドール シャルドネ 2019
生産者François Mikulski
フランソワ・ミクルスキ
価格(かしたくさんから)
購入店

 今回13本もありますし、稽古した量は50mlずつですので、 それらすべてにまともなコメントを付ける能力が師範にあるとはこれっぽっちも考えていませんし、誰も期待していないと思います。 なので、かしたくさんに頂いた資料に書かれていた「使用区画」の情報と、 インポーター他のサイトからの引用でお茶を濁していきます。

 1本目に頂いたのがこちら、いまや完全にスター・ドメーヌに仲間入りした感のあるフランソワ・ミクルスキです。

【使用区画】
Meursault内所有4区画
【ファインズのサイトから】
『1991年設立と歴史は若いながら、瞬く間にムルソーのスタードメーヌになったフランソワ ミクルスキ。比類なきワインを生み出す人気ドメーヌです。 ムルソー村名区画に程近い場所にある、ムルソー村の4つの区画の1986年と2005年に植樹したブドウを使用。オーク樽にて10ヶ月熟成後、澱引きをし、タンクにて2ヶ月熟成してから瓶詰め。』

【師範コメント】
 いきなり1本目から美味いのね。ミクルスキは好きな造り手だけど、こういう広域アペラシオンでも手抜きが無いなぁと。 ちょうど良い感じの樽香に、フルーツの旨味たっぷりな味わい。師範的には今回の白のナンバー2でした。

点数(85点)
Bourgogne Chardonnay 2019 [Dom. Thomas Morey]
名称Bourgogne Chardonnay 2019
ブルゴーニュ シャルドネ 2019
生産者Dom. Thomas Morey
ドメーヌ・トマ・モレ
価格(かしたくさんから)
購入店

 2本目のシャルドネは、ドメーヌ・トマ・モレ。こちらも新進気鋭の造り手みたいですね。道場には初登場です。

【使用区画】
Chassagneの畑近くの2つの区画
【エイ・エム・ズィーのサイトから】
『シャサーニュ村トップのひとつだった父ベルナール・モレから2007年に畑を譲り受け、瞬く間に頭角を現したトマ・モレ。 自らのドメーヌと並行して2007年~2009年迄DRCモンラッシェの栽培責任者を担当し、その類まれなる才能を如何なく発揮しました。』

【師範コメント】
 前のミクルスキと比べると、樽の香りもしっかりで果実感もカッチリしています。 『シャサーニュらしい』なんて意見も聞こえていましたが、確かにそういう雰囲気はあるかも。 まだちょっと固い感じのシャルドネでした。

点数(82点)
Bourgogne Champ Perrier 2019 [Dom. Tessier]
名称Bourgogne "Champ Perrier" 2019
ブルゴーニュ "シャン・ペリエ" 2019
生産者Dom. Tessier
ドメーヌ・テシエ
価格(かしたくさんから)
購入店

 3本目も道場初登場の造り手、ドメーヌ・テシエ。この方もまたライジング・スターらしいです。 スターが多いな、ブルゴーニュ。

【使用区画】
ムルソー村とピュリニー村の境にある区画
【フィラディスのサイトから】
『ジャンシス・ロビンソンがその卓越した技量を認め、ビル・ナンソンが『ブルゴーニュ最高の無名の生産者』に数えるムルソーのライジング・スター。それがアルノー・テシエである。 真摯な畑仕事とテロワールがもたらすブドウの個性を重視したクリアなワインを手掛ける生産者が増えてきているが、その中でもアルノーのワインは土地の本質を表現する透明度の高さが傑出している。』

【師範コメント】
 前のトマ・モレと比べると樽香は控えめです。青リンゴのようなフレッシュなフルーツと、オレガノのようなハーブの香りがします。 味わいも、どちらかというとシュッとスマートな感じ。ガツン!と主張する系ではありません。食事に合わせて飲みたい1本ですな。

点数(77点)
赤坂nomuno スモークサーモン

 持ち込み料理の1皿目がスモークサーモン。なんとLeroy(「ルロワ」じゃなくて「レロイ」)というノルウェーの会社のものらしく、 セレクトされたTZK氏はそれをネタにしたかったみたいですが、残念ながらお店を示すものはサクっと廃棄されてました。

 でも美味しいサーモンでしたよ。『九州の刺身醤油をかけると更に美味しい』という話でしたが、 あの醤油をかけると、九州出身の師範には何でも「九州の刺身味」にしか感じられないですよ。

Bourgogne Chardonnay 2019 [Etienne Sauzet]
名称Bourgogne Chardonnay 2019
ブルゴーニュ シャルドネ 2019
生産者Etienne Sauzet
エティエンヌ・ソゼ
価格(かしたくさんから)
購入店

 いよいよ大御所登場、まずはエティエンヌ・ソゼ。 こちらのACブルゴーニュ・シャルドネ、10年前は稽古範囲内の価格だったんですよ。

【使用区画】
醸造所周辺2区画とド・モンティーユ周辺
【エノテカのサイトから】
『名門ルフレーヴと肩を並べ、ピュリニー・モンラッシェで1、2を争う実力派の造り手「エティエンヌ・ソゼ」。 果実味がたっぷりとあり、樽の風味が溶け込んだしっかりとした骨格のスタイルは、 モンラッシェからA.C.ブルゴーニュまで全てのキュヴェで一貫しており、長年ブルゴーニュ愛好家を魅了し続けています。』

【師範コメント】
 香りに、グレープフルーツのような柑橘系の香りを感じます。 「こりゃスッキリ系かな?」と思って口に含むと、これが甘いのね。 アルコール度数は他より低めの12.5%、糖分を多めに残したのかも知れません。 万人ウケしやすい味わいだと感じました(甘いのが苦手な女子にはイマイチのようでした)

点数(81点)
Bourgogne Blanc 2019 [Dom. Roulot]
名称Bourgogne Blanc 2019
ブルゴーニュ・ブラン 2019
生産者Dom. Roulot
ドメーヌ・ルーロ
価格(かしたくさんから)
購入店

 更に大御所中の大御所登場。ドメーヌ・ルーロであります。 この造り手のワインとは、 春にアリゴテと稽古した時ビックリしております。

【使用区画】
Meulsault
【エノテカのサイトから】
『ドメーヌ・ルーロは1830年から続く歴史あるムルソーの造り手。 シルキーで滑らかな質感、スタイリッシュでエレガントな味わいは、欧米やフランス国内での評価が非常に高く、 全生産量のうち、約3分の2はフランス国内及びヨーロッパ向けに販売されているため、日本で手に入る本数は極僅かに限られています。』

【師範コメント】
 最初香りを嗅いだ時は「あれ?弱いかな?」と思ったんですよ。 ところがどっこいちょっと時間が経つと香りがバンバン出て来ます。熟れた林檎にアップルパイにアップルティー、 味わいに軽い渋味を感じるあたりも集中力がある感じ。やっぱ美味いっすね、ルーロ。本日の白のナンバー1でした。

点数(86点)
赤坂nomuno 切りたて生ハム

 持ち込み料理の2皿目は切りたての生ハム。 残念ながらお店の名前は記録していませんが、これまた美味しい生ハムでした。

 この他に、焼鳥なんかも供されていて、食べ物に困ることはありませんでした。

Bourgogne Chardonnay 2019 [Pierre-Yves Colin-Morey]
名称Bourgogne Chardonnay 2019
ブルゴーニュ シャルドネ 2019
生産者Pierre-Yves Colin-Morey
ピエール・イヴ・コラン・モレ
価格(かしたくさんから)
購入店

 かしたくさんの指示では、ソゼやルーロを差し置いてこちらを後に飲むように言われたので、 よっぽど凄いワインなんだろうと身構えて稽古しました。

【使用区画】
Meursault, Saint-Aubin, Puligny, Chassagne
【ラックコーポレーションのサイトから】
『サントーバンの銘醸家、マルク・コランの長男であるピエール・イヴは、ジャン・マルク・モレイの娘、カロリーヌと結婚。 2001年にシャサーニュ・モンラッシェの教会脇に地下セラー付きの邸宅を購入してマイクロネゴスを始めた後、 2005年に両家の畑の一部を相続しドメーヌを創設した。』

【師範コメント】
 2本目のトマ・モレ以来の強めな樽香が帰ってきました。 モレ一族ってのはそういう傾向なんですかね?味わいはソゼにも似てちょっと甘め、全体にパワフルな感じがするシャルドネです。

点数(83点)
Bourgogne Hautes Cotes de Beaune Au Bout du Monde 2019 [Pierre-Yves Colin-Morey]
名称Bourgogne Hautes Cotes de Beaune "Au Bout du Monde" 2019
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ "オー・ブ ・デュ・モンド" 2019
生産者Pierre-Yves Colin-Morey
ピエール・イヴ・コラン・モレ
価格(かしたくさんから)
購入店

 同じ造り手の格付け違いを稽古していきます。 この造り手、ACブルゴーニュクラスでも蜜蝋で封されています。抜栓マニア?のミケさんが上手に抜栓されたので、師範らはらくちんでした。

【使用区画】
Au Bout du Mondeは2014年に購入した2ha
【勝田商店のサイトから】
『シャサーニュから8km離れたCormotのワイン。 この畑は、標高400mの冷涼な土地(「オー ブ デュ モンド」と呼ばれる区画)で、西向きの斜面に位置し、 エティエンヌ・ソゼと分割した畑です。石灰質で、少しだけ粘土質があります。』

【師範コメント】
 最初比較した時は「前のACブルゴーニュとほぼ同じですね」なんて言って顰蹙を買いましたが、傾向はとても似ています。 ただ、こっちの方がちょっとだけフルーティさが強くて甘さもあったような。 なので「カリフォルニアみたいだ」と言って更に顰蹙を買いました。そんなことは置いといて美味いですね、コレ。本日のナンバー3です。

点数(84点)
赤坂nomuno 白ワイン

 ここまでが白ワイン。 ボトルに残った分はガラス製のでっかいワインクーラーに無造作に突っ込んで、後でまた飲もうという算段です。

Bourgogne Pinot Noir 2019 [Dom. Robert Sirugue]
名称Bourgogne Pinot Noir 2019
ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2019
生産者Dom. Robert Sirugue
ドメーヌ・ロベール・シリュグ
価格(かしたくさんから)
購入店

 ここからようやく赤です。ふぅ。 1本目のロベール・シリュグは、抜栓時に「これちょっとブショネ?」疑惑があったので最初の赤に選ばれました(結果は大丈夫でしたが)。 この銘柄は2年前に2017年産と稽古済みです。

【使用区画】
Saint Aubin 1er Cru Les Combes 区画を中心に4ヶ所
【エイ・エム・ズィーのサイトから】
『1960年創業の非常に小規模なワイン生産者。 化学薬品を使用しない害虫対策など人為的で化学的な介入を厳しく制限することで、 地球環境に配慮した高品質ワインを生み出す為の真摯な取り組みが随所に見られます。(平均樹齢は35年~40年)。 働くスタッフにも女性が多く、ワインにも女性らしい繊細さが表れています。 収穫は40人もの人員を動員し全て手作業で行っています。(100%除梗)。』

【師範コメント】
 色はキレイに澄んだ赤紫ですね。 香りには、少なくとも師範にはブショネ的なネガティブな要素は感じられなくて、ピュアなプラムの香りがします。 味わいは、渋味控えめで甘さがあって、とてもスムーズな印象でした。

点数(82点)
Bourgogne Pinot Noir 2019 [Robert Groffier]
名称Bourgogne Pinot Noir 2019
ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2019
生産者Dom. Robert Groffier Père & Fils
ドメーヌ・ロベール・グロフィエ・ペール・エ・フィス
価格(かしたくさんから)
購入店

 赤は大御所が多いので、いきなり大名門のロベール・グロフィエです。 この銘柄とは18年前に稽古していて、その時の値段はなんと2,375円ですよ! ブルゴーニュは遠くになりにけり、です。

【使用区画】
Gevrey-Chambertin,Clos de Vougeot
【ミレジムのサイトから】
『ロベール・グロフィエのドメーヌは、モレ・サン・ドニ村の中心にある。 グラン・クリュ街道沿いにひと際目立つクロ・ド・タール。その隣の大きな屋敷に、住居とカーヴが潜んでいる。 ロベールと息子のセルジュ、孫のニコラの3人がワイン造りにたずさわっていた。 ロベールは引退後も畑仕事に精を出ていた生まれついてのヴィニュロン(ブドウ栽培家)なのだ。 残念ながら今年この世を去ってしまった。 同じ血の流れる家族全員が、熟練したブドウ栽培と卓越した醸造手法から、ブルゴーニュのトップを行くワインをものにしている。』

【師範コメント】
 前のシリュグより濃くて深い紫色です。 香りは、プラムにアメリカンチェリーを足したような、より色の濃い果実の香りがします。 味わいは、シリュグ同様甘さがしっかりしていますが、渋味もあるので甘ったるい感じはせず良いバランスを保っています。 本日赤のナンバー3でした。

点数(84点)
赤坂nomuno コンテとドライフルーツ

 赤ワインに合わせて、キレイに並べられたコンテとドライフルーツ。 師範は何も協力してなくて、飲んで食べるだけ・・・ではなくてちゃんと写真撮って皆さんに共有しました。 それで勘弁して頂きとうございます。

Bourgogne 2019 [Claude Dugat]
名称Bourgogne 2019
ブルゴーニュ 2019
生産者Claude Dugat
クロード・デュガ
価格(かしたくさんから)
購入店

 出ました大御所中の大御所クロード・デュガ。 ここのネゴシアンであるジブリヨットとは時々稽古したりしますが、ご本尊にはめったにお目にかかれません。

【使用区画】
Gevrey-ChambertinとGevrey-Chambertin間の区画
【ミレジムのサイトから】
『クロード・デュガはブルゴーニュの聖人だ。端正な顔に浮かべる笑顔は、清らかで、温かみがある。 彼の造るワインも純粋で、飲み手を幸せにする力があふれている。 ドメーヌはジュブレ・シャンベルタン村の外れ。教会の向かいにある。 セリエ・デ・ディームと呼ばれる中世の村人が税として収める作物の貯蔵庫をセラーに使う。 世界中の愛好家が探し求めるワインが、そこに眠っている。』

【師範コメント】
 師範としては、安ワイン道場を「高級ワイン礼賛の場」にはしたくないわけですが、やっぱり美味いんですよ。 熟れた木イチゴにブリオッシュの香ばしさ、甘みと酸味と渋味のバランスの取れた味わい、 これが裾モノ?!とにかくブルゴーニュとして王道です。本日赤のナンバー2でした。

点数(85点)
Bourgogne 2019 [Dom. Bernard Dugat-Py]
名称Bourgogne 2019
ブルゴーニュ 2019
生産者Dom. Bernard Dugat-Py
ベルナール・デュガ・ピィ
価格(かしたくさんから)
購入店

 デュガがあればもちろん親戚筋のデュガ・ピィもあります。 それにしてもかしたくさん良くこんな希少銘柄きっちり集めているなぁ、と感心しきりですよ。

【使用区画】
Gevrey-Chambertin
【ラックコーポレーションのサイトから】
『「ジュヴレ・シャンベルタンは長期熟成させるべきワインだから、十分な抽出が必要」というのがベルナールの考え。 たとえ恵まれないヴィンテージであろうとも、彼のワインはとびきり濃厚な色調で人々を驚かせる。 だからといって過度に重いワインかといえばそうではない。 緻密な構造とキメの細かなタンニンを中心に置きながら、新鮮味(ベルナールは遅摘みをよしとしない)も感じさせるバランスのよさ。 熟成させるとこれまた素晴らしい。』

【師範コメント】
 正直言うと「え?ベルナールさんどうしちゃったの?」な軽さ。 香りは真っ先に感じたのがプロパンガスです(『腐った玉葱』というらしいです。『大涌谷の温泉卵』という意見も聞こえました)。 渋味が軽くて甘酸っぱくて、なんだか「輸入ワイン・輸入ブドウ果汁使用」のワインにも思えます。 『自然派っぽい造りだから』とか『還元香が飛べば美味しくなる』とかのご意見もありましたが、 少なくとも1杯だけ飲んだ時点では???なワインではありました。

点数(72点)
赤坂nomuno ウォッシュチーズ

 ウォッシュチーズ(スーマントラン)も出されました。 バゲットに付けて食べると無限にワインが進みます。

Bourgogne 2019 [Dom. Tollot-Beaut]
名称Bourgogne 2019
ブルゴーニュ 2019
生産者Dom. Tollot-Beaut
ドメーヌ・トロ・ボー
価格(かしたくさんから)
購入店

 大御所の後ですが、こちらも定評のある造り手トロ・ボーを頂きます。 ここだけボトルの形がちょっと違って、いかり肩っぽいデザインなんですな。セラーの中でおさまりが悪そうです。

【使用区画】
Chorey-les-Beauneの粘土質土壌区画
【ラック・コーポレーションのサイトから】
『トロ・ボーのワインはどれも果実味豊かでタンニンが丸く、とても洗練されたスタイルで野暮ったさが一切感じられない。 またヴィンテージごとのブレも少なく、村名ショレ・レ・ボーヌなどは、 レストランの定番としてワインリストに常時載せておきたいアイテムだと思う。』

【師範コメント】
 色はとりわけ濃いように思います。他の造り手と違って、ボーヌ側に本拠地があるからでしょうか。 だからといって野暮ったい香りがするわけではなく、キレイなプラムと甘いバニラがフワッと優しく香ります。 味わいにもユルさはなくて、甘味と酸味の焦点がビシッと合ったタイトな味わい。こりゃ美味いですね。本日赤のナンバー1でした。

点数(86点)
Cote de Nuits Villages Clos du Chapeau 2019 [Dom. L'Arlot]
名称Cote de Nuits Villages "Clos du Chapeau" 2019
コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ "クロ・ド・シャポー" 2019
生産者Dom. L'Arlot
ドメーヌ・ラルロ
価格(かしたくさんから)
購入店

 ・・・やってしまいました。実はこのワイン、飲んでいません!。飲んだかも知れませんが意識して飲んではいません(メモも無し)。 理由としては、頂いたリストの飲んだものにチェックを書き込んでいたんですが、 「ルーロ」を飲んだ時に間違って「ラルロ」にチェックしちゃったんですな。なので飲んだ気になっておりました。 飲んでもいないワインをここに載せるのはどうかと思いましたが、「議事録担当します!」と言った手前、仕方がありません。 ちなみにこの銘柄、先日2017年産と稽古して大変好印象でした。

【使用区画】
Cote de Nuits
【エイ・エム・ズィーのサイトから】
『ニュイ・サン・ジョルジュから2km南に位置するコート・ド・ニュイにあるドメーヌ・ド・ラルロは、 ドメーヌ建物の周りの約4,0haのぶどう畑のクロ・ド・ラルロから名付けられました。 ドメーヌ・ド・ラルロでのワイン造りの基本的ルールは、人為的な介入を出来る限り少なくする事です。 高品質で凝縮された果実のお陰でワイン造りには手がかかりません。すなわち人の介入は極端に限られるのです。 実際のところ、ラルロのぶどうは醸造の過程で手をかけなければかけないほど、テロワールが純粋に表現されることがわかっています。』

【師範コメント】
 結構これをナンバー1に推す方も多かったんで、美味しかったんでしょうねぇ。

点数(??点)
赤坂nomuno ラデュレのケーキ

 今回お持ち込み頂いた食べ物の中で、師範にとって一番衝撃だったのがコチラ、 のわーるさんがセレクトされたラデュレというお店のフランボワーズとバラのケーキ、 そしてNeoさんのカヌレ

 ケーキは1個1,500円くらいするらしいです。でも、確かにそれくらいしても不思議はない、未体験の美味しさでした。 カヌレも、周りがカリカリ中はシットリで、これまた未体験。 いやー、世の中には美味しいものがあるなぁ。

Taittinger Nocturne SleeverRose N.V. [Taittinger]
名称Taittinger "Nocturne Sleever"Rosé N.V.
テタンジェ "ノクターン・スリーバー" ロゼ N.V.
生産者Taittinger
テタンジェ
価格(かしたくさんから)
購入店

 かしたくさんには締めのシャンパーニュも用意して頂いております。 やや甘口のロゼで、品種はシャルドネ種(30%)、ピノ・ノワール種(45%)、ピノ・ムニエ種(25%)とのことです。

 ハイ、例によってあまり覚えておりません。 色はピンクというよりオレンジに近かったような気がします。 香りは忘却の彼方で、味わいは「甘口と言うほど甘くは無いかなぁ」と感じたような記憶があります。

 もったいないなぁ、とは思いますが、これだけの本数飲んだらそうなるのも自明でしょう。 ちゃんと写真に収めているだけで自分を褒めてあげたいと思います。

点数(??点)

 午後1時から4時までの予定でしたが、これだけ本数があるとその時間内には収まらず、若干の延長料金を払って5時まで。 もう十分満足した師範はちょっと早めに退散致しました(なので延長料金払い忘れています。今度お会いした時に必ず払います!>かしたくさん)

 そんな「19ACブルゴーニュ飲み比べ」の会でした。 ヘッポコ味覚の師範にとっては、このクラスになるとACブルで十分だな、と思わせる会でしたよ。 参加された皆さん、お疲れさまでした&ありがとうございました!

赤坂nomuno ラデュレのケーキ

 今回のワインの集合写真。やっぱり写真を拡大したくなりますよね~


18日(土)

COEDO

 本日の食前酒は、ここんとこ師範代が「オイシックス」の食材宅配に手を出していて、 それのプレゼントとして頂いた「COEDO 白 -Shiro-」。 "Hefe Weizen"と書かれている通り、濁りのある白ビール。甘酒っぽい酵母の香りと柑橘類の香り、美味いっすね。

 コエドブルワリーって(関東では)比較的どこでも買えるけど、ちゃんとクラフトビールっぽさがあって良きですね。 以前飲んだ「鞠花」も良かったし。

Chateau Vieux Lesnier 2014 [Ch. Vieux Lesnier (Thierry Obissier)]
名称Château Vieux Lesnier 2014
シャトー・ヴュー・レニエ 2014
生産者Ch. Vieux Lesnier (Thierry Obissier)
シャトー・ヴュー・レニエ (ティエリー・オビシエ)
価格1,182円 (単品価格:1,790円)
購入店ヴェリタス 輸入直販ワイン専門店

 本日から年末年始にかけて、師範の老母が道場に逗留しております。 ほとんど飲まない母なんで、稽古には影響無しですが、 メニューは若干年寄り向けになりがちになると思います。

 ・・・などと言いながら、本日の夕食はハンバーグ、アボカドと玉子とトマトのグリーンサラダ。 合わせたワインは、『厳選豪華フルボディ赤6本セット』 税送料込み5,680円から、通常価格が一番高かった2014年のボルドーをチョイスしました。

 色は、ボルドーらしい濃い紫色ですが、ごくわずかにエッジに熟成感のレンガ色っぽさが見えます。 香りは意外と熟成系。ドライプルーンのような乾いた果実香に、ナツメグのようなスパイス香、それに消し炭のような控えめな樽っぽさを感じます。 味わいも、よく言えば銘醸地らしい落ち着いた味わい、悪く言えば地味。 甘酸渋のバランスは悪く無いんですが、なんとなく小ぶりというか覇気が無いようにも感じられます。

 『フルボディ赤セット』とか聞くともっとドカン!って香味を期待するじゃないですか。例えばモンペラみたいな。 でもこのワインはどちらかというとトラディショナルなボルドーの香りと味わいです。 全体的な印象は「悪くないけど普通」です。

点数72点

17日(金)

ヱビス ホップテロワール

 そろそろ年末ですねぇ、休みも近いので本日の食前酒はちょっと良いビールをチョイス。 最近発売されたヱビス ホップテロワールです。『バイエルン産アロマホップ100%使用』らしいですよ。

 外観、色も泡立ちも普通のヱビスと変わりない気がします。 香りは、確かにちょっと華やかかな?ちょっとライチっぽい香りもあって好きな系です。 味わいも、普通のヱビスより軽やかかもですね。

 美味しいんだけど、ヱビスが好きな人が好む方向性とはちょっと違うような気がします。 そもそもホップのテロワールねぇ。ホップってそんなに土地の個性を反映するのかしら? ワインはわかりますよ、ワインに含まれるのは水分含めて全てそのブドウが取れた土地由来ですから。 日本酒もあまり米の産地と酒の味は関係無くて、どちらかというと土地の料理に合わせる方向性だと聞きますし、 なんだか「マーケティング重視」な感じがしないでもありません。

Chateau Mercian Selected Vinyards Hosaka Muscat Bailey A  2017 [Ch. Mercian]
名称Château Mercian "Selected Vinyards" Hosaka Muscat Bailey A 2017
シャトー・メルシャン "セレクテッド・ヴィンヤーズ" 穂坂 マスカット・ベーリーA 2017
生産者Ch. Mercian
シャトー・メルシャン勝沼ワイナリー
価格(4本セット:寄付金額 46,000円)
購入店山梨県韮崎市

 本日の夕食は、熊本天草産の車海老の踊り、鶏レバーの甘辛煮、砂肝とタマネギのガーリック炒め(砂肝の固い部分は酢モツに)、 鶏つくねのおろしポン酢、具だくさん味噌汁。なんだか居酒屋みたいなメニューですな。 合わせるワインは、一昨日の焼鳥屋でのペアリングに倣ってローヌにしようかとも思ったけど、 やっぱりレバーの甘辛煮といえば日本のマスカット・ベーリーAですよ。 というわけでチョイスしたのは、山梨県韮崎市へのふるさと納税の返礼品で頂いたシャトー・メルシャンのワイナリー限定発売ワイン。 『山梨県韮崎市穂坂地区の中でも特に特徴的なブドウが収穫される畑を選別して収穫し、オーク樽(新樽26%)にて約29ヵ月熟成』 だそうです。 同じ2017年産の一般グレード品は、昨年稽古しています。

 色は、この品種としては結構濃い感じの紫色です。「選別された畑」感がありますね。 香りは、典型的な「樽熟したマスカット・ベーリーA」な感じですね。 イチゴキャンディのような甘い香りにココナッツのようなこれまた甘い香り、香りのボリュームは立派なものです。 味わいは、甘さそこそこ酸味もそこそこで、渋味は(この品種としては)そこそこしっかり。オトナのMBAです。

 「まだちょっと早いかも」とすら思える、ポテンシャルを秘めたマスカット・ベーリーAですね。 ペアリングという意味では、生の車海老とは合いません。生臭みが増します。 そしてやっぱり鶏レバーの甘辛煮とはバッチリですね。 味醂代わりに使った「東肥の赤酒」が赤ワイン煮っぽさを増して奏功したのかも知れません。

点数79点

15日(水)

焼鳥 麻布とさか 外観

 本日は、麻布十番の焼鳥屋麻布とさかにてワイン会。 著名ソムリエ田邉さんとインポーター「都光」がコラボレーションして、 「ワイン王国」という雑誌にも掲載中の鬼コスパワイン10本セット 番外編。 その発売を記念したイベントに参加させて頂きました。 会費は、焼鳥のコースとワインを含めて10,000円です。

焼鳥 麻布とさか 店内

今回の参加者は下記の皆さんです。
田邉 公一さん(幹事・ソムリエ)
NAOTAKA.TOTSUKAさん(協賛・インポーター社長)
MOMOさん
遠藤 夏季さん
Mihoさん
Chipmunkさん
・tomocaさん
Andy Matsubara (アンディ松原)さん
徒然 ワインさん
安ワイン道場師範

焼鳥 麻布とさか テーブル

今回のお題の
【送料無料】ソムリエ田邉公一氏厳選!鬼コスパワイン10本セット 19,800円(リンク)
は、既に道場では購入済みです。 なので、いつも通り普通にコメントしても内容がダブっちゃうし、 そもそもグラス一杯ではよぅ判らん師範でもあるので、 今回は「せっかくだから」&「特別手抜き編」。 田邉さんのテイスティングコメントを掲載するとともに、 師範の印象との差分を書いていきたいと思います。

Mas Xarot Gran Reserva N.V. [Mas Xarot (VC Monastell)]
名称Mas Xarot Gran Reserva N.V.
マス・シャロット グラン・レセルバ N.V.
生産者VC Monastell
VC モナステル
価格「料理&ワイン」で10,000円 (単品価格:4,180円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 まず最初はスペイン産でグラン・レセルバ・クラスのカバ。夏に稽古したコレの高級版ですね。 品種はチャレロ、マカベオ、パレリャーダ。 瓶詰日は2014年3月、デゴルジュマンは2021/01/25。 ショップの説明は『最低72ヵ月以上熟成期間のカヴァ』だそうです。

【田邉さんコメント】
『洋梨、黄リンゴ、花の蜜、トースト、ヘーゼルナッツ、香ばしさを伴う香りで、複雑性がある。 熟した黄色い果実の味わい、心地よい旨苦味があり、伸びのある生き生きとした酸味が余韻に長く続いていく。』

【師範コメント】
 ポンコツ師範にはそんなにいろいろ香りは拾えませんが、「洋梨」と「トースト」はあるように感じますね。 あと「酸味が長く続く」も納得です。 要するに「ほぼシャンパーニュ」なのですが、シャンパーニュに遜色無い、なんて書かないところがさすがプロですね。

点数(81点)
焼鳥 麻布とさか 料理1

 最初のスパークリングに合わせて頂いた前菜盛り合わせは鶏ささみ、チーズの味噌漬、鶏レバー、アボカド。 相性問題に無頓着な師範ではありますが、この前菜だったらどんな料理に合わせてもイケる気がしました。

Cuvee Especial Albarino 2018 [Chan de Rosas]
名称Cuvée Especial Albariño 2018
キュヴェ・エスペシアル・アルバリーニョ 2018
生産者Chan de Rosas
チャン・デ・ロサス
価格「料理&ワイン」で10,000円 (単品価格:2,970円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 次はスペイン産の白。このワインとは春に稽古済み。 品種はアルバリーニョ。 ショップの説明は『樽熟成由来のバニラ香が奥行きをもたらすアルバリーニョ』です。

【田邉さんコメント】
『ライム、レモンピール、青リンゴの爽やかな果実香、スイカズラ、貝殻、チョーク、海のニュアンスが調和している。 フレッシュでジューシーな味わい。リンゴの蜜っぽい甘酸っぱさが感じられる。』

【師範コメント】
 うわ~、またいろいろな香りが書かれていますが、「海のニュアンス」は大納得ですね。 一方で、ショップの説明にある「樽熟成由来のバニラ香」はほぼ感じませんでした。 アルバリーニョって「塩気を感じる」なんてよく言われますが、このワインにはその雰囲気が良く出ていると思います。

点数(79点)
焼鳥 麻布とさか 料理2

 アルバリーニョに合わせた料理が、鶏ムネ肉燻製のサラダ、ジャコとイクラ風のオリーブオイル乗せ。 焼鳥屋ってあまり魚介類が出ないので、田邉さんが考えられたのがジャコを乗せるという手法。 ジャコの塩っぽさとオリーブオイルがスペインの白に絶妙にマッチしておりました。

Aaldering Estate Sauvignon Blanc 2019 [Aaldering Estate]
名称Aaldering Estate Sauvignon Blanc 2019
アルダリン・エステート ソーヴィニョン・ブラン 2019
生産者Aaldering Estate
アルダリン・エステート
価格「料理&ワイン」で10,000円 (単品価格:4,378円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 次の白がコチラで、6月に稽古済みの高級南アフリカ産白。 ショップの説明は『南アフリカインデックス 93+点 グランドゴールド賞』だそうです。

【田邉さんコメント】
『熟したグレープフルーツ、レモン、ミント、セルフィーユ、果実香とスモーキーなニュアンス、ほんのりと感じられるハーブの香りとのバランスが素晴らしい。 ジューシー、ミネラリー、潮のフレーヴァー、凝縮した味わいが豊かに広がる。』

【師範コメント】
 前回も思いましたが、このソーヴィニョン・ブランはいわゆる青さが無くて、とても熟した感じがします。 そして、南アフリカのワイン全体に感じられる、焦げたタイヤ感もしっかりあります。 なので、田邉さんの「凝縮した味わい」が熟した感じで、「スモーキー」は焦げタイヤなのかな。 さすがソムリエさんは上手に表現しますね。

点数(85点)
焼鳥 麻布とさか 料理3

 ここから焼鳥がスタートします。まず最初に、↑のソーヴィニョンブランと↓のリースリングに合わせて出して頂いたのが、 サビ焼き、銀杏です。 NAOTAKAさんが『アルダリンと銀杏がめちゃ合う!』と言われていました。 師範の感想は「白ワインって何にでも合うなぁ」です。ポンコツでスミマセン。

Vinkeler Riesling Trocken 2019 [Allendorf]
名称Vinkeler Riesling Trocken 2019
ヴィンケラー リースリング トロッケン 2019
生産者Allendorf
アレンドルフ
価格「料理&ワイン」で10,000円 (単品価格:3,080円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 次はドイツのリースリング。以前ピノ・ノワールと稽古した造り手ですね。 ショップの説明は『太陽をたっぷり浴びたジューシーな白』とのことです。

【田邉さんコメント】
『青リンゴ、白桃、キンモクセイ、アカシアの華やかな香りが広がる。 ジューシーな果実の味わい、伸びのあるエレガントな酸味が余韻まで長く続く。』

【師範コメント】
 田邉さんのコメントには書かれていませんが、リースリングにありがちなぺトロール(灯油やキューピー人形にある香り)をバッチリ感じます。 「ジューシーな果実の味わい」にはとても納得、味が濃いんですよ。 大昔の印象と違って、ドイツでもこういう凝縮感のあるリースリングが造れるようになってきんだたなぁ、と感じました。

点数(80点)
Montefalco Grechetto 2020 [Antonelli]
名称Montefalco Grechetto 2020
モンテファルコ グレケット 2020
生産者Antonelli
アントネッリ
価格「料理&ワイン」で10,000円 (単品価格:2,200円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 とりあえず白の最後は、イタリアはウンブリア産。品種はグレケット。初めて意識して稽古する品種な気がします。 ショップの説明は『ウンブリアを代表する品種グレケットを使用』。 グレケットって「代表する品種」なんですね、これまで意識したことありませんでした。

【田邉さんコメント】
『麦わら色がかったイエローの色調が特徴的。カリン、洋梨、リンゴや花の蜜、アカシア、キンモクセイの香りが豊かに広がる。 まろやかさを伴うドライな味わい。旨味が充分に感じられる。』

【師範コメント】
 ラベルとかの外観は安っぽいのですが、なかなかしっかりした白ワインです。一番感じるのはリンゴっぽいフルーツ感ですね。 『ちょっと自然派のニュアンスもある』と田邉さんは言われていましたが、そこまでは感じ取ることができませんでした。 3つ前のアルバリーニョ同様、魚介類との相性も良さそうに思えました。

点数(78点)
焼鳥 麻布とさか 料理4

 そんなグレケットに合わせて出して頂いたのが、セセリとモモです。 セセリとモモの脂を洗い流すように白ワインがスイスイ進みます。 やっぱり白ワインって何にでも合うよ(暴)。

Chianti Santa Virginia 2018 [Tenuta Larnianone]
名称Chianti "Santa Virginia" 2018
キアンティ "サンタ・ヴィルジニア" 2018
生産者Tenuta Larnianone
テヌータ・ラルニアノーネ
価格「料理&ワイン」で10,000円 (単品価格:3,190円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 ここから赤に突入します。まず1本目はイタリア産のDOCキアンティ。 品種はサンジョヴェーゼ80%、コロリーノ15%、カナイオーロ5%。 ショップの説明は『デキャンタ―誌2年連続ベストキャンティ選出!』です。

【田邉さんコメント】
『ラズベリー、ブルーベリー、干しプラムのような果実香、シナモン、ナツメグ、ドライトマト、アールグレイの香りが重なり複雑性を感じる。 きめ細かく緻密なタンニンとなめらかな酸味。エレガントなサンジョヴェーゼの特徴がよく出ている。』

【師範コメント】
 良い意味で「キアンティらしからぬキアンティ」ですね。 なんとなくスーパー・トスカーナ的な、どこかボルドーを想わせる雰囲気がありました。 皆さんの同様のことを言われていたので、多分間違いないと思います。 それでもどこかイタリアっぽい人懐っこさというか、体臭多めの人みたいな香りはあるんですね。

点数(79点)
焼鳥 麻布とさか 料理5

 キアンティに合わせて出して頂いたのがトマト焼き、手羽先です。 トマトとイタリアの赤はド定番ですね。手羽先も香ばしくて相性良かったと思います。

Y by Yoshiki Cabernet Sauvignon 2019 [The Michael Mondavi Family]
名称Y by Yoshiki Cabernet Sauvignon 2019
Y・バイ・ヨシキ カベルネ・ソーヴィニョン 2019
生産者The Michael Mondavi Family
ザ・ミハエル・モンダヴィ・ファミリー
価格田邉さんから
購入店

 このワインは、鬼コスパ・セットに入っていたわけではなくて、田邉さんが朝テイスティングされた残りを持参して頂いたものです。 YOSHIKIさんのワイン、今話題ですね。なんでも日経新聞にカラーの1面広告が出されていたとか。 アンディ先生によれば、「日経のカラー1面の広告料は2,500万円」だそうですよ。ひえ~。

 色は、濃くはあるけど向こうが透ける程度の紫色です。 香りは、バニラっぽい樽の雰囲気を強く感じます。田邉さんによれば、フレンチオークとアメリカンオークが使われているそうですが、 アメリカン側が優勢な気がします。 そんな香りなんで味わいも強めかと思えばそうでもないのね。 甘酸っぱくて渋味はおとなしめで、いかにも万人ウケしそうな味わいです。

 良い意味で「マーケティングの味」がします。 普段あまりワインを飲まない層がYOSHIKIさんの名前で買っても後悔しない、そういう香りや味わいに仕上がっている感じです。 お値段は5,000円くらいとのことですが、頑張れば出せるその値段も絶妙だと思います。

点数(82点)
Cotes du Rhone Le Terroir 2018 [Ch. Beauchene]
名称Côtes du Rhone "Le Terroir" 2018
コート・デュ・ローヌ "ル・テロワール" 2018
生産者Ch. Beauchene
シャトー・ボーシェーヌ
価格「料理&ワイン」で10,000円 (単品価格:2,750円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 次なる赤はローヌ産。品種はグルナッシュ70%、シラー25%、ムールヴェドル5%。 ショップの説明は『別名「ベビー・ヌフ・デュ・パプ」の怪物ローヌ!』だそうです。

【田邉さんコメント】
『ラズベリー、ブルーベリー、カシス、干しプラム、ベリーフルーツの豊かな香り。 シナモン、ナツメグ、リコリスのフレーヴァー。熟した果実の凝縮した味わい。』

【師範コメント】
 香りも味も、いかにも「師範も知っている良いローヌの雰囲気」です。 田邉さんのコメントでは「シナモン」「ナツメグ」「リコリス」みたいな、スパイス系の香りが特徴的だと思います。 これは変化をみながらゆっくり飲みたいワインですね。

点数(80点)
焼鳥 麻布とさか 料理6

 野性的な味わいのローヌの赤に合わせられたのが鶏レバー、ハツです。 今回のワインと料理のペアリング、どれも良かったのですが特に「こりゃピッタリだわ」と思ったのがこの組み合わせ(と前述のアルバリーニョとサラダ)です。 ウチでもこのワインを開ける時にはレバーとハツに合わせたいと思います。

Indomita Zardoz 2019 [Vina Indomita]
名称Indomita "Zardoz" 2019
インドミタ "サルドス" 2019
生産者Viña Indomita
ビーニャ・インドミタ
価格「料理&ワイン」で10,000円 (単品価格:3,900円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 赤の最後が、カベルネ・ソーヴィニョン100%チリ産赤。 以前稽古したコレの高級版ですね。 ショップの説明は『高級ボルドーにも匹敵する実力』だそうですよ皆さん。

【田邉さんコメント】
『カシス、ブラックチェリーのコンポートのような凝縮感のある果実の香り、針葉樹、シダ、モリーユ茸、シナモン、ナツメグ、チョコレートのニュアンスが複雑性を与えている。 味わいはまろやかで果実の濃縮した味わい。緻密なタンニンとなめらかな酸味、果実の甘みが見事に調和し、余韻まで長く続いていく。』

【師範コメント】
 『高級ボルドーに匹敵』というより、『ザ・高級チリワイン』という感じです。 田邉さんコメントには書かれていませんが、ミントの香りがバンバン来ます(公式表現では「針葉樹、シダ」あたりなのかな)。 それに甘いチョコレートの香りなんかもあって、香りは申し分ありません。 その分味わいがまだ固いというか、アンディ先生いわく「もっとボディが欲しい」そうです。 余裕があれば置いといた方が良いんでしょうね、このワイン。

点数(87点)
Chablis 2019 [Dom. George Deschamps]
名称Chablis 2019
シャブリ 2019
生産者Dom. George Deschamps
ドメーヌ・ジョルジュ・デシャン
価格「料理&ワイン」で10,000円 (単品価格:3,520円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 赤の後に白を持って来られたのには理由があるわけです。 というのも最後に鶏肉のお寿司が出されたんですね。 なのでそれに合わせて、ということのようです。 ショップのコメントは『オーガニック認証取得のシャブリ』です。

【田邉さんコメント】
『黄リンゴ、洋梨、菩提樹の香りが穏やかに立ち上がる。貝殻、石灰、燻製、バターの香りが複雑性を与えている。 ドライでありながら、余韻にはまろやかさと旨味を伴う。』

【師範コメント】
 いかにもシャブリらしい、貝殻のようなミネラル感(って貝殻食べたこと無いですが田邉さんも使っているのでアリなんでしょう)を感じます。 そして、赤の後に持って来ても薄く感じない、しっかりした味わいの濃さがありました。

点数(78点)
焼鳥 麻布とさか 料理7

 こちらが、シャブリに合わせて出して頂いた鶏のお寿司です。 正直言ってここらへんになるとあまり覚えていないわけですが・・・きっと狙い通りだったんだろうと思います!

Grande Cuvee 1531de Aimery Brut Rose N.V. [Sieur d'Arques]
名称Grande Cuvee 1531de Aimery Brut Rosé N.V.
グランド・キュヴェ 1531 ド・エメリー ブリュット ロゼ N.V.
生産者Sieur d'Arques
シュール・ダルク
価格「料理&ワイン」で10,000円 (単品価格:2,508円)
購入店銘醸ワイン専門 CAVE de L NAOTAKA

 締めは南仏産のスパークリングです。 品種はシャルドネ65%、シュナン ブラン20%、ピノ ノワール15%。熟成期間12~15ヵ月。 造り手の「シュール・ダルク」は「キュヴェ・ミティーク」を造っているところとのこと。 ショップの説明は『歴史的産地リム―から生まれるシャンパン製法のクレマンロゼ』です。

【田邉さんコメント】
『レッドチェリー、ラズベリー、ゼラニウム、貝殻、海の香り。きめ細かい泡、なめらかなテクスチャーが心地よく広がる。』

【師範コメント】
 ・・・スミマセン、正直あまり覚えておりません。 近々稽古してちゃんとしたコメントをUpしたいと思います、スミマセン。

点数(??点)

 このあとデザートも出されましたが撮り忘れています。 「ワイン会後半あるある」ですね。重ね重ねスミマセン。

Palmer Brut Reserve N.V. [Palmer & Co.]
名称Palmer Brut Reserve N.V.
パルメ ブリュット・レゼルヴ N.V.
生産者Palmer & Co.
パルメ・エ・コンパニ
価格(どなたかから)
購入店

 ↑のワインで終了だったはずで、コトの経緯は良く分かっていませんが、締めスパークリングの後に締めシャンパーニュを出して頂きました。 このパルメというシャンパーニュ、NAOTAKAさんのところで今イチオシの造り手だそうですよ。

 ・・・というわけでワインのこともあまり覚えていないわけですが、 おぼろげな記憶を掘り起こすと、「やっぱりシャンパーニュは別格だなぁ」と思ったり言ったりしたような気がします。 どうしても泡モノって気分が高揚して真正面から向き合うのが難しかったりする(※)わけですが、 こんどちゃんと学ぶ機会を設けたいと思います。

(※)道場では「泡の出るのは七難隠す」と申しております。

点数(??点)
焼鳥 麻布とさか ワイン集合写真

 以上が今回のワインの全てです。 左写真が「鬼コスパワイン10本セット」の集合写真。 田邉さんが自信を持ってお薦めされるだけあって、全体にレベルが高く、品種や個性のバリエーションも豊富で、 大変楽しめるセットになっていると思います。ただ、人気のためもうほとんど残りが無いとか。「セットあるある」ですね。

 ・・・というようなワイン会でした。参加された皆さん、ありがとうございました! またよろしくお願いします。


12日(日)

塩尻ワインセミナー

 本日は、【塩尻ワインパーティー@オンラインvol.6】に参加。 今回のお題はサンサンワイナリーさん。100mlの小瓶4本を購入して、ワイナリーの方のお話を聞きながら飲む、という企画です。 前回はブラインドでしたが、今回は普通に楽しめるので安心です。

SunSun Estate Kakizawa Chardonnay 2019 [SunSun Winery]
名称Sun Sun Estate Kakizawa Chardonnay Naked 2019
サンサン・エステート 柿沢シャルドネ ネイキッド 2019
生産者Sun Sun Winery
サンサンワイナリー
価格100ml 4本 3,350円 (参考価格:3,300円)
購入店SHIOJIRI WINE CIRCLE

 サンサンワイナリーは2015年に設立、社会福祉法人が経営母体だそうです。 オンラインでワイナリー内部を見せて頂きましたが、とても清潔でピッカピカでした。 そんなワイナリーで造られたこのワインは、自社畑であるサンサンヴィンヤードのシャルドネ100%。 ネイキッド=「飾らない」「ありのまま」とのこと。 ブラインド会の時にも稽古していますよ。

 色は淡いレモン色。香りは、和柑橘のような東洋的でシャープな雰囲気と、熟したリンゴのような甘い雰囲気が感じられます。 味わいもなかなか立派です。薄っぺらさを感じないギュッと締まった酸味、それにほのかな甘味。 醸造責任者の田村さんは『うちのシャルドネはエキス分が多い』と言われていましたが、たしかにそうだと頷けます。

 樽を使わないシンプルなキュヴェですが、焦点が絞れている感じでとても好印象です。 オンラインで見せて頂いた通り、非常にキレイな設備で造られていることがワインからもわかります。 そして9月に頂いた時より確実に美味しくなった気がしましたよ。 日本のシャルドネも美味しくなったなぁ。

点数80点
Chateau SunSun Chardonnay 2017 [SunSun Winery]
名称Chateau Sun Sun Chardonnay 2017
シャトー・サンサン シャルドネ 2017
生産者Sun Sun Winery
サンサンワイナリー
価格100ml 4本 3,350円 (参考価格:5,500円)
購入店SHIOJIRI WINE CIRCLE

 こちらも品種は同じシャルドネですが、1本の樹からワイン1本に収量制限されているそうです。 そして、2017年は非常にブドウの質が良かった年とのこと。 樽熟させていますが古樽をメインに使って、樽香が付き過ぎないように気を遣っている。とのことでした。

 色は、右写真からもわかるかな?前のネイキッドと比べると若干黄金色っぽさがあります。 香りは、リンゴと桃っぽい甘いフルーツの香りに、樽の香ばしい香りが良い感じに乗っていて、熟したブドウだったことがよくわかります。 口に含むと、全くキャラクターが異なることにビックリします。いわゆる「樽ドネ」ですが、それがとても上品に感じられます。 味わいは、甘さがしっかりしていて、旨味もたっぷり。後味に軽い苦味もあります。これはワイン単体で楽しめますね。

 ホント日本のシャルドネは美味しくなりました。参加された皆さん仰ってましたが、本日のピカイチはコレです。 そして、一つのワイナリーでこれだけキャラクターの異なるワインを造ることが出来る技術力にも敬服します。 お値段は5,500円ということですが、その価値は確かにあると思いました。

点数84点
SunSun Estate Kakizawa Rouge Prestage 2019 [SunSun Winery]
名称Sun Sun Estate Kakizawa Rouge Prestage 2019
サンサン・エステート 柿沢ルージュ プレステージ 2019
生産者Sun Sun Winery
サンサンワイナリー
価格100ml 4本 3,350円 (参考価格:3,850円)
購入店SHIOJIRI WINE CIRCLE

 今回のウェビナーではサンサンワイナリーの醸造責任者である田村さんが解説されていたのですが、 その説明の中でグッと来たのが『赤ワインの澱は臭いです』と言われていたことです。 普通、「臭い」みたいなネガティブな単語って避けるじゃないですか。 それをストレートに表現されるあたりに好感を持ちましたよ。 そしてこのワインは、メルローが83%とシラー17%をフレンチオークで18ヵ月熟成。 この銘柄は、2016年の厳しい年にメルローの果実感が弱かったため、シラーとブレンドしたのが最初だそうです。

 色は、しっかりと濃い紫色。外観に「日本ワインだから」というエクスキューズはありません。 香りは、まず マジックインキっぽい揮発性の香りを感じて、その奥にシラー由来っぽい白胡椒のようなスパイスっぽさを感じます。 味わいは、渋味がやや勝っていて、固さと刺激のある味わい。まだ若いのかな?でも熟成のポテンシャルは良く分かりません。

 悪くはないけど、なんだかちょっとまだバランスが悪いような気がしました。 ぶっちゃけ、日本ワインでお求めやすい価格帯から選ぶとすると、赤より白ですね。 このワインに3,000円超はちょっと難しいと思いました。その価値を見出すには若干の愛が必要です。

点数72点
Chateau SunSun Merlot 2017 [SunSun Winery]
名称Chateau Sun Sun Merlot 2017
シャトー・サンサン メルロ 2017
生産者Sun Sun Winery
サンサンワイナリー
価格100ml 4本 3,350円 (参考価格:5,500円)
購入店SHIOJIRI WINE CIRCLE

 サンサンワイナリーで栽培されているのは、メルロー、シャルドネ、シラーを中心に、コンコード、ナイヤガラなどのいわゆる昔ながらの品種。 そして、試験的にカベルネ・ソーヴィニョンやソーヴィニョン・ブランなども栽培されていて、標高の高い畑ではドイツ品種なども試されているそうです。 このワインはメルロー100%、シャルドネ同様1本の樹から1本のワインに収量制限して、フレンチオークで1年以上熟成させたそうです。

 色は、前の柿沢ルージュ同様しっかりと濃い紫色です。 香りは「あぁ日本のメルローね!」な感じ。 ブルーベリーの香りに古い蔵の中のようなしっとりした感じは間違いようがありません(なんつって良く間違うけど)。 このワインには柿沢ルージュに感じたようなマジックインキ感はありません。 味わいは、収量制限の恩恵かヴィンテージの恩恵かはわかりませんが、明らかに甘くてまろやかです。 美味いな、コレ。

 今回4種類飲み比べてみて、白はシャルドネがベース、 赤はメルローがベースなのにこれだけバラエティに富んだワインが造られることに驚きましたよ。 勉強嫌いの師範ですが、こうやって飲みながらの勉強「呑ミナー」は楽しいですね。

点数81点
塩尻ワインセミナー 参加者

 このセミナーは、収録が終わった後に参加者顔出ししての30分の飲み会が楽しいんですよ。 ワイナリーの方は大変でしょうけど、参加者としては1時間くらい飲み会を続けたい、そんな気分でした。

 ともあれTOKYO WINE GIRLさん、 今回もご案内ありがとうございました!

Logodaj Seletion Cabernet Sauvignon & Cabernet Franc & Merlot 2015 [Winery Logodaj]
名称Logodaj "Seletion" Cabernet Sauvignon & Cabernet Franc & Merlot 2015
ロコダジ "セレクション" カベルネ・ソーヴィニョン & カベルネ・フラン & メルロー 2015
生産者Winery Logodaj
ワイナリー・ロゴダジ
価格466円 (Half)
購入店いなげや 横浜星川店

 セミナーの後、夕食のメニューはチキンのホワイトグラタン、グリル焼きソーセージ、グリーンサラダです。 もちろんワインも開けるんですが、100ml×4のワインと稽古した後にフルボトルはさすがに頭おかしい気がしたので、 緊急避難的に買っていたハーフのワインをチョイスしました。 1年近く前に近所のスーパーで買ったブルガリア産のロゴダジです。

 色は濃いめの紫色ですが、明らかにエッジにオレンジがかったグラデーションが見えて、熟成が感じられます。 香りもなんだかとても熟成風味。ブルーベリージャム的な香りに、どことなく奈良漬の雰囲気があります。 味わいで決定的に熟成を感じます。甘さしっかり(糖度は8.9もあります)で渋味がこなれているけど、 どことなく老成して元気がないように感じられます。

 まぁスーパーで買った2015年産のハーフですかね、熟成が進むのも当然でしょう。 ラベルを隠して稽古したら、意外と「90年代のボルドーですかな?」などと言いそうです。 老け専な安ワイン者にはお薦めできますし、美味しい要素もあるとは思いますが、 状態に敏感な方は避けた方が良さそうですよ。

点数71点

11日(土)

wine bar M 外観

 本日は、ツイッターの飲み友だちと小さな持ち寄りワイン会。 場所は、4月にも伺った、恵比寿のwine bar M。 このお店、グラスでブラインド・テイスティングの勉強などもやって頂けるみたいで、 ワインを勉強されている方には有名なお店だそうですね。

wine bar M 店内

 今回ご一緒したのは、幹事のMikiさん、 着物の姐御MAMIさん、 初めましてのだいすけ@主食は激安ワインさん。 だいすけさんと師範はどちらもアカウント名に「安ワイン」の名を冠しておりますので、 ツイッター界の「安ワイン者頂上対決」です(笑)

wine bar M 乾杯

 スタート時間はお店の開店と同じ午後5時。日比谷線の遅延とかがあってちょっと遅れての開始。 ↓のシャンパーニュがまだあまり冷えていないから、ということで乾杯用にちょっとだけ注いで頂きました。 そういう気遣いが流石だなぁ、と思うわけです。

Alexandre Bonnet Tresor Cache  2012 [Alexandre Bonnet]
名称Alexandre Bonnet "Trésor Caché" 2012
アレクサンドル・ボネ "トレゾール・カシェ" 2012
生産者Alexandre Bonnet
アレクサンドル・ボネ
価格MAMIさんから
購入店

 そのシャンパーニュがコチラ。金ピカのド派手なボトルに入った、アレクサンドル・ボネのヴィンテージ付きプレミアム・シャンパーニュです。 MAMIさんが"Cave de L.NAOTAKA"のシャンパンくじで当たったとのこと。 こういうワインって一人では開けづらいのよねぇ~、ということで持参して頂きました。 ありがたい話でございます。

 外観的には、特段普通のシャンパーニュとの違いはありません。 ただ、香りのボリュームは凄いですね。注がれているそばからリンゴの漬物みたいな香りがバンバン香ってきます。 味わいは、酸味シッカリでキリッとしています。「ブラン・ド・ブランかなぁ」と思ったけど、調べたらシャルドネ50%にピノ・ノワール50%とのこと。 師範の味覚なんて全くアテになりません。

 とても美味しいシャンパーニュではあります。でも、お値段を調べて頂いたら20,000円もするのね。 その値段は出せないなぁ、というのが正直なところです。見た目の威圧感がかなりお値段に乗っている気がしないでもありません ・・・ってか、シャンパーニュのお値段って個人的には本当にわからないんですよ。

点数82点
wine bar M 前菜

 このお店は持ち込んだワインに合わせて料理を組み立てて頂けるのもナイスです。 しっかりしていそうなシャンパーニュに合わせて頂いたのがコチラです。

 ローストビーフのタルタル仕立て

 細かく刻まれたローストビーフと野菜で、かなりシッカリとした味付けがされています。 確かにこれはシャンパーニュに合いますわ。さすがの一皿目です。

Aile d'Argent 2015 [Ch. Mouton Rothschild]
名称Aile d'Argent 2015
エール・ダルジャン 2015
生産者Ch. Mouton Rothschild
シャトー・ムートン・ロートシルド
価格だいすけさんから
購入店

 だいすけ@主食は激安ワインさんが持参されたのがコチラ。いやいや全然安ワインじゃないじゃん!です。 ボルドーの高級白なんて飲むのは超久しぶり、最初見た時ビックリしましたよ。 女性陣がMAMIさんとMikiさんなんで『"M"つながりでムートンの白にしました』とのこと。 いやいや参りました。

 色はかなり濃いめで、ちょっとソーテルヌっぽい感じがする薄めの琥珀色です。 香りは、最初は「え?」ってくらいおとなしく閉じていました。 ところがですよ、時間が経つとバンバン開いて来るんですな。 香りの要素的にもちょっとソーテルヌを想わせる感じがあって、これはセミヨンの個性なんですかね? 樽もしっかりかかってはいるんですけど、悪目立ちせず全体の香りに溶け込んでいます。 味わいはキリッとした酸と旨みがあって、孤高な雰囲気を感じます。

 まさに「オトナの白」ですね。4人で1本なんでそれなりに量を飲めたのですが、それでももっと時間をかけて飲むべきワインだったようにも思います。 おごちそうさまでした>だいすけさん

点数84点
wine bar M 魚料理

 ボルドーの白に合わせて頂いた料理がこちらです。

 ソイのバルサミコソース

 『フランスの白とお聞きしていたんでブルゴーニュかと思っていましたが、ボルドーだったのでソースをバルサミコにしました』とのこと。 確かにブルゴーニュだともっと軽やかな方が良いのかもですが、こういう酸の香りがしっかりした魚料理ってボルドーの白に合っている気がしましたよ。

Au Bon Climat Isabelle Pinot Noir 2017 [Au Bon Climat]
名称Au Bon Climat "Isabelle" Pinot Noir 2017
オー・ボン・クリマ "イザベル" ピノ・ノワール 2017
生産者Au Bon Climat
オー・ボン・クリマ
価格5,867円
購入店フェリシティー

 3本目は師範が持参したコチラ。先日亡くなられたジム・クレンデネン氏がオーナーだったオー・ボン・クリマ、 そこのフラッグシップがこのイザベルです。 フラッグシップっつったってこのお値段ですからね、とても安ワイン者に優しいオーナーだったと思います。 これからもその遺志を継いでワイナリーを運営されるみたいなので、今後も応援したい造り手です。

 色は、ピノ・ノワールとしては濃いめだと思いますが、それでも明るさを感じる紫色です。 香りは、グラスに鼻を近づけただけで「はいこれオッケーです!」と言いたくなる華やかさ。 「ザ・カリフォルニア」、まるで青空が見えるような、イチゴとプラムとバニラのとてもイイ香りです。 味わいは、まだちょっと若いからか渋味が強めに感じますが、それでも今飲んでも美味しい状態にあります。

 やっぱり美味いな、オー・ボン・クリマ。 とにかくわかりやすくて素晴らしい。難しいことを考えずに「あー美味しいなぁ」と能天気に浸れる感じがナイスです。

点数90点
wine bar M 肉料理1

 カリフォルニアのピノ・ノワールに合わせて頂いた料理がこちらです。

 美明豚のソテー 赤ワインソース

 柔らかく煮込んだ豚がソテーされていて、強すぎない味わいがピノ・ノワールにピッタリ合います。 店の雰囲気はワインバーなのですが、こんな手の込んだ料理が出されるから驚きです。

Damascene Stellenbosch Vinyards Syrah 2018 [Damascene]
名称Damascene Stellenbosch Vinyards Syrah 2018
ダーマシーン ステレンボッシュ・ヴィンヤーズ シラー 2018
生産者Damascene
ダーマシーン
価格Mikiさんから
購入店

 今回のワイン会の主題は、↓の「サブリナ」という海底熟成されたワインを飲みましょう!というものでした。 そして、せっかくだから同じく南アフリカのシラーと飲み比べた方が面白いんじゃないか、ということで、Mikiさんにはサブリナとコチラ、 両方を持参して頂きました。もう至れり尽くせりでございます。

 色はガッツリと濃い紫色です。 香りはいかにもシラーですね。カシスのような果実の香りに白胡椒のスパイシーな感じ、それにややピーマン的な青さも感じます。 味わいもガッツリ濃い感じ。まだまだ全然若いんでしょうね、渋味がカッチリしていて堅牢なイメージです。 ↓のサブリナと比較して頂いたので余計にそう感じたのかも知れません。

 最初グラスに注がれた時は「同じじゃん」なんて思ったんですが、しっかりと飲むと全然違いますね。 やっぱり飲み比べは楽しいな。自宅でも1日一本飲むんじゃ無くて、2本を半分ずつ互い違いに飲んだ方が楽しいんじゃないか、なんて話をしておりました。

点数83点
wine bar M 肉料理2

 南アフリカのシラー対決に合わせて出して頂いたのがこちらの肉料理です。

 牛ホホ肉の赤ワイン煮込み

 こちらのお店のスペシャリテらしいです。そりゃもう濃い赤に合わないはずはありませんよ。 柔らかくて味わい深くて、とても美味しい肉料理でした。

Subrina Act 2 2019 [Graceland Vineyards]
名称Subrina "Act2" 2016
サブリナ "アクト2" 2016
生産者Graceland Vineyards
グレースランド・ヴィンヤーズ
価格Mikiさんから
購入店

 こちらが今回のワイン会の主題である「サブリナ」です。 南アフリカのシラーを伊豆半島の海底に沈めて熟成されたワインで、ボトルにはフジツボの類がガッツリ付着しています。 買えば10,000円以上するワインですが、Mikiさんはフォロー&リツイート・キャンペーンに当選してゲットされたとのこと。 そんなワインのご相伴に与れて大変ラッキーでございます。

 さて↑のワインと比較して参ります。 色は明らかにこちらの方が明るくて、エッジに若干のオレンジ色が見て取れます。 香りのボリュームは負けず劣らずの立派さですが、ややこちらの方がトーンが高いというか、プラムっぽい雰囲気を感じます。 味わいは明確に柔らかさを感じます。それが海底熟成由来なのか、単に2018と2016の差なのか、はたまたそもそも造りがそうだったのか判りませんが、 今飲んで美味しいのは明らかにこちらです。

 海底熟成させる前の中身のお値段は、2,000円くらいのワインだろうとのことです。 でもそうとは思えない美味しさがありました。 やっぱりアレだな、ワインはロマンですよ。当代きっての安ワイン者二人がそう言うんだから間違いありません。 貴重な経験をありがとうございました>Mikiさん

点数87点
wine bar M 抜栓

 サブリナの抜栓は、ソムリエさんにテーブルでやって頂けました。 かなり厚めの蜜蝋で封されていて、ボトルにはフジツボが付着しているので大変だったと思いますが、 プロの抜栓を間近に見られて大変楽しいショーでした。 ホントこのお店は料理も美味しいしホスピタリティに溢れているし、良いお店だと思います。

wine bar M デザート

 デザートは、誕生日が近いMAMIさんへのお祝いでバースデープレートです。 こういう気遣いが流石だな。ただワイン飲んで美味い美味い言っているだけの人間とは器がちがいます。 せめてものご奉公に、こうやって翌日に議事録をアップさせて頂いております。

 そんな感じの持ち寄りワイン会、お値段は料理と持ち込み料と抜栓ショー含めて6,600円です。 この夜も満席でしたし(お知り合いにも遭遇しました)、人気が出るのも当然ですね。

てけてけ 乾杯

 4人で5本も飲んでいて飲み足りないわけじゃないんですが、なんとなく話足りないので2次会へ。 最初はサイゼリアへ向かったのですがあいにく20分待ちだったので断念、 普通の居酒屋で良いや!ってことで伺ったのがてけてけ 恵比寿東口店です。

 乾杯はそれぞれ飲みたいものを。師範は生ビール、結構量があってプレミアムモルツで、お値段439円はお得だと思います (と、家でレシートを見ながら思いました)

てけてけ ワイン

 もちろんワインも頂きましたよ。 脚無しですが、グラスの形はとても良い感じです。量も結構たっぷり入っています。 ただ、惜しむらくは中身が残念。ビールがサントリーなのでカルロ・ロッシかと思いましたが、どうもそうじゃないみたい。 「輸入ブドウ果汁・輸入ワイン使用」な感じのワインでした。

 そんな2次会、料理は全く注文しなかったこともあって4人分のお会計が5,000円弱と大変廉価でした。 またよろしくお願いします>皆様


10日(金)

Beuree Chardonnay 2020 [EMB]
名称Beureé Chardonnay 2020
ブーレ シャルドネ 2020
生産者EMB
EMB
価格1,098円
購入店カルディ 横浜ジョイナス店

 本日の夕食調理担当は師範で、味の素の冷凍餃子、メニューは野菜とウィンナーの炒め物、長女が作り置いてくれたコーン玉子スープ。 楽勝ですよ。食前のビール(的な新ジャンル)の時に合わせて近所のセブンイレブンで砂肝も買って来ましたよ。

 そんな料理に合わせて、というかなんとなく今日飲みたかったのは「濃い白」。 そういうニーズに応えてくれそうだったのが、カルディで買った1,000円ちょっとのフランス産シャルドネ。 "Beureé"ってのは「バターのような」って意味らしいですね。 なんか似たようなコンセプトの米国産ワインもありましたね。

 さて抜栓。コルクは「なんちゃってDIAM」な短い集成材です。コストダウンの努力が伺えます。 グラスに注いで色を確認、少なくとも濃いって感じはありません。 緑色っぽさもオレンジ色っぽさも無い、「稲わら色」とでも表現したいようなニュートラルな色合いです。 香りは・・・確かに焦がしバター、というか樽の香ばしさがしっかりあります。 加えてシャルドネらしい蜜香もほんのりと。 「いやぁこの香りで1,000円は凄いなぁ」と思いつつ口に含むと、味わいはちょっと雑なんだな。 甘さそこそこ酸味そこそこ旨味しっかりで要素的には良い感じなんだけど、 なんとなく全体がガチャガチャしているというか、洗練されていない印象を受けます ・・・って多分値段から来る先入観でしょうけど。

 「プチ樽ドネ」を上手に表現出来ているように思います。 先入観を払拭すれば稽古範囲オーバーの南部ブルゴーニュと比肩する内容だという気がします。 先入観をガッツリ取り込んでも、やっぱり1,000円でこの内容はお買い得だと思いましたよ。 多少の雑さには目を瞑りましょう。

点数76点

8日(水)

サントリー 金麦 <香りの余韻>

 一日中雨の寒い一日だったので、渡世の生業はとっとと終業してビール的なモノを飲んで暖を取っています。

 飲んだのはサントリーの「金麦 香りの余韻 <エールタイプ>」という第三のビール。 言われてみれば確かにエールっぽい香りがあるかもなぁ、という感じです。 「冬だけの贅沢な香り」らしいですよ。

Delfour Brut N.V. [Fourrier-Delmotte]
名称Delfour Brut N.V.
デルフール ブリュット N.V.
生産者Fourrier-Delmotte
フーリエ・デルモット
価格1,676円 (単品価格:2,010円)
購入店ヴェリタス 輸入直販ワイン専門店

 本日の夕食は、馬刺、肉じゃが、焼きソーセージ、豆苗のガーリック炒め。 とても日本の食卓らしい(かな?)メニューなんで、日本ワインのマスカット・ベーリーAあたりが良さそうだけど、 今日はどうにもシャンパーニュが飲みたい気分なんですな。 安ワイン道場のくせに師範はシャンパーニュが好きです。なぜならシャンパーニュという名前が付くだけで一定のクオリティが保証されるから。 とはいえ「シャンパーニュ沼に溺れた」ってほどではなくて、「シャンパーニュの水たまりに足を付けちゃった」くらいの気分ではありますが。

 そんなシャンパーニュをお安く買えるのが、ヴェリタスの『豪華シャンパン5本セット』 税・送料込み11,638円。 それが今は楽天スーパーセールで10,980円に値下げ中(下記リンク参照)。送料込みでも1本税別2,000円以下ですよ、安ワイン者も普通に飲めますよ。 その中から本日チョイスしたのは一番安いヤツ、2年前にも稽古済みの銘柄です。

 色はかなりしっかりめの黄金色。やや飴色に近いくらいです。甘く煮たリンゴのフルーツっぽさと、古漬け沢庵のようなクタッと感。 香りは「コレ熟成シャンパーニュですか?」な雰囲気。 サイトによれば、『コート・ド・バールのピノ・ノワール100%を24ヵ月熟成』らしいけど、 いやいや24ヵ月なんてもんじゃないでしょ!?ってくらい熟成感があります。 口に含むと、泡のキメは細かいけど泡立ちはやや弱め。甘酸っぱさに軽い収斂性があって美味しいんだけど、 やはり味わいからもかなりの熟成を感じます。

 これ、もしかすると2年前に稽古したのと同じロットじゃないかと想像しています。 それくらい熟成が進んでいます。泡とフレッシュさが弱まっているので、師範の嗜好的には若干ポイントダウンですが、 熟成シャンパーニュがお好きな方には『え!この値段で!?』というサプライズを味わって頂けるかと思います。

点数78点

5日(日)

鈴な凛 戸部本店

 本日12月5日は師範代の生誕記念日であります。師範代の指示は『美味しい寿司が食べたい』と。 これまで行っていた横浜界隈の「ちょっと良いお寿司屋さん」は軒並み閉店したりクオリティが落ちたりしているので、 ここはひとつ新店開拓ということで、最近良い評判を耳にする鮨 鈴な凛(すずなり) 戸部本店に家族3人で伺うことにしました。

鈴な凛 カウンター

 初見の客ではありますが、お寿司は職人さんの仕事を見ながら食べた方が楽しいので、カウンターを予約させて頂きました。 お店の大きさは、カウンター8席、4人掛けのテーブル4つ、奥に個室、といった感じのようです。 お店の方がTシャツ姿なので最初ビックリしますが、 カウンターはビシッとした白木で「寿司屋に来た~!」って気分に浸れます。 鮨ダネのケースには白身の魚がいくつも見られ、白身好きの我々に合った店であることを確信しました。

鈴な凛 生ビール 鈴な凛 瓶ビール

 寿司といえば「とりあえずビール」です。左側が生ビール(中) 660円(価格は税込み)、銘柄はアサヒのスーパードライです。 寿司にスーパードライは合うと思いますし、サーバーの手入れも行き届いているようで、美味しい生ビールでした。

 が、やっぱりグラスだとすぐ無くなっちゃう、ということで右側の瓶ビール(中) 830円を注文。 グラスには"KIRIN BEER"と書かれているので、これで3社制覇です(サントリーはありませんでした)。

鈴な凛 先付

 今回の料理は鈴な凛会席 8,800円でお願いしています。 右写真は先付で、左から大根の煮物、菊花の酢漬け、海鮮つくね。 酒が進む料理です(飲んでいるのはビールですが)。

鈴な凛 お造り

 次に出して頂いたのがお造りで、左からコショウ鯛、メジ鮪の炙り、蒸し牡蠣、クエ。 想像した通り白身が多め、コショウ鯛は12日間寝かせたそうですが、それでも歯応えが残っていて立派です。 牡蠣は・・・食べられないんだよな、好きなんだけど。泣く泣く女性陣に進呈しました。

鈴な凛 焼き物

 焼き物は、鰆の塩焼き。皮目はパリッと、中はしっとり。鬼おろしの大根もイイ感じです。 そして、なんといってもボリュームがあるのね。これ1品で普通におかずとして成立する量がありましたよ。

鈴な凛 あん肝とお酒

 ビールも飲み終えて、清酒へと移らせて頂きます。 注文したのは、富山の銀盤 純米大吟醸、1合1,100円。 大吟醸ですが抑制が効いていてフルーティさは控えめで、こういう料理に合わせるには良い感じだと思いました。 単体で飲んだらちょっと物足りないかも知れません。

 そして料理はあん肝、冬が来たなぁ、って感じです。こちらも一人3切もあってボリュームたっぷりです。

鈴な凛 煮物

 まだまだ料理が続きます。煮物は蛸の柔らか煮、 とても柔らかだけどちゃんと歯応えは残った蛸に、しっかり味の染みた大根。これまたお酒の進む料理です。

鈴な凛 鯵とワイン

 ようやく?お寿司が始まります。最初に出して頂いたのが烏賊、そして次に(左写真)。 姿も美しく味も確かなお寿司で、何も言わなくても握りを左利きに取りやすく出して頂けて、このお店はアタリです。

 清酒も飲み終わったので、当然ワインを頂きます。 飲み物リストにはボトルワインも書かれていて、泡はモエとカバ、赤が2種類に白が3種類。白のグリド甲州にも惹かれましたが、 ここから1本はさすがに無理なのでグラスワイン 660円。銘柄は「ソルデ・ラホズ」と書かれています。 知らない銘柄だったので、産地と品種を想像したところ「スペインのアルバリーニョかな?」という結論に至りました。 そこそこ香りもあって味わいもしっかり、70点くらいですかね。 後で調べたところ産地スペインは当たり、品種はシャルドネとソーヴィニョン・ブランだそうです。

鈴な凛 鮨

平目の昆布〆(左上)、メジ鮪赤身インド鮪中トロ(右上)、ヤシオ鱒(左下)、インド鮪大トロイクラ穴子(右下)、卵焼き、計10貫

鈴な凛 デザート

 締めにお味噌汁を出して頂いて、「やっぱり寿司屋の味噌汁は美味いなぁ」なんて言いながらお勘定をお願いしたら、 『まだデザートが出ます』とのこと。デザートは栗のアイスクリームでした。大変美味しゅうございました。 そして久しぶりに限界に近いくらい満腹になるまで食べました。

鈴な凛 店内

 そんな感じの誕生日寿司、お会計は3人分トータルで30,000円弱でした。 ここに書いた金額合計そのまんまです。やっぱり寿司屋といえども明朗会計が一番ですよ。

 いやー、良い店見つけたな。これからもちょいちょいお世話になりそうです。

ニューワイン会 オンライン飲み会

 食事から帰ってきたのが午後8時ごろ。 実はこの日はニューワイン会のオンライン飲み会が開催されていますので、押っ取り刀で途中から参加させて頂きました。 8時の時点では師範を入れて13名の方が参加されていて大盛況。 普段ツイートだけを拝見している方が『実在している!』ということでお互い盛り上がっておりました。

 主催されたワイン勉強中さん、お疲れさまでした!

バースデーケーキ

 オンライン飲み会は9時に終了(健康的ですね)。ダイニングに戻って師範代誕生会の続き、 バースデーケーキを頂きました。

 これからも末永くよろしくお願いします>師範代


4日(土)

お達者クラブ リモートワイン会

 本日はニューワイン会の2日目ですが、そちらの稽古は早めに終わらせて、ダブルヘッダーで「お達者クラブ リモートワイン会」に参加します。 メンバーは下記の皆さんです。
mashi-comさん
カツミさん
Yuichi Satoさん
とらゔぇるそさん
安ワイン道場師範

Yamazaki Winery Pinot Gris 2020 [Yamazaki Winery]
名称Yamazaki Winery Pinot Gris 2020
山崎ワイナリー ピノ・グリ 2020
生産者Yamazaki Winery
山崎ワイナリー
価格3,465円
購入店カーヴ・ド・リラックス

 今回の会の課題は「ピノ・グリを飲みましょう」です。 道場では、カツミさんがえらく気に入っておられてプッシュされていた山崎ワイナリーのピノ・グリを用意しました。 蓋を開けてみると、提案されたカツミさん以外は皆さん山崎ワイナリーのピノ・グリ。 ニューワイン会もそうだけど、同じワインを一緒に飲むのは楽しいですねぇ。

 ちなみに料理は、鶏モモ肉(みつせ鶏)のグリル焼き、ブロッコリーとトマトとモッツァレラチーズのサラダ、 おから餅の甘辛タレです。

 色はかなり薄めです。普通に日本の白ワインな外観です。 でも香りが違います。若いピーチのような果実の香りがバンバン来て、およそ日本ワインとは思えない充実具合です。 味わいも香りの印象通り。とてもクリアで凝縮感があって、甘味と酸味のバランスが良くて、ビシッと焦点が絞られている感じがします。

 いやー、これは素晴らしい。良い意味で「日本ワイン」らしくない、エクスキューズの無いワインです。 会が楽しかったこともありますが、あっという間に1本飲み干しちゃいましたよ。

点数83点

3日(金)

第9回 ニューワイン会のワイン

 本日は、これまで皆勤賞で参加している「ニューワイン会」の第9回。 ニューワイン会とは、皆で同じワインを飲んで、ツイッター上でアレコレ言い合うバーチャルのワイン会です。 今回のお題は「日本ワイン」、協力して頂いたショップはnagano wine baseさん。 赤と白のワインと330mlのシードルがセットで税込み6,000円(送料別)でした。

 今回の開催期間は12月3日(金)~12月5日(日)の3日間。 道場的には、明日は別のワインと稽古する予定があるし、明後日は外食の予定があるし、 ということ本日3本いっぺんに開けてしまうことにしました。なんかちょっと頭おかしい人みたいですが、 それでイイんだよそれで。 シードルは別にして、赤と白はもちろん1日では飲み干さず、明日は食前酒に、明後日は食後酒として頂く予定です。

Vin Vie Cider N.V. [VinVie Winery & Cidery]
名称Vin Vie Cider N.V.
ヴァンヴィ 蜂酵母のシードル N.V.
生産者VinVie Winery & Cidery
ヴァンヴィ・ワイナリー&シードリー
価格915円 (単品価格:990円 (330ml))
購入店nagano wine base

 『飲み会には決して遅れるべからず(乾杯の練習はアリ)』が亡き祖父の遺言でしたので(嘘)、午後6時きっかりにスタートします。 最初に開けたのがこのシードル。 シードルなんてめったに稽古しませんが、この造り手のものとは2年前に稽古しております。 今回のは「蜂酵母のシードル」という名前が与えられていますので、同じものかどうかはわかりません。

 ボトルの上の方は濁りの無い澄んだ液体で、泡はグラスの内側に貼りつく程度。 香りは、一回廻ってリンゴの香りがする吟醸酒みたいな感じ。なんとなく米麹っぽい香りがするのは蜂酵母由来なんでしょうか? 日本ワインの甲州種のような香りです。 味わいは、甘さは超控えめ炭酸も控えめ。良く言えば優しい味わい、悪く言えば気の抜けたスプマンテのようでもあります。 ボトルの下の方になるとやや濁りが出て来て、味わいも旨味を感じるようになります。

 甘くないけど全体に優しい雰囲気なので、あまりアルコールを飲み慣れない方には良いかもですね。 でも、アルコールを飲み慣れ過ぎた方だと『リンゴのチューハイで良くね?』とか言い出しそう。 で、師範はどちらかというと後者だったりするから始末に負えません。

点数69点
丘の上 幸西ワイナリー シャルドネ 2020 [幸西ワイナリー]
名称丘の上 幸西ワイナリー シャルドネ 2020
生産者幸西ワイナリー
価格2,542円 (単品価格:2,750円)
購入店nagano wine base

 白は、塩尻市からちょっと離れた「片丘」というところに畑とワイナリーを構えらえた幸西ワイナリーさんのシャルドネ。 ラベルに縞模様が描かれていますが、このワインがどこの畑で採れたから図案化されているようです。 それによると、シャルドネは真ん中あたりに位置するようですね。 ちなみに調理は、マダイとヒラメの刺身、ホウレンソウのお浸しです。

 色は、ほぼ無色に近い淡いレモン色。粘性も低めでサラッとしています。 香りは、北のシャルドネらしい青リンゴっぽい雰囲気はありつつも、どこか日本ワイン特有な感じの清酒っぽさがあります。 味わいは、甘さ控えめ酸味も控えめだけど、ユルさのないスキっとした味わい。和食に合わせてピッタリな感じです。

 初日の印象は、控えめでカチッと小さくまとまった香りと味わいで、いかにも日本のシャルドネといった感じ。 このワインに3,000円近いお値段は、やはりまだ多少の愛が無いと難しいと思うけど、必要な愛の量は「多少」です。 競合は広域のシャブリあたりかな?まずまずいい勝負していると思いますよ。ガンバレ!日本ワイン!

 2杯分くらいの残りを冷蔵庫にそのまま立てて保存、翌日再稽古。 白は明らかに開いた感じで、昨日より華やかになりました。こりゃ良いですね。+2点進呈します。

 翌々日、小瓶に保存した分と稽古。 瓶内ではほとんど空気には触れないはずだけど、注ぐ際に空気と接触するからでしょうね、やっぱり初日より開いて華やかになっていましたよ。

点数76(+2)
丘の上 幸西ワイナリー 椿 カベルネソーヴィニヨン カベルネフラン 2020 [幸西ワイナリー]
名称丘の上 幸西ワイナリー "椿" カベルネソーヴィニヨン カベルネフラン 2020
生産者幸西ワイナリー
価格2,542円 (単品価格:2,750円)
購入店nagano wine base

 赤の造り手も幸西ワイナリーさんで、品種はカベルネ・ソーヴィニョンとカベルネフラン。 「椿」というのはお孫さんの名前だそうです。 nagano wine baseのオーナー、マルさんによれば、

『2020年の気候をきっちり反映し軽やかでエレガントな味わいに。 どんなスタイルでも決して1本通った芯を失わないのが幸西さんの腕なのだ!と、改めて実感できる味わいに仕上がっています。』

だそうです。ちなみに調理は豚のネギ塩ポン酢です。

 さて抜栓。コルクは短い集成モノ、キャップシールもプラスチックでそこにこだわりは無さそうです。 色は、カベルネ系としてはかなり薄めな紫色。セニエとか、敢えて濃くすることはされていないと想像します。 香りは、抜栓してすぐは「コレ、ヤバいかも!?」な蒸れた雑巾臭。 ただ、グラスに注いでちょっと時間を置くと見事に飛んでくれました。いわゆる「還元臭」ってヤツですかね? 詳しいことはわかりませんが。 その奥から出てきたのは、いかにもカベルネらしいピーマン的な青っぽい香りと、熟しきっていないカシス(なんて嗅いだこと無いですが) みたいな青さのあるベリー香。とても日本ワインらしいなぁ、と思います。

 美味しいんですよ、フラットな目で見れば。特有の個性があって、なるほど楽しめるワインです。 ただ、この薄さと軽さで3,000円弱という値段を考えると、「他国だと濃いヤツが2本買えるなぁ」とか考えてしまうわけです。 そういうモノの見方ってさもしいなぁ、とは思うんだけど、我々は消費者だからね。どうしても払った金銭の対価としてどうか?って目で見ちゃうよね。

 こちらも残りは2杯分、セラーに立てて保存した翌日再稽古・・・ですが、やっぱり最初は雑巾っぽい香りを感じるんですね。 すぐ慣れるんですけど。赤に関しては初日(の後半)の方が印象良かったような気がします。

 翌々日、オンライン飲み会に参加したら『雑巾っぽさなど無い、あるとすれば師範のボトルだけハズレだ!』とのご指摘を受けました。 スミマセン、そうかも知れません。でもまぁそういうヘッポコも居る、ということでご勘弁ください。

点数72点
幸西ワイナリーのワイン

 今回の課題ワイン、いろんな意味で「日本ワインらしい日本ワイン」だと思います。 「発展途上を味わう楽しさ」というのかな?、大手にはない危うさとその奥に隠れた造り手の矜持が感じられましたよ。

 シードルは飲み干しましたが、赤と白はまず100mlの小瓶に移して明後日用に保存、ボトルに残った分は明日稽古します。 良い方に変化してくれるといいな。

翌日(12月4日)分、追記しました。
翌々日(12月5日)分、追記しました。


1日(水)

Enterizo Gran Reserva 2014 [Bodegas Covinas]
名称Enterizo Gran Reserva 2014
エンテリソ グラン・レゼルバ 2014
生産者Bodegas Coviñas
ボデガス・コビニャス
価格753円 (単品価格:1,140円)
購入店ヴェリタス 輸入直販ワイン専門店

 本日の料理は、鴨フォアグラのパテ、豚のネギ塩炒め、水連菜のガーリック炒め、レタスとトマトのサラダ、主食はハード系のパン(バゲットやエピ)。 ワインは、先月買ったヴェリタスの『厳選豪華フルボディ赤6本セット』 税送料込み5,680円からの2本目で、スペイン産の赤。 2014年産のグラン・レゼルバがセットの割り戻し価格で750円ですよ。 最近スペイン産のグラン・レゼルバが安売りされている例を良く目にするけど(カルディでも買いました)、 やっぱりあちらでもコロナ禍の飲食店への影響は大きいのかなぁ。

 色は、濃さはあるけど清澄度も高く、向こうが透ける感じ。全体に僅かにレンガ色っぽさが見て取れます。 香りは、まずボリュームは合格点です。オレンジの皮を摘まんだようなややツンっと来る感じは好き嫌いが分かれるかもだけど、 ベリーとバルサミコとチョコレートが溶け合ったような香りで複雑さはあります。 味わいも、香りの印象通りややツンツンした酸を感じはするけど、甘味渋味旨味が溶け合っていてなかなか良い感じでもあります。

 典型的なバレンシア地方の熟成赤ワインな感じで、若干の野暮ったさはありながらお値段以上のパフォーマンスを発揮してくれました。 この野暮ったさが鴨のフォアグラとか豚とネギ塩に良く合ったようにも思います。 このセット、1本目はちょっと残念でしたが、2本目でかなり印象アップしました (12/4からのスーパーセールだと更に安くなるみたいです)

点数75点